JP2005002002A

JP2005002002A - Laminate having insect pest repellent layer

Info

Publication number: JP2005002002A
Application number: JP2003164464A
Authority: JP
Inventors: Kunio Kobashi; 邦生小橋
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 2003-06-10
Filing date: 2003-06-10
Publication date: 2005-01-06

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a laminate having an insect pest repellent layer having excellent coating suitability and sustaining repellent effects over a long period. <P>SOLUTION: This laminate having the insect pest repellent layer is obtained by forming the insect pest repellent layer containing terpene on one side of a sheetlike substrate layer. In the laminate, the insect pest repellent layer is formed of a resin composition having an ester group and composed of the resin composition in which the infrared absorption wavelength peak exhibiting stretching vibration of the ester group of the resin composition comprising the terpene added thereto within the range of 1,700-1,750 kaysers does not cause a shift deviation in time series. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に食品等の包装用途に供される積層体に関し、さらに詳しくは、害虫忌避効果に優れると共に忌避効果が一定期間継続して発揮される害虫忌避層を備えた積層体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、チョコレート等の菓子類、米等の穀物類、あるいは、ラーメンに代表されるような即席麺等の食品は、紙やプラスチックフィルム等の包装箱や包装袋等で包装されて流通、販売されている。そして、上記した食品は流通、販売時等においてコクゾウ虫やノシメマダラメイガ等の害虫が包装箱や包装袋等を食い破ったり、隙間から内部に侵入する場合があり、これにより顧客に不衛生感や不快感を与えると共に商品価値を著しく損なうという問題があった。
【０００３】
そこで、上記したような食品を害虫から守る手段としては、包装箱や包装袋等に防虫加工を施すことが考えられ、この防虫加工に用いる防虫剤としては防虫効果の高い農業用や家庭用殺虫剤に用いられるピレスロイド系等の化合物を挙げることができるが、これらの化合物は人体への危険性が危惧されるものであり、食品の包装箱や包装袋等に用いることは不適切であり、害虫に対して殺虫剤よりも防虫効果は低いものの安全性の高い忌避効果のある害虫忌避剤、特に自然界に存在するものを用いるのが適当である。
【０００４】
たとえば、テルペン、その中でも、Ｅｌｅｍｏｌ、β−Ｅｕｄｅｓｍｏｌ、β−Ｖｅｔｉｂｏｎなどのセスキテルペンはゴキブリ類に対する忌避活性が報告されている（たとえば、特許文献１参照）し、また、コパイバオイルおよび／またはカリオフィレンなどのセスキテルペンはヒメカツオブシムシやヒラタコクヌストモドキに対する忌避活性が報告されている（たとえば、特許文献２参照）が、インキ、塗料、接着剤等の塗布液にセスキテルペンを混合して、たとえば、フィルムや紙などの基材に塗布して塗膜を形成した場合、塗膜からセスキテルペンが空気中に即座に揮散し、数週間から数ヶ月程度の長期的な忌避効果を得ることができなかった。
【０００５】
そこで、長期的な忌避効果を得るための提案がなされている（たとえば、特許文献３参照）。特許文献３記載の発明は、コパイバオイルおよび／またはカリオフィレンなどのセスキテルペンを多孔質微粒子に坦持させて、セスキテルペンの徐放性を確保し、害虫に対して長期間に亘って忌避活性を発揮するようにしたものであるが、セスキテルペンを坦持した多孔質微粒子を混合したインキ、塗料、接着剤等の塗布液は、塗布方法、具体的にはグラビアコート法で塗布する場合には、多孔質微粒子の影響でドクター筋が発生するといった問題やグラビア版の摩耗により耐刷性に劣るといった問題、あるいは、多孔質微粒子がインキパンや循環タンクに沈降するために、所定量の多孔質微粒子を安定して塗布することができないといった問題があった。
【０００６】
【特許文献１】
特開平８−８１３０６号公報
【特許文献２】
特開２００１−３４８３０４号公報
【特許文献３】
特開２００２−３０８７０５号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、塗布適性に優れると共に、長期間に亘って忌避効果を持続することができる害虫忌避層を備えた積層体を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を達成するために、請求項１記載の本発明は、シート状基材層の一方の側にテルペンを含有する害虫忌避層を形成した積層体において、前記害虫忌避層がエステル基を有する樹脂組成物で形成されると共に、テルペンを添加した前記樹脂組成物の１７００〜１７５０カイザーの範囲のエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークが時系列的にシフトズレを起さない樹脂組成物からなることを特徴とするものである。
【０００９】
また、請求項２記載の本発明は、請求項１記載の害虫忌避層を備えた積層体において、前記樹脂組成物は１７００〜１７５０カイザーの範囲のエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークがテルペン添加後３０分以内にシフトズレを起さない樹脂組成物からなることを特徴とするものである。
【００１０】
また、請求項３記載の本発明は、請求項１、２のいずれかに記載の害虫忌避層を備えた積層体において、前記樹脂組成物が主成分としてエステル基を側鎖に有する樹脂からなることを特徴とするものである。
【００１１】
また、請求項４記載の本発明は、シート状基材層の一方の側にテルペンを含有する害虫忌避層を形成した積層体において、前記害虫忌避層がテルペンを坦持したエステル基を有するテルペン坦持樹脂を添加した樹脂組成物で形成されると共に、テルペン坦持樹脂の１７００〜１７５０カイザーの範囲のエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークが時系列的にシフトズレを起さないテルペン坦持樹脂からなることを特徴とするものである。
【００１２】
また、請求項５記載の本発明は、請求項４記載の害虫忌避層を備えた積層体において、前記テルペン坦持樹脂は１７００〜１７５０カイザーの範囲のエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークがテルペン坦持後３０分以内にシフトズレを起さない樹脂からなることを特徴とするものである。
【００１３】
また、請求項６記載の本発明は、請求項４、５のいずれかに記載の害虫忌避層を備えた積層体において、前記テルペン坦持樹脂が主成分としてエステル基を側鎖に有する樹脂からなることを特徴とするものである。
【００１４】
また、請求項７記載の本発明は、請求項１〜６のいずれかに記載の害虫忌避層を備えた積層体において、前記テルペンがセスキテルペンからなることを特徴とするものである。
【００１５】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳しく説明する。
図１は本発明にかかる害虫忌避層を備えた積層体の一実施例を図解的に示す層構成図であり、図中の１は害虫忌避層を備えた積層体、２は基材層、３は装飾層、４は害虫忌避層をそれぞれ示す。
【００１６】
図１は本発明にかかる害虫忌避層を備えた積層体の一実施例を図解的に示す層構成図であって、害虫忌避層を備えた積層体１はシート状基材２の一方の面（表層側となる面）に装飾層３を形成し、該装飾層を形成した面全面に害虫忌避層４を形成したものであって、前記害虫忌避層４にはセスキテルペン、具体的にはコパイバオイル（主成分がβ−カリオフィレン）および／またはβ−カリオフィレンが含有されている。
【００１７】
前記シート状基材２としては、紙、アルミニウム箔、合成樹脂製シート、あるいは、これらの積層体を挙げることができる。また、必要に応じて前記シート状基材２の他方の面（裏面側となる面）に熱接着性樹脂層を形成することもできる。
【００１８】
前記装飾層３としては、たとえば、文字や美麗な絵柄を印刷インキにより形成した印刷層であり、該印刷層はオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷等の周知の印刷法を用いて形成することができる。印刷インキのビヒクルとしては、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を１種ないし２種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものを前記シート状基材２の材質や適用する印刷法および要求される性能等により適宜選択して用いることができる。なお、前記装飾層３は、たとえば、前記シート状基材２が透明な合成樹脂製シートである場合には、前記シート状基材２の他方の面（裏面側となる面）に設けてもよいものである。
【００１９】
前記害虫忌避層４としては、前記装飾層３を形成する印刷インキのビヒクルと同じ樹脂を用いることができ、これに、たとえば、コパイバオイルおよび／またはβ−カリオフィレン等のセスキテルペンを生インキに対して０．１〜３０質量％混練したものをグラビアコート法、バーコート法、ロールコート法等の周知の塗布方法を用い、蒸発乾燥、あるいは、酸化重合、電離放射線重合、２液反応重合等の重合乾燥のいずれかの乾燥方法を採ることにより形成することができる。
【００２０】
しかしながら、前記害虫忌避層４を形成する樹脂は、コパイバオイルおよび／またはβ−カリオフィレンを安定した状態で保持する樹脂とそうでない樹脂が存在することが、以下に示す実施例より確認できた。
【００２１】
【実施例】
実施例１
グラビアインキＡ〔大日精化工業（株）製：ＯＳＭ（商品名）〕に、β−カリオフィレンを主成分とするコパイバオイルを生インキに対して４質量％となるように配合したインキをグラビア印刷法で１２μｍ厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後に５μｍ厚さとなるように塗布して、本発明の害虫忌避層を備えた積層体を作製した。
【００２２】
比較例１
グラビアインキＡ〔大日精化工業（株）製：ＯＳＭ（商品名）〕に代えて、ウレタン系樹脂を主成分とするグラビアインキＢ〔ザ・インクテックインク（株）製：ＥＣＯＳ（商品名）〕を用いた以外は実施例１と同様にして比較例とする害虫忌避層を備えた積層体を作製した。
【００２３】
上記で作製した実施例１、および、比較例１の積層体について、２５℃の環境下に放置して、下記測定条件（※１）でβ−カリオフィレンの時系列的放出量を測定し、その結果を表１に示した。
【００２４】
【表１】

（※１）測定条件：１０×１０ｃｍ角に裁断した積層体をバイアル瓶に詰めて密封し、これを１２０℃で２０分間加熱し、バイアル瓶内にガス化させたβ−カリオフィレンをガスクロマトグラフ〔アジレントテクノロジー社製：６８９０ＮＧＣ（商品名）〕で測定。
【００２５】
表１からも明らかなように、実施例１のグラビアインキＡで害虫忌避層を形成した積層体は、比較例１のグラビアインキＢで害虫忌避層を形成した積層体に比べて、時系列的に格段の放出量を示した。このことは、実施例１のグラビアインキＡは比較例１のグラビアインキＢからなるインキに比べてβ−カリオフィレンを樹脂中に保持する能力が格段に優れ、安定した状態で長期間に亘ってβ−カリオフィレンを保持し、結果としてβ−カリオフィレンを徐々に放出し続けることができることを示している。
【００２６】
さらに、８７０〜８９０カイザーの範囲のβ−カリオフィレンに起因する伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークの減衰の有無を調査したところ、表２に示すように実施例１のグラビアインキＡは塗布後３０分で減衰は見られないが、表３に示すように比較例１のグラビアインキＢは３２％減衰することが確認できた。
【００２７】
【表２】

【００２８】
【表３】

【００２９】
また、上記結果から、▲１▼β−カリオフィレンを４質量％混練した実施例１のグラビアインキＡと、▲２▼β−カリオフィレンを混練しないグラビアインキＡ、および、▲３▼β−カリオフィレンを４質量％混練した比較例１のグラビアインキＢと、▲４▼β−カリオフィレンを混練しないグラビアインキＢをガラス板に乾燥後に５μｍ厚さとなるようにそれぞれ塗布し、これを日本分光製ＦＴＳ６０００を用い、ＡＴＲユニットはエス・ティ・ジャパン製ＤｕｒａＳａｍｐＩＩＲで、ダイヤモンド結晶を用いて、１７００〜１７５０カイザーの範囲のエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークを測定した。
【００３０】
表４に示すように、▲２▼のものはエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークが１７２２カイザー（β−カリオフィレンを混練して３０分経過後も同じ赤外吸収波長ピーク）であるのに対して、表５に示すように、▲１▼のものはエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークが１７２４カイザーと伸縮振動が２カイザー高い方へシフトチェンジし、３０分経過後においても、そのシフトチェンジした状態を維持して同じ波長の赤外吸収波長ピークを示した。しかし、表６に示すように、▲４▼のものはエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークが１７２８カイザー（β−カリオフィレンを混練して３０分経過後も同じ赤外吸収波長ピーク）であるのに対して、表７に示すように、▲３▼のものはエステル基の伸縮振動を示す赤外吸収波長ピークが１７３０カイザーと伸縮振動が２カイザー高い方へシフトチェンジするものの、３０分経過後においては赤外吸収波長ピークが１７２８カイザーと元の赤外吸収波長ピーク値に戻り、シフトチェンジ状態が維持されなかった。
【００３１】
【表４】

【００３２】
【表５】

【００３３】
【表６】

【００３４】
【表７】

【００３５】
このことは、実施例１のグラビアインキＡ、比較例１のグラビアインキＢ共にβ−カリオフィレンが添加されたことにより、このβ−カリオフィレンの影響により、理由は不明であるが、それぞれのエステル基の伸縮振動が２カイザー高い方へシフトチェンジされる。そして、グラビアインキＡにおいては、添加されたβ−カリオフィレンが樹脂中に保持され、グラビアインキＢにおいては、添加されたβ−カリオフィレンが樹脂中に保持されることなく、β−カリオフィレンが樹脂から遊離して空気中に揮散する。
【００３６】
この原因としては、グラビアインキＡとグラビアインキＢのエステル基の分子中に存在する位置とβ−カリオフィレンの分子骨格の大きさが考えられ、樹脂に添加されたβ−カリオフィレンは、グラビアインキＡにおいては、エステル基を有する側鎖が存在するために、この側鎖付近にβ−カリオフィレンが保持されるが、グラビアインキＢにおいては、グラビアインキＡのような側鎖が存在しない構造のためにβ−カリオフィレンを保持することができないためと推測される。
【００３７】
なお、コパイバオイルおよび／またはβ−カリオフィレンを保持する樹脂とそうでない樹脂について、エステル基を分子中に有する樹脂にてその説明を行ってきたが、グラビアインキＡのようにエステル基を有する側鎖が存在する樹脂としては、例えば、セルロース系樹脂や塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレンアクリル酸ないしエチレンメタクリル酸共重合体樹脂、アクリル樹脂を挙げることができる。なお、前記アクリル樹脂としては、主にアクリル酸、メタクリル酸およびこれらの誘導体、たとえば、アクリルアミド、アクリロニトリルなどの重合体を包含する高分子化合物の総称である。
【００３８】
なお、今までの説明においては、害虫忌避層４を装飾層３のオーバープリント層という意味合いで説明してきたが、本発明の趣旨を逸脱しない範疇であれば、害虫忌避層４は接着剤層であっても粘着剤層であってもよいものである。また、本発明の趣旨を逸脱しない範疇であれば、たとえば、エステル基（エステル結合）を有する樹脂でテルペンを内包してカプセル化したものを添加した樹脂組成物を用いて害虫忌避層を形成してもよいものである。また、害虫忌避層を設けることなく、装飾層３を害虫忌避層としてもよいものである。
【００３９】
【発明の効果】
以上縷々説明したように、本発明の害虫忌避層を備えた積層体は、塗布適性に優れると共に、多孔質微粒子を用いることなく長期間に亘って忌避効果を持続することができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる害虫忌避層を備えた積層体の一実施例を図解的に示す層構成図である。
【符号の説明】
１害虫忌避層を備えた積層体
２基材層
３装飾層
４害虫忌避層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a laminate mainly used for packaging applications such as foods, and more particularly relates to a laminate having a pest repellent layer that is excellent in pest repellent effect and that exhibits repellent effect continuously for a certain period of time. It is.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, confectionery such as chocolate, cereals such as rice, and instant noodles such as ramen are packaged and distributed and sold in packaging boxes and bags such as paper and plastic film. ing. In addition, the above-mentioned foods may cause pests such as scallops and scallops to break through packaging boxes and packaging bags or enter the interior through gaps during distribution and sales. In addition, there is a problem that the product value is remarkably impaired as well as causing discomfort.
[0003]
Therefore, as a means for protecting foods as described above from insect pests, it is conceivable to apply insect repellent treatment to packaging boxes, bags, etc. As insect repellents used for this insect repellent treatment, agricultural and household insecticides that have a high insect repellent effect Pyrethroids and other compounds used in medicines can be mentioned, but these compounds are feared to be dangerous to the human body and are inappropriate for use in food packaging boxes and packaging bags. On the other hand, it is appropriate to use a pest repellent having a repellent effect with a high safety although it has a lower insect repellent effect than an insecticide, in particular, one existing in nature.
[0004]
For example, terpenes, among them, sesquiterpenes such as Elemol, β-Eudesmol, β-Vetibon have reported repellent activity against cockroaches (see, for example, Patent Document 1), and copaiba oil and / or caryophyllene, etc. The sesquiterpenes have been reported to have repellent activity against Himetsuobushimushi and Hiratakokunusutomodoki (see, for example, Patent Document 2), but sesquiterpenes are mixed in a coating solution such as ink, paint, adhesive, etc. When a coating film was formed by applying to a substrate such as paper, the sesquiterpene immediately evaporated from the coating film into the air, and a long-term repellent effect of several weeks to several months could not be obtained.
[0005]
Therefore, a proposal for obtaining a long-term repelling effect has been made (for example, see Patent Document 3). In the invention described in Patent Document 3, sesquiterpenes such as copaiba oil and / or caryophyllene are supported on porous microparticles to ensure sustained release of sesquiterpenes and have a repellent activity against pests over a long period of time. The application liquid, such as ink, paint and adhesive mixed with porous fine particles carrying sesquiterpene, is applied by the application method, specifically the gravure coating method. , Problems such as doctor streaks due to the influence of porous fine particles, problems of poor printing durability due to wear of the gravure plate, or a predetermined amount of porous fine particles because the porous fine particles settle in the ink pan or circulation tank There was a problem that it was not possible to apply the coating stably.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-8-81306 [Patent Document 2]
JP 2001-348304 A [Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-308705
[Problems to be solved by the invention]
Then, this invention is providing the laminated body provided with the pest repellent layer which is excellent in application | coating suitability and can maintain a repellent effect over a long period of time.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned object, the present inventor according to the present invention provides a pest repellent layer in which a pest repellent layer containing a terpene is formed on one side of a sheet-like base material layer. Is formed of a resin composition having an ester group, and the infrared absorption wavelength peak indicating the stretching vibration of the ester group in the range of 1700 to 1750 Kaiser of the resin composition to which terpene is added causes a shift in time series. It consists of the resin composition which does not carry out.
[0009]
Further, the present invention according to claim 2 is an infrared absorption wavelength peak in which the resin composition has a stretching vibration of an ester group in the range of 1700 to 1750 Kaiser in the laminate including the pest repellent layer according to claim 1. Is made of a resin composition that does not cause shift deviation within 30 minutes after the addition of the terpene.
[0010]
Moreover, this invention of Claim 3 consists of resin in which the said resin composition has an ester group in a side chain as a main component in the laminated body provided with the pest repellent layer in any one of Claim 1, 2. It is characterized by this.
[0011]
The present invention according to claim 4 is a laminate in which a pest repellent layer containing a terpene is formed on one side of a sheet-like base material layer, wherein the pest repellent layer has an ester group carrying a terpene. A terpene that is formed of a resin composition to which a supporting resin is added and that does not cause a shift in the time series of infrared absorption wavelength peaks indicating stretching vibration of an ester group in the range of 1700 to 1750 Kaiser of the terpene supporting resin It consists of carrying | supporting resin, It is characterized by the above-mentioned.
[0012]
Further, the present invention according to claim 5 is an infrared absorption wavelength in which the terpene-supporting resin exhibits stretching vibration of an ester group in the range of 1700 to 1750 in the laminate including the pest repellent layer according to claim 4. The peak is made of a resin that does not cause shift shift within 30 minutes after carrying the terpene.
[0013]
Moreover, this invention of Claim 6 is a laminated body provided with the insect repellent layer in any one of Claims 4 and 5, From the resin which has the ester group in the side chain as the said terpene carrying resin as a main component. It is characterized by.
[0014]
Moreover, this invention of Claim 7 is a laminated body provided with the insect repellent layer in any one of Claims 1-6, The said terpene consists of a sesquiterpene, It is characterized by the above-mentioned.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described in detail below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a layer configuration diagram schematically illustrating an embodiment of a laminate having a pest repellent layer according to the present invention, in which 1 is a laminate having a pest repellent layer, 2 is a base material layer, 3 is a decorative layer and 4 is a pest repellent layer.
[0016]
FIG. 1 is a layer configuration diagram schematically showing an embodiment of a laminated body having a pest repellent layer according to the present invention. The laminated body 1 having a pest repellent layer is provided on one side of a sheet-like substrate 2. The decorative layer 3 is formed on the surface (the surface on the surface side), and the pest repellent layer 4 is formed on the entire surface on which the decorative layer is formed, and the pest repellent layer 4 has a sesquiterpene, specifically, Copaiba oil (main component is β-caryophyllene) and / or β-caryophyllene is contained.
[0017]
Examples of the sheet-like substrate 2 include paper, aluminum foil, a synthetic resin sheet, or a laminate thereof. Moreover, a thermoadhesive resin layer can also be formed on the other surface (surface to be the back surface side) of the sheet-like substrate 2 as necessary.
[0018]
The decoration layer 3 is, for example, a printing layer in which letters and beautiful patterns are formed with printing ink, and the printing layer is formed using a known printing method such as offset printing, gravure printing, flexographic printing, silk screen printing, or the like. Can be formed. As a vehicle for printing ink, chlorinated polyolefin, polyester, polyurethane consisting of isocyanate and polyol, polyacryl, polyvinyl acetate, polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, cellulose resin, polyamide resin, etc. A mixture of two or more species used, and a pigment, solvent, various auxiliary agents, etc. added thereto to make an ink is appropriately selected depending on the material of the sheet-like substrate 2, the printing method to be applied, the required performance, etc. Can be used. For example, when the sheet-like substrate 2 is a transparent synthetic resin sheet, the decorative layer 3 may be provided on the other surface (surface on the back side) of the sheet-like substrate 2. It ’s good.
[0019]
As the insect repellent layer 4, the same resin as the printing ink vehicle forming the decorative layer 3 can be used. For example, copaiba oil and / or sesquiterpenes such as β-caryophyllene are used for the raw ink. 0.1-30% by mass kneaded using a known coating method such as gravure coating, bar coating, roll coating, etc., and evaporative drying, oxidation polymerization, ionizing radiation polymerization, two-component reaction polymerization, etc. It can be formed by adopting any drying method of polymerization drying.
[0020]
However, it was confirmed from the examples shown below that the resin forming the pest repellent layer 4 includes a resin that holds copaiba oil and / or β-caryophyllene in a stable state and a resin that does not.
[0021]
【Example】
Example 1
Gravure printing ink prepared by combining gravure ink A (manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd .: OSM (trade name)) with copaiba oil containing β-caryophyllene as the main component at 4% by mass with respect to raw ink. The laminate was provided with a pest repellent layer according to the present invention by applying to a biaxially stretched polyethylene terephthalate film having a thickness of 12 μm so as to have a thickness of 5 μm after drying.
[0022]
Comparative Example 1
Gravure ink A [manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd .: OSM (trade name)] instead of gravure ink B (made by The Inktec Inc .: ECOS (trade name)) containing urethane resin as a main component A laminate having a pest repellent layer as a comparative example was produced in the same manner as in Example 1 except that the above was used.
[0023]
About the laminated body of Example 1 produced above and Comparative Example 1, it was allowed to stand in an environment of 25 ° C., and the time-series release amount of β-caryophyllene was measured under the following measurement conditions (* 1). The results are shown in Table 1.
[0024]
[Table 1]

(* 1) Measurement conditions: A laminate cut into 10 × 10 cm square is packed in a vial, sealed, heated at 120 ° C. for 20 minutes, and β-caryophyllene gasified in the vial is gas chromatograph [ Agilent Technologies, Inc .: 6890N GC (trade name)].
[0025]
As is clear from Table 1, the laminate in which the pest repellent layer was formed with the gravure ink A of Example 1 was more time-sequential than the laminate in which the pest repellent layer was formed with the gravure ink B of Comparative Example 1. Shows a significant amount released. This means that the gravure ink A of Example 1 has a much better ability to retain β-caryophyllene in the resin than the ink composed of the gravure ink B of Comparative Example 1, and β is stable over a long period of time. It shows that caryophyllene can be retained and as a result β-caryophyllene can be released gradually.
[0026]
Further, when the presence or absence of attenuation of the infrared absorption wavelength peak showing stretching vibration due to β-caryophyllene in the range of 870 to 890 Kaiser was investigated, as shown in Table 2, the gravure ink A of Example 1 was 30 after coating. As shown in Table 3, it was confirmed that the gravure ink B of Comparative Example 1 was attenuated by 32%.
[0027]
[Table 2]

[0028]
[Table 3]

[0029]
Further, from the above results, (1) gravure ink A of Example 1 in which 4% by mass of β-caryophyllene was kneaded, (2) gravure ink A in which β-caryophyllene was not kneaded, and (3) β-caryophyllene 4 The gravure ink B of Comparative Example 1 kneaded by mass% and (4) gravure ink B not kneaded with β-caryophyllene were each applied to a glass plate so as to have a thickness of 5 μm, and this was applied using JASCO FTS6000. The ATR unit was a DuraSampIIR manufactured by ST Japan, and an infrared absorption wavelength peak showing stretching vibration of an ester group in the range of 1700 to 1750 Kaiser was measured using a diamond crystal.
[0030]
As shown in Table 4, in (2), the infrared absorption wavelength peak showing the stretching vibration of the ester group is 1722 Kaiser (the same infrared absorption wavelength peak even after 30 minutes have elapsed after kneading β-caryophyllene). On the other hand, as shown in Table 5, in the case of (1), the infrared absorption wavelength peak indicating the stretching vibration of the ester group is shifted to 1724 Kaiser and the stretching vibration is higher by 2 Kaiser, and after 30 minutes have passed. In FIG. 4, the shift-changed state was maintained and an infrared absorption wavelength peak of the same wavelength was shown. However, as shown in Table 6, in (4), the infrared absorption wavelength peak showing the stretching vibration of the ester group is 1728 Kaiser (the same infrared absorption wavelength peak even after 30 minutes have elapsed after kneading β-caryophyllene). On the other hand, as shown in Table 7, in the case of (3), the infrared absorption wavelength peak indicating the stretching vibration of the ester group shifts to 1730 Kaiser and the stretching vibration is higher by 2 Kaiser. After the lapse of minutes, the infrared absorption wavelength peak returned to 1728 Kaiser and the original infrared absorption wavelength peak value, and the shift change state was not maintained.
[0031]
[Table 4]

[0032]
[Table 5]

[0033]
[Table 6]

[0034]
[Table 7]

[0035]
This is because the β-caryophyllene was added to both the gravure ink A of Example 1 and the gravure ink B of Comparative Example 1, and the reason is unknown due to the effect of this β-caryophyllene. The expansion and contraction vibration is shifted to 2 Kaiser higher. In the gravure ink A, the added β-caryophyllene is retained in the resin, and in the gravure ink B, the added β-caryophyllene is not retained in the resin, and the β-caryophyllene is released from the resin. And volatilize in the air.
[0036]
The cause is considered to be the position in the ester group molecule of gravure ink A and gravure ink B and the size of the molecular skeleton of β-caryophyllene, and β-caryophyllene added to the resin in gravure ink A Has a side chain having an ester group, and β-caryophyllene is retained in the vicinity of this side chain. However, in the case of gravure ink B, β -It is presumed that Cariophyllene cannot be retained.
[0037]
In addition, about the resin which hold | maintains copaiba oil and / or (beta) -caryophyllene, and the resin which is not so, it has demonstrated the resin in the resin which has an ester group in a molecule | numerator, However, The side chain which has an ester group like gravure ink A Examples of the resin in which the resin is present include cellulose resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin, vinyl acetate resin, ethylene vinyl acetate copolymer resin, ethylene acrylic acid or ethylene methacrylic acid copolymer resin, and acrylic resin. Can be mentioned. The acrylic resin is a general term for polymer compounds mainly including polymers such as acrylic acid, methacrylic acid and derivatives thereof such as acrylamide and acrylonitrile.
[0038]
In the description so far, the pest repellent layer 4 has been described in the meaning of the overprint layer of the decorative layer 3, but the pest repellent layer 4 is an adhesive layer as long as it does not depart from the spirit of the present invention. Or a pressure-sensitive adhesive layer. In addition, if the category does not depart from the spirit of the present invention, for example, a pest repellent layer is formed using a resin composition in which a terpene encapsulated with a resin having an ester group (ester bond) is added. It may be. Moreover, it is good also considering the decoration layer 3 as a pest repellent layer, without providing a pest repellent layer.
[0039]
【The invention's effect】
As described above, the laminated body provided with the pest repellent layer of the present invention is excellent in application suitability and can maintain the repellent effect over a long period of time without using porous fine particles. It plays.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a layer configuration diagram schematically showing an embodiment of a laminate provided with a pest repellent layer according to the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Laminate with pest repellent layer 2 Base material layer 3 Decoration layer 4 Pest repellent layer

Claims

In the laminate in which a pest repellent layer containing a terpene is formed on one side of the sheet-like base material layer, the pest repellent layer is formed of a resin composition having an ester group, and the resin composition is added with a terpene A laminate comprising a pest repellent layer, characterized in that the infrared absorption wavelength peak showing the stretching vibration of the ester group in the range of 1700 to 1750 Kaiser does not cause shift shift in time series.

The resin composition comprises a resin composition in which an infrared absorption wavelength peak showing stretching vibration of an ester group in the range of 1700 to 1750 Kaiser does not cause shift shift within 30 minutes after terpene addition. A laminate comprising the described pest repellent layer.

The laminate having a pest repellent layer according to any one of claims 1 and 2, wherein the resin composition comprises a resin having an ester group as a main chain in a side chain.

In a laminate in which a pest repellent layer containing a terpene is formed on one side of a sheet-like base material layer, the pest repellent layer is formed of a resin composition to which a terpene carrying resin having an ester group carrying a terpene is added And a pest characterized by comprising a terpene-carrying resin in which the infrared absorption wavelength peak showing the stretching vibration of the ester group in the range of 1700 to 1750 Kaiser of the terpene-carrying resin does not cause a shift in time series Laminate with repellent layer.

5. The terpene-supported resin is made of a resin whose infrared absorption wavelength peak showing stretching vibration of an ester group in the range of 1700 to 1750 Kaiser does not cause shift shift within 30 minutes after terpene is supported. A laminate comprising the described pest repellent layer.

The laminate having a pest repellent layer according to any one of claims 4 and 5, wherein the terpene-supporting resin is composed of a resin having an ester group as a main chain in a side chain.

The laminate having a pest repellent layer according to any one of claims 1 to 6, wherein the terpene comprises a sesquiterpene.