JP2005013786A - 土壌からの重金属流出量の推定方法及び推定プログラム - Google Patents

土壌からの重金属流出量の推定方法及び推定プログラム Download PDF

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Takeshi Sato
健 佐藤
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一裕 高見澤
Yoshitaka Ito
善孝 伊藤
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Abstract

【課題】重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を容易に推定できる土壌からの重金属流出量の推定方法及び推定プログラムを提供する。
【解決手段】重金属流出量の推定方法は、重金属汚染土壌の物質移動パラメータと植物作用による重金属の固定化パラメータとに基づいて重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を算出するものである。物質移動パラメータとしては土の乾燥密度ρ、土の体積含水率θ、土の溶質分散係数D、土粒子への重金属吸着量S、ダルシー流速Q等が挙げられ、固定化パラメータとしては土の単位体積あたりの生物による重金属吸収速度Yplants等が挙げられる。この推定方法は、一例として、前記各種パラメータを下記数3に代入し土中水の溶質平衡濃度Cを求め、該溶質平衡濃度Cより前記流出量を算出する。重金属流出量の推定プログラムは前記流出量の算出手順をコンピュータに実行させるものである。
【数3】
Figure 2005013786

【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、バイオレメディエーション(Bioremediation)やファイトレメディエーション(Phytoremediation)に代表される生物による汚染拡大防止処理(特に原位置封じ込め処理)が施された重金属汚染土壌を評価する方法に関するものである。より詳しくは、重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量(流出速度)を適切に推定することにより、該土壌に施された汚染拡大防止処理が適正であるか否かを容易に評価することができるように構成された土壌からの重金属流出量の推定方法及び推定プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特許文献1に開示されているような、重金属含有土壌からの重金属溶出防止方法が知られている。この重金属溶出防止方法は、重金属含有土壌に重金属不溶化剤を加え、イネ科、ナス科、アブラナ科、セリ科、ウユギ科、アカザ科、シソ科、ナデシコ科、キョウチクトウ科、カバノキ科、バラ科、ヤナギ科、ヒノキ科、マメ科、キク科、ユキノシタ科、フトモモ科の何れか1種以上の植物を植裁することにより実施される。さらに、この方法では、燐酸質資材、石灰類、金属イオン捕捉剤、有機質資材、無機系多孔質資材、硫黄及び/又はその固体化合物、の何れか1種以上からなる重金属不溶化剤による即効的な重金属の溶出拡散防止効果と、植物による重金属吸収の中長期的な補完効果とをともに発揮させるように構成されている。このため、この重金属溶出防止方法によれば、重金属に汚染された土壌からの重金属の溶出拡散の防止をより一層確実なものにすることができるという効果が発揮される。更に、この方法では、植物による重金属の吸収蓄積作用により土壌中の重金属含有量そのものも減少させることができる他、重金属不溶化剤を大量使用する必要がなくなるので二次汚染の可能性も無くなるという利点もある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−279940号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の重金属溶出防止方法では、重金属含有土壌からの重金属の溶出拡散を、重金属不溶化剤及び植物の作用によって継続的に減少させるためのものであり、前記重金属の溶出拡散量そのものを評価することはできなかった。このため、この方法を実際の重金属含有土壌に対して適用したとき、該土壌からの重金属の溶出拡散量が算出できないことから、周囲の土壌に対する汚染の拡大度合いや環境基準に対する位置づけを行うことができなかった。特に、重金属を高含有する汚染土壌に対しては、この方法により適切に重金属の溶出防止ができるか否かを確実に確認することは極めて重要である。
【0005】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を容易に推定することができる土壌からの重金属流出量の推定方法及び推定プログラムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の土壌からの重金属流出量の推定方法は、生物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該重金属汚染土壌からの重金属の流出量を推定する方法であって、前記重金属汚染土壌の物質移動パラメータと、生物作用による重金属の固定化パラメータとに基づいて、前記重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を推定することを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明の土壌からの重金属流出量の推定方法は、請求項1に記載の発明において、前記物質移動パラメータは土の乾燥密度ρ、土の体積含水率θ、土の溶質分散係数D、土粒子への重金属吸着量S及びダルシー流速Qを含み、前記固定化パラメータは土の単位体積あたりの生物による重金属吸収速度Yを含み、これらのパラメータを下記数2に代入し土中水の溶質平衡濃度Cを求め、該溶質平衡濃度Cより前記重金属流出量を算出することを特徴とするものである。
【0008】
【数2】
Figure 2005013786
請求項3に記載の発明の土壌からの重金属流出量の推定方法は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記汚染拡大防止処理を重金属流出防止処理とすることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載の発明の土壌からの重金属流出量の推定プログラムは、生物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該重金属汚染土壌からの重金属の流出量を推定するためのプログラムであって、前記重金属汚染土壌の物質移動パラメータと、生物作用による重金属の固定化パラメータとを用いて、前記重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を算出する手順をコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施形態を詳細に説明する。
実施形態の重金属流出量の推定方法は、生物としての植物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量(即ち流出速度)を推定する方法である。この推定方法は、前記重金属汚染土壌内における重金属の移動をシミュレートすることにより前記流出速度を推定するものであり、前記汚染拡大防止処理による重金属の封じ込め効果、例えば土壌汚染対策法等による規制の範囲内で適正に行われ得るかについて評価するために利用される。なお、前記重金属汚染土壌としては主に土壌汚染対策法における指定区域内の土壌が該当し、前記重金属としてはカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、水銀、セレン、ふっ素、ほう素、シアン等が挙げられる。
【0011】
前記汚染拡大防止処理としては、植物による重金属除去処理(いわゆるファイトレメディエーション)又は重金属流出防止処理が挙げられる。
前記重金属除去処理は、重金属汚染土壌中の重金属(可溶性重金属)を植物に蓄積させた後に該植物を収穫することにより前記土壌中から重金属を取り除いて浄化する処理である。この処理では、播種、移植、灌水、施肥、防除、収穫等の植物の栽培管理と収穫後の植物残査の適正な処理とからなる公知の重金属除去作業が行われる。この重金属除去処理としては、Thlaspi caerulescens(アブラナ科)、Alyssum lesbiacum(アブラナ科)、Thlaspi sylvestre(アブラナ科)等の重金属高集積性植物を重金属汚染土壌にて公知の方法で栽培し収穫するナチュラル・ハイパーアキュムレーション(Natural Hyperaccumulation)、Brassica Juncea(アブラナ科)、Pesicaria thunbergii(タデ科)、Zea mays L.(イネ科)等の普通植物を重金属汚染土壌にて公知の方法で栽培し収穫するナチュラル・アキュムレーション(Natural Accumulation)、該ナチュラル・アキュムレーションとキレート剤とを組合わせた薬剤併用ファイトエクストラクション(Chemically Enhanced Phytoextraction)等が挙げられる。
【0012】
一方、前記重金属流出防止処理は、重金属汚染土壌で植物を栽培し、該植物の作用により重金属を原位置に封じ込め、重金属汚染土壌から外部への重金属の流出を抑えることを目的として行われる処理である。この重金属流出防止処理では、重金属汚染土壌から重金属(可溶性重金属)を吸収して植物体内に蓄積させる蓄積作用、該植物の地下部(根等)に重金属を吸着させる吸着作用等により該土壌中からの重金属の流出を抑えるようになっている。なお、この重金属流出防止処理において栽培される植物としては、バイオマスや重金属の流出防止効果等の観点からトウモロコシ、芝、ケナフ等が好適に用いられるが、上記重金属除去処理で用いられる植物を用いてもよく、或いはその他任意の草木を用いることも可能である。
【0013】
この重金属流出防止処理は、前記植物の収穫作業を必須とはしないことから、重金属汚染土壌の浄化を行わないこともある。このため、上記重金属除去処理において実施される収穫作業に係る手間やコストを削減することが可能であり、重金属汚染土壌の維持管理が極めて容易である。さらに、この重金属流出防止処理は、特に重金属汚染土壌中の重金属濃度が3000〜10000ppm程度又はそれ以上と高い場合には、該土壌中の重金属濃度が所定値以下になるまで除去するために極めて長い年月が必要となることから、費用対効果の点から上記重金属除去処理よりも適用がしやすい。なおこのとき、この重金属流出防止処理によって前記重金属の流出速度が実用的なレベルにまで抑えられ得る場合に限られる。また、この重金属流出防止処理では、年間を通して継続的に植物が栽培され得るように設計される必要がある。
【0014】
この重金属流出量の推定方法は、より具体的には、重金属汚染土壌(固有)の物質移動パラメータと、植物作用による重金属の固定化パラメータ(移動抑制パラメータ)とに基づいて、前記重金属の流出速度を求めることにより実施される。即ち、この推定方法では、重金属汚染土壌内に存在する重金属が、その濃度勾配によって該土壌から外部へと自然に移動(拡散)する作用と、植物によって重金属汚染土壌の指定区域内に重金属を留め置く(固定化又は移動抑制)作用との差し引きの関係が成立していることを利用している。
【0015】
前記物質移動パラメータは、重金属汚染土壌を構成する土自体の性質(土壌プロフィール)、該土壌が晒される環境等の諸要因に依存して決定される。なお、前記土壌プロフィールは、前記重金属汚染土壌に近似した特性を備えた別の土壌のデータを便宜的に利用しても構わない。また、この物質移動パラメータは、土壌の性状(土壌プロフィール)に影響を与える土壌改良剤又は有機資材の投入によっても影響を受ける。
【0016】
この物質移動パラメータとしては、汚染地面積、土壌中の重金属含量、重金属濃度、重金属濃度勾配等の汚染源に関するパラメータ、又は土の成分や組成、土壌pH、土の粒度、土壌密度、土の乾燥密度ρ、土の体積含水率θ、土の溶質分散係数D(可溶性重金属分散係数)、土粒子への重金属吸着量S(土壌粒子吸着量)、土の溶質平衡濃度C(土中水の可溶性重金属濃度)、ダルシー流速Q(土中水の流速)、ヘンリー定数K(固液分配係数)等の土壌物性に関するパラメータが用いられる。なお、前記汚染源に関するパラメータにおいて、前記土壌中の重金属含量、重金属濃度及び重金属濃度勾配については、酸化物等の重金属複合体(化合物)を除いたもの、即ち重金属の拡散リスクが著しく高い存在様態をなす可溶性の重金属や交換態の重金属の含量や濃度を用いてもよい。
【0017】
前記固定化パラメータは、重金属汚染土壌に存在する重金属を、蒸散や濃度勾配等により駆動される水や養分の積極的な吸収(植物作用)によって固定化する作用、地下部(根表面)の構造や電荷、或いは植物の地下部から分泌される有機物による吸着や固定化を行う作用等が関与するパラメータである。この固定化パラメータは、植物自体の性質や、該植物が晒される環境等の諸要因に依存して決定され、例えば、重金属吸収速度Yとしての土の単位体積あたりの植物による重金属吸収速度Yplants、植物による重金属吸収量、植物の成長速度、植物のバイオマス、植物の地下部の表面積、植物の地下部における重金属吸着量、根圏での重金属固定量、或いは汚染地面積、土壌pH、降雨pH、降水量(年間降水量や月間降水量)、気温(年間平均気温、月間平均気温、気温変動)、日照量(日射量や日照時間)、土の体積含水率θ、土壌から供給される養分の成分や量(土の成分や組成)等の気候、地理又は生物に関するパラメータが挙げられる。また、この固定化パラメータとしては、複数種類の植物種の組合せによって決定されるものであってもよい。
【0018】
前記重金属吸収速度Yplantsは、重金属汚染土壌を採取して栽培容器内に入れ、該容器内で評価対象植物を試験栽培することにより得られた結果を重金属汚染土壌の単位体積あたりの結果に換算することにより得られるパラメータであり、必要に応じて複数の試験栽培結果の平均値が用いられる。なお、前記重金属吸収速度Yplantsとしては、重金属汚染土壌で実際に実施した結果を用いる以外にも、似通った条件で行われた予備試験栽培の結果を、実際の栽培試験の結果に合わせるように適宜補正しつつ引用しても構わない。また、前記試験栽培は、重金属汚染土壌の指定区域内で実施されるのが好ましく、該土壌以外で実施する場合には降雨pH、土壌pH、降水量、土の体積含水率θ、気温、日射量等の諸条件を前記指定区域内での実施条件に近づけるようにするとよい。
【0019】
これらの物質移動パラメータや固定化パラメータは、資料等調査(既存資料の収集・整理、アンケート調査、ヒアリング調査、現地踏査等に基づく土地・地下水の汚染発生の可能性評価、対象地と酷似の土壌プロフィールの調査)、概況調査(資料等調査、表層土壌調査、表層土壌ガス調査等に基づく土壌・地下水汚染の二次元的な汚染状況の把握)、詳細調査(概況調査、深度別土壌調査、地下水調査、地盤特性調査等に基づく三次元的な汚染状況の把握)、或いは物質移動に関連する各種パラメータに基づいたシミュレーション(試験栽培やコンピュータシミュレーション)等により決定される。これら物質移動パラメータ及び固定化パラメータはそれぞれ、適宜組合わせて利用されつつ前記流出速度の算出(アウトプット)に用いられるが、アウトプットの要求精度により、パラメータの削除や移流・分散項が無視できる(完全混合の場合)状態としての簡易式パラメータを設定することも可能である。
【0020】
また、前記植物としては、重金属吸収量、重金属吸収速度Yplants、バイオマス等に優れているものが好適に用いられるが、上記土壌プロフィール、予備試験栽培、選択される汚染拡大防止処理の種類等により、重金属汚染土壌からの重金属収奪量が最も大きい植物又はその組合わせパターンが選択されればよい。また、対象地又は対象地域に自生する植物を用いても構わない。なお、前記重金属収奪量を予備的に試算する際には、重金属の集積により植物の生育が阻害されるおそれがあるため、普通植物による乾燥重あたりの重金属収奪量は最大でも1%程度で試算されるのが望ましく、重金属高集積性植物の場合は2〜5%程度で試算されるのが望ましい。
【0021】
この重金属流出量の推定方法は、一例として、前記乾燥密度ρ、体積含水率θ、溶質分散係数D、重金属吸着量S、ダルシー流速Q及び重金属吸収速度Yplantsからなる各種パラメータを下記数3に示される微分方程式(tは時間、zは地表面からの土壌深さ)に代入し土の溶質平衡濃度Cを求め、該溶質平衡濃度Cより前記重金属の流出速度を算出することにより実施される。
【0022】
【数3】
Figure 2005013786
上記数3に示される微分方程式は、上記汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌における重金属の土壌への吸着及び植物根系への吸収を考慮した移流・分散(拡散)状態を表現した平衡状態を表している。この微分方程式において、左辺第一項は土壌粒子への重金属吸着量の時間的変化、左辺第二項は土中水の可溶性重金属溶出量の時間的変化、右辺第一項は分散(拡散)による物質輸送量、右辺第二項は地下水流が運ぶ物質輸送量、右辺第三項は植物根系への物質吸収速度を表している。この微分方程式においては、植物根系の厳密な幾何学的形状を特定することは工学的にあまり意味がなく、むしろ植物根系からの可溶性重金属の吸収速度(Yplants)をポット試験等の試験栽培に基づき単位体積あたりに平均化して評価する点がポイントである。
【0023】
また、この重金属流出量の推定方法は、簡便には、前記重金属吸着量Sと溶質平衡濃度Cとの間にはヘンリー型線形吸着平衡が成り立つことを利用して、S=KCのヘンリー型吸着平衡式(Kはヘンリー定数)を適用することが可能である。前記ヘンリー定数Kは、ビーカー等の試験容器内に重金属汚染土壌と水とを入れて平衡状態となるまで攪拌した後、水に溶解された可溶性重金属量(溶質平衡濃度C)と、溶解されずに土壌に吸着したままの重金属量(重金属吸着量S)とを測定する溶出試験(バッチ試験)により簡便に決定され得る。
【0024】
また、この重金属流出量の推定方法は、別の例として、移流・分散項が無視できる(完全混合の場合)状態では、前記乾燥密度ρ、体積含水率θ、ヘンリー定数K及び重金属吸収速度Yplantsからなる各種パラメータを下記数4に示される微分方程式に代入し土の溶質平衡濃度Cを求めて前記重金属の流出速度を算出することも可能である。なお、下記数4に示される(ρ+θ)は、物質移動パラメータとしての簡易式パラメータとみなされ、拡散リスクの対象になる可溶性重金属量Rとしてまとめてしまっても構わない。
【0025】
【数4】
Figure 2005013786
一方、上記重金属の流出速度は、重金属汚染土壌内に存在する重金属が該土壌の外部(周囲の土壌や地下水等)に流れ出す速度を表し、該土壌内から単位時間あたりに流出する重金属の流出量で表される。この流出速度は、上記数3によって算出された溶質平衡濃度Cに重金属汚染土壌に含まれる土中水の外部水系への流れ出し速度を乗じることにより算出され得る。前記流れ出し速度は、前記重金属汚染土壌の指定区域内外における水の収支から求められる値であるが、簡便には単位時間あたりの降水量を用いこともできる。
【0026】
実施形態の重金属流出量の推定プログラムは、上記推定方法における重金属の流出速度の算出をコンピュータ(重金属流出量の推定装置)に実行させるためのプログラムである。即ち、この推定プログラムは、上記物質移動パラメータと固定化パラメータとを用いて重金属汚染土壌からの重金属の流出速度を算出する手順をコンピュータに実行させるものである。なお、この推定プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に保存された形式での取り扱いが可能であるうえ、インターネットのホームページ等から無線又は電気通信回線を通して利用者のコンピュータの記憶手段にダウンロードすることも可能である。
【0027】
前記重金属流出量の推定装置は、上記各種パラメータ等の入力情報を入力する入力手段と、該入力情報に基づいて上記重金属の流出速度を算出する算出手段と、該流出速度を出力する出力手段と、前記推定プログラム等が記憶された記憶手段とを備えている。また、前記記憶手段には、上記各種パラメータがデータベース化されつつ記憶されているのが好ましく、例えば上記汚染拡大防止処理に用いられ得る各種植物の標準的な固定化パラメータ(予備試験栽培により得られたもの等)が記憶されているのが好ましい。また、この記憶手段には、各種土壌における標準的な物質移動パラメータが記憶されていてもよく、或いは前記各種植物における標準的な成長予想曲線と重金属吸収速度Yplantsとの関係がデータベース化されつつ記憶されているとよい。なお、前記成長予想曲線と重金属吸収速度Yplantsとの関係としては、例えば、下記表3に示されるような関係が挙げられる。
【0028】
このとき、前記推定プログラムは、前記記憶手段に記憶されている任意の(全ての)植物の固定化パラメータを用いて流出速度の算出を実行させるとともに、得られた全ての流出速度のうち最も低い値又は所定値(環境基準値)以下の値が算出された植物の種を出力手段に出力するように構成されているのが好ましい。また、前記推定プログラムは、前記記憶手段に記憶されている任意の植物の固定化パラメータの組合せを用いて流出速度の算出を実行させるとともに、最も低い値又は所定値(環境基準値)以下の値が算出された植物の種の組合せパターンを出力手段に出力するように構成されていてもよい。
【0029】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の重金属流出量の推定方法は、物質移動パラメータと固定化パラメータとに基づいて重金属汚染土壌からの重金属の流出速度を算出することにより、重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を適切に推定することができる方法である。この推定方法は、重金属汚染土壌に施された汚染拡大防止処理による重金属の原位置封じ込め効果を正確に把握することができるとともに、適切かつ効果的な汚染拡大防止処理を選択する際のツールとして利用することもできる。特に、この推定方法では、これまで著しく曖昧であった汚染拡大防止処理の適用の可否、効果の評価、浄化期間の評価等の判定を数量的に行うことを可能にしたことは特筆すべき点である。
【0030】
さらに、この推定方法では、上記実施形態の植物を用いた汚染拡大防止処理と、その他の処理(原位置封じ込め、遮水工封じ込め、遮断工封じ込め、原位置不溶化や固形化、不溶化埋め戻し等の封じ込め技術、地下水揚水等の浄化技術、鉄粉法等の原位置分解技術、土壌洗浄、熱脱着、熱溶融等の分離技術等を用いた処理)との組合わせからなるハイブリットレメディエーション(Hybrid Remediation)を検討する際のツールとして用いることも可能である。このとき、最も効果の高い汚染拡大防止処理を選択するのが容易となる。
【0031】
また、固定化パラメータとしての重金属吸収速度Yplantsは、重金属汚染土壌にて植物を試験栽培することによって極めて容易に求めることが可能である。
・ 汚染拡大防止処理として重金属流出防止処理を採用することによって、処理費用及び維持管理費用を容易に低減させることが可能となる。またこのとき、遮水壁、遮水シート、コンクリート等による汚染源の被覆、或いは新たな環境負荷の原因ともなり得る不溶化剤の注入等の大掛かりな物理・化学的環境修復工法を選択する必要がないことから、将来的に汚染除去に関する優れた新技術が開発された場合にも極めて柔軟な対応をとることが容易となる。
【0032】
【実施例】
以下、前記実施形態を具体化した実施例及び比較例について説明する。
<鉛汚染土壌からの鉛流出量の推定>
(鉛汚染土壌のプロフィール)
射撃場跡地より重金属汚染土壌としての鉛汚染土壌を採取し以下の分析及び実験に用いた。前記鉛汚染土壌は70℃の予備乾燥及び110℃24時間の乾燥を行った後、環境省の定める規格54号測定法に従って測定を行ったところ、土壌中の鉛含有量は13000mg/kg(ppm)、土壌からの鉛の溶出量は0.27mg/kg、ヘンリー定数Kは48.0cm/mgであった。また、同鉛汚染土壌について土壌物理測定法として公知のカラム試験を行った結果、溶質分散係数Dは0.1cm/分であることが示された。また、公知の地盤工学会基準より土の体積含水率θは20%であることが示された。
【0033】
(鉛汚染土壌を用いた試験栽培)
前記鉛汚染土壌に肥料成分として窒素、リン酸及びカリウムをそれぞれ200mg/kgとなるように加えて混合した土壌10kgを、栽培容器としての1/2000アールのワグネルポットに入れて実験ポットを複数個準備した。6月上旬、各実験ポットに公知の方法によりトウモロコシを播種し、温室内で通常の栽培管理を行って90日間栽培した。栽培終了まで10日間毎に植物の背丈を計測して生育量とした。栽培終了後の植物は、地上部(茎及び葉)と地下部(根)との2種類の試料に分けて回収し、それぞれ水洗した後に余分な水分を取り除いて重量(新鮮重)を測定した。さらに、それぞれの試料は、70℃で24時間乾燥させた後に重量(乾燥重)を測定した。栽培中に計測したトウモロコシの背丈及び10日間の伸び(生育量)を表1に、栽培終了時のトウモロコシの生育データを表2に示す。なお、試験簡易化のため、前記生育量としてトウモロコシの背丈を用いたが、トウモロコシの重量を用いてもよい。
【0034】
【表1】
Figure 2005013786
【0035】
【表2】
Figure 2005013786
(鉛含有量の測定)
前記乾燥後の各試料を粉砕し、その適当量をホットプレート上で予備灰化した後、200℃から1時間50℃の昇温速度で加熱し500℃に到達後6時間以上乾式灰化させたものを、最終的に1規定の塩酸50mlに溶解させて試料溶液とした。各試料溶液は、濾紙で濾過した後に公知の原子吸光法にて鉛濃度を測定した。得られた結果からトウモロコシの乾燥重あたりの鉛含有量を求めた。結果を上記表2に示す。
【0036】
(重金属吸収速度Yplantsの算出)
上記表1に示されるトウモロコシの背丈(生育量)と、上記表2に示される鉛含有量とから、播種後所定期間(10日間毎)におけるトウモロコシによる1日あたりの平均鉛吸収量(mg)を求めた。次に、この平均鉛吸収量を、ワグネルポットに入れた鉛汚染土壌の体積(cm)で除算することにより、鉛汚染土壌1cmあたりのトウモロコシによる重金属吸収速度Yplants(鉛吸収速度)を求めた。結果を表3に示す。なお、このトウモロコシを用いた試験結果において、下記表3に示されるYplantsの平均値である0.015mg/cm/dayを採用してもよい。
【0037】
【表3】
Figure 2005013786
(鉛汚染土壌における汚染拡大防止処理のシミュレーション)
上記試験により得られた各種パラメータと、資料等調査により得られた標準的なパラメータとを組合わせてコンピュータに入力することにより、鉛汚染土壌からのトウモロコシによる汚染拡大防止方法(重金属除去処理又は重金属流出防止処理)の効果の数量化と判定を行った(図1における植生ありが該当する)。同様に、トウモロコシによる汚染拡大防止方法を実施しなかった場合の鉛の溶出量の数量化を行った(図1における植生なしが該当する)。なお、前記コンピュータ(重金属流出量の推定装置)は、上記数3及び数4に示される式に従って演算を行うように構成されている。入力したパラメータを以下にまとめた。また、シミュレーションによって得られた結果を図1のグラフに示した。
【0038】
乾燥密度ρ =1.5g/cm(典型的な砂礫層の数値)
体積含水率θ =20%(地盤工学会基準より得た数値)
溶質分散係数D =0.1cm/分(カラム試験より得た数値)
ヘンリー係数K =48.0cm/mg(規格54号測定法より得た)
溶質平衡濃度C =0.27mg/l
重金属吸着量S (=K・C) =13.0cm/l
ダルシー流速Q =3×10−4cm/分(年平均降水量から試算した)
重金属吸収速度Yplantsは表3で示される各数値
図1より、トウモロコシによる汚染拡大防止方法を実施した場合には、鉛汚染土壌にトウモロコシを播種してから概ね30日目以降から栽培終了時の90日目までにおいて、植生なしの区分で流出される鉛の総量(5.38mg/l)に対して10%程度の流出の抑制が達成されることが試算された。従って、この重金属流出量の推定方法によって、植物機能による汚染拡大防止処理の効果や浄化期間等の評価を数量的に把握することが可能であることが確認された。
【0039】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 上記植物の代わりに生物としての微生物を用いてもよい。即ち、微生物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を推定するように構成してもよい。なお、前記微生物は、重金属汚染土壌の外部に流出してしまわないように、固定化担体等に固定化されて該土壌中に埋設される。その他の構成は、上記実施形態と全く同様である。このように構成した場合でも、固定化微生物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を容易に推定することができる。
【0040】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記重金属流出量を複数種類の生物種の組合せパターンについて算出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の土壌からの重金属流出量の推定方法。
【0041】
・ 前記重金属流出量を複数種類の生物種について算出する手順と、得られた算出結果のうち所定値以下の流出量が算出されたときの生物種を選択する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項4に記載の土壌からの重金属流出量の推定プログラム。 前記重金属流出量を複数種類の生物種の組合せパターンについて2パターン以上算出する手順と、得られた算出結果のうち所定値以下の流出量が算出されたときの組合せパターンを選択する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項4に記載の土壌からの重金属流出量の推定プログラム。
【0042】
・ 生物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該重金属汚染土壌からの重金属の流出量を推定する装置であって、前記重金属汚染土壌の物質移動パラメータと生物作用による重金属の固定化パラメータとを入力する入力手段と、前記入力手段から入力されたパラメータを用いて前記重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を算出する算出手段と、前記算出手段で算出された重金属流出量を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする土壌からの重金属流出量の推定装置。このように構成した場合、重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を容易に推定することができる。
【0043】
・ 生物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該重金属汚染土壌からの重金属の流出量を推定するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムは、前記重金属汚染土壌の物質移動パラメータと生物作用による重金属の固定化パラメータとを用いて前記重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を算出する手順をコンピュータに実行させるものであることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。このように構成した場合、重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を容易に推定することができる。
【0044】
なお、この明細書において、重金属汚染土壌の物質移動パラメータとは、該重金属汚染土壌そのものの物質移動パラメータを指し、さらには前記重金属汚染土壌に近似した特性を備えた土壌の物質移動パラメータまでをも含めるものとする。前記近似した特性を備えた土壌とは、前記重金属汚染土壌に対し、日本統一土質分類に規定されている土の分類基準における「土質分類基準」又は「粒径の区分と呼び名」のどちらか一方の基準に従って分類される同種土壌のことを指し、好ましくは前記両基準に従って分類される同種土壌のことを指す。前記土質分類基準では粗粒土(レキ粒土若しくは砂粒土)、細粒土、又は高有機質土に分類され、前記粒径の区分と呼び名では粘土、シルト、砂(細砂若しくは粗砂)、又は礫(細礫、中礫若しくは粗礫)に分類されている。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1から請求項3に記載の発明の土壌からの重金属流出量の推定方法によれば、重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を容易に推定することができる。請求項4に記載の発明の土壌からの重金属流出量の推定プログラムによれば、重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を容易に推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のコンピュータシミュレーションの結果を示すグラフ。

Claims (4)

  1. 生物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該重金属汚染土壌からの重金属の流出量を推定する方法であって、
    前記重金属汚染土壌の物質移動パラメータと、生物作用による重金属の固定化パラメータとに基づいて、前記重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を推定することを特徴とする土壌からの重金属流出量の推定方法。
  2. 前記物質移動パラメータは土の乾燥密度ρ、土の体積含水率θ、土の溶質分散係数D、土粒子への重金属吸着量S及びダルシー流速Qを含み、前記固定化パラメータは土の単位体積あたりの生物による重金属吸収速度Yを含み、
    これらのパラメータを下記数1に代入し土中水の溶質平衡濃度Cを求め、該溶質平衡濃度Cより前記重金属流出量を算出することを特徴とする請求項1に記載の土壌からの重金属流出量の推定方法。
    Figure 2005013786
  3. 前記汚染拡大防止処理を重金属流出防止処理とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌からの重金属流出量の推定方法。
  4. 生物による汚染拡大防止処理が施された重金属汚染土壌において、該重金属汚染土壌からの重金属の流出量を推定するためのプログラムであって、
    前記重金属汚染土壌の物質移動パラメータと、生物作用による重金属の固定化パラメータとを用いて、前記重金属汚染土壌からの単位時間あたりの重金属流出量を算出する手順をコンピュータに実行させることを特徴とする土壌からの重金属流出量の推定プログラム。
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