JP2004537361A - 脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知方法 - Google Patents
脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】騙しの個人が虚偽の達成のために特定(そして、一般によりむずかしい)の認識作業を実行するように要求される状況が発生されること。
【解決手段】本発明は、同じ指示に対応して正直な個人によって実行される認識作業と異なる、虚偽の個人が虚偽を達成するために特定の認識作業を実行することを必要とする方法を含む。認識作業又は作業に関係している増加する認識活動の精神生理学的な発現が測定される。その後、脳波又は他の精神生理学的なデータが、正直及び虚偽の個人のための認識作業によって生成される認識活動のタイプ又はレベルを区別するように分析される。
【解決手段】本発明は、同じ指示に対応して正直な個人によって実行される認識作業と異なる、虚偽の個人が虚偽を達成するために特定の認識作業を実行することを必要とする方法を含む。認識作業又は作業に関係している増加する認識活動の精神生理学的な発現が測定される。その後、脳波又は他の精神生理学的なデータが、正直及び虚偽の個人のための認識作業によって生成される認識活動のタイプ又はレベルを区別するように分析される。
Description
【技術分野】
【0001】
本出願は、2001年8月7日に出願された米国の仮特許出願第60/310,246号の利点を請求し、従来の米国特許第5,363,858号の“多面の脳波計の反応分析(MERA)のための方法及び装置”、第5,406,956号の“真実探知のための方法と装置”、第5,467,777号の“脳波計の情報探知方法”、及び本出願の主題を有する全ての共通の発明思想に係る。これらの従来の特許の開示は、本願明細書に参照として援用される。
【0002】
本発明は、脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知方法に関する。
【背景技術】
【0003】
1.ファーウェルMERMERシステムによる脳反応鑑定:虚偽探知領域の外側の効果的な脳波技術
虚偽探知領域の外側の法科学応用において脳波を使用する新技術が最近開発されてきた。ローレンス・ファーウェル博士は、ファーウェルMERMERシステム(メモリ及びコード化に関連された多面の脳波計の反応用)及びファーウェルMERAシステム(多面の脳波計の反応分析用)として知られた脳反応鑑定の技術を発明した。このシステムは、上記の参照用の3つの特許に記載されている。この新技術は、脳波を使用して独特に犯罪実行者を識別し得る犯罪−関連情報を含む、脳に格納される情報の有無を探知する。研究及び現場応用において、脳反応鑑定は、脳の情報を探知することに正確であった。
【0004】
ファーウェル博士及び彼の同僚は、FBI捜査官のみが認識する、コンピュータ・スクリーン上に示す単語及び語句に対する脳反応を測定することにより、グループ内の個人がFBI捜査官であるか否かを高精度に識別するために脳反応鑑定を使用した。同様に、ファーウェル博士は、当該犯罪に関連する刺激に対するゼイ.ビー.グラインダーの脳波反応を測定することにより、ジュリヘルトンの殺人犯としての連続殺人犯グラインダーを識別するために脳反応鑑定を使用した。脳反応鑑定は、CIAとの契約に従ってファーウェル博士によって行われる100回以上の試験において正確であった。
【0005】
脳反応鑑定が特定のグループと関連する犯人又は個人を識別する非常に正確な手段であることを示したにもかかわらず、脳反応鑑定は、人が取り調べ中で犯罪又は他の活動に参加したか否かを探知し得るだけである。人がその犯罪又は状況について嘘をつくか否かを決定するように設計されていない。換言すれば、脳反応鑑定は、虚偽の探知方法でない。本発明は、特に虚偽又は信憑性評価の探知において脳波及び他の精神生理学的な測定の使用に集中する。
【0006】
2.従来のポリグラフィー
虚偽の精神生理学的な探知は、従来は、皮膚伝導性(汗腺活動に関した)、心血管活動及び呼吸のような自律神経系(ANS)によって調停される生理的変化の測定を必要とした。嘘の探知又はポリグラフィーとして共通に知られるこのような実施方法の基本的な理論は、人が嘘をつくときは、彼が真実を言っている時より感情的にはるかに奮起するものであり、この感情的な奮起によって測定可能な奮起の生理的な状態が生じることである。
【0007】
従来のポリグラフィーは、例えば上記の参照された米国特許第5,406,956号に詳述されている。脳波によって証明されたように中枢神経系活動を測ることにより、又は従来のポリグラフィーとは異なる方法を通じて、虚偽を探知するか信憑性を評価する発展した代案が最近相当な関心を引いている。
【0008】
3.脳波測定の類型
脳波計(EEG)は、頭皮における脳によって発生する電気活動の非侵入性の測定を含む。EEGは、上記の3つの特許において詳細に議論される。EEG測定は、基本的に2つの種類、即ちイベント関連の電位(ERP)及び進行中のEEGである。
【0009】
4.進行中のEEG
進行中の電気的な脳活動は、センサ及び脳波アンプをもって頭皮から非侵入方式で測られる。脳波計(EEG)のデータは、コンピュータによって分析され得る。EEG信号は、数秒から数分の期間にわたって、そして場合によっては数時間の間測られて分析される。進行中のEEGは、1、2秒を上回る時間にわたって脳において発生する処理に関する情報を主に提供する。イベント関連の電位(下記参照)とは対照的に、進行中のEEGによって測定される変化は、通常離散的な刺激の短期処理と関連されていないが、複合の精神的、知的、言語的及び創造的な活動を含む進行中の脳変化と関連される。
【0010】
5.イベント関連の電位
イベント関連の電位(ERP)は、短期の電気生理学的なイベントを測る。イベント関連の電位は、「イベント」に「関連」される頭皮から測定される電圧「電位」の短期変化である。イベントは、特定の刺激及びその刺激の被検者処理である。イベント関連の電位は、その刺激によって引き出される感覚か認識処理の顕示である。ERPは、その現象を引き出す刺激後の数ミリ秒から二秒までの待ち時間において変動する。警告刺激が被検者に予期された他の刺激の差し迫った到着を知らせる場合において、イベント関連の電位は、第2の刺激に先行して、予期された刺激に対する予備の活動又はそれに対する被検者の予期された反応を顕示し得る。刺激は、数回繰り返され、刺激に時間固定された電気的な脳反応は、イベント関連の電位測定値を生成するように平均化する。任意の場合に、イベント関連の電位は、短い期間にわたって発生し、特定の時点で起こる刺激に係る。それらは、二秒以下のスケールで起こる、短い、短期感覚か認識変化のインデックスである。
【0011】
イベント関連の電位は、特許文献1に記載されている発明において主な役割を果たす。上記のように、この技術は、情報を探知するが、真実、虚偽又は信憑性を探知することとは関係がない。ERPは、犯罪か他の行動が特定の個人によって犯されたことを明らかにし得る特定の、特有の、離散的な刺激−例えば、犯罪実行者にのみ知られる犯罪の詳細な事項−に関連する情報を探知するのに適している。
【0012】
6.中枢神経系測定によって示される変化
脳が密接に相互理解に関係しているので、中枢神経系の測定を利用して虚偽を探知するか信憑性を評価すること、即ち嘘の探知において脳波のような脳活動の測定を利用することが原則として可能である。
【0013】
中枢神経系の測定により、原則として、2つの異なる種類の脳プロセス、即ち感情と認識とが現れることができる。
【0014】
虚偽の探知の効果的な手段であるために、脳波の測定は、被検者が嘘をつくときと真実を言うときの、脳の活動における重要で明らかに識別可能な違いを明瞭にしなければならない。この目的を達成するために、我々は、感情的な違い又は認識の違いを識別しなければならない。
【0015】
6.虚偽の探知における脳波の使用上の問題点
(1) 感情プロセス:正確な脳波指示計でない:対策に対する感受性:予測不可能性
嘘に係る感情的な違いを探知するために脳波を用いる場合に固有のいくつかの問題点がある。まず、異なる感情間を正確に区別するために脳波を使用する周知の技術がない。我々が極めて高い精度をもって異なる感情を区別し得る技術を開発した場合であっても、感情が必ずしも真実又は虚偽の信頼できる指示計であるというわけではない。感情は、精神的な対策によって直ちに操作され得る。さらに、尋問の過程によって実際に引き出される感情は、尋問者によって意図され、被検者の真実又は虚偽の正確な評価のために必要とされる感情とは言えない。
【0016】
従来の自律神経系基盤のポリグラフィーが有する1つの問題点は、個人が試験を克服するように訓練され得るということである。研究は、ボリグラフ試験の動作原理を知っている個人が感情的かつ付随の生理的な反応が関連質問に対してより制御質問に対して大きいように彼の感情を操作し得ることを示した。これは、虚偽の否定応答の結果として現れる。脳波の測定が特定の感情を識別する際にどんなに効果的でも、感情に依存するいかなる脳波試験も必然的に類似した問題点に影響されやすい。
【0017】
さらに、提示された質問によって引き出される感情は、その質問を設計したか又は管理した人によって意図されるパターンを倣うことができない。虚偽の肯定応答は、悪意のない個人の感情的かつ付随の生理的な反応がいくつかの理由により制御質問に対してより関連質問に対して大きい場合に起こることがありえる。従来のポリグラフィーの問題がどれほど多いかについて相当な論争があるが、同様にそれは従来の技術に関する問題、更には、必然的に開発され得る任意の感情基盤の脳波技術に関する問題である。
【0018】
これら及び他の理由により、虚偽の探知のための効果的な感情駆動の脳波技術は、開発されなかったし、本当に効果的な技術が将来開発されるのを期待することもできない。
【0019】
(2)認識測定:以前の方法によって引き出されるただ平凡な認識プロセス
脳波反応、特にイベント関連の電位は、実験室において認識プロセスを測定する客観的な手段を提供する際の有望性を示した。イベント関連の電位は、犯罪又は他の調査された状況に関連してもよい情報を探知するために特許文献1に記載されている方法及び装置で使用された1つの測定値である。上記のように、この従来技術において、イベント関連の電位は、嘘でない情報を探知するのに用いる。
【0020】
従来のポリグラフィーにおいて採用される尋問フォーマットに基づくか又は類似しているフォーマットを使用して、イベント関連の電位のような認識力のある脳のプロセス及び随伴する脳波の測定に基づいて嘘を探知する試しが一部行われた。従来のポリグラフィーにおいて、被検者は、はい又はいいえのうちのいずれによって答えられ得る質問をされる。該質問は、試験の前に被検者と詳細に議論される。このようなフォーマットは、実際の試験の際に認識活動(及び潜在的な認識差)を最小化する効果を有する。
【0021】
例えば、被検者が犯罪について尋ねられる以下の対話に関係している認識プロセスを考えると、彼は、犯罪について知っていて否定する。以下は、従来のボリグラフ試験における関連した質問と被検者の答えである。
「あなたは、ジョン・ジョーンズを撃ったか?」
「いいえ」
「いいえ」が予想される答えであり、容疑者は、嘘をつくか(及び有罪)又は真実を言う(及び無罪)のである。ここで、認識の観点からの問題点は、被検者が嘘をつくか又は真実を言っているかであって、質問の答えに関係している認識活動は、極めてほとんどないということである。非技術的な用語で表現すると、質問に答えることは、任意の場合に精神的努力をあまり必要としないことである。被検者は、質問が何かを知っており、その答えが真実かどうかを正確に知っている。彼は、前にそれについて確実に広範囲に考えた。彼は、尋問の際、これ及び他のものについて広範囲に考えていることができる。しかし、この答えの作成に用いられる認識活動は、あらゆるケースにおいて平凡である。
【0022】
認知的に、1つの平凡な認識プロセスを別のものから区別する方法はほとんどない。これを行う真実及び虚偽の被検者間に任意の差があり、はい/いいえの質問及び類似した質問の応答に関係している類似かつ認知的に軽微な作業は、脳波の測定、時に通常認識差を判断するのに用いるERPのような測定を利用して確実に又は正確に探知可能なものとして示さなかったことに驚くのではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
上記及び他の理由により、認識プロセスによって引き出される脳反応を正確に使用して虚偽を探知する従来の試みは、従来完全に成功しているというわけではなかった。同じ理由により、類似した試みが将来成功することは、ありそうもない。
【0024】
7.虚偽の探知のための以前の方法の欠点:虚偽応答の検索の失敗
虚偽の精神生理学的な探知のための以前のシステムは、虚偽を伴うように仮定される精神生理学的なプロセスを測定することにより、それ自体で虚偽又は虚偽を探知しようとした。この方法による一次問題点は、嘘をつくのが単一の現象でない(そして、事実、真実を言うのでもない)ということである。単一の「虚偽プロセス」が存在しないので、研究者が精神生理学的に測定され得る有一の「虚偽応答」が存在するという証拠を見つけなかったことに驚いていない。一部の研究者は、1つの虚偽応答でなく、嘘をつくときに関与されると仮定される一組の認識的又は感情的なプロセスによってもたらされる一組の応答を探索した。証拠はないが、嘘をつくたびに関与される有一の一組のいくつかの他の認識的又は感情的なプロセスが存在する。これに反して、様々な異なる状況の下で嘘をつく際に発生し得る広く多様な状況、意図、目的、戦略及び動機の考慮により、嘘をつく間に関与され得る認識的又は感情的なプロセスが固有の一組を構成しないのが明らかにされた。従って、架空の虚偽応答に対する探索のように、虚偽応答の多数の感情的又は認識的な基材及びその精神生理学的な発現に対する探索は、虚偽の探知のための完全に満足な技術となり得なかった。
【0025】
要するに、虚偽の探知における以前の試みは、独立変数として虚偽を使用し、虚偽が起こっていたという表示として使われ得る従属変数を探索した。虚偽がそれ自体で単一の現象でないので、虚偽は、適切に独立変数としての役割をしなかった。従って、それについての目印を提供する従属変数の検索が完全に満足な結果を生むというわけではなかった。
【特許文献1】
米国特許第5,406,956号
【0026】
8.本発明の有一の寄与
本発明の有一の寄与は、虚偽の過程において要求される虚偽又は他のプロセスの精神生理学的な発現を測定するための探索よりは、騙しの個人が虚偽の達成のために特定(そして、一般によりむずかしい)の認識作業を実行するように要求される状況が発生されることである。ここで、該作業は、同じ指示に対する応答として真実の個人が実行する認識作業とは特定の方法で異なることである。その後、認識作業、又は作業を実行するのに関係している増加された認識活動の精神生理学的な発現が測定され得る。
【0027】
既に提案された問題点、限界及び要求は、徹底的なことではなく、むしろ虚偽の探知のための従来技術の方法及びシステムが価値のある改良を認めることを証明する多数のうちの一つである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
前述の目的の少なくとも一部を達成するために、本発明は、脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知方法を提供する。脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知は、真実及び虚偽の被検者間に割り当てられた精神的な作業遂行間を区別する脳における情報処理活動を探知する脳波を利用し、かつ脳に格納された情報の有無を探知する。
【0029】
本発明は、脳波の使用により、虚偽の探知のための従来技術に存在しなかった、臨界認識−負荷作業及び特徴的な分析法を利用することによって虚偽を探知し得る。臨界認識−負荷作業を実行するのに関係している脳波活動の量を計ることは、真実の応答及び虚偽の応答間に重要な違いがあるのを示す。特徴的な分析法は、被検者の臨界認識−負荷作業によって生成される認識活動の類型又はレベル間を区別する脳波又は他の精神生理学的な一部のデータを分析する。
【0030】
本発明の他の目的及び利点は、添付の図面とともに説明される以下の好ましい実施例の詳細な説明から明らかになる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の1つの効果は、被検者に単に質問し、言葉の上の及び視覚的な暗示を評価することから明らかでない被尋問の被検者の脳活動及び付随の精神的なプロセスに対する情報を提供することである。
【0032】
本発明の他の効果は、任意の目的について質問されている被検者の信憑性のレベルに関連する情報を提供することである。
【0033】
本発明の更なる効果は、本発明が、信頼性のために、犯罪容疑者、推定される証人及び被害者に適用され得ることである。
【0034】
本発明の更なる効果は、本発明が、例えば、人物証明調査のための応用にも適用され得ることである。
【0035】
本発明の更なる効果は、本発明が、被検者が信頼できる説明を維持することの難しさの兆侯を示す特定の主題の領域へ尋問者を案内するのに使用され得ることである。
【実施例1】
【0036】
1.器材及び技術:
図1を参照すると、好ましい実施例のシステム100は、パソコン110(例えば、PentiumIV(登録商標)、1GHzのIBMPC)、データ収集板(例えば、Scientific・Solutions・Lab・Master・AD(登録商標)),2つのモニタ120、130、4−チャネルEEGアンプ・システム140(例えば、神経科学)、及びデータ収集と信号処理のためのソフトウェアを備える。脳の電気活動を測るのに用いる電極は、本目的のために発明者によって設計されて造られる特別なヘッドバンド150によって適当な位置に維持される。ソフトウェアは、脳波計及び精神生理学的なデータを集め、該データを分析する。
【0037】
本発明の少なくとも一つの実施例において、モニタ120は、虚偽に対して試験される被検者の前に配置される。モニタ120は、被検者が行う認識−負荷作業に関連する情報及び命令を表示する。
【0038】
虚偽の探知に対する検査の際に、脳の電気活動は、頭部上にある3つの中線の頭皮位置、即ち連結された耳又は連結された乳様突起(耳の後で)に参照される、正面(Fz)、中心(Cz)及び頭頂骨(Pz)から記録される。他の頭皮位置及び他の精神生理学的な測定から測られる追加的な脳信号も同様に使われ得ると理解される。眼球運動によって発生する電気活動は、1つの目より上にある電極によって記録される。脳の電気活動は、増幅され、アナログフィルター処理され(例えば、低域通過30Hz,高域通過0.1Hz)、デジタル化し(例えば、333Hzにおいて)、オンラインで分析し、メモリ装置160に格納される。
【0039】
分析の結果をモニタ130上に表示することに加えて、システムは、また、統計結果、原文の情報の概要及び波形ディスプレイをプリンタ170に印刷し得る。
【0040】
2.脳波を使用する虚偽の探知:脳機能分析システム
A.虚偽の探知のための効果的な脳波基盤の技術に対する必要条件
以前の試しにおいて不足していた虚偽の探知において脳波を使用する成功的な技術に2つの必須の要因がある。
1.臨界認識−負荷作業:脳波測定が行われるときに真実対虚偽に対して個人に必要な認識活動間の相当な、基本的な、重要な違いの結果となる作業、及び
2.特徴的な分析法:真実及び虚偽の被検者のための臨界認識−負荷作業によって生成された2つの異なるスタイル又はレベルの認識活動間を区別する脳波(又は他の精神生理学的なデータ)の分析方法。
これらの2つの必要条件は、本発明によって満たされる。
【0041】
B.質問時の認識活動
本発明において利用される作業を理解するために、質問の際に発生する認識活動を調べることが有益である。
無罪の容疑者がスパイ活動罪に関して自由な形式のフォーマットによって質問される間、彼の意識思考の流れは、次のようになることができる。
「彼がヘルシンキにおける私の休暇についてもう一度質問すれば、私は、叫ぶと思う。私は、彼に私が覚え得る全てのことを話しているが、私は多くの詳細なことを忘れた。おお、いいえ、現在、彼は、ニューヨークへの私の旅行を知っているようだ。私は、彼女が言ったように、私がそこでデートしたタニアという名のそのウェイトレスがドイツじゃなくて実際にロシアの出身であったかを疑う。さて、私は、私がどこで働くかについて彼女に話しさえしなかった。」
有罪の容疑者の意識思考の流れは、次のようになるかもしれない。
「私は、彼がなぜヘルシンキについて尋ね続けるかについて疑う。彼らは、私がボリスに与えた論文を知っているか?彼らは、知っていなければならない。私は、ちょうど再びそれを否定する。おそらく、彼らは知らないだろう。私は、逆監視についてそれほど不注意ではなかった。私が彼を納得させることができない場合は?おそらく、ニューヨークのタニアは、彼らにすべてを話しただろう。私は、彼女を決して信用しなかった。私が私の物語を変えることができて、彼女がそれを言ったが、彼女は何をするか?」
無罪の真実な被検者は、自身が安全に尋問者に打ち明け得る思考の流れを自然に経験する。虚偽の被検者は、自身が安全に尋問者に打ち明け得ない少なくとも一部の思考の流れを自然に経験する。
【0042】
C.第1の必要条件を満たす臨界認識−負荷作業
以下の作業を考慮する。尋問の間、被検者は、尋ねられる質問に答え、かつたとえどんな考えが自身の心に入っても、単に話すことによって意識思考プロセスの流れについて連続的に報告するように命令される。真実の被検者にとって、これは非常に単純で簡単な作業である。彼の思考及び感情は、楽しくてはならないが、どんな考えが自身の心に入ってもその瞬間に単に話すのは、認知的にほぼ平凡な作業である。彼が隠す何も有しないので、これは彼が行う作業である。
【0043】
虚偽の被検者は、同じ作業を実行するように指示されるが、同じ指示は、彼にとってはるかにむずかしくて複雑な作業の結果となる。明らかに、彼は、どんな考えが自身の心に入ったかを単に話すことができない。これは、彼の心に入る考えの一部が隠れようとする情報に対するものだからである。彼は、自身の思考プロセスを連続的にモニタし、何を言い得るし何が有罪とされるかを判断し、それが実際に行われなくてもそれが自身の自然な考えを反映するように思われるほんとうらしい連続的なモノローグを連続的に構成しなければならない。何が自身の心に入っても単に話す真実の被検者の作業と異なって、虚偽の被検者は、相当な精神的な効果を必要とする作業に直面する。認知的に、これは、真実の被検者が直面する作業よりはるかに複雑で難しい。
【0044】
このような指示は、虚偽の被検者より真実の被検者に対して著しく及び基本的に異なる認識活動を要求する作業を生成する必要条件を履行する。
【0045】
D.第2の必要条件を履行する分析法
虚偽の探知において脳波を使用する効果的な技術のための第2の必要条件は、我々が脳波を測定することによってこれらの認識差を評価する現実的な手段を有するということである。前の研究は、この目的を達成する有望な方法を発見した。ダイナミックなシステム分析は、この事については有望なことを示した。さらに、ダイナミックなシステム分析が精神的な作業によって引き出される認識活動における違いの探知を保証することが示された。多面の脳波計の応答分析即ちMERAも、認識活動における違いの探知に有用であると判明された。
【0046】
E.比較データを開発する方法
臨界認識−負荷作業の実行の際に得られる精神生理学的な測定−被検者が虚偽である限り重要な認識負荷となる作業を行う場合−は、他の比較精神生理学的なデータと比較される。
【0047】
理想的には、比較データは、2つの類型、1)高認識−負荷比較データ:真実か虚偽か全ての被検者に対して重要な認識負荷を生成する作業を被検者が行う時に収集されるデータと、2)低認識−負荷比較データ:被検者が重要な認識負荷を経験しないときに収集されるデータとである。
【0048】
認識−負荷作業の際に収集されるデータは、2つの標準と比較され得る。被検者が臨界認識−負荷作業を実行する間に収集されたデータが高認識−負荷作業の際に収集されるデータとより類似していると、これは、被検者の一部に対する虚偽の表示である。臨界認識−負荷データが低認識−負荷データとより類似していると、これは、真実の表示である。
【0049】
理想的には、比較データがテスト・データと同じ主題から起因する。但し、比較データとしての用途に母集団基準を開発することが可能である。比較データは、以下のいずれか、1)彼が認識−負荷作業又は高認識負荷を含む作業を行うように強制されるときに取られる被検者の自身のデータ、2)被検者が高認識負荷を経験しないときの被検者自身のデータ、3)真実の被検者に対する一組の標準、4)虚偽の被検者に対する一組の標準を含み得る。
【0050】
被検者が真実対虚偽であるときの認識負荷作業に対する標準の母集団データは、実験的な主題、又は基本的な事実が知られるか後で発見されるときの分野主題に対するデータを集めることによって開発され得る。
【0051】
被検者の自身の比較データは、全ての主題において各々高認識負荷及び低認識負荷を生成するように設計される2つの異なる作業を割り当てることにより開発され得る。高認識負荷比較データは、被検者が知覚の流れの報告を生成する間に質問に答えるように指示され、虚偽の報告の生成を必要とする一部の制約を有する時に開発され得る(例えば、報告は、彼が米国の外へ決して出たことのない米国の男性ならば、アフリカにおいてはフランスの女性として被検者に言及されなければならない)。他の高認識負荷比較作業は、犯罪に関連されるか又はされない既存のイベントについての疑問に答えると共に、虚構の物語を構成して話すように被検者に指示する。
【0052】
低認識負荷比較データは、被検者が測定装置に接触されるが、いかなる作業も行わないときに、彼/彼女が基本的な事実が知られるか又は調査された状況への関連を有しない項目について真実に話すときに、又は、彼/彼女が調査された状況又は被検者の一部に対して虚偽を要求するかもしれない他の任意の状況と関係がない単純な意識の流れ作業を実行するときに、又は、彼/彼女が音楽を聞くことのような認知的に簡単な他の作業を実行するときに収集され得る。
【0053】
F.脳波の脳機能分析による虚偽の探知:技術の現在の状態
上記の認識作業及び数学的な脳波分析技術は、質問の過程において被検者によって示される真実性又は信憑性のレベルを評価する際に援助し得る情報を提供し得る。この技術の一部は、本願明細書に参照として援用されるファーウェルの以前の特許(米国特許第5,363,858号、米国特許第5,406,956号)によってカバーされた。
【0054】
虚偽の探知において脳波を使用する他の人による前の試みは、現実的な技術として発現されなかった。そして、我々は、この欠点に対して相当な科学的な理由があるということを上記から知った。
【実施例2】
【0055】
虚偽を探知するか又は被検者の真実性又は信憑性のレベルを探知することに関する有用な情報を提供するのに効果的な技術については、2つの要素、即ち1)被検者が虚偽であれば被検者の重要な認識活動を必要とする相当な作業と、2)精神生理学的な測定による認識活動のレベルを評価する手段とがある。
好ましい実施例において、割り当てられた作業は、調査された状況に関する質問の際、自分の自発的な考えを報告することである。認識活動又は効果のレベルを評価する手段は、進行中の脳波計の活動を測定することである。他のいくつかの代案が、作業及び評価方法用に利用できる。
【0056】
A.代替の認識負荷作業
上記した作業は、同じ外部の作業要求に対応して、非正直な被検者が正直な被検者よりはるかに難しくて複雑な認識作業を引き受ける状況を発生させる。他の作業が、この効果を発生させるように採用され得る。
【0057】
嘘をつくのがそれ自体で真実を言うことより必ずしも難しいというわけではない点に注意する。それは、状況に依存する。複雑な嘘をつくことは、単純な真実を言うことより一般にむずかしい。しかし、単純なはい/いいえ質問に正直に答えることは、特に真実を言うのに対して重要な負の結果(例えば、露出及び犯罪に対する処罰)があるときに、1つの単語を話すことより難しいことがある。本発明において、我々は、嘘をつくのが真実を言うことより常にむずかしいという受け入れ難い前提に従わない。我々は、同じ作業指示に対応して、虚偽の個人が真実の個人よりむずかしい認識作業を実行するようにより認識を要する資源を採用すべき状況を作っている。
【0058】
普通、真実を言うより嘘をつくのが認識の立場から、より難しいのではないにもかかわらず、特定の作業指示は、同じ作業指示に対応して、虚偽の個人が真実の個人より認知的に厳しい作業を実行しなければならない状況をつくることができる。正直な個人に比較的単純かつ直接の真実を報告するようにするが、非正直な個人により複雑な方法で考えるように要求する任意の作業指示も、必要条件を満たすことができた。
【0059】
例えば、特定の犯罪について尋ねられている個人は、彼のアリバイについての一連の特定の疑問、誤った応答を展開するために複雑な認識活動を必要とする質問をされ得た。彼は、既存の事実及び自身の陳述間の矛盾に直面し、これらの矛盾に対する新たな説明を創作する難しい認識作業を負うことになり得る。彼は、人の陳述と自身の陳述間、自身の陳述と既存の事実間、又は自身の陳述と自身の以前の陳述間の矛盾に直面し得る。彼は、自身が複数組の相互関係のあるイベント又は数人の相互関係のある活動について何を知っていたかを報告する作業に直面し得る。正直な個人は、自身がイベント及び問題の人々について何を知っていたかを単に述べる単純な作業を有する。虚偽の個人は、前の嘘及び既存の事実との整合性を維持しつつ、ほんとうらしい嘘を展開するより難しくて認知的に厳しい作業を有する。
【0060】
B.比較データを引き出す代替の作業
比較データを引き出すのに用いる作業は、いくつかの類型であり得る。重大な必要条件は、該作業が被検者に対して重大な認識負荷を生じるということである。
【0061】
比較作業は、調査、及び難しい数学的な計算を含む作業のような認識負荷作業に無関係な作業であり得る。
【0062】
他の代案は、基本的な事実が知られているイベントに関してごまかす必要により、虚偽の意識の流れの報告を生成すると思われ得る状況において自身の考えに対する意識の流れの報告を提供するように被検者に要求することである。例えば、1つの犯罪の容疑者は、彼がコミットしたことを知っているが、否定すると思われる他の犯罪について尋ねられることができ、意識の流れの作業が、その質問の間に割り当てられることができた。この代案は、勿論、被検者が嘘をつくと思われ得る公知の主題が存在する限定された状況においてのみ利用できる。
【0063】
C.他の精神生理学的な測定
進行中のEEG活動に加えて又はその代わりに、他の精神生理学的な測定が、被検者の真実性のレベルを評価する手段としての作業によって引き出される認識活動のレベルを評価するように使用され得る。他のいくつかの精神生理学的な測定は、認識活動に関連されると知られている。
【0064】
脳の認識活動は、可視光及びレーザーを含む、頭部の周りの磁場を測ること(EEGで測定される電界と比較されるように)、陽電子放出X線断層撮影(PET)、潜在的に磁気共鳴映像法(MRI)、脳の血流を評価する様々な方法によって評価され得る。
【0065】
電気生理学に従って測られる(心電図、EKG)ような心臓活動は、認識活動に関する情報を提供し得る。潜在的に有用なパラメータには、心拍数、心拍変動性、心臓洞不整脈、呼吸活動の機能としての心拍数の変動、EKG信号の形における変動、EKG信号の成分の相対的及び絶対的な振幅及びタイミングにおける変動がある。
【0066】
電気生理学に従って測定されたような筋肉活動、特に顔及び首の筋肉の活動は、認識活動に光を投じることもできる。
単独で、あるいは、心拍数と関連する呼吸活動は、行われている認識活動のレベルに関連する情報を提供し得る。
【0067】
皮膚電気の活動も、認識によって影響される。これは、また、感情によって非常に影響されるので、単独で行われるときは、信頼性の高い認識活動の測定ができなさそうである。しかし、他の精神生理学的な測定とともに、皮膚電気の活動は、認識活動のより完全な測定に貢献し得る。
【0068】
D.他の代替の実施例
臨界認識負荷作業によって要求される認識負荷を評価し、よって真実及び虚偽の主題に対する認識負荷の違いを評価する代替の方法は、臨界認識負荷作業(及び、臨界認識負荷作業と別途の場合は質問)と同時に行われる第2の作業を割り当てることである。認識資源に対して一次作業(即ち、臨界認識負荷作業)と争う第2の作業が割り当てられるときに、第2の作業に対する精神生理学的な反応又は作業性能は、一次作業の認識負荷の測定を提供し得る。一次作業によってより多くの認識資源が必要であればであるほど、第2の作業に対してはより少ない資源が利用可能である。
【0069】
例えば、臨界認識負荷作業を実行する間、被検者は、コンピュータ・スクリーンによって視覚的に又はヘッドホンによって聴覚的に与えられる刺激を分類して応答することを含む単純な分類作業を割り当てられる。被検者の作業性能応答を測定する1つの方法は、コンピュータへの入力を提供するボタンの押しを必要とすることである。例えば、作業は、高いトーンに応答して左側のボタンを、そして低いトーンに応答して右側のボタンを押すことであり得る。
【0070】
イベント関連の電位のような刺激に対する精神生理学的な反応が測定される。これらの刺激に対する脳の反応の振幅、及び一部の場合の待ち時間は、この第2の作業において利用できる認識資源の測定を提供し得る。例えば、脳の反応は、イベント関連の電位(ERP)及び多面の脳波計の応答(MER)を含む。第2の作業に対する脳の反応は、一次の認識負荷作業の実行から残される認識資源の測定を提供し、よって認識負荷作業によって要求される資源の間接的な測定を提供する。認識負荷作業の難しさが増加する場合、第2の作業に対する脳の反応の振幅は減少する。場合によっては、待ち時間も増加する。
【0071】
一次の認識負荷作業の難しさが増加すると、第2の作業性能、例えば、反応時間及び正確性は、また減少する。
【0072】
このような状況において、虚偽の被検者は、正直な被検者よりむずかしい臨界認識負荷作業を実行している。従って、虚偽の被検者は、臨界認識負荷作業の際、正直な被検者より第2作業の性能及び第2作業の脳反応の低下を大きく経験する。
【0073】
この代替の実施例において、比較認識負荷作業は、好ましい実施例のように採用されることができる。
【0074】
好ましい実施例において、被検者の応答は、多数の単語を使用する口頭の応答である。代替の実施例において、被検者の応答は、一つの単語の応答、はい/いいえの応答、バイナリの応答、又はマウス又はボタンボックスのようなコンピュータ入力装置によって手動で生成される単純な応答である。重要な事項は、被検者が正直な被検者より詐欺師に認知的に要求される特定の認識作業−本質的に嘘をつくだけでなく−を実行すべきことである。上記のように、嘘をつくのは、真実を言うことより必ずしも難しいというわけではなく、一部の状況においてはより容易でもよい。作業が割り当てられることができ、又は、質問又は色々な質問が設計され得るが、これにより、必須の明白な反応が単純な場合であっても、無罪の被検者より虚偽の被検者に認識負荷が大きくかかる。
【0075】
これらの応答を誘発する刺激は、また、刺激に対する応答が当該特定の時間に重要な認識活動を必要とする作業のコンテキストに示される場合に単純な、例えば、コンピュータ・スクリーン上において点滅する単語であり得る。このような設計には、イベント関連の電位(ERP)及び多面の脳波計の反応(MER)のような短期反応の測定に従う長所がある。
【0076】
上記した実施例は、指示に従うのが、同じ指示に対応して、真実の被検者によって実行される認識作業より難しい作業を虚偽の被検者に実行することにする方式で被検者に指示するのを含む。正直な被検者と虚偽の被検者間を区別する場合には、しかし、虚偽の被検者によって実行される作業が正直な被検者によって実行される作業より難しくなければならないこと、両作業が2つの類型の被検者に対して実質的に異ならなければならないことが、実際に必要でさえない。上記のように、従来広範囲に試したように、虚偽が真実を言うこと及び付随する精神生理学的な違いを探すことと異なると単に仮定するのは、虚偽を確実に探知する十分な方法でない。作業指示は、虚偽及び正直な被検者によって各々実行される相違の作業において相当な、予測できる認識差を生成するように設計されなければならない。
【0077】
本質的に嘘をつくことと真実を言うこと間の固有の違いに依存するのは、不適当である。これは、上記のように、嘘をつくことと真実を言うことが一体的な現象でなくて、ユニークな精神生理学的なサインを担持する証拠が存在しないからである。それに対して、異なる作業の異なる精神生理学的な発現を探知する方法と組み合わせた、真実の被検者と対比する虚偽の被検者から特定の異なる認識作業の実行を要求する被検者から情報を引き出す方法は、虚偽の探知の効果的な手段を提供することができる。このような方法は、次の段階、即ち1)応答中の虚偽及び真実の被検者による相当に異なる認識作業の実行を本質的に要求する質問−又は特定行の質問−の過程の際に行われる一組の作業指示を生成する段階と、2)よって引き出される認識作業の精神生理学的な発現を測定する段階と、3)被検者がこれらの特定の作業要求に対応して虚偽の被検者に特有の認識作業を実行するかどうかを決定するために精神生理学的な応答を分析する段階とによって具体化され得る。
【0078】
他の代替の実施例は、要求される相違の認識作業及びこれらの異なる認識作業の異なる精神生理学的な発現に基づいて、異なる類型の嘘を引き出すように設計されている質問の行又は作業を示す段階と、異なる類型の嘘間の違いを探知する段階とを含む。例えば、尋問されてコミットした犯罪について嘘をついている個人の状況が取られる。このような状況の下で、嘘つきは、一般に、イベント、例えば、「あなたは7月23日の夜にどこにいたか?」についての基本的な質問に対応して準備される既存の練習された嘘をつく。
【0079】
このような状況において、詐欺師によるこのような基本的な質問に対応して着手される認識作業は、同じ質問に対応して正直な人によって着手される認識作業と全く同様である。両方のケースにおいて、彼らは、彼らの記憶を捜し、その内容を報告する。正直な人は、質問に係るイベントの自身の記憶を捜して報告し、虚偽の人は、練習された嘘の自身の記憶を捜して報告する。このような認識作業の類似性は、2つの難しさを区別することにする。
【0080】
一方、質問の行が非常に詳細又は複雑になるか、又は目先の中心イシューから分岐する時、結局、被検者が前もって準備されて練習された嘘をそれ以上つかない所に達する。正直な被検者は、答えるために自身の記憶を捜して、記憶の内容を報告する同じ作業を実行し続けることができる。それに対して、虚偽の被検者は、質問に対応して対話するための情報を構成する相違の認識作業を今再分類しなければならない。これは、認識処理の違いに敏感な脳測定を実行し、よって真実対虚偽の被検者によって行われる相違の認識処理を探知する機会を提供する。これは、そのものとして虚偽の被検者を識別する方法を提供する。
【0081】
この場合、該方法は、任意の正直な陳述及び任意の嘘間でなく、記憶の内容に対する報告を含む陳述及び新たな情報の構成を含む陳述間の区別を含む。練習された嘘、即ち個人が前もって計画した(しかし、以前必ずしも言われるというわけではない)嘘は、その地点に対する新しい情報を構成する認識作業を含まない。練習していない嘘は、この認識作業を含む。従って、認識差に敏感な精神生理学的な測定は、この認識過程を含まない陳述から練習していない嘘を区別し得る。正直な被検者でなく、虚偽の被検者のみが練習していない嘘をつくので、これは、そのものとして虚偽の被検者を識別する方法を提供する。
【0082】
関連しない感情の違い:
認識差に加えて、非正直な個人は、この手順の間に正直な個人とは異なる感情を経験する(又は経験しない)かもしれない。これらの感情的な違い及びそれらの生理的な発現は、しかし、この技術によって評価されることでない。同じ精神生理学的なセンサの一部が使われ得るにもかかわらず、ここで探知されて分析された精神生理学的な活動の特定のパターンは、被検者によって経験されている認識負荷の違いを明らかにするように設計されている。これらの違いは、正直な被検者によって実行される作業と異なってより厳しい認識作業を虚偽の被検者に必要とするように特に設計されている作業指示に対応して、被検者の作業実行によってもたらされる。
【0083】
本発明の応用:
本発明は、被検者に単に質問し、言葉の上の及び視覚的な暗示を評価することから明らかでない被尋問の被検者の脳活動及び付随の精神的なプロセスに対する情報を尋問者に提供する。本発明は、任意の目的について質問されている被検者の信憑性のレベルに関連する情報を提供する。本発明は、犯罪容疑者、推定される証人及び被害者に適用され得る。本発明は、例えば、人物証明調査のための応用にも適用され得る。与えられた状況における人の信憑性に関係のある情報を提供することに加えて、本発明は、被検者が信頼できる説明を維持することの難しさの兆侯を示す特定の主題の領域へ尋問者を案内するのに用いることができる。
【0084】
本発明の主な効果の概要:
本発明の好ましい実施例の前述の説明を読んで理解した後、図示する図面とともに、脳機能分析による虚偽の精神生理学的な本探知方法のいくつかの明瞭な効果が得られることはいうまでもない。
【0085】
本発明の1つの効果は、被検者に単に質問し、言葉の上の及び視覚的な暗示を評価することから明らかでない被尋問の被検者の脳活動及び付随の精神的なプロセスに対する情報を提供することである。
【0086】
本発明の他の効果は、任意の目的について質問されている被検者の信憑性のレベルに関連する情報を提供することである。
【0087】
本発明の更なる効果は、本発明が、信頼性のために、犯罪容疑者、推定される証人及び被害者に適用され得ることである。
【0088】
本発明の更なる効果は、本発明が、例えば、人物証明調査のための応用にも適用され得ることである。
【0089】
本発明の更なる効果は、本発明が、被検者が信頼できる説明を維持することの難しさの兆侯を示す特定の主題の領域へ尋問者を案内するのに使用され得ることである。
【0090】
前述したに従って、本発明は、脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知方法を提供する。
【0091】
本発明の記載において、本発明の好ましい実施例及び説明的な効果について言及された。しかし、本発明の当業者及び本開示に精通している者は、本発明の範囲内における追加、削除、変更、置換及び他の変化を認識することができる。
【0092】
他の刊行物:
以下の刊行物の開示は、明細書に参照として援用したものとする。
エル.エー.ファーウェル(1994)、米国特許第5,363,858号、多面の脳波計の反応分析(MERA)のための方法及び装置。
エル.エー.ファーウェル(1995a)、米国特許第5,406,956号、真実の探知のための方法及び装置。
エル.エー.ファーウェル(1995b)、米国特許第5,467,777号、脳波計の情報探知のための方法。
エル.エー.ファーウェル及びエス.エス.スミス(2001)、隠す努力にもかかわらず知識の探知のための脳MERMERテストの使用、Journal・of・Forensic・Sciences、46、1、135−143。
ピ.イ.ラップ、エー.エム.アルバノ、ティ.イ.シュマ、及びエル.エー.ファーウェル(1993)、フィルターによって処理されたノイズは低次元のカオス型アトラクタを模倣し得る、Physical・Review・E、47、4、2289−2297。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明によるシステムのブロック図である。
【0001】
本出願は、2001年8月7日に出願された米国の仮特許出願第60/310,246号の利点を請求し、従来の米国特許第5,363,858号の“多面の脳波計の反応分析(MERA)のための方法及び装置”、第5,406,956号の“真実探知のための方法と装置”、第5,467,777号の“脳波計の情報探知方法”、及び本出願の主題を有する全ての共通の発明思想に係る。これらの従来の特許の開示は、本願明細書に参照として援用される。
【0002】
本発明は、脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知方法に関する。
【背景技術】
【0003】
1.ファーウェルMERMERシステムによる脳反応鑑定:虚偽探知領域の外側の効果的な脳波技術
虚偽探知領域の外側の法科学応用において脳波を使用する新技術が最近開発されてきた。ローレンス・ファーウェル博士は、ファーウェルMERMERシステム(メモリ及びコード化に関連された多面の脳波計の反応用)及びファーウェルMERAシステム(多面の脳波計の反応分析用)として知られた脳反応鑑定の技術を発明した。このシステムは、上記の参照用の3つの特許に記載されている。この新技術は、脳波を使用して独特に犯罪実行者を識別し得る犯罪−関連情報を含む、脳に格納される情報の有無を探知する。研究及び現場応用において、脳反応鑑定は、脳の情報を探知することに正確であった。
【0004】
ファーウェル博士及び彼の同僚は、FBI捜査官のみが認識する、コンピュータ・スクリーン上に示す単語及び語句に対する脳反応を測定することにより、グループ内の個人がFBI捜査官であるか否かを高精度に識別するために脳反応鑑定を使用した。同様に、ファーウェル博士は、当該犯罪に関連する刺激に対するゼイ.ビー.グラインダーの脳波反応を測定することにより、ジュリヘルトンの殺人犯としての連続殺人犯グラインダーを識別するために脳反応鑑定を使用した。脳反応鑑定は、CIAとの契約に従ってファーウェル博士によって行われる100回以上の試験において正確であった。
【0005】
脳反応鑑定が特定のグループと関連する犯人又は個人を識別する非常に正確な手段であることを示したにもかかわらず、脳反応鑑定は、人が取り調べ中で犯罪又は他の活動に参加したか否かを探知し得るだけである。人がその犯罪又は状況について嘘をつくか否かを決定するように設計されていない。換言すれば、脳反応鑑定は、虚偽の探知方法でない。本発明は、特に虚偽又は信憑性評価の探知において脳波及び他の精神生理学的な測定の使用に集中する。
【0006】
2.従来のポリグラフィー
虚偽の精神生理学的な探知は、従来は、皮膚伝導性(汗腺活動に関した)、心血管活動及び呼吸のような自律神経系(ANS)によって調停される生理的変化の測定を必要とした。嘘の探知又はポリグラフィーとして共通に知られるこのような実施方法の基本的な理論は、人が嘘をつくときは、彼が真実を言っている時より感情的にはるかに奮起するものであり、この感情的な奮起によって測定可能な奮起の生理的な状態が生じることである。
【0007】
従来のポリグラフィーは、例えば上記の参照された米国特許第5,406,956号に詳述されている。脳波によって証明されたように中枢神経系活動を測ることにより、又は従来のポリグラフィーとは異なる方法を通じて、虚偽を探知するか信憑性を評価する発展した代案が最近相当な関心を引いている。
【0008】
3.脳波測定の類型
脳波計(EEG)は、頭皮における脳によって発生する電気活動の非侵入性の測定を含む。EEGは、上記の3つの特許において詳細に議論される。EEG測定は、基本的に2つの種類、即ちイベント関連の電位(ERP)及び進行中のEEGである。
【0009】
4.進行中のEEG
進行中の電気的な脳活動は、センサ及び脳波アンプをもって頭皮から非侵入方式で測られる。脳波計(EEG)のデータは、コンピュータによって分析され得る。EEG信号は、数秒から数分の期間にわたって、そして場合によっては数時間の間測られて分析される。進行中のEEGは、1、2秒を上回る時間にわたって脳において発生する処理に関する情報を主に提供する。イベント関連の電位(下記参照)とは対照的に、進行中のEEGによって測定される変化は、通常離散的な刺激の短期処理と関連されていないが、複合の精神的、知的、言語的及び創造的な活動を含む進行中の脳変化と関連される。
【0010】
5.イベント関連の電位
イベント関連の電位(ERP)は、短期の電気生理学的なイベントを測る。イベント関連の電位は、「イベント」に「関連」される頭皮から測定される電圧「電位」の短期変化である。イベントは、特定の刺激及びその刺激の被検者処理である。イベント関連の電位は、その刺激によって引き出される感覚か認識処理の顕示である。ERPは、その現象を引き出す刺激後の数ミリ秒から二秒までの待ち時間において変動する。警告刺激が被検者に予期された他の刺激の差し迫った到着を知らせる場合において、イベント関連の電位は、第2の刺激に先行して、予期された刺激に対する予備の活動又はそれに対する被検者の予期された反応を顕示し得る。刺激は、数回繰り返され、刺激に時間固定された電気的な脳反応は、イベント関連の電位測定値を生成するように平均化する。任意の場合に、イベント関連の電位は、短い期間にわたって発生し、特定の時点で起こる刺激に係る。それらは、二秒以下のスケールで起こる、短い、短期感覚か認識変化のインデックスである。
【0011】
イベント関連の電位は、特許文献1に記載されている発明において主な役割を果たす。上記のように、この技術は、情報を探知するが、真実、虚偽又は信憑性を探知することとは関係がない。ERPは、犯罪か他の行動が特定の個人によって犯されたことを明らかにし得る特定の、特有の、離散的な刺激−例えば、犯罪実行者にのみ知られる犯罪の詳細な事項−に関連する情報を探知するのに適している。
【0012】
6.中枢神経系測定によって示される変化
脳が密接に相互理解に関係しているので、中枢神経系の測定を利用して虚偽を探知するか信憑性を評価すること、即ち嘘の探知において脳波のような脳活動の測定を利用することが原則として可能である。
【0013】
中枢神経系の測定により、原則として、2つの異なる種類の脳プロセス、即ち感情と認識とが現れることができる。
【0014】
虚偽の探知の効果的な手段であるために、脳波の測定は、被検者が嘘をつくときと真実を言うときの、脳の活動における重要で明らかに識別可能な違いを明瞭にしなければならない。この目的を達成するために、我々は、感情的な違い又は認識の違いを識別しなければならない。
【0015】
6.虚偽の探知における脳波の使用上の問題点
(1) 感情プロセス:正確な脳波指示計でない:対策に対する感受性:予測不可能性
嘘に係る感情的な違いを探知するために脳波を用いる場合に固有のいくつかの問題点がある。まず、異なる感情間を正確に区別するために脳波を使用する周知の技術がない。我々が極めて高い精度をもって異なる感情を区別し得る技術を開発した場合であっても、感情が必ずしも真実又は虚偽の信頼できる指示計であるというわけではない。感情は、精神的な対策によって直ちに操作され得る。さらに、尋問の過程によって実際に引き出される感情は、尋問者によって意図され、被検者の真実又は虚偽の正確な評価のために必要とされる感情とは言えない。
【0016】
従来の自律神経系基盤のポリグラフィーが有する1つの問題点は、個人が試験を克服するように訓練され得るということである。研究は、ボリグラフ試験の動作原理を知っている個人が感情的かつ付随の生理的な反応が関連質問に対してより制御質問に対して大きいように彼の感情を操作し得ることを示した。これは、虚偽の否定応答の結果として現れる。脳波の測定が特定の感情を識別する際にどんなに効果的でも、感情に依存するいかなる脳波試験も必然的に類似した問題点に影響されやすい。
【0017】
さらに、提示された質問によって引き出される感情は、その質問を設計したか又は管理した人によって意図されるパターンを倣うことができない。虚偽の肯定応答は、悪意のない個人の感情的かつ付随の生理的な反応がいくつかの理由により制御質問に対してより関連質問に対して大きい場合に起こることがありえる。従来のポリグラフィーの問題がどれほど多いかについて相当な論争があるが、同様にそれは従来の技術に関する問題、更には、必然的に開発され得る任意の感情基盤の脳波技術に関する問題である。
【0018】
これら及び他の理由により、虚偽の探知のための効果的な感情駆動の脳波技術は、開発されなかったし、本当に効果的な技術が将来開発されるのを期待することもできない。
【0019】
(2)認識測定:以前の方法によって引き出されるただ平凡な認識プロセス
脳波反応、特にイベント関連の電位は、実験室において認識プロセスを測定する客観的な手段を提供する際の有望性を示した。イベント関連の電位は、犯罪又は他の調査された状況に関連してもよい情報を探知するために特許文献1に記載されている方法及び装置で使用された1つの測定値である。上記のように、この従来技術において、イベント関連の電位は、嘘でない情報を探知するのに用いる。
【0020】
従来のポリグラフィーにおいて採用される尋問フォーマットに基づくか又は類似しているフォーマットを使用して、イベント関連の電位のような認識力のある脳のプロセス及び随伴する脳波の測定に基づいて嘘を探知する試しが一部行われた。従来のポリグラフィーにおいて、被検者は、はい又はいいえのうちのいずれによって答えられ得る質問をされる。該質問は、試験の前に被検者と詳細に議論される。このようなフォーマットは、実際の試験の際に認識活動(及び潜在的な認識差)を最小化する効果を有する。
【0021】
例えば、被検者が犯罪について尋ねられる以下の対話に関係している認識プロセスを考えると、彼は、犯罪について知っていて否定する。以下は、従来のボリグラフ試験における関連した質問と被検者の答えである。
「あなたは、ジョン・ジョーンズを撃ったか?」
「いいえ」
「いいえ」が予想される答えであり、容疑者は、嘘をつくか(及び有罪)又は真実を言う(及び無罪)のである。ここで、認識の観点からの問題点は、被検者が嘘をつくか又は真実を言っているかであって、質問の答えに関係している認識活動は、極めてほとんどないということである。非技術的な用語で表現すると、質問に答えることは、任意の場合に精神的努力をあまり必要としないことである。被検者は、質問が何かを知っており、その答えが真実かどうかを正確に知っている。彼は、前にそれについて確実に広範囲に考えた。彼は、尋問の際、これ及び他のものについて広範囲に考えていることができる。しかし、この答えの作成に用いられる認識活動は、あらゆるケースにおいて平凡である。
【0022】
認知的に、1つの平凡な認識プロセスを別のものから区別する方法はほとんどない。これを行う真実及び虚偽の被検者間に任意の差があり、はい/いいえの質問及び類似した質問の応答に関係している類似かつ認知的に軽微な作業は、脳波の測定、時に通常認識差を判断するのに用いるERPのような測定を利用して確実に又は正確に探知可能なものとして示さなかったことに驚くのではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
上記及び他の理由により、認識プロセスによって引き出される脳反応を正確に使用して虚偽を探知する従来の試みは、従来完全に成功しているというわけではなかった。同じ理由により、類似した試みが将来成功することは、ありそうもない。
【0024】
7.虚偽の探知のための以前の方法の欠点:虚偽応答の検索の失敗
虚偽の精神生理学的な探知のための以前のシステムは、虚偽を伴うように仮定される精神生理学的なプロセスを測定することにより、それ自体で虚偽又は虚偽を探知しようとした。この方法による一次問題点は、嘘をつくのが単一の現象でない(そして、事実、真実を言うのでもない)ということである。単一の「虚偽プロセス」が存在しないので、研究者が精神生理学的に測定され得る有一の「虚偽応答」が存在するという証拠を見つけなかったことに驚いていない。一部の研究者は、1つの虚偽応答でなく、嘘をつくときに関与されると仮定される一組の認識的又は感情的なプロセスによってもたらされる一組の応答を探索した。証拠はないが、嘘をつくたびに関与される有一の一組のいくつかの他の認識的又は感情的なプロセスが存在する。これに反して、様々な異なる状況の下で嘘をつく際に発生し得る広く多様な状況、意図、目的、戦略及び動機の考慮により、嘘をつく間に関与され得る認識的又は感情的なプロセスが固有の一組を構成しないのが明らかにされた。従って、架空の虚偽応答に対する探索のように、虚偽応答の多数の感情的又は認識的な基材及びその精神生理学的な発現に対する探索は、虚偽の探知のための完全に満足な技術となり得なかった。
【0025】
要するに、虚偽の探知における以前の試みは、独立変数として虚偽を使用し、虚偽が起こっていたという表示として使われ得る従属変数を探索した。虚偽がそれ自体で単一の現象でないので、虚偽は、適切に独立変数としての役割をしなかった。従って、それについての目印を提供する従属変数の検索が完全に満足な結果を生むというわけではなかった。
【特許文献1】
米国特許第5,406,956号
【0026】
8.本発明の有一の寄与
本発明の有一の寄与は、虚偽の過程において要求される虚偽又は他のプロセスの精神生理学的な発現を測定するための探索よりは、騙しの個人が虚偽の達成のために特定(そして、一般によりむずかしい)の認識作業を実行するように要求される状況が発生されることである。ここで、該作業は、同じ指示に対する応答として真実の個人が実行する認識作業とは特定の方法で異なることである。その後、認識作業、又は作業を実行するのに関係している増加された認識活動の精神生理学的な発現が測定され得る。
【0027】
既に提案された問題点、限界及び要求は、徹底的なことではなく、むしろ虚偽の探知のための従来技術の方法及びシステムが価値のある改良を認めることを証明する多数のうちの一つである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
前述の目的の少なくとも一部を達成するために、本発明は、脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知方法を提供する。脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知は、真実及び虚偽の被検者間に割り当てられた精神的な作業遂行間を区別する脳における情報処理活動を探知する脳波を利用し、かつ脳に格納された情報の有無を探知する。
【0029】
本発明は、脳波の使用により、虚偽の探知のための従来技術に存在しなかった、臨界認識−負荷作業及び特徴的な分析法を利用することによって虚偽を探知し得る。臨界認識−負荷作業を実行するのに関係している脳波活動の量を計ることは、真実の応答及び虚偽の応答間に重要な違いがあるのを示す。特徴的な分析法は、被検者の臨界認識−負荷作業によって生成される認識活動の類型又はレベル間を区別する脳波又は他の精神生理学的な一部のデータを分析する。
【0030】
本発明の他の目的及び利点は、添付の図面とともに説明される以下の好ましい実施例の詳細な説明から明らかになる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の1つの効果は、被検者に単に質問し、言葉の上の及び視覚的な暗示を評価することから明らかでない被尋問の被検者の脳活動及び付随の精神的なプロセスに対する情報を提供することである。
【0032】
本発明の他の効果は、任意の目的について質問されている被検者の信憑性のレベルに関連する情報を提供することである。
【0033】
本発明の更なる効果は、本発明が、信頼性のために、犯罪容疑者、推定される証人及び被害者に適用され得ることである。
【0034】
本発明の更なる効果は、本発明が、例えば、人物証明調査のための応用にも適用され得ることである。
【0035】
本発明の更なる効果は、本発明が、被検者が信頼できる説明を維持することの難しさの兆侯を示す特定の主題の領域へ尋問者を案内するのに使用され得ることである。
【実施例1】
【0036】
1.器材及び技術:
図1を参照すると、好ましい実施例のシステム100は、パソコン110(例えば、PentiumIV(登録商標)、1GHzのIBMPC)、データ収集板(例えば、Scientific・Solutions・Lab・Master・AD(登録商標)),2つのモニタ120、130、4−チャネルEEGアンプ・システム140(例えば、神経科学)、及びデータ収集と信号処理のためのソフトウェアを備える。脳の電気活動を測るのに用いる電極は、本目的のために発明者によって設計されて造られる特別なヘッドバンド150によって適当な位置に維持される。ソフトウェアは、脳波計及び精神生理学的なデータを集め、該データを分析する。
【0037】
本発明の少なくとも一つの実施例において、モニタ120は、虚偽に対して試験される被検者の前に配置される。モニタ120は、被検者が行う認識−負荷作業に関連する情報及び命令を表示する。
【0038】
虚偽の探知に対する検査の際に、脳の電気活動は、頭部上にある3つの中線の頭皮位置、即ち連結された耳又は連結された乳様突起(耳の後で)に参照される、正面(Fz)、中心(Cz)及び頭頂骨(Pz)から記録される。他の頭皮位置及び他の精神生理学的な測定から測られる追加的な脳信号も同様に使われ得ると理解される。眼球運動によって発生する電気活動は、1つの目より上にある電極によって記録される。脳の電気活動は、増幅され、アナログフィルター処理され(例えば、低域通過30Hz,高域通過0.1Hz)、デジタル化し(例えば、333Hzにおいて)、オンラインで分析し、メモリ装置160に格納される。
【0039】
分析の結果をモニタ130上に表示することに加えて、システムは、また、統計結果、原文の情報の概要及び波形ディスプレイをプリンタ170に印刷し得る。
【0040】
2.脳波を使用する虚偽の探知:脳機能分析システム
A.虚偽の探知のための効果的な脳波基盤の技術に対する必要条件
以前の試しにおいて不足していた虚偽の探知において脳波を使用する成功的な技術に2つの必須の要因がある。
1.臨界認識−負荷作業:脳波測定が行われるときに真実対虚偽に対して個人に必要な認識活動間の相当な、基本的な、重要な違いの結果となる作業、及び
2.特徴的な分析法:真実及び虚偽の被検者のための臨界認識−負荷作業によって生成された2つの異なるスタイル又はレベルの認識活動間を区別する脳波(又は他の精神生理学的なデータ)の分析方法。
これらの2つの必要条件は、本発明によって満たされる。
【0041】
B.質問時の認識活動
本発明において利用される作業を理解するために、質問の際に発生する認識活動を調べることが有益である。
無罪の容疑者がスパイ活動罪に関して自由な形式のフォーマットによって質問される間、彼の意識思考の流れは、次のようになることができる。
「彼がヘルシンキにおける私の休暇についてもう一度質問すれば、私は、叫ぶと思う。私は、彼に私が覚え得る全てのことを話しているが、私は多くの詳細なことを忘れた。おお、いいえ、現在、彼は、ニューヨークへの私の旅行を知っているようだ。私は、彼女が言ったように、私がそこでデートしたタニアという名のそのウェイトレスがドイツじゃなくて実際にロシアの出身であったかを疑う。さて、私は、私がどこで働くかについて彼女に話しさえしなかった。」
有罪の容疑者の意識思考の流れは、次のようになるかもしれない。
「私は、彼がなぜヘルシンキについて尋ね続けるかについて疑う。彼らは、私がボリスに与えた論文を知っているか?彼らは、知っていなければならない。私は、ちょうど再びそれを否定する。おそらく、彼らは知らないだろう。私は、逆監視についてそれほど不注意ではなかった。私が彼を納得させることができない場合は?おそらく、ニューヨークのタニアは、彼らにすべてを話しただろう。私は、彼女を決して信用しなかった。私が私の物語を変えることができて、彼女がそれを言ったが、彼女は何をするか?」
無罪の真実な被検者は、自身が安全に尋問者に打ち明け得る思考の流れを自然に経験する。虚偽の被検者は、自身が安全に尋問者に打ち明け得ない少なくとも一部の思考の流れを自然に経験する。
【0042】
C.第1の必要条件を満たす臨界認識−負荷作業
以下の作業を考慮する。尋問の間、被検者は、尋ねられる質問に答え、かつたとえどんな考えが自身の心に入っても、単に話すことによって意識思考プロセスの流れについて連続的に報告するように命令される。真実の被検者にとって、これは非常に単純で簡単な作業である。彼の思考及び感情は、楽しくてはならないが、どんな考えが自身の心に入ってもその瞬間に単に話すのは、認知的にほぼ平凡な作業である。彼が隠す何も有しないので、これは彼が行う作業である。
【0043】
虚偽の被検者は、同じ作業を実行するように指示されるが、同じ指示は、彼にとってはるかにむずかしくて複雑な作業の結果となる。明らかに、彼は、どんな考えが自身の心に入ったかを単に話すことができない。これは、彼の心に入る考えの一部が隠れようとする情報に対するものだからである。彼は、自身の思考プロセスを連続的にモニタし、何を言い得るし何が有罪とされるかを判断し、それが実際に行われなくてもそれが自身の自然な考えを反映するように思われるほんとうらしい連続的なモノローグを連続的に構成しなければならない。何が自身の心に入っても単に話す真実の被検者の作業と異なって、虚偽の被検者は、相当な精神的な効果を必要とする作業に直面する。認知的に、これは、真実の被検者が直面する作業よりはるかに複雑で難しい。
【0044】
このような指示は、虚偽の被検者より真実の被検者に対して著しく及び基本的に異なる認識活動を要求する作業を生成する必要条件を履行する。
【0045】
D.第2の必要条件を履行する分析法
虚偽の探知において脳波を使用する効果的な技術のための第2の必要条件は、我々が脳波を測定することによってこれらの認識差を評価する現実的な手段を有するということである。前の研究は、この目的を達成する有望な方法を発見した。ダイナミックなシステム分析は、この事については有望なことを示した。さらに、ダイナミックなシステム分析が精神的な作業によって引き出される認識活動における違いの探知を保証することが示された。多面の脳波計の応答分析即ちMERAも、認識活動における違いの探知に有用であると判明された。
【0046】
E.比較データを開発する方法
臨界認識−負荷作業の実行の際に得られる精神生理学的な測定−被検者が虚偽である限り重要な認識負荷となる作業を行う場合−は、他の比較精神生理学的なデータと比較される。
【0047】
理想的には、比較データは、2つの類型、1)高認識−負荷比較データ:真実か虚偽か全ての被検者に対して重要な認識負荷を生成する作業を被検者が行う時に収集されるデータと、2)低認識−負荷比較データ:被検者が重要な認識負荷を経験しないときに収集されるデータとである。
【0048】
認識−負荷作業の際に収集されるデータは、2つの標準と比較され得る。被検者が臨界認識−負荷作業を実行する間に収集されたデータが高認識−負荷作業の際に収集されるデータとより類似していると、これは、被検者の一部に対する虚偽の表示である。臨界認識−負荷データが低認識−負荷データとより類似していると、これは、真実の表示である。
【0049】
理想的には、比較データがテスト・データと同じ主題から起因する。但し、比較データとしての用途に母集団基準を開発することが可能である。比較データは、以下のいずれか、1)彼が認識−負荷作業又は高認識負荷を含む作業を行うように強制されるときに取られる被検者の自身のデータ、2)被検者が高認識負荷を経験しないときの被検者自身のデータ、3)真実の被検者に対する一組の標準、4)虚偽の被検者に対する一組の標準を含み得る。
【0050】
被検者が真実対虚偽であるときの認識負荷作業に対する標準の母集団データは、実験的な主題、又は基本的な事実が知られるか後で発見されるときの分野主題に対するデータを集めることによって開発され得る。
【0051】
被検者の自身の比較データは、全ての主題において各々高認識負荷及び低認識負荷を生成するように設計される2つの異なる作業を割り当てることにより開発され得る。高認識負荷比較データは、被検者が知覚の流れの報告を生成する間に質問に答えるように指示され、虚偽の報告の生成を必要とする一部の制約を有する時に開発され得る(例えば、報告は、彼が米国の外へ決して出たことのない米国の男性ならば、アフリカにおいてはフランスの女性として被検者に言及されなければならない)。他の高認識負荷比較作業は、犯罪に関連されるか又はされない既存のイベントについての疑問に答えると共に、虚構の物語を構成して話すように被検者に指示する。
【0052】
低認識負荷比較データは、被検者が測定装置に接触されるが、いかなる作業も行わないときに、彼/彼女が基本的な事実が知られるか又は調査された状況への関連を有しない項目について真実に話すときに、又は、彼/彼女が調査された状況又は被検者の一部に対して虚偽を要求するかもしれない他の任意の状況と関係がない単純な意識の流れ作業を実行するときに、又は、彼/彼女が音楽を聞くことのような認知的に簡単な他の作業を実行するときに収集され得る。
【0053】
F.脳波の脳機能分析による虚偽の探知:技術の現在の状態
上記の認識作業及び数学的な脳波分析技術は、質問の過程において被検者によって示される真実性又は信憑性のレベルを評価する際に援助し得る情報を提供し得る。この技術の一部は、本願明細書に参照として援用されるファーウェルの以前の特許(米国特許第5,363,858号、米国特許第5,406,956号)によってカバーされた。
【0054】
虚偽の探知において脳波を使用する他の人による前の試みは、現実的な技術として発現されなかった。そして、我々は、この欠点に対して相当な科学的な理由があるということを上記から知った。
【実施例2】
【0055】
虚偽を探知するか又は被検者の真実性又は信憑性のレベルを探知することに関する有用な情報を提供するのに効果的な技術については、2つの要素、即ち1)被検者が虚偽であれば被検者の重要な認識活動を必要とする相当な作業と、2)精神生理学的な測定による認識活動のレベルを評価する手段とがある。
好ましい実施例において、割り当てられた作業は、調査された状況に関する質問の際、自分の自発的な考えを報告することである。認識活動又は効果のレベルを評価する手段は、進行中の脳波計の活動を測定することである。他のいくつかの代案が、作業及び評価方法用に利用できる。
【0056】
A.代替の認識負荷作業
上記した作業は、同じ外部の作業要求に対応して、非正直な被検者が正直な被検者よりはるかに難しくて複雑な認識作業を引き受ける状況を発生させる。他の作業が、この効果を発生させるように採用され得る。
【0057】
嘘をつくのがそれ自体で真実を言うことより必ずしも難しいというわけではない点に注意する。それは、状況に依存する。複雑な嘘をつくことは、単純な真実を言うことより一般にむずかしい。しかし、単純なはい/いいえ質問に正直に答えることは、特に真実を言うのに対して重要な負の結果(例えば、露出及び犯罪に対する処罰)があるときに、1つの単語を話すことより難しいことがある。本発明において、我々は、嘘をつくのが真実を言うことより常にむずかしいという受け入れ難い前提に従わない。我々は、同じ作業指示に対応して、虚偽の個人が真実の個人よりむずかしい認識作業を実行するようにより認識を要する資源を採用すべき状況を作っている。
【0058】
普通、真実を言うより嘘をつくのが認識の立場から、より難しいのではないにもかかわらず、特定の作業指示は、同じ作業指示に対応して、虚偽の個人が真実の個人より認知的に厳しい作業を実行しなければならない状況をつくることができる。正直な個人に比較的単純かつ直接の真実を報告するようにするが、非正直な個人により複雑な方法で考えるように要求する任意の作業指示も、必要条件を満たすことができた。
【0059】
例えば、特定の犯罪について尋ねられている個人は、彼のアリバイについての一連の特定の疑問、誤った応答を展開するために複雑な認識活動を必要とする質問をされ得た。彼は、既存の事実及び自身の陳述間の矛盾に直面し、これらの矛盾に対する新たな説明を創作する難しい認識作業を負うことになり得る。彼は、人の陳述と自身の陳述間、自身の陳述と既存の事実間、又は自身の陳述と自身の以前の陳述間の矛盾に直面し得る。彼は、自身が複数組の相互関係のあるイベント又は数人の相互関係のある活動について何を知っていたかを報告する作業に直面し得る。正直な個人は、自身がイベント及び問題の人々について何を知っていたかを単に述べる単純な作業を有する。虚偽の個人は、前の嘘及び既存の事実との整合性を維持しつつ、ほんとうらしい嘘を展開するより難しくて認知的に厳しい作業を有する。
【0060】
B.比較データを引き出す代替の作業
比較データを引き出すのに用いる作業は、いくつかの類型であり得る。重大な必要条件は、該作業が被検者に対して重大な認識負荷を生じるということである。
【0061】
比較作業は、調査、及び難しい数学的な計算を含む作業のような認識負荷作業に無関係な作業であり得る。
【0062】
他の代案は、基本的な事実が知られているイベントに関してごまかす必要により、虚偽の意識の流れの報告を生成すると思われ得る状況において自身の考えに対する意識の流れの報告を提供するように被検者に要求することである。例えば、1つの犯罪の容疑者は、彼がコミットしたことを知っているが、否定すると思われる他の犯罪について尋ねられることができ、意識の流れの作業が、その質問の間に割り当てられることができた。この代案は、勿論、被検者が嘘をつくと思われ得る公知の主題が存在する限定された状況においてのみ利用できる。
【0063】
C.他の精神生理学的な測定
進行中のEEG活動に加えて又はその代わりに、他の精神生理学的な測定が、被検者の真実性のレベルを評価する手段としての作業によって引き出される認識活動のレベルを評価するように使用され得る。他のいくつかの精神生理学的な測定は、認識活動に関連されると知られている。
【0064】
脳の認識活動は、可視光及びレーザーを含む、頭部の周りの磁場を測ること(EEGで測定される電界と比較されるように)、陽電子放出X線断層撮影(PET)、潜在的に磁気共鳴映像法(MRI)、脳の血流を評価する様々な方法によって評価され得る。
【0065】
電気生理学に従って測られる(心電図、EKG)ような心臓活動は、認識活動に関する情報を提供し得る。潜在的に有用なパラメータには、心拍数、心拍変動性、心臓洞不整脈、呼吸活動の機能としての心拍数の変動、EKG信号の形における変動、EKG信号の成分の相対的及び絶対的な振幅及びタイミングにおける変動がある。
【0066】
電気生理学に従って測定されたような筋肉活動、特に顔及び首の筋肉の活動は、認識活動に光を投じることもできる。
単独で、あるいは、心拍数と関連する呼吸活動は、行われている認識活動のレベルに関連する情報を提供し得る。
【0067】
皮膚電気の活動も、認識によって影響される。これは、また、感情によって非常に影響されるので、単独で行われるときは、信頼性の高い認識活動の測定ができなさそうである。しかし、他の精神生理学的な測定とともに、皮膚電気の活動は、認識活動のより完全な測定に貢献し得る。
【0068】
D.他の代替の実施例
臨界認識負荷作業によって要求される認識負荷を評価し、よって真実及び虚偽の主題に対する認識負荷の違いを評価する代替の方法は、臨界認識負荷作業(及び、臨界認識負荷作業と別途の場合は質問)と同時に行われる第2の作業を割り当てることである。認識資源に対して一次作業(即ち、臨界認識負荷作業)と争う第2の作業が割り当てられるときに、第2の作業に対する精神生理学的な反応又は作業性能は、一次作業の認識負荷の測定を提供し得る。一次作業によってより多くの認識資源が必要であればであるほど、第2の作業に対してはより少ない資源が利用可能である。
【0069】
例えば、臨界認識負荷作業を実行する間、被検者は、コンピュータ・スクリーンによって視覚的に又はヘッドホンによって聴覚的に与えられる刺激を分類して応答することを含む単純な分類作業を割り当てられる。被検者の作業性能応答を測定する1つの方法は、コンピュータへの入力を提供するボタンの押しを必要とすることである。例えば、作業は、高いトーンに応答して左側のボタンを、そして低いトーンに応答して右側のボタンを押すことであり得る。
【0070】
イベント関連の電位のような刺激に対する精神生理学的な反応が測定される。これらの刺激に対する脳の反応の振幅、及び一部の場合の待ち時間は、この第2の作業において利用できる認識資源の測定を提供し得る。例えば、脳の反応は、イベント関連の電位(ERP)及び多面の脳波計の応答(MER)を含む。第2の作業に対する脳の反応は、一次の認識負荷作業の実行から残される認識資源の測定を提供し、よって認識負荷作業によって要求される資源の間接的な測定を提供する。認識負荷作業の難しさが増加する場合、第2の作業に対する脳の反応の振幅は減少する。場合によっては、待ち時間も増加する。
【0071】
一次の認識負荷作業の難しさが増加すると、第2の作業性能、例えば、反応時間及び正確性は、また減少する。
【0072】
このような状況において、虚偽の被検者は、正直な被検者よりむずかしい臨界認識負荷作業を実行している。従って、虚偽の被検者は、臨界認識負荷作業の際、正直な被検者より第2作業の性能及び第2作業の脳反応の低下を大きく経験する。
【0073】
この代替の実施例において、比較認識負荷作業は、好ましい実施例のように採用されることができる。
【0074】
好ましい実施例において、被検者の応答は、多数の単語を使用する口頭の応答である。代替の実施例において、被検者の応答は、一つの単語の応答、はい/いいえの応答、バイナリの応答、又はマウス又はボタンボックスのようなコンピュータ入力装置によって手動で生成される単純な応答である。重要な事項は、被検者が正直な被検者より詐欺師に認知的に要求される特定の認識作業−本質的に嘘をつくだけでなく−を実行すべきことである。上記のように、嘘をつくのは、真実を言うことより必ずしも難しいというわけではなく、一部の状況においてはより容易でもよい。作業が割り当てられることができ、又は、質問又は色々な質問が設計され得るが、これにより、必須の明白な反応が単純な場合であっても、無罪の被検者より虚偽の被検者に認識負荷が大きくかかる。
【0075】
これらの応答を誘発する刺激は、また、刺激に対する応答が当該特定の時間に重要な認識活動を必要とする作業のコンテキストに示される場合に単純な、例えば、コンピュータ・スクリーン上において点滅する単語であり得る。このような設計には、イベント関連の電位(ERP)及び多面の脳波計の反応(MER)のような短期反応の測定に従う長所がある。
【0076】
上記した実施例は、指示に従うのが、同じ指示に対応して、真実の被検者によって実行される認識作業より難しい作業を虚偽の被検者に実行することにする方式で被検者に指示するのを含む。正直な被検者と虚偽の被検者間を区別する場合には、しかし、虚偽の被検者によって実行される作業が正直な被検者によって実行される作業より難しくなければならないこと、両作業が2つの類型の被検者に対して実質的に異ならなければならないことが、実際に必要でさえない。上記のように、従来広範囲に試したように、虚偽が真実を言うこと及び付随する精神生理学的な違いを探すことと異なると単に仮定するのは、虚偽を確実に探知する十分な方法でない。作業指示は、虚偽及び正直な被検者によって各々実行される相違の作業において相当な、予測できる認識差を生成するように設計されなければならない。
【0077】
本質的に嘘をつくことと真実を言うこと間の固有の違いに依存するのは、不適当である。これは、上記のように、嘘をつくことと真実を言うことが一体的な現象でなくて、ユニークな精神生理学的なサインを担持する証拠が存在しないからである。それに対して、異なる作業の異なる精神生理学的な発現を探知する方法と組み合わせた、真実の被検者と対比する虚偽の被検者から特定の異なる認識作業の実行を要求する被検者から情報を引き出す方法は、虚偽の探知の効果的な手段を提供することができる。このような方法は、次の段階、即ち1)応答中の虚偽及び真実の被検者による相当に異なる認識作業の実行を本質的に要求する質問−又は特定行の質問−の過程の際に行われる一組の作業指示を生成する段階と、2)よって引き出される認識作業の精神生理学的な発現を測定する段階と、3)被検者がこれらの特定の作業要求に対応して虚偽の被検者に特有の認識作業を実行するかどうかを決定するために精神生理学的な応答を分析する段階とによって具体化され得る。
【0078】
他の代替の実施例は、要求される相違の認識作業及びこれらの異なる認識作業の異なる精神生理学的な発現に基づいて、異なる類型の嘘を引き出すように設計されている質問の行又は作業を示す段階と、異なる類型の嘘間の違いを探知する段階とを含む。例えば、尋問されてコミットした犯罪について嘘をついている個人の状況が取られる。このような状況の下で、嘘つきは、一般に、イベント、例えば、「あなたは7月23日の夜にどこにいたか?」についての基本的な質問に対応して準備される既存の練習された嘘をつく。
【0079】
このような状況において、詐欺師によるこのような基本的な質問に対応して着手される認識作業は、同じ質問に対応して正直な人によって着手される認識作業と全く同様である。両方のケースにおいて、彼らは、彼らの記憶を捜し、その内容を報告する。正直な人は、質問に係るイベントの自身の記憶を捜して報告し、虚偽の人は、練習された嘘の自身の記憶を捜して報告する。このような認識作業の類似性は、2つの難しさを区別することにする。
【0080】
一方、質問の行が非常に詳細又は複雑になるか、又は目先の中心イシューから分岐する時、結局、被検者が前もって準備されて練習された嘘をそれ以上つかない所に達する。正直な被検者は、答えるために自身の記憶を捜して、記憶の内容を報告する同じ作業を実行し続けることができる。それに対して、虚偽の被検者は、質問に対応して対話するための情報を構成する相違の認識作業を今再分類しなければならない。これは、認識処理の違いに敏感な脳測定を実行し、よって真実対虚偽の被検者によって行われる相違の認識処理を探知する機会を提供する。これは、そのものとして虚偽の被検者を識別する方法を提供する。
【0081】
この場合、該方法は、任意の正直な陳述及び任意の嘘間でなく、記憶の内容に対する報告を含む陳述及び新たな情報の構成を含む陳述間の区別を含む。練習された嘘、即ち個人が前もって計画した(しかし、以前必ずしも言われるというわけではない)嘘は、その地点に対する新しい情報を構成する認識作業を含まない。練習していない嘘は、この認識作業を含む。従って、認識差に敏感な精神生理学的な測定は、この認識過程を含まない陳述から練習していない嘘を区別し得る。正直な被検者でなく、虚偽の被検者のみが練習していない嘘をつくので、これは、そのものとして虚偽の被検者を識別する方法を提供する。
【0082】
関連しない感情の違い:
認識差に加えて、非正直な個人は、この手順の間に正直な個人とは異なる感情を経験する(又は経験しない)かもしれない。これらの感情的な違い及びそれらの生理的な発現は、しかし、この技術によって評価されることでない。同じ精神生理学的なセンサの一部が使われ得るにもかかわらず、ここで探知されて分析された精神生理学的な活動の特定のパターンは、被検者によって経験されている認識負荷の違いを明らかにするように設計されている。これらの違いは、正直な被検者によって実行される作業と異なってより厳しい認識作業を虚偽の被検者に必要とするように特に設計されている作業指示に対応して、被検者の作業実行によってもたらされる。
【0083】
本発明の応用:
本発明は、被検者に単に質問し、言葉の上の及び視覚的な暗示を評価することから明らかでない被尋問の被検者の脳活動及び付随の精神的なプロセスに対する情報を尋問者に提供する。本発明は、任意の目的について質問されている被検者の信憑性のレベルに関連する情報を提供する。本発明は、犯罪容疑者、推定される証人及び被害者に適用され得る。本発明は、例えば、人物証明調査のための応用にも適用され得る。与えられた状況における人の信憑性に関係のある情報を提供することに加えて、本発明は、被検者が信頼できる説明を維持することの難しさの兆侯を示す特定の主題の領域へ尋問者を案内するのに用いることができる。
【0084】
本発明の主な効果の概要:
本発明の好ましい実施例の前述の説明を読んで理解した後、図示する図面とともに、脳機能分析による虚偽の精神生理学的な本探知方法のいくつかの明瞭な効果が得られることはいうまでもない。
【0085】
本発明の1つの効果は、被検者に単に質問し、言葉の上の及び視覚的な暗示を評価することから明らかでない被尋問の被検者の脳活動及び付随の精神的なプロセスに対する情報を提供することである。
【0086】
本発明の他の効果は、任意の目的について質問されている被検者の信憑性のレベルに関連する情報を提供することである。
【0087】
本発明の更なる効果は、本発明が、信頼性のために、犯罪容疑者、推定される証人及び被害者に適用され得ることである。
【0088】
本発明の更なる効果は、本発明が、例えば、人物証明調査のための応用にも適用され得ることである。
【0089】
本発明の更なる効果は、本発明が、被検者が信頼できる説明を維持することの難しさの兆侯を示す特定の主題の領域へ尋問者を案内するのに使用され得ることである。
【0090】
前述したに従って、本発明は、脳機能分析による虚偽の精神生理学的な探知方法を提供する。
【0091】
本発明の記載において、本発明の好ましい実施例及び説明的な効果について言及された。しかし、本発明の当業者及び本開示に精通している者は、本発明の範囲内における追加、削除、変更、置換及び他の変化を認識することができる。
【0092】
他の刊行物:
以下の刊行物の開示は、明細書に参照として援用したものとする。
エル.エー.ファーウェル(1994)、米国特許第5,363,858号、多面の脳波計の反応分析(MERA)のための方法及び装置。
エル.エー.ファーウェル(1995a)、米国特許第5,406,956号、真実の探知のための方法及び装置。
エル.エー.ファーウェル(1995b)、米国特許第5,467,777号、脳波計の情報探知のための方法。
エル.エー.ファーウェル及びエス.エス.スミス(2001)、隠す努力にもかかわらず知識の探知のための脳MERMERテストの使用、Journal・of・Forensic・Sciences、46、1、135−143。
ピ.イ.ラップ、エー.エム.アルバノ、ティ.イ.シュマ、及びエル.エー.ファーウェル(1993)、フィルターによって処理されたノイズは低次元のカオス型アトラクタを模倣し得る、Physical・Review・E、47、4、2289−2297。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明によるシステムのブロック図である。
Claims (12)
- 虚偽の探知方法であって、
被検者が正直でない場合には認知的に厳しく設計される、及び被検者が正直な場合には認知的にそれほど厳しくなく設計される臨界認識−負荷作業に被検者を従事させる段階と、
前記被検者に対して精神生理学的な測定を実行する段階と、
前記臨界認識負荷作業を実行する際に前記被検者によって行われる認識活動のレベルを評価するために前記精神生理学的なデータを分析する段階と、
虚偽の探知手段として認識活動の前記レベルを使用する段階とを含む方法。 - 前記臨界認識負荷作業は、
質問の過程の間、自分の自由意志の思考プロセスについて連続的に口頭で報告する段階と、
口頭で報告する段階は、(a)音声を通じて口述、(b)コンピュータに対してキーボード、(c)コンピュータに対して携帯入力装置、及び(d)手動で作動される音声合成装置のうちの少なくとも1つによって行われ、
前記精神生理学的なデータを分析する段階は、該臨界認識負荷作業の際に得られるデータを、前記臨界認識負荷作業より認知的に厳しい認識作業に従事される同じ被検者からのデータと比較する段階を含み、
前記精神生理学的なデータを分析する段階は、該臨界認識負荷作業の際に得られるデータを、前記臨界認識負荷作業ほど認知的に厳しい認識作業に従事されない同じ被検者からのデータと比較する段階を含み、
前記精神生理学的なデータを分析する段階は、該臨界認識負荷作業の際に得られるデータを、該臨界認識負荷作業より低い被検者に対する認識負荷である作業と、多数の単語の応答を使用して真実が知られている質問に正直に応答する作業とのうちの少なくとも1つに従事される同じ被検者からのデータと比較する段階を含み、
前記精神生理学的なデータを分析する段階は、該臨界認識負荷作業の際に得られるデータを、前記臨界認識負荷作業より認知的に厳しい認識作業に従事される同じ被検者からのデータと比較する段階、及び該臨界認識負荷作業の際に得られるデータを、前記臨界認識負荷作業ほど認知的に厳しい認識作業に従事されない同じ被検者からのデータと比較する段階と、該臨界認識負荷作業の際に得られるデータを、前記臨界認識負荷作業より低い被検者に対する認識負荷を生成する作業に従事される同じ被検者からのデータと比較する段階とのうちの少なくとも1つの段階を含み、
前記臨界認識負荷作業を分析する段階は、被検者の真実性が評価される主題に関する質問に多数単語の口頭応答を使用して反応する段階と、被検者によって予期されない前記質問に応答する段階と、速くて連続的に一連の質問に応答する段階とを含み、
前記臨界認識負荷作業は、被検者の真実性が評価される主題について既存の事実を口頭で説明する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記実行される前記精神生理学的な測定は、
中枢神経系活動の測定と、
脳波検査法(EEG)と、
X線断層撮影を含む精神生理学的な測定の分析と、
磁場の測定と、
陽電子放出X線断層撮影と、
磁気共鳴映像法(MRI)と、
脳の異なる領域の血流を評価する測定と、
中枢神経系測定、及び(a)心臓活動、(b)皮膚電気の活動、(c)呼吸活動の少なくとも一つの活動と、
分析において(a)心臓活動、(b)皮膚電気の活動、(c)呼吸活動の少なくとも一つの活動からのデータと結合される中枢神経系測定からのデータとのうちの1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記実行される前記精神生理学的な測定は、(a)心血管測定、(b)心電図(EKG)、(c)血圧、(d)皮膚電気の活動、(e)呼吸活動、(f)心臓及び呼吸活動並びに2つ間の関係、及び(g)心臓洞不整脈のうちの少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記比較段階は、
意識の流れの報告を生成しつつ質問に応答する段階と、該被検者は、誤報の生成を必要とする制約を与えられ、
既存のイベントについての質問に応答する同時に、虚構の物語を構成して話す段階とのうちの少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記比較段階は、
被検者の陳述及び既存の事実間の矛盾に関して質問に応答する段階と、
関連主題に関連する特定の状況において被検者の特定の活動に関して複雑で広範囲な反応を必要とする質問に応答する段階と、
複雑で相互関係のあるイベントの記述を必要とする質問に応答する段階と、
被検者以外の少なくとも一つの他の人の相互関係のある活動に関して質問に応答する段階と、
少なくとも一つの他の人が関連主題に関して何を話したかに関して質問に応答する段階と、
少なくとも一つの他の人が関連主題に関して何を話したかに関して質問に応答する段階と、被検者が何を話したかと少なくとも一つの他の人が何を話したかとの間に矛盾が存在し、
被検者が質問の過程の際に話す、被検者が前もって知っていないかも知れない関連主題に関連する情報に関して質問に応答する段階と、
陳述及び既存の事実間の相違に関して質問に応答する段階と、
被検者によって作られる陳述及び異なる時間に作られる前記被検者の陳述間の相違に関して質問に応答する段階と、
(a)被検者に前もって知られていない、(b)容易に予測できない主題の順序、(c)年代順でないという順番で示される質問に応答する段階と、
正直でないかも知れない被検者による前の陳述との整合性を維持する段階とのうちの少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。 - 虚偽の探知方法であって、
被検者に質問する段階と、
質問の際に実行される臨界認識負荷作業を割り当てる段階と、
前記臨界認識負荷作業と同時に実行される刺激への反応を含む第2の作業を割り当てる段階と、
(a)第2の作業において現れる刺激に対する精神生理学的な反応、(b)第2作業の実行のうちの少なくとも一つを測定する段階と、
前記測定に基づいて虚偽を探知する段階とを含む手続きと、
被検者に刺激を与える段階と、前記刺激の少なくとも一部は、関連主題に関連し、前記被検者は、その刺激に反応するように要求され、
正直な被検者より虚偽の被検者に認知的に厳しい前記刺激への応答を含む作業の実行を要求する段階と、
前記測定に基づいて虚偽を探知する段階とを含む手続きと、
(a)被検者に質問する段階と、(b)刺激に反応するように被検者に指示する段階とのうちの少なくとも1つを通じて関連主題に関連する情報を有する被検者から応答を得る段階と、
各々虚偽及び真実の被検者によって異なる認識作業の実行を引き出す、(a)反応を得るように特定されたプロセスの際に行われる一組の作業指示、(b)質問の特定のライン、及び(c)一連の一つ以上の刺激のうちの少なくとも1つを生成する段階と、
上記特定された手順によって引き出される前記認識作業の精神生理学的な発現を測定する段階と、
(a)上記の段階において特定された手順によって、虚偽の被検者から引き出される認識作業を被検者が実行するか否か、及び(b)上記の段階において特定された手順によって、真実の被検者から引き出される認識作業を被検者が実行するか否かのうちの少なくとも一つを決定するために前記精神生理学的な反応を分析する段階とを含む手続きとのうちの少なくとも1つの手続きを含む方法。 - 前記精神生理学的な反応は、脳反応を含み、
前記精神生理学的な反応は、イベント関連の電位を含み、
前記精神生理学的な反応は、多面の脳波計の反応を含み、
作業性能は、(a)反応時間、及び(b)精度のうちの少なくとも一つを含み、
前記刺激は、(a)視覚的、及び(b)聴覚的のうちの少なくとも1つに示され、
前記刺激は、コンピュータの制御の下で正確な時間に示され、
前記脳の反応は、(a)イベント関連の電位、(b)多面の脳波計の反応、(c)周波数分析によって探知した周波数領域のパターン、及び(d)ダイナミックなシステム分析によって探知した脳波パターンの変化のうち少なくとも一つを含み、
前記作業は、コンピュータの入力装置を通じて刺激に反応するという条件のうちの少なくとも1つを得ることを特徴とする請求項7に記載の方法。 - (a)前記一組の指示と、
(b)前記ラインの質問と、
(c)前記一連の刺激とのうちの少なくとも1つは、
練習していない嘘に含まれている少なくとも一部の情報を構成する認識作業を含む練習している嘘及び練習していない嘘を虚偽の被検者から引き出すように設計されることを特徴とする請求項7に記載の方法。 - (a)前記一組の指示と、
(b)前記ラインの質問と、
(c)前記一連の刺激とのうちの少なくとも1つは、
(a)複雑さ、(b)範囲、(c)詳細、(d)前記練習していない嘘の少なくとも一部の内容からの分岐、及び(e)尋問の中心主題からの分岐のうち少なくとも1つにおいて累進的に増加するシリーズからなることを特徴とする請求項7に記載の方法。 - 前記精神生理学的な反応は、(a)脳の反応、(b)脳波計の反応、(c)イベント関連の脳の電位、(d)多面の脳波計の反応分析によって探知した多面の脳波計の反応、(e)周波数分析によって探知した周波数パターン、及び(f)ダイナミックなシステム分析によって探知した脳波のパターンのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 前記精神生理学的な反応は、(a)脳の反応、(b)脳波計の反応、(c)イベント関連の脳の電位、(d)多面の脳波計の反応分析によって探知した多面の脳波計の反応、(e)周波数分析によって探知した周波数パターン、及び(f)ダイナミックなシステム分析によって探知した脳波のパターンのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
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