JP2005016533A - ころ軸受及びこのころ軸受を用いたトロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】材料の変更や特殊な熱処理を必要とすることなく、焼き付きの発生を阻止することができるようにし、仮に、供給される潤滑油の量が少なくなったり枯渇したりしても、トラクションオイル中で使用される軌道輪側の鍔部ところの端面との接触部分が十分な耐焼き付き性を発揮するようにする。
【解決手段】1対の軌道輪30,31と、これらの軌道輪30,31の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪31が有する鍔部31dに軌道輪径方向の移動が規制される円錐ころ32cを備え、円錐ころ32cの端面32fのうちの鍔部31dとの非接触部分32gには、円錐ころ32cの端面32fの周縁から鍔部31dとの接触部分32hに連続する複数の油溝32iを設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】1対の軌道輪30,31と、これらの軌道輪30,31の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪31が有する鍔部31dに軌道輪径方向の移動が規制される円錐ころ32cを備え、円錐ころ32cの端面32fのうちの鍔部31dとの非接触部分32gには、円錐ころ32cの端面32fの周縁から鍔部31dとの接触部分32hに連続する複数の油溝32iを設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒ころや、円錐ころ、あるいは球面ころを使用したころ軸受に係り、特にトロイダル型無段変速機において、トラクションオイル中で使用される軸受として用いるのに好適なころ軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、一対の軌道輪(内輪及び外輪)と、これら軌道輪の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪に形成した鍔部に軌道輪径方向の移動が規制されるころを備えたころ軸受において、軌道輪の鍔部ところの端面との接触部分は、大きな滑りを伴う転がり接触構造となっているため、このころ軸受に供給される潤滑油量が少ない場合や、潤滑油が枯渇した場合には、鍔部ところの端面との間に焼き付きが生じることがある。
【0003】
例えば、トロイダル型無段変速機に用いられる円錐ころ軸受は、すなわち、トロイダル形状に形成された1対の入出力ディスクとパワーローラを具備して、このパワーローラの傾斜角を変更することで任意の変速比を無段階に設定するトロイダル型無段変速機に用いられる円錐ころ軸受は、入出力ディスクの間に介装されたパワーローラ内外輪を支持するトラクションオイル中で使用されるが、潤滑油が少なくなったり枯渇したりした場合には、軌道輪に形成した鍔部ところの端面との間の摩擦係数が上昇してしまう。
【0004】
従来、この軌道輪の鍔部ところの端面との間に焼き付きが生じるのを防ぐために、ころの端面や鍔部表面の粗さを高めて金属接触を可能な限り軽減したり、高Cr鋼の表面に窒化物層を形成したりすることによって、摩擦係数の上昇を抑える方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−187916号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のころ軸受において、トランスミッションオイルやギアオイル等のZDTP(ジアルキルジチオリン酸亜鉛)等の添加剤が比較的多量に添加されているオイル中で使用する場合には、凝着摩耗よりも腐食摩耗の方が増大するため、上記の表面粗さを高めることで瞬間的な金属接触については防止することができるものの、添加剤の少ないトラクションオイル中で使用する場合には、凝着摩耗し易くなって低速及び高速を繰り返すたびに金属接触が起こってしまい、鍔部及びころの端面の双方の表面が荒れるのを回避できずに接触部分において焼き付きが生じ易くなってしまうという問題があった。
【0007】
また、高Cr鋼に窒化層を形成することで鍔部及びころの端面間の摩擦係数の上昇を抑えようとすると、材料の変更が必要であるばかりでなく、通常の雰囲気処理では表面にCr酸化膜が生成してしまい、安定した窒化物層を得ることが難しいという問題があり、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、材料の変更や特殊な熱処理を必要とすることなく、焼き付きの発生を阻止することができ、仮に、供給される潤滑油の量が少なくなったり枯渇したりしても、トラクションオイル中で使用される軌道輪側の鍔部ところの端面との接触部分が十分な耐焼き付き性を発揮する長寿命のころ軸受を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1対の軌道輪と、これらの軌道輪の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪が有する鍔部に軌道輪径方向の移動が規制されるころを備えたころ軸受において、上記ころの端面のうちの鍔部との非接触部分には、ころの端面の周縁から鍔部との接触部分に連続する複数の溝を設けた構成としたことを特徴としており、好ましくは、上記複数の溝は、ころの軸心周りに渦巻状に配置してある構成としている。
【0010】
また、本発明は、上記軌道輪の鍔部及びころの端面のうちの鍔部に摺接する接触部分のうちの少なくとも一方に、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、CrN、TiN等のハードコーティング層を形成した構成とし、より好ましくは、上記ころの端面の軌道輪の鍔部に摺接する接触部分に凹凸を形成し、この凹凸の凹部分の最大深さを0.5〜20μmとした構成としている。
【0011】
さらに、本発明は、1対の軌道輪と、これらの軌道輪の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪が有する鍔部に軌道輪径方向の移動が規制されるころを備えたころ軸受において、上記軌道輪の鍔部及びころの端面のうちの鍔部に摺接する接触部分のうちの少なくとも一方にダイヤモンドライクカーボン(DLC)、CrN、TiN等のハードコーティング層を形成すると共に、上記ころの端面の軌道輪の鍔部に摺接する接触部分に凹凸を形成し、上記凹凸の凹部分の最大深さを0.5〜20μmとした構成としたことを特徴としている。
【0012】
本発明のころ軸受では、ころの端面のうちの鍔部との非接触部分に、ころの端面の周縁から鍔部との接触部分に連続する複数の溝を設けているので、ころの端面の鍔部との接触部分に対して潤滑油が十分供給されるようになり、その結果、耐焼き付き性が改善されることとなる。
【0013】
また、トラクションオイル中における低速及び高速の繰り返し運転時において、スキューの発生等により金属接触した場合であったとしても、表面が荒れ難くなっていることから、摩擦熱の上昇を低く抑え得ることとなり、その結果、潤滑油の供給量が少なくなったり枯渇したりしたとしても、鍔部及びころの端面間の接触部分における十分な耐焼き付き性が確保されることとなる。
【0014】
【発明の効果】
本発明のころ軸受では、上記した構成としているので、材料を変更したり特殊な熱処理を施したりしなくても、焼き付きを回避することができ、加えて、トラクションオイル中で使用される軌道輪側の鍔部ところの端面との接触部分の耐焼き付き性を大幅に向上させることが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。また、このように、軌道輪の鍔部ところの端面の間における耐焼き付き性の向上を実現して、十分な耐用寿命を有したものとしているので、この長寿命のころ軸受を用いたトロイダル型無段変速機では、潤滑油量の多少や有無にかかわらず、焼き付きによる不具合の発生を長期間において阻止することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
【0016】
本発明のころ軸受を用いたトロイダル型無段変速機において、図3に示すように、エンジンからの回転駆動力が図外のトルクコンバータ及び前後進切換え機構を介して入力軸1に入力されるようになっており、この入力軸1と同軸上にトルク伝達軸2を配置している。
【0017】
このトルク伝達軸2の両端部には、第1入力ディスク3及び第2入力ディスク4がいずれも軸方向移動可能にスプライン結合してあり、第1入力ディスク3の背面(図示左面)と入力軸1との間には、入力トルクに応じて軸方向推力を発生するローディングカム機構5が介在させてあると共に、第2入力ディスク4の背面(図示右面)とトルク伝達軸2の端部に螺合したナット6との間には、両入力ディスク3及び4に対してプリロードを付与する皿バネ7が設けてある。
【0018】
両入力ディスク3及び4の中間位置には、トルク伝達軸2に若干の遊びをもって嵌装した出力ディスク8が配置してある。この出力ディスク8は、2つの出力ディスクの背面同士を互いに合わせて一体結合したものであり、出力ディスク8の外周部には出力ギア部9が形成してある。そして、第1入力ディスク3の出力ディスク8側対向面と、第2入力ディスク4の出力ディスク8側対向面と、出力ディスク8の第1入力ディスク側対向面及び第2入力ディスク側対向面には、トロイド状溝3a,4a,8a,8bがそれぞれ形成してある。
【0019】
トロイド状溝3a,8a間には、図中上下に配置した2個の第1パワーローラ10,10が油膜せん断力によって動力受け渡し可能に設けてあると共に、トロイド状溝4a及び8bとの間にも、上記と同様に上下2個の第2パワーローラ11,11が油膜せん断力によって動力受け渡し可能に設けてある。そして、第1入力ディスク3と出力ディスク8と第1パワーローラ10,10とによって、第1トロイダル変速部12を構成し、一方、第2入力ディスク4と出力ディスク8と第2パワーローラ11,11とによって、第2トロイダル変速部13を構成している。
【0020】
このような構成のトロイダル型無段変速機において、各パワーローラ10,10,11,11が後述する作動によって、変速比に応じた傾転角が得られるようにそれぞれ傾転され、両入力ディスク3,4の入力回転を無段階(連続的)に変速して出力ディスク8に伝達することができるようになっている。
【0021】
上記パワーローラ10(パワーローラ11)は、図4(a)に示すように、第1入力ディスク3の動力を油膜せん断力によって出力ディスク8に伝達する内輪(軌道輪)30と、図外のトラニオンに対し揺動可能又はスライド可能に支持された外輪(軌道輪)31と、この外輪31に対して内輪30を回転可能に支持する円錐ころ軸受(パワーローラ軸受)32を備えている。
【0022】
円錐ころ軸受32は、内輪30に形成した内輪軌道面30a(転動面)と、外輪31に形成した外輪軌道面31b(転動面)と、これらの内外輪軌道面30a,31bに挟持された複数の円錐ころ32c(転動体)と、外輪31に設けられて円錐ころ32cの端面32fと接触してガイドする鍔部31dと、複数の円錐ころ32cを保持する保持器32e(図4(b)参照)から成っている。この場合、内輪30に働くラジアル荷重を受けるラジアル軸受は設けずに、内輪30に働くスラスト荷重及びラジアル荷重を全て円錐ころ軸受32で支持するようになっている。
【0023】
本発明において、上記軌道輪31に形成した鍔部31dと円錐ころ32cの端面32fとの間における焼き付きを防止するために、図1に示すように、円錐ころ32cの端面32fのうちの鍔部31dとの非接触部分32gに、円錐ころ32cの端面32fの周縁から鍔部31dとの接触部分32hに連続する複数の溝32iを設けるようにしており、この際、複数の溝32iは、円錐ころ32cの軸心L周りに渦巻状に配置することが望ましい。
【0024】
また、他の実施形態として、円錐ころ32cの端面32fの非接触部分32gに複数の溝32iを設けるのに加えて、上記軌道輪31の鍔部31d及び円錐ころ32cの端面32fの鍔部31dとの接触部分32hのうちの少なくとも一方にハードコーティング層を形成する構成や、上記円錐ころ32cの端面32fの鍔部31dとの接触部分32hに凹部分の最大深さが0.5〜20μmの凹凸を形成する構成を採用することができる。
【0025】
さらに、他の実施形態として、上記非接触部分32gに複数の溝32iを設けずに、上記軌道輪31の鍔部31d及び円錐ころ32cの端面32fの鍔部31dとの接触部分32hのうちの少なくとも一方にハードコーティング層を形成するのに加えて、上記円錐ころ32cの端面32fの鍔部31dとの接触部分32hに凹部分の最大深さが0.5〜20μmの凹凸を形成する構成を採用することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0027】
まず、JIS G4805に規定される高炭素クロム軸受鋼SUJ2を用いて、図1に示したような内外輪(軌道輪)及び円錐ころ形状に加工した後、調質(850℃×1H保持後、60℃油へ焼き入れ)及び焼き戻し(160℃×2H)を実施し、表面粗さをRa0.02μm程度にまで仕上げ研磨した。
【0028】
(実施例1)
本実施例では、図2(a)に簡略的に示すように、円錐ころ32cの端面32fのうちの鍔部31dとの非接触部分32gに、複数の油溝32iを互いに等間隔を成すようにして形成した。この際、油溝32iの溝幅は500μm、深さ20μmとし、円錐ころ32cの軸心L周りに渦巻状に配置した。
【0029】
(実施例2)
本実施例では、図2(b)に簡略的に示すように、実施例1の円錐コロ32cにおいて、その端面32fの鍔部31dとの接触部分32hを200℃に加熱し、この接触部分32hに、物理的蒸着(PVD)法を用いて膜厚1μm程度のDLC膜を成膜した。
【0030】
(実施例3)
本実施例では、図2(c)に簡略的に示すように、実施例1の円錐コロ32cにおける端面32fの鍔部31dとの接触部分32hに、φ50μm、面積率5%、深さ1umの微細凹凸をマスクブラスト法により形成した。このマスクブラスト法は、光リソグラフィの技術を用いて微細なパターンを持つ樹脂マスクを作成し、これを円錐コロ32cの端面32fに貼り付けた後、投射ノズルからワークまでの距離を100mmとして、平均粒径20μmのアルミナ砥粒を投射流量100g/min、投射圧0.4MPaの条件下で投射することにより、微細凹凸形状を得るものである。この後、テープラップ加工にて凹部の盛り上がりを除去して、後述する試験に供した。
【0031】
(実施例4)
本実施例では、図2(d)に簡略的に示すように、実施例1の円錐ころ32cにおける端面32fの鍔部31dとの接触部分32hに、φ50μm、面積率5%、深さ1umの微細凹凸を実施例3で用いたマスクブラスト法により形成した。この後、凹部の盛り上がりをテープラップ加工にて除去するのに続いて、接触部分32hを200℃に加熱し、この接触部分32hに、物理的蒸着(PVD)法を用いて膜厚1μm程度のDLC膜を成膜した。
【0032】
(実施例5)
本実施例では、図2(e)に簡略的に示すように、上記非接触部分32gに複数の溝32iを設けずに、円錐ころ32cの端面32fにおける鍔部31dとの接触部分32hに、面積率5%、深さ1umの微細凹凸を実施例3で用いたマスクブラスト法により形成した。この後、凹部の盛り上がりをテープラップ加工にて除去するのに続いて、接触部分32hを200℃に加熱し、この接触部分32hに、物理的蒸着(PVD)法を用いて膜厚1μm程度のDLC膜を成膜した。
【0033】
(比較例1)
JIS G4805に規定される高炭素クロム軸受鋼SUJ2を用いて、図1に示したような内外輪(軌道輪)及び円錐ころ形状に加工した後、調質(850℃×1H保持後、60℃油へ焼き入れ)及び焼き戻し(160℃×2H)を実施し、表面粗さをRa0.02μm程度にまで仕上げ研磨したものをそのまま比較例1として使用した。
【0034】
(比較例2)
比較例1の円錐コロにおいて、その端面の鍔部との接触部分に無電解Ni−Pメッキを行って熱処理(400℃×1H)を実施した後、表面粗さをRa0.01μm程度にまで仕上げ研磨して、厚さ10μm程度のNi−Pメッキ層を形成した。
【0035】
上記実施例及び比較例で得られた各円錐ころ軸受について、表1に示す条件による円錐ころ軸受試験を実施し、耐焼き付き性を評価した。これらの試験結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
表2に示すように、上記実施例の円錐ころ軸受では、比較例の円錐ころ軸受と比べて、鍔部及び円錐ころの端面間の接触部分における耐焼き付き性が格段に優れており、これにより、上記実施例の円錐ころ軸受が長寿命となることが確認された。
【0039】
したがって、トラクションオイル中において、潤滑油の不足や枯渇による円錐ころのスキューが発生して油膜厚さが薄くなったとしても、鍔部及び円錐ころの端面間の接触部分の表面が荒れ難くなっていて、摩擦熱の上昇を低く抑え得ることから、耐焼き付き性が大幅に向上することとなる。
【0040】
なお上記実施例においては、表面改質層をDLCとした場合を示したが、これに限定されるものではなく、CrNや、TiNや、炭窒化物や、Ni−Pメッキなどの硬質皮膜を表面改質層とすることが可能であり、この場合もDLCを表面改質層とした場合と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のころ軸受の一実施形態を示す部分断面説明図(a)及び円錐ころの端面説明図(b)である。
【図2】本発明の実施例1〜5による円錐ころ軸受を簡略的に示す斜視説明図(a)〜(e)である。
【図3】本発明のころ軸受が適用されるトロイダル型無段変速機を示す断面説明図である。
【図4】図1におけるトロイダル型無段変速機のパワーローラを示す断面説明図(a)及びこのパワーローラに用いるころの保持器を示す平面説明図(b)である。
【符号の説明】
10 パワーローラ(円錐ころ軸受)
30 内輪(軌道輪)
30a 内輪軌道面(転動面)
31 外輪(軌道輪)
31d 鍔部
31b 外輪軌道面(転動面)
32c 円錐ころ
32f 円錐ころの端面
32g 非接触部分
32h 接触部分
32i 油溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒ころや、円錐ころ、あるいは球面ころを使用したころ軸受に係り、特にトロイダル型無段変速機において、トラクションオイル中で使用される軸受として用いるのに好適なころ軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、一対の軌道輪(内輪及び外輪)と、これら軌道輪の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪に形成した鍔部に軌道輪径方向の移動が規制されるころを備えたころ軸受において、軌道輪の鍔部ところの端面との接触部分は、大きな滑りを伴う転がり接触構造となっているため、このころ軸受に供給される潤滑油量が少ない場合や、潤滑油が枯渇した場合には、鍔部ところの端面との間に焼き付きが生じることがある。
【0003】
例えば、トロイダル型無段変速機に用いられる円錐ころ軸受は、すなわち、トロイダル形状に形成された1対の入出力ディスクとパワーローラを具備して、このパワーローラの傾斜角を変更することで任意の変速比を無段階に設定するトロイダル型無段変速機に用いられる円錐ころ軸受は、入出力ディスクの間に介装されたパワーローラ内外輪を支持するトラクションオイル中で使用されるが、潤滑油が少なくなったり枯渇したりした場合には、軌道輪に形成した鍔部ところの端面との間の摩擦係数が上昇してしまう。
【0004】
従来、この軌道輪の鍔部ところの端面との間に焼き付きが生じるのを防ぐために、ころの端面や鍔部表面の粗さを高めて金属接触を可能な限り軽減したり、高Cr鋼の表面に窒化物層を形成したりすることによって、摩擦係数の上昇を抑える方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−187916号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のころ軸受において、トランスミッションオイルやギアオイル等のZDTP(ジアルキルジチオリン酸亜鉛)等の添加剤が比較的多量に添加されているオイル中で使用する場合には、凝着摩耗よりも腐食摩耗の方が増大するため、上記の表面粗さを高めることで瞬間的な金属接触については防止することができるものの、添加剤の少ないトラクションオイル中で使用する場合には、凝着摩耗し易くなって低速及び高速を繰り返すたびに金属接触が起こってしまい、鍔部及びころの端面の双方の表面が荒れるのを回避できずに接触部分において焼き付きが生じ易くなってしまうという問題があった。
【0007】
また、高Cr鋼に窒化層を形成することで鍔部及びころの端面間の摩擦係数の上昇を抑えようとすると、材料の変更が必要であるばかりでなく、通常の雰囲気処理では表面にCr酸化膜が生成してしまい、安定した窒化物層を得ることが難しいという問題があり、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、材料の変更や特殊な熱処理を必要とすることなく、焼き付きの発生を阻止することができ、仮に、供給される潤滑油の量が少なくなったり枯渇したりしても、トラクションオイル中で使用される軌道輪側の鍔部ところの端面との接触部分が十分な耐焼き付き性を発揮する長寿命のころ軸受を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1対の軌道輪と、これらの軌道輪の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪が有する鍔部に軌道輪径方向の移動が規制されるころを備えたころ軸受において、上記ころの端面のうちの鍔部との非接触部分には、ころの端面の周縁から鍔部との接触部分に連続する複数の溝を設けた構成としたことを特徴としており、好ましくは、上記複数の溝は、ころの軸心周りに渦巻状に配置してある構成としている。
【0010】
また、本発明は、上記軌道輪の鍔部及びころの端面のうちの鍔部に摺接する接触部分のうちの少なくとも一方に、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、CrN、TiN等のハードコーティング層を形成した構成とし、より好ましくは、上記ころの端面の軌道輪の鍔部に摺接する接触部分に凹凸を形成し、この凹凸の凹部分の最大深さを0.5〜20μmとした構成としている。
【0011】
さらに、本発明は、1対の軌道輪と、これらの軌道輪の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪が有する鍔部に軌道輪径方向の移動が規制されるころを備えたころ軸受において、上記軌道輪の鍔部及びころの端面のうちの鍔部に摺接する接触部分のうちの少なくとも一方にダイヤモンドライクカーボン(DLC)、CrN、TiN等のハードコーティング層を形成すると共に、上記ころの端面の軌道輪の鍔部に摺接する接触部分に凹凸を形成し、上記凹凸の凹部分の最大深さを0.5〜20μmとした構成としたことを特徴としている。
【0012】
本発明のころ軸受では、ころの端面のうちの鍔部との非接触部分に、ころの端面の周縁から鍔部との接触部分に連続する複数の溝を設けているので、ころの端面の鍔部との接触部分に対して潤滑油が十分供給されるようになり、その結果、耐焼き付き性が改善されることとなる。
【0013】
また、トラクションオイル中における低速及び高速の繰り返し運転時において、スキューの発生等により金属接触した場合であったとしても、表面が荒れ難くなっていることから、摩擦熱の上昇を低く抑え得ることとなり、その結果、潤滑油の供給量が少なくなったり枯渇したりしたとしても、鍔部及びころの端面間の接触部分における十分な耐焼き付き性が確保されることとなる。
【0014】
【発明の効果】
本発明のころ軸受では、上記した構成としているので、材料を変更したり特殊な熱処理を施したりしなくても、焼き付きを回避することができ、加えて、トラクションオイル中で使用される軌道輪側の鍔部ところの端面との接触部分の耐焼き付き性を大幅に向上させることが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。また、このように、軌道輪の鍔部ところの端面の間における耐焼き付き性の向上を実現して、十分な耐用寿命を有したものとしているので、この長寿命のころ軸受を用いたトロイダル型無段変速機では、潤滑油量の多少や有無にかかわらず、焼き付きによる不具合の発生を長期間において阻止することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
【0016】
本発明のころ軸受を用いたトロイダル型無段変速機において、図3に示すように、エンジンからの回転駆動力が図外のトルクコンバータ及び前後進切換え機構を介して入力軸1に入力されるようになっており、この入力軸1と同軸上にトルク伝達軸2を配置している。
【0017】
このトルク伝達軸2の両端部には、第1入力ディスク3及び第2入力ディスク4がいずれも軸方向移動可能にスプライン結合してあり、第1入力ディスク3の背面(図示左面)と入力軸1との間には、入力トルクに応じて軸方向推力を発生するローディングカム機構5が介在させてあると共に、第2入力ディスク4の背面(図示右面)とトルク伝達軸2の端部に螺合したナット6との間には、両入力ディスク3及び4に対してプリロードを付与する皿バネ7が設けてある。
【0018】
両入力ディスク3及び4の中間位置には、トルク伝達軸2に若干の遊びをもって嵌装した出力ディスク8が配置してある。この出力ディスク8は、2つの出力ディスクの背面同士を互いに合わせて一体結合したものであり、出力ディスク8の外周部には出力ギア部9が形成してある。そして、第1入力ディスク3の出力ディスク8側対向面と、第2入力ディスク4の出力ディスク8側対向面と、出力ディスク8の第1入力ディスク側対向面及び第2入力ディスク側対向面には、トロイド状溝3a,4a,8a,8bがそれぞれ形成してある。
【0019】
トロイド状溝3a,8a間には、図中上下に配置した2個の第1パワーローラ10,10が油膜せん断力によって動力受け渡し可能に設けてあると共に、トロイド状溝4a及び8bとの間にも、上記と同様に上下2個の第2パワーローラ11,11が油膜せん断力によって動力受け渡し可能に設けてある。そして、第1入力ディスク3と出力ディスク8と第1パワーローラ10,10とによって、第1トロイダル変速部12を構成し、一方、第2入力ディスク4と出力ディスク8と第2パワーローラ11,11とによって、第2トロイダル変速部13を構成している。
【0020】
このような構成のトロイダル型無段変速機において、各パワーローラ10,10,11,11が後述する作動によって、変速比に応じた傾転角が得られるようにそれぞれ傾転され、両入力ディスク3,4の入力回転を無段階(連続的)に変速して出力ディスク8に伝達することができるようになっている。
【0021】
上記パワーローラ10(パワーローラ11)は、図4(a)に示すように、第1入力ディスク3の動力を油膜せん断力によって出力ディスク8に伝達する内輪(軌道輪)30と、図外のトラニオンに対し揺動可能又はスライド可能に支持された外輪(軌道輪)31と、この外輪31に対して内輪30を回転可能に支持する円錐ころ軸受(パワーローラ軸受)32を備えている。
【0022】
円錐ころ軸受32は、内輪30に形成した内輪軌道面30a(転動面)と、外輪31に形成した外輪軌道面31b(転動面)と、これらの内外輪軌道面30a,31bに挟持された複数の円錐ころ32c(転動体)と、外輪31に設けられて円錐ころ32cの端面32fと接触してガイドする鍔部31dと、複数の円錐ころ32cを保持する保持器32e(図4(b)参照)から成っている。この場合、内輪30に働くラジアル荷重を受けるラジアル軸受は設けずに、内輪30に働くスラスト荷重及びラジアル荷重を全て円錐ころ軸受32で支持するようになっている。
【0023】
本発明において、上記軌道輪31に形成した鍔部31dと円錐ころ32cの端面32fとの間における焼き付きを防止するために、図1に示すように、円錐ころ32cの端面32fのうちの鍔部31dとの非接触部分32gに、円錐ころ32cの端面32fの周縁から鍔部31dとの接触部分32hに連続する複数の溝32iを設けるようにしており、この際、複数の溝32iは、円錐ころ32cの軸心L周りに渦巻状に配置することが望ましい。
【0024】
また、他の実施形態として、円錐ころ32cの端面32fの非接触部分32gに複数の溝32iを設けるのに加えて、上記軌道輪31の鍔部31d及び円錐ころ32cの端面32fの鍔部31dとの接触部分32hのうちの少なくとも一方にハードコーティング層を形成する構成や、上記円錐ころ32cの端面32fの鍔部31dとの接触部分32hに凹部分の最大深さが0.5〜20μmの凹凸を形成する構成を採用することができる。
【0025】
さらに、他の実施形態として、上記非接触部分32gに複数の溝32iを設けずに、上記軌道輪31の鍔部31d及び円錐ころ32cの端面32fの鍔部31dとの接触部分32hのうちの少なくとも一方にハードコーティング層を形成するのに加えて、上記円錐ころ32cの端面32fの鍔部31dとの接触部分32hに凹部分の最大深さが0.5〜20μmの凹凸を形成する構成を採用することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0027】
まず、JIS G4805に規定される高炭素クロム軸受鋼SUJ2を用いて、図1に示したような内外輪(軌道輪)及び円錐ころ形状に加工した後、調質(850℃×1H保持後、60℃油へ焼き入れ)及び焼き戻し(160℃×2H)を実施し、表面粗さをRa0.02μm程度にまで仕上げ研磨した。
【0028】
(実施例1)
本実施例では、図2(a)に簡略的に示すように、円錐ころ32cの端面32fのうちの鍔部31dとの非接触部分32gに、複数の油溝32iを互いに等間隔を成すようにして形成した。この際、油溝32iの溝幅は500μm、深さ20μmとし、円錐ころ32cの軸心L周りに渦巻状に配置した。
【0029】
(実施例2)
本実施例では、図2(b)に簡略的に示すように、実施例1の円錐コロ32cにおいて、その端面32fの鍔部31dとの接触部分32hを200℃に加熱し、この接触部分32hに、物理的蒸着(PVD)法を用いて膜厚1μm程度のDLC膜を成膜した。
【0030】
(実施例3)
本実施例では、図2(c)に簡略的に示すように、実施例1の円錐コロ32cにおける端面32fの鍔部31dとの接触部分32hに、φ50μm、面積率5%、深さ1umの微細凹凸をマスクブラスト法により形成した。このマスクブラスト法は、光リソグラフィの技術を用いて微細なパターンを持つ樹脂マスクを作成し、これを円錐コロ32cの端面32fに貼り付けた後、投射ノズルからワークまでの距離を100mmとして、平均粒径20μmのアルミナ砥粒を投射流量100g/min、投射圧0.4MPaの条件下で投射することにより、微細凹凸形状を得るものである。この後、テープラップ加工にて凹部の盛り上がりを除去して、後述する試験に供した。
【0031】
(実施例4)
本実施例では、図2(d)に簡略的に示すように、実施例1の円錐ころ32cにおける端面32fの鍔部31dとの接触部分32hに、φ50μm、面積率5%、深さ1umの微細凹凸を実施例3で用いたマスクブラスト法により形成した。この後、凹部の盛り上がりをテープラップ加工にて除去するのに続いて、接触部分32hを200℃に加熱し、この接触部分32hに、物理的蒸着(PVD)法を用いて膜厚1μm程度のDLC膜を成膜した。
【0032】
(実施例5)
本実施例では、図2(e)に簡略的に示すように、上記非接触部分32gに複数の溝32iを設けずに、円錐ころ32cの端面32fにおける鍔部31dとの接触部分32hに、面積率5%、深さ1umの微細凹凸を実施例3で用いたマスクブラスト法により形成した。この後、凹部の盛り上がりをテープラップ加工にて除去するのに続いて、接触部分32hを200℃に加熱し、この接触部分32hに、物理的蒸着(PVD)法を用いて膜厚1μm程度のDLC膜を成膜した。
【0033】
(比較例1)
JIS G4805に規定される高炭素クロム軸受鋼SUJ2を用いて、図1に示したような内外輪(軌道輪)及び円錐ころ形状に加工した後、調質(850℃×1H保持後、60℃油へ焼き入れ)及び焼き戻し(160℃×2H)を実施し、表面粗さをRa0.02μm程度にまで仕上げ研磨したものをそのまま比較例1として使用した。
【0034】
(比較例2)
比較例1の円錐コロにおいて、その端面の鍔部との接触部分に無電解Ni−Pメッキを行って熱処理(400℃×1H)を実施した後、表面粗さをRa0.01μm程度にまで仕上げ研磨して、厚さ10μm程度のNi−Pメッキ層を形成した。
【0035】
上記実施例及び比較例で得られた各円錐ころ軸受について、表1に示す条件による円錐ころ軸受試験を実施し、耐焼き付き性を評価した。これらの試験結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
表2に示すように、上記実施例の円錐ころ軸受では、比較例の円錐ころ軸受と比べて、鍔部及び円錐ころの端面間の接触部分における耐焼き付き性が格段に優れており、これにより、上記実施例の円錐ころ軸受が長寿命となることが確認された。
【0039】
したがって、トラクションオイル中において、潤滑油の不足や枯渇による円錐ころのスキューが発生して油膜厚さが薄くなったとしても、鍔部及び円錐ころの端面間の接触部分の表面が荒れ難くなっていて、摩擦熱の上昇を低く抑え得ることから、耐焼き付き性が大幅に向上することとなる。
【0040】
なお上記実施例においては、表面改質層をDLCとした場合を示したが、これに限定されるものではなく、CrNや、TiNや、炭窒化物や、Ni−Pメッキなどの硬質皮膜を表面改質層とすることが可能であり、この場合もDLCを表面改質層とした場合と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のころ軸受の一実施形態を示す部分断面説明図(a)及び円錐ころの端面説明図(b)である。
【図2】本発明の実施例1〜5による円錐ころ軸受を簡略的に示す斜視説明図(a)〜(e)である。
【図3】本発明のころ軸受が適用されるトロイダル型無段変速機を示す断面説明図である。
【図4】図1におけるトロイダル型無段変速機のパワーローラを示す断面説明図(a)及びこのパワーローラに用いるころの保持器を示す平面説明図(b)である。
【符号の説明】
10 パワーローラ(円錐ころ軸受)
30 内輪(軌道輪)
30a 内輪軌道面(転動面)
31 外輪(軌道輪)
31d 鍔部
31b 外輪軌道面(転動面)
32c 円錐ころ
32f 円錐ころの端面
32g 非接触部分
32h 接触部分
32i 油溝
Claims (7)
- 1対の軌道輪と、これらの軌道輪の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪が有する鍔部に軌道輪径方向の移動が規制されるころを備えたころ軸受において、上記ころの端面のうちの鍔部との非接触部分には、ころの端面の周縁から鍔部との接触部分に連続する複数の溝を設けたことを特徴とするころ軸受。
- 上記複数の溝は、ころの軸心周りに渦巻状に配置してある請求項1に記載のころ軸受。
- 上記軌道輪の鍔部及びころの端面のうちの鍔部に摺接する接触部分のうちの少なくとも一方に、ハードコーティング層を形成した請求項1又は2に記載のころ軸受。
- 上記ころの端面の軌道輪の鍔部に摺接する接触部分に凹凸を形成し、この凹凸の凹部分の最大深さを0.5〜20μmとした請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のころ軸受。
- 1対の軌道輪と、これらの軌道輪の間に組み込まれて少なくとも一方の軌道輪が有する鍔部に軌道輪径方向の移動が規制されるころを備えたころ軸受において、上記軌道輪の鍔部及びころの端面のうちの鍔部に摺接する接触部分のうちの少なくとも一方にハードコーティング層を形成すると共に、上記ころの端面の軌道輪の鍔部に摺接する接触部分に凹凸を形成し、上記凹凸の凹部分の最大深さを0.5〜20μmとしたことを特徴とするころ軸受。
- トラクションオイル中で使用される請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のころ軸受。
- 請求項1〜6に記載のころ軸受を用いたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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US8144303B2 (en) | 2008-02-15 | 2012-03-27 | Seiko Epson Corporation | Liquid crystal apparatus, projection apparatus and electronic equipment |
CN103032469A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-10 | 瓦房店轴承集团有限责任公司 | 球基面曲率变异圆锥滚子 |
WO2016133005A1 (ja) * | 2015-02-19 | 2016-08-25 | Ntn株式会社 | 円すいころ軸受 |
JP2017203467A (ja) * | 2016-05-09 | 2017-11-16 | 株式会社不二Wpc | ころ軸受 |
-
2003
- 2003-06-23 JP JP2003177809A patent/JP2005016533A/ja active Pending
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