JP2005009607A - Torque converter - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用のトランスミッションに用いられるトルクコンバータに関する。車両におけるエンジンのクランクシャフトとトランスミッションとの間には、トルク伝達装置としてのトルクコンバータが設けられている。
【0002】
【従来の技術】
従来のトルクコンバータの外枠の部分を構成してクランクシャフトと一体に回転するポンプインペラには、動力伝達部材が一体に結合されている。動力伝達部材は筒部とフランジとから構成されており、フランジの外周がポンプインペラに形成された孔の内周面に溶接されている。
【0003】
動力伝達部材の筒部には、動力伝達部材に隣接するトランスミッションに取りつけられたシール材が摺動自在に接触しており、オイルポンプをチェーン駆動するためのスプロケットが取りつけられている。このため、ポンプインペラと動力伝達部材との間にはオイルポンプを駆動するために大きな捩りモーメントが加わり、これに対抗するために動力伝達部材の硬度が熱処理などによって高められている。
【0004】
このようなトルクコンバータとしては以下のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−70949号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、動力伝達部材の筒部に外形寸法の大きなフランジを設ける一方、ポンプインペラに内径寸法の大きな孔を形成したのちに、両者を溶接結合することになるため、動力伝達部材についてはフランジを設けるために製作コストが高くなり、しかも筒部にフランジを設けているために在庫部品として保管する際には無駄な空間を多く占領して動力伝達部材の占有空間が大きくなり、ポンプインペラについては1枚の板材から絞り加工して内部を削り取って孔を形成するために不要部材が多くなって材料の歩留まりが悪く、双方の部材にとって不利になる。
【0007】
この問題を解決するには、改良案として図9のようにフランジを持たない筒部のみの動力伝達部材1をポンプインペラ2に突き合わせて溶接することが考えられる。この場合は、大きなモーメントが加わる部分に溶接部3が位置するため、溶接強度を上げるためにポンプインペラ2の外面からの溶接ビード幅L0を大きくしなければならず、結果として動力伝達部材1の外周面の軸方向での多くを溶接部3が占有してしまい、そのために動力伝達部材1の外周面と摺動するトランスミッションのシール材もトランスミッション側へ移動せざるを得ず、トルクコンバータとトランスミッションとの占有空間が大型化するという問題と、更には動力伝達部材1に予め施した熱処理による硬度が溶接部3の増大により鈍って強度が低下するという問題とがあり、フランジを有しない筒部のみの動力伝達部材の採用が困難である。
【0008】
そこで本発明は、上記の課題を解決したトルクコンバータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るトルクコンバータの構成は、動力伝達部材は従来とは異なってフランジを有しない筒部のみで形成し、動力伝達部材の端部の外周面であって入力部材の外面と交わる位置よりも軸方向の内側に溶接空間を形成し、当該溶接空間の内部に溶接部を配置したことを特徴とする。
【0010】
このようなトルクコンバータでは、入力部材の外面よりも軸方向での内側に溶接空間を形成し、当該溶接空間の内部に溶接部を配置したので、入力部材の外面から露出する溶接ビード幅が小さい。このため、従来は採用が難しかった筒部のみの動力伝達部材を入力部材に溶接する方法を採用することが可能になる。
【0011】
請求項2に係るトルクコンバータの構成は、請求項1に記載のトルクコンバータにおいて、前記溶接空間は、動力伝達部材には形成せずに、入力部材にのみ形成したことを特徴とする。
【0012】
このようなトルクコンバータでは、動力伝達部材に形成することなく、入力部材にのみ溶接空間を形成するので、溶接空間の加工をひとつの部材のみに行なえばよく、トルクコンバータの製造コストが低く抑えられる。
【0013】
請求項3に係るトルクコンバータの構成は、請求項1〜2のいずれかに記載のトルクコンバータにおいて、動力伝達部材の端部を入力部材の孔に嵌合したことを特徴とする。
【0014】
このようなトルクコンバータでは、動力伝達部材の端部を入力部材の孔に嵌合することから、溶接部の強度は小さくても足りることになる。
【0015】
請求項4に係るトルクコンバータの構成は、請求項3に記載のトルクコンバータにおいて、動力伝達部材の端部に外インロウ部を形成する一方、入力部材における孔には外被嵌合部を形成し、外被嵌合部に外インロウ部を嵌合したことを特徴とする。
【0016】
このようなトルクコンバータでは、動力伝達部材の端部を入力部材の孔に嵌合するだけでなく、入力部材の外被嵌合部に動力伝達部材の端部の外インロウ部を嵌合するので、同じ強度を得ようとする場合は、より小さな溶接で済ませることができる。
【0017】
請求項5に係るトルクコンバータの構成は、請求項1〜2のいずれかに記載のトルクコンバータにおいて、入力部材における孔の近傍に薄肉部を形成し、当該薄肉部に動力伝達部材の端部を突き合わせたことを特徴とする。
【0018】
このようなトルクコンバータでは、入力部材に形成する溶接空間の加工が容易になる。
【0019】
請求項6に係るトルクコンバータの構成は、請求項1〜2のいずれかに記載のトルクコンバータにおいて、入力部材における孔の近傍に動力伝達部材へ向かって突出する内インロウ部を形成する一方、動力伝達部材の端部には内被嵌合部を形成し、内被嵌合部に内インロウ部を嵌合したことを特徴とする。
【0020】
このようなトルクコンバータでは、動力伝達部材の端部の内被嵌合部に入力部材の内インロウ部を嵌合するので、同じ強度を得ようとする場合は、より小さな溶接で済ませることができる。
【0021】
請求項7に係るトルクコンバータの構成は、動力伝達部材は従来とは異なってフランジを有しない筒部のみで形成し、入力部材における孔の近傍に外側へ向かって筒状に突出する内インロウ部を形成する一方、動力伝達部材の端部には内被嵌合部を形成し、内被嵌合部に内インロウ部を嵌合し、動力伝達部材の外周面と入力部材の外面とが交わる位置を溶接したことを特徴とする。
【0022】
このようなトルクコンバータでは、入力部材と動力伝達部材との当接する部分が円筒面および当該円筒面と直角な平面を形成するので、一方から他方へ加わる力をこれらの円筒面や平面で受けることができ、小さな溶接で足りる。このため、従来は採用が難しかった筒部のみの動力伝達部材を入力部材に溶接する構成を採用することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるトルクコンバータの実施の形態を説明する。
【0024】
(a)実施の形態1
まず、実施の形態1を図1に示す。
【0025】
図1のトルクコンバータの右方に設けられた図示しないエンジンのクランクシャフトにコンバータカバー4が結合されており、コンバータカバー4にポンプインペラ2を結合することで、コンバータハウジング5が構成されている。ポンプインペラ2の内部には複数のブレード13を介してコア14が設けられている。ポンプインペラ2の左側には、動力伝達部材1が溶接結合されている。一方、トルクコンバータの左方に設けられた図示しないトランスミッションの入力軸6にタービンハブ7がスプライン嵌合され、タービンハブ7にはタービンランナ8が結合されている。ポンプインペラ2とタービンランナ8との間にはステータ9が設けられ、ステータ9は図示しないトランスミッションに固定されたステータシャフト11にワンウエイクラッチ17を介して取り付けられている。
【0026】
クランクシャフトからコンバータハウジング5に入力されたトルクは、流体を介してタービンランナ8へと伝わり、タービンハブ7からトランスミッションの入力軸6へ伝達される。そして、ポンプインペラ2とタービンランナ8との回転数の差が大きい作動状態においては、ステータ9によるトルク増幅作用が働き、タービンランナ8は大きなトルクで回転させられる。ポンプインペラ2とタービンランナ8との回転数の差が小さくなると、トルク増幅作用はなくなり、流体継手としてポンプインペラ2からタービンランナ8へ動力が伝えられる。
【0027】
所定の速度以上においてコンバータカバー4とタービンハブ7とを直結するために、ロックアップピストン15が軸方向へ移動自在にタービンハブ7の外周部に設けられており、ロックアップピストン15におけるコンバータカバー4に当接する位置には摩擦材10が接着されている。そして、ロックアップピストン15とタービンハブ7との間には吸振ダンパ11が設けられており、制御室12の作動液の圧力によって制御されるロックアップピストン15が右方へ移動して摩擦材10がコンバータカバー4に圧接されて直結された場合には、コンバータカバー4の回転トルクが吸振ダンパ11を介してタービンハブ7に伝達される。
【0028】
このトルクコンバータの左側にはトランスミッションが組みつけられるようになっており、当該トランスミッション内には図示しないオイルポンプが設けられる。エンジンからコンバータカバー4を介して入力部材としてのポンプインペラ2に入力された回転力を、チェーンなどを介してこのオイルポンプに伝達するための動力伝達手段が設けられる。すなわち、ポンプインペラ2の外側には動力伝達部材1の端部が結合され、動力伝達部材1の外周面には動力伝達手段の一部である例えばチェーンドライブ用のスプロケットギヤ18が設けられる。また、このトルクコンバータとトランスミッションとの結合部から潤滑油が漏れないように、トランスミッションの内周面に取りつけられたシール16が動力伝達部材1の外周面に摺動接触する。
【0029】
前記ポンプインペラ2と動力伝達部材1との結合構造の詳細を、図2に基づいて説明する。動力伝達部材1は従来とは異なってフランジを設けることなく、筒部のみで形成されており、動力伝達部材1の端部がポンプインペラ2に形成した孔2aに嵌合されている。そして、ポンプインペラ2の外面よりも軸方向での内側に、断面形状が略三角形の部分を円周に沿って形成した溶接空間20が形成され、当該溶接空間20の内部に溶接部3が配置されて、溶接部3の一部が溶接空間20からはみ出している。溶接空間20は、動力伝達部材1には形成せずに、ポンプインペラ2にのみ形成している。溶接空間20における角度θの値は20〜40度の範囲が好ましく、本実施の形態ではθ=30度となっている。21は、動力伝達部材1の外周面を研磨する際の作業性を考慮して、動力伝達部材1の外周面と溶接部3との間に形成された研磨用逃げ溝である。
【0030】
このようなポンプインペラと動力伝達部材との結合構造を採用すると、前記の改良案である図9ではポンプインペラ2の外面と動力伝達部材1の外周面との交差する位置に溶接部3が配置されているために溶接ビード幅がL0となって大きくなるが、図2のように軸方向でのポンプインペラ2の外面よりも内側に溶接空間20を形成し、当該溶接空間20の内部に溶接部3を配置したので、溶接部3が従来に比べて内側へ移動し、ポンプインペラ2の外面から露出する溶接ビード幅がL1となって図9の場合よりも小さい。このため、従来は採用が難しかった筒部のみの動力伝達部材をポンプインペラに溶接する方式を採用することが可能になる。また、溶接空間20の内部に溶接部3を配置したので、溶接ビードが溶接空間20の内部に深く入り込んで、母材の溶ける量が少なくても双方の部材に挟まれた部分に溶接部3が形成されて高い強度が得られる。更に、溶接空間20は、動力伝達部材1に形成することなく、ポンプインペラ2にのみ形成するので、溶接空間20の加工をひとつの部材のみに行なえばよく、トルクコンバータの製造コストが低く抑えられる。更に、動力伝達部材1の端部をポンプインペラ2の孔に嵌合することから、溶接部の強度は小さくても足りることになる。更に、溶接部が小さくなったので、動力伝達部材1に対して硬度を高めるために予め行なった熱処理に対する悪影響を小さく抑えることができる。
【0031】
ポンプインペラ2を固定して動力伝達部材1に荷重Fを加えた場合の鉛直方向での釣り合いの関係を図8(b)に示す。図9の改良案の場合を示した図8(a)では溶接部3からの反力R1のみが作用するが、図8(b)では、動力伝達部材1がポンプインペラ2の孔に嵌合されているために、反力R1に加えてポンプインペラ2からの反力R2が作用し、F=R1+R2となることから、反力R1の値は図8(a)の反力R1の値より小さくても足りることになり、溶接部3が小さくても足りることがわかる。
【0032】
(c)実施の形態2
次に、実施の形態2を図3に示す。この実施の形態は、実施の形態1におけるポンプインペラと動力伝達部材との結合部のみが異なるので、異なる部分のみを説明する。
【0033】
図3に示すように、動力伝達部材1の端部に外インロウ部1aを形成する一方、ポンプインペラ2における孔となる部分には外被嵌合部2bを形成し、外被嵌合部2bに外インロウ部1aがインロウ嵌合されている。外インロウ部1a,外被嵌合部2bの厚さtは、ポンプインペラ2の厚さの半分くらいであり、具体的には40〜60%が望ましい。外インロウ部1aと外被嵌合部2bとのインロウ嵌合の嵌め合いは一般的にすきまばめとするが、特に大きな強度がほしい場合は締まりばめとしてもよい。
【0034】
このようなトルクコンバータでは、ポンプインペラ2の外被嵌合部2bに動力伝達部材1の端部の外インロウ部1aをインロウ嵌合するので、ポンプインペラ2と動力伝達部材1との相互間での位置決めが正確に行なわれ、溶接作業の作業性が良い。また、インロウ嵌合をしているため、同じ強度を得ようとする場合は、より小さな溶接で済ませることができる。
【0035】
ポンプインペラ2を固定して動力伝達部材1に荷重Fを加えた場合の鉛直方向での釣り合いの関係を図8(c)に示す。図9の改良案の場合を示した図8(a)では溶接部3からの反力R1のみが作用するが、図8(c)でも反力R1に加えてポンプインペラ2からの反力R2が作用し、F=R1+R2となることから、反力R1の値は図8(a)の反力R1の値より小さくても足りることになり、溶接部3が小さくても足りることがわかる。また、モーメントの釣り合いを考えた場合に、図8(a),図8(b)では図示しないが溶接部3が荷重Fによるモーメントの反力を受け持つが、図8(c)ではインロウ嵌合した部分での水平方向の反力R3がモーメントの反力を受け持つ。
【0036】
その他の構成,作用は実施の形態1と同じなので、説明を省略する。
【0037】
(d)実施の形態3
次に、実施の形態3を図4に示す。この実施の形態は、実施の形態1におけるポンプインペラと動力伝達部材との結合部のみが異なるので、異なる部分のみを説明する。
【0038】
図4に示すように、ポンプインペラ2における孔2aの近傍に薄肉部2cが形成され、当該薄肉部2cに動力伝達部材1の端部を突き合わせた状態でポンプインペラ2と動力伝達部材1とが溶接結合されている。
【0039】
このようなトルクコンバータでは、ポンプインペラ2に形成する溶接空間20と、薄肉部2cを形成するために行なうための加工と、が連続して行なえ、ポンプインペラ2への加工が容易になる。
【0040】
ポンプインペラ2を固定して動力伝達部材1に荷重Fを加えた場合に生じる反力については、ポンプインペラ2に動力伝達部材1の端部を突き合わせて溶接しただけなので、図8(a)の従来の場合と同様に、反力はR1のみとなる。
【0041】
その他の構成,作用は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0042】
(e)実施の形態4
次に、実施の形態4を図5に示す。この実施の形態は、実施の形態1におけるポンプインペラと動力伝達部材との結合部のみが異なるので、異なる部分のみを説明する。
【0043】
図5に示すように、ポンプインペラ2における孔2aの近傍に動力伝達部材1へ向かって突出する筒状の内インロウ部2dを絞り加工によって形成する一方、動力伝達部材1の端部には内被嵌合部1bを形成し、内被嵌合部1bに内インロウ部2dがインロウ嵌合されている。この場合も、内インロウ部2dと内被嵌合部1bとのインロウ嵌合の嵌め合いは一般的にすきまばめとするが、特に大きな強度がほしい場合は締まりばめとしてもよい。
【0044】
このようなトルクコンバータでは、動力伝達部材1の端部の内被嵌合部1bにポンプインペラ2の内インロウ部2dをインロウ嵌合するので、ポンプインペラ2と動力伝達部材1との相互間での位置決めが正確に行なわれ、溶接作業の作業性が良い。また、インロウ嵌合をしているため、同じ強度を得ようとする場合は、図3に示すインロウ嵌合の場合と同様に、より小さな溶接部で済ませることができる。
【0045】
ポンプインペラ2を固定して動力伝達部材1に荷重Fを加えた場合に生じる反力については、図3のインロウ嵌合の場合に対し、インロウ部の形成する部材を逆にしただけであり、図8(c)の場合と同様に反力R1,R2,R3の3つの反力が作用し、溶接部3が小さくても足りることになる。そして、嵌合長さの増減は内インロウ部2dの長さを増減することによって行なうので、フランジ部の板厚による制限を受けることがなく、所望の長さを容易に得ることができる。
【0046】
その他の構成,作用は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
【0047】
(f)その他の実施の形態
実施の形態1〜4として示す図2〜図5は溶接空間の断面形状を三角形とした場合を示すものであるが、図2〜図5の形状を三角形に代えて図6(a)のように三角形のひとつの辺を略円弧形状にした溶接空間22や、図6(b)のように三角形のひとつの辺を2つの辺で形成した溶接空間23にすることもできる。
【0048】
これらの場合も溶接空間の断面形状が異なるだけであり、構成,作用は実施の形態1〜4と同じである。
【0049】
(g)実施の形態5
実施の形態1〜4とその他の実施の形態は、溶接空間を形成し、当該溶接空間の内部に溶接部を配置したものであるが、実施の形態5は、図7に示すように溶接空間を形成しないようにしたものである。図5の実施の形態4と図7とを比較すると解るように、動力伝達部材1の全長を少し短くし、動力伝達部材1の全長を短くした分だけポンプインペラ2に厚みを持たせると共に溶接空間20を廃止し、溶接部3は従来と同じ位置に設けたものである。この場合の溶接部3の大きさは、従来に比べて左右方向へ小さく、ポンプインペラ2の外面から露出する溶接ビード幅がL2≒L1となっている。
【0050】
このようなトルクコンバータでは、動力伝達部材1の端部の内被嵌合部1bにポンプインペラ2の内インロウ部2dをインロウ嵌合するので、ポンプインペラ2と動力伝達部材1との相互間での結合力が強い。インロウ嵌合する部分が軸方向に長いので、動力伝達部材1に(F×L3)のモーメントが作用する場合に対しても十分な強度が得られ、溶接部をかなり小さくできる。また、作動油の漏れに対しても有効に働く。溶接部3を従来に比べて小さくしても、インロウ嵌合であるため、実施の形態1〜4と同等の強度を得ることができる。
【0051】
ポンプインペラ2を固定して動力伝達部材1に荷重Fを加えた場合に生じる反力については、図5のインロウ嵌合した場合と同じであり、図8(c)の場合と同様に反力R1,R2,R3の3つの反力が作用し、溶接部3が小さくても足りることがわかる。
【0052】
なお、本実施の形態では溶接部を形成するための溶接空間を動力伝達部材の全周に亘って設けたが、全周に略等間隔に間欠的に設けるようにしても良い。また、溶接空間はポンプインペラにのみ形成したが、ポンプインペラから動力伝達部材にわたって溶接空間が設けられていてもよい。更に、溶接空間の形状は実施の形態として示したものに限らず、種々の形状が考えられる。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように、本発明に係るトルクコンバータによれば、入力部材の外側の面よりも軸方向での内側に溶接空間を形成し、当該溶接空間の内部に溶接部を配置したので、入力部材の外側の面から露出する溶接ビード幅を小さくできる。このため、従来は採用が難しかった筒部のみの動力伝達部材を入力部材に溶接する方式を採用することが可能になる。また、溶接空間の内部に溶接部を配置したので、溶接ビードが溶接空間の内部に深く入り込んで、母材の溶ける量が少なくても双方の部材に挟まれた部分に溶接部が形成されて高い強度が得られる。更に、溶接部が小さくできるので、動力伝達部材に硬度を高めるために予め施された熱処理に対する悪影響を小さく抑えることができる。
【0054】
また、動力伝達部材は筒部のみで形成し、入力部材における孔の近傍に動力伝達部材へ向かって筒状に突出する内インロウ部を形成する一方、動力伝達部材の端部には内被嵌合部を形成し、内被嵌合部に内インロウ部を嵌合し、入力部材の外面と動力伝達部材の外周面とが交わる位置を溶接したので、溶接部を小さくすることができ、溶接空間を形成することなく、筒部のみの動力伝達部材を入力部材に溶接する方式を採用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示すトルクコンバータの断面図。
【図2】本発明の実施の形態1の要部を示す断面図。
【図3】本発明の実施の形態2の要部を示す断面図。
【図4】本発明の実施の形態3の要部を示す断面図。
【図5】本発明の実施の形態4の要部を示す断面図。
【図6】本発明のその他の実施の形態の要部を示す断面図。
【図7】本発明の実施の形態5の要部を示す断面図。
【図8】本発明の実施の形態の結合部と、改良案の結合部と、に曲げモーメントが加わる場合の反力を比較して示す説明図。
【図9】従来のトルクコンバータの要部を示す断面図。
【符号の説明】
1…動力伝達部材
1a…外インロウ部
1b…内被嵌合部
2…ポンプインペラ(入力部材)
2a…孔
2b…外被嵌合部
2c…薄肉部
2d…内インロウ部
3…溶接部
20,22,23…溶接空間[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a torque converter used in a transmission for an automobile. A torque converter as a torque transmission device is provided between an engine crankshaft and a transmission in the vehicle.
[0002]
[Prior art]
A power transmission member is integrally coupled to a pump impeller that constitutes an outer frame portion of a conventional torque converter and rotates integrally with a crankshaft. The power transmission member is composed of a cylindrical portion and a flange, and the outer periphery of the flange is welded to the inner peripheral surface of a hole formed in the pump impeller.
[0003]
A seal member attached to the transmission adjacent to the power transmission member is slidably in contact with the cylindrical portion of the power transmission member, and a sprocket for driving the oil pump in a chain is attached. For this reason, a large torsional moment is applied between the pump impeller and the power transmission member to drive the oil pump, and the hardness of the power transmission member is increased by heat treatment or the like to counter this.
[0004]
Examples of such a torque converter include the following (see, for example, Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-70949
[Problems to be solved by the invention]
However, a flange having a large outer dimension is provided in the cylindrical portion of the power transmission member, and a hole having a large inner diameter is formed in the pump impeller, and then both are welded together. Therefore, a flange is provided for the power transmission member. Therefore, the manufacturing cost is high, and since the flange is provided in the cylindrical portion, when storing as a stock part, a lot of useless space is occupied and the occupied space of the power transmission member is increased. Since a hole is formed by drawing the plate material and scraping the inside thereof, the number of unnecessary members increases, resulting in poor material yield, which is disadvantageous for both members.
[0007]
In order to solve this problem, it is conceivable that the
[0008]
Then, an object of this invention is to provide the torque converter which solved said subject.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The configuration of the torque converter according to
[0010]
In such a torque converter, since the welding space is formed on the inner side in the axial direction than the outer surface of the input member and the welded portion is disposed inside the welding space, the width of the weld bead exposed from the outer surface of the input member is small. . For this reason, it becomes possible to employ a method of welding a power transmission member having only a cylindrical portion to the input member, which has conventionally been difficult to employ.
[0011]
The torque converter according to
[0012]
In such a torque converter, since the welding space is formed only in the input member without being formed in the power transmission member, the welding space only needs to be processed in one member, and the manufacturing cost of the torque converter can be kept low. .
[0013]
According to a third aspect of the present invention, there is provided the torque converter according to any one of the first and second aspects, wherein the end of the power transmission member is fitted in the hole of the input member.
[0014]
In such a torque converter, since the end of the power transmission member is fitted into the hole of the input member, the strength of the welded portion is sufficient.
[0015]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided the torque converter according to the third aspect, wherein the outer inlay portion is formed at the end of the power transmission member, while the outer fitting portion is formed in the hole in the input member. The outer inlay part is fitted to the jacket fitting part.
[0016]
In such a torque converter, not only the end of the power transmission member is fitted into the hole of the input member, but also the outer inlay portion of the end of the power transmission member is fitted into the outer cover fitting portion of the input member. When trying to obtain the same strength, smaller welding can be used.
[0017]
The torque converter according to
[0018]
In such a torque converter, processing of the welding space formed in the input member is facilitated.
[0019]
The configuration of the torque converter according to
[0020]
In such a torque converter, the inner inlay portion of the input member is fitted to the inner fitting portion of the end portion of the power transmission member. Therefore, if the same strength is to be obtained, smaller welding can be used. .
[0021]
The structure of the torque converter according to
[0022]
In such a torque converter, the abutting portion between the input member and the power transmission member forms a cylindrical surface and a plane perpendicular to the cylindrical surface, so that the force applied from one to the other is received by these cylindrical surfaces and planes. And small welding is enough. For this reason, it becomes possible to employ | adopt the structure which welds the power transmission member of only the cylinder part which was difficult to employ | adopt conventionally to an input member.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of a torque converter according to the present invention will be described below.
[0024]
(A)
First, the first embodiment is shown in FIG.
[0025]
A converter cover 4 is coupled to a crankshaft of an engine (not shown) provided on the right side of the torque converter of FIG. 1, and a
[0026]
Torque input from the crankshaft to the
[0027]
In order to directly connect the converter cover 4 and the
[0028]
A transmission is assembled on the left side of the torque converter, and an oil pump (not shown) is provided in the transmission. Power transmission means is provided for transmitting the rotational force input from the engine to the
[0029]
Details of the coupling structure between the
[0030]
When such a coupling structure of the pump impeller and the power transmission member is employed, the welded
[0031]
FIG. 8B shows the balance relationship in the vertical direction when the
[0032]
(C)
Next,
[0033]
As shown in FIG. 3, the outer inlay portion 1 a is formed at the end of the
[0034]
In such a torque converter, the outer impeller portion 1a at the end of the
[0035]
FIG. 8C shows the balance relationship in the vertical direction when the load F is applied to the
[0036]
Since other configurations and operations are the same as those of the first embodiment, description thereof is omitted.
[0037]
(D)
Next,
[0038]
As shown in FIG. 4, a
[0039]
In such a torque converter, the
[0040]
The reaction force generated when the
[0041]
Since other configurations and operations are the same as those of the first embodiment, description thereof is omitted.
[0042]
(E) Embodiment 4
Next, Embodiment 4 is shown in FIG. Since this embodiment is different only in the coupling portion between the pump impeller and the power transmission member in the first embodiment, only different portions will be described.
[0043]
As shown in FIG. 5, a cylindrical
[0044]
In such a torque converter, the
[0045]
About the reaction force generated when the
[0046]
Since other configurations and operations are the same as those of the first embodiment, description thereof is omitted.
[0047]
(F) Other Embodiments FIGS. 2 to 5 shown as
[0048]
In these cases, only the cross-sectional shape of the welding space is different, and the configuration and operation are the same as those of the first to fourth embodiments.
[0049]
(G)
In the first to fourth embodiments and other embodiments, a welding space is formed and a welded portion is arranged inside the welding space. However, the fifth embodiment is a welding space as shown in FIG. Is not formed. As understood from comparison between the fourth embodiment of FIG. 5 and FIG. 7, the overall length of the
[0050]
In such a torque converter, the
[0051]
The reaction force generated when the
[0052]
In this embodiment, the welding space for forming the welded portion is provided over the entire circumference of the power transmission member. However, the welding space may be provided intermittently at substantially equal intervals on the entire circumference. Moreover, although the welding space was formed only in the pump impeller, the welding space may be provided from the pump impeller to the power transmission member. Furthermore, the shape of the welding space is not limited to that shown in the embodiment, and various shapes are conceivable.
[0053]
【The invention's effect】
As can be seen from the above description, according to the torque converter according to the present invention, the welding space is formed on the inner side in the axial direction than the outer surface of the input member, and the welded portion is disposed inside the welding space. The width of the weld bead exposed from the outer surface of the input member can be reduced. For this reason, it becomes possible to employ | adopt the system which welds the power transmission member of only the cylinder part which was difficult to employ | adopt conventionally to an input member. In addition, since the welded portion is arranged inside the weld space, the weld bead penetrates deeply into the weld space, and the weld portion is formed in the portion sandwiched between both members even if the amount of the base metal melted is small. High strength can be obtained. Furthermore, since the welded portion can be made small, the adverse effect on the heat treatment applied in advance to increase the hardness of the power transmission member can be suppressed.
[0054]
Further, the power transmission member is formed only by the cylindrical portion, and an inner inrow portion that protrudes in a cylindrical shape toward the power transmission member is formed in the vicinity of the hole in the input member, while an inner cover is fitted at the end of the power transmission member. Since the joint portion is formed, the inner spigot portion is fitted to the inner fitting portion, and the position where the outer surface of the input member and the outer peripheral surface of the power transmission member intersect is welded, the welded portion can be reduced and welded. It is possible to employ a method in which a power transmission member having only a cylindrical portion is welded to an input member without forming a space.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a torque converter showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a main part of the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a main part of a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a sectional view showing a main part of a third embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a main part of a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing the main part of another embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a main part of a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a comparison of reaction forces when a bending moment is applied to the coupling portion of the embodiment of the present invention and the improved coupling portion.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a main part of a conventional torque converter.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
2a ...
Claims (7)
前記動力伝達部材を筒状に形成し、前記動力伝達部材の端部の外周面であって前記入力部材の外面と交わる位置よりも軸方向の内側に溶接空間を形成し、当該溶接空間の内部に前記溶接部を配置したことを特徴とするトルクコンバータ。Torque converter having a welded portion provided by welding and joining the outer peripheral surface of the end portion of the power transmission member for transmitting the rotational force of the input member to another device outside the vicinity of the hole formed in the input member of the torque converter In
The power transmission member is formed in a cylindrical shape, and a welding space is formed on the outer peripheral surface of the end portion of the power transmission member at an inner side in the axial direction from a position intersecting with the outer surface of the input member. A torque converter characterized in that the welded portion is disposed on the torque converter.
前記動力伝達部材を筒状に形成し、前記入力部材における孔の近傍に前記動力伝達部材へ向かって筒状に突出する内インロウ部を形成する一方、前記動力伝達部材の端部には内被嵌合部を形成し、前記内被嵌合部に前記内インロウ部を嵌合し、前記動力伝達部材の端部の外周面と前記入力部材の外面とが交わる位置を溶接したことを特徴とするトルクコンバータ。Torque converter having a welded portion provided by welding and joining the outer peripheral surface of the end portion of the power transmission member for transmitting the rotational force of the input member to another device outside the vicinity of the hole formed in the input member of the torque converter In
The power transmission member is formed in a cylindrical shape, and an inner inrow portion protruding in a cylindrical shape toward the power transmission member is formed in the vicinity of the hole in the input member, while an inner cover is formed at an end portion of the power transmission member. A fitting portion is formed, the inner inlay portion is fitted into the inner fitting portion, and a position where an outer peripheral surface of an end portion of the power transmission member and an outer surface of the input member intersect is welded. Torque converter.
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2003
- 2003-06-20 JP JP2003175669A patent/JP2005009607A/en active Pending
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