【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は錆の防止を必要とする金属製品を梱包するために使用されるストレッチフィルムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、保管又は輸送する際に錆を防止することが必要とされる金属製品に対して防錆包装を行う場合、気化性の防錆剤を含浸させた紙で梱包した後、さらに湿気の侵入や防錆剤の散逸、防錆紙の破れ等を防ぐために合成樹脂製のフィルムで梱包するといった方法や、金属表面上に防錆油を塗布した後、合成樹脂製のフィルムで梱包するといった方法、また被包装物の大きさが比較的小さい場合は気化性防錆剤を練り混み、又は塗布した合成樹脂製のチューブ状フィルムの中に被梱包物を入れた後ヒートシールにより密封する、といった方法が行われている（例えば、特許文献１参照。）。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００２−８６６３２号公報
【０００４】
しかし、防錆紙を用いて梱包を行う場合、防錆紙で梱包しただけでは湿気が侵入して錆が発生するため、防錆紙で梱包した上に合成樹脂製のフィルムで梱包して湿気の侵入を防ぐという２つの工程を必要とする。
そのため梱包装置が大きく複雑で、高価なものとなってしまう。
【０００５】
そして、梱包体を開披して梱包材を廃棄する際に、紙と合成樹脂製フィルムという２種類の材質の廃棄物が発生するため廃棄物の量が多くなる。また場合によっては紙と合成樹脂の分別作業を必要とすることもある。
また、金属表面に防錆油を塗布してから合成樹脂製のフィルムで包装する場合、防錆油の塗布と合成樹脂製フィルムでの包装の２工程を必要とする上、開披後に包装されていた金属製品を使用する前に塗布された防錆油の除去作業が必要となる。
【０００６】
気化性防錆剤を練り混み、又は塗布した合成樹脂製のチューブ状フィルムの中に被梱包物を入れた後ヒートシールにより密封する方法では、大型の被包装物に対しては包装が困難であり、また被梱包物のサイズに合わせてチューブの径を変えなくてはならず、被梱包物のサイズ変更に速やかに対処することができない。さらに、防錆層が被梱包物に接する側、粘着層が被梱包物に接しない側として表裏別になるような層構成の場合、梱包した後に粘着層が外側に露出し、周囲の粉塵、ゴミ等を付着してしまう。また、梱包後のハンドリングに支障を来たす場合がある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、防錆層が被梱包物に接する側、粘着層が被梱包物に接しない側として表裏別になるような層構成の場合の粘着層外側露出によるトラブルを解消し、かつ、フィルム同士の密着性に優れ、被包装物を密封することができ、さらに優れた防錆機能を有する防錆ストレッチフィルムを提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記したような従来技術における課題を解決することについて鋭意検討した結果、気化性防錆剤を含む樹脂組成物が粘着性付与も兼ねる防錆粘着層（Ａ）と、気化性防錆剤を含まない非粘着層（Ｂ）の少なくとも２層から構成される積層体が、これらの問題を解決する防錆効果を持つストレッチフィルムとして錆の防止を必要とする金属製品の梱包に対して効率的かつ効果的であることを見出し本発明を完成するに至った。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の防錆ストレッチフィルムは、少なくとも防錆粘着層（Ａ）と、気化性防錆剤を含まない非粘着層（Ｂ）の２層から構成され、その層厚みの比率は特に限定されないが、好ましくは層厚み比（防錆粘着層（Ａ）／非粘着層（Ｂ））が１０／１〜１／１０、さらに好ましくは５／１〜１／５の範囲である。
また、持続防錆効果を担う内部防錆層（Ｃ）を含む層構成の場合、粘着防錆層（Ａ）と内部防錆層（Ｃ）の層厚みの比率も特に限定されないが、好ましくは層厚み比（粘着防錆層（Ａ）／内部防錆層（Ｃ））が５／１〜１／５の範囲である。
【００１０】
本発明の防錆ストレッチフィルムの材質は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等の合成樹脂が使用でき、特に限定されないが、粘着防錆層（Ａ）には密度が０．８９０ｇ／ｃｍ３〜９１０ｇ／ｃｍ３であるポリエチレン系樹脂、非粘着層（Ｂ）には密度が０．９００ｇ／ｃｍ３〜９４５ｇ／ｃｍ３であるポリエチレン系樹脂、内部防錆層（Ｃ）には密度が０．９００ｇ／ｃｍ３〜９３０ｇ／ｃｍ３であるポリエチレン系樹脂、さらに好ましくは炭素数が４〜１２のα−オレフィンからなるエチレン・α−オレフィン共重合体である。
【００１１】
本発明の防錆ストレッチフィルムの粘着層には、粘着剤が被梱包物に転写することを防ぐ観点から、必ずしも粘着性を付与するための粘着剤を用いなくともよいが、より強い粘着性を求める場合には粘着剤を用いてもよい。粘着剤としては、液状脂肪族炭化水素樹脂、テルペン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂等からなる群から選んだ１種類又は２種類以上の混合物を使用できるが、特に限定されない。
【００１２】
本発明に用いられる防錆剤は、有機カルボン酸アミン塩、亜硝酸アミン塩、燐酸アミン塩、炭酸アミン塩、ベンゾトリアゾール誘導体、複素環式アミン等からなる群から選んだ１種類又は２種類以上の混合物を使用できるが、特に限定されない。被包装物である金属の種類によってそれぞれ適当なものを使用するのが好ましい。
【００１３】
本発明の防錆ストレッチフィルムは、屋外にて使用される場合もあるため、必要に応じて紫外線吸収剤、耐候剤等を添加してもよい。
【００１４】
本発明の防錆ストレッチフィルムは、使用時の静電気の発生による作業性の悪化を防ぐため、帯電防止剤を添加してもよい。
【００１５】
本発明の防錆ストレッチフィルムの成形方法は、インフレーション成形法、Ｔダイ成形法、特に限定されない。必要に応じて成形方法を選択することができる。
【００１６】
【実施例】
次に、実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【００１７】
評価方法は以下の通りである。
（１）破断強度、破断伸度
ＪＩＳ Ｚ１７０２に準じて（ダンベル状試験片、試験速度５００ｍｍ／ｍｉｎ）、島津製作所社製オートグラフを用いて温度２３℃、湿度５０％の環境下にて測定した（突き刺し試験、粘着性も同様に温度２３℃、湿度５０％の環境下にて測定）。
【００１８】
（２）突き刺し強度
１０ｃｍ×１０ｃｍのフィルムを東洋精機製作所社製のインパクトテスター（衝撃頭の材質：アルミニウム、直径２５．４ｍｍ）を用いて測定した。
【００１９】
（３）粘着性
１０ｃｍ×１０ｃｍ（面積１００ｃｍ２）の２枚のフィルムを粘着層と防錆層とが接する向きで重ね合わせ、重量１．６ｋｇのゴム製ローラーで特に荷重を加えずにその自重のみを用いて３回往復させて圧着させ、温度２３℃、湿度５０％で２４時間放置した後、島津製作所社製オートグラフを用いて垂直に引き剥がし、その時の荷重を粘着性とした。
【００２０】
（４）防錆試験
湿潤サイクル試験：フィルムを２００×１００ｍｍに裁断した後８０×８０ｍｍの袋状にヒートシールし、金属試験片としてエタノール、石油ベンジンを用いて洗浄した冷間圧延鋼板（２５×５０×２ｍｍ）、又は亜鉛メッキ鋼板（２５×５０×０．８ｍｍ）を入れてヒートシールして密封し、これを試験体とする。
試験体を温度４９℃、湿度９５％以上の湿潤槽に１６時間、室温放置を８時間を１サイクルとする湿潤サイクルにいれ、試験片の変色、発錆の状況を観察した。
【００２１】
評価
○：発錆までの期間が８サイクル以上。
△：発錆までの期間が５〜８サイクル。
×：発錆までの期間が５サイクル以下。
【００２２】
（５）包装適性
コイル巻き鋼板自動フィルム梱包機を用いて、コイル巻き鋼板（コイル径１２００ｍｍ、幅１０００ｍｍ）を包装し、包装する際のフィルム破断の有無、コイル端面の鋭利な部分での穴あきの有無、フィルムの密着性を観察した。
フィルム破断が起こった場合包装することが出来なくなり包装作業に支障を来す。フィルムに穴が生じた場合、そこから湿気が侵入し内部の被包装物に錆びを生じる結果となる。しっかりと密着していない場合密封状態が保てないため、そこから湿気が侵入し内部の被包装物に錆びを生じる結果となる、またフィルムをカッター等で切り開いて開披する際にフィルムが離散するため使用済みフィルムの回収に手間がかかる。
【００２３】
評価
・フィルム破断の有無
コイル１本を完全に包装するまでにフィルムが破断するかどうか。
○：フィルム破断することなく包装することができる。
×：包装中にフィルムが一部又は全幅にわたって破断する。
【００２４】
・穴あき
包装後にコイル端面の鋭利な箇所等に接したフィルムに穴あきが生じていないか。
○：穴あきが生じていない。
△：フィルムを貫通していないが、傷が生じている。
×：フィルムを貫通する穴が生じている。
【００２５】
・密着性
包装後のフィルム同士がしっかりと密着しているか、及び開披した際にフィルムが密着した状態を保持できるか。
○：包装後のフィルム同士がしっかりと密着し、開披した際にもフィルムが密着した状態を保持している。
△：包装後のフィルム同士がしっかりと密着しているが、開披した際にフィルムが離散する。
×：包装後のフィルム同士が密着せず隙間を生じる。
【００２６】
・梱包後の付着物
梱包後のフィルム表面にゴミ、埃等が付着していないか。
○：付着物が殆ど無い。
×：付着物が多く、取り除くことが困難。
【００２７】
実施例１
防錆粘着層（Ａ）に超低密度エチレン重合体（住友化学工業社製 エクセレンＦＸ ＣＸ４００２；ＭＦＲ＝７．０ｇ／１０分、密度＝０．８８０ｇ／ｃｍ３）９８重量部、気化性防錆剤（ＣＯＲＴＥＣ社製 ＶＣＩ−１２６）２．０重量部からなる樹脂組成物を用い、非粘着層（Ｂ）にエチレン・α−オレフィン共重合体（三井住友ポリオレフィン社製 エボリュー ＳＰ１５２０；ＭＦＲ＝２．０ｇ／１０分、密度＝０．９１５ｇ／ｃｍ３）１００重量部を用いて、それぞれを口径５０ｍｍ、Ｌ／Ｄが３２の押出機で溶融混練して共押出インフレーション法にて全層厚み６０μ、各層厚み比（防錆粘着層／非粘着層）１／４の２層のフィルムを作成した。
【００２８】
実施例２
防錆粘着層（Ａ）に超低密度エチレン重合体（住友化学工業社製 エクセレンＦＸ ＣＸ４００２；ＭＦＲ＝７．０ｇ／１０分、密度＝０．８８０ｇ／ｃｍ３）９８重量部、気化性防錆剤（ＣＯＲＴＥＣ Ｃｏ．製 ＶＣＩ−１２６）２．０重量部からなる樹脂組成物を用い、非粘着層（Ｂ）に低密度エチレン重合体（三井住友ポリオレフィン社製 スミカセン Ｆ−２００、ＭＦＲ＝２．０ｇ／１０分、密度＝０．９２３ｇ／ｃｍ３）を用い、内部防錆層（Ｃ）にエチレン・α−オレフィン共重合体（三井住友ポリオレフィン社製 エボリュー ＳＰ１５２０；ＭＦＲ＝２．０ｇ／１０分、密度＝０．９１５ｇ／ｃｍ３）９４重量部、気化性防錆剤（ＣＯＲＴＥＣ 社製 ＶＣＩ−１２６）６．０重量部からなる樹脂組成物を用いて、それぞれを口径５０ｍｍ、Ｌ／Ｄが３２の押出機で溶融混練して共押出インフレーション法にて全層厚み６０μ、各層厚み比（防錆粘着層／内部防錆層／非粘着層）１／３／１の３層のフィルムを作成した。
【００２９】
実施例３
防錆粘着層（Ａ）にエチレン・α−オレフィン共重合体（三井住友ポリオレフィン社製 エボリュー ＳＰ３０１０；ＭＦＲ＝１．０ｇ／１０分、密度＝０．９３０ｇ／ｃｍ３）９８重量部、気化性防錆剤２．０重量部からなる樹脂組成物を用いた他は実施例２と同様にして３層のフィルムを作成した。
【００３０】
実施例４
防錆粘着層（Ａ）にエチレン・α−オレフィン共重合体（三井住友ポリオレフィン社製 エボリュー ＳＰ３０１０；ＭＦＲ＝１．０ｇ／１０分、密度＝０．９３０ｇ／ｃｍ３）９８重量部、気化性防錆剤２．０重量部からなる樹脂組成物を用い、非粘着層（Ｂ）にエチレン・α−オレフィン共重合体（三井住友ポリオレフィン社製 エボリュー ＳＰ１５２０；ＭＦＲ＝２．０ｇ／１０分、密度＝０．９１５ｇ／ｃｍ３）９５重量部、粘着剤として液状ポリイソブチレン（新日本石油社製 日石ポリブテンＨＶ−５０）５重量部を用いた他は実施例１と同様にし２層のフィルムを得た。
【００３１】
比較例１
層（Ａ）に超低密度エチレン重合体（住友化学工業社製 エクセレンＦＸ ＣＸ４００２；ＭＦＲ＝７．０ｇ／１０分、密度＝０．８８０ｇ／ｃｍ３）１００重量部からなる樹脂組成物を用い、非粘着層（Ｂ）に低密度エチレン重合体（三井住友ポリオレフィン社製 スミカセン Ｆ−２００、ＭＦＲ＝２．０ｇ／１０分、密度＝０．９２３ｇ／ｃｍ３）を用い、内部防錆層（Ｃ）にエチレン・α−オレフィン共重合体（三井住友ポリオレフィン社製 エボリュー ＳＰ１５２０；ＭＦＲ＝２．０ｇ／１０分、密度＝０．９１５ｇ／ｃｍ３）１００重量部なる樹脂組成物を用いて、それぞれを口径５０ｍｍ、Ｌ／Ｄが３２の押出機で溶融混練して共押出インフレーション法にて全層厚み６０μ、各層厚み比（防錆粘着層／内部防錆層／非粘着層）１／３／１の３層のフィルムを作成した。
【００３２】
比較例２
防錆層が被梱包物に接する側、粘着層が被梱包物に接しない側として表裏別になるような層構成の市販品を試験した。
【００３３】
実施例１〜４並びに比較例１及び２の結果を表１に示す。
【００３４】
【表１】
【００３５】
表１からわかるように、実施例１〜４では、多数の項目で優れた結果が得られ、特に実施例１及び２では、全ての項目で優れた結果が得られる。比較例１では、防錆試験で決定的な難点が露呈され、比較例２では、梱包後の付着物の点で問題があるという結果が得られた。
【００３６】
【発明の効果】
本発明の防錆ストレッチフィルムは、フィルム同士の密着性に優れ、被包装物を密封することができ、さらに防錆機能を有する特徴を有する。また自動包装機での包装適性に優れた機械的物性、柔軟性、突き刺し強度などのバランスに優れる。本発明の防錆ストレッチフィルムは錆の発錆を防止する必要のある金属製品の包装用ストレッチフィルムとして好適である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a stretch film used for packing metal products that require rust prevention.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when rust-proof packaging is applied to metal products that need to be prevented from rusting during storage or transportation, after entering with paper impregnated with a vaporizable rust inhibitor, further intrusion of moisture Or packing with synthetic resin film to prevent rust preventive dissipation, rustproof paper tearing, etc., or packing with synthetic resin film after applying antirust oil on metal surface Also, if the size of the packaged item is relatively small, knead and mix the vaporizable rust preventive, or put the packaged item in the applied synthetic resin tube-shaped film and seal it by heat sealing. The method is performed (for example, refer patent document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-86632
However, when packing with rust-proof paper, moisture will enter and rust will be generated just by packing with rust-proof paper. Two steps are required to prevent the intrusion.
As a result, the packaging device is large, complicated, and expensive.
[0005]
When the packaging body is unveiled and the packaging material is discarded, waste of two types of materials, paper and synthetic resin film, is generated, resulting in an increase in the amount of waste. In some cases, separation of paper and synthetic resin may be required.
In addition, when rust-preventing oil is applied to a metal surface and then wrapped with a synthetic resin film, it requires two steps of applying rust-preventing oil and packaging with a synthetic resin film, and is packaged after opening. It is necessary to remove the applied rust preventive oil before using the metal product.
[0006]
In the method of sealing by heat sealing after putting a packaged article in a synthetic resin tube-like film kneaded or coated with a vaporizable rust preventive, packaging is difficult for large-scale packaged articles. In addition, the diameter of the tube must be changed in accordance with the size of the packed object, and the size change of the packed object cannot be dealt with promptly. Furthermore, in the case of a layer structure in which the rust preventive layer is in contact with the object to be packed and the adhesive layer is not in contact with the object to be packed, the adhesive layer is exposed to the outside after packing, and the surrounding dust and dirt And so on. In addition, handling after packing may be hindered.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the problem of the present invention is to eliminate the trouble caused by the outside exposure of the adhesive layer in the case of a layer structure in which the rust preventive layer is in contact with the article to be packaged, and the adhesive layer is not in contact with the article to be packaged. An object of the present invention is to provide a rust-proof stretch film having excellent adhesion between films, capable of sealing an article to be packaged, and having an excellent rust-proof function.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent investigations on solving the problems in the prior art as described above, the present inventors have found that the resin composition containing a vaporizable rust preventive agent also serves to impart tackiness, and vaporization. Packing of metal products that require rust prevention as a stretch film that has a rust prevention effect that solves these problems, a laminate composed of at least two non-adhesive layers (B) that do not contain a functional rust inhibitor As a result, the present invention has been found to be efficient and effective.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The rust preventive stretch film of the present invention is composed of at least two layers of a rust preventive adhesive layer (A) and a non-adhesive layer (B) not containing a vaporizable rust preventive, and the ratio of the layer thickness is not particularly limited. The layer thickness ratio (rust-proof adhesive layer (A) / non-adhesive layer (B)) is preferably 10/1 to 1/10, more preferably 5/1 to 1/5.
Moreover, in the case of a layer structure including an internal rust preventive layer (C) that bears a sustained rust preventive effect, the ratio of the layer thickness of the adhesive rust preventive layer (A) and the internal rust preventive layer (C) is not particularly limited, but preferably The layer thickness ratio (adhesive rust preventive layer (A) / internal rust preventive layer (C)) is in the range of 5/1 to 1/5.
[0010]
The material of the rust preventive stretch film of the present invention can be a synthetic resin such as polyethylene resin and polypropylene resin, and is not particularly limited, but the adhesive rust preventive layer (A) has a density of 0.890 g / cm 3 to 910 g. / cm 3 and a polyethylene-based resin, polyethylene-based resin density in the non-adhesive layer (B) is 0.900 g / cm 3 ～945G / cm 3, the density of the internal anticorrosive layer (C) 0.900 g / cm 3 ~930g / cm 3 and a polyethylene resin, more preferably an ethylene · alpha-olefin copolymer having a carbon number consists 4-12 alpha-olefins.
[0011]
The adhesive layer of the rust-proof stretch film of the present invention does not necessarily need to use an adhesive for imparting adhesiveness from the viewpoint of preventing the adhesive from being transferred to the packaged object, but has a stronger adhesiveness. If desired, an adhesive may be used. As the pressure-sensitive adhesive, one kind or a mixture of two or more kinds selected from the group consisting of liquid aliphatic hydrocarbon resins, terpene resins, coumarone-indene resins, petroleum resins and the like can be used, but not particularly limited.
[0012]
The rust inhibitor used in the present invention is one or more selected from the group consisting of organic carboxylic acid amine salts, nitrite amine salts, phosphoric acid amine salts, carbonic acid amine salts, benzotriazole derivatives, heterocyclic amines and the like. However, the mixture is not particularly limited. It is preferable to use an appropriate material depending on the type of metal to be packaged.
[0013]
Since the rust preventive stretch film of the present invention may be used outdoors, an ultraviolet absorber, a weathering agent, or the like may be added as necessary.
[0014]
The anticorrosive stretch film of the present invention may contain an antistatic agent in order to prevent deterioration of workability due to generation of static electricity during use.
[0015]
The molding method of the rust preventive stretch film of the present invention is not particularly limited, such as an inflation molding method and a T-die molding method. A molding method can be selected as necessary.
[0016]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further in detail, this invention is not limited to these.
[0017]
The evaluation method is as follows.
(1) Breaking strength and breaking elongation Measured according to JIS Z1702 (dumbbell specimen, test speed 500 mm / min) using an autograph manufactured by Shimadzu Corporation under an environment of a temperature of 23 ° C. and a humidity of 50%. (Puncture test and adhesiveness are also measured in an environment of a temperature of 23 ° C. and a humidity of 50%).
[0018]
(2) A film having a puncture strength of 10 cm × 10 cm was measured using an impact tester (impact head material: aluminum, diameter 25.4 mm) manufactured by Toyo Seiki Seisakusho.
[0019]
(3) Two films of adhesive 10 cm × 10 cm (area 100 cm 2 ) are overlapped so that the adhesive layer and the rust preventive layer are in contact with each other, and the weight of the rubber roller is 1.6 kg without applying any particular load. The film was reciprocated three times using only the film and allowed to press for 24 hours at a temperature of 23 ° C. and a humidity of 50%, and then peeled off vertically using an autograph manufactured by Shimadzu Corporation, and the load at that time was made sticky.
[0020]
(4) Rust prevention test Wet cycle test: Cold-rolled steel plate (25 × 25 mm) cut into 200 × 100 mm, heat-sealed into an 80 × 80 mm bag, and washed with ethanol and petroleum benzine as metal test pieces 50 × 2 mm) or a galvanized steel plate (25 × 50 × 0.8 mm) is put and heat sealed to form a test specimen.
The test specimen was placed in a wet cycle with a temperature of 49 ° C. and a humidity of 95% or more for 16 hours, and allowed to stand at room temperature for 8 hours. The test piece was observed for discoloration and rusting.
[0021]
Evaluation: The period until rusting is 8 cycles or more.
Δ: Period until rusting is 5 to 8 cycles.
X: The period until rusting is 5 cycles or less.
[0022]
(5) Packaging suitability Using a coiled steel sheet automatic film packing machine, coiled steel sheets (coil diameter: 1200 mm, width: 1000 mm) are packaged. Existence and adhesion of the film were observed.
If the film breaks, it will not be possible to wrap it, which hinders the packaging operation. When a hole is formed in the film, moisture enters from the hole, resulting in rusting on the inner package. If it is not firmly attached, the sealed state cannot be maintained, so moisture will enter from there, resulting in rusting on the inner package, and when the film is opened with a cutter etc. Therefore, it takes time to collect the used film.
[0023]
Whether the film breaks before completely packaging one coil.
○: The film can be packaged without being broken.
X: A film breaks over part or the entire width during packaging.
[0024]
・ Is there any perforation in the film in contact with the sharp part of the coil end face after the perforated packaging?
○: No perforation has occurred.
(Triangle | delta): Although the film is not penetrated, the damage | wound has arisen.
X: The hole which penetrates a film has arisen.
[0025]
-Whether the film after adhesion packaging is in close contact with each other, and whether the film can be kept in close contact when the film is opened.
○: Films after packaging are in close contact with each other, and the film is in close contact with the film even when the film is opened.
(Triangle | delta): Although the film after packaging is closely_contact | adhered firmly, when it opens, a film is discrete.
X: The film after packaging does not adhere to each other and a gap is generated.
[0026]
• Deposits after packing Check that there is no dust or dirt on the film surface after packing.
○: Almost no deposits
X: There are many deposits and it is difficult to remove.
[0027]
Example 1
Ultra-low density ethylene polymer (Exelen FX CX4002 manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd .; MFR = 7.0 g / 10 min, density = 0.880 g / cm 3 ) 98 parts by weight, vaporizable rust preventive, on rust preventive adhesive layer (A) A resin composition consisting of 2.0 parts by weight of an agent (CCITEC VCI-126) is used, and an ethylene / α-olefin copolymer (Evolue SP1520 manufactured by Sumitomo Mitsui Polyolefin Co., Ltd .; MFR = 2. 0 g / 10 min, density = 0.915 g / cm 3 ), 100 parts by weight, each was melt kneaded with an extruder having a diameter of 50 mm and L / D of 32, and the total thickness was 60 μm by coextrusion inflation method. A two-layer film having a thickness ratio of each layer (rust-proof adhesive layer / non-adhesive layer) 1/4 was prepared.
[0028]
Example 2
Ultra-low density ethylene polymer (Exelen FX CX4002 manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd .; MFR = 7.0 g / 10 min, density = 0.880 g / cm 3 ) 98 parts by weight, vaporizable rust preventive, on rust preventive adhesive layer (A) Resin (CCITEC Co. VCI-126) 2.0 parts by weight resin composition, non-adhesive layer (B) low-density ethylene polymer (Sumitomo Mitsui Polyolefin Sumikasen F-200, MFR = 2. 0 g / 10 min, density = 0.923 g / cm 3 ), and ethylene / α-olefin copolymer (Evolu SP1520 manufactured by Sumitomo Mitsui Polyolefin Co., Ltd.) for the internal anticorrosion layer (C); MFR = 2.0 g / 10 min , density = 0.915g / cm 3) 94 parts by weight, using a volatile corrosion inhibitor (Cortec Corp. VCI-126) resin composition comprising 6.0 parts by weight, diameter, respectively Melted and kneaded with an extruder of 0 mm and L / D of 32, and a total layer thickness of 60 μm by a coextrusion inflation method, each layer thickness ratio (rust preventive adhesive layer / internal rust preventive layer / non-adhesive layer) 1/3/1 A three-layer film was made.
[0029]
Example 3
98 parts by weight of ethylene / α-olefin copolymer (Sumitomo Mitsui Polyolefin Evolue SP3010; MFR = 1.0 g / 10 min, density = 0.930 g / cm 3 ) in the rust-proof adhesive layer (A), vaporization prevention A three-layer film was prepared in the same manner as in Example 2 except that a resin composition comprising 2.0 parts by weight of a rusting agent was used.
[0030]
Example 4
98 parts by weight of ethylene / α-olefin copolymer (Sumitomo Mitsui Polyolefin Evolue SP3010; MFR = 1.0 g / 10 min, density = 0.930 g / cm 3 ) in the rust-proof adhesive layer (A), vaporization prevention Using a resin composition comprising 2.0 parts by weight of a rusting agent, an ethylene / α-olefin copolymer (Evolue SP1520 manufactured by Sumitomo Mitsui Polyolefin Co., Ltd .; MFR = 2.0 g / 10 min, density = 0.915 g / cm 3 ) 95 parts by weight, a two-layer film was obtained in the same manner as in Example 1 except that 5 parts by weight of liquid polyisobutylene (Nisshin Polybutene HV-50 manufactured by Nippon Oil Corporation) was used as the adhesive. It was.
[0031]
Comparative Example 1
Using a resin composition comprising 100 parts by weight of an ultra-low density ethylene polymer (Exelen FX CX4002; MFR = 7.0 g / 10 min, density = 0.880 g / cm 3 ) manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. for the layer (A), A low-density ethylene polymer (Sumikasen F-200, MFR = 2.0 g / 10 min, density = 0.923 g / cm 3 ) manufactured by Sumitomo Mitsui Polyolefin Co., Ltd. is used for the non-adhesive layer (B). ) And an ethylene / α-olefin copolymer (Evolue SP1520 manufactured by Sumitomo Mitsui Polyolefin Co., Ltd .; MFR = 2.0 g / 10 min, density = 0.915 g / cm 3 ) Melted and kneaded with an extruder having a caliber of 50 mm and L / D of 32, the total layer thickness is 60 μm by the coextrusion inflation method, and the thickness ratio of each layer (rust preventive adhesive layer / internal rust preventive layer / non-adhesive layer) 1 A three-layer film of / 3/1 was prepared.
[0032]
Comparative Example 2
A commercial product having a layer structure in which the rust preventive layer is in contact with the object to be packed and the adhesive layer is not in contact with the object to be packed was tested.
[0033]
The results of Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 and 2 are shown in Table 1.
[0034]
[Table 1]
[0035]
As can be seen from Table 1, in Examples 1 to 4, excellent results were obtained in many items, and in Examples 1 and 2, excellent results were obtained in all items. In Comparative Example 1, a decisive difficulty was exposed in the rust prevention test, and in Comparative Example 2, a result was obtained that there was a problem in terms of deposits after packing.
[0036]
【The invention's effect】
The rust preventive stretch film of the present invention is excellent in adhesion between films, can seal a packaged object, and has a feature of having a rust preventive function. Moreover, it is excellent in the balance of mechanical properties, flexibility, puncture strength, etc., which are excellent in packaging suitability in an automatic packaging machine. The rust preventive stretch film of the present invention is suitable as a stretch film for packaging metal products that need to prevent rusting.
