JP2005004539A - コミュニケーションネットワーク分析装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プライバシーを保ちつつ、コミュニケーションネットワークの分析を簡便に行う。
【解決手段】分析対象期間内の先頭の送受信記録32に基づき発信者36からの電子メールの受信者38の受信者リストを作成する。その受信者リストに含まれるいずれかの受信者38を発信者とした送受信記録を見つける。今度は、見つけた送受信記録に基づき受信者リストを作成し、その受信者リストに含まれるいずれかの受信者38を発信者とした送受信記録を見つける。これを分析対象期間内において繰り返し行い、送受信記録の連続性が認められたときに継続性有りと判定する。
【選択図】 図4
【解決手段】分析対象期間内の先頭の送受信記録32に基づき発信者36からの電子メールの受信者38の受信者リストを作成する。その受信者リストに含まれるいずれかの受信者38を発信者とした送受信記録を見つける。今度は、見つけた送受信記録に基づき受信者リストを作成し、その受信者リストに含まれるいずれかの受信者38を発信者とした送受信記録を見つける。これを分析対象期間内において繰り返し行い、送受信記録の連続性が認められたときに継続性有りと判定する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組織の構成人員間のコミュニケーションの活動の特徴を調査するために、組織の構成人員間の電子メールを利用した交信記録を分析する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、組織活動の特徴を調査するために、組織の構成人員間の、社内メールを使っての連絡や、口頭での報告などのさまざまな形態での交信を記録し分析する手法が利用されてきた。例えば、非特許文献1に見られるソーシャル・ネットワーク分析と呼ばれる手法では、組織の構成人員間のネットワークを、ネットワーク図で表現する。これにより、人事上の組織図では表現されない構成人員の役割や構成人員間の依存関係を知ることができる。
【0003】
しかしながら、ネットワーク分析は、分析者が組織のメンバにインタビューやアンケートを行うことによって進められるため、時間がかかるのが課題である。さらに、分析のためには分析者の経験が必要とされていた。
【0004】
近年は、インターネットの発達により多くの交信が電子メールで行われるようになってきている。電子メールは、メールサーバと呼ばれるメールの送受信を管理するコンピュータを通して行われる。メールサーバには通信記録が残されており、これらを利用することでネットワーク分析も容易に行うことができる。
【0005】
さらに、最近、ネットワーク分析にネットワークのグラフ構造を利用しようという試みがある。たとえば、非特許文献2では、人と人との知り合いのネットワークなど自然界に存在する多くのネットワークに共通する性質を見出した。そのようなネットワークの構造は、Small World構造と呼ばれ、2つの数値で特徴付けられる。
【0006】
また、非特許文献3では、Small World構造をもつネットワークにおいて、ネットワークの各要素が無かったものとして数値を計算し、大きくこの数値が変化する要素が重要であると特定する方法を提案している。非特許文献3では、文書中の重要単語を見出す手法として提案されているが、多くのネットワークで利用でき、組織のネットワーク分析も可能である。
【0007】
このように、電子メールの記録を利用することで、コンピュータ処理に適したデータが簡単に獲得でき、さらに、ネットワークの構造からの分析は、分析者の経験によらず実施することが可能である。ただ、インターネット上の電子メールを利用したコミュニケーションネットワークは、時間によって変化している。つまり、話題により中心となる人は移り変わり、また、コミュニケーションに参加する人も変化する。電子メールのデータは、簡便に利用できる一方で大量に利用できるために、適切な期間で切り出すことが必要である。
【0008】
【非特許文献1】
ローレンス・プルサック、ロブ・クロス、西尚久訳『ソーシャル・ネットワーク:組織活力の源泉』DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー、2002年10月号、p.96−107
【非特許文献2】
D・J・ワッツ、S・H・ストロガッツ『Collective dynamics of ‘Small World’ network』、Nature、1998年、393巻、p.440−442
【非特許文献3】
松尾豊、大澤幸生、石塚満『Small World構造に基づく文書からのキーワード抽出』情報処理学会論文誌、2002年6月号、43巻、6号、p.1825−1823
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、電子メールの内容にまで踏み込んで調査することには膨大な時間がかかり、結局、ネットワークの構造からの分析手法の利点が生かせない。さらに、電子メールの内容を調査することは、構成員のプライバシーを侵害する可能性があり、この点でも実行が困難である。つまり、調査対象者となる構成人員のプライバシーを保ちつつ、時期や組織の構成人員の能力によってネットワークが変化し、また、構成人員が少ない組織においても対応できるようにすることが望まれる。
【0010】
本発明は以上のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、調査対象者となる構成人員のプライバシーを保ちつつ、コミュニケーションネットワークの分析を簡便に行うことのできるコミュニケーションネットワーク分析装置及びその方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析装置は、調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析装置において、分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録を記憶する電子メール送受信記憶手段と、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析手段とを有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とする。
【0012】
また、前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部を有し、前記連続性判断部における判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とする。
【0013】
また、前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断部を有し、前記拡大性判断部における判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0014】
また、前記電子メール分析手段は、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除部を有することを特徴とする。
【0015】
また、前記電子メール分析手段は、指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を前記電子メール送受信記憶手段から抽出して記憶する送受信連続記憶部と、前記送受信連続記憶部に記憶された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断部とを有し、前記特定発信者拡大性判断部における判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0016】
また、前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部と、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断部とを有し、分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性および拡大性を判定することを特徴とする。
【0017】
また、前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部と、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除部と、指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を前記電子メール送受信記憶手段から抽出して記憶する送受信連続記憶部と、前記送受信連続記憶部に記憶された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断部とを有し、指定された調査対象者からのコミュニケーションの継続性および拡大性を判定することを特徴とする。
【0018】
本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析方法は、調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析方法において、分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析ステップを有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とする。
【0019】
また、前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断ステップを含み、前記連続性判断ステップにおける判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とする。
【0020】
また、前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断ステップを含み、前記拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0021】
また、前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除ステップを含むことを特徴とする。
【0022】
また、前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を、分析対象期間内の送受信記録の中から抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断ステップとを含み、前記特定発信者拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0023】
本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析プログラムは、調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析装置で実行され、分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析ステップを有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とする。
【0024】
また、前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断ステップを含み、前記連続性判断ステップにおける判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とする。
【0025】
また、前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断ステップを含み、前記拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0026】
また、前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除ステップを含むことを特徴とする。
【0027】
また、前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を、分析対象期間内の送受信記録の中から抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断ステップとを含み、前記特定発信者拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0029】
実施の形態1.
図1は、本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析装置の一実施の形態を示した構成図である。図1には、インターネット2に接続されたメールサーバ4とコミュニケーションネットワーク分析装置6とが示されている。メールサーバ4は、コミュニケーション診断の対象となる組織内に設置されており、電子メール送信機能を有する送信サーバ機能処理部42と電子メール受信機能を有する受信サーバ機能処理部44とで構成されている。メールサーバ4自体は一般的な構成でよく、従って送信メール機能と受信メール機能を別個のサーバ装置で実現してもよい。
【0030】
本実施の形態におけるコミュニケーションネットワーク分析装置6は、電子メール送受信記憶部10と電子メール分析部20とを有している。メールサーバ4には、電子メールの送受信記録が蓄積されているが、電子メール送受信記憶部10には、後述する分析処理の対象期間に含まれ、調査対象となる組織の構成員から送信された電子メールの送受信記録がメールサーバ4から転記、格納される。送受信される電子メールには、メールサーバ4によるユーザ認証のために、送信者及び受信者となる組織の構成員それぞれに割り当てられているユーザIDが付加されているので、電子メール送受信記憶部10は、各送受信者の識別記号となる各ユーザIDを、送受信記録に記録する送信者識別記号又は受信者識別記号として利用する。もちろん、ユーザIDでなくてもメールアドレスなど構成員を個々に識別可能な情報であれば代用可能である。本実施の形態では、送受信記録をメールサーバ4から取り込む機能及び記憶する機能の双方を電子メール送受信記憶部10で実現するようにしたが、別個の手段で実現するようにしてもよい。電子メール分析部20は、電子メール送受信記憶部10に記憶された送受信記録を解析することによって電子メールのコミュニケーションを分析する。なお、図1では、電子メール送受信記憶部10と電子メール分析部20とを1台の装置に搭載するように示したが、別個の装置で各部10,20を実現するように構成してもよい。
【0031】
図2は、本実施の形態における電子メール分析部20の内部構成を示したブロック図である。電子メール分析部20は、分析処理対象とする送受信記録を電子メール送受信記憶部10から抽出して記憶するワーク用の送受信連続記憶部21と、送受信連続記憶部21に記憶された送受信記録を利用してコミュニケーションの継続性を判断する継続性判断部22とを有している。この構成により、組織内のコミュニケーションが継続性を持って行われたかどうかを判定する。
【0032】
図3は、本実施の形態における電子メール送受信記憶部10にメールサーバ4から取り込まれる送受信記録のデータ構成例を示した図である。1つの送受信記録データには、電子メールの送信日時、送信した者のユーザID(以下、「送信者ID」)、受信した者のユーザID(以下、「受信者ID」)とが対応付けられている。送信する電子メールには、受信者として複数のユーザを指定することができるので、図3では受信者IDリストとしている。ただ、送受信記録に複数の受信者IDが含まれている場合でも、便宜上、以降の説明では受信者IDと記載する。複数の受信者IDが含まれている必要があるときのみ受信者IDリストと明示することにする。
【0033】
送受信記録データは、電子メールの送信順に送受信連続記憶部21に格納される。本実施の形態では、送受信記録間の時間間隔は考慮していない。1秒後であっても、1週間後であっても、その間に電子メールが発信されなければ次の送信と考えている。これは、夜間や休暇等による中断に継続性を与えるためである。
【0034】
本実施の形態では、2つの時刻を分析者に指定させることで分析対象期間を特定し、その特定された分析対象期間に含まれる送受信記録を解析することによって分析対象期間内における電子メールの交換に継続性があるか否かを判断する。
【0035】
図4は、本実施の形態における判断方法の基本概念を示した図である。図4に示された各面32は、1つの送受信記録に相当する。図4には、電子メール送受信記憶部10に記憶された1番目からM番目の送受信記録のうち処理対象とするT(1≦T<M)番目からT+N(1<N≦M)番目の送受信記録が示されているが、これらのT〜T+N番目の送受信記録が電子メール送受信記憶部10から抽出され、送受信連続記憶部21に記憶されることになる。また、面32の上に描画された小さい円34は組織の構成員を表している。円34のうち、黒く塗りつぶされた円36は発信者を表し、その発信者の円36から矢印で結ばれた1乃至複数の円38は受信者を表している。本実施の形態では、抽出された送受信記録のうち先頭におけるいずれかの受信者が後のN回の発信のうちに送信者になっているかを判定する。N回に達する前のK回目(1<K<N)に送信者になっている発信が存在すると、そのK回における送受信記録のいずれかの受信者が後のN回の発信のうちに送信者になっているかを判定する。この手続きを分析対象期間の終わりに達するまで繰り返す。仮に、ある時点における受信者が後に送信者となっていなければ、この分析対象期間のコミュニケーションに継続性は無いと判断される。一方、ある送信から、後のある送信まで、この手続きを繰り返すことができると継続性があると判断される。
【0036】
以下、上記継続性判断方法について図5に示したフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0037】
まず、前述したように、分析対象期間を予め設定しておく。コミュニケーションネットワーク分析装置6が動作すると、電子メール送受信記憶部10は、予め設定された分析対象期間に含まれる1〜M番目の送受信記録をメールサーバ4から取り出し保存する(ステップ101)。続いて、継続性判断部22は、分析対象期間に含まれるT〜T+N番目(最初は先頭のT=1)の送受信記録を電子メール送受信記憶部10から抽出して送受信連続記憶部21に保存する(ステップ102,103)。ここで、Nは、N回目までの発信を次の発信とみなすための指標であり、より詳細には、着目した送受信記録のいずれかの受信者がN回目までに送信者となったか否かを判断し、送信者となっていれば次の発信をしたとする指標である。このNは、経験的に設定される値である。なお、分析対象期間から抽出され期間を以降では「調査期間」と称することにする。
【0038】
次に、継続性判断部22は、分析対象期間におけるT番目(ここではT=1)に相当する送受信記録から受信者リストを作成する(ステップ104)。これは、図3に示した該当する送受信記録の受信者IDリストからユーザIDを取り出せばよい。なお、受信者リスト生成対象となったT番目の送受信記録を特に「基準記録」と称することにする。更に、基準記録からの間隔を表すための指標Kに初期値として1を設定する(ステップ105)。そして、継続性判断部22は、(T+K)番目の送受信記録の発信者が基準記録の受信者リストに存在するか否かを判定する(ステップ106)。なお、(T+K)番目の送受信記録を「判定記録」と称することにすると、判定記録の発信者が受信者リストに存在しなければ、さらに、KとNの値を比較する(ステップ107)。KがNより小さければ、Kの値を1増加させて設定し(ステップ108)、(T+K)番目の発信の発信者が受信者リストに存在するか否かを判定を繰り返す(ステップ106)。一方、ステップ107においてKとNが等しければ、コミュニケーションは切断されたことを表す『切断』を出力して終了する(ステップ109)。
【0039】
また、判定記録の発信者が受信者リストに存在すれば、さらに、判定記録は分析対象期間の最終送受信記録データであるか否かを判定する(ステップ110)。最終データでなければ、TをT+Kに再設定することで基準記録を変更する(ステップ111)。そして、前述したステップ103〜110の処理を繰り返す。一方、判定記録が分析対象期間の最終送受信記録データであれば、コミュニケーションは分析対象期間内で継続されたことを表す『継続』を出力して終了する(ステップ112)。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態においては、分析対象期間に含まれる送受信記録データの中から調査期間に相当するN個の送受信記録データを取り出し、その調査期間において判定記録、すなわち基準記録からN番目以内の送受信記録のいずれの発信者にも受信者リストに含まれるユーザIDが存在しないようであれば、N個連続して関係のない電子メールが送信されたことになるのでコミュニケーションは切断されており、この結果、コミュニケーションに継続性無しと判定する。一方、分析対象期間の最終送受信記録データに至るまでN個連続して関係のない電子メールが送信されていなければ、コミュニケーションは切断されていない、すなわちコミュニケーションに継続性有りと判定する。なお、Nは、N回目までの発信を次の発信とみなすための指標であり、調査機関長を決定する指標でもあるが、以上の説明から継続性の有無の判定基準となる指標でもあることがわかる。
【0041】
本実施の形態によれば、分析対象期間内に含まれる送受信記録の発信者と受信者との関係を解析することによってコミュニケーションネットワークの関係のうち特に分析対象期間における継続性について判定することができる。
【0042】
実施の形態2.
図6は、電子メール分析部20は、分析処理対象とする送受信記録を電子メール送受信記憶部10から抽出して記憶するワーク用の送受信連続記憶部21と、送受信連続記憶部21に記憶された送受信記録を利用してコミュニケーションの拡大性を判断する拡大性判断部23とを有している。この構成により、ある発信者からのコミュニケーションが拡大性を持って行われたかどうかを判定する。
【0043】
図7は、本実施の形態における判断方法の基本概念を示した図である。図7の見方は、実施の形態1に示した図4と同じである。本実施の形態では、これらの送受信記録データから、指定されたユーザが発信した電子メールの送受信記録を1つ選択し、その電子メールをうけた受信者間で更に電子メールの交換が行われたかどうかを判断する。そのために、本実施の形態では、当該送受信記録の受信者のうち2人をランダムに選択し、後のN回の発信のうちに2人がそれぞれ発信を行っているかを判定する。仮に、少なくとも1人が発信を行っていない場合には選択した送信に拡大性は無いと判断される。一方、2人共発信を行っている場合には拡大性があると判断する。
【0044】
以下、上記拡大性判断方法について図8に示したフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0045】
まず、前述したように、分析対象期間を予め設定しておく。コミュニケーションネットワーク分析装置6が動作すると、電子メール送受信記憶部10は、指定された分析対象の送受信記録およびその分析対象送受信記録からN回先までの送受信記録をメールサーバ4から取り出し、拡大性判断部23は、更に分析対象送受信記録およびN回先までの各送受信記録から発信者IDを抽出し、送受信連続記憶部21に保存する(ステップ201)。続いて、拡大性判断部23は、分析対象送受信記録の受信者IDリストを参照に受信者リストを作成する(ステップ202)。拡大性判断部23は、作成した受信者リストからランダムに2人を選択し、その選択した2人の各ユーザIDをID1,ID2として保持する(ステップ203)。そして、これら2人が送信を行ったか否かを判定する指標であるID1CHECK,ID2CHECKの値に初期値0を設定し(ステップ204)、さらに分析対象送受信記録からの間隔を表すための指標Kに初期値1を設定する(ステップ205)。
【0046】
次に、拡大性判断部23は、K回先の送受信記録の発信者IDがID1であるかを判定し(ステップ206)、ID1であればID1CHECKに1を設定する(ステップ207)。さらに、K回先の送受信記録の発信者IDがID2であるかを判定し(ステップ208)、ID2であればID2CHECKに1を設定する(ステップ209)。その後、ID1CHECKとID2CHECKの値を調べる(ステップ210)。どちらかが0のままであれば、KとNの値を比較する(ステップ211)。KがNより小さければ、Kの値を1増加させ(ステップ212)、K回先の発信の発信者IDがID1であるかの判定処理に戻る(ステップ206)。一方、KとNが等しければ、ID1又はID2の少なくとも一方は、分析対象とした電子メールの送受信からN回の間に連鎖的に電子メールを送信しなかったと判断できるので、ここではコミュニケーションの拡大は起こらなかったことを表す『縮小』を出力して終了する(ステップ213)。これに対しID1CHECKとID2CHECKの値がともに1であれば、分析対象の電子メールから複数の返信、転送等を引き出したことを表す『拡大』を出力して終了する(ステップ214)。
【0047】
本実施の形態によれば、これら一連の動作を、送受信者を変更させながら繰り返すことで、『縮小』を引き起こす発信、『拡大』を引き起こす発信を調べることができる。
【0048】
実施の形態3.
上記実施の形態1においては、分析対象として時期に着目してコミュニケーションの継続性について調べたが、本実施の形態は、構成員に着目して構成員間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するものである。
【0049】
図9は、本実施の形態おけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。本実施の形態は、実施の形態1に特定送受信者記録削除部12を追加した構成を有している。特定送受信者記録削除部12は、削除対象として指定されたユーザIDに関連する情報、すなわち削除対象の構成員が電子メールを発信したときの送受信記録並びに分析対象とされる全ての送受信記録の受信者IDリストの中から当該ユーザIDを電子メール送受信記憶部10から削除する。図10は、本実施の形態において電子メール送受信記憶部10に格納された送受信記録の例を示した図であるが、図10には、削除対象としてユーザIDが“ID0003”である構成員が指定されたことによって削除された場合の例が示されている。
【0050】
本実施の形態では、特定送受信者記録削除部12により該当する情報が削除された後の送受信記録を分析対象とすること以外は実施の形態1と同様の処理を行う。すなわち、図5に示した継続性判断処理においてステップ101とステップ102との間で特定送受信者記録削除部12が上記削除処理を実行することにより、前述したように指定された構成員のユーザIDを送受信記録から削除する。それ以外は実施の形態1と同じなので、本実施の形態における詳細な継続性判断処理についての説明を省略する。
【0051】
本実施の形態によると、具体的に指定された構成員に関する情報を送受信記録から削除しないとき、つまり実施の形態1を実施したときには継続性無しと判定されていた場合でも、本実施の形態を実施することにより当該情報を削除すると継続性有りと判定される可能性が生じてくる。このように判定結果が変わると言うことは、当該構成員が関連する電子メール交換は、継続性に大きな寄与を与えていると判断できる。削除対象とする構成員を変更させながら上記判定処理を繰り返すことで、『切断』を多く引き起こす送受信者、『継続』を引き起こす送受信者を調べることができる。
【0052】
実施の形態4.
上記実施の形態2においては、分析対象として時期に着目してコミュニケーションの拡大性について調べたが、本実施の形態は、構成員に着目して構成員間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するものである。
【0053】
図11は、本実施の形態おけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。本実施の形態は、実施の形態2に拡大判断部23の代わりに特定発信者拡大判断部24を設けた構成を有している。実施の形態2に拡大判断部23は、ある時点の送受信記録からの拡大性を判定するが、本実施の形態における特定発信者拡大判断部24は、明示的に指定された構成員を発信者とする送受信記録から拡大性を判定する。
【0054】
本実施の形態における拡大性判断処理の基本的な処理の流れは実施の形態2と同様であるが、図8に示したステップ201の処理は実施の形態2と異なる。
【0055】
すなわち、コミュニケーションネットワーク分析装置6が動作すると、電子メール送受信記憶部10は、予め設定されている指定された分析対象期間に含まれる送受信記録をメールサーバ4から取り出す。そして、特定発信者拡大性判断部24は、指定された分析対象者となる構成員のユーザIDを発信者IDとする送受信記録を電子メール送受信記憶部10の中から検索し、検索した送受信記録およびその送受信記録から指定されたN回先までの送受信記録を電子メール送受信記憶部10から抽出し、送受信連続記憶部21に保存する。このようにして、特定発信者拡大性判断部24は、分析対象とする送受信記録を選出する。なお、これ以降の処理は、図8に示したステップ202以降の処理と同じなので説明を省略する。
【0056】
以上のようにして、具体的に指定された構成員からの拡大性の判断を行うことができるが、指定するユーザIDを変更することで他の構成員に対しても同様に拡大性の判定を行うことができる。また、同一構成員に対してNの値を変更しながら上記拡大性判断処理を繰り返し行うことで、当該構成員からの拡大度合いを調べることができ、これにより、どの構成員が拡大性の大きな発言を行ったか、つまり、どの発言がより多くの発言を引き出しているかなどを調べることができる。
【0057】
本実施の形態によれば、分析対象とする構成員を変更させながら繰り返し処理することで、『縮小』を引き起こす発信を行った発信者、『拡大』を引き起こした発信を行った発信者を調べることができる。
【0058】
以上のように、上記各実施の形態においては、電子メールの内容を見ることなく、電子メールの送信時刻、発信人および受信人という情報のみから、電子メール間の関係、すなわち組織内におけるコミュニケーションの継続性、発信の拡大性、さらに、特定構成員の継続性への寄与、発信の拡大性などを簡便に調査し、分析することができる。なお、各実施の形態において説明した継続性分析処理および拡大性分析処理を行うための構成は、適宜組み合わせて用いることができる。
【0059】
上記各実施の形態において説明したコミュニケーションネットワーク分析装置6の電子メール分析部20における各処理は、ソフトウェアにより実現できる。これらの各プログラムは、磁気ディスク、光ディスク、CD−ROM、コンピュータに内蔵されるメモリ等の記録媒体に記録される。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、組織内の電子メールの送受信記録データのみを利用することによって、組織のコミュニケーションの継続性、発信の拡大性、さらに、特定構成員の継続性への寄与、発信の拡大性などを簡便に分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析装置の一実施の形態を示した構成図である。
【図2】実施の形態1におけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。
【図3】実施の形態1における電子メール送受信記憶部にメールサーバから取り込まれる送受信記録のデータ構成例を示した図である。
【図4】実施の形態1における判断方法の基本概念を示した図である。
【図5】実施の形態1における継続性判断方法を示したフローチャートである。
【図6】実施の形態2におけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。
【図7】実施の形態2における判断方法の基本概念を示した図である。
【図8】実施の形態2における継続性判断方法を示したフローチャートである。
【図9】実施の形態3におけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。
【図10】実施の形態3における送受信記録のデータ構成例を示した図である。
【図11】実施の形態4におけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
2 インターネット、4 メールサーバ、6 コミュニケーションネットワーク分析装置、10 電子メール送受信記憶部、12 特定送受信者記録削除部、20 電子メール分析部、21 送受信連続記憶部、22 継続性判断部、23拡大性判断部、24 特定発信者拡大判断部、32 面(送受信記録)、34円(構成員)、36 円(発信者)、38 円(受信者)、42 送信サーバ機能処理部、44 受信サーバ機能処理部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、組織の構成人員間のコミュニケーションの活動の特徴を調査するために、組織の構成人員間の電子メールを利用した交信記録を分析する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、組織活動の特徴を調査するために、組織の構成人員間の、社内メールを使っての連絡や、口頭での報告などのさまざまな形態での交信を記録し分析する手法が利用されてきた。例えば、非特許文献1に見られるソーシャル・ネットワーク分析と呼ばれる手法では、組織の構成人員間のネットワークを、ネットワーク図で表現する。これにより、人事上の組織図では表現されない構成人員の役割や構成人員間の依存関係を知ることができる。
【0003】
しかしながら、ネットワーク分析は、分析者が組織のメンバにインタビューやアンケートを行うことによって進められるため、時間がかかるのが課題である。さらに、分析のためには分析者の経験が必要とされていた。
【0004】
近年は、インターネットの発達により多くの交信が電子メールで行われるようになってきている。電子メールは、メールサーバと呼ばれるメールの送受信を管理するコンピュータを通して行われる。メールサーバには通信記録が残されており、これらを利用することでネットワーク分析も容易に行うことができる。
【0005】
さらに、最近、ネットワーク分析にネットワークのグラフ構造を利用しようという試みがある。たとえば、非特許文献2では、人と人との知り合いのネットワークなど自然界に存在する多くのネットワークに共通する性質を見出した。そのようなネットワークの構造は、Small World構造と呼ばれ、2つの数値で特徴付けられる。
【0006】
また、非特許文献3では、Small World構造をもつネットワークにおいて、ネットワークの各要素が無かったものとして数値を計算し、大きくこの数値が変化する要素が重要であると特定する方法を提案している。非特許文献3では、文書中の重要単語を見出す手法として提案されているが、多くのネットワークで利用でき、組織のネットワーク分析も可能である。
【0007】
このように、電子メールの記録を利用することで、コンピュータ処理に適したデータが簡単に獲得でき、さらに、ネットワークの構造からの分析は、分析者の経験によらず実施することが可能である。ただ、インターネット上の電子メールを利用したコミュニケーションネットワークは、時間によって変化している。つまり、話題により中心となる人は移り変わり、また、コミュニケーションに参加する人も変化する。電子メールのデータは、簡便に利用できる一方で大量に利用できるために、適切な期間で切り出すことが必要である。
【0008】
【非特許文献1】
ローレンス・プルサック、ロブ・クロス、西尚久訳『ソーシャル・ネットワーク:組織活力の源泉』DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー、2002年10月号、p.96−107
【非特許文献2】
D・J・ワッツ、S・H・ストロガッツ『Collective dynamics of ‘Small World’ network』、Nature、1998年、393巻、p.440−442
【非特許文献3】
松尾豊、大澤幸生、石塚満『Small World構造に基づく文書からのキーワード抽出』情報処理学会論文誌、2002年6月号、43巻、6号、p.1825−1823
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、電子メールの内容にまで踏み込んで調査することには膨大な時間がかかり、結局、ネットワークの構造からの分析手法の利点が生かせない。さらに、電子メールの内容を調査することは、構成員のプライバシーを侵害する可能性があり、この点でも実行が困難である。つまり、調査対象者となる構成人員のプライバシーを保ちつつ、時期や組織の構成人員の能力によってネットワークが変化し、また、構成人員が少ない組織においても対応できるようにすることが望まれる。
【0010】
本発明は以上のような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、調査対象者となる構成人員のプライバシーを保ちつつ、コミュニケーションネットワークの分析を簡便に行うことのできるコミュニケーションネットワーク分析装置及びその方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析装置は、調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析装置において、分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録を記憶する電子メール送受信記憶手段と、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析手段とを有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とする。
【0012】
また、前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部を有し、前記連続性判断部における判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とする。
【0013】
また、前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断部を有し、前記拡大性判断部における判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0014】
また、前記電子メール分析手段は、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除部を有することを特徴とする。
【0015】
また、前記電子メール分析手段は、指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を前記電子メール送受信記憶手段から抽出して記憶する送受信連続記憶部と、前記送受信連続記憶部に記憶された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断部とを有し、前記特定発信者拡大性判断部における判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0016】
また、前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部と、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断部とを有し、分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性および拡大性を判定することを特徴とする。
【0017】
また、前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部と、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除部と、指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を前記電子メール送受信記憶手段から抽出して記憶する送受信連続記憶部と、前記送受信連続記憶部に記憶された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断部とを有し、指定された調査対象者からのコミュニケーションの継続性および拡大性を判定することを特徴とする。
【0018】
本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析方法は、調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析方法において、分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析ステップを有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とする。
【0019】
また、前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断ステップを含み、前記連続性判断ステップにおける判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とする。
【0020】
また、前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断ステップを含み、前記拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0021】
また、前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除ステップを含むことを特徴とする。
【0022】
また、前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を、分析対象期間内の送受信記録の中から抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断ステップとを含み、前記特定発信者拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0023】
本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析プログラムは、調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析装置で実行され、分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析ステップを有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とする。
【0024】
また、前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断ステップを含み、前記連続性判断ステップにおける判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とする。
【0025】
また、前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断ステップを含み、前記拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0026】
また、前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除ステップを含むことを特徴とする。
【0027】
また、前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を、分析対象期間内の送受信記録の中から抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断ステップとを含み、前記特定発信者拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0029】
実施の形態1.
図1は、本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析装置の一実施の形態を示した構成図である。図1には、インターネット2に接続されたメールサーバ4とコミュニケーションネットワーク分析装置6とが示されている。メールサーバ4は、コミュニケーション診断の対象となる組織内に設置されており、電子メール送信機能を有する送信サーバ機能処理部42と電子メール受信機能を有する受信サーバ機能処理部44とで構成されている。メールサーバ4自体は一般的な構成でよく、従って送信メール機能と受信メール機能を別個のサーバ装置で実現してもよい。
【0030】
本実施の形態におけるコミュニケーションネットワーク分析装置6は、電子メール送受信記憶部10と電子メール分析部20とを有している。メールサーバ4には、電子メールの送受信記録が蓄積されているが、電子メール送受信記憶部10には、後述する分析処理の対象期間に含まれ、調査対象となる組織の構成員から送信された電子メールの送受信記録がメールサーバ4から転記、格納される。送受信される電子メールには、メールサーバ4によるユーザ認証のために、送信者及び受信者となる組織の構成員それぞれに割り当てられているユーザIDが付加されているので、電子メール送受信記憶部10は、各送受信者の識別記号となる各ユーザIDを、送受信記録に記録する送信者識別記号又は受信者識別記号として利用する。もちろん、ユーザIDでなくてもメールアドレスなど構成員を個々に識別可能な情報であれば代用可能である。本実施の形態では、送受信記録をメールサーバ4から取り込む機能及び記憶する機能の双方を電子メール送受信記憶部10で実現するようにしたが、別個の手段で実現するようにしてもよい。電子メール分析部20は、電子メール送受信記憶部10に記憶された送受信記録を解析することによって電子メールのコミュニケーションを分析する。なお、図1では、電子メール送受信記憶部10と電子メール分析部20とを1台の装置に搭載するように示したが、別個の装置で各部10,20を実現するように構成してもよい。
【0031】
図2は、本実施の形態における電子メール分析部20の内部構成を示したブロック図である。電子メール分析部20は、分析処理対象とする送受信記録を電子メール送受信記憶部10から抽出して記憶するワーク用の送受信連続記憶部21と、送受信連続記憶部21に記憶された送受信記録を利用してコミュニケーションの継続性を判断する継続性判断部22とを有している。この構成により、組織内のコミュニケーションが継続性を持って行われたかどうかを判定する。
【0032】
図3は、本実施の形態における電子メール送受信記憶部10にメールサーバ4から取り込まれる送受信記録のデータ構成例を示した図である。1つの送受信記録データには、電子メールの送信日時、送信した者のユーザID(以下、「送信者ID」)、受信した者のユーザID(以下、「受信者ID」)とが対応付けられている。送信する電子メールには、受信者として複数のユーザを指定することができるので、図3では受信者IDリストとしている。ただ、送受信記録に複数の受信者IDが含まれている場合でも、便宜上、以降の説明では受信者IDと記載する。複数の受信者IDが含まれている必要があるときのみ受信者IDリストと明示することにする。
【0033】
送受信記録データは、電子メールの送信順に送受信連続記憶部21に格納される。本実施の形態では、送受信記録間の時間間隔は考慮していない。1秒後であっても、1週間後であっても、その間に電子メールが発信されなければ次の送信と考えている。これは、夜間や休暇等による中断に継続性を与えるためである。
【0034】
本実施の形態では、2つの時刻を分析者に指定させることで分析対象期間を特定し、その特定された分析対象期間に含まれる送受信記録を解析することによって分析対象期間内における電子メールの交換に継続性があるか否かを判断する。
【0035】
図4は、本実施の形態における判断方法の基本概念を示した図である。図4に示された各面32は、1つの送受信記録に相当する。図4には、電子メール送受信記憶部10に記憶された1番目からM番目の送受信記録のうち処理対象とするT(1≦T<M)番目からT+N(1<N≦M)番目の送受信記録が示されているが、これらのT〜T+N番目の送受信記録が電子メール送受信記憶部10から抽出され、送受信連続記憶部21に記憶されることになる。また、面32の上に描画された小さい円34は組織の構成員を表している。円34のうち、黒く塗りつぶされた円36は発信者を表し、その発信者の円36から矢印で結ばれた1乃至複数の円38は受信者を表している。本実施の形態では、抽出された送受信記録のうち先頭におけるいずれかの受信者が後のN回の発信のうちに送信者になっているかを判定する。N回に達する前のK回目(1<K<N)に送信者になっている発信が存在すると、そのK回における送受信記録のいずれかの受信者が後のN回の発信のうちに送信者になっているかを判定する。この手続きを分析対象期間の終わりに達するまで繰り返す。仮に、ある時点における受信者が後に送信者となっていなければ、この分析対象期間のコミュニケーションに継続性は無いと判断される。一方、ある送信から、後のある送信まで、この手続きを繰り返すことができると継続性があると判断される。
【0036】
以下、上記継続性判断方法について図5に示したフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0037】
まず、前述したように、分析対象期間を予め設定しておく。コミュニケーションネットワーク分析装置6が動作すると、電子メール送受信記憶部10は、予め設定された分析対象期間に含まれる1〜M番目の送受信記録をメールサーバ4から取り出し保存する(ステップ101)。続いて、継続性判断部22は、分析対象期間に含まれるT〜T+N番目(最初は先頭のT=1)の送受信記録を電子メール送受信記憶部10から抽出して送受信連続記憶部21に保存する(ステップ102,103)。ここで、Nは、N回目までの発信を次の発信とみなすための指標であり、より詳細には、着目した送受信記録のいずれかの受信者がN回目までに送信者となったか否かを判断し、送信者となっていれば次の発信をしたとする指標である。このNは、経験的に設定される値である。なお、分析対象期間から抽出され期間を以降では「調査期間」と称することにする。
【0038】
次に、継続性判断部22は、分析対象期間におけるT番目(ここではT=1)に相当する送受信記録から受信者リストを作成する(ステップ104)。これは、図3に示した該当する送受信記録の受信者IDリストからユーザIDを取り出せばよい。なお、受信者リスト生成対象となったT番目の送受信記録を特に「基準記録」と称することにする。更に、基準記録からの間隔を表すための指標Kに初期値として1を設定する(ステップ105)。そして、継続性判断部22は、(T+K)番目の送受信記録の発信者が基準記録の受信者リストに存在するか否かを判定する(ステップ106)。なお、(T+K)番目の送受信記録を「判定記録」と称することにすると、判定記録の発信者が受信者リストに存在しなければ、さらに、KとNの値を比較する(ステップ107)。KがNより小さければ、Kの値を1増加させて設定し(ステップ108)、(T+K)番目の発信の発信者が受信者リストに存在するか否かを判定を繰り返す(ステップ106)。一方、ステップ107においてKとNが等しければ、コミュニケーションは切断されたことを表す『切断』を出力して終了する(ステップ109)。
【0039】
また、判定記録の発信者が受信者リストに存在すれば、さらに、判定記録は分析対象期間の最終送受信記録データであるか否かを判定する(ステップ110)。最終データでなければ、TをT+Kに再設定することで基準記録を変更する(ステップ111)。そして、前述したステップ103〜110の処理を繰り返す。一方、判定記録が分析対象期間の最終送受信記録データであれば、コミュニケーションは分析対象期間内で継続されたことを表す『継続』を出力して終了する(ステップ112)。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態においては、分析対象期間に含まれる送受信記録データの中から調査期間に相当するN個の送受信記録データを取り出し、その調査期間において判定記録、すなわち基準記録からN番目以内の送受信記録のいずれの発信者にも受信者リストに含まれるユーザIDが存在しないようであれば、N個連続して関係のない電子メールが送信されたことになるのでコミュニケーションは切断されており、この結果、コミュニケーションに継続性無しと判定する。一方、分析対象期間の最終送受信記録データに至るまでN個連続して関係のない電子メールが送信されていなければ、コミュニケーションは切断されていない、すなわちコミュニケーションに継続性有りと判定する。なお、Nは、N回目までの発信を次の発信とみなすための指標であり、調査機関長を決定する指標でもあるが、以上の説明から継続性の有無の判定基準となる指標でもあることがわかる。
【0041】
本実施の形態によれば、分析対象期間内に含まれる送受信記録の発信者と受信者との関係を解析することによってコミュニケーションネットワークの関係のうち特に分析対象期間における継続性について判定することができる。
【0042】
実施の形態2.
図6は、電子メール分析部20は、分析処理対象とする送受信記録を電子メール送受信記憶部10から抽出して記憶するワーク用の送受信連続記憶部21と、送受信連続記憶部21に記憶された送受信記録を利用してコミュニケーションの拡大性を判断する拡大性判断部23とを有している。この構成により、ある発信者からのコミュニケーションが拡大性を持って行われたかどうかを判定する。
【0043】
図7は、本実施の形態における判断方法の基本概念を示した図である。図7の見方は、実施の形態1に示した図4と同じである。本実施の形態では、これらの送受信記録データから、指定されたユーザが発信した電子メールの送受信記録を1つ選択し、その電子メールをうけた受信者間で更に電子メールの交換が行われたかどうかを判断する。そのために、本実施の形態では、当該送受信記録の受信者のうち2人をランダムに選択し、後のN回の発信のうちに2人がそれぞれ発信を行っているかを判定する。仮に、少なくとも1人が発信を行っていない場合には選択した送信に拡大性は無いと判断される。一方、2人共発信を行っている場合には拡大性があると判断する。
【0044】
以下、上記拡大性判断方法について図8に示したフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0045】
まず、前述したように、分析対象期間を予め設定しておく。コミュニケーションネットワーク分析装置6が動作すると、電子メール送受信記憶部10は、指定された分析対象の送受信記録およびその分析対象送受信記録からN回先までの送受信記録をメールサーバ4から取り出し、拡大性判断部23は、更に分析対象送受信記録およびN回先までの各送受信記録から発信者IDを抽出し、送受信連続記憶部21に保存する(ステップ201)。続いて、拡大性判断部23は、分析対象送受信記録の受信者IDリストを参照に受信者リストを作成する(ステップ202)。拡大性判断部23は、作成した受信者リストからランダムに2人を選択し、その選択した2人の各ユーザIDをID1,ID2として保持する(ステップ203)。そして、これら2人が送信を行ったか否かを判定する指標であるID1CHECK,ID2CHECKの値に初期値0を設定し(ステップ204)、さらに分析対象送受信記録からの間隔を表すための指標Kに初期値1を設定する(ステップ205)。
【0046】
次に、拡大性判断部23は、K回先の送受信記録の発信者IDがID1であるかを判定し(ステップ206)、ID1であればID1CHECKに1を設定する(ステップ207)。さらに、K回先の送受信記録の発信者IDがID2であるかを判定し(ステップ208)、ID2であればID2CHECKに1を設定する(ステップ209)。その後、ID1CHECKとID2CHECKの値を調べる(ステップ210)。どちらかが0のままであれば、KとNの値を比較する(ステップ211)。KがNより小さければ、Kの値を1増加させ(ステップ212)、K回先の発信の発信者IDがID1であるかの判定処理に戻る(ステップ206)。一方、KとNが等しければ、ID1又はID2の少なくとも一方は、分析対象とした電子メールの送受信からN回の間に連鎖的に電子メールを送信しなかったと判断できるので、ここではコミュニケーションの拡大は起こらなかったことを表す『縮小』を出力して終了する(ステップ213)。これに対しID1CHECKとID2CHECKの値がともに1であれば、分析対象の電子メールから複数の返信、転送等を引き出したことを表す『拡大』を出力して終了する(ステップ214)。
【0047】
本実施の形態によれば、これら一連の動作を、送受信者を変更させながら繰り返すことで、『縮小』を引き起こす発信、『拡大』を引き起こす発信を調べることができる。
【0048】
実施の形態3.
上記実施の形態1においては、分析対象として時期に着目してコミュニケーションの継続性について調べたが、本実施の形態は、構成員に着目して構成員間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するものである。
【0049】
図9は、本実施の形態おけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。本実施の形態は、実施の形態1に特定送受信者記録削除部12を追加した構成を有している。特定送受信者記録削除部12は、削除対象として指定されたユーザIDに関連する情報、すなわち削除対象の構成員が電子メールを発信したときの送受信記録並びに分析対象とされる全ての送受信記録の受信者IDリストの中から当該ユーザIDを電子メール送受信記憶部10から削除する。図10は、本実施の形態において電子メール送受信記憶部10に格納された送受信記録の例を示した図であるが、図10には、削除対象としてユーザIDが“ID0003”である構成員が指定されたことによって削除された場合の例が示されている。
【0050】
本実施の形態では、特定送受信者記録削除部12により該当する情報が削除された後の送受信記録を分析対象とすること以外は実施の形態1と同様の処理を行う。すなわち、図5に示した継続性判断処理においてステップ101とステップ102との間で特定送受信者記録削除部12が上記削除処理を実行することにより、前述したように指定された構成員のユーザIDを送受信記録から削除する。それ以外は実施の形態1と同じなので、本実施の形態における詳細な継続性判断処理についての説明を省略する。
【0051】
本実施の形態によると、具体的に指定された構成員に関する情報を送受信記録から削除しないとき、つまり実施の形態1を実施したときには継続性無しと判定されていた場合でも、本実施の形態を実施することにより当該情報を削除すると継続性有りと判定される可能性が生じてくる。このように判定結果が変わると言うことは、当該構成員が関連する電子メール交換は、継続性に大きな寄与を与えていると判断できる。削除対象とする構成員を変更させながら上記判定処理を繰り返すことで、『切断』を多く引き起こす送受信者、『継続』を引き起こす送受信者を調べることができる。
【0052】
実施の形態4.
上記実施の形態2においては、分析対象として時期に着目してコミュニケーションの拡大性について調べたが、本実施の形態は、構成員に着目して構成員間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するものである。
【0053】
図11は、本実施の形態おけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。本実施の形態は、実施の形態2に拡大判断部23の代わりに特定発信者拡大判断部24を設けた構成を有している。実施の形態2に拡大判断部23は、ある時点の送受信記録からの拡大性を判定するが、本実施の形態における特定発信者拡大判断部24は、明示的に指定された構成員を発信者とする送受信記録から拡大性を判定する。
【0054】
本実施の形態における拡大性判断処理の基本的な処理の流れは実施の形態2と同様であるが、図8に示したステップ201の処理は実施の形態2と異なる。
【0055】
すなわち、コミュニケーションネットワーク分析装置6が動作すると、電子メール送受信記憶部10は、予め設定されている指定された分析対象期間に含まれる送受信記録をメールサーバ4から取り出す。そして、特定発信者拡大性判断部24は、指定された分析対象者となる構成員のユーザIDを発信者IDとする送受信記録を電子メール送受信記憶部10の中から検索し、検索した送受信記録およびその送受信記録から指定されたN回先までの送受信記録を電子メール送受信記憶部10から抽出し、送受信連続記憶部21に保存する。このようにして、特定発信者拡大性判断部24は、分析対象とする送受信記録を選出する。なお、これ以降の処理は、図8に示したステップ202以降の処理と同じなので説明を省略する。
【0056】
以上のようにして、具体的に指定された構成員からの拡大性の判断を行うことができるが、指定するユーザIDを変更することで他の構成員に対しても同様に拡大性の判定を行うことができる。また、同一構成員に対してNの値を変更しながら上記拡大性判断処理を繰り返し行うことで、当該構成員からの拡大度合いを調べることができ、これにより、どの構成員が拡大性の大きな発言を行ったか、つまり、どの発言がより多くの発言を引き出しているかなどを調べることができる。
【0057】
本実施の形態によれば、分析対象とする構成員を変更させながら繰り返し処理することで、『縮小』を引き起こす発信を行った発信者、『拡大』を引き起こした発信を行った発信者を調べることができる。
【0058】
以上のように、上記各実施の形態においては、電子メールの内容を見ることなく、電子メールの送信時刻、発信人および受信人という情報のみから、電子メール間の関係、すなわち組織内におけるコミュニケーションの継続性、発信の拡大性、さらに、特定構成員の継続性への寄与、発信の拡大性などを簡便に調査し、分析することができる。なお、各実施の形態において説明した継続性分析処理および拡大性分析処理を行うための構成は、適宜組み合わせて用いることができる。
【0059】
上記各実施の形態において説明したコミュニケーションネットワーク分析装置6の電子メール分析部20における各処理は、ソフトウェアにより実現できる。これらの各プログラムは、磁気ディスク、光ディスク、CD−ROM、コンピュータに内蔵されるメモリ等の記録媒体に記録される。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、組織内の電子メールの送受信記録データのみを利用することによって、組織のコミュニケーションの継続性、発信の拡大性、さらに、特定構成員の継続性への寄与、発信の拡大性などを簡便に分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコミュニケーションネットワーク分析装置の一実施の形態を示した構成図である。
【図2】実施の形態1におけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。
【図3】実施の形態1における電子メール送受信記憶部にメールサーバから取り込まれる送受信記録のデータ構成例を示した図である。
【図4】実施の形態1における判断方法の基本概念を示した図である。
【図5】実施の形態1における継続性判断方法を示したフローチャートである。
【図6】実施の形態2におけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。
【図7】実施の形態2における判断方法の基本概念を示した図である。
【図8】実施の形態2における継続性判断方法を示したフローチャートである。
【図9】実施の形態3におけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。
【図10】実施の形態3における送受信記録のデータ構成例を示した図である。
【図11】実施の形態4におけるコミュニケーションネットワーク分析装置の内部構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
2 インターネット、4 メールサーバ、6 コミュニケーションネットワーク分析装置、10 電子メール送受信記憶部、12 特定送受信者記録削除部、20 電子メール分析部、21 送受信連続記憶部、22 継続性判断部、23拡大性判断部、24 特定発信者拡大判断部、32 面(送受信記録)、34円(構成員)、36 円(発信者)、38 円(受信者)、42 送信サーバ機能処理部、44 受信サーバ機能処理部。
Claims (17)
- 調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析装置において、
分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録を記憶する電子メール送受信記憶手段と、
前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析手段と、
を有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析装置。 - 請求項1に記載のコミュニケーションネットワーク分析装置において、
前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部を有し、前記連続性判断部における判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析装置。 - 請求項1に記載のコミュニケーションネットワーク分析装置において、
前記電子メール分析手段は、前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断部を有し、前記拡大性判断部における判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析装置。 - 請求項2に記載のコミュニケーションネットワーク分析装置において、
前記電子メール分析手段は、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除部を有することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析装置。 - 請求項1に記載のコミュニケーションネットワーク分析装置において、
前記電子メール分析手段は、
指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を前記電子メール送受信記憶手段から抽出して記憶する送受信連続記憶部と、
前記送受信連続記憶部に記憶された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断部と、
を有し、前記特定発信者拡大性判断部における判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析装置。 - 請求項1に記載のコミュニケーションネットワーク分析装置において、
前記電子メール分析手段は、
前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部と、
前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断部と、
を有し、分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性および拡大性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析装置。 - 請求項1に記載のコミュニケーションネットワーク分析装置において、
前記電子メール分析手段は、
前記電子メール送受信記憶手段に記憶された送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断部と、
指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除部と、
指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を前記電子メール送受信記憶手段から抽出して記憶する送受信連続記憶部と、
前記送受信連続記憶部に記憶された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断部と、
を有し、指定された調査対象者からのコミュニケーションの継続性および拡大性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析装置。 - 調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析方法において、
分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析ステップを有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析方法。 - 請求項8に記載のコミュニケーションネットワーク分析方法において、
前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断ステップを含み、前記連続性判断ステップにおける判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析方法。 - 請求項8に記載のコミュニケーションネットワーク分析方法において、
前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断ステップを含み、前記拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析方法。 - 請求項9に記載のコミュニケーションネットワーク分析方法において、
前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除ステップを含むことを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析方法。 - 請求項8に記載のコミュニケーションネットワーク分析方法において、
前記電子メール分析ステップは、
指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を、分析対象期間内の送受信記録の中から抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断ステップと、
を含み、前記特定発信者拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析方法。 - 調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を分析するコミュニケーションネットワーク分析装置で実行され、
分析対象期間内に送信された電子メールの送信者を識別する送信者識別記号と、前記送信された電子メールを受信する受信者を識別する受信者識別記号と、前記送信された電子メールが送信された時刻とが対応付けられた送受信記録に基づき電子メールのコミュニケーションを分析する電子メール分析ステップを有し、電子メールの送受信記録から調査対象者間のコミュニケーションネットワークの関係を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析プログラム。 - 請求項13に記載のコミュニケーションネットワーク分析プログラムにおいて、
前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録に含まれている受信者識別記号を送信者識別記号とする送受信記録が、当該送受信記録以降の送受信記録に存在するかの同一性判断を行う連続性判断ステップを含み、前記連続性判断ステップにおける判断結果により分析対象期間内におけるコミュニケーションの継続性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析プログラム。 - 請求項13に記載のコミュニケーションネットワーク分析プログラムにおいて、
前記電子メール分析ステップは、分析対象期間内の送受信記録において、指定された送受信記録から順に、当該送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、当該送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する拡大性判断ステップを含み、前記拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析プログラム。 - 請求項14に記載のコミュニケーションネットワーク分析プログラムにおいて、
前記電子メール分析ステップは、指定された識別記号に関連する情報を前記電子メール送受信記憶手段から削除する特定送受信者記録削除ステップを含むことを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析プログラム。 - 請求項13に記載のコミュニケーションネットワーク分析プログラムにおいて、
前記電子メール分析ステップは、
指定された識別記号を送信者識別記号とする分析対象送受信記録から送信時刻が連続する指定数の送受信記録を、分析対象期間内の送受信記録の中から抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出された送受信記録において、分析対象送受信記録の複数の受信者識別記号の中から選択された2つの受信者識別記号が、分析対象送受信記録以降の送受信記録の送信者識別記号及び受信者識別記号に存在するかを判断する特定発信者拡大性判断ステップと、
を含み、前記特定発信者拡大性判断ステップにおける判断結果により調査対象者間のコミュニケーションネットワークの拡大性を判定することを特徴とするコミュニケーションネットワーク分析プログラム。
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