JP2005004135A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置サイズの小型化が図れる撮像装置を提供する。
【解決手段】この撮像装置1では、光学素子7の前後には、第1及び第2の系統の光L1,L2を透過、遮断させる第1及び第2の液晶シャッタ9,11が設けられている。第1の系統の光L1の経路上には、光L1の経路を左右に分岐させるための反射鏡13が設けられている。液晶シャッタ9,10を択一的に遮光状態とすることにより、撮像部15が、第1の系統の光L1に対応した撮像領域、又は第2の系統の光L2に対応した撮像領域を択一的に撮像する。光学素子7の反射鏡5によって第2の系統の光L2を反射させてハーフミラー3に導入することにより、第1の系統の光L1と第2の系統の光L2とが互いに略逆方向から光学素子7に導入される。
【選択図】 図1
【解決手段】この撮像装置1では、光学素子7の前後には、第1及び第2の系統の光L1,L2を透過、遮断させる第1及び第2の液晶シャッタ9,11が設けられている。第1の系統の光L1の経路上には、光L1の経路を左右に分岐させるための反射鏡13が設けられている。液晶シャッタ9,10を択一的に遮光状態とすることにより、撮像部15が、第1の系統の光L1に対応した撮像領域、又は第2の系統の光L2に対応した撮像領域を択一的に撮像する。光学素子7の反射鏡5によって第2の系統の光L2を反射させてハーフミラー3に導入することにより、第1の系統の光L1と第2の系統の光L2とが互いに略逆方向から光学素子7に導入される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つの撮像素子を用いて複数方向を切り替えて撮像する撮像装置に関し、特に車載監視装置に有効な撮像装置に関する。
【0002】
【背景技術】
図10は本発明の基礎となった提案例に係る撮像装置の構成を示す斜視図である。この撮像装置は、図10に示すように、ハーフミラー101と、第1及び第2の液晶シャッタ103,105と、プリズム107と、反射鏡109と、撮像部111とを備えている。撮像部111は、レンズ系113と撮像素子115とを備えている。
【0003】
この撮像装置では、第1及び第2の系統の光L1,L2の経路をハーフミラー101により統合して、撮像部111に導入する。ハーフミラー101は、撮像部111の前面側に所定の傾斜姿勢で配置される。プリズム107は、略三角柱状の形状を有し、この撮像装置に対して左右の側方の撮像領域からの光L1a,L1bを取り込むためのものであり、ハーフミラー101を挟んで撮像部111と対応する位置に配置される。第1の液晶シャッタ103は、ハーフミラー101に入射する第1の系統の光L1を透過、遮断させるためのものであり、プリズム107とハーフミラー101との間に配置される。
【0004】
また、反射鏡109は、この撮像装置に対して前方側の撮像領域からの光L2を取り込むためのものであり、ハーフミラー101に斜めに対向するようにハーフミラー101の傾斜方向に対応する位置に所定の傾斜姿勢で配置される。第2の液晶シャッタ105は、ハーフミラー101に入射する第2の系統の光L2を透過、遮断させるためのものであり、反射鏡109とハーフミラー101との間に配置される。
【0005】
第1の系統の左右側方の光L1a,L1bは、左右側面からプリズム107内に入射し、プリズム107の左右反対側の側面でハーフミラー101側に全反射され、後側の側面からプリズム107外に出射し、第1の液晶シャッタ103を透過してハーフミラー101に入射し、ハーフミラー101を透過して撮像部111に入射する。また、第2の系統の光L2は、前方側から反射鏡109に入射し、反射鏡109によってハーフミラー101側に反射され、第2の液晶シャッタ105を透過してハーフミラー101に入射し、ハーフミラー101で撮像部111側に反射されて撮像部111に入射する。
【0006】
液晶シャッタ103,105は、入射光を透過させる透光状態と、入射光を透過させない遮光状態との間で切替制御され、これによって、撮像部111に、第1の系統の光L1又は第2の系統の光L2を択一的に導入し、各系統の光L1,L2に対応した撮像領域を選択的に撮像するようになっている。
【0007】
なお、本願発明に関連する先行技術としては、例えば特許文献1、2に記載のものがある。
【0008】
【特許文献1】
実開平1−109447号公報
【特許文献2】
特開平10−179516号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の提案例に係る撮像装置では、各光学部品の配置及び光学経路の配置関係により、以下のような問題がある。すなわち、前方側を撮像するための第2の系統の光L2と、左右側方を撮像するための第1の系統の光L1とが、ハーフミラー101の前面側から導入される構成であるため、ハーフミラー101の入射方向上流側において、両系統の光L1,L2の経路が上下に並列に並ぶ区間(経路が上下方向にずらせて形成される区間)が生じる。よって、第2の系統の光L2について、上下方向の撮像視野角を大きく設定しようとする場合には、両系統の光路の干渉回避のために両系統の光学経路における並列区間の上下間隔を広く設定する必要があり、装置サイズが大型化する。特に、液晶シャッタ103,105は周囲の封じきり部の存在等により大型化しやすいため、液晶シャッタ103,105同士の干渉や、液晶シャッタ103,105と他の光学部品又は光学経路との干渉を回避する必要がある。このため、図10のように両系統の光103,105の並列区間が存在する構成では、装置サイズが大型化しやすい。
【0010】
そこで、本発明は、装置サイズの小型化が図れる撮像装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段は、複数方向を切り替え撮像可能な撮像装置であって、レンズ系及び撮像素子を有する撮像部と、入射方向の異なる第1及び第2の系統の光のうちの第1の系統の光については反射して前記撮像部に導き、第2の系統の光については透過させて前記撮像部に導くことにより、その両系統の光の経路を統合して前記撮像部に導くハーフミラーと、前記第2の系統の光の経路上に設けられ、前記第1の系統の光が前記ハーフミラーに入射する際の入射方向と略逆方向から入射する前記第2の系統の光を前記撮像部側に反射し、前記ハーフミラーを介して前記撮像部に入射させる第1の反射手段と、前記第1の系統の光の経路上に設けられ、前記ハーフミラーに入射する前記第1の系統の光を透過、遮断させる第1のシャッタ手段と、前記第2の系統の光の経路上に設けられ、前記第1の反射手段に入射する前記第2の系統の光を透過、遮断させる第2のシャッタ手段と、を備える。
【0012】
好ましくは、前記ハーフミラーと前記第1の反射手段とが、1個の光学素子として一体に構成されているのがよい。
【0013】
また、好ましくは、前記第1の系統の光の経路上における前記第1のシャッタ手段の光進行方向上流側に設けられ、互いに異なる2方向から入射する光を反射して前記第1のシャッタ手段を介して前記ハーフミラーに入射させる第2の反射手段をさらに備えるのがよい。
【0014】
さらに、好ましくは、前記第1の系統の光の経路上における前記第1のシャッタ手段の光進行方向下流側に設けられ、互いに異なる2方向から入射する光を反射して前記ハーフミラーに入射させる第2の反射手段をさらに備え、前記第1のシャッタ手段は、前記各方向から前記第2の反射手段に入射する光をそれぞれ透過、遮断させる2つのシャッタを備えるのがよい。
【0015】
また、好ましくは、前記第1のシャッタ手段及び前記第2のシャッタ手段は、入射光を透過、遮断させる液晶素子を含んで構成されるのがよい。
【0016】
さらに、好ましくは、撮像装置は、車両に搭載され、車両周辺を撮像する車載撮像装置であるのがよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る撮像装置の構成を示す斜視図であり、図2はその平面図であり、図3はその部分的構成を示す側面図である。この撮像装置1は、図1ないし図3に示すように、ハーフミラー3及び反射鏡(第1の反射手段)5を一部品として備えた光学素子7と、第1及び第2の液晶シャッタ9,11と、反射鏡(第2の反射手段)13と、撮像部15とを備えている。撮像部15は、レンズ系17とそのレンズ系17を介して撮像を行うCCD等の撮像素子19とを備えている。この撮像装置1では、第1及び第2の系統の光L1,L2の経路を光学素子7のハーフミラー3により統合して、撮像部15に導入するようになっている。
【0018】
撮像部15のレンズ系17及び撮像素子19は、その撮像光軸が撮像対象の方向(この撮像装置1に撮像対象からの光L1,L2が入射する方向)に対して略直交するように(図1に図示する状態では、撮像光軸が上下方向に沿って直線状になるように)配置されている。
【0019】
光学素子7は、縦断面が三角形を有するガラス等の透明材料により構成された2つの部分部材21,23が貼り合わされて構成されている。本実施形態では、各部分部材21,23は、三角柱状の形状を有し、縦断面が四角形となるようにその側面同士が貼り合わされている。貼り合わされた部分部材21,23間の境界部には、多層膜の形成によりハーフミラー3が形成されている。反射鏡5は、図1における光学素子7の上側側面(ここでは、部分部材21の上側側面)に金属膜を形成すること等により形成されている。
【0020】
このような光学素子7は、図1における撮像部15の上方に、ハーフミラー3面が上下方向に対して所定の傾斜角度(例えば、約45度)で傾斜するように配置されている。ここで、このハーフミラー3が上下方向を基準として傾けられている方向を前後方向ということとする。また、左右というときは、第2の系統の光L2の入射方向に向かって見たときの左右方向をいうこととする。このとき、反射鏡7は、上下方向を基準として斜め下前方側(図1における略右側、図2及び図3における右側)を向くように所定の傾斜角度(例えば、約45度)で傾斜配置されている。
【0021】
このため、第1の系統の光L1は、下側の部分部材23の後方側側面を介して略後方側から光学素子7内に入射し、ハーフミラー3により撮像部15側(下側)に反射され、下側の部分部材23の下側の側面から光学素子7外に出射し、撮像部15に導入されるようになっている。また、第2の系統の光L2は、上側の部分部材21の前方側の側面を介して略前方側から光学素子7内に入射し、反射鏡5で撮像部15側に反射され、ハーフミラー3を透過して下側の部分部材23の下側の側面から光学素子7外に出射し、撮像部15に導入されるようになっている。
【0022】
反射鏡13は、略V字形に配置された2つの反射面13a,13bを有し、第1の系統の光L1の光学経路上における光学素子7の入射方向上流側(図1では光学素子7の後面側)に配置されている。図1では反射鏡13は、その2つの反射面13a,13bが左右方向に斜めに傾斜するようしてほぼ直立姿勢で配置されている。このため、左右の撮像領域A1,A2(図2参照)から入射した光L1a,L1bが各反射面13a,13bによって光学素子7側(前方側)に反射されて、第1の系統の光L1として左右に並んだ状態で光学素子7に導入されるようになっている。このため、本実施形態では、撮像素子19の受光面上において、左右の撮像領域A1,A2の画像が左右に並んだ状態で結像されるようになっている。すなわち、撮像素子19の受光面の半分ずつを使って左右の撮像領域A1,A2の撮像が行われる。なお、前方側の撮像領域A3の撮像は、撮像素子13の受光面の実質的に全面を使って行われるようになっている。
【0023】
第1及び第2の液晶シャッタ9,11は、入射光の偏光方向を制御する液晶パネルと、その両面に貼着された偏光フィルムとを備えて構成されており、液晶パネルによる入射光の偏光方向の制御状態を制御することにより、入射光を透過させる透光状態と、入射光を遮断する遮光状態との間でその状態が切り替えられるようになっている。
【0024】
第1の液晶シャッタ9は、第1の系統の光L1の経路上における反射鏡13と光学素子7との間に介装されており(本実施形態では、光学素子7の後面側に対向配置されており)、光学素子7に入射する光L1を透過、遮断させる。第2の液晶シャッタ11は、第2の系統の光L2の経路上における光学素子7の入射方向上流側に配置されており(本実施形態では、光学素子7の前面側に対向配置されており)、光学素子7に入射する光L2を透過、遮断させる。
【0025】
この第1及び第2の液晶シャッタ9,11を透光状態、遮光状態の間で切り替え制御することにより、第1の系統の光L1及び第2の系統の光L2のいずれか一方を択一的に、光学素子7に導入し、その光学素子7を介して撮像部15に導入することができる。これによって、第1の系統の光L1に対応した左右の撮像領域A1,A2又は第2の系統の光L2に対応した前方側の撮像領域A3(図2参照)のいずれか一方の撮像を、撮像部15に択一的に行わせることができるようになっている。
【0026】
すなわち、第1の液晶シャッタ9が透光状態とされ、第2の液晶シャッタ11が遮光状態とされている場合には、左右の撮像領域A1,A2から入射した光L1a,L1bが、反射鏡13によって光学素子7側に反射されて、第1の液晶シャッタ9を透過して、光学素子7に入射し、光学素子7のハーフミラー3によって反射されて撮像部15に導入されるようになっている。このとき、前方側の撮像領域A3から入射する第2の系統の光L2は、第2の液晶シャッタ11によって遮断されて、光学素子7には入射しない。
【0027】
また、第1の液晶シャッタ9が遮光状態とされ、第2の液晶シャッタ11が透光状態とされている場合には、前方側の撮像領域A3から入射した光L2が、第2の液晶シャッタ11を透過して、光学素子7に入射し、光学素子7の反射鏡5で反射され、ハーフミラー3を透過して撮像部15に導入されるようになっている。このとき、左右の撮像領域A1,A2から入射する光L1a,L1bは、反射鏡13によって反射された後、第1の液晶シャッタ9によって遮断されて、光学素子7には入射しない。
【0028】
図4及び図5は図1の撮像装置1の撮像画像が表示装置により表示される場合の表示形態を示す図である。第1の液晶シャッタ9が透光状態とされ、第1の系統の光L1が撮像部15に導入されて左右の撮像領域A1,A2の撮像が行われた場合には、左右の撮像領域A1,A2の撮像画像I1,I2は、図4に示すように、表示装置31の表示画面の左右の表示領域31a,31bに左右に並んで表示される。また、この表示状態では、表示画面の中央に左右の表示領域31a,31bを分割するマスク画像33が表示されている。一方、第2の液晶シャッタ11が透光状態とされ、第2の系統の光L2が撮像部15に導入されて前方側の撮像領域A3の撮像が行われた場合には、前方側の撮像領域A3の撮像画像I3が、図5に示すように、表示装置31の表示画面の全面に表示される。
【0029】
図6及び図7は、図1の撮像装置の車両への設置形態の一例を示す図である。このように構成される撮像装置1は、例えば、図6及び図7に示すように、車両に設置され、車両周辺の死角領域の撮像及び管理に用いられる。図6及び図7の図示例では、撮像装置1は車体前端部の中央部に、撮像装置1の前面(第2の系統の光L2を取り込む面)が車両前方側に向くようにして設置される。この場合、撮像装置1によって、車両前方側における左右の撮像領域A1,A2、又は車両前方側における斜め下方の撮像領域A3(フロントノーズによる死角領域)が択一的に撮像される。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、光学素子7の反射鏡5によって第2の系統の光L2を反射させてハーフミラー3に導入することにより、第1の系統の光L1と第2の系統の光L2とが互いに略逆方向から取り込まれるようになっているため、第1及び第2の系統の間で、光L1,L2の経路及びその経路上等に設けられる光学部品(特に、液晶シャッタ9,11)が両系統同士で干渉しない構成となっている。その結果、液晶シャッタ9,11等の光学部品等を互いの干渉を防止しつつ、密に配置することができ、撮像装置1の小型化が図れる。
【0031】
また、ハーフミラー3と反射鏡5とが、1個の光学素子7として一体に構成されているため、部品点数の削減及び装置サイズの小型化が図れる。
【0032】
さらに、略V字形の反射鏡13によって左右の撮像領域A1,A2からの光L1a,L1bを取り込むことができるため、互いに異なる3方向の撮像領域A1〜A3を撮像可能とすることができる。特に、本実施形態では、第1及び第2の液晶シャッタ9,11を択一的に遮光状態又は透光状態とすることにより、左右の撮像領域A1,A2を同時に撮像する状態と、前方側の撮像領域A3を撮像する状態とを切り替えることができる。
【0033】
また、液晶シャッタ9,11を用いて撮像領域A1〜A3からの光L1,L2の透過、遮断を行うため、機械的な構成を用いることなく、光の透過、遮断を行うシャッタ手段を構成することができるとともに、薄型でかつ省スペース化に適したシャッタ手段を構成することができる。
【0034】
さらに、本実施形態に係る撮像装置1は小型化に適した構成であるので、例えば図6及び図7に示すように車両に搭載する場合にも、車両への搭載を容易に行うことができるとともに、車両前方側における左右方向及び斜め下前方等の死角領域の監視を良好に行うことができる。
【0035】
<第2実施形態>
図8は本発明の第2実施形態に係る撮像装置の構成を示す斜視図であり、図9はその平面図である。本実施形態に係る撮像装置1が前述の第1実施形態に係る撮像装置1と実質的に異なる点は、第1の液晶シャッタ9A,9B及びその関連部分のみであり、互いに対応する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0036】
本実施形態に係る撮像装置1では、図8及び図9に示すように、前述の第1の液晶シャッタ9の代わりに、2つの第1の液晶シャッタ9A,9Bが設けられている。液晶シャッタ9A,9Bの構成及び機能は、前述の液晶シャッタ9とほぼ同様である。
【0037】
液晶シャッタ9Aは、左側の撮像領域A1から入射する光L1aを透過、遮断するためのものであり、光L1aの経路上における反射鏡13の反射面13aの入射方向上流側に配置されている。液晶シャッタ9Bは、右側の撮像領域A2から入射する光L1bを透過、遮断するためのものであり、光L1bの経路上における反射鏡13の反射面13bの入射方向上流側に配置されている。
【0038】
このため、第2の液晶シャッタ11を遮光状態とした状態で、左右の液晶シャッタ9A,9Bのいずれか一方を透光状態とすることにより、左右のいずれか一方の撮像領域A1,A2の光L1a,L1bのみが、反射鏡13の反射面13a,13bに入射されて、光学素子7を介して撮像部15に導入されるようになっている。これに伴って、本実施形態に係る光学系は、左右のいずれか一方の撮像領域A1,A2からの光L1a,L1bが撮像部15に導入されると、撮像素子19の受光面の実質的に全面を使って、左右のいずれか一方の撮像領域A1,A2の撮像が行われるように設定されている。
【0039】
よって、第2の液晶シャッタ11を遮光状態とした状態で、左右の液晶シャッタ9A,9Bのいずれか一方を透光状態とすることにより、撮像素子19の受光面の実質的に全面を使って、左右いずれか一方の撮像領域A1,A2の撮像が行われるようになっている。
【0040】
なお、前方側の撮像領域A3の撮像を行う際には、左右の液晶シャッタ9A,9Bを共に遮光状態とし、第2の液晶シャッタ11を透光状態とすることにより、前方側の撮像領域A3の撮像が行われる。
【0041】
以上のように、本実施形態によれば、液晶シャッタ9A,9Bに関連する部分を除いて前述の第1実施形態と同様な効果が得られるとともに、3つの液晶シャッタ9A,9B,11を制御することにより、3方の撮像領域A1〜A3の撮像を個別に行うことができるとともに、各撮像領域A1〜A3を大きな撮像サイズで撮像することができる。
【0042】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、第1の反射手段によって第2の系統の光を反射させてハーフミラーに導入することにより、第1の系統の光と第2の系統の光とが互いに略逆方向から取り込まれるようになっているため、第1及び第2の系統の間で、光の経路及びその経路上等に設けられる光学部品が両系統同士で干渉しない構成となっている。その結果、シャッタ手段等の光学部品等を互いの干渉を防止しつつ、密に配置することができ、撮像装置の小型化が図れる。
【0043】
請求項2に記載の発明によれば、ハーフミラーと第1の反射手段とが、1個の光学素子として一体に構成されているため、部品点数の削減及び装置サイズの小型化が図れる。
【0044】
請求項3に記載の発明によれば、第2の反射手段によって互いに異なる2方向から入射する光を第1の系統の光として取り込む構成となっているため、第1及び第2の系統の光をハーフミラーを介して撮像部に取り込むことにより、互いに異なる3方向を撮像可能とすることができる。
【0045】
請求項4に記載の発明によれば、第2の反射手段によって互いに異なる2方向から入射する光を第1の系統の光として取り込む構成となっているため、第1及び第2の系統の光をハーフミラーを介して撮像部に取り込むことにより、互いに異なる3方向を撮像可能とすることができる。
【0046】
また、第1のシャッタ手段に備えられる各シャッタ及び第2のシャッタ手段を制御することにより、互いに異なる3方向の光を撮像部に個別に択一的に導入して、個別に撮像することができる。
【0047】
請求項5に記載の発明によれば、第1及び第2のシャッタ手段が液晶素子を含んで構成されるため、機械的な構成を用いることなく、シャッタ手段を構成することができるとともに、薄型でかつ省スペース化に適したシャッタ手段を構成することができる。
【0048】
請求項6に記載の発明に係る車載撮像装置によれば、小型化に適した構成であるので、車両への搭載を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る撮像装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の撮像装置の平面図である。
【図3】図1の撮像装置の部分的構成を示す側面図である。
【図4】図1の撮像装置の撮像画像の表示形態を示す図である。
【図5】図1の撮像装置の撮像画像の表示形態を示す図である。
【図6】図1の撮像装置の車両への設置形態の一例を示す図である。
【図7】図1の撮像装置の車両への設置形態の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る撮像装置の構成を示す斜視図である。
【図9】図8の撮像装置の平面図である。
【図10】本発明の基礎となった提案例に係る撮像装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 撮像装置
3 ハーフミラー
5 反射鏡
7 光学素子
9,9A,9B 第1の液晶シャッタ
11 第2の液晶シャッタ
13 反射鏡
15 撮像部
17 レンズ系
19 撮像素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つの撮像素子を用いて複数方向を切り替えて撮像する撮像装置に関し、特に車載監視装置に有効な撮像装置に関する。
【0002】
【背景技術】
図10は本発明の基礎となった提案例に係る撮像装置の構成を示す斜視図である。この撮像装置は、図10に示すように、ハーフミラー101と、第1及び第2の液晶シャッタ103,105と、プリズム107と、反射鏡109と、撮像部111とを備えている。撮像部111は、レンズ系113と撮像素子115とを備えている。
【0003】
この撮像装置では、第1及び第2の系統の光L1,L2の経路をハーフミラー101により統合して、撮像部111に導入する。ハーフミラー101は、撮像部111の前面側に所定の傾斜姿勢で配置される。プリズム107は、略三角柱状の形状を有し、この撮像装置に対して左右の側方の撮像領域からの光L1a,L1bを取り込むためのものであり、ハーフミラー101を挟んで撮像部111と対応する位置に配置される。第1の液晶シャッタ103は、ハーフミラー101に入射する第1の系統の光L1を透過、遮断させるためのものであり、プリズム107とハーフミラー101との間に配置される。
【0004】
また、反射鏡109は、この撮像装置に対して前方側の撮像領域からの光L2を取り込むためのものであり、ハーフミラー101に斜めに対向するようにハーフミラー101の傾斜方向に対応する位置に所定の傾斜姿勢で配置される。第2の液晶シャッタ105は、ハーフミラー101に入射する第2の系統の光L2を透過、遮断させるためのものであり、反射鏡109とハーフミラー101との間に配置される。
【0005】
第1の系統の左右側方の光L1a,L1bは、左右側面からプリズム107内に入射し、プリズム107の左右反対側の側面でハーフミラー101側に全反射され、後側の側面からプリズム107外に出射し、第1の液晶シャッタ103を透過してハーフミラー101に入射し、ハーフミラー101を透過して撮像部111に入射する。また、第2の系統の光L2は、前方側から反射鏡109に入射し、反射鏡109によってハーフミラー101側に反射され、第2の液晶シャッタ105を透過してハーフミラー101に入射し、ハーフミラー101で撮像部111側に反射されて撮像部111に入射する。
【0006】
液晶シャッタ103,105は、入射光を透過させる透光状態と、入射光を透過させない遮光状態との間で切替制御され、これによって、撮像部111に、第1の系統の光L1又は第2の系統の光L2を択一的に導入し、各系統の光L1,L2に対応した撮像領域を選択的に撮像するようになっている。
【0007】
なお、本願発明に関連する先行技術としては、例えば特許文献1、2に記載のものがある。
【0008】
【特許文献1】
実開平1−109447号公報
【特許文献2】
特開平10−179516号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の提案例に係る撮像装置では、各光学部品の配置及び光学経路の配置関係により、以下のような問題がある。すなわち、前方側を撮像するための第2の系統の光L2と、左右側方を撮像するための第1の系統の光L1とが、ハーフミラー101の前面側から導入される構成であるため、ハーフミラー101の入射方向上流側において、両系統の光L1,L2の経路が上下に並列に並ぶ区間(経路が上下方向にずらせて形成される区間)が生じる。よって、第2の系統の光L2について、上下方向の撮像視野角を大きく設定しようとする場合には、両系統の光路の干渉回避のために両系統の光学経路における並列区間の上下間隔を広く設定する必要があり、装置サイズが大型化する。特に、液晶シャッタ103,105は周囲の封じきり部の存在等により大型化しやすいため、液晶シャッタ103,105同士の干渉や、液晶シャッタ103,105と他の光学部品又は光学経路との干渉を回避する必要がある。このため、図10のように両系統の光103,105の並列区間が存在する構成では、装置サイズが大型化しやすい。
【0010】
そこで、本発明は、装置サイズの小型化が図れる撮像装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段は、複数方向を切り替え撮像可能な撮像装置であって、レンズ系及び撮像素子を有する撮像部と、入射方向の異なる第1及び第2の系統の光のうちの第1の系統の光については反射して前記撮像部に導き、第2の系統の光については透過させて前記撮像部に導くことにより、その両系統の光の経路を統合して前記撮像部に導くハーフミラーと、前記第2の系統の光の経路上に設けられ、前記第1の系統の光が前記ハーフミラーに入射する際の入射方向と略逆方向から入射する前記第2の系統の光を前記撮像部側に反射し、前記ハーフミラーを介して前記撮像部に入射させる第1の反射手段と、前記第1の系統の光の経路上に設けられ、前記ハーフミラーに入射する前記第1の系統の光を透過、遮断させる第1のシャッタ手段と、前記第2の系統の光の経路上に設けられ、前記第1の反射手段に入射する前記第2の系統の光を透過、遮断させる第2のシャッタ手段と、を備える。
【0012】
好ましくは、前記ハーフミラーと前記第1の反射手段とが、1個の光学素子として一体に構成されているのがよい。
【0013】
また、好ましくは、前記第1の系統の光の経路上における前記第1のシャッタ手段の光進行方向上流側に設けられ、互いに異なる2方向から入射する光を反射して前記第1のシャッタ手段を介して前記ハーフミラーに入射させる第2の反射手段をさらに備えるのがよい。
【0014】
さらに、好ましくは、前記第1の系統の光の経路上における前記第1のシャッタ手段の光進行方向下流側に設けられ、互いに異なる2方向から入射する光を反射して前記ハーフミラーに入射させる第2の反射手段をさらに備え、前記第1のシャッタ手段は、前記各方向から前記第2の反射手段に入射する光をそれぞれ透過、遮断させる2つのシャッタを備えるのがよい。
【0015】
また、好ましくは、前記第1のシャッタ手段及び前記第2のシャッタ手段は、入射光を透過、遮断させる液晶素子を含んで構成されるのがよい。
【0016】
さらに、好ましくは、撮像装置は、車両に搭載され、車両周辺を撮像する車載撮像装置であるのがよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る撮像装置の構成を示す斜視図であり、図2はその平面図であり、図3はその部分的構成を示す側面図である。この撮像装置1は、図1ないし図3に示すように、ハーフミラー3及び反射鏡(第1の反射手段)5を一部品として備えた光学素子7と、第1及び第2の液晶シャッタ9,11と、反射鏡(第2の反射手段)13と、撮像部15とを備えている。撮像部15は、レンズ系17とそのレンズ系17を介して撮像を行うCCD等の撮像素子19とを備えている。この撮像装置1では、第1及び第2の系統の光L1,L2の経路を光学素子7のハーフミラー3により統合して、撮像部15に導入するようになっている。
【0018】
撮像部15のレンズ系17及び撮像素子19は、その撮像光軸が撮像対象の方向(この撮像装置1に撮像対象からの光L1,L2が入射する方向)に対して略直交するように(図1に図示する状態では、撮像光軸が上下方向に沿って直線状になるように)配置されている。
【0019】
光学素子7は、縦断面が三角形を有するガラス等の透明材料により構成された2つの部分部材21,23が貼り合わされて構成されている。本実施形態では、各部分部材21,23は、三角柱状の形状を有し、縦断面が四角形となるようにその側面同士が貼り合わされている。貼り合わされた部分部材21,23間の境界部には、多層膜の形成によりハーフミラー3が形成されている。反射鏡5は、図1における光学素子7の上側側面(ここでは、部分部材21の上側側面)に金属膜を形成すること等により形成されている。
【0020】
このような光学素子7は、図1における撮像部15の上方に、ハーフミラー3面が上下方向に対して所定の傾斜角度(例えば、約45度)で傾斜するように配置されている。ここで、このハーフミラー3が上下方向を基準として傾けられている方向を前後方向ということとする。また、左右というときは、第2の系統の光L2の入射方向に向かって見たときの左右方向をいうこととする。このとき、反射鏡7は、上下方向を基準として斜め下前方側(図1における略右側、図2及び図3における右側)を向くように所定の傾斜角度(例えば、約45度)で傾斜配置されている。
【0021】
このため、第1の系統の光L1は、下側の部分部材23の後方側側面を介して略後方側から光学素子7内に入射し、ハーフミラー3により撮像部15側(下側)に反射され、下側の部分部材23の下側の側面から光学素子7外に出射し、撮像部15に導入されるようになっている。また、第2の系統の光L2は、上側の部分部材21の前方側の側面を介して略前方側から光学素子7内に入射し、反射鏡5で撮像部15側に反射され、ハーフミラー3を透過して下側の部分部材23の下側の側面から光学素子7外に出射し、撮像部15に導入されるようになっている。
【0022】
反射鏡13は、略V字形に配置された2つの反射面13a,13bを有し、第1の系統の光L1の光学経路上における光学素子7の入射方向上流側(図1では光学素子7の後面側)に配置されている。図1では反射鏡13は、その2つの反射面13a,13bが左右方向に斜めに傾斜するようしてほぼ直立姿勢で配置されている。このため、左右の撮像領域A1,A2(図2参照)から入射した光L1a,L1bが各反射面13a,13bによって光学素子7側(前方側)に反射されて、第1の系統の光L1として左右に並んだ状態で光学素子7に導入されるようになっている。このため、本実施形態では、撮像素子19の受光面上において、左右の撮像領域A1,A2の画像が左右に並んだ状態で結像されるようになっている。すなわち、撮像素子19の受光面の半分ずつを使って左右の撮像領域A1,A2の撮像が行われる。なお、前方側の撮像領域A3の撮像は、撮像素子13の受光面の実質的に全面を使って行われるようになっている。
【0023】
第1及び第2の液晶シャッタ9,11は、入射光の偏光方向を制御する液晶パネルと、その両面に貼着された偏光フィルムとを備えて構成されており、液晶パネルによる入射光の偏光方向の制御状態を制御することにより、入射光を透過させる透光状態と、入射光を遮断する遮光状態との間でその状態が切り替えられるようになっている。
【0024】
第1の液晶シャッタ9は、第1の系統の光L1の経路上における反射鏡13と光学素子7との間に介装されており(本実施形態では、光学素子7の後面側に対向配置されており)、光学素子7に入射する光L1を透過、遮断させる。第2の液晶シャッタ11は、第2の系統の光L2の経路上における光学素子7の入射方向上流側に配置されており(本実施形態では、光学素子7の前面側に対向配置されており)、光学素子7に入射する光L2を透過、遮断させる。
【0025】
この第1及び第2の液晶シャッタ9,11を透光状態、遮光状態の間で切り替え制御することにより、第1の系統の光L1及び第2の系統の光L2のいずれか一方を択一的に、光学素子7に導入し、その光学素子7を介して撮像部15に導入することができる。これによって、第1の系統の光L1に対応した左右の撮像領域A1,A2又は第2の系統の光L2に対応した前方側の撮像領域A3(図2参照)のいずれか一方の撮像を、撮像部15に択一的に行わせることができるようになっている。
【0026】
すなわち、第1の液晶シャッタ9が透光状態とされ、第2の液晶シャッタ11が遮光状態とされている場合には、左右の撮像領域A1,A2から入射した光L1a,L1bが、反射鏡13によって光学素子7側に反射されて、第1の液晶シャッタ9を透過して、光学素子7に入射し、光学素子7のハーフミラー3によって反射されて撮像部15に導入されるようになっている。このとき、前方側の撮像領域A3から入射する第2の系統の光L2は、第2の液晶シャッタ11によって遮断されて、光学素子7には入射しない。
【0027】
また、第1の液晶シャッタ9が遮光状態とされ、第2の液晶シャッタ11が透光状態とされている場合には、前方側の撮像領域A3から入射した光L2が、第2の液晶シャッタ11を透過して、光学素子7に入射し、光学素子7の反射鏡5で反射され、ハーフミラー3を透過して撮像部15に導入されるようになっている。このとき、左右の撮像領域A1,A2から入射する光L1a,L1bは、反射鏡13によって反射された後、第1の液晶シャッタ9によって遮断されて、光学素子7には入射しない。
【0028】
図4及び図5は図1の撮像装置1の撮像画像が表示装置により表示される場合の表示形態を示す図である。第1の液晶シャッタ9が透光状態とされ、第1の系統の光L1が撮像部15に導入されて左右の撮像領域A1,A2の撮像が行われた場合には、左右の撮像領域A1,A2の撮像画像I1,I2は、図4に示すように、表示装置31の表示画面の左右の表示領域31a,31bに左右に並んで表示される。また、この表示状態では、表示画面の中央に左右の表示領域31a,31bを分割するマスク画像33が表示されている。一方、第2の液晶シャッタ11が透光状態とされ、第2の系統の光L2が撮像部15に導入されて前方側の撮像領域A3の撮像が行われた場合には、前方側の撮像領域A3の撮像画像I3が、図5に示すように、表示装置31の表示画面の全面に表示される。
【0029】
図6及び図7は、図1の撮像装置の車両への設置形態の一例を示す図である。このように構成される撮像装置1は、例えば、図6及び図7に示すように、車両に設置され、車両周辺の死角領域の撮像及び管理に用いられる。図6及び図7の図示例では、撮像装置1は車体前端部の中央部に、撮像装置1の前面(第2の系統の光L2を取り込む面)が車両前方側に向くようにして設置される。この場合、撮像装置1によって、車両前方側における左右の撮像領域A1,A2、又は車両前方側における斜め下方の撮像領域A3(フロントノーズによる死角領域)が択一的に撮像される。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、光学素子7の反射鏡5によって第2の系統の光L2を反射させてハーフミラー3に導入することにより、第1の系統の光L1と第2の系統の光L2とが互いに略逆方向から取り込まれるようになっているため、第1及び第2の系統の間で、光L1,L2の経路及びその経路上等に設けられる光学部品(特に、液晶シャッタ9,11)が両系統同士で干渉しない構成となっている。その結果、液晶シャッタ9,11等の光学部品等を互いの干渉を防止しつつ、密に配置することができ、撮像装置1の小型化が図れる。
【0031】
また、ハーフミラー3と反射鏡5とが、1個の光学素子7として一体に構成されているため、部品点数の削減及び装置サイズの小型化が図れる。
【0032】
さらに、略V字形の反射鏡13によって左右の撮像領域A1,A2からの光L1a,L1bを取り込むことができるため、互いに異なる3方向の撮像領域A1〜A3を撮像可能とすることができる。特に、本実施形態では、第1及び第2の液晶シャッタ9,11を択一的に遮光状態又は透光状態とすることにより、左右の撮像領域A1,A2を同時に撮像する状態と、前方側の撮像領域A3を撮像する状態とを切り替えることができる。
【0033】
また、液晶シャッタ9,11を用いて撮像領域A1〜A3からの光L1,L2の透過、遮断を行うため、機械的な構成を用いることなく、光の透過、遮断を行うシャッタ手段を構成することができるとともに、薄型でかつ省スペース化に適したシャッタ手段を構成することができる。
【0034】
さらに、本実施形態に係る撮像装置1は小型化に適した構成であるので、例えば図6及び図7に示すように車両に搭載する場合にも、車両への搭載を容易に行うことができるとともに、車両前方側における左右方向及び斜め下前方等の死角領域の監視を良好に行うことができる。
【0035】
<第2実施形態>
図8は本発明の第2実施形態に係る撮像装置の構成を示す斜視図であり、図9はその平面図である。本実施形態に係る撮像装置1が前述の第1実施形態に係る撮像装置1と実質的に異なる点は、第1の液晶シャッタ9A,9B及びその関連部分のみであり、互いに対応する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0036】
本実施形態に係る撮像装置1では、図8及び図9に示すように、前述の第1の液晶シャッタ9の代わりに、2つの第1の液晶シャッタ9A,9Bが設けられている。液晶シャッタ9A,9Bの構成及び機能は、前述の液晶シャッタ9とほぼ同様である。
【0037】
液晶シャッタ9Aは、左側の撮像領域A1から入射する光L1aを透過、遮断するためのものであり、光L1aの経路上における反射鏡13の反射面13aの入射方向上流側に配置されている。液晶シャッタ9Bは、右側の撮像領域A2から入射する光L1bを透過、遮断するためのものであり、光L1bの経路上における反射鏡13の反射面13bの入射方向上流側に配置されている。
【0038】
このため、第2の液晶シャッタ11を遮光状態とした状態で、左右の液晶シャッタ9A,9Bのいずれか一方を透光状態とすることにより、左右のいずれか一方の撮像領域A1,A2の光L1a,L1bのみが、反射鏡13の反射面13a,13bに入射されて、光学素子7を介して撮像部15に導入されるようになっている。これに伴って、本実施形態に係る光学系は、左右のいずれか一方の撮像領域A1,A2からの光L1a,L1bが撮像部15に導入されると、撮像素子19の受光面の実質的に全面を使って、左右のいずれか一方の撮像領域A1,A2の撮像が行われるように設定されている。
【0039】
よって、第2の液晶シャッタ11を遮光状態とした状態で、左右の液晶シャッタ9A,9Bのいずれか一方を透光状態とすることにより、撮像素子19の受光面の実質的に全面を使って、左右いずれか一方の撮像領域A1,A2の撮像が行われるようになっている。
【0040】
なお、前方側の撮像領域A3の撮像を行う際には、左右の液晶シャッタ9A,9Bを共に遮光状態とし、第2の液晶シャッタ11を透光状態とすることにより、前方側の撮像領域A3の撮像が行われる。
【0041】
以上のように、本実施形態によれば、液晶シャッタ9A,9Bに関連する部分を除いて前述の第1実施形態と同様な効果が得られるとともに、3つの液晶シャッタ9A,9B,11を制御することにより、3方の撮像領域A1〜A3の撮像を個別に行うことができるとともに、各撮像領域A1〜A3を大きな撮像サイズで撮像することができる。
【0042】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、第1の反射手段によって第2の系統の光を反射させてハーフミラーに導入することにより、第1の系統の光と第2の系統の光とが互いに略逆方向から取り込まれるようになっているため、第1及び第2の系統の間で、光の経路及びその経路上等に設けられる光学部品が両系統同士で干渉しない構成となっている。その結果、シャッタ手段等の光学部品等を互いの干渉を防止しつつ、密に配置することができ、撮像装置の小型化が図れる。
【0043】
請求項2に記載の発明によれば、ハーフミラーと第1の反射手段とが、1個の光学素子として一体に構成されているため、部品点数の削減及び装置サイズの小型化が図れる。
【0044】
請求項3に記載の発明によれば、第2の反射手段によって互いに異なる2方向から入射する光を第1の系統の光として取り込む構成となっているため、第1及び第2の系統の光をハーフミラーを介して撮像部に取り込むことにより、互いに異なる3方向を撮像可能とすることができる。
【0045】
請求項4に記載の発明によれば、第2の反射手段によって互いに異なる2方向から入射する光を第1の系統の光として取り込む構成となっているため、第1及び第2の系統の光をハーフミラーを介して撮像部に取り込むことにより、互いに異なる3方向を撮像可能とすることができる。
【0046】
また、第1のシャッタ手段に備えられる各シャッタ及び第2のシャッタ手段を制御することにより、互いに異なる3方向の光を撮像部に個別に択一的に導入して、個別に撮像することができる。
【0047】
請求項5に記載の発明によれば、第1及び第2のシャッタ手段が液晶素子を含んで構成されるため、機械的な構成を用いることなく、シャッタ手段を構成することができるとともに、薄型でかつ省スペース化に適したシャッタ手段を構成することができる。
【0048】
請求項6に記載の発明に係る車載撮像装置によれば、小型化に適した構成であるので、車両への搭載を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る撮像装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の撮像装置の平面図である。
【図3】図1の撮像装置の部分的構成を示す側面図である。
【図4】図1の撮像装置の撮像画像の表示形態を示す図である。
【図5】図1の撮像装置の撮像画像の表示形態を示す図である。
【図6】図1の撮像装置の車両への設置形態の一例を示す図である。
【図7】図1の撮像装置の車両への設置形態の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る撮像装置の構成を示す斜視図である。
【図9】図8の撮像装置の平面図である。
【図10】本発明の基礎となった提案例に係る撮像装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 撮像装置
3 ハーフミラー
5 反射鏡
7 光学素子
9,9A,9B 第1の液晶シャッタ
11 第2の液晶シャッタ
13 反射鏡
15 撮像部
17 レンズ系
19 撮像素子
Claims (6)
- 複数方向を切り替え撮像可能な撮像装置であって、
レンズ系及び撮像素子を有する撮像部と、
入射方向の異なる第1及び第2の系統の光のうちの第1の系統の光については反射して前記撮像部に導き、第2の系統の光については透過させて前記撮像部に導くことにより、その両系統の光の経路を統合して前記撮像部に導くハーフミラーと、
前記第2の系統の光の経路上に設けられ、前記第1の系統の光が前記ハーフミラーに入射する際の入射方向と略逆方向から入射する前記第2の系統の光を前記撮像部側に反射し、前記ハーフミラーを介して前記撮像部に入射させる第1の反射手段と、
前記第1の系統の光の経路上に設けられ、前記ハーフミラーに入射する前記第1の系統の光を透過、遮断させる第1のシャッタ手段と、
前記第2の系統の光の経路上に設けられ、前記第1の反射手段に入射する前記第2の系統の光を透過、遮断させる第2のシャッタ手段と、
を備える、撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
前記ハーフミラーと前記第1の反射手段とが、1個の光学素子として一体に構成されている、撮像装置。 - 請求項1又は2に記載の撮像装置において、
前記第1の系統の光の経路上における前記第1のシャッタ手段の光進行方向上流側に設けられ、互いに異なる2方向から入射する光を反射して前記第1のシャッタ手段を介して前記ハーフミラーに入射させる第2の反射手段をさらに備える、撮像装置。 - 請求項1又は2に記載の撮像装置において、
前記第1の系統の光の経路上における前記第1のシャッタ手段の光進行方向下流側に設けられ、互いに異なる2方向から入射する光を反射して前記ハーフミラーに入射させる第2の反射手段をさらに備え、
前記第1のシャッタ手段は、
前記各方向から前記第2の反射手段に入射する光をそれぞれ透過、遮断させる2つのシャッタを備える、撮像装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の撮像装置において、
前記第1のシャッタ手段及び前記第2のシャッタ手段は、入射光を透過、遮断させる液晶素子を含んで構成される、撮像装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の撮像装置は、車両に搭載され、車両周辺を撮像する車載撮像装置である、撮像装置。
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Cited By (3)
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WO2010050012A1 (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-06 | 京セラ株式会社 | 車載用カメラモジュール |
JP2010254085A (ja) * | 2009-04-23 | 2010-11-11 | Ricoh Co Ltd | フロントモニタカメラ装置及び車両左右両側確認装置 |
WO2012101883A1 (ja) * | 2011-01-25 | 2012-08-02 | 浜松ホトニクス株式会社 | 放射線画像取得装置 |
-
2003
- 2003-06-16 JP JP2003170471A patent/JP2005004135A/ja active Pending
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