JP2005017012A - 電子機器および時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転ベゼルなどの小型化が可能な操作子を情報処理装置の表示制御用に用い、表示制御時の操作性を向上させる。
【解決手段】回転ベゼル13と、前記回転ベゼル13の内側に配置され、時刻を表示する時刻表示画面、および、ゲームにおける操作の主対象たる主画像120Aと背景画像120Bとからなるゲーム表示画面のうち、いずれか一を表示する表示パネル12とを備え、前記ゲーム表示画面が前記表示パネル12に表示されている場合には、前記回転ベゼル13の操作量に応じて前記主画像120Aの表示を制御する構成とした。
【選択図】 図7
【解決手段】回転ベゼル13と、前記回転ベゼル13の内側に配置され、時刻を表示する時刻表示画面、および、ゲームにおける操作の主対象たる主画像120Aと背景画像120Bとからなるゲーム表示画面のうち、いずれか一を表示する表示パネル12とを備え、前記ゲーム表示画面が前記表示パネル12に表示されている場合には、前記回転ベゼル13の操作量に応じて前記主画像120Aの表示を制御する構成とした。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器および時計にかかり、特に、表示部に表示された操作対象物を操作子により操作する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、時計として、現在時刻を表示する文字盤などの表示部の周囲に、リング状の回転ベゼルが設けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。従来この種の回転ベゼルは、純粋にデザイン的なものであるか、あるいは、ダイバーズ用ウオッチのように潜水時間をダイバーが把握するためのようにもっぱら実用的な観点から設けられていた。
しかるに近年においては、携帯型情報処理装置の小型化の欲求が高まり、腕時計型の情報処理装置が提案され、その入力装置として、例えば、特許文献2に示すように、回転ベゼルが用いられているものがある。
【0003】
【特許文献1】
実開平5−92779号公報
【特許文献2】
特開2001−344039号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の回転ベゼルを用いた腕時計型の情報処理装置においては、回転ベゼルは、あくまで入力すべきデータを特定する入力データ特定装置として用いられているだけであり、その操作状態に応じて表示制御を行うものではなかった。
そこで、本発明は、回転ベゼルなどの小型化が可能な操作子を表示制御用に用いることが可能な電子機器および時計を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、回転操作子と、前記回転操作子の内側に配置され、操作の主対象たる主画像と背景画像とを重ねて表示する表示部とを備え、前記回転操作子の操作量に応じて前記主画像の表示を制御する構成の電子機器を提供する。
本発明によれば、例えば回転ベゼルなどの回転操作子をデータ入力のみならず、画像制御にも用いることが可能となる。
さらにまた、本発明によれば、回転操作子の内側に表示部が配置されているため、ユーザは、回転操作子の回転状態(すなわち、操作状態)と、操作の主対象となる主画像が表示された表示部の表示画面との両方を視ながら操作できるため、手元での操作ミスが少なく、操作が容易となる。
【0006】
ここで、前記主画像の表示は、前記回転操作子の回転量、回転方向および回転速度のうち、少なくともいずれか一の操作量に応じて制御される構成が好ましい。
また、前記回転操作子が押下されるに応じて前記主画像の表示を制御する構成であっても良い。
さらにまた、前記回転操作子の操作量に応じて制御される表示には、前記主画像の姿勢、および、前記背景画像に対する前記主画像の相対的な位置、前記背景画像に対する前記主画像の相対的な移動速度のうち、少なくともいずれか一が含まれる構成が好ましい。
また携帯型の情報機器であることが望ましい。
【0007】
また上記目的を達成するために、本発明は、回転ベゼルと、前記回転ベゼルの内側に配置され、時刻を表示する時刻表示画面、および、ゲームにおける操作の主対象たる主画像と背景画像とからなるゲーム表示画面のうち、いずれか一を表示する表示部とを備え、前記ゲーム表示画面が前記表示部に表示されている場合には、前記回転ベゼルの操作量に応じて前記主画像の表示を制御する構成の時計を提供する。
この時計は、ユーザの身体に装着するためのバンドを具備する構成であっても良い。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる腕時計型情報処理装置10の外観構成を示す図である。この図に示すように、腕時計型情報処理装置10は、大別すると、ケース11と、表示パネル12と、回転ベゼル13と、バンド14とを備えている。ケース11は、後述する各種センサやマイクロコンピュータなどを格納するものであり、金属あるいはプラスチックから形成されている。表示パネル12は、時刻などの各種情報およびゲーム画面などの各種画面を表示するものであり、たとえば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイといったドットマトリクス方式の薄型ディスプレイで構成されている。回転ベゼル13は、表示パネル12を囲むリング状(円環状)の部材であり、ケース本体11Aに対して摺動可能に配置され、これにより、表示パネル12を略中心として回転する。さらに、この回転ベゼル13は、押下式スイッチとしても機能する。バンド14は、ユーザが腕時計型情報処理装置10を身体(主に腕等)に装着するために用いられる。
【0009】
次いで、腕時計型情報処理装置10内部の機械的構成について図2および図3を参照して説明する。図2は腕時計型情報処理装置10から回転ベゼル13を取り外した状態を示す図であり、図3は、図2におけるA−A’線の断面の一部を示す図である。図3に示すように、ケース11は、ケース本体11Aと、このケース本体11Aの下面を塞ぐ裏蓋11Cとを備えている。ケース本体11Aにおける裏蓋11Cの内側の空間には、回路基板やこの回路基板上の回路に電源電圧を供給する二次電池(いずれも不図示)を収納する回路ユニット15が設けられている。また、ケース本体11Aの上面であって、回転ベゼル13の内周側には、カバーガラス11Bが嵌め込まれており、このカバーガラス11Bの下面側に、上述の表示パネル12が配置されている。図2および図3に示すように、ケース本体11Aの上部には、円周状に溝34が形成されている。一方、図3に示すように、回転ベゼル13の下面には、下側に突出する突条46が形成され、この突条46が溝34に摺動可能に嵌合されている。
【0010】
また、図2および図3に示すように溝34には、板ばね61が適宜の数(図示例では4つ)設けられており、回転ベゼル13が溝34に嵌め込まれた場合には、板ばね61によって回転ベゼル13が上方に付勢され、ケース本体11Aとの間に僅かな隙間が形成される。さらに、回転ベゼル13の突条46の下面全域には、金属膜46aが設けられると共に、溝34には、接点電極60が適宜の数(図示例では円周に沿って等間隔に4つ)だけ設けられており、金属膜46aと接点電極60とで常開接点(押下式スイッチ)120(図6参照)が構成されている。また、本実施形態では、回転ベゼル13の一部が押下された場合には、全ての接点電極60と金属膜46aとが接触するのではなく、押下位置(押下力が加わった位置)の近くに配設されている常開接点115のみが閉じるように構成されている。すなわち、常開接点115の各々に異なる機能(指示機能)を適宜割り当て、ユーザがこれらの常開接点115を選択的にオン/オフされることが可能となっている。
【0011】
また、回転ベゼル13の側面とケース本体11Aとが接触する面には、Oリング47が設けられ、回転ベゼル13とケース本体11Aとの隙間から水や光などが腕時計型情報処理装置10内部へ侵入するのが防止されている。また、図2に示すように、ケース本体11Aには、2つの孔51A、51Bが穿たれており、これらの孔51A、51B内に第1センサユニット37Aと、第2センサユニット37Bとがそれぞれ配置されている。ここで、第1センサユニット37Aと回転ベゼル13の回転中心Oとを結ぶ線と、第2センサユニット37Bと回転中心Oとを結ぶ線とが角度θ1をなすように第1センサユニット37Aおよび第2センサユニット37Bがそれぞれ配置されているが、この角度θ1については後述することにする。
【0012】
次いで、第1センサユニット37Aおよび第2センサユニット37Bの構成について図3を参照して説明する。なお、第1および第センサユニット37A、37Bの構成は略同様であり説明が重複するのを避けるため、第1センサユニット37Aの構成についてのみ説明する。図3に示すように、回転ベゼル13の下面には、回転ベゼル13の回転を検出するための光学パターン41が形成されており、この光学パターン41が形成された面の下方には、センサカバーガラス42がケース本体11Aに取り付けられている。ケース本体11Aとセンサカバーガラス42の間にはパッキン43が配設され、これによりセンサカバーガラス42の下部への水等の侵入が防止されるようになっている。
【0013】
また、センサカバーガラス42の下方には、第1センサユニット37Aが配設されている。この第1センサユニット37Aは、LED(Light Emitting Diode)44と、フォトダイオード45と、遮光板44aと、基板48とを備えている。LED44は、上記光学パターン41に向けて光を照射するものであり、フォトダイオード45は、光学パターン41における反射光を受光するものである。遮光板44aは、LED44からの光がフォトダイオード45に直接受光されるのを防止するためのものであり、LED44とフォトダイオード45との間に配置される。基板48は、フォトダイオード45による受光量に応じて検出信号を生成し、後述するMPU100(図6参照)に出力するものである。第1センサユニット37Aの基板48の下側には、接点バネ49が設けられており、この接点バネ49により第1センサユニット37Aと回路ユニット15に格納された回路基板(MPU100など)とが電気的に接続されている。なお、接点バネ49の代わりにリード線を設けるようにしても良い。
【0014】
このように、回転ベゼル13が回転する際には、第1センサユニット37Aおよび第2センサユニット37Bの各々が検出信号を出力し、この検出信号に基づいて回転ベゼル13の回転角度(回転量)および回転方向(必要に応じて回転速度)が検出される。以下、回転ベゼル13の回転検出の原理について図4および図5を参照して説明する。図4は光学パターン41の構成を示す図であり、図5は光学パターン41を読み取ったときに第1および第2センサユニット37A、37Bの各々から出力される検出信号を模式的に示す図である。
【0015】
図4に示すように、回転ベゼル13の下面の外周部に形成された光学パターン41は、円状の軌道に沿って、LED44の照射する光を吸収する吸収領域41aとLED44の光を反射する反射領域41bとが交互に繰り返し並んだ構成となっている。ここで、吸収領域41aまたは反射領域41bの中心から回転ベゼル13の回転中心Oに至る線分とその領域に隣接する反射領域41bまたは吸収領域41aの中心から回転中心Oに至る線分とがなす角度はいずれもθ2である。すなわち、上述した回転ベゼル13の回転を360[゜]をn分割(nは偶数)して検出する場合には、θ2=360/n[゜]となる。この構成において、第1センサユニット37Aは、ユーザが回転ベゼル13を回転させたときに、図4に示す光学パターン41の吸収領域41aと反射領域41bとを交互に読み取ることで、図5に示すような略正弦波形を有する検出信号(以下、「第1検出信号A」と言う)を出力する。また、第2センサユニット37Bも同様に、略正弦波形を有する検出信号(以下、「第2検出信号B」と言う)を出力する。
【0016】
ここで、本実施形態では、上述した角度θ1は、θ1=θ2+θ2/2となるように設定され、この角度θ1に従って第1センサユニット37Aおよび第2センサユニット37Bが配置されている。これにより、回転ベゼル13がユーザにより回転させられた場合には、第1センサユニット37Aが生成する第1検出信号Aと第2センサユニット37Bが生成する第2検出信号Bとの間に1/4の位相差が生じることになる。具体的には、図5に示すように、回転ベゼル13を時計回りに回転させた場合には、第2センサユニット37Bの生成する第2検出信号Bには、第1センサユニット37Aの生成する第1検出信号Aに対して1/4の位相進みが生じる。また、これとは逆に、回転ベゼル13を反時計回りに回転させた場合には、第2センサユニット37Bの生成する第2検出信号Bには、第1センサユニット37Aの生成する第1検出信号Aに対して1/4の位相遅れが生じることになる。従って、このような位相遅れ・位相進みを検知することによって回転ベゼル13の回転方向を検出することが可能となっている。
【0017】
次いで、腕時計型情報処理装置10の電気的構成について説明する。図3は、腕時計型情報処理装置10の機能的構成を示すブロック図である。この図において、MPU100は、表示パネル12の表示制御などの腕時計型情報処理装置10全体の制御を行う。ROM101は、MPU100により実行される制御プログラムや遊戯プログラム(ゲームプログラム)などの各種プログラムをあらかじめ格納している。RAM102は、MPU100のワークエリアとして用いられるものであり、各種データやMPU100の計算結果を一時的に記憶する。常開接点115は、上述したように押下式スイッチとして機能するものであり、回転ベゼル13が押下されると閉成し、スイッチ信号をMPU100に出力する。なお、同図には、常開接点115が1つのみ示されているが、本実施形態では、回転ベゼル13には4つの常開接点115が設けられている。
【0018】
発振回路111は、図示しない水晶発振器を備え、所定周波数(例えば32768Hz)の基準発振信号を生成し分周回路112に出力する。分周回路112は、基準発振信号を分周して、例えば、1Hzの計時用基準信号を生成し、時計用カウンタ113に出力する。時計用カウンタ113は、計時用基準信号に基づいて時計表示用のカウント信号である計時用カウント信号をMPU100に出力する。MPU100は、この計時用カウント信号に基づいて時刻を計時し、表示パネル12に表示する。なお、時刻表示の態様としては、図1に示すように、時刻表示針(時針、分針、秒針)によるアナログ表示であっても良いし、あるいは、数字によるディジタル表示であっても良い。また、時刻がアナログ表示される場合には、時刻の認識を容易とすべく、図1に示すように、時計の文字盤に相当する表示を併せて行う構成が望ましい。
【0019】
次いで図6において、波形整形回路118は、センサユニット37A、37Bからの第1検出信号Aおよび第2検出信号Bに対して波形整形を行い、回転ベゼル13の回転状態に応じた複数のパルス信号を回転情報生成ユニット119に出力するものである。回転情報生成ユニット119は、波形整形回路118から出力された複数のパルス信号をそれぞれカウントし、回転ベゼル13の回転状態(回転量、回転方向、回転速度など)に対応する回転情報を生成し、回転情報データとしてMPU100に出力する。より具体的には、回転情報生成ユニット119は、第1検出信号Aに基づくパルス信号の立ち上がりタイミングが、第2検出信号Bに基づくパルス信号の立ち上がりタイミングよりも早いか否かで回転ベゼル13の回転方向を検知する。
【0020】
すなわち、上述のように、回転ベゼル13が時計回りに回転する場合には、第2検出信号Bが第1検出信号Aよりも位相進むため、第1検出信号Aに基づくパルス信号の立ち上がりタイミングが第2検出信号に基づくパルスの立ち上がりタイミングよりも遅ければ、回転ベゼル13が時計回りに回転していると検知される。また、これとは逆に、第1検出信号Aに基づくパルス信号の立ち上がりタイミングが第2検出信号に基づくパルスの立ち上がりタイミングよりも早ければ、回転ベゼル13が反時計回りに回転していると検知される。また、回転ベゼル13の回転量は、パルス信号のパルス数から検知され、回転速度は、パルス信号の出力間隔あるいはパルス信号のパルス幅から検知されることになる。なお、腕時計型情報処理装置10は、図6に示す構成部の他にも、二次電池などの電源を備えている。
【0021】
次いで本実施形態に係る腕時計型情報処理装置10の動作について説明する。腕時計型情報処理装置10は、図7に示すように、表示パネル12に表示する画面に応じて2つの表示モード、すなわち、時計表示モードとゲーム画面表示モードとを有している。時計表示モードは、表示パネル12に現在時刻が表示されるモードであり、図示のように指針式のアナログ時計を模した表示、あるいは、ディジタル時計表示(不図示)がなされる。また、ゲーム画面表示モードは、表示パネル12にゲーム画面が表示されるモードである。一般に、ゲーム画面は、ユーザが動作を操作する対象となる主画像と、主画像の背景(場合によっては前景)に描かれる背景画とから構成される。例えば、図示のように、ドライビングゲームにあっては、車両が主画像120Aであり、また、コースを示す画像が背景画像120Bである。また例えば、図8に示すように、遊技機(いわゆるパチンコ台)を模したゲームにあっては、パチンコ球が主画像120Aであり、また、パチンコ台の盤面を模した画像が背景画像120Bである。
【0022】
本実施形態では、表示モードの切り換えは、回転ベゼル13の押下操作によって行われる。具体的には、MPU100は、回転ベゼル13が押下されることで、4つの常開接点115のうち、所定の常開接点115が閉じるたびに、時計表示モードとゲーム画面表示モードとの間で表示モードを切り換える。なお、表示モードとしては、これらの他にも任意の表示モード(例えば、時刻修正モードや初期設定モードなど)を備える構成としても良い。
【0023】
ゲーム画面表示モードにあっては、主画像120Aの操作(すなわち、ゲーム操作)は回転ベゼル13の操作によって行われる。すなわち、ゲーム画面表示モードにいおいて、MPU100は、回転情報生成ユニット119から回転情報データを受け取ると、そのデータに基づいて主画像の表示制御を行う。例えば、図7に示すドライビングゲームにおいて、MPU100は、回転ベゼル13の回転を検知すると、回転ベゼル13の回転角度(回転量)に応じた量だけ車両(主画像120A)の姿勢を背景画像120Bに対して傾斜させて車両の進行方向を変化させる。このときMPU100は、回転ベゼル13の回転方向と車両(主画像120A)の進行方向の切り替え方向(すなわち、車両姿勢の傾斜方向)を一致させると共に、回転ベゼル13の回転速度と車両(主画像120A)の進行方向の切り替え速度(すなわち、車両姿勢の変化速度)を一致させるように表示制御を行っている。すなわち、回転ベゼル13の回転操作に追従して主画像120Aの表示が制御されることになる。
【0024】
また例えば、図8に示すパチンコゲームにあっては、MPU100は、主画像120Aたるパチンコ球が回転ベゼル13の回転角度(回転量)に応じた強さで弾き出されているかのように、この主画像120Aの表示制御を行う。具体的には、MPU100は、パチンコ台の盤面を模した背景画像120Bに対して、パチンコ球(主画像120A)を盤面の発射レール122から回転ベゼル13の回転量に比例した速さで発射(移動)させると共に、この発射レール122から遠くまで跳んでいるかのようにみせるべくパチンコ球(主画像120A)の表示位置を制御する。また、MPU100は、回転ベゼル13の押下操作を検知すると、パチンコ球(主画像120A)の打ち出しが止まるように表示制御する。すなわち、ユーザは、このパチンコゲームにおいて、パチンコ台のハンドル操作と同じ要領で回転ベゼル13を操作することで、ゲームを楽しむことができる。
【0025】
このように、本実施形態では、表示パネル12を囲む回転ベゼル13がゲーム操作時の操作子として用いられ、ユーザがゲーム画面、すなわち、表示パネル12を視ているときには、その回りに配設されている回転ベゼル13も視野に入る構成となっている。従って、ユーザは、操作している手元を見ながらゲームの主画像を操作することが可能となるので、ゲーム操作を容易にすることが可能となるのである。
【0026】
(変形例)
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様にすぎず、本発明の範囲内で任意に変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、回転ベゼル13を回転操作子の機能を持たせる他に、押下式のボタンスイッチとしての機能をも重畳させる構成について例示したが、例えばリュウズなどのボタンスイッチを別途備える構成としても良い。
【0027】
また、上述した実施形態では、電子機器の一態様として腕時計型情報処理装置10を例示したが、これに限らない。例えば、携帯電話機10’(図9参照)やPDAなどの携帯型電子機器に本発明を適用しても良いし、携帯型に限らず、コンピュータ、電話、ラジオ、オーディオ装置などであってもよい。特に携帯型の電子機器に本発明を適用することにより、操作子として別途テンキーやカーソルキーなどを配設する必要がなく、機器の小型化が容易となる。なお、本発明を時計型の電子機器に適用する場合であっても、腕時計型に限らず、例えばネックレス、指輪などのアクセサリ型のほか、懐中時計など様々な態様が考えられる。
【0028】
さらにまた、図10に示すように、本発明をハンドル型のゲームコントローラに適用することも可能である。より具体的には、同図に示すように、ゲームコントローラ10’’は、柱状のケース11’’と、このケース11’’の中心軸をハンドル中心として回転するハンドル部13’’と、ケース11’’に嵌め込まれた表示パネル12とを備えた構成とする。この構成により、ユーザは、ハンドル部13’’の操作状態を視つつ、表示パネル12に表示された車両(主画像)を操作するドライビングゲームをプレイすることが可能となる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、回転ベゼルなどの小型化が可能な操作子を情報処理装置の表示制御用に用い、表示制御時の操作性を向上させるとともに、情報処理装置の小型化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる腕時計型情報処理装置の外観構成を示す図である。
【図2】腕時計型情報処理装置から回転ベゼルを取り外した状態を示す図である。
【図3】図2におけるA−A’線の断面の一部を示す図である。
【図4】光学パターンを模式的に示す図である。
【図5】センサユニットの検出信号を説明するための図である。
【図6】腕時計型情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図7】腕時計型情報処理装置の表示モードを説明するための図である。
【図8】腕時計型情報処理装置の表示モードを説明するための図である。
【図9】本発明の変形例にかかる携帯電話機の外観構成を示す図である。
【図10】本発明の変形例にかかるゲームコントローラの構成を示す図である。
【符号の説明】
10…腕時計型情報処理装置、10’…携帯電話機、10’’…ゲームコントローラ、11…ケース、11A…ケース本体、12…表示パネル、13、13’…回転ベゼル、13’’…ハンドル部、15…回路ユニット、37A…第1センサユニット、37B…第2センサユニット、41…光学パターン、115…常開接点115A…主画像、120B…背景画。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器および時計にかかり、特に、表示部に表示された操作対象物を操作子により操作する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、時計として、現在時刻を表示する文字盤などの表示部の周囲に、リング状の回転ベゼルが設けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。従来この種の回転ベゼルは、純粋にデザイン的なものであるか、あるいは、ダイバーズ用ウオッチのように潜水時間をダイバーが把握するためのようにもっぱら実用的な観点から設けられていた。
しかるに近年においては、携帯型情報処理装置の小型化の欲求が高まり、腕時計型の情報処理装置が提案され、その入力装置として、例えば、特許文献2に示すように、回転ベゼルが用いられているものがある。
【0003】
【特許文献1】
実開平5−92779号公報
【特許文献2】
特開2001−344039号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の回転ベゼルを用いた腕時計型の情報処理装置においては、回転ベゼルは、あくまで入力すべきデータを特定する入力データ特定装置として用いられているだけであり、その操作状態に応じて表示制御を行うものではなかった。
そこで、本発明は、回転ベゼルなどの小型化が可能な操作子を表示制御用に用いることが可能な電子機器および時計を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、回転操作子と、前記回転操作子の内側に配置され、操作の主対象たる主画像と背景画像とを重ねて表示する表示部とを備え、前記回転操作子の操作量に応じて前記主画像の表示を制御する構成の電子機器を提供する。
本発明によれば、例えば回転ベゼルなどの回転操作子をデータ入力のみならず、画像制御にも用いることが可能となる。
さらにまた、本発明によれば、回転操作子の内側に表示部が配置されているため、ユーザは、回転操作子の回転状態(すなわち、操作状態)と、操作の主対象となる主画像が表示された表示部の表示画面との両方を視ながら操作できるため、手元での操作ミスが少なく、操作が容易となる。
【0006】
ここで、前記主画像の表示は、前記回転操作子の回転量、回転方向および回転速度のうち、少なくともいずれか一の操作量に応じて制御される構成が好ましい。
また、前記回転操作子が押下されるに応じて前記主画像の表示を制御する構成であっても良い。
さらにまた、前記回転操作子の操作量に応じて制御される表示には、前記主画像の姿勢、および、前記背景画像に対する前記主画像の相対的な位置、前記背景画像に対する前記主画像の相対的な移動速度のうち、少なくともいずれか一が含まれる構成が好ましい。
また携帯型の情報機器であることが望ましい。
【0007】
また上記目的を達成するために、本発明は、回転ベゼルと、前記回転ベゼルの内側に配置され、時刻を表示する時刻表示画面、および、ゲームにおける操作の主対象たる主画像と背景画像とからなるゲーム表示画面のうち、いずれか一を表示する表示部とを備え、前記ゲーム表示画面が前記表示部に表示されている場合には、前記回転ベゼルの操作量に応じて前記主画像の表示を制御する構成の時計を提供する。
この時計は、ユーザの身体に装着するためのバンドを具備する構成であっても良い。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる腕時計型情報処理装置10の外観構成を示す図である。この図に示すように、腕時計型情報処理装置10は、大別すると、ケース11と、表示パネル12と、回転ベゼル13と、バンド14とを備えている。ケース11は、後述する各種センサやマイクロコンピュータなどを格納するものであり、金属あるいはプラスチックから形成されている。表示パネル12は、時刻などの各種情報およびゲーム画面などの各種画面を表示するものであり、たとえば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイといったドットマトリクス方式の薄型ディスプレイで構成されている。回転ベゼル13は、表示パネル12を囲むリング状(円環状)の部材であり、ケース本体11Aに対して摺動可能に配置され、これにより、表示パネル12を略中心として回転する。さらに、この回転ベゼル13は、押下式スイッチとしても機能する。バンド14は、ユーザが腕時計型情報処理装置10を身体(主に腕等)に装着するために用いられる。
【0009】
次いで、腕時計型情報処理装置10内部の機械的構成について図2および図3を参照して説明する。図2は腕時計型情報処理装置10から回転ベゼル13を取り外した状態を示す図であり、図3は、図2におけるA−A’線の断面の一部を示す図である。図3に示すように、ケース11は、ケース本体11Aと、このケース本体11Aの下面を塞ぐ裏蓋11Cとを備えている。ケース本体11Aにおける裏蓋11Cの内側の空間には、回路基板やこの回路基板上の回路に電源電圧を供給する二次電池(いずれも不図示)を収納する回路ユニット15が設けられている。また、ケース本体11Aの上面であって、回転ベゼル13の内周側には、カバーガラス11Bが嵌め込まれており、このカバーガラス11Bの下面側に、上述の表示パネル12が配置されている。図2および図3に示すように、ケース本体11Aの上部には、円周状に溝34が形成されている。一方、図3に示すように、回転ベゼル13の下面には、下側に突出する突条46が形成され、この突条46が溝34に摺動可能に嵌合されている。
【0010】
また、図2および図3に示すように溝34には、板ばね61が適宜の数(図示例では4つ)設けられており、回転ベゼル13が溝34に嵌め込まれた場合には、板ばね61によって回転ベゼル13が上方に付勢され、ケース本体11Aとの間に僅かな隙間が形成される。さらに、回転ベゼル13の突条46の下面全域には、金属膜46aが設けられると共に、溝34には、接点電極60が適宜の数(図示例では円周に沿って等間隔に4つ)だけ設けられており、金属膜46aと接点電極60とで常開接点(押下式スイッチ)120(図6参照)が構成されている。また、本実施形態では、回転ベゼル13の一部が押下された場合には、全ての接点電極60と金属膜46aとが接触するのではなく、押下位置(押下力が加わった位置)の近くに配設されている常開接点115のみが閉じるように構成されている。すなわち、常開接点115の各々に異なる機能(指示機能)を適宜割り当て、ユーザがこれらの常開接点115を選択的にオン/オフされることが可能となっている。
【0011】
また、回転ベゼル13の側面とケース本体11Aとが接触する面には、Oリング47が設けられ、回転ベゼル13とケース本体11Aとの隙間から水や光などが腕時計型情報処理装置10内部へ侵入するのが防止されている。また、図2に示すように、ケース本体11Aには、2つの孔51A、51Bが穿たれており、これらの孔51A、51B内に第1センサユニット37Aと、第2センサユニット37Bとがそれぞれ配置されている。ここで、第1センサユニット37Aと回転ベゼル13の回転中心Oとを結ぶ線と、第2センサユニット37Bと回転中心Oとを結ぶ線とが角度θ1をなすように第1センサユニット37Aおよび第2センサユニット37Bがそれぞれ配置されているが、この角度θ1については後述することにする。
【0012】
次いで、第1センサユニット37Aおよび第2センサユニット37Bの構成について図3を参照して説明する。なお、第1および第センサユニット37A、37Bの構成は略同様であり説明が重複するのを避けるため、第1センサユニット37Aの構成についてのみ説明する。図3に示すように、回転ベゼル13の下面には、回転ベゼル13の回転を検出するための光学パターン41が形成されており、この光学パターン41が形成された面の下方には、センサカバーガラス42がケース本体11Aに取り付けられている。ケース本体11Aとセンサカバーガラス42の間にはパッキン43が配設され、これによりセンサカバーガラス42の下部への水等の侵入が防止されるようになっている。
【0013】
また、センサカバーガラス42の下方には、第1センサユニット37Aが配設されている。この第1センサユニット37Aは、LED(Light Emitting Diode)44と、フォトダイオード45と、遮光板44aと、基板48とを備えている。LED44は、上記光学パターン41に向けて光を照射するものであり、フォトダイオード45は、光学パターン41における反射光を受光するものである。遮光板44aは、LED44からの光がフォトダイオード45に直接受光されるのを防止するためのものであり、LED44とフォトダイオード45との間に配置される。基板48は、フォトダイオード45による受光量に応じて検出信号を生成し、後述するMPU100(図6参照)に出力するものである。第1センサユニット37Aの基板48の下側には、接点バネ49が設けられており、この接点バネ49により第1センサユニット37Aと回路ユニット15に格納された回路基板(MPU100など)とが電気的に接続されている。なお、接点バネ49の代わりにリード線を設けるようにしても良い。
【0014】
このように、回転ベゼル13が回転する際には、第1センサユニット37Aおよび第2センサユニット37Bの各々が検出信号を出力し、この検出信号に基づいて回転ベゼル13の回転角度(回転量)および回転方向(必要に応じて回転速度)が検出される。以下、回転ベゼル13の回転検出の原理について図4および図5を参照して説明する。図4は光学パターン41の構成を示す図であり、図5は光学パターン41を読み取ったときに第1および第2センサユニット37A、37Bの各々から出力される検出信号を模式的に示す図である。
【0015】
図4に示すように、回転ベゼル13の下面の外周部に形成された光学パターン41は、円状の軌道に沿って、LED44の照射する光を吸収する吸収領域41aとLED44の光を反射する反射領域41bとが交互に繰り返し並んだ構成となっている。ここで、吸収領域41aまたは反射領域41bの中心から回転ベゼル13の回転中心Oに至る線分とその領域に隣接する反射領域41bまたは吸収領域41aの中心から回転中心Oに至る線分とがなす角度はいずれもθ2である。すなわち、上述した回転ベゼル13の回転を360[゜]をn分割(nは偶数)して検出する場合には、θ2=360/n[゜]となる。この構成において、第1センサユニット37Aは、ユーザが回転ベゼル13を回転させたときに、図4に示す光学パターン41の吸収領域41aと反射領域41bとを交互に読み取ることで、図5に示すような略正弦波形を有する検出信号(以下、「第1検出信号A」と言う)を出力する。また、第2センサユニット37Bも同様に、略正弦波形を有する検出信号(以下、「第2検出信号B」と言う)を出力する。
【0016】
ここで、本実施形態では、上述した角度θ1は、θ1=θ2+θ2/2となるように設定され、この角度θ1に従って第1センサユニット37Aおよび第2センサユニット37Bが配置されている。これにより、回転ベゼル13がユーザにより回転させられた場合には、第1センサユニット37Aが生成する第1検出信号Aと第2センサユニット37Bが生成する第2検出信号Bとの間に1/4の位相差が生じることになる。具体的には、図5に示すように、回転ベゼル13を時計回りに回転させた場合には、第2センサユニット37Bの生成する第2検出信号Bには、第1センサユニット37Aの生成する第1検出信号Aに対して1/4の位相進みが生じる。また、これとは逆に、回転ベゼル13を反時計回りに回転させた場合には、第2センサユニット37Bの生成する第2検出信号Bには、第1センサユニット37Aの生成する第1検出信号Aに対して1/4の位相遅れが生じることになる。従って、このような位相遅れ・位相進みを検知することによって回転ベゼル13の回転方向を検出することが可能となっている。
【0017】
次いで、腕時計型情報処理装置10の電気的構成について説明する。図3は、腕時計型情報処理装置10の機能的構成を示すブロック図である。この図において、MPU100は、表示パネル12の表示制御などの腕時計型情報処理装置10全体の制御を行う。ROM101は、MPU100により実行される制御プログラムや遊戯プログラム(ゲームプログラム)などの各種プログラムをあらかじめ格納している。RAM102は、MPU100のワークエリアとして用いられるものであり、各種データやMPU100の計算結果を一時的に記憶する。常開接点115は、上述したように押下式スイッチとして機能するものであり、回転ベゼル13が押下されると閉成し、スイッチ信号をMPU100に出力する。なお、同図には、常開接点115が1つのみ示されているが、本実施形態では、回転ベゼル13には4つの常開接点115が設けられている。
【0018】
発振回路111は、図示しない水晶発振器を備え、所定周波数(例えば32768Hz)の基準発振信号を生成し分周回路112に出力する。分周回路112は、基準発振信号を分周して、例えば、1Hzの計時用基準信号を生成し、時計用カウンタ113に出力する。時計用カウンタ113は、計時用基準信号に基づいて時計表示用のカウント信号である計時用カウント信号をMPU100に出力する。MPU100は、この計時用カウント信号に基づいて時刻を計時し、表示パネル12に表示する。なお、時刻表示の態様としては、図1に示すように、時刻表示針(時針、分針、秒針)によるアナログ表示であっても良いし、あるいは、数字によるディジタル表示であっても良い。また、時刻がアナログ表示される場合には、時刻の認識を容易とすべく、図1に示すように、時計の文字盤に相当する表示を併せて行う構成が望ましい。
【0019】
次いで図6において、波形整形回路118は、センサユニット37A、37Bからの第1検出信号Aおよび第2検出信号Bに対して波形整形を行い、回転ベゼル13の回転状態に応じた複数のパルス信号を回転情報生成ユニット119に出力するものである。回転情報生成ユニット119は、波形整形回路118から出力された複数のパルス信号をそれぞれカウントし、回転ベゼル13の回転状態(回転量、回転方向、回転速度など)に対応する回転情報を生成し、回転情報データとしてMPU100に出力する。より具体的には、回転情報生成ユニット119は、第1検出信号Aに基づくパルス信号の立ち上がりタイミングが、第2検出信号Bに基づくパルス信号の立ち上がりタイミングよりも早いか否かで回転ベゼル13の回転方向を検知する。
【0020】
すなわち、上述のように、回転ベゼル13が時計回りに回転する場合には、第2検出信号Bが第1検出信号Aよりも位相進むため、第1検出信号Aに基づくパルス信号の立ち上がりタイミングが第2検出信号に基づくパルスの立ち上がりタイミングよりも遅ければ、回転ベゼル13が時計回りに回転していると検知される。また、これとは逆に、第1検出信号Aに基づくパルス信号の立ち上がりタイミングが第2検出信号に基づくパルスの立ち上がりタイミングよりも早ければ、回転ベゼル13が反時計回りに回転していると検知される。また、回転ベゼル13の回転量は、パルス信号のパルス数から検知され、回転速度は、パルス信号の出力間隔あるいはパルス信号のパルス幅から検知されることになる。なお、腕時計型情報処理装置10は、図6に示す構成部の他にも、二次電池などの電源を備えている。
【0021】
次いで本実施形態に係る腕時計型情報処理装置10の動作について説明する。腕時計型情報処理装置10は、図7に示すように、表示パネル12に表示する画面に応じて2つの表示モード、すなわち、時計表示モードとゲーム画面表示モードとを有している。時計表示モードは、表示パネル12に現在時刻が表示されるモードであり、図示のように指針式のアナログ時計を模した表示、あるいは、ディジタル時計表示(不図示)がなされる。また、ゲーム画面表示モードは、表示パネル12にゲーム画面が表示されるモードである。一般に、ゲーム画面は、ユーザが動作を操作する対象となる主画像と、主画像の背景(場合によっては前景)に描かれる背景画とから構成される。例えば、図示のように、ドライビングゲームにあっては、車両が主画像120Aであり、また、コースを示す画像が背景画像120Bである。また例えば、図8に示すように、遊技機(いわゆるパチンコ台)を模したゲームにあっては、パチンコ球が主画像120Aであり、また、パチンコ台の盤面を模した画像が背景画像120Bである。
【0022】
本実施形態では、表示モードの切り換えは、回転ベゼル13の押下操作によって行われる。具体的には、MPU100は、回転ベゼル13が押下されることで、4つの常開接点115のうち、所定の常開接点115が閉じるたびに、時計表示モードとゲーム画面表示モードとの間で表示モードを切り換える。なお、表示モードとしては、これらの他にも任意の表示モード(例えば、時刻修正モードや初期設定モードなど)を備える構成としても良い。
【0023】
ゲーム画面表示モードにあっては、主画像120Aの操作(すなわち、ゲーム操作)は回転ベゼル13の操作によって行われる。すなわち、ゲーム画面表示モードにいおいて、MPU100は、回転情報生成ユニット119から回転情報データを受け取ると、そのデータに基づいて主画像の表示制御を行う。例えば、図7に示すドライビングゲームにおいて、MPU100は、回転ベゼル13の回転を検知すると、回転ベゼル13の回転角度(回転量)に応じた量だけ車両(主画像120A)の姿勢を背景画像120Bに対して傾斜させて車両の進行方向を変化させる。このときMPU100は、回転ベゼル13の回転方向と車両(主画像120A)の進行方向の切り替え方向(すなわち、車両姿勢の傾斜方向)を一致させると共に、回転ベゼル13の回転速度と車両(主画像120A)の進行方向の切り替え速度(すなわち、車両姿勢の変化速度)を一致させるように表示制御を行っている。すなわち、回転ベゼル13の回転操作に追従して主画像120Aの表示が制御されることになる。
【0024】
また例えば、図8に示すパチンコゲームにあっては、MPU100は、主画像120Aたるパチンコ球が回転ベゼル13の回転角度(回転量)に応じた強さで弾き出されているかのように、この主画像120Aの表示制御を行う。具体的には、MPU100は、パチンコ台の盤面を模した背景画像120Bに対して、パチンコ球(主画像120A)を盤面の発射レール122から回転ベゼル13の回転量に比例した速さで発射(移動)させると共に、この発射レール122から遠くまで跳んでいるかのようにみせるべくパチンコ球(主画像120A)の表示位置を制御する。また、MPU100は、回転ベゼル13の押下操作を検知すると、パチンコ球(主画像120A)の打ち出しが止まるように表示制御する。すなわち、ユーザは、このパチンコゲームにおいて、パチンコ台のハンドル操作と同じ要領で回転ベゼル13を操作することで、ゲームを楽しむことができる。
【0025】
このように、本実施形態では、表示パネル12を囲む回転ベゼル13がゲーム操作時の操作子として用いられ、ユーザがゲーム画面、すなわち、表示パネル12を視ているときには、その回りに配設されている回転ベゼル13も視野に入る構成となっている。従って、ユーザは、操作している手元を見ながらゲームの主画像を操作することが可能となるので、ゲーム操作を容易にすることが可能となるのである。
【0026】
(変形例)
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様にすぎず、本発明の範囲内で任意に変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、回転ベゼル13を回転操作子の機能を持たせる他に、押下式のボタンスイッチとしての機能をも重畳させる構成について例示したが、例えばリュウズなどのボタンスイッチを別途備える構成としても良い。
【0027】
また、上述した実施形態では、電子機器の一態様として腕時計型情報処理装置10を例示したが、これに限らない。例えば、携帯電話機10’(図9参照)やPDAなどの携帯型電子機器に本発明を適用しても良いし、携帯型に限らず、コンピュータ、電話、ラジオ、オーディオ装置などであってもよい。特に携帯型の電子機器に本発明を適用することにより、操作子として別途テンキーやカーソルキーなどを配設する必要がなく、機器の小型化が容易となる。なお、本発明を時計型の電子機器に適用する場合であっても、腕時計型に限らず、例えばネックレス、指輪などのアクセサリ型のほか、懐中時計など様々な態様が考えられる。
【0028】
さらにまた、図10に示すように、本発明をハンドル型のゲームコントローラに適用することも可能である。より具体的には、同図に示すように、ゲームコントローラ10’’は、柱状のケース11’’と、このケース11’’の中心軸をハンドル中心として回転するハンドル部13’’と、ケース11’’に嵌め込まれた表示パネル12とを備えた構成とする。この構成により、ユーザは、ハンドル部13’’の操作状態を視つつ、表示パネル12に表示された車両(主画像)を操作するドライビングゲームをプレイすることが可能となる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、回転ベゼルなどの小型化が可能な操作子を情報処理装置の表示制御用に用い、表示制御時の操作性を向上させるとともに、情報処理装置の小型化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる腕時計型情報処理装置の外観構成を示す図である。
【図2】腕時計型情報処理装置から回転ベゼルを取り外した状態を示す図である。
【図3】図2におけるA−A’線の断面の一部を示す図である。
【図4】光学パターンを模式的に示す図である。
【図5】センサユニットの検出信号を説明するための図である。
【図6】腕時計型情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図7】腕時計型情報処理装置の表示モードを説明するための図である。
【図8】腕時計型情報処理装置の表示モードを説明するための図である。
【図9】本発明の変形例にかかる携帯電話機の外観構成を示す図である。
【図10】本発明の変形例にかかるゲームコントローラの構成を示す図である。
【符号の説明】
10…腕時計型情報処理装置、10’…携帯電話機、10’’…ゲームコントローラ、11…ケース、11A…ケース本体、12…表示パネル、13、13’…回転ベゼル、13’’…ハンドル部、15…回路ユニット、37A…第1センサユニット、37B…第2センサユニット、41…光学パターン、115…常開接点115A…主画像、120B…背景画。
Claims (7)
- 回転操作子と、
前記回転操作子の内側に配置され、操作の主対象たる主画像と、背景画像とを重ねて表示する表示部とを備え、
前記回転操作子の操作量に応じて前記主画像の表示を制御することを特徴とする電子機器。 - 前記主画像の表示は、前記回転操作子の回転量、回転方向および回転速度のうち、少なくともいずれか一の操作量に応じて制御されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記回転操作子が押下されるに応じて前記主画像の表示を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
- 前記回転操作子の操作量に応じて制御される表示には、
前記主画像の姿勢、および、前記背景画像に対する前記主画像の相対的な位置、前記背景画像に対する前記主画像の相対的な移動速度のうち、少なくともいずれか一が含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器。 - 携帯型の情報機器であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子機器。
- 回転ベゼルと、
前記回転ベゼルの内側に配置され、時刻を表示する時刻表示画面、および、ゲームにおける操作の主対象たる主画像と背景画像とからなるゲーム表示画面のうち、いずれか一を表示する表示部とを備え、
前記ゲーム表示画面が前記表示部に表示されている場合には、前記回転ベゼルの操作量に応じて前記主画像の表示を制御することを特徴とする時計。 - ユーザの身体に装着するためのバンドを具備することを特徴とする請求項6に記載の時計。
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