JP2004538022A - 傾斜した毛管作用孔を備えた改良弾性3次元ポリマーフィルム及びこのフィルムから成るバックシートを備えた吸収物品 - Google Patents

傾斜した毛管作用孔を備えた改良弾性3次元ポリマーフィルム及びこのフィルムから成るバックシートを備えた吸収物品 Download PDF

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Abstract

本発明は、水蒸気、好ましくは空気を通すが、少なくとも一方向には水性流体を透過させにくい弾性3次元有孔プラスチックウェブに関する。本発明によれば、有孔プラスチックウェブは、孔のある液体不浸透性ポリマーフィルムから成る。これら孔は、フィルムの平面に対して垂直ではなく、フィルムの平面に対して90°未満の角度をなす毛管を形成する。毛管は又、隣り合った関係にある毛管を隔てる距離の値と比較して好ましい値の長さLを有している。本発明は又、使用中、着用者に向いた表面上にトップシート(皮膚接触面材)を有する幼児用おむつや大人向き失禁用物品及び特に生理用ナプキン又はパンティーライナーのような吸収物品に関する。本発明によれば、かかる物品は、通気性のある有孔バックシートを更に備えている。バックシートは、上述したような弾性3次元有孔プラスチックウェブから成る少なくとも1つの通気性のある層を有している。

Description

【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、水蒸気、好ましくは空気を通すが、少なくとも一方向には水性流体を透過させにくい弾性3次元有孔プラスチックウェブに関する。本発明によれば、有孔プラスチックウェブは、孔のある液体不浸透性ポリマーフィルムから成る。これら孔は、フィルムの平面に対して垂直ではなく、フィルムの平面に対して90°未満の角度をなす毛管を形成する。毛管は又、隣り合った関係にある毛管を隔てる距離の値と比較して好ましい値の長さLを有している。本発明は又、通気性が得られるようにし、上記ウェブから成る有孔バックシートを備えた吸収物品、例えば、幼児用おむつや大人向き失禁用物品及び特に生理用ナプキン又はパンティーライナーに関する。
【0002】
〔発明の背景〕
吸収物品分野、特に、生理用ナプキン、月経処理用品又はパンティーライナーの開発の根底にある消費者の最も強い要望は、周りの人に気づかれないようにする度合いが高いことと快適さの度合いが高いことを両立させる製品が提供されることにある。
【0003】
吸収物品において消費者の快適さに関して利益をもたらす一手段は、通気性の製品を提供することにある。通気性に関しては、吸収物品中にいわゆる「通気性バックシート」を設けることに関心を集中させているのが通例である。通常利用されている通気性バックシートは、例えば米国特許第4,591,523号に開示されているように方向性のある流体移送性をもつ微孔性フィルム及び有孔成形フィルムである。これらのタイプの通気性バックシートは両方とも、水蒸気透過性があり、環境とのガス交換を可能にしている。これにより、心材中に蓄えられた流体の一部の蒸発が可能になり、吸収物品内における空気の循環の度合が増す。後者は、有孔成形フィルム又はフィルム上のトップシートを有する物品の着用者によって経験される或いはかかる物品と関連のあるべたべたすると共に汚れているような感覚が減少するので特に有益である。
【0004】
有孔フィルムのトップシートの使用で長い間認識されていたことは、この層を通る吸収構造部材中への液体の流れを制御し、着用者の皮膚に向かう吸収構造部材からの液体の流れを減少させる上で特にメリットがあるということである。この点に関し、有孔フィルムのトップシートは、吸収物品、特に生理用ナプキンの着用者に並外れてさらっとした心地良さを提供している。しかしながら、この快適さにおける利益は、かかる物品が応力を受けた状態、例えば、着用者が体を動かしている場合(これにより、物品と反対側の皮膚からの蒸散物が一層強く放散する)、物品が多量に吸収保持している場合、或いは着用が長期間にわたっている場合に損なわれ始めていた。
【0005】
吸収物品中への通気性バックシートの使用と関連した欠点は、ユーザの衣料品上への漏れ(これは、ウェットスルー(wet through )と呼ばれている)により、周りの人に気づかれないようにする性能に対してマイナスの効果を及ぼす。通気性バックシートは原理的には、気体状態の物質の移送を可能にするだけであるが、物理的なメカニズム、例えば滲出、拡散及び毛管作用が依然として生じる場合があり、その結果、流体が吸収心材からバックシートを通ってユーザの衣料品に移着することになる場合がある。特に、これらのメカニズムは、もし製品が体を動かしている際に利用されたり、或いは経血が多い場合又は過度の長い期間にわたって用いられた場合にいっそう顕著になる。かくして、吸収物品中に通気性バックシートを設けることは快適さの観点からは非常に望ましいが、バックシートの主な役目は依然として液漏れ防止状態を保つことにあるので、従来型通気性バックシートは首尾よく製品中に組み込まれているわけではなかった。
【0006】
かかる通気性バックシートを吸収物品中に組み込んだことによるユーザの衣料品へのウェットスルーの問題は、当該技術分野において認識されていたことは確かである。この問題を解決する試みは主として、米国特許第4,341,216号に記載されているように多層バックシートを用いることである。同様に、欧州特許出願第710471号は、ガス透過性で疎水性のポリマー繊維状ファブリックの外側層及び流体の運搬に方向性のある有孔成形フィルムから成る内側層を有する通気性バックシートを開示している。バックシートの構造は好ましくは、ある特定の検査条件のもとでは液体運搬/ウェットスルーを示さないものである。また、欧州特許出願第710472号は、心材領域全体にわたり互いに取り付けられていない少なくとも2つの通気性層から成る通気性バックシートを開示している。バックシート構造は好ましくは、ある特定の検査条件のもとでは液体運搬/ウェットスルーを呈さない。
【0007】
米国特許第4,713,068号は、吸収物品の外側カバーとして用いられる通気性布状バリヤを開示している。バリヤは、少なくとも2つの層、即ち、特定の坪量、繊維直径及び気孔サイズをもつ第1の層と特定の厚さのポリ(ビニルアルコール)の連続フィルムから成る第2の層を有している。このバリヤはまた、特定の水蒸気透過率及び特定の不浸透性レベルを有している。
【0008】
しかしながら、これらの提案された解決策は、応力付与条件下における通気性バックシートのウェットスルーの問題に対して十分満足のいく解決策となることはできなかった。しかしながら特にかかる応力付与条件のもとでは、通気性は、特にフィルムから成るトップシートを有する物品に関しては快適さにおいて最も顕著な利点をもっている。かかる物品の場合、フィルムと皮膚相互間における経験済みの又は予想されるべたべたとした感触、うっとうしさ又は汚れの残存感は、応力付与条件のもとでは最も高い。
【0009】
米国特許第5,591,510号並びにPCT出願公開明細書WO97/03818及びWO97/03795は、フィルムの平面に対して角度をなして設けられた毛管を有する有孔フィルム層を開示しており、かかるフィルムは、傾斜毛管フィルムと呼ばれている。このフィルム構造部材は、被服及び衣料品中への組み込み可能な改良手段として提供され、これら衣料品は、通気性があるが、その着用者に向かって液体が通らないようにする。また、かかる傾斜毛管フィルムを用いることは、吸収物品について述べる場合にはトップシートとして記載されており、特に米国特許第5,591,510の図16では、吸収材料と共にかかる傾斜毛管フィルムを組み合わせることが開示されているが、本発明による使い捨て吸収物品の場合としてではない。
【0010】
欧州特許出願第98101867.4号(発明の名称:Absorbent article with breathable dual layer backsheet comprising one layer with slanted capillary apertures)及び第98101868.2号(発明の名称:Absorbent article with breathable backsheet comprising slanted capillary apertures and apertured film topsheet)では、使い捨て吸収物品は、例えば、乳幼児用おむつ、大人向け失禁用物品及び特に生理用ナプキン又はパンティーライナーとして記載されている。代表的には、かかる物品は、その着用者に向いた表面(着用者側表面)を形成する液体透過性トップシート、吸収心材及び物品の衣料品に向いた表面(衣料品側表面)を形成する通気性バックシートを有している。吸収心材は、トップシートとバックシートの間に介在して設けられている。
【0011】
通気性バックシートは、吸収心材の衣料品側表面上に設けられており、少なくとも1つのバックシート層を有している。バックシートは、弾性3次元ウェブを有し、この弾性3次元ウェブは、孔を有する液体不浸透性ポリマーバックシートフィルムから成っている。これら孔は、毛管を形成し、これら毛管は、バックシートフィルムの着用者側表面から3次元構造のウェブを構成する吸収心材に向かって延びる側壁を有している。毛管は、バックシートフィルムの衣料品側表面に設けられた第1の開口部及びバックシートフィルムの着用者側表面から間隔を置いて毛管の端部に設けられた第2の開口部を有している。毛管は傾斜しており、即ち、毛管はバックシートフィルムの平面に対して90°未満の角度でバックシートフィルムの着用者側表面から遠ざかって延び、或いは他の実施形態では、バックシートフィルムの平面に向かって湾曲し又は曲げられている。さらに、変形例として或いは追加例として、毛管は、方向、形態、形状、寸法又はこれらの組み合わせが互いに異なる第1の部分と第2の部分を有する場合がある。
【0012】
また、毛管のうち少なくとも幾つかの第2の開口部は、スリットとして設けられる場合がある。スリットは、開口部の最も大きな広がり又は寸法が、開口部の最小長さの少なくとも5倍であるような形態であると考えられる。
【0013】
ポリマーバックシートフィルムの方向性のある液体搬送能力及び角度のついた(傾斜した)毛管に起因して加圧下で閉じることができることにより、上述の欧州特許出願の通気性バックシートは、快適さの向上のための最適通気性を維持しながら良好な漏れ防止作用を備えた衛生用物品を提供している。
【0014】
しかしながら、上述したような傾斜毛管を形成する孔を備えた弾性3次元ポリマーフィルムの性能は、特に、これらが吸収物品の通気性バックシート内に設けられる場合には、良好な耐ウェットスルー性の観点から依然として改良の余地があり、この良好な耐ウェットスルー性は、使用中に弾性3次元フィルムに加えられる圧力及び応力のもとでの流体搬送能力の良好な方向性と良好な通気性の組合せに相当する。
【0015】
一方において3次元ポリマーフィルムの傾斜毛管の圧力を受けて曲がることができる性質により、事実上、圧力を受けた場合に孔を閉じる機能が上記フィルムに与えられ、したがって、これらフィルムは、例えばこれらの好ましい用途として使い捨て吸収物品の通気性バックシート内に設けられた時、例えば通気性バックシートを通って吸収心材から絞り出される場合のある流体に起因して、漏れが生じがちな場合に、圧力を受けても実質的な液体不浸透性が与えられる。しかしながら、それと同時に、代表的にはフィルム平面に垂直な方向で3次元有孔ポリマーフィルムに及ぼされる高い圧縮力の生じる原因となる特に過酷な使用条件下では、傾斜導管の曲り具合は、これにより、毛管の端に位置した第2の開口部が毛管それ自体相互の間に位置した3次元ポリマーフィルムの表面と直接接触するほど顕著な場合があり、弾性3次元ポリマーフィルムが好ましくは使い捨て吸収物品の通気性バックシート構造部材中に組み込まれている場合であっても、例えば吸収心材からやってくる或る量の流体がフィルムの使用中に堆積する場合がある。この少量の流体によっては通常、3次元ポリマーフィルムの通常の使用条件中になんら不都合は生じない。というのは、この流体は、毛管が存在している3次元ポリマーフィルムの表面上の毛管相互間の「谷部」内に位置してこの中に封じ込められ、したがって、フィルムを通って反対側の表面に運ばれないようになるからである(流体運搬面での方向性があるため)。しかしながら、圧縮及び応力に関して特に過酷な条件のものでは、この流体のうち何割かは、上述のメカニズムに従って毛管作用により毛管の第2の開口部内に吸い込まれる場合があり、そして圧力が解除され、毛管が再びこれらの元々の開放構造を回復すると、この流体は、3次元ポリマーフィルムの反対側の表面から漏れ出ることによってウェットスルーを生じさせる場合がある。したがって、このことにより、毛管を有するフィルムの表面から、方向性のある液体運搬能力を持つこれら3次元フィルムにとって代表的な流体運搬方向とは逆の反対側の表面に向かう方向に液体の運搬(ウェットスルー)が生じる。
【0016】
したがって、本発明の目的は、3次元フィルムの平面に対して角度をなす(傾斜した)毛管を形成する孔を備えた改良型弾性3次元ポリマーフィルムを提供することにあり、この弾性3次元ポリマーフィルムはまた、使用中に受ける応力及び圧力のもとで並外れて優れた耐ウェットスルー性をも発揮する。
【0017】
本発明の別の目的は、3次元フィルムの平面に対して角度をなす(傾斜した)毛管を形成する孔を備えた改良型弾性3次元ポリマーフィルムを有する通気性バックシートを備えた通気性使い捨て吸収物品を提供することにあり、通気性バックシートもまた、使用中、応力及び圧縮力を受けた場合でも並外れて優れた耐ウェットスルー性を発揮する。
【0018】
かかる耐ウェットスルー性の向上は、弾性3次元ポリマーフィルムが、好ましくは特に細長く、即ち、ポリマーバックシートフィルムの衣料品側表面のそれぞれの第1の開口部の寸法と比較して大きな高さを備えている傾斜毛管を有している場合にいっそう望ましい。その目的は、本願と同日に本出願人によって出願された欧州特許出願(発明の名称:Resilient, three dimensional polymeric film comprising capillary apertures)(EP99105197.0、P&G整理番号CM2063F)及び(発明の名称:Absorbent article with improved backsheet comprising capillary apertures)(EP99106116.9、P&G整理番号CM2062F)に記載されているように曲げを容易にすることにある。
【0019】
〔発明の概要〕
本発明は、第1の表面及び第2の表面を備えた液体不浸透性ポリマーフィルムから成り、両方の表面は、平らであって互いに平行であり且つフィルムの平面Pに平行であるような弾性3次元有孔プラスチックウェブに関する。フィルムは、孔を有する。孔は毛管を形成し、毛管は、フィルムの第2の表面から遠ざかって延びる側壁を有し、それによりウェブに3次元性を与える。毛管はフィルムの第1の表面に設けられた第1の開口部及びフィルムの第2の表面から間隔を置いた状態で毛管の端部に設けられた第2の開口部を有する。
【0020】
毛管は各々、第1の開口部、第2の開口部及び側壁で構成された導管を有する。毛管は各々、導管の幾何学的軸線として定められる中心線Aと、第1の開口部及び第2の開口部にそれぞれ相当する2つの点P,P相互間で中心線Aに沿って測った長さLとを有する。
【0021】
中心線Aは、長さLの少なくとも一部に沿って、平面Pから測定して90°未満の角度をなし、中心線Aは、フィルムの平面Pに垂直な平面P′内に位置する。
【0022】
毛管はそれぞれ、その隣接の毛管から、毛管の第1の開口部と隣接の毛管の第1の開口部との間でフィルムの第1の表面に沿って測った距離だけ離れており、平面Pと平面P′の交線に沿って測った距離は、Bである。第1の開口部は、距離Bの方向に沿って測ると共に点Pを通る寸法Dを有し、ウェブは、長さLが距離Dと寸法Dの半分の合計よりも長い。
【0023】
本発明はまた、体液を吸収する層状構造の通気性使い捨て吸収物品、例えば、乳幼児用おむつ、大人向き失禁用物品及び特に生理用ナプキン又はパンティーライナーに関する。また、例えば腋下汗吸収パッド又はスカラーシャツ(scholarshirts)のような物品は、本発明の利点を享受できる。代表的には、かかる物品は、層状構造のものであり、各層又は層群は物品を使用中、衣料品の方向に向く衣料品側表面及びそれと反対側の方向に向く着用者側表面を有している。代表的には、かかる物品は、物品の着用者側表面を形成する液体浸透性トップシート、吸収心材及び物品の衣料品側表面を形成する通気性バックシートを有している。吸収心材は、トップシートとバックシートとの間に介在して設けられる。
【0024】
通気性バックシートは、吸収心材の衣料品側表面上に設けられ、少なくとも1つのバックシート層を有している。バックシートは、少なくとも弾性3次元ウェブを有し、このウェブは、衣料品側表面及び着用者側表面を備えた液体不浸透性ポリマーバックシートフィルムから成り、これら両方の表面は平らであって互いに平行であり且つバックシートフィルムの平面Pに平行である。バックシートフィルムは、上述したような孔を有し、これらの孔は、バックシートフィルムの着用者側表面からウェブに3次元性をもたらす吸収心材に向かって延びる側壁を有する毛管を形成している。
【0025】
〔実施形態の詳細な説明〕
本発明は、傾斜毛管を備えた液体不浸透性ポリマーフィルムから成り、耐ウェットスルー性の向上した弾性3次元有孔プラスチックウェブに関する。より広義には、本発明のウェブは又、毛管を有する弾性3次元ポリマーウェブとして認められる。本発明の好ましい実施形態では、弾性3次元有孔プラスチックウェブは、体液の吸収用使い捨て吸収物品、例えば、生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁用製品及び乳幼児用おむつ、より好ましくは、かかる使い捨て吸収物品の通気性バックシート構造部材内に設けられる。本発明のウェブを使い捨て吸収物品のトップシート構造部材中に設けてもよい。
【0026】
本発明はまた、体液の吸収用の上記使い捨て吸収物品、例えば、生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁用製品、汗吸収パッド及び乳幼児用おむつに関する。代表的には、かかる物品は、液体浸透性トップシート、バックシート及びトップシートとバックシートとの中間に設けられた吸収心材の各要素を有している。本発明によれば、トップシート、バックシート及び心材を、公知の種類のこれら構成物品のうちの任意のものから選択できる。ただし、これらが、以下に説明し、請求項に記載される所望の快適さ及び周りの人に気づかれないようにする性能上の要件及び条件を満たしていることを条件とする。
【0027】
しかしながら、本発明の弾性3次元有孔プラスチックウェブを、任意他の形式の物品中に設けてもよく、或いは、それ自体通気性、即ち、水蒸気透過性及び好ましくは空気透過性及び例えば農業においては、方向性のある液体運搬能力を提供するウェブとして用いてもよい。
【0028】
例えば、代表的には水蒸気透過性及び好ましくは空気透過性と組み合わされ、特に使用中に受ける応力及び圧力のもとで少なくとも一方向に向ける耐流体透過性を増大させる本発明の弾性3次元有孔プラスチックウェブを、例えば、使い捨て吸収物品とは異なる他の物品、例えばガウン、顔面保護用マスク、包帯内に設けることができ、この場合、特に応力の高い条件下で少なくとも一方向における通気性及び耐流体透過性が非常に高いことが望ましい。また、例えば腋下汗吸収パッド又はスカラーシャツのような物品は、本発明の利点を享受できる。
【0029】
以下において、本発明の弾性3次元有孔プラスチックウェブを、これらが使い捨て吸収物品、例えば生理用ナプキンの通気性バックシート構造部材内に設けられた好ましい実施形態として説明するが、本発明のウェブは、使い捨て吸収物品内のバックシート構造部材とは異なる別の通気性要素、例えばトップシートとして設けてもよく、或いは、上述したように他形式の物品中に設けてもよい。したがって、以下の説明においては、ポリマー通気性バックシートフィルムとして本発明の弾性3次元有孔プラスチックウェブという場合には、本発明の好ましい実施形態の一例を表しているに過ぎない。
【0030】
代表的には、かかる物品は、液体浸透性トップシート、バックシート及びトップシートとバックシートとの中間に設けられた吸収心材の各要素を有している。本発明によれば、トップシート、バックシート及び心材を、公知の種類のこれら構成物品のうちの任意のものから選択できる。ただし、これらが、以下に説明し、請求項に記載される所望の快適さ及び周りの人に気づかれないようにする性能上の要件及び条件を満たしていることを条件とする。
【0031】
一般に、トップシート(もし設けられていれば)は、乾燥した表面を維持し、それにより着用者の皮膚を乾燥状態に保つほどの液体保持力を有することが必要であり、吸収心材は、十分な吸収能力を発揮すると共に蒸気及び(又は)空気を通過させることができることが必要であり、バックシートは、十分な通気性を持ちながら、吸収した流体を保持するためにウェットスルー(液体透過性)を阻止する必要がある。さらに、好ましくは、種々の方法を用いて個々の要素を接合して最終製品が所望の快適さ及び性能レベルを持つようにする。
【0032】
本発明の以下の説明において改めて、着用者の方向に向いた表面を、着用者側表面という。図面において、この方向は、矢印20で示されている。さらに、衣料品の方向に向いた表面を衣料品側表面といい、図面においてこの方向は矢印21で示されている。
【0033】
吸収性物品の構成要素
トップシート
本発明の好ましい実施形態によれば、吸収性物品は通常、トップシート(皮膚接触面材)を有している。使い捨て吸収性物品では、トップシートは一般に、着用者の体に直接触れるようになった最も上に位置する層(1又は2以上)から成る。本発明に用いるのに適したトップシートは、当該技術分野で知られているトップシートであればどれでもよい。図1では、トップシートは、参照符号30で示されている。
【0034】
本発明に用いられるトップシートは、単一の層から成っていてもよく、或いは多数の層から成っていてもよい。好ましい実施形態では、トップシートは、トップシートのユーザ側に向いた表面を備える第1の層及び吸収構造部材/心材との間に位置した第2の層を有している。加うるに、柔らかさを付加的にもたらし、或いは液体処理/保持性能を付加的にもたらす別の層を、第1の層の着用者側表面上に、しかしながら、物品の中央帯域又は周辺帯域の各部分内に延びる状態で設けることが望ましい場合がある(この設計は通常、「ハイブリッドトップシート」と呼ばれている)。トップシートは代表的には、吸収構造部材の全体を横切って延び、そして、好ましいサイドフラップ、側部包み込み要素又はウイングの一部又はすべての中に延びてこれを形成するのがよい。また、トップシート(又は、その少なくとも1つの層)は、吸収心材をぐるりと包むのがよく、それにより、トップシート層及びバックシートの一部と考えられる層を構成する。
【0035】
トップシートは全体として、それゆえに各層はそれぞれ、柔軟性があり、ソフトな感触があり、しかも着用者の皮膚に対して刺激性のないものである必要がある。これはまた、一方向又は二方向に引き伸ばすことができる弾性特性を有するのがよい。本明細書において用いるトップシートという用語はそれゆえに、流体を着用者から受け取ってこれを吸収心材に向かって運ぶこと及び吸収心材を封じ込めることが主要な機能である任意の層又は層の組み合わせを意味している。加うるに、本発明のトップシートは、高い蒸気透過性、好ましくはさらに高い空気透過性を有することが必要である。
【0036】
本発明の好ましい実施形態によれば、トップシートをこの目的に利用でき、当該技術分野で知られている材料のうち任意のもの、例えば織布、不織布、フィルム又はこれらの組み合わせで形成するのがよい。本発明の好ましい実施形態では、トップシートの層のうち少なくとも1つは、液体浸透性有孔ポリマーフィルムから成る。1つの層、しかしながら好ましくは着用者に向いて着用者に接触する層は、着用者側表面から吸収構造部材への液体運搬を容易にするのに設けられた孔を有するフィルム材料によって構成される。かかる液体浸透性有孔フィルムは、当該技術分野において周知である。これらは、弾性3次元繊維状構造部材となる。かかるフィルムは、例えば米国特許第3,929,135号、米国特許第4,151,240号、米国特許第4,319,868号、米国特許第4,324,246号、米国特許第4,342,314号、米国特許第4,591,523号、米国特許第4,609,518号、米国特許第4,629,643号、米国特許第4,695,422号又はPCT出願公開明細書WO96/00548に詳細に開示されている。
【0037】
かかるフィルムの一例は、Dryweaveという商品名で米国オハイオ州シンシナティのプロクター・アンド・ギャンブル・カンパニイ(Procter & Gamble Company)から入手できる。また、かかるフィルムは、“PF−films”という商品名でイタリア国ピストリアのカンパニイ・パンテックスから入手できる。また、通気性バックシート内の層として用いることができるものとして記載した米国特許第5,591,510号又はPCT出願公開明細書WO97/03818及びWO97/03795のフィルムを用いることができるが、着用者側表面から、トップシートの主要物でありこれを構成する層から成る吸収心材への液体浸透性を得るために孔の設計変更を行う必要があり得る。かかる設計変更としては、例えば、フィルムの表面張力の勾配を生じさせることにより液体を積極的に孔内へ、そしてこれを通す表面エネルギの変更が挙げられる。表面エネルギの勾配をもたらす方法は、例えばPCT出願公開明細書WO96/00548号に開示されている。
【0038】
特に好ましい設計は、トップシートとバックシートについて同一のフィルムを用いることであるが、場合によっては、追加の層を設けてもよい。かかる層は例えば、吸収心材に巻き付けられてこれを包囲し、トップシートに相当する領域中の吸収心材内へ液体を運搬できるよう加工させるが、長手方向側部及びバックシートに相当する領域内では加工されない(又は、バックシートを通る吸収心材からの液体の移動を防止するよう加工される)。トップシートに相当する領域の加工により、例えば、PCT出願公開明細書WO96/00548の開示内容に準拠した着用者側表面上に疎水性シリコンの不連続被膜を施すことが挙げられる。追加的に又は変形例として、孔の特性をトップシートに相当するフィルム領域中で別々に(即ち、液体運搬可能に)作ってもよい。
【0039】
吸収心材
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明で用いられるのに適した吸収心材は、当該技術分野で知られている吸収心材又は心材システムのうち任意のものから選択できる。本明細書で用いる「吸収心材」は、主要機能が流体を吸収し、貯蔵し及び分配することにある任意の材料又は多数の材料層を有している。図1において、吸収構造部材は、3つの層40,42,44から成るものとして示されている。
【0040】
本発明の吸収心材は、高い蒸気透過性、好ましくはさらに高い空気透過性を有する必要がある。吸収心材のキャリパ又は厚さは好ましくは、12mm未満であり、好ましくは8mm未満であり、より好ましくは5mm未満であり最適には4mm〜2mmである。
【0041】
本発明の好ましい実施形態によれば、吸収心材は、以下の構成要素、即ち(a)任意的に用いられる一次流体分配層(これは好ましくは、第2の任意的な流体分配層と一緒に用いられる)、(b)流体貯蔵層、(c)貯蔵層の下に任意的に用いられる繊維(「ダスチング」)層、及び(d)他の任意的に用いられる構成要素を有するのがよい。
【0042】
a.一次/二次流体分配層
図1に層40として示された本発明の吸収心材の1つの任意的に用いられる構成要素は、一次流体分配層及び二次流体分配層である。一次流体分配層は代表的には、トップシートと流体連通状態にその下に位置している。トップシートは、受け取った流体を最終的には貯蔵層への分配のためにこの一次分配層に移送する。この一次分配層への流体のこの移送は、厚みの中で起こるだけでなく、吸収物品の長さ方向及び幅方向にそっても生じる。また任意的に用いられるが好ましい二次分配層は代表的には、一次分配層と流体連通状態でその下に位置している。この二次分配層の目的は、一次分配層から流体を容易に受け取ってこれを迅速にその下に位置する貯蔵層に移送することにある。これにより、下に位置する貯蔵層の流体容量を十分に活用することができる。流体分配層をかかる分配層について代表的な任意の材料で構成するのがよい。
【0043】
b.流体貯蔵層
一次又は二次分配層と流体連通状態で、且つ代表的にはその下に位置して流体貯蔵層42が設けられている。流体貯蔵層は、任意の通常の吸収材料又はその組み合わせから成るのがよい。かかる吸収材料は好ましくは、任意のキャリヤと組み合わせて用いられる「ヒドロゲル(hydrogel)」、「超吸収性(superabsorbent)」、「ヒドロコロイド(hydrocolloid)」材料を意味し、これらは、図1に粒子43として示されている。
【0044】
吸収ゲル化材料は、多量の水性体液を吸収することができ、さらに、かかる吸収した液体を適当な圧力のもとで保持することができる。吸収ゲル化材料を、適当なキャリヤ中に均一に又は不均一に分散させてもよい。適当なキャリヤは、これらがそれ自体吸収性をもつ限り、単独で用いてもよい。
【0045】
本発明において用いられる適当な吸収ゲル化材料はたいていの場合、実質的に水不溶性、わずかに架橋し、部分的に中性化されたポリマーゲル化材料の粒子から成る場合が殆どである。この材料は、水と接触するとヒドロゲルを生じる。かかるポリマー材料を、重合性があり不飽和の酸含有モノマー(単量体)から作るのがよく、かかるモノマーは当該技術分野で周知である。
【0046】
適当なキャリヤは、従来通り吸収構造部材中に利用されている毛羽及び(又は)組織の形態をした材料、例えば天然、改質又は合成繊維、特に、改質又は非改質セルロース系繊維を含む。適当なキャリヤを吸収ゲル化材料と一緒に用いてもよいが、これらは単独で用いることができ、或いは組み合わせて用いることができる。生理用ナプキン及びパンティーライナーの場合、組織又は組織積層品が最も好ましい。
【0047】
本発明にしたがって作られた吸収構造部材の実施形態は、二重層の組織積層品から成る。これら層を例えば接着剤により、或いはポリマー粉末結合剤(例えばPE粉末)を溶融させることにより、機械的相互形式方式又は水素ブリッジベンド法(hydrogen bride bends)によって互いに接合するのがよい。吸収ゲル化材料又は他の任意的に用いられる材料を層相互間で構成してもよい。
【0048】
改質セルロース系繊維、例えば、剛化セルロース系繊維も使用できる。合成繊維もまた用いることができ、かかる合成繊維としては、酢酸セルロース、ポリ弗化ビニル、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(例えば、Orlon )、ポリ酢酸ビニル、不溶性ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリエステル、2成分繊維、3成分繊維、これらの混合物等で作られたものを含む。好ましくは、繊維表面は親水性であり、又はこれを親水性を持つように加工する。貯蔵層は、液体保持力を向上させるために充填材、例えばパーライト(Perlite )、珪藻土、ひる石等をさらに有するのがよい。
【0049】
もし吸収ゲル化物質をキャリヤ中に不均一に分散させた場合、それにもかかわらず、貯蔵層は局所的に均一な場合があり、即ち、貯蔵層の寸法形状中で1又は幾つかの方向において分布勾配を有する。不均一分布状態はまた、吸収ゲル化材料を部分的に又は完全に包囲するキャリヤの積層品についても当てはまる。
【0050】
液体貯蔵手段としての変形例は、フォーム上又は実際のフォーム構造部材である。液体を吸収し、そして化学的又は表面相互作用により、加圧下でも液体を保持する連続気泡フォームがある。この場合の代表的なフォームは例えば、PCT出願公開明細書WO93/03699、WO93/04092及びWO93/04113に開示されたものである。
【0051】
c.任意的に用いられる繊維(「ダスチング」)層
本発明の吸収心材中に任意的に含まれる構成要素は、貯蔵層に隣接し、代表的にはその下に位置した図1において参照符号44で示された繊維層である。この下に位置する繊維層は代表的には、「ダスチング」層とよばれている。というのは、この繊維層は、吸収心材の製造中に、貯蔵層中の吸収ゲル化物質が被着される基材をなすからである。確かに、吸収ゲル化物質がマクロ構造、例えば繊維、シート又はストリップの形態をしている場合、この繊維「ダスチング」層を設ける必要はない。しかしながら、この「ダスチング」層は、流体の取扱い上、ある追加の機能を、例えばパッドの長さに沿って流体の迅速な吸い上げを発揮する。
d.吸収構造部材の他の任意的に用いられる構成要素
本発明の好ましい実施形態の吸収心材は、通常吸収ウェブ中に存在する他の任意的構成要素を有するのがよい。例えば、強化スクリムを吸収心材のそれぞれの層中に又はそれぞれの層相互間に配置するのがよい。かかる補強スクリムは、流体移送に対して界面バリヤを形成しないような形状のものであることが必要である。通常は熱結合の結果として得られる構造健全性が得られた場合には、補強スクリムは熱結合された吸収構造部材には不要であるのが通例である。
【0052】
本発明の吸収心材中に設けることができ、好ましくは、一次又は二次流体分配層又は流体貯蔵層に近接して又は一部として設けられる別の構成要素は、臭気抑制剤、例えばゼオライト、カーボンブラック、シリケート、EDTA又は他のキレートである。かかる臭気抑制剤は好ましくは、粒子の形態又は粒子の一部として設けられ、かかる抑制剤を上述の吸収ゲル化物質と一緒に設けるのがよい。
【0053】
バックシート
本発明の吸収物品は、通気性バックシートをさらに有している。バックシートは主として、吸収構造部材中に吸収されて収容されている滲出物が吸収製品に接触する物品、例えば、ズボン下、ズボン、パジャマ、下着及びスカート又はジャケットを濡らすのを防止する必要があり、それにより、流体運搬に対するバリヤとして作用する。しかしながら、これに加えて本発明の通気性バックシートは、少なくとも水蒸気、例えば水蒸気と空気の両方を通過させることができ、かくして、物品内への空気の流入と物品からの水蒸気の流出を循環させることができる。バックシートは代表的には、吸収構造部材全体にわたって延び、そして、サイドフラップ、サイド包装要素又はウイング(存在している場合)の一部又は全体の中に延びてこれを形成するのがよい。
【0054】
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明において用いるのに適した通気性バックシートは、少なくとも1つの液体不浸透性ポリマーバックシート層を有する。バックシートは、本発明の弾性3次元ウェブから成り、この弾性3次元ウェブは、傾斜した毛管又は細管を形成する孔を有し、空気を通すことができる液体不浸透性フィルムから成る。本発明において用いられる好ましい通気性バックシートは、高い蒸気交換性、最も好ましくは、高い水蒸気交換性と高い空気交換性の両方を有するものである。毛管付きのフィルムは、液体が吸収心材から外部に向かって流れるのを遅らせ又は阻止する一方において自由に空気を流通させることができるように差し向けられている。
【0055】
本発明の好ましい実施形態によれば、任意の追加のバックシート層が、物品の通気性を支援するよう少なくとも水蒸気透過性をもたらすのに必要である。この追加のバックシート層は、物品の通気性から利点としての快適性を一段と向上させるために空気透過性をも支援することは必要ではないが望ましい。これに関連して、適当な水蒸気及び空気透過性層は、2次元ミクロ又はマクロ有孔フィルムを含み、かかるフィルムもまた、顕微鏡的又は肉眼的に発泡させたフィルム、成形有孔フィルム及びモノリシックフィルムや不織布又は織布であるのがよい。かかるフィルムは、例えば欧州特許第293482号及び本明細書に記載した技術文献、又は米国特許第3,929,135号、米国特許第4,637,819号及び米国特許第4,591,523号に詳しく開示されている。
【0056】
追加の層としてバックシート中に設けるのがよい適当な2次元プレーナ(平面状)層を当該技術分野で知られている任意の材料で作ってもよいが、これらは好ましくは、市販のポリマー材料で製造される。適当な材料は例えば、いわゆる通気性被服において使用可能な当該技術分野において周知のゴアテックス(Goretex :登録商標)又はシンパテックス(Sympatex:登録商標)タイプの素材である。他の適当な材料としては、米国ミネソタ州セントポール所在のミネソタ・マイニング・アンド・マニファクチャリング・カンパニイのXMB−1001及びエクソン・ケミカル・カンパニイによって供給されるExxaire XBF−101Wが挙げられる。本明細書において用いられる「2次元プレーナ層」という用語は、深さが1mm未満、好ましくは0.5mm未満の層を意味し、ここでは孔は、層の平面から突き出ない。本発明のバックシートとして使用可能な多孔性材料を、例えば欧州特許第293482号及び本明細書に記載した技術文献に記載されている当該技術分野で公知の方法のうち任意のものを用いて製造することができる。加うるに、この方法によって得られる孔の寸法形状を、バックシート層の平面に力を及ぼすことにより(即ち、層を引き伸ばすことにより)大きくすることができる。
【0057】
適当な有孔形成フィルムとしては、層の衣料品側表面の水平面を越えて心材に向かって延び、それにより突起を形成する孔が飛び飛びに設けられたフィルムが挙げられる。突起は、その終端部に位置したオリフィスを備えている。好ましくは、かかる突起は、米国特許第3,929,135号に記載されたものと類似した漏斗形状のものである。突起の平面内に設けられた孔及び突起の終端部のところに設けられたオリフィスはこれら自体、円形であってもよく、或いは非円形であってもよい。ただし、突起の終端部のところのオリフィスの横断面寸法又は横断面積が、層の衣料品側表面内に設けられた孔の横断面寸法又は横断面積よりも小さいことを条件とする。好ましくは、これら有孔予備成形フィルムは、液体運搬に方向性があり、そして、バックシートからの液体の損失(液漏れ)の防止を支援するように位置決めされる。本発明に用いるのに適した肉眼的に発泡させたフィルムは、例えば米国特許第4,637,819号及び米国特許第4,591,523号に記載されたフィルムである。
【0058】
適当なモノリシックフィルムとしては、米国デュポン・コーポレイションから入手できるHytrel(登録商標)、J−C Cardinal Y. Trouihet、スイス国デュポン・ド・ネムール・インターナショナル・S.A.のインデックス・93・Congress、Session 7A“Adding value to Nonwovens ”に記載されているような他のかかる材料が挙げられる。適当な不織布及び(又は)織布は、当該技術分野において周知のもののうち任意のものである。例えば、熱結合エアレイ法、ドライレイ法又はさらにウェットレイ法の施されたスパンボンド、メルトダウン又はカード(カーディングされた)不織布(結合剤の有無を問わない)を用いることができる。特に好ましい不織布は、多層不織布、例えば、微細メルトブローン繊維と不織層の着用者側表面を形成するメルトブローン繊維の複合材である。
【0059】
本発明の好ましい実施形態のバックシート中に設けられた弾性3次元ポリマーウェブは、傾斜毛管を形成する孔を設けることにより、空気及び水蒸気透過性をもたらす。図1に示す本発明の好ましい実施形態では、通気性の使い捨て吸収物品(これは例えば、生理用ナプキン又はパンティーライナーであるのがよい)は、通気性バックシート50を有している。通気性バックシート50は、本発明の弾性3次元ポリマーウェブで構成されていて、この実施形態では衣料品側表面に相当する第1の表面及び着用者側表面に相当する第2の表面を備えた弾性3次元液体不浸透性ポリマーバックシートフィルム55を有し、これら両方の表面は、平らであって互いに平行であり且つバックシートフィルム55の平面Pにも平行である。図1に示す本発明の実施形態では、これら平面Pは実際には、バックシートフィルム55の衣料品側表面に相当している。
【0060】
本明細書において用いる「平ら(プレーナ)」及び「平面」という用語は、バックシートフィルム55の形状を意味し、例えば、バックシートフィルムが単独で平らな表面上に置かれたような場合、バックシートフィルム55が、例えば本発明の変形実施形態としての非平面状(非プレーナ)吸収物品中に設けられた場合には平らではない場合をも含む。
【0061】
バックシートフィルム55は、傾斜毛管55を形成する孔53及び上述の追加のバックシート層としてのこれまた通気性の第2の層52をさらに有している。
しかしながら、本発明の変形実施形態としての通気性バックシート50は、上述したような弾性3次元ウェブ55だけで構成してもよく、この場合追加のバックシート層は設けられない。
【0062】
図3は、図1のポリマーバックシートフィルム55中に設けられた毛管と非常に良く似た単一の傾斜毛管54の断面図を示しているが、かかる単一の傾斜毛管54は、本出願と同日に本出願人によって出願された欧州特許出願(発明の名称:Resilient, three dimensional polymerie film comprising capillary apertures(EP99105197.0,P&G整理番号CM2063F)及び(発明の名称:Absorbent article with improved backsheet comprising capillary apertures)(EP99106116,9.P&G整理番号CM2062F)に記載されているように、その長さとフィルム55の衣料品側表面(平面P)のその第1の開口部の寸法との好ましい比を更に備えている。傾斜毛管54は、ポリマーバックシートフィルム55の着用者側表面(平面P)から遠ざかって吸収心材40,42,44に向かって延びる側壁56を有している。毛管54は、ポリマーバックシートフィルム55の衣料品側表面の平面(バックシートフィルム55の平面Pに相当する)に設けられた第1の開口部57及びポリマーバックシートフィルム55の着用者側表面から間隔を置いて位置した毛管54の端部のところに設けられた第2の開口部58を有している。各毛管54は、第1の開口部57、第2の開口部58及び側壁56によって構成された導管70を備えている。各毛管54は、導管70の幾何学的軸線として定められる中心線Aをさらに有している。第3の実施形態では(ここでは、導管70は円筒形の形をしている)、中心線Aは、導管70が完全に筒体として構成される毛管54の少なくとも部分内では筒体の軸線を定める真っ直ぐな線に相当している。円筒形導管70が、バックシートフィルム55の平面Pと合体する領域では、中心線Aは、図3に示すように湾曲している。毛管54によって構成される導管70が互いに異なる形状をしており、例えば図3〜図7に示す形状の本発明の変形実施形態では、中心線Aは事実上、必ずしも真っ直ぐな線である必要はなく、立体幾何学から知られているものとして同一視される導管の幾何学的軸線に相当する湾曲した線であってもよい。
【0063】
添付の図面に示すような本発明のたいていの好ましい実施形態では、図3〜図7の断面図はバックシートフィルムの平面Pに垂直な対称面から取られており、導管70の中心線Aがどれであるかは、これら同一の断面図で簡単に行うことができる。というのは、この中心線A全体は、この対称平面上に位置しているからである。例えば、導管70が図3〜図7のバックシートフィルム55の平面Pと合体する領域では、導管70の幾何学的軸線としての中心線Aの識別では、導管70全体が筒体又は切頭円錐体として構成され、中心線Aが真直ぐに定められている毛管54の残りの部分と比較して、導管70が代表的にはこの領域では規則的な形状ではないということを考慮に入れる必要がある。この合体領域内で中心線Aを見分けるための良好な近似は、平面Pに平行であって、平面Pから互いに異なる距離をおいて位置した導管70の幾つかの部分の中心の点を結ぶことである(その表面は当然のことながら、図面のうち断面図に平面Pに平行なセグメント又は線分に相当している)。この実用的な方法を用いると、図3〜図7に示す導管に中心線を引くことができる。これは、以下に説明するように中心線Aとバックシートフィルム55の平面P内の第1の開口部57の表面との交点の識別とも一致している。
【0064】
ポリマーバックシートフィルム55の衣料品側表面の毛管54の第1の開口部54は、ポリマーバックシートフィルム55の衣料品側表面の平面(平面P)の第1の開口部57の領域内の最小及び最大開口測定値、即ち、ポリマーバックシートフィルム55の上記衣料品側表面が平らな表面上に置かれている時に測定されたこれら測定値としてそれぞれ定義される最小寸法Dmin 及び最大寸法Dmax を有している。最小寸法Dmin 及び最大寸法Dmax を、当該技術分野で知られている手段、例えば画像分析法によって評価することができる。
【0065】
平均寸法Davもまた、ポリマーバックシートフィルム55の衣料品側表面の平面内の第1の開口部57と同一の横断面を備えた導管の水力直径に相当するものとして第1の開口部57について評価することもでき、この第1の開口部57の周囲全体は流体で濡れる。当然のことながら、「水力直径」という概念は、定義上の問題として用いられているに過ぎない。というのは、毛管54の導管70は、液体の運搬を目的としておらず、したがって、「流体」という用語は、ガス状流体、即ち空気及び(又は)水蒸気を有する広い意味で用いられている。水力学から周知のように、横断面積及び濡れた周囲を有する導管の水力直径は、導管の横断面積と濡れた周囲(本発明では、第1の開口部57の横断面積の全周囲に相当している)の比の4倍に相当している。
【0066】
導管70が或る直径をもつ筒体の形態をしており、この筒体がフィルム55の着用者側表面から90°未満の角度をなして遠ざかるような図3に示す実施形態では、ポリマーバックシートフィルム55の衣料品側表面の第1の開口部57は、例えばポリマーバックシートフィルム55の製造に用いられる製造方法及び装置により第1の開口部の周りでフィルム55に付与される曲率に起因して、同一角度での同一筒体と平面Pとの交線によって単純に形成される楕円形のそれぞれの軸線よりも大きな2つの軸線を備えた楕円の形状をしているのが通例である。
【0067】
この場合、第1の開口部57の最大寸法Dmax に相当するのはこの長い方の主軸であり、他方代表的には長い方の副軸は、最小寸法Dmin に相当している。
【0068】
各毛管54は、第1の開口部57と第2の開口部58との間で中心線Aに沿って測定した長さLをさらに有している。長さLは、以下に定義する交点P及びPの2つの点相互間で中心線Aに沿って測定されるようになっている。
【0069】
第1の点Pは、中心線Aと第1の開口部57の表面Sとの交点に相当している。表面Sは図面に示す実施形態で分かるように平らであり、ポリマーバックシートフィルム55の衣料品側表面の平面(平面P)の一部である。実際問題として、例えば図3〜図7に示すような本発明の実施形態では、第1の点Pは、互いに異なる形状をした毛管54の導管70の中心線Aの識別に関して上述したように、第1の表面Sの中心に相当している。
【0070】
第2の点Pは、導管70の中心線Aと、この中心線に垂直であって、毛管54の第1の開口部57の近くにそれぞれ位置する第2の開口部58の周囲の1点又は複数の点を通る平らな表面Sとの交点に相当しており、上述の距離は、毛管54の側壁56の内面に沿って評価される。
【0071】
これら測定値はまた、当該技術分野で知られている方法、例えば、走査電子顕微鏡を用いて得られたポリマーバックシートフィルム55の顕微鏡写真に対して画像分析を行うことによって得ることができる。
【0072】
毛管54がその長さの大部分に沿って規則的な円筒形の形をしており、第2の開口部58もまた、規則的な円形周囲を有している図3の実施形態では、交点Pを識別する中心線Aに垂直な平らな表面Sは、第2の開口部58の周囲全体を通る平らな円形表面に相当している。一般に、第2の開口部58を、吸収心材44が吸収物品内に位置した状態で、毛管54の第2の開口部58の端部のところでの延長要素相互間における液体運搬上のからみ合いを生じさせないようにできるだけ滑らかにすることが好ましい(対照的に、これは、かかるぐらぐらした要素が液体運搬性を促進する吸盤の脚の機能を発揮する有孔フィルムトップシートとしてかかるフィルムを用いる場合には望ましい場合がある)。しかしながら、他の場合には、ポリマーバックシートフィルム55の製造に用いられる方法に応じて、第2の孔58の周囲及び形状は、規則正しいものでなくてもよい。
【0073】
例えば、第2の開口部58の縁部は、でこぼこしていてもよく或いは平坦でなくてもよく、図5に示すように開口部の縁部から延びるぐらぐらの要素からなっている。この実施形態では、表面Sは当然のことながら、ポリマーバックシートフィルム55の衣料品側表面の平面、例えば、図2の対応関係にある表面S内に位置し、第2の、Pの識別に関して上述したように定義された表面Sは、点線で図5に断面として示されている。
【0074】
図4〜図7には、互いに異なっていて規則性の乏しい形状を持つ毛管54の中心線A及びこれに対応した特徴部S,S,P,Pが例示的に示されている。通常、中心線Aは、平面幾何学から知られているように表面Sの規則的形状又は不規則な形状について特定された表面Sの中心に対応する第1の点Pを通る。図6の断面図では、第1の開口部57の寸法Dmin 、Dav及びDmax は互いに一致している。というのは、第1の開口部57は図6では円形の形をしているからである。
【0075】
これとは逆に、図4、図5及び図7では、表面Sは代表的には、楕円形の形をしており、長い方の軸線(主軸)が断面図に示されている。これらの場合、これらの図に示された寸法は、本明細書で定義したような最大寸法Dmax に対応している。
【0076】
本発明の通気性吸収物品中に設けられたポリマーバックシートフィルム55の各毛管54の場合、毛管54の長さLとそれぞれ対応関係にある第1の開口部57の寸法Dの比を定めることができ、ここにDは、Dmin 、Dav又はDmax に相当することができる。
【0077】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、この比を選択することにより、着用期間中にバックシート構造体中に弾性3次元ポリマーウェブを組み込んだ使い捨て吸収物品、例えば生理用ナプキン又はパンティーライナーに例えばユーザが通常加える圧力及び応力のもとで、弾性3次元ポリマーウェブの構造の抵抗により良好な耐ウェットスルー性と組み合わせた通気性の向上の見地から考えて、好ましくは上述の使い捨て吸収物品の通気性バックシート中に毛管54を備えたポリマーバックシートフィルム55として組み込まれた本発明の弾性3次元ポリマーウェブの性能を向上させることが可能である。
【0078】
この好ましい実施形態によれば、ポリマーフィルム表面に実質的に垂直に及ぼされる圧縮力に応答して生じるレジリエンス及びクッション作用もまた、向上させることができる。
【0079】
したがって、傾斜毛管54の長さLと第1の開口部57の最小寸法Dmin の比は好ましくは、2以上である。より好ましくは、長さLと第1の開口部57の平均寸法Davの比は、2以上であることが必要であり、さらにより好ましくは、長さLと第1の開口部57の最大寸法Dmax との比は2以上であることが必要である。最も好ましくは、長さLとDmin 、Dav又はDmax のうち任意のものの比は、2.5以上であるのがよい。
【0080】
理論的根拠は明確ではないが、本発明のこの好ましい実施形態の使い捨て吸収物品中の通気性バックシートのポリマーバックシートフィルムに形成された傾斜毛管により、空気及び水蒸気の透過性が得られ、それと同時に、これらを着用期間中に、ユーザにより着用者側からこれらに及ぼされる圧力のもとで好ましいL/D比により容易に曲げることができる。このような曲げを行うことにより、傾斜毛管は、これらを通って上述の好ましい実施形態の物品の外側に向かう液体の運搬がほとんど不可能になるように圧力を受けて閉じる。それゆえ、本発明の弾性3次元ポリマーウェブは、通気性吸収物品という観点からは非常に好ましい。また、これにより、好ましい実施形態のポリマーバックシートフィルム55に相当する本発明の弾性3次元ポリマーウェブに、良好なレジリエンス及び使用中圧力を受けてクッション作用を一段と発揮する能力が一段と与えられる。
【0081】
これまで説明したように、円形の第1の開口部57を有する傾斜毛管の場合、例えば図6に示す傾斜毛管の場合、Dmin 、Dav、Dmax の間に違いを設けることは不要であり又は可能ではない。というのは、第1の開口部57の3つの適切な寸法は、互いに一致しているからである。
【0082】
円とは異なる形状の第1の開口部57を備えた傾斜毛管54の場合、3つの適切な寸法Dmin 、Dav、Dmax は実際には互いに異なっている。好ましいN/D比をもつ傾斜毛管の外部圧力を受けた場合の曲がりやすさ一層分かりやすく表現するために、第1の開口部の特定の形状に応じて、即ち、これが規則的であるか或いは不規則であるかどうか、或いは内側に完全に凹んだ周囲をもっているか、例えば円形、長円形又は楕円形であるか、或いは、部分的に凹状と部分的に凸状が交互になっているかどうかに応じて第1の開口部の3つの適切な寸法を指示するのがよい。この後者の場合、比L/D中にD平均又はより好ましくはDmax を用いることが好ましい。
【0083】
本発明によれば、図1及び図3〜図7に示すように、ポリマーバックシートフィルム55の毛管54は傾斜しており、即ち、ポリマーバックシートフィルムの平面Pに対して90°未満の角度をなして設けられ、或いは変形例として、ポリマーバックシートフィルムの平面に向かって湾曲又は曲げられている。
【0084】
好ましくは、ポリマーバックシートフィルム55を、上述の米国特許第5,591,510号又はPCT出願公開明細書WO97/03818、WO97/03795にしたがって製造するのがよい。かかる毛管の変形実施形態が図3〜図7に示されている。好ましくは、傾斜毛管は、バックシートフィルム55の表面全体にわたって均一に分布され、すべて同一である。しかしながら、例えば吸収心材の中央吸収保持帯域と整列した領域の外部の部分だけに孔を備えた表面のある特定の部分だけを有する層に本発明の毛管を設けてもよい。
【0085】
毛管作用孔を備えたかかる3次元ポリマーウェブの製造方法は、上述の有孔フィルムトップシートに関する技術文献、有孔成形フィルムに関する技術文献及び顕微鏡的/肉眼的発泡させたフィルムに関する技術文献に見られる方法と同一又は実質的に同一である。代表的には、ポリマーウェブ、例えば、ポリエチレン(LDPE、LLDPE、MDPE、HDPE又はこれらの積層品)を融点近くまで加熱し、成形スクリーンを通して吸引力を作用させ、この吸引力は、この作用を受けた領域を成形孔内へ引き込み、この成形孔は、フィルムがその形状になるように形づくられており、そして、吸引力が十分に高い場合、フィルムがその端部のところで破断し、それにより孔がフィルムを貫通して形成される。他のフィルム材料としては、ポリエステル、ポリエーテル、ポリビニルアルコールその他が挙げられる。
【0086】
実質的に液体不浸透性であるが、水分をそれ自体通すことができる親水性連続フィルムもまた、本発明の毛管作用孔を備えた3次元ポリマーウェブの製造に用いることができる。かかるフィルムでは、材料中の開放気孔又は孔を通る水蒸気の流れは可能ではないが、水分濃度の高いフィルムの片方の面で水を吸収し、水分濃度の低いフィルムの反対側の面で水を脱湿又は蒸発させることにより、相当な量の水蒸気がフィルムを通ってフィルムを通過することができる。モノリシックフィルムと称するこれらフィルムは、当該技術分野で知られており、例えば、米国デュポン・コーポレイションから入手できるHyprel(登録商標)フィルムである。
【0087】
モノリシックフィルムを用いて本発明の毛管作用孔付き3次元ポリマーウェブを製造する場合、これは、特に応力を受ける使用条件下において、毛管が例えばユーザによって加えられた高圧のもとで曲がることによって完全に閉じられるフィルムの領域でさえも毛管付きのポリマーウェブの通気性を維持することができる。
【0088】
傾斜毛管の種々の形態、形状、寸法及び形態が可能であり、以下に図4〜図7を参照して説明する。
【0089】
図4〜図7は、米国特許第5,591,510号又はPCT出願公開明細書WO97/03818、WO97/03795の教示に従って製造され、長さLと第1の開口部57の寸法Dの好ましい比を有する好ましいポリマーバックシートフィルム55の単一の傾斜毛管54の種々の実施形態の断面図であり、図中、図3に記載した要素に相当する要素は、同一の符号で示されている。中心線Aは、その長さの少なくとも一部に沿って、フィルム55の衣料品側表面と同一の平面であるフィルムの平面Pと90°未満の角度をなしている。この角度は、85°〜20°であるのが好ましく、より好ましくは、65°〜25°、最も好ましくは55°〜30°である。
【0090】
平面Pとなす90°未満の角度は、図4及び図5に示すように、中心線Aが実質的に直線である場合、或いは図3に示すように、中心線Aがその長さの大部分に沿って直線である場合、中心線Aによってその長さ全体に沿って作ることができる。この角度は、事実上傾斜毛管の角度に一致しているということができる。
【0091】
中心線Aが全体的に又は部分的に湾曲している変形実施形態、例えば、図6及び図7に示す実施形態では、中心線Aの角度は、幾何学から分かるように、図それ自体に示された断面図で測定して所与の点のところでの中心線Aの接線の角度に相当している。当然のことながら、これらの場合、角度は、中心線Aの長さに沿って様々であってよい。中心線Aがその長さの少なくとも一部に沿って90°未満の角度をなすことは本発明の範囲に含まれるが、実質的に中心線A全体又は少なくともその大部分が、図3、図4及び図5に示すように平面Pと90°未満の一定の角度をなし、或いは変形例として、この角度が、例えば図6に示すように中心線Aの長さ全体に沿って連続的に変化する(湾曲した毛管となる)ことが好ましい。
【0092】
当然のことながら、毛管は、中心線Aに垂直な平面内における開口部のサイズを考慮すると、第2の開口部58が第1の開口部57よりも(実質的に)小さいように漏斗の形態をとることができる。かかる実施形態は、図5及び図4に示されている。図4では、毛管の壁56は、第2の開口部58で終端しておらず、したがって開口部は、中心線Aに垂直な平面を形成するが、フィルム55の着用者側表面から一段と遠くに位置した毛管の部分の壁は、液体が毛管を通ってフィルム55の着用者側の面の吸収心材からフィルムの衣料品側表面に移動する(漏れを生じさせる)恐れをフィルムが減少させるのを一段と助けるために開口部上を延びるようになっていることも示されている。
【0093】
図6では、フィルム55の着用者側表面に向かって長さ方向に沿って湾曲した本発明にとって有用な毛管の別の実施形態が示されている。これは、図3に示した壁56の延長部と同一の効果を持っている。
【0094】
図7では、第1の部分257及び第2の部分258を有する本発明の毛管の別の好ましい実施形態が示されている。毛管の第1の部分257は方向が毛管54の第2の部分258と異なっている。この相違は、着用者側側面から衣料品側側面に向かう方向へのフィルムを通る液体の通過を防止しながら所望の通気性の度合を達成するために、毛管の部分の寸法形状及び形態においても存在するのがよい。
【0095】
傾斜毛管を備えたポリマーフィルムバックシート55として弾性3次元ポリマーウェブを有する本発明の好ましい実施形態では、上述の毛管は、上述のように角度をなして傾斜し又は上述のような形状によって毛管によっては損なわれない空気と水蒸気の透過性を発揮することができると考えられる。それと同時に、傾斜の度合と付形の仕方によって、第1の開口部57について長さLと寸法Dの好ましい比を有する毛管が、フィルムの着用者側側面から及ぼされた圧力を受けて閉じ、したがって物品の外側に向かって毛管を通る液体の移送がほぼ不可能になるようにするのが一段と促進される。それゆえ、これら3次元の形態をしたフィルム層は、通気性吸収物品の場合に非常に好ましい。
【0096】
傾斜した毛管を有し、使い捨て吸収物品のバックシート中に設けられる弾性3次元ポリマーウェブに関する別の利点は、かかる3次元フィルムは、その厚さを通る、即ち、フィルム表面全体に垂直な方向に沿う直接的な通過を可能にしないということである。したがって、これにより、傾斜毛管付きのポリマー3次元フィルムの一方の表面に隣接し又はこれに被着された別の層又は材料の部分が、フィルムの厚さを通って、即ち、傾斜した毛管を通って反対側の表面に直接接近するのが防止される。これは、通気性のあるバックシートの場合に特に有用である。事実、傾斜した毛管により、例えば互い隣接した繊維層の繊維が毛管の孔内に入り込んで反対側の表面に隣接した別の層に接触することによりポリマー3次元フィルムの2つの表面相互間にブリッジを作ることができ、したがって流体にとって好ましい通路を形成するのが防止される。さらに、接着剤を用いてポリマー3次元フィルムを隣接の層に接合した場合、毛管の傾斜した幾何学的形状により、接着剤の一部が毛管に侵入して反対側の表面に出現し、場合によって別な層に接触してこの場合もまた3次元フィルムを通るブリッジを形成することが許されないようになる。
【0097】
本発明によれば、毛管の幾何学的形状、即ち、それぞれの第1の開口部57の寸法及び傾斜した毛管54とその隣の毛管54′との間の距離の関数として、傾斜した毛管54の長さLを選択することにより、代表的にはバックシートフィルム55の平面Pに垂直な方向における圧縮力及び応力が高い特に過酷な着用条件のもとで、毛管54の第2の開口部58が、毛管相互間に位置し、即ちバックシートフィルム55の着用者側表面に相当する3次元ポリマーバックシートフィルム55の内面に接触するのを防止することが可能である。
【0098】
図2は、図1に示すバックシートフィルムと類似したバックシートフィルム55の衣料品側表面の一部を示し、毛管54の第1の開口部57を概略的に示しており、第1の開口部の中央の列は、図1の断面図で見て列状に配置された毛管に相当している。しかしながら、図1に示す第1の開口部57の円形の形は、実際のフィルム55のそれぞれの第1の開口部57の形状とは厳密な意味では一致せず、かかる形状は、毛管54の幾何学的形状に応じて多少楕円形であり(主軸は、傾斜毛管の曲り方向と整列している)、フィルム55は途中まで実際に製造されている。図2に単純化して示されているような円形の第1の開口部57は、図6に示す毛管と類似した湾曲形式の傾斜毛管54を備えたバックシートフィルム55の衣料側表面上に見ることができる。しかしながら、この近似的手法は、以下に述べる検討事項には適切ではない。
【0099】
本明細書で用いる「隣接した」という用語は、毛管54′が毛管54の近くに、これら毛管の間に別の毛管が介在していない状態で位置していることを意味している。毛管54の第1の開口部57が設けられたバックシートフィルム55の衣料品側表面を示し図2の平面図を参照すると、毛管54′は、それぞれの第1の開口部57の、P相互間に引いた直線が中間で任意他の毛管の第1の開口部と交差しなければ、毛管54に隣接していると考えられる。例えば、この定義によれば、図2に符号54′として示された2つの毛管は、毛管54に隣接し、毛管54″はそうではない。
【0100】
毛管54を検討すると、上述したように、その実質的に全長に沿って、平面Pと90°未満の角度をなすその中心線Aは、平面Pに垂直であり、実際には、図1の断面図の作成の基準となる平面に相当する平面Pに含まれている。
【0101】
毛管54は、フィルム55の衣料品側表面(平面Pに相当する)に沿って、毛管54の第1の開口部57とその隣の毛管54′の第1の開口部57との間で測った距離だけ隣の毛管54から離れており、この距離は、それぞれの第1の開口部57の周囲の間に引いた最も短い直線に相当している。
【0102】
隣の毛管54′が毛管54の同一の平面P′に沿って位置しているものとすると、平面Pと平面P′の交線に沿って、したがって、傾斜した毛管の方向に沿って測ってそれぞれの開口部57相互間の距離は、図2に示すようにBである。毛管54の第1の開口部57は、平面Pと平面P′の同一の交線に沿って測った距離Dを有し、この距離はしたがって、第1の開口部57の点Pを通っている。図2に示す実施形態では、毛管54の円形の第1の開口部57は簡単に示されているが、寸法では実際には第1の開口部57の直径に相当し、当然のことながら、任意の方向に沿って一定である。実際に図1に示す傾斜毛管54に相当する楕円形の第1の開口部57の場合、上述の寸法Dは、楕円の主軸に相当することになる。
【0103】
本発明によれば、本明細書において定義したような毛管54の長さLは、この距離Bに上述したような毛管54の第1の開口部の寸法Dの半分との合計よりも長いことが必要である。この場合、弾性3次元ポリマーフィルムが使い捨て吸収物品の通気性バックシート構造部材中に設けられている上述の本発明の好ましい実施形態を参照すると、その第1の開口部の寸法と隣の毛管54′からの距離と比較して、例えば特に過酷な着用条件の間、フィルム55の身体側表面に向かって、しかも代表的には同一の傾斜方向に沿って、即ち平面P′内で完全に曲げられた時、毛管54の第2の開口部58は、フィルム55の身体側表面、即ち、バックシートフィルム55を有する通気性バックシートを備えた通気性吸収物品の着用期間中にある量の液体が溜まることができる毛管相互間に形成されたフィルム55の「谷部」の底部領域に接触しないような距離を有している。毛管54の第2の開口部は、完全に曲がると、実際には、隣の毛管54′の側壁56に接触することになる。
【0104】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、毛管54の距離Lは、上述した距離と比べていっそう高いのがよい。その目的は、傾斜毛管54が圧縮作用を受けて、その最初の非変形状態における傾斜毛管54の中心線Aを含む平面P′から僅かに半径方向にずれた方向に沿って曲がる恐れをなくすことにある。
【0105】
再び図2を参照すると、傾斜毛管54と最も遠くの隣接の毛管54′との間の距離はB′であり、ここではこの最も遠くに位置する隣の毛管は、図2の下の列中の符号54′で示されているものである。毛管54は、距離Bの方向に沿って、即ち、毛管54の第1の開口部57の点Pと最も遠くに位置する隣の毛管54′の点Pを結ぶ線に沿って測ってその第1の開口部57の寸法D′をさらに有している。図示の実施形態では、この寸法D′は実際には、毛管54の円形の第1の開口部57の直径Dと一致しているが、円形ではない第1の開口部、例えば上述した楕円形の開口部では異なる値が測定されることになろう。
【0106】
毛管54の距離Lは好ましくは、最も長い距離B′と寸法D′の半分の合計よりも長い。この場合、傾斜毛管54が曲がるだけでなく半径方向に僅かに動いて2つの互いに隣接した毛管相互間の「谷部」内に最終的に入るようにする特に大きな圧縮力を受けた場合でも、バックシートフィルム55の身体側表面に向かう傾斜毛管54の第2の開口部58の接触の恐れが無くなる。本発明のこの変形実施形態は、傾斜毛管54が、図3〜図7に示し本明細書において開示したように、さらにまた、本出願と同日に出願された発明の名称が“Resilient, three dimeinsional polymeric film comprising capillary aperture”(EP99105197.0、P&G整理番号CM2063F)と発明の名称が“Absorbent article with improved backsheet comprising capillary aperture ”(EP99106116.9、P&G整理番号CM2062F)の2つの関連出願に記載されているようにこれら毛管の長さと第1の開口部の寸法の好ましい比を有している場合に特に好ましい。
【0107】
当然のことながら、傾斜毛管の好ましい長さや毛管の第1の開口部の寸法及び隣の毛管からの距離とのその関係に関する上述の検討事項は、傾斜毛管が例えば通気性バックシートフィルム中に、互いに隣接した毛管相互間の距離が毛管の第1の開口部の最も大きな寸法の同じ大きさの程度、好ましくは、上述した大きい方の寸法の5倍以下のものであり、そうでなければ、傾斜毛管に関する長さが本発明の通気性フィルム構造部材にとって大きすぎるように十分に密接したアレイ状態で配置されている場合に有孔である。
【0108】
他方、本発明の変形実施形態では、フィルム55の毛管54を、隣接した毛管54の第1の開口部57の周囲が互いに接線関係をなすことができるような密接したアレイ状態で配置できる。この場合、上述したように定義し測定した距離Bは0の場合があり、しかしながら、距離B′は同一の状況では依然として0ではない。しかしながら、本発明の条件は、LがD′2よりも長ければBが0の場合に満足される。
【0109】
本発明の3次元ポリマーフィルム55内に設けられ、上述した本発明の好ましい実施形態としての吸収物品の通気性バックシート構造部材中に設けられる毛管54の好ましい形状及び寸法は、例えば、好ましくはポリマーウェブから成るバックシート構造部材に対する良好な水蒸気透過性、好ましくは空気透過性をもたらすことができるようにするために、ポリマーウェブの最終用途を考慮に入れて当業者において決定できる。
【0110】
好ましくは、毛管54は、一般に0.2mm〜5mmの寸法Dを備えた第1の開口部57を有し、ここでDは、本明細書において定義したように最小寸法Dmin 、平均寸法Dav及び最大寸法Dmax から成る。第1の開口部57が円形の形をしている場合、寸法Dmin 、Dav及びDmax は互いに等しく、上記寸法Dに一致する。これら寸法は好ましくは、0.4mm〜2mmであり、より好ましくは0.7mm〜1.5mmである。好ましいこととしてもし第1の開口部57が実質的に楕円形の形をしていて、Dmin 及びDmax が楕円形の2つの軸に一致している場合、Dmin とDmax の両方もまた、より好ましくは0.7mm〜1.5mmである。
【0111】
弾性3次元ポリマーウェブが好ましくは図1の3次元ポリマーバックシートフィルム55としてバックシート構造部材中に設けられている本発明の実施形態では、毛管54は、図4に示す漏斗形状と実質的に一致した漏斗形状をしており、中心線Aはフィルムの平面Pと約35°の角度をなし、この場合Dmin は0.9mm、Dmax は1.1mm、Lは1.9mmである。
【0112】
吸収物品の構造
本発明のもう1つの特徴は、本発明の弾性3次元ポリマーウェブをそれ自体として使用するのではなく実際に物品中に設ける場合、本発明の弾性3次元ポリマーウェブを有する物品、例えば上述の使い捨て吸収物品を構成するための要素、例えばトップシート、バックシート及び吸収心材の相互接合に関する。本発明によれば、物品の要素のうち少なくとも2つ、好ましくはすべてが接合される。
【0113】
少なくとも1つの層を有する上記要素は各々、着用者に向いた表面(着用者側表面)及び衣料品に向いた表面(衣料品側表面)を有している。代表的には、隣合う衣料品側表面は、その隣の要素又は層の着用者側表面と共通のインタフェースを形成する。これら要素又は層をこの共通インタフェースを横切って互いに接合する。このように、トップシートを吸収心材に接合し、吸収心材をバックシートに接合する。さらに上記トップシート、バックシート及び心材要素は各々、2以上の層を有するのがよく、これら層もまた同様に接合するのがよい。さらに、トップシートを、吸収心材を収容するよう吸収物品の周囲のところでバックシートに直接又は間接的に接合するのがよい。
【0114】
要素及びその層を層が接合手段により互いに直接取り付けられ或いは互いに間接的に取り付けられるように2つの互いに隣接した材料層を取り付ける当該技術分野で知られている任意の手段によって接合するのがよい。適当な接合手段としては、接着剤、融着法、超音波融着法、ステッチ溶着法、熱(例えば、繊維を交差部のところで溶着し又はポリマーを溶融させて繊維又はフィルムを互いに取り付けることによる熱圧着法)、エンボス法、圧着法、加圧接合法、動的機械式接合法、又はこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の実施形態によれば、好ましい接合手段は、接着剤である。適当な接着剤としては、非感圧及び常温接着剤が挙げられる。接着剤を、当該技術分野で知られている任意の手段、例えば、螺旋塗布法、スロット被覆法、スプレー法、螺旋スプレー法、カーテンコーティング法、接触コーティング法及び印刷法によって塗布するのがよい。ただし、接着剤が通気性吸着物品としての本発明の好ましい実施形態において通気性及び物品の要素の他の機能に実質的に影響を及ぼさないことを条件とする。
【0115】
これを達成する一手段は、特定の接着剤塗布法、例えば、開放式接着剤塗布法を用いることであり、それにより、共通のインタフェースの領域は、2つの隣合う層又は要素の取付け/接合の所要レベルを保持した状態で接着剤がない状態になる。特に、螺旋スプレー法が好ましい。
【0116】
吸収物品が生理用ナプキン又はパンティーライナーとして利用される本発明の好ましい実施形態では、吸収物品は、物品を下着に取り付けるための手段を備えたパンティー取付け手段をさらに備える。例えば、パンティー取付け手段は、機械的締結具、例えばVELCROという商品名で市販されているフックとループから成る締結具、スナップ又はホルダーから成るのがよい。変形例として、物品をバックシート上に塗布されたパンティー取付け用接着剤によって下着に取り付ける。パンティー取付け用接着剤は、物品をパンティーに固定する手段及び好ましくは汚れると物品を折り畳み及び包装パッケージに固定して楽に処分する手段を提供する。代表的には、バックシートの衣料品側表面の少なくとも一部は、パンティー取付け用接着剤を形成するよう接着剤で被覆されている。かかる目的のため、当該技術分野で用いられている接着剤又はにかわ(グルー)をかかるパンティー取付け用接着剤に用いることができる。感圧接着剤が最も好ましい。適当な接着剤としては、オハイオ州コロンブス所在のセンチュリー・アドヘッシブズ・コーポレイションによって製造されているCentury A−305−IV及びニュージャージー州ブリッジウオーター所在のナショナル・スターチ・アンド・ケミカル・カンパニイによって製造されているInstant LOK34−2823、スリー・シグマ社によって製造されている3 Sigma 3153、及びエイチ・ビー・フラー・カンパニイによって製造されているFuller H−2238ZP が挙げられる。
【0117】
好ましい通気性吸収物品内のバックシートの通気性(及びかくして、物品全体の通気性)に対する悪影響を抑えるために、接着剤は好ましくは、バックシートの表面の少なくとも60%、好ましくは少なくとも80%、最適には少なくとも90%が接着剤の存在しない状態に塗布される。所要の接着力を、表面被覆率を減少させても、特定の分布方式、例えば接着剤の薄いストリップ、不連続ストリップ、とぎれとぎれのドット、ランダムなパターン又は螺旋方式を用いることにより達成できる。
【0118】
パンティー取付け用接着剤は代表的には、接着剤が乾かないようにするため或いは使用前にパンティ以外の別の表面にくっつかないようにするために、取外し可能な剥離紙又はフィルムで被覆されている。市販の剥離紙又はフィルムを用いることができる。適当な例としては、アキロシル・コーポレイションから入手できるBL 30MG−A SILOX EI/O及びBL 30 MG−A SILOX 4 P/Oが挙げられる。
【0119】
本発明によれば、弾性3次元ポリマーウェブを、生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁用物品、汗取り用パッド及びおむつの場合、さらに、保護物品、例えばガウン、顔面保護用マスク及び包帯の場合に有利に用いることができる。しかしながら、生理用ナプキンが本発明の作用効果を受けるのに特に適している。かくして、使い捨て物品は、製品の意図した使用法と関連した製品について代表的な全ての特徴及び部分を有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の弾性3次元有孔プラスチックウェブを含む通常の全ての要素を備えた吸収物品の断面図である。
【図2】
図1の吸収物品中に設けられた本発明の弾性3次元有孔プラスチックウェブの一部の衣料品側表面の平面図である。
【図3】
本発明の3次元ウェブに用いられる傾斜毛管の特定の変形実施形態を示す図である。
【図4】
本発明の3次元ウェブに用いられる傾斜毛管の特定の変形実施形態を示す図である。
【図5】
本発明の3次元ウェブに用いられる傾斜毛管の特定の変形実施形態を示す図である。
【図6】
本発明の3次元ウェブに用いられる傾斜毛管の特定の変形実施形態を示す図である。
【図7】
本発明の3次元ウェブに用いられる傾斜毛管の特定の変形実施形態を示す図である。

Claims (7)

  1. 弾性3次元有孔プラスチックウェブであって、第1の表面及び第2の表面を備えた液体不浸透性ポリマーフィルム(55)から成り、前記表面は、平らであって互いに平行であり且つ前記フィルム(55)の平面Pに平行であり、前記フィルム(55)は、孔(53)を更に有し、前記孔(53)は毛管(54)を形成し、前記毛管(54)は、前記フィルム(55)の前記第2の表面から遠ざかって延びる側壁(56)を有し、前記毛管(54)は前記フィルム(55)の前記第1の表面に設けられた第1の開口部(57)及び前記フィルム(55)の前記第2の表面から間隔を置いた状態で前記毛管(54)の端部に設けられた第2の開口部(58)を有し、前記毛管(54)は各々、導管(70)を有し、前記導管は、第1の開口部(57)、前記第2の開口部(58)及び前記側壁(56)で構成され、前記毛管(54)は各々、前記導管(70)の幾何学的軸線として定められる中心線Aと、前記第1の開口部(57)及び前記第2の開口部(58)にそれぞれ相当する2つの点P,P相互間で前記中心線Aに沿って測った長さLとを有し、前記中心線Aは、前記長さLの少なくとも一部に沿って、前記平面Pから測定して90°未満の角度をなし、前記中心線Aは、前記フィルム(55)の前記平面Pに垂直な平面P′内に位置し、前記毛管(54)はそれぞれ、その隣接の毛管(54′)から、前記毛管(54)の第1の開口部(57)と前記隣接の毛管(54′)の第1の開口部との間で前記フィルム(55)の前記第1の表面に沿って測った距離だけ離れており、前記平面Pと前記平面P′の交線に沿って測った距離は、Bであり、前記第1の開口部(57)は、前記距離Bの方向に沿って測ると共に前記点Pを通る寸法Dを有し、前記ウェブは、前記長さLが前記距離Dと前記寸法Dの半分の合計よりも長いことを特徴とする弾性3次元有孔プラスチックウェブ。
  2. 前記長さLは、距離B′と寸法D′の半分の合計よりも大きく、前記距離B′は、前記毛管(54)の第1の開口部(57)とこれに隣接した毛管(54′)の第1の開口部との間で測定した最大距離であり、前記寸法D′は、前記距離B′の方向に沿って測ると共に前記点Pを通る前記毛管(54)の前記第1の開口部(57)の寸法であることを特徴とする請求項1記載の弾性3次元ウェブ。
  3. 前記第1の開口部(57)は、最小寸法Dmin 、平均寸法Dav及び最大寸法Dmax を有し、前記長さLと前記最小寸法Dmin の比は、2よりも大きく、好ましくは、前記Lと前記平均寸法Davの比は、2よりも大きく、より好ましくは、前記長さLと前記最大寸法Dmax の比は2よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の弾性3次元ウェブ。
  4. 前記比は、2.5よりも大きいことを特徴とする請求項3記載の弾性3次元ウェブ。
  5. 前記毛管のうち少なくとも幾つかは、前記中心線Aに垂直な断面領域と比較して、前記第2の表面から遠ざかって延びる方向に一定である断面積を有する筒体を形成していることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一に記載の弾性3次元ウェブ。
  6. 前記弾性3次元ウェブは、通気性使い捨て吸収物品の通気性バックシート内に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一に記載の弾性3次元ウェブ。
  7. 通気性使い捨て吸収物品であって、その使用中、衣料品の方向(21)に向くよう配置された衣料品側表面及びその使用中、着用者の方向(20)に向くよう配置された着用者側表面を有し、前記物品は、少なくとも、液体浸透性トップシート(30)と、通気性バックシート(50)と、前記トップシート(30)と前記バックシート(50)との間に設けられた吸収心材(40,42,44)とを有し、前記通気性バックシート(50)は少なくとも、弾性3次元ウェブを有し、前記ウェブは、衣料品側表面及び着用者側表面を備えた液体不浸透性ポリマーバックシートフィルム(55)から成り、前記表面は、平らであって互いに平行であり且つ前記バックシートフィルム(55)の平面Pに平行であり、前記バックシートフィルム(55)は、孔(53)を更に有し、前記孔(53)は毛管(54)を形成し、前記毛管(54)は、前記バックシートフィルム(55)の前記着用者側表面から遠ざかって延びる側壁(56)を有し、前記毛管(54)は前記バックシートフィルム(55)の前記衣料品側表面に設けられた第1の開口部(57)及び前記バックシートフィルム(55)の前記着用者側表面から間隔を置いた状態で前記毛管(54)の端部に設けられた第2の開口部(58)を有し、前記毛管(54)は各々、導管(70)を有し、前記導管は、第1の開口部(57)、前記第2の開口部(58)及び前記側壁(56)で構成され、前記毛管(54)は各々、前記導管(70)の幾何学的軸線として定められる中心線Aと、前記第1の開口部(57)及び前記第2の開口部(58)にそれぞれ相当する2つの点P,P相互間で前記中心線Aに沿って測った長さLとを有し、前記中心線Aは、前記長さLの少なくとも一部に沿って、前記平面Pから測定して90°未満の角度をなし、前記中心線Aは、前記バックシートフィルム(55)の前記平面Pに垂直な平面P′内に位置し、前記毛管(54)はそれぞれ、その隣接の毛管(54′)から、前記毛管(54)の第1の開口部(57)と前記隣接の毛管(54′)の第1の開口部との間で前記バックシートフィルム(55)の前記衣料品側表面に沿って測った距離だけ離れており、前記平面Pと前記平面P′の交線に沿って測った距離は、Bであり、前記第1の開口部(57)は、前記距離Bの方向に沿って測ると共に前記点Pを通る寸法Dを有し、前記物品は、前記長さLが前記距離Dと前記寸法Dの半分の合計よりも長いことを特徴とする通気性使い捨て吸収物品。
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