JP2005011075A - 自社保有技術の管理システム - Google Patents

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Hirohide Hirayama
裕英 平山
Shigeaki Hattori
成亨 服部
Yasuaki Hiraga
康明 平賀
Minoru Kimura
実 木村
Katsuhiro Onuki
勝弘 大貫
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Abstract

【課題】人材の適性配置や技術水準の向上を図ったり、重複した技術開発を排除して新製品の開発を効率的に行ったり、スキル不足を効率的に補充すること、などを可能にする自社保有技術の管理システムを提供する。
【解決手段】工学的な技術項目に対して各技術員が保有するスキルを自己評価し、スキルの自己評価点をパーソナルスキルマップデータとして登録するパーソナルスキルマップデータベースと、製品化に必要な技術項目と工学的な技術項目とを、製品化に必要な各技術項目毎に重要度を係数で関連づけ、各製品毎にスキル係数値を製品別スキルマップデータとして登録する製品別スキルマップデータベースを備え、パーソナルスキルマップデータの自己評価点と前記製品別スキルマップデータのスキル係数値に基づいて、各技術員毎又は及び各製品毎に分析と集計を行って自社保有技術におけるスキル評価をする自社保有技術の管理システムである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各技術員が保有するスキルや担当する日常業務で取得した各成果物をデータベース化して順次蓄積し、これらのスキルを含む技術情報を全社的に活用できるようにし、人材の適性配置や技術水準の向上を図ったり、重複した技術開発を排除して新製品の開発を効率的に行ったり、スキル不足を効率的に補充すること、などを可能にする自社保有技術の管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
企業などでは、所属する個々の技術員が保有しているスキルについて、所属部門の同僚や上司及び人事担当者などはある程度は把握しているが、以前に取得したり個人的に取得したスキルなどもあって正確な把握はできず、個々の技術員が保有しているスキルを全社的な規模で活用することが困難であった。
【0003】
また、個々の技術員が担当した業務を通して取得した成果物である技術情報については、ファイリングした資料やデータ或いは図面などの技術情報を、ごく限られた一部の技術員が利用する程度にとどまり、仮に製品情報などのデータベースを設置しても、ナレッジを構築する意識が低いこともあって十分な技術情報の蓄積を期待できなかった。
【0004】
これらの理由から、例えば新製品の開発プロジェクトを編成する際などに、新製品に対して高いスキルを保有した適性な技術員を全社から選抜して、ライバル会社に先駆けてより良い新製品開発を行う体制を採ることができないと共に、既存の類似した製品開発の際に経験した技術の伝承や活用がなされず、時間や経費を無駄にする恐れがあった。
【0005】
また、個々の技術員が保有しているスキルを正確且つ全体的に掌握していないと、技術員の適性に応じて人事異動を行ったり技術レベルを向上させる社員教育を行う際に、適切に対応することができないと共に、会社が保有している技術情報を通じて自社の技術力の得失を掌握していないと、会社の経営方針を立案したり、経営方針に沿って業務を遂行する際に、方向付けを誤る恐れがある。
【0006】
これらの課題を解決するための提案としては、例えば特許文献1の「PDMシステム」、特許文献2の「設計支援情報文書管理装置」、特許文献3の「業務管理システム」などのように、主として製品設計などを支援するための技術情報をデータベースとして用いるシステムがある。
【0007】
また、例えば特許文献4の「スキル管理システム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体」、特許文献5の「スキルアップナビゲーションシステム」、特許文献6の「業務スキル登録管理システムおよびその制御方法ならびにその記録媒体」などのように、主として人事管理と人材育成のために個人スキルに基づく人材情報をデータベースとして用いるシステムがある。
【0008】
また、例えば特許文献7の「人員配置支援システム」、特許文献8の「生産管理システム」などのように、個人スキルに基づく人材情報と生産や設計その他の業務内容をデータベースとして用いるシステムがある。
【0009】
特許文献1(特開2000−331052号公報)、特許文献2(特開平8−305724号公報)、特許文献3(特開平10−240813号公報)、特許文献4(特開2002−32538号公報)、特許文献5(特開2002−230274号公報)、特許文献6(特開2002−149924号公報)、特許文献7(特開2002−73918号公報)、特許文献8(特開2002−116815号公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1〜3などの従来技術の場合には、製品設計などを支援するための技術情報を単に提供するものであって、担当する技術者のスキルなどの人材的要素が反映されておらず、特許文献4〜6などの従来技術の場合には、申告されたスキル情報を集計したものであって、製品との関連づけが希薄で実績の裏付けに乏しく、実務に適用した場合に有効に機能しない恐れがあった。
【0011】
特許文献7の従来技術の場合には、業務に関連づけられたスキル価値の定量化機能と業務観測による業務付加価値機能を備え、担当者のスキルと業務内容によって客観的な分析と評価が可能ではあるが、経験した業務時間の長短によって評価が変わるものであり、特許文献8の従来技術の場合には、担当者の技能パラメータ情報を判断要素に付加しているが、製品経験実績や在位年数などに基づくものであるから、成果物に裏付けられた質的な良否が判断要素から欠落する。
【0012】
そこで本発明では、これら従来技術の課題を解決し得る自社保有技術の管理システムを提供するものであり、特に自社の技術員のスキルを含む保有技術における長所(強み)及び短所(弱み)を定量的に分析可能にすること、他の製品群の技術情報や成果物を全社的に共有して活用可能にすること、製品化に必要な技術項目を工学的な技術項目毎の蓄積データと照合して製品群毎の技術戦略に活用可能にすること、新製品の開発プロジェクトや組織の改編に際して効果的な人材配置を可能にすること、などを主たる目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による自社保有技術の管理システムは、予め設定された工学的な技術項目に対して各技術員が保有するスキルを自己評価し、スキルの自己評価点をパーソナルスキルマップデータとして登録するパーソナルスキルマップデータベースと、予め設定された製品化に必要な技術項目と前記工学的な技術項目とを、製品化に必要な各技術項目毎に重要度を係数で関連づけ、各製品毎にスキル係数値を製品別スキルマップデータとして登録する製品別スキルマップデータベースを備え、前記パーソナルスキルマップデータの自己評価点と前記製品別スキルマップデータのスキル係数値に基づいて、各技術員毎又は及び各製品毎に分析と集計を行って自社保有技術におけるスキル評価をするようにしている。(請求項1)
【0014】
パーソナルスキルマップデータベースには、現在の担当業務のみでは評価できない貴重な情報が含まれているので、これを閲覧すると全社の各技術員が保有する工学的スキルを過去の経験なども含めて正確に把握することが可能であり、組織変更や人事異動或いは新規プロジェクトの編成などの際に活用できると共に、特にスキルの自己評価点の高い技術員を社内指導や社内講師或いはスキル評価の審査者などに選出して人材を活用したり、スキルの自己評価点が低い分野については、必要に応じて自己啓発や講習などでスキルの向上を図ることができる。
【0015】
製品別スキルマップデータベースには、今までに自社で生産した全製品に対して、どのようなスキルが必要であるかをスキル係数値によって容易に掌握することができると共に、今後生産する予定の製品に対して必要なスキルも類推することができ、更にこれらのスキル係数値を基にして後述するような各種の分析スキルデータを作成することが可能である。
【0016】
特に、今までに生産した製品とは異なるスキルを必要とする新規事業の展開や新製品を開発する際には、これらに適合した人材と技術を結集して効率的な業務推進を行う必要があるので、新たな製品別スキルマップを作成して既存製品では重要視されていなかったスキル項目と人材にスポットを当て、必要な潜在技術や隠れた人員の発掘に活用できる。
【0017】
この自社保有技術の管理システムによると、技術員の保有技術製品別評価データを作成する場合に、パーソナルスキルマップデータの工学的な技術項目に対するスキルの自己評価点のみでは、各製品との関連性及び各製品における技術内容の重要度などが特定できないので、製品別スキルマップデータにおける製品別のスキル係数値と組み合わせ、各製品毎に各技術員がどのようなスキルを保有しているかを検索し、現在の担当業務に対して適正なスキルを保有しているか否かを判別する「技術員の保有技術製品別評価データ分析」を行うことができる。
【0018】
また本発明による他の自社保有技術の管理システムは、各技術員が担当する日常業務で取得した各成果物毎に対し、各成果物データを識別する登録兼検索項目を付与すると共に、前記請求項1の製品別スキルマップデータと同様に予め設定された工学的な技術項目と製品化に必要な技術項目とに成果物を関連づけ、成果物データとして登録する成果物データベースを備え、前記登録兼検索項目と成果物データに基づいて技術情報の閲覧及び収集を行うと共に、データの分析と集計を行って自社保有技術を評価するようにしている。(請求項2)
【0019】
この自社保有技術の管理システムによると、成果物データベースを検索又は閲覧することによって各種の技術情報を入手できるが、特に利用頻度の高い成果物をAND検索によって絞り込んで入手することが可能であり、日常業務を通して高度な技術情報が順次蓄積されるので、これらを検索又は閲覧することによって会社全体の技術レベルを向上させることができる。
【0020】
また、新たな製品を設計及び又は製造する際に、以前に製造した類似製品の技術情報を検索して流用して重複した業務の削減を図ったり、以前の製品に課題があったとのデータに基づいて改良を施すこと、類似製品を担当した技術員に面談してアドバイスを受けることなどが可能であり、特に得意先からの納期が短い新規発注に対して、以前に製造した類似製品の技術情報を活用して短納期での納品を可能にすることなど、各種の利用方法を採ることができる。
【0021】
請求項2の自社保有技術の管理システムにおける前記成果物データは、各成果物の製品化に必要な各技術項目毎に審査者によるスキル審査を行ってスキルの審査評価点を付与し、成果物データベースに登録されている形態を採ることができる。(請求項3)
【0022】
この自社保有技術の管理システムによると、審査評価点の高い成果物のみに絞り込んで信頼性の高い技術情報を入手することが可能であると共に、審査評価点の低いスキル不足の成果物を数多く登録している技術員に対して問題提起を行うことになるので、当該技術員のスキルアップを促し且つ成果物データベースの高品質維持にも寄与する。
【0023】
また本発明による更に他の自社保有技術の管理システムは、請求項1のパーソナルスキルマップデータベースと製品別スキルマップデータベース及び、請求項3の成果物データベースを備え、製品別のスキル係数値と成果物のスキル審査評価点に基づいて、データの分析と集計を行って自社保有技術を評価するようにしている。(請求項4)
【0024】
この自社保有技術の管理システムによると、全体的な自社保有技術の強弱分析に活用できる「全体的な保有技術評価データ分析」、製品別の自社保有技術の強弱分析に活用できる「製品別の保有技術評価データ分析」、自社保有技術に対する個別の登録貢献度分析に活用できる「各技術員の成果物の蓄積評価データ分析」、各技術員毎の各製品に対する登録貢献度分析に活用できる「各技術員の成果物の製品別評価データ分析」などが可能である。
【0025】
「全体的な保有技術評価データ分析」は、成果物の合計審査評価点数と成果物の合計登録件数から平均スキル点を算出し、この平均スキル点に基づいて工学的な技術項目毎や製品化に必要な技術項目を各成果物毎に分析して集計することにより、自社の技術水準を多角的且つ高精度で把握することが可能であるから、全体的な自社保有技術の強弱分析に活用することができ、「製品別の保有技術評価データ分析」は、平均スキル点を製品別に集計することにより、製品別の自社保有技術の強弱分析に活用できる。
【0026】
従って、「全体的な保有技術評価データ分析」及び「製品別の保有技術評価データ分析」による結果に基づいて、弱点である技術や製品に対して社外から人材を補充したり、社内の人材を育成するなどの対策を適切に採ることが可能であると共に、新製品の開発などに際しては、強みのある技術や製品の分野を適切に定めて推進することが可能である。
【0027】
「各技術員の成果物の蓄積評価データ分析」は、成果物の合計審査評価点数と成果物の合計登録件数から平均スキル点を算出すると、成果物の合計登録件数が多く且つ成果物の合計審査評価点数と平均スキル点数が高い技術項目が当該技術員の得意とする技術分野であり、これらに適合しないスキル不足の技術項目は不得意の技術分野であることを確認することができるが、これにより登録したスキルの自己評価点との間に不一致がある技術項目も明らかになる。
【0028】
従って、各技術員は定期的な見直しをする際に、前回以降に習得したスキルの追加に加えて、自己評価点の見直しを行って修正すると共に、スキル不足の技術項目に対しては必要に応じて自己啓発や研修などでスキルの向上を図り、また著しい不一致がある場合には当該技術員に対してスキル審査者が自己評価点の修正を勧告することなどの対策を施し、より正確なデータベースを確立することができる。
【0029】
「各技術員の成果物の製品別評価データ分析」は、製品に最も必要なスキル項目であるスキル係数値が大きいスキル評価データを、各製品及び各技術員を抽出すると共に、これらのスキル評価データにおける平均スキル点数の大小を確認することによって、各技術員の各製品に対する技術水準の高低及び担当業務に対する適合性の有無を適切に判断することが可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による自社保有技術の管理システムについて、本発明を適用した図示の実施形態に基づき詳細に説明するが、図1は自社保有技術の管理システムの全体構成を示す概略のブロック図であって、ホストコンピュータによるネットワークサーバ1は、ネットワーク2を介して技術員用端末3とスキル審査者用端末4及び管理者用端末5などのクライアントにそれぞれ接続されている。
【0031】
ネットワークサーバ1には、登録データを所定の形式で格納して必要に応じ読み取り可能な情報記憶媒体6を設け、情報記憶媒体6にはパーソナルスキルマップデータベースと基本スキルマップデータベース及び製品別スキルマップデータベースによるマスターデータベースと、成果物データベースを備えている。
【0032】
なお、ネットワークサーバ1のホストコンピュータには、液晶ディスプレイなどの表示装置、キーボードやマウスその他の入力装置、データやプログラムを格納するハードディスクなどの記憶装置を搭載し、クライアントの端末3〜5とネットワーク接続が可能であり、前記データベースに対するデータ分析機能やデータ集計演算機能及びデータメモリ機能などを設けている。
【0033】
クライアントの端末3〜5には、液晶ディスプレイなどの表示装置、キーボードやマウスその他の入力装置、ハードディスクなどの記憶装置を搭載したパーソナルコンピュータを用い、ネットワークサーバ1にアクセスするためのデータ入力機能やデータ又は結果表示機能及びデータ保存機能などを設けている。
【0034】
パーソナルスキルマップデータベース(以下、DB−1と略称する)は、予め設定された工学的な技術項目に対して、個々の技術員の保有するスキルデータを関連づけしたテーブルであって、個々の技術員が自己評価したスキル評価点(自己評価点という)を技術員用端末3から登録するものであり、この自己評価点には現在の担当業務は勿論、過去の経験で取得したスキル及び技術文献や講習などで習得したスキルなども反映される。
【0035】
DB−1は、例えば図2で示すように、縦欄に個々の技術員を特定するための氏名その他の個人識別コードP(P1,P2,P3〜Pn)を配置すると共に、横欄に工学的な技術項目S(S1,S2,S3〜Sn)を配置したマトリックス状の入力用テーブルに対して、縦横の交差欄にスキルの自己評価点を例えば1〜5の5段階評価などで表示する形態でスキルデータが格納されている。
【0036】
ネットワークサーバ1は、ネットワーク2を介して各端末3,4,5からアクセスし、メニュー画面を要求すると例えば図5で示すようなメインメニュー画面がディスプレイ上に表示され、メニュー番号を指定して所望メニューの初期画面を呼び出すことができるが、図6ではメニュー番号01を指定してパーソナルスキルマップデータを登録する入力画面の具体例を示している。
【0037】
この入力画面には、社員Noや所属或いは氏名などによって登録する技術員を特定するための個人識別コードPに関連した入力欄と、工学的な技術項目S(S1,S2,S3〜Sn)に対して自己評価したスキル評価点を登録する入力欄が設けられており、これらの入力欄を介して個々の技術員P(P1〜Pn)がスキルデータを入力すると、DB−1に対して図7のように登録される。
【0038】
工学的な技術項目S(工学的スキルとも言う)は、例えば材料力学や機構学などのような学術項目の中から自社の製品と関連性のあるものを、管理者やスキル審査者などによって選別して予め設定されたものであり、これらの工学的な技術項目S及びスキルの自己評価点が適正のものであるか否かは、定期的(例えば、年1回)に見直しを行って更新することができる。
【0039】
DB−1には、現在の担当業務のみでは評価できない貴重な情報が含まれているので、これを閲覧すると全社の各技術員が保有する工学的スキルを過去の経験なども含めて正確な把握することが可能であり、組織変更や人事異動或いは新規プロジェクトの編成などの際に活用できると共に、特にスキルの自己評価点の高い技術員を社内指導や社内講師或いはスキル評価の審査者などに選出して人材を活用したり、スキルの自己評価点が低い分野については、必要に応じて自己啓発や講習などによってスキルの向上を図ることができる。
【0040】
基本スキルマップデータベース(以下、DB−2と略称する)は、自社で既に製造したり今後製造する予定の全製品に適合できるように、製品化に必要な技術項目Gと工学的な技術項目Sとを、スキル審査者や管理者などが予め設定して登録したテーブルであって、定期的(例えば、年1回)又は新製品を計画した際などに見直しを行い、スキル審査者用端末4や管理者用端末5などからデータを更新する。
【0041】
DB−2は、例えば図3で示すように、縦欄に製品化に必要な技術項目G(G1,G2,G3〜Gn)を、横欄に工学的な技術項目S(S1,S2,S3〜Sn)を配置したマトリックス状の入力用テーブルに対して、縦横の交差欄を空欄(ブランク)にした形態でスキルデータが格納されているが、製品化に必要な技術項目Gは、例えば寿命設計や疲労破壊試験或いは標準原価計算などのような具体的な技術内容であり、工学的な技術項目SはDB−1と共通である。
【0042】
DB−2は、参照するものであって技術評価などには使用せず、各スキル項目に対して重要度を持たせていないが、その他のDB−1,3,4のスキル項目と共通性を持たせて関連づけの仲介をすると共に、例えば成果物をDB−4に登録する際などに、成果物の内容を簡単に把握してどのスキル項目に対応しているかを画面上でボタン選択する役割を果たすことができる。
【0043】
製品別スキルマップデータベース(以下、DB−3と略称する)は、DB−2と共通の製品化に必要な技術項目Gと工学的な技術項目Sに基づいて、製品に必要なスキルの重要度を係数(スキル係数値という)で表示し、対応関係を重み付けした形態で製品毎に登録したテーブルであって、スキル審査者用端末4や管理者用端末5などから入力して登録する。
【0044】
DB−3は、例えば図4で示すように、縦欄に製品化に必要な技術項目G(G1,G2,G3〜Gn)を、横欄に工学的な技術項目S(S1,S2,S3〜Sn)を配置したマトリックス状の入力用テーブルに対して、縦横の交差欄には各製品における重要度に対応したスキル係数値が、例えば1〜3の3段階評価などで表示する形態でスキルデータが格納されている。
【0045】
DB−3は、今までに自社で生産した全製品に対して、どのようなスキルが必要であるかをスキル係数値によって容易に掌握することができると共に、今後生産する予定の製品に対して必要なスキルも類推することができ、更にこれらのスキル係数値を基にして後述するような各種の分析スキルデータを作成することが可能である。
【0046】
特に、今までに生産した製品とは異なるスキルを必要とする新規事業の展開や新製品を開発する際には、これらに適合した人材と技術を結集して効率的な業務推進を行う必要があるので、新たな製品別スキルマップを作成して既存製品では重要視されていなかったスキル項目と人材にスポットを当て、必要な潜在技術や隠れた人員の発掘に活用できる。
【0047】
なお、図8はメニュー番号11を指定して登録したDB−2の具体例を示し、図9はメニュー番号02を指定して登録した製品Aに対するDB−3の具体例を示すが、これらの入力画面は登録画面を直接呼び出してデータ修正を行うことができるが、別に入力画面を設けても良い。
【0048】
成果物データベース(以下、DB−4と略称する)は、各技術員が担当する日常業務で入手したり作成した技術や製品に関する技術資料や図面或いはデータなどの成果物を、その内容に適合する分類などを付して個々の技術員が技術員用端末3から登録するものであり、登録した成果物の重要度などに対し必要に応じてスキル審査者によるスキル評価を受けることができる。
【0049】
DB−4は、例えば図10で示すように、各データを識別する文書番号とデータの作成者と作成日及びデータ内容を示す製品名や顧客名或いはタイトル名などの登録兼検索項目となる書誌的事項と、DB−2の場合と同様に区分された成果物スキルマップに対して該当する技術項目を指定したデータシートの様式で、各文書番号毎にスキルデータが格納されている。
【0050】
図11は、成果物をDB−4に登録して蓄積するための概略説明図を、図12はフローチャートを示し、各技術員は登録する際に成果物に対してスキル審査(スキル審査者による審査)を受けるか否かを予め決め、スキル審査を受けない場合には技術員用端末3から直接DB−4に登録して蓄積するが、この場合の登録データには未審査の表示がされ、成果物スキルマップの該当する技術項目に選択印のみ表示される。
【0051】
スキル審査を受ける場合には、未審査の場合と同様に技術員用端末3から一旦登録した後に、本システム内に設けたメール機能または社内に設けた別のメール手段によってスキル審査者に申請し、申請を受けたスキル審査者は審査者用端末4から成果物に対する審査を行うが、選択印が表示された技術項目の適不適の審査及び技術項目に対する評価点の付与を行い、審査結果は未審査の成果物とは別の登録承認用ファイルに登録すると共に、申請した技術員にも報告する。
【0052】
図13は、DB−4に対してスキルデータを入力して登録するための、図5におけるメニュー番号03の入力画面を具体例で示し、図14はスキルデータを審査して登録するための、図5におけるメニュー番号04の入力画面を具体例で示すが、これらの入力画面の様式は図10の登録画面に対応して各文書番号毎のデータシートになっており、スキル審査の評価点(審査評価点という)は1〜5の5段階評価で表示されている。
【0053】
スキル審査は、登録する際に選択された「成果物スキルマップ項目」に対し、成果物の内容の重要性及び質の良否を判断して審査評価点を与え、これによって成果物に対する品質及び信頼性の向上を図ると共に、この審査評価点は成果物を作成した技術員Pを間接的に評価することになるので、各技術員Pに対する意識向上にも役立ち、またスキル審査の申請がなされなかった場合でも、スキル審査者が特に重要度が高いと判断した成果物に対しては、スキル審査の権限で定期的に審査を行って審査評価点を付与する。
【0054】
DB−4には、全社の各技術員Pが日常業務で取得した成果物が予め設定された様式で蓄積されており、これら成果物の情報は経験をしていない他の技術員には、技術情報の宝庫ともいうべき情報源となるから、全ての技術員に公開して活用できるようにし、登録されている「登録兼検索項目」と「成果物スキルマップ項目」に対し、図15で示すような検索画面によって工学的な技術項目からの検索、製品化に必要な技術項目からの検索、工学的な技術項目と製品化に必要な技術項目を組合せた検索を、AND検索とOR検索の双方で行うことができる。
【0055】
DB−4は、検索又は閲覧することによって各種の技術情報を入手できるが、特に利用頻度の高い成果物をAND検索によって絞り込んで入手したり、審査評価点の高い成果物のみに絞り込んで信頼性の高い技術情報を入手することが可能であり、日常業務を通して高度な技術情報が順次蓄積されるので、これらを検索又は閲覧することによって会社全体の技術レベルを向上させることができる。
【0056】
また、新たな製品を設計及び又は製造する際に、以前に製造した類似製品の技術情報を検索して流用して重複した業務の削減を図ったり、以前の製品に課題があったとのデータに基づいて改良を施すこと、類似製品を担当した技術員に面談してアドバイスを受けることなどが可能であり、特に得意先からの納期が短い新規発注に対して、以前に製造した類似製品の技術情報を活用して短納期での納品を可能にすることなど、各種の利用方法を採ることができる。
【0057】
次に、DB−1〜4は複数を組み合わせて使用することによって、各種に活用できる出力データに加工することが可能であり、例えばDB−1における工学的な技術項目Sに対する自己評価点と、DB−3における製品別のスキル係数値に基づいて、製品別の適切な技術員の配置などに活用できる「技術員の保有技術製品別評価データ分析」(適合分析1)を行うことができる。
【0058】
また、DB−3における各製品別のスキル係数値と、DB−4における成果物に対する審査評価点に基づいて、全体的な自社保有技術の強弱分析に活用できる「全体的な保有技術評価データ分析」(適合分析2)と、製品別の自社保有技術の強弱分析に活用できる「製品別の保有技術評価データ分析」(適合分析3)を行うことができる。
【0059】
さらに、DB−4における各技術員毎の成果物の登録件数及び、成果物に対する審査評価点に基づいて、自社保有技術に対する個別の登録貢献度分析に活用できる「各技術員の成果物の蓄積評価データ分析」(適合分析4)と、これらにDB−3における各製品別のスキル係数値を関連付けして各技術員毎の各製品に対する登録貢献度分析に活用できる「各技術員の成果物の製品別評価データ分析」(適合分析5)を行うことができる。
【0060】
適合分析1「技術員の保有技術製品別評価データ分析」
技術員の保有技術製品別評価データを作成する場合に、DB−1における工学的な技術項目Sに対するスキルの自己評価点のみでは、各製品との関連性及び各製品における技術内容の重要度などが特定できないので、DB−3における製品別のスキル係数値と組み合わせ、各製品毎に各技術員Pがどのようなスキルを保有しているかを検索し、現在の担当業務に対して適正なスキルを保有しているか否かを判別する。
【0061】
図16は、適合分析1に関するフローチャートを示し、図17は、適合分析1に関するデータベースを示し、図18は適合分析1に関する分析結果を示すが、図5のメニュー画面からメニュー番号05を選択して、入力画面(図示を省略)で分析を製品順で行うか担当者(技術員P)順で行うかを指定し、「担当製品における技術員の保有技術評価データ」を要求する。
【0062】
この要求を受けたネットワークサーバ1は、例えば図17のように技術員P1と製品Aの場合を例に採ると、(a)のようにDB−1から技術員P1の工学的な技術項目Sのスキル評価点を抽出すると共に、(b)のようにDB−3から製品Aの工学的な技術項目Sに対する製品化に必要な技術項目Gのスキル係数値を抽出し、各技術員P1のスキル評価点とスキル係数値との積(分野別スキル値という)を演算し、(c)のように製品Aに対するスキルの総合計(製品別スキル値という)として集計させ、他の製品についても同様に集計させる。
【0063】
図17の場合には、例えば(a)のようにDB−1における技術員P1のスキルの自己評価点は、「機械要素設計は4,機械力学は5・・・」であって、(b)のようにDB−3における製品Aのスキル係数値は、「機械設計要素に係る強度設計は3、寿命設計は3・・・」で、「機械力学に係る強度設計は3,寿命設計は3・・・」であるから、技術員P1の分野別スキル値は、「機械設計要素に係る強度設計では12、寿命設計では12・・・」で、「機械力学に係る強度設計では15,寿命設計では15・・・」となり、製品Aに対する技術員P1の製品別スキル値は「576」となる。
【0064】
(c)の集計結果は、用途によっては全ての製品及び技術員Pのデータを昇順又は降順に表示することも可能であるが、この適合分析1では主として現在の担当業務に対して各技術員に適正があるか否かと、仮に適正がない場合に担当業務ではない他のどの業務に適正があるかを判断するものであるから、予め基準値を(例えば、合計点数を相対評価して上位何位又は下位何位までなどと)設定しておき、この基準値内か否かを比較して基準に達している否かを判定する。
【0065】
この判定では、予め設定した基準値(例えば、上位5位まで)に適合する製品別スキル値を備えた技術員Pのスキルデータを抽出し、図18のように製品順又は担当者順に選択して表示し、この検索結果によって現在の担当業務に対して各技術員に適正があるか否かを判定することができると共に、この基準値に対して技術員が適合しない場合には、他の製品B〜Nに対しても同様の集計を行って、どの技術分野に適合性があるのかを判定する。
【0066】
図18によると、技術員P1の場合は、製品A,B,D,E,Nに対する製品別スキル値が「576,620,420,360,220」で、予め設定した基準値の上位5位までにランクされ、これらの製品に関連する業務に適性があることが推定され、同様の判断基準によって他の技術員P2〜Pnに対する適性の有無も各製品毎に推定することができる。
【0067】
この適合分析1では、各技術員P1〜Pnの中で現在の担当業務に適正がある技術員Pを判別することができると共に、現在の担当業務には適正がないが他の業務に適正がある技術員Pを発掘することができるので、この適合分析1によって各技術員P1〜Pnを適材適所に配置することが可能であり、またスキル不足で現在の担当業務には適正がないと判定された技術員Pでも、このスキル不足を解消するために、技術員Pがスキルアップのために自己啓発をしたり、会社が講習などによってスキルの向上を図る指針にすることができる。
【0068】
DB−4では、図10のように文書番号を付して格納されている各成果物DOC(DOC1〜DOCn)データに対して、縦欄に製品化に必要な技術項目Gを横欄に工学的な技術項目Sを配置した「成果物スキルマップ項目」にスキルの審査評価点を付与しているが、これらの審査評価点は図19(a)のように各成果物DOC毎に集計して表示したり、(b)のように工学的な技術項目S毎に集計して表示することが可能である。
【0069】
この集計結果は、(a)では5段階評価したスキルの審査評価点が高い点数を占める割合が多いか否かによって、各成果物における内容の充実度を表し、(b)では工学的スキル別の合計点数の多寡によって、成果物からみた工学的スキルに対する全体的な強弱を類推できるが、審査評価点数が低い成果物でも成果物の登録件数が多いと全体的に工学的スキルが高いと判断されてしまう。
【0070】
適合分析2「全体的な保有技術評価データ分析」
そこで、適合分析2を行う際にはスキルの審査評価点数と成果物の登録件数の双方が分析結果に反映されるように、端末3〜5からアクセスして図5のメニュー番号06の適合分析2を選択すると、予め設定されたプログラムによって図20で示すようにデータが抽出されるが、データは各工学的な技術項目S中の各製品化に必要な技術項目Gに対し、成果物の合計審査評価点数と成果物の合計登録件数を各成果物毎に抽出して演算すると共に、合計審査評価点数を合計登録件数で割り算した商である平均値(平均スキル点という)を演算している。
【0071】
この平均スキル点によって、工学的な技術項目Sと製品化に必要な技術項目Gの交差するピンポイントで確認したり、平均スキル点に基づいて工学的な技術項目S毎や製品化に必要な技術項目Gを各成果物毎に分析し、これらを集計することによって自社の技術水準を多角的且つ高精度で把握することが可能であるから、全体的な自社保有技術の強弱分析に活用することができる。
【0072】
図20の場合には、例えば工学的な技術項目S1における製品化に必要な技術項目G2では、合計登録件数が250件と多く且つ合計審査評価点数も1000点と高く、平均スキル点も4点と高めであるから、強い技術を保有する技術分野であることが推定され、また工学的な技術項目Snにおける製品化に必要な技術項目G3では、合計登録件数が20件と少ないが合計審査評価点数は100点と高く、平均スキル点も5点と高めであるから、今後に期待できる技術分野であることが推定される。
【0073】
一方、工学的な技術項目S2における製品化に必要な技術項目G2では、合計登録件数が200件と多いにも係わらず合計審査評価点数は300点と比較的低く、平均スキル点も1.5点と低いので、今後技術の補強を必要とする技術分野であることが推定され、また工学的な技術項目S1における製品化に必要な技術項目G4などのように、合計登録件数が0件の技術分野は、現在までの製品にはあまり必要ではない技術分野であると推定されるが、今後の製品に必要となる場合には今後技術の補強を必要とすること、などの現状分析ができる。
【0074】
適合分析3「製品別の保有技術評価データ分析」
端末3〜5からアクセスして図5のメニュー番号07の適合分析3を選択すると、予め設定されたプログラムによって図21で示すようにデータが抽出されるが、このデータでは図20の適合分析2の場合と同様に、各工学的な技術項目S中の各製品化に必要な技術項目Gに対し、成果物の合計審査評価点数と成果物の合計登録件数を抽出して演算すると共に、平均値(平均スキル点という)を演算するが、適合分析2の場合とは異なりDB−3を参照して製品別に集計し、製品別の自社保有技術の強弱分析に活用する。
【0075】
図21の場合には、製品Aに対するデータを抽出して表示しているが、他の製品B〜Nに対するデータも所望に選択し、同様に抽出して表示が可能であり、これらのデータではDB−3におけるスキル係数値3(製品Aに最も必要なスキル項目)を指定し、画面上で強調(ハイライト)させるようにしており、図21では工学的な技術項目S1における製品化に必要な技術項目Gの中ではG1,G2,G3,Gnが、工学的な技術項目S2における製品化に必要な技術項目Gの中ではG1,G2が、それぞれ強調(ハイライト)表示されている。
【0076】
図21によると、強調(ハイライト)表示されている製品化に必要な技術項目Gの中でも、S1−G1,G2の場合には成果物に対する合計登録件数が多く且つ合計審査評価点数及び平均スキル点数が高いので、これらの技術項目Gでは高い技術水準を保有しているものと推定されるが、S1−G3,Gn、S2−G1,G2の場合にはスキル不足であって、不足しているスキルに対して梃子入れをして技術水準の向上を図る必要があることが確認できる。
【0077】
このようにして、強調(ハイライト)表示されている製品化に必要な技術項目Gに該当する成果物を各製品別に確認し、合計登録件数が多く且つ合計審査評価点数及び平均スキル点数が高い場合には、その製品及び技術項目Gに対しては高い技術水準を保有しているものと推定され、これらが不足している製品及び技術項目Gに対しては、梃子入れをして技術水準の向上を図るための指針にすることができる。
【0078】
また、新製品を開発する際に新製品に適合する製品別スキルマップを作成し、この製品別スキルマップに基づいて適合分析3を行うことによって、不足しているスキルを予め把握することができるので、不足したスキルに対する技術員の能力開発指導を行ったり、不足したスキルを補充できる人材を社内又は社外から登用するなどの手段を講じ、新製品立上げの立案計画にも寄与できる。
【0079】
なお、図21の表示形態に代えて、DB−3におけるスキル係数値3(製品Aに最も必要なスキル項目)のデータのみを抽出して表示すると共に、その際に例えば平均スキル点が何点以上又は何点以下などのように水準を指定して、一定水準以上又は以下のデータのみを強調(ハイライト)表示させ、良否の判定を容易にする形態を採ることも可能である。
【0080】
適合分析4「各技術員の成果物の蓄積評価データ分析」
DB−4に対し、DB−3を参照し、適合分析2の場合には各成果物毎にデータを抽出して集計を行い、適合分析3の場合には各製品毎にデータを抽出して集計を行っていたが、適合分析4の場合には成果物を作成して登録した技術員毎にデータを抽出して集計を行って、個々の技術員がどのようなスキル項目の成果物を多く作成しているのかをリストアップし、自社保有技術に対する各技術員別の登録貢献度を確認する。
【0081】
端末3〜5からアクセスして図5のメニュー番号08の適合分析4を選択すると、予め設定されたプログラムによって図22で示すようにデータが抽出されるが、このデータは各工学的な技術項目S中の各製品化に必要な技術項目Gに対し、成果物の合計審査評価点数と成果物の合計登録件数を各技術員毎に抽出して演算すると共に、合計審査評価点数を合計登録件数で割り算した商である平均値(平均スキル点という)を演算している。
【0082】
図22の場合には、(a)に技術員P1のデータを、(b)に技術員Pnのデータを、それぞれ抽出して表示しているが、これらのデータに対する評価は適合分析2,3の場合と同様であって、成果物の合計登録件数が多く且つ成果物の合計審査評価点数と平均スキル点数が高い技術項目が当該技術員の得意とする技術分野であり、これらに適合しないスキル不足の技術項目は不得意の技術分野であることを確認することができる。
【0083】
この適合分析4により、DB−1に登録したスキルの自己評価点との間に不一致がある技術項目も明らかになるので、各技術員Pは定期的な見直しをする際に、前回以降に習得したスキルの追加に加えて、自己評価点の見直しを行って修正すると共に、スキル不足の技術項目に対しては必要に応じて自己啓発や研修などでスキルの向上を図り、また著しい不一致がある場合にはより正確なデータベースにするために、当該技術員Pに対してスキル審査者が自己評価点の修正を勧告する。
【0084】
適合分析5「各技術員の成果物の製品別評価データ分析」
端末3〜5からアクセスして図5のメニュー番号09の適合分析5を選択すると、予め設定されたプログラムによって図23で示すようにデータが抽出されるが、このデータでは図22の適合分析4の場合と同様に、各工学的な技術項目S中の各製品化に必要な技術項目Gに対し、成果物の合計審査評価点数と成果物の合計登録件数及び平均スキル点数を集計している。
【0085】
この抽出及び集計は、各製品及び各技術員を個別に指定して行われると共に、特にDB−3におけるスキル係数値3(製品Aに最も必要なスキル項目)を指定し、画面上で強調(ハイライト)させるようにしており、図23では製品Aに対する技術員P1のスキル評価データ(a)と、製品Bに対する技術員Pnのスキル評価データ(b)を抽出し、その集計結果を表示している。
【0086】
図23によると、スキル評価データ(a)ではS1−G1,G2,G3,Gn及びS2−G1,G2に対し、スキル評価データ(b)ではS3−G2及びSn−G1,G2,G3,G4に対し、それぞれ強調(ハイライト)表示されており、これらのデータを適合分析4の場合と同様の判断基準によってスキル評価を行うと、製品別に各技術員の成果物に対するスキルの良否を把握することができると共に、このスキル評価を通じて各技術員の各製品に対する技術水準及び適合性を正確に確認することができる。
【0087】
すなわち、成果物データに審査者によるスキルの審査評価点を関連づけて作成したスキル評価データによると、例え、成果物データが数多く登録されていている場合でも、他人の作成した内容を数値だけ変えたり、文献などから得た知識をそのまま書き写したような内容の成果物は高い評価を受けることができず、特に技術員が現在担当している製品における評価が低く、担当外の製品における評価が高い場合には、人材が適材適所に配置されていないことになる。
【0088】
「適性検索」
技術員が適材適所に配置されているか否か及び、現在の担当業務に適性がない場合に、他に適正な業務があるか否かを判別する「適性検索」について、図24及び図25で説明すると、端末3〜5からアクセスして図5のメニュー番号13の適性検索を選択し、特定の技術員Pを指定して現在担当している製品に対するデータを要求すると、情報記憶媒体6に格納されているデータを参照して、指定した技術員PのDB−1と担当製品のDB−3を図17(c)の様式で抽出すると共に、他の技術員のデータと比較して予め設定した基準値に達しているか否かの一次判別を行う。
【0089】
この一次判別は、図17(c)におけるスキルの総合計値(製品別スキル値という)を他の技術員の総合計と相対的に比較して、総合計が上位何位にランクされるのかで適不適を決定するものであり、図18における製品順リストに準じたものであり、基準値に達している場合には、更に情報記憶媒体6に格納されているデータを参照して、指定した技術員PのDB−4と担当製品のDB−3を図23の様式で抽出すると共に、担当製品におけるスキルが予め設定した基準値に達しているか否かの二次判別を行う。
【0090】
この二次判別は、担当製品において重要度の高いスキル係数値3の技術項目に対して、例えば平均スキル点が2点に達しているか否かかによって適不適が決定されるものであり、平均スキル点が2点に達している場合には製品Pの担当者として適性があると判断され、達していない場合には製品Pの担当者として適性がないと判断される。
【0091】
また、現在の担当製品に対してはスキル不足で適性がないと判断された場合には、現在の担当以外の製品に対して同様の手順で適性判断を行い、適性のある製品があった場合には組織変更などの際に配置換えを検討し、適性のある製品がなかった場合にはスキルアップの向上を図るようにする。
【0092】
図25は、技術員P1が現在の担当製品である製品Aに対して、適性があるか否かについてパーソナルスキル評価を行った集計画面であって、この集計画面では基準値に達していないスキル不足の技術項目に星印を表示しており、これらのパーソナルスキル評価は主として管理者によって定期的に行われ、その評価結果については必要に応じて該当する技術員Pにも伝達される。
【0093】
なお、以上の実施形態ではデータベースが格納されているネットワークサーバ1に、クライアントはネットワーク2を介して端末3〜5からアクセスするようにしているが、特に管理者や審査者の場合にはネットワーク2を介さず直接サーバであるホストコンピュータを操作する形態を採ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自社保有技術の管理システムの全体構成の概略ブロック図を示す。
【図2】DB−1に格納されたパーソナルスキルマップデータの概略図を示す。
【図3】DB−2に格納された基本スキルマップデータの概略図を示す。
【図4】DB−3に格納された製品別スキルマップデータの概略図を示す。
【図5】自社保有技術の管理システムのメインメニュー画面を示す。
【図6】DB−1に格納するパーソナルスキルマップデータの入力画面例を示す。
【図7】DB−1に格納されたパーソナルスキルマップデータの具体例を示す。
【図8】DB−2に格納された基本スキルマップデータの具体例を示す。
【図9】DB−3に格納する製品別スキルマップデータの入力画面例を示す。
【図10】DB−4に格納された成果物データの具体例を示す。
【図11】DB−4に成果物データを蓄積するフローチャートの概略図を示す。
【図12】DB−4に蓄積する成果物データのスキル評価を行う審査用フローチャートを示す。
【図13】DB−4に蓄積する成果物データに対するスキル入力画面例を示す。
【図14】DB−4に蓄積する成果物データに対するスキル審査画面例を示す。
【図15】DB−4に蓄積した成果物データを活用する検索画面例を示す。
【図16】自社保有技術の管理システムを用いて技術員の適材適所を判断するフローチャートを示す。
【図17】DB−1に格納されたパーソナルスキルを用いて行う技術員の製品別スキル評価例を示す。
【図18】複数のデータベースを用いて行なわれる適合分析の一つで、技術員の保有技術製品別評価分析の実行画面例を示す。
【図19】複数のデータベースを用いて行なわれる適合分析の一つで、全体的な保有技術評価データ分析における集計結果画面の具体例を示し、(a)各成果物毎に分析して集計したスキルの審査評価点を、(b)工学的技術項目毎に分析して集計したスキルの合計審査評価点を示す。
【図20】図19で分析して集計した各成果物データに基づいて算出した全体的な保有技術評価データ分析の評価例を示し、成果物の合計登録件数と合計審査評価点数及び平均スキル点を算出して一覧表示している。
【図21】複数のデータベースを用いて行なわれる適合分析の一つで、製品別の保有技術評価データ分析の評価例を示し、各製品毎に製品化に最も重要な技術項目(スキル係数値)を指定して、各成果物データの中から選別した成果物データの合計登録件数と合計審査評価点数及び平均スキル点を算出して一覧表示している。
【図22】複数のデータベースを用いて行なわれる適合分析の一つで、各技術員の成果物蓄積評価データ分析の評価例を示し、各成果物データの中から指定した技術員の成果物データを抽出して、合計登録件数と合計審査評価点数及び平均スキル点を算出して一覧表示している。
【図23】複数のデータベースを用いて行なわれる適合分析の一つで、各技術員の成果物の製品別評価データ分析の評価例を示し、各製品毎に製品化に最も重要な技術項目(スキル係数値)を指定して、各成果物データの中からスキル係数値が一定水準以上の成果物データを抽出して合計登録件数と合計審査評価点数及び平均スキル点を算出して一覧表示している。
【図24】自社保有技術の管理システムを用いて技術員の担当製品又は担当製品以外のスキル充足度を判断するフローチャートを示す。
【図25】図24でスキル充足度を判断する際に用いるパーソナルスキル評価画面の具体例を示す。
【符号の説明】
1 ネットワークサーバ
2 ネットワーク
3 技術員用端末
4 スキル審査者用端末
5 管理者用端末
6 情報記憶媒体
DB−1 パーソナルスキルマップデータベース
DB−2 基本スキルマップデータベース
DB−3 製品別スキルマップデータベース
DB−4 成果物データベース

Claims (4)

  1. 予め設定された工学的な技術項目に対して各技術員が保有するスキルを自己評価し、スキルの自己評価点をパーソナルスキルマップデータとして登録するパーソナルスキルマップデータベースと、予め設定された製品化に必要な技術項目と前記工学的な技術項目とを、製品化に必要な各技術項目毎に重要度を係数で関連づけ、各製品毎にスキル係数値を製品別スキルマップデータとして登録する製品別スキルマップデータベースを備え、前記パーソナルスキルマップデータの自己評価点と前記製品別スキルマップデータのスキル係数値に基づいて、各技術員毎又は及び各製品毎に分析と集計を行って自社保有技術におけるスキル評価をすることを特徴とした自社保有技術の管理システム。
  2. 各技術員が担当する日常業務で取得した各成果物毎に対し、各成果物データを識別する登録兼検索項目を付与すると共に、前記請求項1の製品別スキルマップデータと同様に予め設定された工学的な技術項目と製品化に必要な技術項目とに成果物を関連づけ、成果物データとして登録する成果物データベースを備え、前記登録兼検索項目と成果物データに基づいて技術情報の閲覧及び収集を行うと共に、データの分析と集計を行って自社保有技術を評価することを特徴とした自社保有技術の管理システム。
  3. 前記成果物データは、各成果物の製品化に必要な各技術項目毎に審査者によるスキル審査を行ってスキルの審査評価点を付与し、成果物データベースに登録されている請求項2に記載した自社保有技術の管理システム。
  4. 請求項1のパーソナルスキルマップデータベースと製品別スキルマップデータベース及び、請求項3の成果物データベースを備え、製品別のスキル係数値と成果物のスキル審査評価点に基づいて、データの分析と集計を行って自社保有技術を評価することを特徴とした自社保有技術の管理システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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