JP2005010423A - 光信号合分波器 - Google Patents
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Abstract
【課題】階段格子やAWGなど、実効的に多光束干渉を利用して光信号の合分波を行わせるような回折格子を用いて挿入損失を小さくすること。
【解決手段】光信号合分波器は、λ1、λ2、λ3およびλ4の異なる4つの波長を有する光信号が重畳された入力光信号を光信号入出力ポート1から射出し、第1レンズ2によってコリメート化して回折格子として動作する階段格子3に入射させる。階段格子3は、回折格子として作用し、第2レンズ4を経て入射光に重畳された4つの異なる波長の光信号を波長毎に別々のチャネルに分波して光信号入出力ポート5に出力する。複数の光信号を導くために配置した他方の光信号入力ポート5としての複数の導波路における少なくとも一つ以上の導波路の回折格子側の端面径bを、複数の光信号を一つの光信号として入出力する一方の光信号入出力ポート1の回折格子側の端面における導波路径aに比べて大きくした。
【選択図】 図2
【解決手段】光信号合分波器は、λ1、λ2、λ3およびλ4の異なる4つの波長を有する光信号が重畳された入力光信号を光信号入出力ポート1から射出し、第1レンズ2によってコリメート化して回折格子として動作する階段格子3に入射させる。階段格子3は、回折格子として作用し、第2レンズ4を経て入射光に重畳された4つの異なる波長の光信号を波長毎に別々のチャネルに分波して光信号入出力ポート5に出力する。複数の光信号を導くために配置した他方の光信号入力ポート5としての複数の導波路における少なくとも一つ以上の導波路の回折格子側の端面径bを、複数の光信号を一つの光信号として入出力する一方の光信号入出力ポート1の回折格子側の端面における導波路径aに比べて大きくした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号合分波器に関し、より詳細には、光通信システムにおいて用いられる入射する光信号からある範囲の波長を含む一つあるいは複数の光束を分別、または、ある範囲の波長の一つあるいは複数の光束を一つの光束に合波する光信号合分波器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の光通信システムの発展には目覚ましいものがある。信号の伝送媒体として波長1ミクロン程度の光が用いられるようになってきたのは、周波数の高さ故に信号帯域の拡大や一度に搬送可能な信号数を大幅に拡大できる利点があったためである。最近では、このような光通信の特徴に加え、信号光の波長を一定間隔に変えた複数の光信号を多重化する波長多重技術(Wave Division Multiplexing;WDM)が実現され、一つの伝送路において送ることができる情報量は極めて多くなっている。
【0003】
ところで、このWDM技術は、通信に用いられる素子あるいはシステムの管理を極限まで徹底することにより、光信号の波長変動を徹底的に抑制し、極めて狭い波長間隔で数10から数100以上の光信号をまとめたDense−WDM(DWDM)技術として基幹回線を中心に導入されている。しかしながら、波長変動を抑制するために支払う技術への対価は莫大な額に上っている。
【0004】
一方、より下位に存在するネットワーク、例えば、メトロ系やアクセス系、においても、WDM技術が利用できるようになれば、全てのネットワーク階層において同一のアーキテクチャを適用できることになり、サービスやネットワークの多様化に対して柔軟かつ経済的に対応できる。
【0005】
しかしながら、より下位のネットワークにおいてWDM技術を導入することの障害は、波長安定化に必要なコストである。したがって、コストを低減するためには、波長安定化を必要としないシステムを構築する必要がある。しかしながら、両者は相反するものであり、両立させることは困難である。そこで、ある程度の波長変動を許容するWDM技術が提案されており、これらはCoarse WDM(CWDM)技術あるいはWide−passband WDM(WWDM)技術と呼ばれている。
【0006】
CWDM技術の要は、必要な性能を有する光信号合分波器を経済的に供給できるか否かにある。経済化のため光信号の波長安定化を採用しないCWDM技術では、チャネルと呼ばれるある波長範囲に存在する光信号については、大きな損失変動を与えることなくそれを通過させる必要がある。光信号を通過させる波長領域においては損失の変動が少ないので、これをフラットレスポンスと呼ぶことにする。
【0007】
現在、市場にあるほとんどのCWDM用光信号合分波器は、合分波用の回折格子として誘電体多層膜を用いている。誘電体多層膜を用いたCWDM用光信号合分波器では、合分波する光信号の数だけ誘電体多層膜を光路中に挿入する。すなわち、複数の異なる波長を有する光信号が重畳された一つの光信号を第1の誘電体多層膜に導き、チャネル1として設定された特定の波長範囲に存在する光信号のみを反射させ他の光信号を通過させる。第1の誘電体多層膜を通過した光信号は、第2の誘電体多層膜に導かれ、同様にチャネル2として設定された特定の波長範囲に存在する光信号のみを反射させ他の光信号を通過させる。これを必要回数だけ繰り返すことにより、CWDM用多チャネル誘電体多層膜光信号合分波器を得ることができる。
【0008】
ここで説明した動作は分波動作であるが、その逆動作として各チャネルに設定された特定の波長を有する光信号を入射させることにより、これらの異なる波長を有する複数の光信号が重畳された一つの光信号を得ることができ、これは合波動作と呼ばれる。
【0009】
なお、AWG(Arrayed Waveguide Grating;アレイド・ウエイブガイド・グレーティング)を利用したDWDM用光信号合分波器については、特許文献1にその典型的な手法が開示されている。また、特許文献2では、回折格子として階段格子を用い、矩形上の通過帯域特性を保ったまま帯域幅を広げる方法について開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−333447号公報
【特許文献2】
特開平11−133262号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、CWDM技術の要は、必要な性能を有する光信号合分波器を経済的に供給できるか否かにある。誘電体多層膜を用いた多チャネル光信号合分波器においては、回折格子としての誘電体多層膜はチャネル数分必要であり、また、反射と透過を利用した素子であるため複数のチャネルを同時に動作させるための光軸の調整を精密に行う必要がある。この実現には大きな費用が必要である。
【0012】
一方において、階段格子やAWGを回折格子として用いる光信号合分波器では、チャネル数に関係なく必要な回折格子の数は一つであり、誘電体多層膜を用いたCWDM用多チャネル光信号合分波器に比べ経済化を達成できる。しかしながら、回折格子として階段格子やAWGを用いたCWDM用多チャネル光信号合分波器は市場に存在しておらず、挿入損失の低減やフラットレスポンスを実現するために必要な光学系の構成については未だ提案されていない。
【0013】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、階段格子やAWGなど、実効的に多光束干渉を利用して光信号の合分波を行わせるような回折格子を用いて挿入損失の小さな光信号合分波器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、波長が異なる複数の光信号を多重化した一つの光信号を、波長毎に異なる位置に分波し、あるいは、その逆動作として異なる位置から出射する波長が異なる複数の光信号を一つの光信号として多重化する光信号合分波器において、前記光信号を入出力する複数の光信号入出力ポートと、一方の光信号入出力ポートからの光信号を平行化するための第1のレンズと、他方の光信号入出力ポートへの光信号を集光するための第2のレンズを有し、光路上に、入射光束を実効的に整数iで識別されるM個の多光束に分けるとともに、θ0およびΔθを定数として第i番目の光束に位相差θ0+iΔθ+δθi与える機能を有する回折格子を設け、該回折格子は、多光束全体の連続する3つの部分に対して、第1番目から第m番目までの光束にδθ1、第(m+1)番目から第n番目までの光束にδθ2、さらに第(n+1)番目から第M番目までの光束にδθ3の位相差を与えた光信号の合分波動作を行う回折格子であって、前記複数の光信号を導くため複数の導波路を配置した前記他方の光信号入出力ポートは、少なくとも一つ以上の導波路の端面における導波路径が、波長が異なる複数の光信号を一つの光信号として重畳して入出力する前記一方の光信号入出力ポートの端面における導波路径に比べて大きいことを特徴とする。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記一方の光信号入出力ポートの射出端あるいは入射端の形状は、その端面において回折格子を挟んで対向して置かれる他方の光信号入出力ポートの配列方向と平行な方向に相対的に狭く、かつ前記配列方向とは90度の角度をなす方向に相対的に広いことを特徴とする。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記他方の光信号入出力ポートの前段に波長が異なる複数の光信号の数に対応した複数のレンズを配置することを特徴とする。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記回折格子は、階段格子あるいはアレイド・ウェイブガイド・グレーティングであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明の光信号合分波器は、実効的に多光束干渉を利用して分波あるいは合波の機能を実現するものである。分波においては、異なる波長の複数の信号が多重化された入力光信号を、干渉を用いた光信号の分波手段により、異なる波長毎に異なる空間位置に光信号を分別する。このような光信号合分波器においては、分波された出力光信号の位置はその光信号の波長の関数となる。
【0019】
最初に回折格子として階段格子を用いた場合の出力光の集光間隔について説明する。階段格子は透過型であるとし、屈折率をn、相隣る階段の光路差をs、回折光の回折角をθ、そして相隣る階段を透過する光の集光位置までの光路差をDとすると、Dは次式のように表すことができる。
D=s(n−cosθ)+dsinθ ・・・(1)
ここで、回折の次数mを導入して上式を書き直すと
D=mλ ・・・(2)
ここで、λは考えている光信号の波長であり、異なる複数の波長を有する光信号を扱う場合には、扱うべき波長範囲の中心波長あるいは代表波長と考えることができる。散乱角θが小さく、また、屈折率の波長分散∂n/∂λが小さい場合には、式(1)および(2)から次式を導くことができる。
【0020】
【数1】
【0021】
チャネル間隔に相当する波長差をΔλとして回折格子を通過した光信号が焦点距離f2のレンズにより集光されると考えると、集光面上における光信号の集光間隔は次式で与えられる。
【0022】
【数2】
【0023】
一方、回折格子に入射する光信号は焦点距離f1のレンズにより平行化されていると考える。このとき、コア径あるいは出射端でのビーム半径がrである光信号が、集光面上に作る集光ビームの半径Rは次式のように表される。
【0024】
【数3】
【0025】
レンズ倍率f2/f1=1を選ぶとR=rとできるが、出力光の集光ピッチpは一般に流通している光ファイバを使用できるほど大きくできない。したがって、一般にレンズ倍率はf2/f1>1であることが必要であり、このとき必然的にR>rとなる。入出力ポートに光ファイバでなく、特別に設計した導波路を用いればR=rとできる可能性がある。しかしながら、この可能性も次のように退けられる。
【0026】
CWDM技術においては、低コスト化のため光信号波長の厳密な制御を行わないことを先に説明した。このためCWDM用光信号合分波器では、通過帯域を広くまたフラットにする必要がある。回折格子として階段格子やAWGを利用したCWDM用光信号合分波器においてフラットレスポンスを実現する方法は、先願である特願2003−78984号に説明されている。以下では分波動作において光信号のビーム径の変化について説明する。
【0027】
複数の異なる波長を有する光信号が重畳された光信号は、平行化された後、階段格子および集光レンズを経て集光面上に結像する。この時、階段格子が特願2003−78984号の方法によってフラットレスポンスを得られるよう加工されていると、集光されるビームの大きさは、集光用の複数の光ファイバあるいは導波路が配列されている方向においてほぼ集光ピッチまで、正確には集光ピッチを若干超えて拡がる。導波路の配列方向と垂直な方向におけるビームの大きさは、上述したように、レンズ倍率で決定される値に留まる。このように、ビームの大きさは縦横で異なり少なくとも光ビームの長軸方向ではR>rとなるため、集光効率を増加させるためにも出力側の導波路径を入力側のそれよりも大きくする必要がある。
【0028】
また、集光効率を増加させるために出力側の集光面上でのビームの大きさを対称とすることは効果がある。このためには、出力側の集光面上でのビームの大きさが縦横で同じとなるよう回折格子に入射する平行化ビームの形状を、あらかじめ階段と平行な方向のビームの大きさを階段と垂直な方向での大きさに比べ小さくしておくことが有効である。
【0029】
さらに、上述した手段により出力側の集光面上での集光サイズを縦横で同じとなるようにしても、集光ビーム径は波長が異なる複数の信号光が作る集光スポットの位置間隔とほぼ同じになることを既に説明した。一般に、光ファイバや導波路は、中心部のコアと外側を取り巻くクラッドから構成され、導びこうとする光信号の集光サイズをコアの大きさに合わせることにより結合効率を最大化している。
【0030】
このとき、信号光の集光半径をR0、信号光の間隔をd、コア半径をrcore、クラッド半径をrcladとすると、d≫R0かつd≧rcore+rclaeが成立している。ただし、一般にrclad≫rcoreである。
【0031】
ところで、本発明の光信号合分波器の場合、厳密にはd≦R0であるため、結合効率を最大化して挿入損失を最小に抑えるためには
【0032】
【数4】
【0033】
とすることが最も望ましい。しかし、その条件下ではクラッド部を設けることができなくなり、光ファイバあるいは導波路を用いて光信号入出力ポートを構成することが困難となる。このような条件下における最も有効な手段は、階段格子と集光レンズを経て細径化された信号光を信号光毎に再度ビーム径を絞り込み、この光信号を導く光ファイバあるいは導波路との結合効率を最大化することである。
【0034】
ところで、階段格子と集光レンズを経て細径化された信号光の集光径と信号光の位置間隔は独立に変化させることができない。このため唯一つのレンズではなく、信号光毎にレンズが必要となり、信号光の数と同じだけのレンズを配置する必要がある。
【0035】
ここでは透過型の階段格子を回折格子の例として取り上げたが、説明の骨子は反射型の階段格子であっても、あるいは、AWG(アレイド・ウエイブガイド・グレーティング)型の回折格子であっても何らの変更なく成立する。
【0036】
図1は、本発明に係る光学媒質ブロックを説明するための図で、実効的に多光束干渉を利用して光信号を合分波する回折格子としての階段格子の構成を説明するための図である。
【0037】
階段格子は、ここでは一様な屈折率をもつ光学材料によって形成されており、階段全体が連続する3つの部分に分られていることを領域のハッチングによって示した。すなわち、階段格子の段数はMであり、これを図1の上部を1段目としてm段目までをグループ1、(m+1)段目からn段目までをグループ2、また(n+1)段目からM段目までをグループ3とする。
【0038】
階段の各段は、隣り合う階段と光の進行方向における基本的な長さtだけ異なっているが、さらにグループ1に属するm段目とグループ2に属する(m+1)段目のあいだでδt1だけ長さが異なっている。グループ2を基準とすることにより一般性を損なうことなくδt2=0とできるので、グループ2から見るとグループ1全体がδt1だけ空間的に後退しているように構成されている。同様に、グループ2に属するn段目とグループ3に属する(n+1)段目のあいだでδt3だけ長さが異なっており、グループ2から見るとグループ3全体がδt3だけ空間的に近づいているように構成されている。
【0039】
ここではδt1、δt2およびδt3を階段の長さとして導入したが、これらに屈折率を乗じることにより実効的な光路長に変換できるので、位相変化量δφ1、δφ2およびδφ3とはδφi=2π(nδti/λr)なる関係で結ばれている。ここで、nは階段格子を構成する材料の屈折率、また、λrは着目している光信号の代表波長である。さらに、ここではδt1とδt3の間に特定の関係を設定しなかった。すなわち、本発明の効果を得るために、必ずしもδt1=δt3とする必要はなく、δt1≠δt3であっても差し支えない。また、例えば、δt3=−δt1あるいはδt3=±|δt1|とすることもできる。
【0040】
[実施例1]
図2は、本発明に係る光信号合分波器の実施例1を説明するための構成図で、図中符号1は光信号入出力ポート、2は第1レンズ、3は階段格子、4は第2レンズ、5は光信号入出力ポートを示している。
【0041】
この光信号合分波器は、λ1、λ2、λ3およびλ4の異なる4つの波長を有する光信号が重畳された入力光信号を一方の光信号入出力ポート1から射出し、第1レンズ2によってコリメート化して回折格子として動作する階段格子3に入射させる。階段格子3は、回折格子として作用し、第2レンズ4を経て入射光に重畳された4つの異なる波長の光信号を波長毎に別々のチャネルに分波して他方の光信号入出力ポート5に出力する。この動作は、4つの異なる波長を有する光信号が重畳された一つの光信号から、波長毎に光信号を別々のポートに出力するため分波と呼ばれる。
【0042】
この動作は逆に動作させることが可能である。すなわち、4つの異なる波長の光信号を4つのチャネルから構成される他方の光信号入出力ポート5に入力し、第2レンズ4によってコリメート化した後、階段格子3によってこれら4つの異なる波長を有する光信号が重畳された一つの光信号となる。この光信号は、第1レンズ2を経て一方の光信号入出力ポート1に至る。4つの異なる波長を有する光信号が一つの光信号にまとめられるため、この動作は合波と呼ばれる。
【0043】
つまり、本発明は、図2に示されたように、複数の光信号を導くために配置した他方の光信号入出力ポート5としての複数の導波路における少なくとも一つ以上の導波路の回折格子側の端面径bが、複数の光信号を一つの光信号として入出力する一方の光信号入出力ポート1の回折格子側の端面における導波路径aに比べて大きい(b>a)ことを特徴としている。光信号入出力ポート5を構成する1つの方法として、ここではコア拡大ファイバ(TECファイバ)を用いる。
【0044】
表1は、本発明の実施例1として構成した階段格子の諸量の一例を示す表である。本実施例ではδφ3=−|δφ1|であると共にグループ1の階段数とグループ3の階段数が等しいことが特徴である。
【0045】
なお、ここではフラットレスポンスを実現する階段格子の諸量の一例として表1の数値を挙げたが、どのような階段格子を用いるかは設計上の問題であり、表1の値に拘束されるものではないことを注意しておきたい。
【0046】
【表1】
【0047】
一方、異なる4つの波長を有する光信号が重畳された光信号を導く光信号入出力ポート1は、コア径10μm、外径寸法125μmの一般的な光ファイバを用いて構成してあるが、階段格子3によって分波された4つの光信号を受ける光信号入出力ポート5は、コア径が25μmのコア拡大化光ファイバ4本により構成されていることが特徴である。
【0048】
図5は、本発明の実施例1によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図で、実施例1で示した諸量に基づいて構成した階段格子を用いて作製した光信号合分波器の光信号強度の分布を焦点面上で計算したものである。この図5では、1チャネル分の光信号しかプロットしていないが、光信号はy軸に沿って並ぶ。光信号の集光スポットの大きさを考えると、x軸方向の大きさはレンズ倍率で決まるが、y軸方向ではx軸方向の大きさに比べ拡がっていることが分かる。
【0049】
なお、図5を含め図6,図7のグラフ中に示されている出射側の端面のスポットサイズは、スポットサイズを例示しているもので、グラフ上での位置に全く意味を持っていない。
【0050】
[実施例2]
図3は、本発明に係る光信号合分波器の実施例2を説明するための構成図で、図中符号6は光信号入出力ポートで、その他、図2と同じ機能を有する構成要素については同一の符号を付してある。
【0051】
この実施例2では、光信号入出力ポート6には、光ファイバのコア部を含む端面をくさび状に研磨したくさび形光ファイバが用いられている。くさび形光ファイバの研磨は、第1レンズ2によって平行化された光ビームの形状が紙面と平行な方向に大きく、紙面とは垂直な方向に小さくなるように行われている。また、光信号入出力ポート5は、4本の光ファイバで構成されているが、この光ファイバは単にコアを拡大したコア拡大化光ファイバである。
【0052】
図6は、本発明の実施例2によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図で、実施例2にしたがい、階段格子を照明する光ビームの大きさがy軸方向に比べx軸方向で1/2まで小さくなるように調整したくさび形光ファイバを光信号入出力ポート6に用いたときに焦点面上で得られる集光スポットの大きさを示したものである。
【0053】
その結果、焦点面上での光信号の集光スポットの大きさがx軸およびy軸でほぼ等しくなっている。いずれの場合も、光信号入出力ポート6の端面におけるビーム径あるいは導波路径に比べ、焦点面上での集光スポットの少なくとも一つの軸におけるビーム径が大きくなっていることが分かる。このことは、本発明において提案した光信号合分波器の挿入損失を低減するためには、光信号入出力ポート1の端面におけるビーム径あるいは導波路径に比べ、光信号入出力ポート5におけるビーム径あるいは導波路径を大きくすることが極めて有効であることを示している。
【0054】
なお、この実施例2においては、出射側にくさび形光ファイバを用いた場合であるが、このくさび形光ファイバ自体の出射側の端面(回折格子側)において、光スポットは円形となっているため、図6に示すようなスポットサイズを示している(出射側の端面から離れると、くさび形形状の作用により光スポットの形状は楕円になってくる)。この場合にもグラフ上での位置については意味を持っていない。
【0055】
[実施例3]
図4は、本発明に係る光信号合分波器の実施例3を説明するための構成図で、図中符号7は複数配列レンズで、その他、図3と同じ機能を有する構成要素については同一の符号を付してある。
【0056】
この実施例3では、光信号入出力ポート6には、光ファイバのコア部を含む端面をくさび状に研磨したくさび形光ファイバが用いられている。このくさび形光ファイバの研磨は、第1レンズ2によって平行化された光ビームの形状が紙面と平行な方向に大きく、紙面とは垂直な方向に小さくなるように行われている。階段格子3を経た光信号は、第2レンズ4により集光されるが、複数配列レンズ7により各信号光毎により小さなサイズに集光されて光信号入出力ポート5に導かれる。光信号入出力ポート5は、4本の光ファイバで構成されているが、ここでもコア径を拡大したコア拡大化光ファイバを用いている。
【0057】
図7は、本発明の実施例3によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図で、この実施例3にしたがって第2レンズ4の後に複数配列レンズ7を設け、信号光毎に入出力ポート5に高い効率で結合するようにした系の集光スポットの大きさを示したものである。集光スポットは、光信号入出力ポート6の端面におけるビーム径あるいは導波路径に比べ大きいが、光信号入出力ポート5におけるビーム径あるいは導波路径にほぼ等しい大きさとなっており、高い結合効率を得ることができる。
【0058】
なお、この実施例3においては、出射側にくさび形光ファイバを用いた場合であるが、このくさび形光ファイバ自体の出射側の端面(回折格子側)において、光スポットは円形となっているため、図7に示すようなスポットサイズを示している(出射側の端面から離れると、くさび形形状の作用により光スポットの形状は楕円になってくる)。この場合にもグラフ上での位置については意味を持っていない。
【0059】
なお、上述した各実施例においては、全て透過型の階段格子を用いており、また、光信号入出力ポートを構成する導波路として広く一般的に用いられている光ファイバを用いている。しかしながら、本発明において開示した光信号合分波器は、反射型の階段格子やAWG(アレイド・ウエイブガイド・グレーティング)など一般的に入射光を実質的に多光束に分け、これら多光束の間の干渉を利用するような回折格子を用いる光信号合分波器や、より柔軟な形状が実現可能な導波路で光信号入出力ポートを構成した光信号合分波器においても有効である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光信号を入出力する複数の光信号入出力ポートと、一方の光信号入出力ポートからの光信号を平行化するための第1のレンズと、他方の光信号入出力ポートへの光信号を集光するための第2のレンズを有し、光路上に、入射光束を実効的に整数iで識別されるM個の多光束に分けるとともに、θ0およびΔθを定数として第i番目の光束に位相差θ0+iΔθ+δθi与える機能を有する回折格子を設け、回折格子は、多光束全体の連続する3つの部分に対して、第1番目から第m番目までの光束にδθ1、第(m+1)番目から第n番目までの光束にδθ2、さらに第(n+1)番目から第M番目までの光束にδθ3の位相差を与えた光信号の合分波動作を行う回折格子であって、複数の光信号を導くため複数の導波路を配置した他方の光信号入出力ポートは、少なくとも一つ以上の導波路の端面における導波路径が、波長が異なる複数の光信号を一つの光信号として重畳して入出力する一方の光信号入出力ポートの端面における導波路径に比べて大きくしたので、階段格子やAWGなど、実効的に多光束干渉を利用して光信号の合分波を行わせるような回折格子を用いて挿入損失の小さな光信号合分波器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学媒質ブロックを説明するための図である。
【図2】本発明に係る光信号合分波器の実施例1を説明するための構成図である。
【図3】本発明に係る光信号合分波器の実施例2を説明するための構成図である。
【図4】本発明に係る光信号合分波器の実施例3を説明するための構成図である。
【図5】本発明の実施例1によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図である。
【図6】本発明の実施例2によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図である。
【図7】本発明の実施例3によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図である。
【符号の説明】
1 光信号入出力ポート
2 第1レンズ
3 階段格子
4 第2レンズ
5,6 光信号入出力ポート
7 複数配列レンズ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号合分波器に関し、より詳細には、光通信システムにおいて用いられる入射する光信号からある範囲の波長を含む一つあるいは複数の光束を分別、または、ある範囲の波長の一つあるいは複数の光束を一つの光束に合波する光信号合分波器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の光通信システムの発展には目覚ましいものがある。信号の伝送媒体として波長1ミクロン程度の光が用いられるようになってきたのは、周波数の高さ故に信号帯域の拡大や一度に搬送可能な信号数を大幅に拡大できる利点があったためである。最近では、このような光通信の特徴に加え、信号光の波長を一定間隔に変えた複数の光信号を多重化する波長多重技術(Wave Division Multiplexing;WDM)が実現され、一つの伝送路において送ることができる情報量は極めて多くなっている。
【0003】
ところで、このWDM技術は、通信に用いられる素子あるいはシステムの管理を極限まで徹底することにより、光信号の波長変動を徹底的に抑制し、極めて狭い波長間隔で数10から数100以上の光信号をまとめたDense−WDM(DWDM)技術として基幹回線を中心に導入されている。しかしながら、波長変動を抑制するために支払う技術への対価は莫大な額に上っている。
【0004】
一方、より下位に存在するネットワーク、例えば、メトロ系やアクセス系、においても、WDM技術が利用できるようになれば、全てのネットワーク階層において同一のアーキテクチャを適用できることになり、サービスやネットワークの多様化に対して柔軟かつ経済的に対応できる。
【0005】
しかしながら、より下位のネットワークにおいてWDM技術を導入することの障害は、波長安定化に必要なコストである。したがって、コストを低減するためには、波長安定化を必要としないシステムを構築する必要がある。しかしながら、両者は相反するものであり、両立させることは困難である。そこで、ある程度の波長変動を許容するWDM技術が提案されており、これらはCoarse WDM(CWDM)技術あるいはWide−passband WDM(WWDM)技術と呼ばれている。
【0006】
CWDM技術の要は、必要な性能を有する光信号合分波器を経済的に供給できるか否かにある。経済化のため光信号の波長安定化を採用しないCWDM技術では、チャネルと呼ばれるある波長範囲に存在する光信号については、大きな損失変動を与えることなくそれを通過させる必要がある。光信号を通過させる波長領域においては損失の変動が少ないので、これをフラットレスポンスと呼ぶことにする。
【0007】
現在、市場にあるほとんどのCWDM用光信号合分波器は、合分波用の回折格子として誘電体多層膜を用いている。誘電体多層膜を用いたCWDM用光信号合分波器では、合分波する光信号の数だけ誘電体多層膜を光路中に挿入する。すなわち、複数の異なる波長を有する光信号が重畳された一つの光信号を第1の誘電体多層膜に導き、チャネル1として設定された特定の波長範囲に存在する光信号のみを反射させ他の光信号を通過させる。第1の誘電体多層膜を通過した光信号は、第2の誘電体多層膜に導かれ、同様にチャネル2として設定された特定の波長範囲に存在する光信号のみを反射させ他の光信号を通過させる。これを必要回数だけ繰り返すことにより、CWDM用多チャネル誘電体多層膜光信号合分波器を得ることができる。
【0008】
ここで説明した動作は分波動作であるが、その逆動作として各チャネルに設定された特定の波長を有する光信号を入射させることにより、これらの異なる波長を有する複数の光信号が重畳された一つの光信号を得ることができ、これは合波動作と呼ばれる。
【0009】
なお、AWG(Arrayed Waveguide Grating;アレイド・ウエイブガイド・グレーティング)を利用したDWDM用光信号合分波器については、特許文献1にその典型的な手法が開示されている。また、特許文献2では、回折格子として階段格子を用い、矩形上の通過帯域特性を保ったまま帯域幅を広げる方法について開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−333447号公報
【特許文献2】
特開平11−133262号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、CWDM技術の要は、必要な性能を有する光信号合分波器を経済的に供給できるか否かにある。誘電体多層膜を用いた多チャネル光信号合分波器においては、回折格子としての誘電体多層膜はチャネル数分必要であり、また、反射と透過を利用した素子であるため複数のチャネルを同時に動作させるための光軸の調整を精密に行う必要がある。この実現には大きな費用が必要である。
【0012】
一方において、階段格子やAWGを回折格子として用いる光信号合分波器では、チャネル数に関係なく必要な回折格子の数は一つであり、誘電体多層膜を用いたCWDM用多チャネル光信号合分波器に比べ経済化を達成できる。しかしながら、回折格子として階段格子やAWGを用いたCWDM用多チャネル光信号合分波器は市場に存在しておらず、挿入損失の低減やフラットレスポンスを実現するために必要な光学系の構成については未だ提案されていない。
【0013】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、階段格子やAWGなど、実効的に多光束干渉を利用して光信号の合分波を行わせるような回折格子を用いて挿入損失の小さな光信号合分波器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、波長が異なる複数の光信号を多重化した一つの光信号を、波長毎に異なる位置に分波し、あるいは、その逆動作として異なる位置から出射する波長が異なる複数の光信号を一つの光信号として多重化する光信号合分波器において、前記光信号を入出力する複数の光信号入出力ポートと、一方の光信号入出力ポートからの光信号を平行化するための第1のレンズと、他方の光信号入出力ポートへの光信号を集光するための第2のレンズを有し、光路上に、入射光束を実効的に整数iで識別されるM個の多光束に分けるとともに、θ0およびΔθを定数として第i番目の光束に位相差θ0+iΔθ+δθi与える機能を有する回折格子を設け、該回折格子は、多光束全体の連続する3つの部分に対して、第1番目から第m番目までの光束にδθ1、第(m+1)番目から第n番目までの光束にδθ2、さらに第(n+1)番目から第M番目までの光束にδθ3の位相差を与えた光信号の合分波動作を行う回折格子であって、前記複数の光信号を導くため複数の導波路を配置した前記他方の光信号入出力ポートは、少なくとも一つ以上の導波路の端面における導波路径が、波長が異なる複数の光信号を一つの光信号として重畳して入出力する前記一方の光信号入出力ポートの端面における導波路径に比べて大きいことを特徴とする。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記一方の光信号入出力ポートの射出端あるいは入射端の形状は、その端面において回折格子を挟んで対向して置かれる他方の光信号入出力ポートの配列方向と平行な方向に相対的に狭く、かつ前記配列方向とは90度の角度をなす方向に相対的に広いことを特徴とする。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記他方の光信号入出力ポートの前段に波長が異なる複数の光信号の数に対応した複数のレンズを配置することを特徴とする。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記回折格子は、階段格子あるいはアレイド・ウェイブガイド・グレーティングであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明の光信号合分波器は、実効的に多光束干渉を利用して分波あるいは合波の機能を実現するものである。分波においては、異なる波長の複数の信号が多重化された入力光信号を、干渉を用いた光信号の分波手段により、異なる波長毎に異なる空間位置に光信号を分別する。このような光信号合分波器においては、分波された出力光信号の位置はその光信号の波長の関数となる。
【0019】
最初に回折格子として階段格子を用いた場合の出力光の集光間隔について説明する。階段格子は透過型であるとし、屈折率をn、相隣る階段の光路差をs、回折光の回折角をθ、そして相隣る階段を透過する光の集光位置までの光路差をDとすると、Dは次式のように表すことができる。
D=s(n−cosθ)+dsinθ ・・・(1)
ここで、回折の次数mを導入して上式を書き直すと
D=mλ ・・・(2)
ここで、λは考えている光信号の波長であり、異なる複数の波長を有する光信号を扱う場合には、扱うべき波長範囲の中心波長あるいは代表波長と考えることができる。散乱角θが小さく、また、屈折率の波長分散∂n/∂λが小さい場合には、式(1)および(2)から次式を導くことができる。
【0020】
【数1】
【0021】
チャネル間隔に相当する波長差をΔλとして回折格子を通過した光信号が焦点距離f2のレンズにより集光されると考えると、集光面上における光信号の集光間隔は次式で与えられる。
【0022】
【数2】
【0023】
一方、回折格子に入射する光信号は焦点距離f1のレンズにより平行化されていると考える。このとき、コア径あるいは出射端でのビーム半径がrである光信号が、集光面上に作る集光ビームの半径Rは次式のように表される。
【0024】
【数3】
【0025】
レンズ倍率f2/f1=1を選ぶとR=rとできるが、出力光の集光ピッチpは一般に流通している光ファイバを使用できるほど大きくできない。したがって、一般にレンズ倍率はf2/f1>1であることが必要であり、このとき必然的にR>rとなる。入出力ポートに光ファイバでなく、特別に設計した導波路を用いればR=rとできる可能性がある。しかしながら、この可能性も次のように退けられる。
【0026】
CWDM技術においては、低コスト化のため光信号波長の厳密な制御を行わないことを先に説明した。このためCWDM用光信号合分波器では、通過帯域を広くまたフラットにする必要がある。回折格子として階段格子やAWGを利用したCWDM用光信号合分波器においてフラットレスポンスを実現する方法は、先願である特願2003−78984号に説明されている。以下では分波動作において光信号のビーム径の変化について説明する。
【0027】
複数の異なる波長を有する光信号が重畳された光信号は、平行化された後、階段格子および集光レンズを経て集光面上に結像する。この時、階段格子が特願2003−78984号の方法によってフラットレスポンスを得られるよう加工されていると、集光されるビームの大きさは、集光用の複数の光ファイバあるいは導波路が配列されている方向においてほぼ集光ピッチまで、正確には集光ピッチを若干超えて拡がる。導波路の配列方向と垂直な方向におけるビームの大きさは、上述したように、レンズ倍率で決定される値に留まる。このように、ビームの大きさは縦横で異なり少なくとも光ビームの長軸方向ではR>rとなるため、集光効率を増加させるためにも出力側の導波路径を入力側のそれよりも大きくする必要がある。
【0028】
また、集光効率を増加させるために出力側の集光面上でのビームの大きさを対称とすることは効果がある。このためには、出力側の集光面上でのビームの大きさが縦横で同じとなるよう回折格子に入射する平行化ビームの形状を、あらかじめ階段と平行な方向のビームの大きさを階段と垂直な方向での大きさに比べ小さくしておくことが有効である。
【0029】
さらに、上述した手段により出力側の集光面上での集光サイズを縦横で同じとなるようにしても、集光ビーム径は波長が異なる複数の信号光が作る集光スポットの位置間隔とほぼ同じになることを既に説明した。一般に、光ファイバや導波路は、中心部のコアと外側を取り巻くクラッドから構成され、導びこうとする光信号の集光サイズをコアの大きさに合わせることにより結合効率を最大化している。
【0030】
このとき、信号光の集光半径をR0、信号光の間隔をd、コア半径をrcore、クラッド半径をrcladとすると、d≫R0かつd≧rcore+rclaeが成立している。ただし、一般にrclad≫rcoreである。
【0031】
ところで、本発明の光信号合分波器の場合、厳密にはd≦R0であるため、結合効率を最大化して挿入損失を最小に抑えるためには
【0032】
【数4】
【0033】
とすることが最も望ましい。しかし、その条件下ではクラッド部を設けることができなくなり、光ファイバあるいは導波路を用いて光信号入出力ポートを構成することが困難となる。このような条件下における最も有効な手段は、階段格子と集光レンズを経て細径化された信号光を信号光毎に再度ビーム径を絞り込み、この光信号を導く光ファイバあるいは導波路との結合効率を最大化することである。
【0034】
ところで、階段格子と集光レンズを経て細径化された信号光の集光径と信号光の位置間隔は独立に変化させることができない。このため唯一つのレンズではなく、信号光毎にレンズが必要となり、信号光の数と同じだけのレンズを配置する必要がある。
【0035】
ここでは透過型の階段格子を回折格子の例として取り上げたが、説明の骨子は反射型の階段格子であっても、あるいは、AWG(アレイド・ウエイブガイド・グレーティング)型の回折格子であっても何らの変更なく成立する。
【0036】
図1は、本発明に係る光学媒質ブロックを説明するための図で、実効的に多光束干渉を利用して光信号を合分波する回折格子としての階段格子の構成を説明するための図である。
【0037】
階段格子は、ここでは一様な屈折率をもつ光学材料によって形成されており、階段全体が連続する3つの部分に分られていることを領域のハッチングによって示した。すなわち、階段格子の段数はMであり、これを図1の上部を1段目としてm段目までをグループ1、(m+1)段目からn段目までをグループ2、また(n+1)段目からM段目までをグループ3とする。
【0038】
階段の各段は、隣り合う階段と光の進行方向における基本的な長さtだけ異なっているが、さらにグループ1に属するm段目とグループ2に属する(m+1)段目のあいだでδt1だけ長さが異なっている。グループ2を基準とすることにより一般性を損なうことなくδt2=0とできるので、グループ2から見るとグループ1全体がδt1だけ空間的に後退しているように構成されている。同様に、グループ2に属するn段目とグループ3に属する(n+1)段目のあいだでδt3だけ長さが異なっており、グループ2から見るとグループ3全体がδt3だけ空間的に近づいているように構成されている。
【0039】
ここではδt1、δt2およびδt3を階段の長さとして導入したが、これらに屈折率を乗じることにより実効的な光路長に変換できるので、位相変化量δφ1、δφ2およびδφ3とはδφi=2π(nδti/λr)なる関係で結ばれている。ここで、nは階段格子を構成する材料の屈折率、また、λrは着目している光信号の代表波長である。さらに、ここではδt1とδt3の間に特定の関係を設定しなかった。すなわち、本発明の効果を得るために、必ずしもδt1=δt3とする必要はなく、δt1≠δt3であっても差し支えない。また、例えば、δt3=−δt1あるいはδt3=±|δt1|とすることもできる。
【0040】
[実施例1]
図2は、本発明に係る光信号合分波器の実施例1を説明するための構成図で、図中符号1は光信号入出力ポート、2は第1レンズ、3は階段格子、4は第2レンズ、5は光信号入出力ポートを示している。
【0041】
この光信号合分波器は、λ1、λ2、λ3およびλ4の異なる4つの波長を有する光信号が重畳された入力光信号を一方の光信号入出力ポート1から射出し、第1レンズ2によってコリメート化して回折格子として動作する階段格子3に入射させる。階段格子3は、回折格子として作用し、第2レンズ4を経て入射光に重畳された4つの異なる波長の光信号を波長毎に別々のチャネルに分波して他方の光信号入出力ポート5に出力する。この動作は、4つの異なる波長を有する光信号が重畳された一つの光信号から、波長毎に光信号を別々のポートに出力するため分波と呼ばれる。
【0042】
この動作は逆に動作させることが可能である。すなわち、4つの異なる波長の光信号を4つのチャネルから構成される他方の光信号入出力ポート5に入力し、第2レンズ4によってコリメート化した後、階段格子3によってこれら4つの異なる波長を有する光信号が重畳された一つの光信号となる。この光信号は、第1レンズ2を経て一方の光信号入出力ポート1に至る。4つの異なる波長を有する光信号が一つの光信号にまとめられるため、この動作は合波と呼ばれる。
【0043】
つまり、本発明は、図2に示されたように、複数の光信号を導くために配置した他方の光信号入出力ポート5としての複数の導波路における少なくとも一つ以上の導波路の回折格子側の端面径bが、複数の光信号を一つの光信号として入出力する一方の光信号入出力ポート1の回折格子側の端面における導波路径aに比べて大きい(b>a)ことを特徴としている。光信号入出力ポート5を構成する1つの方法として、ここではコア拡大ファイバ(TECファイバ)を用いる。
【0044】
表1は、本発明の実施例1として構成した階段格子の諸量の一例を示す表である。本実施例ではδφ3=−|δφ1|であると共にグループ1の階段数とグループ3の階段数が等しいことが特徴である。
【0045】
なお、ここではフラットレスポンスを実現する階段格子の諸量の一例として表1の数値を挙げたが、どのような階段格子を用いるかは設計上の問題であり、表1の値に拘束されるものではないことを注意しておきたい。
【0046】
【表1】
【0047】
一方、異なる4つの波長を有する光信号が重畳された光信号を導く光信号入出力ポート1は、コア径10μm、外径寸法125μmの一般的な光ファイバを用いて構成してあるが、階段格子3によって分波された4つの光信号を受ける光信号入出力ポート5は、コア径が25μmのコア拡大化光ファイバ4本により構成されていることが特徴である。
【0048】
図5は、本発明の実施例1によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図で、実施例1で示した諸量に基づいて構成した階段格子を用いて作製した光信号合分波器の光信号強度の分布を焦点面上で計算したものである。この図5では、1チャネル分の光信号しかプロットしていないが、光信号はy軸に沿って並ぶ。光信号の集光スポットの大きさを考えると、x軸方向の大きさはレンズ倍率で決まるが、y軸方向ではx軸方向の大きさに比べ拡がっていることが分かる。
【0049】
なお、図5を含め図6,図7のグラフ中に示されている出射側の端面のスポットサイズは、スポットサイズを例示しているもので、グラフ上での位置に全く意味を持っていない。
【0050】
[実施例2]
図3は、本発明に係る光信号合分波器の実施例2を説明するための構成図で、図中符号6は光信号入出力ポートで、その他、図2と同じ機能を有する構成要素については同一の符号を付してある。
【0051】
この実施例2では、光信号入出力ポート6には、光ファイバのコア部を含む端面をくさび状に研磨したくさび形光ファイバが用いられている。くさび形光ファイバの研磨は、第1レンズ2によって平行化された光ビームの形状が紙面と平行な方向に大きく、紙面とは垂直な方向に小さくなるように行われている。また、光信号入出力ポート5は、4本の光ファイバで構成されているが、この光ファイバは単にコアを拡大したコア拡大化光ファイバである。
【0052】
図6は、本発明の実施例2によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図で、実施例2にしたがい、階段格子を照明する光ビームの大きさがy軸方向に比べx軸方向で1/2まで小さくなるように調整したくさび形光ファイバを光信号入出力ポート6に用いたときに焦点面上で得られる集光スポットの大きさを示したものである。
【0053】
その結果、焦点面上での光信号の集光スポットの大きさがx軸およびy軸でほぼ等しくなっている。いずれの場合も、光信号入出力ポート6の端面におけるビーム径あるいは導波路径に比べ、焦点面上での集光スポットの少なくとも一つの軸におけるビーム径が大きくなっていることが分かる。このことは、本発明において提案した光信号合分波器の挿入損失を低減するためには、光信号入出力ポート1の端面におけるビーム径あるいは導波路径に比べ、光信号入出力ポート5におけるビーム径あるいは導波路径を大きくすることが極めて有効であることを示している。
【0054】
なお、この実施例2においては、出射側にくさび形光ファイバを用いた場合であるが、このくさび形光ファイバ自体の出射側の端面(回折格子側)において、光スポットは円形となっているため、図6に示すようなスポットサイズを示している(出射側の端面から離れると、くさび形形状の作用により光スポットの形状は楕円になってくる)。この場合にもグラフ上での位置については意味を持っていない。
【0055】
[実施例3]
図4は、本発明に係る光信号合分波器の実施例3を説明するための構成図で、図中符号7は複数配列レンズで、その他、図3と同じ機能を有する構成要素については同一の符号を付してある。
【0056】
この実施例3では、光信号入出力ポート6には、光ファイバのコア部を含む端面をくさび状に研磨したくさび形光ファイバが用いられている。このくさび形光ファイバの研磨は、第1レンズ2によって平行化された光ビームの形状が紙面と平行な方向に大きく、紙面とは垂直な方向に小さくなるように行われている。階段格子3を経た光信号は、第2レンズ4により集光されるが、複数配列レンズ7により各信号光毎により小さなサイズに集光されて光信号入出力ポート5に導かれる。光信号入出力ポート5は、4本の光ファイバで構成されているが、ここでもコア径を拡大したコア拡大化光ファイバを用いている。
【0057】
図7は、本発明の実施例3によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図で、この実施例3にしたがって第2レンズ4の後に複数配列レンズ7を設け、信号光毎に入出力ポート5に高い効率で結合するようにした系の集光スポットの大きさを示したものである。集光スポットは、光信号入出力ポート6の端面におけるビーム径あるいは導波路径に比べ大きいが、光信号入出力ポート5におけるビーム径あるいは導波路径にほぼ等しい大きさとなっており、高い結合効率を得ることができる。
【0058】
なお、この実施例3においては、出射側にくさび形光ファイバを用いた場合であるが、このくさび形光ファイバ自体の出射側の端面(回折格子側)において、光スポットは円形となっているため、図7に示すようなスポットサイズを示している(出射側の端面から離れると、くさび形形状の作用により光スポットの形状は楕円になってくる)。この場合にもグラフ上での位置については意味を持っていない。
【0059】
なお、上述した各実施例においては、全て透過型の階段格子を用いており、また、光信号入出力ポートを構成する導波路として広く一般的に用いられている光ファイバを用いている。しかしながら、本発明において開示した光信号合分波器は、反射型の階段格子やAWG(アレイド・ウエイブガイド・グレーティング)など一般的に入射光を実質的に多光束に分け、これら多光束の間の干渉を利用するような回折格子を用いる光信号合分波器や、より柔軟な形状が実現可能な導波路で光信号入出力ポートを構成した光信号合分波器においても有効である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光信号を入出力する複数の光信号入出力ポートと、一方の光信号入出力ポートからの光信号を平行化するための第1のレンズと、他方の光信号入出力ポートへの光信号を集光するための第2のレンズを有し、光路上に、入射光束を実効的に整数iで識別されるM個の多光束に分けるとともに、θ0およびΔθを定数として第i番目の光束に位相差θ0+iΔθ+δθi与える機能を有する回折格子を設け、回折格子は、多光束全体の連続する3つの部分に対して、第1番目から第m番目までの光束にδθ1、第(m+1)番目から第n番目までの光束にδθ2、さらに第(n+1)番目から第M番目までの光束にδθ3の位相差を与えた光信号の合分波動作を行う回折格子であって、複数の光信号を導くため複数の導波路を配置した他方の光信号入出力ポートは、少なくとも一つ以上の導波路の端面における導波路径が、波長が異なる複数の光信号を一つの光信号として重畳して入出力する一方の光信号入出力ポートの端面における導波路径に比べて大きくしたので、階段格子やAWGなど、実効的に多光束干渉を利用して光信号の合分波を行わせるような回折格子を用いて挿入損失の小さな光信号合分波器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学媒質ブロックを説明するための図である。
【図2】本発明に係る光信号合分波器の実施例1を説明するための構成図である。
【図3】本発明に係る光信号合分波器の実施例2を説明するための構成図である。
【図4】本発明に係る光信号合分波器の実施例3を説明するための構成図である。
【図5】本発明の実施例1によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図である。
【図6】本発明の実施例2によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図である。
【図7】本発明の実施例3によって得られる焦点面上における光信号の集光サイズを示す図である。
【符号の説明】
1 光信号入出力ポート
2 第1レンズ
3 階段格子
4 第2レンズ
5,6 光信号入出力ポート
7 複数配列レンズ
Claims (4)
- 波長が異なる複数の光信号を多重化した一つの光信号を、波長毎に異なる位置に分波し、あるいは、その逆動作として異なる位置から出射する波長が異なる複数の光信号を一つの光信号として多重化する光信号合分波器において、
前記光信号を入出力する複数の光信号入出力ポートと、一方の光信号入出力ポートからの光信号を平行化するための第1のレンズと、他方の光信号入出力ポートへの光信号を集光するための第2のレンズを有し、
光路上に、入射光束を実効的に整数iで識別されるM個の多光束に分けるとともに、θ0およびΔθを定数として第i番目の光束に位相差θ0+iΔθ+δθi与える機能を有する回折格子を設け、
該回折格子は、多光束全体の連続する3つの部分に対して、第1番目から第m番目までの光束にδθ1、第(m+1)番目から第n番目までの光束にδθ2、さらに第(n+1)番目から第M番目までの光束にδθ3の位相差を与えた光信号の合分波動作を行う回折格子であって、
前記複数の光信号を導くため複数の導波路を配置した前記他方の光信号入出力ポートは、少なくとも一つ以上の導波路の端面における導波路径が、波長が異なる複数の光信号を一つの光信号として重畳して入出力する前記一方の光信号入出力ポートの端面における導波路径に比べて大きいことを特徴とする光信号合分波器。 - 前記一方の光信号入出力ポートの射出端あるいは入射端の形状は、その端面において回折格子を挟んで対向して置かれる他方の光信号入出力ポートの配列方向と平行な方向に相対的に狭く、かつ前記配列方向とは90度の角度をなす方向に相対的に広いことを特徴とする請求項1に記載の光信号合分波器。
- 前記他方の光信号入出力ポートの前段に波長が異なる複数の光信号の数に対応した複数のレンズを配置することを特徴とする請求項1又は2に記載の光信号合分波器。
- 前記回折格子は、階段格子あるいはアレイド・ウェイブガイド・グレーティングであることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の光信号合分波器。
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KR100772557B1 (ko) | 2006-06-15 | 2007-11-02 | 경북대학교 산학협력단 | 마이크로 옵틱 마하젠더 간섭계 기반의 계측 장치 |
WO2015032262A1 (zh) * | 2013-09-03 | 2015-03-12 | 苏州大学张家港工业技术研究院 | 一种透射式分光光栅及干涉光刻系统 |
WO2023027523A1 (ko) * | 2021-08-27 | 2023-03-02 | 경북대학교 산학협력단 | 마이크로옵틱 마하젠더 간섭계의 파장대역 특성을 원하는 형상으로 제어하는 방법 |
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2003
- 2003-06-18 JP JP2003173892A patent/JP2005010423A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100772557B1 (ko) | 2006-06-15 | 2007-11-02 | 경북대학교 산학협력단 | 마이크로 옵틱 마하젠더 간섭계 기반의 계측 장치 |
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