JP2004538390A - 繊維性構造体の乾燥方法 - Google Patents

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Abstract

複数の孔を有する制限オリフィス媒体(30)を使用して繊維性ウェブ(21)を乾燥する方法。ウェブは、流体透過性の支持担体(28)上に配置される。ウェブは、支持担体と制限オリフィス媒体の間で押圧される。媒体の孔の破過圧力よりも大きな真空が孔とウェブを通して引き込まれる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維性構造体(以下、繊維性構造とも称する)の乾燥に関し、特に、制限オリフィス乾燥媒体を使用する繊維性構造の乾燥に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維性構造は日常生活の主用品となっている。本発明の方法は、本明細書で開示するような湿式積層繊維性構造を乾燥するのに特に有用であるが、そのような用途に限定されるとは考えるべきではない。本方法はまた、合成繊維、天然繊維、または繊維の組み合わせである不織布構造を乾燥するのに使用することもできる。本方法は、織布繊維構造体の乾燥にも同様に使用することができる。
【0003】
繊維性構造は、フェイシャルティッシュ、トイレットペーパー、及び紙タオルに見出される。セルロース性繊維構造体技術における1つの進歩は、セルロース性繊維構造体の内部に複数の領域を準備することである。セルロース性繊維構造が複数領域を有すると考えられるのは、セルロース性繊維構造の1つの領域が、坪量、密度、不透明度、浸透性、及び想定平均孔径を含むがこれらに限定されない少なくとも1つの示強性により、セルロース性繊維構造の隣接領域と異なる場合である。
【0004】
セルロース性繊維構造の製造においては、液担体中に分散されたセルロース性繊維のスラリーが、フォーミング・ワイヤ上に堆積されて湿潤ウェブを作り出す。既知の手段のうちの任意の1つまたはその手段の組み合わせでも、湿潤ウェブの乾燥に使用することが可能である。それぞれの乾燥手段は、結果として得られるセルロース性繊維構造の特性に影響を及ぼす。例えば、乾燥手段及び方法は、結果として得られるセルロース性繊維構造の柔軟性、厚さ、引っ張り強度、及び吸収性に影響を及ぼし得る。乾燥手段及び方法により速度が限定されることはないが、セルロース性繊維構造の乾燥に使用する手段及び方法は、セルロース性繊維構造を製造し得る速度に影響を及ぼす。
【0005】
乾燥手段の一例はフェルトベルトである。フェルト乾燥ベルトは、ウェブと接触して保持される透水性のフェルト媒体への液担体の毛管流を通して、セルロース性繊維構造の脱水に長年使用されてきている。フェルトベルトの使用による、並びにフェルトベルト使用中のセルロース性繊維構造の脱水により、乾燥するセルロース性繊維構造ウェブの全体的に均一な圧縮及び圧密が得られる結果となる。
【0006】
フェルトベルト乾燥は、真空で促進することも、または向かい合うプレスロールで促進することも可能である。プレスロールによって、セルロース性繊維構造に対するフェルトの機械的な圧縮が最大になる。フェルトベルト乾燥の例が、1982年5月11日にボルトン(Bolton)に対して発行された米国特許第4,329,201号明細書、及び1989年12月19日にコーワン(Cowan)らに対して発行された米国特許第4,888,096号明細書に記載されている。フェルトベルトを乾燥に使用することに関連する1つの問題は、ベルト及び構造がプレスロールのニップ点を離れる時のセルロース構造の再湿潤である。ロールの圧力が除かれる場合に、フェルト内部に存在する水がセルロース性構造内に戻り得る。
【0007】
一般に、フェルトベルトは、複数領域を有するセルロース性繊維構造の生産及び乾燥には好ましくない。フェルトベルトによる繊維構造の均一な圧縮により、領域間の密度の差が低減する。セルロース性繊維構造のこの全体的な圧縮を避ける他の乾燥手段がより好ましい。
【0008】
フェルトベルトの支援がない真空脱水で、セルロース性繊維構造を乾燥することが当技術分野で知られている。セルロース性繊維構造の真空脱水は、湿分が液態にある間に、セルロース性繊維構造から湿分を機械的に除去する。更に、真空は、セルロース性繊維構造の個別の領域を乾燥ベルト構造体の内部にゆがみ込む。そのようなゆがみは、セルロース性繊維構造の様々な領域内で異なる量の湿分を保有することに大きな効果をもたらす。同様に、優先的な孔径を有する多孔質シリンダを使用して真空で支援される毛管流を通してセルロース性繊維構造を乾燥することも、当技術分野で既知である。そのような真空推進乾燥技法の例が、1985年12月3日にチュアン(Chuang)らに対して発行され本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,556,450号明細書、及び1990年11月27日にジーン(Jean)らに対して発行された米国特許第4,973,385号明細書に記載されている。
【0009】
別の乾燥方法では、通気空気乾燥によりセルロース性繊維構造のウェブを乾燥することがかなりの成功を収めている。典型的な通気空気乾燥法においては、小孔のある空気透過性のベルトが乾燥すべきウェブを支える。熱流がウェブを通って、次に空気透過性のベルトの内部を流れるか、またはその逆に流れる。空気流は、主として蒸発によってウェブを乾燥する。空気透過性ベルトの小孔に一致しこれにゆがみ込んだ領域が優先的に乾燥され、結果として得られるセルロース性繊維構造の厚さが増加する。空気透過性ベルト内部の交差部に一致する領域は乾燥が遅れる。
【0010】
通気空気乾燥で使用する空気透過性ベルトに対する幾つかの改良が当技術分野で達成されてきた。例えば、空気透過性ベルトは、高い開口面積(少なくとも25パーセント)で製造することが可能である。または、空気透過性ベルトは、空気透過率を低減して製造することも可能である。空気透過率の低減は、ベルト織り糸間の隙間を塞ぐ樹脂性混合物を適用することにより達成することもできる。乾燥ベルトに金属粒子を注入して熱伝導率を増大する、及び放射率を低減することができ、または別法として、乾燥ベルトを連続的な網状組織を有する感光性樹脂で構成することも可能である。乾燥ベルトは、約300℃までの高温空気流に特に適合することもある。そのような通気空気乾燥技法の例が、1975年7月1日にコール(Cole)らに対して再発行された米国特許第Re.28459号明細書、1979年10月30日にローター(Rotar)に対して発行された米国特許第4,172,910号明細書、1981年2月24日にローターらに対して発行された米国特許第4,251,928号明細書、1985年7月9日にトロクハン(Trokhan)に対して発行され本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,528,239号明細書、及び1990年5月1日にトッド(Todd)に対して発行された米国特許第4,921,750号明細書に見られる。
【0011】
更に、セルロース性繊維構造がまだ乾燥すべきウェブである間にその乾燥プロファイルを調整する幾つかの試みが、当技術分野で行われてきた。そのような試みは、乾燥ベルトか、またはヤンキーフードと組み合わせた赤外線乾燥のいずれかを使用する。プロファイルを付ける乾燥の例は、1986年4月22日にスミス(Smith)に対して発行された米国特許第4,583,302号明細書、及び1990年7月24日にスンドビスト(Sundovist)に対して発行された米国特許第4,942,675号明細書に記載されている。
【0012】
これまでの技術は、複数領域のセルロース性繊維構造を乾燥するときに直面する問題に対処してはいない。例えば、第二の領域よりも少ない絶対湿分、密度、または坪量を有する第一の領域のセルロース性繊維構造は、通常は、第二の領域よりも相対的に多い空気流となる。この相対的に多い空気流は、絶対湿分、密度、または坪量がより低い第一の領域が、その領域を通過する空気に対して比例的により低い流動抵抗を示すために生じる。より多い空気流によって、これらの領域が優先的に乾燥される結果となる。従って、真空乾燥及び通気空気乾燥それぞれが、問題を含んだ不均一な湿分分布を有するウェブを生じる。
【0013】
複数領域の繊維性ウェブに関する理想的な湿分分布は、ウェブの異なる領域が乾燥過程の完了時点において同時に均一な湿分レベルに到達する分布である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そのような均一な湿分分布を同時に達成することに対する問題の一例として、典型的な複数領域の紙ウェブがヤンキードライヤに移送される時に、ウェブは不均一な湿分分布を有する。高い湿分含量の領域は、ヤンキードライヤに接触する領域であり得る。ヤンキードライヤとフードとの組み合わせは、ドライヤに接触しているそれらの領域を優先的に乾燥する。湿分含量がはるかに少なくてヤンキードライヤに接触していない領域は、ヤンキーフードによってより完全に乾燥される。理想的な湿分分布は、ヤンキーに接触しない領域の湿分レベルがドライヤに接触する領域よりもやや低いため、乾燥の最終過程には均一な湿分となっているようにすべきである。ヤンキー及び全体過程の処理能力速度を低減させることなく、そのような湿分分布を達成することが望ましい。
【0015】
乾燥システムの性能を最適化してより速い処理能力速度を達成するためには、ヤンキーまたは他の乾燥手段の前に、ヤンキーと直接的に接触する領域と直接的に接触しない領域との間の湿分含量の差を調整できることが有利である。
【0016】
従来技術における取り組み(フェルトベルトなどの機械的な圧縮を使用するものを除く)の他の欠点は、それぞれが乾燥するセルロース性繊維構造の支持に依存していることである。空気流が、セルロース性繊維構造に対して向けられて支持ベルトを通って移動し、或いは乾燥ベルトを通ってセルロース性繊維構造に向かって流れる。ベルトを通るまたはセルロース性繊維構造を通る流動抵抗の差が、セルロース性繊維構造内の湿分分布の差を増幅する、及び/またはそれまでは存在しなかった湿分分布の差を作り出す。
【0017】
この問題に対処する当技術分野における一改良が、1994年1月4日にエンサイン(Ensign)らに対して発行され本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,274,930号明細書により記載され、並びに通気空気乾燥と組み合わせたセルロース性繊維構造の制限オリフィス乾燥を開示しており、この特許を参考として本明細書に組み入れる。この特許は、セルロース性繊維構造における繊維間の間隙のある部分よりも大きい流動抵抗を有する、微小孔乾燥媒体を利用する装置を教示している。従って、微小孔媒体が通気空気乾燥法における制限オリフィスであり、その結果、少なくともより均一な湿分分布が乾燥過程中で達成される。
【0018】
乾燥問題に対処する当技術分野における更なる別の改良が、本発明の譲受人に譲渡された米国特許群、1995年8月1日にエンサイン(Ensign)らに対して発行された第5,543,107号明細書、1996年12月19日にエンサインらに対して発行された第5,584,126号明細書、及び1996年12月17日にエンサインらに対して発行された第5,584,128号明細書により示されており、これらの特許の開示を参考として本明細書に組み入れる。エンサイン(Ensign)らの特許第5,584,126号明細書及び第5,584,128号明細書は、セルロース性繊維構造を通気空気乾燥するための複数領域の制限オリフィス装置を教示する。しかしながら、エンサイン(Ensign)らの第5,584,126号明細書、第5,584,128号明細書、及び第5,274,930号明細書は、制限オリフィス媒体の孔と流体接触するウェブ内部の間隙水の量をどのようにして増加するかは教示していない。
【0019】
孔の破過圧力より大きな真空を、媒体を通して引き込みながら、制限オリフィス媒体に湿潤ウェブを押し付けると、より大きい、より早い、且つより完全なウェブの脱水が促進されることを出願人らは予想外にも発見するに至った。
【0020】
それ故に、より強力な脱水及びより均一な湿分分布が得られる、繊維性ウェブの脱水方法を準備することが本発明の一目的である。ウェブを脱水するために必要な滞留時間の低減と、プレスニップの出口におけるウェブの再湿潤の減少とが得られる、脱水方法を準備することが本発明の更なる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0021】
流体透過性の担体上にウェブを支持することと、押圧装置及び制限オリフィス媒体との間で担体及びウェブを押圧することと、並びに制限オリフィス媒体の孔の破過圧力よりも大きな真空を媒体、ウェブ、及び担体を通して引き込むこととを含む方法。そのような媒体は、ウェブに接触する表面及びウェブに接触しない表面を有する複数の孔からなり得る。
【0022】
一実施形態では、押圧装置を流体透過性のローラとすることも可能である。担体及びウェブにローラを通して正の圧力をかけることもできる。別の方法として、制限オリフィス媒体を通しても吸引をかける一方、担体及びウェブに押圧ローラを通して吸引をかけることもできる。押圧ローラにかかる圧力差を利用しない流体透過性の押圧ローラを使用することも可能である。更に、そのような流体透過性の押圧装置を制限オリフィス媒体とすることも可能である。
【0023】
押圧ローラの外側表面を十分に柔軟にし、ニップ中で表面を変形させて、ウェブ及び担体のニップ点における滞留時間を伸ばすこともできる。全体の滞留時間は、複数のニップ点を使用しても伸ばすことが可能である。
【0024】
押圧装置、担体、及び制限オリフィス媒体は、個々にかまたは組み合わせるかのいずれかで加熱し、本方法の乾燥性能を改善することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図3は、本発明の方法の一実施形態を示す。ウェブ21は、ベルト28上にて支持される。ウェブ21及びベルト28は、制限オリフィス媒体30とプレス装置34及び/または36との間で押圧される。制限オリフィス媒体の破過圧力よりも大きな真空が、支持シリンダ32の区分33で引き込まれる。
【0026】
本明細書で使用する「ウェブ」は、製紙過程の間に再配置される繊維の堆積を指す。ウェブは、従来型長網抄紙機、ハイブリッド長網抄紙機、及びツイン・ワイヤ・フォーミングを含むがこれらに限定されない、当技術分野で既知のいずれかの製紙方法によって形成することも可能である。ウェブ21が形成された後、当技術分野で周知のオープン・ドローまたは真空ピックアップ・シューを使用して、フォーミング・ワイヤから乾燥ベルト28へ移送することができる。
【0027】
ウェブ21は、乾燥ベルト28及び微細孔媒体30への導入の前に、ウェット・マイクロ・コントラクションにより短縮することもできる。そのような短縮化は、1984年4月3日にウェルス(Wells)らに対して発行された米国特許第4,440,597号明細書にて教示されており、その開示を参考として本明細書に組み入れる。
【0028】
ウェブ21は、乾燥ベルト28及び制限オリフィス媒体30への導入の前に短縮することもできる。図6は、ウェブ21がフォーミング・ワイヤ19からより遅く移動する高繊維支持トランスファー・ワイヤ17へ移送されるような短縮化を示す。ウェブ21は、ウェブ21が移送中に圧縮されないようにフォーミング・ワイヤとトランスファー・ワイヤとの間に十分な空間を有する固定ギャップ移送またはキス移送を使用して移送することも可能である。ウェブ21は、トランスファー・シュー18を使用して移送することもあり、フォーミング・ファブリック及びトランスファー・ファブリックは、トランスファー・シューの先頭縁部で狭まり且つ広がる。ウェブ21は、続いて乾燥ベルト28に移送されて、その後、本発明の方法により乾燥することもできる。1997年8月12日にファーリントンジュニア(Farrington,Jr.)らに対して発行された米国特許第5,656,132号明細書がそのような短縮化を開示しており、ウェブの短縮化と本発明の乾燥方法の適合性を実証するという限定目的のために、この特許の開示を参考として本明細書に組み入れる。
【0029】
ウェブ21は、繊維の網状組織と繊維間空間、或いは間隙または孔とを含む。間隙水は、ウェブ21のこれらの間隙または孔を占めている水である。制限オリフィス媒体の相対的により小さい孔が、湿潤ウェブの相対的により大きい孔に接触すると、水は、ウェブ21の間隙から出て孔へ入る。この移動により、表面エネルギー及び/または差圧が有利であるという条件が生じる。有利な表面エネルギー及び小さな孔径によって作り出される圧力が、毛管圧力である。制限オリフィス媒体30の孔と流体接触している間隙水のみが、孔により及ぼされる毛管圧力によって影響を受ける。
【0030】
間隙水は、水が、制限オリフィス媒体30の表面及び孔と接触しているウェブに直接接触している連続体の水の一部である場合に、制限オリフィス媒体30の孔と「流体接触」であるとみなす。この水の連続体には、繊維性ウェブと制限オリフィス媒体30との間の孔径差から生じる毛管圧力がかかる。対照的に、制限オリフィス媒体30の孔に連続的には連結していない、及び孔径差により作り出される毛管圧力がかからない、個別の量での間隙水は、流体連結するとはみなされない。
【0031】
制限オリフィス媒体の孔の突破圧力を超える負圧を印加すると、空気がウェブを通って孔に入る移動をもたらす結果になる。この移動は、ウェブ内の水を伴って孔と流体接触させるか、或いは、孔を通って運ぶかのいずれかによる。制限オリフィス媒体30と押圧装置34または36との間で湿潤ウェブ21及びベルト28を押圧すると、ウェブ21の追加的な脱水が行われる。
【0032】
ベルト28は、流体透過性のいかなるベルトでも可能である。乾燥ベルト28の一実施形態では、連続的な感光性樹脂の網状組織を利用する。乾燥ベルト28のそのような実施形態は、1985年7月9日にトロクハン(Trokhan)に対して発行され本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,528,239号明細書によって作製することができ、本発明と共に使用するのに好適な乾燥ベルト28を示す目的での参考として、この特許を本明細書に組み入れる。乾燥ベルト28は、望む場合には、非平坦の裏側を備えることも可能である。
【0033】
乾燥ベルト28は、水シャワー(図示せず)で洗浄して、シート50が取り去られた後に乾燥ベルト28に付着して残る繊維、接着剤などを除去することもできる。乾燥ベルトには、剥離剤として作用すると共に、酸化分解を減少してベルトの有効寿命を伸ばすエマルションを塗布することも可能である。好ましいエマルション及び分配方法が、1991年12月17日にトロクハン(Trokhan)に対して発行され本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,073,235号にて開示されている。
【0034】
乾燥ベルト28は、ウェブ21を装置15へ搬送し、装置15は、制限オリフィス媒体30と、この媒体を支える手段32と、制限オリフィス媒体30及びウェブ21及び乾燥ベルト28を通して真空を引き込む手段と、乾燥ベルト28及び制限オリフィス媒体30との間でウェブ21を押圧する手段34及び/または36、とを備える。
【0035】
本明細書で使用する「制限オリフィス媒体」は、その内部を通って流体を流し、空気流を他の構成要素へ向ける、調整する、微調整する、または低減させることに使用できるいずれかの構成要素を指す。制限オリフィス媒体は、他の構成要素の孔のある部分よりも小さい機能的な孔径の複数孔を有する。他の構成要素は、制限オリフィス媒体の上流または下流のいずれに存在することも可能である。制限オリフィス媒体30は、図5に示すように、一般に平面状にできるが、いかなる所望の形状で実施することもできる。一実施形態では、制限オリフィス媒体30内の孔は、ウェブ21内の間隙よりも小さい流体半径であり、且つ良く分配され、その空気流の範囲内にあるウェブ21の全てに実質的に均一な空気流を準備する。別の方法としてまたは追加として、制限オリフィスが更に均一に分配されているという条件で、制限オリフィス媒体30を通る空気流は、制限オリフィス媒体30を通る高抵抗流路(幾つかの曲り、流れ絞り、小ダクトなど)の設定により影響を受けることもある。孔の流体半径は、孔の表面積の、孔の周辺に対する比である。流体の流れに対する孔の抵抗は、その流体半径に半比例して変化するものであり、すなわち、流体半径が増加するにつれて、流れに対する抵抗が減少する。
【0036】
一実施形態では、制限オリフィス媒体を支える手段は、回転可能な多孔質シリンダ32を含む。シリンダ32は、システムの運転エネルギー効率を改善するために、少なくとも2つの非回転区分に内部的に分割することも可能である。1つの区分は、ウェブ21が制限オリフィス媒体に移送される点とオリフィス媒体から離れる点との間の、シリンダ周辺の部分と一致し得る。制限オリフィス媒体の孔の破過圧力より大きな真空が、媒体及びこの区分内のウェブにかけられる。洗浄シャワーを正圧の区分31内に配置して、水をシリンダの内側から制限オリフィス媒体を通って噴射し、孔内に蓄積されたいずれの汚れをも除去することができる。
【0037】
減圧は、1大気圧よりも低い圧力である。そのような圧力は、負圧、真空、吸引圧とも呼ばれる。1気圧よりも高い圧力は正の圧力とする。破過圧力は、50ミリメートルの浸漬深さを使用するように変更された、1968年3月1日に発行された「泡立ち点試験方法」という題名の自動車技術協会による航空宇宙推奨規定901に見られる。この規定を参考として本明細書に組み入れる。
【0038】
この試験方法によれば、アメリカ化学会(A.C.S.)の試薬等級イソプロピルアルコール中に50mmの深さで試験すべき媒体を浸漬する。媒体の下側にガス圧をかけて、孔内にあった液相をガスで置換する。ガスの流量をガス圧に対してプロットする。最初の泡が形成される前の圧力では、プロットは、ほぼ直線であって相体的に水平である。泡が自由に媒体を通って流れる破過の後では、プロットはほぼ直線であって相対的に垂直である。プロットの垂直及び水平部分を外挿すると、外挿線が交差する。外挿線の交差点に対応する圧力が、その媒体の破過圧力である。
【0039】
孔の破過圧力よりも大きな真空とは、より大きいレベルの真空、従ってより負圧、及び孔の破過圧力よりも低い絶対圧を指すことを当業者は理解することであろう。
【0040】
その構造は、媒体30とウェブ21とベルト28にかけられる媒体の孔の破過圧力を超える真空並びにニップ加重を崩壊することなく支えることができなければならない。そのような真空圧は、多孔質シリンダ32に結びつけた真空ポンプ、ファン、または送風機を使用して、シリンダの真空区分33に真空を作り出すことにより準備することが可能である。
【0041】
ウェブ21及び乾燥ベルト28がニップ点を通過する時、ウェブ21及びベルト28が圧縮されてより多くの間隙水が移動し、制限オリフィス媒体30と流体接触する。「ニップ点」または「ニップ」は、局所的な点、または抄紙機内の特別の距離であり、ベルト28及びウェブ21に利用可能な空間が、ウェブ−ベルトの組み合わせ体を圧縮するようになっている。ニップ点は、ニップ点は、軸回転可能な多孔質シリンダ32の軸に平行であるローラ又は固定バーなどの部材によって形成することができ、シリンダ32に近接しているため、多孔質シリンダ32と合い向かう部材との間を、ウェブ21及び乾燥ベルト28が通過する時に圧縮される。一実施形態では、ローラ34は、ウェブ21と制限オリフィス媒体30との間での接触開始の直後に、ベルト28及びウェブ21を圧縮するのに使用することもできる。或いは、ローラ36は、ウェブ21と制限オリフィス媒体30との間の接触終了の直前に、ベルト28及びウェブ21を圧縮するのに使用することも可能である。
【0042】
ローラは、一般に釣り合いを取ることも可能で、その結果、線センチメートル当り180グラムの圧力がニップ点においてベルト28及びウェブ21に印加し、その組み合わせ体を軽く圧縮する。かなりの力(線センチメートルあたり108kgまで)で圧縮するためにローラを使用して、ウェブ21及びベルト28を著しく圧縮し、より多くの間隙水を制限オリフィス媒体30の孔と流体接触させることが可能である。別の実施形態では、ニップ点は、ウェブ21とベルト28との組み合わせ体上に線センチメートル当り8.9kg〜90kgの圧力を及ぼすこともできる。更に別の実施形態では、ニップ点は、ウェブ21及びベルト28の上に線センチメートル当り44.6kg〜72kgの圧力を及ぼすことができる。脱水が生じる程度は、ニップ中の圧力に直接関係する。
【0043】
ウェブ21の圧縮の特性及び程度は、乾燥ベルト28の構造によって影響を受け得る。パターン化した表面の乾燥ベルト28を使用すると、ニップ点の圧力は、ベルト28のパターンの最頂平面と一致するウェブ21の部分をニップが主として圧縮するように構成することができる。ウェブ21のこの部分を制限オリフィス媒体30に対して圧縮することにより、ウェブ21のこの部分が優先的に脱水されることとなる。典型的な通気空気乾燥法では、ウェブのこの部分は、通気空気乾燥後に、乾燥ベルト28のパターン内部の穴と一致するウェブ21の部分よりも高い湿分含量を有する。本開示での方法の結果として、通常はより高い湿分含量を有するウェブ部分が優先的に乾燥され、通常の通気空気乾燥方法で生産されるものよりもより均一な湿分分布となる。
【0044】
乾燥ベルト28のパターンは、そのようなニップで圧縮されるウェブ21の割合を決める。そのパターンの設計は、ウェブ21の10%〜75%が乾燥ベルト28の最頂部層に一致するように行い得る。より詳細には、ベルト28のパターンの設計は、ウェブ21の20%〜65%が乾燥ベルト28の最頂部層に一致するように行い得る。
【0045】
プレスローラ34は、流体透過性にも、または不透過性にもすることができる。流体透過性のローラ34は、それを通して正の流体圧をかけて、この圧力をニップ点でウェブ21に適用するという性能を有し得る。そのような押圧は、間隙水をウェブ21から制限オリフィス媒体30の内部へ移動するための、付加的な力を準備する働きをする。或いは、流体透過性のローラ34は、その孔を通る負圧で使用することも可能である。そのような圧力は、ウェブ21及び担体28がニップ点を通過する時に、水に作用してローラ34の孔と流体接触させる毛管圧力を増大する働きをする。別の代替形態では、透過性のローラ34は、その孔にかかる圧力差が無いままに使用することもできる。こうした適用法によって、ウェブがニップ点で機械的な圧力下にある間に、ウェブ21を通る流体の流れが強化される。ローラ34はバキューム・ブレーカとして機能し、水が制限オリフィス媒体30へ向かって移動する時に、間隙圧力の連続的な均等化を可能にする。そのような均等化が無い場合、水がウェブ21の間隙から制限オリフィス媒体30へ向かって移動する時に作り出される真空のために、間隙水の移動に付加的な力が必要になる。ローラを通じて圧力を印加する時に、ローラが制限オリフィス媒体としても機能するように、流体透過性のローラの孔の大きさを決定することも可能である。そのような実施形態では、乾燥ベルトまたは繊維性ウェブの流体透過性のいかなる差も、ウェブの湿分分布の差を増大する、または作り出すことはない。
【0046】
処理能力速度が、製紙操作の経済性を決定する主要な要因である。この速度が増加するにつれて、製紙装置の所与の部分における繊維性ウェブ21の滞留時間が減少すると共に、装置15のその部分でのウェブ21上にかかる任意の時間が減少する。間隙水は、十分な圧力が作用している間にウェブ内部を移動する。十分な圧力が作用する時間を長くすることにより、ウェブから除去される水の量が増加する結果となる。
【0047】
圧力が間隙水に作用する時間を延ばして間隙水がウェブから出るようにする1つの方法は、制限オリフィス媒体の孔の破過圧力より上の真空レベルで本発明の乾燥装置を操作することである。そうした操作により、水をウェブから媒体中へ移動させるのに都合の良い差圧が作り出される。その圧力は、ウェブと媒体が互いに接触し且つ圧力が破過圧力を超える限り、水に作用する。
【0048】
この滞留時間を延ばす1つの方法は、複数のプレスローラを2つ以上のニップ点で使用することである。別の方法または補足して、ローラ34に柔軟な外被覆を設け、その結果、ニップ点の圧力が被覆を変形し、ローラと制限オリフィス媒体との間の表面接触をより大きくすることができる。ニップにおけるより広い接触面積は、ニップ点でのより長い滞留時間をもたらす。ニップ点におけるプレスローラ34と担体28の変形の程度が、ニップの接触面積、ニップの押圧圧力、及び処理能力速度に基づくニップ中の滞留時間を決定する。
【0049】
押圧圧力は、ニップ点長さに沿って線インチ当りのポンドで計るニップ圧を、ニップの各線インチに沿う接触表面積で除算したものである。一実施形態では、押圧圧力は、平方インチ当り約1〜約10,000ポンド(psi)(6.9kPa〜70MPa)変化させることができる。別の実施形態では、押圧圧力は、約10〜約3500psi(平方インチ当りポンド)(69kPa〜24.2MPa)変化させることができる。更に別の実施形態では、押圧圧力は、約20〜約2000psi(138kPa〜14MPa)変化させることができる。ニップローラの被覆の変形量及び運転速度、並びに押圧手段にもよるが、ニップ中のドウエル時間は、約0.0005〜約0.3秒に変化し得る。
【0050】
図2を参照すると、セルロース性繊維構造10の製造に使用される装置15は、ウェブ21を乾燥する空気を準備するために、フード54を更に備えることも可能である。特に、フード54は、ウェブ21を通る空気流に乾燥空気を供給する。空気流が、ウェブ21に水を添加しない代わりに、蒸発及び機械的な飛沫同伴によって水を除去できることが重要である。しかし、機械的な脱水のみを意図する場合は、飽和空気が好適であり得ることを注記する。フード54は、ウェブ21を通る空気流用に、室温〜290℃、並びにより詳細には約93〜約150℃の温度の空気流を準備することができる。
【0051】
比較的低温の(室温またはそれに近い)空気を使用することの利点の1つは、より低温の空気流を使用するときの製造工程中の乾燥ベルト28及びウェブ21の早期破損、または焦げ、焼け、若しくは臭い発生傾向の低下、並びにエネルギー節約における可能性である。こうしたフード54は、当技術分野で普通に知られている手段及び能力により製造及び供給することができ、本明細書では更なる説明は行わない。
【0052】
制限オリフィス媒体30はまた、脱水過程を支援するために加熱することも可能である。媒体30は、誘導加熱の使用、熱伝達物質の内部循環、赤外線加熱、または蒸気フードの使用により加熱することもできる。その媒体は、約37.7〜260℃の温度に加熱することもできる。
【0053】
ウェブ21は、制限オリフィス媒体30及び多孔質シリンダ32に導入される時に、約5〜50%の濃度を有することもある。そのようなウェブを、約20〜約100%の濃度に乾燥することも可能である。最終濃度は、入ってくる湿分、繊維組成、完成紙料のカナダ標準ろ水度、ウェブ21の坪量、ウェブ21の制限オリフィス媒体30上での滞留時間、制限オリフィス媒体30の機能孔径、及びニップ中の押圧圧力、によって決まる。乾燥の程度は、ウェブ21を通って流れる空気の湿分飽和度、流量、温度にも依存する。濃度は、無水ウェブの百分率を指す。従って、濃度5%のウェブは、95%が水である。
【0054】
再び図2を参照して、ウェブ21が制限オリフィス媒体30を有する多孔質シリンダ32を離れた後は、ウェブ21を制限オリフィス乾燥シート50とする。追加の乾燥が必要な場合には、制限オリフィス乾燥シート50は、次に、テークオフロール36から乾燥ベルト28の上で別のドライヤへ移送してもよく、これには通気空気ドライヤ、赤外線ドライヤ、非熱ドライヤ、ヤンキー乾燥ドラム56のような熱伝導ドライヤ、またはフード58のようなインピンジメントドライヤなどがあり、これらのドライヤは、単独で、または他の乾燥手段と組み合わせて使用することも可能である。熱伝導ドライヤは加熱されたシリンダであって、ウェブ21とシリンダとの間での直接接触により、熱をウェブ21に伝導させてウェブを乾燥する。
【0055】
より具体的には、ウェブを、約6%〜約32%の濃度で制限オリフィス媒体へ導入することも可能である。ウェブは、付加的な通気空気乾燥工程で、約50%〜約90%の濃度に乾燥することもできる。ウェブを乾燥ベルト28で依然支持しながら、ウェブを約94%の濃度にまで通気空気乾燥することが可能である。そのように乾燥したウェブ21は、次に、ウェブ21をクレーピング加工なしに乾燥ベルト28から取り外すこともできる。
【0056】
ウェブ21は、当技術分野における既知のいかなる方法によっても、クレーピング加工なしに取り外すことができる。図7を参照すると、巻き取りコア25をウェブ21と接触させ、接着剤をウェブ21とコア25との間の接触域に準備し、並びに正の空気圧をベルト28を通してウェブ21に当ててウェブ21をベルト28からコア25へ移動させることにより、ウェブ21をクレーピング加工なしに取り外すことができる。その後、ウェブ21は、ベルト28から離れ続け、コア25が回転するにつれてコア25上に巻かれる。
【0057】
ここで説明した製造方法は、ヤンキー乾燥ドラム56と共に使用するのに特に好適である。この製造方法でヤンキー乾燥ドラム56を使用する際、ヤンキー乾燥ドラム56の円周からの熱が、ヤンキー乾燥ドラム56の円周に接触している制限オリフィス通気空気乾燥ウェブ50へ伝導する。制限オリフィス乾燥シート50は、圧力ロール52または当技術分野で周知のいずれかの他の手段により、乾燥ベルト28からヤンキー乾燥ドラム56へ移送することも可能である。制限オリフィス乾燥シート50は、ヤンキー乾燥ドラム56への移送の後に、ヤンキー乾燥ドラム56の上で少なくとも90%の濃度に乾燥される。
【0058】
制限オリフィス乾燥シート50は、クレーピング加工接着剤の使用により、ヤンキー乾燥ドラム56に一時的に接着することもできる。典型的なクレーピング加工接着剤には、1975年12月16日にバーテス(Bates)に対して発行された米国特許第3,926,716号明細書にて開示されるような、ポリビニルアルコールベースの膠が含まれ、そのような接着剤を制限オリフィス乾燥シート50またはヤンキー乾燥ドラム56のいずれかに塗布して、両者を接着させるのに好適な接着剤を示すという目的で、この特許を参考として本明細書に組み入れる。
【0059】
任意選択的に乾燥シートを短縮することもでき、その結果、乾燥シートの機械方向の長さが縮まり、繊維対繊維の結合が分裂してセルロース性繊維が再配置される。短縮は幾つかの方法で実施することができ、最も一般的であり、当技術分野において周知で且つ好まれるのは、クレーピング加工である。クレーピング加工操作では、制限オリフィス通気空気乾燥シート50は、ヤンキー乾燥ドラム56の表面などの固い表面に接着されて、次にその表面から、ドクターブレード60で取り外される。クレーピング加工してヤンキー乾燥ドラム56から取り外した後、乾燥シート50は、カレンダー加工、または他の方法で所望のように加工することも可能である。
【0060】
一実施形態では、制限オリフィス媒体30とウェブ21は、その間での空気溜まりが作り出されることを防ぐために、並びに、ウェブ21に向かうまたはウェブ21を通る空気流がそれらの個々の領域の流動抵抗によって制限されることを防ぐために、接触関係になければならない。空気溜まりは、ウェブ21に横方向の空気流を生じさせ、及びウェブ21に向かうまたはウェブ21を通る望ましい均一な空気流を妨げることがある。本明細書で使用する空気流とは、空気流がウェブ21の近傍にある時に、制限オリフィス媒体30の平面に平行に移動する主方向を有する場合に、「横方向」であるとする。或いは、中間体のグリッドがその間の空気流を封止するという条件で、制限オリフィス媒体30から小さな間隔を置いてウェブ21を配置することも可能である。この配置において、ウェブ21による制限オリフィス媒体30の汚れ及び摩耗が最小化する。
【0061】
ウェブ21とベルト28とを、孔を通る破過圧力よりも大きな真空で引き込みがら、制限オリフィス媒体30に対して押圧する効果としては、効率的な乾燥に必要な滞留時間が少なくなるといったことが挙げられる。すなわち、本方法は、典型的な通気空気乾燥または制限オリフィス通気空気乾燥で作り出されるウェブと同等の濃度のウェブを、より少ない時間で生産する。その後、より小さい直径のローラ32を使用して、開示した方法を実行することもできる。そのローラは、典型的な通気空気乾燥、または制限オリフィス通気空気乾燥ローラとの比較においては小さい。設備に必要な空間がより小さいために、より小さなローラ32を使用して既存の抄紙機を改造し、本方法を利用することが更に容易且つ低廉になる。ローラ32の円周が小さいほど、区分けしたローラを使用することによって、本方法に必要な真空及び空気流の準備のために利用するポンプ、ファン、またはブロワのより小さい推進出力を使用しながら、同等の乾燥もまた可能である。可能なローラの大きさにおける差異の一例として、通常の制限オリフィス乾燥ローラは、直径が183cmである。開示した方法では、直径が107cmのローラで実施することができる。
【0062】
図3で示すように、ウェブ21を乾燥するのと同じ空気流が、最終的に制限オリフィス媒体30を通って、多孔質シリンダ32とその内側とへ入る。従って、制限オリフィス媒体30を通る流路は、空気流路内に制限オリフィスを準備するような大きさとして構成しなければならない。本明細書で使用する「流路」は、面積または面積の組み合わせを指し、乾燥方法の一部として空気流がその面積または面積の組み合わせを通って方向付けられる。
【0063】
図5に示すように、制限オリフィス媒体30は、層状構成で作製することもできる。しかしながら、その強度や、差圧と選定された製紙過程に利用される上述の流動抵抗との特定の組み合わせ次第では、単一薄層の制限オリフィス媒体30が適すると理解される。
【0064】
制限オリフィス媒体30とセルロース性繊維構造体10を製造するのに使用する装置15の全てが、「機械方向」及び「横方向」を有すると考えることもできる。本明細書で使用する「機械方向」(MD)は、製紙装置15全てに亘るセルロース性繊維構造体10の移送に平行な方向を指す。本明細書で使用する「横方向」(CD)は、セルロース性繊維構造体の移送平面に平行であって機械方向に直交する方向を指す。
【0065】
例として、制限オリフィス媒体30の第一から第五までの薄層38、40、42、44、及び46は、ウェブ21に有害な影響または特性を与えることがなく、製紙工程に特有の且つ付随的な熱、湿分、及び圧力に耐えるのに好適ないかなる材料によっても作製することができる。制限オリフィス媒体30がほぼ非圧縮性であって、積層体が製造中のウェブ21平面に垂直に過度にゆがんだり、または変形していないことが重要であり、さもなければ、そこを通る望ましい均一な空気流が維持されないことがある。流路内部の制限オリフィスである流動抵抗を準備し、ゆがんでいない若しくは運転中のウェブ21を適切に支えるにはややゆがんでいる、薄層38、40、42、44、及び46、または他の構成要素のいずれの組み合わせでも、制限オリフィス媒体30に好適である。各薄層38、40、42、または44に必要なのは、過剰のゆがみがなく、隣接する薄層40、42、44、または46に支えられるということのみである。
【0066】
本明細書に記述する一実施形態では、ウェブ21に最も近くて接触する関係にすらあり、機能的な孔径が差し渡し約6〜7μmである第一の薄層38を有する積層体が利用できる。そのような第一の薄層38は、金属性のMD繊維及びCD繊維のオランダ綾織りにより形成することも可能である。MD繊維は、約0.038ミリメートルの直径を有することができる。CD繊維は、約0.025mmの直径を有することができる。MD繊維およびCD繊維は、約0.071mmの厚さ、並びに機械方向にセンチメートル当り約128本の繊維数、及び横方向にセンチメートル当り約906本の繊維数を有する第一の薄層38に織ることができる。第一の薄層38は、所望により、機能的な孔径を減少するためにカレンダー加工することも可能である。
【0067】
本明細書に記述する一実施形態において、第一の薄層38に隣接し且つ接触し、機能的な孔径が、約93μmである第二の薄層40を有する積層体が利用できる。そのような第二の薄層40は、金属性のMD繊維及びCD繊維の単純平織により形成することが可能である。MD繊維は、約0.076mmの直径を有することもできる。CD繊維は、約0.076mmの直径を有することもできる。MD繊維およびCD繊維は、約0.152mmの厚さと、機械方向にセンチメートル当り約59本の繊維数と、横方向にセンチメートル当り約59本の繊維数、とを有する薄層に織ることができる。
【0068】
本明細書に記述する一実施形態において、第二の薄層40に隣接し且つ接触し、約234μmの機能的な孔径と、機械方向にセンチメートル当り約24本の繊維数と、横方向にセンチメートル当り約24本の繊維数、とを有する第三の薄層42を有する積層体が好適である。そのような第三の薄層42は、金属性のMD繊維及びCD繊維の単純平織により形成することができる。MD繊維は、約0.191mmの直径を有することも可能である。CD繊維は、約0.191mmの直径を有することも可能である。MD繊維およびCD繊維は、約0.254mmの厚さと、機械方向にセンチメートル当り約24本の繊維数と、横方向にセンチメートル当り約24本の繊維数、とを有する薄層に織ることができる。
【0069】
本明細書に記述する一実施形態の場合、第三の薄層42に隣接する機能的な孔径が約265〜約285μmである第四の薄層44を有する積層体が利用できる。そのような第四の薄層44は、金属性のMD繊維及びCD繊維の単純オランダ織りにより形成することもできる。MD繊維は、約0.584mmの直径を有することも可能である。CD繊維は、約0.419mmの直径を有することも可能である。MD繊維およびCD繊維は、約0.813mmの厚さと、機械方向にセンチメートル当り約5本の繊維数と、横方向にセンチメートル当り約25本の繊維数、とを有する薄層に織ることができる。
【0070】
本明細書に記述する一実施形態の場合、第五の薄層46は、第四の薄層44に隣接して、多孔質シリンダ32の円周に接触する。第五の薄層46は、穿孔金属板により作製される。約1.52mmの厚さを有し、並びに隣接する穴から60度の角度で、均等に等角に約4.76mmの間隔をおく千鳥状配置の直径2.38mmの穴を備える穿孔板。
【0071】
好適な制限オリフィス媒体30の第一から第四までの薄層38、40、42、及び44は、ステンレススチール304Lで作製することも可能である。第五の薄層46は、ステンレススチール304で作製することもできる。好適な制限オリフィス媒体30は、ノースカロライナ州(Greensboro,N.C.)のプロレイタープロダクツ社(Purolator Products Company)によりポロプレイト(Poroplate)部品番号1742180−07として供給することもできる。第一の薄層38は、望むならば、独国(Oelde Westfalen,Germany)のハーバーアンドベッカー(Haver & Boecker)に直接、厚さ約10%減まで所望によりカレンダー加工した325×2300(DTW 8)ファブリックとして、注文することも可能である。
【0072】
制限オリフィス媒体30は、第五の薄層46から第一の薄層38まで完全溶け込み溶接されて、制限オリフィス媒体30の所望の形状及び大きさを形成することもできる。特に望ましい形状は、多孔質シリンダ32上に適用する円筒状シェルである。円筒状シェル様に形作った制限オリフィス媒体30は、焼きばめによって多孔質シリンダ32に取り付けることもできる。焼きばめを達成するには、制限オリフィス媒体30を加熱手段からの汚れがないように加熱して、次に多孔質シリンダ32の外側上に配置し、制限オリフィス媒体30が冷えるにつれてその周りで収縮するままにすることも可能である。制限オリフィス媒体30と多孔質シリンダ32との間の角度をなすゆがみを防ぐために、並びに過度の応力を与えずに制限オリフィス媒体30の薄層38、40、42、44、及び46の隆起を最小化するために、焼きばめは十分にすべきである。
【0073】
多孔質シリンダ32は、円筒形状にした制限オリフィス媒体30を受け入れるように適合した周辺部(図示せず)を備えることもできる。その周辺部もまた、円筒形状であって、貫通する複数の孔を備えることもできる。その孔は、直径が約4.3mmであって、次の列の孔から軸方向及び半径方向に約5.5〜約8mmくい違わせることもできる。この配置により、約28.5%の開口面積を有する円周が準備される。
【0074】
もちろん、本発明の利益を得るために、薄層38、40、42、44、及び46の上述したとおりの配置、数、及び大きさを使用する必要はない。従って、十分且つ適切な流動抵抗を準備し、上にある薄層が孔または穴にゆがみ込むのを防ぐのに十分に小さい孔または穴を有する、第一の薄層38並びに隣接する薄層40、42、44、及び46のいかなる組み合わせでも適切である。
【0075】
一般的には、空気流の下流方向に孔径が増大する複数の薄層制限オリフィス媒体30は、ウェブ21の平面に平行な平面内の、制限オリフィス媒体30を通る横の空気流を促進する。もちろん、主な空気流はウェブ21の平面に垂直に生じ、その結果、水がまだ液態である間に、蒸発による減少に加えて、ウェブ21から除去されることが重要である。
【0076】
制限オリフィス媒体30の一表面上に、特にウェブ21と接触関係にある制限オリフィス媒体30の表面上に、第一の薄層38、すなわち通常は最も微細な通過孔を有して最大の流動抵抗を準備する薄層を有することが望ましい。この配置により制限オリフィス媒体30を通る横の空気流が低減し、そのような横の空気流に関連するいかなる不均一な空気分布をも最小化する。
【0077】
ウェブ21から液体の水が除去され、その結果、蒸発過程中に液体蒸発の潜熱に打ち勝つためのエネルギーの浪費がないことが特に望ましい。従って、本明細書で説明する装置15及び方法を使用すると、液体水の機械的な同伴及び蒸発を通してウェブ21を脱水することにより、エネルギーが効率的に利用される。この除去は、ニップ点でベルト28及びウェブ21を圧縮することにより、付加的な水が移動して制限オリフィス媒体30と流体接触し、ウェブ21から除去されることにより強化される。
【0078】
上で開示したMDセンチメートル当り128本に対してCDセンチメートル当り906本と機能的な孔径約6μmとを有する制限オリフィス媒体30を利用することにより、そのような制限オリフィス媒体30は、厚さが約0.15〜約1.0mm、並びに坪量が平方メートル当り約0.013キログラム〜約0.065キログラムまでである、ウェブ21を通る空気流に対する制限オリフィスとすることができる。しかしながら、ウェブ21と制限オリフィス媒体30の両端間の差圧が増減することと、ウェブ21の坪量または密度が増減することに伴って、薄層38、40、42、44、及び46の孔径、特にウェブ21と接触する第一の薄層38の孔径を調節しなければならないことが認識されるべきである。特に、制限オリフィス媒体は、最小の場合での直径が約0.8μmから、最大孔の場合での直径が約120μmまでの、範囲の孔を有することができる。より具体的には、孔は、直径が約2〜約40μmの範囲にすることも可能である。更により具体的には、孔を、直径、約5〜約20μmの範囲にすることも可能である。
【0079】
図4に示す別の変形形態では、制限オリフィス媒体30は、エンドレスベルト62の形態で実施される。そのようなエンドレスベルト62は、上述した所望の滞留時間を得るために十分な距離を保って乾燥ベルト28に並行する。ウェブ21は、制限オリフィス媒体30を含むベルト62と乾燥ベルト28との中間に位置する。図3に関連して説明してきたように、ベルト62は、ウェブ21を通る空気流内で制限オリフィスとして十分な上述したメッシュサイズ及び本数を有する、金属繊維、ポリエステル繊維、またはナイロン繊維の単一薄層で作製することができる。この変形形態において、ベルト62と乾燥ベルト28とその間に位置するウェブ21は、2本の軸回転可能なローラを備えるニップを通過する(図4)。ベルト62とウェブ21と乾燥ベルト28を、固定部材64に対向する1つ以上のローラの間に通すことも可能である(図4A)。ニップ内でベルト62を支える部材64は、流体透過性であって、ベルト62の孔の破過圧力よりも大きな真空を支える力がなければならない。
【0080】
図2及び図3に示す多孔質シリンダ32の周りを包む制限オリフィス媒体30の実施形態では、ベルト62で実施される制限オリフィス媒体30を上回る、ある利点が享受されると予測される。例えば、多孔質シリンダ32型の制限オリフィス媒体30は、より大きい一体性とより長い寿命を有すると予想される。
【0081】
逆に、制限オリフィス媒体30のエンドレスベルト62の実施形態では、ウェブ21の構造に影響を及ぼす継ぎ目はより少なくなっている。ベルト62はまた、好ましいことに、通常のシャワー技法で洗浄が達成され得るので、洗浄がより容易である。更に、クリーニング・シャワーのより多くが実際に、制限オリフィス媒体30の孔を均一に通って放出されるという利点を、単一薄層のポリエステルベルトが有する。図5に示すような複数薄層の制限オリフィス媒体30では、洗浄水の多くは、隣接薄層38、40、42、44、及び46の間またはこれらを通る横流れに沿い、並びに、一つには多孔質シリンダ32円周の穴パターンのために、洗浄水を最も必要とする第一の薄層38の最も細かい孔を通ることで、洗浄水の多くが均一には放出されない。
【0082】
更に、ベルト62の継ぎ目の、仕上り紙構造への影響は、巻いた多孔質シリンダ32の継ぎ目の影響よりも小さい。上述した制限オリフィス媒体30の織り薄層38、40、42、44、及び46の実施形態の代わりに、制限オリフィス媒体30は、化学的にエッチングしても、熱等方押圧焼結金属で作製することもでき、または上述の1985年12月3日にチュアン(Chuang)らに対して発行され本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,556,450号明細書の教示に基づいて作製することもできる。
【0083】
多数の他の本発明における実施形態及び変形形態が存在して、その全てが付随する請求項の範囲内にあることは明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明により作製された複数領域のセルロース性繊維構造の部分的な平面図である。
【図2】本発明による抄紙機の概略側面図である。
【図3】負圧領域及び正圧領域を有する透過性シリンダ上で実施された、本発明による制限オリフィス媒体の概略側面図である。
【図4】エンドレスベルトとして実施された、本発明による制限オリフィス媒体の概略側面図である。
【図4A】図4Aは、抄紙機の固定部材に対して押圧するように構成されたエンドレスベルトで、該エンドレスベルトとして実施された本発明による制限オリフィス媒体の概略側面図である。
【図5】本発明による制限オリフィス媒体の様々な薄層を示す部分的な平面図である。
【図6】繊維性ウェブを短縮するのに使用するギャップ移送の部分的な略図である。
【図7】ウェブのクレーピング加工なしに繊維性ウェブをベルトから取り外す装置の部分的な略図である。

Claims (23)

  1. 繊維性ウェブの湿分含量を低減する方法であって、
    a)前記繊維性ウェブを流体透過性の担体の上に支持する工程と、
    b)破過圧力を有する複数の孔を含む少なくとも1つの制限オリフィス媒体を準備する工程と、
    c)前記流体透過性の担体と前記制限オリフィス媒体との間の前記繊維性ウェブを押圧する工程と、
    d)該孔に真空を印加する工程と、
    を含み、前記真空が前記孔の破過圧力よりも大きいことを特徴とする、方法。
  2. 制限オリフィス媒体を準備する前記工程が、非圧縮性である制限オリフィス媒体を準備することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 制限オリフィス媒体を準備する前記工程が、毛管孔が0.8μm〜120μmの範囲の、好ましくは2μm〜40μmの範囲の、好ましくは5μm〜20μmの範囲の有効直径を有する制限オリフィス媒体を準備することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記流体透過性の担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブを押圧する前記工程が、該流体透過性の担体と該制限オリフィス媒体との間の該繊維性ウェブを少なくとも2つの独立したニップにて押圧する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記流体透過性の担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブを押圧する前記工程が、線センチメートル当り0.18kg〜108kgの範囲の、好ましくは線センチメートル当り8.9kg〜90kgの範囲の、好ましくは線センチメートル当り44.6kg〜72kgの範囲の押圧圧力で押圧することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記流体透過性の担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブを押圧する前記工程が、6.9kPa〜70Mpaの範囲の、好ましくは69kPa〜24.2Mpaの範囲の、好ましくは138kPa〜14Mpaの範囲の押圧圧力で押圧することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 流体透過性の担体を準備する前記工程において、該流体透過性の担体がパターン化され、かつ、該流体透過性の担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブを押圧する該工程において、該パターン化した流体透過性の担体が主として該ウェブの最頂部平面を圧縮する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記流体透過性の担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブを押圧する前記工程が、流体透過性の押圧装置と前記制限オリフィス媒体との間で該繊維性ウェブと該流体透過性の担体とを押圧することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 流体透過性の押圧装置と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブと前記流体透過性の担体とを押圧する前記工程が、該流体透過性の押圧装置を通して正の圧力を印加することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 流体透過性の押圧装置と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブと前記流体透過性の担体とを押圧する前記工程が、該透過性の押圧装置を通して負の圧力を印加することを含む、請求項8に記載の方法。
  11. 流体透過性の押圧装置と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブと前記流体透過性の担体とを押圧する前記工程が、2つの制限オリフィス媒体の間で該繊維性ウェブと該流体透過性の担体とを押圧することを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 制限オリフィス媒体を準備する前記工程が、37.7℃〜260℃の表面温度を持つ該制限オリフィス媒体を準備することを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 湿潤繊維性ウェブの中に含有される液体の一部を除去する方法であって、
    a)前記ウェブをフォーミング・ファブリック上に支持する工程と、
    b)前記ウェブを6%〜32%の濃度に脱水する工程と、
    c)前記ウェブを前記フォーミング・ファブリックから流体透過性のパターン化担体に移送する工程と、
    d)破過圧力を有する複数の孔を含む制限オリフィス媒体を準備する工程と、
    e)前記流体透過性のパターン化担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記ウェブを押圧する工程と、
    f)該孔に真空を印加する工程と、
    を含み、前記真空が前記孔の前記破過圧力よりも大きいことを特徴とする、方法。
  14. 前記ウェブを前記制限オリフィス媒体に接触させ、且つ所定の圧力下に0.0005秒〜0.3秒の範囲の時間に亘って維持する工程を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記ウェブを前記フォーミング・ファブリックから流体透過性のパターン化担体に移送する前記工程が、該担体の全表面積の10%〜75%の最頂部表面平面積を有する、該流体透過性のパターン化担体に前記ウェブを移送することを含む、請求項13に記載の方法。
  16. 前記ウェブを前記フォーミング・ファブリックから流体透過性のパターン化担体に移送する前記工程が、該担体の全表面積の20%〜65%の最頂部表面平面積を有する、該流体透過性のパターン化担体に前記ウェブを移送することを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記流体透過性のパターン化担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記ウェブを押圧する前記工程に先立って、前記ウェブを短縮する工程を含む、請求項13に記載の方法。
  18. 前記ウェブを50%〜90%の濃度に通気空気乾燥する工程を含む、請求項13に記載の方法。
  19. 前記流体透過性のパターン化担体の上で、前記ウェブを94%の濃度にまで通気空気乾燥する工程を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記乾燥ウェブを前記パターン化担体からクレーピング加工なしに取り外す工程を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記ウェブを熱伝導ドライヤに移送する工程を含む、請求項18に記載の方法。
  22. ウェブ製造工程中の繊維性ウェブの湿分含量を低減させる方法であって、
    a)前記ウェブを流体透過性の担体の上に支持する工程と、
    b)破過圧力を有する複数の孔を更に含む織布材料からなる制限オリフィス媒体を準備する工程と、
    c)前記流体透過性の担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記繊維性ウェブを押圧する工程と、
    d)該孔に真空を印加する工程と、
    を含み、前記真空が前記孔の前記破過圧力よりも大きいことを特徴とする、方法。
  23. ウェブ製造工程中の繊維性ウェブの湿分含量を低減させる方法であって、
    a)前記ウェブを流体透過性の担体の上に支持する工程と、
    b)破過圧力を有する複数の孔を更に含むエンドレスベルトからなる制限オリフィス媒体を準備する工程と、
    c)前記流体透過性の担体と前記制限オリフィス媒体との間で前記ウェブを押圧する工程と、
    d)該孔に真空を印加する工程と、
    を含み、前記真空が前記孔の前記破過圧力よりも大きいことを特徴とする、方法。
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