JP2005017525A - Objective lens for optical disk - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大容量光ディスクを実現する高い開口数(NA)を有する光ディスク用対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CDディスクは、開口数(NA)が0.45〜0.5の対物レンズを用い、780nm程度の波長を有するレーザー光で読み取り又は書き込みされている。また、DVDディスクは、開口数が0.6程度の対物レンズを用い、650nm程度の波長を有するレーザー光で読み取り又は書き込みが行われている。
【0003】
ところで、光ディスクの容量を上げるために、より短い波長の光源とより高い開口数を有するレンズを使用する次世代光ディスク・ピックアップシステムの開発が進められている。
【0004】
そして、より短い波長を有するレーザーとしては、波長が約400nmのいわゆる青色レーザーが考えられている。
【0005】
前記高い開口数を有する対物レンズとしては、例えば以下のシステムが報告されている。
【0006】
(A) Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 39(2000) pp. 978−979 M. Itonaga et al. “Optical Disk System Using High−Numerical Aperture Single Objective Lens and Blue LD”.
(B)Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 39(2000) pp. 937−942 I. Ichimura et al.
“Optical Disk Recording Using a GaN Blue−Violet Laser Diode”.
ここに、(A)は、開口数が0.7の単レンズを用いたシステムを報告し、(B)は、開口数が0.85の2群レンズを用いたシステムを報告する。
【0007】
これらは、高NA化によるシステム余裕の低下に対照するために、ディスクの透過層の厚さを、CDの1.2mm又はDVDの0.6mmから薄くしていることが別の特徴である。透過層の厚さは、(A)によれば0.12mmで、(B)によれば0.1mmである。システムの余裕度の分配の仕方にもよるが、概ね0.3mmより薄い透過層であることが望まれている。
【0008】
前記(B)の2群レンズを用いたシステムは、開口数は(A)に比べて大きいものの、組立工程が必要な上にレンズが2枚必要なことから、量産性に劣り且つコストも高くなる。
【0009】
そこで、次世代システムには、開口数が0.7以上の単レンズによる光ディスク用対物レンズが望まれている。
【0010】
特開平4−163510号公報には、開口数が0.6〜0.8程度の単レンズを用いた対物レンズが記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
高い開口数を有するレンズの設計が可能であることは、従来から知られている。たとえば、「特に口径比の大きい非球面アプラナート・レンズに関する研究」(吉田正太郎、東北大学科学計測研究所報告、1958年3月)には、高い開口数を有する両面非球面レンズの設計法が詳しく記されている。
【0012】
しかしながら、単に設計が可能と言うだけでは、高い開口数を有するレンズを製作することが出来ない。このようなレンズを実際に製作するためには、製造公差が確保された設計である必要がある。またさらに、光源の波長が変動した場合、あるいは波長に幅がある場合の影響を低減するために、色収差の影響が少ないレンズである必要がある。
【0013】
ここで両面非球面レンズの場合、最も厳しく、かつ重要な製造公差は、面と面の間の偏芯(面間偏芯)である。したがって、対物レンズへの垂直入射の場合の収差である軸上収差と、斜め入射の場合の収差である軸外収差に代表される対物レンズの設計性能と、製造公差を同時に満足する必要がある。
【0014】
しかし、レンズの設計性能と製造公差は、とりわけ、開口数が0.75より高いと、両立することが難しくなる。
【0015】
実際、このような両面非球面のレンズでは、軸外収差は、前述の製造公差を考慮せずに設計した場合でも開口数が上がるにつれ劣化し、製造公差を考慮するとさらに悪くなる。すなわち、偏芯公差を大きく確保するためには、軸上収差と軸外収差を犠牲にする必要がある。
【0016】
軸上収差は、偏芯公差を考慮してもわずかに劣化するだけであるが、軸外収差は、開口数が0.6を超えるような高い開口数を有するレンズにおいては、製造が可能になるミクロンオーダーの製造公差を確保するとかなり犠牲になる。
【0017】
また色収差に関しては、レンズ自体が製造できることがまず優先されるため、製造公差を満足しつつ、出来るだけ色収差特性の良いレンズ形状とする必要がある。
【0018】
前述のような理由で、性能が良い両面非球面レンズの形状の探索が従来からなされ、種種の文献が報告されている。特開平5−241069号公報、特開平4−163510号公報は、その一例である。
【0019】
特開平4−163510号公報には、性能が良好なレンズの形状範囲が記載されている。しかしながら、この文献では、偏芯公差の確保について言及されていない。開口数が唯一0.75を超える実施例2のレンズ(波長が532nmで、開口数が0.8の仕様)では、僅かな偏芯でも大きな収差が発生するという問題点があった。また、色収差に関しての記述はない。
【0020】
さらに、これらの先行文献の示す範囲はかなり広く、これらの範囲において、良いレンズを実際に設計することが必ずしも出来ないという問題点があった。
【0021】
本発明は、前述の課題に鑑みて提案されるものであって、開口数が0.75以上で、軸上収差、軸外収差と面間の偏芯収差にすぐれ、かつ色収差特性も優れた両面非球面の単レンズによる光ディスク用対物レンズを提供することを目的とする。
【0022】
【発明を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、両面が非球面とされた開口数NAが0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線と光軸の成す角が所定の角度以下である。前記所定の角度は、57度が好ましく、56度がより好ましく、55度がさらにより好ましい。
【0023】
また、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、両面が非球面とされた開口数NAが0.75以上の単レンズであって、最大高さの光線が入射する点における第1面の法線と光軸の成す角θが次式を満足する。
【0024】
θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度)
ここで、αは、57度が好ましく、56度がより好ましく、55度がさらにより好ましい。
【0025】
また、好ましくは、レンズの軸上厚さtと焦点距離fが次の式を満足する。
【0026】
t>(1+E)f
ここで、Eは、0以上の数であり、好ましくは0、より好ましくは0.1、さらにより好ましくは0.2である。
【0027】
さらに、好ましくは、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、結像倍率が0である。すなわち、この対物レンズは、少なくとも誤差なく製造されていて、かつ光源の波長が基準波長と一致している場合、平行光を集光することが好ましい。
【0028】
また、好ましくは、本発明に係る光ディスク用対物レンズは、波長450nm以下の光源に適合して設計される。
【0029】
本発明は、DVDディスク、CDディスクより薄い透過層、とりわけ、0.4mm以下の厚さを有する光ディスクに対して、良好な特性を有する。
【0030】
本発明において、焦点距離fは、好ましくは10mm以下であり、さらに好ましくは3.5mm以下である。
【0031】
すなわち、光束の大きさ(直径)φは、次の式によって与えられ、開口数(NA)と焦点距離fに依存する。
【0032】
φ=2×NA×f
焦点距離が10mmでNAが0.75のとき、φ=15mmとなる。この直径は、多くの光ピックアップ装置がφ<5mm程度の光束を用いていることから比べると、大きいといえる。従って、焦点距離は10mm以下であることが望まれる。さらに、φ=5mmとすると、NA=0.75でf=3.33mmであることから、焦点距離が3.5mm以下であることがさらに望ましい。
【0033】
また、焦点距離は、好ましくは0以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.2mm以上である。
【0034】
すなわち、作動距離は、光ディスクの厚さに依存し、薄いディスクでは大きくなる。薄いディスクを用いて、焦点距離が短く超小型なレンズを非常に短い作動距離で使用するシステムが考えられる。例えば、ディスクを表読み構造とすれば、焦点距離が0.1mmであっても、レンズの設計が可能である。したがって、焦点距離の下限としては、f>0であればよいことになる。ただし、実際には、あまりに小型なレンズを製造する手段は現時点では、確立されていない。この点を考えると、f>0.2mm程度が現状の下限ともいえる。
【0035】
好ましくは、レンズ厚さtの上限は、次の式によって規定される作動距離dwを正にするように定める。
【0036】
dw=fb−d/n´
ここで、dは光ディスクの厚さであり、n´は光ディスクの屈折率である。fbは、次の式で規定される。R1は、前述の式によって規定されている。
【0037】
fb=f(1−t(n−1)/n/R1)
すなわち、レンズが厚くなると、作動距離が短くなるが、レンズとして成立するためには、作動距離が有限である必要がある。したがって、レンズ厚さの上限は、作動距離が有限な値である範囲になる。この範囲は、レンズの焦点距離と、厚さと、ディスクの厚さで決まる。
【0038】
レンズの厚さの範囲は、例えば1.5mm以上、3.5mm以下に設定することができる。
【0039】
本発明は、前述の光ディスク用対物レンズを備える光ピックアップ装置に適用することができる。好ましくは、光ピックアップ装置は、前記光ディスク用対物レンズを用いて、光ディスクのトラックに沿って光束を集光して照射し、情報信号の記録又は再生を行う。好ましくは、光ピックアップ装置の結像倍率は0である。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ディスク用対物レンズの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0041】
まず、本実施の形態の光ディスク用対物レンズが満たす各条件式の説明に先立ち、本実施の形態のレンズの設計に関して基本的な軸上収差特性、軸外収差特性、偏芯公差のバランスについて説明する。ここで、偏芯公差とは、偏芯がある場合の波面収差の増加で定義される。
【0042】
本実施の形態では、軸上収差、軸外収差及び偏芯公差を確保するために、次の3つの条件のバランスを取ることが要請される。
【0043】
(1)軸上収差を確保するため、レンズの球面収差が補正されていること。
【0044】
(2)軸外収差を確保するため、レンズが正弦条件を満たしていること。
【0045】
(3)偏芯公差を確保するため、第2面が単独で正弦条件を満たしていること。
【0046】
さらに加えて、色収差特性の低下を防ぐために、次の条件を満たすことが求められる。
【0047】
(4)波長誤差がある場合の各波長での最良像面の収差増加が小さいこと。
【0048】
これを、波長誤差による球面収差と呼ぶ。
【0049】
(5)光源に、波長拡がりがある場合の収差増加を押さえるために、波長変化による焦点位置の変化が小さいことが要請される。波長拡がりは、半導体レーザ−のノイズ特性の改善を図るために、レーザーに高周波重畳をかけてマルチモードとした場合に生じる。ここで波長変化で焦点距離の変化が小さいとは、軸上色収差を小さいことが要請されることを意味している。
【0050】
以下、まず軸上収差と軸外収差を確保するレンズの基本形態を詳しく説明し、その後色収差特性の良いレンズ系対の説明を行う。
【0051】
両面非球面レンズは、軸上収差及び軸外収差を確保するための条件(1)と(2)の2つを同時に満たすことが出来る。条件(1)と(2)を同時に満たすレンズをアプラナートと呼ぶ。
【0052】
しかし、一般に、条件(1)及び(2)を満たしていると、偏芯公差を確保するための条件(3)を満たすことは出来ない。
【0053】
一方、条件(2)と(3)が満たされると、レンズ全体が正弦条件を満たし、かつ第2面も正弦条件を満足することから、第1面においても光線高さと屈折角の関係において正弦条件が満足される。
【0054】
本実施の形態においては、軸上収差及び軸外収差を確保するための条件(1)と(2)、偏芯公差を確保するための条件(3)のバランスを取り、ほぼ満足されている条件(3)の満足を案分することで、軸上収差及び軸外収差を確保しつつ、レンズの製作が可能になる偏芯公差を確保することが可能である。
【0055】
前記した「特に口径比の大きい非球面アプラナート・レンズに関する研究」(吉田正太郎、東北大学科学計測研究所報告、1958年3月)によると、両面非球面レンズに関して、焦点距離を一定にして、レンズ半径をベンディングして変化させた場合、かなり広い頂点半径の組み合わせの範疇で、条件(1)と(2)を同時に満足するレンズが得られることが明らかにされている。
【0056】
さらに、田中康宏「アプラナティック単レンズ設計とディスク光学系への応用」、光学 27,12(1998)p720によれば、面間の偏芯に強いレンズは、条件(3)を満足することが示されている。
【0057】
ここで、条件(1)と(2)を満足する非球面レンズの設計の内で、条件(3)を満足するものがあれば、偏芯公差に強いレンズと言える。しかしながら、前記したようにこれらを同時に完全に満足することはできない。これは、3個の条件に対して、レンズの設計自由度が非球面2面しかないためで、2個の設計自由度であるためである。
【0058】
さらに、本願の発明者の解析によれば、開口数が大きくなればなるほど、条件(1)〜(3)について完全性からの乖離が大きくなることが判明している。
【0059】
実際、従来のDVDディスク用の開口数が0.6のレンズ又はCDディスク用の開口数が0.45のレンズの程度であれば、開口数が低いため、頂点半径の設定をかなり広い範囲で変化させても収差の増加は少なく、軸上収差と軸外収差の間のバランスを容易に取ることが出来る。すなわち、どの半径を出発点としても、軸外収差または軸上収差を僅かに犠牲にすれば偏芯公差を大きく出来る。
【0060】
これに対して、開口数が上がり、波長が短くなると、収差は波長に反比例して大きくなるので、設計上の余裕がなくなる。そこで、このようなレンズに対してはより厳密に形状(近軸形状)を定める必要性があった。
【0061】
非球面形状を僅かに変更して偏芯公差を増加させることも可能で、この場合は、軸上収差または軸外収差の劣化が避けられないが、製造公差が充分大きい実用的なレンズを得るためには重要な点である。
【0062】
これは、別の言い方をすると、軸上収差と軸外収差を適切に劣化させることで、偏芯公差を確保するためのバランスを取って設計を行うと言える。さらに別の言い方をすると、前記の3つの条件(1)〜(3)の満足度合いを、案分する作業とも言える。
【0063】
そして、このように非球面形状を探索する際には、第1面の最大光線高さでの面の法線と光軸と成す角(以下、単に入射角と言う。)が、所定の条件式を満足していなければ、偏芯公差、軸外収差または、軸上収差の増大を招き、収差間のバランスをとった設計が出来ない。このことについて、以下に詳細に説明する。
【0064】
本願の発明者は、条件(1)と(2)を略完全に満足するアプラナートであって、条件(3)の満足度が出来るだけ高くなるようなレンズを多数設計し、レンズの焦点距離、レンズの厚さ、レンズの硝材の屈折率を様々に変化させて検討した。この結果、最大高さの光線のレンズの第1面への入射角度が、軸上収差、軸外収差および偏芯時の収差の関係を支配していることを見出した。なお、レンズの設計波長は、450nm以下が好ましく、具体的には405nmである。
【0065】
図1は、レンズにおける幾何的な関係を示す図である。
【0066】
光軸に平行に対物レンズ11の第1面1に入射した最大高さの光線L0と、この光線が入射する点における第1面の法線Nは、入射角θをなしている。
【0067】
図2は、最大高さの光線の第1面への入射角と収差特性の関係を示す図である。図2のAは、0.5度の斜め入射光線に対する軸外収差であり、第1面の入射角が増加すると増大する。図中において、符号◆は1.55、符号◇は1.65、符号△は1.75、符号○は1.8、符号□は1.85の硝材の屈折率を表している。
【0068】
図中のBは、面間の偏芯が3μmの場合の収差である。図中において、符号■は1.55、符号×は1.65、符号△は1.75、符号□は1.8、符号◆は1.85の硝材の屈折率を表している。
【0069】
図によると、収差の増加は、レンズの焦点距離、レンズの厚さ、レンズの硝材の屈折率などのレンズの設計仕様と、非球面係数の近似方法など設計の個体差によって多少の幅があるが、第1面の入射角に対して略リニアであると言える。なお、軸上収差は、どの場合も良好に補正されていて、収差は0.006λ以下である。
【0070】
この関係は、一般的な関係である。すなわち、ガラスの屈折率やレンズの厚さが異なっていても、あるいはそのために第1面の頂点における半径が異なっていても、前記した角度が等しければ同等の収差特性になる。
【0071】
ここで、偏芯公差と軸外収差が良好なレンズを得るために、3μm偏芯時の収差が0.04λ以下であり、0.5度の斜め入射に対する軸外収差が0.03λ以下のレンズ形状を基に、前記した条件(1)〜(3)を案分して設計する必要がある。
【0072】
ここでいう案分とは、前述のように、例えば偏芯公差を確保する代わりに、軸外収差又は軸上収差を多少犠牲にするように、条件(1)〜(3)のバランスをとることである。
【0073】
前述したように、本実施の形態のレンズは条件(1)と(2)を略完全に満足したアプラナートであり、軸上収差と軸外収差はほぼ理想的に補正されているが、偏芯時の収差補正がやや不十分なためにこのような案分を行う。
【0074】
このような基準によると、開口数NAが0.85のレンズにおいて、最大高さの光線の第1面への入射角が、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度より小さいことが必要である。なお、前記した条件(1)〜(3)の案分による形状の変化は僅かである。
【0075】
開口数が0.85より低い場合は、誤差に対する収差の増加が小さくなるため、同様に、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度以下であれば、十分良好なレンズ、すなわち前記条件(1)〜(3)について良好なレンズを提供することできる。
【0076】
ところで、本実施の形態のレンズを金型により成型して製作する場合、入射角は、金型の加工の難易度に直結している。したがって、入射角は、できるだけ小さいことが望ましい。
【0077】
さらに、このような成型レンズでは、金型と成型品の間で高温化での成型プロセスに起因する成型収縮があり、成型品の形状は金型と微妙に異なる。したがって、開口数が0.85より低い場合は、開口数に応じて入射角を小さくした方が、製造する上で好都合である。
【0078】
そこで、多数のレンズの設計を比較したところ、開口数が下がると、第1面の入射角θは、開口数が0.85の時の角度αに対して、ほぼ次の関係が有ることを見出した。なお、αは、実際に設計して得られた値である。
【0079】
θ=α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ・・・(6)
表1には、一例として、後述する実施例1の仕様を有するレンズに対する開口数と入射角の関係を示す。前記式(6)は、表1を用いて計算した回帰式である。
【0080】
【表1】
【0081】
図3には、開口数と入射角の関係を図示して示す。αは53.2516度である。図中の符号◆は実際の設計値を示し、実線は回帰式による値を示す。
【0082】
また、図には、レンズの厚さが1.5mmで、硝材の屈折率が1.75のレンズに関する他の例のデータを示す。図中の符号▲は、他の例に対する実際の設計値を示し、破線は回帰式による値を示す。
【0083】
いずれの場合も、回帰式は、実際の設計値を良く反映していることが見て取れる。なお、他の多数のレンズ設計データでも同様な結果が得られており、前記回帰式(6)は、一般的な式として十分な精度を有している。
【0084】
ここで、開口数が0.85より低い場合に対する角度の条件を求める。まず、開口数が下がると、当然レンズ最外周での面の傾き(第1面への入射角)は緩くなる。さらに、このために前記条件(1)〜(3)に対する制限も緩くなるので、例えば製造公差も厳しくなくなる。
【0085】
しかしながら、開口数が0.85より低い場合も、開口数が0.85の場合と同様に、第1面への入射角が増加するとともに収差特性が劣化するという一般的な特性を有する。
【0086】
したがって、開口数が0.85より小さいレンズを開口数が0.85と同様に、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度以下の条件で設計すれば良好なレンズが出来る。さらに、開口数が低いことによる上記した有利さを加味して、回帰式が示す角度だけ設計の目標値を小さくすれば公差と性能を向上させることが出来る。
【0087】
このことにより、開口数が0.85より低い場合は、次の条件式で決まる範囲に、第1面への入射角θを設定することで、さらによい結果が得られる。
【0088】
θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度) ・・・(7)
ここに、角度αは、好ましくは57度、より好ましくは56度、さらにより好ましくは55度である。
【0089】
ところで、上記したレンズは、偏芯公差は確保されたもの、条件(4)と(5)を未考慮であるため、色収差特性が確保できる十分条件を満たしていない。次に、色収差特性に関して詳しい説明をする。
【0090】
ここで、レンズの中心厚さ(軸上厚さともいう)と焦点距離が、次の式を満たす。
【0091】
t>(1+E)f
ここで、fは焦点距離、tはレンズの中心厚さであり、Eは、0以上の数であり、好ましくは0、より好ましくは0.1、さらにより好ましくは0.2である。
【0092】
上記関係を持つ場合、条件(4)と条件(5)の満足度が高まる。
【0093】
まず条件(4)の波長誤差がある場合の各波長での最良像面の収差増加が小さいことに関しては、レンズの中心厚さが厚いほうがレンズ第1面(入射面)の半径を比較的大きくできるからである。より詳細には、第1面の曲率半径が大きくなると、レンズの外側の端部を通る光線の、レンズへの入射角θ(レンズ面の法線と光線のなす角度)が小さくなり、これにより非線形現象としての屈折の効果が小さくなり、その結果として波長が変化した場合の球面収差の増加が少なくなるからである。
【0094】
図4は、レンズの中心厚さと、波長誤差(5nm)による残留収差の関係である。残留収差は球面収差である。この図は、NAが0.85で、焦点距離が2.5mmのレンズを多数設計して描いた。硝材は、オハラ製のLAM70である。またレンズ設計では、偏芯公差を比較的大きめに取る設計を採用している。
【0095】
図4によれば、レンズの厚さが、焦点距離より薄くなると、0.04λ以上と、大きな収差が発生することがわかる。また、厚さが焦点距離の1.2倍の3mm以下で収差の増加が大きいこともわかる。
【0096】
次に、条件(5)の波長拡がりがある場合の収差増加に関しては、波長拡がりがある場合は、その拡がりに中心波長の最良像面を観測面とした場合、他の波長では、前述の球面収差に加えて、焦点誤差が発生する。実際には、球面収差に比べて焦点誤差の影響の方が大きいが、特に、波長が0.45μm以下の場合は、ガラスの屈折率の分散が大きくなるため、焦点誤差の影響が非常に大きくなる。
【0097】
この焦点誤差は、波長が変化した場合の、レンズのバックフォーカス距離の変化に起因する。レンズのバックフォーカス距離fbは、近軸近似による光線追跡式で求めることが出来る。それが、R1、t、nと次の関係式である。
【0098】
fb=f(1−t(nー1)/n/R1)
ガラスの分散に応じて、nを変化させた場合の、fbの値の差が、焦点誤差となる。
【0099】
図5は、焦点距離が2mmで屈折率が1.75のレンズにおいて、ガラスの屈折率が1.7486に変化した場合の、fbの変化量を示している。fbの変化量は、軸上色収差である。また、この屈折率の変化は、アッベ数が45程度のガラスを、400nm付近の波長で用いた場合の、約5nmの波長変化時の屈折率変化に相当する。レンズ形状は平凸レンズであり、R1は1.5mmである。現実のレンズは、平凸レンズではなく両面が球面とされている。より正確には非球面であるが、f、fb等の近軸諸量は、頂点の半径で決まるので球面レンズとして問題はない。しかし、fbの変化は、焦点距離を保ってR1とR2を変化させる、レンズのベンディングにあまり影響されず平凸レンズの場合と非常に近い結果になるので、図5により判断することで問題ない。図によれば、軸上色収差は、レンズの厚さに比例して小さくなる。したがって、レンズの厚さは出来るだけ厚いことが望まれる。
【0100】
上記をまとめると、レンズの第1面での最大光線の入射角とレンズの厚さがこれらの条件を満たすと、前記条件(1)〜(3)、すなわち、軸上収差特性、軸外収差特性、偏芯公差による収差増加、さらに前記条件(4)、(5)、すなわち波長誤差による面収差と色収差が小さいレンズの条件を同時に満足することが出来る。
【0101】
さらに補足すると、この非球面レンズは、光軸に対して回転対称なレンズ(共軸光学系)であっても、方向により僅かに非球面形状を変化させたトーリックレンズ(toric lens)のような形状であっても良い。後者の場合も、最大高さの光線が通る各点で、前記した範囲に入っている必要があるのは言うまでもない。
【0102】
以下、本発明に係る光ディスク用対物レンズの実施例を示す。
【0103】
実施例では、次のような多項式を用いて非球面を表す。
【0104】
Z=Ch2/(1+(1−(1+K)C2h2)0.5)+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10+A12h12+A14h14
ここで、Zは面の頂点からの距離、hは光軸からの高さ、Kはコーニック定数、Cは曲率(=1/R)、A4〜A14は4次から14次の非球面係数である。たとえば、A4は、hの4乗の係数に相当する。
【0105】
<実施例1>
図6は、実施例1の対物レンズの断面図である。
【0106】
対物レンズ11に入射した光束Lは、第1面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0107】
レンズ仕様は、表2の通りである。
【0108】
【表2】
【0109】
レンズの設計値は、表3の通りである。なお、半径及び厚さの単位はmmである。以下でも同様である。
【0110】
【表3】
【0111】
第1面の非球面係数は、表4の通りである。
【0112】
【表4】
【0113】
第2面の非球面係数は、表5の通りである。
【0114】
【表5】
【0115】
このレンズの第1面での最大高さの光線の入射角は53.25度である。このレンズは、条件(1)と(2)を略満足するアプラナートであり、条件(3)に僅かに誤差が残る。
【0116】
波面収差については、軸上の波面収差は0.002λと小さく、実用上は無収差と言える値である。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.023λと、良好な特性を有している。さらに、製造公差で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時、波面収差0.036μmと非常に良好な値を有している。
【0117】
図7は縦収差図であり、図8は正弦条件不満足量を示す図であり、図9は非点収差図である。
【0118】
レンズの厚さは焦点距離の1.375倍である。このレンズの硝材は屈折率を固定して設計してあるが、波長が5nm変化した場合に相当する屈折率変化として、屈折率が1.8486となった場合の、最良像面における収差は0.01λと小さな値に押さえられている。また、軸上色収差の量は、2.17μmであり低く押さえられている。
【0119】
<実施例2>
図10は、実施例2の対物レンズの断面図である。
【0120】
対物レンズ11に入射した光束Lは、第1面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0121】
レンズ仕様は、表6の通りである。
【0122】
【表6】
【0123】
レンズの設計値は、表7の通りである。
【0124】
【表7】
【0125】
第1面の非球面係数は、表8の通りである。
【0126】
【表8】
【0127】
第2面の非球面係数は、表9の通りである。
【0128】
【表9】
【0129】
このレンズの第1面での最高高さの光線の入射角は、51.41度である。開口数0.8に対する条件(7)による角度は52.63度であるので、この条件を満足している。
【0130】
このレンズは、条件(1)と(2)を略満足したアプラナートであり、条件(3)に僅かに誤差が残るが、軸上での波面収差は、0.001λと非常に小さく、実用上は無収差と言える。
【0131】
入射角が0.5度の軸外収差は、波面収差が0.013λと良好な特性を有している。また、製造公差で重要となる面間の偏芯に関しては、偏芯が3μmの時、波面収差が0.023λと非常に良好な特性を有している。
【0132】
図11は縦収差図であり、図12は正弦条件不満足量を示す図であり、図13は非点収差図である。
【0133】
レンズの厚さは焦点距離の1.429倍である。このレンズの硝材は屈折率を固定して設計してあるが、波長が5nm変化した場合に相当する屈折率変化として、屈折率が1.7486となった場合の、最良像面における収差は0.01λと小さな値に押さえられている。また、軸上色収差の量は、2.10μmであり低く押さえられている。
【0134】
<実施例3>
図14は、実施例3の対物レンズの断面図である。
【0135】
対物レンズ11に入射した光束Lは、第1面1と第2面2で屈折し、光ディスク21の第3面3と透過層を透過して信号記録面に集光される。
【0136】
レンズ仕様は、表10の通りである。
【0137】
【表10】
【0138】
レンズの設計値は、表11の通りである。
【0139】
【表11】
【0140】
第1面の非球面係数は、表12の通りである。
【0141】
【表12】
【0142】
第2面の非球面係数は、表13の通りである。
【0143】
【表13】
【0144】
各硝材の屈折率は表14の通りである。
【0145】
【表14】
【0146】
このレンズの第1面での最高高さの光線の入射角は、55.0度である。
【0147】
このレンズの特性は、ほぼ条件(1)を満足していて、(2)は多少の不満足を残し、その分実施例1のレンズよりも、偏芯時の収差増加を抑えたレンズとなっている、そして、条件(3)には、僅かに誤差の残るアプラナートに非常に近いレンズである。
【0148】
軸上での波面収差は、0.006λと非常に小さく、実用は無収差と言える値である。軸外0.5度の入射光線に対する波面収差は、0.069λと良好な特性を示している。さらに、製造公差で重要な面間の偏芯に関しては、偏芯が5μmの時に波面収差0.034λと、非常に良好な値を有している。
【0149】
図15は縦収差図であり、図16は正弦条件不満足量を示す図であり、図17は非点収差図である。
【0150】
レンズの厚さは焦点距離の1.411倍である。波長が5nm変化して410nmになった場合の、最良像面における収差は0.029λと小さな値に押さえられている。また、軸上色収差の量は、2.21μmであり低く押さえられている。
【0151】
なお、本実施の形態では、光ディスク用対物レンズについて具体的数値を用い説明したが、本発明はこれらの数値に限定されない。本発明は、本発明を逸脱しない範囲で種種の光ディスク用対物レンズに対して適用できる。
【0152】
あえて数値の具体例を挙げると、本実施の形態においては、光ディスクには、例えば範囲0.01〜0.3mmの厚さの透過層を有するものを用いることができる。また、対物レンズには、例えばNBF1のような光学ガラスを用い、例えば1.5〜2.0の範囲の屈折率を有するものを用いることができる。
【0153】
【発明の効果】
上述のように、本発明によると、開口数が0.75以上で、軸上収差、軸外収差と面間の偏芯収差にすぐれた両面非球面の単レンズによる光ディスクの対物レンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズの幾何学的な関係を示す図である。
【図2】最大高さの光線の第1面への入射角度と収差特性の関係を示す図である。
【図3】実際の設計値と回帰式による値を比較して示す図である。
【図4】レンズの中心厚さと、波長誤差(5nm)による残留収差の関係を示す図である。
【図5】焦点距離が2mmで屈折率が1.75のレンズにおいて、ガラスの屈折率が1.7486に変化した場合の、fbの変化量を示している。
【図6】実施例1の対物レンズの断面図である。
【図7】実施例1の対物レンズの縦収差図である。
【図8】実施例1の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図9】実施例1の対物レンズの非点収差図である。
【図10】実施例2の対物レンズの断面図である。
【図11】実施例2の対物レンズの縦収差図である。
【図12】実施例2の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図13】実施例2の対物レンズの非点収差図である。
【図14】実施例3の対物レンズの断面図である。
【図15】実施例3の対物レンズの縦収差図である。
【図16】実施例3の対物レンズの正弦条件不満足量を示す図である。
【図17】実施例3の対物レンズの非点収差図である。
【符号の説明】
1 第1面
2 第2面
11 対物レンズ
21 光ディスク[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an objective lens for an optical disc having a high numerical aperture (NA) that realizes a large-capacity optical disc.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a CD disk is read or written with a laser beam having a wavelength of about 780 nm using an objective lens having a numerical aperture (NA) of 0.45 to 0.5. In addition, a DVD disk is read or written with a laser beam having a wavelength of about 650 nm using an objective lens having a numerical aperture of about 0.6.
[0003]
By the way, in order to increase the capacity of the optical disk, development of a next-generation optical disk pickup system using a light source having a shorter wavelength and a lens having a higher numerical aperture has been advanced.
[0004]
As a laser having a shorter wavelength, a so-called blue laser having a wavelength of about 400 nm is considered.
[0005]
For example, the following system has been reported as the objective lens having a high numerical aperture.
[0006]
(A) Jpn. J. et al. Appl. Phys. Vol. 39 (2000) pp. 978-979 M.I. Itonaga et al. “Optical Disk System Using High-Numerical Aperture Single Objective Lens and Blue LD”.
(B) Jpn. J. et al. Appl. Phys. Vol. 39 (2000) pp. 937-942. Ichimura et al.
“Optical Disk Recording Using a GaN Blue-Violet Laser Diode”.
Here, (A) reports a system using a single lens with a numerical aperture of 0.7, and (B) reports a system using a two-group lens with a numerical aperture of 0.85.
[0007]
Another feature of these is that the thickness of the transmission layer of the disk is reduced from 1.2 mm for CD or 0.6 mm for DVD in order to counter the decrease in system margin due to high NA. The thickness of the transmission layer is 0.12 mm according to (A) and 0.1 mm according to (B). Although it depends on how the margin of the system is distributed, it is desired that the transmission layer is thinner than about 0.3 mm.
[0008]
Although the system using the two-group lens of (B) has a larger numerical aperture than that of (A), it requires an assembly process and requires two lenses, so it is inferior in mass production and high in cost. Become.
[0009]
Therefore, an optical disk objective lens using a single lens having a numerical aperture of 0.7 or more is desired for the next generation system.
[0010]
Japanese Patent Laid-Open No. 4-163510 discloses an objective lens using a single lens having a numerical aperture of about 0.6 to 0.8.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
It is conventionally known that a lens having a high numerical aperture can be designed. For example, “Research on Aspherical Aplanato Lenses with a Large Aperture Ratio” (Shotaro Yoshida, Tohoku University Research Institute for Scientific Research, March 1958) describes in detail how to design a double-sided aspherical lens with a high numerical aperture. It is written.
[0012]
However, a lens having a high numerical aperture cannot be manufactured simply by saying that the design is possible. In order to actually manufacture such a lens, it is necessary to have a design that ensures manufacturing tolerances. Furthermore, in order to reduce the influence when the wavelength of the light source fluctuates or when there is a width in the wavelength, the lens needs to be less affected by chromatic aberration.
[0013]
Here, in the case of a double-sided aspheric lens, the most severe and important manufacturing tolerance is the eccentricity between the surfaces (eccentricity between the surfaces). Therefore, it is necessary to satisfy the design tolerance of the objective lens represented by the on-axis aberration, which is an aberration in the case of normal incidence to the objective lens, and the off-axis aberration, which is an aberration in the case of oblique incidence, and manufacturing tolerances at the same time. .
[0014]
However, it is difficult to achieve both lens design performance and manufacturing tolerance, especially when the numerical aperture is higher than 0.75.
[0015]
In fact, in such a double-sided aspheric lens, the off-axis aberration is deteriorated as the numerical aperture is increased even when designed without considering the manufacturing tolerance described above, and becomes worse when the manufacturing tolerance is taken into consideration. That is, in order to ensure a large eccentricity tolerance, it is necessary to sacrifice on-axis aberrations and off-axis aberrations.
[0016]
On-axis aberrations are only slightly degraded even when considering eccentricity tolerances, but off-axis aberrations can be manufactured for lenses with high numerical apertures that exceed 0.6. If manufacturing tolerances of the order of microns are secured, it will be considerably sacrificed.
[0017]
With respect to chromatic aberration, priority is given to the fact that the lens itself can be manufactured. Therefore, it is necessary to obtain a lens shape having as good a chromatic aberration characteristic as possible while satisfying manufacturing tolerances.
[0018]
For the reasons described above, a search for a shape of a double-sided aspheric lens with good performance has been made conventionally, and various documents have been reported. JP-A-5-241069 and JP-A-4-163510 are examples thereof.
[0019]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-163510 describes a shape range of a lens having good performance. However, this document does not mention securing an eccentricity tolerance. The lens of Example 2 having a numerical aperture of more than 0.75 (specification with a wavelength of 532 nm and a numerical aperture of 0.8) has a problem that a large aberration occurs even with a slight decentration. There is no description about chromatic aberration.
[0020]
Furthermore, the range shown by these prior documents is quite wide, and there is a problem that it is not always possible to actually design a good lens within these ranges.
[0021]
The present invention has been proposed in view of the above-described problems, and has a numerical aperture of 0.75 or more, excellent on-axis aberration, off-axis aberration and decentering aberration between surfaces, and excellent chromatic aberration characteristics. An object of the present invention is to provide an objective lens for an optical disk using a single lens having both aspheric surfaces.
[0022]
[Means for Solving the Invention]
In order to solve the above-described problem, the objective lens for an optical disk according to the present invention is a single lens having both surfaces aspherical and a numerical aperture NA of 0.75 or more, and a light beam having a maximum height is incident thereon. The angle formed between the normal line of the first surface and the optical axis is less than or equal to a predetermined angle. The predetermined angle is preferably 57 degrees, more preferably 56 degrees, and even more preferably 55 degrees.
[0023]
In addition, the objective lens for an optical disk according to the present invention is a single lens having both surfaces aspheric and a numerical aperture NA of 0.75 or more, and the normal of the first surface at the point where the light beam having the maximum height is incident. And the angle θ formed by the optical axis satisfies the following formula.
[0024]
θ <α− (0.85−NA) /0.15×7.1 (degrees)
Here, α is preferably 57 degrees, more preferably 56 degrees, and even more preferably 55 degrees.
[0025]
Preferably, the axial thickness t of the lens and the focal length f satisfy the following formula.
[0026]
t> (1 + E) f
Here, E is a number of 0 or more, preferably 0, more preferably 0.1, and even more preferably 0.2.
[0027]
Further preferably, the objective lens for an optical disc according to the present invention has an imaging magnification of zero. That is, it is preferable that the objective lens collects parallel light when it is manufactured at least without error and the wavelength of the light source matches the reference wavelength.
[0028]
Preferably, the objective lens for an optical disc according to the present invention is designed in conformity with a light source having a wavelength of 450 nm or less.
[0029]
The present invention has good characteristics for DVD discs, transmission layers thinner than CD discs, especially for optical discs having a thickness of 0.4 mm or less.
[0030]
In the present invention, the focal length f is preferably 10 mm or less, and more preferably 3.5 mm or less.
[0031]
That is, the size (diameter) φ of the light beam is given by the following equation and depends on the numerical aperture (NA) and the focal length f.
[0032]
φ = 2 × NA × f
When the focal length is 10 mm and NA is 0.75, φ = 15 mm. This diameter can be said to be large compared to the fact that many optical pickup devices use a light flux of about φ <5 mm. Therefore, it is desirable that the focal length is 10 mm or less. Furthermore, if φ = 5 mm, NA = 0.75 and f = 3.33 mm, so that the focal length is more preferably 3.5 mm or less.
[0033]
Further, the focal length is preferably 0 or more, and more preferably 0.2 mm or more.
[0034]
In other words, the working distance depends on the thickness of the optical disk, and becomes large for a thin disk. A system using a thin disk and using a very small working distance with a very short lens with a short focal length is conceivable. For example, if the disk has a front reading structure, the lens can be designed even if the focal length is 0.1 mm. Therefore, the lower limit of the focal length is sufficient if f> 0. However, in reality, no means for producing a lens that is too small has been established at this time. Considering this point, it can be said that f> 0.2 mm is the current lower limit.
[0035]
Preferably, the upper limit of the lens thickness t is determined so that the working distance dw defined by the following formula is positive.
[0036]
dw = fb−d / n ′
Here, d is the thickness of the optical disc, and n ′ is the refractive index of the optical disc. fb is defined by the following equation. R1 is defined by the above formula.
[0037]
fb = f (1-t (n-1) / n / R1)
That is, as the lens becomes thicker, the working distance becomes shorter. However, in order to establish a lens, the working distance needs to be finite. Therefore, the upper limit of the lens thickness is in a range where the working distance is a finite value. This range is determined by the focal length, thickness, and disc thickness of the lens.
[0038]
The range of the lens thickness can be set to, for example, 1.5 mm or more and 3.5 mm or less.
[0039]
The present invention can be applied to an optical pickup device including the above-described objective lens for an optical disk. Preferably, the optical pickup device records or reproduces an information signal by collecting and irradiating a light beam along a track of the optical disk using the objective lens for the optical disk. Preferably, the imaging magnification of the optical pickup device is zero.
[0040]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of an objective lens for an optical disc according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0041]
First, prior to the description of the conditional expressions satisfied by the objective lens for an optical disk according to the present embodiment, basic balance of on-axis aberration characteristics, off-axis aberration characteristics, and eccentricity tolerance regarding the design of the lens of the present embodiment will be described To do. Here, the eccentricity tolerance is defined as an increase in wavefront aberration when there is an eccentricity.
[0042]
In the present embodiment, it is required to balance the following three conditions in order to ensure on-axis aberration, off-axis aberration, and eccentricity tolerance.
[0043]
(1) The spherical aberration of the lens is corrected to ensure axial aberration.
[0044]
(2) The lens satisfies the sine condition to ensure off-axis aberrations.
[0045]
(3) In order to ensure eccentricity tolerance, the second surface alone satisfies the sine condition.
[0046]
In addition, in order to prevent deterioration of chromatic aberration characteristics, it is required to satisfy the following conditions.
[0047]
(4) The increase in aberration of the best image plane at each wavelength when there is a wavelength error is small.
[0048]
This is called spherical aberration due to wavelength error.
[0049]
(5) In order to suppress an increase in aberration when the light source has a wavelength spread, it is required that the change in the focal position due to the wavelength change be small. Wavelength broadening occurs when the laser is multimoded by applying high frequency superposition to improve the noise characteristics of the semiconductor laser. Here, the fact that the change in the focal length is small due to the wavelength change means that the axial chromatic aberration is required to be small.
[0050]
In the following, a basic form of a lens that secures on-axis aberration and off-axis aberration will be described in detail, and then a lens system pair with good chromatic aberration characteristics will be described.
[0051]
The double-sided aspherical lens can simultaneously satisfy the two conditions (1) and (2) for ensuring on-axis aberration and off-axis aberration. A lens that satisfies the conditions (1) and (2) at the same time is called an aplanat.
[0052]
However, generally, if the conditions (1) and (2) are satisfied, the condition (3) for securing the eccentricity tolerance cannot be satisfied.
[0053]
On the other hand, when the conditions (2) and (3) are satisfied, the entire lens satisfies the sine condition, and the second surface also satisfies the sine condition. The condition is satisfied.
[0054]
In the present embodiment, the conditions (1) and (2) for securing the on-axis aberration and the off-axis aberration and the condition (3) for securing the eccentricity tolerance are balanced and almost satisfied. By satisfying the satisfaction of the condition (3), it is possible to secure an eccentricity tolerance that enables the production of a lens while ensuring on-axis aberrations and off-axis aberrations.
[0055]
According to the above-mentioned “Research on Aspherical Aperato Lenses with a Large Aperture Ratio” (Shotaro Yoshida, Report of the Institute of Scientific Research, Tohoku University, March 1958) It has been clarified that when the radius is changed by bending, a lens satisfying the conditions (1) and (2) at the same time can be obtained in the range of a combination of considerably wide vertex radii.
[0056]
Furthermore, according to Yasuhiro Tanaka “Aplanatic Single Lens Design and Application to Disc Optical System”, Optics 27, 12 (1998) p720, lenses that are resistant to decentering between surfaces must satisfy condition (3). It is shown.
[0057]
Here, among the designs of the aspherical lenses that satisfy the conditions (1) and (2), if there is a lens that satisfies the condition (3), it can be said that the lens is strong against eccentricity tolerance. However, as described above, these cannot be completely satisfied at the same time. This is because the design freedom of the lens is only two aspheric surfaces with respect to the three conditions, and there are two design freedoms.
[0058]
Furthermore, according to the analysis of the inventor of the present application, it has been found that the larger the numerical aperture, the greater the deviation from completeness for the conditions (1) to (3).
[0059]
In fact, if the conventional numerical aperture lens for DVD discs is 0.6 or the numerical aperture for CD discs is 0.45, the numerical aperture is so low that the apex radius can be set in a fairly wide range. Even if it is changed, the increase in aberration is small, and a balance between the on-axis aberration and the off-axis aberration can be easily obtained. That is, regardless of the radius, the eccentricity tolerance can be increased if the off-axis aberration or the on-axis aberration is slightly sacrificed.
[0060]
On the other hand, when the numerical aperture is increased and the wavelength is shortened, the aberration increases in inverse proportion to the wavelength, so there is no design margin. Therefore, it has been necessary to determine the shape (paraxial shape) more strictly for such a lens.
[0061]
It is also possible to slightly change the aspherical shape to increase the eccentricity tolerance. In this case, deterioration of on-axis aberration or off-axis aberration is unavoidable, but a practical lens having a sufficiently large manufacturing tolerance is obtained. This is an important point.
[0062]
In other words, it can be said that the design is performed with a balance to ensure the eccentricity tolerance by appropriately degrading the on-axis aberration and the off-axis aberration. In other words, it can be said that the degree of satisfaction of the above three conditions (1) to (3) is an appropriate work.
[0063]
When searching for an aspherical shape in this way, an angle formed by the normal of the surface at the maximum ray height of the first surface and the optical axis (hereinafter simply referred to as an incident angle) is a predetermined condition. If the expression is not satisfied, an eccentricity tolerance, off-axis aberration, or on-axis aberration increases, and a design that balances the aberrations cannot be achieved. This will be described in detail below.
[0064]
The inventor of the present application designs a large number of lenses that are substantially completely satisfying the conditions (1) and (2) and satisfy the condition (3) as much as possible. The lens thickness and the refractive index of the glass material of the lens were variously examined. As a result, it was found that the incident angle of the light beam having the maximum height to the first surface of the lens dominates the relationship between the on-axis aberration, the off-axis aberration, and the aberration at the time of decentering. The design wavelength of the lens is preferably 450 nm or less, and specifically 405 nm.
[0065]
FIG. 1 is a diagram illustrating a geometric relationship in a lens.
[0066]
The light ray L0 having the maximum height incident on the
[0067]
FIG. 2 is a diagram illustrating a relationship between an incident angle of the light beam having the maximum height to the first surface and aberration characteristics. A in FIG. 2 is an off-axis aberration with respect to an oblique incident light beam of 0.5 degrees, and increases as the incident angle of the first surface increases. In the figure, symbol ♦ represents the refractive index of the glass material of 1.55, symbol ◇ 1.65, symbol Δ 1.75, symbol ◯ 1.8, and symbol □ 1.85.
[0068]
B in the figure is the aberration when the decentering between the surfaces is 3 μm. In the figure, the symbol ▪ represents the refractive index of the glass material of 1.55, the symbol x is 1.65, the symbol Δ is 1.75, the symbol □ is 1.8, and the symbol ♦ is 1.85.
[0069]
According to the figure, the increase in aberrations varies somewhat depending on lens design specifications such as lens focal length, lens thickness, and refractive index of lens glass material, and individual design differences such as the approximation method of the aspheric coefficient. However, it can be said that it is substantially linear with respect to the incident angle of the first surface. Note that the axial aberration is corrected well in any case, and the aberration is 0.006λ or less.
[0070]
This relationship is a general relationship. That is, even if the refractive index of the glass and the thickness of the lens are different, or even if the radius at the apex of the first surface is different, the same aberration characteristics can be obtained if the angles are equal.
[0071]
Here, in order to obtain a lens having good decentration tolerance and off-axis aberration, the aberration at the time of decentering 3 μm is 0.04λ or less, and the off-axis aberration with respect to 0.5 ° oblique incidence is 0.03λ or less. Based on the lens shape, the above conditions (1) to (3) need to be appropriately designed.
[0072]
Here, as described above, the conditions (1) to (3) are balanced so that off-axis aberrations or on-axis aberrations are sacrificed to some extent instead of ensuring eccentricity tolerance, for example. That is.
[0073]
As described above, the lens according to the present embodiment is an aperat that substantially satisfies the conditions (1) and (2), and the on-axis aberration and off-axis aberration are almost ideally corrected. Since the aberration correction at the time is slightly insufficient, such a proposition is performed.
[0074]
According to such a standard, in a lens having a numerical aperture NA of 0.85, the incident angle of the light beam having the maximum height to the first surface is preferably 57 degrees, more preferably 56 degrees, and even more preferably 55 degrees. It is necessary to be smaller. In addition, the change of the shape by the appropriation of said conditions (1)-(3) is slight.
[0075]
When the numerical aperture is lower than 0.85, the increase in aberration with respect to the error is small. Similarly, it is preferably 57 degrees, more preferably 56 degrees, and even more preferably 55 degrees or less. That is, it is possible to provide a good lens for the conditions (1) to (3).
[0076]
By the way, when the lens of this embodiment is manufactured by molding with a mold, the incident angle is directly related to the difficulty of processing the mold. Therefore, it is desirable that the incident angle be as small as possible.
[0077]
Further, in such a molded lens, there is molding shrinkage caused by a molding process at a high temperature between the mold and the molded product, and the shape of the molded product is slightly different from the mold. Therefore, when the numerical aperture is lower than 0.85, it is more convenient in manufacturing to reduce the incident angle according to the numerical aperture.
[0078]
Therefore, when comparing the design of a large number of lenses, when the numerical aperture decreases, the incident angle θ of the first surface has the following relationship with respect to the angle α when the numerical aperture is 0.85. I found it. Α is a value obtained by actual design.
[0079]
θ = α− (0.85-NA) /0.15×7.1 (degrees) (6)
Table 1 shows, as an example, the relationship between the numerical aperture and the incident angle for a lens having the specifications of Example 1 described later. The equation (6) is a regression equation calculated using Table 1.
[0080]
[Table 1]
[0081]
FIG. 3 illustrates the relationship between the numerical aperture and the incident angle. α is 53.2516 degrees. The symbol ◆ in the figure indicates the actual design value, and the solid line indicates the value obtained from the regression equation.
[0082]
The figure also shows data of another example relating to a lens having a lens thickness of 1.5 mm and a glass material having a refractive index of 1.75. A symbol ▲ in the figure indicates an actual design value for another example, and a broken line indicates a value based on a regression equation.
[0083]
In any case, it can be seen that the regression equation well reflects the actual design value. Similar results are obtained with many other lens design data, and the regression equation (6) has sufficient accuracy as a general equation.
[0084]
Here, the angle condition for the case where the numerical aperture is lower than 0.85 is obtained. First, when the numerical aperture decreases, the inclination of the surface (incident angle to the first surface) at the outermost periphery of the lens naturally becomes gentle. Further, because of this, the restrictions on the conditions (1) to (3) are relaxed, so that, for example, manufacturing tolerances are not severe.
[0085]
However, when the numerical aperture is lower than 0.85, as in the case where the numerical aperture is 0.85, there is a general characteristic that the incident angle to the first surface increases and the aberration characteristic deteriorates.
[0086]
Therefore, if a lens having a numerical aperture smaller than 0.85 is designed under the condition that the numerical aperture is 0.85, preferably 57 degrees, more preferably 56 degrees, and even more preferably 55 degrees or less, a good lens can be obtained. I can do it. Furthermore, in consideration of the above-mentioned advantages due to the low numerical aperture, tolerance and performance can be improved by reducing the design target value by the angle indicated by the regression equation.
[0087]
Accordingly, when the numerical aperture is lower than 0.85, a better result can be obtained by setting the incident angle θ to the first surface within a range determined by the following conditional expression.
[0088]
θ <α− (0.85-NA) /0.15×7.1 (degrees) (7)
Here, the angle α is preferably 57 degrees, more preferably 56 degrees, and even more preferably 55 degrees.
[0089]
By the way, the lens described above does not satisfy a sufficient condition for ensuring chromatic aberration characteristics because the eccentricity tolerance is ensured and the conditions (4) and (5) are not considered. Next, the chromatic aberration characteristics will be described in detail.
[0090]
Here, the center thickness of the lens (also referred to as the axial thickness) and the focal length satisfy the following expression.
[0091]
t> (1 + E) f
Here, f is the focal length, t is the center thickness of the lens, and E is a number of 0 or more, preferably 0, more preferably 0.1, and even more preferably 0.2.
[0092]
When the above relationship is satisfied, the satisfaction level of the condition (4) and the condition (5) is increased.
[0093]
First, regarding the small increase in aberration of the best image plane at each wavelength when there is a wavelength error in the condition (4), the radius of the first lens surface (incident surface) is relatively large when the center thickness of the lens is thick. Because it can. More specifically, as the radius of curvature of the first surface increases, the incident angle θ (the angle formed between the normal of the lens surface and the light beam) of the light beam passing through the outer edge of the lens decreases. This is because the effect of refraction as a non-linear phenomenon is reduced, and as a result, an increase in spherical aberration is reduced when the wavelength is changed.
[0094]
FIG. 4 shows the relationship between the center thickness of the lens and the residual aberration due to the wavelength error (5 nm). Residual aberration is spherical aberration. In this figure, a large number of lenses having an NA of 0.85 and a focal length of 2.5 mm are designed and drawn. The glass material is OHARA LAM70. The lens design employs a design with a relatively large eccentricity tolerance.
[0095]
According to FIG. 4, it can be seen that when the lens thickness is thinner than the focal length, a large aberration of 0.04λ or more occurs. It can also be seen that the increase in aberration is large when the thickness is 3 mm or less, which is 1.2 times the focal length.
[0096]
Next, regarding the increase in aberration when there is a wavelength broadening of the condition (5), if there is a wavelength broadening, the best image plane of the central wavelength is used as the observation plane for the broadening, and the spherical surface described above at other wavelengths. In addition to aberrations, focus errors occur. Actually, the influence of the focus error is larger than that of the spherical aberration. In particular, when the wavelength is 0.45 μm or less, the dispersion of the refractive index of the glass becomes large, so the influence of the focus error is very large. Become.
[0097]
This focus error is caused by a change in the back focus distance of the lens when the wavelength is changed. The back focus distance fb of the lens can be obtained by a ray tracing formula based on paraxial approximation. That is R1, t, n and the following relational expression.
[0098]
fb = f (1−t (n−1) / n / R1)
The difference in the value of fb when n is changed according to the dispersion of the glass becomes the focus error.
[0099]
FIG. 5 shows the amount of change in fb when the refractive index of glass is changed to 1.7486 in a lens having a focal length of 2 mm and a refractive index of 1.75. The amount of change in fb is axial chromatic aberration. This change in refractive index corresponds to a change in refractive index when a wavelength of about 5 nm is used when glass having an Abbe number of about 45 is used at a wavelength near 400 nm. The lens shape is a plano-convex lens, and R1 is 1.5 mm. The actual lens is not a plano-convex lens, but both surfaces are spherical. More precisely, although it is an aspherical surface, the paraxial quantities such as f and fb are determined by the radius of the apex, so there is no problem as a spherical lens. However, the change in fb changes R1 and R2 while maintaining the focal length, and the result is very similar to that of the plano-convex lens without much influence from the lens bending. According to the figure, the axial chromatic aberration decreases in proportion to the lens thickness. Therefore, it is desirable that the thickness of the lens is as thick as possible.
[0100]
In summary, when the incident angle of the maximum light ray on the first surface of the lens and the thickness of the lens satisfy these conditions, the above conditions (1) to (3), that is, the on-axis aberration characteristic, the off-axis aberration, Aberration increase due to characteristics and decentration tolerance, and the above conditions (4) and (5), that is, the conditions of a lens with small surface aberration and chromatic aberration due to wavelength error can be satisfied simultaneously.
[0101]
Furthermore, even if this aspherical lens is a rotationally symmetric lens (coaxial optical system) with respect to the optical axis, it is like a toric lens whose aspherical shape is slightly changed depending on the direction. It may be a shape. Needless to say, the latter case also needs to be within the above-described range at each point where the light beam having the maximum height passes.
[0102]
Examples of the objective lens for optical disc according to the present invention will be described below.
[0103]
In the embodiment, an aspherical surface is represented using the following polynomial.
[0104]
Z = Ch2/ (1+ (1- (1 + K) C2h2)0.5) + A4h4+ A6h6+ A8h8+ A10h10+ A12h12+ A14h14
Here, Z is the distance from the vertex of the surface, h is the height from the optical axis, K is the conic constant, C is the curvature (= 1 / R), A4~ A14Is a fourth to fourteenth aspheric coefficient. For example, A4Corresponds to the fourth power of h.
[0105]
<Example 1>
6 is a cross-sectional view of the objective lens of Example 1. FIG.
[0106]
The light beam L incident on the
[0107]
The lens specifications are as shown in Table 2.
[0108]
[Table 2]
[0109]
Table 3 shows the lens design values. The unit of radius and thickness is mm. The same applies to the following.
[0110]
[Table 3]
[0111]
Table 4 shows the aspheric coefficients of the first surface.
[0112]
[Table 4]
[0113]
Table 5 shows the aspherical coefficients of the second surface.
[0114]
[Table 5]
[0115]
The incident angle of the light beam having the maximum height on the first surface of the lens is 53.25 degrees. This lens is an aplanat that substantially satisfies the conditions (1) and (2), and a slight error remains in the condition (3).
[0116]
As for wavefront aberration, the on-axis wavefront aberration is as small as 0.002λ, which is practically no aberration. The wavefront aberration for an incident light beam with an off-axis angle of 0.5 degrees is 0.023λ, which is a good characteristic. Further, regarding the eccentricity between the planes, which is important in terms of manufacturing tolerance, when the eccentricity is 3 μm, the wavefront aberration has a very good value of 0.036 μm.
[0117]
FIG. 7 is a longitudinal aberration diagram, FIG. 8 is a diagram showing an unsatisfactory sine condition, and FIG. 9 is an astigmatism diagram.
[0118]
The lens thickness is 1.375 times the focal length. The glass material of this lens is designed with a fixed refractive index. However, when the refractive index is 1.8486 as a refractive index change corresponding to a wavelength change of 5 nm, the aberration in the best image plane is 0. It is suppressed to a small value of .01λ. The amount of axial chromatic aberration is 2.17 μm, which is kept low.
[0119]
<Example 2>
FIG. 10 is a cross-sectional view of the objective lens according to the second embodiment.
[0120]
The light beam L incident on the
[0121]
The lens specifications are as shown in Table 6.
[0122]
[Table 6]
[0123]
Table 7 shows the lens design values.
[0124]
[Table 7]
[0125]
Table 8 shows the aspherical coefficients of the first surface.
[0126]
[Table 8]
[0127]
The aspherical coefficients of the second surface are as shown in Table 9.
[0128]
[Table 9]
[0129]
The incident angle of the highest light beam on the first surface of this lens is 51.41 degrees. Since the angle according to the condition (7) for the numerical aperture of 0.8 is 52.63 degrees, this condition is satisfied.
[0130]
This lens is an aplanat that substantially satisfies the conditions (1) and (2), and a slight error remains in the condition (3). It can be said that there is no aberration.
[0131]
Off-axis aberrations with an incident angle of 0.5 degrees have a good wavefront aberration of 0.013λ. Further, regarding the decentering between the planes, which is important for manufacturing tolerance, when the decentering is 3 μm, the wavefront aberration is 0.023λ, which has a very good characteristic.
[0132]
11 is a longitudinal aberration diagram, FIG. 12 is a diagram showing an unsatisfactory sine condition, and FIG. 13 is an astigmatism diagram.
[0133]
The lens thickness is 1.429 times the focal length. The glass material of this lens is designed with a fixed refractive index, but the aberration at the best image plane is 0 when the refractive index is 1.7486 as a refractive index change corresponding to a change in wavelength of 5 nm. It is suppressed to a small value of .01λ. The amount of axial chromatic aberration is 2.10 μm, which is kept low.
[0134]
<Example 3>
FIG. 14 is a sectional view of the objective lens of Example 3.
[0135]
The light beam L incident on the
[0136]
The lens specifications are as shown in Table 10.
[0137]
[Table 10]
[0138]
Table 11 shows the lens design values.
[0139]
[Table 11]
[0140]
Table 12 shows the aspheric coefficients of the first surface.
[0141]
[Table 12]
[0142]
The aspheric coefficient of the second surface is as shown in Table 13.
[0143]
[Table 13]
[0144]
The refractive index of each glass material is as shown in Table 14.
[0145]
[Table 14]
[0146]
The incident angle of the highest light beam on the first surface of this lens is 55.0 degrees.
[0147]
The characteristics of this lens almost satisfied the condition (1), and (2) left some dissatisfaction, and the lens in which the increase in aberrations at the time of decentering was suppressed compared with the lens of Example 1 correspondingly. In condition (3), the lens is very close to an aplanat with a slight error.
[0148]
The wavefront aberration on the axis is as very small as 0.006λ, and it can be said that there is no aberration in practical use. The wavefront aberration for an incident light beam with an off-axis angle of 0.5 degrees is 0.069λ, which is a good characteristic. Further, the decentering between the planes, which is important in terms of manufacturing tolerance, has a very good value of wavefront aberration of 0.034λ when the decentering is 5 μm.
[0149]
15 is a longitudinal aberration diagram, FIG. 16 is a diagram showing an unsatisfactory sine condition, and FIG. 17 is an astigmatism diagram.
[0150]
The lens thickness is 1.411 times the focal length. When the wavelength is changed to 5 nm by 410 nm, the aberration on the best image plane is suppressed to a small value of 0.029λ. The amount of axial chromatic aberration is 2.21 μm, which is kept low.
[0151]
In the present embodiment, the optical disk objective lens has been described using specific numerical values, but the present invention is not limited to these numerical values. The present invention can be applied to various types of objective lenses for optical discs without departing from the present invention.
[0152]
As a specific example of numerical values, in the present embodiment, an optical disk having a transmission layer with a thickness in the range of 0.01 to 0.3 mm can be used. For the objective lens, for example, an optical glass such as NBF1, for example, having a refractive index in the range of 1.5 to 2.0 can be used.
[0153]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, there is provided an optical disk objective lens having a double-sided aspherical single lens having a numerical aperture of 0.75 or more and excellent in on-axis aberration, off-axis aberration and decentering aberration between surfaces. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a geometric relationship of lenses.
FIG. 2 is a diagram illustrating a relationship between an incident angle of a light beam having a maximum height to a first surface and aberration characteristics.
FIG. 3 is a diagram showing a comparison between an actual design value and a value based on a regression equation.
FIG. 4 is a diagram showing a relationship between a lens center thickness and a residual aberration due to a wavelength error (5 nm).
FIG. 5 shows the amount of change in fb when the refractive index of glass is changed to 1.7486 in a lens having a focal length of 2 mm and a refractive index of 1.75.
6 is a sectional view of the objective lens according to Example 1. FIG.
7 is a longitudinal aberration diagram of the objective lens according to Example 1. FIG.
FIG. 8 is a diagram illustrating an unsatisfactory amount of the sine condition of the objective lens according to Example 1;
9 is an astigmatism diagram of the objective lens according to Example 1. FIG.
10 is a cross-sectional view of an objective lens according to Example 2. FIG.
FIG. 11 is a longitudinal aberration diagram of the objective lens according to Example 2;
12 is a graph showing an unsatisfactory amount of the sine condition of the objective lens according to Example 2. FIG.
FIG. 13 is an astigmatism diagram of the objective lens according to Example 2;
14 is a cross-sectional view of an objective lens according to Example 3. FIG.
15 is a longitudinal aberration diagram of the objective lens according to Example 3. FIG.
FIG. 16 is a diagram illustrating a sine condition unsatisfactory amount of the objective lens according to Example 3;
FIG. 17 is an astigmatism diagram of the objective lens according to Example 3;
[Explanation of symbols]
1 First side
2 Second side
11 Objective lens
21 Optical disc
Claims (5)
θ<α−(0.85−NA)/0.15×7.1(度)
ここで、αは57度である。The angle θ between the normal of the first surface and the optical axis at the point of incidence of the maximum height of the light beam is a single lens with both surfaces being aspherical and having a numerical aperture NA of 0.75 or more. An objective lens for an optical disc, characterized in that:
θ <α− (0.85−NA) /0.15×7.1 (degrees)
Here, α is 57 degrees.
t>(1+E)f
ここで、Eは0以上の数である。The objective lens for an optical disk according to claim 1 or 2, wherein the center thickness t and the focal length f satisfy the following expression.
t> (1 + E) f
Here, E is a number of 0 or more.
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