JP2005010425A - 光ファイバ、分散補償モジュール及び光伝送システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】当該光ファイバ(400)は、例えば1460〜1625nmの波長範囲内に含まれる波長帯域であって帯域幅35nmの特定波長帯域において、負の波長分散と負の分散スロープとを有する。特に、該特定波長帯域における波長分散と、該波長分散との偏差が最小になる直線(L1)との差分最大値の絶対値|δD|が0.22ps/nm/km以下に設定されている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定幅の波長帯域において残留波長分散を低減する構造を備え、波長分散について高い線形性を実現した光ファイバ、分散補償モジュール、及びそれらを含む光伝送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)光伝送システムでは、大容量情報伝送を可能にするため、Cバンド(1530nm〜1565nm)及びLバンド(1565nm〜1625nm)だけでなく、Sバンド(1460nm〜1530nm)の信号光の利用も検討されている。このような広い信号波長帯域における光伝送では、光伝送路における累積波長分散の絶対値をできるだけ小さくすることが重要である。一般には、一種類の光ファイバのみが適用された光伝送路では困難であるため、複数種類の光ファイバを接続して光伝送路を構成することにより、より広い信号波長帯域について、光伝送路における累積波長分散の絶対値の低減が図られている。
【0003】
例えば、波長1.3μm付近に零分散波長を有する標準的なシングルモード光ファイバ(SMF: Single−Mode Optical Fiber)と、このSMFの波長1550nmにおける波長分散を補償する分散補償光ファイバ(DCF: Dispersion Compensating Optical Fiber)とが互いに接続された光伝送路について、1.55μm波長帯における累積波長分散の絶対値を積極的に低減する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
さらには、光伝送システム全体における波長分散特性の平坦化を志向する技術も積極的に研究されている(非特許文献1〜3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−11620号公報
【0006】
【非特許文献1】
Lars Gruner−Nielson, et al., ”Design and manufacture of dispersion compensating fibre for simultaneous compensation dispersion and dispersion slope”, WM13−1, OFC’99
【0007】
【非特許文献2】
Joshua E. Rothenberg, ”Fiber for chromatic Dispersion Compensation”, WU1, OFC2002
【0008】
【非特許文献3】
Lene Vilvrad Jorgensen, et al., ”NEXT CENERATION DISPERSION COPENSATING MODULES FOR 40GBITS/S SYSTEMS”, pp. 1171, NFOEC2002
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
発明者は、上述の従来技術を検討した結果、以下のような課題を発見した。すなわち、従来の光伝送システムでは、伝送路ファイバであるSMFとDCFとを組み合わせた光伝送路について、使用波長帯域全域に亘って残留波長分散を除去することができず、システム全体における波長分散特性の平坦化を実現することができなかった。
【0010】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、所定幅の波長帯域において残留波長分散を低減する構造を備え、波長分散について高い線形性を実現した光ファイバ、分散補償モジュール、及びそれらを含む光伝送システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る光ファイバは、帯域幅35nmの特定波長帯域において、負の波長分散と負の分散スロープとを有する光ファイバであり、光伝送システムにおける伝送路ファイバの一部として適用され得る。なお、上記特定波長帯域は、C、L、Sバンドのいずれかに直接関連する波長帯域ではないが、1460〜1625nmの波長範囲内に含まれるのが好ましい。
【0012】
特に、この発明に係る光ファイバは、上記目的を達成すべく、上記特定波長帯域における波長分散と、該波長分散との偏差が最小になる直線との差分最大値の絶対値|δD|が0.22ps/nm/km以下であることを特徴としている。このように、残留分散を除去することにより、帯域幅35nmの特定波長帯域において波長分散の高い線形性が維持され、システム全体として波長分散の平坦化を実現する。
【0013】
また、残留分散を使用上問題の範囲内に抑えるべく、上記特定波長帯域の中心波長(例えば1550nm)において、波長分散Dに対する分散スロープDSの比RDS(=DS/D)は、0.0030nm−1以上かつ0.025nm−1以下であり、上記差分最大値の絶対値|δD|と上記比RDSは、以下の関係を満たす。
【0014】
|δD|≦350×(RDS)2
具体的に、当該光ファイバが伝送路用シングルモード光ファイバである場合、上記特定波長帯域の中心波長において、0.0060nm−1以下のRDSを有するのが好ましい。また、当該光ファイバが非零分散シフト光ファイバ(NZDSF: Non Zero Dispersion−Shifted Optical Fiber)である場合、上記特定波長帯域の中心波長において、0.0060nm−1以上かつ0.016nm−1以下のRDSを有するのが好ましい。また、当該光ファイバがより大きな実効断面積Aeffを有するNZDSFである場合、上記特定波長帯域の中心波長において、0.016nm−1以上かつ0.022nm−1以下のRDSを有するのが好ましい。さらに、当該光ファイバが日本国内で使用される分散シフト光ファイバ(DSF: Dispersion−Shifted Optical Fiber)である場合、上記特定波長帯域の中心波長において、0.022nm−1以上のRDSを有するのが好ましい。
【0015】
なお、上述の特性を実現する場合、当該光ファイバは、上記特定波長帯域の中心波長において、7.4〜10.4μmのPetermann−Iモードフィールド径を有するのが好ましい。さらに、2m長におけるカットオフ波長は、((上記特定波長帯域の中心波長)+17.5)nm以上かつ((上記特定波長帯域の中心波長)+117.5)nm以下であるのが好ましい。このカットオフ波長を大きく設定しておくことにより、上記帯域幅35nmの特定波長帯域において|δD|を小さくできるからである。
【0016】
また、この発明に係る光ファイバは、所定軸に沿って伸びたコア領域と、該コア領域の外周に設けられたクラッド領域とを備える。特に、上述の特性を実現すべく、当該光ファイバにおいて、クラッド領域内の基準領域に対するコア領域の比屈折率差Δ+は、0.90%〜2.4%、さらには1.5%〜2.4%であるのが好ましい。この比屈折率差Δ+を小さくすることにより、|δD|を0.18ps/nm/km以下にすることができるからである(残留分残を低減できる)。なお、クラッド領域内の基準領域に対するコア領域の比屈折率差Δ+が、1.5%以下のとき、上記特定波長帯域の中心波長において、Petermann−Iモードフィールド径は7.4μmより小さいのが好ましい。
【0017】
なお、マイクロベンドロスの増加を効果的に抑制するため、上記クラッド領域は、140μm以上の外径(当該光ファイバのファイバ外径に一致)を有するのが好ましい。一方、上記クラッド領域の外径は、断線確率を低減すべく、200μm以下であるのが好ましい。
【0018】
この発明に係る光ファイバは、コア領域及びクラッド領域で構成された裸ファイバの外周に、1又はそれ以上の層からなる被覆層を備える。特に、上記被覆層のうち少なくともクラッド領域に直接接触する部分は、マイクロベンドロスの増加を効果的に抑制するため、0.05kgf/mm2以下のヤング率を有する。
【0019】
上述のようなカットオフ波長を実現するため、上記クラッド領域は、コア領域を取り囲むように複数のクラッドが配置された三重クラッド構造又は四重クラッド構造を有するのが好ましい。三重クラッド構造のクラッド領域は、コア領域の外周に第1クラッド、第2クラッド、及び基準領域となる第4クラッドを備える。上記第1クラッドは、コア領域(屈折率n1を有する)の外周に設けられ、該コア領域よりも低い屈折率n2を有する。上記第2クラッドは、第1クラッドの外周に設けられ、該第1クラッドよりも高い屈折率n3を有する。上記第4クラッドは、第2クラッドの外周に設けられかつ上記クラッド領域の最も外側に位置する基準領域であって、該第2クラッドよりも低い屈折率n5を有する。また、四重クラッド構造のクラッド領域では、上記第2クラッドと第4クラッドとの間に第3クラッドが配置される。この第3クラッドは、第4クラッドよりも低い屈折率n4を有する。なお、基準領域である第4クラッドに対する第2クラッドの比屈折率差Δrは、0.30%〜0.45%であるのが好ましい。三重クラッド構造及び四重クラッド構造のいずれにおいても、比屈折率差Δrを大きくすることにより、上記カットオフ波長を大きくすることができるからである。
【0020】
なお、上述のような構造を有する光ファイバ(この発明に係る光ファイバ)が適用される光伝送システムは、上記特定波長帯域の中心波長における当該光ファイバのRDSとの差が±0.001の範囲にあるRDSを有する伝送路ファイバとを備えるのが好ましい。
【0021】
次に、この発明に係る分散補償モジュールは、帯域幅35nmの特定波長帯域において、負の波長分散と負の分散スロープとを有する分散補償モジュールであって、上述のような構造を有する光ファイバ(この発明に係る光ファイバ)が適用可能である。なお、上記特定波長帯域は、1460〜1625nmの波長範囲内に含まれるのが好ましい。
【0022】
特に、この発明に係る分散補償モジュールは、上記特定波長帯域の中心波長において−2100ps/nm以上の累積波長分散DIを有するとともに、該特定波長帯域における累積波長分散と、該累積波長分散との偏差が最小になる直線との差分最大値の絶対値を|δDI|とするとき、以下の要件を満たしていることを特徴としている。
【0023】
|δDI/DI|≦0.001
なお、この発明に係る分散補償モジュールにおいて、上記特定波長帯域の中心波長における挿入損失(dB)は、以下で与えられる数値以下であるのが好ましい。
【0024】
0.0025×|累積波長分散|+2.0
この発明に係る分散補償モジュールは、入射光の光パワーをP0とするとき、0.1×10−6×P0(rad/W)以上かつ1.8×10−5×P0(rad/W)以下の自己位相シフト量を有するのが好ましい。また、入射光の光パワーをP0とするとき、レイリー散乱戻り光の光パワーは1.8×10−3×P0(mW)以下に抑えられるのが好ましい。
【0025】
Cバンド、Lバンド及びSバンドのいずれのバンドにおいても、低ロス及び低非線形性を実現するファイバの長さを短くするため、当該分散補償モジュールは、上記特定波長帯域の中心波長において、300ps/nm/dB以上のFOMを有するのが好ましい。また、このような特性を実現するためには、当該分散補償モジュールは、上記特定波長帯域の最短波長λs以下であってかつ(λs−100nm)以上のカットオフ波長を有するのが好ましい。
【0026】
さらに、上記分散補償モジュールは、信号光の伝送媒体である光ファイバを含む。この光ファイバは、マクロベンドロスが効果的に抑制するため、上記特定波長帯域の中心波長における波長分散をDとするとき、以下の式で与えられる直径(mm)以下でコイル状に巻かれるのが好ましい。
【0027】
0.132×|D|+100
なお、上述のような構造を有する分散補償モジュール(この発明に係る分散補償モジュール)が適用される光伝送システムは、上記特定波長帯域の中心波長における当該分散補償モジュールのRDSとの差が±0.001の範囲にあるRDSを有する伝送路ファイバとを備えるのが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る光ファイバ等の各実施形態を図1〜図7を用いて詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0029】
図1は、この発明に係る光伝送システムの構成を示す図である。この図1において、この発明に係る光伝送システムは、光送信器10(TX)と、光受信器20(RX)と、該光送信器10と光受信器20との間に配置された伝送路ファイバ30と、分散補償モジュール40を備える。上記光送信器10は、互いに波長の異なる複数チャネルの信号光を伝送路ファイバ30に送出する。分散補償モジュール40は、伝送路ファイバ30を伝搬した信号光の波長分散を補償するための光学デバイスであって、例えば分散補償光ファイバ400が直径(コイル径)dで巻かれた構造を有する。この分散補償モジュール40の入射端41は伝送路ファイバ30の信号出射端と光学的に接続される一方、出射端42は光受信器20の信号入射端と光学的に接続されている。
【0030】
この発明に係る光ファイバは、上述のような構造有する分散補償モジュールに適用可能な光ファイバであって(図1中の光ファイバ400に相当)、1460〜1625nmの波長範囲内にある帯域幅35nmの特定波長帯域において、負の波長分散と負の分散スロープとを有する。
【0031】
特に、この発明に係る光ファイバは、帯域幅35nmの特定波長帯域における波長分散と、該波長分散との偏差が最小になる直線L1(図2参照)との差分最大値の絶対値|δD|が0.22ps/nm/km以下になるよう、その波長分散特性が制御されている。このように、残留分散を除去することにより、上記特定波長帯域全域に亘って波長分散について高い線形性が維持され、システム全体として使用波長帯域内における波長分散の平坦化を実現する。
【0032】
なお、上記直線L1は、図2に示された方法により得られる。すなわち、図2(a)に示されたように、特定波長帯域として、1530nm〜1565nmの波長幅35nmの波長範囲を設定したとき、この波長範囲における分散曲線の短波長側端部A(最短波長1530nmにおける波長分散値)、長波長側端部B(最長波長1565nmにおける波長分散値)それぞれを結ぶ直線(図2(a)中の破線)を、基準直線として算出する。
【0033】
そして、得られた基準直線を、図2(a)中の矢印Sで示された方向に平行移動させ(基準直線の傾き固定)、各波長における分散曲線と基準直線との差分を算出する。基準直線を矢印Sで示された方向に移動させると、図2(b)に示されたように、特定波長帯域は正の差分δ+をとる波長領域と負の差分δ−をとる波長領域とに分かれる。このように、破線で示された基準直線を矢印Sで示された方向に移動させながら、正の差分δ+のうち最大値と負の差分δ−のうち最小値それぞれの絶対値が一致した基準直線を、上記直線L1とする。
【0034】
上述のような高い線形性を有する波長分散特性は、図3(b)に示されたような四重クラッド構造の屈折率プロファイルや、図4に示されたような三重クラッド構造の屈折率プロファイルにより実現可能である。
【0035】
図3は、この発明に係る光ファイバにおける第1実施形態の構造を示す断面図及びその屈折率プロファイルである。図3(a)において、光ファイバ400は、所定軸に沿って伸びた、外径2aを有する屈折率n1のコア領域410と、該コア領域410の外周に設けられたクラッド領域420と、該クラッド領域420の外周に設けられた被覆層430を備える。図3(a)に示されたように、四重クラッド構造を有する光ファイバ400において、上記クラッド領域420は、コア領域410の外周に設けられ、外径2bを有する屈折率n2(<n1)の第1クラッド421と、該第1クラッド421の外周に設けられ、外径2cを有する屈折率n3(<n1、>n2)の第2クラッド422と、該第2クラッド422の外周に設けられた、外径2dを有する屈折率n4(<n3、>n2)の第3クラッド423と、該第3クラッド423の外周に設けられ、屈折率n5(<n3、>n4)の第4クラッド424とを備える。
【0036】
なお、クラッド領域420の最外層である第4クラッド424を基準領域としたとき、該第4クラッド424に対するコア領域410の比屈折率差Δ+、第1クラッド421の比屈折率差Δ−、第2クラッド422の比屈折率差Δr、及び第3クラッド423の比屈折率差Δdは、それぞれ以下の式で与えられる。
【0037】
Δ+≒(n1−n5)/n1×100
Δ−≒(n2−n5)/n2×100
Δr≒(n3−n5)/n3×100
Δd≒(n4−n5)/n4×100
図3(b)は、図3(a)に示された四重クラッド構造を有する光ファイバ400の屈折率プロファイル450であり、この屈折率プロファイル450において、領域451はコア領域410の線L2上における各部の屈折率、領域452は第1クラッド421の線L2上における各部の屈折率、領域453は第2クラッド422の線L2上における各部の屈折率、領域454は第3クラッド423の線L2上における各部の屈折率、及び、領域455は基準領域である第4クラッド424の線L2上における各部の屈折率をそれぞれ示している。
【0038】
なお、この発明に係る光ファイバ400は、図4に示されたように、三重クラッド構造の屈折率プロファイル460を有してもよい。この第2実施形態に係る光ファイバは、外径2aを有する屈折率n1のコア領域と、該コア領域の外周に設けられ、外径2bを有する屈折率n2(<n1)を有する第1クラッドと、該第1クラッドの外周に設けられ、外径2cを有する屈折率n3(<n1、>n2)の第2クラッドと、該第2クラッドの外周に設けられた、屈折率n5(<n3、>n4)の第4クラッとを備える。また、クラッド領域の最外層である第4クラッドを基準領域としたとき、該第4クラッドに対するコア領域の比屈折率差Δ+、第1クラッドの比屈折率差Δ−、第2クラッドの比屈折率差Δrである。
【0039】
この図4の屈折率プロファイル460において、領域461は上記コア領域における各部の屈折率、領域462は上記第1クラッドにおける各部の屈折率、領域463は上記第2クラッドにおける各部の屈折率、領域464は基準領域である上記第4クラッドにおける各部の屈折率をそれぞれ示している。
【0040】
なお、この発明に係る光ファイバ400において、残留分散を使用上問題の範囲内に抑えるべく、例えばCバンドの中心波長(1550nm)において、波長分散Dに対する分散スロープDSの比RDS(=DS/D)は、0.0030nm−1以上かつ0.025nm−1以下であり、上記差分最大値の絶対値|δD|と上記比RDSは、以下の関係を満たす。
【0041】
|δD|≦350×(RDS)2
具体的に、当該光ファイバ400が伝送路用シングルモード光ファイバである場合、波長1550nmにおいて、0.0060nm−1以下のRDSを有するのが好ましい。また、当該光ファイバ400が非零分散シフト光ファイバ(NZDSF: Non−Zero−Dispersion−Shifted Optical Fiber)である場合、波長1550nmにおいて、0.0060nm−1以上かつ0.016nm−1以下のRDSを有するのが好ましい。また、当該光ファイバ400がより大きな実効断面積Aeffを有するNZDSFである場合、波長1550nmにおいて、0.016nm−1以上かつ0.022nm−1以下のRDSを有するのが好ましい。さらに、当該光ファイバ400が日本国内で使用される分散シフト光ファイバ(DSF: Dispersion−Shifted Optical Fiber)である場合、波長1590nmにおいて、0.022nm−1以上のRDSを有するのが好ましい。
【0042】
上述の特性を実現する場合、当該光ファイバ400は、上記特定波長帯域の中心波長において、7.4〜10.4μmのPetermann−Iモードフィールド径を有するのが好ましい。さらに、2m長におけるカットオフ波長は、((特定波長帯域の中心波長)+17.5)nm以上かつ((特定波長帯域の中心波長)+117.5)nm以下であるのが好ましい。このカットオフ波長を大きく設定しておくことにより、波長幅35nm波長帯域において|δD|を小さくできるからである。
【0043】
なお、この明細書において、Petermann−Iモードフィールド径MFD1はE.G. Neumann, ”Single−Mode Fiber”, pp.225, 1988に示されたように、以下の式(1a)、(1b)で与えられる。
【0044】
【数1】
【0045】
式(1b)において、rはコア中心を原点とした半径方向の位置変数、Eは電界振幅であり位置変数rの関数である。また、マイクロベンドロスは、#1000のサンドペーパーを表面に敷いた胴径280mmのボビンに長さ250mの光ファイバを張力100gで巻き付けたときの損失増加量で定義される。
【0046】
また、この発明に係る光ファイバ400において、基準領域である第4クラッド424に対するコア領域410の比屈折率差Δ+は、0.90%〜2.4%、さらには1.5〜2.4%であるのが好ましい。この比屈折率差Δ+を小さくすることにより、|δD|を0.18ps/nm/km以下にすることができる小さくできるからである(残留分残を低減できる)。なお、基準領域である第4クラッド424に対するコア領域410の比屈折率差Δ+が1.5%以下のとき、上記特定波長帯域の中心波長において、Petermann−Iモードフィールド径は7.4μmより小さいのがより好ましい。
【0047】
上記クラッド領域420の外径(当該光ファイバのファイバ外径に一致)は、140μm以上200μm以下であるのが好ましい。下限値140μmを下回ると、マイクロベンドロスが増加してしまう一方、上限値200μmを上回ると、断線確率が増加するためである。
【0048】
図3(a)に示されたように、第1実施形態に係る光ファイバ400は、コア領域410及びクラッド領域420で構成された裸ファイバの外周に、内側層431と外側層432からなる被覆層430を備える。特に、上記被覆層430のうち少なくともクラッド領域に直接接触する内側層431は、マイクロベンドロスの増加を効果的に抑制するため、0.05kgf/mm2以下のヤング率を有する。
【0049】
上述のようなカットオフ波長を実現するため、基準領域である第4クラッド424に対する第2クラッド422の比屈折率差Δrは、0.30%〜0.45%であるのが好ましい。三重クラッド構造及び四重クラッド構造のいずれにおいても、比屈折率差Δrを大きくすることにより、上記カットオフ波長を大きくすることができるからである。
【0050】
なお、この発明に係る光伝送システム(図1参照)は、システム全体として波長分散特性の平坦性を向上させるべく、当該光ファイバ400と、特定波長帯域の中心波長における当該光ファイバ400のRDSとの差が±0.001の範囲にあるRDSを有する伝送路ファイバ30とにより実現されるのが好ましい。
【0051】
【実施例】
次に、第1実施形態に係る光ファイバ400の実施例について説明する。図5は、第1実施形態に係る光ファイバ400の実施例として、7種類の光ファイバの諸元を纏めた表である。これらタイプ1〜タイプ7の光ファイバは、いずれも四重クラッド構造の屈折率プロファイルを有する(図3(a)及び(b)参照)。
【0052】
(タイプ1)
タイプ1の光ファイバにおいて、コア領域の外径2aは3.68μm、第1クラッドの外径2bは7.60μm、第2クラッドの外径2cは16.4μm、第3クラッドの外径2dは20μmである。第4クラッドに対するコア領域の比屈折率差Δ+は1.8%、第1クラッドの比屈折率Δ−は−0.7%、第2クラッドの比屈折率差Δrは0.3%、そして、第3クラッドの比屈折率差Δdは−0.4%である。また、このタイプ1の光ファイバは、波長1550nmの諸特性として、−93.3ps/nm/kmの波長分散と、0.0033nm−1のRDSと、0.031ps/nm/kmの|δD|と、16.0μm2の実効断面積Aeffと、6.5μmのPetermann−Iモードフィールド径MFD1を有する。また、このタイプ1の光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcは1.53μmである。
【0053】
なお、上記実効断面積Aeffは、特開平8−248251号公報(EP 0 724 171 A2)に示されたように、以下の式で与えられる。
【0054】
【数2】
【0055】
ここで、Eは伝搬光に伴う電界、rはコア中心からの径方向の距離である。
【0056】
(タイプ2)
タイプ2の光ファイバにおいて、コア領域の外径2aは3.88μm、第1クラッドの外径2bは11.8μm、第2クラッドの外径2cは21.0μm、第3クラッドの外径2dは26.2μmである。第4クラッドに対するコア領域の比屈折率差Δ+は1.5%、第1クラッドの比屈折率Δ−は−0.7%、第2クラッドの比屈折率差Δrは0.3%、そして、第3クラッドの比屈折率差Δdは−0.4%である。また、このタイプ2の光ファイバは、波長1550nmの諸特性として、−115.8ps/nm/kmの波長分散と、0.0207nm−1のRDSと、0.158ps/nm/kmの|δD|と、16.3μm2の実効断面積Aeffと、7.48μmのPetermann−Iモードフィールド径MFD1を有する。また、このタイプ2の光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcは1.61μmである。
【0057】
(タイプ3)
タイプ3の光ファイバにおいて、コア領域の外径2aは3.86μm、第1クラッドの外径2bは11.6μm、第2クラッドの外径2cは20.7μm、第3クラッドの外径2dは25.9μmである。第4クラッドに対するコア領域の比屈折率差Δ+は1.5%、第1クラッドの比屈折率Δ−は−0.7%、第2クラッドの比屈折率差Δrは0.3%、そして、第3クラッドの比屈折率差Δdは−0.4%である。また、このタイプ3の光ファイバは、波長1550nmの諸特性として、−171.3ps/nm/kmの波長分散と、0.0203nm−1のRDSと、0.124ps/nm/kmの|δD|と、17.83μm2の実効断面積Aeffと、8.76μmのPetermann−Iモードフィールド径MFD1を有する。また、このタイプ3の光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcは1.61μmである。
【0058】
(タイプ4)
タイプ4の光ファイバにおいて、コア領域の外径2aは3.80μm、第1クラッドの外径2bは11.6μm、第2クラッドの外径2cは20.7μm、第3クラッドの外径2dは25.8μmである。第4クラッドに対するコア領域の比屈折率差Δ+は1.5%、第1クラッドの比屈折率Δ−は−0.7%、第2クラッドの比屈折率差Δrは0.3%、そして、第3クラッドの比屈折率差Δdは−0.3%である。また、このタイプ4の光ファイバは、波長1550nmの諸特性として、−230.9ps/nm/kmの波長分散と、0.0206nm−1のRDSと、0.086ps/nm/kmの|δD|と、19.4μm2の実効断面積Aeffと、9.95μmのPetermann−Iモードフィールド径MFD1を有する。また、このタイプ4の光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcは1.60μmである。
【0059】
(タイプ5)
タイプ5の光ファイバにおいて、コア領域の外径2aは3.03μm、第1クラッドの外径2bは10.7μm、第2クラッドの外径2cは19.9μm、第3クラッドの外径2dは24.9μmである。第4クラッドに対するコア領域の比屈折率差Δ+は2.1%、第1クラッドの比屈折率Δ−は−0.7%、第2クラッドの比屈折率差Δrは0.3%、そして、第3クラッドの比屈折率差Δdは−0.3%である。また、このタイプ5の光ファイバは、波長1550nmの諸特性として、−422.1ps/nm/kmの波長分散と、0.0201nm−1のRDSと、0.054ps/nm/kmの|δD|と、16.7μm2の実効断面積Aeffと、10.3μmのPetermann−Iモードフィールド径MFD1を有する。また、このタイプ5の光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcは1.61μmである。
【0060】
(タイプ6)
タイプ6の光ファイバにおいて、コア領域の外径2aは3.90μm、第1クラッドの外径2bは12.2μm、第2クラッドの外径2cは21.3μm、第3クラッドの外径2dは26.7μmである。第4クラッドに対するコア領域の比屈折率差Δ+は1.5%、第1クラッドの比屈折率Δ−は−0.7%、第2クラッドの比屈折率差Δrは0.3%、そして、第3クラッドの比屈折率差Δdは−0.3%である。また、このタイプ6の光ファイバは、波長1550nmの諸特性として、−89.6ps/nm/kmの波長分散と、0.021nm−1のRDSと、0.170ps/nm/kmの|δD|と、15.6μm2の実効断面積Aeffと、6.8μmのPetermann−Iモードフィールド径MFD1を有する。また、このタイプ6の光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcは1.62μmである。
【0061】
(タイプ7)
タイプ7の光ファイバにおいて、コア領域の外径2aは4.53μm、第1クラッドの外径2bは12.7μm、第2クラッドの外径2cは21.8μm、第3クラッドの外径2dは27.3μmである。第4クラッドに対するコア領域の比屈折率差Δ+は1.2%、第1クラッドの比屈折率Δ−は−0.7%、第2クラッドの比屈折率差Δrは0.3%、そして、第3クラッドの比屈折率差Δdは−0.3%である。また、このタイプ7の光ファイバは、波長1550nmの諸特性として、−56.76ps/nm/kmの波長分散と、0.021nm−1のRDSと、0.152ps/nm/kmの|δD|と、18.7μm2の実効断面積Aeffと、7.1μmのPetermann−Iモードフィールド径MFD1を有する。また、このタイプ7の光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcは1.61μmである。
【0062】
次に、この発明に係る分散補償モジュールについて説明する。この分散補償モジュール40は、図1に示されたように、分散補償光ファイバ400(この発明に係る光ファイバに含まれる)がコイル径dで巻かれた状態でハウジング内に収納されている。
【0063】
この発明に係る分散補償モジュール40は、1460〜1650nmの波長範囲内にある帯域幅35nmの特定波長帯域において、負の波長分散と負の分散スロープとを有する。
【0064】
特に、分散補償モジュール40は、この発明に係る光ファイバが分散補償光ファイバとして適用された場合、上記特定波長帯域の中心波長において−2100ps/nm以上の累積波長分散DIを有するとともに、該特定波長帯域における累積波長分散と、該累積波長分散との偏差が最小になる直線との差分最大値の絶対値を|δDI|とするとき、以下の要件を満たしていることを特徴としている。
【0065】
|δDI/DI|≦0.001
なお、この分散補償モジュール40において、上記特定波長帯域の中心波長における挿入損失(dB)は、以下で与えられる数値以下であるのが好ましい。
【0066】
0.0025×|累積波長分散|+2.0
また、波長λの入射光の光パワーをP0とするときの自己位相シフト量Фは、T. Kato, et al., ”Design optimization of dispersion compensating fiber for NZ−DSF considering nonlinearity and packaging performance”, OFC2001, TuS6に示されたように、以下の式で与えられる。
【0067】
【数3】
【0068】
ここで、λは入射光の波長、n2は当該分散補償モジュール40に適用される光ファイバの非線形屈折率、Aeffは該適用された光ファイバの実効断面積、αは該適用された光ファイバの伝送損失、そして、Lは該適用された光ファイバのファイバ長である。
【0069】
例えば、上述のタイプ3の光ファイバが当該分散補償モジュール40に適用された場合、このタイプ3の光ファイバの非線形屈折率n2は3.97、伝送損失αは0.42dB/kmである。したがって、累積波長分散84ps/nm、420ps/nmを補償可能な分散補償モジュールの場合、自己位相シフト量Фは、それぞれ0.36×10−5×P0(rad/W)、1.79×10−5×P0(rad/W)となる。一方、上述のタイプ6の光ファイバが当該分散補償モジュール40に適用された場合、このタイプ6の光ファイバの非線形屈折率n2は4.40、伝送損失αは0.63dB/kmである。したがって、累積波長分散84ps/nm、420ps/nmを補償可能な分散補償モジュールの場合、自己位相シフト量Фは、それぞれ1.06×10−6×P0(rad/W)、0.53×10−5×P0(rad/W)となる。
【0070】
以上のことから、分散補償モジュール40は、0.1×10−6×P0(rad/W)以上かつ1.8×10−5×P0(rad/W)以下の自己位相シフト量Фを有するのが好ましい。
【0071】
さらに、”FIBER OPTIC TEST AND MEASUREMENT”, DENNIS DERICKSON (EDITOR)のセクション(11−9)〜(11−11)に示されたように、波長λの入射光の光パワーをP0とするときのレイリー散乱戻り光の光パワーPSは、以下の式で与えられる。
【0072】
【数4】
【0073】
ここで、NAは適用された光ファイバの開口数、n0は純シリカの屈折率、mは該適用された光ファイバの屈折率プロファイルの補正係数、αは該適用された光ファイバの伝送損失、そして、Lは該適用された光ファイバのファイバ長である。
【0074】
例えば、上述のタイプ3の光ファイバが当該分散補償モジュール40に適用された場合、累積波長分散84ps/nm、420ps/nmを補償可能な分散補償モジュールでは、レイリー散乱戻り光の光パワーPSは、それぞれ0.61×10−3×P0(mW)、1.8×10−3×P0(mW)となる。一方、上述のタイプ6の光ファイバが当該分散補償モジュール40に適用された場合、累積波長分散84ps/nm、420ps/nmを補償可能な分散補償モジュールでは、レイリー散乱戻り光の光パワーPSは、それぞれ0.27×10−3×P0(mW)、1.09×10−3×P0(mW)となる。
【0075】
以上のことから、分散補償モジュール40において、レイリー散乱戻り光の光パワーPSは1.8×10−3×P0(mW)以下に抑えられるのが好ましい。
【0076】
Cバンド、Lバンド及びSバンドのいずれのバンドにおいても、低ロス及び低非線形性を実現するファイバの長さを短くするため、当該分散補償モジュール40は、上記特定波長帯域の中心波長において、300ps/nm/dB以上のFOMを有するのが好ましい。また、このような特性を実現するためには、当該分散補償モジュール40は、上記特定波長帯域の最短波長λs以下であってかつ(λs−100nm)以上のカットオフ波長を有するのが好ましい。
【0077】
さらに、上記分散補償モジュール40は、信号光の伝送媒体である光ファイバを含む。この光ファイバは、マクロベンドロスが効果的に抑制するため、上記特定波長帯域の中心波長における波長分散をDとするとき、以下の式で与えられる直径(mm)以下でコイル状に巻かれるのが好ましい。
【0078】
0.132×|D|+100
なお、上述のような構造を有する分散補償モジュール40が適用される光伝送システムは、上記特定波長帯域の中心波長における当該分散補償モジュール40のRDSとの差が±0.001の範囲にあるRDSを有する伝送路ファイバとを備えるのが好ましい。
【0079】
図6は、この発明に係る光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcが1.6μmのときのΔr(%)と|δD|(ps/nm/km)との関係を示すグラフである。このグラフから分かるように、四重クラッド構造及び三重クラッド構造いずれの屈折率プロファイルにおいても、基準領域に対する第2クラッド422の比屈折率差Δrが低すぎると、|δD|が劣化することが確認できる。したがって、基準領域に対する第2クラッド422の比屈折率差Δrは0.30%以上であることが好ましい。
【0080】
また、図7は、この発明に係る光ファイバにおいて、所定のコイル径におけるマクロベンドロス(dBm)と波長分散(ps/nm/km)との関係を示すグラフである。なお、図7において、グラフG710は、コイル径100mmにおけるマクロベンドロスの波長依存性、グラフG720は、コイル径140mmにおけるマクロベンドロスの波長依存性、そして、グラフG730は、コイル径180mmにおけるマクロベンドロスの波長依存性をそれぞれ示している。
【0081】
この図7から分かるように、マクロベンドロスはコイル径が大きいほどより効果的に低減可能である。
【0082】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、より高い線形性を有する波長分散特性を実現する光ファイバを適用することにより、当該光伝送システム全体として、使用波長帯域全域に亘って残留波長分散に起因した波長分散特性の揺らぎを効果的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る光伝送システムの構成を示す図である。
【図2】直線の算出方法を説明するための図である。
【図3】この発明に係る光ファイバにおける第1実施形態の断面構造を示す図及びその屈折率プロファイルである。
【図4】この発明に係る光ファイバにおける第2実施形態の屈折率プロファイルである。
【図5】この発明に係る光ファイバにおける各実施例の諸元を纏めた表である。
【図6】この発明に係る光ファイバにおいて、2m長におけるカットオフ波長λcが1.6μmのときのΔr(%)と|δD|(ps/nm/km)との関係を示すグラフである。
【図7】この発明に係る光ファイバにおいて、コイル径100mm、140mm及び180mmそれぞれにおけるマクロベンドロス(dBm)と波長分散(ps/nm/km)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…光送信器(TX)、20…光受信器(RX)、30…伝送路ファイバ、40…分散補償モジュール、400…分散補償光ファイバ。
Claims (26)
- 帯域幅35nmの波長帯域において、負の波長分散と負の分散スロープとを有する光ファイバであって、
前記波長帯域における波長分散と、該波長分散との偏差が最小になる直線との差分最大値の絶対値|δD|が0.22ps/nm/km以下である光ファイバ。 - 前記波長帯域は、1460〜1625nmの波長範囲内に含まれることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
- 前記波長帯域の中心波長において、波長分散Dに対する分散スロープDSの比RDS(=DS/D)は、0.0030nm−1以上かつ0.025nm−1以下であり、前記差分最大値の絶対値|δD|と前記比RDSは、
|δD|≦350×(RDS)2
なる関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。 - 前記波長帯域の中心波長において、0.0060nm−1以下のRDSを有することを特徴とする請求項3記載の光ファイバ。
- 前記波長帯域の中心波長において、0.0060nm−1以上かつ0.016nm−1以下のRDSを有することを特徴とする請求項3記載の光ファイバ。
- 前記波長帯域の中心波長において、0.016nm−1以上かつ0.022nm−1以下のRDSを有することを特徴とする請求項3記載の光ファイバ。
- 前記波長帯域の中心波長において、0.022nm−1以上のRDSを有することを特徴とする請求項3記載の光ファイバ。
- 前記波長帯域の中心波長において、7.4〜10.4μmのPetermann−Iモードフィールド径を有することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
- 2m長において、((前記波長帯域の中心波長)+17.5)nm以上かつ((前記波長帯域の中心波長)+117.5)nm以下のカットオフ波長を有することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
- 所定軸に沿って伸びたコア領域と、該コア領域の外周に設けられたクラッド領域とを備え、
前記クラッド領域内の基準領域に対する前記コア領域の比屈折率差は、0.90%〜2.4%であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。 - 前記クラッド領域内の基準領域に対する前記コア領域の比屈折率差は、1.5%以下であるとともに、前記波長帯域の中心波長において、7.4μmよりも小さいPetermann−Iモードフィールド径を有することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
- 所定軸に沿って伸びたコア領域と、
前記コア領域の外周に設けられ、140μm以上の外径を有するクラッド領域とを備えたことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。 - 前記クラッド領域の外径は、200μm以下であることを特徴とする請求項12記載の光ファイバ。
- 所定軸に沿って伸びたコア領域と、該コア領域の外周に設けられたクラッド領域と、該クラッド領域の外周に設けられた被覆層とを備え、前記被覆層のうち少なくとも前記クラッド領域に直接接触する部分は、0.05kgf/mm2以下のヤング率を有することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
- 所定軸に沿って伸びた、屈折率n1のコア領域と、
前記コア領域の外周に設けられたクラッド領域とを備えた光ファイバであって、
前記クラッド領域は、前記コア領域の外周に設けられた、該コア領域よりも低い屈折率n2を有する第1クラッドと、
前記第1クラッドの外周に設けられた、該第1クラッドよりも高い屈折率n3を有する第2クラッドと、
前記第2クラッドの外周に設けられかつ前記クラッド領域の最も外側に位置する基準領域であって、該第2クラッドよりも低い屈折率n5を有する第4クラッドとを備え、
前記第4クラッドに対する前記第2クラッドの比屈折率差は、0.30%〜0.45%であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。 - 前記第2クラッドと前記第4クラッドとの間に配置され、該第4クラッドよりも低い屈折率n4を有する第3クラッドをさらに備えたことを特徴とする請求項15記載の光ファイバ。
前記光ファイバ - 請求項1記載の光ファイバと、
前記波長帯域の中心波長における前記光ファイバのRDSとの差が±0.001の範囲にあるRDSを有する伝送路ファイバとを備えた光伝送システム。 - 帯域幅35nmの波長帯域において、負の波長分散と負の分散スロープとを有する分散補償ジュールであって、
前記波長帯域の中心波長において−2100ps/nm以上の累積波長分散DIを有するとともに、
前記波長帯域における前記累積波長分散と、該累積波長分散との偏差が最小になる直線との差分最大値の絶対値を|δDI|とするとき、
|δDI/DI|≦0.001
なる条件を満たす分散補償モジュール。 - 前記波長帯域は、1460nm〜1625nmの波長範囲以内に含まれることを特徴とする請求項18記載の分散補償モジュール。
- 前記波長帯域の中心波長において、
0.0025×|累積波長分散|+2.0
で与えられる数値以下の挿入ロス(dB)を有することを特徴とする請求項18記載の分散補償モジュール。 - 入射光の光パワーをP0とするとき、0.1×10−6×P0(rad/W)以上かつ1.8×10−5×P0(rad/W)以下の自己位相シフト量を有することを特徴とする請求項18記載の分散補償モジュール。
- 入射光の光パワーをP0とするとき、レイリー散乱戻り光の光パワーを1.8×10−3×P0(mW)以下に抑えることを特徴とする請求項18記載の分散補償モジュール。
- 前記波長帯域の中心波長において、300ps/nm/dB以上のFOMを有することを特徴とする請求項18記載の分散補償モジュール。
- 前記波長帯域の最短波長λs以下であってかつ(λs−100nm)以上のカットオフ波長を有する請求項18記載の分散補償モジュール。
- 信号光の伝送媒体である光ファイバを含み、
前記光ファイバが、前記波長帯域の中心波長における波長分散をDとするとき、
0.132×|D|+100
なる式で与えられる直径(mm)以下でコイル状に巻かれたことを特徴とする請求項18記載の分散補償モジュール。 - 請求項18記載の分散補償モジュールと、
前記波長帯域の中心波長における前記分散補償モジュールのRDSとの差が±0.001の範囲にあるRDSを有する伝送路ファイバとを備えた光伝送システム。
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