JP2005004809A - 光情報記録媒体及びその記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】相変化型光情報記録媒体に対し、パルス状に強度変調された光を照射及び走査し、少なくとも2種類の異なる時間的長さn1Tw,n2Twのマーク(Twは記録時の基本クロック周期、n1,n2は、n1<n2を満たす自然数)を、m個(mは2以上の自然数)の照射パルス数で記録し、長さn1Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n1,k)、長さn2Twのマークを記録するときのk番目のパルス照射パワーをP(n2,k)とするとき、P(n1,m)>P(n2,m)とすることを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、CD−RWに代表されるような、相変化材料を記録材料とし、照射する光の強度変調により記録・再生・消去・書換えが可能な相変化型光情報記録媒体とその記録方法に関するものであり、特に、DVD+RW、CD−RWに代表される高速書き換え型光ディスクとその記録方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
情報のデジタル化・マルチメディア化が急速に進んでいるため、より大容量の情報を高速に記録・再生可能な記録媒体の需要が高まっている。特に、再生専用メモリであるDVD−ROM、CD−ROMとの再生互換性を確保しつつ、記録が可能であるDVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、DVD+RW、CD−R、CD−RWに代表される記録型光ディスクはその汎用性から注目されている。中でも相変化材料を記録層材料に用いた相変化型光ディスクは、記録層材料の可逆的な相変化を記録原理とするため、書き換え型の光メモリとしてその用途は多岐に渡ると考えられている。
しかし、記録原理が、記録層材料の急冷によるアモルファス化と徐冷による結晶化であり、時間的要素が大きく関与するため、高速化が困難とされている。
また、記録方法においても、パルス状に変調されたレーザーを記録層に照射及び走査することで行い、その発光周期を基本クロック周期とするため、レーザー発振素子の応答時間の限界により、CDでの20倍速以上、DVDの5倍速以上での記録は困難とされていた。
【0003】
2002年9月に制定された、24倍速対応の書き換え型CDであるUS CD−RW(Ultra−speed Compact Disc ReWritable:通称オレンジブック)の標準規格書には、パルス発光周期を基本クロックの2倍とする記録方法が採用された。
この記録方法によれば、特許文献1に開示されているように、立ち上がり、立下り時間が長く応答性の悪いレーザー駆動装置を用いても、媒体に十分なエネルギーを印加することが出来るため、従来の基本クロック周期を照射パルスの周期とする方法に対して、より低い記録パワーで記録することが可能となる。
しかし、この記録方法では、同一のパルス数で異なる長さの記録マークを形成することが不可欠となり、パルスの位置の最適化や、長さの異なるマーク毎にマルチパルスの照射時間を調整する必要があるため、照射パターンが複雑になってしまう。
前述のオレンジブックに記載された記録ストラテジでは、基本クロック周期Twに対してマーク長(時間的長さ)がnTw(nは3〜11の自然数)で表されるとき、nTwのマークを記録するときの照射パルス数mは以下の通りとなる。
n=3m=1
n=偶数のとき、m=n/2
n=奇数のとき、m=(n−1)/2
【0004】
例を挙げると、6Twマークと7Twマークは、マーク長が異なるにも拘らず3個の同数のパルス照射で記録することになる。そのため、nが奇数であるマークの最終パルスの立ち上がり位置を遅らせ、かつ、最終パルス幅を長くすることにより解決する必要がある。
6Twマークを記録するときの照射パターンを図1に示す。
図1(a)に示すような6Twのデータを記録するときは、照射パルスパターンとして、図1(b)に示す通り、長さTmp、照射パワーPwのパルスを2Tw周期で照射する。更に各パルス間は照射パワーPbで照射する。更に最終パルスの後に長さTofだけ照射パワーPbを照射する。上記以外の部分は照射パワーPeのCW(Continuous Wave:強度変調のない光)で照射する。
このとき、Pw>Pe>Pbである必要があり、それぞれ、記録パワー、消去パワー(イレースレベル)、バイアスパワーと呼ばれる。
媒体の記録層は、P=Pwの領域で溶融され、P=Pbの領域で急冷されることにより、アモルファス状態となる。一方、P=PeでCW照射される場合は、記録層が溶融されることはないが、結晶化温度以上に加熱され徐冷されることにより結晶状態となる。その結果、上記のパターンで記録した場合はアモルファスマークを形成することができる。上記のパラメータのうち、Tofを最適化することで、記録マーク長を調整することが可能となる。
【0005】
6Twマークと同じく3個の照射パルスで記録する7Twマークについて図2に示す。図2(a)に示す長さ7Twのマークを記録する場合は、図2(b)に示すような照射パターンで記録を行う。このとき、最終パルスの立ち上がり時間を、図1(b)に示す6Twのパターンに対して、d1だけ遅らせると同時に、最終パルスの幅をd1だけ増加させる。また、最終冷却パルスの幅をd2だけ長くする。つまり、最終パルスの幅と最終冷却時間を変更することによって、3個のパルスで7Twの長さのマークを記録することができる。
上記の方法を用いることで、レーザのパルス発光時の立ち上がり時間が1.5nsでも、Tw=103MHzになるコンパクトディスクの24倍速でも記録が可能となった。
【0006】
しかし、上記の記録方法では、奇数Twマークを記録するときに、最終パルスを調整して記録するため、偶数Twマークとのマーク形状に差異が発生してしまう。図3にマーク形状の模式図を示す。
図1(b)のパルス照射パターンで6Twマークを記録したときのマーク形状の模式図を図3(a)に示す。斜線で埋めた部分が結晶中のアモルファスマークに相当する。また、記録に用いるレーザービームは図の左から右に向かって走査している。
図1(b)に示す通り、同一強度、同一長さのパルスを照射しているので、アモルファス化するパルスの位置に依らずほぼ同一となる。その結果、マーク幅Wは、ほぼ同一である(W=W1とする)。
これに対して、図2(b)のパルス照射パターンで7Twマークを記録したときのマーク形状の模式図を図3(b)に示す。最終パルス(3番目のパルス)の照射時間を長くしているために、マークの終端(右側)が大きくなってしまう。即ち、図3(b)中でW1<W2となる。
このマーク終端部の形状差は、集光した光を照射及び走査しながら記録マークを再生したときに、再生信号の歪みとして観察される。
【0007】
図4に再生信号のマーク歪みを示す。縦軸は反射率に相当し、横軸は時間に相当するが、走査速度を一定とした場合は空間的な位置に相当する。
図3に示したマークを再生した場合、6Twマークと7Twマークとで、再生信号の終端部の形状に差異を生じる。最適な記録条件(適切な記録パワーやd1、d2等を最適化した条件)で記録した場合はマークの長さを判定するスライスレベルでの信号長さがL6=6Tw、L7=7Tw分に相当するため、正しく再生される。一方、記録パワーが最適値からずれた場合には、図5に示す通り、L6′=6Tw−dL6、L7′=7Tw−dL7となり、終端部の形状差によりdL6>dL7となる。この傾向は全てのn=奇数のマークとn=偶数のマークとの関係について同様である。即ち、記録条件のずれに対して、n=偶数のマークがn=奇数のマークよりも大きな影響を受けることになる。
【0008】
上記の現象は、媒体が劣化した場合にも発生する。最適な記録条件で記録され、記録直後は図4に示すような再生波形を示す媒体であっても、高温環境下でアモルファスマークの再結晶化が進行すると、マーク形状の変化により図5に示す様にn=偶数のマークの再生信号がより短くなってしまう。
この現象は、符号化にマーク長−マーク間長変調を用いるCD系、DVD系の光ディスクにとって致命的な問題となる。全ての記録マークの再生信号が同様に歪む場合は、各マークの再生長さの差は、ほぼ1Twのままとなるため、スライスレベルを調整すれば、正しく再生することが可能である。しかし、n=偶数とn=奇数とで歪みが異なる場合は、スライスレベルの調整では対応できなくなってしまう。
即ち、従来の記録方法では、記録条件のマージンが狭いと同時に、媒体が(アモルファスマークの結晶化により)劣化した場合に不具合をより発生し易いという課題があった。
【0009】
上記の他に、特許文献2には、マーク長さnTをm個のパルスで記録する技術(n/m≧1.25)が開示されており、実施例にパルスの周期を基本クロックの約2倍とする記述があり、また最終パルスでマーク長を補正する記述がある。しかし、本発明のような偶数Twマークの最終パルスのパワーを変更することに関しては記載も示唆もされていない。
また、特許文献3には、記録に用いるパルスの周期を基本クロックの約2倍とし、最終冷却パルスの終端をステップ状にし、更にレベルを調整することでマーク長を調整する発明が開示されており、本発明と発想は似ているが、加熱パルスのレベルを変更する記述はない。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−13425号公報
【特許文献2】
特開2001−331936号公報
【特許文献3】
特開2002−334433号公報
【0011】
【発明の解決しようとする課題】
本発明は、走査速度20m/s以上かつ基本クロック周期10ns以下で、より広い記録条件マージンが得られ、媒体が劣化した場合でもエラーになり難く信頼性の高い光情報記録媒体への記録方法及び該記録方法に適した光情報記録媒体の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、次の1)〜8)の発明(以下、本発明1〜8という)によって解決される。
1) 結晶相とアモルファス相の間で可逆的に相変化する記録層に、記録層近傍に集光させたレーザー光を照射及び走査することにより情報の記録・再生・消去・書換えを行う光情報記録媒体に対し、パルス状に強度変調された光を照射及び走査し、少なくとも2種類の異なる時間的長さn1Tw,n2Twのマーク(Twは記録時の基本クロック周期、n1,n2は、n1<n2を満たす自然数)を、m個(mは2以上の自然数)の照射パルス数で記録し、長さn1Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n1,k)、長さn2Twのマークを記録するときのk番目のパルス照射パワーをP(n2,k)とするとき、P(n1,m)>P(n2,m)とすることを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
2) 結晶相とアモルファス相の間で可逆的に相変化する記録層に、記録層近傍に集光させたレーザー光を照射及び走査することにより情報の記録・再生・消去・書換えを行う光情報記録媒体に対し、パルス状に強度変調された光を照射及び走査し、少なくとも2種類の異なる時間的長さn1Tw,n2Twのマーク(Twは記録時の基本クロック周期、n1,n2は、n1<n2を満たす自然数)を、m個(mは2以上の自然数)の照射パルス数で記録し、長さn1Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n1,k)、パルス幅(時間)をT(n1,k)とし、長さn2Twのマークを記録するときのk番目のパルス照射パワーをP(n2,k)、パルス幅(時間)をT(n2,k)とするとき、1パルス当りで積分された照射エネルギーを、
P(n1,m)×T(n1,m)>P(n1,k)×T(n1,k)で且つ、P(n2,m)×T(n2,m)>P(n2,k)×T(n2,k)とする(但しk≦m−1)ことを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
3) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルスを除く全てのパルスの照射パワーを同一とする、即ち、k≦m−1番目のパルスに対して照射パワーを、P(n1,k)=P(n2,k)=P(n2,m)=Pwとすることを特徴とする1)又は2)記載の記録方法。
4) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルス照射パワーP(n1,m)が、下記の関係を満たすことを特徴とする3)記載の記録方法。
0<〔P(n1,m)−Pw〕/Pw≦0.1
5) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのk番目の照射パルス幅をT(n1,k)、時間的長さn2Twのマークを記録するときの照射パルス幅をT(n2,k)とするとき、T(n1,m)<T(n2,m)とすることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の記録方法。
6) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルス以外の照射パルス幅を同一とする、即ち、k≦m−1番目のパルスに対してパルス幅を、T(n1,k)=T(n1,m)=T(n2,k)=Tmpとすることを特徴とする5)記載の記録方法。
7) 時間的長さnTw(nは自然数)のマークを記録するときに照射するパルス数をm(mは2以上の自然数)として、nが偶数のときn=2mであり、nが奇数のときn=2m+1であることを特徴とする1)〜6)の何れかに記載の記録方法。
8) 1)〜7)の何れかに記載の記録方法を用いて記録を行う場合の、〔P(n1,m)−Pw〕/Pwの値又はこの値を一義的に特定できる情報がプリフォーマットされていることを特徴とする光情報記録媒体。
【0013】
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明の記録方法の対象となる光情報記録媒体は、一般に相変化型と呼ばれる媒体である。相変化型光情報記録媒体の例としては、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、CD−RW、Blu−ray Discなどの相変化型光ディスクが挙げられる。
光情報記録媒体は、記録層材料として結晶相−アモルファス相間で可逆的に変化(転移)する物質を用いることにより書換え可能としている。つまり、結晶相の記録層中にアモルファスのマークを形成することにより情報を記録し、アモルファスマークを結晶化させることにより消去を行う。逆に、アモルファス状態の記録層中に結晶化マークを形成しても良い。マークの消去と形成が照射・走査する光の強度変調のみで行えるため、1回の走査で情報の書換えが可能となり、DOW(ダイレクトオーバーライト)が可能である。
【0014】
また、本発明では、情報の符号化にマーク長−マーク間長変調方式を用いる。この方式はパルス幅変調の一種であり、基本クロック周期Twの自然数倍の(時間的)長さのマーク・マーク間を記録層中に形成することで情報の記録を行う。つまり、有限の自然数nを用いると、マーク・マーク間の長さはnTwで表される。このような変調方式の例としては、CDで用いられるEFM(8−14変調、n=3〜11)、DVDで用いられるEFM+(8−16変調の1種、n=3〜11、14)が挙げられる。
【0015】
本発明の記録方法では、マーク形成時の光の照射パターンを規定する。
本発明の記録方法の照射パターンの一例を図6に示す。
図6(a)はn=6の場合の、記録するデータである。data=1がマークに相当する。ここで、Twは記録時の基本クロック周期であり、媒体の密度や走査速度に合わせて最適な値が設定される。本発明の記録方法は高速記録の場合に有効であるため、Twは10ns以下が好ましい。基本クロック周期の例としては、DVDの4倍速で9.6ns、8倍速で4.8nsであり、CDの24倍速で9.7ns、32倍速で7.2nsである。
nTwのマークを形成するためのパルス数mは任意に設定できるが、1≦n/m≦4の範囲が好ましく、更に好ましくは2.2≦n/m≦3である。
【0016】
24倍速対応のCD−RWを例に挙げると、次の通りであり、2.2≦n/m≦3である。
n=3, m=1 : n/m=3
n=4, m=2 : n/m=2
n=5, m=2 : n/m=2.5
n=6, m=3 : n/m=2
n=7, m=3 : n/m=2.33
n=8, m=4 : n/m=2
n=9, m=4 : n/m=2.25
n=10,m=5 : n/m=2
n=11,m=5 : n/m=2.2
【0017】
更に、同じパルス数で異なる長さのマークを形成する必要がある。つまり同じm個のパルスで長さn1Twと長さn2Twのマークを形成する必要がある。
前述のCD−RWの場合では、m個のパルスでn1=2m,n2=2m+1であり、n1≠n2である。
n1<n2とした場合に、長さn1Twのマークを形成するためにm個のパルスを用いる場合、k番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n1,k)と表し、パルスの幅をT(n1,k)と表す。同様に長さn2Twのマークを形成するためにm個のパルスを用いる場合、k番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n2,k)と表し、パルスの幅をT(n2,k)と表す(図15参照)。
このとき、n=n1の場合の最終パルス、即ちm番目のパルスの照射パワーP(n1,m)と、n=n2の場合の最終パルス、即ちm番目のパルスの照射パワーP(n2,m)の間に、本発明1に係る次の関係が成り立たなくてはならない。
P(n1,m)>P(n2,m)
更に、次の関係を満足することが好ましい。
1<P(n1,m)/P(n2,m)≦1.1
つまり、同数のパルスmで記録するマークのうち、より短いマークについて、最終パルスの照射パワーを高めに設定することにより、記録マークの終端部形状を補正することができる。
【0018】
図6にn=n1=6,n=n2=7,m=3の例を示す。
7Twマークの形成には図6(d)に示す通り、従来と同様の〔図2(b)と同様の〕照射パルスの設定をする。即ちP(7,k)=Pwとする(k=1,2,3)。これに対して6Twマークの形成には図6(b)に示す通り、P(6,1)=P(6,2)=Pwとし、最終パルスの照射パワーP(6,3)=Pw+dPとしdPだけ高くする必要がある。
これらのパターンで記録したマークの模式図を図7に示す。
図7(a)に示す通り、マーク終端部の幅W2が他の部分の幅W1より大きくなっており、図3(a)と比較すると、図7(b)に示す7Twマークの形状に近くなっている。
従って、再生信号も、図8に示す通り終端部の形状差(歪みの差)による影響が少なくなる。これにより、記録パワーが最適値からずれた場合や、媒体のマークの再結晶化により記録マークが小さくなった場合でも、図9に示す通りマーク終端の形状差の影響を受けづらく(図5と比較して)、より広い記録条件のマージンが確保でき、媒体が劣化した場合でも高い信頼性を確保することが可能となる。
【0019】
上記の例では、m個のパルスでn=2mとn=2m+1の長さの異なるマークを記録する場合について述べたが、本発明はn1<n2が成立するあらゆる組み合わせについて有効である。つまり、m個のパルスでn=3m、n=3m+1、n=3m+2の長さのマークを記録する場合は、次の関係が成立していれば良い。
P(3m,m)>P(3m+1,m)>P(3m+2,m)
更に、P(n1,m)−Pw=dPとして、以下の関係が成り立つことが好ましい。
P(3m,k)=P(3m+1,k)=P(3m+2,k)=Pw
(但し、k=1……m−1)
P(3m,m)=P(3m+1,m)+dP(dP>0)
P(3m+1,m)=P(3m+2,m)+dP(dP>0)
更には、0<dP/Pw≦0.1であることが好ましい。
【0020】
また、前述した本発明1によれば、P(n1,m)>P(n2,m)という要件を満たすことにより、同一パルスで異なるマークを記録するときに、短いマークの最終パルスの照射パワーを上げることにより、マーク終端部の形状を容易に揃えることが出来るので、記録パワーマージンが広くなり、媒体が劣化した場合でも記録への影響を少なくできる。
また、上記本発明1の要件とは別に、本発明2に係る下記のような要件を満たすようにしても、所期の目的を達成することができる。即ち、最終パルスの照射エネルギー(パワー×照射時間)を高めることでマーク形状を制御しても良い。P(n1,m)×T(n1,m)>P(n1,k)×T(n1,k)で且つ、
P(n2,m)×T(n2,m)>P(n2,k)×T(n2,k)
(但し、k≦m−1)
【0021】
更に、本発明3のように、k≦m−1番目のパルスに対して照射パワーを、P(n1,k)=P(n2,k)=P(n2,m)=Pwとすれば、マーク長に影響を与えづらいパルスの照射パワーを同一にできるので、本発明1又は2の効果を容易に得ることができる。
更に、本発明4のように、0<〔P(n1,m)−Pw〕/Pw≦0.1とすれば、最終パルスの照射パワーを最適化できるので、より高いオーバーライト性能を得ることができる。
更に、本発明5〜6のように、T(n1,m)<T(n2,m)とするか、又は、k≦m−1番目のパルスに対してパルス幅を、T(n1,k)=T(n1,m)=T(n2,k)=Tmpとすれば、マーク長を容易に調整できるので好ましい。
更に、本発明7のように、US CD−RW標準の2Tストラテジのパターンを微調整することにより、本発明1又は2の効果を容易に得ることができる。
【0022】
また、本発明8のように、媒体毎に最適化された固有のdPを一義的に決定することができる情報を媒体にプリフォーマットしておくことで、記録装置が最適なdPを設定できるようにすることもできる。プリフォーマットしておく情報はdPを一義的に決定できるパラメータなら任意のものを設定できるが、規格化した値であるdP/Pwを情報としてプリフォーマットしておくことが好ましい。プリフォーマットの方法は任意のものを用いることができる。例としては、通常の情報として記録してもよく、DVD+RWにおけるPhysical Infomation(フィジカル・インフォメーション)におけるADIP(Address In Pregroove=アドレス・イン・プレグルーブ)にプリフォーマットする方法を用いてもよく、CD−RWのATIP Extra Information(エクストラ・インフォメーション)の様にATIP(Absolute Time In Pregroove=アブソリュート・タイム・イン・プレグルーブ)にプリフォーマットしても良い。
これらの媒体に対応する記録装置は、これらのプリフォーマット情報から最適なdPを設定できるので、最適な記録条件を設定でき、高い記録信頼性を得ることが可能となる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0024】
実施例1
パルステック製光ディスク評価装置DDU1000を用いて記録評価を行った。フォーカスサーボ特性、トラッキングサーボ特性等はCD−RW評価用に設定されたものを用いた。情報の記録・再生に用いる光ピックアップの仕様は以下の通りとした。
波長:780nm
開口数(NA):0.50
この装置は3系統の発光波形入力系統があり、スイッチング素子に接続されている。各スイッチング素子にパルス入力があると、それぞれのLDが各入力毎に設定された強度(パワー)で発振する。
今、パルス信号1がHigh(H)のときにP=Pw、パルス信号2がHのときにP=Pw+dP、パルス信号3がHのときにP=Peで発振するように接続した(図10参照)。また、全てのパルス信号がLowのときはP=Pbとなるように設定した。
図11に、入力するパルス信号のタイムチャートを示す。
図11(a)が記録するべきデータであり、Hの時にマークに相当する。図を簡単にするために6Twマーク、7Twマーク、3Twスペース(マーク間)の構成となっているが、実際にはランダムデータをEFM変調したパターンを用意した。また、記録に用いる照射パターンはオレンジブックに記載される2Tストラテジに準拠したものを採用した。但し、以下の手法を用いて、n=偶数の最終パルスのみ異なる照射パワーを設定できるようにした。
図11(b)〜(d)は照射パターンをパワーレベルごとに分解したものである。図11(b)に示す通りP=Pwの照射パターンをパルス信号1に設定した。即ち、n=偶数の最終パルス以外の照射パルスをパルス信号1に割り当てた。同様に、図11(c)に示す通り、P=Pw+dPとなるn=偶数の最終パルスをパルス信号2に設定し、図11(d)に示す通り、P=Peとなるマーク間をパルス信号3に設定した。
上記の3系統のパルス信号を、評価装置DDU1000に入力したときの発光波形を図11(e)に示す。また、この発光波形で記録されるマークの模式図を図11(f)に示した。
パルス発生用の信号発生機にはテクトロニクス製AWG610を用いた。AWG610の基本クロックをTw/8に設定し、パルスの各エッジをTw/12の単位で微調整できるように設定した。また、各パルスの照射時間はオレンジブックに準拠して設定した。
この記録条件でオレンジブックに準拠したUS CD−RWディスクにCDの24倍速相当で記録を行った。記録条件は以下の通りに設定した。
走査速度=28.8m/s
基本クロック周期Tw=9.66ns
記録パワーPw=34〜45mW
dP/Pw=0〜0.2
Pe/Pw=0.25
記録したディスクを以下の条件で再生し、3Tジッタを測定して、記録パワーPw、dPに対する依存性を調べた。ジッタの測定はCDの1倍速、即ち、走査1.2m/sで行った。ジッタの測定結果を図12に示す。dP/Pw=0に対して、dP/Pw>0とする方が、低パワー側のジッタが低く抑えられていることが分る。
また、ダイレクトオーバーライト(DOW)を10回行ったときのジッタを、図13に示す。図12と同様に低いパワーでのジッタが低下しているのが分る。一方、dP/Pw>0.1となると、高いパワーでジッタが上がっているのが分る。従ってdP/Pw≦0.1の方がより特性を改善できる。
これは、n=偶数の最終パルスの照射パワーを高く設定することでマーク長さの記録パワーPw依存性を低く抑えることができるため、マーク間のばらつきを抑えられたことに起因する。
【0025】
実施例2
実施例1と同様にして記録を行った。但し、記録パワーは40mWとし、記録回数は1回とした。
記録したディスクを80℃、85%RHの環境下に100時間投入した後に、記録部を再生し、ジッタの劣化のdP/Pw依存性を調べた。結果を次に示す。
dP/Pw=0.00: 3Tランドジッタ=34.9ns
dP/Pw=0.05: 3Tランドジッタ=30.5ns
dP/Pw=0.10: 3Tランドジッタ=28.5ns
dP/Pw=0.15: 3Tランドジッタ=24.2ns
上記の結果から、dP/Pwを高くすることで、高い保存信頼性を確保できることが確認された。
【0026】
実施例3
1−4X DVD+RWディスクを用いて実施例1と同様の評価を実施した。但し、評価装置DDU1000は、DVD+RW記録評価用に最適化したものを用いた。光ピックアップの仕様は以下のものを用いた。
波長=650nm
対物レンズ開口数(NA)=0.65
記録パワー:20〜27mW
dP/Pw:0.00〜0.15
Pe/Pw:0.3
記録字の走査速度はDVDの6倍速に相当する20.9m/sとし、基本クロック周期Twを6.4nsに設定した。パルス信号の作成等は実施例1と同様に行った。但し、符号化にはEFM+を用いた。
ジッタの測定結果を図14に示す。横軸は、最終パルス以外のパルスのパワーPwであり、各曲線は最終パルスのパワー増加量を変えたときにジッタのパワー依存性がどのように変化するかを表す。また、dP/Pw=0.00〜0.15は、最終パルスのパワー増加量の割合を表し、例えばPwが20mWで、dP/Pw=0.10の場合、最終パルスのパワーは22mWということになる。
図14の、dP/Pw=0の曲線とdP/Pw=0.15の曲線を比べると、Pw=20mWでのジッタがそれぞれ11.5%と9%であり、Pw=20mWの低いパワーで記録を行った場合は、最終パルスのパワーを15%上げた方が約2.5%ジッタを改善できることが分る。
即ち、図14の結果から、最終パルスのパワーを上げることにより、Pwが低い領域でジッタを下げることができることが確認された。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、走査速度20m/s以上かつ基本クロック周期10ns以下で、より広い記録条件マージンが得られ、媒体が劣化した場合でもエラーになり難く信頼性の高い光情報記録媒体への記録方法及び該記録方法に適した光情報記録媒体を提供できる。
本発明8によれば、本発明の記録方法の重要なパラメータを媒体に予め記録してあるため、記録装置に最適な記録条件を設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】6Twマークを記録するときの照射パターンを示す図。
(a) データ
(b) 記録発光波形
【図2】7Twマークを記録するときの照射パターンを示す図。
(a) データ
(b) 記録発光波形
【図3】マーク形状の模式図。
(a) 図1(b)に示すパルス照射パターンで6Twマークを記録したときのマーク形状の模式図
(b) 図2(b)に示すパルス照射パターンで7Twマークを記録したときのマーク形状の模式図
【図4】マーク終端部の形状差による再生信号のマーク歪みを示す図。
【図5】記録パワーが最適値からずれた場合などの、マーク終端部の形状差による再生信号のマーク歪みを示す図。
【図6】本発明の記録方法の照射パターンの一例を示す図。
(a) データ
(b) 記録発光波形
(c) データ
(d) 記録発光波形
【図7】図6のパターンで記録したマークの模式図。
(a) 図6(b)に示すパルス照射パターンで6Twマークを記録したときのマーク形状の模式図
(b) 図6(d)に示すパルス照射パターンで7Twマークを記録したときのマーク形状の模式図
【図8】マーク終端部の形状差による再生信号のマーク歪みを示す図。
【図9】記録パワーが最適値からずれた場合などの、マーク終端部の形状差による再生信号のマーク歪みを示す図。
【図10】光ディスク評価装置の3系統の発光波形入力系統の接続状態を示す図。
【図11】入力するパルス信号のタイムチャートを示す図。
(a) 記録するべきデータ
(b) P=Pwの照射パターンに該当する信号
(c) P=Pw+dPとなるn=偶数の最終パルスに該当する信号
(d) P=Peとなるマーク間に該当する信号
(e) 3系統のパルス信号を、評価装置DDU1000に入力したときの発光波形を示す図。
(f) (e)の発光波形で記録されるマークの模式図。
【図12】実施例1のジッタの測定結果を示す図。
【図13】ダイレクトオーバーライト(DOW)を10回行ったときのジッタを示す図。
【図14】実施例3のジッタの測定結果を示す図。
【図15】本発明の記録方法の照射パターンの一例を示す図(各パルスの幅を独立に設定する場合)。
(a) データ
(b) 7Tマークの照射パターン例
【符号の説明】
Tw 基本クロック周期
Tmp 記録パワーを照射するパルスの長さ
Tof 最終パルスの後に照射パワーPbを照射する長さ
Pw 記録パワー
Pe 消去パワー
Pb バイアスパワー
d1 最終パルスの立ち上がり時間を遅らせる長さ、又は、最終パルスの幅を増加させる長さ
d2 最終冷却パルスを長くした幅
W マーク幅
W1 マーク幅
W2 マーク終端部の幅
Rtop スペース部(マーク間)の反射率
Rbot マーク部の反射率
L6 最適な記録条件で記録した場合のマークの長さを判定するスライスレベルでの信号長さ
L7 最適な記録条件で記録した場合のマークの長さを判定するスライスレベルでの信号長さ
L6′ 記録パワーが最適値からずれた場合のマークの長さを判定するスライスレベルでの信号長さ
L7′ 記録パワーが最適値からずれた場合のマークの長さを判定するスライスレベルでの信号長さ
dL6 記録パワーが最適値からずれた場合のL6のずれ量
dL7 記録パワーが最適値からずれた場合のL7のずれ量
dP 最終パルスの照射パワーと他のパルスの照射パワーの差
LD レーザダイオード
【特許文献1】
特開平9−134525号公報
【特許文献2】
特開2001−331936号公報
【特許文献3】
特開2002−334433号公報
【課題を解決するための手段】
上記課題は、次の1)〜8)の発明(以下、本発明1〜8という)によって解決される。
1) 結晶相とアモルファス相の間で可逆的に相変化する記録層に、記録層近傍に集光させたレーザー光を照射及び走査することにより情報の記録・再生・消去・書換えを行う光情報記録媒体に対し、パルス状に強度変調された光を照射及び走査し、少なくとも2種類の異なる時間的長さn1Tw,n2Twのマーク(Twは記録時の基本クロック周期、n1,n2は、n1<n2を満たす自然数)を、m個(mは2以上の自然数)の照射パルス数で記録し、長さn1Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n1,k)、長さn2Twのマークを記録するときのk番目のパルスの照射パワーをP(n2,k)とするとき、P(n1,m)>P(n2,m)とすることを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
2) 長さn 1 Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスのパルス幅(時間)をT(n 1 ,k)、長さn 2 Twのマークを記録するときのk番目のパルスのパルス幅(時間)をT(n 2 ,k)とするとき、1パルス当りで積分された照射エネルギーを、
P(n1,m)×T(n1,m)>P(n1,k)×T(n1,k)で且つ、
P(n2,m)×T(n2,m)>P(n2,k)×T(n2,k)
とする(但しk≦m−1)ことを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体への記録方法。
3) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルスを除く全てのパルスの照射パワーを同一とする、即ち、k≦m−1番目のパルスに対して照射パワーを、P(n1,k)=P(n2,k)=P(n2,m)=Pwとすることを特徴とする1)又は2)記載の記録方法。
4) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルス照射パワーP(n1,m)が、下記の関係を満たすことを特徴とする3)記載の記録方法。
0<〔P(n1,m)−Pw〕/Pw≦0.1
5) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのk番目の照射パルス幅をT(n1,k)、時間的長さn2Twのマークを記録するときの照射パルス幅をT(n2,k)とするとき、T(n1,m)<T(n2,m)とすることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の記録方法。
6) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルス以外の照射パルス幅を同一とする、即ち、k≦m−1番目のパルスに対してパルス幅を、T(n1,k)=T(n1,m)=T(n2,k)=Tmpとすることを特徴とする5)記載の記録方法。
7) 時間的長さnTw(nは自然数)のマークを記録するときに照射するパルス数をm(mは2以上の自然数)として、nが偶数のときn=2mであり、nが奇数のときn=2m+1であることを特徴とする3)〜6)の何れかに記載の記録方法。
8) 1)〜7)の何れかに記載の記録方法を用いて記録を行う場合の、〔P(n1,m)−Pw〕/Pwの値又はこの値を一義的に特定できる情報がプリフォーマットされていることを特徴とする光情報記録媒体。
【課題を解決するための手段】
上記課題は、次の1)〜8)の発明(以下、本発明1〜8という)によって解決される。
1) 結晶相とアモルファス相の間で可逆的に相変化する記録層に、記録層近傍に集光させたレーザー光を照射及び走査することにより情報の記録・再生・消去・書換えを行う光情報記録媒体に対し、パルス状に強度変調された光を照射及び走査し、少なくとも2種類の異なる時間的長さn1Tw,n2Twのマーク(Twは記録時の基本クロック周期、n1,n2は、n1<n2を満たす自然数)を、m個(mは2以上の自然数)の照射パルス数で記録するに際し、長さn 2 Twのマークを記録するときの(m−1)番目のパルスとm番目のパルスの立ち上がり周期を、長さn 1 Twのマークを記録するときの(m−1)番目のパルスとm番目のパルスの立ち上がり周期よりも長くし、長さn 2 Twのマークを記録するときのm番目のパルスの幅を、長さn 1 Twのマークを記録するときのm番目のパルスの幅よりも広くし、長さn 2 Twのマークを記録するときのm番目のパルスに続く冷却パルスの幅を、長さn 1 Twのマークを記録するときのm番目のパルスに続く冷却パルスの幅よりも広くし、かつ、長さn1Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n1,k)、長さn2Twのマークを記録するときのk番目のパルスの照射パワーをP(n2,k)とするとき、P(n1,m)>P(n2,m)とすることを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
2) 長さn1Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスのパルス幅(時間)をT(n1,k)、長さn2Twのマークを記録するときのk番目のパルスのパルス幅(時間)をT(n2,k)とするとき、1パルス当りで積分された照射エネルギーを、
P(n1,m)×T(n1,m)>P(n1,k)×T(n1,k)で且つ、
P(n2,m)×T(n2,m)>P(n2,k)×T(n2,k)
とする(但しk≦m−1)ことを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体への記録方法。
3) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルスを除く全てのパルスの照射パワーを同一とする、即ち、k≦m−1番目のパルスに対して照射パワーを、P(n1,k)=P(n2,k)=P(n2,m)=Pwとすることを特徴とする1)又は2)記載の記録方法。
4) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルス照射パワーP(n1,m)が、下記の関係を満たすことを特徴とする3)記載の記録方法。
0<〔P(n1,m)−Pw〕/Pw≦0.1
5) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのk番目の照射パルス幅をT(n1,k)、時間的長さn2Twのマークを記録するときの照射パルス幅をT(n2,k)とするとき、T(n1,m)<T(n2,m)とすることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の記録方法。
6) 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルス以外の照射パルス幅を同一とする、即ち、k≦m−1番目のパルスに対してパルス幅を、T(n1,k)=T(n1,m)=T(n2,k)=Tmpとすることを特徴とする5)記載の記録方法。
7) 時間的長さnTw(nは自然数)のマークを記録するときに照射するパルス数をm(mは2以上の自然数)として、nが偶数のときn=2mであり、nが奇数のときn=2m+1であることを特徴とする3)〜6)の何れかに記載の記録方法。
8) 1)〜7)の何れかに記載の記録方法を用いて記録を行う場合の、〔P(n1,m)−Pw〕/Pwの値又はこの値を一義的に特定できる情報がプリフォーマットされていることを特徴とする光情報記録媒体。
Claims (8)
- 結晶相とアモルファス相の間で可逆的に相変化する記録層に、記録層近傍に集光させたレーザー光を照射及び走査することにより情報の記録・再生・消去・書換えを行う光情報記録媒体に対し、パルス状に強度変調された光を照射及び走査し、少なくとも2種類の異なる時間的長さn1Tw,n2Twのマーク(Twは記録時の基本クロック周期、n1,n2は、n1<n2を満たす自然数)を、m個(mは2以上の自然数)の照射パルス数で記録し、長さn1Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n1,k)、長さn2Twのマークを記録するときのk番目のパルス照射パワーをP(n2,k)とするとき、P(n1,m)>P(n2,m)とすることを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
- 結晶相とアモルファス相の間で可逆的に相変化する記録層に、記録層近傍に集光させたレーザー光を照射及び走査することにより情報の記録・再生・消去・書換えを行う光情報記録媒体に対し、パルス状に強度変調された光を照射及び走査し、少なくとも2種類の異なる時間的長さn1Tw,n2Twのマーク(Twは記録時の基本クロック周期、n1,n2は、n1<n2を満たす自然数)を、m個(mは2以上の自然数)の照射パルス数で記録し、長さn1Twのマークを記録するときのk番目(1≦k≦m)のパルスの照射パワーをP(n1,k)、パルス幅(時間)をT(n1,k)とし、長さn2Twのマークを記録するときのk番目のパルス照射パワーをP(n2,k)、パルス幅(時間)をT(n2,k)とするとき、1パルス当りで積分された照射エネルギーを、P(n1,m)×T(n1,m)>P(n1,k)×T(n1,k)で且つ、P(n2,m)×T(n2,m)>P(n2,k)×T(n2,k)とする(但しk≦m−1)ことを特徴とする光情報記録媒体への記録方法。
- 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルスを除く全てのパルスの照射パワーを同一とする、即ち、k≦m−1番目のパルスに対して照射パワーを、P(n1,k)=P(n2,k)=P(n2,m)=Pwとすることを特徴とする請求項1又は2記載の記録方法。
- 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルス照射パワーP(n1,m)が、下記の関係を満たすことを特徴とする請求項3記載の記録方法。
0<〔P(n1,m)−Pw〕/Pw≦0.1 - 時間的長さn1Twのマークを記録するときのk番目の照射パルス幅をT(n1,k)、時間的長さn2Twのマークを記録するときの照射パルス幅をT(n2,k)とするとき、T(n1,m)<T(n2,m)とすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の記録方法。
- 時間的長さn1Twのマークを記録するときのm番目のパルス以外の照射パルス幅を同一とする、即ち、k≦m−1番目のパルスに対してパルス幅を、T(n1,k)=T(n1,m)=T(n2,k)=Tmpとすることを特徴とする請求項5記載の記録方法。
- 時間的長さnTw(nは自然数)のマークを記録するときに照射するパルス数をm(mは2以上の自然数)として、nが偶数のときn=2mであり、nが奇数のときn=2m+1であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の記録方法。
- 請求項1〜7の何れかに記載の記録方法を用いて記録を行う場合の、〔P(n1,m)−Pw〕/Pwの値又はこの値を一義的に特定できる情報がプリフォーマットされていることを特徴とする光情報記録媒体。
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