JP2005006292A - ネットワークシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ルータを立ち上げるだけで、矛盾のないネットワーク構成が自動的に構築される便利なネットワークシステムを提供する。
【解決手段】 複数のサブネット30〜34から構成されるネットワークシステムであって、複数のサブネット30〜34は、ネットIDによって識別されるとともに、ルータ10〜13を介して、ツリー状に接続され、ルータ10〜13は、複数のサブネットを接続する第1及び第2通信I/F部100及び101と、接続する複数のサブネットワークのネットIDを含むルータ情報を記憶するためのルータ情報記憶部103と、ルータ情報記憶部103に記憶されているルータ情報の更新を伴う立ち上げ処理であるコールドスタートを行う制御部102とを備え、制御部102は、コールドスタートの実行において、下流のサブネットワークに接続されている全てのルータにコールドスタートを実行させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ルータ装置を含む機器を接続する複数のサブネットワークから構成されるネットワークシステムに関し、特に、サブネットワークに接続されるルータ装置の起動時において自動的に矛盾のないネットワーク構成を構築する技術に関する。
通信ネットワークの拡大に伴い、様々な伝送メディアが存在している。同種又は異種の伝送メディアを使用して構成しているサブネットワーク(以下、単に「サブネット」ともいう。)を接続する様々なルータ装置(以下、単に「ルータ」ともいう。)が開発されている。同一サブネット内ではすべて同一の伝送メディアを使用することとする。ルータを導入して複数のサブネットを接続するためには、それら複数のサブネットを一意に識別する識別子(以下、「ネットID」という。)が矛盾しない(つまり、異なる値になっている)ことが必要とされる。なお、サブネットワークとは、1つのネットワークシステムを構成する、より小さい単位のネットワークである。
そのために、従来、ルータの起動時に、接続される複数のサブネットからなるネットワークシステム(以下、単に「システム」ともいう。)のネットワーク構成が矛盾していないことを確認する技術等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記従来技術では、ルータは、接続している全てのサブネットについて、ネットIDを要求するメッセージデータをサブネット内に一斉同報にて送信し、それに対する応答を受信した数等により、ネットワーク構成において不備がないことを確認している。
特許3373808号公報
しかしながら、この従来技術では、ルータを置き換える場合のように、システム内のネットワーク構成が変わらないときには、問題なくルータを起動させることができるが、異なるシステム同士を新規のルータで統合するためにルータを立ち上げる場合には、システム内で自動的にネットワーク上の矛盾を解決することができない。
そこで、本発明は、このような課題を解決するものであり、ユーザが特別な意識をすることなく、ルータを立ち上げるだけで、矛盾のないネットワーク構成が自動的に構築される便利なネットワークシステム等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るネットワークシステムは、ルータ装置を含む機器を接続する複数のサブネットワークから構成されるネットワークシステムであって、前記複数のサブネットワークは、ネットIDによって識別されるとともに、前記ルータ装置を介して、ツリー状に接続され、前記ルータ装置は、複数のサブネットワークを接続する通信手段と、前記通信手段が接続する複数のサブネットワークのネットIDを含むルータ情報を記憶するためのルータ情報記憶手段と、前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴う立ち上げ処理であるコールドスタートを行うコールドスタート手段とを備え、前記コールドスタート手段は、さらに、前記コールドスタートの実行において、下流のサブネットワークに接続されている全ての機器にコールドスタートを実行させることを特徴とする。これによって、異なる複数のネットワークを新たなルータ装置で統合する場合であっても、ルータ装置をそれら複数のネットワークに接続した後にコールドスタートをさせるだけで、下流に位置する機器も連鎖的にコールドスタートを開始するので、システム内の下流のサブネットワークのネットIDが初期化され、矛盾のないネットワーク構成をもつ新たなネットワークシステムが自動的に構築される。
ここで、前記ネットワークシステムはさらに、前記サブネットワークに対してネットIDを付与するネットIDサーバを備え、前記コールドスタート手段は、前記ネットIDサーバから付与されるネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納することによって、前記コールドスタートを行ってもよい。そして、前記コールドスタート手段は、下流のサブネットワークに接続されている全ての機器に対して、前記サブネットワークのネットIDを前記ネットIDサーバから付与されるネットIDに更新する旨の要求であるネットID書き込み要求を送信することによって、前記機器にコールドスタートを実行させてもよい。これによって、ネットIDサーバによってネットIDが決定される自動設定ルータ装置のコールドスタートによって、下流のサブネットワークに対してネットIDが一意に付与され、ネットワークシステムの構築が自動化される。
また、前記コールドスタート手段は、予め設定されたネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納することによって、前記コールドスタートを行ってもよい。そして、前記コールドスタート手段は、下流のサブネットワークに接続されている全ての機器に対して、前記サブネットワークのネットIDを予め設定されたネットIDに更新する旨の要求であるネットID書き込み要求を送信することによって、前記機器にコールドスタートを実行させてもよい。これによって、手動で設定したネットIDサーバによってネットIDが決定される手動設定ルータ装置のコールドスタートによって、下流のサブネットワークに対してネットIDが一意に付与され、ネットワークシステムの構築が自動化される。
また、前記ルータ装置はさらに、前記ネットワークシステムに接続されている全てのルータ装置のルータ情報を集めた全ルータ情報を取得し、取得した全ルータ情報と前記ルータ情報記憶手段に記憶しているルータ情報とから前記全ルータ情報を更新し、更新した全ルータ情報を前記ネットワークシステムに接続された全てのルータ装置に配信する全ルータ情報配信手段を備えてもよい。これによって、新たなルータ装置で複数のシステムを統合した場合であっても、そのルータ装置の導入に伴う情報が付加された新たな全ルータ情報がシステム内の全ルータ装置に配信されるので、システムの統合に伴う全ルータ情報の更新が自動化される。
また、前記ルータ装置はさらに、前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴わない立ち上げ処理であるウォームスタートを行うウォームスタート手段を備えてもよい。そして、前記ルータ情報記憶手段には、前記ルータ情報に加えて、前記ネットワークシステムに接続されている全てのルータ装置のルータ情報を集めた全ルータ情報が記憶され、前記ウォームスタート手段は、たとえば、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致し、かつ、前記通信手段が接続するサブネットワークを介して取得した全ルータ情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されている全ルータ情報と一致する場合に、前記ウォームスタートを行う。これによって、電源が切断された後に再投入された場合等において、初期設定情報を再利用しながら立ち上がることができる。
また、前記ウォームスタート手段は、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致しない場合、又は、前記通信手段が接続するサブネットワークを介して取得した全ルータ情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されている全ルータ情報と一致しない場合には、前記ウォームスタートを行うことなく、前記コールドスタートを行ってもよい。これによって、ウォームスタートした場合に矛盾が発生する可能性があるときは、自動的にコールドスタートに移行することになるので、矛盾のあるネットワーク構成のままルータ装置が立ち上がってしまうことが回避される。
なお、本発明は、このようなネットワークシステムとして実現することができるだけでなく、ネットワークシステムを構成するルータ装置単体として実現したり、ルータ装置の起動方法として実現したり、ルータ装置に組み込むプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、ネットワークを介してルータ装置等にダウンロードするも可能である。
上記目的を達成するために、本発明に係るネットワークシステムは、ルータ装置を含む機器を接続する複数のサブネットワークから構成されるネットワークシステムであって、前記複数のサブネットワークは、ネットIDによって識別されるとともに、前記ルータ装置を介して、ツリー状に接続され、前記ルータ装置は、複数のサブネットワークを接続する通信手段と、前記通信手段が接続する複数のサブネットワークのネットIDを含むルータ情報を記憶するためのルータ情報記憶手段と、前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴う立ち上げ処理であるコールドスタートを行うコールドスタート手段とを備え、前記コールドスタート手段は、さらに、前記コールドスタートの実行において、下流のサブネットワークに接続されている全ての機器にコールドスタートを実行させることを特徴とする。これによって、異なる複数のネットワークを新たなルータ装置で統合する場合であっても、ルータ装置をそれら複数のネットワークに接続した後にコールドスタートをさせるだけで、下流に位置する機器も連鎖的にコールドスタートを開始するので、システム内の下流のサブネットワークのネットIDが初期化され、矛盾のないネットワーク構成をもつ新たなネットワークシステムが自動的に構築される。
ここで、前記ネットワークシステムはさらに、前記サブネットワークに対してネットIDを付与するネットIDサーバを備え、前記コールドスタート手段は、前記ネットIDサーバから付与されるネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納することによって、前記コールドスタートを行ってもよい。そして、前記コールドスタート手段は、下流のサブネットワークに接続されている全ての機器に対して、前記サブネットワークのネットIDを前記ネットIDサーバから付与されるネットIDに更新する旨の要求であるネットID書き込み要求を送信することによって、前記機器にコールドスタートを実行させてもよい。これによって、ネットIDサーバによってネットIDが決定される自動設定ルータ装置のコールドスタートによって、下流のサブネットワークに対してネットIDが一意に付与され、ネットワークシステムの構築が自動化される。
また、前記コールドスタート手段は、予め設定されたネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納することによって、前記コールドスタートを行ってもよい。そして、前記コールドスタート手段は、下流のサブネットワークに接続されている全ての機器に対して、前記サブネットワークのネットIDを予め設定されたネットIDに更新する旨の要求であるネットID書き込み要求を送信することによって、前記機器にコールドスタートを実行させてもよい。これによって、手動で設定したネットIDサーバによってネットIDが決定される手動設定ルータ装置のコールドスタートによって、下流のサブネットワークに対してネットIDが一意に付与され、ネットワークシステムの構築が自動化される。
また、前記ルータ装置はさらに、前記ネットワークシステムに接続されている全てのルータ装置のルータ情報を集めた全ルータ情報を取得し、取得した全ルータ情報と前記ルータ情報記憶手段に記憶しているルータ情報とから前記全ルータ情報を更新し、更新した全ルータ情報を前記ネットワークシステムに接続された全てのルータ装置に配信する全ルータ情報配信手段を備えてもよい。これによって、新たなルータ装置で複数のシステムを統合した場合であっても、そのルータ装置の導入に伴う情報が付加された新たな全ルータ情報がシステム内の全ルータ装置に配信されるので、システムの統合に伴う全ルータ情報の更新が自動化される。
また、前記ルータ装置はさらに、前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴わない立ち上げ処理であるウォームスタートを行うウォームスタート手段を備えてもよい。そして、前記ルータ情報記憶手段には、前記ルータ情報に加えて、前記ネットワークシステムに接続されている全てのルータ装置のルータ情報を集めた全ルータ情報が記憶され、前記ウォームスタート手段は、たとえば、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致し、かつ、前記通信手段が接続するサブネットワークを介して取得した全ルータ情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されている全ルータ情報と一致する場合に、前記ウォームスタートを行う。これによって、電源が切断された後に再投入された場合等において、初期設定情報を再利用しながら立ち上がることができる。
また、前記ウォームスタート手段は、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致しない場合、又は、前記通信手段が接続するサブネットワークを介して取得した全ルータ情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されている全ルータ情報と一致しない場合には、前記ウォームスタートを行うことなく、前記コールドスタートを行ってもよい。これによって、ウォームスタートした場合に矛盾が発生する可能性があるときは、自動的にコールドスタートに移行することになるので、矛盾のあるネットワーク構成のままルータ装置が立ち上がってしまうことが回避される。
なお、本発明は、このようなネットワークシステムとして実現することができるだけでなく、ネットワークシステムを構成するルータ装置単体として実現したり、ルータ装置の起動方法として実現したり、ルータ装置に組み込むプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、ネットワークを介してルータ装置等にダウンロードするのも可能である。
本発明によれば、上流のルータ装置がコールドスタートを実施した時には、下流のルータ装置もコールドスタートを実行するので、ネットワークシステム内でネットワークの構成について異常が存在する場合であっても、その異常が自動的に修復され、さらに、ネットIDサーバがない場合には、手動設定ルータ装置がコールドスタートを実施した時に、手動設定ルータは、自分の情報を組み込むことで全ルータ情報を更新し、ネットワークシステム内に存在する全てのルータへ配信するので、ネットワークシステム内でネットワークの構成が自動的に更新される。よって、様々な通信ネットワークが混在する今日における本発明の実用的価値は極めて高い。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態におけるネットワークシステムの構成例を示す図である。このネットワークシステムは、5つのサブネット30〜34、それらサブネット30〜34を接続する4つのルータ10〜13、及び、ネットIDサーバ1等から構成される。なお、各サブネット30〜34には、ノードと呼ばれる各種通信端末装置が接続されているが、本図では図示が省略されている。
サブネット30〜34は、ホームネットワーク等であり、ネットワークの最小単位であり、ネットIDによって識別される。ノードは、通信インターフェースを備える家電機器等である。
ルータ10〜13は、伝送メディアが同種又は異種の2つのサブネットを接続する装置であり、一方のサブネットから取得した通信パケットを他方のサブネットに出力する等の通信パケットのルーティングを行う。
ネットIDサーバ1は、親ルータとも呼ばれ、ルータ10〜13にネットIDを付与することで各サブネット30〜34のネットIDを決定したり、ルータ10〜13に各種ルータ情報を提供したりするサーバ装置である。なお、ルータ情報とは、ルータ及びルータが接続しているすべてのサブネットに関する情報であり、当該ルータに関するルータ情報(「自ルータ情報」ともいう。)と、ネットワークシステムに接続された全てのルータに関する全ルータ情報とがある。
なお、本ネットワークシステムでは、ネットワーク構成について、以下のルールが存在する。
(1)サブネット30〜34は、ツリー構造となるように(つまり、ループ構造にならないように)、ルータ10〜13によって接続されなければならない。
(2)1つのネットワークシステムについて、あるいは、複数のネットワークシステムが統合される場合には統合後の1つのネットワークシステム(以下、ネットワークあるいは統合後のネットワークシステムを「ドメイン」ともいう。)について、0又は1つのネットIDサーバが接続される。そして、サブネットが複数存在し、かつ、ネットIDサーバが接続される場合には、ネットIDサーバは、最上流(ルート)のサブネットに接続されている必要がある。
(3)1つのサブネットに複数のルータが接続されている場合には、ネットIDサーバへの経路上にあるルータ(つまり、そのサブネット内で最初にネットIDサーバによってルータ情報を付与されたルータ)が一つ存在することになり、そのルータはそのサブネット内の「マスタルータ」となる。他のルータは「スレーブルータ」となる。
なお、1つのサブネットに複数のルータが接続される場合等においては、それら複数のルータのうち、通信経路上、ネットIDサーバに近いルータを「上流に位置するルータ」、ネットIDサーバから遠いルータを「下流に位置するルータ」と呼ぶ。図1に示されたネットワークシステムでは、ルータ10から見て、ルータ11及びルータ12は下流に位置するルータとなり、ルータ11から見て、ルータ10は上流に位置するルータとなる。
図2は、ルータ10(11〜13)の構成を示す機能ブロック図である。このルータ10は、第1通信I/F部100、第2通信I/F部101、制御部102及びルータ情報記憶部103を備える。
第1通信I/F部100及び第2通信I/F部101は、それぞれ、このルータ10とサブネットとを接続する通信インターフェースであり、制御部102による制御の下で、サブネットを流れる通信パケットを取得して他方の通信I/F部に渡す等のルーティングを行う。
制御部102は、ルータ情報記憶部103に記憶されているルータ情報に従って、後述する起動処理や第1通信I/F部100及び第2通信I/F部101を制御するCPU等である。
ルータ情報記憶部103は、このルータ10、ドメイン内の他の全てのルータ及びネットIDサーバに関する情報等を記憶するためのメモリ等であり、自ルータ情報を保持するための自ルータ情報記憶部104と、全ルータ情報を保持するための全ルータ情報記憶部105を有する。
自ルータ情報記憶部104は、第1通信I/F部100と接続されているサブネットの属性(プロパティ)を記憶するための第1プロパティ記憶部104aと、第2通信I/F部101と接続されているサブネットの属性(プロパティ)を記憶するための第2プロパティ記憶部104bとを有する。第1プロパティ記憶部104a及び第2プロパティ記憶部104bに記憶される属性としては、図3に示されるように、対応するサブネットのネットIDやそのサブネットにおけるマスタルータ情報(当該ルータが「マスタルータ」であるか「スレーブルータ」であるかを示す情報)等がある。たとえば、図3では、サブネットA(ネットID=0x01)とサブネットB(ネットID=0x02)とを接続するルータ10の第1プロパティ記憶部104aには、サブネットAに関して、ネットIDとして0x01が、マスタルータ情報としてスレーブルータであること示す0x4201が格納され、一方、第2プロパティ記憶部104aには、サブネットBに関して、ネットIDとして0x02が、マスタルータ情報としてマスタルータであること示す0x4102が格納されている例が示されている。なお、自ルータ情報記憶部104は、このルータ10のノードID(ドメインにおける各ノードを一意に識別する識別子)を記憶する領域も有する。「0x」は続く数値が16進表記であることを示す記号である。なお、本実施の形態では、2つのサブネットを接続するルータが示されているが、3つ以上のサブネットを接続するルータであってもよい。
全ルータ情報記憶部105は、全ルータ情報、つまり、ドメイン内に存在する他の全てのルータの自ルータ情報を集めたものを記憶する。
次に、以上のように構成された本ネットワークシステムにおけるルータ10〜13の立ち上げ処理について説明する。
まず、ルータ10〜13のコールドスタートについて説明する。
ルータ10〜13は、接続される各サブネット上において、一般の機器とは異なる立ち上がり処理を行う。立ち上がり処理の種類として、上述のプロパティのような初期設定情報を破棄して新規に初期化を行うコールドスタートと、以前に接続されていたときに取得していた初期設定情報を保持したまま初期化を開始するウォームスタートがある。
ルータ10〜13がコールドスタートを実行するケースとして、(1)新規に参入する場合、(2)ウォームスタートに失敗した場合、及び、(3)ルータが保持するノードの「ネットID書き込み要求」(ネットIDを更新する旨の要求)を受信した場合がある。
また、ルータ10〜13には、機能的に、自動設定ルータと手動設定ルータとがあり、コールドスタートの手順が異なる。ここで、自動設定ルータとは、ネットIDサーバ1から自動的にネットIDを取得するルータのことであり、手動設定ルータとは、ユーザが手動でネットIDを設定するルータ、もしくはネットIDを固定値として保持しているルータのことである。ルータは自己が自動設定ルータ又は手動設定ルータのいずれであるかをルータ情報記憶部103に保持している。尚、ハードウェアスイッチや入力画面がある場合に自動設定か手動設定のいずれかを入力することによって自動設定ルータや手動設定ルータの切換えを行うことが出来る。
まず、ルータ10〜13が自動設定ルータである場合のルータ10〜13(以下、このようなルータ10〜13を単に「自動設定ルータ」と呼ぶ。)のコールドスタートについて説明する。
図4は、自動設定ルータのコールドスタートにおける起動条件を示すテーブルである。ここでは、接続されたサブネットにおいて検出されるマスタルータの数(「マスタルータ検出数」)と、ネットIDサーバ1と通信できるか否かの状態(「ネットIDサーバとの通信」)との組み合わせ(CASE1〜4)ごとに、自動設定ルータがルータとして起動するか否かが示されている。
本図に示されるように、自動設定ルータは、異常事態が発生している場合、つまり、(1)マスタルータを0もしくは2以上検出した場合、及び、(2)ネットIDサーバから自ルータ情報及び全ルータ情報を取得できない場合には、ルータとして起動しない。言い換えると、マスタルータを1つだけ検出し、かつ、ネットIDサーバと通信できた場合にだけ、ルータとして起動する。
図5は、自動設定ルータのコールドスタートにおける基本シーケンスを示す図である。
まず、自動設定ルータは、内部イニシャル処理を行い、自己のノードIDの設定(自ルータ情報記憶部104への格納)を完了する(S10)。その後、自動設定ルータは、マスタルータの数を特定するために、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、「マスタルータ情報読み出し要求」(ルータに対してマスタルータ情報の提供を求める要求)をサブネット内一斉同報で送信する(S11)。この後、ルータから、「マスタルータ情報読み出し応答」(「マスタルータ情報読み出し要求」に対する応答)を受信することでマスタルータ情報を取得し(S12)、その結果、マスタルータの検出数が0もしくは2以上と判明した場合には、自動設定ルータは、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。
続いて、自動設定ルータは、接続するサブネットの現状のネットIDを取得するために、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ノードプロファイル(サブネットに接続されているノード)宛てへ、「ネットID読み出し要求」(ネットIDを知らせてほしい旨の要求)をサブネット内一斉同報で送信する(S13)。これに対して、自動設定ルータは、自ネットIDと異なるネットIDを保持する他ノードからの直達電文を受信した場合も処理を行う。つまり、自動設定ルータは、受信した「ネットID読み出し応答」(「ネットID読み出し要求」に対する応答)のネットIDを仮ネットIDとして保持する(S14)。
次に、自動設定ルータは、ネットIDサーバの数と、ネットIDサーバのアドレスを含む情報を特定するために、マスタルータが存在しているサブネットに対して、「ネットIDサーバ情報読み出し要求」(ネットIDサーバに対してプロパティ等の情報の提供を求める要求)をサブネット内一斉同報で送信する(S15)。そして、自動設定ルータは、ネットIDサーバ情報を取得し(S16)、その結果、ネットIDサーバの検出数が0もしくは2以上と判明した場合には、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。
続いて、自動設定ルータは、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ルータプロファイル宛てへ、「全ルータ情報読み出し要求」(ルータに対して全ルータ情報の提供を求める要求)を送信する(S17)。そして、コールドスタート実行中である自動設定ルータが接続する全てのサブネットに存在するルータから全ルータ情報を取得する(S18)。
全ルータ情報を取得した後、自動設定ルータは、「登録要求ルータ情報書き込み要求」(ネットIDサーバに対してルータ情報の新たな登録を求める要求)をネットIDサーバ1へ送信する(S19)。なお、「登録要求ルータ情報書き込み要求」送信時のEA情報(EAとは、電送メディアにおけるレイヤ2の通信を実現するアドレスで決められるアドレスとサブネットを特定するアドレスとで構成されるアドレス)においては、スレーブルータのネットIDとしては、自己の接続するサブネット内に存在するノードプロファイルから取得した値とし、マスタルータのネットIDとしては、0x00とする。この「登録要求ルータ情報書き込み要求」を送信した後、一定時間内にネットIDサーバ1から「自ルータ情報書き込み要求」(指定した自ルータ情報に更新する旨の要求)を受信できない場合には、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。なお、その他のルータがネットIDサーバへの登録中である場合、ネットIDサーバからルータ登録状態通知(ルータ登録busy状態0x30)を受信するが、その場合、一定時間間隔後に登録要求ルータ情報書き込み要求を再送する。
ネットIDサーバ1から「自ルータ情報書き込み要求」を受信した場合には(S20)、自動設定ルータは、ネットIDサーバ1へ「自ルータ情報書き込み応答」(自ルータ情報を更新した旨の通知)を送信する(S21)。「自ルータ情報書き込み応答」を送信した後、一定時間内にネットIDサーバ1から「全ルータ情報書き込み要求」(指定した全ルータ情報に更新する旨の要求)を受信できない場合には、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。
ネットIDサーバ1から「全ルータ情報書き込み要求」を受信した場合には(S22)、自動設定ルータは、ネットIDサーバ1へ「全ルータ情報書き込み応答」(全ルータ情報を更新した旨の通知)を送信する(S23)。「全ルータ情報書き込み応答」を送信した後、一定時間内にネットIDサーバ1から「ルータ登録完了通知」(ネットIDサーバがルータ情報を更新した旨の通知)をネットIDサーバ1から受信できなかった場合には、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。
ネットIDサーバ1から「ルータ登録完了通知」を受信した場合には(S24)、自動設定ルータは、「ルータ登録完了通知応答」(「ルータ登録完了通知」を受信した旨の通知)をネットIDサーバ1へ送信する(S25)。ネットIDサーバ1へ「ルータ登録完了通知応答」を送信した時点で、自動設定ルータはルータとして起動開始する(S26)。
なお、自動設定ルータは、自己が接続するサブネットに接続しているその他のルータから取得した全ルータ情報が全て同一である場合、ネットIDサーバ1から受信した「自ルータ情報書き込み要求」に含まれるネットIDが自己の接続するサブネットに存在するノードプロファイルから受信した「ネットID読み出し応答」に含まれるネットIDと異なるときには、ネットIDが異なるサブネットに存在するノードプロファイル宛てへ、サブネット内一斉同報でネットIDサーバ1から受信した「自ルータ情報書き込み要求」受信時に取得したネットIDを用いて、「ネットID書き込み要求」を送信する。一方、自己が接続するサブネットに接続しているその他のルータから取得した全ルータ情報が同一でない場合、ネットIDサーバ1から受信した「自ルータ情報書き込み要求」受信時に取得したネットIDを用いて、自己が接続しておりマスタルータが存在していないサブネットに対して、サブネット内一斉同報で「ネットID書き込み要求」を送信する。
このような「ネットID書き込み要求」の送信は、2つの異なるネットワークシステムを統合するのに有効な方法である。手動設定ルータのみである場合、ネットIDサーバは存在していなくても、システムとして成立可能であるが、片方のネットワークシステムのみにネットIDサーバが存在している場合には、自動設定ルータのコールドスタートを実施することで2つのネットワークシステムを簡単に統合することができる。
図6は、2つのネットワークシステムが自動設定ルータによって統合される例を示す図である。ここでは、ネットワークシステム20とネットワークシステム21とが自動設定ルータ14によって統合される例が示されている。ネットワークシステム20にはネットIDサーバ2が存在するが、ネットワークシステム21にはネットIDサーバが存在しない。つまり、ネットIDサーバが存在しないネットワークシステム21に接続されているルータ15及び16は、立ち上がり処理を実行するルータ14から下流に位置する。
上流のルータ14がコールドスタートを実施すると、下流に位置するルータ15及び16は、上述したように、ネットIDを書き込まれる(「ネットID書き込み要求」を受ける)こととなり、コールドスタートを開始する。つまり、下流のルータ15及び16は、上流のルータ14がコールドスタートを実行すると、必ずコールドスタートを実施することになる。このようなコールドスタートの連鎖によって、ネットワークシステムの統合後においてもサブネットのネットIDが一意となるように、自動的にネットIDの付与が行われる。
次に、ルータ10〜13が手動設定ルータである場合のルータ10〜13(以下、このようなルータ10〜13を単に「手動設定ルータ」と呼ぶ。)のコールドスタートについて説明する。
図7は、手動設定ルータのコールドスタートにおける起動条件を示すテーブルである。ここでは、接続されたサブネットにおいて検出されるマスタルータの数(「マスタルータ検出数」)と、ネットIDサーバと通信できるか否かの状態(「ネットIDサーバとの通信」)と、手動設定しようとするネットIDがドメイン内で既に使用されているか否か(「NetIDの重複」)との組み合わせ(CASE1〜5)ごとに、手動設定ルータがルータとして起動するか否かが示されている。
本図に示されるように、手動設定ルータは、異常事態が発生している場合、つまり、(1)マスタルータを2以上検出した場合、及び、(2)設定しようとするネットIDがドメイン内で使用されている場合(重複している場合)には、ルータとしては起動しない。言い換えると、(1)マスタルータを検出しなかった場合、(2)マスタルータを1つだけ検出したが、ネットIDサーバとの通信ができない場合、又は、(3)マスタルータを1つだけ検出し、ネットIDサーバと通信できたが、設定しようとするネットIDがドメイン内で使用されていない場合には、ルータとして起動する。なお、自動設定ルータと異なり、マスタルータを検出しない場合やネットIDサーバと通信できない場合でもルータとして起動するのは、2つのサブネットを1つの手動設定ルータで接続する等の簡易なネットワークシステムを構築する場合を考慮したためである。つまり、手動設定ルータは、設定するネットIDを予め保持しているので、ネットIDサーバと通信できない状態であっても、ドメイン内でネットIDが重複しないことが保証される限り、コールドスタートを行うこととしている。
図8は、手動設定ルータのコールドスタートにおける基本シーケンスを示す図である。なお、手動設定ルータは、上述したように、設定するネットIDを第1プロパティ記憶部104a及び第2プロパティ記憶部104b等に予め保持した状態で以下のシーケンスを開始するものとする。
まず、手動設定ルータは、内部イニシャル処理を行い、自己のノードIDの設定(自ルータ情報記憶部104への格納)を完了する(S30)。その後、手動設定ルータは、マスタルータの数を特定するために、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ルータプロファイル宛てへ、「マスタルータ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S31)。この後、「マスタルータ情報読み出し応答」を受信することによってマスタルータ情報を取得し(S33)、その結果、マスタルータの検出数が2以上であると判明した場合には、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。
また、受信したマスタルータ情報に含まれるネットIDと手動設定ルータが保持するネットIDとが異なる場合、ルータとして起動しない。つまり、以下のシーケンスは行わず、一般ノードとして起動し、それらネットIDが異なりシステム構築不可能である旨の異常を表示する。また、異常発生として、上記異常内容をドメイン内一斉同報で通知する。
なお、「マスタルータ情報読み出し応答」を一つも受信しない場合(ルータが接続するサブネット内に存在しない場合)、手動設定ルータはルータとして起動を開始し(S32a)、自己が接続する全てのサブネットのノードプロファイル宛てへ、サブネット内一斉同報で「ネットID書き込み要求」を送信する(S32b)。
取得したマスタルータ情報によってマスタルータが一つ存在していると判明した場合には、手動設定ルータは、ネットIDサーバの数、ネットIDサーバの有無、ネットIDサーバのアドレスを含む情報を特定するために、マスタルータが存在しているサブネットに対して、「ネットIDサーバ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S34)。そして、ネットIDサーバ情報を取得し(S35)、その結果、ネットIDサーバの検出数が2以上と判明した場合には、手動設定ルータは、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。この場合には、ネットIDサーバが2以上検出された旨の異常を表示するとともに、異常発生として、上記異常内容をドメイン内一斉同報で送信する。
続いて、手動設定ルータは、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ルータプロファイル宛てへ、「全ルータ情報読み出し要求」を送信する(S36)。そして、コールドスタート実行中である手動設定ルータが接続する全てのサブネットに存在するルータから全ルータ情報を取得する(S37)。
以降、ネットIDサーバが存在しない場合と、存在する場合とで処理が分かれる。
ネットIDサーバが存在しない場合、設定したネットIDが他のサブネットのネットIDと重複していないときには、手動設定ルータは、自己のEAと取得した全ルータ情報とに基づき、全ルータ情報を更新し、ドメイン内に存在する全てのルータへ「全ルータ情報書き込み要求」を送信する(S38a)。送信後、ルータとして起動を開始する(S38b)。
一方、ネットIDサーバ1が存在する場合、手動設定ルータは、全ルータ情報を取得した後(S37)、「登録要求ルータ情報書き込み要求」をネットIDサーバ1へ送信する(S39)。このとき、「登録要求ルータ情報書き込み要求」送信時のEA情報において、スレーブルータのネットID、マスタルータのネットIDともに自己で設定した値とする。
「登録要求ルータ情報書き込み要求」を送信後、一定時間内にネットIDサーバ1から「自ルータ情報書き込み要求」を受信できない場合、手動設定ルータは、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。なお、その他のルータがネットIDサーバへの登録中である場合、ネットIDサーバからルータ登録状態通知(ルータ登録busy状態0x30)を受信するが、その場合、一定時間間隔後に登録要求ルータ情報書き込み要求を再送する。
ネットIDサーバ1から「自ルータ情報書き込み要求」を受信した場合(S40)、手動設定ルータは、ネットIDサーバ1へ「自ルータ情報書き込み応答」を送信する(S41)。また、「自ルータ情報書き込み要求」で書込まれた値が手動で設定したネットIDと同一であることを確認し、異なるネットIDを書込まれた時、手動設定ルータは、ルータとして起動せず、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスを行なわない。
「自ルータ情報書き込み応答」送信後、一定時間内にネットIDサーバ1から「全ルータ情報書き込み要求」を受信できない場合、手動設定ルータは、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。ネットIDサーバ1から「全ルータ情報書き込み要求」を受信した場合(S42)、手動設定ルータは、ネットIDサーバ1へ「全ルータ情報書き込み応答」を送信する(S43)。「全ルータ情報書き込み応答」を送信後、一定時間内にネットIDサーバ1から「ルータ登録完了通知」をネットIDサーバ1から受信できなかった場合、手動設定ルータは、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。ネットIDサーバ1から「ルータ登録完了通知」を受信した場合(S44)、手動設定ルータは、「ルータ登録完了通知応答」をネットIDサーバ1へ送信する(S45)。ネットIDサーバ1へ「ルータ登録完了通知応答」を送信した時点で、手動設定ルータは、ルータとして、起動開始する。
なお、手動設定ルータは、ステップS37で取得した全ルータ情報が同一でない場合、自己が接続しておりマスタルータが存在していないサブネットに対して、自己で設定したネットIDを用いて、サブネット内一斉同報で「ネットID書き込み要求」を送信する。これによって、ネットIDサーバが接続されていないネットワークシステム同士の接続が可能となる。
図9は、ネットIDサーバが接続されていないネットワークシステム同士が手動設定ルータによって統合される例を示す図である。ここでは、ネットIDサーバをもたないネットワークシステム22とネットワークシステム23とが手動設定ルータ15によって統合される例が示されている。
なお、コールドスタート処理を実行したルータ15は、統合した両ネットワークシステムから全ルータ情報を取得し、取得した全ルータ情報に自己の全ルータ情報を追加することで、全ルータ情報を更新し、得られた全ルータ情報を、統合したネットワークシステム内に存在する全てのルータへ配信する。これによって、2つのネットワークシステムに接続される全てのルータが保持する全ルータ情報が同一の内容となる。
最後に、ルータ10〜13(ここでは、代表して、ルータ10)がウォームスタートを実行する場合について以下に記す。
ルータ10がウォームスタートを実行する条件として、既に、コールドスタートを実行してネットワークに一度は参入していることが必要である。なお、ウォームスタートの処理中は、前回起動した情報を元にルーティングを実行しても実行しなくてもよいものとする。
図10は、ルータのウォームスタートにおける起動条件を示すテーブルである。ここでは、接続されたサブネットにおいて検出されるマスタルータの数(「マスタルータ検出数」)と、接続されたサブネットの構成が前回起動時と同じか否か(「接続サブネット情報」)と、マスタルータもしくはネットIDサーバから取得した全ルータ情報が前回起動時と同じか否か(「マスタルータもしくはネットIDサーバからの全ルータ情報」)と、ウォームスタートをするルータが自動設定ルータであるか手動設定ルータであるか(「自動設定ルータOR手動設定ルータ」)との組み合わせ(CASE1〜7)ごとに、処理(A)〜(C)のいずれの方法によって起動する(あるいは、起動しない)かが示されている。なお、処理(A)は、ウォームスタート前から保持している情報にて立ち上がることであり、処理(B)は、ルータとして起動しないことであり、処理(C)は、ルータとして起動せずに、コールドスタートへ移行することである。
本図に示されるように、ルータは、異常事態が発生している場合、つまり、(1)ウォームスタートを行うルータが接続するサブネットにおいて、マスタルータを2以上検出した場合、(2)ウォームスタートを行うルータが接続するサブネットにおいて、マスタルータを検出しなかった場合で、かつ、自動設定ルータであるとき、(3)ウォームスタートを行うルータが接続するサブネットの構成が前回起動時と異なっている場合、及び、(4)ウォームスタートを行うルータが取得する全ルータ情報が前回起動時と異なっている場合には、ルータとしては起動しない。言い換えると、(1)マスタルータを検出せず、かつ、サブネットの構成が前回起動時と同一であり、かつ、手動設定ルータである場合、又は、(2)マスタルータを1つだけ検出し、かつ、サブネットの構成が前回起動時と同一であり、かつ、全ルータ情報が前回起動時と同一である場合には、ルータとして起動する。
図11は、ルータ10のウォームスタートにおける基本シーケンスを示す図である。
まず、ルータ10は、内部イニシャル処理を行い、自己のノードIDの設定(自ルータ情報記憶部104への格納)を完了する(S50)。その後、ルータ10は、マスタルータの数を特定するために、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ルータプロファイル宛てへ、「マスタルータ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S51)。この後、「マスタルータ情報読み出し応答」を受信することによってマスタルータ情報を取得し(S52)、その結果、マスタルータの検出数が2以上であると判明した場合には、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。
取得したマスタルータ情報からマスタルータの数が0又は1であると判明した場合には、ルータ10は、続いて、接続するサブネットの現状のネットIDを取得するために、接続するサブネットに対して、「ネットID読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S53)。そして、ネットIDを取得し(S54)、取得したネットID値から、自ルータ情報記憶部104を参照することで前回起動時のサブネットの構成と比較し、その結果、それらが異なると判明した場合には、ルータのコールドスタートへ移行する。また、マスタルータの検出数が0で、かつ、前回起動時のサブネットの構成と同一の場合には、前回起動した条件でルータとして起動する。
マスタルータが1つだけ検出された場合には、ルータ10は、ネットIDサーバの数を特定するために、マスタルータが存在しているサブネットに対して、「ネットIDサーバ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S55)。そして、ネットIDサーバ情報を受信し(S56)、ルータ情報記憶部103を参照することで、受信したネットIDサーバ情報と前回起動時のネットIDサーバ情報とを比較し、その結果、それらが異なると判明した場合には、ルータ10は、コールドスタートへ移行する。
続いて、ルータは、ネットIDサーバが存在する場合には、ネットIDサーバ1へ、個別で「全ルータ情報読み出し要求」を送信し(S57)、一方、ネットIDサーバ1が存在していない場合には、マスタルータへ、「全ルータ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S58)。そして、全ルータ情報を取得し(S59、S60)、全ルータ情報記憶部105に保持している全ルータ情報と比較する。その結果、取得した全ルータ情報が前回起動時の全ルータ情報と異なると判明した場合には、ルータ10は、コールドスタートへ移行する。また、取得した全ルータ情報に、自己のEAが含まれていない場合にも、ルータ10は、コールドスタートへ移行する。前回起動時の全ルータ情報と同一であり、かつ、自己のEAが全ルータ情報に含まれている場合には、ルータ10は、ルータとしての起動を開始する(S61)。
このようにして、ルータ10は、接続するサブネットの構成や全ルータ情報が前回起動時のものと同一であると確認できた場合にだけ、ウォームスタートとして起動し、そうでない場合には、ルータとして起動しないか、あるいは、コールドスタートに移行する。これによって、前回起動時に保持していた初期設定情報が現状のネットワーク構成を反映していないという不整合が生じたままルータが立ち上がってしまうことが回避される。
以上、本発明に係るネットワークシステムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
たとえば、本実施の形態では、ルータ10〜13は、2つのサブネットを接続したが、3以上のサブネットを接続する機能を有してもよい。
また、手動設定ルータが設定するネットIDの記憶方法としては、メモリ等のICに格納しておく方法だけでなく、ディップスイッチ等によって設定しておく方法であってもよい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態におけるネットワークシステムの構成例を示す図である。このネットワークシステムは、5つのサブネット30〜34、それらサブネット30〜34を接続する4つのルータ10〜13、及び、ネットIDサーバ1等から構成される。なお、各サブネット30〜34には、ノードと呼ばれる各種通信端末装置が接続されているが、本図では図示が省略されている。
サブネット30〜34は、ホームネットワーク等であり、ネットワークの最小単位であり、ネットIDによって識別される。ノードは、通信インターフェースを備える家電機器等である。
ルータ10〜13は、伝送メディアが同種又は異種の2つのサブネットを接続する装置であり、一方のサブネットから取得した通信パケットを他方のサブネットに出力する等の通信パケットのルーティングを行う。
ネットIDサーバ1は、親ルータとも呼ばれ、ルータ10〜13にネットIDを付与することで各サブネット30〜34のネットIDを決定したり、ルータ10〜13に各種ルータ情報を提供したりするサーバ装置である。なお、ルータ情報とは、ルータ及びルータが接続しているすべてのサブネットに関する情報であり、当該ルータに関するルータ情報(「自ルータ情報」ともいう。)と、ネットワークシステムに接続された全てのルータに関する全ルータ情報とがある。
なお、本ネットワークシステムでは、ネットワーク構成について、以下のルールが存在する。
(1)サブネット30〜34は、ツリー構造となるように(つまり、ループ構造にならないように)、ルータ10〜13によって接続されなければならない。
(2)1つのネットワークシステムについて、あるいは、複数のネットワークシステムが統合される場合には統合後の1つのネットワークシステム(以下、ネットワークあるいは統合後のネットワークシステムを「ドメイン」ともいう。)について、0又は1つのネットIDサーバが接続される。そして、サブネットが複数存在し、かつ、ネットIDサーバが接続される場合には、ネットIDサーバは、最上流(ルート)のサブネットに接続されている必要がある。
(3)1つのサブネットに複数のルータが接続されている場合には、ネットIDサーバへの経路上にあるルータ(つまり、そのサブネット内で最初にネットIDサーバによってルータ情報を付与されたルータ)が一つ存在することになり、そのルータはそのサブネット内の「マスタルータ」となる。他のルータは「スレーブルータ」となる。
なお、1つのサブネットに複数のルータが接続される場合等においては、それら複数のルータのうち、通信経路上、ネットIDサーバに近いルータを「上流に位置するルータ」、ネットIDサーバから遠いルータを「下流に位置するルータ」と呼ぶ。図1に示されたネットワークシステムでは、ルータ10から見て、ルータ11及びルータ12は下流に位置するルータとなり、ルータ11から見て、ルータ10は上流に位置するルータとなる。
図2は、ルータ10(11〜13)の構成を示す機能ブロック図である。このルータ10は、第1通信I/F部100、第2通信I/F部101、制御部102及びルータ情報記憶部103を備える。
第1通信I/F部100及び第2通信I/F部101は、それぞれ、このルータ10とサブネットとを接続する通信インターフェースであり、制御部102による制御の下で、サブネットを流れる通信パケットを取得して他方の通信I/F部に渡す等のルーティングを行う。
制御部102は、ルータ情報記憶部103に記憶されているルータ情報に従って、後述する起動処理や第1通信I/F部100及び第2通信I/F部101を制御するCPU等である。
ルータ情報記憶部103は、このルータ10、ドメイン内の他の全てのルータ及びネットIDサーバに関する情報等を記憶するためのメモリ等であり、自ルータ情報を保持するための自ルータ情報記憶部104と、全ルータ情報を保持するための全ルータ情報記憶部105を有する。
自ルータ情報記憶部104は、第1通信I/F部100と接続されているサブネットの属性(プロパティ)を記憶するための第1プロパティ記憶部104aと、第2通信I/F部101と接続されているサブネットの属性(プロパティ)を記憶するための第2プロパティ記憶部104bとを有する。第1プロパティ記憶部104a及び第2プロパティ記憶部104bに記憶される属性としては、図3に示されるように、対応するサブネットのネットIDやそのサブネットにおけるマスタルータ情報(当該ルータが「マスタルータ」であるか「スレーブルータ」であるかを示す情報)等がある。たとえば、図3では、サブネットA(ネットID=0x01)とサブネットB(ネットID=0x02)とを接続するルータ10の第1プロパティ記憶部104aには、サブネットAに関して、ネットIDとして0x01が、マスタルータ情報としてスレーブルータであること示す0x4201が格納され、一方、第2プロパティ記憶部104aには、サブネットBに関して、ネットIDとして0x02が、マスタルータ情報としてマスタルータであること示す0x4102が格納されている例が示されている。なお、自ルータ情報記憶部104は、このルータ10のノードID(ドメインにおける各ノードを一意に識別する識別子)を記憶する領域も有する。「0x」は続く数値が16進表記であることを示す記号である。なお、本実施の形態では、2つのサブネットを接続するルータが示されているが、3つ以上のサブネットを接続するルータであってもよい。
全ルータ情報記憶部105は、全ルータ情報、つまり、ドメイン内に存在する他の全てのルータの自ルータ情報を集めたものを記憶する。
次に、以上のように構成された本ネットワークシステムにおけるルータ10〜13の立ち上げ処理について説明する。
まず、ルータ10〜13のコールドスタートについて説明する。
ルータ10〜13は、接続される各サブネット上において、一般の機器とは異なる立ち上がり処理を行う。立ち上がり処理の種類として、上述のプロパティのような初期設定情報を破棄して新規に初期化を行うコールドスタートと、以前に接続されていたときに取得していた初期設定情報を保持したまま初期化を開始するウォームスタートがある。
ルータ10〜13がコールドスタートを実行するケースとして、(1)新規に参入する場合、(2)ウォームスタートに失敗した場合、及び、(3)ルータが保持するノードの「ネットID書き込み要求」(ネットIDを更新する旨の要求)を受信した場合がある。
また、ルータ10〜13には、機能的に、自動設定ルータと手動設定ルータとがあり、コールドスタートの手順が異なる。ここで、自動設定ルータとは、ネットIDサーバ1から自動的にネットIDを取得するルータのことであり、手動設定ルータとは、ユーザが手動でネットIDを設定するルータ、もしくはネットIDを固定値として保持しているルータのことである。ルータは自己が自動設定ルータ又は手動設定ルータのいずれであるかをルータ情報記憶部103に保持している。尚、ハードウェアスイッチや入力画面がある場合に自動設定か手動設定のいずれかを入力することによって自動設定ルータや手動設定ルータの切換えを行うことが出来る。
まず、ルータ10〜13が自動設定ルータである場合のルータ10〜13(以下、このようなルータ10〜13を単に「自動設定ルータ」と呼ぶ。)のコールドスタートについて説明する。
図4は、自動設定ルータのコールドスタートにおける起動条件を示すテーブルである。ここでは、接続されたサブネットにおいて検出されるマスタルータの数(「マスタルータ検出数」)と、ネットIDサーバ1と通信できるか否かの状態(「ネットIDサーバとの通信」)との組み合わせ(CASE1〜4)ごとに、自動設定ルータがルータとして起動するか否かが示されている。
本図に示されるように、自動設定ルータは、異常事態が発生している場合、つまり、(1)マスタルータを0もしくは2以上検出した場合、及び、(2)ネットIDサーバから自ルータ情報及び全ルータ情報を取得できない場合には、ルータとして起動しない。言い換えると、マスタルータを1つだけ検出し、かつ、ネットIDサーバと通信できた場合にだけ、ルータとして起動する。
図5は、自動設定ルータのコールドスタートにおける基本シーケンスを示す図である。
まず、自動設定ルータは、内部イニシャル処理を行い、自己のノードIDの設定(自ルータ情報記憶部104への格納)を完了する(S10)。その後、自動設定ルータは、マスタルータの数を特定するために、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、「マスタルータ情報読み出し要求」(ルータに対してマスタルータ情報の提供を求める要求)をサブネット内一斉同報で送信する(S11)。この後、ルータから、「マスタルータ情報読み出し応答」(「マスタルータ情報読み出し要求」に対する応答)を受信することでマスタルータ情報を取得し(S12)、その結果、マスタルータの検出数が0もしくは2以上と判明した場合には、自動設定ルータは、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。
続いて、自動設定ルータは、接続するサブネットの現状のネットIDを取得するために、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ノードプロファイル(サブネットに接続されているノード)宛てへ、「ネットID読み出し要求」(ネットIDを知らせてほしい旨の要求)をサブネット内一斉同報で送信する(S13)。これに対して、自動設定ルータは、自ネットIDと異なるネットIDを保持する他ノードからの直接メッセージデータを受信した場合も処理を行う。つまり、自動設定ルータは、受信した「ネットID読み出し応答」(「ネットID読み出し要求」に対する応答)のネットIDを仮ネットIDとして保持する(S14)。
次に、自動設定ルータは、ネットIDサーバの数と、ネットIDサーバのアドレスを含む情報を特定するために、マスタルータが存在しているサブネットに対して、「ネットIDサーバ情報読み出し要求」(ネットIDサーバに対してプロパティ等の情報の提供を求める要求)をサブネット内一斉同報で送信する(S15)。そして、自動設定ルータは、ネットIDサーバ情報を取得し(S16)、その結果、ネットIDサーバの検出数が0もしくは2以上と判明した場合には、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。
続いて、自動設定ルータは、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ルータプロファイル宛てへ、「全ルータ情報読み出し要求」(ルータに対して全ルータ情報の提供を求める要求)を送信する(S17)。そして、コールドスタート実行中である自動設定ルータが接続する全てのサブネットに存在するルータから全ルータ情報を取得する(S18)。
全ルータ情報を取得した後、自動設定ルータは、「登録要求ルータ情報書き込み要求」(ネットIDサーバに対してルータ情報の新たな登録を求める要求)をネットIDサーバ1へ送信する(S19)。なお、「登録要求ルータ情報書き込み要求」送信時のEA情報(EAとは、伝送メディアにおけるレイヤ2の通信を実現するアドレスで決められるアドレスとサブネットを特定するアドレスとで構成されるアドレス)においては、スレーブルータのネットIDとしては、自己の接続するサブネット内に存在するノードプロファイルから取得した値とし、マスタルータのネットIDとしては、0x00とする。この「登録要求ルータ情報書き込み要求」を送信した後、一定時間内にネットIDサーバ1から「自ルータ情報書き込み要求」(指定した自ルータ情報に更新する旨の要求)を受信できない場合には、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。なお、その他のルータがネットIDサーバへの登録中である場合、ネットIDサーバからルータ登録状態通知(ルータ登録busy状態0x30)を受信するが、その場合、一定時間間隔後に登録要求ルータ情報書き込み要求を再送する。
ネットIDサーバ1から「自ルータ情報書き込み要求」を受信した場合には(S20)、自動設定ルータは、ネットIDサーバ1へ「自ルータ情報書き込み応答」(自ルータ情報を更新した旨の通知)を送信する(S21)。「自ルータ情報書き込み応答」を送信した後、一定時間内にネットIDサーバ1から「全ルータ情報書き込み要求」(指定した全ルータ情報に更新する旨の要求)を受信できない場合には、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。
ネットIDサーバ1から「全ルータ情報書き込み要求」を受信した場合には(S22)、自動設定ルータは、ネットIDサーバ1へ「全ルータ情報書き込み応答」(全ルータ情報を更新した旨の通知)を送信する(S23)。「全ルータ情報書き込み応答」を送信した後、一定時間内にネットIDサーバ1から「ルータ登録完了通知」(ネットIDサーバがルータ情報を更新した旨の通知)をネットIDサーバ1から受信できなかった場合には、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。
ネットIDサーバ1から「ルータ登録完了通知」を受信した場合には(S24)、自動設定ルータは、「ルータ登録完了通知応答」(「ルータ登録完了通知」を受信した旨の通知)をネットIDサーバ1へ送信する(S25)。ネットIDサーバ1へ「ルータ登録完了通知応答」を送信した時点で、自動設定ルータはルータとして起動開始する(S26)。
なお、自動設定ルータは、自己が接続するサブネットに接続しているその他のルータから取得した全ルータ情報が全て同一である場合、ネットIDサーバ1から受信した「自ルータ情報書き込み要求」に含まれるネットIDが自己の接続するサブネットに存在するノードプロファイルから受信した「ネットID読み出し応答」に含まれるネットIDと異なるときには、ネットIDが異なるサブネットに存在するノードプロファイル宛てへ、サブネット内一斉同報でネットIDサーバ1から受信した「自ルータ情報書き込み要求」受信時に取得したネットIDを用いて、「ネットID書き込み要求」を送信する。一方、自己が接続するサブネットに接続しているその他のルータから取得した全ルータ情報が同一でない場合、ネットIDサーバ1から受信した「自ルータ情報書き込み要求」受信時に取得したネットIDを用いて、自己が接続しておりマスタルータが存在していないサブネットに対して、サブネット内一斉同報で「ネットID書き込み要求」を送信する。
このような「ネットID書き込み要求」の送信は、2つの異なるネットワークシステムを統合するのに有効な方法である。手動設定ルータのみである場合、ネットIDサーバは存在していなくても、システムとして成立可能であるが、片方のネットワークシステムのみにネットIDサーバが存在している場合には、自動設定ルータのコールドスタートを実施することで2つのネットワークシステムを簡単に統合することができる。
図6は、2つのネットワークシステムが自動設定ルータによって統合される例を示す図である。ここでは、ネットワークシステム20とネットワークシステム21とが自動設定ルータ14によって統合される例が示されている。ネットワークシステム20にはネットIDサーバ2が存在するが、ネットワークシステム21にはネットIDサーバが存在しない。つまり、ネットIDサーバが存在しないネットワークシステム21に接続されているルータ15及び16は、立ち上がり処理を実行するルータ14から下流に位置する。
上流のルータ14がコールドスタートを実施すると、下流に位置するルータ15及び16は、上述したように、ネットIDを書き込まれる(「ネットID書き込み要求」を受ける)こととなり、コールドスタートを開始する。つまり、下流のルータ15及び16は、上流のルータ14がコールドスタートを実行すると、必ずコールドスタートを実施することになる。このようなコールドスタートの連鎖によって、ネットワークシステムの統合後においてもサブネットのネットIDが一意となるように、自動的にネットIDの付与が行われる。
次に、ルータ10〜13が手動設定ルータである場合のルータ10〜13(以下、このようなルータ10〜13を単に「手動設定ルータ」と呼ぶ。)のコールドスタートについて説明する。
図7は、手動設定ルータのコールドスタートにおける起動条件を示すテーブルである。ここでは、接続されたサブネットにおいて検出されるマスタルータの数(「マスタルータ検出数」)と、ネットIDサーバと通信できるか否かの状態(「ネットIDサーバとの通信」)と、手動設定しようとするネットIDがドメイン内で既に使用されているか否か(「NetIDの重複」)との組み合わせ(CASE1〜5)ごとに、手動設定ルータがルータとして起動するか否かが示されている。
本図に示されるように、手動設定ルータは、異常事態が発生している場合、つまり、(1)マスタルータを2以上検出した場合、及び、(2)設定しようとするネットIDがドメイン内で使用されている場合(重複している場合)には、ルータとしては起動しない。言い換えると、(1)マスタルータを検出しなかった場合、(2)マスタルータを1つだけ検出したが、ネットIDサーバとの通信ができない場合、又は、(3)マスタルータを1つだけ検出し、ネットIDサーバと通信できたが、設定しようとするネットIDがドメイン内で使用されていない場合には、ルータとして起動する。なお、自動設定ルータと異なり、マスタルータを検出しない場合やネットIDサーバと通信できない場合でもルータとして起動するのは、2つのサブネットを1つの手動設定ルータで接続する等の簡易なネットワークシステムを構築する場合を考慮したためである。つまり、手動設定ルータは、設定するネットIDを予め保持しているので、ネットIDサーバと通信できない状態であっても、ドメイン内でネットIDが重複しないことが保証される限り、コールドスタートを行うこととしている。
図8は、手動設定ルータのコールドスタートにおける基本シーケンスを示す図である。なお、手動設定ルータは、上述したように、設定するネットIDを第1プロパティ記憶部104a及び第2プロパティ記憶部104b等に予め保持した状態で以下のシーケンスを開始するものとする。
まず、手動設定ルータは、内部イニシャル処理を行い、自己のノードIDの設定(自ルータ情報記憶部104への格納)を完了する(S30)。その後、手動設定ルータは、マスタルータの数を特定するために、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ルータプロファイル宛てへ、「マスタルータ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S31)。この後、「マスタルータ情報読み出し応答」を受信することによってマスタルータ情報を取得し(S33)、その結果、マスタルータの検出数が2以上であると判明した場合には、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。
また、受信したマスタルータ情報に含まれるネットIDと手動設定ルータが保持するネットIDとが異なる場合、ルータとして起動しない。つまり、以下のシーケンスは行わず、一般ノードとして起動し、それらネットIDが異なりシステム構築不可能である旨の異常を表示する。また、異常発生として、上記異常内容をドメイン内一斉同報で通知する。
なお、「マスタルータ情報読み出し応答」を一つも受信しない場合(ルータが接続するサブネット内に存在しない場合)、手動設定ルータはルータとして起動を開始し(S32a)、自己が接続する全てのサブネットのノードプロファイル宛てへ、サブネット内一斉同報で「ネットID書き込み要求」を送信する(S32b)。
取得したマスタルータ情報によってマスタルータが一つ存在していると判明した場合には、手動設定ルータは、ネットIDサーバの数、ネットIDサーバの有無、ネットIDサーバのアドレスを含む情報を特定するために、マスタルータが存在しているサブネットに対して、「ネットIDサーバ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S34)。そして、ネットIDサーバ情報を取得し(S35)、その結果、ネットIDサーバの検出数が2以上と判明した場合には、手動設定ルータは、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。この場合には、ネットIDサーバが2以上検出された旨の異常を表示するとともに、異常発生として、上記異常内容をドメイン内一斉同報で送信する。
続いて、手動設定ルータは、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ルータプロファイル宛てへ、「全ルータ情報読み出し要求」を送信する(S36)。そして、コールドスタート実行中である手動設定ルータが接続する全てのサブネットに存在するルータから全ルータ情報を取得する(S37)。
以降、ネットIDサーバが存在しない場合と、存在する場合とで処理が分かれる。
ネットIDサーバが存在しない場合、設定したネットIDが他のサブネットのネットIDと重複していないときには、手動設定ルータは、自己のEAと取得した全ルータ情報とに基づき、全ルータ情報を更新し、ドメイン内に存在する全てのルータへ「全ルータ情報書き込み要求」を送信する(S38a)。送信後、ルータとして起動を開始する(S38b)。
一方、ネットIDサーバ1が存在する場合、手動設定ルータは、全ルータ情報を取得した後(S37)、「登録要求ルータ情報書き込み要求」をネットIDサーバ1へ送信する(S39)。このとき、「登録要求ルータ情報書き込み要求」送信時のEA情報において、スレーブルータのネットID、マスタルータのネットIDともに自己で設定した値とする。
「登録要求ルータ情報書き込み要求」を送信後、一定時間内にネットIDサーバ1から「自ルータ情報書き込み要求」を受信できない場合、手動設定ルータは、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。なお、その他のルータがネットIDサーバへの登録中である場合、ネットIDサーバからルータ登録状態通知(ルータ登録busy状態0x30)を受信するが、その場合、一定時間間隔後に登録要求ルータ情報書き込み要求を再送する。
ネットIDサーバ1から「自ルータ情報書き込み要求」を受信した場合(S40)、手動設定ルータは、ネットIDサーバ1へ「自ルータ情報書き込み応答」を送信する(S41)。また、「自ルータ情報書き込み要求」で書込まれた値が手動で設定したネットIDと同一であることを確認し、異なるネットIDを書込まれた時、手動設定ルータは、ルータとして起動せず、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスを行なわない。
「自ルータ情報書き込み応答」送信後、一定時間内にネットIDサーバ1から「全ルータ情報書き込み要求」を受信できない場合、手動設定ルータは、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。ネットIDサーバ1から「全ルータ情報書き込み要求」を受信した場合(S42)、手動設定ルータは、ネットIDサーバ1へ「全ルータ情報書き込み応答」を送信する(S43)。「全ルータ情報書き込み応答」を送信後、一定時間内にネットIDサーバ1から「ルータ登録完了通知」をネットIDサーバ1から受信できなかった場合、手動設定ルータは、「登録要求ルータ情報書き込み要求」を再送する。ネットIDサーバ1から「ルータ登録完了通知」を受信した場合(S44)、手動設定ルータは、「ルータ登録完了通知応答」をネットIDサーバ1へ送信する(S45)。ネットIDサーバ1へ「ルータ登録完了通知応答」を送信した時点で、手動設定ルータは、ルータとして、起動開始する(S46)。
なお、手動設定ルータは、ステップS37で取得した全ルータ情報が同一でない場合、自己が接続しておりマスタルータが存在していないサブネットに対して、自己で設定したネットIDを用いて、サブネット内一斉同報で「ネットID書き込み要求」を送信する。これによって、ネットIDサーバが接続されていないネットワークシステム同士の接続が可能となる。
図9は、ネットIDサーバが接続されていないネットワークシステム同士が手動設定ルータによって統合される例を示す図である。ここでは、ネットIDサーバをもたないネットワークシステム22とネットワークシステム23とが手動設定ルータ15によって統合される例が示されている。
なお、コールドスタート処理を実行したルータ15は、統合した両ネットワークシステムから全ルータ情報を取得し、取得した全ルータ情報に自己の全ルータ情報を追加することで、全ルータ情報を更新し、得られた全ルータ情報を、統合したネットワークシステム内に存在する全てのルータへ配信する。これによって、2つのネットワークシステムに接続される全てのルータが保持する全ルータ情報が同一の内容となる。
最後に、ルータ10〜13(ここでは、代表して、ルータ10)がウォームスタートを実行する場合について以下に記す。
ルータ10がウォームスタートを実行する条件として、既に、コールドスタートを実行してネットワークに一度は参入していることが必要である。なお、ウォームスタートの処理中は、前回起動した情報を元にルーティングを実行しても実行しなくてもよいものとする。
図10は、ルータのウォームスタートにおける起動条件を示すテーブルである。ここでは、接続されたサブネットにおいて検出されるマスタルータの数(「マスタルータ検出数」)と、接続されたサブネットの構成が前回起動時と同じか否か(「接続サブネット情報」)と、マスタルータもしくはネットIDサーバから取得した全ルータ情報が前回起動時と同じか否か(「マスタルータもしくはネットIDサーバからの全ルータ情報」)と、ウォームスタートをするルータが自動設定ルータであるか手動設定ルータであるか(「自動設定ルータOR手動設定ルータ」)との組み合わせ(CASE1〜7)ごとに、処理(A)〜(C)のいずれの方法によって起動する(あるいは、起動しない)かが示されている。なお、処理(A)は、ウォームスタート前から保持している情報にて立ち上がることであり、処理(B)は、ルータとして起動しないことであり、処理(C)は、ルータとして起動せずに、コールドスタートへ移行することである。
本図に示されるように、ルータは、異常事態が発生している場合、つまり、(1)ウォームスタートを行うルータが接続するサブネットにおいて、マスタルータを2以上検出した場合、(2)ウォームスタートを行うルータが接続するサブネットにおいて、マスタルータを検出しなかった場合で、かつ、自動設定ルータであるとき、(3)ウォームスタートを行うルータが接続するサブネットの構成が前回起動時と異なっている場合、及び、(4)ウォームスタートを行うルータが取得する全ルータ情報が前回起動時と異なっている場合には、ルータとしては起動しない。言い換えると、(1)マスタルータを検出せず、かつ、サブネットの構成が前回起動時と同一であり、かつ、手動設定ルータである場合、又は、(2)マスタルータを1つだけ検出し、かつ、サブネットの構成が前回起動時と同一であり、かつ、全ルータ情報が前回起動時と同一である場合には、ルータとして起動する。
図11は、ルータ10のウォームスタートにおける基本シーケンスを示す図である。
まず、ルータ10は、内部イニシャル処理を行い、自己のノードIDの設定(自ルータ情報記憶部104への格納)を完了する(S50)。その後、ルータ10は、マスタルータの数を特定するために、自己が接続する全てのサブネット一つずつに対して、ルータプロファイル宛てへ、「マスタルータ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S51)。この後、「マスタルータ情報読み出し応答」を受信することによってマスタルータ情報を取得し(S52)、その結果、マスタルータの検出数が2以上であると判明した場合には、ルータとして起動しない。その場合、一般ノードとして起動し、以降のシーケンスは行わない。
取得したマスタルータ情報からマスタルータの数が0又は1であると判明した場合には、ルータ10は、続いて、接続するサブネットの現状のネットIDを取得するために、接続するサブネットに対して、「ネットID読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S53)。そして、ネットIDを取得し(S54)、取得したネットID値から、自ルータ情報記憶部104を参照することで前回起動時のサブネットの構成と比較し、その結果、それらが異なると判明した場合には、ルータのコールドスタートへ移行する。また、マスタルータの検出数が0で、かつ、前回起動時のサブネットの構成と同一の場合には、前回起動した条件でルータとして起動する。
マスタルータが1つだけ検出された場合には、ルータ10は、ネットIDサーバの数を特定するために、マスタルータが存在しているサブネットに対して、「ネットIDサーバ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S55)。そして、ネットIDサーバ情報を受信し(S56)、ルータ情報記憶部103を参照することで、受信したネットIDサーバ情報と前回起動時のネットIDサーバ情報とを比較し、その結果、それらが異なると判明した場合には、ルータ10は、コールドスタートへ移行する。
続いて、ルータは、ネットIDサーバが存在する場合には、ネットIDサーバ1へ、個別で「全ルータ情報読み出し要求」を送信し(S57)、一方、ネットIDサーバ1が存在していない場合には、マスタルータへ、「全ルータ情報読み出し要求」をサブネット内一斉同報で送信する(S58)。そして、全ルータ情報を取得し(S59、S60)、全ルータ情報記憶部105に保持している全ルータ情報と比較する。その結果、取得した全ルータ情報が前回起動時の全ルータ情報と異なると判明した場合には、ルータ10は、コールドスタートへ移行する。また、取得した全ルータ情報に、自己のEAが含まれていない場合にも、ルータ10は、コールドスタートへ移行する。前回起動時の全ルータ情報と同一であり、かつ、自己のEAが全ルータ情報に含まれている場合には、ルータ10は、ルータとしての起動を開始する(S61)。
このようにして、ルータ10は、接続するサブネットの構成や全ルータ情報が前回起動時のものと同一であると確認できた場合にだけ、ウォームスタートとして起動し、そうでない場合には、ルータとして起動しないか、あるいは、コールドスタートに移行する。これによって、前回起動時に保持していた初期設定情報が現状のネットワーク構成を反映していないという不整合が生じたままルータが立ち上がってしまうことが回避される。
以上、本発明に係るネットワークシステムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
たとえば、本実施の形態では、ルータ10〜13は、2つのサブネットを接続したが、3以上のサブネットを接続する機能を有してもよい。
また、手動設定ルータが設定するネットIDの記憶方法としては、メモリ等のICに格納しておく方法だけでなく、ディップスイッチ等によって設定しておく方法であってもよい。
本発明は、複数のネットワークがルータ装置を介して接続されるネットワークシステム及びルータ装置として、例えば、同軸LANケーブル、電灯線、赤外線、無線等の各種伝送メディアからなるネットワークシステム及びそれらの伝送メディアを接続するゲートウェイ等のルータ装置等として利用することができる。
本発明の実施の形態におけるネットワークシステムの構成例を示す図である。 ルータの構成を示す機能ブロック図である。 ルータ記憶するプロパティの例を示す図である。 自動設定ルータのコールドスタートにおける起動条件を示すテーブルである。 自動設定ルータのコールドスタートにおける基本シーケンスを示す図である。 2つのネットワークシステムが自動設定ルータによって統合される例を示す図である。 手動設定ルータのコールドスタートにおける起動条件を示すテーブルである。 手動設定ルータのコールドスタートにおける基本シーケンスを示す図である。 ネットIDサーバが接続されていないネットワークシステム同士が手動設定ルータによって統合される例を示す図である。 ルータのウォームスタートにおける起動条件を示すテーブルである。 ルータのウォームスタートにおける基本シーケンスを示す図である。
符号の説明
1、2 ネットIDサーバ
10〜16 ルータ
20〜23 ネットワークシステム
30〜34 サブネット
100 第1通信I/F部
101 第2通信I/F部
102 制御部
103 ルータ情報記憶部
104 自ルータ情報記憶部
104a 第1プロパティ記憶部
104b 第2プロパティ記憶部
105 全ルータ情報記憶部

Claims (28)

  1. ルータ装置を含む機器を接続する複数のサブネットワークから構成されるネットワークシステムであって、
    前記複数のサブネットワークは、ネットIDによって識別されるとともに、前記ルータ装置を介して、ツリー状に接続され、
    前記ルータ装置は、
    複数のサブネットワークを接続する通信手段と、
    前記通信手段が接続する複数のサブネットワークのネットIDを含むルータ情報を記憶するためのルータ情報記憶手段と、
    前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴う立ち上げ処理であるコールドスタートを行うコールドスタート手段とを備え、
    前記コールドスタート手段は、さらに、前記コールドスタートの実行において、下流のサブネットワークに接続されている全てのルータ装置にコールドスタートを実行させる
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  2. 前記ネットワークシステムはさらに、前記サブネットワークに対してネットIDを付与するネットIDサーバを備え、
    前記コールドスタート手段は、前記ネットIDサーバから付与されるネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納することによって、前記コールドスタートを行う
    ことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  3. 前記コールドスタート手段は、下流のサブネットワークに接続されている全てのルータ装置に対して、前記サブネットワークのネットIDを前記ネットIDサーバから付与されるネットIDに更新する旨の要求であるネットID書き込み要求を送信することによって、前記ルータ装置にコールドスタートを実行させる
    ことを特徴とする請求項2記載のネットワークシステム。
  4. 前記コールドスタート手段は、予め設定されたネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納することによって、前記コールドスタートを行う
    ことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  5. 前記コールドスタート手段は、下流のサブネットワークに接続されている全てのルータ装置に対して、前記サブネットワークのネットIDを予め設定されたネットIDに更新する旨の要求であるネットID書き込み要求を送信することによって、前記ルータ装置にコールドスタートを実行させる
    ことを特徴とする請求項4記載のネットワークシステム。
  6. 前記ルータ装置はさらに、前記ネットワークシステムに接続されている全てのルータ装置のルータ情報を集めた全ルータ情報を取得し、取得した全ルータ情報と前記ルータ情報記憶手段に記憶しているルータ情報とから前記全ルータ情報を更新し、更新した全ルータ情報を前記ネットワークシステムに接続された全てのルータ装置に配信する全ルータ情報配信手段を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  7. 前記ルータ装置はさらに、前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴わない立ち上げ処理であるウォームスタートを行うウォームスタート手段を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  8. 前記ルータ情報記憶手段には、前記ルータ情報に加えて、前記ネットワークシステムに接続されている全てのルータ装置のルータ情報を集めた全ルータ情報が記憶され、
    前記ウォームスタート手段は、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致し、かつ、前記通信手段が接続するサブネットワークを介して取得した全ルータ情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されている全ルータ情報と一致する場合に、前記ウォームスタートを行う
    ことを特徴とする請求項7記載のネットワークシステム。
  9. 前記ウォームスタート手段は、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致しない場合、又は、前記通信手段が接続するサブネットワークを介して取得した全ルータ情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されている全ルータ情報と一致しない場合には、前記ウォームスタートを行うことなく、前記コールドスタートを行う
    ことを特徴とする請求項8記載のネットワークシステム。
  10. ルータ装置を含む機器を接続する複数のサブネットワークから構成されるネットワークシステムにおけるルータ装置であって、
    前記複数のサブネットワークは、ネットIDによって識別されるとともに、前記ルータ装置を介して、ツリー状に接続され、
    前記ルータ装置は、
    複数のサブネットワークを接続する通信手段と、
    前記通信手段が接続する複数のサブネットワークのネットIDを含むルータ情報を記憶するためのルータ情報記憶手段と、
    前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴う立ち上げ処理であるコールドスタートを行うコールドスタート手段とを備え、
    前記コールドスタート手段は、さらに、前記コールドスタートの実行において、下流のサブネットワークに接続されている全てのルータ装置にコールドスタートを実行させる
    ことを特徴とするルータ装置。
  11. 前記ネットワークシステムはさらに、前記サブネットワークに対してネットIDを付与するネットIDサーバを備え、
    前記コールドスタート手段は、前記ネットIDサーバから付与されるネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納することによって、前記コールドスタートを行う
    ことを特徴とする請求項10記載のルータ装置。
  12. 前記コールドスタート手段は、下流のサブネットワークに接続されている全てのルータ装置に対して、前記サブネットワークのネットIDを前記ネットIDサーバから付与されるネットIDに更新する旨の要求であるネットID書き込み要求を送信することによって、前記ルータ装置にコールドスタートを実行させる
    ことを特徴とする請求項11記載のルータ装置。
  13. 前記コールドスタート手段は、予め設定されたネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納することによって、前記コールドスタートを行う
    ことを特徴とする請求項10記載のルータ装置。
  14. 前記コールドスタート手段は、下流のサブネットワークに接続されている全てのルータ装置に対して、前記サブネットワークのネットIDを予め設定されたネットIDに更新する旨の要求であるネットID書き込み要求を送信することによって、前記ルータ装置にコールドスタートを実行させる
    ことを特徴とする請求項13記載のルータ装置。
  15. 前記ルータ装置はさらに、前記ネットワークシステムに接続されている全てのルータ装置のルータ情報を集めた全ルータ情報を取得し、取得した全ルータ情報と前記ルータ情報記憶手段に記憶しているルータ情報とから前記全ルータ情報を更新し、更新した全ルータ情報を前記ネットワークシステムに接続された全てのルータ装置に配信する全ルータ情報配信手段を備える
    ことを特徴とする請求項10記載のルータ装置。
  16. 前記ルータ装置はさらに、
    前記通信手段が接続するすべてのサブネットワークに接続されたマスタルータの数を検出するマスタルータ検出手段を備え、
    前記コールドスタート手段は、前記マスタルータ検出手段によるマスタルータの検出数に応じて、ルータ装置としての立ち上げ処理を行う
    ことを特徴とする請求項10記載のルータ装置。
  17. 前記コールドスタート手段は、前記マスタルータ検出手段により2以上のマスタルータが検出された場合には、ルータ装置としての立ち上げ処理を停止する
    ことを特徴とする請求項16記載のルータ装置。
  18. 前記コールドスタート手段は、前記マスタルータ検出手段によりマスタルータが検出されなかった場合には、ルータ装置としての立ち上げ処理を停止する
    ことを特徴とする請求項16記載のルータ装置。
  19. 前記ネットワークシステムはさらに、前記サブネットワークに対してネットIDを付与するネットIDサーバを備え、
    前記コールドスタート手段は、前記マスタルータ検出手段により1つのマスタルータが検出された場合には、前記ネットIDサーバと通信できるか否かを判断し、その判断結果に応じて、ルータ装置としての立ち上げ処理を行う
    ことを特徴とする請求項16記載のルータ装置。
  20. 前記ルータ装置はさらに、前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴わない立ち上げ処理であるウォームスタートを行うウォームスタート手段を備える
    ことを特徴とする請求項10記載のルータ装置。
  21. 前記ルータ装置はさらに、
    前記通信手段が接続するすべてのサブネットワークに接続されたマスタルータの数を検出するマスタルータ検出手段を備え、
    前記ウォームスタート手段は、前記マスタルータ検出手段によるマスタルータの検出数に応じて、ルータ装置としての立ち上げ処理を行う
    ことを特徴とする請求項20記載のルータ装置。
  22. 前記ウォームスタート手段は、前記マスタルータ検出手段により2以上のマスタルータが検出された場合には、ルータ装置としての立ち上げ処理を停止する
    ことを特徴とする請求項21記載のルータ装置。
  23. 前記ウォームスタート手段は、前記マスタルータ検出手段によりマスタルータが検出されなかった場合には、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致するか否かを判断し、一致する場合には、当該ルータ装置が前記ネットワークシステムに接続されたネットIDサーバから付与されるネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納する機能を備える自動設定ルータであるか予め設定されたネットIDを前記ルータ情報記憶手段に格納する機能を備える手動設定ルータであるかを判断し、自動設定ルータであるときには、前記ウォームスタートを行うことなく、前記コールドスタートを行い、手動設定ルータであるときには、前記ウォームスタートを行う
    ことを特徴とする請求項21記載のルータ装置。
  24. 前記ウォームスタート手段は、前記マスタルータ検出手段によりマスタルータが検出されなかった場合には、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致するか否かを判断し、一致しない場合には、前記ウォームスタートを行うことなく、前記コールドスタートを行う
    ことを特徴とする請求項21記載のルータ装置。
  25. 前記ウォームスタート手段は、前記マスタルータ検出手段により1つのマスタルータが検出された場合には、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致するか否かを判断し、一致する場合には、前記ネットワークシステムに接続されている全てのルータ装置のルータ情報を集めた全ルータ情報を取得し、取得した全ルータ情報と前記ルータ情報記憶手段に記憶している全ルータ情報とが一致するか否かを判断し、一致するときには、前記ウォームスタートを行い、一致しないときには、前記ウォームスタートを行うことなく、前記コールドスタートを行う
    ことを特徴とする請求項21記載のルータ装置。
  26. 前記ウォームスタート手段は、前記マスタルータ検出手段により1つのマスタルータが検出された場合には、前記通信手段が接続するサブネットワークに関する情報が前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報と一致するか否かを判断し、一致しない場合には、前記ウォームスタートを行うことなく、前記コールドスタートを行う
    ことを特徴とする請求項21記載のルータ装置。
  27. ルータ装置を含む機器を接続する複数のサブネットワークから構成されるネットワークシステムにおけるルータ装置の起動方法であって、
    前記複数のサブネットワークは、ネットIDによって識別されるとともに、前記ルータ装置を介して、ツリー状に接続され、
    前記ルータ装置は、
    複数のサブネットワークを接続する通信手段と、
    前記通信手段が接続する複数のサブネットワークのネットIDを含むルータ情報を記憶するためのルータ情報記憶手段とを備え、
    前記起動方法は、
    前記ルータ情報記憶手段に記憶されているルータ情報の更新を伴う立ち上げ処理であるコールドスタートを行うコールドスタートステップを含み、
    前記コールドスタートステップでは、さらに、前記コールドスタートの実行において、下流のサブネットワークに接続されている全てのルータ装置にコールドスタートを実行させる
    ことを特徴とするルータ装置の起動方法。
  28. ルータ装置を含む機器を接続する複数のサブネットワークから構成されるネットワークシステムにおけるルータ装置のためのプログラムであって、
    請求項27記載の起動方法に含まれるステップをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
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