JP2005002079A - Carbodiimide compound, urethodione compound, crosslinking agent, crosslinked polymer, gelatinous composition, ion conductive composition, electrochemical element and surface-modified substrate - Google Patents

Carbodiimide compound, urethodione compound, crosslinking agent, crosslinked polymer, gelatinous composition, ion conductive composition, electrochemical element and surface-modified substrate Download PDF

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a crosslinking agent having a functional group capable of suppressing the degradation of resins and high polymerization rate and provide a crosslinked polymer having high stability, a gelatinous composition, a surface-modified substrate, an ion conductive composition produced by using the crosslinking agent and an electrochemical element produced by using the ion conductive composition. <P>SOLUTION: The compound has carbodiimide group and/or urethodione group and a polymerizable unsaturated hydrocarbon group in the same molecule. The crosslinked polymer resistant to degradation and the surface-modified substrate can be produced by using the crosslinking agent containing the compound. A stable gelatinous composition, an ion conductive composition and an electrochemical element can be produced by using the crosslinked polymer. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不飽和二重結合を分子内に有する、新規なカルボジイミド化合物あるいはウレトジオン化合物と、これら化合物から派生した化合物と、該化合物からなる架橋剤、該架橋剤を用いてなる架橋重合体、ゲル状組成物、イオン伝導性組成物、および該イオン伝導性組成物を含有してなる電気化学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等のように、エステル結合を有する樹脂は、塗料、化粧板、工業機材、住宅基材、電子材料等の分野において広汎に使用されている樹脂である。しかし、これらの樹脂は、分子内に多くのエステル結合を持っているため、高温や多湿等の過酷な条件下で、長期にわたって使用した場合、水によるエステル結合の加水分解反応のために分子量が低下する。また、加水分解で生じたカルボキシル基がさらに加水分解反応を促進するため、樹脂強度の低下やクラックの発生等の耐久性の問題を有している。
【0003】
また、近年、二次電池、キャパシタ、エレクトロクロミック表示素子等の電気化学素子においては、高性能化、高容量化が急速に進行している。電気化学素子は、水系電解液を用いた素子と、非水系電解液を用いた素子に大別される。内部に水分が混入すると、非水系電解液を用いた素子の性能は低下するという問題がある(例えば、特許文献1)。
【0004】
電気化学素子においては、安全性を高めるために、電解液を固体化した、全固体電解質やゲル状電解質等の高分子電解質が提案されている。高分子電解質としては、ポリアルキレンオキサイド基を構造単位に持つ重合体が知られている。しかし、これらポリアルキレンオキサイド基を有する重合体をベースとする電解質は、水分と電解質塩との反応により発生する酸によって、分解されて劣化するという問題がある。
(例えば、非特許文献1、特許文献2〜3参照)
【0005】
このように、電気化学素子の性能が水によって低下したり、樹脂が水や酸によって分解されたりする問題を抑制するために、例えば、骨格の中心に6員環を有する架橋剤を使用して、樹脂の初期機械的強度を向上させる試みがなされている(例えば、特許文献4)。このような架橋剤は、エステル結合、アルキレンオキサイド基を有するために、結局のところ、樹脂が分解してしまう。また、6員環を有する化合物は粘度が高いために、取り扱い難いという問題もある。
【0006】
電気化学素子の性能低下抑制、樹脂の分解抑制のために、他の方法として、カルボジイミド化合物が用いられている(例えば、特許文献5)。カルボジイミド化合物は、脱水能を有すると共に、樹脂が分解して発生した活性水素基と反応して、樹脂を再生することによって、樹脂の劣化を抑制する機能を有する。
【0007】
しかし、低分子カルボジイミド化合物は、樹脂から遊離する、電気化学素子中では電気化学反応に悪影響を及ぼすといった問題がある。
【0008】
そこで、カルボジイミド基を樹脂中に固定するために、分子内にカルボジイミド基を有する架橋剤が開発されている。例えば、多官能イソシアネート化合物を高分子量のポリカルボジイミド化合物に一旦変換し、次いでポリカルボジイミド化合物の末端に残留したイソシアネート基に重合性不飽和炭化水素基を有する基を付加する方法(特許文献6〜8)、重合性不飽和炭化水素基を有する一官能イソシアネート化合物を2分子間でカルボジイミド化させて架橋剤に変換する方法(特許文献9)などが挙げられる。しかし、前者の方法では反応が不均一で架橋剤の分子量制御が困難であり、後者の方法では重合速度の高いアクリル系の架橋剤を合成できない等の技術的な課題があった。
【0009】
【非特許文献1】
Advanced Materials,10,439(1998)
【特許文献1】
特開2002−280062号公報(第2頁)
【特許文献2】
WO96/08051号公報(第2〜9頁)
【特許文献3】
特公平5−74195号公報(第2頁)
【特許文献4】
特許3328262号公報(第1〜3頁)
【特許文献5】
特許3348343号公報(第1〜2頁)
【特許文献6】
特開平9−309871号公報(第2頁)
【特許文献7】
特開2000−128928号公報(第2頁)
【特許文献8】
特開平9−136869号公報(第2頁)
【特許文献9】
特開平9−124582号公報(第2頁)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、樹脂の劣化を抑制し、機械的強度を保持することが可能な機能を有する官能基を有し、かつ重合速度が高い架橋剤を提供することにある。また、該架橋剤を用いて得られる安定性の高い架橋重合体、該架橋重合体を用いてなるゲル状組成物、イオン伝導性組成物、該イオン伝導性組成物を用いてなる電気化学素子、および表面修飾基材を提供することも課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記を発明するに至った。
(1)下記一般式[I]で示されるカルボジイミド化合物。
【0012】
【化8】

Figure 2005002079
【0013】
〔一般式[I]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、lは2〜6の整数を表す。〕
(2)下記一般式[II]で示されるウレトジオン化合物。
【0014】
【化9】
Figure 2005002079
【0015】
〔一般式[II]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、mは2〜6の整数を表す。〕
(3)下記一般式[III]で示される化合物。
【0016】
【化10】
Figure 2005002079
【0017】
〔一般式[III]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、nは2〜6の整数を表し、rは0〜5の整数を表し、Qは二価の連結基を表す。〕
(4)下記一般式[IV]で示される化合物。
【0018】
【化11】
Figure 2005002079
【0019】
〔一般式[IV]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、pは2〜6の整数を表す。〕
【0020】
(5)一般式[VI]で示されるイソシアネート化合物を、ニトロフェノールとカルボジイミド化触媒の共存下で、カルボジイミド化またはウレトジオン化反応を行い、次いで塩基性水溶液でニトロフェノールを洗浄除去することによって製造されたことを特徴とする上記(1)または(2)記載の化合物。
【0021】
【化12】
Figure 2005002079
【0022】
〔一般式[VI]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、qは2〜6の整数を表す。〕
【0023】
(6)一般式[I]〜[IV]で示される化合物から選ばれる化合物を少なくともひとつ含有してなる架橋剤。
(7)一般式[I]で示される化合物の含有量が1〜100mol%であることを特徴とする上記(6)記載の架橋剤。
(8)一般式[II]で示される化合物の含有量が1〜100mol%であることを特徴とする上記(6)記載の架橋剤。
(9)さらに、一般式[V]で示される化合物を含有してなる上記(6)〜(8)のいずれか記載の架橋剤。
【0024】
【化13】
Figure 2005002079
【0025】
〔一般式[V]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表す。〕
【0026】
(10)重合成分の一成分として、上記(6)〜(9)のいずれか記載の架橋剤を少なくともひとつの重合成分として、重合してなる架橋重合体。
【0027】
(11)イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を重合してなる重合体の該イソシアネート基をカルボジイミド化および/またはウレトジオン化させてなる架橋重合体。
(12)イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を重合してなる重合体の該イソシアネート基と、分子中に2以上のイソシアネート基を含有する化合物のイソシアネート基とを、カルボジイミド化および/またはウレトジオン化させてなる架橋重合体。
(13)イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を含有する化合物が、一般式[VI]で示される化合物であることを特徴とする上記(11)または(12)記載の架橋重合体。
【0028】
(14)上記(10)〜(13)のいずれか記載の架橋重合体を含有してなるゲル状組成物。
【0029】
(15)上記(10)〜(13)のいずれか記載の架橋重合体を含有してなるイオン伝導性組成物。
(16)電気絶縁性多孔質薄膜とイオン伝導性組成物が一体化されていることを特徴とする上記(15)記載のイオン伝導性組成物。
(17)上記(15)または(16)記載のイオン伝導性組成物を含有してなる電気化学素子。
【0030】
(18)少なくともひとつの重合成分として、上記(6)〜(9)のいずれか記載の架橋剤を重合してなる架橋重合体で表面が被覆されていることを特徴とする表面修飾基材。
(19)一般式[I]〜[IV]で示される化合物の1種以上がグラフト重合されていることを特徴とする表面修飾基材。
【0031】
本発明において、重合性不飽和炭化水素基を置換基として有するイソシアネート化合物を特定の触媒の共存下で反応させることにより、一般式[I]、[II]、[III]、[IV]で示される化合物を容易に合成できる。これらの化合物は、高い反応性を有する重合性不飽和炭化水素基を有しているので、架橋重合体を容易に製造することができる。
【0032】
カルボジイミド基は脱水剤として作用することが知られており、樹脂中のエステル基を加水分解する水分を補足して樹脂の劣化を抑制する。また、エステル基等の加水分解で生じるカルボキシル基に代表される活性水素基に対して高い反応性を有し、これを捕捉することにより加水分解反応の加速を効果的に防止できる。
【0033】
ウレトジオン基は、イソシアネート基が二量化した官能基であり、熱刺激等によってイソシアネート基に分解する。イソシアネート基も、水、水酸基、カルボキシル基等と反応して、これらをトラップすることができるので、樹脂の加水分解劣化を防止できる。しかし、イソシアネート基自身の反応性が高いため、通常、イソシアネートの反応活性を保持したままで、架橋剤分子中に組み入れることは、低露点環境やイソシアネート基との不活性な化合物のみが存在する環境に限定されてしまう。本発明では、重合性不飽和炭化水素基を有するイソシアネート化合物の該イソシアネート基を、カルボジイミド化および/またはウレトジオン化する反応条件を見出し、新規架橋剤を提供するに至った。
【0034】
また、カルボジイミド基はカルボキシル基と化学反応を起こし、安定な結合が生じることが知られている。そこで、重合性官能基を有するカルボジイミド化合物を一旦合成し、次いでこの化合物と重合性官能基を有するカルボン酸とを反応させることにより、より多官能の架橋剤を合成することができる。
【0035】
さらに、特定の条件下で重合性不飽和炭化水素基を有するイソシアネート化合物を反応させることにより、ウレトジオン体に水付加物である架橋剤を合成するに至った。
【0036】
これら一般式[I]〜[IV]で示される化合物を単独でもしくは二種類以上含有してなる架橋剤は、カルボジイミド基、ウレトジオン基、水酸基等の反応性基を有しているので、該架橋剤を重合してなる本発明の架橋重合体は、樹脂の劣化が抑制されていることを見出した。そのため、本発明の架橋重合体は、塗料、化粧板、工業機材、住宅基材、電子材料等の分野で、有用に使用できることを見出した。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態に関して詳しく説明する。
【0038】
本発明において、架橋剤を合成する際の触媒としては、有機リン化合物やフェノール化合物を使用することが好ましい。
【0039】
有機リン化合物の具体例としては、以下のような物が挙げられる。例えば、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド、3−メチル−1−エチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1,3−ジメチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−フェニル−2−フォスフォレン1−オキシド、1−エチル−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−メチル−2−フォスフォレン−1−オキシド及びこれらの二重結合異性体等のフォスフォレンオキシド類を挙げることができる。
【0040】
フェノール化合物としては、p−ニトロフェノール、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール等の比較的低pHの水酸基を有するフェノール化合物が好ましい。
【0041】
ウレトジオン化(二量化)の触媒としては、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン等の3級の有機ホスフィン、トリスジメチルアミノホスフィン、トリスジエチルアミノホスフィン、トリスジプロピルアミノホスフィン、トリスジブチルアミノホスフィン等の過アルキル化アミノホスフィン、置換ピリジン、置換イミダゾール、五フッ化アンチモン、三フッ化硼素等を使用することもできる。
【0042】
上記触媒によって、カルボジイミド化反応および/またはウレトジオン化反応(二量化反応)、また反応条件によっては、三量化反応が進行し、架橋剤が形成される。触媒は、原料のイソシアネート化合物に対して0.01〜10質量%添加することが好ましい。中でも、0.1〜1質量%が特に好ましい。使用量が少なすぎる場合は、架橋剤形成反応の速度が遅くなって収率が低下する。一方、使用量が多すぎる場合は、生成物中に残留する触媒の量が無視できなくなり、架橋剤を重合して得られる架橋重合体の樹脂物性に悪影響を与える。
【0043】
本発明において、カルボジイミド化反応および/またはウレトジオン化反応に使用する溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等のエーテル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、アセトニトリル、クロロホルム、ジメチルホルムアミド等、活性水素原子を含有しない種々の有機溶媒を使用することができる。その中でも、炭酸エステル類は比較的高い誘電率を有する有機溶剤であり、反応を迅速に進める点で特に優れている。
【0044】
反応温度については、40℃〜200℃で実施できるが、その中でも60℃〜130℃の範囲が好ましい。反応温度が低い場合は、反応速度が低く、反応に長時間が必要となるため、合成面から実用的でない。反応温度が高すぎると、分子内の重合性不飽和炭化水素基の熱重合が起こるため、架橋剤が熱変性する。
【0045】
本発明において、カルボジイミド化反応および/またはウレトジオン化反応は、重合性不飽和炭化水素基の熱重合抑制剤を共存させて行っても良い。この熱重合抑制剤としては、例えば、ヒドロキノン、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2,5−ジニトロフェノール等のフェノール系化合物、フェノチアジン、ジステアリルチオジプロピオネート等のチオエーテル系、p−フェニレンジアミン、4−アミノジフェニルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−i−プロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−フェニル−β−ナフチルアミン、4,4′−ジクミル−ジフェニルアミン、4,4′−ジオクチル−ジフェニルアミン等のアミン系化合物、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソフェニルナフチルアミン、N−ニトロソジナフチルアミン、p−ニトロソフェノール、ニトロソベンゼン、p−ニトロソジフェニルアミン、α−ニトロソ−β−ナフトール等のニトロソ化合物、亜硝酸アンモニウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸銅、亜硝酸鉄、亜硝酸トリメチルアンモニウム、亜硝酸n−ヘキシル、亜硝酸1−オクチル等の亜硝酸塩およびエステル、ピペリジン−1−オキシル、ピロリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等のニトロキシド、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅、酢酸銅、サリチル酸銅、チオシアン酸銅、硝酸銅、塩化銅等の銅塩、酢酸クロム、酸化クロム等のクロム化合物、チオ尿素、1,3−ジメチルチオ尿素、1,3−ジエチルチオ尿素、1,3−ジ−i−プロピルチオ尿素、1,3−ジブチルチオ尿素、ジメチロールチオ尿素等のチオ尿素化合物、沃素、沃化リチウム、沃化ナトリウム、沃化カリウム、沃化セシウム、沃化カルシウム、沃化チタン等の沃化物、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム等の臭化物等が例示できる。これらの重合禁止剤は単独であるいは同時に二種類以上で用いられる。使用量は、イソシアネート化合物に対して0.01〜20質量%が好ましい。
【0046】
本発明においては、上記熱重合防止剤として、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2,5−ジニトロフェノールを好適に用いることができる。これらのニトロフェノール化合物は、反応終了後、塩基性水溶液で洗浄することによって、容易に抽出除去することができる。
【0047】
カルボジイミド基やウレトジオン基を含有する化合物は、水、アルコール、酢酸等の活性水素原子を有する溶剤との反応性が高いため、一般にクロマトグラフィー等の精製が困難である。また、重合性不飽和炭化水素基が同一分子内に存在する場合は、熱重合が進行し易いために、蒸留精製も困難である。本発明の架橋剤は、一般式[I]〜[IV]で示される化合物を少なくともひとつ含有してなるが、反応条件を最適化することによって、一般式[I]〜[IV]で示される化合物を単独で得ることができる。また二種類以上の化合物が存在する場合には、その含有比を一定に調製することも可能である。
【0048】
本発明の架橋剤において、本発明の架橋剤を一重合成分として重合してなる架橋重合体の劣化を抑制するためには、一般式[I]で示される化合物および/または一般式[II]で示される化合物を必須成分として含有することが好ましい。本発明の架橋剤において、一般式[I]で示される化合物の含有量は、1〜100mol%、もしくは一般式[II]で示される化合物の含有量が1〜100mol%である架橋剤が好ましい。
【0049】
本発明の架橋剤は、一般式[I]〜[IV]で示される化合物から選ばれる化合物の他に、一般式[VI]で示される化合物を含有しても良い。一般式[VI]で示される化合物は骨格の中心に6員環有するので、樹脂の初期機械的強度を向上させることが可能である。しかし、含有量が多くなると、架橋剤の粘性が高くなり、取り扱い性が低下するので、その含有量は、1〜30mol%であることが好ましい。一般式[VI]で示される化合物は、一般式[I]および/または[II]を合成する際の反応条件を変えることで合成することができる。また、市販品(例えば、商品名;NKエステル A−9300、新中村化学工業(株)製)を添加しても良い。
【0050】
本発明の架橋重合体(10)は、本発明の架橋剤を重合成分として含有しているが、下記の分子内に1つの重合性不飽和炭化水素基を含有する化合物を共重合させて、所望の機械的強度、透明性、帯電性、イオン伝導性等を持たせることができる。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル等のエーテル結合を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアミド基を有する不飽和単量体;N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール、メタクリロイルイソシアネート化合物、アクリロイルイソシアネート化合物、スチリルイソシアネート系化合物、イソプロペニルベンジルイソシアネート化合物等の含窒素不飽和単量体;(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の脂環式(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸フェニル等の芳香族不飽和単量体;メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレンキサイド基を含有する不飽和単量体等と共重合することができる。
【0051】
また、分子内に2以上の重合性不飽和炭化水素基を有する化合物である、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ポリエーテルアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー等を共重合させることもできる。
【0052】
本発明の架橋重合体において、本発明の架橋剤の含有量は、1〜100質量%、好ましくは5〜95質量%、さらに好ましくは10〜80質量%である。本発明の架橋剤の含有量が、1質量%未満となると、架橋剤による樹脂劣化抑制能が不足してしまう。
【0053】
本発明の架橋重合体(10)において、その重合方法としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等が用いられ、場合によっては触媒を使用しても良い。このうち、ラジカル重合が最も容易な方法である。触媒としては、過硫酸アンモニウム、過酸化ベンゾイル等の過酸化物や、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)等のアゾ化合物等に代表される熱分解型重合開始剤や、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテル等の増感剤を用いることができる。増感剤は、紫外線等の活性線を照射することで、ラジカルを発生することができる。
【0054】
カルボジイミド基および/またはウレトジオン基を有する本発明の架橋重合体は、一般式[I]および/または一般式[II]で示される化合物を重合成分として重合することによって得られるが、他の方法として、本発明の架橋重合体(11)のように、イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を予め重合し、次いでカルボジイミド化および/またはウレトジオン化を行う方法によっても得ることができる。また、本発明の架橋重合体(12)のように、カルボジイミド化および/ウレトジオン化を、分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物の存在下で行うことによって、架橋構造体の構造や物性を調整することが可能となる。
【0055】
イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を予め重合する方法としては、本発明の架橋重合体(10)と同様に、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等の方法を用いることができる。また、この際、本発明の架橋重合体(10)で示した分子内に1以上の重合性不飽和基を有する化合物と共重合させることも可能である。
【0056】
上記分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン―1,3―ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水添加キシリレンジイソシアネート、水添加トリレンジイソシアネート、水添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
【0057】
本発明の架橋重合体(11)〜(12)において、カルボジイミド化および/ウレトジオン化反応は、一般式[I]や一般式[II]で示される化合物を合成する際に使用した触媒、反応条件を使用することができる。
【0058】
本発明のゲル状組成物は、本発明の架橋重合体と媒体とを含んでなる。媒体としては、水、有機媒体を使用できるが、架橋重合体中にカルボジイミド基を含有しているので、活性水素基を含有しない媒体を用いることが望ましい。本発明のゲル状組成物は、媒体中に本発明の架橋剤、場合によってはその他の重合性不飽和炭化水素基含有単量体を溶解させた後、重合させることによって得ることができる。また、予め、本発明の架橋剤、場合によってはその他の重合性不飽和炭化水素基単量体を重合させた後、媒体を吸収させることによって得ることも可能である。
【0059】
本発明のイオン伝導性組成物は、本発明の架橋重合体と電解質とを含んでなる組成物である。本発明のイオン伝導性組成物において、電解質の含有量は、電解質の種類やイオン伝導性組成物が使用される電気化学素子の種類、性能にもよるが、架橋重合体1gに対して、0.01〜20mmol、好ましくは5〜10mmolである。
【0060】
本発明のイオン伝導性組成物は、十分なイオン伝導度を有するが、さらに高いイオン伝導度が必要な場合、溶媒を含有させて、ゲル状イオン伝導性組成物とすることができる。この場合、溶媒の含有量は、10〜99質量%、より好ましくは50〜98質量%、最も好ましくは60〜95質量%である。溶媒の含有量は、電解質の種類、所望のイオン伝導性、ゲル状組成物の機械的強度を考慮して決定される。
【0061】
本発明のイオン伝導性組成物は、電解質および必要に応じて溶媒の存在下で、本発明の架橋重合体の製造を行うことにより製造することができる。また、本亜発明の架橋重合体の製造後に、電解質や溶媒を含浸・添加させることにより製造することもできる。
【0062】
本発明のイオン伝導性組成物係わる電解質としては、金属陽イオン、アンモニウムイオン、アミジニウムイオン、及びグアニジウムイオンから選ばれる陽イオンと、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、テトラフェニルホウ素酸イオン、硝酸イオン、有機酸イオン、過マンガン酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、チオ硫酸イオン、AsF 、PF 、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7, 7, 8, 8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオン、XSO 、[(XSO) (XSO)N] 、[(XSO) (XSO) (XSO)C]及び[(XSO) (XSO)YC]から選ばれる陰イオンとからなる化合物が挙げられる。ここで、X、X、X及びYは電子吸引性基である。好ましくは、X、X、およびX は各々独立して炭素数が1〜6のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアリール基であり、Yはニトロ基、ニトロソ基、カルボニル基、カルボキシル基、又はシアノ基である。X、X、およびXは各々同一であっても、異なっていても良い。これらの電解質は単独で使用しても、あるいは2種以上を混合して使用しても良い。
【0063】
更に、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル等のポリアルキレンオキサイド化合物、ポリアルキレンオキサイドを構造単位に持つ変性ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアルキレンオキサイドを構造単位に持つ変性ポリフォスファゼン等のイオン導電性ポリマーも配合することできる。
【0064】
本発明のイオン伝導性組成物に添加しても良い溶媒としては、水、塩化チオニル、塩化スルフリル、液体アンモニア等の無機溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオフェン、硫化ジエチル等の硫黄化合物、アセトニトリル、ジエチルアミン、アニリン等の窒素化合物、無水酢酸、無水酪酸等の酸無水物、アセタール、シクロヘキサノン等のケトン、エステル、フェノール、アルコール、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,3−ジオキソラン等のエーテル系化合物を使用することができるが、活性水素基を持たない溶媒を使用することが好ましい。これらの溶媒は、単独で使用しても、あるいは2種以上を混合して使用しても良い。
【0065】
本発明のイオン伝導性組成物は、電気絶縁性多孔質薄膜と一体化させても良い。電気絶縁性多孔質薄膜としては、多孔質フィルム、不織布等を用いることができる。多孔質フィルムとは、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂を延伸法等で多孔質フィルムとしたもの等を用いることができる。不織布としては、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリアミド系繊維、フッ素樹脂繊維、再生繊維、半合成繊維、天然繊維等から構成される。不織布を構成する繊維は、フィブリル化されていても良い。
【0066】
電気絶縁性多孔質薄膜として用いることができる不織布は、乾式法と湿式法のいずれの方法でも製造できるが、薄膜化に対応するためには、湿式法で製造した不織布を用いることが好ましい。湿式抄紙法は、通常、繊維を分散助剤、増粘剤などを用いて水中に均一に分散してスラリーとし、該スラリー中に水を添加して水性スラリーとし、該スラリーから抄紙機を用いてシート化し、不織布を得る方法である。湿式法としては、長網抄紙機、円網抄紙機、傾斜型抄紙機、さらには2種以上を組み合わせたコンビネーションマシンなどを用いることができる。
【0067】
電気絶縁性多孔質薄膜の坪量は、特に制限はないが、5〜50g/mが好ましく、10〜30g/mがさらに好ましく用いられる。また、厚みについても特に制限はないが、薄い方が好ましく、10〜200μm、より好ましくは、15〜100μmである。電気絶縁性多孔質薄膜の厚みは、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、熱カレンダー、ソフトカレンダー、熱ソフトカレンダー等のカレンダー処理によって調整することが可能である。また、電気絶縁性多孔質薄膜の空隙率は、20〜80%が好ましい。
【0068】
電気絶縁性多孔質薄膜とイオン伝導性組成物を一体化させる方法としては、
(イ)イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を少なくとも重合成分とする重合体に電解質をドープし、絶縁性多孔質薄膜に直接塗布してから、次いでカルボジイミド化および/またはウレトジオン化する方法、
(ロ)イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を少なくとも重合成分とする重合体と電解液を混合した溶液に、絶縁性多孔質薄膜に直接塗工・含浸させ、次いでカルボジイミド化および/またはウレトジオン化する方法、
(ハ)イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体、その他の重合体原料、電解質を絶縁性多孔質薄膜に直接塗工・含浸させた後、重合反応を行い、次いでカルボジイミド化および/またはウレトジオン化する方法、
(ニ)イソシアネート基を有する重合性不飽和単量体、その他の重合体原料を絶縁性多孔質薄膜に直接塗工・含浸させた後、重合反応を行い、次いでカルボジイミド化および/またはウレトジオン化し、電解液で膨潤させる方法
(ホ)イソシアネート基を有する重合性不飽和単量体、その他の重合体原料を電解液に溶解し、絶縁性多孔質薄膜に直接塗工・含浸させた後、重合反応を行い、次いでカルボジイミド化および/ウレトジオン化を行う方法
(ホ)イソシアネート基を有する重合性不飽和単量体、その他の重合体原料を電解液に溶解し、絶縁性多孔質薄膜に直接塗工・含浸させた後、重合反応および、カルボジイミド化および/ウレトジオン化を同時に行う方法
(へ)本発明の架橋剤、その他の重合体原料、電解質を絶縁性多孔質薄膜に直接塗工・含浸させた後、重合反応を行う方法、
(ト)本発明の架橋剤、その他の重合体原料を絶縁性多孔質薄膜に直接塗工・含浸させた後、重合反応を行い、電解液で膨潤させる方法
(チ)本発明の架橋剤、その他の重合体原料を電解液に溶解し、絶縁性多孔質薄膜に直接塗工・含浸させた後、重合反応を行う方法
等を上げることができる。
【0069】
本発明の電気化学素子(17)としては、例えば、アルカリ電池、リチウム一次電池、リチウム二次電池、湿式太陽電池、キャパシタ、エレクトロクロミック素子等の化学発光素子、液晶表示素子等と挙げることができる。
【0070】
本発明の表面修飾基材(18)、(19)において、基材としては、高分子に代表される有機基材、ガラス、セラミック、金属等の無機基材、有機材料と無機材料の複合材料等を用いることができる。基材の形状は、繊維、織物、編み物、不織布、板、棒、フィルム、シート、多孔性フィルムおよびシート並びに、所定の成形体のいずれであっても良い。
【0071】
本発明の表面修飾基材(18)において、基材の表面を重合体で被覆させる方法としては、基材に少なくとも本発明の架橋剤を含有する処理液を塗布し、次いで表面で重合させる方法、本発明の架橋剤を重合成分とする架橋重合体を含有する処理液を、基材に塗布し、次いで乾燥させる方法等が挙げられる。
【0072】
上記塗布方法としては、ディップコーティング、ロッドコーティング、ナイフコーティング、リバースロールコーティング、スクリーンコーティング、グラビアロールコーティング、スクリーン印刷コーティング、スプレーコーティング等を挙げることができる。
【0073】
該処理液に用いることができる媒体としては、水、塩化チオニル、塩化スルフリル、液体アンモニア等の無機溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオフェン、硫化ジエチル等の硫黄化合物、アセトニトリル、ジエチルアミン、アニリン等の窒素化合物、無水酢酸、無水酪酸等の酸無水物、アセタール、シクロヘキサノン等のケトン、エステル、フェノール、アルコール、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,3−ジオキソラン等のエーテル系化合物を使用することができるが、活性水素基を持たない溶媒を使用することが好ましい。これらの溶媒は、単独で使用しても、あるいは2種以上を混合して使用しても良い。
【0074】
本発明の表面修飾基材(18)に係わる重合方法としては、本発明の架橋重合体(10)で示したラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等の方法を用いることができる。
【0075】
本発明の表面修飾基材(19)に係わるグラフト処理の方法としては、例えばモノマーと重合開始剤を含む溶液に基材を浸漬した後に加熱する方法、基材にモノマーを塗布した後に活性光線を照射する方法、基材に活性光線を照射した後にモノマーを接触させる方法、増感剤とモノマーを含む溶液に基材を浸漬し、次いで活性光線を照射する方法等がある。活性光線としては、紫外線、放射線(α線、γ線、電子線、X線、中性子線)等を使用することができる。
【0076】
【実施例】
本発明の詳細を実施例で以下に具体的に説明するが、実施例のみに限定されるものではない。
【0077】
実施例1
N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)カルボジイミドの合成
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株))60gとp−ニトロフェノール1.5gと3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン1−オキシド60gとを、ジメチルカーボネート300mlに溶解し、窒素気流中で28時間加熱還流した。加熱還流後の反応液のGC/MASSスペクトルを測定し、生成したカルボジイミド化合物のGCピークを検出した。MASSスペクトルからは、カルボジイミド化合物(分子量266)に対応した分子イオンピーク;M+−1(265)を検出した。反応液を室温まで冷却後、ロータリーエバポレータで、35℃に加熱しながらジメチルカーボネートを減圧留去した。残留した油状物をジエチルエーテル600mlに溶解し、5質量%の水酸化ナトリウム水溶液100mlで3回洗浄後、ジエチルエーテル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別後、ロータリーエバポレータで、25℃に加熱しながらジエチルエーテルを減圧留去して目的のカルボジイミド化合物40gを油状物として得た。
【0078】
生成物のIRスペクトルデータを以下に示す。
IR(neat);ν(C=N=C)=2134cm−1
【0079】
IRスペクトルでは、原料のイソシアネート化合物のイソシアネート基の伸縮吸収;ν(N=C=O)=2260−1が消失していることから、原料のイソシアネート化合物が残留していないことを確認した。
【0080】
生成物のH−NMRスペクトルデータ(溶媒:CDCl)を表1に示す。
【0081】
【表1】
Figure 2005002079
【0082】
実施例2
N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物の合成
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株))60gと3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン1−オキシド0.3gとを、ジメチルカーボネート300mlに溶解し、窒素気流中で28時間加熱還流した。加熱還流後の反応液のGC/MASSスペクトルを測定し、生成したカルボジイミド化合物のGCピークを検出した。MASSスペクトルからは、カルボジイミド化合物(分子量266)に対応した分子イオンピーク;M+−1(265)を検出した。一方、生成したウレトジオンはGC中で熱分解するため、原料のイソシアネート化合物として検出される。反応液を室温まで冷却後、ロータリーエバポレータで、35℃に加熱しながらジメチルカーボネートを減圧留去した。残留した油状物をジエチルエーテル600mlに溶解し、5質量%の水酸化ナトリウム水溶液100mlで3回洗浄後、ジエチルエーテル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別後、ロータリーエバポレータで25℃に加熱しながらジエチルエーテルを減圧留去して目的のカルボジイミド化合物/ウレトジオン化合物の混合物45gを油状物として得た。
【0083】
生成物のIRスペクトルデータを以下に示す。
IR(neat);ν(C=N=C)=2134cm−1
【0084】
IRスペクトルでは、原料のイソシアネート化合物のイソシアネート基の伸縮吸収;ν(N=C=O)=2260−1が消失していることから、原料のイソシアネート化合物が残留していないことがわかる。
【0085】
生成物のH−NMRスペクトルデータ(溶媒:CDCl)を表2に示す。
【0086】
【表2】
Figure 2005002079
【0087】
カルボジイミド化合物とウレトジオン化合物の生成量比は、両者のNCH基の積分強度比から推定できる。カルボジイミド化合物生成量/ウレトジオン化合物生成量=2.3/1.7である。
【0088】
実施例3
N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物の合成
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株))60gと3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン1−オキシド0.05gとを、ジメチルカーボネート300mlに溶解し、窒素気流中で28時間、60℃で加熱した。加熱還流後の反応液のGC/MASSスペクトルを測定し、生成したカルボジイミド化合物のGCピークを検出した。MASSスペクトルからは、カルボジイミド化合物(分子量266)に対応した分子イオンピーク;M+−1(265)を検出した。一方、生成したウレトジオンはGC中で熱分解するため、原料のイソシアネート化合物として検出される。反応液を室温まで冷却後、ロータリーエバポレータで、35℃に加熱しながらジメチルカーボネートを減圧留去した。残留した油状物をジエチルエーテル600mlに溶解し、5質量%の水酸化ナトリウム水溶液100mlで3回洗浄後、ジエチルエーテル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別後、ロータリーエバポレータで25℃に加熱しながらジエチルエーテルを減圧留去して目的のカルボジイミド化合物/ウレトジオン化合物の混合物40gを油状物として得た。
【0089】
生成物のIRスペクトルデータ、およびH−NMRスペクトルのピーク位置(溶媒:CDCl)は、実施例2と同様であった。カルボジイミド化合物生成量/ウレトジオン化合物生成量=1.6/2.4である。
【0090】
実施例4
N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物の合成
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株))60gと3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン1−オキシド6.0gとを、ジメチルカーボネート300mlに溶解し、窒素気流中で28時間加熱還流した。加熱還流後の反応液のGC/MASSスペクトルを測定し、生成したカルボジイミド化合物のGCピークを検出した。MASSスペクトルからは、カルボジイミド化合物(分子量266)に対応した分子イオンピーク;M+−1(265)を検出した。一方、生成したウレトジオンはGC中で熱分解するため、原料のイソシアネート化合物として検出される。反応液を室温まで冷却後、ロータリーエバポレータで、35℃に加熱しながらジメチルカーボネートを減圧留去した。残留した油状物をジエチルエーテル600mlに溶解し、5質量%の水酸化ナトリウム水溶液100mlで3回洗浄後、ジエチルエーテル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別後、ロータリーエバポレータで25℃に加熱しながらジエチルエーテルを減圧留去して目的のカルボジイミド化合物/ウレトジオン化合物の混合物45gを油状物として得た。
【0091】
生成物のIRスペクトルデータ、およびH−NMRスペクトル位置(溶媒:CDCl)は、実施例2と同様であった。カルボジイミド化合物生成量/ウレトジオン化合物生成量=3.1/0.9である。
【0092】
実施例5
N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物の合成
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株))60gと3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン1−オキシド0.006gとを、ジメチルカーボネート300mlに溶解し、窒素気流中で28時間、45℃で加熱した。加熱還流後の反応液のGC/MASSスペクトルを測定し、生成したカルボジイミド化合物のGCピークを検出した。MASSスペクトルからは、カルボジイミド化合物(分子量266)に対応した分子イオンピーク;M+−1(265)を検出した。一方、生成したウレトジオンはGC中で熱分解するため、原料のイソシアネート化合物として検出される。反応液を室温まで冷却後、ロータリーエバポレータで、35℃に加熱しながらジメチルカーボネートを減圧留去した。残留した油状物をジエチルエーテル600mlに溶解し、5質量%の水酸化ナトリウム水溶液100mlで3回洗浄後、ジエチルエーテル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別後、ロータリーエバポレータで25℃に加熱しながらジエチルエーテルを減圧留去して目的のカルボジイミド化合物/ウレトジオン化合物の混合物40gを油状物として得た。
【0093】
生成物のIRスペクトルデータ、およびH−NMRスペクトル位置(溶媒:CDCl)は、実施例2と同様であった。カルボジイミド化合物生成量/ウレトジオン化合物生成量=0.4/3.6である。
【0094】
実施例6
N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオンと、N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)カルボジイミド/メタクリル酸付加物との混合物の合成
実施例2の方法で合成した、N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン/N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)カルボジイミド混合物10gとメタクリル酸1.1gと2,4−ジ−t−ブチルフェノール0.004gをジメチルカーボネート120mlに溶解し、室温で24時間攪拌した。ロータリーエバポレータを用いて反応液から溶媒を減圧留去し、生成物を油状物として得た。
【0095】
生成物のIRスペクトルをneatで測定したところ、カルボジイミド基の特性吸収;ν(C=N=C)=2134cm−1が消失していた。
【0096】
実施例7
N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン/水付加物の合成
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株))40gとp−ニトロフェノール4gをジメチルカーボネート200mlに溶解し、窒素気流中で24時間加熱還流した。ロータリーエバポレータを用いて反応液から溶媒を減圧留去した。残留物をジエチルエーテル200mlに溶解し、0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液50mlで8回洗浄して、p−ニトロフェノールを除いた。次いで、ジエチルエーテル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ロータリーエバポレータを用いてジエチルエーテルを減圧留去して無色の結晶を得た。これをジエチルエーテル150mlで洗浄、濾取して、N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン/水付加物10gを結晶として単離した。融点50〜60℃であった。
【0097】
生成物のIRスペクトルをKBr錠剤法で測定した。
ν(O−H)=3360cm−1、ν(C=O)=1720cm−1
【0098】
生成物のH−NMRスペクトルデータ(溶媒:CDCl)を表3に示す。
【0099】
【表3】
Figure 2005002079
【0100】
生成物の結晶についての加熱減量に関して、TGA測定を行った。その結果、室温から220℃での加熱減量が10.4%であることが判明した。これは、ウレトジオン化合物のカルボニル基に水分子が2個付加した構造(推定分子量;346)から水分子が2個分(分子量;18×2=36)脱離した場合の減量に相当する。(36/346=0.104)
【0101】
実施例8
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 99.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(商品名;V−60、和光純薬(株)製)0.5質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、白色の塊状架橋重合体を得た。架橋重合体10質量部を、γ−ブチロラクトン 10質量部に浸漬し、5時間静置した。架橋重合体は、γ−ブチロラクトンを吸収して膨潤し、ゲル状組成物となった。
【0102】
実施例9
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 99.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.5質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、白色の塊状架橋重合体を得た。架橋重合体10質量部を、アセトニトリル 10質量部に浸漬し、5時間静置した。架橋重合体は、アセトニトリルを吸収して膨潤し、ゲル状組成物となった。
【0103】
実施例10
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
実施例3で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 1.6/2.4) 99.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.5質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、白色の塊状架橋重合体を得た。架橋重合体10質量部を、ジメチルカーボネート 10質量部に浸漬し、4時間静置した。架橋重合体は、ジメチルカーボネートを吸収して膨潤し、ゲル状組成物となった。
【0104】
実施例11
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
実施例4で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 3.1/0.9) 99.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.5質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、白色の塊状架橋重合体を得た。架橋重合体10質量部を、キシレン 40質量部に浸漬し、10時間静置した。架橋重合体は、キシレンを吸収して膨潤し、ゲル状組成物となった。
【0105】
実施例12
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
実施例5で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 0.4/3.6) 99.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.5質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、白色の塊状架橋重合体を得た。架橋重合体10質量部を、ジエチルカーボネート 10質量部に浸漬し、5時間静置した。架橋重合体は、ジエチルカーボネートを吸収して膨潤し、ゲル状組成物となった。
【0106】
実施例13
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
実施例6で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン/N,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)カルボジイミド/メタクリル酸付加物との混合物 99.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.5質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、白色の塊状架橋重合体を得た。架橋重合体10質量部を、ジエチルカーボネート 10質量部に浸漬し、5時間静置した。架橋重合体は、ジエチルカーボネートを吸収して膨潤し、ゲル状組成物となった。
【00107】
実施例14
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
実施例7で得られたN,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン/水付加物 99.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.5質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、白色の塊状架橋重合体を得た。架橋重合体10質量部を、プロピレンカーボネート 10質量部に浸漬し、8時間静置した。架橋重合体は、プロピレンカーボネートを吸収して膨潤し、ゲル状組成物となった。
【0108】
実施例15
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
実施例1で得られたN、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 49.5質量部、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(商品名;NKエステル A−9300、新中村化学工業(株)製) 49.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 1.0質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、白色の塊状架橋重合体を得た。架橋重合体10質量部を、トルエン 10質量部に浸漬し、8時間静置した。架橋重合体は、トルエンを吸収して膨潤し、ゲル状組成物となった。
【0109】
実施例16
ゲル状組成物の調製
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 3質量部、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 7質量部をプロピレンカーボネート89.9質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.1質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、乳白色のゲル状組成物を得た。
【0110】
実施例17
ゲル状組成物の調製
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 1質量部、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(商品名;NKエステル A−9300、新中村化学工業(株)製) 0.5質量部、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 8.5質量部をプロピレンカーボネート 89.9質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.1質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、乳白色のゲル状組成物を得た。
【0111】
実施例18
ゲル状組成物の調製
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 3質量部、ポリエチレンオキサイド基含有アクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製) 7質量部、ジエチルカーボネート 89.9質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.1質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、透明のゲル状組成物を得た。
【0112】
実施例19
ゲル状組成物の調製
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 2質量部、ポリエチレンオキサイド基含有アクリレート(商品名;M−40G、新中村化学工業(株)製) 8質量部、ジエチルカーボネート 89.9質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.1質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間保持したところ、透明のゲル状組成物を得た。
【0113】
実施例20
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 10質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.1質量部をトルエン90質量部に溶解し、窒素雰囲気下、80℃で6時間保持して、重合体を得た。この反応液98.7質量部に、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部を添加し、90℃で5時間反応させて、白色のゲル状組成物を得た。該ゲル状組成物を100℃の真空乾燥機で12時間乾燥し、白色の架橋重合体を得た。
【0114】
実施例21
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 3質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130MA、共栄社化学(株)製)7質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部をジエチルカーボネート90質量部に溶解した。窒素雰囲気下、80℃に6時間保持して、共重合体含有反応液を得た。この反応液98.7質量部に、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部を添加し、90℃で5時間反応させて、透明なゲル状組成物を得た。該ゲル状組成物を130℃の真空乾燥機で12時間乾燥し、白色の架橋重合体を得た。
【0115】
実施例22
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 10質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.1質量部をトルエン90質量部に溶解し、窒素雰囲気下、80℃で6時間保持して、重合体を得た。この反応液93.7質量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート 5質量部、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部を添加し、90℃で5時間反応させて、白色のゲル状組成物を得た。該ゲル状組成物を100℃の真空乾燥機で12時間乾燥し、白色の架橋重合体を得た。
【0116】
実施例23
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
ジメチルメタイソプロペニルベンジルイソシアネート(商品名;TMI、シアナミド製)40質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.1質量部をトルエン59.9質量部に溶解し、窒素雰囲気下、80℃で6時間保持して、重合体を得た。この反応液99.2質量部に対して、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 0.8質量部を添加し、90℃で15時間反応させて、白色のゲル状組成物を得た。該ゲル状組成物を100℃の真空乾燥機で12時間乾燥し、白色の架橋重合体を得た。
【0117】
実施例24
架橋重合体およびゲル状組成物の調製
ジメチルメタイソプロペニルベンジルイソシアネート(商品名;TMI、シアナミド製)40質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.1質量部をトルエン59.9質量部に溶解し、窒素雰囲気下、80℃で6時間保持して、重合体を得た。この反応液89.2質量部に、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート 10質量部、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 0.8質量部を添加し、90℃で15時間反応させて、乳白色のゲル状組成物を得た。該ゲル状組成物を100℃の真空乾燥機で12時間乾燥し、白色の架橋重合体を得た。
【0118】
実施例25
イオン伝導性組成物の調製
下記構成で非水系電解液iを調製した。
六フッ化リン酸リチウム 12.7質量部
エチレンカーボネート 31.9質量部
ジエチルカーボネート 55.4質量部
【0119】
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 2質量部、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(商品名;NKエステル A−9300、新中村化学工業(株)製) 0.5質量部、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 7.5質量部を、非水系電解液i 89.8質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を添加した(反応液A)。反応液Aを窒素雰囲気下、80℃で4時間保持したところ、透明なイオン伝導性組成物を得た。このイオン伝導性組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、4.9×10−3S/cm(室温)であった。
【0120】
リチウム電池の作製と評価
コバルト酸リチウム20質量部、アセチレンブラック2質量部、PVDFのN−メチルピロリドン溶液(呉羽化学工業製、クレハKFポリマー L♯1120)18質量部、N−メチルピロリドン12質量部を混合して、アルミニウム箔上に塗布し、乾燥して、リチウムイオン二次電池用正極を得た。
【0121】
カーボン粉末20質量部、PVDFのN−メチルピロリドン溶液(呉羽化学工業製、クレハKFポリマー L♯1120)17.5質量部、N−メチルピロリドン12質量部を混合して、銅箔上に塗布し、乾燥して、リチウムイオン二次電池用負極を得た。
【0122】
正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Aを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は348mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は339mAhであった。
【0123】
実施例26
イオン伝導性組成物の調製
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 0.5質量部、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(商品名;NKエステル A−9300、新中村化学工業(株)製) 5質量部、ブチルアクリレート 4.5質量部を、非水電解液i 89.8質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を添加した(反応液B)。反応液Bを窒素雰囲気下、80℃に4時間保持して、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、4.2×10―S/cm(室温)であった。
【0124】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Bを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は362mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は355mAhであった。
【0125】
実施例27
イオン伝導性組成物の調製
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 1.5質量部、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 8.5質量部を、非水系電解液i 89.8質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を添加した(反応液C)。反応液Cを窒素雰囲気下、80℃で4時間保持したところ、透明なイオン伝導性組成物を得た。このイオン伝導性組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、5.1×10−3S/cm(室温)であった。
【0126】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Cを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は394mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は347mAhであった。
【0127】
実施例28
イオン伝導性組成物の調製
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 2.0質量部、ポリエチレンオキサイド基含有アクリレート(商品名;M−40G、新中村化学工業(株)製) 8.0質量部とを、非水系電解液i 89.8質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(商品名;V−59、和光純薬(株)製) 0.2質量部を添加した(反応液D)。反応液Dを窒素雰囲気下、80℃で4時間保持したところ、透明なイオン伝導性組成物を得た。このイオン伝導性組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、5.5×10−3S/cm(室温)であった。
【0128】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Dを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は438mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は390mAhであった。
【0129】
実施例29
イオン伝導性組成物の調製
実施例4で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 0.4/3.6) 2.0質量部、ポリエチレンオキサイド基含有アクリレート(商品名;M−20G、新中村化学工業(株)製) 8.0質量部とを、非水系電解液i 89.8質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(商品名;V−59、和光純薬(株)製) 0.2質量部を添加した(反応液E)。反応液Eを窒素雰囲気下、80℃で4時間保持したところ、透明なイオン伝導性組成物を得た。このイオン伝導性組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、5.3×10−3S/cm(室温)であった。
【0130】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Eを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は422mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は378mAhであった。
【0131】
実施例30
イオン伝導性組成物の調製
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 5質量部を、非水系電解液i 94.9質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(商品名;V−59、和光純薬(株)製) 0.1質量部を添加した(反応液F)。反応液Fを窒素雰囲気下、80℃で4時間保持したところ、白色のイオン伝導性組成物を得た。このイオン伝導性組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、5.3×10−3S/cm(室温)であった。
【0132】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Fを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は398mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は362mAhであった。
【0133】
実施例31
イオン伝導性組成物の調製
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 5質量部と、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130MA、共栄社化学(株)製) 5質量部とを、非水系電解液i 89.9質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(商品名;V−59、和光純薬(株)製) 0.1質量部を添加した(反応液G)。反応液Gを窒素雰囲気下、80℃で4時間保持したところ、透明なイオン伝導性組成物を得た。このイオン伝導性組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、5.7×10−3S/cm(室温)であった。
【0134】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Gを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は386mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は354mAhであった。
【0135】
実施例32
イオン伝導性組成物の調製
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 8質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;041MA、共栄社化学(株)製) 2質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を、非水電解液i 89.8質量部に溶解した。窒素雰囲気下、80℃に6時間保持して、共重合体含有反応液Hを得た。この反応液H 98.7質量部に、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部を添加し、90℃で5時間反応させて、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、4.5×10−3S/cm(室温)であった。
【0136】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、共重合体含有反応液H 98.7質量部に、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部を添加したものを注入した。セル缶を封じた後、80℃で7時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は338mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は277mAhであった。本実施例のリチウムポリマー二次電池は、電池内に3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド(触媒)が残存するため、実施例25〜31で得られたリチウムポリマー二次電池よりも、容量低下が大きかった。
【0137】
実施例33
イオン伝導性組成物の調製
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 3質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;041MA、共栄社化学(株)製) 7質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を、非水電解液iに89.8質量部に溶解した。窒素雰囲気下、80℃に6時間保持して、共重合体含有反応液Iを得た。この反応液I 97.7質量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート1質量部、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部を添加し、90℃で5時間反応させて、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、5.1×10−3S/cm(室温)であった。
【0138】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、共重合体含有反応液I 97.7質量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート 1質量部、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部を添加したものを注入した。セル缶を封じた後、80℃で7時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は362mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は275mAhであった。本実施例のリチウムポリマー二次電池は、電池内に3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド(触媒)が残存するため、実施例25〜31で得られたリチウムポリマー二次電池よりも、容量低下が大きかった。
【0139】
実施例34
イオン伝導性組成物の調製
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 10質量部、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部を、非水電解液iに88.5質量部に溶解し、90℃で5時間反応させて、イソシアネート基のカルボジイミド化および/またはウレトジオン化を行い、液温を室温に戻した後、さらに、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を添加して、反応液Jを得た。
【0140】
反応液Jを、窒素雰囲気下、80℃で6時間保持して、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、4.2×10−3S/cm(室温)であった。
【0141】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Jを注入した。セル缶を封じた後、80℃で5時間加熱して、リチウムポリマー電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は413mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は297mAhであった。本実施例のリチウムポリマー二次電池は、電池内に、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド(触媒)が残存するため、実施例25〜31で得られたリチウムポリマー二次電池よりも、容量低下が大きかった。
【0142】
実施例35
イオン伝導性組成物の調製
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製) 9質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130MA、共栄社化学(株)製)、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 1.3質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を添加して、反応液Kを得た。この反応液Kを、90℃で4時間反応させて、イソシアネート基のカルボジイミド化および/またはウレトジオン化およびラジカル重合を行い、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、4.1×10−3S/cm(室温)であった。
【0143】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Kを注入した。セル缶を封じた後、80℃で5時間加熱して、リチウムポリマー電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は413mAhであった。また、このリチウムポリマー二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は301mAhであった。本実施例のリチウムポリマー二次電池は、電池内に、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド(触媒)が残存するため、実施例25〜31で得られたリチウムポリマー二次電池よりも、容量低下が大きかった。
【0144】
実施例36
電気絶縁性薄膜とイオン伝導性組成物の一体化
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 2質量部、メチルメタクリレート8質量部、非水系電解液i 89質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 1質量部とを、均一混合した。該混合液に、ポリプロピレン製微多孔膜(15g/m、厚み50μm、空隙率67%)を含浸・絞液し、露点−80℃のアルゴン雰囲気下で、アルミ袋に入れ密封した後、90℃で2時間保持した後、室温まで冷却して、電気絶縁性薄膜とイオン伝導性組成物を一体化させた複合型ポリマー電解質を調製した。得られた複合型ポリマー電解質は、58g/m、厚み52μmであった。
【0145】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、上記複合型ポリマー電解質、負極を積層し、電池用セル缶に組み込み、セル缶を封じた。得られたリチウムポリマー電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は386mAhであった。また、このリチウムポリマー電池を80℃で2週間保存した後の容量は293mAhであった。
【0146】
実施例37
リチウム電池の作製と評価
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;MOI、昭和電工(株)製)10質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.1質量部を、テトラヒドロフラン 89.9質量部に溶解し、窒素雰囲気下、80℃で6時間保持して、重合反応を行った。この重合液を大量のメタノールに入れ、再沈を行い、白色の重合体の沈殿物を得た。100℃で真空乾燥を行った後、該重合体20質量部をトルエン80質量部に溶解し、重合体液Lを得た。
【0147】
重合体液Lに、ポリプロピレン製微多孔膜(15g/m、厚み50μm、空隙率67%)を含浸・絞液し、90℃で8時間真空乾燥を行った。ポリプロピレン微多孔膜の質量増加率は、31質量%であった。
【0148】
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、上記重合体付着ポリプロピレン微多孔膜、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ。次いで、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 5質量部と、非水電解液i 95質量部とからなる電解液を注入し、セル缶を封じた。セル缶を90℃で、8時間加熱して、リチウムポリマー電池を得た。得られたリチウムポリマー電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は352mAhであった。また、このリチウムポリマー電池を80℃で2週間保存した後の容量は246mAhであった。
【0149】
比較例1
イオン伝導性組成物の調製
ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製) 5質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;TMP−6EO−3A、共栄社化学(株)製) 5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部、非水電解液i 89.8質量部に溶解し、反応液aを得た。反応液aを窒素雰囲気下、80℃に6時間保持して、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で加熱したが、1日でゲルは崩壊した。
【0150】
リチウムポリマー電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液Bを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は385mAhであった。また、このリチウムポリマー電池を80℃で2週間保存した後の容量は193mAhであった。
【0151】
比較例2
イオン伝導性組成物の調製
ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製) 5質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;TMP−6EO−3A、共栄社化学(株)製) 5質量部、ジシクロヘキシルカルボジイミド 1質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部、非水電解液i 89質量部に溶解し、反応液bを得た。反応液bを窒素雰囲気下、80℃に6時間保持して、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で加熱したが、7日間でゲルは崩壊した。
【0152】
リチウムポリマー電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販リチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、反応液bを注入した。セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、リチウムポリマー二次電池を得た。得られたリチウムポリマー二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は371mAhであった。また、このリチウムポリマー電池を80℃で2週間保存した後の容量は198mAhであった。
【0153】
実施例25〜37と比較例1および2の結果から、本発明のイオン伝導性組成物は、カルボジイミド基およびまたは/ウレトジオン基の効果により、長期間安定であることが確認された。また、低分子カルボジイミドを用いた比較例2のイオン伝導性組成物よりも、カルボジイミド基およびまたは/ウレトジオン基が重合体中に存在する実施例のイオン伝導性組成物の方が長期間安定であり、またカルボジイミド基および/またはウレトジオン基を含有する本発明の架橋重合体は、電池の性能に悪影響を及ぼさないことが確認できた。
【0154】
実施例38
イオン伝導性組成物の調製
下記構成で非水系電解液iiを調製した。
(CNBF 18.1質量部
プロピレンカーボネート 81.9質量部
【0155】
実施例1で得られたN、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 2質量部、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(商品名;NKエステル A−9300、新中村化学工業(株)製) 2質量部、ブチルアクリレート 6質量部を、非水系電解液ii 89.8質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を添加し、反応液Mとした。反応液Mを窒素雰囲気下、80℃で4時間保持したところ、透明なイオン伝導性組成物を得た。このイオン伝導性組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、2.2×10−4S/cm(室温)であった。
【0156】
電気二重層キャパシタの作製と評価
非表面積が2000m/g、平均粒径が8μmの高活性活性炭80g、アセチレンブラック10g、及び12%濃度のPVDF溶液(溶媒:N−メチルピロリドン、呉羽化学工業製)100g、N−メチルピロリドン150gを混合して活性炭含有液を作製した。この液をアルミニウム箔上に塗布して、キャパシタ用電極を作製した。
【0157】
この電極と市販のセルロース製キャパシタ用セパレータ(厚み 50μm、密度 0.4g/cm)を積層し、角形セルに組み込んだ後、反応液Mを注入して、セル缶を封じた後、80℃で3時間加熱して、積層型の電機二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、18Fであった。この電気二重層キャパシタに3mmφの金属棒を突き刺したが、液漏れは無かった。また、80℃で2週間保存した後の容量は17Fであった。
【0158】
実施例39
イオン伝導性組成物の調製
実施例1で得られたN、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 2質量部、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;MOI、昭和電工(株)製) 8質量部とを、非水電解液ii 89.8質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を添加し、反応液Nとした。反応液Nを窒素雰囲気下、80℃に3時間保持して、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、2.0×10−4S/cm(室温)であった。
【0159】
電気二重層キャパシタの作製と評価
実施例38と同様に調製した電気二重層キャパシタ用電極と市販のキャパシタ用セパレータを積層し、角形セルに組み込んだ後、反応液Nを注入して、セル缶を封じた後、80℃で3時間加熱して、積層型電気二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、19Fであった。この電気二重層キャパシタに3mmφの金属棒を突き刺したが、液漏れは無かった。また、80℃で2週間保存した後の容量は、17Fであった。
【0160】
実施例40
イオン伝導性組成物の調製
実施例3で得られたN、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物 2質量部、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;MOI、昭和電工(株)製) 8質量部とを、非水電解液ii 89.8質量部に溶解し、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部を添加し、反応液Oとした。反応液Oを窒素雰囲気下、80℃に4時間保持して、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。また、このイオン伝導性ゲル状組成物のイオン伝導度は、2.1×10−4S/cm(室温)であった。
【0161】
電気二重層キャパシタの作製と評価
実施例38と同様に調製した電気二重層キャパシタ用電極と市販のキャパシタ用セパレータを積層し、角形セルに組み込んだ後、反応液Oを注入して、セル缶を封じた後、80℃で4時間加熱して、積層型電気二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、19Fであった。この電気二重層キャパシタに3mmφの金属棒を突き刺したが、液漏れは無かった。また、80℃で2週間保存した後の容量は、18Fであった。
【0162】
実施例41
不織布の製造
フィブリル化セルロース 10質量部、少なくとも一部が繊維径1μm以下のフィブリル化ポリエチレン繊維 20質量部、繊度0.1dtex、繊維長3mm、融点255℃のポリエステル繊維 40質量部、繊度0.8dtex、繊維長10mmのポリプロピレン/ポリエチレン芯鞘短繊維 30質量部を分散助剤と共にパルパーを用いて水中に分散し、次いで水で所定濃度に希釈してスラリーを調製した。このスラリーから、円網抄紙機を用いて、坪量30g/m、厚み80μmの湿式不織布を作製した。この湿式不織布に対して、180℃で熱カレンダー処理を行った。得られた不織布は、坪量30g/m、厚さ50μm、密度0.59g/cmであった。
【0163】
不織布とイオン伝導性組成物の一体化
実施例2で得られたN、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 10質量部、非水系電解液ii 89質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 1質量部とを、均一に混合した。該混合液に、上記不織布を含浸・絞液し、露点−80℃のアルゴン雰囲気下で、アルミ袋に入れ密封した後、90℃で2時間保持した後、室温まで冷却して、不織布とイオン伝導性組成物を一体化させた複合型ポリマー電解質を調製した。得られた複合型ポリマー電解質は、97g/m、厚み53μmであった。
【0164】
電気二重層キャパシタの作製と評価
実施例38と同様に調製した電気二重層キャパシタ用電極と上記複合型ポリマー電解質を積層し、角形セルに組み込んだ後、セル缶を封じ、積層型電気二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、17Fであった。80℃で2週間保存した後の容量は、16Fであった。
【0165】
実施例42
電気二重層キャパシタの作製と評価
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(商品名;カレンズMOI、昭和電工(株)製)4質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130MA、共栄社化学(株)製)6質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.1質量部を、テトラヒドロフラン 89.9質量部に溶解し、窒素雰囲気下、80℃で6時間保持して、重合反応を行った。この重合液を大量のメタノールに入れ、再沈を行い、白色の重合体の沈殿物を得た。100℃で真空乾燥を行った後、該重合体20質量部をトルエン80質量部に溶解し、重合体液Pを得た。
【0166】
重合体液Pに、実施例41で得られた上記不織布を含浸・絞液し、90℃で8時間真空乾燥を行った。不織布の質量増加率は、37質量%であった。
【0167】
実施例38と同様に調製した電気二重層キャパシタ用電極と上記重合体付着不織布を積層し、角形セルに組み込んだ後、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド 3質量部と、ヘキサメチレンジイソシアネート2質量部と、非水電解液ii 95質量部とからなる電解液を注入し、セル缶を封じた後、90℃で7時間加熱して、積層型電気二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、17Fであった。この電気二重層キャパシタに3mmφの金属棒を突き刺したが、液漏れは無かった。また、80℃で2週間保存した後の容量は、16Fであった。
【0168】
比較例3
イオン伝導性組成物の調製
ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製) 5質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;TMP−6EO−3A、共栄社化学(株)製) 5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部、非水電解液ii 89.8質量部に溶解し、反応液cを得た。反応液cを窒素雰囲気下、80℃に6時間保持して、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で加熱したが、10日目に電解液の浸みだしが確認された。
【0169】
実施例38と同様に調製した電気二重層キャパシタ用電極と市販のキャパシタ用セパレータを積層し、角形セルに組み込んだ後、反応液cを注入して、セル缶を封じた後、80℃で7時間加熱して、積層型電気二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、18Fであった。この電気二重層キャパシタに3mmφの金属棒を突き刺したが、液漏れは無かった。また、80℃で2週間保存した後の容量は、13Fであった。
【0170】
比較例4
イオン伝導性組成物の調製
ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製) 5質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;TMP−6EO−3A、共栄社化学(株)製) 5質量部、ジシクロヘキシルカルボジイミド 3質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.2質量部、非水電解液ii 86.8質量部に溶解し、反応液dを得た。反応液dを窒素雰囲気下、80℃に6時間保持して、透明なイオン伝導性ゲル状組成物を得た。このイオン伝導性ゲル状組成物を密閉容器に入れ、80℃で加熱したが、14日間ゲルの崩壊は見られなかった。
【0171】
実施例38と同様に調製した電気二重層キャパシタ用電極と市販のキャパシタ用セパレータを積層し、角形セルに組み込んだ後、反応液dを注入して、セル缶を封じた後、80℃で7時間加熱して、積層型電気二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、19Fであった。この電気二重層キャパシタに3mmφの金属棒を突き刺したが、液漏れは無かった。また、80℃で2週間保存した後の容量は、9Fであった。
【0172】
実施例38〜42と比較例3および4の結果から、本発明のイオン伝導性組成物は、カルボジイミド基およびまたは/ウレトジオン基の効果により、長期間安定であることが確認された。また、低分子カルボジイミドを添加した比較例4のイオン伝導性組成物よりも、カルボジイミド基およびまたは/ウレトジオン基が重合体として存在する実施例のイオン伝導性組成物の方が長期間安定であり、またカルボジイミド基および/またはウレトジオン基を含有する本発明の架橋重合体は、電気二重層キャパシタの性能に悪影響を及ぼさないことが確認できた。
【0173】
実施例43
【0174】
イオン伝導性組成物の調製
下記構成で非水電解液iiiを調製した。
フタル酸テトラメチルアンモニウム 24.07質量部
γ−ブチロラクトン 75.93質量部
【0175】
実施例4で得られたN、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 3.1/0.9) 5質量部、非水電解液iii 94.5質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル) 0.5質量部均一に混合し、反応液Qとした。反応液Qを窒素雰囲気下、80℃で4時間保持したところ、白濁のイオン伝導性組成物を得た。このイオン伝導性組成物を密閉容器に入れ、80℃で14日間加熱したが、ゲルの崩壊は確認されなかった。
【0176】
アルミ電解キャパシタの作製と評価
厚さ0.05mm、エッチング孔の直径1〜5μmのアルミニウム箔で作られた電極の片面に陽極用コネクタをスポット溶接した後、90℃の温度に保たれたホウ酸用水溶液(濃度80g/l)に浸漬し、30Aの電流で15分間、アルミニウム箔面を酸化して、酸化アルミニウム誘電体層を形成し、電解キャパシタ用陽極を作製した。厚さ0.05mm、エッチング孔の直径1〜5μmのアルミニウム箔で作られた電極の片面に陰極用コネクタをスポット溶接することで、電解キャパシタ用陰極を作製した。
【0177】
膜厚30μmのアルミ電解キャパシタ用セルロース製セパレータを陽極の誘電体層上に配置し、陰極と合わせて巻取った後、電解キャパシタ用セル内に挿入し、反応液Qを注入し、セルを封じた。次いで、80℃で3時間加熱し、反応液Qをの重合反応を行った。得られたアルミ電解キャパシタの静電容量は、203μFであった。また、このアルミ電解キャパシタを80℃で2週間保存した後の静電容量は195μFであった。
【0178】
実施例44
架橋重合体分散液の調製とその塗布品の作製
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 10質量部、ポリエチレンオキサイド基含有アクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製)、 39質量部、トルエン 150質量部に、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)1質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間、強制撹拌して、乳白色の重合体溶液を得た。該重合体溶液に市販のポリエチレンシート(厚さ 200μm)を浸漬した後、90℃で2時間、真空乾燥し、カルボジイミド基/ウレトジオン基含有重合体で被覆されたシートを得た(重量増加率 5.8質量%)。
【0179】
実施例45
グラフト重合フィルムの作製
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 50質量部、光重合開始剤(商品名;IRGACURE 651、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 0.1質量部、トルエン 49.9質量部とからなる処理液に、市販のポリエチレンシート(厚み 200μm)を浸漬したあと、脱酸素下で低圧水銀灯を用いて、低波長紫外線を1分間照射し、次いで90℃で2時間、真空乾燥して、グラフト重合による表面処理を施したシートを得た。グラフト重合による重量増は、11.8質量%であった。
【0180】
実施例46
グラフト重合多孔質膜の作製
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 8質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製) 22質量部、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(商品名;NKエステル A−9300、新中村化学工業(株)製) 2質量部、ポリエチレンオキサイド基含有アクリレート(商品名;M−40G、新中村化学工業(株)製) 18質量部、トルエン 49質量部に、光重合開始剤(商品名;IRGACURE 651、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ) 1質量部を添加し、市販のリチウム電池用セパレータ(ポリエチレン微多孔膜、空隙率60%、膜厚25μm)を浸漬した後、脱酸素下で低圧水銀灯を用いて低波長紫外線を1分間照射し、次いで90℃で2時間、真空乾燥し、グラフト重合による表面処理を施したリチウム電池用セパレータを得た。グラフト重合による重量増は、8.9質量%であった。
【0181】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、上記グラフト重合による表面処理を施したリチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、非水電解液iを注入し、セル缶を封じて、リチウムイオン二次電池を得た。得られたリチウムイオン二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は450mAhであった。また、このリチウムイオン二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は435mAhであった。
【0182】
比較例5
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、市販のリチウム電池用セパレータ(ポリエチレン微多孔膜、空隙率60%、膜厚25μm)、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、非水電解液iを注入し、セル缶を封じて、リチウムイオン二次電池を得た。得られたリチウムイオン二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は450mAhであった。また、このリチウムイオン二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は410mAhであった。
【0183】
比較例6
グラフト重合多孔質膜の作製
ポリエチレンオキサイド基含有アクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製) 25質量部、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(商品名;NKエステル A−9300、新中村化学工業(株)製)5質量部、ポリエチレンオキサイド基含有アクリレート(商品名;M−40G、新中村化学工業(株)製) 19質量部、トルエン 49質量部に、光重合開始剤(商品名;IRGACURE 651、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ) 1質量部を添加し、市販のリチウム電池用セパレータ(ポリエチレン微多孔膜、空隙率60%、膜厚25μm)を浸漬した後、脱酸素下で低圧水銀灯を用いて低波長紫外線を1分間照射し、次いで90℃で2時間、真空乾燥し、グラフト重合による表面処理を施したリチウム電池用セパレータを得た。グラフト重合による重量増は、7.5質量%であった。
【0184】
リチウム電池の作製と評価
実施例25と同様の方法で調製したリチウム電池用正極および負極を用いて、正極、上記グラフト重合による表面処理を施したリチウム電池用セパレータ、負極を積層し、電池用セル缶に組み込んだ後、非水電解液iを注入し、セル缶を封じて、リチウムイオン二次電池を得た。得られたリチウムイオン二次電池に対して、0.1Cで充放電を行ったところ、容量は450mAhであった。また、このリチウムイオン二次電池を80℃で2週間保存した後の容量は203mAhであった。
【0185】
実施例46と、比較例5および6との比較から、カルボジイミド基を有する重合性不飽和基含有単量体を用いてグラフト重合による表面処理を施したリチウム電池用セパレータを用いてなるリチウムイオン二次電池は、市販の電池用セパレータや、ポリアルキレンオキサイド基を有する重合性不飽和基含有単量体のみをグラフト重合した電池用セパレータを用いてなるリチウムイオン二次電池と比較して、高温保存時で電池容量が低下しにくいことを確認した。
【0186】
実施例47
架橋重合体分散液の調製とセパレータの作製
実施例5で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 0.4/3.6) 10質量部、ポリエチレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;130A、共栄社化学(株)製) 39質量部、トルエン 150質量部に、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)1質量部を添加し、窒素雰囲気下、80℃で3時間、強制撹拌して、乳白色の重合体溶液を得た。該重合体溶液に市販のセルロース含有キャパシタ用セパレータ(厚さ 50μm、密度 0.4g/cm)を浸漬した後、90℃で2時間、真空乾燥し、カルボジイミド基/ウレトジオン基含有重合体で被覆されたキャパシタ用セパレータを得た(重量増加率 5.4質量%)。
【0187】
電気二重層キャパシタの作製と評価
実施例38と同様に調製した電気二重層キャパシタ用電極と上記カルボジイミド基/ウレトジオン基含有重合体で被覆されたキャパシタ用セパレータを積層し、角形セルに組み込んだ後、非水系電解液iiを注入して、セル缶を封じ、積層型電気二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、21Fであった。80℃で2週間保存した後の容量は、18Fであった。
【0188】
比較例7
実施例38と同様に調製した電気二重層キャパシタ用電極と市販のキャパシタ用セパレータ(厚み 50μm、密度 0.4g/cm)を積層し、角形セルに組み込んだ後、非水系電解液iiを注入して、セル缶を封じ、積層型電気二重層キャパシタを得た。電気二重層キャパシタの静電容量は、21Fであった。80℃で2週間保存した後の容量は、16Fであった。
【0189】
実施例47と、比較例7との比較から、カルボジイミド基およびまたは/ウレトジオン基を有する架橋重合体で表面処理を施したセパレータを用いてなる電気二重層キャパシタは、市販の電気二重層キャパシタ用セパレータを用いてなる電気二重層キャパシタと比較して、高温保存時で容量が低下しにくいことを確認した。
【0190】
実施例48
架橋重合体水分散液の調製
実施例1で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド 100質量部、ポリアルキレンオキサイド基含有メタクリレート(商品名;041MA、共栄社化学(株)製) 45質量部、ブチルアクリレート50質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)5質量部を2−ブタノン800質量部に溶解し、窒素雰囲気下、80℃で6時間反応させて、乳白色の架橋共重合体分散液を得た。この分散液に蒸留水400質量部を添加し、次いで2−ブタノンを減圧除去して、カルボジイミド基を有する架橋重合体の水分散液を得た。
【0191】
実施例49
架橋重合体水分散液の調製
実施例2で得られたN,N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)カルボジイミド/N、N′−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ウレトジオン混合物(モル組成比 2.3/1.7) 40質量部、実施例7で得られたN,N′−ビス(2−メタクロイルオキシエチル)ウレトジオン/水付加物 57質量部、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)3質量部を2−ブタノン900質量部に溶解し、窒素雰囲気下、80℃で6時間反応させて、乳白色の架橋共重合体分散液を得た。この分散液に蒸留水400質量部を添加し、次いで2−ブタノンを減圧除去して、カルボジイミド基を有する架橋重合体の水分散液を得た。
【0192】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明によれば、カルボジイミド基および/またはウレトジオン基と、重合性不飽和炭化水素基が同一分子内に共存する架橋剤を簡便な方法で提供できる。この化合物は、架橋剤として使用でき、高耐久性を有する架橋重合体、ゲル状組成物、表面修飾基材を提供することができる。該架橋重合体を用いたイオン伝導性組成物は、劣化しにくいために、長期間安定に作動する電気化学素子を提供することもできる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel carbodiimide compound or uretdione compound having an unsaturated double bond in the molecule, a compound derived from these compounds, a crosslinking agent comprising the compound, a crosslinked polymer using the crosslinking agent, The present invention relates to a gel composition, an ion conductive composition, and an electrochemical device containing the ion conductive composition.
[0002]
[Prior art]
Resins having ester bonds, such as polyacrylic resins and polyester resins, are resins that are widely used in the fields of paints, decorative boards, industrial equipment, housing base materials, electronic materials, and the like. However, since these resins have many ester bonds in the molecule, when used for a long time under harsh conditions such as high temperature and high humidity, the molecular weight is low due to hydrolysis reaction of ester bonds with water. descend. Moreover, since the carboxyl group produced by hydrolysis further promotes the hydrolysis reaction, it has durability problems such as a decrease in resin strength and generation of cracks.
[0003]
In recent years, electrochemical devices such as secondary batteries, capacitors, and electrochromic display devices are rapidly increasing in performance and capacity. Electrochemical elements are roughly classified into elements using aqueous electrolytes and elements using non-aqueous electrolytes. When moisture is mixed inside, there is a problem that the performance of the element using the non-aqueous electrolyte is lowered (for example, Patent Document 1).
[0004]
For electrochemical devices, in order to increase safety, polymer electrolytes such as all solid electrolytes and gel electrolytes in which an electrolytic solution is solidified have been proposed. As a polymer electrolyte, a polymer having a polyalkylene oxide group as a structural unit is known. However, an electrolyte based on a polymer having these polyalkylene oxide groups has a problem that it is decomposed and deteriorated by an acid generated by a reaction between moisture and an electrolyte salt.
(For example, refer nonpatent literature 1, patent documents 2-3)
[0005]
Thus, in order to suppress the problem that the performance of the electrochemical element is degraded by water or the resin is decomposed by water or acid, for example, a cross-linking agent having a 6-membered ring at the center of the skeleton is used. Attempts have been made to improve the initial mechanical strength of the resin (for example, Patent Document 4). Since such a crosslinking agent has an ester bond and an alkylene oxide group, the resin is eventually decomposed. Moreover, since the compound which has a 6-membered ring has a high viscosity, there also exists a problem that it is difficult to handle.
[0006]
A carbodiimide compound is used as another method for suppressing the degradation of the performance of the electrochemical element and the decomposition of the resin (for example, Patent Document 5). The carbodiimide compound has a dehydrating ability and a function of suppressing degradation of the resin by reacting with active hydrogen groups generated by decomposition of the resin to regenerate the resin.
[0007]
However, the low-molecular carbodiimide compound has a problem that it is liberated from the resin and adversely affects the electrochemical reaction in the electrochemical element.
[0008]
Therefore, in order to fix the carbodiimide group in the resin, a crosslinking agent having a carbodiimide group in the molecule has been developed. For example, a method of once converting a polyfunctional isocyanate compound into a high molecular weight polycarbodiimide compound, and then adding a group having a polymerizable unsaturated hydrocarbon group to the isocyanate group remaining at the terminal of the polycarbodiimide compound (Patent Documents 6 to 8) ), A method of converting a monofunctional isocyanate compound having a polymerizable unsaturated hydrocarbon group into a crosslinking agent by carbodiimidizing between two molecules (Patent Document 9). However, the former method has a technical problem that the reaction is non-uniform and it is difficult to control the molecular weight of the crosslinking agent, and the latter method cannot synthesize an acrylic crosslinking agent having a high polymerization rate.
[0009]
[Non-Patent Document 1]
Advanced Materials, 10, 439 (1998)
[Patent Document 1]
JP 2002-280062 A (2nd page)
[Patent Document 2]
WO96 / 08051 (pages 2-9)
[Patent Document 3]
Japanese Patent Publication No. 5-74195 (2nd page)
[Patent Document 4]
Japanese Patent No. 3328262 (pages 1 to 3)
[Patent Document 5]
Japanese Patent No. 3348343 (pages 1 and 2)
[Patent Document 6]
JP-A-9-309871 (page 2)
[Patent Document 7]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 2000-128928 (second page)
[Patent Document 8]
JP-A-9-136869 (2nd page)
[Patent Document 9]
JP-A-9-124582 (2nd page)
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a cross-linking agent having a functional group having a function capable of suppressing deterioration of a resin and maintaining mechanical strength and having a high polymerization rate. Further, a highly stable crosslinked polymer obtained by using the crosslinking agent, a gel composition using the crosslinked polymer, an ion conductive composition, and an electrochemical element using the ion conductive composition Another object is to provide a surface-modified substrate.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have invented the following.
(1) A carbodiimide compound represented by the following general formula [I].
[0012]
[Chemical 8]
Figure 2005002079
[0013]
[In the general formula [I], R1Represents a hydrogen atom or an alkyl group, and l represents an integer of 2 to 6. ]
(2) A uretdione compound represented by the following general formula [II].
[0014]
[Chemical 9]
Figure 2005002079
[0015]
[In the general formula [II], R2Represents a hydrogen atom or an alkyl group, and m represents an integer of 2 to 6. ]
(3) A compound represented by the following general formula [III].
[0016]
[Chemical Formula 10]
Figure 2005002079
[0017]
[In the general formula [III], R3Represents a hydrogen atom or an alkyl group, n represents an integer of 2 to 6, r represents an integer of 0 to 5, and Q represents a divalent linking group. ]
(4) A compound represented by the following general formula [IV].
[0018]
Embedded image
Figure 2005002079
[0019]
[In the general formula [IV], R4Represents a hydrogen atom or an alkyl group, and p represents an integer of 2 to 6. ]
[0020]
(5) An isocyanate compound represented by the general formula [VI] is produced by carrying out a carbodiimidization or uretdione reaction in the presence of nitrophenol and a carbodiimidization catalyst, and then washing and removing the nitrophenol with a basic aqueous solution. The compound according to (1) or (2) above, wherein
[0021]
Embedded image
Figure 2005002079
[0022]
[In the general formula [VI], R6Represents a hydrogen atom or an alkyl group, and q represents an integer of 2 to 6. ]
[0023]
(6) A crosslinking agent containing at least one compound selected from the compounds represented by the general formulas [I] to [IV].
(7) The crosslinking agent as described in (6) above, wherein the content of the compound represented by the general formula [I] is 1 to 100 mol%.
(8) The crosslinking agent as described in (6) above, wherein the content of the compound represented by the general formula [II] is 1 to 100 mol%.
(9) The crosslinking agent according to any one of (6) to (8), further comprising a compound represented by the general formula [V].
[0024]
Embedded image
Figure 2005002079
[0025]
[In the general formula [V], R5Represents a hydrogen atom or an alkyl group. ]
[0026]
(10) A crosslinked polymer obtained by polymerizing the crosslinking agent according to any one of (6) to (9) as at least one polymerization component as one component of the polymerization component.
[0027]
(11) A crosslinked polymer obtained by polymerizing a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group to carbodiimidize and / or uretdione the isocyanate group.
(12) A carbodiimide comprising the isocyanate group of a polymer obtained by polymerizing a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group, and an isocyanate group of a compound containing two or more isocyanate groups in the molecule. A cross-linked polymer obtained by forming and / or converting into uretdione.
(13) The compound according to (11) or (12) above, wherein the compound containing a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group is a compound represented by the general formula [VI] Cross-linked polymer.
[0028]
(14) A gel-like composition comprising the crosslinked polymer according to any one of (10) to (13) above.
[0029]
(15) An ion conductive composition comprising the crosslinked polymer according to any one of (10) to (13) above.
(16) The ion conductive composition as described in (15) above, wherein the electrically insulating porous thin film and the ion conductive composition are integrated.
(17) An electrochemical element comprising the ion conductive composition according to (15) or (16).
[0030]
(18) A surface-modified base material, wherein the surface is coated with a crosslinked polymer obtained by polymerizing the crosslinking agent according to any one of (6) to (9) as at least one polymerization component.
(19) A surface-modified base material, wherein one or more compounds represented by the general formulas [I] to [IV] are graft-polymerized.
[0031]
In the present invention, the compounds represented by the general formulas [I], [II], [III], and [IV] are obtained by reacting an isocyanate compound having a polymerizable unsaturated hydrocarbon group as a substituent in the presence of a specific catalyst. Can be easily synthesized. Since these compounds have a polymerizable unsaturated hydrocarbon group having high reactivity, a crosslinked polymer can be easily produced.
[0032]
The carbodiimide group is known to act as a dehydrating agent and supplements moisture that hydrolyzes the ester group in the resin to suppress deterioration of the resin. Moreover, it has high reactivity with respect to an active hydrogen group typified by a carboxyl group generated by hydrolysis of an ester group or the like, and by capturing this, acceleration of the hydrolysis reaction can be effectively prevented.
[0033]
A uretdione group is a functional group in which an isocyanate group is dimerized, and is decomposed into an isocyanate group by thermal stimulation or the like. Isocyanate groups can also react with water, hydroxyl groups, carboxyl groups and the like to trap them, so that hydrolysis degradation of the resin can be prevented. However, because the reactivity of the isocyanate group itself is high, it is usually necessary to incorporate it into the cross-linking agent molecule while maintaining the reaction activity of the isocyanate in a low dew point environment or an environment where only an inert compound with the isocyanate group exists. It will be limited to. In the present invention, reaction conditions for carbodiimidization and / or uretdioneization of the isocyanate group of an isocyanate compound having a polymerizable unsaturated hydrocarbon group have been found, and a novel crosslinking agent has been provided.
[0034]
In addition, it is known that a carbodiimide group causes a chemical reaction with a carboxyl group and a stable bond is generated. Therefore, once a carbodiimide compound having a polymerizable functional group is synthesized and then this compound is reacted with a carboxylic acid having a polymerizable functional group, a more multifunctional crosslinking agent can be synthesized.
[0035]
Furthermore, it came to synthesize | combine the crosslinking agent which is a water addition product to the uretdione body by making the isocyanate compound which has a polymerizable unsaturated hydrocarbon group react under specific conditions.
[0036]
Since the crosslinking agent containing one or more of these compounds represented by the general formulas [I] to [IV] has a reactive group such as a carbodiimide group, a uretdione group, and a hydroxyl group, It has been found that the crosslinked polymer of the present invention obtained by polymerizing the agent is suppressed from deterioration of the resin. For this reason, the present inventors have found that the crosslinked polymer of the present invention can be usefully used in the fields of paints, decorative boards, industrial equipment, housing base materials, electronic materials and the like.
[0037]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0038]
In the present invention, it is preferable to use an organic phosphorus compound or a phenol compound as a catalyst for synthesizing the crosslinking agent.
[0039]
Specific examples of the organophosphorus compound include the following. For example, 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide, 3-methyl-1-ethyl-2-phospholene-1-oxide, 1,3-dimethyl-2-phospholene-1-oxide, 1- Mention of phosphorene oxides such as phenyl-2-phospholene 1-oxide, 1-ethyl-2-phospholene-1-oxide, 1-methyl-2-phospholene-1-oxide and their double bond isomers Can do.
[0040]
As the phenol compound, a phenol compound having a relatively low pH hydroxyl group such as p-nitrophenol, o-nitrophenol, m-nitrophenol and the like is preferable.
[0041]
Catalysts for uretdioneization (dimerization) include tertiary organic phosphines such as tributylphosphine and trioctylphosphine, peralkylated aminos such as trisdimethylaminophosphine, trisdiethylaminophosphine, trisdipropylaminophosphine and trisdibutylaminophosphine. Phosphine, substituted pyridine, substituted imidazole, antimony pentafluoride, boron trifluoride and the like can also be used.
[0042]
Depending on the catalyst, the carbodiimidization reaction and / or uretdioneization reaction (dimerization reaction), and depending on the reaction conditions, the trimerization reaction proceeds to form a crosslinking agent. The catalyst is preferably added in an amount of 0.01 to 10% by mass relative to the starting isocyanate compound. Among these, 0.1 to 1% by mass is particularly preferable. When the amount used is too small, the rate of the cross-linking agent forming reaction is slowed and the yield is lowered. On the other hand, when the amount used is too large, the amount of the catalyst remaining in the product cannot be ignored, which adversely affects the resin physical properties of the crosslinked polymer obtained by polymerizing the crosslinking agent.
[0043]
In the present invention, the solvent used for the carbodiimidization reaction and / or uretdiionization reaction includes aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene, ethers such as tetrahydrofuran, 1,4-dioxane and 1,3-dioxolane, dimethyl Carbonate esters such as carbonate, diethyl carbonate, ethylene carbonate, propylene carbonate, esters such as ethyl acetate and butyl acetate, ketones such as acetone and 2-butanone, acetonitrile, chloroform, dimethylformamide, etc. do not contain active hydrogen atoms Various organic solvents can be used. Among these, carbonic acid esters are organic solvents having a relatively high dielectric constant, and are particularly excellent in that the reaction proceeds rapidly.
[0044]
About reaction temperature, although it can implement at 40 to 200 degreeC, the range of 60 to 130 degreeC is preferable among these. When the reaction temperature is low, the reaction rate is low and a long time is required for the reaction, which is not practical from the viewpoint of synthesis. If the reaction temperature is too high, thermal polymerization of the polymerizable unsaturated hydrocarbon group in the molecule occurs, so that the crosslinking agent is thermally denatured.
[0045]
In the present invention, the carbodiimidization reaction and / or uretdiionization reaction may be carried out in the presence of a thermal polymerization inhibitor of a polymerizable unsaturated hydrocarbon group. Examples of the thermal polymerization inhibitor include hydroquinone, p-methoxyphenol, cresol, t-butylcatechol, 3,5-di-t-butyl-4-hydroxytoluene, 2,2'-methylenebis (4-methyl- 6-t-butylphenol), 2,2'-methylenebis (4-ethyl-6-t-butylphenol), 4,4'-thiobis (3-methyl-6-t-butylphenol), o-nitrophenol, m- Phenol compounds such as nitrophenol, p-nitrophenol, 2,4-dinitrophenol, 2,5-dinitrophenol, thioethers such as phenothiazine, distearyl thiodipropionate, p-phenylenediamine, 4-aminodiphenylamine, N, N'-diphenyl-p-phenylenediamine, Ni-propi -N'-phenyl-p-phenylenediamine, N- (1,3-dimethylbutyl) -N'-phenyl-p-phenylenediamine, N, N'-di-2-naphthyl-p-phenylenediamine, diphenylamine, Amine compounds such as N-phenyl-β-naphthylamine, 4,4′-dicumyl-diphenylamine, 4,4′-dioctyl-diphenylamine, N-nitrosodiphenylamine, N-nitrosophenylnaphthylamine, N-nitrosodinaphthylamine, p- Nitroso compounds such as nitrosophenol, nitrosobenzene, p-nitrosodiphenylamine, α-nitroso-β-naphthol, ammonium nitrite, sodium nitrite, potassium nitrite, copper nitrite, iron nitrite, trimethylammonium nitrite, n-nitrite Hexyl, nitrous acid 1-o Nitrite and esters such as chill, piperidine-1-oxyl, pyrrolidine-1-oxyl, 2,2,6,6-tetramethyl-4-oxopiperidine-1-oxyl, 2,2,6,6-tetramethyl Nitroxide such as piperidine-1-oxyl, copper dimethyldithiocarbamate, copper diethyldithiocarbamate, copper dibutyldithiocarbamate, copper acetate, copper salicylate, copper thiocyanate, copper nitrate, copper chloride, etc., chromium acetate, chromium oxide, etc. Chromium compounds, thiourea, 1,3-dimethylthiourea, 1,3-diethylthiourea, 1,3-di-i-propylthiourea, 1,3-dibutylthiourea, thiourea compounds such as dimethylolthiourea, iodine Lithium iodide, sodium iodide, potassium iodide, cesium iodide, calcium iodide, titanium iodide, etc. And bromides such as lithium bromide, lithium bromide, sodium bromide, potassium bromide and cesium bromide. These polymerization inhibitors may be used alone or in combination of two or more. The amount used is preferably 0.01 to 20% by mass relative to the isocyanate compound.
[0046]
In the present invention, o-nitrophenol, m-nitrophenol, p-nitrophenol, 2,4-dinitrophenol, and 2,5-dinitrophenol can be suitably used as the thermal polymerization inhibitor. These nitrophenol compounds can be easily extracted and removed by washing with a basic aqueous solution after completion of the reaction.
[0047]
Since a compound containing a carbodiimide group or a uretdione group has high reactivity with a solvent having an active hydrogen atom such as water, alcohol, and acetic acid, purification by chromatography or the like is generally difficult. In addition, when a polymerizable unsaturated hydrocarbon group is present in the same molecule, thermal polymerization is likely to proceed, so that distillation purification is difficult. The crosslinking agent of the present invention contains at least one compound represented by the general formulas [I] to [IV], and is represented by the general formulas [I] to [IV] by optimizing the reaction conditions. The compound can be obtained alone. Moreover, when two or more types of compounds exist, it is also possible to prepare the content ratio constant.
[0048]
In the crosslinking agent of the present invention, in order to suppress deterioration of the crosslinked polymer obtained by polymerizing the crosslinking agent of the present invention as one polymerization component, the compound represented by the general formula [I] and / or the general formula [II] It is preferable to contain the compound shown by these as an essential component. In the crosslinking agent of the present invention, the content of the compound represented by the general formula [I] is preferably 1 to 100 mol%, or the content of the compound represented by the general formula [II] is preferably 1 to 100 mol%. .
[0049]
The crosslinking agent of the present invention may contain a compound represented by the general formula [VI] in addition to the compound selected from the compounds represented by the general formulas [I] to [IV]. Since the compound represented by the general formula [VI] has a 6-membered ring at the center of the skeleton, it is possible to improve the initial mechanical strength of the resin. However, since the viscosity of a crosslinking agent will become high and handling property will fall when content increases, it is preferable that the content is 1-30 mol%. The compound represented by the general formula [VI] can be synthesized by changing reaction conditions when synthesizing the general formula [I] and / or [II]. Moreover, you may add a commercial item (for example, brand name; NK ester A-9300, Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd. product).
[0050]
Although the crosslinked polymer (10) of the present invention contains the crosslinking agent of the present invention as a polymerization component, a compound containing one polymerizable unsaturated hydrocarbon group in the following molecule is copolymerized, Desired mechanical strength, transparency, chargeability, ion conductivity, etc. can be imparted. For example, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, propyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, pentyl (meth) acrylate, hexyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid 2 -Ethylhexyl, octyl (meth) acrylate, nonyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid alkyl esters such as lauryl (meth) acrylate; methoxyethyl (meth) acrylate, methoxybutyl (meth) acrylate, ( (Meth) acrylic acid ester having an ether bond such as ethoxybutyl acrylate; hydroxyl group such as 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, hydroxypropyl (meth) acrylate, 4-hydroxybutyl acrylate (meta) ) Acrylic acid ester; acrylamide, N-butoxymethyl Unsaturated monomers having an amide group such as (meth) acrylamide, N-methyl (meth) acrylamide, N, N-dimethylacrylamide, N-isopropylacrylamide; N, N-dimethylaminoethyl methacrylate, N, N-diethylamino (Meth) acrylic acid ester having tertiary amino group such as ethyl methacrylate, N, N-dimethylaminopropyl methacrylate, N-vinylpyrrolidone, N-vinylimidazole, N-vinylcarbazole, methacryloyl isocyanate compound, acryloyl isocyanate compound, styryl Nitrogen-containing unsaturated monomers such as isocyanate compounds and isopropenyl benzyl isocyanate compounds; cyclopentyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, (meth) acrylate Alicyclic (meth) acrylic acid esters such as bornyl; aromatic unsaturated monomers such as styrene, α-methylstyrene, phenyl (meth) acrylate; polyalkylene oxide groups such as methoxypolyethylene glycol (meth) acrylate It is possible to copolymerize with an unsaturated monomer containing
[0051]
Further, pentaerythritol tri (meth) acrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate, dipentaerythritol penta (meth) acrylate, dipentaerythritol hexa, which are compounds having two or more polymerizable unsaturated hydrocarbon groups in the molecule. (Meth) acrylate, caprolactone-modified pentaerythritol hexa (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, polyalkylene oxide-modified trimethylolpropane tri (meth) acrylate, ditrimethylolpropane tetraacrylate, bisphenol A di (meth) acrylate , Polyalkylene oxide modified bisphenol A di (meth) acrylate, dimethylol tricyclodecane di (meth) acrylate, neopentyl Rikoruji (meth) acrylate, urethane acrylate oligomer, polyester acrylate oligomer, polyether acrylate oligomer, may be copolymerized with epoxy acrylate oligomer.
[0052]
In the crosslinked polymer of the present invention, the content of the crosslinking agent of the present invention is 1 to 100% by mass, preferably 5 to 95% by mass, and more preferably 10 to 80% by mass. When the content of the cross-linking agent of the present invention is less than 1% by mass, the resin deterioration suppressing ability by the cross-linking agent is insufficient.
[0053]
In the crosslinked polymer (10) of the present invention, radical polymerization, anionic polymerization, cationic polymerization, or the like is used as the polymerization method, and a catalyst may be used in some cases. Of these, radical polymerization is the easiest method. Examples of the catalyst include peroxides such as ammonium persulfate and benzoyl peroxide, thermal decomposition polymerization initiators typified by azo compounds such as 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile), benzophenone, Sensitizers such as benzoin isopropyl ether can be used. The sensitizer can generate radicals by irradiating active rays such as ultraviolet rays.
[0054]
The crosslinked polymer of the present invention having a carbodiimide group and / or a uretdione group can be obtained by polymerizing the compound represented by the general formula [I] and / or the general formula [II] as a polymerization component. The polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group is preliminarily polymerized as in the crosslinked polymer (11) of the present invention, and then obtained by a method of carbodiimidization and / or uretdioneization. it can. Further, as in the crosslinked polymer (12) of the present invention, carbodiimidization and / or uretdioneization are carried out in the presence of a compound having two or more isocyanate groups in the molecule, whereby the structure and physical properties of the crosslinked structure are improved. It becomes possible to adjust.
[0055]
As a method for polymerizing a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group in advance, a method such as radical polymerization, anionic polymerization, or cationic polymerization is used as in the case of the crosslinked polymer (10) of the present invention. Can do. At this time, it is also possible to copolymerize with a compound having one or more polymerizable unsaturated groups in the molecule represented by the crosslinked polymer (10) of the present invention.
[0056]
Examples of the compound having two or more isocyanate groups in the molecule include 2,4-tolylene diisocyanate, 2,6-tolylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate, polyphenylmethane polyisocyanate, 4,4′-diphenyl ether diisocyanate, 1- Methoxyphenyl-2,4-diisocyanate, 2-nitrodiphenyl-4,4'-diisocyanate, 2,2-diphenylpropane-4,4'-diisocyanate, 3,3'-dimethylphenylmethane-4,4'-diisocyanate 4,4'-diphenylpropane diisocyanate, m-phenylene diisocyanate, p-phenylene diisocyanate, naphthylene-1,4-diisocyanate, naphthylene-1,5-diisocyanate, 3,3'-dimethoxy Diphenyl-4,4'-diisocyanate, 1,6-hexamethylene diisocyanate, 1,4-tetramethylene diisocyanate, lysine diisocyanate, xylylene-1,4-diisocyanate, xylylene-1,3-diisocyanate, isophorone diisocyanate, water-added diphenylmethane Examples thereof include diisocyanate, water-added xylylene diisocyanate, water-added tolylene diisocyanate, water-added tetramethyl xylylene diisocyanate, and the like.
[0057]
In the crosslinked polymers (11) to (12) of the present invention, the carbodiimidization and / or uretdioneization reactions are carried out using the catalyst and reaction conditions used in the synthesis of the compounds represented by the general formula [I] and the general formula [II]. Can be used.
[0058]
The gel composition of the present invention comprises the crosslinked polymer of the present invention and a medium. As the medium, water or an organic medium can be used. However, since the crosslinked polymer contains a carbodiimide group, it is desirable to use a medium that does not contain an active hydrogen group. The gel composition of the present invention can be obtained by dissolving the cross-linking agent of the present invention, and optionally other polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer, in a medium and then polymerizing it. It is also possible to obtain the polymer by absorbing the medium after previously polymerizing the crosslinking agent of the present invention and optionally other polymerizable unsaturated hydrocarbon group monomers.
[0059]
The ion conductive composition of the present invention is a composition comprising the crosslinked polymer of the present invention and an electrolyte. In the ion conductive composition of the present invention, the electrolyte content is 0 with respect to 1 g of the crosslinked polymer, although it depends on the type of electrolyte and the type and performance of the electrochemical element in which the ion conductive composition is used. 0.01 to 20 mmol, preferably 5 to 10 mmol.
[0060]
The ion conductive composition of the present invention has sufficient ionic conductivity, but when higher ionic conductivity is required, it can be made into a gel ion conductive composition by containing a solvent. In this case, the content of the solvent is 10 to 99% by mass, more preferably 50 to 98% by mass, and most preferably 60 to 95% by mass. The content of the solvent is determined in consideration of the type of electrolyte, desired ionic conductivity, and the mechanical strength of the gel composition.
[0061]
The ion conductive composition of the present invention can be produced by producing the crosslinked polymer of the present invention in the presence of an electrolyte and, if necessary, a solvent. It can also be produced by impregnating and adding an electrolyte and a solvent after the production of the crosslinked polymer of the present invention.
[0062]
As an electrolyte related to the ion conductive composition of the present invention, a cation selected from a metal cation, ammonium ion, amidinium ion, and guanidinium ion, fluorine ion, chlorine ion, bromine ion, iodine ion, perchlorine Acid ion, hypochlorite ion, thiocyanate ion, tetrafluoroborate ion, tetraphenylborate ion, nitrate ion, organic acid ion, permanganate ion, phosphate ion, sulfate ion, nitrate ion, thiosulfate ion , AsF6 , PF6 , Stearyl sulfonate ion, octyl sulfonate ion, dodecylbenzene sulfonate ion, naphthalene sulfonate ion, dodecyl naphthalene sulfonate ion, 7, 7, 8, 8-tetracyano-p-quinodimethane ion, X1SO3 , [(X1SO2(X2SO2N]  , [(X1SO2(X2SO2(X3SO2C]And [(X1SO2(X2SO2YC]And a compound comprising an anion selected from: Where X1, X2, X3And Y is an electron-withdrawing group. Preferably, X1, X2And X3  Each independently represents a C 1-6 perfluoroalkyl group or perfluoroaryl group, and Y represents a nitro group, a nitroso group, a carbonyl group, a carboxyl group, or a cyano group. X1, X2And X3May be the same or different. These electrolytes may be used alone or in combination of two or more.
[0063]
Furthermore, polyalkylene oxide compounds such as tetraethylene glycol dimethyl ether and tetrapropylene glycol dimethyl ether, modified polyacrylates having polyalkylene oxide as structural units, polyacrylonitrile, polyvinylidene fluoride, modified polyphosphazenes having polyalkylene oxide as structural units, etc. The ion conductive polymer can also be blended.
[0064]
Solvents that may be added to the ion conductive composition of the present invention include water, thionyl chloride, sulfuryl chloride, inorganic solvents such as liquid ammonia, sulfur compounds such as dimethyl sulfoxide, sulfolane, thiophene, and diethyl sulfide, acetonitrile, and diethylamine. , Nitrogen compounds such as aniline, acid anhydrides such as acetic anhydride and butyric anhydride, ketones such as acetal and cyclohexanone, esters, phenols, alcohols, hydrocarbons, halogenated hydrocarbons, propylene carbonate, ethylene carbonate, dimethyl carbonate, diethyl carbonate , Carbonates such as ethyl methyl carbonate, lactones such as γ-butyrolactone, amide solvents such as dimethylformamide and dimethylacetamide, tetrahydrofuran, 1,2-dimethoxyethane, 1,2-di Tokishietan, may be used ether-based compounds such as 1,3-dioxolane, it is preferable to use a solvent having no active hydrogen group. These solvents may be used alone or in combination of two or more.
[0065]
The ion conductive composition of the present invention may be integrated with the electrically insulating porous thin film. A porous film, a nonwoven fabric, etc. can be used as an electrically insulating porous thin film. As the porous film, for example, a thermoplastic film such as polyolefin, polyester, polyvinyl chloride, polyvinyl alcohol, polyacrylonitrile, polyamide, fluorine resin or the like made into a porous film by a stretching method or the like can be used. Nonwoven fabric is composed of polyolefin fiber, polyester fiber, polyvinyl chloride fiber, polyvinyl alcohol fiber, polyacrylonitrile fiber, polyamide fiber, fluororesin fiber, recycled fiber, semi-synthetic fiber, natural fiber, etc. . The fibers constituting the nonwoven fabric may be fibrillated.
[0066]
The nonwoven fabric that can be used as the electrically insulating porous thin film can be produced by either a dry method or a wet method. However, in order to cope with thinning, it is preferable to use a nonwoven fabric produced by a wet method. In the wet papermaking method, the fibers are usually uniformly dispersed in water using a dispersion aid, a thickener, etc. to form a slurry, and water is added to the slurry to form an aqueous slurry. From the slurry, a paper machine is used. Sheet to obtain a nonwoven fabric. As the wet method, a long paper machine, a circular paper machine, an inclined paper machine, or a combination machine combining two or more types can be used.
[0067]
The basis weight of the electrically insulating porous thin film is not particularly limited, but is 5 to 50 g / m.2Is preferred, 10-30 g / m2Is more preferably used. Moreover, although there is no restriction | limiting in particular also about thickness, The thinner one is preferable and it is 10-200 micrometers, More preferably, it is 15-100 micrometers. The thickness of the electrically insulating porous thin film can be adjusted by a calendar process such as a super calendar, a machine calendar, a thermal calendar, a soft calendar, and a thermal soft calendar. The porosity of the electrically insulating porous thin film is preferably 20 to 80%.
[0068]
As a method of integrating the electrically insulating porous thin film and the ion conductive composition,
(A) A polymer containing at least a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group as a polymerization component is doped with an electrolyte, applied directly to an insulating porous thin film, and then carbodiimidized and / or How to uretdione,
(B) An insulating porous thin film is directly coated and impregnated with a solution obtained by mixing a polymer containing at least a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group with an electrolytic solution, and then carbodiimide. And / or uretdione method,
(C) A polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group, other polymer raw materials, and an electrolyte are directly applied to and impregnated into an insulating porous thin film, followed by a polymerization reaction, and then carbodiimidization. And / or a method of uretdioneization,
(D) A polymerizable unsaturated monomer having an isocyanate group and other polymer raw materials are directly applied to and impregnated into an insulating porous thin film, followed by a polymerization reaction, followed by carbodiimidization and / or uretdione, Method of swelling with electrolyte
(E) A polymerizable unsaturated monomer having an isocyanate group and other polymer raw materials are dissolved in an electrolytic solution, and directly applied to and impregnated into an insulating porous thin film, followed by a polymerization reaction, and then carbodiimidized. And / or method of uretdioneization
(E) A polymerizable unsaturated monomer having an isocyanate group and other polymer raw materials are dissolved in an electrolytic solution, and applied directly to and impregnated into an insulating porous thin film, followed by polymerization reaction and carbodiimidization and / or How to perform uretdione conversion simultaneously
(F) A method of performing a polymerization reaction after directly coating and impregnating the insulating porous thin film with the crosslinking agent of the present invention, other polymer raw materials, and an electrolyte,
(G) A method in which the cross-linking agent of the present invention and other polymer raw materials are directly applied to and impregnated into an insulating porous thin film, followed by a polymerization reaction and swelling with an electrolytic solution.
(H) A method in which the cross-linking agent of the present invention and other polymer raw materials are dissolved in an electrolytic solution and directly applied to and impregnated into an insulating porous thin film, followed by a polymerization reaction.
Etc. can be raised.
[0069]
Examples of the electrochemical element (17) of the present invention include an alkaline battery, a lithium primary battery, a lithium secondary battery, a wet solar battery, a chemiluminescent element such as a capacitor, an electrochromic element, and a liquid crystal display element. .
[0070]
In the surface-modified base materials (18) and (19) of the present invention, the base material is an organic base material represented by a polymer, an inorganic base material such as glass, ceramic, or metal, and a composite material of an organic material and an inorganic material. Etc. can be used. The shape of the substrate may be any of fiber, woven fabric, knitted fabric, nonwoven fabric, plate, bar, film, sheet, porous film and sheet, and a predetermined molded body.
[0071]
In the surface modified base material (18) of the present invention, as a method of coating the surface of the base material with a polymer, a method of applying a treatment liquid containing at least the cross-linking agent of the present invention to the base material and then polymerizing on the surface Examples include a method of applying a treatment liquid containing a cross-linked polymer containing the cross-linking agent of the present invention as a polymerization component to a substrate and then drying.
[0072]
Examples of the application method include dip coating, rod coating, knife coating, reverse roll coating, screen coating, gravure roll coating, screen printing coating, and spray coating.
[0073]
Examples of the medium that can be used in the treatment liquid include inorganic solvents such as water, thionyl chloride, sulfuryl chloride, and liquid ammonia, sulfur compounds such as dimethyl sulfoxide, sulfolane, thiophene, and diethyl sulfide, and nitrogen compounds such as acetonitrile, diethylamine, and aniline. Acid anhydrides such as acetic anhydride and butyric anhydride, ketones such as acetal and cyclohexanone, esters, phenols, alcohols, hydrocarbons, halogenated hydrocarbons, propylene carbonate, ethylene carbonate, dimethyl carbonate, diethyl carbonate, ethyl methyl carbonate, etc. Lactones such as carbonate and γ-butyrolactone, amide solvents such as dimethylformamide and dimethylacetamide, tetrahydrofuran, 1,2-dimethoxyethane, 1,2-diethoxyethane Can be used an ether-based compounds such as 1,3-dioxolane, it is preferable to use a solvent having no active hydrogen group. These solvents may be used alone or in combination of two or more.
[0074]
As a polymerization method relating to the surface-modified base material (18) of the present invention, the methods such as radical polymerization, anionic polymerization, and cationic polymerization shown in the crosslinked polymer (10) of the present invention can be used.
[0075]
Examples of the grafting method relating to the surface-modified base material (19) of the present invention include a method of heating after immersing the base material in a solution containing a monomer and a polymerization initiator, and an actinic ray after applying the monomer to the base material. There are a method of irradiating, a method of contacting a monomer with an actinic ray after irradiating the substrate, a method of immersing the substrate in a solution containing a sensitizer and a monomer, and then irradiating actinic light. As the actinic ray, ultraviolet rays, radiation (α rays, γ rays, electron rays, X rays, neutron rays) and the like can be used.
[0076]
【Example】
The details of the present invention will be specifically described below with reference to examples. However, the present invention is not limited to the examples.
[0077]
Example 1
Synthesis of N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide
60 ml of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko KK), 1.5 g of p-nitrophenol and 60 g of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene 1-oxide, 300 ml of dimethyl carbonate And heated to reflux in a nitrogen stream for 28 hours. The GC / MASS spectrum of the reaction solution after heating to reflux was measured, and the GC peak of the produced carbodiimide compound was detected. From the MASS spectrum, a molecular ion peak corresponding to a carbodiimide compound (molecular weight 266); M + -1 (265) was detected. After cooling the reaction solution to room temperature, dimethyl carbonate was distilled off under reduced pressure while heating to 35 ° C. with a rotary evaporator. The residual oily substance was dissolved in 600 ml of diethyl ether, washed three times with 100 ml of 5% by weight aqueous sodium hydroxide solution, and then the diethyl ether solution was dried over anhydrous magnesium sulfate. After magnesium sulfate was filtered off, diethyl ether was distilled off under reduced pressure while heating to 25 ° C. with a rotary evaporator to obtain 40 g of the desired carbodiimide compound as an oil.
[0078]
The IR spectrum data of the product is shown below.
IR (neat); ν (C = N = C) = 2134 cm-1
[0079]
In the IR spectrum, stretching absorption of the isocyanate group of the starting isocyanate compound; ν (N═C═O) = 2260-1Disappeared, and it was confirmed that the starting isocyanate compound did not remain.
[0080]
Product1H-NMR spectrum data (solvent: CDCl3) Is shown in Table 1.
[0081]
[Table 1]
Figure 2005002079
[0082]
Example 2
Synthesis of N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture
60 g of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko KK) and 0.3 g of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene 1-oxide were dissolved in 300 ml of dimethyl carbonate, and a nitrogen stream The mixture was heated at reflux for 28 hours. The GC / MASS spectrum of the reaction solution after heating to reflux was measured, and the GC peak of the produced carbodiimide compound was detected. From the MASS spectrum, a molecular ion peak corresponding to a carbodiimide compound (molecular weight 266); M + -1 (265) was detected. On the other hand, since the produced uretdione is thermally decomposed in GC, it is detected as a starting isocyanate compound. After cooling the reaction solution to room temperature, dimethyl carbonate was distilled off under reduced pressure while heating to 35 ° C. with a rotary evaporator. The residual oily substance was dissolved in 600 ml of diethyl ether, washed three times with 100 ml of 5% by weight aqueous sodium hydroxide solution, and then the diethyl ether solution was dried over anhydrous magnesium sulfate. After magnesium sulfate was filtered off, diethyl ether was distilled off under reduced pressure while heating to 25 ° C. with a rotary evaporator to obtain 45 g of a desired carbodiimide compound / uretodione compound mixture as an oil.
[0083]
The IR spectrum data of the product is shown below.
IR (neat); ν (C = N = C) = 2134 cm-1
[0084]
In the IR spectrum, stretching absorption of the isocyanate group of the starting isocyanate compound; ν (N═C═O) = 2260-1Is disappeared, it is understood that the isocyanate compound as a raw material does not remain.
[0085]
Product1H-NMR spectrum data (solvent: CDCl3) Is shown in Table 2.
[0086]
[Table 2]
Figure 2005002079
[0087]
The production ratio of the carbodiimide compound and the uretdione compound is2It can be estimated from the integral intensity ratio of the base. The amount of carbodiimide compound produced / the amount of uretdione compound produced = 2.3 / 1.7.
[0088]
Example 3
Synthesis of N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture
60 g of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko KK) and 0.05 g of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene 1-oxide were dissolved in 300 ml of dimethyl carbonate, and a nitrogen stream Heated at 60 ° C. for 28 hours. The GC / MASS spectrum of the reaction solution after heating to reflux was measured, and the GC peak of the produced carbodiimide compound was detected. From the MASS spectrum, a molecular ion peak corresponding to a carbodiimide compound (molecular weight 266); M + -1 (265) was detected. On the other hand, since the produced uretdione is thermally decomposed in GC, it is detected as a starting isocyanate compound. After cooling the reaction solution to room temperature, dimethyl carbonate was distilled off under reduced pressure while heating to 35 ° C. with a rotary evaporator. The residual oily substance was dissolved in 600 ml of diethyl ether, washed three times with 100 ml of 5% by weight aqueous sodium hydroxide solution, and then the diethyl ether solution was dried over anhydrous magnesium sulfate. After magnesium sulfate was filtered off, diethyl ether was distilled off under reduced pressure while heating to 25 ° C. with a rotary evaporator to obtain 40 g of a desired carbodiimide compound / uretodione compound mixture as an oily substance.
[0089]
IR spectral data of the product, and1Peak position of H-NMR spectrum (solvent: CDCl3) Was the same as in Example 2. The amount of carbodiimide compound produced / the amount of uretdione compound produced = 1.6 / 2.4.
[0090]
Example 4
Synthesis of N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture
60 g of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko KK) and 6.0 g of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene 1-oxide were dissolved in 300 ml of dimethyl carbonate, and a nitrogen stream The mixture was heated at reflux for 28 hours. The GC / MASS spectrum of the reaction solution after heating to reflux was measured, and the GC peak of the produced carbodiimide compound was detected. From the MASS spectrum, a molecular ion peak corresponding to a carbodiimide compound (molecular weight 266); M + -1 (265) was detected. On the other hand, since the produced uretdione is thermally decomposed in GC, it is detected as a starting isocyanate compound. After cooling the reaction solution to room temperature, dimethyl carbonate was distilled off under reduced pressure while heating to 35 ° C. with a rotary evaporator. The residual oily substance was dissolved in 600 ml of diethyl ether, washed three times with 100 ml of 5% by weight aqueous sodium hydroxide solution, and then the diethyl ether solution was dried over anhydrous magnesium sulfate. After magnesium sulfate was filtered off, diethyl ether was distilled off under reduced pressure while heating to 25 ° C. with a rotary evaporator to obtain 45 g of a desired carbodiimide compound / uretodione compound mixture as an oil.
[0091]
IR spectral data of the product, and1H-NMR spectrum position (solvent: CDCl3) Was the same as in Example 2. The amount of carbodiimide compound produced / the amount of uretdione compound produced = 3.1 / 0.9.
[0092]
Example 5
Synthesis of N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture
60 g of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko KK) and 0.006 g of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene 1-oxide were dissolved in 300 ml of dimethyl carbonate, and a nitrogen stream Heated at 45 ° C. for 28 hours. The GC / MASS spectrum of the reaction solution after heating to reflux was measured, and the GC peak of the produced carbodiimide compound was detected. From the MASS spectrum, a molecular ion peak corresponding to a carbodiimide compound (molecular weight 266); M + -1 (265) was detected. On the other hand, since the produced uretdione is thermally decomposed in GC, it is detected as a starting isocyanate compound. After cooling the reaction solution to room temperature, dimethyl carbonate was distilled off under reduced pressure while heating to 35 ° C. with a rotary evaporator. The residual oily substance was dissolved in 600 ml of diethyl ether, washed three times with 100 ml of 5% by weight aqueous sodium hydroxide solution, and then the diethyl ether solution was dried over anhydrous magnesium sulfate. After magnesium sulfate was filtered off, diethyl ether was distilled off under reduced pressure while heating to 25 ° C. with a rotary evaporator to obtain 40 g of a desired carbodiimide compound / uretodione compound mixture as an oily substance.
[0093]
IR spectral data of the product, and1H-NMR spectrum position (solvent: CDCl3) Was the same as in Example 2. The amount of carbodiimide compound produced / the amount of uretdione compound produced = 0.4 / 3.6.
[0094]
Example 6
Synthesis of a mixture of N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione and N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / methacrylic acid adduct
10 g of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide mixture synthesized by the method of Example 2 and 1.1 g of methacrylic acid and 2 , 4-Di-t-butylphenol 0.004 g was dissolved in dimethyl carbonate 120 ml and stirred at room temperature for 24 hours. The solvent was distilled off from the reaction solution under reduced pressure using a rotary evaporator to obtain the product as an oil.
[0095]
When the IR spectrum of the product was measured by neat, the characteristic absorption of the carbodiimide group; ν (C = N = C) = 2134 cm-1Disappeared.
[0096]
Example 7
Synthesis of N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione / water adduct
40 g of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko KK) and 4 g of p-nitrophenol were dissolved in 200 ml of dimethyl carbonate, and heated to reflux for 24 hours in a nitrogen stream. The solvent was distilled off from the reaction solution under reduced pressure using a rotary evaporator. The residue was dissolved in 200 ml of diethyl ether and washed 8 times with 50 ml of 0.5N aqueous sodium hydroxide solution to remove p-nitrophenol. Next, the diethyl ether solution was dried over anhydrous magnesium sulfate, and then diethyl ether was distilled off under reduced pressure using a rotary evaporator to obtain colorless crystals. This was washed with 150 ml of diethyl ether and collected by filtration to isolate 10 g of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione / water adduct as crystals. The melting point was 50-60 ° C.
[0097]
The IR spectrum of the product was measured by the KBr tablet method.
ν (O−H) = 3360 cm-1, Ν (C = O) = 1720 cm-1
[0098]
Product1H-NMR spectrum data (solvent: CDCl3) Is shown in Table 3.
[0099]
[Table 3]
Figure 2005002079
[0100]
TGA measurements were performed on the weight loss on the crystals of the product. As a result, it was found that the loss on heating from room temperature to 220 ° C. was 10.4%. This corresponds to the weight loss when two water molecules are desorbed (molecular weight; 18 × 2 = 36) from the structure (estimated molecular weight; 346) in which two water molecules are added to the carbonyl group of the uretdione compound. (36/346 = 0.104)
[0101]
Example 8
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
99.5 parts by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) (trade name; V-60, sum When 0.5 part by mass of Koyo Pure Chemical Industries, Ltd.) was added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere, a white block polymer was obtained. 10 parts by mass of the crosslinked polymer was immersed in 10 parts by mass of γ-butyrolactone and allowed to stand for 5 hours. The crosslinked polymer absorbed γ-butyrolactone and swelled to form a gel composition.
[0102]
Example 9
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 99 0.5 part by mass and 0.5 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) were added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a white block polymer. . 10 parts by mass of the crosslinked polymer was immersed in 10 parts by mass of acetonitrile and allowed to stand for 5 hours. The crosslinked polymer absorbed acetonitrile and swollen to become a gel composition.
[0103]
Example 10
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 3 (molar composition ratio 1.6 / 2.4) 99 0.5 part by mass and 0.5 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) were added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a white block polymer. . 10 parts by mass of the crosslinked polymer was immersed in 10 parts by mass of dimethyl carbonate and allowed to stand for 4 hours. The crosslinked polymer absorbed dimethyl carbonate and swelled to form a gel composition.
[0104]
Example 11
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 4 (molar composition ratio 3.1 / 0.9) 99 0.5 part by mass and 0.5 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) were added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a white block polymer. . 10 parts by mass of the crosslinked polymer was immersed in 40 parts by mass of xylene and allowed to stand for 10 hours. The crosslinked polymer absorbed xylene and swelled to form a gel composition.
[0105]
Example 12
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 5 (molar composition ratio 0.4 / 3.6) 99 0.5 part by mass and 0.5 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) were added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a white block polymer. . 10 parts by mass of the crosslinked polymer was immersed in 10 parts by mass of diethyl carbonate and allowed to stand for 5 hours. The crosslinked polymer absorbed diethyl carbonate and swelled to form a gel composition.
[0106]
Example 13
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
Mixture of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / methacrylic acid adduct obtained in Example 6 99.5 parts by mass 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) 0.5 part by mass was added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a white block polymer. 10 parts by mass of the crosslinked polymer was immersed in 10 parts by mass of diethyl carbonate and allowed to stand for 5 hours. The crosslinked polymer absorbed diethyl carbonate and swelled to form a gel composition.
[00107]
Example 14
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
99.5 parts by mass of N, N'-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione / water adduct obtained in Example 7 0.5 parts by mass of 2,2'-azobis (2-methylpropionitrile) When a part was added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere, a white block polymer was obtained. 10 parts by mass of the crosslinked polymer was immersed in 10 parts by mass of propylene carbonate and allowed to stand for 8 hours. The crosslinked polymer absorbed propylene carbonate and swelled to form a gel composition.
[0108]
Example 15
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
49.5 parts by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, ethoxylated isocyanuric acid triacrylate (trade name: NK ester A-9300, Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 49.5 parts by mass, 1.0 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) was added, and the mixture was held at 80 ° C. for 3 hours in a nitrogen atmosphere. Got. 10 parts by mass of the crosslinked polymer was immersed in 10 parts by mass of toluene and allowed to stand for 8 hours. The crosslinked polymer absorbed toluene and swelled to form a gel composition.
[0109]
Example 16
Preparation of gel composition
3 parts by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko Co., Ltd.) 7 parts by mass of propylene When dissolved in 89.9 parts by mass of carbonate, 0.1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) was added and kept at 80 ° C. for 3 hours in a nitrogen atmosphere. A composition was obtained.
[0110]
Example 17
Preparation of gel composition
1 part by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, ethoxylated isocyanuric acid triacrylate (trade name: NK ester A-9300, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 0.5 parts by mass, 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, manufactured by Showa Denko KK) 8.5 parts by mass was dissolved in 89.9 parts by mass of propylene carbonate, and 2,2′-azobis ( 2-Methylpropionitrile) When 0.1 part by mass was added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere, a milky white gel-like composition was obtained.
[0111]
Example 18
Preparation of gel composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 3 7 parts by mass of polyethylene oxide group-containing acrylate (trade name; 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.), 89.9 parts by mass of diethyl carbonate, 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) 0.1 When a part by mass was added and kept at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere, a transparent gel composition was obtained.
[0112]
Example 19
Preparation of gel composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 2 8 parts by mass of polyethylene oxide group-containing acrylate (trade name; M-40G, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.), 89.9 parts by mass of diethyl carbonate, 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) When 0.1 mass part was added and it hold | maintained at 80 degreeC under nitrogen atmosphere for 3 hours, the transparent gel-like composition was obtained.
[0113]
Example 20
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
2-Methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, manufactured by Showa Denko KK) 10 parts by mass, 0.1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) dissolved in 90 parts by mass of toluene And kept at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a polymer. To 98.7 parts by mass of this reaction solution, 1.3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide was added and reacted at 90 ° C. for 5 hours to obtain a white gel-like composition. Obtained. The gel composition was dried with a vacuum dryer at 100 ° C. for 12 hours to obtain a white crosslinked polymer.
[0114]
Example 21
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
2-Methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko K.K.) 3 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name; 130 MA, Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 7 parts by mass, 2,2 ' -Azobis (2-methylpropionitrile) 0.2 mass part was melt | dissolved in 90 mass parts of diethyl carbonate. Under a nitrogen atmosphere, the temperature was maintained at 80 ° C. for 6 hours to obtain a copolymer-containing reaction solution. To 98.7 parts by mass of this reaction solution, 1.3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide was added and reacted at 90 ° C. for 5 hours to obtain a transparent gel composition. Obtained. The gel composition was dried with a vacuum dryer at 130 ° C. for 12 hours to obtain a white crosslinked polymer.
[0115]
Example 22
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
2-Methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, manufactured by Showa Denko KK) 10 parts by mass, 0.1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) dissolved in 90 parts by mass of toluene And kept at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a polymer. To 93.7 parts by mass of this reaction solution, 5 parts by mass of hexamethylene diisocyanate and 1.3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide were added and reacted at 90 ° C. for 5 hours. A white gel composition was obtained. The gel composition was dried with a vacuum dryer at 100 ° C. for 12 hours to obtain a white crosslinked polymer.
[0116]
Example 23
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
40 parts by mass of dimethyl metaisopropenyl benzyl isocyanate (trade name; manufactured by TMI, cyanamide) and 0.1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) are dissolved in 59.9 parts by mass of toluene, and nitrogen is added. The polymer was obtained by holding at 80 ° C. for 6 hours in an atmosphere. To 99.2 parts by mass of the reaction solution, 0.8 part by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide is added and reacted at 90 ° C. for 15 hours to obtain a white gel composition. I got a thing. The gel composition was dried with a vacuum dryer at 100 ° C. for 12 hours to obtain a white crosslinked polymer.
[0117]
Example 24
Preparation of cross-linked polymer and gel composition
40 parts by mass of dimethyl metaisopropenyl benzyl isocyanate (trade name; manufactured by TMI, cyanamide) and 0.1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) are dissolved in 59.9 parts by mass of toluene, and nitrogen is added. The polymer was obtained by holding at 80 ° C. for 6 hours in an atmosphere. To 89.2 parts by mass of this reaction solution, 10 parts by mass of 4,4-diphenylmethane diisocyanate and 0.8 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide are added, and the reaction is performed at 90 ° C. for 15 hours. Thus, a milky white gel composition was obtained. The gel composition was dried with a vacuum dryer at 100 ° C. for 12 hours to obtain a white crosslinked polymer.
[0118]
Example 25
Preparation of ion-conductive composition
A non-aqueous electrolyte i was prepared with the following configuration.
12.7 parts by mass of lithium hexafluorophosphate
31.9 parts by mass of ethylene carbonate
Diethyl carbonate 55.4 parts by mass
[0119]
2 parts by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, ethoxylated isocyanuric acid triacrylate (trade name: NK ester A-9300, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 0.5 parts by mass, 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, manufactured by Showa Denko KK) 7.5 parts by mass are dissolved in 89.8 parts by mass of the non-aqueous electrolyte i, 0.2 parts by mass of '-azobis (2-methylpropionitrile) was added (reaction liquid A). When the reaction solution A was held at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere, a transparent ion conductive composition was obtained. The ion conductive composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 4.9 × 10.-3S / cm (room temperature).
[0120]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
20 parts by mass of lithium cobaltate, 2 parts by mass of acetylene black, 18 parts by mass of an N-methylpyrrolidone solution of PVDF (manufactured by Kureha Chemical Industries, Kureha KF Polymer L # 1120), and 12 parts by mass of N-methylpyrrolidone were mixed. It apply | coated on foil and dried and the positive electrode for lithium ion secondary batteries was obtained.
[0121]
Carbon powder 20 parts by mass, PVDF N-methylpyrrolidone solution (Kureha Chemical Industries, Kureha KF Polymer L # 1120) 17.5 parts by mass, N-methylpyrrolidone 12 parts by mass are mixed and applied onto a copper foil. And dried to obtain a negative electrode for a lithium ion secondary battery.
[0122]
After laminating a positive electrode, a commercially available lithium battery separator, and a negative electrode and incorporating them into a battery cell can, the reaction solution A was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 348 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 339 mAh.
[0123]
Example 26
Preparation of ion-conductive composition
0.5 part by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, ethoxylated isocyanuric acid triacrylate (trade name: NK ester A-9300, Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 5 parts by weight, 4.5 parts by weight of butyl acrylate are dissolved in 89.8 parts by weight of the non-aqueous electrolyte i, and 0.2 part by weight of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) is added. (Reaction solution B). The reaction solution B was kept at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 4.2 × 10−.3S / cm (room temperature).
[0124]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a commercially available lithium battery separator, and a negative electrode were laminated and assembled into a battery cell can, and then reaction solution B was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 362 mAh. Moreover, the capacity | capacitance after storing this lithium polymer secondary battery at 80 degreeC for 2 weeks was 355 mAh.
[0125]
Example 27
Preparation of ion-conductive composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1 1.5 parts by mass, 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko K.K.) 8.5 A part by mass was dissolved in 89.8 parts by mass of the nonaqueous electrolytic solution i, and 0.2 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) was added (reaction solution C). When the reaction solution C was held at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere, a transparent ion conductive composition was obtained. The ion conductive composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 5.1 × 10 5.-3S / cm (room temperature).
[0126]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a separator for a commercially available lithium battery, and a negative electrode were laminated and assembled into a battery cell can, and then reaction solution C was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 394 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 347 mAh.
[0127]
Example 28
Preparation of ion-conductive composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 2 0.0 part by mass, polyethylene oxide group-containing acrylate (trade name; M-40G, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 8.0 parts by mass was dissolved in 89.8 parts by mass of the non-aqueous electrolyte i. , 2'-azobis (2-methylbutyronitrile) (trade name; V-59, manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) 0.2 parts by mass was added (reaction solution D). When the reaction solution D was held at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere, a transparent ion conductive composition was obtained. The ion conductive composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 5.5 × 10-3S / cm (room temperature).
[0128]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a separator for a commercially available lithium battery, and a negative electrode were laminated and assembled into a battery cell can, and then reaction solution D was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 438 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 390 mAh.
[0129]
Example 29
Preparation of ion-conductive composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 4 (molar composition ratio 0.4 / 3.6) 2 0.0 part by mass, polyethylene oxide group-containing acrylate (trade name; M-20G, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 8.0 parts by mass were dissolved in 89.8 parts by mass of the non-aqueous electrolyte i. , 2'-azobis (2-methylbutyronitrile) (trade name; V-59, manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) 0.2 part by mass was added (reaction solution E). When the reaction solution E was held at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere, a transparent ion conductive composition was obtained. The ion conductive composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 5.3 × 10.-3S / cm (room temperature).
[0130]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a commercially available lithium battery separator, and a negative electrode were laminated and incorporated into a battery cell can, and then reaction solution E was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 422 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 378 mAh.
[0131]
Example 30
Preparation of ion-conductive composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 5 A mass part is melt | dissolved in 94.9 mass parts of non-aqueous electrolyte i, 2,2'- azobis (2-methylbutyronitrile) (brand name; V-59, Wako Pure Chemical Industries Ltd. make) 0. 1 part by mass was added (reaction solution F). When the reaction solution F was held at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere, a white ion conductive composition was obtained. The ion conductive composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 5.3 × 10.-3S / cm (room temperature).
[0132]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a separator for a commercially available lithium battery, and a negative electrode were laminated and incorporated into a battery cell can, and then the reaction solution F was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 398 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 362 mAh.
[0133]
Example 31
Preparation of ion-conductive composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 5 Part by mass and 5 parts by mass of a polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name; 130MA, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) are dissolved in 89.9 parts by mass of the non-aqueous electrolyte i, and 2,2′-azobis (2 -Methylbutyronitrile) (trade name; V-59, manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) 0.1 part by mass was added (reaction solution G). When the reaction solution G was held at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere, a transparent ion conductive composition was obtained. The ion conductive composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 5.7 × 10.-3S / cm (room temperature).
[0134]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a separator for a commercially available lithium battery, and a negative electrode were laminated and incorporated into a battery cell can, and then the reaction solution G was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 386 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 354 mAh.
[0135]
Example 32
Preparation of ion-conductive composition
2-Methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, manufactured by Showa Denko KK) 8 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: 041MA, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 2 parts by mass, 2, 2 ' -0.2 part by mass of azobis (2-methylpropionitrile) was dissolved in 89.8 parts by mass of the non-aqueous electrolyte i. The copolymer-containing reaction liquid H was obtained by maintaining at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere. A transparent ion conductive gel was prepared by adding 1.3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide to 98.7 parts by mass of this reaction liquid H and reacting at 90 ° C. for 5 hours. A composition was obtained. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 4.5 × 10-3S / cm (room temperature).
[0136]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a commercially available lithium battery separator, and a negative electrode were laminated and incorporated into a battery cell can, and then a copolymer-containing reaction solution H 98 was prepared. 7 parts by mass were added with 1.3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 7 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 338 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 277 mAh. In the lithium polymer secondary battery of this example, since 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide (catalyst) remains in the battery, the lithium polymer secondary battery obtained in Examples 25 to 31 was used. The capacity drop was larger than that of the battery.
[0137]
Example 33
Preparation of ion-conductive composition
2-Methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, manufactured by Showa Denko KK) 3 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: 041MA, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 7 parts by mass, 2, 2 ' -0.2 part by mass of azobis (2-methylpropionitrile) was dissolved in 89.8 parts by mass in the nonaqueous electrolytic solution i. The copolymer-containing reaction liquid I was obtained by maintaining at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere. To 97.7 parts by mass of this reaction liquid I, 1 part by mass of hexamethylene diisocyanate and 1.3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide are added and reacted at 90 ° C. for 5 hours. A transparent ion conductive gel composition was obtained. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 5.1 × 10 5.-3S / cm (room temperature).
[0138]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a commercially available lithium battery separator and a negative electrode were laminated and incorporated into a battery cell can, and then a copolymer-containing reaction solution I 97 A mixture obtained by adding 1 part by mass of hexamethylene diisocyanate and 1.3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide to 7 parts by mass was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 7 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 362 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 275 mAh. In the lithium polymer secondary battery of this example, since 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide (catalyst) remains in the battery, the lithium polymer secondary battery obtained in Examples 25 to 31 was used. The capacity drop was larger than that of the battery.
[0139]
Example 34
Preparation of ion-conductive composition
10 parts by mass of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, manufactured by Showa Denko KK), 1.3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide, non-aqueous electrolyte i is dissolved in 88.5 parts by mass and reacted at 90 ° C. for 5 hours to carbodiimidize and / or uretdioneize the isocyanate group. After returning the liquid temperature to room temperature, 2,2′-azobis is further added. (2-methylpropionitrile) 0.2 mass part was added and the reaction liquid J was obtained.
[0140]
The reaction liquid J was kept at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 4.2 × 10.-3S / cm (room temperature).
[0141]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a separator for a commercially available lithium battery, and a negative electrode were laminated and assembled into a battery cell can, and then the reaction solution J was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 5 hours to obtain a lithium polymer battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 413 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 297 mAh. In the lithium polymer secondary battery of this example, since 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide (catalyst) remains in the battery, the lithium polymer secondary battery obtained in Examples 25 to 31 was used. The capacity reduction was larger than that of the secondary battery.
[0142]
Example 35
Preparation of ion-conductive composition
2-Methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, manufactured by Showa Denko KK) 9 parts by weight, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name; 130MA, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.), 3-methyl-1-phenyl A reaction liquid K was obtained by adding 1.3 parts by mass of -2-phospholene-1-oxide and 0.2 parts by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile). This reaction solution K was reacted at 90 ° C. for 4 hours to carry out carbodiimidization and / or uretdioneization of the isocyanate group and radical polymerization to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 4.1 × 10-3S / cm (room temperature).
[0143]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a separator for a commercially available lithium battery, and a negative electrode were laminated and incorporated into a battery cell can, and then the reaction solution K was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 5 hours to obtain a lithium polymer battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 413 mAh. The capacity of the lithium polymer secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 301 mAh. In the lithium polymer secondary battery of this example, since 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide (catalyst) remains in the battery, the lithium polymer secondary battery obtained in Examples 25 to 31 was used. The capacity reduction was larger than that of the secondary battery.
[0144]
Example 36
Integration of electrically insulating thin film and ion conductive composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 2 Part by mass, 8 parts by mass of methyl methacrylate, 89 parts by mass of the non-aqueous electrolyte i, and 1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) were uniformly mixed. To this mixed solution, a polypropylene microporous membrane (15 g / m2, 50 μm thick, 67% porosity) impregnated and squeezed, sealed in an aluminum bag in an argon atmosphere with a dew point of −80 ° C., held at 90 ° C. for 2 hours, cooled to room temperature, A composite polymer electrolyte in which an insulating thin film and an ion conductive composition were integrated was prepared. The obtained composite polymer electrolyte was 58 g / m.2The thickness was 52 μm.
[0145]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, the positive electrode, the composite polymer electrolyte, and the negative electrode were laminated, incorporated into a battery cell can, and the cell can was sealed. When the obtained lithium polymer battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 386 mAh. Moreover, the capacity | capacitance after storing this lithium polymer battery at 80 degreeC for 2 weeks was 293 mAh.
[0146]
Example 37
Fabrication and evaluation of lithium batteries
10 parts by mass of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; MOI, manufactured by Showa Denko KK), 0.1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile), 89.9 parts by mass of tetrahydrofuran And the polymerization reaction was carried out under a nitrogen atmosphere at 80 ° C. for 6 hours. This polymerization solution was put in a large amount of methanol and reprecipitated to obtain a white polymer precipitate. After vacuum drying at 100 ° C., 20 parts by mass of the polymer was dissolved in 80 parts by mass of toluene to obtain a polymer liquid L.
[0147]
To the polymer liquid L, a polypropylene microporous membrane (15 g / m2, 50 μm in thickness and 67% porosity) and vacuumed at 90 ° C. for 8 hours. The mass increase rate of the polypropylene microporous membrane was 31% by mass.
[0148]
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, the polymer-attached polypropylene microporous film, and the negative electrode were laminated and assembled into a battery cell can. Next, an electrolytic solution composed of 5 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide and 95 parts by mass of the nonaqueous electrolytic solution i was injected, and the cell can was sealed. The cell can was heated at 90 ° C. for 8 hours to obtain a lithium polymer battery. When the obtained lithium polymer battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 352 mAh. The capacity of the lithium polymer battery after storing it at 80 ° C. for 2 weeks was 246 mAh.
[0149]
Comparative Example 1
Preparation of ion-conductive composition
Polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 5 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: TMP-6EO-3A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 5 parts by mass, 2, 2'-azobis (2-methylpropionitrile) was dissolved in 0.2 part by mass and nonaqueous electrolyte i 89.8 parts by mass to obtain reaction liquid a. The reaction solution a was held at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C., but the gel collapsed in one day.
[0150]
Fabrication and evaluation of lithium polymer battery
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a commercially available lithium battery separator, and a negative electrode were laminated and assembled into a battery cell can, and then reaction solution B was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 385 mAh. The capacity of this lithium polymer battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 193 mAh.
[0151]
Comparative Example 2
Preparation of ion-conductive composition
Polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 5 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: TMP-6EO-3A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 5 parts by mass, dicyclohexylcarbodiimide 1 part by mass, 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) 0.2 part by mass, and non-aqueous electrolyte i 89 parts by mass were dissolved to obtain reaction liquid b. The reaction liquid b was kept at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C., but the gel collapsed in 7 days.
[0152]
Fabrication and evaluation of lithium polymer battery
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a commercially available lithium battery separator, and a negative electrode were laminated and assembled into a battery cell can, and then the reaction solution b was injected. After sealing the cell can, it was heated at 80 ° C. for 4 hours to obtain a lithium polymer secondary battery. When the obtained lithium polymer secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 371 mAh. Moreover, the capacity | capacitance after storing this lithium polymer battery at 80 degreeC for 2 weeks was 198 mAh.
[0153]
From the results of Examples 25 to 37 and Comparative Examples 1 and 2, it was confirmed that the ion conductive composition of the present invention was stable for a long time due to the effects of carbodiimide groups and / or uretdione groups. In addition, the ion conductive composition of the example in which the carbodiimide group and / or the uretdione group are present in the polymer is more stable than the ion conductive composition of Comparative Example 2 using the low molecular weight carbodiimide. Further, it was confirmed that the crosslinked polymer of the present invention containing a carbodiimide group and / or a uretdione group did not adversely affect the performance of the battery.
[0154]
Example 38
Preparation of ion-conductive composition
A non-aqueous electrolyte solution ii was prepared with the following configuration.
(C2H5)4NBF4        18.1 parts by mass
81.9 parts by mass of propylene carbonate
[0155]
2 parts by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, ethoxylated isocyanuric acid triacrylate (trade name: NK ester A-9300, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 2 parts by mass and 6 parts by mass of butyl acrylate are dissolved in 89.8 parts by mass of the non-aqueous electrolyte ii, 0.2 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) is added, and the reaction solution M. When the reaction solution M was held at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere, a transparent ion conductive composition was obtained. The ion conductive composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 2.2 × 10-4S / cm (room temperature).
[0156]
Fabrication and evaluation of electric double layer capacitors
Non-surface area is 2000m2/ G, 80 g of highly active activated carbon having an average particle diameter of 8 μm, 10 g of acetylene black, and 100 g of 12% concentration PVDF solution (solvent: N-methylpyrrolidone, manufactured by Kureha Chemical Industry) and 150 g of N-methylpyrrolidone A containing liquid was prepared. This solution was applied onto an aluminum foil to produce a capacitor electrode.
[0157]
This electrode and a commercially available cellulose capacitor separator (thickness 50 μm, density 0.4 g / cm3) And assembled into a rectangular cell, the reaction solution M was injected, the cell can was sealed, and then heated at 80 ° C. for 3 hours to obtain a multilayer electric double layer capacitor. The capacitance of the electric double layer capacitor was 18F. This electric double layer capacitor was pierced with a 3 mmφ metal rod, but there was no liquid leakage. Moreover, the capacity | capacitance after preserve | saving for 2 weeks at 80 degreeC was 17F.
[0158]
Example 39
Preparation of ion-conductive composition
2 parts by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, 8 parts by mass of 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; MOI, manufactured by Showa Denko KK) It melt | dissolved in nonaqueous electrolyte ii 89.8 mass parts, 0.2 mass part of 2,2'- azobis (2-methyl propionitrile) was added, and it was set as the reaction liquid N. The reaction solution N was held at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 2.0 × 10-4S / cm (room temperature).
[0159]
Fabrication and evaluation of electric double layer capacitors
After laminating an electrode for an electric double layer capacitor prepared in the same manner as in Example 38 and a commercially available capacitor separator and incorporating them into a rectangular cell, the reaction solution N was injected, the cell can was sealed, By heating for a time, a multilayer electric double layer capacitor was obtained. The capacitance of the electric double layer capacitor was 19F. This electric double layer capacitor was pierced with a 3 mmφ metal rod, but there was no liquid leakage. Moreover, the capacity | capacitance after preserve | saving for 2 weeks at 80 degreeC was 17F.
[0160]
Example 40
Preparation of ion-conductive composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 3 2 parts by weight, 2-methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name) ; MOI, manufactured by Showa Denko KK) 8 parts by mass in 89.8 parts by mass of the non-aqueous electrolyte ii, and 0.2 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) The reaction solution O was added. The reaction solution O was held at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed. The ion conductivity of the ion conductive gel composition is 2.1 × 10-4S / cm (room temperature).
[0161]
Fabrication and evaluation of electric double layer capacitors
After laminating an electrode for an electric double layer capacitor prepared in the same manner as in Example 38 and a commercially available capacitor separator and incorporating them into a rectangular cell, the reaction solution O was injected, the cell can was sealed, and then the temperature was changed to 4 at 80 ° C. By heating for a time, a multilayer electric double layer capacitor was obtained. The capacitance of the electric double layer capacitor was 19F. This electric double layer capacitor was pierced with a 3 mmφ metal rod, but there was no liquid leakage. Moreover, the capacity | capacitance after preserve | saving for 2 weeks at 80 degreeC was 18F.
[0162]
Example 41
Nonwoven manufacturing
10 parts by mass of fibrillated cellulose, 20 parts by mass of fibrillated polyethylene fibers having a fiber diameter of 1 μm or less, a fineness of 0.1 dtex, a fiber length of 3 mm, and a polyester fiber of 40 parts by mass of a melting point of 255 ° C., a fineness of 0.8 dtex, a fiber length 30 parts by mass of 10 mm polypropylene / polyethylene core-sheath short fibers were dispersed in water using a pulper together with a dispersing aid, and then diluted with water to a predetermined concentration to prepare a slurry. From this slurry, a basis weight of 30 g / m using a circular paper machine.2A wet nonwoven fabric having a thickness of 80 μm was prepared. The wet nonwoven fabric was subjected to a heat calendar treatment at 180 ° C. The obtained nonwoven fabric has a basis weight of 30 g / m.2, Thickness 50μm, density 0.59g / cm3Met.
[0163]
Integration of non-woven fabric and ion conductive composition
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 10 Part by mass, 89 parts by mass of non-aqueous electrolyte ii, and 1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) were mixed uniformly. The mixture is impregnated and squeezed with the above nonwoven fabric, sealed in an aluminum bag in an argon atmosphere with a dew point of −80 ° C., held at 90 ° C. for 2 hours, then cooled to room temperature, and the nonwoven fabric and ions A composite polymer electrolyte in which the conductive composition was integrated was prepared. The obtained composite polymer electrolyte was 97 g / m.2The thickness was 53 μm.
[0164]
Fabrication and evaluation of electric double layer capacitors
The electric double layer capacitor electrode prepared in the same manner as in Example 38 and the above composite polymer electrolyte were laminated and assembled into a square cell, and then the cell can was sealed to obtain a laminated electric double layer capacitor. The capacitance of the electric double layer capacitor was 17F. The capacity after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 16F.
[0165]
Example 42
Fabrication and evaluation of electric double layer capacitors
2-Methacryloyloxyethyl isocyanate (trade name; Karenz MOI, Showa Denko K.K.) 4 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name; 130 MA, Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 6 parts by mass, 2,2 ' -Azobis (2-methylpropionitrile) 0.1 mass part was melt | dissolved in tetrahydrofuran 99.9 mass parts, and it hold | maintained at 80 degreeC under nitrogen atmosphere for 6 hours, and performed the polymerization reaction. This polymerization solution was put in a large amount of methanol and reprecipitated to obtain a white polymer precipitate. After vacuum drying at 100 ° C., 20 parts by mass of the polymer was dissolved in 80 parts by mass of toluene to obtain a polymer liquid P.
[0166]
The polymer solution P was impregnated with the nonwoven fabric obtained in Example 41 and squeezed, followed by vacuum drying at 90 ° C. for 8 hours. The mass increase rate of the nonwoven fabric was 37 mass%.
[0167]
After laminating the electrode for an electric double layer capacitor prepared in the same manner as in Example 38 and the above polymer-attached nonwoven fabric and incorporating it into a square cell, 3 parts by mass of 3-methyl-1-phenyl-2-phospholene-1-oxide, Then, after injecting an electrolyte solution consisting of 2 parts by mass of hexamethylene diisocyanate and 95 parts by mass of the non-aqueous electrolyte ii and sealing the cell can, it was heated at 90 ° C. for 7 hours to obtain a multilayer electric double layer capacitor It was. The capacitance of the electric double layer capacitor was 17F. This electric double layer capacitor was pierced with a 3 mmφ metal rod, but there was no liquid leakage. Moreover, the capacity | capacitance after preserve | saving for 2 weeks at 80 degreeC was 16F.
[0168]
Comparative Example 3
Preparation of ion-conductive composition
Polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 5 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: TMP-6EO-3A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 5 parts by mass, 2, It melt | dissolved in 0.2 mass part of 2'-azobis (2-methyl propionitrile) and 89.8 mass parts of nonaqueous electrolyte ii, and the reaction liquid c was obtained. The reaction liquid c was kept at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel-like composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C., but it was confirmed that the electrolyte had oozed out on the 10th day.
[0169]
After laminating an electrode for an electric double layer capacitor prepared in the same manner as in Example 38 and a commercially available capacitor separator and incorporating the separator into a square cell, the reaction solution c was injected, the cell can was sealed, and 7 ° C at 80 ° C. By heating for a time, a multilayer electric double layer capacitor was obtained. The capacitance of the electric double layer capacitor was 18F. This electric double layer capacitor was pierced with a 3 mmφ metal rod, but there was no liquid leakage. Moreover, the capacity | capacitance after preserve | saving for 2 weeks at 80 degreeC was 13F.
[0170]
Comparative Example 4
Preparation of ion-conductive composition
Polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 5 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name: TMP-6EO-3A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 5 parts by mass, dicyclohexylcarbodiimide 3 parts by mass, 0.22 parts by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile), and 86.8 parts by mass of the nonaqueous electrolytic solution ii were dissolved to obtain a reaction solution d. The reaction solution d was kept at 80 ° C. for 6 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a transparent ion conductive gel composition. This ion conductive gel composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C., but no gel collapse was observed for 14 days.
[0171]
After laminating an electrode for an electric double layer capacitor prepared in the same manner as in Example 38 and a commercially available capacitor separator and incorporating them into a rectangular cell, the reaction solution d was injected, the cell can was sealed, and then 7 ° C. at 80 ° C. By heating for a time, a multilayer electric double layer capacitor was obtained. The capacitance of the electric double layer capacitor was 19F. This electric double layer capacitor was pierced with a 3 mmφ metal rod, but there was no liquid leakage. Moreover, the capacity | capacitance after preserve | saving for 2 weeks at 80 degreeC was 9F.
[0172]
From the results of Examples 38 to 42 and Comparative Examples 3 and 4, it was confirmed that the ion conductive composition of the present invention was stable for a long time due to the effect of the carbodiimide group and / or the uretdione group. In addition, the ion conductive composition of the example in which the carbodiimide group and / or the uretdione group exist as a polymer is more stable for a long time than the ion conductive composition of Comparative Example 4 to which the low molecular carbodiimide is added, Moreover, it has confirmed that the crosslinked polymer of this invention containing a carbodiimide group and / or a uretdione group did not have a bad influence on the performance of an electric double layer capacitor.
[0173]
Example 43
[0174]
Preparation of ion-conductive composition
Non-aqueous electrolyte iii was prepared with the following constitution.
24.07 parts by mass of tetramethylammonium phthalate
γ-butyrolactone 75.93 parts by mass
[0175]
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 4 (molar composition ratio 3.1 / 0.9) 5 Mass part, 94.5 parts by mass of non-aqueous electrolyte iii, and 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) 0.5 part by mass were uniformly mixed to obtain reaction solution Q. When the reaction solution Q was kept at 80 ° C. for 4 hours under a nitrogen atmosphere, a cloudy ion conductive composition was obtained. The ion conductive composition was put in a sealed container and heated at 80 ° C. for 14 days, but no gel collapse was confirmed.
[0176]
Fabrication and evaluation of aluminum electrolytic capacitors
After spot welding an anode connector to one side of an electrode made of aluminum foil having a thickness of 0.05 mm and an etching hole diameter of 1 to 5 μm, an aqueous solution for boric acid kept at a temperature of 90 ° C. (concentration: 80 g / l) ), The aluminum foil surface was oxidized with a current of 30 A for 15 minutes to form an aluminum oxide dielectric layer, and an electrolytic capacitor anode was produced. The cathode for an electrolytic capacitor was produced by spot welding a cathode connector on one side of an electrode made of aluminum foil having a thickness of 0.05 mm and an etching hole diameter of 1 to 5 μm.
[0177]
A cellulose separator for aluminum electrolytic capacitors with a film thickness of 30 μm is placed on the dielectric layer of the anode, wound together with the cathode, inserted into the cell for electrolytic capacitors, injected with the reaction solution Q, and sealed. It was. Subsequently, it heated at 80 degreeC for 3 hours, and the polymerization reaction of the reaction liquid Q was performed. The obtained aluminum electrolytic capacitor had a capacitance of 203 μF. The capacitance of the aluminum electrolytic capacitor after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 195 μF.
[0178]
Example 44
Preparation of cross-linked polymer dispersion and preparation of coated product
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 10 Part by mass, polyethylene oxide group-containing acrylate (trade name; 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.), 39 parts by mass, 150 parts by mass of toluene, and 1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) The mixture was forcibly stirred at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a milky white polymer solution. A commercially available polyethylene sheet (thickness: 200 μm) was immersed in the polymer solution, followed by vacuum drying at 90 ° C. for 2 hours to obtain a sheet coated with a carbodiimide group / uretdione group-containing polymer (weight increase rate 5 .8% by mass).
[0179]
Example 45
Production of graft polymerized film
50 parts by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1, photopolymerization initiator (trade name; IRGACURE 651, manufactured by Ciba Specialty Chemicals) 0.1 part by mass, toluene A commercially available polyethylene sheet (thickness: 200 μm) is immersed in a treatment solution consisting of 49.9 parts by mass, and then irradiated with low-wavelength ultraviolet light for 1 minute using a low-pressure mercury lamp under deoxidation, and then at 90 ° C. for 2 hours. Then, vacuum drying was performed to obtain a sheet subjected to surface treatment by graft polymerization. The increase in weight due to graft polymerization was 11.8% by mass.
[0180]
Example 46
Fabrication of graft polymerized porous membrane
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1 8 parts by mass, polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name; 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 22 parts by mass, ethoxylated isocyanuric Acid triacrylate (trade name; NK ester A-9300, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 2 parts by mass, polyethylene oxide group-containing acrylate (trade name; M-40G, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 18 mass 1 part by weight of a photopolymerization initiator (trade name: IRGACURE 651, Ciba Specialty Chemicals) is added to 49 parts by mass of toluene, and a commercially available lithium battery separator (polyethylene microporous membrane, porosity 60%, membrane) After soaking in a thickness of 25 μm, low-wavelength UV light is emitted for 1 minute using a low-pressure mercury lamp under deoxidation. Irradiated, and then 2 hours at 90 ° C., dried in vacuo to give a separator for a lithium battery which has been subjected to surface treatment by graft polymerization. The weight increase due to graft polymerization was 8.9% by mass.
[0181]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a separator for a lithium battery subjected to surface treatment by graft polymerization, and a negative electrode were laminated, and incorporated into a battery cell can. A non-aqueous electrolyte i was injected, the cell can was sealed, and a lithium ion secondary battery was obtained. When the obtained lithium ion secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 450 mAh. The capacity of the lithium ion secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 435 mAh.
[0182]
Comparative Example 5
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a commercially available lithium battery separator (polyethylene microporous film, porosity of 60%, film thickness of 25 μm), and a negative electrode were laminated to form a battery. After being incorporated into the cell can, the non-aqueous electrolyte i was injected and the cell can was sealed to obtain a lithium ion secondary battery. When the obtained lithium ion secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 450 mAh. The capacity of the lithium ion secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 410 mAh.
[0183]
Comparative Example 6
Fabrication of graft polymerized porous membrane
Polyethylene oxide group-containing acrylate (trade name: 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 25 parts by mass, ethoxylated isocyanuric acid triacrylate (trade name: NK ester A-9300, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) , Polyethylene oxide group-containing acrylate (trade name: M-40G, manufactured by Shin-Nakamura Chemical Co., Ltd.) 19 parts by weight, toluene 49 parts by weight, photopolymerization initiator (trade name: IRGACURE 651, Ciba Specialty Chemicals) After adding 1 part by mass and immersing a commercially available lithium battery separator (polyethylene microporous membrane, porosity of 60%, film thickness of 25 μm), it was irradiated with low wavelength ultraviolet light for 1 minute using a low pressure mercury lamp under deoxidation. Next, a separator for a lithium battery, which was vacuum-dried at 90 ° C. for 2 hours and surface-treated by graft polymerization. It was obtained over data. The weight increase due to graft polymerization was 7.5% by mass.
[0184]
Fabrication and evaluation of lithium batteries
Using a positive electrode and a negative electrode for a lithium battery prepared in the same manner as in Example 25, a positive electrode, a separator for a lithium battery subjected to surface treatment by graft polymerization, and a negative electrode were laminated, and incorporated into a battery cell can. A non-aqueous electrolyte i was injected, the cell can was sealed, and a lithium ion secondary battery was obtained. When the obtained lithium ion secondary battery was charged and discharged at 0.1 C, the capacity was 450 mAh. The capacity of the lithium ion secondary battery after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 203 mAh.
[0185]
From a comparison between Example 46 and Comparative Examples 5 and 6, it was found that a lithium ion separator using a lithium battery separator that was surface-treated by graft polymerization using a polymerizable unsaturated group-containing monomer having a carbodiimide group. The secondary battery is stored at a higher temperature than a commercially available battery separator or a lithium ion secondary battery using a battery separator in which only a polymerizable unsaturated group-containing monomer having a polyalkylene oxide group is graft-polymerized. It was confirmed that the battery capacity was less likely to decrease over time.
[0186]
Example 47
Preparation of cross-linked polymer dispersion and production of separator
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 5 (molar composition ratio 0.4 / 3.6) 10 1 part by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) is added to 39 parts by mass of polyethylene oxide group-containing methacrylate (trade name; 130A, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) and 150 parts by mass of toluene. Then, the mixture was forcibly stirred at 80 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain a milky white polymer solution. A commercially available cellulose-containing capacitor separator (thickness 50 μm, density 0.4 g / cm) was added to the polymer solution.3) Was vacuum dried at 90 ° C. for 2 hours to obtain a capacitor separator coated with a carbodiimide group / uretdione group-containing polymer (weight increase rate 5.4 mass%).
[0187]
Fabrication and evaluation of electric double layer capacitors
The electrode for an electric double layer capacitor prepared in the same manner as in Example 38 and the capacitor separator coated with the above carbodiimide group / uretdione group-containing polymer were laminated, incorporated into a rectangular cell, and then injected with a non-aqueous electrolyte ii. Then, the cell can was sealed to obtain a multilayer electric double layer capacitor. The capacitance of the electric double layer capacitor was 21F. The capacity after storage for 2 weeks at 80 ° C. was 18F.
[0188]
Comparative Example 7
An electric double layer capacitor electrode prepared in the same manner as in Example 38 and a commercially available capacitor separator (thickness 50 μm, density 0.4 g / cm3) And was incorporated into a rectangular cell, and then a non-aqueous electrolyte solution ii was injected to seal the cell can to obtain a multilayer electric double layer capacitor. The capacitance of the electric double layer capacitor was 21F. The capacity after storage at 80 ° C. for 2 weeks was 16F.
[0189]
From the comparison between Example 47 and Comparative Example 7, an electric double layer capacitor using a separator surface-treated with a crosslinked polymer having a carbodiimide group and / or a uretdione group is a commercially available separator for an electric double layer capacitor. Compared with the electric double layer capacitor made using, it was confirmed that the capacity is less likely to decrease during high temperature storage.
[0190]
Example 48
Preparation of cross-linked polymer aqueous dispersion
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide obtained in Example 1 100 parts by mass, polyalkylene oxide group-containing methacrylate (trade name: 041MA, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 45 parts by mass, butyl acrylate 50 parts by mass, 5 parts by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) were dissolved in 800 parts by mass of 2-butanone, and reacted at 80 ° C. for 6 hours in a nitrogen atmosphere to give milky white cross-linked copolymer. A coalescence dispersion was obtained. 400 parts by mass of distilled water was added to this dispersion, and then 2-butanone was removed under reduced pressure to obtain an aqueous dispersion of a crosslinked polymer having a carbodiimide group.
[0191]
Example 49
Preparation of cross-linked polymer aqueous dispersion
N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) carbodiimide / N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione mixture obtained in Example 2 (molar composition ratio 2.3 / 1.7) 40 Part by mass, 57 parts by mass of N, N′-bis (2-methacryloyloxyethyl) uretdione / water adduct obtained in Example 7, 3 parts by mass of 2,2′-azobis (2-methylpropionitrile) Was dissolved in 900 parts by mass of 2-butanone and reacted at 80 ° C. for 6 hours in a nitrogen atmosphere to obtain a milky white cross-linked copolymer dispersion. 400 parts by mass of distilled water was added to this dispersion, and then 2-butanone was removed under reduced pressure to obtain an aqueous dispersion of a crosslinked polymer having a carbodiimide group.
[0192]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a crosslinking agent in which a carbodiimide group and / or a uretdione group and a polymerizable unsaturated hydrocarbon group coexist in the same molecule can be provided by a simple method. This compound can be used as a crosslinking agent, and can provide a crosslinked polymer, a gel-like composition, and a surface-modified substrate having high durability. Since the ion conductive composition using the cross-linked polymer is not easily deteriorated, an electrochemical device that operates stably for a long period of time can be provided.

Claims (19)

下記一般式[I]で示されるカルボジイミド化合物。
Figure 2005002079
〔一般式[I]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、lは2〜6の整数を表す。〕
A carbodiimide compound represented by the following general formula [I].
Figure 2005002079
[In General Formula [I], R 1 represents a hydrogen atom or an alkyl group, and l represents an integer of 2 to 6. ]
下記一般式[II]で示されるウレトジオン化合物。
Figure 2005002079
〔一般式[II]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、mは2〜6の整数を表す。〕
A uretdione compound represented by the following general formula [II].
Figure 2005002079
[In General Formula [II], R 2 represents a hydrogen atom or an alkyl group, and m represents an integer of 2 to 6. ]
下記一般式[III]で示される化合物。
Figure 2005002079
〔一般式[III]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、nは2〜6の整数を表し、rは0〜5の整数を表し、Qは二価の連結基を表す。〕
A compound represented by the following general formula [III].
Figure 2005002079
[In General Formula [III], R 3 represents a hydrogen atom or an alkyl group, n represents an integer of 2 to 6, r represents an integer of 0 to 5, and Q represents a divalent linking group. ]
下記一般式[IV]で示される化合物。
Figure 2005002079
〔一般式[IV]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、pは2〜6の整数を表す。〕
A compound represented by the following general formula [IV].
Figure 2005002079
[In General Formula [IV], R 4 represents a hydrogen atom or an alkyl group, and p represents an integer of 2 to 6. ]
一般式[VI]で示されるイソシアネート化合物を、ニトロフェノールと触媒の共存下で、カルボジイミド化またはウレトジオン化反応を行い、次いで塩基性水溶液でニトロフェノールを洗浄除去することによって製造されたことを特徴とする請求項1または2記載の化合物。
Figure 2005002079
〔一般式[VI]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、qは2〜6の整数を表す。〕
The isocyanate compound represented by the general formula [VI] is produced by carrying out a carbodiimidization or uretdioneation reaction in the presence of nitrophenol and a catalyst, and then washing and removing the nitrophenol with a basic aqueous solution. The compound according to claim 1 or 2.
Figure 2005002079
[In General Formula [VI], R 6 represents a hydrogen atom or an alkyl group, and q represents an integer of 2 to 6. ]
一般式[I]〜[IV]で示される化合物から選ばれる少なくともひとつの化合物を含有してなる架橋剤。A crosslinking agent comprising at least one compound selected from compounds represented by the general formulas [I] to [IV]. 一般式[I]で示される化合物の含有量が1〜100mol%であることを特徴とする請求項6記載の架橋剤。The crosslinking agent according to claim 6, wherein the content of the compound represented by the general formula [I] is 1 to 100 mol%. 一般式[II]で示される化合物の含有量が1〜100mol%であることを特徴とする請求項6記載の架橋剤。The crosslinking agent according to claim 6, wherein the content of the compound represented by the general formula [II] is 1 to 100 mol%. さらに、一般式[V]で示される化合物を含有してなる請求項6〜8のいずれか記載の架橋剤。
Figure 2005002079
〔一般式[V]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表す。〕
Furthermore, the crosslinking agent in any one of Claims 6-8 formed by containing the compound shown by general formula [V].
Figure 2005002079
[In General Formula [V], R 5 represents a hydrogen atom or an alkyl group. ]
重合成分の一成分として、請求項6〜9のいずれか記載の架橋剤を重合してなる架橋重合体。A crosslinked polymer obtained by polymerizing the crosslinking agent according to any one of claims 6 to 9 as one component of a polymerization component. イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を重合してなる重合体の該イソシアネート基をカルボジイミド化および/またはウレトジオン化させてなる架橋重合体。A cross-linked polymer obtained by polymerizing a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group to carbodiimidize and / or uretdione the isocyanate group. イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を重合してなる重合体の該イソシアネート基と、分子中に2以上のイソシアネート基を含有する化合物のイソシアネート基とを、カルボジイミド化および/またはウレトジオン化させてなる架橋重合体。The isocyanate group of a polymer obtained by polymerizing a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group, and the isocyanate group of a compound containing two or more isocyanate groups in the molecule are carbodiimidized and / or Or a cross-linked polymer formed by uretdione. イソシアネート基を有する重合性不飽和炭化水素基含有単量体を含有する化合物が、一般式[VI]で示される化合物であることを特徴とする請求項11または12記載の架橋重合体。
Figure 2005002079
〔一般式[VI]において、Rは、水素原子あるいはアルキル基を表し、qは2〜6の整数を表す。〕
The crosslinked polymer according to claim 11 or 12, wherein the compound containing a polymerizable unsaturated hydrocarbon group-containing monomer having an isocyanate group is a compound represented by the general formula [VI].
Figure 2005002079
[In General Formula [VI], R 6 represents a hydrogen atom or an alkyl group, and q represents an integer of 2 to 6. ]
請求項10〜13のいずれか記載の架橋重合体を含有してなるゲル状組成物。A gel-like composition comprising the crosslinked polymer according to claim 10. 請求項10〜13のいずれか記載の架橋重合体を含有してなるイオン伝導性組成物。An ion conductive composition comprising the crosslinked polymer according to claim 10. 電気絶縁性多孔質薄膜とイオン伝導性組成物が一体化されていることを特徴とする請求項15記載のイオン伝導性組成物。16. The ion conductive composition according to claim 15, wherein the electrically insulating porous thin film and the ion conductive composition are integrated. 請求項15または請求項16記載のイオン伝導性組成物を含有してなる電気化学素子。An electrochemical device comprising the ion conductive composition according to claim 15 or 16. 少なくともひとつの重合成分として、請求項6〜9のいずれか記載の架橋剤を重合してなる架橋重合体で表面が被覆されていることを特徴とする表面修飾基材。A surface-modified base material, the surface of which is coated with a crosslinked polymer obtained by polymerizing the crosslinking agent according to any one of claims 6 to 9 as at least one polymerization component. 一般式[I]〜[IV]で示される化合物の1種以上がグラフト重合されていることを特徴とする表面修飾基材。A surface-modified base material, wherein at least one of the compounds represented by the general formulas [I] to [IV] is graft-polymerized.
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