【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸ガスボンベ等の高圧ガス源を使用することなく、気腹ガスを生成することのできる気腹装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、患者の腹腔内において、例えば内視鏡観察下で医療処置を行なう場合には腹腔内に炭酸ガスを注入し、腹腔内を拡張させて処置に必要な観察視野を確保するようにしている。腹腔内を炭酸ガスにて気腹する場合、腹腔内に注入する炭酸ガス圧を一定の状態に調圧する気腹装置が使用される。
【0003】
ところで、炭酸ガスボンベの残量は、手術中にゼロになってしまうことが考えられるため、常に予備のガスボンベを装備しておく必要がある。この場合、手術中にガスボンベの残量を把握することは困難であるため、例えば、特開平5−154093号公報に開示されているように、ガスボンベの圧力を監視し、残量がゼロになった場合、モニターにその旨を表示して、ガスボンベの交換を促す技術が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−154093号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ガスボンベを高圧ガス源とするものでは、ガスボンベから高圧の炭酸ガス等の気腹ガスが供給されるため、これを減圧する機器は耐圧性の高い大がかりなものとなり、装置全体が大型化する不都合がある。
【0006】
又、ガスボンベの残量がゼロになった場合には、予備のガスボンベと交換する必要があるが、ガスボンベを交換するに際しては、手術を中断しなければならず、手術の進行を阻害してしまう不都合がある。
【0007】
更に、従来の気腹装置は、ガスボンベ及びガスボンベから供給される気腹ガスを減圧する装置を必要としているため、装置全体が大がかりなものとなり、従って、患者から離れた位置に設置しておく必要がある。その結果、気腹装置から供給するの気腹ガスはチューブを介して患者に注入する必要があるが、気腹装置と患者との位置が比較的離れているため、手術に際しては術者の手元にチューブが配されることとなり、手術台周辺が乱雑になりがちであった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、ガスボンベ及び予備のガスボンベ等の高圧ガス源の装備を不要とし、ガスボンベから注入される高圧の気腹ガスを減圧するための減圧装置を省略することができると共に、気腹ガスを連続的に注入することができ、高い利便性を得ることのできる気腹装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の発明は、気腹ガスを経皮的に腹腔内に注入する気腹装置において、前記腹腔内に挿入する挿入筒部と、前記挿入筒部に連設する本体部と、気腹ガス発生手段とを有し、前記気腹ガス発生手段を前記本体部に設けたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
(第1実施の形態)
図1〜図7に本発明の第1実施の形態を示す。図1は患者に気腹装置を挿入した状態の概略図、図2はトラカールと気腹装置とを分解した状態の正面図、図3は気腹装置をトラカールに装着した状態の正面図、図4は気腹装置の正面図、図5は気腹装置の背面図、図6は気腹装置を模式的に示した断面図、図7は図6の異なる状態の断面図である。
【0012】
図1〜図3に示すように、本システムは患者1に穿刺するトラカール(trocar)2と、トラカール2に装着する気腹装置3とを備えている。図4、図5に示すように、気腹装置3は、本体部5と、上蓋6と、本体部5の底部から下方へ延出する挿入筒部としての下筒7とを備えている。上蓋6は本体部5の上面を開閉するもので、その一側が本体部5にヒンジ6aを介して回動自在に支持されており、又他側が本体部5に対してフック部6bを介して係脱自在に係合されている。尚、上蓋6が本体部5の上面を閉塞した状態では、本体部5の内部と上蓋6との間の気密性が、図示しないOリング等のシール部材を介して保持される。
【0013】
又、本体部5の正面には、LED等の表示部8、各種スイッチやボリューム等の設定部9等が備えられており、又、背面に電源ケーブルを接続する電源用コネクタ10等が備えられている。電源用コネクタ10に接続される電源ケーブルをACコンセントやバッテリ等に接続することで、本体部5に設けられている各電力消費部位に電力が供給される。尚、この場合、本体部5に一次電池、或は二次電池等のバッテリを取付けることで、コードレス化を実現するようにしても良い。
【0014】
更に、本体部5の側面に、注水ポート11が設けられている。又、下筒7の下端は閉塞されており、その底面に圧力センサ12が固設されている。更に、下筒7内が、下部側面に穿設されている開口部としてのスリット13を介して外部に連通されている。
【0015】
本体部5にはマイクロコンピュータ等のコンピュータで構成された制御部(図示せず)が設けられており、制御部の入力側に設定部9に設けられているスイッチ、ボリューム等が接続されていると共に、圧力センサ12が接続されている。又、制御部の出力側に、表示部8と後述するソレノイド14とが駆動回路(図示せず)を介して接続されている。
【0016】
圧力センサ12で測定した圧力値、及び設定部9を操作して設定した圧力値が、表示部8に表示される。制御部では、圧力センサ12で測定した圧力値(以下「測定圧力値」と称する)と、設定部9で設定した圧力値(以下「設定圧力値」と称する)とに応じ、測定圧力値が設定圧力値に収束するような駆動信号を駆動回路を介して駆動手段としてのソレノイド14に出力する。
【0017】
又、図6、図7に示すように、本体部5内の上部に、コンテナ部19が形成されている。コンテナ部19の上部が上蓋6により密閉され、側部に注水ポート11が開口されている。注水ポート11はキャップ11aにより気密性が保持される。コンテナ部19は上蓋6と注水ポート11に装着されるキャップ11a、及び後述する可動子15の下端に固設した弁体としてのポペット17が下筒7の底面18に密着され、更に、可動子15の外周に摺接されているシール部材21aにより気密室が形成される。
【0018】
又、コンテナ部19の底面に可動子15の上部が進退自在に挿通されている。可動子15は中空状に形成されており、その下端に、下筒7の底面18に対して密接接離間自在なポペット17が固設されている。又、可動子15の外周と、コンテナ部19の底部及び本体部5の底部との間がシール部材21a,21bを介して気密性が保持されている。
【0019】
又、可動子15の外周には、ソレノイド14が対設されていると共に、ソレノイド14と可動子15との間に可動子ばね16が配設されている。可動子ばね16の上端がコンテナ部19を形成する底面に当接され、下端が可動子15の中途に形成されたフランジ部15aに当接されている。
【0020】
ソレノイド14が非通電状態のときは、可動子15が可動子ばね16の付勢力により下方へ押圧され、下端に固設されているポペット17が下筒7の底面18に密接される(図6参照)。一方、ソレノイド14が通電状態では、可動子15が電磁誘導効果により励起されて吸引される。可動子15に対する吸引力は可動子ばね16の付勢力よりも強い値に設定されており、従って、ソレノイド14を励起させると、可動子15が可動子ばね16の付勢力に抗して吸引され、フランジ部15aがソレノイド14の下端に当接される(図7の状態)。その結果、ポペット17が下筒7の底面18から離間して、ポペット17と底面18との間に間隙が形成される。
【0021】
又、コンテナ部19には気腹ガスである炭酸ガスを発生させる気腹ガス生成薬剤としての炭酸ガス生成薬剤20が収納される。炭酸ガス生成薬剤20は、例えばフマル酸と炭酸水素ナトリウム等、互いに接触することで炭酸ガスを生成する少なくとも2つの物質で構成されている。例えばフマル酸と炭酸水素ナトリウムとが接触した場合には、化学反応によりフマル酸ナトリウムと水と炭酸ガスとが生成される。尚、炭酸ガス生成薬剤20中のフマル酸と炭酸水素ナトリウム等の各物質は、平常時に反応しないよう、水溶性の膜で各々覆われている。
【0022】
次に、このような構成による本実施の形態の作用について説明する。
図1に示すように、気腹装置3はトラカール2を介して患者1の腹腔1aに挿入される。気腹動作に際しては、先ず、気腹装置3を患者1の腹腔1aに挿入する前、或は、挿入後において、本体部5の上面を閉塞する上蓋6を、フック部6bを操作して開放し、コンテナ部19内に炭酸ガス生成薬剤20を投入し、上蓋6を閉じる。
【0023】
その後、注水ポート11からシリンジ等の注水具を用いて滅菌生成水をコンテナ部19に所定量だけ注水する。そして、注水が所定に完了した後、注水ポート11をキャップ11aで閉塞する。
【0024】
すると、コンテナ部19内に投入された炭酸ガス生成薬剤20のフマル酸と炭酸水素ナトリウムとを個別に覆う水溶性の膜が溶解し、フマル酸と炭酸水素ナトリウムとが反応して、コンテナ部19内に炭酸ガスが生成される。コンテナ部19で生成された探索ガスは、コンテナ部19と可動子15に形成されている中空部分とに充満し、その圧力が飽和圧力値に達したところで反応が一時、停止する。
【0025】
次いで、設定部9を操作して、腹腔1a内に経皮的に注入する炭酸ガスの圧力値を設定する。すると、気腹装置3に設けられているマイクロコンピュータ等のコンピュータで構成された制御部(図示せず)にて設定部9で設定した設定圧力値を演算し、その値を表示部8に駆動回路を介して表示する。尚、表示部8には、設定圧力値と共に、圧力センサ12で測定された腹腔1a内の測定圧力値が表示される。
【0026】
制御部では、設定圧力値と測定圧力値とを比較し、設定圧力値が測定圧力値よりも高い場合は、ソレノイド14に電流を通電してソレノイド14を励起する。その結果、ソレノイド14の電磁力により可動子15が吸引されて、その下端に固設されているポペット17が下筒7の底面18から離間して間隙が形成される(図7の状態)。すると、この間隙から炭酸ガスが、下筒7の一側に穿設されているスリット13を経て患者1の腹腔1a内に注入される。
【0027】
そして、腹腔1a内の圧力が次第に上昇して、測定圧力値が設定圧力値と同じか、或は超えたとき、制御部ではソレノイド14に対する通電を停止する。すると、ソレノイド14の励起が解除され、可動子15は可動子ばね16の付勢力により下降され、下端に固設されているポペット17が下筒7の底面18に密着されて、炭酸ガスの注入が停止される(図6の状態)。
【0028】
このように、制御部では、ソレノイド14に対する通電を制御し、炭酸ガスの注入量を調整することで、腹腔1a内の測定圧力値が設定圧力値となるように調圧する。
【0029】
そして、コンテナ部19内に投入された炭酸ガス生成薬剤20が全て反応しきった場合は、フック部6bを操作して上蓋6を再び開放し、新しい炭酸ガス生成薬剤20を投入し、上蓋6を閉じてコンテナ部19内に炭酸ガスを再び生成させることで、気腹動作を継続的に行う。
【0030】
このように、本実施の形態では、気腹動作に際して高圧ガス源を必要としないため、気腹装置3の構成が簡素化され小型化が実現できる。又、トラカール2に挿入できる程度に小型化することで、チューブレスでの送気が可能となる。
【0031】
更に、炭酸ガス生成薬剤20が全て反応しきった場合には、新たな炭酸ガス生成薬剤20を投入することで、気腹動作を継続させることができるため、手術を中断させることなくスムーズに進行させることができる。
【0032】
(第2実施の形態)
図8〜図14に本発明の第2実施の形態を示す。図8は患者に気腹装置を挿入した状態の概略図、図9はトラカールと気腹装置とを分解した状態の正面図、図10は気腹装置をトラカールに装着した状態の正面図、図11は気腹装置の正面図、図12は気腹装置の背面図、図13は気腹装置を模式的に示した断面図、図14は図13の異なる状態の断面図である。尚、第1実施の形態と同様の構成部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0033】
第1実施の形態で示した気腹装置3は、下筒7をトラカール2に挿通することで、気腹装置3内の炭酸ガスを腹腔1a内に注入するようにしたが、本実施の形態では、トラカール2に対して気腹装置30を直接接続するようにしたものである。
【0034】
気腹装置30の本体部31内には、コンテナ部19が設けられており、コンテナ部19の上面が上蓋6により開閉される。図11、図12に示すように、上蓋6はその一側がヒンジ6aを介して本体部31に開閉自在に支持されており、又他側が本体部31に対してフック部6bを介して係脱自在に係合されている。更に、本体部31の側面に、トラカール2を接続するルアロックコネクタ31aが突設されている。
【0035】
一方、図9に示すように、トラカール2の一側にはルアロックコネクタ31aに接続される流入ポート2aが突設されており、流入ポート2aはトラカール2の先端に密閉された状態で連通されている。又、図13、図14に示すように、本体部31の底面18に近接する側の側壁に圧力センサ12が固設されている。
【0036】
従って、本実施の形態による気腹装置3は、ルアロックコネクタ31aをトラカール2の一側に突設した流入ポート2aに接続することで、気腹装置3とトラカール2とを一体化させ、その状態でトラカール2を患者1に穿刺する。
【0037】
尚、コンテナ部19内で炭酸ガスを反応させるため手順、及び腹腔1a内へ注入する炭酸ガスの調圧処理については、第1実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0038】
このように、本実施の形態では、気腹装置3とトラカール2とを外部で接続することで一体化させるようにしたので、第1実施の形態に示す下筒7が不要となり、その分、構造の簡素化を実現できると共に、トラカール2のチャンネルを占有することなく気腹動作を行うことができる。
【0039】
(第三実施の形態)
図15、図16に本発明の第3実施の形態を示す。図15は患者に気腹装置を挿入した状態の概略図、図16は気腹装置の構成図である。
【0040】
図16に示すように、気腹装置301の大気導入口301aから送気口金306に至る第1の管路309aには、上流側から圧力差を生成するための加圧手段としてのポンプ302、炭酸ガスとその他の大気成分とを分離する気腹ガス発生手段としての高分子透過モジュール303、電磁弁304が配設されている。又、高分子透過モジュール303と電磁弁304とを接続する第1の管路309aに分岐する第2の管路309bにタンク305が接続されている。ポンプ302は手術室内の大気を加圧して送出するもので、モーターポンプや膜式ポンプ等で構成されている。
【0041】
高分子透過モジュール303に、気腹ガス分離手段として、気腹ガスの一例である炭酸ガスを透過させる炭酸ガス透過膜が配設されている。炭酸ガス透過膜は、例えば、ポリイミド膜やNafionゲル(Nafionは登録商標)等からなる炭酸ガス透過率の高い中空糸状の高分子膜であり、高分子透過モジュール303には、複数本の炭酸ガス透過膜から成る透過膜束が配設されている。炭酸ガス透過膜は炭酸ガス成分のみを透過させることで、炭酸ガス成分と窒素ガス成分とを分離する膜である。炭酸ガス透過膜を用いた高分子透過モジュール303としては中空糸型の他に、プレートアンドフレーム型、スパイラル型等が知られている。
【0042】
又、高分子透過モジュール303には、炭酸ガス透過膜を透過した炭酸ガス成分を吐出させる透過ポートと、炭酸ガス透過膜を透過せず、炭酸ガス透過膜内に滞留する窒素成分を吐出させる非透過ポートとが設けられており、透過ポートが第1の管路309aに接続され、非透過ポートが第3の管路309cを介して大気に連通されている。
【0043】
高分子透過モジュール303の透過ポートから吐出された炭酸ガス成分はタンク305に貯留される。タンク305には、内圧を測定する第1の圧力センサ307が設けられている。電磁弁304は、タンク305に貯留されている炭酸ガスを送気口金306へ必要に応じて送気するためのものであり、後述する制御部311からの駆動信号により開閉動作される。
【0044】
又、電磁弁304と送気口金306との間の第1の管路309aに、第2の圧力センサ308が設けられている。更に、この第1の管路309aに第4の管路309dが分岐接続されており、第4の管路309dの下流がポンプ302の上流管路に接続されている。更に、第4の管路309dにリリーフ弁310が設けられている。
【0045】
ポンプ302、電磁弁304、圧力センサ307,308、リリーフ弁310の各動作は、制御手段としての制御部311からの駆動信号にて制御される。更に、制御部311には、圧力値や警告等を表示するための表示部312、及び圧力値を設定するための設定部313が接続されている。
【0046】
又、図15に示すように、気腹装置301の送気口金306に一端を接続する気腹チューブ315の他端が、患者1の腹腔1a内に挿入されるトラカール317に接続される。トラカール317には内視鏡316や鉗子類が挿入される。
【0047】
このような構成では、気腹装置301に電源が投入されると、制御部311はポンプ302を駆動して、大気を吸込み、この大気を高分子透過モジュール303の上流側に開口する供給ポートを介して、供給ポートに接続されている複数本の中空糸状の炭酸ガス透過膜内に供給し、各炭酸ガス透過膜内を所定に加圧する。
【0048】
すると、炭酸ガス透過膜にて大気中の炭酸ガス成分と窒素ガス成分とが分離され、炭酸ガス透過膜を透過した炭酸ガス成分は透過ポートから第1の管路309aを通り、タンク305に貯留される。一方、炭酸ガス透過膜に滞留する窒素ガス成分は、非透過ポートに接続する第3の管路309cを経て大気に放出される。
【0049】
タンク305の内圧は第1の圧力センサ307にて測定されており、この圧力値が所定の値を超えると、制御部311から表示部312に対して気腹動作可能状態を示す信号を出力し、気腹動作可能の表示を行う。
【0050】
気腹動作に際しては、先ず、トラカール317を患者1の腹腔1aに挿入し、次いで、気腹装置301の設定部313を操作して、腹腔1aに注入する炭酸ガスの圧力値(設定圧力値)を設定する。
【0051】
すると、制御部311では、設定部313で設定した設定圧力値と、第2の圧力センサ308で測定した腹腔1a内の圧力値(測定圧力値)とを比較し、設定圧力値が測定圧力値よりも高い場合は、電磁弁304に対して開信号を出力して開放させる。その結果、タンク305に貯留されている炭酸ガスがトラカール317を介して患者1の腹腔1aに注入され、腹腔1aの内圧が次第に高められる。
【0052】
そして、測定圧力値が設定圧力値に達したとき、或は測定圧力値が設定圧力値を超えたとき、電磁弁304を閉弁させて、炭酸ガスの注入を停止する。その後、測定圧力値が設定圧力値よりも低くなったとき、電磁弁304を再び開放して、腹腔1aに炭酸ガスを注入し、腹腔1aの内圧を調整する。
【0053】
又、腹腔1a内の測定圧力値が設定圧力値を超えている場合、制御部311はリリーフ弁310に対して開信号を出力する。すると、リリーフ弁310が開弁し、腹腔1aに充満されている炭酸ガスの一部が、第4の管路309dを経てポンプ302の上流側へ還元され、腹腔1aの内圧が低下される。
【0054】
このように、本実施の形態では、高分子透過モジュール303を用いて炭酸ガスを大気中から抽出するようにしたので、炭酸ガスを継続的に供給することができ、従って、炭酸ガスボンベを使用する必要がなく、ボンベの交換等に要する作業が省略でき、使い勝手が良い。
【0055】
[付記]以上詳述したように、本発明によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0056】
(付記1)気腹ガスを経皮的に腹腔内に注入する気腹装置において、
前記腹腔内に挿入する挿入筒部と、
前記挿入筒部に連設する本体部と、
前記本体部に設けた気腹ガス発生手段と
を備えることを特徴とする。
【0057】
(付記2)付記1において、
前記気腹ガス発生手段は気腹ガス生成薬剤であり、
前記本体部に前記気腹ガス生成薬剤を収納する気密室を設け、
前記挿入筒部と前記気密室とを連通すると共に、
前記腹腔内の圧力に応じて開閉自在な弁体を介して前記挿入筒部の開口部を前記腹腔内に開閉自在とした
ことを特徴とする。
【0058】
(付記3)気腹ガスを経皮的に腹腔内に注入する気腹装置において、
大気を加圧する加圧手段と、
前記加圧手段により加圧された大気から前記気腹ガスを分離する気腹ガス分離手段と、
前記気腹ガスを貯留するタンクと、
前記タンクに貯留されている前記気腹ガスの送出を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする。
【0059】
(付記4)付記3において、
前記気腹ガス分離手段は気腹ガス透過膜で構成されていることを特徴とする。
【0060】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、ガスボンベ及び予備のガスボンベ等の高圧ガス源の装備を不要とし、ガスボンベから注入される高圧の気腹ガスを減圧するための減圧装置を省略することができると共に、気腹ガスを連続的に注入することができて、高い利便性を得ることができる等、優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態による患者に気腹装置を挿入した状態の概略図
【図2】同、トラカールと気腹装置とを分解した状態の正面図
【図3】同、気腹装置をトラカールに装着した状態の正面図
【図4】同、気腹装置の正面図
【図5】同、気腹装置の背面図
【図6】同、気腹装置を模式的に示した断面図
【図7】同、図6の異なる状態の断面図
【図8】第2実施の形態による患者に気腹装置を挿入した状態の概略図
【図9】同、トラカールと気腹装置とを分解した状態の正面図
【図10】同、気腹装置をトラカールに装着した状態の正面図
【図11】同、気腹装置の正面図
【図12】同、気腹装置の背面図
【図13】同、気腹装置を模式的に示した断面図
【図14】同、図13の異なる状態の断面図
【図15】第3実施の形態による患者に気腹装置を挿入した状態の概略図
【図16】同、気腹装置の構成図
【符号の説明】
3,30,301 気腹装置
5,31 本体部
7 下筒(挿入筒部)
14 ソレノイド(駆動手段)
17 ポペット(弁体)
19 コンテナ部(気密室)
20 炭酸ガス生成薬剤(気腹ガス生成薬剤)
302 ポンプ(加圧手段)
303 高分子透過モジュール
305 タンク
311 制御部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an insufflation apparatus that can generate insufflation gas without using a high-pressure gas source such as a carbon dioxide gas cylinder.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when a medical procedure is performed in a patient's abdominal cavity, for example, under endoscopic observation, carbon dioxide gas is injected into the abdominal cavity to expand the abdominal cavity to ensure an observation visual field necessary for the procedure. . When inhaling the abdominal cavity with carbon dioxide, an insufflation apparatus that adjusts the carbon dioxide pressure injected into the abdominal cavity to a constant state is used.
[0003]
By the way, since it is considered that the remaining amount of the carbon dioxide cylinder becomes zero during the operation, it is necessary to always provide a spare gas cylinder. In this case, it is difficult to grasp the remaining amount of the gas cylinder during the operation. For example, as disclosed in JP-A-5-154093, the pressure of the gas cylinder is monitored and the remaining amount becomes zero. In such a case, a technology is known that prompts the user to replace the gas cylinder by displaying the fact on the monitor.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-5-154093 [0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, when a gas cylinder is used as the high-pressure gas source, a gas cylinder is supplied with a gas-gastric gas such as high-pressure carbon dioxide gas. Therefore, the equipment for reducing the pressure becomes a large scale with high pressure resistance, and the entire apparatus is enlarged. There is an inconvenience.
[0006]
In addition, when the remaining amount of the gas cylinder becomes zero, it is necessary to replace it with a spare gas cylinder. However, when replacing the gas cylinder, the operation must be interrupted and the progress of the operation is hindered. There is an inconvenience.
[0007]
Furthermore, the conventional pneumoperitoneum device requires a gas cylinder and a device for depressurizing the pneumoperitone gas supplied from the gas cylinder, so that the entire apparatus becomes large, and therefore it is necessary to install it at a position away from the patient. There is. As a result, the insufflation gas supplied from the insufflation device needs to be injected into the patient via a tube. Tubes were placed on the operating table, and the area around the operating table tended to be messy.
[0008]
In view of the above circumstances, the present invention eliminates the need for a high-pressure gas source equipment such as a gas cylinder and a spare gas cylinder, and can omit a decompression device for decompressing the high-pressure insufflation gas injected from the gas cylinder. An object of the present invention is to provide an insufflation apparatus that can inject insufflation gas continuously and obtain high convenience.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to a first aspect of the present invention, there is provided an insufflation apparatus for injecting an insufflation gas percutaneously into an abdominal cavity, an insertion cylinder part inserted into the abdominal cavity, and an insertion cylinder part connected to the insertion cylinder part It has a main-body part and an insufflation gas generation means, The said insufflation gas generation means was provided in the said main-body part, It is characterized by the above-mentioned.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0011]
(First embodiment)
1 to 7 show a first embodiment of the present invention. FIG. 1 is a schematic view showing a state in which an insufflation apparatus is inserted into a patient, FIG. 2 is a front view in which the trocar and the insufflation apparatus are disassembled, and FIG. 3 is a front view in a state in which the insufflation apparatus is attached to the trocar. 4 is a front view of the insufflation apparatus, FIG. 5 is a rear view of the insufflation apparatus, FIG. 6 is a cross-sectional view schematically showing the insufflation apparatus, and FIG. 7 is a cross-sectional view in a different state of FIG.
[0012]
As shown in FIGS. 1 to 3, the system includes a trocar 2 that punctures a patient 1 and an insufflation apparatus 3 that is attached to the trocar 2. As shown in FIGS. 4 and 5, the pneumoperitoneum device 3 includes a main body 5, an upper lid 6, and a lower cylinder 7 as an insertion cylinder extending downward from the bottom of the main body 5. The upper lid 6 opens and closes the upper surface of the main body 5, one side of which is rotatably supported by the main body 5 via a hinge 6 a and the other side of the main body 5 via a hook 6 b. Engageable and detachable. In the state where the upper lid 6 closes the upper surface of the main body 5, the airtightness between the inside of the main body 5 and the upper lid 6 is maintained via a seal member such as an O-ring (not shown).
[0013]
Further, a display unit 8 such as an LED, a setting unit 9 such as various switches and volumes, and the like are provided on the front surface of the main body unit 5, and a power connector 10 and the like for connecting a power cable are provided on the back surface. ing. By connecting a power cable connected to the power connector 10 to an AC outlet, a battery, or the like, power is supplied to each power consuming part provided in the main body 5. In this case, a cordless configuration may be realized by attaching a battery such as a primary battery or a secondary battery to the main body 5.
[0014]
Further, a water injection port 11 is provided on the side surface of the main body 5. Further, the lower end of the lower cylinder 7 is closed, and a pressure sensor 12 is fixed to the bottom surface thereof. Further, the inside of the lower cylinder 7 communicates with the outside through a slit 13 as an opening formed in the lower side surface.
[0015]
The main unit 5 is provided with a control unit (not shown) configured by a computer such as a microcomputer, and a switch, a volume, and the like provided in the setting unit 9 are connected to the input side of the control unit. In addition, a pressure sensor 12 is connected. Further, the display unit 8 and a solenoid 14 described later are connected to the output side of the control unit via a drive circuit (not shown).
[0016]
The pressure value measured by the pressure sensor 12 and the pressure value set by operating the setting unit 9 are displayed on the display unit 8. In the control unit, the measured pressure value is determined according to the pressure value measured by the pressure sensor 12 (hereinafter referred to as “measured pressure value”) and the pressure value set by the setting unit 9 (hereinafter referred to as “set pressure value”). A drive signal that converges to the set pressure value is output to the solenoid 14 as the drive means via the drive circuit.
[0017]
As shown in FIGS. 6 and 7, a container part 19 is formed in the upper part of the main body part 5. The upper part of the container part 19 is sealed with the upper lid 6, and the water injection port 11 is opened on the side part. The water injection port 11 is kept airtight by the cap 11a. The container portion 19 has a cap 11a attached to the upper lid 6 and the water injection port 11, and a poppet 17 as a valve body fixed to the lower end of a movable element 15 to be described later is in close contact with the bottom surface 18 of the lower cylinder 7, and further, the movable element An airtight chamber is formed by the seal member 21 a that is in sliding contact with the outer periphery of 15.
[0018]
Moreover, the upper part of the needle | mover 15 is penetrated by the bottom face of the container part 19 so that advance / retreat is possible. The mover 15 is formed in a hollow shape, and a poppet 17 that can be brought into close contact with and separated from the bottom surface 18 of the lower cylinder 7 is fixed to the lower end thereof. Further, airtightness is maintained between the outer periphery of the mover 15 and the bottom of the container part 19 and the bottom of the main body part 5 through seal members 21a and 21b.
[0019]
A solenoid 14 is provided on the outer periphery of the mover 15, and a mover spring 16 is disposed between the solenoid 14 and the mover 15. The upper end of the mover spring 16 is in contact with the bottom surface forming the container portion 19, and the lower end is in contact with a flange portion 15 a formed in the middle of the mover 15.
[0020]
When the solenoid 14 is not energized, the mover 15 is pressed downward by the urging force of the mover spring 16, and the poppet 17 fixed at the lower end is brought into close contact with the bottom surface 18 of the lower cylinder 7 (FIG. 6). reference). On the other hand, when the solenoid 14 is energized, the mover 15 is excited and attracted by the electromagnetic induction effect. The attracting force with respect to the mover 15 is set to a value stronger than the biasing force of the mover spring 16. Therefore, when the solenoid 14 is excited, the mover 15 is attracted against the biasing force of the mover spring 16. The flange portion 15a is brought into contact with the lower end of the solenoid 14 (state shown in FIG. 7). As a result, the poppet 17 is separated from the bottom surface 18 of the lower cylinder 7, and a gap is formed between the poppet 17 and the bottom surface 18.
[0021]
The container unit 19 stores a carbon dioxide generating agent 20 as an insufflation gas generating agent that generates carbon dioxide, which is an insufflation gas. The carbon dioxide generating agent 20 is composed of at least two substances that generate carbon dioxide by contacting each other, such as fumaric acid and sodium hydrogen carbonate. For example, when fumaric acid and sodium hydrogen carbonate are in contact with each other, sodium fumarate, water, and carbon dioxide are generated by a chemical reaction. Each substance such as fumaric acid and sodium hydrogen carbonate in the carbon dioxide generating agent 20 is covered with a water-soluble film so as not to react in normal times.
[0022]
Next, the operation of the present embodiment having such a configuration will be described.
As shown in FIG. 1, the pneumoperitoneum 3 is inserted into the abdominal cavity 1 a of the patient 1 through the trocar 2. In the insufflation operation, first, before or after the insufflation apparatus 3 is inserted into the abdominal cavity 1a of the patient 1, the upper lid 6 that closes the upper surface of the main body part 5 is opened by operating the hook part 6b. Then, the carbon dioxide generating agent 20 is put into the container part 19 and the upper lid 6 is closed.
[0023]
Thereafter, a predetermined amount of sterilized water is poured from the water injection port 11 into the container unit 19 using a water injection tool such as a syringe. And after water injection is completed predetermined, the water injection port 11 is obstruct | occluded with the cap 11a.
[0024]
Then, the water-soluble film | membrane which covers the fumaric acid and sodium hydrogencarbonate of the carbon dioxide gas production | generation chemical | medical agent 20 with which it injected | thrown-in in the container part 19 separately melt | dissolves, a fumaric acid and sodium hydrogencarbonate react, and the container part 19 Carbon dioxide gas is generated inside. The search gas generated in the container part 19 fills the container part 19 and the hollow part formed in the movable element 15, and the reaction is temporarily stopped when the pressure reaches the saturation pressure value.
[0025]
Next, the setting unit 9 is operated to set the pressure value of the carbon dioxide gas injected percutaneously into the abdominal cavity 1a. Then, a set pressure value set by the setting unit 9 is calculated by a control unit (not shown) constituted by a computer such as a microcomputer provided in the pneumoperitoneum device 3, and the value is driven to the display unit 8. Display through the circuit. The display unit 8 displays the measured pressure value in the abdominal cavity 1a measured by the pressure sensor 12 together with the set pressure value.
[0026]
The control unit compares the set pressure value with the measured pressure value, and when the set pressure value is higher than the measured pressure value, the solenoid 14 is excited by supplying a current to the solenoid 14. As a result, the mover 15 is attracted by the electromagnetic force of the solenoid 14, and the poppet 17 fixed to the lower end thereof is separated from the bottom surface 18 of the lower cylinder 7 to form a gap (state of FIG. 7). Then, carbon dioxide gas is injected from this gap into the abdominal cavity 1a of the patient 1 through the slit 13 formed on one side of the lower cylinder 7.
[0027]
Then, when the pressure in the abdominal cavity 1a gradually increases and the measured pressure value is the same as or exceeds the set pressure value, the control unit stops energizing the solenoid 14. Then, the excitation of the solenoid 14 is released, the mover 15 is lowered by the urging force of the mover spring 16, and the poppet 17 fixed at the lower end is brought into close contact with the bottom surface 18 of the lower cylinder 7 to inject carbon dioxide. Is stopped (state shown in FIG. 6).
[0028]
In this way, the control unit controls the energization of the solenoid 14 and adjusts the injection amount of carbon dioxide gas to adjust the measured pressure value in the abdominal cavity 1a to the set pressure value.
[0029]
When the carbon dioxide generating agent 20 charged in the container 19 has completely reacted, the upper lid 6 is opened again by operating the hook portion 6b, a new carbon dioxide generating agent 20 is introduced, and the upper lid 6 is removed. By closing and causing the carbon dioxide gas to be generated again in the container unit 19, the insufflation operation is continuously performed.
[0030]
Thus, in this embodiment, since a high-pressure gas source is not required for the insufflation operation, the configuration of the insufflation apparatus 3 is simplified and a reduction in size can be realized. Further, by reducing the size to such an extent that it can be inserted into the trocar 2, air can be supplied without a tube.
[0031]
Furthermore, when all of the carbon dioxide generating agent 20 has reacted, the pneumoperitoneum operation can be continued by introducing a new carbon dioxide producing agent 20, so that the operation proceeds smoothly without interruption. be able to.
[0032]
(Second Embodiment)
8 to 14 show a second embodiment of the present invention. FIG. 8 is a schematic view showing a state in which an insufflation apparatus is inserted into a patient, FIG. 9 is a front view in which the trocar and the insufflation apparatus are disassembled, and FIG. 10 is a front view in a state in which the insufflation apparatus is attached to the trocar. 11 is a front view of the insufflation apparatus, FIG. 12 is a rear view of the insufflation apparatus, FIG. 13 is a sectional view schematically showing the insufflation apparatus, and FIG. 14 is a sectional view in a different state of FIG. In addition, about the component similar to 1st Embodiment, the same code | symbol is attached | subjected and description is abbreviate | omitted.
[0033]
In the pneumoperitoneum 3 shown in the first embodiment, the carbon dioxide gas in the pneumoperitoneum 3 is injected into the abdominal cavity 1a by inserting the lower cylinder 7 through the trocar 2, but this embodiment Then, the pneumoperitoneum device 30 is directly connected to the trocar 2.
[0034]
A container unit 19 is provided in the main body 31 of the pneumoperitoneum 30, and the upper surface of the container unit 19 is opened and closed by the upper lid 6. As shown in FIGS. 11 and 12, one side of the upper lid 6 is supported by the main body 31 via a hinge 6a so that it can be opened and closed, and the other side is engaged with and disengaged from the main body 31 via a hook 6b. It is freely engaged. Further, a luer lock connector 31 a for connecting the trocar 2 is protruded from the side surface of the main body 31.
[0035]
On the other hand, as shown in FIG. 9, an inflow port 2 a connected to the luer lock connector 31 a protrudes from one side of the trocar 2, and the inflow port 2 a is communicated in a sealed state at the tip of the trocar 2. ing. As shown in FIGS. 13 and 14, the pressure sensor 12 is fixed to the side wall of the main body 31 on the side close to the bottom surface 18.
[0036]
Therefore, the pneumoperitoneum device 3 according to the present embodiment connects the lure lock connector 31a to the inflow port 2a projecting from one side of the trocar 2, thereby integrating the pneumoperitoneum device 3 and the trocar 2. In this state, the patient 1 is punctured with the trocar 2.
[0037]
The procedure for reacting the carbon dioxide gas in the container 19 and the pressure adjusting process for the carbon dioxide injected into the abdominal cavity 1a are the same as those in the first embodiment, and thus the description thereof is omitted.
[0038]
As described above, in the present embodiment, the pneumoperitoneum 3 and the trocar 2 are integrated by connecting them externally, so that the lower cylinder 7 shown in the first embodiment is not necessary. The simplification of the structure can be realized, and the insufflation operation can be performed without occupying the channel of the trocar 2.
[0039]
(Third embodiment)
15 and 16 show a third embodiment of the present invention. FIG. 15 is a schematic view showing a state in which an insufflation apparatus is inserted into a patient, and FIG. 16 is a configuration diagram of the insufflation apparatus.
[0040]
As shown in FIG. 16, a pump 302 as a pressurizing unit for generating a pressure difference from the upstream side is provided in the first conduit 309 a from the air inlet 301 a of the insufflation apparatus 301 to the air supply base 306. A polymer permeation module 303 and an electromagnetic valve 304 are provided as a pneumoperitone gas generating means for separating carbon dioxide from other atmospheric components. A tank 305 is connected to a second pipe 309 b that branches to a first pipe 309 a that connects the polymer permeable module 303 and the electromagnetic valve 304. The pump 302 pressurizes and sends out the atmosphere in the operating room, and includes a motor pump, a membrane pump, or the like.
[0041]
The polymer permeation module 303 is provided with a carbon dioxide gas permeable membrane that allows carbon dioxide gas, which is an example of an insufflation gas, to permeate. The carbon dioxide permeable membrane is a hollow fiber-like polymer membrane having a high carbon dioxide permeability, such as a polyimide membrane or Nafion gel (Nafion is a registered trademark), and a plurality of carbon dioxide gases are provided in the polymer permeable module 303. A permeable membrane bundle made of a permeable membrane is disposed. The carbon dioxide permeable membrane is a membrane that separates the carbon dioxide component and the nitrogen gas component by allowing only the carbon dioxide component to permeate. As the polymer permeation module 303 using a carbon dioxide permeable membrane, a plate-and-frame type, a spiral type and the like are known in addition to the hollow fiber type.
[0042]
The polymer permeation module 303 has a permeation port for ejecting a carbon dioxide component that has permeated through the carbon dioxide permeation membrane, and a non-permeability that discharges a nitrogen component that does not permeate the carbon dioxide permeation membrane and stays in the carbon dioxide permeation membrane. A transmission port is provided, the transmission port is connected to the first conduit 309a, and the non-transmission port is communicated to the atmosphere via the third conduit 309c.
[0043]
The carbon dioxide component discharged from the permeation port of the polymer permeation module 303 is stored in the tank 305. The tank 305 is provided with a first pressure sensor 307 that measures internal pressure. The electromagnetic valve 304 is for supplying the carbon dioxide gas stored in the tank 305 to the air supply base 306 as necessary, and is opened and closed by a drive signal from a control unit 311 described later.
[0044]
A second pressure sensor 308 is provided in the first conduit 309 a between the electromagnetic valve 304 and the air supply base 306. Further, a fourth pipe 309 d is branched and connected to the first pipe 309 a, and the downstream of the fourth pipe 309 d is connected to the upstream pipe of the pump 302. Further, a relief valve 310 is provided in the fourth pipeline 309d.
[0045]
The operations of the pump 302, the electromagnetic valve 304, the pressure sensors 307 and 308, and the relief valve 310 are controlled by drive signals from the control unit 311 as control means. Further, the control unit 311 is connected to a display unit 312 for displaying a pressure value, a warning, and the like, and a setting unit 313 for setting the pressure value.
[0046]
As shown in FIG. 15, the other end of the insufflation tube 315 that connects one end to the air feeding base 306 of the insufflation apparatus 301 is connected to a trocar 317 inserted into the abdominal cavity 1 a of the patient 1. An endoscope 316 and forceps are inserted into the trocar 317.
[0047]
In such a configuration, when power is supplied to the pneumoperitoneum 301, the control unit 311 drives the pump 302 to suck in the atmosphere and opens a supply port that opens the atmosphere upstream of the polymer permeation module 303. Then, a plurality of hollow fiber-like carbon dioxide gas permeable membranes connected to the supply port are supplied, and the inside of each carbon dioxide gas permeable membrane is pressurized to a predetermined level.
[0048]
Then, the carbon dioxide gas component and the nitrogen gas component in the atmosphere are separated by the carbon dioxide permeable membrane, and the carbon dioxide component that has permeated through the carbon dioxide permeable membrane passes through the first conduit 309a from the permeation port and is stored in the tank 305. Is done. On the other hand, the nitrogen gas component staying in the carbon dioxide permeable membrane is released to the atmosphere via the third conduit 309c connected to the non-permeable port.
[0049]
The internal pressure of the tank 305 is measured by the first pressure sensor 307, and when the pressure value exceeds a predetermined value, the control unit 311 outputs a signal indicating a pneumoperitable operation state to the display unit 312. , Indication of pneumoperablity is possible.
[0050]
In the pneumoperitoneum operation, first, the trocar 317 is inserted into the abdominal cavity 1a of the patient 1, and then the setting unit 313 of the pneumoperitoneum apparatus 301 is operated to set the pressure value (set pressure value) of carbon dioxide injected into the abdominal cavity 1a. Set.
[0051]
Then, the control unit 311 compares the set pressure value set by the setting unit 313 with the pressure value (measured pressure value) in the abdominal cavity 1a measured by the second pressure sensor 308, and the set pressure value is the measured pressure value. If higher, an open signal is output to the solenoid valve 304 to open it. As a result, carbon dioxide gas stored in the tank 305 is injected into the abdominal cavity 1a of the patient 1 via the trocar 317, and the internal pressure of the abdominal cavity 1a is gradually increased.
[0052]
When the measured pressure value reaches the set pressure value, or when the measured pressure value exceeds the set pressure value, the electromagnetic valve 304 is closed to stop the injection of carbon dioxide gas. Thereafter, when the measured pressure value becomes lower than the set pressure value, the solenoid valve 304 is opened again, carbon dioxide is injected into the abdominal cavity 1a, and the internal pressure of the abdominal cavity 1a is adjusted.
[0053]
When the measured pressure value in the abdominal cavity 1a exceeds the set pressure value, the control unit 311 outputs an open signal to the relief valve 310. Then, the relief valve 310 is opened, and a part of the carbon dioxide gas filled in the abdominal cavity 1a is reduced to the upstream side of the pump 302 via the fourth conduit 309d, and the internal pressure of the abdominal cavity 1a is reduced.
[0054]
As described above, in the present embodiment, since the carbon dioxide gas is extracted from the atmosphere using the polymer permeation module 303, the carbon dioxide gas can be continuously supplied. Therefore, the carbon dioxide gas cylinder is used. There is no need, and the work required for replacing the cylinder can be omitted, which is convenient.
[0055]
[Appendix] As described in detail above, according to the present invention, the following configuration can be obtained.
[0056]
(Additional remark 1) In the insufflation apparatus which injects insufflation gas percutaneously into the abdominal cavity,
An insertion tube portion to be inserted into the abdominal cavity;
A main body connected to the insertion tube,
And a pneumoperitone gas generating means provided in the main body.
[0057]
(Appendix 2) In Appendix 1,
The pneumoperitone gas generating means is a pneumoperitone gas generating drug,
An airtight chamber for storing the pneumoperitone gas generating drug is provided in the main body,
While communicating the said insertion cylinder part and the said airtight chamber,
The opening of the insertion tube portion can be opened and closed in the abdominal cavity through a valve body that can be opened and closed in accordance with the pressure in the abdominal cavity.
[0058]
(Additional remark 3) In the insufflation apparatus which injects insufflation gas percutaneously into the abdominal cavity,
Pressurizing means for pressurizing the atmosphere;
An insufflation gas separation means for separating the insufflation gas from the atmosphere pressurized by the pressurization means;
A tank for storing the pneumoperitoneum gas;
And control means for controlling delivery of the pneumoperitone gas stored in the tank.
[0059]
(Appendix 4) In Appendix 3,
The insufflation gas separation means is constituted by an insufflation gas permeable membrane.
[0060]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is not necessary to provide a high-pressure gas source such as a gas cylinder and a spare gas cylinder, and a decompression device for depressurizing the high-pressure insufflation gas injected from the gas cylinder can be omitted. In addition, the pneumoperitone gas can be continuously infused, resulting in excellent effects such as high convenience.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing a state in which an insufflation apparatus is inserted into a patient according to a first embodiment. FIG. 2 is a front view in which a trocar and an insufflation apparatus are disassembled. FIG. 4 is a front view of the insufflation apparatus. FIG. 5 is a rear view of the insufflation apparatus. FIG. 6 is a cross-sectional view schematically showing the insufflation apparatus. 7 is a cross-sectional view in a different state of FIG. 6. FIG. 8 is a schematic view of a state in which an insufflation apparatus is inserted into a patient according to a second embodiment. FIG. 9 is an exploded view of the trocar and insufflation apparatus. FIG. 10 is a front view of the insufflation apparatus attached to the trocar. FIG. 11 is a front view of the insufflation apparatus. FIG. 12 is a rear view of the insufflation apparatus. FIG. 14 is a cross-sectional view schematically showing the pneumoperitoneum. FIG. 14 is a cross-sectional view in a different state of FIG. 13. FIG. 15 is a cross-sectional view of the patient according to the third embodiment. Schematic view of a state of inserting the device [16] the configuration diagram of the pneumoperitoneum EXPLANATION OF REFERENCE NUMERALS
3,30,301 Insufflation apparatus 5,31 Main body part 7 Lower cylinder (insertion cylinder part)
14 Solenoid (drive means)
17 Poppet
19 Container section (airtight room)
20 Carbon dioxide gas generating drug (pneumoperitone gas generating drug)
302 Pump (pressurizing means)
303 Polymer Permeation Module 305 Tank 311 Control Unit