JP2005005112A - Led駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の照明や信号灯に用いられるLEDを駆動する小型で高効率なLED駆動回路を得る。
【解決手段】スイッチ手段101のオン抵抗、第1の抵抗R11、および第2の抵抗R12並びにコンデンサC11によりオフセットを持った三角波状の負荷電流を生成し、負荷電流検出手段103およびスイッチ制御手段102により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段101をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電流駆動する。
【選択図】 図1
【解決手段】スイッチ手段101のオン抵抗、第1の抵抗R11、および第2の抵抗R12並びにコンデンサC11によりオフセットを持った三角波状の負荷電流を生成し、負荷電流検出手段103およびスイッチ制御手段102により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段101をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電流駆動する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の照明や信号灯に用いられるLED(light−emitting diode)を駆動するためのLED駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の照明や信号灯にLEDを用いる手法が提案されている。特許文献1「光学車両表示装置」は、その図1に示されているように、制御回路、コイル、ダイオード、スイッチ、およびコンデンサを使用して、スイッチングレギュレータ方式で複数のLEDを駆動する回路を開示している。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−168432号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1等に開示された従来例では電流を制御する手段としてコイルおよびフリーホイールダイオードを用いている。しかしながら、これらは寸法が大きく重量もあるため装置が大型化する。
【0005】
また、スイッチングレギュレータ方式は、数十[kHz]から数[MHz]の周波数で動作するのが一般的なため、回路から高調波が発生しAMやFMの車載ラジオに雑音が混入したりする問題点がある。この問題点を解決するためには、大がかりなフィルタ回路や電波遮断材が必要になる。また、スイッチ手段を制御するためのオシレータ、エラーアンプ、電圧源、電流源、コンパレータ、フリップフロップ等の回路を必要とし、回路規模が大きくなる。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、車両の照明や信号灯に用いられるLEDを駆動する小型で高効率なLED駆動回路を提供することを目的とする。
【0007】
また本発明は、上記目的に加えてラジオノイズの発生を抑えることができるLED駆動回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、図1に示すように、電源からLED負荷104に供給する電流をオンオフするスイッチ手段101と、前記LED負荷104と並列に接続され、該LED負荷104に供給される電荷を蓄積するコンデンサC11と、前記スイッチ手段101と前記コンデンサC11との間に接続され、前記電源から供給される前記コンデンサC11への充電電流を制限する第1の抵抗R11と、前記LED負荷104と直列に接続され、該LED負荷104への負荷電流を制限する第2の抵抗R12と、前記第2の抵抗R12の両端に接続され、前記負荷電流を検出する負荷電流検出手段103と、前記負荷電流検出手段103により検出された負荷電流が所定の参照値を上回ると前記スイッチ手段101をオフし、下回るとオンするスイッチ制御手段102と、を有し、前記スイッチ制御手段102は、前記LED負荷104の点灯信号が入力されると、前記スイッチ手段101のオンオフ制御を開始することを特徴としている。
【0009】
したがって、請求項1記載の発明によれば、スイッチ手段101のオン抵抗、第1の抵抗R11、および第2の抵抗R12並びにコンデンサC11によりオフセットを持った三角波状の負荷電流を生成し、負荷電流検出手段103およびスイッチ制御手段102により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段101をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電流駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。また、従来より低い発振周波数およびオフセットを持たせた振幅によりLEDを駆動することにより低ノイズ化を図ることができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、図7に示すように、電源からLED負荷204に供給する電流をオンオフする第1のスイッチ手段201と、前記LED負荷204と並列に接続され、該LED負荷204に供給される電荷を蓄積するコンデンサC21と、前記第1のスイッチ手段201と前記コンデンサC21との間に接続され、前記電源から供給される前記コンデンサC21への充電電流を制限する第1の抵抗R21と、前記LED負荷204と直列に接続され、該LED負荷204への負荷電流を制限する第2の抵抗R22と、前記コンデンサC21の電圧を検出する電圧検出手段203と、前記電圧検出手段203により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記第1のスイッチ手段201をオフし、下回るとオンする第1のスイッチ制御手段202と、を有し、前記第1のスイッチ制御手段202は、前記LED負荷204の点灯信号が入力されると、前記第1のスイッチ手段201のオンオフ制御を開始することを特徴としている。
【0011】
したがって、請求項2記載の発明によれば、第1のスイッチ手段201のオン抵抗、第1の抵抗R21、および第2の抵抗R22並びにコンデンサC21によりオフセットを持った三角波状の負荷電圧を生成し、電圧検出手段203および第1のスイッチ制御手段202により人間の目の応答性より速い発振周波数で第1のスイッチ手段201をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。また、従来より低い発振周波数およびオフセットを持たせた振幅によりLEDを駆動することにより低ノイズ化を図ることができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記LED負荷504a、504bは複数列から構成され、該複数列ごとに前記第2の抵抗R52a、R52bが接続され、前記コンデンサC51と前記第2の抵抗R52a、R52bとの間に前記複数列ごとに接続され、前記LED負荷504a、504bへの前記負荷電流をオンオフする第2のスイッチ手段501b、501cと、前記複数列のLED負荷504a、504bのいずれかの点灯を指示する前記点灯信号が入力されると、対応する前記第2のスイッチ手段501b、501cをオンする前記第2のスイッチ制御手段502b、502cと、をさらに有することを特徴としている。
【0013】
したがって、請求項3記載の発明によれば、複数チャネルのLED負荷504a、504bの各チャネルごとに第2のスイッチ手段501b、501cを接続し、点灯信号により第2のスイッチ手段501b、501cを制御する第2のスイッチ制御手段502b、502cを接続することにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、低ノイズで複数チャネルのLEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、図14に示すように、電源からLED負荷304に供給する電流をオンオフする第1のスイッチ手段(MOSFET31)と、前記LED負荷304と並列に接続され、該LED負荷304に供給される電荷を蓄積するコンデンサC31と、前記第1のスイッチ手段(MOSFET31)と前記コンデンサC31との間に接続されており、ゲートが第3の抵抗R32を介してアースに接続され、通常時にオンし直流電源逆接時にオフするMOSFET32と、前記MOSFET32と前記コンデンサC31との間に接続されるコイルL31と、前記LED負荷304と直列に接続され、該LED負荷304への負荷電流を制限する第2の抵抗R31と、前記コイルL31を挟んで前記コンデンサC31と並列に接続されるダイオードD31と、前記コンデンサC31の電圧を検出する電圧検出手段303と、前記電圧検出手段303により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記第1のスイッチ手段(MOSFET31)をオフし、下回るとオンする第1のスイッチ(ゲート)制御手段302と、を有し、前記第1のスイッチ(ゲート)制御手段302は、前記LED負荷304の点灯信号が入力されると、前記第1のスイッチ手段(MOSFET31)をオンすることを特徴としている。
【0015】
したがって、請求項4記載の発明によれば、第1のスイッチ手段301のオン抵抗、MOSFET32のオン抵抗、コイルL31、コンデンサC31および第2の抵抗R31によりオフセットを持った三角波状または正弦波状の負荷電流を生成し、電圧検出手段303および第1のスイッチ制御手段302により人間の目の応答性より速い発振周波数で第1のスイッチ手段301をオンオフすることにより、小規模の回路で効率よくLEDを駆動するとともにラジオノイズの発生を抑えることができ、小型化、低コスト化することができる。また、バッテリ逆接時にMOSFETをオフするように設計することにより、バッテリ逆接時による回路破壊を防止することができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、図24に示すように、電源からLED負荷404に供給する電流をオンオフするスイッチ手段(MOSFET41)と、前記LED負荷404と並列に接続され、該LED負荷404に供給される電荷を蓄積するコンデンサC41と、前記スイッチ手段(MOSFET41)と前記コンデンサC41との間に接続されており、ゲートが第3の抵抗R42を介してアースに接続され、通常時にオンし直流電源逆接時にオフするFET42と、前記FET42と前記コンデンサC41との間に接続されるコイルL41と、前記LED負荷404と直列に接続され、該LED負荷404への負荷電流を制限する第2の抵抗R41と、前記コイルL41を挟んで前記コンデンサC41と並列に接続されるダイオードD41と、前記第2の抵抗R41の両端に接続され、前記負荷電流を検出する負荷電流検出手段403と、前記負荷電流検出手段403により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記スイッチ手段(MOSFET41)をオフし、下回るとオンするスイッチ(ゲート)制御手段402と、を有し、前記スイッチ(ゲート)制御手段402は、前記LED負荷404の点灯信号が入力されると、前記スイッチ手段(MOSFET41)のオンオフ制御を開始することを特徴としている。
【0017】
したがって、請求項5記載の発明によれば、スイッチ手段401のオン抵抗、FET42のオン抵抗、コイルL41、コンデンサC41および第2の抵抗R41によりオフセットを持った三角波状または正弦波状の負荷電圧を生成し、負荷電流検出手段403およびスイッチ制御手段402により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段401をオンオフすることにより、小規模の回路で効率よくLEDを駆動するとともにラジオノイズの発生を抑えることができ、小型化、低コスト化することができる。また、バッテリ逆接時にFETをオフするように設計することにより、バッテリ逆接時による回路破壊を防止することができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記LED負荷604a、604bは複数列から構成され、該複数列ごとに前記第2の抵抗R62a、R62bが接続され、前記コンデンサC61と前記第2の抵抗R62a、R62bとの間に前記複数列ごとに接続され、前記LED負荷604a、604bへの前記負荷電流をオンオフする第2のスイッチ手段601b、601cと、前記複数列のLED負荷604a、604bのいずれかの点灯を指示する前記点灯信号が入力されると、対応する前記第2のスイッチ手段601b、601cをオンする前記第2のスイッチ制御手段602b、602cと、をさらに有することを特徴としている。
【0019】
したがって、請求項6記載の発明によれば、複数チャネルのLED負荷604a、604bの各チャネルごとに第2のスイッチ手段601b、601cを接続し、点灯信号により第2のスイッチ手段601b、601cを制御する第2のスイッチ制御手段602b、602cを接続することにより、低ノイズで複数チャネルのLEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図1に示すLED負荷104を駆動する回路は、直流電源、スイッチ手段101、抵抗R11、抵抗R12、コンデンサC11、スイッチ制御手段102、および負荷電流検出手段103を備える。
【0022】
スイッチ手段101は、スイッチ制御手段102の制御信号により電流をオンオフする。一端は直流電源の+端子に、もう一端はLED負荷104のアノード側に抵抗R11および抵抗R12を介して接続される。コンデンサC11は、LED負荷104に供給する電荷を蓄える。抵抗R12を介してLED負荷104と並列に接続される。抵抗R11は、コンデンサC11への充電電流を制限する。抵抗R12は、負荷電流の制限と負荷電流の検出とを兼ねた抵抗であり、LED負荷104と直列に接続される。
【0023】
負荷電流検出手段103は、負荷電流をスイッチ制御手段102が読み取り可能な信号に変換する。スイッチ制御手段102は、点灯信号を入力されるとスイッチ手段101にオン信号を送り、負荷電流検出手段103からの信号により通知される負荷電流が設定されたレベルを超えたらオフ信号をスイッチ手段101に送る。LED負荷104は、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。一直列でもよいし、並列接続でもよい。並列接続するとき、個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成により負荷電流をオフセット付きの三角波状として駆動する。
【0024】
図2は、第1の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図1に示したスイッチ手段101は、Pチャネル型MOSFET(metal−oxide−semiconductor field−effect transistor)11で構成されている。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0025】
スイッチ制御手段102は、トランジスタQ11、抵抗R13、抵抗R14、抵抗R15、ツェナーダイオードZD11、コンパレータCMP11、および参照電圧Vrefで構成される。点灯スイッチSW11が閉じられると、MOSFET11のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET11は導通する。コンパレータCMP11のマイナス入力電圧が参照電圧Vrefの値を超えると、コンパレータCMP11の出力はLoとなる。コンパレータCMP11の出力がLoになるとトランジスタQ11がオンするので、ゲート−ソース間電圧はしきい値電圧よりも上がり、MOSFET11は非導通となる。
【0026】
負荷電流検出手段103は、トランジスタQ12、抵抗R17、抵抗18、抵抗19、抵抗R110、およびオペアンプOP11で構成される。フィードバック制御により抵抗R12を流れる電流は、抵抗R110の電圧に変換される。抵抗R110に発生する電圧Vmoは、以下の式1で表される。電流ILは、LED負荷104に流れる電流である。
【0027】
Vmo=(R17/R110)*R12*IL …式1
【0028】
図3は、図2に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW11が開の時、抵抗R13によりMOSFET11のゲート−ソース間電圧は略0Vとされる。よって、MOSFET11は非導通であり、LED負荷104は通電されず消灯している。
【0029】
次に、点灯スイッチSW11が閉じられると、MOSFET11のゲート電位は、抵抗R14、R15を通じてグランドレベルに下げられる。よって、MOSFET11は導通し、抵抗R11を通じてコンデンサC11に電流IFETが流れる。MOSFET11のオン抵抗と抵抗R11の合成値、およびコンデンサC11の容量で決まる時定数でVOUTのレベルは上昇する。VOUTがLED負荷104の順方向電圧に達すると、LED負荷104に電流ILが流れ始める。
【0030】
電流ILが上昇を続けVmoが設定された参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCOM11の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ11がオンする。すると、MOSFET11のゲート電圧は、電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET11は非導通となる。
【0031】
上昇を続けていたVOUTおよび電流ILは、MOSFET11の非導通化により、オーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET11が非導通となっても、コンデンサC11に蓄えられた電荷がLED負荷104に供給されるので、電流ILは下がりながら流れ続ける。
【0032】
電流ILが低下し、Vmoが参照電圧Vrefを下回ると、コンパレータCMP11の出力はHiとなる。すると、MOSFET11は再び導通し、IFETが流れコンデンサC11を充電するとともにLED負荷104に電流ILが流れる。電流ILが上昇し、Vmoが参照電圧Vrefを超えるとMOSFET11はオフする。
【0033】
以上を繰り返す自励発振により、LED負荷104にはオフセットを持った三角波状の電流ILが流れる。LED負荷104の光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。
【0034】
平均してみると電流ILは、定電流となっており、電源電圧が変動したりLED負荷104の順方向電圧が変動したりしても、略一定に保たれる。三角波にオフセットを持たせることにより、電流の振幅が小さくなり不要なノイズの放射が減る効果が得られる。
【0035】
電源電圧が異常に低下したとき等、電流ILが設定値を超えない場合、MOSFET11は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも設定値には満たないながらも電流ILを供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0036】
なお、コンパレータCMP11にはヒステリシスを設けてもよい。また、抵抗R11は、スイッチ手段101のパルス電流定格が十分高ければ省略してもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、LED負荷104と並列にコンデンサを接続してもよい。
【0037】
次に、第1の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、スイッチ手段101についてバリエーションを図4に示す。図4に示すように、PチャネルMOSFET11の代わりにNチャネルMOSFET11´を用いることができる。動作ロジックは、図2に示した回路と逆になる。ここで、ゲート駆動用に別の電源を設けているが、図2と同様に負荷用電源と共用してもよい。また、スイッチ手段101は、制御信号でオンオフができるものであれば、バイポーラトランジスタ、静電誘導トランジスタ、ジャンクションFET、IGBT等、他のものでもよい。
【0038】
次に、抵抗R12の位置についてのバリエーションを図5に示す。図5に示すように、抵抗R12をLED負荷104のカソード側に接続する構成とすることもできる。図5では個々の列に抵抗R12a、抵抗12bを入れ、バラスト抵抗と兼用させている。また、図2に示した回路でも同様に個々の列に抵抗R12を入れることもできる。
【0039】
次に、スイッチ手段101の位置についてのバリエーションを図6に示す。図6に示すように、MOSFET11をLED負荷104のカソード側に接続した構成とすることもできる。
【0040】
次に、第1の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、負荷電流検出手段103とスイッチ制御手段102、または、負荷電流検出手段103とスイッチ制御手段102とスイッチ手段101、または、複数の負荷電流検出手段103とスイッチ制御手段102とスイッチ手段101を一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等を用いることができる。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図7は、本発明の第2の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図7に示すLED負荷204を駆動する回路は、直流電源、スイッチ手段201、抵抗R21、抵抗R22、コンデンサC21、スイッチ制御手段202、および電圧検出手段203を備える。
【0042】
スイッチ手段201は、スイッチ制御手段202の制御信号により電流をオンオフする。LED負荷204と直列に接続される。コンデンサC21は、LED負荷204に供給する電荷を蓄える。抵抗R22を介してLED負荷204と並列に接続される。抵抗R21は、コンデンサC21への充電電流を制限する。スイッチ手段201と直列に接続される。抵抗R22は、負荷電流を制限する。LED負荷204と直列に接続される。
【0043】
電圧検出手段203は、コンデンサC21の電圧を検出し、ある値を超えたら信号をスイッチ制御手段202に送る。スイッチ制御手段202は、点灯信号を入力されるとスイッチ手段201にオン信号を送り、電圧検出手段203信号を入力されると、オフ信号をスイッチ手段201に送る。LED負荷204は、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。一直列でもよいし、並列接続でもよい。並列接続するとき、個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成により負荷にかかる電圧をオフセット付きの三角波状として駆動する。
【0044】
図8は、第2の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図7に示したスイッチ手段201は、Pチャネル型MOSFET21で構成されている。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0045】
スイッチ制御手段202は、トランジスタQ21、抵抗R23、抵抗R24、抵抗R25、抵抗R26、ツェナーダイオードZD21で構成される。点灯スイッチSW21が閉じられると、MOSFET21のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET21は導通する。抵抗R26にLo信号が加えられるとトランジスタQ21がオンするので、ゲート−ソース間電圧がしきい値電圧よりも上がり、MOSFET21は非導通となる。
【0046】
電圧検出手段203は、抵抗R27、コンパレータCMP21、参照電圧Vrefで構成される。コンパレータCMP21は、コンデンサC21の電圧VC21が参照電圧Vrefを上回るとLo信号を出力する。参照電圧Vrefの値は、電源電圧よりも低く、LED負荷204の順方向電圧Vfよりも高くなるように定められる。
【0047】
図9は、図8に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW21が開の時、抵抗R23によりMOSFET21のゲート−ソース間電圧は略0Vとされる。よって、MOSFET21は非導通であり、LED負荷204は通電されず消灯している。
【0048】
点灯スイッチSW21が閉じられると、MOSFET21のゲート電位が、抵抗R24、抵抗R25を通じてグランドレベルに下げられるので、MOSFET21は導通し、抵抗R21を通じてコンデンサC21に電流IFETが流れる。MOSFET21のオン抵抗および抵抗R21の合成値、並びにコンデンサC21の容量で決まる時定数で電圧VC21のレベルは上昇する。電圧VC21がLED負荷204の順方向電圧に達するとLED負荷204に電流ILが流れ始める。
【0049】
電圧VC21が上昇を続け、参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP21の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ21がオンする。すると、MOSFET21のゲート電圧が電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET21は非導通となる。
【0050】
上昇を続けていた電圧VC21は、MOSFET21の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET21が非導通となってもコンデンサC21に蓄えられた電荷がLED負荷204に供給されるので、電流ILは下がりながら流れ続ける。
【0051】
電圧VC21が低下し、参照電圧Vrefを下回るとコンパレータCMP21の出力はHiとなる。MOSFET21は再び導通し、電流IFETが流れコンデンサC21を充電するとともにLED負荷204に電流ILが流れる。電圧VC21が再度上昇し、参照電圧Vrefを超えるとMOSFET21はオフする。
【0052】
以上を繰り返す自励発振により、LED負荷204にはオフセットを持った三角波状の電流ILが流れる。LED負荷204の光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。平均してみると出力電圧は略VC21に保たれる。LED負荷204に流れる電流ILは以下の式2で表される。電圧Vfは、LED負荷204の順方向電圧である。
【0053】
IL=(VC21−Vf)/R22 …式2
【0054】
電圧VC21は、電源電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。電源電圧が異常に低下したとき等、電圧VC21が設定値を超えない場合、MOSFET21は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも設定値には満たないながらも電流ILを供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0055】
なお、コンパレータCMP21にはヒステリシスを設けてもよい。抵抗R21は、スイッチ手段201のパルス電流定格が十分高ければ省略してもよい。また、抵抗R22をLED負荷204のカソード側に接続した構成としてもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、LED負荷204と並列にコンデンサを接続してもよい。
【0056】
次に、第2の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、スイッチ手段201についてバリエーションを図10に示す。図10に示すように、PチャネルMOSFET21の代わりにNチャネルMOSFET21´を用いることができる。動作ロジックは、図8に示した回路と逆になる。ここで、ゲート駆動用に別の電源を設けているが、図8と同様に負荷用電源と共用してもよい。また、スイッチ手段201は、制御信号でオンオフができるものであればバイポーラトランジスタ、静電誘導トランジスタ、ジャンクションFET、IGBT等、他のものでもよい。
【0057】
次に、スイッチ手段201(図ではNチャネルMOSFET21´)の位置を変えたバリエーションについて図11に示す。スイッチ手段201はLED負荷204と直列に接続されていればよいので、図11に示すようにLED負荷204のカソード側に配置することができる。この場合、参照電圧Vrefは電源電圧を基準に設定されているので、コンデンサC21のマイナス側電圧が参照電圧Vrefを下回ったらMOSFET21´をオフするように制御される。
【0058】
次に、調光作用を持たせるバリエーションについて図12に示す。参照電圧Vrefを可変とするか、または図12に示すようにパルス信号発生手段205により生成されるパルス波形信号をスイッチ制御手段201に入力することにより、LED負荷204に流れる電流の実効値を可変として調光する。図12の場合、入力パルス波形信号の周期はスイッチ手段201の自励発振周期よりも長く設定される。
【0059】
次に、電流異常状態を検知する機能を追加するバリエーションについて図13に示す。図13に示すように、負荷電流検出手段206は、抵抗R22の両端に発生する電圧から電流ILを検出し、あらかじめ設定した正常範囲を電流ILが上回った場合および下回った場合に異常発生信号を出力する。
【0060】
次に、第2の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、電圧検出手段203とスイッチ制御手段202、または、電圧検出手段203とスイッチ制御手段202とスイッチ手段201、または、複数の電圧検出手段203とスイッチ制御手段202とスイッチ手段201を一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等を用いることができる。
【0061】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図14は、本発明の第3の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図14に示すLED負荷304を駆動する回路は、直流電源、MOSFET31、コンデンサC31、コイルL31、ダイオードD31、抵抗R31、MOSFET32、抵抗R32、ゲート制御手段302、および電圧検出手段303を備える。
【0062】
MOSFET31は、ゲート制御手段302の制御信号により電流をオンオフするスイッチとして機能する。LED負荷304と直列に接続される。コンデンサC31は、LED負荷304に供給する電荷を蓄える。抵抗R31を介してLED負荷304と並列に接続される。コイルL31は、MOSFET31およびMOSFET32と直列に接続される。ダイオードD31は、コイルL31を挟んでコンデンサC31と並列に接続される。PN接合型またはショットキーバリア型が用いられる。抵抗R31は、負荷電流を制限する。LED負荷304と直列に接続される。
【0063】
MOSFET32は、直流電源の極性が逆になる事故の時、破壊的な電流が流れないようにする。MOSFET31と直列に接続される。MOSFET32のゲートは、通常動作時にオンし、バッテリが逆に接続されたときはオフするようにされる。MOSFET31とMOSFET32は、それぞれのドレインどうしが接続される。
【0064】
電圧検出手段303は、コンデンサC31の電圧を検出し、ある値を超えたら信号をゲート制御手段302に送る。ゲート制御手段302は、点灯信号によりMOSFET31にオン信号を送り、電圧検出手段303からの信号を受けてオフ信号をMOSFET31に送る。
【0065】
LED負荷304は、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。一直列でもよいし、並列接続でもよい。並列接続するとき、個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成によりLED負荷304にかかる電圧をオフセット付きの三角波または正弦波状として駆動する。
【0066】
図15は、第3の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図14に示したMOSFET31およびMOSFET32は、Pチャネル型で構成される。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0067】
ゲート制御手段302は、トランジスタQ31、抵抗R33、抵抗R34、抵抗R35、ツェナーダイオードZD31で構成される。点灯スイッチSW31が閉じられると、MOSFET31のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET31はオンする。抵抗R36にLo信号が加えられるとトランジスタQ31がオンするので、ゲート−ソース間電圧はしきい値電圧よりも上がりMOSFET31は非導通となる。
【0068】
電圧検出手段303は、抵抗R37、コンパレータCMP31、参照電圧Vrefで構成される。コンパレータCMP31は、コンデンサC31の電圧VC31が参照電圧Vrefを上回るとLo信号を出力する。参照電圧Vrefの値は電源電圧よりも低く、LED負荷304の順方向電圧Vfよりも高くなるように定められる。
【0069】
MOSFET32のゲートは、抵抗R32を介してグランドに接続されている。これにより、バッテリの極性が逆にされたときゲートにはバッテリ電圧がかかるとともにソースには(バッテリ電圧−ダイオードD31の順方向電圧)がかかる。よって、MOSFET32はオフし、MOSFET31やダイオードD31に破壊的な電流が流れるのを防ぐことができる。
【0070】
図16は、図15に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW31が開の時、抵抗R33によりMOSFET31のゲート−ソース間電圧は略0Vとされる。よって、MOSFET31は非導通であり、LED負荷304は通電されず消灯している。
【0071】
点灯スイッチSW1が閉じられると、MOSFET31のゲート電位は、抵抗R34、R35を通じてグランドレベルに下げられるのでMOSFET31は導通する。MOSFET31の導通によりMOSFET32のドレインおよびソース電圧は上昇する。MOSFET32のゲートはグランドレベルにプルダウンされているので、こちらも導通する。
【0072】
MOSFET31およびMOSFET32が導通すると、コイルL31を通じてコンデンサC31に電流IFETが流れる。MOSFET31、32のオン抵抗およびコイルL31の直流抵抗成分の合成値、並びにコイルL31のインダクタンスおよびコンデンサC31の容量で決まる傾きでコンデンサC31の電圧VC31は上昇する。電圧VC31がLED負荷304の順方向電圧に達するとLED負荷304に電流ILが流れ始める。
【0073】
電圧VC31が上昇を続け参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP31の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ31がオンするので、MOSFET31のゲート電圧は電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET31は非導通となり、IFETは0[A]に下がる。
【0074】
上昇を続けていた電圧VC31は、MOSFET31の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET31が非導通となってもコイルL31に蓄えられた電気エネルギ分がダイオードD31を通じてコンデンサC31およびLED負荷304に流れる(図16中、電流ID31の波形)。コイルL31に蓄えられたエネルギがなくなり、電流ID31が0[A]になってもコンデンサC31に蓄えられた電荷が供給されるので、電流ILは下がりながら流れ続ける。
【0075】
電圧VC31が低下し、参照電圧Vrefを下回るとコンパレータCMP31の出力はHiとなる。MOSFET31は再び導通し、電流IFETが流れコンデンサC31を充電するとともにLED負荷304を流れる。電圧VC31が再度上昇し参照電圧Vrefを超えるとMOSFET31はオフする。
【0076】
以上を繰り返す自励発振により、LED負荷304にはオフセットを持った三角波状の電流ILが流れる。LED負荷304の光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くなるようにすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。平均してみると出力電圧は一定に保たれる。LED負荷304に流れる電流ILは以下の式3で表される。電圧Vfは、LED負荷304の順方向電圧である。
【0077】
IL=(VC31−Vf)/R31 …式3
【0078】
電圧VC31の平均値は、電源電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。電源電圧が異常に低下したとき等、電圧VC31が設定値を超えない場合、MOSFET31、32は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも、設定値には満たないながらも電流ILをLED負荷304に供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0079】
コンデンサC31、コイルL31および抵抗R31の組み合わせによって電流波形を三角波状から正弦波状まで変えることができ、発振周波数も数十[Hz]から数[kHz]と低く抑えることができる。よって、ラジオノイズが無視できる程度しか発生しない。
【0080】
なお、コンパレータCMP31にはヒステリシスを設けてもよい。また、抵抗R31をLED負荷304のカソード側に接続した構成としてもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、LED負荷304と並列にコンデンサを接続してもよい。
【0081】
次に、第3の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、MOSFET31についてバリエーションを図17に示す。図17に示すように、MOSFET31にNチャネル型を用いることができる。なお、Nチャネル型の場合、昇圧回路305でMOSFET31´のゲート電圧を昇圧する。動作ロジックは図15に示した回路と逆になる。
【0082】
次に、MOSFET32をダイオードに置き換えたバリエーションを図18に示す。図18に示すように、MOSFET32を代わりにダイオードD32をMOSFET31と直列に接続することができる。また、ダイオードD32は一般の整流用ダイオードに限らずツェナーダイオードを用いてもよい。
【0083】
次に、MOSFET31、32の位置を変えたバリエーションを図19に示す。MOSFET31、32はLED負荷304と直列に接続されていればよいので、図19に示すようにLED負荷304のカソード側に配置することができる。この場合、参照電圧Vrefが電源電圧を基準に設定されているので、コンデンサC31のカソード側電圧が参照電圧Vrefを下回ったら、MOSFET31をオフするように制御される。
【0084】
次に、調光機能を持たせたバリエーションを図20に示す。参照電圧Vrefを可変とするか、または図20に示すように、パルス信号発生手段306により生成されるパルス波形信号を、ゲート制御手段302に入力することにより、LED負荷304に流れる電流の実効値を可変として調光する。図20の場合、入力パルス波形信号の周期は、MOSFET31のオンオフ周期よりも長く設定される。
【0085】
次に、電流異常状態を検知する機能を追加するバリエーションを図21に示す。図21に示すように、負荷電流検出手段307は、抵抗R31の両端に発生する電圧から電流ILを検出し、あらかじめ設定した正常範囲を電流ILが上回った場合および下回った場合に異常発生信号を出力する。
【0086】
次に、負荷電圧異常状態を検知する機能を追加するバリエーションを図22に示す。図22に示すように、電圧検出手段303´は、LED負荷304のアノード端子に発生する電圧を検出し、あらかじめ設定した値を下回った場合に異常発生信号を出力する。
【0087】
ダイオードD31の代わりにMOSFETを用いるバリエーションを図23に示す。図23に示すように、ダイオードD31の代わりにMOSFET33をコンデンサC31と並列に接続することができる。MOSFET31がオンしているときはMOSFET33がオフし、MOSFET31がオフしているときはMOSFET33がオンするように、ゲート制御手段302から信号が出力される。
【0088】
次に、第3の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、電圧検出手段303とゲート制御手段302、または、電圧検出手段303とゲート制御手段302とMOSFET31、32、または、複数の電圧検出手段303とゲート制御手段302とMOSFET31、321を一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等を用いることができる。
【0089】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図24は、本発明の第4の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図24に示すLED負荷404を駆動する回路は、直流電源、MOSFET41、コンデンサC41、コイルL41、ダイオードD41、抵抗R41、MOSFET42、抵抗R42、ゲート制御手段402、および負荷電流検出手段403を備える。
【0090】
MOSFET41は、ゲート制御手段402の制御信号により電流をオンオフするスイッチとして機能する。LED負荷404と直列に接続される。コンデンサC41は、LED負荷404に供給する電荷を蓄える。抵抗R41を介してLED負荷404と並列に接続される。コイルL41は、MOSFET41およびMOSFET42と直列に接続される。ダイオードD41は、コイルL41を挟んでコンデンサC41と並列に接続される。PN接合型またはショットキーバリア型が用いられる。抵抗R41は、負荷電流を制限する。LED負荷404と直列に接続される。
【0091】
MOSFET42は、直流電源の極性が逆になる事故の時、破壊的な電流が流れないようにする。MOSFET41と直列に接続される。MOSFET42のゲートは、通常動作時にオンし、バッテリが逆に接続されたときはオフするようにされる。MOSFET41とMOSFET42は、それぞれのドレインどうしが接続される。
【0092】
負荷電流検出手段403は、抵抗R41の両端電圧からLED負荷404に流れる電流を検出し、信号をゲート制御手段402に送る。ゲート制御手段402は、点灯信号によりMOSFET41にオン信号を送り、負荷電流検出手段403からの信号を受けてオフ信号をMOSFET41に送る。
【0093】
LED負荷404は、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。一直列でもよいし、並列接続でもよい。並列接続するとき、個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成によりLED負荷404にかかる電圧をオフセット付きの三角波または正弦波状として駆動する。
【0094】
図25は、第4の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図24に示したMOSFET41およびMOSFET42は、Pチャネル型で構成される。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0095】
負荷電流検出手段403は、抵抗R47、抵抗R48、抵抗R49、抵抗R410、トランジスタQ42、オペアンプOP41で構成される。フィードバック制御により抵抗R41を流れる電流が抵抗R410の電圧に変換される。抵抗R410に発生する電圧Vmoは以下の式4で表される。
【0096】
Vmo=(R47/R410)*R41*IL …式4
【0097】
ゲート制御手段402は、トランジスタQ41、抵抗R43、抵抗R44、抵抗R45、抵抗R46、ツェナーダイオードZD41、コンパレータCMP41、参照電圧Vrefで構成される。点灯スイッチSW41が閉じられると、MOSFET41のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET41は導通する。負荷電流検出手段403の出力Vmoが参照電圧Vrefを上回ると、コンパレータCMP41がLo信号を出力し、トランジスタQ41がオンする。よって、MOSFET41のゲート−ソース間電圧がしきい値電圧よりも上がり、MOSFET41は非導通となる。
【0098】
MOSFET42のゲートは、抵抗R42を介してグランドに接続される。これにより、バッテリの極性が逆にされたときゲートにはバッテリ電圧がかかるとともにソースには(バッテリ電圧−ダイオードD41の順方向電圧)がかかる。MOSFET42はオフし、MOSFET41やダイオードD41に破壊的な電流が流れるのを防ぐ。
【0099】
図26は、図25に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW41が開の時、抵抗R43によりMOSFET41のゲート−ソース間電圧は略0Vとされる。よって、MOSFET41は非導通であり、LED負荷404は通電されず消灯している。
【0100】
点灯スイッチSW41が閉じられると、MOSFET41のゲート電位が抵抗R44、抵抗R45を通じてグランドレベルに下げられるので、MOSFET41は導通する。MOSFET41の導通により、MOSFET42のドレインおよびソース電圧は上昇する。MOSFET42のゲートがグランドレベルにプルダウンされているので、こちらも導通する。
【0101】
コイルL41を通じてコンデンサC41に電流IFETが流れる。MOSFET41、42のオン抵抗およびコイルL41の直流抵抗成分の合成値、並びにコイルL41のインダクタンスおよびコンデンサC41の容量で決まる傾きでコンデンサC41の電圧VC41は上昇する。電圧VC41がLED負荷404の順方向電圧に達すると、LED負荷404に電流ILが流れ始める。
【0102】
電流ILが上昇し、負荷電流値を電圧に変化した信号Vmoが参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP41の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ41はオンする。よって、MOSFET41のゲート電圧が電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET41は非導通となり、電流IFETは0[A]に下がる。
【0103】
上昇を続けていた電流ILは、MOSFET41の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET41が非導通となっても、コイルL41に蓄えられた電気エネルギ分が電流ID41としてダイオードD41を通じてコンデンサC41およびLED負荷404に流れる。コイルL41に蓄えられたエネルギがなくなり、電流ID41が0[A]になっても、コンデンサC41に蓄えられた電荷がLED負荷404に供給されるので、電流ILは下がりながら流れ続ける。
【0104】
電流ILが低下し電圧Vmoが参照電圧Vrefを下回ると、コンパレータCMP41の出力はHiとなる。MOSFET41は再び導通し、電流IFETが流れコンデンサC41を充電するとともに、電流ILがLED負荷404を流れる。電流ILが再度上昇し、参照電圧Vrefを超えるとMOSFET41は非導通になる。
【0105】
以上を繰り返す自励発振により、LED負荷404にはオフセットを持った三角波状の電流ILが流れる。LED負荷404の光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くなるようにすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。電流ILの平均値は、電源電圧やLED負荷404の順方向電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。
【0106】
電源電圧が異常に低下したとき等、電圧Vmoが設定値を超えない場合、MOSFET41、42は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも、設定値には満たないながらも電流ILをLED負荷404に供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。また、コンデンサC41、コイルL41および抵抗R41の組み合わせによって電流波形を三角波状から正弦波状まで変えることができ、発振周波数も数十[Hz]から数[kHz]と低く抑えることができる。よって、ラジオノイズが無視できる程度しか発生しない。
【0107】
なお、コンパレータCMP41にはヒステリシスを設けてもよい。また、抵抗R41をLED負荷404のカソード側に接続した構成としてもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、LED負荷404と並列にコンデンサを接続してもよい。
【0108】
次に、第4の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、MOSFET41についてバリエーションを図27に示す。図27に示すように、MOSFET41にNチャネル型を用いることができる。動作ロジックは図25に示した回路と逆になる。また、Nチャネル型MOSFET41´が十分な導通状態となるようにするため、昇圧回路405が追加される。昇圧回路405の回路構成例を図31に示す。
【0109】
次に、MOSFET42をダイオードに置き換えたバリエーションを図28に示す。図28に示すように、MOSFET42の代わりにダイオードD42をMOSFET41と直列に接続することができる。図28ではMOSFET41のドレイン側にダイオードD42が配置されているが、ダイオードD42の位置はMOSFET41のソース側でもよい。また、ダイオードD42は一般の整流用ダイオードに限らずツェナーダイオードを用いてもよい。
【0110】
次に、MOSFET41、42の位置を変えたバリエーションを図29に示す。MOSFET41、42はLED負荷404と直列に接続されていればよいので、図29に示すように、LED負荷404のカソード側に配置することができる。図29では抵抗R41をLED負荷404のアノード側に配置したが、カソード側に配置してもよい。
【0111】
次に、ダイオードD41の代わりにMOSFETを用いたバリエーションを図30に示す。図30に示すように、ダイオードD41の代わりにMOSFET43をコンデンサC41と並列に接続することができる。MOSFET41がオンしているときはMOSFET43がオフし、MOSFET41がオフしているときはMOSFET43がオンするように、ゲート制御手段402からMOSFET43に信号が出力される。
【0112】
次に、調光機能を持たせたバリエーションとして、参照電圧Vrefを可変とするか、または負荷電流検出手段403のゲインを可変とすることにより、LED負荷404に流れる電流の実効値を可変として調光することができる。
【0113】
次に、第4の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、負荷電流検出手段403とゲート制御手段402、または、負荷電流検出手段403とゲート制御手段402とMOSFET41、42、または、複数の負荷電流検出手段403とゲート制御手段402とMOSFET41、421を一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等を用いることができる。
【0114】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。図32は、本発明の第5の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図32に示すLED負荷504a、504bを駆動する回路は、直流電源、スイッチ手段501a、抵抗R51、コンデンサC51、スイッチ手段501b、スイッチ手段501c、抵抗R52a、抵抗R52b、スイッチ制御手段502a、スイッチ制御手段502b、スイッチ制御手段502c、および電圧検出手段503を備える。
【0115】
スイッチ手段501aは、スイッチ制御手段502aの制御信号により電流をオンオフする。LED負荷504a、504bと直列に接続される。コンデンサC51は、LED負荷504a、504bに供給する電荷を蓄える。スイッチ手段501aおよび抵抗R51を介して直流電源と並列に接続される。抵抗R51は、コンデンサC51への充電電流を制御する。スイッチ手段501aと直列に接続される。
【0116】
スイッチ手段501bおよびスイッチ手段501cは、スイッチ手段501aおよびLED負荷504a、504bと直列に接続される。抵抗R52は、負荷電流を制限する。LED負荷504a、504bと直列に接続される。電圧検出手段503は、コンデンサC51の電圧を検出し、ある値を超えたら信号をスイッチ制御手段502aに送る。
【0117】
スイッチ制御手段502aは、点灯信号によりスイッチ手段501aにオン信号を送り、電圧検出手段503からの信号を受けてオフ信号をスイッチ手段501aに送る。また、点灯信号以外の信号(例えばイグニッション信号)により動作するようにしてもよい。スイッチ制御手段502b、502cは、点灯信号によりスイッチ手段501b、501cにオン信号を送る。
【0118】
LED負荷504a、504bは、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成により複数チャネルのLED負荷504a、504bにかかる電圧をオフセット付きの三角波状電圧波形として駆動する。
【0119】
図33は、第5の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図32示すスイッチ手段501a〜cは、Pチャネル型MOSFET51、52a、52bで構成される。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0120】
スイッチ制御手段502aは、トランジスタQ51、抵抗R53、抵抗R54、抵抗R55、抵抗R56、ダイオードD51a、ダイオードD51b、ツェナーダイオードZD51で構成されている。点灯スイッチSW51aまたは/および点灯スイッチSW51bが閉じられると、MOSFET51のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET51は導通する。抵抗R56にLo信号が加えられると、トランジスタQ51がオンするので、MOSFET51のゲート−ソース間電圧はしきい値電圧よりも上がり、MOSFET51は非導通となる。
【0121】
スイッチ制御手段502b、502cは、抵抗R58、抵抗R59で構成される。電圧検出手段503は、抵抗R57、コンパレータCMP51、参照電圧Vrefで構成される。コンパレータCMP51は、コンデンサC51の電圧VC51が参照電圧Vrefを上回ると、Lo信号を出力する。参照電圧Vrefの値は電源電圧よりも低く、LED負荷504a、504bの順方向電圧Vfよりも高くなるように定められる。
【0122】
図34は、図33に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW51a、SW51bともに開の時、抵抗R53によりMOSFET51のゲート−ソース間電圧は略0Vとされるので、MOSFET51は非導通であり、LED負荷504a、504bも通電されず消灯している。
【0123】
点灯スイッチSW51aが閉じられると、MOSFET51のゲート電位が抵抗R54、抵抗R55を通じてグランドレベルに下げられるので、MOSFET51は導通し、抵抗R51を通じてコンデンサC51に電流IFETが流れる。MOSFET51のオン抵抗および抵抗R51の合成値、並びにコンデンサC51の容量で決まる時定数で、電圧VC51のレベルは上昇する。MOSFET52aも、点灯スイッチSW51aによりゲート電位が抵抗R59を通じてグランドレベルに下げられるとともに、ソース電位が電圧VC51と同じく上昇するので導通する。電圧VC51がLED負荷504aの順方向電圧に達するとLED負荷504aに電流ILaが流れ始める。
【0124】
電圧VC51が上昇を続け電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP51の出力VCMPがLo信号に転じ、トランジスタQ51がオンするので、MOSFET51のゲート電圧が電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET51は、非導通となる。
【0125】
上昇を続けていた電圧VC51は、MOSFET51の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET51が非導通となっても、コンデンサC51に蓄えられた電荷がLED負荷504aに供給されるので、電流ILaは下がりながら流れ続ける。
【0126】
電圧VC51が低下し参照電圧Vrefを下回ると、コンパレータCMP51の出力がHiとなる。MOSFET51が再び導通して電流IFETが流れ、コンデンサC51を充電するとともに、LED負荷504aに電流ILaが流れる。電圧VC51が再度上昇し、参照電圧Vrefを超えるとMOSFET51はオフする。以上を繰り返す自励発振により、LED負荷504aにはオフセットを持った三角波状の電流ILaが流れる。
【0127】
次に、点灯スイッチSW51bが閉じられると、MOSFET52bのゲートがグランドレベルに引き下げられ、MOSFET52bはオンする。電流ILbはLED負荷504bに供給される。コンデンサC51の放電電流は増加するので、発振の周期が変化するが、電圧VC51は参照電圧Vrefで設定した値を保つ。
【0128】
LED負荷504a、504bの光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くなるようにすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。平均してみると出力電圧は一定に保たれる。LED負荷504a、504bに流れる電流ILa、bは以下の式5で表される。電圧Vfは、LED負荷504a、504bの順方向電圧である。
【0129】
ILa、b=(VC51−Vf)/R52a、b …式5
【0130】
電圧VC51の平均値は電源電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。周波数は数十[Hz]から数[kHz]と低く、AM帯やFM帯のラジオノイズは無視できる程度にしか発生しない。電源電圧が異常に低下したとき等、電圧VC51が設定値を超えない場合、MOSFET51は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも設定値には満たないながらも、電流ILa、bをLED負荷504a、504bに供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0131】
なお、コンパレータCMP51にはヒステリシスを設けてもよい。また、抵抗R51はスイッチ手段501aのパルス電流定格が十分高ければ省略してもよい。また、スイッチ手段502b、502cおよび抵抗R52a、bをLED負荷504a、504bのカソード側に接続した構成としてもよい。さらに、ノイズ低減やサージ保護のため、バッテリやLED負荷504a、504bと並列にコンデンサを接続してもよい。
【0132】
次に、第5の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、スイッチ手段501、502a、502bのバリエーションについて、Pチャネル型MOSFETの代わりに、Nチャネル型MOSFET、バイポーラトランジスタ、電磁式リレー等を用いることができる。
【0133】
次に、電流異常状態を検知する機能を追加したバリエーションを図35に示す。図35に示すように、電流検出手段505が抵抗R510の両端に発生する電圧から負荷電流を検出し、あらかじめ設定した正常範囲を負荷電流が上回った場合および下回った場合に異常発生信号を出力する。なお、抵抗R510は、電源とスイッチ手段501aの間に接続してもよい。また、抵抗R510を用いずに、抵抗R51の両端に発生する電圧から電流を求めてもよい。
【0134】
次に、調光作用を持たせたバリエーションを図36に示す。図36に示すように、パルス信号発生手段506a、506bにより生成されるパルス波形信号を、スイッチ制御手段502b、502cに入力することにより、LED負荷504a、504bに流れる電流の実効値を可変として調光することができる。入力パルス波形信号の周期は、スイッチ手段501aの発振周期よりも長く設定される。
【0135】
次に、複数段階に輝度を変える機能を持たせたバリエーションを図37に示す。図37に示すように、各チャネルに複数のスイッチ手段501b、501b´および異なる値の抵抗R52a、抵抗R52a´を設け、LED負荷504aに流れる電流を切り替えて輝度を可変とする。LED負荷504bについても同様である。
【0136】
次に、第5の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、電圧検出手段503とスイッチ制御手段502a、または、電圧検出手段503と複数のスイッチ制御手段502a〜cと複数のスイッチ手段501a〜501cを一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等がある。
【0137】
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について説明する。図38は、本発明の第6の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図38に示すLED負荷604a、604bを駆動する回路は、直流電源、MOSFET61、MOSFET62、コイルL61、ダイオードD61、抵抗R61、コンデンサC61、スイッチ手段601b、スイッチ手段601c、抵抗R62a、抵抗R62b、ゲート制御手段602a、スイッチ制御手段602b、スイッチ制御手段602c、および電圧検出手段603を備える。
【0138】
MOSFET61は、ゲート制御手段602aからの信号により電流をオンオフする。LED負荷604a、604bと直列に接続される。コンデンサC61は、LED負荷604a、604bに供給する電荷を蓄える。MOSFET61およびMOSFET62を介して直流電源と並列に接続される。コイルL61は、一端がダイオードD61のカソードに、他端がコンデンサC61に接続される。ダイオードD61は、コイルL61を挟んでコンデンサC61と並列に接続される。PN接合型またはショットキーバリア型のダイオードが用いられる。
【0139】
MOSFET62は、直流電源の極性が逆になる事故の時、破壊的な電流が流れないようにする。MOSFET61と直列に接続される。MOSFET62のゲートは通常動作時にオンし、バッテリが逆に接続されたときにオフするようにされる。MOSFET61とMOSFET62はそれぞれのドレインどうしが接続される。
【0140】
抵抗R62aおよび抵抗R62bは、負荷電流を制限する。LED負荷604a、604bと直列に接続される。電圧検出手段603は、コンデンサC61の電圧を検出し、ある値を超えたら信号をゲート制御手段602aに送る。
【0141】
ゲート制御手段602aは、点灯信号を入力されるとMOSFET61にオン信号を送り、電圧検出手段603から信号を入力されるとオフ信号をMOSFET61に送る。また、点灯信号以外の信号(例えばイグニッション信号)により動作するようにしてもよい。
【0142】
LED負荷604a、604bは、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成により、複数チャネルのLED負荷604a、604bにかかる電圧をオフセット付きの三角波状または正弦波状の電圧波形として駆動する。
【0143】
図39は、第6の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図37に示すMOSFET61、MOSFET62は、Pチャネル型である。スイッチ手段601b、601cも、Pチャネル型MOSFETである。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0144】
ゲート制御手段602aは、トランジスタQ61、抵抗R63、抵抗R64、抵抗R65、抵抗R66、ダイオードD62a、ダイオードD62b、ツェナーダイオードZD61で構成される。点灯スイッチSW61aおよび/または点灯スイッチSW61bが閉じられると、MOSFET61のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET61は導通する。抵抗R66にLo信号が加えられると、トランジスタQ61がオンするので、MOSFET61のゲート−ソース間電圧がしきい値電圧よりも上がり、MOSFET61は非導通となる。
【0145】
電圧検出手段603は、抵抗R67、コンパレータCMP61、参照電圧Vrefで構成される。コンパレータCMP61は、コンデンサC61の電圧VC61が参照電圧Vrefを上回るとLo信号を出力する。参照電圧Vrefの値は電源電圧よりも低く、LED負荷604a、604bの順方向電圧Vfよりも高くなるように定められる。
【0146】
MOSFET62のゲートは抵抗R61を介してグランドに接続される。これにより、バッテリの極性が逆にされたときゲートにはバッテリ電圧がかかるとともに、ソースには(バッテリ電圧−ダイオードD61の順方向電圧)がかかる。よって、MOSFET62はオフし、MOSFET61やダイオードD61に破壊的な電流が流れるのを防ぐ。
【0147】
図40は、図39に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW61a、SW61bともに開の時、抵抗R63によりMOSFET61のゲート−ソース間電圧は略0Vとされるので、MOSFET61は非導通であり、LED負荷604a、604bも通電されず消灯している。
【0148】
点灯スイッチSW61aが閉じられると、MOSFET61のゲート電位は、抵抗R64、抵抗R65を通じてグランドレベルに下げられるので、MOSFET61は導通する。MOSFET61の導通により、MOSFET62のドレインおよびソース電圧は上昇する。
【0149】
コイルL61を通じてコンデンサC61に電流IFETが流れる。MOSFET61、MOSFET62のオン抵抗およびコイルL61の直流抵抗性分の合成値、並びにコイルL61のインダクタンスおよびコンデンサC61の容量で決まる傾きでコンデンサC61の電圧VC61は上昇する。点灯スイッチSW61aによりMOSFET63aのゲート電位が抵抗R69aを通じてグランドレベル近くに下げられる。それとともに、そのソース電位が電圧VC61と同じく上昇するので、MOSFET63aは導通する。電圧VC61がLED負荷604aの順方向電圧に達するとLED負荷604aに電流ILaが流れ始める。
【0150】
電圧VC61が上昇を続け参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP61の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ61がオンするので、MOSFET61のゲート電圧が電源電圧付近まで持ち上げられる。すると、MOSFET61は非導通となり、電流IFETは下がり、0[A]になる。
【0151】
上昇を続けていた電圧VC61は、MOSFET61の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET61が非導通となっても、コイルL61に蓄えられたエネルギ分がダイオードD61を通じ、電流ID61としてコンデンサC61およびLED負荷604aに流れる。コイルL61に蓄えられたエネルギがなくなり電流ID61が0[A]になっても、コンデンサC61に蓄えられた電荷が供給されるので、電流ILaは下がりながらLED負荷604aに流れ続ける。
【0152】
電圧VC61が低下し参照電圧Vrefを下回ると、コンパレータCMP61の出力はHiとなる。MOSFET61は再び導通し、電流IFETが流れコンデンサC61を充電するとともに、電流ILaがLED負荷604aに流れる。電圧VC61が再度上昇し参照電圧Vrefを超えると、MOSFET61は非導通となる。以上を繰り返す自励発振により、LED負荷604aにはオフセットを持った三角波状の電流ILaが流れる。
【0153】
次に、点灯スイッチSW61bが閉じられると、MOSFET63bのゲートがグランドレベル近くに引き下げられ、MOSFET63bはオンする。電流ILbがLED負荷604bに供給される。コンデンサC61の放電電流は増加するので発振の周期は変化するが、電圧VC61は参照電圧Vrefで設定した値を保つ。
【0154】
LED負荷604a、604bの光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くなるようにすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。LED負荷604a、604bに流れる電流ILa、bは以下の式6で表される。電圧Vfは、LED負荷604a、604bの順方向電圧である。
【0155】
ILa、b=(VC61−Vf)/R62a、b …式6
【0156】
電圧VC61の平均値は電源電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。コンデンサC61、コイルL61および抵抗R61の組み合わせによって電流波形を三角波状から正弦波状まで変えることができ、周波数は数十[Hz]から数[kHz]と低いので、AM帯やFM帯のラジオノイズは無視できる程度にしか発生しない。
【0157】
電源電圧が異常に低下したとき等、電圧VC61が設定値を超えない場合、MOSFET61は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも設定値には満たないながらも電流ILをLED負荷604a、604bに供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0158】
なお、コンパレータCMP61にはヒステリシスを設けてもよい。また、スイッチ手段601b、601cおよび抵抗R62a、抵抗R62bをLED負荷604a、604bのカソード側に接続した構成としてもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、バッテリやLED負荷604a、604bと並列にコンデンサを接続してもよい。
【0159】
次に、第6の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、MOSFET61、MOSFET62、スイッチ手段601b、601cのバリエーションについて、Pチャネル型MOSFETの代わりに、Nチャネル型MOSFET、バイポーラトランジスタ、電磁式リレー等を用いることができる
【0160】
次に、電流異常状態を検知する機能を追加したバリエーションを図41に示す。図41に示すように、電流検出手段605が電流検出抵抗R610の両端に発生する電圧から負荷電流を検出し、あらかじめ設定した正常範囲を負荷電流が上回った場合および下回った場合に異常発生信号を出力する。抵抗R610を電源とMOSFET61との間に接続してもよい。
【0161】
次に、調光作用を持たせたバリエーションを図42に示す。図42に示すように、パルス信号発生手段606a、606bにより生成されるパルス波形信号を、スイッチ制御手段602b、602cに入力することにより、LED負荷604a、604bに流れる電流の実効値を可変として調光する。入力パルス信号の周期はMOSFET61の発振周期よりも長く設定される。
【0162】
次に、複数段階に輝度を可変とする機能を持たせたバリエーションを図43に示す。図43に示すように、各チャネルに複数のスイッチ手段601b、601b´と異なる値の抵抗R62a、62a´を設け、LED負荷604aに流れる電流を切り替えて輝度を可変とする。LED負荷604bも同様である。
【0163】
次に、ダイオードD61の代わりにMOSFET64を用いたバリエーションを図44に示す。図44に示すように、ダイオードD61の代わりにMOSFET64をコンデンサC61と並列に接続する。MOSFET61がオンしているときはMOSFET64がオフし、MOSFET61がオフしているときはMOSFET64がオンするように、ゲート制御手段602aから信号が出力される。
【0164】
次に、MOSFET62をダイオードに置き換えたバリエーションを図45に示す。図45に示すように、MOSFET62の代わりにダイオードD63をMOSFET61と直列に接続することができる。図45においてはMOSFET61のドレイン側にダイオードD63があるが、ダイオードD63の位置はMOSFET61のソース側でもよい。また、ダイオードD63は一般の整流用ダイオードに限らず、ツェナーダイオードを用いてもよい。
【0165】
次に、Nチャネル型のMOSFET61およびMOSFET62を用いたバリエーションを図46に示す。図46に示すように、MOSFET61およびMOSFET62をPチャネル型に代えてNチャネル型とすることができる。
【0166】
次に、第6の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、電圧検出手段603、ゲート制御手段602a、複数のスイッチ制御手段602b、602c、MOSFET61、MOSFET62、ダイオードD61、および複数のスイッチ手段601b、601cの一部またはすべてを一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等がある。
【0167】
なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示したものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
【0168】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、スイッチ手段のオン抵抗、第1の抵抗、および第2の抵抗並びにコンデンサによりオフセットを持った三角波状の負荷電流を生成し、負荷電流検出手段およびスイッチ制御手段により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電流駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。また、従来より低い発振周波数およびオフセットを持たせた振幅によりLEDを駆動することにより低ノイズ化を図ることができる。
【0169】
請求項2記載の発明によれば、第1のスイッチ手段のオン抵抗、第1の抵抗、および第2の抵抗並びにコンデンサによりオフセットを持った三角波状の負荷電圧を生成し、電圧検出手段および第1のスイッチ制御手段により人間の目の応答性より速い発振周波数で第1のスイッチ手段をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。また、従来より低い発振周波数およびオフセットを持たせた振幅によりLEDを駆動することにより低ノイズ化を図ることができる。
【0170】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、複数チャネルのLED負荷の各チャネルごとに第2のスイッチ手段を接続し、点灯信号により第2のスイッチ手段を制御する第2のスイッチ制御手段を接続することにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、低ノイズで複数チャネルのLEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。
【0171】
請求項4記載の発明によれば、第1のスイッチ手段のオン抵抗、FETのオン抵抗、コイル、コンデンサおよび第2の抵抗によりオフセットを持った三角波状または正弦波状の負荷電流を生成し、電圧検出手段および第1のスイッチ制御手段により人間の目の応答性より速い発振周波数で第1のスイッチ手段をオンオフすることにより、小規模の回路で効率よくLEDを駆動するとともにラジオノイズの発生を抑えることができ、小型化、低コスト化することができる。また、バッテリ逆接時にFETをオフするように設計することにより、バッテリ逆接時による回路破壊を防止することができる。
【0172】
請求項5記載の発明によれば、スイッチ手段のオン抵抗、FETのオン抵抗、コイル、コンデンサおよび第2の抵抗によりオフセットを持った三角波状または正弦波状の負荷電圧を生成し、負荷電流検出手段およびスイッチ制御手段により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段をオンオフすることにより、小規模の回路で効率よくLEDを駆動するとともにラジオノイズの発生を抑えることができ、小型化、低コスト化することができる。また、バッテリ逆接時にMOSをオフするように設計することにより、バッテリ逆接時による回路破壊を防止することができる。
【0173】
請求項6記載の発明によれば、請求項4記載の発明の効果に加えて、複数チャネルのLED負荷の各チャネルごとに第2のスイッチ手段を接続し、点灯信号により第2のスイッチ手段を制御する第2のスイッチ制御手段を接続することにより、低ノイズで複数チャネルのLEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図3】図2に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】第1の実施形態におけるLED駆動回路においてNチャネルMOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図5】第1の実施形態におけるLED駆動回路においてLEDのカソード側に抵抗R12を配置したバリエーションを示す回路図である。
【図6】第1の実施形態におけるLED駆動回路においてLEDのカソード側にスイッチ手段を配置したバリエーションを示す回路図である。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図9】図8に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】第2の実施形態におけるLED駆動回路において別のスイッチ手段を用いたバリエーションを示す回路図である。
【図11】第2の実施形態におけるLED駆動回路においてスイッチ手段の位置を変えたバリエーションを示す回路図である。
【図12】第2の実施形態におけるLED駆動回路において調光機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図13】第2の実施形態におけるLED駆動回路において電流異常検出機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図14】本発明の第3の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図15】本発明の第3の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図16】図15に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】第3の実施形態におけるLED駆動回路においてNチャネル型MOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図18】第3の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFET32の代わりにダイオードを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図19】第3の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFETの位置を変えたバリエーションを示す回路図である。
【図20】第3の実施形態におけるLED駆動回路において調光機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図21】第3の実施形態におけるLED駆動回路において電流異常検出機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図22】第3の実施形態におけるLED駆動回路において負荷電圧異常検出機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図23】第3の実施形態におけるLED駆動回路においてダイオードD31の代わりにMOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図24】本発明の第4の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図25】本発明の第4の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図26】図25に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図27】第4の実施形態におけるLED駆動回路においてNチャネル型MOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図28】第4の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFET42の代わりにダイオードを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図29】第4の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFETの位置を変えたバリエーションを示す回路図である。
【図30】第4の実施形態におけるLED駆動回路においてダイオードD41の代わりにMOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図31】第4の実施形態におけるLED駆動回路の一バリエーションで用いられる昇圧回路を示す回路図である。
【図32】本発明の第5の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図33】本発明の第5の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図34】図33に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図35】第5の実施形態におけるLED駆動回路において電流検出手段を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図36】第5の実施形態におけるLED駆動回路においてパルス信号を用いて調光可能としたバリエーションを示す回路図である。
【図37】第5の実施形態におけるLED駆動回路において複数段階に輝度を変更できるようにしたバリエーションを示す回路図である。
【図38】本発明の第6の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図39】本発明の第6の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図40】図39に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図41】第6の実施形態におけるLED駆動回路において電流検出手段を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図42】第6の実施形態におけるLED駆動回路においてパルス信号を用いて調光可能としたバリエーションを示す回路図である。
【図43】第6の実施形態におけるLED駆動回路において複数段階に輝度を変更できるようにしたバリエーションを示す回路図である。
【図44】第6の実施形態におけるLED駆動回路においてダイオードD61の代わりにMOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図45】第6の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFET62の代わりにダイオードD63に置き換えたバリエーションを示す回路図である。
【図46】第6の実施形態におけるLED駆動回路においてNチャネル型のMOSFET61、62を用いたバリエーションを示す回路図である。
【符号の説明】
101 スイッチ手段
R11、R12 抵抗
C11 コンデンサ
103 負荷電流検出手段
104 LED負荷
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の照明や信号灯に用いられるLED(light−emitting diode)を駆動するためのLED駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の照明や信号灯にLEDを用いる手法が提案されている。特許文献1「光学車両表示装置」は、その図1に示されているように、制御回路、コイル、ダイオード、スイッチ、およびコンデンサを使用して、スイッチングレギュレータ方式で複数のLEDを駆動する回路を開示している。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−168432号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1等に開示された従来例では電流を制御する手段としてコイルおよびフリーホイールダイオードを用いている。しかしながら、これらは寸法が大きく重量もあるため装置が大型化する。
【0005】
また、スイッチングレギュレータ方式は、数十[kHz]から数[MHz]の周波数で動作するのが一般的なため、回路から高調波が発生しAMやFMの車載ラジオに雑音が混入したりする問題点がある。この問題点を解決するためには、大がかりなフィルタ回路や電波遮断材が必要になる。また、スイッチ手段を制御するためのオシレータ、エラーアンプ、電圧源、電流源、コンパレータ、フリップフロップ等の回路を必要とし、回路規模が大きくなる。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、車両の照明や信号灯に用いられるLEDを駆動する小型で高効率なLED駆動回路を提供することを目的とする。
【0007】
また本発明は、上記目的に加えてラジオノイズの発生を抑えることができるLED駆動回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、図1に示すように、電源からLED負荷104に供給する電流をオンオフするスイッチ手段101と、前記LED負荷104と並列に接続され、該LED負荷104に供給される電荷を蓄積するコンデンサC11と、前記スイッチ手段101と前記コンデンサC11との間に接続され、前記電源から供給される前記コンデンサC11への充電電流を制限する第1の抵抗R11と、前記LED負荷104と直列に接続され、該LED負荷104への負荷電流を制限する第2の抵抗R12と、前記第2の抵抗R12の両端に接続され、前記負荷電流を検出する負荷電流検出手段103と、前記負荷電流検出手段103により検出された負荷電流が所定の参照値を上回ると前記スイッチ手段101をオフし、下回るとオンするスイッチ制御手段102と、を有し、前記スイッチ制御手段102は、前記LED負荷104の点灯信号が入力されると、前記スイッチ手段101のオンオフ制御を開始することを特徴としている。
【0009】
したがって、請求項1記載の発明によれば、スイッチ手段101のオン抵抗、第1の抵抗R11、および第2の抵抗R12並びにコンデンサC11によりオフセットを持った三角波状の負荷電流を生成し、負荷電流検出手段103およびスイッチ制御手段102により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段101をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電流駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。また、従来より低い発振周波数およびオフセットを持たせた振幅によりLEDを駆動することにより低ノイズ化を図ることができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、図7に示すように、電源からLED負荷204に供給する電流をオンオフする第1のスイッチ手段201と、前記LED負荷204と並列に接続され、該LED負荷204に供給される電荷を蓄積するコンデンサC21と、前記第1のスイッチ手段201と前記コンデンサC21との間に接続され、前記電源から供給される前記コンデンサC21への充電電流を制限する第1の抵抗R21と、前記LED負荷204と直列に接続され、該LED負荷204への負荷電流を制限する第2の抵抗R22と、前記コンデンサC21の電圧を検出する電圧検出手段203と、前記電圧検出手段203により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記第1のスイッチ手段201をオフし、下回るとオンする第1のスイッチ制御手段202と、を有し、前記第1のスイッチ制御手段202は、前記LED負荷204の点灯信号が入力されると、前記第1のスイッチ手段201のオンオフ制御を開始することを特徴としている。
【0011】
したがって、請求項2記載の発明によれば、第1のスイッチ手段201のオン抵抗、第1の抵抗R21、および第2の抵抗R22並びにコンデンサC21によりオフセットを持った三角波状の負荷電圧を生成し、電圧検出手段203および第1のスイッチ制御手段202により人間の目の応答性より速い発振周波数で第1のスイッチ手段201をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。また、従来より低い発振周波数およびオフセットを持たせた振幅によりLEDを駆動することにより低ノイズ化を図ることができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記LED負荷504a、504bは複数列から構成され、該複数列ごとに前記第2の抵抗R52a、R52bが接続され、前記コンデンサC51と前記第2の抵抗R52a、R52bとの間に前記複数列ごとに接続され、前記LED負荷504a、504bへの前記負荷電流をオンオフする第2のスイッチ手段501b、501cと、前記複数列のLED負荷504a、504bのいずれかの点灯を指示する前記点灯信号が入力されると、対応する前記第2のスイッチ手段501b、501cをオンする前記第2のスイッチ制御手段502b、502cと、をさらに有することを特徴としている。
【0013】
したがって、請求項3記載の発明によれば、複数チャネルのLED負荷504a、504bの各チャネルごとに第2のスイッチ手段501b、501cを接続し、点灯信号により第2のスイッチ手段501b、501cを制御する第2のスイッチ制御手段502b、502cを接続することにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、低ノイズで複数チャネルのLEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、図14に示すように、電源からLED負荷304に供給する電流をオンオフする第1のスイッチ手段(MOSFET31)と、前記LED負荷304と並列に接続され、該LED負荷304に供給される電荷を蓄積するコンデンサC31と、前記第1のスイッチ手段(MOSFET31)と前記コンデンサC31との間に接続されており、ゲートが第3の抵抗R32を介してアースに接続され、通常時にオンし直流電源逆接時にオフするMOSFET32と、前記MOSFET32と前記コンデンサC31との間に接続されるコイルL31と、前記LED負荷304と直列に接続され、該LED負荷304への負荷電流を制限する第2の抵抗R31と、前記コイルL31を挟んで前記コンデンサC31と並列に接続されるダイオードD31と、前記コンデンサC31の電圧を検出する電圧検出手段303と、前記電圧検出手段303により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記第1のスイッチ手段(MOSFET31)をオフし、下回るとオンする第1のスイッチ(ゲート)制御手段302と、を有し、前記第1のスイッチ(ゲート)制御手段302は、前記LED負荷304の点灯信号が入力されると、前記第1のスイッチ手段(MOSFET31)をオンすることを特徴としている。
【0015】
したがって、請求項4記載の発明によれば、第1のスイッチ手段301のオン抵抗、MOSFET32のオン抵抗、コイルL31、コンデンサC31および第2の抵抗R31によりオフセットを持った三角波状または正弦波状の負荷電流を生成し、電圧検出手段303および第1のスイッチ制御手段302により人間の目の応答性より速い発振周波数で第1のスイッチ手段301をオンオフすることにより、小規模の回路で効率よくLEDを駆動するとともにラジオノイズの発生を抑えることができ、小型化、低コスト化することができる。また、バッテリ逆接時にMOSFETをオフするように設計することにより、バッテリ逆接時による回路破壊を防止することができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、図24に示すように、電源からLED負荷404に供給する電流をオンオフするスイッチ手段(MOSFET41)と、前記LED負荷404と並列に接続され、該LED負荷404に供給される電荷を蓄積するコンデンサC41と、前記スイッチ手段(MOSFET41)と前記コンデンサC41との間に接続されており、ゲートが第3の抵抗R42を介してアースに接続され、通常時にオンし直流電源逆接時にオフするFET42と、前記FET42と前記コンデンサC41との間に接続されるコイルL41と、前記LED負荷404と直列に接続され、該LED負荷404への負荷電流を制限する第2の抵抗R41と、前記コイルL41を挟んで前記コンデンサC41と並列に接続されるダイオードD41と、前記第2の抵抗R41の両端に接続され、前記負荷電流を検出する負荷電流検出手段403と、前記負荷電流検出手段403により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記スイッチ手段(MOSFET41)をオフし、下回るとオンするスイッチ(ゲート)制御手段402と、を有し、前記スイッチ(ゲート)制御手段402は、前記LED負荷404の点灯信号が入力されると、前記スイッチ手段(MOSFET41)のオンオフ制御を開始することを特徴としている。
【0017】
したがって、請求項5記載の発明によれば、スイッチ手段401のオン抵抗、FET42のオン抵抗、コイルL41、コンデンサC41および第2の抵抗R41によりオフセットを持った三角波状または正弦波状の負荷電圧を生成し、負荷電流検出手段403およびスイッチ制御手段402により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段401をオンオフすることにより、小規模の回路で効率よくLEDを駆動するとともにラジオノイズの発生を抑えることができ、小型化、低コスト化することができる。また、バッテリ逆接時にFETをオフするように設計することにより、バッテリ逆接時による回路破壊を防止することができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記LED負荷604a、604bは複数列から構成され、該複数列ごとに前記第2の抵抗R62a、R62bが接続され、前記コンデンサC61と前記第2の抵抗R62a、R62bとの間に前記複数列ごとに接続され、前記LED負荷604a、604bへの前記負荷電流をオンオフする第2のスイッチ手段601b、601cと、前記複数列のLED負荷604a、604bのいずれかの点灯を指示する前記点灯信号が入力されると、対応する前記第2のスイッチ手段601b、601cをオンする前記第2のスイッチ制御手段602b、602cと、をさらに有することを特徴としている。
【0019】
したがって、請求項6記載の発明によれば、複数チャネルのLED負荷604a、604bの各チャネルごとに第2のスイッチ手段601b、601cを接続し、点灯信号により第2のスイッチ手段601b、601cを制御する第2のスイッチ制御手段602b、602cを接続することにより、低ノイズで複数チャネルのLEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図1に示すLED負荷104を駆動する回路は、直流電源、スイッチ手段101、抵抗R11、抵抗R12、コンデンサC11、スイッチ制御手段102、および負荷電流検出手段103を備える。
【0022】
スイッチ手段101は、スイッチ制御手段102の制御信号により電流をオンオフする。一端は直流電源の+端子に、もう一端はLED負荷104のアノード側に抵抗R11および抵抗R12を介して接続される。コンデンサC11は、LED負荷104に供給する電荷を蓄える。抵抗R12を介してLED負荷104と並列に接続される。抵抗R11は、コンデンサC11への充電電流を制限する。抵抗R12は、負荷電流の制限と負荷電流の検出とを兼ねた抵抗であり、LED負荷104と直列に接続される。
【0023】
負荷電流検出手段103は、負荷電流をスイッチ制御手段102が読み取り可能な信号に変換する。スイッチ制御手段102は、点灯信号を入力されるとスイッチ手段101にオン信号を送り、負荷電流検出手段103からの信号により通知される負荷電流が設定されたレベルを超えたらオフ信号をスイッチ手段101に送る。LED負荷104は、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。一直列でもよいし、並列接続でもよい。並列接続するとき、個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成により負荷電流をオフセット付きの三角波状として駆動する。
【0024】
図2は、第1の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図1に示したスイッチ手段101は、Pチャネル型MOSFET(metal−oxide−semiconductor field−effect transistor)11で構成されている。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0025】
スイッチ制御手段102は、トランジスタQ11、抵抗R13、抵抗R14、抵抗R15、ツェナーダイオードZD11、コンパレータCMP11、および参照電圧Vrefで構成される。点灯スイッチSW11が閉じられると、MOSFET11のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET11は導通する。コンパレータCMP11のマイナス入力電圧が参照電圧Vrefの値を超えると、コンパレータCMP11の出力はLoとなる。コンパレータCMP11の出力がLoになるとトランジスタQ11がオンするので、ゲート−ソース間電圧はしきい値電圧よりも上がり、MOSFET11は非導通となる。
【0026】
負荷電流検出手段103は、トランジスタQ12、抵抗R17、抵抗18、抵抗19、抵抗R110、およびオペアンプOP11で構成される。フィードバック制御により抵抗R12を流れる電流は、抵抗R110の電圧に変換される。抵抗R110に発生する電圧Vmoは、以下の式1で表される。電流ILは、LED負荷104に流れる電流である。
【0027】
Vmo=(R17/R110)*R12*IL …式1
【0028】
図3は、図2に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW11が開の時、抵抗R13によりMOSFET11のゲート−ソース間電圧は略0Vとされる。よって、MOSFET11は非導通であり、LED負荷104は通電されず消灯している。
【0029】
次に、点灯スイッチSW11が閉じられると、MOSFET11のゲート電位は、抵抗R14、R15を通じてグランドレベルに下げられる。よって、MOSFET11は導通し、抵抗R11を通じてコンデンサC11に電流IFETが流れる。MOSFET11のオン抵抗と抵抗R11の合成値、およびコンデンサC11の容量で決まる時定数でVOUTのレベルは上昇する。VOUTがLED負荷104の順方向電圧に達すると、LED負荷104に電流ILが流れ始める。
【0030】
電流ILが上昇を続けVmoが設定された参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCOM11の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ11がオンする。すると、MOSFET11のゲート電圧は、電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET11は非導通となる。
【0031】
上昇を続けていたVOUTおよび電流ILは、MOSFET11の非導通化により、オーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET11が非導通となっても、コンデンサC11に蓄えられた電荷がLED負荷104に供給されるので、電流ILは下がりながら流れ続ける。
【0032】
電流ILが低下し、Vmoが参照電圧Vrefを下回ると、コンパレータCMP11の出力はHiとなる。すると、MOSFET11は再び導通し、IFETが流れコンデンサC11を充電するとともにLED負荷104に電流ILが流れる。電流ILが上昇し、Vmoが参照電圧Vrefを超えるとMOSFET11はオフする。
【0033】
以上を繰り返す自励発振により、LED負荷104にはオフセットを持った三角波状の電流ILが流れる。LED負荷104の光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。
【0034】
平均してみると電流ILは、定電流となっており、電源電圧が変動したりLED負荷104の順方向電圧が変動したりしても、略一定に保たれる。三角波にオフセットを持たせることにより、電流の振幅が小さくなり不要なノイズの放射が減る効果が得られる。
【0035】
電源電圧が異常に低下したとき等、電流ILが設定値を超えない場合、MOSFET11は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも設定値には満たないながらも電流ILを供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0036】
なお、コンパレータCMP11にはヒステリシスを設けてもよい。また、抵抗R11は、スイッチ手段101のパルス電流定格が十分高ければ省略してもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、LED負荷104と並列にコンデンサを接続してもよい。
【0037】
次に、第1の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、スイッチ手段101についてバリエーションを図4に示す。図4に示すように、PチャネルMOSFET11の代わりにNチャネルMOSFET11´を用いることができる。動作ロジックは、図2に示した回路と逆になる。ここで、ゲート駆動用に別の電源を設けているが、図2と同様に負荷用電源と共用してもよい。また、スイッチ手段101は、制御信号でオンオフができるものであれば、バイポーラトランジスタ、静電誘導トランジスタ、ジャンクションFET、IGBT等、他のものでもよい。
【0038】
次に、抵抗R12の位置についてのバリエーションを図5に示す。図5に示すように、抵抗R12をLED負荷104のカソード側に接続する構成とすることもできる。図5では個々の列に抵抗R12a、抵抗12bを入れ、バラスト抵抗と兼用させている。また、図2に示した回路でも同様に個々の列に抵抗R12を入れることもできる。
【0039】
次に、スイッチ手段101の位置についてのバリエーションを図6に示す。図6に示すように、MOSFET11をLED負荷104のカソード側に接続した構成とすることもできる。
【0040】
次に、第1の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、負荷電流検出手段103とスイッチ制御手段102、または、負荷電流検出手段103とスイッチ制御手段102とスイッチ手段101、または、複数の負荷電流検出手段103とスイッチ制御手段102とスイッチ手段101を一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等を用いることができる。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図7は、本発明の第2の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図7に示すLED負荷204を駆動する回路は、直流電源、スイッチ手段201、抵抗R21、抵抗R22、コンデンサC21、スイッチ制御手段202、および電圧検出手段203を備える。
【0042】
スイッチ手段201は、スイッチ制御手段202の制御信号により電流をオンオフする。LED負荷204と直列に接続される。コンデンサC21は、LED負荷204に供給する電荷を蓄える。抵抗R22を介してLED負荷204と並列に接続される。抵抗R21は、コンデンサC21への充電電流を制限する。スイッチ手段201と直列に接続される。抵抗R22は、負荷電流を制限する。LED負荷204と直列に接続される。
【0043】
電圧検出手段203は、コンデンサC21の電圧を検出し、ある値を超えたら信号をスイッチ制御手段202に送る。スイッチ制御手段202は、点灯信号を入力されるとスイッチ手段201にオン信号を送り、電圧検出手段203信号を入力されると、オフ信号をスイッチ手段201に送る。LED負荷204は、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。一直列でもよいし、並列接続でもよい。並列接続するとき、個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成により負荷にかかる電圧をオフセット付きの三角波状として駆動する。
【0044】
図8は、第2の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図7に示したスイッチ手段201は、Pチャネル型MOSFET21で構成されている。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0045】
スイッチ制御手段202は、トランジスタQ21、抵抗R23、抵抗R24、抵抗R25、抵抗R26、ツェナーダイオードZD21で構成される。点灯スイッチSW21が閉じられると、MOSFET21のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET21は導通する。抵抗R26にLo信号が加えられるとトランジスタQ21がオンするので、ゲート−ソース間電圧がしきい値電圧よりも上がり、MOSFET21は非導通となる。
【0046】
電圧検出手段203は、抵抗R27、コンパレータCMP21、参照電圧Vrefで構成される。コンパレータCMP21は、コンデンサC21の電圧VC21が参照電圧Vrefを上回るとLo信号を出力する。参照電圧Vrefの値は、電源電圧よりも低く、LED負荷204の順方向電圧Vfよりも高くなるように定められる。
【0047】
図9は、図8に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW21が開の時、抵抗R23によりMOSFET21のゲート−ソース間電圧は略0Vとされる。よって、MOSFET21は非導通であり、LED負荷204は通電されず消灯している。
【0048】
点灯スイッチSW21が閉じられると、MOSFET21のゲート電位が、抵抗R24、抵抗R25を通じてグランドレベルに下げられるので、MOSFET21は導通し、抵抗R21を通じてコンデンサC21に電流IFETが流れる。MOSFET21のオン抵抗および抵抗R21の合成値、並びにコンデンサC21の容量で決まる時定数で電圧VC21のレベルは上昇する。電圧VC21がLED負荷204の順方向電圧に達するとLED負荷204に電流ILが流れ始める。
【0049】
電圧VC21が上昇を続け、参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP21の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ21がオンする。すると、MOSFET21のゲート電圧が電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET21は非導通となる。
【0050】
上昇を続けていた電圧VC21は、MOSFET21の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET21が非導通となってもコンデンサC21に蓄えられた電荷がLED負荷204に供給されるので、電流ILは下がりながら流れ続ける。
【0051】
電圧VC21が低下し、参照電圧Vrefを下回るとコンパレータCMP21の出力はHiとなる。MOSFET21は再び導通し、電流IFETが流れコンデンサC21を充電するとともにLED負荷204に電流ILが流れる。電圧VC21が再度上昇し、参照電圧Vrefを超えるとMOSFET21はオフする。
【0052】
以上を繰り返す自励発振により、LED負荷204にはオフセットを持った三角波状の電流ILが流れる。LED負荷204の光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。平均してみると出力電圧は略VC21に保たれる。LED負荷204に流れる電流ILは以下の式2で表される。電圧Vfは、LED負荷204の順方向電圧である。
【0053】
IL=(VC21−Vf)/R22 …式2
【0054】
電圧VC21は、電源電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。電源電圧が異常に低下したとき等、電圧VC21が設定値を超えない場合、MOSFET21は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも設定値には満たないながらも電流ILを供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0055】
なお、コンパレータCMP21にはヒステリシスを設けてもよい。抵抗R21は、スイッチ手段201のパルス電流定格が十分高ければ省略してもよい。また、抵抗R22をLED負荷204のカソード側に接続した構成としてもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、LED負荷204と並列にコンデンサを接続してもよい。
【0056】
次に、第2の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、スイッチ手段201についてバリエーションを図10に示す。図10に示すように、PチャネルMOSFET21の代わりにNチャネルMOSFET21´を用いることができる。動作ロジックは、図8に示した回路と逆になる。ここで、ゲート駆動用に別の電源を設けているが、図8と同様に負荷用電源と共用してもよい。また、スイッチ手段201は、制御信号でオンオフができるものであればバイポーラトランジスタ、静電誘導トランジスタ、ジャンクションFET、IGBT等、他のものでもよい。
【0057】
次に、スイッチ手段201(図ではNチャネルMOSFET21´)の位置を変えたバリエーションについて図11に示す。スイッチ手段201はLED負荷204と直列に接続されていればよいので、図11に示すようにLED負荷204のカソード側に配置することができる。この場合、参照電圧Vrefは電源電圧を基準に設定されているので、コンデンサC21のマイナス側電圧が参照電圧Vrefを下回ったらMOSFET21´をオフするように制御される。
【0058】
次に、調光作用を持たせるバリエーションについて図12に示す。参照電圧Vrefを可変とするか、または図12に示すようにパルス信号発生手段205により生成されるパルス波形信号をスイッチ制御手段201に入力することにより、LED負荷204に流れる電流の実効値を可変として調光する。図12の場合、入力パルス波形信号の周期はスイッチ手段201の自励発振周期よりも長く設定される。
【0059】
次に、電流異常状態を検知する機能を追加するバリエーションについて図13に示す。図13に示すように、負荷電流検出手段206は、抵抗R22の両端に発生する電圧から電流ILを検出し、あらかじめ設定した正常範囲を電流ILが上回った場合および下回った場合に異常発生信号を出力する。
【0060】
次に、第2の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、電圧検出手段203とスイッチ制御手段202、または、電圧検出手段203とスイッチ制御手段202とスイッチ手段201、または、複数の電圧検出手段203とスイッチ制御手段202とスイッチ手段201を一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等を用いることができる。
【0061】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図14は、本発明の第3の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図14に示すLED負荷304を駆動する回路は、直流電源、MOSFET31、コンデンサC31、コイルL31、ダイオードD31、抵抗R31、MOSFET32、抵抗R32、ゲート制御手段302、および電圧検出手段303を備える。
【0062】
MOSFET31は、ゲート制御手段302の制御信号により電流をオンオフするスイッチとして機能する。LED負荷304と直列に接続される。コンデンサC31は、LED負荷304に供給する電荷を蓄える。抵抗R31を介してLED負荷304と並列に接続される。コイルL31は、MOSFET31およびMOSFET32と直列に接続される。ダイオードD31は、コイルL31を挟んでコンデンサC31と並列に接続される。PN接合型またはショットキーバリア型が用いられる。抵抗R31は、負荷電流を制限する。LED負荷304と直列に接続される。
【0063】
MOSFET32は、直流電源の極性が逆になる事故の時、破壊的な電流が流れないようにする。MOSFET31と直列に接続される。MOSFET32のゲートは、通常動作時にオンし、バッテリが逆に接続されたときはオフするようにされる。MOSFET31とMOSFET32は、それぞれのドレインどうしが接続される。
【0064】
電圧検出手段303は、コンデンサC31の電圧を検出し、ある値を超えたら信号をゲート制御手段302に送る。ゲート制御手段302は、点灯信号によりMOSFET31にオン信号を送り、電圧検出手段303からの信号を受けてオフ信号をMOSFET31に送る。
【0065】
LED負荷304は、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。一直列でもよいし、並列接続でもよい。並列接続するとき、個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成によりLED負荷304にかかる電圧をオフセット付きの三角波または正弦波状として駆動する。
【0066】
図15は、第3の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図14に示したMOSFET31およびMOSFET32は、Pチャネル型で構成される。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0067】
ゲート制御手段302は、トランジスタQ31、抵抗R33、抵抗R34、抵抗R35、ツェナーダイオードZD31で構成される。点灯スイッチSW31が閉じられると、MOSFET31のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET31はオンする。抵抗R36にLo信号が加えられるとトランジスタQ31がオンするので、ゲート−ソース間電圧はしきい値電圧よりも上がりMOSFET31は非導通となる。
【0068】
電圧検出手段303は、抵抗R37、コンパレータCMP31、参照電圧Vrefで構成される。コンパレータCMP31は、コンデンサC31の電圧VC31が参照電圧Vrefを上回るとLo信号を出力する。参照電圧Vrefの値は電源電圧よりも低く、LED負荷304の順方向電圧Vfよりも高くなるように定められる。
【0069】
MOSFET32のゲートは、抵抗R32を介してグランドに接続されている。これにより、バッテリの極性が逆にされたときゲートにはバッテリ電圧がかかるとともにソースには(バッテリ電圧−ダイオードD31の順方向電圧)がかかる。よって、MOSFET32はオフし、MOSFET31やダイオードD31に破壊的な電流が流れるのを防ぐことができる。
【0070】
図16は、図15に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW31が開の時、抵抗R33によりMOSFET31のゲート−ソース間電圧は略0Vとされる。よって、MOSFET31は非導通であり、LED負荷304は通電されず消灯している。
【0071】
点灯スイッチSW1が閉じられると、MOSFET31のゲート電位は、抵抗R34、R35を通じてグランドレベルに下げられるのでMOSFET31は導通する。MOSFET31の導通によりMOSFET32のドレインおよびソース電圧は上昇する。MOSFET32のゲートはグランドレベルにプルダウンされているので、こちらも導通する。
【0072】
MOSFET31およびMOSFET32が導通すると、コイルL31を通じてコンデンサC31に電流IFETが流れる。MOSFET31、32のオン抵抗およびコイルL31の直流抵抗成分の合成値、並びにコイルL31のインダクタンスおよびコンデンサC31の容量で決まる傾きでコンデンサC31の電圧VC31は上昇する。電圧VC31がLED負荷304の順方向電圧に達するとLED負荷304に電流ILが流れ始める。
【0073】
電圧VC31が上昇を続け参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP31の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ31がオンするので、MOSFET31のゲート電圧は電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET31は非導通となり、IFETは0[A]に下がる。
【0074】
上昇を続けていた電圧VC31は、MOSFET31の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET31が非導通となってもコイルL31に蓄えられた電気エネルギ分がダイオードD31を通じてコンデンサC31およびLED負荷304に流れる(図16中、電流ID31の波形)。コイルL31に蓄えられたエネルギがなくなり、電流ID31が0[A]になってもコンデンサC31に蓄えられた電荷が供給されるので、電流ILは下がりながら流れ続ける。
【0075】
電圧VC31が低下し、参照電圧Vrefを下回るとコンパレータCMP31の出力はHiとなる。MOSFET31は再び導通し、電流IFETが流れコンデンサC31を充電するとともにLED負荷304を流れる。電圧VC31が再度上昇し参照電圧Vrefを超えるとMOSFET31はオフする。
【0076】
以上を繰り返す自励発振により、LED負荷304にはオフセットを持った三角波状の電流ILが流れる。LED負荷304の光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くなるようにすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。平均してみると出力電圧は一定に保たれる。LED負荷304に流れる電流ILは以下の式3で表される。電圧Vfは、LED負荷304の順方向電圧である。
【0077】
IL=(VC31−Vf)/R31 …式3
【0078】
電圧VC31の平均値は、電源電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。電源電圧が異常に低下したとき等、電圧VC31が設定値を超えない場合、MOSFET31、32は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも、設定値には満たないながらも電流ILをLED負荷304に供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0079】
コンデンサC31、コイルL31および抵抗R31の組み合わせによって電流波形を三角波状から正弦波状まで変えることができ、発振周波数も数十[Hz]から数[kHz]と低く抑えることができる。よって、ラジオノイズが無視できる程度しか発生しない。
【0080】
なお、コンパレータCMP31にはヒステリシスを設けてもよい。また、抵抗R31をLED負荷304のカソード側に接続した構成としてもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、LED負荷304と並列にコンデンサを接続してもよい。
【0081】
次に、第3の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、MOSFET31についてバリエーションを図17に示す。図17に示すように、MOSFET31にNチャネル型を用いることができる。なお、Nチャネル型の場合、昇圧回路305でMOSFET31´のゲート電圧を昇圧する。動作ロジックは図15に示した回路と逆になる。
【0082】
次に、MOSFET32をダイオードに置き換えたバリエーションを図18に示す。図18に示すように、MOSFET32を代わりにダイオードD32をMOSFET31と直列に接続することができる。また、ダイオードD32は一般の整流用ダイオードに限らずツェナーダイオードを用いてもよい。
【0083】
次に、MOSFET31、32の位置を変えたバリエーションを図19に示す。MOSFET31、32はLED負荷304と直列に接続されていればよいので、図19に示すようにLED負荷304のカソード側に配置することができる。この場合、参照電圧Vrefが電源電圧を基準に設定されているので、コンデンサC31のカソード側電圧が参照電圧Vrefを下回ったら、MOSFET31をオフするように制御される。
【0084】
次に、調光機能を持たせたバリエーションを図20に示す。参照電圧Vrefを可変とするか、または図20に示すように、パルス信号発生手段306により生成されるパルス波形信号を、ゲート制御手段302に入力することにより、LED負荷304に流れる電流の実効値を可変として調光する。図20の場合、入力パルス波形信号の周期は、MOSFET31のオンオフ周期よりも長く設定される。
【0085】
次に、電流異常状態を検知する機能を追加するバリエーションを図21に示す。図21に示すように、負荷電流検出手段307は、抵抗R31の両端に発生する電圧から電流ILを検出し、あらかじめ設定した正常範囲を電流ILが上回った場合および下回った場合に異常発生信号を出力する。
【0086】
次に、負荷電圧異常状態を検知する機能を追加するバリエーションを図22に示す。図22に示すように、電圧検出手段303´は、LED負荷304のアノード端子に発生する電圧を検出し、あらかじめ設定した値を下回った場合に異常発生信号を出力する。
【0087】
ダイオードD31の代わりにMOSFETを用いるバリエーションを図23に示す。図23に示すように、ダイオードD31の代わりにMOSFET33をコンデンサC31と並列に接続することができる。MOSFET31がオンしているときはMOSFET33がオフし、MOSFET31がオフしているときはMOSFET33がオンするように、ゲート制御手段302から信号が出力される。
【0088】
次に、第3の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、電圧検出手段303とゲート制御手段302、または、電圧検出手段303とゲート制御手段302とMOSFET31、32、または、複数の電圧検出手段303とゲート制御手段302とMOSFET31、321を一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等を用いることができる。
【0089】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図24は、本発明の第4の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図24に示すLED負荷404を駆動する回路は、直流電源、MOSFET41、コンデンサC41、コイルL41、ダイオードD41、抵抗R41、MOSFET42、抵抗R42、ゲート制御手段402、および負荷電流検出手段403を備える。
【0090】
MOSFET41は、ゲート制御手段402の制御信号により電流をオンオフするスイッチとして機能する。LED負荷404と直列に接続される。コンデンサC41は、LED負荷404に供給する電荷を蓄える。抵抗R41を介してLED負荷404と並列に接続される。コイルL41は、MOSFET41およびMOSFET42と直列に接続される。ダイオードD41は、コイルL41を挟んでコンデンサC41と並列に接続される。PN接合型またはショットキーバリア型が用いられる。抵抗R41は、負荷電流を制限する。LED負荷404と直列に接続される。
【0091】
MOSFET42は、直流電源の極性が逆になる事故の時、破壊的な電流が流れないようにする。MOSFET41と直列に接続される。MOSFET42のゲートは、通常動作時にオンし、バッテリが逆に接続されたときはオフするようにされる。MOSFET41とMOSFET42は、それぞれのドレインどうしが接続される。
【0092】
負荷電流検出手段403は、抵抗R41の両端電圧からLED負荷404に流れる電流を検出し、信号をゲート制御手段402に送る。ゲート制御手段402は、点灯信号によりMOSFET41にオン信号を送り、負荷電流検出手段403からの信号を受けてオフ信号をMOSFET41に送る。
【0093】
LED負荷404は、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。一直列でもよいし、並列接続でもよい。並列接続するとき、個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成によりLED負荷404にかかる電圧をオフセット付きの三角波または正弦波状として駆動する。
【0094】
図25は、第4の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図24に示したMOSFET41およびMOSFET42は、Pチャネル型で構成される。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0095】
負荷電流検出手段403は、抵抗R47、抵抗R48、抵抗R49、抵抗R410、トランジスタQ42、オペアンプOP41で構成される。フィードバック制御により抵抗R41を流れる電流が抵抗R410の電圧に変換される。抵抗R410に発生する電圧Vmoは以下の式4で表される。
【0096】
Vmo=(R47/R410)*R41*IL …式4
【0097】
ゲート制御手段402は、トランジスタQ41、抵抗R43、抵抗R44、抵抗R45、抵抗R46、ツェナーダイオードZD41、コンパレータCMP41、参照電圧Vrefで構成される。点灯スイッチSW41が閉じられると、MOSFET41のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET41は導通する。負荷電流検出手段403の出力Vmoが参照電圧Vrefを上回ると、コンパレータCMP41がLo信号を出力し、トランジスタQ41がオンする。よって、MOSFET41のゲート−ソース間電圧がしきい値電圧よりも上がり、MOSFET41は非導通となる。
【0098】
MOSFET42のゲートは、抵抗R42を介してグランドに接続される。これにより、バッテリの極性が逆にされたときゲートにはバッテリ電圧がかかるとともにソースには(バッテリ電圧−ダイオードD41の順方向電圧)がかかる。MOSFET42はオフし、MOSFET41やダイオードD41に破壊的な電流が流れるのを防ぐ。
【0099】
図26は、図25に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW41が開の時、抵抗R43によりMOSFET41のゲート−ソース間電圧は略0Vとされる。よって、MOSFET41は非導通であり、LED負荷404は通電されず消灯している。
【0100】
点灯スイッチSW41が閉じられると、MOSFET41のゲート電位が抵抗R44、抵抗R45を通じてグランドレベルに下げられるので、MOSFET41は導通する。MOSFET41の導通により、MOSFET42のドレインおよびソース電圧は上昇する。MOSFET42のゲートがグランドレベルにプルダウンされているので、こちらも導通する。
【0101】
コイルL41を通じてコンデンサC41に電流IFETが流れる。MOSFET41、42のオン抵抗およびコイルL41の直流抵抗成分の合成値、並びにコイルL41のインダクタンスおよびコンデンサC41の容量で決まる傾きでコンデンサC41の電圧VC41は上昇する。電圧VC41がLED負荷404の順方向電圧に達すると、LED負荷404に電流ILが流れ始める。
【0102】
電流ILが上昇し、負荷電流値を電圧に変化した信号Vmoが参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP41の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ41はオンする。よって、MOSFET41のゲート電圧が電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET41は非導通となり、電流IFETは0[A]に下がる。
【0103】
上昇を続けていた電流ILは、MOSFET41の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET41が非導通となっても、コイルL41に蓄えられた電気エネルギ分が電流ID41としてダイオードD41を通じてコンデンサC41およびLED負荷404に流れる。コイルL41に蓄えられたエネルギがなくなり、電流ID41が0[A]になっても、コンデンサC41に蓄えられた電荷がLED負荷404に供給されるので、電流ILは下がりながら流れ続ける。
【0104】
電流ILが低下し電圧Vmoが参照電圧Vrefを下回ると、コンパレータCMP41の出力はHiとなる。MOSFET41は再び導通し、電流IFETが流れコンデンサC41を充電するとともに、電流ILがLED負荷404を流れる。電流ILが再度上昇し、参照電圧Vrefを超えるとMOSFET41は非導通になる。
【0105】
以上を繰り返す自励発振により、LED負荷404にはオフセットを持った三角波状の電流ILが流れる。LED負荷404の光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くなるようにすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。電流ILの平均値は、電源電圧やLED負荷404の順方向電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。
【0106】
電源電圧が異常に低下したとき等、電圧Vmoが設定値を超えない場合、MOSFET41、42は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも、設定値には満たないながらも電流ILをLED負荷404に供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。また、コンデンサC41、コイルL41および抵抗R41の組み合わせによって電流波形を三角波状から正弦波状まで変えることができ、発振周波数も数十[Hz]から数[kHz]と低く抑えることができる。よって、ラジオノイズが無視できる程度しか発生しない。
【0107】
なお、コンパレータCMP41にはヒステリシスを設けてもよい。また、抵抗R41をLED負荷404のカソード側に接続した構成としてもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、LED負荷404と並列にコンデンサを接続してもよい。
【0108】
次に、第4の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、MOSFET41についてバリエーションを図27に示す。図27に示すように、MOSFET41にNチャネル型を用いることができる。動作ロジックは図25に示した回路と逆になる。また、Nチャネル型MOSFET41´が十分な導通状態となるようにするため、昇圧回路405が追加される。昇圧回路405の回路構成例を図31に示す。
【0109】
次に、MOSFET42をダイオードに置き換えたバリエーションを図28に示す。図28に示すように、MOSFET42の代わりにダイオードD42をMOSFET41と直列に接続することができる。図28ではMOSFET41のドレイン側にダイオードD42が配置されているが、ダイオードD42の位置はMOSFET41のソース側でもよい。また、ダイオードD42は一般の整流用ダイオードに限らずツェナーダイオードを用いてもよい。
【0110】
次に、MOSFET41、42の位置を変えたバリエーションを図29に示す。MOSFET41、42はLED負荷404と直列に接続されていればよいので、図29に示すように、LED負荷404のカソード側に配置することができる。図29では抵抗R41をLED負荷404のアノード側に配置したが、カソード側に配置してもよい。
【0111】
次に、ダイオードD41の代わりにMOSFETを用いたバリエーションを図30に示す。図30に示すように、ダイオードD41の代わりにMOSFET43をコンデンサC41と並列に接続することができる。MOSFET41がオンしているときはMOSFET43がオフし、MOSFET41がオフしているときはMOSFET43がオンするように、ゲート制御手段402からMOSFET43に信号が出力される。
【0112】
次に、調光機能を持たせたバリエーションとして、参照電圧Vrefを可変とするか、または負荷電流検出手段403のゲインを可変とすることにより、LED負荷404に流れる電流の実効値を可変として調光することができる。
【0113】
次に、第4の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、負荷電流検出手段403とゲート制御手段402、または、負荷電流検出手段403とゲート制御手段402とMOSFET41、42、または、複数の負荷電流検出手段403とゲート制御手段402とMOSFET41、421を一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等を用いることができる。
【0114】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。図32は、本発明の第5の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図32に示すLED負荷504a、504bを駆動する回路は、直流電源、スイッチ手段501a、抵抗R51、コンデンサC51、スイッチ手段501b、スイッチ手段501c、抵抗R52a、抵抗R52b、スイッチ制御手段502a、スイッチ制御手段502b、スイッチ制御手段502c、および電圧検出手段503を備える。
【0115】
スイッチ手段501aは、スイッチ制御手段502aの制御信号により電流をオンオフする。LED負荷504a、504bと直列に接続される。コンデンサC51は、LED負荷504a、504bに供給する電荷を蓄える。スイッチ手段501aおよび抵抗R51を介して直流電源と並列に接続される。抵抗R51は、コンデンサC51への充電電流を制御する。スイッチ手段501aと直列に接続される。
【0116】
スイッチ手段501bおよびスイッチ手段501cは、スイッチ手段501aおよびLED負荷504a、504bと直列に接続される。抵抗R52は、負荷電流を制限する。LED負荷504a、504bと直列に接続される。電圧検出手段503は、コンデンサC51の電圧を検出し、ある値を超えたら信号をスイッチ制御手段502aに送る。
【0117】
スイッチ制御手段502aは、点灯信号によりスイッチ手段501aにオン信号を送り、電圧検出手段503からの信号を受けてオフ信号をスイッチ手段501aに送る。また、点灯信号以外の信号(例えばイグニッション信号)により動作するようにしてもよい。スイッチ制御手段502b、502cは、点灯信号によりスイッチ手段501b、501cにオン信号を送る。
【0118】
LED負荷504a、504bは、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成により複数チャネルのLED負荷504a、504bにかかる電圧をオフセット付きの三角波状電圧波形として駆動する。
【0119】
図33は、第5の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図32示すスイッチ手段501a〜cは、Pチャネル型MOSFET51、52a、52bで構成される。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0120】
スイッチ制御手段502aは、トランジスタQ51、抵抗R53、抵抗R54、抵抗R55、抵抗R56、ダイオードD51a、ダイオードD51b、ツェナーダイオードZD51で構成されている。点灯スイッチSW51aまたは/および点灯スイッチSW51bが閉じられると、MOSFET51のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET51は導通する。抵抗R56にLo信号が加えられると、トランジスタQ51がオンするので、MOSFET51のゲート−ソース間電圧はしきい値電圧よりも上がり、MOSFET51は非導通となる。
【0121】
スイッチ制御手段502b、502cは、抵抗R58、抵抗R59で構成される。電圧検出手段503は、抵抗R57、コンパレータCMP51、参照電圧Vrefで構成される。コンパレータCMP51は、コンデンサC51の電圧VC51が参照電圧Vrefを上回ると、Lo信号を出力する。参照電圧Vrefの値は電源電圧よりも低く、LED負荷504a、504bの順方向電圧Vfよりも高くなるように定められる。
【0122】
図34は、図33に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW51a、SW51bともに開の時、抵抗R53によりMOSFET51のゲート−ソース間電圧は略0Vとされるので、MOSFET51は非導通であり、LED負荷504a、504bも通電されず消灯している。
【0123】
点灯スイッチSW51aが閉じられると、MOSFET51のゲート電位が抵抗R54、抵抗R55を通じてグランドレベルに下げられるので、MOSFET51は導通し、抵抗R51を通じてコンデンサC51に電流IFETが流れる。MOSFET51のオン抵抗および抵抗R51の合成値、並びにコンデンサC51の容量で決まる時定数で、電圧VC51のレベルは上昇する。MOSFET52aも、点灯スイッチSW51aによりゲート電位が抵抗R59を通じてグランドレベルに下げられるとともに、ソース電位が電圧VC51と同じく上昇するので導通する。電圧VC51がLED負荷504aの順方向電圧に達するとLED負荷504aに電流ILaが流れ始める。
【0124】
電圧VC51が上昇を続け電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP51の出力VCMPがLo信号に転じ、トランジスタQ51がオンするので、MOSFET51のゲート電圧が電源電圧付近まで持ち上げられ、MOSFET51は、非導通となる。
【0125】
上昇を続けていた電圧VC51は、MOSFET51の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET51が非導通となっても、コンデンサC51に蓄えられた電荷がLED負荷504aに供給されるので、電流ILaは下がりながら流れ続ける。
【0126】
電圧VC51が低下し参照電圧Vrefを下回ると、コンパレータCMP51の出力がHiとなる。MOSFET51が再び導通して電流IFETが流れ、コンデンサC51を充電するとともに、LED負荷504aに電流ILaが流れる。電圧VC51が再度上昇し、参照電圧Vrefを超えるとMOSFET51はオフする。以上を繰り返す自励発振により、LED負荷504aにはオフセットを持った三角波状の電流ILaが流れる。
【0127】
次に、点灯スイッチSW51bが閉じられると、MOSFET52bのゲートがグランドレベルに引き下げられ、MOSFET52bはオンする。電流ILbはLED負荷504bに供給される。コンデンサC51の放電電流は増加するので、発振の周期が変化するが、電圧VC51は参照電圧Vrefで設定した値を保つ。
【0128】
LED負荷504a、504bの光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くなるようにすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。平均してみると出力電圧は一定に保たれる。LED負荷504a、504bに流れる電流ILa、bは以下の式5で表される。電圧Vfは、LED負荷504a、504bの順方向電圧である。
【0129】
ILa、b=(VC51−Vf)/R52a、b …式5
【0130】
電圧VC51の平均値は電源電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。周波数は数十[Hz]から数[kHz]と低く、AM帯やFM帯のラジオノイズは無視できる程度にしか発生しない。電源電圧が異常に低下したとき等、電圧VC51が設定値を超えない場合、MOSFET51は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも設定値には満たないながらも、電流ILa、bをLED負荷504a、504bに供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0131】
なお、コンパレータCMP51にはヒステリシスを設けてもよい。また、抵抗R51はスイッチ手段501aのパルス電流定格が十分高ければ省略してもよい。また、スイッチ手段502b、502cおよび抵抗R52a、bをLED負荷504a、504bのカソード側に接続した構成としてもよい。さらに、ノイズ低減やサージ保護のため、バッテリやLED負荷504a、504bと並列にコンデンサを接続してもよい。
【0132】
次に、第5の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、スイッチ手段501、502a、502bのバリエーションについて、Pチャネル型MOSFETの代わりに、Nチャネル型MOSFET、バイポーラトランジスタ、電磁式リレー等を用いることができる。
【0133】
次に、電流異常状態を検知する機能を追加したバリエーションを図35に示す。図35に示すように、電流検出手段505が抵抗R510の両端に発生する電圧から負荷電流を検出し、あらかじめ設定した正常範囲を負荷電流が上回った場合および下回った場合に異常発生信号を出力する。なお、抵抗R510は、電源とスイッチ手段501aの間に接続してもよい。また、抵抗R510を用いずに、抵抗R51の両端に発生する電圧から電流を求めてもよい。
【0134】
次に、調光作用を持たせたバリエーションを図36に示す。図36に示すように、パルス信号発生手段506a、506bにより生成されるパルス波形信号を、スイッチ制御手段502b、502cに入力することにより、LED負荷504a、504bに流れる電流の実効値を可変として調光することができる。入力パルス波形信号の周期は、スイッチ手段501aの発振周期よりも長く設定される。
【0135】
次に、複数段階に輝度を変える機能を持たせたバリエーションを図37に示す。図37に示すように、各チャネルに複数のスイッチ手段501b、501b´および異なる値の抵抗R52a、抵抗R52a´を設け、LED負荷504aに流れる電流を切り替えて輝度を可変とする。LED負荷504bについても同様である。
【0136】
次に、第5の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、電圧検出手段503とスイッチ制御手段502a、または、電圧検出手段503と複数のスイッチ制御手段502a〜cと複数のスイッチ手段501a〜501cを一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等がある。
【0137】
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について説明する。図38は、本発明の第6の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。図38に示すLED負荷604a、604bを駆動する回路は、直流電源、MOSFET61、MOSFET62、コイルL61、ダイオードD61、抵抗R61、コンデンサC61、スイッチ手段601b、スイッチ手段601c、抵抗R62a、抵抗R62b、ゲート制御手段602a、スイッチ制御手段602b、スイッチ制御手段602c、および電圧検出手段603を備える。
【0138】
MOSFET61は、ゲート制御手段602aからの信号により電流をオンオフする。LED負荷604a、604bと直列に接続される。コンデンサC61は、LED負荷604a、604bに供給する電荷を蓄える。MOSFET61およびMOSFET62を介して直流電源と並列に接続される。コイルL61は、一端がダイオードD61のカソードに、他端がコンデンサC61に接続される。ダイオードD61は、コイルL61を挟んでコンデンサC61と並列に接続される。PN接合型またはショットキーバリア型のダイオードが用いられる。
【0139】
MOSFET62は、直流電源の極性が逆になる事故の時、破壊的な電流が流れないようにする。MOSFET61と直列に接続される。MOSFET62のゲートは通常動作時にオンし、バッテリが逆に接続されたときにオフするようにされる。MOSFET61とMOSFET62はそれぞれのドレインどうしが接続される。
【0140】
抵抗R62aおよび抵抗R62bは、負荷電流を制限する。LED負荷604a、604bと直列に接続される。電圧検出手段603は、コンデンサC61の電圧を検出し、ある値を超えたら信号をゲート制御手段602aに送る。
【0141】
ゲート制御手段602aは、点灯信号を入力されるとMOSFET61にオン信号を送り、電圧検出手段603から信号を入力されるとオフ信号をMOSFET61に送る。また、点灯信号以外の信号(例えばイグニッション信号)により動作するようにしてもよい。
【0142】
LED負荷604a、604bは、順方向電圧の合計が電源電圧よりも小さくなるような直列数が定められる。個々の列に負荷電流を平準化するためのバラスト抵抗を接続してもよい。以上の構成により、複数チャネルのLED負荷604a、604bにかかる電圧をオフセット付きの三角波状または正弦波状の電圧波形として駆動する。
【0143】
図39は、第6の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。図37に示すMOSFET61、MOSFET62は、Pチャネル型である。スイッチ手段601b、601cも、Pチャネル型MOSFETである。ソースを基準としたときのゲート−ソース間の電圧がある電圧よりも低くなるとソース−ドレイン間が導通する。
【0144】
ゲート制御手段602aは、トランジスタQ61、抵抗R63、抵抗R64、抵抗R65、抵抗R66、ダイオードD62a、ダイオードD62b、ツェナーダイオードZD61で構成される。点灯スイッチSW61aおよび/または点灯スイッチSW61bが閉じられると、MOSFET61のゲート電圧がしきい値以下に下げられ、MOSFET61は導通する。抵抗R66にLo信号が加えられると、トランジスタQ61がオンするので、MOSFET61のゲート−ソース間電圧がしきい値電圧よりも上がり、MOSFET61は非導通となる。
【0145】
電圧検出手段603は、抵抗R67、コンパレータCMP61、参照電圧Vrefで構成される。コンパレータCMP61は、コンデンサC61の電圧VC61が参照電圧Vrefを上回るとLo信号を出力する。参照電圧Vrefの値は電源電圧よりも低く、LED負荷604a、604bの順方向電圧Vfよりも高くなるように定められる。
【0146】
MOSFET62のゲートは抵抗R61を介してグランドに接続される。これにより、バッテリの極性が逆にされたときゲートにはバッテリ電圧がかかるとともに、ソースには(バッテリ電圧−ダイオードD61の順方向電圧)がかかる。よって、MOSFET62はオフし、MOSFET61やダイオードD61に破壊的な電流が流れるのを防ぐ。
【0147】
図40は、図39に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。まず、点灯スイッチSW61a、SW61bともに開の時、抵抗R63によりMOSFET61のゲート−ソース間電圧は略0Vとされるので、MOSFET61は非導通であり、LED負荷604a、604bも通電されず消灯している。
【0148】
点灯スイッチSW61aが閉じられると、MOSFET61のゲート電位は、抵抗R64、抵抗R65を通じてグランドレベルに下げられるので、MOSFET61は導通する。MOSFET61の導通により、MOSFET62のドレインおよびソース電圧は上昇する。
【0149】
コイルL61を通じてコンデンサC61に電流IFETが流れる。MOSFET61、MOSFET62のオン抵抗およびコイルL61の直流抵抗性分の合成値、並びにコイルL61のインダクタンスおよびコンデンサC61の容量で決まる傾きでコンデンサC61の電圧VC61は上昇する。点灯スイッチSW61aによりMOSFET63aのゲート電位が抵抗R69aを通じてグランドレベル近くに下げられる。それとともに、そのソース電位が電圧VC61と同じく上昇するので、MOSFET63aは導通する。電圧VC61がLED負荷604aの順方向電圧に達するとLED負荷604aに電流ILaが流れ始める。
【0150】
電圧VC61が上昇を続け参照電圧Vrefを超えると、コンパレータCMP61の出力VCMPはLoに転じ、トランジスタQ61がオンするので、MOSFET61のゲート電圧が電源電圧付近まで持ち上げられる。すると、MOSFET61は非導通となり、電流IFETは下がり、0[A]になる。
【0151】
上昇を続けていた電圧VC61は、MOSFET61の非導通化によりオーバーシュートを伴って低下に転じる。MOSFET61が非導通となっても、コイルL61に蓄えられたエネルギ分がダイオードD61を通じ、電流ID61としてコンデンサC61およびLED負荷604aに流れる。コイルL61に蓄えられたエネルギがなくなり電流ID61が0[A]になっても、コンデンサC61に蓄えられた電荷が供給されるので、電流ILaは下がりながらLED負荷604aに流れ続ける。
【0152】
電圧VC61が低下し参照電圧Vrefを下回ると、コンパレータCMP61の出力はHiとなる。MOSFET61は再び導通し、電流IFETが流れコンデンサC61を充電するとともに、電流ILaがLED負荷604aに流れる。電圧VC61が再度上昇し参照電圧Vrefを超えると、MOSFET61は非導通となる。以上を繰り返す自励発振により、LED負荷604aにはオフセットを持った三角波状の電流ILaが流れる。
【0153】
次に、点灯スイッチSW61bが閉じられると、MOSFET63bのゲートがグランドレベル近くに引き下げられ、MOSFET63bはオンする。電流ILbがLED負荷604bに供給される。コンデンサC61の放電電流は増加するので発振の周期は変化するが、電圧VC61は参照電圧Vrefで設定した値を保つ。
【0154】
LED負荷604a、604bの光量は電流変化に応じて増減するが、周波数を人間の目の応答性よりも速くなるようにすることで、一定の明るさで点灯しているようにみえる。LED負荷604a、604bに流れる電流ILa、bは以下の式6で表される。電圧Vfは、LED負荷604a、604bの順方向電圧である。
【0155】
ILa、b=(VC61−Vf)/R62a、b …式6
【0156】
電圧VC61の平均値は電源電圧が変動しても略一定なので、電流ILも略一定に保たれる。コンデンサC61、コイルL61および抵抗R61の組み合わせによって電流波形を三角波状から正弦波状まで変えることができ、周波数は数十[Hz]から数[kHz]と低いので、AM帯やFM帯のラジオノイズは無視できる程度にしか発生しない。
【0157】
電源電圧が異常に低下したとき等、電圧VC61が設定値を超えない場合、MOSFET61は導通状態を保ち続ける。そのため、バッテリが劣化してしまったようなときでも設定値には満たないながらも電流ILをLED負荷604a、604bに供給し続けるので、最低限の安全性が確保される。
【0158】
なお、コンパレータCMP61にはヒステリシスを設けてもよい。また、スイッチ手段601b、601cおよび抵抗R62a、抵抗R62bをLED負荷604a、604bのカソード側に接続した構成としてもよい。また、ノイズ低減やサージ保護のため、バッテリやLED負荷604a、604bと並列にコンデンサを接続してもよい。
【0159】
次に、第6の実施形態におけるLED駆動回路のバリエーションについて説明する。まず、MOSFET61、MOSFET62、スイッチ手段601b、601cのバリエーションについて、Pチャネル型MOSFETの代わりに、Nチャネル型MOSFET、バイポーラトランジスタ、電磁式リレー等を用いることができる
【0160】
次に、電流異常状態を検知する機能を追加したバリエーションを図41に示す。図41に示すように、電流検出手段605が電流検出抵抗R610の両端に発生する電圧から負荷電流を検出し、あらかじめ設定した正常範囲を負荷電流が上回った場合および下回った場合に異常発生信号を出力する。抵抗R610を電源とMOSFET61との間に接続してもよい。
【0161】
次に、調光作用を持たせたバリエーションを図42に示す。図42に示すように、パルス信号発生手段606a、606bにより生成されるパルス波形信号を、スイッチ制御手段602b、602cに入力することにより、LED負荷604a、604bに流れる電流の実効値を可変として調光する。入力パルス信号の周期はMOSFET61の発振周期よりも長く設定される。
【0162】
次に、複数段階に輝度を可変とする機能を持たせたバリエーションを図43に示す。図43に示すように、各チャネルに複数のスイッチ手段601b、601b´と異なる値の抵抗R62a、62a´を設け、LED負荷604aに流れる電流を切り替えて輝度を可変とする。LED負荷604bも同様である。
【0163】
次に、ダイオードD61の代わりにMOSFET64を用いたバリエーションを図44に示す。図44に示すように、ダイオードD61の代わりにMOSFET64をコンデンサC61と並列に接続する。MOSFET61がオンしているときはMOSFET64がオフし、MOSFET61がオフしているときはMOSFET64がオンするように、ゲート制御手段602aから信号が出力される。
【0164】
次に、MOSFET62をダイオードに置き換えたバリエーションを図45に示す。図45に示すように、MOSFET62の代わりにダイオードD63をMOSFET61と直列に接続することができる。図45においてはMOSFET61のドレイン側にダイオードD63があるが、ダイオードD63の位置はMOSFET61のソース側でもよい。また、ダイオードD63は一般の整流用ダイオードに限らず、ツェナーダイオードを用いてもよい。
【0165】
次に、Nチャネル型のMOSFET61およびMOSFET62を用いたバリエーションを図46に示す。図46に示すように、MOSFET61およびMOSFET62をPチャネル型に代えてNチャネル型とすることができる。
【0166】
次に、第6の実施形態におけるLED駆動回路を集積回路化するバリエーションとして、電圧検出手段603、ゲート制御手段602a、複数のスイッチ制御手段602b、602c、MOSFET61、MOSFET62、ダイオードD61、および複数のスイッチ手段601b、601cの一部またはすべてを一つの基板に集積化することができる。基板にはシリコン、GaAs、SiC等がある。
【0167】
なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示したものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
【0168】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、スイッチ手段のオン抵抗、第1の抵抗、および第2の抵抗並びにコンデンサによりオフセットを持った三角波状の負荷電流を生成し、負荷電流検出手段およびスイッチ制御手段により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電流駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。また、従来より低い発振周波数およびオフセットを持たせた振幅によりLEDを駆動することにより低ノイズ化を図ることができる。
【0169】
請求項2記載の発明によれば、第1のスイッチ手段のオン抵抗、第1の抵抗、および第2の抵抗並びにコンデンサによりオフセットを持った三角波状の負荷電圧を生成し、電圧検出手段および第1のスイッチ制御手段により人間の目の応答性より速い発振周波数で第1のスイッチ手段をオンオフすることにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、LEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。また、従来より低い発振周波数およびオフセットを持たせた振幅によりLEDを駆動することにより低ノイズ化を図ることができる。
【0170】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、複数チャネルのLED負荷の各チャネルごとに第2のスイッチ手段を接続し、点灯信号により第2のスイッチ手段を制御する第2のスイッチ制御手段を接続することにより、コイルおよびフリーホイールダイオードを用いることなく、低ノイズで複数チャネルのLEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。
【0171】
請求項4記載の発明によれば、第1のスイッチ手段のオン抵抗、FETのオン抵抗、コイル、コンデンサおよび第2の抵抗によりオフセットを持った三角波状または正弦波状の負荷電流を生成し、電圧検出手段および第1のスイッチ制御手段により人間の目の応答性より速い発振周波数で第1のスイッチ手段をオンオフすることにより、小規模の回路で効率よくLEDを駆動するとともにラジオノイズの発生を抑えることができ、小型化、低コスト化することができる。また、バッテリ逆接時にFETをオフするように設計することにより、バッテリ逆接時による回路破壊を防止することができる。
【0172】
請求項5記載の発明によれば、スイッチ手段のオン抵抗、FETのオン抵抗、コイル、コンデンサおよび第2の抵抗によりオフセットを持った三角波状または正弦波状の負荷電圧を生成し、負荷電流検出手段およびスイッチ制御手段により人間の目の応答性より速い発振周波数でスイッチ手段をオンオフすることにより、小規模の回路で効率よくLEDを駆動するとともにラジオノイズの発生を抑えることができ、小型化、低コスト化することができる。また、バッテリ逆接時にMOSをオフするように設計することにより、バッテリ逆接時による回路破壊を防止することができる。
【0173】
請求項6記載の発明によれば、請求項4記載の発明の効果に加えて、複数チャネルのLED負荷の各チャネルごとに第2のスイッチ手段を接続し、点灯信号により第2のスイッチ手段を制御する第2のスイッチ制御手段を接続することにより、低ノイズで複数チャネルのLEDを略定電圧駆動することができ、回路の効率化、小型化、低コスト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図3】図2に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】第1の実施形態におけるLED駆動回路においてNチャネルMOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図5】第1の実施形態におけるLED駆動回路においてLEDのカソード側に抵抗R12を配置したバリエーションを示す回路図である。
【図6】第1の実施形態におけるLED駆動回路においてLEDのカソード側にスイッチ手段を配置したバリエーションを示す回路図である。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図9】図8に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】第2の実施形態におけるLED駆動回路において別のスイッチ手段を用いたバリエーションを示す回路図である。
【図11】第2の実施形態におけるLED駆動回路においてスイッチ手段の位置を変えたバリエーションを示す回路図である。
【図12】第2の実施形態におけるLED駆動回路において調光機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図13】第2の実施形態におけるLED駆動回路において電流異常検出機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図14】本発明の第3の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図15】本発明の第3の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図16】図15に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】第3の実施形態におけるLED駆動回路においてNチャネル型MOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図18】第3の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFET32の代わりにダイオードを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図19】第3の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFETの位置を変えたバリエーションを示す回路図である。
【図20】第3の実施形態におけるLED駆動回路において調光機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図21】第3の実施形態におけるLED駆動回路において電流異常検出機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図22】第3の実施形態におけるLED駆動回路において負荷電圧異常検出機能を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図23】第3の実施形態におけるLED駆動回路においてダイオードD31の代わりにMOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図24】本発明の第4の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図25】本発明の第4の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図26】図25に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図27】第4の実施形態におけるLED駆動回路においてNチャネル型MOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図28】第4の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFET42の代わりにダイオードを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図29】第4の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFETの位置を変えたバリエーションを示す回路図である。
【図30】第4の実施形態におけるLED駆動回路においてダイオードD41の代わりにMOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図31】第4の実施形態におけるLED駆動回路の一バリエーションで用いられる昇圧回路を示す回路図である。
【図32】本発明の第5の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図33】本発明の第5の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図34】図33に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図35】第5の実施形態におけるLED駆動回路において電流検出手段を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図36】第5の実施形態におけるLED駆動回路においてパルス信号を用いて調光可能としたバリエーションを示す回路図である。
【図37】第5の実施形態におけるLED駆動回路において複数段階に輝度を変更できるようにしたバリエーションを示す回路図である。
【図38】本発明の第6の実施形態におけるLED駆動回路の基本構成図である。
【図39】本発明の第6の実施形態におけるLED駆動回路の具体的構成図である。
【図40】図39に示した回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図41】第6の実施形態におけるLED駆動回路において電流検出手段を追加したバリエーションを示す回路図である。
【図42】第6の実施形態におけるLED駆動回路においてパルス信号を用いて調光可能としたバリエーションを示す回路図である。
【図43】第6の実施形態におけるLED駆動回路において複数段階に輝度を変更できるようにしたバリエーションを示す回路図である。
【図44】第6の実施形態におけるLED駆動回路においてダイオードD61の代わりにMOSFETを用いたバリエーションを示す回路図である。
【図45】第6の実施形態におけるLED駆動回路においてMOSFET62の代わりにダイオードD63に置き換えたバリエーションを示す回路図である。
【図46】第6の実施形態におけるLED駆動回路においてNチャネル型のMOSFET61、62を用いたバリエーションを示す回路図である。
【符号の説明】
101 スイッチ手段
R11、R12 抵抗
C11 コンデンサ
103 負荷電流検出手段
104 LED負荷
Claims (6)
- 電源からLED負荷に供給する電流をオンオフするスイッチ手段と、
前記LED負荷と並列に接続され、該LED負荷に供給される電荷を蓄積するコンデンサと、
前記スイッチ手段と前記コンデンサとの間に接続され、前記電源から供給される前記コンデンサへの充電電流を制限する第1の抵抗と、
前記LED負荷と直列に接続され、該LED負荷への負荷電流を制限する第2の抵抗と、
前記第2の抵抗の両端に接続され、前記負荷電流を検出する負荷電流検出手段と、
前記負荷電流検出手段により検出された負荷電流が所定の参照値を上回ると前記スイッチ手段をオフし、下回るとオンするスイッチ制御手段と、を有し、
前記スイッチ制御手段は、前記LED負荷の点灯信号が入力されると、前記スイッチ手段のオンオフ制御を開始することを特徴とするLED駆動回路。 - 電源からLED負荷に供給する電流をオンオフする第1のスイッチ手段と、
前記LED負荷と並列に接続され、該LED負荷に供給される電荷を蓄積するコンデンサと、
前記第1のスイッチ手段と前記コンデンサとの間に接続され、前記電源から供給される前記コンデンサへの充電電流を制限する第1の抵抗と、
前記LED負荷と直列に接続され、該LED負荷への負荷電流を制限する第2の抵抗と、
前記コンデンサの電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記第1のスイッチ手段をオフし、下回るとオンする第1のスイッチ制御手段と、を有し、
前記第1のスイッチ制御手段は、前記LED負荷の点灯信号が入力されると、前記第1のスイッチ手段のオンオフ制御を開始することを特徴とするLED駆動回路。 - 前記LED負荷は複数列から構成され、該複数列ごとに前記第2の抵抗が接続され、
前記コンデンサと前記第2の抵抗との間に前記複数列ごとに接続され、前記LED負荷への前記負荷電流をオンオフする第2のスイッチ手段と、
前記複数列のLED負荷のいずれかの点灯を指示する前記点灯信号が入力されると、対応する前記第2のスイッチ手段をオンする前記第2のスイッチ制御手段と、をさらに有することを特徴とする請求項2記載のLED駆動回路。 - 電源からLED負荷に供給する電流をオンオフする第1のスイッチ手段と、
前記LED負荷と並列に接続され、該LED負荷に供給される電荷を蓄積するコンデンサと、
前記第1のスイッチ手段と前記コンデンサとの間に接続されており、ゲートが第3の抵抗を介してアースに接続され、通常時にオンし直流電源逆接時にオフするFETと、
前記FETと前記コンデンサとの間に接続されるコイルと、
前記LED負荷と直列に接続され、該LED負荷への負荷電流を制限する第2の抵抗と、
前記コイルを挟んで前記コンデンサと並列に接続されるダイオードと、
前記コンデンサの電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記第1のスイッチ手段をオフし、下回るとオンする第1のスイッチ制御手段と、を有し、
前記第1のスイッチ制御手段は、前記LED負荷の点灯信号が入力されると、前記第1のスイッチ手段のオンオフ制御を開始することを特徴とするLED駆動回路。 - 電源からLED負荷に供給する電流をオンオフするスイッチ手段と、
前記LED負荷と並列に接続され、該LED負荷に供給される電荷を蓄積するコンデンサと、
前記スイッチ手段と前記コンデンサとの間に接続されており、ゲートが第3の抵抗を介してアースに接続され、通常時にオンし直流電源逆接時にオフするFETと、
前記FETと前記コンデンサとの間に接続されるコイルと、
前記LED負荷と直列に接続され、該LED負荷への負荷電流を制限する第2の抵抗と、
前記コイルを挟んで前記コンデンサと並列に接続されるダイオードと、
前記第2の抵抗の両端に接続され、前記負荷電流を検出する負荷電流検出手段と、
前記負荷電流検出手段により検出された電圧が所定の参照値を上回ると前記スイッチ手段をオフし、下回るとオンするスイッチ制御手段と、を有し、
前記スイッチ制御手段は、前記LED負荷の点灯信号が入力されると、前記スイッチ手段のオンオフ制御することを特徴とするLED駆動回路。 - 前記LED負荷は複数列から構成され、該複数列ごとに前記第2の抵抗が接続され、
前記コンデンサと前記第2の抵抗との間に前記複数列ごとに接続され、前記LED負荷への前記負荷電流をオンオフする第2のスイッチ手段と、
前記複数列のLED負荷のいずれかの点灯を指示する前記点灯信号が入力されると、対応する前記第2のスイッチ手段をオンする前記第2のスイッチ制御手段と、をさらに有することを特徴とする請求項4記載のLED駆動回路。
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