JP2005010006A - スポッティング装置 - Google Patents

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JP2005010006A JP2003174249A JP2003174249A JP2005010006A JP 2005010006 A JP2005010006 A JP 2005010006A JP 2003174249 A JP2003174249 A JP 2003174249A JP 2003174249 A JP2003174249 A JP 2003174249A JP 2005010006 A JP2005010006 A JP 2005010006A
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Naoki Yokogawa
直毅 横川
Mitsuhiro Tachibana
光廣 立花
Shuji Ishibashi
修司 石橋
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Hitachi Software Engineering Co Ltd
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Abstract

【課題】任意の形状、大きさのメンブレン上にマクロアレイを作製可能にする。
【解決手段】メンブレントレイ11のメンブレン設置面を全面強磁性体にし、非固定の磁石付き領域可変メンブレン固定枠13で任意の形状、大きさのメンブレン12の縁を抑え、固定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メンブレン等の基体上にマクロアレイを作製するためのスポッティング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から生化学における遺伝子などの研究では、スライドガラスやナイロン又はニトロセルロースメンブレンなどの固定化基体にDNAやタンパク質などの生体分子を高密度にスポットしたマイクロアレイあるいはマクロアレイなどを用いて、ハイブリダイズなどの実験を行ってきた。マイクロアレイあるいはマクロアレイは、マイクロタイタープレートに分注された多数種類の生体高分子をスポッティング装置に装着された複数本のスポットピンでピックアップし、スライドガラスあるいはメンブレン等の固定化基体上に予め決められた配列に従ってスポットすることにより作製される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
メンブレンにマクロアレイを作製する際には、メンブレンを固定する必要がある。しかし、メンブレンは不定型であるため、使用するマイクロアレイヤーの仕様で規定された形状、大きさにメンブレンをカットしなければならず、ユーザによる形状、大きさの選択の余地が無いという問題がある。
【0004】
スポッティング装置においてマクロアレイを作製するためにメンブレン上にスポッティングを行う場合、既存のスライド固定面にメンブレントレイを装着するが、スライド表面とメンブレン表面の高さが異なるため、高さ方向のスポット位置を変更しなければならない。また、スポットピンを用いて生体分子をマイクロタイタープレートからピックアップし基体上にスポッティングする際に、ピックアップからスポッティングまでの間の生体分子の蒸発量削減、及びスポッティング時間の短縮のため、可能な限り低い軌道でスポットピンを動かしていることにより、軌道の修正のためのセンサ位置変更も伴うという問題がある。また、既存のスライド固定面にメンブレントレイを装着させる場合、スポッティング装置に付属しているスライドスタッカーによるメンブレンの自動交換はできないという問題がある。
【0005】
本発明は、メンブレン固定方法あるいはスポッティング装置に対するこのような問題認識のもとに、任意の形状、大きさのメンブレンを使用でき、マイクロアレイ及びマクロアレイの作製を基体の自動交換も含めて、変更を加えることなく行うことができるスポッティング装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成すべく、任意の形状、大きさのメンブレンを固定できるメンブレントレイ及び、メンブレントレイ及びスライドトレイを併用できるスポッティング装置を開発した。本発明によるスポッティング装置は、外形寸法が等しいスライドトレイとメンブレントレイを有しており、変更することなくトレイを交換するだけで、マイクロアレイ作製及びマクロアレイ作製を行うことができる。
【0007】
すなわち、本発明のスポッティング装置は、メンブレントレイ上にメンブレンを固定するための器具として、メンブレントレイとの間に磁力による吸引力が作用する平板状の本体部と、当該本体部の一端に設けられ当該本体部の横方向の幅以上の幅の溝を有する連結部とを有する4個の枠部材を、連結部によって相互に結合した枠状のメンブレン固定枠を有する。メンブレン固定枠の中央の空間は可変であり、メンブレントレイのメンブレン設置面の大きさの範囲内で、任意の形状、大きさのメンブレンを設置し、メンブレン固定枠をメンブレンのサイズに合わせて変化させ、メンブレンの各縁を抑えるように置くことでメンブレンを固定する。
【0008】
また、本発明の他の態様のメンブレントレイは、メンブレン載置面に、メンブレントレイとの間に磁力による吸引力が作用する細長い板状の形状をした回転ブレードを2個備え、この2個の回転ブレードはメンブレントレイの表面に平行な互いに略直交する回転軸の回りに回動可能になっている。このメンブレントレイによっても任意の形状、大きさのメンブレンをメンブレントレイのメンブレン設置面に固定することができる。
【0009】
本発明でいう生体分子とは、スライドガラスやナイロンメンブレン等に固定化され、サンプル中のターゲット生体分子とハイブリダイゼーション反応を起こすプローブとして使用されるもので、DNA、RNA、タンパク質等の生体分子を指す。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する場合の一形態を、図面を参照して具体的に説明する。
ここでは、マクロアレイ作製用にメンブレンを固定するメンブレントレイ、及びマクロアレイ及びマイクロアレイを作製するスポッティング装置について説明する。
【0011】
図1は、本発明によるメンブレントレイの一例を示す概念図である。このメンブレントレイ11は、メンブレン設置面及びそれに付随する任意の形状、大きさのメンブレン12を固定する磁石付き領域可変メンブレン固定枠13から構成される。メンブレントレイ11は、メンブレン設置面に磁石が吸着できるように材料が選択される。磁石付き領域可変メンブレン固定枠13は、互いに等しい4つの枠部材21,22,23,24から構成されている。4つの枠部材は、それぞれが他の一つの枠部材をくわえ込みながら、更に別の一つの枠部材にくわえ込まれる形で組み合わされ、中央に大きさ可変の四角形の空間を形成するようになっている。
【0012】
図2は、磁石付き領域可変メンブレン固定枠13を構成する枠部材21の長手方向断面図である。図には1個の枠部材21のみを示したが、残りの3個の枠部材も同じ寸法で同じ形状を有している。枠部材21は、平板状の本体部31、本体部31の一端に設置された連結部32、本体部31の他端に設置されたストッパ33を有し、本体部31の下面には永久磁石34が貼付されている。連結部32は下方に本体部31の横幅以上の幅の浅い溝を有するU字状の部分であり、その枠部材と直交するように置かれた他の枠部材の本体部を上方から包み込むようにして連結部32を重ねることにより、その溝に他の枠部材の本体部をくわえ込んで2つの枠部材が連結される。
【0013】
図3は、磁石付き領域可変メンブレン固定枠の中央に形成される空間の大きさを変化させた状態を示す図である。枠部材の本体部31に固定する連結部32の位置を変えることにより、固定枠の内部に形成される空間は図3(a)に示す最小領域から、図3(b)に示す最大領域まで可変することができる。4つの枠部材を相互に連結して形成された磁石付き領域可変メンブレン固定枠13は、永久磁石34とメンブレン設置面との磁力によって、メンブレン設置面にメンブレン12を固定することができ、固定枠の内部に形成された空間がスポット可能領域となる。
【0014】
図4は、メンブレンを固定するメンブレントレイとスライドガラスを固定するスライドトレイを併用可能な本発明によるスポッティング装置の一例を示す概念図である。
【0015】
このスポッティング装置は、スポットピン41を複数本装着できるピンヘッド42を備える。ピンヘッド42は、X軸駆動部43、Y軸駆動部44、Z軸駆動部45によってX、Y、Z方向に3次元的に移動可能である。支持台46上には固定機構48a,48bが設けられ、メンブレントレイ11は固定機構48a,48bに固定される。支持台46上には、また、複数種類の生体分子が各ウェルに分注されたマイクロタイタープレート47が載置されている。メンブレントレイ11は、マイクロアレイ作製用にスライド51を固定するスライドトレイ52と等しい外形寸法を持っている。このように、メンブレントレイ11は、スライドトレイ52と外形寸法が等しいため、共通の固定機構48a,48bを使用して固定することができる。マイクロタイタープレート47に分注された生体分子は、スポットピン41によりピックアップされ、メンブレントレイ11上のメンブレン12あるいはスライドトレイ52上のスライド51上にスポッティングされる。
【0016】
図5は、本発明によるメンブレントレイの他の例を示す概念図である。図5(a)は本例のメンブレントレイの平面図、図5(b)(c)はそのAA断面図である。
【0017】
本例のメンブレントレイ61は、メンブレン設置面に、メンブレン12を固定するためのメンブレン固定用回転ブレード64,66を備える。メンブレン固定用回転ブレード64,66は、メンブレントレイ61に固定された基準ブロック62に対して回転可能に取り付けられた回転軸63,65を中心に回動可能になっている。また、メンブレン固定用回転ブレード64,66とメンブレントレイ61とは、両者の間に磁力による吸引力が作用するように材料選択されている。
【0018】
次に、このメンブレントレイ61上にメンブレン12を固定する方法について説明する。最初、図5(a)に示すように、メンブレン固定用回転ブレード64,66をメンブレントレイ61の上方に向けて回転させた状態で、任意の寸法のメンブレン12をその一つの角をメンブレントレイ61の基準ブロック62に突き当てて位置決めする。次に、図5(b)に示すように、メンブレン固定用回転ブレード64,66をメンブレン12の2方の縁部上を覆うように倒す。このときメンブレン固定用回転ブレード64,66とメンブレントレイ61との間には磁力による吸引力が作用するため、メンブレン12の2方の縁部はメンブレン固定用回転ブレード64,66によって押さえられ固定される。その後、基準ブロック62に対して対角方向に位置するメンブレン12の角を、メンブレントレイ61との間に磁力による吸引力が作用するプレート65で押さえる。こうして2辺と一つの角部を押さえることにより、メンブレン12はメンブレントレイ61のメンブレン載置面に固定される。
【0019】
図6は、スライドスタッカーを付属させたスポッティング装置の一例を示す概念図である。スポッティング装置は図4に示したものと同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0020】
スライドトレイあるいはメンブレントレイは、トレイ搬送Y軸駆動部71によって、スライドスタッカー72内のトレイ棚73に収納される。トレイ棚73はトレイ搬送Z軸駆動部74によって上下に移動し、トレイの交換が可能になっている。本発明では、メンブレントレイとスライドトレイの外形寸法が等しいため、いずれのトレイに対しても同じスライドスタッカー72を併用可能である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば任意の形状、大きさのメンブレンを固定できるため、各ユーザの実験条件に最適なマクロアレイを作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるメンブレントレイの一例を示す概念図。
【図2】磁石付き領域可変メンブレン固定枠を構成する枠部材の長手方向断面図。
【図3】磁石付き領域可変メンブレン固定枠の中央に形成される空間の大きさを変化させた状態を示す図。
【図4】本発明によるスポッティング装置の一例を示す概念図。
【図5】本発明によるメンブレントレイの他の例を示す概念図。
【図6】スライドスタッカーを付属させたスポッティング装置の一例を示す概念図。
【符号の説明】
11…メンブレントレイ、12…メンブレン、13…磁石付き領域可変メンブレン固定枠、21〜24…枠部材、31…本体部、32…連結部、33…ストッパ、34…永久磁石、41…スポットピン、42…ピンヘッド、43…X軸駆動部、44…Y軸駆動部、45…Z軸駆動部、46…支持台、47…マイクロタイタープレート、48a,48b…固定機構、51…スライド、52…スライドトレイ、61…メンブレントレイ、62…基準ブロック、63,65…回転軸、64,66…メンブレン固定用回転ブレード、71…トレイ搬送Y軸駆動部、72…スライドスタッカー、73…トレイ棚、74…トレイ搬送Z軸駆動部74

Claims (3)

  1. 複数のスポットピンを装着したピンヘッドと、前記ピンヘッドを上下方向及び水平方向に駆動する駆動機構と、メンブレントレイを載置する支持台とを備え、前記メンブレントレイ上に固定されたメンブレンに前記複数のスポットピンによって生体分子をスポットするスポッティング装置において、
    前記メンブレントレイ上にメンブレンを固定するための器具として、前記メンブレントレイとの間に磁力による吸引力が作用する平板状の本体部と、当該本体部の一端に設けられ当該本体部の横方向の幅以上の幅の溝を有する連結部とを有する4個の枠部材を、前記連結部によって相互に結合した枠状のメンブレン固定枠が付属していることを特徴とするスポッティング装置。
  2. 複数のスポットピンを装着したピンヘッドと、前記ピンヘッドを上下方向及び水平方向に駆動する駆動機構と、メンブレントレイを載置する支持台とを備え、前記メンブレントレイ上に固定されたメンブレンに前記複数のスポットピンによって生体分子をスポットするスポット装置において、
    前記メンブレントレイは、メンブレン載置面に、当該メンブレントレイとの間に磁力による吸引力が作用する細長い板状の形状をした回転ブレードを2個備え、前記2個の回転ブレードは前記メンブレントレイの表面に平行な互いに略直交する回転軸の回りに回動可能であることを特徴とするスポッティング装置。
  3. 請求項1又は2記載のスポッティング装置において、前記支持台は複数のスライドを保持するスライドトレイを載置することができ、前記メンブレントレイは前記スライドトレイと同じ外形寸法を有することを特徴とするスポッティング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109971830A (zh) * 2019-04-04 2019-07-05 温州医科大学 一种简易的用于dna斑点杂交的实验装置
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WO2023281949A1 (ja) * 2021-07-05 2023-01-12 株式会社日立ハイテク スライドガラス供給収納ユニットおよび試料処理システム

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