JP2004536325A - 運転停止期間中に加圧水型原子炉の蒸気発生器に加圧水を供給する方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、原子炉の高温運転停止条件と運転停止時における原子炉の冷却回路を始動させる条件との間で原子炉の一次側回路(2)を冷却する水の温度及び圧力を変動させる段階において二次給水を蒸気発生器(1)に提供する復水器インジェクタ(20)を少なくとも用いる方法に関する。復水器インジェクタ(20)には、第1の入口のところで蒸気発生器(1)の上方部分から引き出された水蒸気が供給されると共に第2の入口のところで貯蔵タンク(10)から引き出された給水が供給される。高温の加圧給水は、復水器インジェクタ(20)の出口を通って蒸気発生器(1)に供給される。蒸気発生器への供給は、貯蔵タンク(10)内の給水を引き出し、給水を蒸気発生器の二次側部分(3)に注入する補助ポンプを使用しないで行われる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧水型原子炉内の温度及び圧力を原子炉の高温運転停止条件とRRAシステムと呼ばれる原子炉残留熱冷却系を始動させることができる条件との間で変動させる段階中、加圧水型原子炉の蒸気発生器に二次給水を供給する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
加圧水型原子炉は、原子炉冷却系を有し、この冷却系内において、原子炉の炉心を冷却する冷却材が流れ、かかる原子炉冷却系内には少なくとも1つの蒸気発生器が配置され、この蒸気発生器は、原子炉の冷却材、即ち原子炉冷却材と給水又は二次給水との間の熱交換を可能にし、この二次給水は、原子炉冷却材との熱交換により蒸気発生器内で加熱されて蒸発する。
原子炉の稼動時、給水は、貯蔵タンクから引き出されて蒸気発生器の二次側部分内へ導入される。
【0003】
原子炉の運転中、蒸気発生器の二次側部分内へ導入された給水は、加熱されて蒸発し、蒸気は、蒸気発生器の上方部分内に回収されて乾燥させられ、次に、原子炉と関連したタービンに送られる。
【0004】
次に、タービンを作動させるために用いられた蒸気は、復水器内に回収され、復水器内で生じた水は、再加熱されて給水貯蔵タンク内に送り戻され、蒸気発生器への供給のためにこの給水貯蔵タンクから引き出される。
蒸気発生器の給水は、ポンプによって貯蔵タンクから引き出され、蒸気発生器の二次側部分内へ注入されて戻される前に再加熱されて加圧される。
【0005】
原子炉の或る期間にわたる運転後、原子炉の炉心の燃料交換作業を実施することが必要であり、その間、燃料集合体の位置が炉心内で変えられ、燃焼度が原子炉の運転条件によって設定された限度に達した幾つかの使用済み集合体が交換される。
原子炉の炉心の燃料交換のためには、原子炉を完全に運転停止し、原子炉冷却系を減圧すると共に原子炉容器が入り込んでいるピットから原子炉容器内部の原子炉炉心に接近するために原子炉容器ヘッドを開くことができる温度まで冷却することが必要である。
【0006】
原子炉を運転停止して原子炉容器の内部に接近できるようにする温度まで冷却するためには(この原子炉の運転停止は、低温運転停止(cool shutdown)と呼ばれている)、先ず最初に、制御棒全てを原子炉の炉心内へ下降させることにより原子炉を運転停止させる。その目的は、原子炉の高温運転停止(hot shutdown)を特徴づける条件を得ることにある。
原子炉の高温運転停止により、原子炉冷却系内の温度が運転中の原子炉の特徴を示す温度(300℃〜320℃)から高温運転停止を特徴づける一様な温度(約296℃)に下がることができ、原子炉冷却中の圧力は、一定値(約155バール)に保たれ、炉心の出力又は原子炉の残留出力はこの場合、公称出力の2%未満である。蒸気発生器の二次側部分内の温度は、約290℃の値から原子炉冷却系との平衡温度(296℃)になり、圧力は、実質的に一定のままであって83バールに等しい。
【0007】
原子炉の低温運転停止を行うには原子炉残留熱冷却系又はRRAシステムと呼ばれる冷却系が用いられる。
原子炉冷却システム中の圧力及び温度が高温運転停止の温度レベル及び圧力レベルよりも実質的に低いレベルに達したときにのみRRAシステムを稼動させることができる。一般に、RRAシステムは、原子炉冷却系が少なくとも180℃まで冷却された後稼動させることができるに過ぎず、原子炉冷却系中の圧力は、少なくとも30バールまで減少している。RRAシステムの始動条件下では、二次冷却系は、原子炉冷却系と温度平衡状態(180℃)にあり、圧力は約10バール以下である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
高温運転停止の温度及び圧力条件をRRAシステムを始動させることができる条件に移行させるためには、ASGシステムと呼ばれている蒸気発生器補助給水系が従来のやり方で用いられる。給水は、ASGシステムの貯蔵タンクから引き出され、蒸気発生器のノズルに連結された通常の給水管を介して蒸気発生器内へ注入される。ASGシステムからの水は、低温(7℃〜50℃)状態にあり、タップを用いて蒸気発生器の給水管内へ水を注入すると熱衝撃が生じ、この熱衝撃により蒸気発生器の注入ライン及びノズルの熱疲労が繰り返し生じる場合がある。
【0009】
このようになるのは、ASGシステムからの水が始動制御の連続したジェットによって蒸気発生器の注入ライン内へ導入されるからである。ASGシステムを用いることは一般に、蒸気発生器内に注入される低温水の単位ジェットの数と最大許容注入回数の比に等しい摩耗係数によって特徴づけられる。摩耗係数は、できるだけ小さいことが必要であり、これはASGシステムの利用を制限する。
【0010】
ASGシステムは又、原子炉の再始動中、蒸気発生器中のレベルを実質的に一定に保つのに必要な二次給水の注入を行うためにRRAシステムを稼動させる条件から高温運転停止を特徴づける条件まで用いられる。
低温の水の注入により生じる蒸気発生器ノズルの注入ラインの熱疲労に加え、ASGシステムを用いた場合、原子炉の通常の運転と関連して、原子炉の非常用システムが稼動されるという欠点がある。
【0011】
したがって、本発明の目的は、炉心を冷却する原子炉冷却材の温度及び圧力を原子炉の高温運転停止条件と運転停止状態の原子炉を冷却するシステムを稼動させることができる条件との間で変動させる段階中、原子炉冷却材が熱接触により蒸気発生器内で給水を加熱しながら流れる原子炉冷却系を有する加圧水型原子炉の少なくとも1つの蒸気発生器に二次給水を供給する方法を提供し、この方法により、蒸気発生器に供給し、蒸気発生器に供給する手段、蒸気発生器に供給する信頼性を向上させる手段及びこの供給に用いられる手段の大きさと共に建造費、据付け費及び保守費を減少させることができる。
【0012】
この目的に鑑みて、蒸気発生器への供給は、少なくとも1つのインジェクタ型復水器を用いて行われ、このインジェクタ型復水器の少なくとも1つの第1の入口には蒸気が供給され、その第2の入口には蒸気発生器の給水が供給され、蒸気発生器の給水は、圧力下において高温状態でインジェクタ型復水器の出口から蒸気発生器に供給される。
本発明は又、本発明の方法を実施することができる供給装置に関する。
本発明の内容が一層よく理解されるようにするために、本発明の方法及び原子炉システムと関連していて、この方法を実施するための手段の具体例を、添付の図面を参照して以下に例示として説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1Aは、加圧水型原子炉の蒸気発生器1を示しており、この蒸気発生器の一次側部分2は、熱交換管束2a及びチャネルヘッド2bを有している。
チャネルヘッド2bは、加圧された冷却材が容器内部に設けられた原子炉炉心と接触して流れることができるようにする原子炉の原子炉冷却系の管に各々連結された2つの区画室を有している。
蒸気発生器の二次側部分3は、チャネルヘッド2bの上方に且つ熱交換管束2aの周りで蒸気発生器の外部エンベロープの内部に配置されていて、蒸気発生器のエンベロープ内へ導入された二次給水を熱交換管の束2aの熱交換管と接触時に加熱して蒸発することができるようにし、これら熱交換管内では、原子炉の原子炉冷却材が流れている。
蒸気は、蒸気発生器1のエンベロープの上方部分1a内に回収され、蒸気管5によって蒸気発生器のタービン4に送られる。
【0014】
蒸気発生器の二次給水は、実質的に束2aの上方部分内に位置したレベルでタップ18により束2aを包囲した環状空間内で蒸気発生器1のエンベロープ内に導入される。
二次給水は、蒸気発生器の通常給水システム6(AREシステムと呼ばれている)によって蒸気発生器内に導入される。
蒸気発生器の二次側部分3内のARE給水システムは、互いに並列に配置された管を有し、これら管にはモータ作動式弁及び制御弁が取り付けられている。
【0015】
AREシステムは、管7、高圧加熱システム8(AHPシステム)及び並列に配置された2つのタービン駆動給水ポンプ9により蒸気発生器給水タンク10に連結されており、この蒸気発生器給水タンク内では、給水のレベルが調整される。
これら組をなす給水ポンプ9は特に、2つの通常蒸気発生器用タービン駆動給水ポンプ及びAPDポンプと呼ばれている補助蒸気発生器用給水ポンプから成るのがよく、このAPDポンプは、原子炉の高温運転停止と低温運転停止のための冷却系(RRA)の始動との間の中間段階で用いられる。
【0016】
タービン4の出口のところで回収され又はバイパス弁13により蒸気管5から直接引き出された蒸気は、復水器12に送られ、この復水器12は、蒸気を凝縮させるよう冷却されている。回収された水は、抽出ポンプ15(CEXポンプ)及び低圧給水ヒータシステム(ABP)が配置された管14を介して給水貯蔵タンク10に送り戻される。
また、蒸気管5から又はタービン4の入口のところで引き出された蒸気のうち何割かが給水の再加熱及びガス抜きのために貯蔵タンク10の内部に送られる場合がある。
【0017】
循環ポンプ16aを含む給水再循環システム16により、タンク10の給水を閉鎖系内で循環させることができる。
二次給水を加熱し、供給し、そして貯蔵タンク10から引き出す種々の手段は、タンク10内の水が高温運転停止中、130℃未満の温度且つ約2.5バールの圧力状態になるよう調整される。タンク10は、水を蒸気発生器内に注入する手段の実質的に上方に位置したレベル(20mの高さの変化がある)に配置されており、したがって、給水が実質的に2.5バールよりも高い圧力(例えば、6バール)で供給されるようになっている。
【0018】
制御棒を原子炉の炉心内の最大挿入位置に下降させることにより起こる原子炉の運転停止、例えばプログラムされた運転停止後、原子炉冷却系を冷却して減圧しなければならない。
原子炉冷却系内、特に蒸気発生器の一次側部分2a〜2b内の温度及び圧力を、高温運転停止条件から原子炉残留熱冷却系(RRA)を稼動させることができる条件(蒸気発生器では、約180℃の温度、約10バールの圧力)に変化させるためには、APDシステムのポンプ17を用いて蒸気発生器の二次側部分に所望の温度、圧力及び流量の給水を供給することが可能である。
【0019】
原子炉冷却系を冷却するために、蒸気発生器には熱を原子炉冷却系から除くための二次水の多量の流れが与えられる。給水流量は、APDシステムのモータ作動式弁17′及びAREシステムの弁6を調節することにより低流量に調整される。
原子炉冷却系及び蒸気発生器がRRAシステムの運転条件から例えば原子炉を再び始動させる前の高温運転停止条件になるようにするためには、原子炉冷却系のポンプを用いて冷却材を原子炉冷却系中で循環させ、この循環により原子炉冷却材の加熱及び熱の放出が生じ、蒸気発生器の二次側部分には低流量の二次給水が供給され、したがって原子炉冷却系の温度が高温停止条件まで上がることができるようになる。蒸気発生器には、APDポンプ17により、蒸気発生器内のレベルを維持するためにモータ作動弁17′により制御可能な低流量で原子炉冷却材が供給される。
【0020】
APDシステムを有する従来技術で用いられている装置には種々の欠点がある。
APDシステムは、高温運転停止条件下で原子炉の蒸気発生器に給水できなければならない少なくとも1つのモータ駆動ポンプを有し、この場合、蒸気発生器の二次側部分は、温度が約296℃、圧力が約83バールの水を収容している。給水タンク10から引き出されて蒸気発生器のノズル内へ注入される水は、せいぜい130℃に等しい温度状態にあり、かかる水は、1300MWe4ループタイプの原子炉の場合、約260m3/hの最大流量で注入されなければならない。
【0021】
このようにするためには、駆動電動機への供給電圧が6600ボルトであるAPDモータ駆動ポンプが用いられる。流量は、モータ駆動ポンプ17の下流側に設けられた制御弁17′によって調整される。AREシステムの弁も又、僅かな流量を調整するために用いられる。
【0022】
APDポンプは、軸受及び密封内張りを必要とする幾つかのステージで回転する部品を有している。ポンプの作動上の信頼性は、これら軸受及び内張りが使用中劣化する恐れがあるので低くなる場合がある。加うるに、APDシステムのポンプのコスト及び大きさも相当大きい場合がある。
【0023】
さらに、蒸気発生器のノズル内に注入される二次給水は、エネルギ損失を考慮して約110℃の温度状態にあり、この温度は、蒸気発生器の二次側部分内の温度よりも実質的に低い。この結果として、蒸気発生器のノズル及び蒸気発生器の温度に近い温度状態にある関連のタップの熱疲労が生じる場合がある。
【0024】
本発明の方法は、図1Bに示すように蒸気発生器給水系に設けられた少なくとも1つのインジェクタ型復水器20を利用するが、その目的は、給水を原子炉の蒸気発生器内に注入して原子炉冷却系中の高温運転停止温度及び圧力条件がRRAシステムを稼動させることができる条件まで低下できるようにすることにある。
【0025】
インジェクタ型復水器は、ポンプとは異なり回転可動部品を含まない受動式熱圧縮装置である。少なくとも1つの第1の入口によりインジェクタ型復水器に注入される蒸気の流れにより水を吸い上げることができ、かの水は、第2の入口によってインジェクタ型復水器内に導入され、蒸気と混合される。インジェクタ型復水器の出口のところでは、流れは完全に液体である。
【0026】
インジェクタ型復水器は、ラバル(先細−末広がり)ノズルの形をしている。蒸気は、ノズルのネックから超音速になる速度でインジェクタ型復水器内を流れる。蒸気のエンタルピーの一部は、運動エネルギに変換され、それにより水を駆動することができる。蒸気は、その運動エネルギを水に伝えた際、ノズルネックの下流側の凝縮波により凝縮する。ディフューザ内の水と蒸気の混合物の圧力は、蒸気の入口圧力及び水の入口圧力よりも高い場合がある。
【0027】
インジェクタ型復水器は、作動方式が体積型のものであり、かかる体積型の復水器により、液体、例えば水を、冷却圧力が何であれ最大圧力値まで一定流量で排出することができる。
少なくとも1つのインジェクタ型復水器20を用いて図1に示すように加圧水型原子炉の少なくとも1つの蒸気発生器1に給水する場合、インジェクタ型復水器20に少なくとも1つの第1の入口により、停止弁21が設けられた引出し管に連結されている蒸気管5を介して蒸気発生器から蒸気が供給される。水が貯蔵タンク10内に吸い込まれ、第2の入口によりインジェクタ型復水器20内へ導入される。
【0028】
インジェクタ型復水器20の出口は、逆止弁23aが設けられている管23により、蒸気発生器に二次給水を供給する管7に連結されている。
好ましくは、本発明の実施のため、図2に示すように2つのステージを備えた少なくとも1つのインジェクタ型復水器が用いられる。
インジェクタ型復水器20の2つのステージ20a,20bは事実上互いに同一であり、ステージのうち1つだけ(例えば、上方ステージ20a)を詳細に説明する。
【0029】
ラバルノズルの形態に作られたインジェクタ型復水器のステージ20aは、2つの蒸気入口(又は、第1の入口)24a,24′a及び水入口(又は、第2の入口)25を有している。蒸気入口は、軸方向に、即ち、インジェクタ型復水器内の流体の流れ方向でインジェクタ型復水器の2つの連続した領域内で側方に配置されている。水入口25aは、装置の軸方向にいずれの方向においても動くことができるよう取り付けられた注入ノズル25と連通しており、この注入ノズルを遠隔制御アクチュエータ27によりインジェクタ型復水器のネックに対し水注入箇所の位置を調整するよう変位させることができる。水注入管25には、例えば再循環システム16のところで水入口25aにより貯蔵タンク10から水が供給される。
【0030】
インジェクタ型復水器の第2ステージ20bは、2つの側方蒸気入口24b,24′b及び第1のステージ20aの出口と連通した管から成る中央水入口(第2の入口)を有している。
出口のところでは、第1ステージは、水を中間圧力及び中間温度で供給し、第2ステージは、これらのパラメータをインジェクタ型復水器について必要な条件に合わせて調整するのに用いられる。インジェクタ型復水器20の種々の蒸気入口内に導入される蒸気の圧力及び流量は、蒸気入口の各々と関連して設けられた制御弁及び校正済みオリフィスによって調整される。
【0031】
本発明の方法を実施するのに、蒸気管5を介して少なくとも1つの蒸気発生器1の上方部分1aから蒸気が供給されるインジェクタ型復水器20を用いるのがよい。
高温運転停止の場合、この蒸気は、286℃の温度且つ83バールの圧力状態にある。
再循環系統16からの蒸気発生器の二次給水は、インジェクタ型復水器の上方ステージ20aの第2の入口25aに供給される。これは、タンク10の再循環システム16からの水と混合される高温高圧の蒸気によって駆動され、インジェクタ型復水器20の出口26のところでは、タンク10内の水の温度よりも実質的に高い温度状態の蒸気によって駆動される水が回収されるようになる。この温度は例えば、160℃〜180℃であるのがよい。
【0032】
インジェクタ型復水器20は単独で、給水を加熱し、加圧し、そして蒸気発生器の二次側部分内へ注入する。蒸気発生器の入口ノズル18内に導入される水は、APDシステム(又は、更に有力な理由によりASGシステム)のポンプ17を有する従来技術の装置により注入中の水の温度よりも高い温度状態にある。
このようにして、蒸気発生器の二次側部分の入口ノズル18の熱疲労部分及び蒸気発生器の熱交換管束及び内部構成部品を包囲するシェルに加わる熱応力が減少する。蒸気発生器には、インジェクタ型復水器により受動的に、即ち、ポンプを駆動するモータの電源を必要としないで給水が行われる。
【0033】
ノズル26を通って流れる水は、蒸気によって駆動され、この蒸気は、加熱されている間に凝縮してインジェクタ型復水器の出口20cのところで蒸気の動的効果により駆動され、水及びインジェクタ型復水器内の蒸気の入口圧力よりも高い温度になる水の蒸気が回収されるようになる。出口水温度は、インジェクタ型復水器の入口水温度よりも高い。
インジェクタ型復水器は、インジェクタ型復水器管のネック25の下流側に位置したガス抜き開口部を更に有し、このガス抜き開口部は、隔離弁を介してインジェクタ型復水器のガス抜き管に連結されるのがよく、かかるガス抜き開口部は、始動時に装置のプライミング(priming )のために用いられる。
【0034】
本発明を実施するため、中央の水の流れが周辺の水の蒸気の流れによって駆動される図2に示すような数個のステージを有するインジェクタ型復水器又は例えば環状水ダクト及び中央蒸気注入管を有する別のタイプのインジェクタ型復水器を用いることが可能である。
図3は、図2に示すような形態で作ることができる3つのインジェクタ型復水器20,20′,20″を示しており、これらインジェクタ型復水器は、原子炉冷却系を高温運転停止条件とRRAシステムを稼動状態にする条件との間で冷却するため及び原子炉冷却系をRRAシステムを稼動しないようにする条件から高温運転停止の温度及び圧力条件まで再加熱する際、二次給水を構成するために用いられる。
【0035】
以下に説明するように、原子炉を高温運転停止条件とRRAシステムを稼動状態にする条件との間で冷却し又は加熱するため、幾つかのインジェクタ型復水器、例えば、30m3/hの給水流量を生じさせることができるインジェクタ型復水器20、各々が約120m3/hの水流量を生じさせるための2つのインジェクタ型復水器20′,20″を用いることができる。
その結果、インジェクタ型復水器の作動順序及びインジェクタの調節状態が所与の場合、加圧水型原子炉の蒸気発生器に約260m3/hから25m3/hになることが可能な流量を供給できる。
【0036】
3つのインジェクタ型復水器20,20′,20″は、互いに並列に配置されていて、それぞれ隔離弁21,21′,21″により、タービンの上流側且つ蒸気バイバス13の上流側でそれ自体蒸気管5に連結されている蒸気供給ライン29に連結されている。
3つのインジェクタ型復水器20,20′,20″に共通の供給ライン29内への蒸気の導入を制御できる弁29aがライン29に設けられている。
【0037】
インジェクタ型復水器20,20′,20″を稼動させると、弁21,21′,21″により蒸気をそれぞれインジェクタ型復水器20,20′,20″の第1の入口に導入することができる。
インジェクタ型復水器には又、これらの第1の入口のところで図1に示すライン30の枝管によりタンク10の再循環系16からの給水が供給され、これら枝管の各々には、隔離弁30a,30′a,30″a及び逆止弁30b,30′b又は30″bが配置されており、かかる隔離弁及び逆止弁は、インジェクタ型復水器20,20′,20″の第2の入口の各々に連結されている。
【0038】
このようにすると、停止弁、例えば、停止弁21,21′,21″及び給水を供給する枝管の停止弁30aの制御により1以上のインジェクタ型復水器を稼動させることができ、これらインジェクタ型復水器の出力は、インジェクタ型復水器の出口を蒸気発生器1への供給のためのライン7又はより一般的に、原子炉冷却系ループの幾つかの蒸気発生器のための供給ラインに連結する管23に連結されている。
例えば、図3に示すように、2つのステージを有する3つ全ての蒸気インジェクタ20,20′,20″を用いると、原子炉冷却系が4つのループから成る原子炉の場合、各々が蒸気発生器のノズルに連結された4つの供給ライン7a,7b,7c,7dにより4つの蒸気発生器に供給することができる。
【0039】
これと同様に、インジェクタ型復水器の第1の入口に供給される蒸気を1以上の蒸気発生器から引き出すことができる。
蒸気管5によって蒸気発生器の上方部分から引き出された蒸気が供給される1以上のインジェクタ型復水器を稼動させることにより、蒸気発生器の給水流量を例えば25m3/hから260m3/hにわたる非常に広い範囲内で調整することができる。
【0040】
加圧水型原子炉の形式及び出力に応じると共に実行されるべき冷却及び加熱機能に応じて本発明の方法を実施するため、蒸気発生器の各々につき1以上のインジェクタ型復水器を用いることができる。幾つかのインジェクタ型復水器を用いることが必要な場合、これらインジェクタ型復水器は、互いに並列に配置され、したがってこれらインジェクタ型復水器を互いに別々に稼動させることができるようにすると共にこれらインジェクタ型復水器は一般に、特に供給される給水の流量に関し互いに異なる特性を有するようにするのがよい。
【0041】
以下に説明するように、これらインジェクタ型復水器及びこれらの作動手段に代えて、従来技術に相当する図1Aに示すように蒸気発生器に給水貯蔵タンク10から供給するポンプ、例えばポンプ17を有するAPDシステムを用いてもよい。本発明に相当する図1Bは、従来技術の装置と本発明の装置を比較説明することができるように、本発明の方法を実施することができるインジェクタ型復水器20及び原子炉システムを示している。
【0042】
インジェクタ型復水器、例えば、インジェクタ型復水器20,20′又は20″が蒸気発生器への供給を行うために用いられる場合、APD供給ポンプは設けられず、これに代えてインジェクタ型復水器が用いられる。
従来通り、図1Bに示すように、蒸気発生器1は、ガス抜きシステム31を有し、このガス抜きシステムは、以下に説明するように本発明の方法を実施する1又は複数のインジェクタ型復水器の幾つかの使用段階で用いられる。
【0043】
図1に示す蒸気発生器の蒸気システムは、従来通り、復水器への蒸気バイパス13に加えて、大気への蒸気バイパス13′を有している。
1又は複数のインジェクタ型復水器に課される圧縮率、即ち、インジェクタ型復水器出口のところの水圧力とインジェクタ型復水器の第1の入口に供給される蒸気圧力の比は小さく、この圧縮率は、注入ライン中の圧力降下を考慮して実質的に1に等しい。このようにする理由は、給水を蒸気発生器の上方部分内の蒸気圧力に実質的に等しい圧力で蒸気発生器の二次側部分3内へ注入しなければならないからであり、蒸気と給水は実質的に圧力平衡状態にある。
【0044】
上述したように、インジェクタ型復水器は、出口のところの注入圧力がインジェクタ型復水器の流量に影響を及ぼさないよう作動方式が体積型のものである。
図4では、高温運転停止時における加圧水圧型原子炉の少なくとも1つの蒸気発生器の一次側部分を有する原子炉冷却系中の温度(及びかくして圧力)の変化が、高温運転停止とRRAシステムを稼動状態にする条件との間の冷却中及びRRAシステムの作動条件と高温運転停止条件との間における原子炉冷却系の加熱中において温度と時間のグラフ図の形態で示されている。
【0045】
原子炉の原子炉冷却系中の温度変動を表す曲線32は、約296℃の温度における高温運転停止に相当するステージ32aを含む。この場合、原子炉冷却系中の圧力は、ほぼ83バールである。曲線の部分32aによって表される高温運転停止に続き、曲線32の部分32bによって示されるように高温運転停止条件と運転停止状態の原子炉のRRA冷却系を稼動状態にする条件との間において28℃/hの代表的な熱勾配で冷却させることができる。
【0046】
RRAシステムを稼動状態にする条件まで冷却した後においては、原子炉冷却中の温度は、ほぼ180℃である。
曲線の部分32cで示されるように運転停止状態の原子炉の冷却を開始させることができる条件を維持すること又はRRAシステムを稼動状態にすることが可能であり、この場合、原子炉冷却系中の温度は、領域33では変化している。
【0047】
RRAシステムを稼動状態にする条件から始まって、原子炉冷却系を曲線32の部分32dによって示されるように高温運転停止条件まで加熱することが可能である。
本発明の方法及び装置を用いて曲線32bによって示されるように冷却を行ったり、原子炉冷却系を曲線32dによって示されるように原子炉冷却系の再加熱を行ったり、場合によっては曲線の部分32a,32cによって示されるように冷却系の高温運転停止条件又は始動条件の維持を行う手法につき以下に説明する。
【0048】
加圧水型原子炉の通常の運転中、従来技術のポンプを備えたAPDシステムに取って代わっていて、1以上のインジェクタ型復水器20、例えば上述したような3つのインジェクタ型復水器20,20′,20″を有する本発明のAPDシステムは、運転停止状態に保たれる。インジェクタ型復水器には蒸気又は水は供給されず、かかるインジェクタ型復水器は、停止弁の閉鎖により原子炉システムから隔離される。
【0049】
図4の曲線の部分32aによって示されるように高温運転停止を維持するため又は図4の曲線の部分32bによって示されるように冷却を維持するために制御棒を下降させることによって原子炉の運転停止を行った後、インジェクタ型復水器を有する本発明のシステムを稼動状態にする。
【0050】
これを行うため、弁、例えば弁30aを開き、インジェクタ型復水器又は1又は複数のインジェクタ型復水器に給水を供給することが可能であり、弁は、稼動されるインジェクタ型復水器の枝管に設けられている。
弁、例えば弁29a,21,21′,21″も開き、それによりインジェクタ型復水器、例えばインジェクタ型複式20,20′,20″の第1の入口に蒸気発生器の上方部分に連結されているライン5から蒸気を供給することができる。
【0051】
必要に応じて、以下に説明するように1以上のインジェクタ型復水器を稼動させ、蒸気及び水流量を調節して蒸気発生器に所望の流量で加圧給水を供給する。
インジェクタ型復水器によって得られる水流量を細かく調整する手段は、インジェクタ型復水器に連結された管に設けられた制御弁及びインジェクタ型復水器中の蒸気注入ノズルのネック断面を調整できる水注入ノズルの位置を制御する電気制御装置27から成る。このようにすると、給水蒸気流量を制御することができる。
【0052】
調整手段は、上記ラインに設けられていて、インジェクタ型復水器の出口に連結されたライン22の延長部中で給水をタンク10に戻す弁22aを更に有している。弁22aにより、インジェクタ型復水器によって供給された流量の一部をタンク10内へ送り込み、したがって連結管23により蒸気発生器の供給ライン7に供給された流量を制御することができる。
【0053】
インジェクタ型復水器を稼動させると、インジェクタ型復水器のプライミングを行うためにインジェクタ型復水器の水管のネックのところでガス抜きオリフィスに連結されたガス抜き管に設けられている弁を開く。
原子炉のプラグラムされた運転停止に続き、高温運転停止を維持するため又はRRAシステムを稼動させる条件まで冷却させるためには、蒸気発生器に高い水流量を供給することが必要である。というのは、この場合、水消費量が最大だからである。蒸気発生器のガス抜きシステムは、これら期間中稼動状態にあるのがよい。
【0054】
次に、本発明のシステムの最大供給容量を用いる。上述した3つのインジェクタ型復水器を有する供給システムの場合、これら3つのインジェクタ型復水器を稼動させて蒸気発生器に83バール以下の圧力で約260m3/hの水流量を供給する。
インジェクタ型復水器の作動方式は体積型のものなので、二次系の圧力に従って調整を行う必要はない。
【0055】
296℃の蒸気及び供給タンクから130℃の水が供給されたインジェクタ型復水器は次に、給水を160℃〜180℃の温度で蒸気発生器に供給する。かくして、蒸気発生器1の二次側部分の供給タップの熱疲労及び蒸気発生器の内部構成部品及びシェルの応力が制限される。
【0056】
原子炉冷却系からの熱は、1又は複数の蒸気発生器の二次冷却系の多量の水を蒸発させることによって除去され、したがって原子炉冷却系の温度が図4の曲線の部分32bによって示されるように低くなる。
冷却中、インジェクタ型復水器の流量を制御して蒸気発生器内のレベルを維持する。蒸気流量を、到達するのが必要な温度勾配に応じて調整する。
【0057】
特に、冷却中、全てではないインジェクタ型復水器が稼動状態に維持されるが、或る時間が経つと、蒸気発生器の給水が所要流量であっても、最早全てのインジェクタ型復水器を稼動状態にするのは最早妥当ではない。例えば、冷却の終わりに、運転停止状態の原子炉の冷却系を稼動させる前では、給水の所要流量は、90m3/h以下であり、したがって最大流量が120m3/hで単一のインジェクタ型復水器のみを稼動状態に維持する。
【0058】
原子炉冷却系を冷却する段階中、高温運転停止後、蒸気バイパス13又はシステム13′を稼動させ、蒸気は、復水器に送り戻され、この復水器は、これを給水タンク10に供給する。復水器への水は、図1に符号34で示す復水器給水システムによって得られる。
復水器からの水は、CEXポンプと呼ばれているポンプ15によって蒸気発生器に供給するためにタンク10に送られる。
【0059】
例えば低温運転停止のために冷却系を稼動させる条件から原子炉を始動させ、図4の曲線の部分32dによって示されるように原子炉冷却系の温度を高温運転停止に関連した条件まで上昇させるため、単一の低流量インジェクタ型復水器を稼動させるが、その唯一の機能は、水消費の場合、蒸気発生器の二次側部分内のレベル及び例えば上述の場合、最大流量が30m3/hのインジェクタ型復水器内のレベルを維持することにある。このようにする理由は、原子炉冷却系が僅かな残留熱を持っている場合があり、原子炉冷却系が一次ポンプにより原子炉冷却中を高速で循環するようになった原子炉冷却材から放出される熱により再加熱されるからである。
【0060】
タンク10内に入っている水は、蒸気が供給される脱ガス装置によって前もってガス抜きされる。タンク10内に作られる水は、ポンプ15を用いて復水器12から作られる。タンク10の温度は、特に蒸気発生器の上方部分に連結された管5からの蒸気注入により又は補助電気ヒータ(SVA)により得られる蒸気によって維持できる。
【0061】
原子炉冷却系の温度は上昇する。というのは、原子炉冷却材によって放出される熱が低流量の二次給水によって完全には除去されないからであるからである。
タンク10は、上述したように蒸気によって所定圧力に維持される。
インジェクタ型復水器を用いる本発明のシステムは、原子炉のタービン室内に据え付けられる。このシステムには、そのサイズ及びその機能に鑑みて、特に安全性及び冗長性に関する条件は課されない。
【0062】
給水の圧力はできる限り高くなければならないので、貯蔵タンク10は、上方部分内に据え付けられ、インジェクタ型復水器は、原子炉のタービン室の下方部分内に据え付けられる。貯蔵タンクとインジェクタ型復水器との間の高さの変化は例えば、20mである。
【0063】
従来技術のAPDポンプをインジェクタ型復水器で置き換えて得られる本発明の方法及び装置の利点は次の通りである。
ポンプと比較してインジェクタ型復水器の信頼性は高い。というのは、これらインジェクタ型復水器は、可動部品、特に軸受及び密封体の使用を必要とする回転部品を備えていないからである。
従来型APDシステムのポンプと比較してインジェクタ型復水器の据付け費及び保守費は安い。
【0064】
本発明のAPDシステムの据付けは容易である。というのは、インジェクタ型復水器が小形だからである(代表的には、一つの装置について長さ2m、直径250mmである)。
蒸気発生器の供給タップの熱疲労の恐れが低い。というのは、注入される水の温度は、ポンプを有するAPDシステムを用いた場合よりも高いからである(例えば、後者の場合の110℃に対して160℃)。
【0065】
インジェクタ型復水器を体積型蒸気発生器として作動させることによりキャビテーションを起こす恐れ及び詰まりを起こす恐れのある制御弁が回避される。
原子炉への給電が完全に失われた場合でも、本発明のAPDシステムが用いられている原子炉と対になっている原子炉(又はユニット)の水資源を用いることができるようにする或る幾つかの装置により本発明のAPDシステムの作動が可能になる。
本発明は上述の実施形態には限定されない。
【0066】
このように原子炉の出力及び原子炉冷却系の冷却又は加熱要求に応じて、上述した流量とは異なる流量を持つ1以上のインジェクタ型復水器を用いることが可能である。
インジェクタ型復水器は、1以上のステージを有するのがよく、更に1以上の蒸気入口を有するのがよい。一般に、本発明の方法の範囲内で用いられるインジェクタ型復水器は、各々が少なくとも1つの蒸気入口を有する少なくとも2つのステージを有する。
【0067】
加圧水型原子炉の原子炉冷却系は、インジェクタ型復水器を有する本発明のシステムによって同時に供給できる少なくとも2基、一般的には3基又は4基の蒸気発生器を有する。
一般に、本発明は、高温運転停止と低温運転停止のための冷却との間の移行段階中における原子炉の1又は複数の蒸気発生器への給水を目的として任意の加圧水型原子炉に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1A】従来技術の加圧水型原子炉の蒸気発生器給水システムを示す略図である。
【図1B】加圧水型原子炉の蒸気発生器給水システム及び本発明の方法を実施する関連手段を示す略図である。
【図2】本発明の方法を実施するために用いられるインジェクタ型復水器の断面図である。
【図3】本発明の方法を実施するために用いられる3つのインジェクタ型復水器の並列構造を示す略図である。
【図4】高温運転停止条件と原子炉を低温運転停止状態にするためのシステムを稼働させる条件との間の原子炉の種々の運転段階の間、原子炉冷却系の温度を時間の関数として示すグラフ図である。
【0001】
本発明は、加圧水型原子炉内の温度及び圧力を原子炉の高温運転停止条件とRRAシステムと呼ばれる原子炉残留熱冷却系を始動させることができる条件との間で変動させる段階中、加圧水型原子炉の蒸気発生器に二次給水を供給する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
加圧水型原子炉は、原子炉冷却系を有し、この冷却系内において、原子炉の炉心を冷却する冷却材が流れ、かかる原子炉冷却系内には少なくとも1つの蒸気発生器が配置され、この蒸気発生器は、原子炉の冷却材、即ち原子炉冷却材と給水又は二次給水との間の熱交換を可能にし、この二次給水は、原子炉冷却材との熱交換により蒸気発生器内で加熱されて蒸発する。
原子炉の稼動時、給水は、貯蔵タンクから引き出されて蒸気発生器の二次側部分内へ導入される。
【0003】
原子炉の運転中、蒸気発生器の二次側部分内へ導入された給水は、加熱されて蒸発し、蒸気は、蒸気発生器の上方部分内に回収されて乾燥させられ、次に、原子炉と関連したタービンに送られる。
【0004】
次に、タービンを作動させるために用いられた蒸気は、復水器内に回収され、復水器内で生じた水は、再加熱されて給水貯蔵タンク内に送り戻され、蒸気発生器への供給のためにこの給水貯蔵タンクから引き出される。
蒸気発生器の給水は、ポンプによって貯蔵タンクから引き出され、蒸気発生器の二次側部分内へ注入されて戻される前に再加熱されて加圧される。
【0005】
原子炉の或る期間にわたる運転後、原子炉の炉心の燃料交換作業を実施することが必要であり、その間、燃料集合体の位置が炉心内で変えられ、燃焼度が原子炉の運転条件によって設定された限度に達した幾つかの使用済み集合体が交換される。
原子炉の炉心の燃料交換のためには、原子炉を完全に運転停止し、原子炉冷却系を減圧すると共に原子炉容器が入り込んでいるピットから原子炉容器内部の原子炉炉心に接近するために原子炉容器ヘッドを開くことができる温度まで冷却することが必要である。
【0006】
原子炉を運転停止して原子炉容器の内部に接近できるようにする温度まで冷却するためには(この原子炉の運転停止は、低温運転停止(cool shutdown)と呼ばれている)、先ず最初に、制御棒全てを原子炉の炉心内へ下降させることにより原子炉を運転停止させる。その目的は、原子炉の高温運転停止(hot shutdown)を特徴づける条件を得ることにある。
原子炉の高温運転停止により、原子炉冷却系内の温度が運転中の原子炉の特徴を示す温度(300℃〜320℃)から高温運転停止を特徴づける一様な温度(約296℃)に下がることができ、原子炉冷却中の圧力は、一定値(約155バール)に保たれ、炉心の出力又は原子炉の残留出力はこの場合、公称出力の2%未満である。蒸気発生器の二次側部分内の温度は、約290℃の値から原子炉冷却系との平衡温度(296℃)になり、圧力は、実質的に一定のままであって83バールに等しい。
【0007】
原子炉の低温運転停止を行うには原子炉残留熱冷却系又はRRAシステムと呼ばれる冷却系が用いられる。
原子炉冷却システム中の圧力及び温度が高温運転停止の温度レベル及び圧力レベルよりも実質的に低いレベルに達したときにのみRRAシステムを稼動させることができる。一般に、RRAシステムは、原子炉冷却系が少なくとも180℃まで冷却された後稼動させることができるに過ぎず、原子炉冷却系中の圧力は、少なくとも30バールまで減少している。RRAシステムの始動条件下では、二次冷却系は、原子炉冷却系と温度平衡状態(180℃)にあり、圧力は約10バール以下である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
高温運転停止の温度及び圧力条件をRRAシステムを始動させることができる条件に移行させるためには、ASGシステムと呼ばれている蒸気発生器補助給水系が従来のやり方で用いられる。給水は、ASGシステムの貯蔵タンクから引き出され、蒸気発生器のノズルに連結された通常の給水管を介して蒸気発生器内へ注入される。ASGシステムからの水は、低温(7℃〜50℃)状態にあり、タップを用いて蒸気発生器の給水管内へ水を注入すると熱衝撃が生じ、この熱衝撃により蒸気発生器の注入ライン及びノズルの熱疲労が繰り返し生じる場合がある。
【0009】
このようになるのは、ASGシステムからの水が始動制御の連続したジェットによって蒸気発生器の注入ライン内へ導入されるからである。ASGシステムを用いることは一般に、蒸気発生器内に注入される低温水の単位ジェットの数と最大許容注入回数の比に等しい摩耗係数によって特徴づけられる。摩耗係数は、できるだけ小さいことが必要であり、これはASGシステムの利用を制限する。
【0010】
ASGシステムは又、原子炉の再始動中、蒸気発生器中のレベルを実質的に一定に保つのに必要な二次給水の注入を行うためにRRAシステムを稼動させる条件から高温運転停止を特徴づける条件まで用いられる。
低温の水の注入により生じる蒸気発生器ノズルの注入ラインの熱疲労に加え、ASGシステムを用いた場合、原子炉の通常の運転と関連して、原子炉の非常用システムが稼動されるという欠点がある。
【0011】
したがって、本発明の目的は、炉心を冷却する原子炉冷却材の温度及び圧力を原子炉の高温運転停止条件と運転停止状態の原子炉を冷却するシステムを稼動させることができる条件との間で変動させる段階中、原子炉冷却材が熱接触により蒸気発生器内で給水を加熱しながら流れる原子炉冷却系を有する加圧水型原子炉の少なくとも1つの蒸気発生器に二次給水を供給する方法を提供し、この方法により、蒸気発生器に供給し、蒸気発生器に供給する手段、蒸気発生器に供給する信頼性を向上させる手段及びこの供給に用いられる手段の大きさと共に建造費、据付け費及び保守費を減少させることができる。
【0012】
この目的に鑑みて、蒸気発生器への供給は、少なくとも1つのインジェクタ型復水器を用いて行われ、このインジェクタ型復水器の少なくとも1つの第1の入口には蒸気が供給され、その第2の入口には蒸気発生器の給水が供給され、蒸気発生器の給水は、圧力下において高温状態でインジェクタ型復水器の出口から蒸気発生器に供給される。
本発明は又、本発明の方法を実施することができる供給装置に関する。
本発明の内容が一層よく理解されるようにするために、本発明の方法及び原子炉システムと関連していて、この方法を実施するための手段の具体例を、添付の図面を参照して以下に例示として説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1Aは、加圧水型原子炉の蒸気発生器1を示しており、この蒸気発生器の一次側部分2は、熱交換管束2a及びチャネルヘッド2bを有している。
チャネルヘッド2bは、加圧された冷却材が容器内部に設けられた原子炉炉心と接触して流れることができるようにする原子炉の原子炉冷却系の管に各々連結された2つの区画室を有している。
蒸気発生器の二次側部分3は、チャネルヘッド2bの上方に且つ熱交換管束2aの周りで蒸気発生器の外部エンベロープの内部に配置されていて、蒸気発生器のエンベロープ内へ導入された二次給水を熱交換管の束2aの熱交換管と接触時に加熱して蒸発することができるようにし、これら熱交換管内では、原子炉の原子炉冷却材が流れている。
蒸気は、蒸気発生器1のエンベロープの上方部分1a内に回収され、蒸気管5によって蒸気発生器のタービン4に送られる。
【0014】
蒸気発生器の二次給水は、実質的に束2aの上方部分内に位置したレベルでタップ18により束2aを包囲した環状空間内で蒸気発生器1のエンベロープ内に導入される。
二次給水は、蒸気発生器の通常給水システム6(AREシステムと呼ばれている)によって蒸気発生器内に導入される。
蒸気発生器の二次側部分3内のARE給水システムは、互いに並列に配置された管を有し、これら管にはモータ作動式弁及び制御弁が取り付けられている。
【0015】
AREシステムは、管7、高圧加熱システム8(AHPシステム)及び並列に配置された2つのタービン駆動給水ポンプ9により蒸気発生器給水タンク10に連結されており、この蒸気発生器給水タンク内では、給水のレベルが調整される。
これら組をなす給水ポンプ9は特に、2つの通常蒸気発生器用タービン駆動給水ポンプ及びAPDポンプと呼ばれている補助蒸気発生器用給水ポンプから成るのがよく、このAPDポンプは、原子炉の高温運転停止と低温運転停止のための冷却系(RRA)の始動との間の中間段階で用いられる。
【0016】
タービン4の出口のところで回収され又はバイパス弁13により蒸気管5から直接引き出された蒸気は、復水器12に送られ、この復水器12は、蒸気を凝縮させるよう冷却されている。回収された水は、抽出ポンプ15(CEXポンプ)及び低圧給水ヒータシステム(ABP)が配置された管14を介して給水貯蔵タンク10に送り戻される。
また、蒸気管5から又はタービン4の入口のところで引き出された蒸気のうち何割かが給水の再加熱及びガス抜きのために貯蔵タンク10の内部に送られる場合がある。
【0017】
循環ポンプ16aを含む給水再循環システム16により、タンク10の給水を閉鎖系内で循環させることができる。
二次給水を加熱し、供給し、そして貯蔵タンク10から引き出す種々の手段は、タンク10内の水が高温運転停止中、130℃未満の温度且つ約2.5バールの圧力状態になるよう調整される。タンク10は、水を蒸気発生器内に注入する手段の実質的に上方に位置したレベル(20mの高さの変化がある)に配置されており、したがって、給水が実質的に2.5バールよりも高い圧力(例えば、6バール)で供給されるようになっている。
【0018】
制御棒を原子炉の炉心内の最大挿入位置に下降させることにより起こる原子炉の運転停止、例えばプログラムされた運転停止後、原子炉冷却系を冷却して減圧しなければならない。
原子炉冷却系内、特に蒸気発生器の一次側部分2a〜2b内の温度及び圧力を、高温運転停止条件から原子炉残留熱冷却系(RRA)を稼動させることができる条件(蒸気発生器では、約180℃の温度、約10バールの圧力)に変化させるためには、APDシステムのポンプ17を用いて蒸気発生器の二次側部分に所望の温度、圧力及び流量の給水を供給することが可能である。
【0019】
原子炉冷却系を冷却するために、蒸気発生器には熱を原子炉冷却系から除くための二次水の多量の流れが与えられる。給水流量は、APDシステムのモータ作動式弁17′及びAREシステムの弁6を調節することにより低流量に調整される。
原子炉冷却系及び蒸気発生器がRRAシステムの運転条件から例えば原子炉を再び始動させる前の高温運転停止条件になるようにするためには、原子炉冷却系のポンプを用いて冷却材を原子炉冷却系中で循環させ、この循環により原子炉冷却材の加熱及び熱の放出が生じ、蒸気発生器の二次側部分には低流量の二次給水が供給され、したがって原子炉冷却系の温度が高温停止条件まで上がることができるようになる。蒸気発生器には、APDポンプ17により、蒸気発生器内のレベルを維持するためにモータ作動弁17′により制御可能な低流量で原子炉冷却材が供給される。
【0020】
APDシステムを有する従来技術で用いられている装置には種々の欠点がある。
APDシステムは、高温運転停止条件下で原子炉の蒸気発生器に給水できなければならない少なくとも1つのモータ駆動ポンプを有し、この場合、蒸気発生器の二次側部分は、温度が約296℃、圧力が約83バールの水を収容している。給水タンク10から引き出されて蒸気発生器のノズル内へ注入される水は、せいぜい130℃に等しい温度状態にあり、かかる水は、1300MWe4ループタイプの原子炉の場合、約260m3/hの最大流量で注入されなければならない。
【0021】
このようにするためには、駆動電動機への供給電圧が6600ボルトであるAPDモータ駆動ポンプが用いられる。流量は、モータ駆動ポンプ17の下流側に設けられた制御弁17′によって調整される。AREシステムの弁も又、僅かな流量を調整するために用いられる。
【0022】
APDポンプは、軸受及び密封内張りを必要とする幾つかのステージで回転する部品を有している。ポンプの作動上の信頼性は、これら軸受及び内張りが使用中劣化する恐れがあるので低くなる場合がある。加うるに、APDシステムのポンプのコスト及び大きさも相当大きい場合がある。
【0023】
さらに、蒸気発生器のノズル内に注入される二次給水は、エネルギ損失を考慮して約110℃の温度状態にあり、この温度は、蒸気発生器の二次側部分内の温度よりも実質的に低い。この結果として、蒸気発生器のノズル及び蒸気発生器の温度に近い温度状態にある関連のタップの熱疲労が生じる場合がある。
【0024】
本発明の方法は、図1Bに示すように蒸気発生器給水系に設けられた少なくとも1つのインジェクタ型復水器20を利用するが、その目的は、給水を原子炉の蒸気発生器内に注入して原子炉冷却系中の高温運転停止温度及び圧力条件がRRAシステムを稼動させることができる条件まで低下できるようにすることにある。
【0025】
インジェクタ型復水器は、ポンプとは異なり回転可動部品を含まない受動式熱圧縮装置である。少なくとも1つの第1の入口によりインジェクタ型復水器に注入される蒸気の流れにより水を吸い上げることができ、かの水は、第2の入口によってインジェクタ型復水器内に導入され、蒸気と混合される。インジェクタ型復水器の出口のところでは、流れは完全に液体である。
【0026】
インジェクタ型復水器は、ラバル(先細−末広がり)ノズルの形をしている。蒸気は、ノズルのネックから超音速になる速度でインジェクタ型復水器内を流れる。蒸気のエンタルピーの一部は、運動エネルギに変換され、それにより水を駆動することができる。蒸気は、その運動エネルギを水に伝えた際、ノズルネックの下流側の凝縮波により凝縮する。ディフューザ内の水と蒸気の混合物の圧力は、蒸気の入口圧力及び水の入口圧力よりも高い場合がある。
【0027】
インジェクタ型復水器は、作動方式が体積型のものであり、かかる体積型の復水器により、液体、例えば水を、冷却圧力が何であれ最大圧力値まで一定流量で排出することができる。
少なくとも1つのインジェクタ型復水器20を用いて図1に示すように加圧水型原子炉の少なくとも1つの蒸気発生器1に給水する場合、インジェクタ型復水器20に少なくとも1つの第1の入口により、停止弁21が設けられた引出し管に連結されている蒸気管5を介して蒸気発生器から蒸気が供給される。水が貯蔵タンク10内に吸い込まれ、第2の入口によりインジェクタ型復水器20内へ導入される。
【0028】
インジェクタ型復水器20の出口は、逆止弁23aが設けられている管23により、蒸気発生器に二次給水を供給する管7に連結されている。
好ましくは、本発明の実施のため、図2に示すように2つのステージを備えた少なくとも1つのインジェクタ型復水器が用いられる。
インジェクタ型復水器20の2つのステージ20a,20bは事実上互いに同一であり、ステージのうち1つだけ(例えば、上方ステージ20a)を詳細に説明する。
【0029】
ラバルノズルの形態に作られたインジェクタ型復水器のステージ20aは、2つの蒸気入口(又は、第1の入口)24a,24′a及び水入口(又は、第2の入口)25を有している。蒸気入口は、軸方向に、即ち、インジェクタ型復水器内の流体の流れ方向でインジェクタ型復水器の2つの連続した領域内で側方に配置されている。水入口25aは、装置の軸方向にいずれの方向においても動くことができるよう取り付けられた注入ノズル25と連通しており、この注入ノズルを遠隔制御アクチュエータ27によりインジェクタ型復水器のネックに対し水注入箇所の位置を調整するよう変位させることができる。水注入管25には、例えば再循環システム16のところで水入口25aにより貯蔵タンク10から水が供給される。
【0030】
インジェクタ型復水器の第2ステージ20bは、2つの側方蒸気入口24b,24′b及び第1のステージ20aの出口と連通した管から成る中央水入口(第2の入口)を有している。
出口のところでは、第1ステージは、水を中間圧力及び中間温度で供給し、第2ステージは、これらのパラメータをインジェクタ型復水器について必要な条件に合わせて調整するのに用いられる。インジェクタ型復水器20の種々の蒸気入口内に導入される蒸気の圧力及び流量は、蒸気入口の各々と関連して設けられた制御弁及び校正済みオリフィスによって調整される。
【0031】
本発明の方法を実施するのに、蒸気管5を介して少なくとも1つの蒸気発生器1の上方部分1aから蒸気が供給されるインジェクタ型復水器20を用いるのがよい。
高温運転停止の場合、この蒸気は、286℃の温度且つ83バールの圧力状態にある。
再循環系統16からの蒸気発生器の二次給水は、インジェクタ型復水器の上方ステージ20aの第2の入口25aに供給される。これは、タンク10の再循環システム16からの水と混合される高温高圧の蒸気によって駆動され、インジェクタ型復水器20の出口26のところでは、タンク10内の水の温度よりも実質的に高い温度状態の蒸気によって駆動される水が回収されるようになる。この温度は例えば、160℃〜180℃であるのがよい。
【0032】
インジェクタ型復水器20は単独で、給水を加熱し、加圧し、そして蒸気発生器の二次側部分内へ注入する。蒸気発生器の入口ノズル18内に導入される水は、APDシステム(又は、更に有力な理由によりASGシステム)のポンプ17を有する従来技術の装置により注入中の水の温度よりも高い温度状態にある。
このようにして、蒸気発生器の二次側部分の入口ノズル18の熱疲労部分及び蒸気発生器の熱交換管束及び内部構成部品を包囲するシェルに加わる熱応力が減少する。蒸気発生器には、インジェクタ型復水器により受動的に、即ち、ポンプを駆動するモータの電源を必要としないで給水が行われる。
【0033】
ノズル26を通って流れる水は、蒸気によって駆動され、この蒸気は、加熱されている間に凝縮してインジェクタ型復水器の出口20cのところで蒸気の動的効果により駆動され、水及びインジェクタ型復水器内の蒸気の入口圧力よりも高い温度になる水の蒸気が回収されるようになる。出口水温度は、インジェクタ型復水器の入口水温度よりも高い。
インジェクタ型復水器は、インジェクタ型復水器管のネック25の下流側に位置したガス抜き開口部を更に有し、このガス抜き開口部は、隔離弁を介してインジェクタ型復水器のガス抜き管に連結されるのがよく、かかるガス抜き開口部は、始動時に装置のプライミング(priming )のために用いられる。
【0034】
本発明を実施するため、中央の水の流れが周辺の水の蒸気の流れによって駆動される図2に示すような数個のステージを有するインジェクタ型復水器又は例えば環状水ダクト及び中央蒸気注入管を有する別のタイプのインジェクタ型復水器を用いることが可能である。
図3は、図2に示すような形態で作ることができる3つのインジェクタ型復水器20,20′,20″を示しており、これらインジェクタ型復水器は、原子炉冷却系を高温運転停止条件とRRAシステムを稼動状態にする条件との間で冷却するため及び原子炉冷却系をRRAシステムを稼動しないようにする条件から高温運転停止の温度及び圧力条件まで再加熱する際、二次給水を構成するために用いられる。
【0035】
以下に説明するように、原子炉を高温運転停止条件とRRAシステムを稼動状態にする条件との間で冷却し又は加熱するため、幾つかのインジェクタ型復水器、例えば、30m3/hの給水流量を生じさせることができるインジェクタ型復水器20、各々が約120m3/hの水流量を生じさせるための2つのインジェクタ型復水器20′,20″を用いることができる。
その結果、インジェクタ型復水器の作動順序及びインジェクタの調節状態が所与の場合、加圧水型原子炉の蒸気発生器に約260m3/hから25m3/hになることが可能な流量を供給できる。
【0036】
3つのインジェクタ型復水器20,20′,20″は、互いに並列に配置されていて、それぞれ隔離弁21,21′,21″により、タービンの上流側且つ蒸気バイバス13の上流側でそれ自体蒸気管5に連結されている蒸気供給ライン29に連結されている。
3つのインジェクタ型復水器20,20′,20″に共通の供給ライン29内への蒸気の導入を制御できる弁29aがライン29に設けられている。
【0037】
インジェクタ型復水器20,20′,20″を稼動させると、弁21,21′,21″により蒸気をそれぞれインジェクタ型復水器20,20′,20″の第1の入口に導入することができる。
インジェクタ型復水器には又、これらの第1の入口のところで図1に示すライン30の枝管によりタンク10の再循環系16からの給水が供給され、これら枝管の各々には、隔離弁30a,30′a,30″a及び逆止弁30b,30′b又は30″bが配置されており、かかる隔離弁及び逆止弁は、インジェクタ型復水器20,20′,20″の第2の入口の各々に連結されている。
【0038】
このようにすると、停止弁、例えば、停止弁21,21′,21″及び給水を供給する枝管の停止弁30aの制御により1以上のインジェクタ型復水器を稼動させることができ、これらインジェクタ型復水器の出力は、インジェクタ型復水器の出口を蒸気発生器1への供給のためのライン7又はより一般的に、原子炉冷却系ループの幾つかの蒸気発生器のための供給ラインに連結する管23に連結されている。
例えば、図3に示すように、2つのステージを有する3つ全ての蒸気インジェクタ20,20′,20″を用いると、原子炉冷却系が4つのループから成る原子炉の場合、各々が蒸気発生器のノズルに連結された4つの供給ライン7a,7b,7c,7dにより4つの蒸気発生器に供給することができる。
【0039】
これと同様に、インジェクタ型復水器の第1の入口に供給される蒸気を1以上の蒸気発生器から引き出すことができる。
蒸気管5によって蒸気発生器の上方部分から引き出された蒸気が供給される1以上のインジェクタ型復水器を稼動させることにより、蒸気発生器の給水流量を例えば25m3/hから260m3/hにわたる非常に広い範囲内で調整することができる。
【0040】
加圧水型原子炉の形式及び出力に応じると共に実行されるべき冷却及び加熱機能に応じて本発明の方法を実施するため、蒸気発生器の各々につき1以上のインジェクタ型復水器を用いることができる。幾つかのインジェクタ型復水器を用いることが必要な場合、これらインジェクタ型復水器は、互いに並列に配置され、したがってこれらインジェクタ型復水器を互いに別々に稼動させることができるようにすると共にこれらインジェクタ型復水器は一般に、特に供給される給水の流量に関し互いに異なる特性を有するようにするのがよい。
【0041】
以下に説明するように、これらインジェクタ型復水器及びこれらの作動手段に代えて、従来技術に相当する図1Aに示すように蒸気発生器に給水貯蔵タンク10から供給するポンプ、例えばポンプ17を有するAPDシステムを用いてもよい。本発明に相当する図1Bは、従来技術の装置と本発明の装置を比較説明することができるように、本発明の方法を実施することができるインジェクタ型復水器20及び原子炉システムを示している。
【0042】
インジェクタ型復水器、例えば、インジェクタ型復水器20,20′又は20″が蒸気発生器への供給を行うために用いられる場合、APD供給ポンプは設けられず、これに代えてインジェクタ型復水器が用いられる。
従来通り、図1Bに示すように、蒸気発生器1は、ガス抜きシステム31を有し、このガス抜きシステムは、以下に説明するように本発明の方法を実施する1又は複数のインジェクタ型復水器の幾つかの使用段階で用いられる。
【0043】
図1に示す蒸気発生器の蒸気システムは、従来通り、復水器への蒸気バイパス13に加えて、大気への蒸気バイパス13′を有している。
1又は複数のインジェクタ型復水器に課される圧縮率、即ち、インジェクタ型復水器出口のところの水圧力とインジェクタ型復水器の第1の入口に供給される蒸気圧力の比は小さく、この圧縮率は、注入ライン中の圧力降下を考慮して実質的に1に等しい。このようにする理由は、給水を蒸気発生器の上方部分内の蒸気圧力に実質的に等しい圧力で蒸気発生器の二次側部分3内へ注入しなければならないからであり、蒸気と給水は実質的に圧力平衡状態にある。
【0044】
上述したように、インジェクタ型復水器は、出口のところの注入圧力がインジェクタ型復水器の流量に影響を及ぼさないよう作動方式が体積型のものである。
図4では、高温運転停止時における加圧水圧型原子炉の少なくとも1つの蒸気発生器の一次側部分を有する原子炉冷却系中の温度(及びかくして圧力)の変化が、高温運転停止とRRAシステムを稼動状態にする条件との間の冷却中及びRRAシステムの作動条件と高温運転停止条件との間における原子炉冷却系の加熱中において温度と時間のグラフ図の形態で示されている。
【0045】
原子炉の原子炉冷却系中の温度変動を表す曲線32は、約296℃の温度における高温運転停止に相当するステージ32aを含む。この場合、原子炉冷却系中の圧力は、ほぼ83バールである。曲線の部分32aによって表される高温運転停止に続き、曲線32の部分32bによって示されるように高温運転停止条件と運転停止状態の原子炉のRRA冷却系を稼動状態にする条件との間において28℃/hの代表的な熱勾配で冷却させることができる。
【0046】
RRAシステムを稼動状態にする条件まで冷却した後においては、原子炉冷却中の温度は、ほぼ180℃である。
曲線の部分32cで示されるように運転停止状態の原子炉の冷却を開始させることができる条件を維持すること又はRRAシステムを稼動状態にすることが可能であり、この場合、原子炉冷却系中の温度は、領域33では変化している。
【0047】
RRAシステムを稼動状態にする条件から始まって、原子炉冷却系を曲線32の部分32dによって示されるように高温運転停止条件まで加熱することが可能である。
本発明の方法及び装置を用いて曲線32bによって示されるように冷却を行ったり、原子炉冷却系を曲線32dによって示されるように原子炉冷却系の再加熱を行ったり、場合によっては曲線の部分32a,32cによって示されるように冷却系の高温運転停止条件又は始動条件の維持を行う手法につき以下に説明する。
【0048】
加圧水型原子炉の通常の運転中、従来技術のポンプを備えたAPDシステムに取って代わっていて、1以上のインジェクタ型復水器20、例えば上述したような3つのインジェクタ型復水器20,20′,20″を有する本発明のAPDシステムは、運転停止状態に保たれる。インジェクタ型復水器には蒸気又は水は供給されず、かかるインジェクタ型復水器は、停止弁の閉鎖により原子炉システムから隔離される。
【0049】
図4の曲線の部分32aによって示されるように高温運転停止を維持するため又は図4の曲線の部分32bによって示されるように冷却を維持するために制御棒を下降させることによって原子炉の運転停止を行った後、インジェクタ型復水器を有する本発明のシステムを稼動状態にする。
【0050】
これを行うため、弁、例えば弁30aを開き、インジェクタ型復水器又は1又は複数のインジェクタ型復水器に給水を供給することが可能であり、弁は、稼動されるインジェクタ型復水器の枝管に設けられている。
弁、例えば弁29a,21,21′,21″も開き、それによりインジェクタ型復水器、例えばインジェクタ型複式20,20′,20″の第1の入口に蒸気発生器の上方部分に連結されているライン5から蒸気を供給することができる。
【0051】
必要に応じて、以下に説明するように1以上のインジェクタ型復水器を稼動させ、蒸気及び水流量を調節して蒸気発生器に所望の流量で加圧給水を供給する。
インジェクタ型復水器によって得られる水流量を細かく調整する手段は、インジェクタ型復水器に連結された管に設けられた制御弁及びインジェクタ型復水器中の蒸気注入ノズルのネック断面を調整できる水注入ノズルの位置を制御する電気制御装置27から成る。このようにすると、給水蒸気流量を制御することができる。
【0052】
調整手段は、上記ラインに設けられていて、インジェクタ型復水器の出口に連結されたライン22の延長部中で給水をタンク10に戻す弁22aを更に有している。弁22aにより、インジェクタ型復水器によって供給された流量の一部をタンク10内へ送り込み、したがって連結管23により蒸気発生器の供給ライン7に供給された流量を制御することができる。
【0053】
インジェクタ型復水器を稼動させると、インジェクタ型復水器のプライミングを行うためにインジェクタ型復水器の水管のネックのところでガス抜きオリフィスに連結されたガス抜き管に設けられている弁を開く。
原子炉のプラグラムされた運転停止に続き、高温運転停止を維持するため又はRRAシステムを稼動させる条件まで冷却させるためには、蒸気発生器に高い水流量を供給することが必要である。というのは、この場合、水消費量が最大だからである。蒸気発生器のガス抜きシステムは、これら期間中稼動状態にあるのがよい。
【0054】
次に、本発明のシステムの最大供給容量を用いる。上述した3つのインジェクタ型復水器を有する供給システムの場合、これら3つのインジェクタ型復水器を稼動させて蒸気発生器に83バール以下の圧力で約260m3/hの水流量を供給する。
インジェクタ型復水器の作動方式は体積型のものなので、二次系の圧力に従って調整を行う必要はない。
【0055】
296℃の蒸気及び供給タンクから130℃の水が供給されたインジェクタ型復水器は次に、給水を160℃〜180℃の温度で蒸気発生器に供給する。かくして、蒸気発生器1の二次側部分の供給タップの熱疲労及び蒸気発生器の内部構成部品及びシェルの応力が制限される。
【0056】
原子炉冷却系からの熱は、1又は複数の蒸気発生器の二次冷却系の多量の水を蒸発させることによって除去され、したがって原子炉冷却系の温度が図4の曲線の部分32bによって示されるように低くなる。
冷却中、インジェクタ型復水器の流量を制御して蒸気発生器内のレベルを維持する。蒸気流量を、到達するのが必要な温度勾配に応じて調整する。
【0057】
特に、冷却中、全てではないインジェクタ型復水器が稼動状態に維持されるが、或る時間が経つと、蒸気発生器の給水が所要流量であっても、最早全てのインジェクタ型復水器を稼動状態にするのは最早妥当ではない。例えば、冷却の終わりに、運転停止状態の原子炉の冷却系を稼動させる前では、給水の所要流量は、90m3/h以下であり、したがって最大流量が120m3/hで単一のインジェクタ型復水器のみを稼動状態に維持する。
【0058】
原子炉冷却系を冷却する段階中、高温運転停止後、蒸気バイパス13又はシステム13′を稼動させ、蒸気は、復水器に送り戻され、この復水器は、これを給水タンク10に供給する。復水器への水は、図1に符号34で示す復水器給水システムによって得られる。
復水器からの水は、CEXポンプと呼ばれているポンプ15によって蒸気発生器に供給するためにタンク10に送られる。
【0059】
例えば低温運転停止のために冷却系を稼動させる条件から原子炉を始動させ、図4の曲線の部分32dによって示されるように原子炉冷却系の温度を高温運転停止に関連した条件まで上昇させるため、単一の低流量インジェクタ型復水器を稼動させるが、その唯一の機能は、水消費の場合、蒸気発生器の二次側部分内のレベル及び例えば上述の場合、最大流量が30m3/hのインジェクタ型復水器内のレベルを維持することにある。このようにする理由は、原子炉冷却系が僅かな残留熱を持っている場合があり、原子炉冷却系が一次ポンプにより原子炉冷却中を高速で循環するようになった原子炉冷却材から放出される熱により再加熱されるからである。
【0060】
タンク10内に入っている水は、蒸気が供給される脱ガス装置によって前もってガス抜きされる。タンク10内に作られる水は、ポンプ15を用いて復水器12から作られる。タンク10の温度は、特に蒸気発生器の上方部分に連結された管5からの蒸気注入により又は補助電気ヒータ(SVA)により得られる蒸気によって維持できる。
【0061】
原子炉冷却系の温度は上昇する。というのは、原子炉冷却材によって放出される熱が低流量の二次給水によって完全には除去されないからであるからである。
タンク10は、上述したように蒸気によって所定圧力に維持される。
インジェクタ型復水器を用いる本発明のシステムは、原子炉のタービン室内に据え付けられる。このシステムには、そのサイズ及びその機能に鑑みて、特に安全性及び冗長性に関する条件は課されない。
【0062】
給水の圧力はできる限り高くなければならないので、貯蔵タンク10は、上方部分内に据え付けられ、インジェクタ型復水器は、原子炉のタービン室の下方部分内に据え付けられる。貯蔵タンクとインジェクタ型復水器との間の高さの変化は例えば、20mである。
【0063】
従来技術のAPDポンプをインジェクタ型復水器で置き換えて得られる本発明の方法及び装置の利点は次の通りである。
ポンプと比較してインジェクタ型復水器の信頼性は高い。というのは、これらインジェクタ型復水器は、可動部品、特に軸受及び密封体の使用を必要とする回転部品を備えていないからである。
従来型APDシステムのポンプと比較してインジェクタ型復水器の据付け費及び保守費は安い。
【0064】
本発明のAPDシステムの据付けは容易である。というのは、インジェクタ型復水器が小形だからである(代表的には、一つの装置について長さ2m、直径250mmである)。
蒸気発生器の供給タップの熱疲労の恐れが低い。というのは、注入される水の温度は、ポンプを有するAPDシステムを用いた場合よりも高いからである(例えば、後者の場合の110℃に対して160℃)。
【0065】
インジェクタ型復水器を体積型蒸気発生器として作動させることによりキャビテーションを起こす恐れ及び詰まりを起こす恐れのある制御弁が回避される。
原子炉への給電が完全に失われた場合でも、本発明のAPDシステムが用いられている原子炉と対になっている原子炉(又はユニット)の水資源を用いることができるようにする或る幾つかの装置により本発明のAPDシステムの作動が可能になる。
本発明は上述の実施形態には限定されない。
【0066】
このように原子炉の出力及び原子炉冷却系の冷却又は加熱要求に応じて、上述した流量とは異なる流量を持つ1以上のインジェクタ型復水器を用いることが可能である。
インジェクタ型復水器は、1以上のステージを有するのがよく、更に1以上の蒸気入口を有するのがよい。一般に、本発明の方法の範囲内で用いられるインジェクタ型復水器は、各々が少なくとも1つの蒸気入口を有する少なくとも2つのステージを有する。
【0067】
加圧水型原子炉の原子炉冷却系は、インジェクタ型復水器を有する本発明のシステムによって同時に供給できる少なくとも2基、一般的には3基又は4基の蒸気発生器を有する。
一般に、本発明は、高温運転停止と低温運転停止のための冷却との間の移行段階中における原子炉の1又は複数の蒸気発生器への給水を目的として任意の加圧水型原子炉に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1A】従来技術の加圧水型原子炉の蒸気発生器給水システムを示す略図である。
【図1B】加圧水型原子炉の蒸気発生器給水システム及び本発明の方法を実施する関連手段を示す略図である。
【図2】本発明の方法を実施するために用いられるインジェクタ型復水器の断面図である。
【図3】本発明の方法を実施するために用いられる3つのインジェクタ型復水器の並列構造を示す略図である。
【図4】高温運転停止条件と原子炉を低温運転停止状態にするためのシステムを稼働させる条件との間の原子炉の種々の運転段階の間、原子炉冷却系の温度を時間の関数として示すグラフ図である。
Claims (16)
- 加圧水型原子炉の少なくとも1つの蒸気発生器(1)に二次給水を供給する方法であって、前記原子炉が、その炉心を冷却する原子炉冷却材の温度及び圧力を原子炉の高温運転停止条件と運転停止状態の原子炉を冷却するシステムを稼動させることができる条件との間で変動させる段階中、原子炉冷却材が熱接触により蒸気発生器(1)内で給水を加熱しながら流れる原子炉冷却系(2)を有している前記方法において、
少なくとも1つのインジェクタ型復水器(20)を用いることにより蒸気発生器(1)に給水し、インジェクタ型復水器の少なくとも第1の入口(24a,24b)に蒸気を供給し、インジェクタ型復水器の第2の入口(25a)に給水を供給し、インジェクタ型復水器(20,20′,20″)の出口(26)で水を加圧高温状態で蒸気発生器に供給する、
ことを特徴とする方法。 - インジェクタ型復水器(20,20′,20″)の少なくとも1つの第1の入口(24a,24b)に蒸気発生器(1)の上方部分から引き出された蒸気を供給する、
ことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 少なくとも1つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)の蒸気及び給水の供給量を調整することにより原子炉の原子炉冷却材の温度及び圧力を変動させる段階中、給水を制御された流量で加圧高温状態で蒸気発生器に供給する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の方法。 - 並列に配置された1又は2以上のインジェクタ型復水器(20,20′,20″)を稼動させることにより少なくとも1つの蒸気発生器(1)の供給流量を制御する、
ことを特徴とする請求項3記載の方法。 - 互いに並列に配置された水流量供給特性が互いに異なる3つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)のうち少なくとも1つを稼動させる、
ことを特徴とする請求項4記載の方法。 - 高温運転停止条件と運転停止状態の原子炉を冷却するシステムを始動する条件との間で原子炉冷却系を冷却する場合、全てのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)を初期冷却段階で稼動させて最大流量の給水を蒸気発生器(1)に供給する、
ことを特徴とする請求項4又は5記載の方法。 - 少なくとも1つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)により蒸気発生器の給水を復水器(12)からの給水が供給された貯蔵タンク(10)から引き出し、前記復水器(12)は、蒸気発生器(1)によって得られた蒸気を凝縮させる、
ことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一に記載の方法。 - 加圧水型原子炉の少なくとも1つの蒸気発生器(1)に二次給水を供給する装置であって、原子炉は、その炉心を冷却する原子炉冷却材の温度及び圧力を原子炉の高温運転停止条件と運転停止状態の原子炉を冷却するシステムを稼動させることができる条件との間で変動させる段階中、原子炉冷却材が熱接触により蒸気発生器(1)内で給水を加熱しながら流れる原子炉冷却系(2)を有し、前記装置が、蒸気発生器の給水を貯蔵するタンク(1)及び給水を貯蔵タンク(10)から蒸気発生器(1)の二次側部分(3)内へ注入する手段(20,20′,20″)を有し、給水を蒸気発生器(1)の二次側部分(3)内へ注入する前記手段は、少なくとも1つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)を有し、前記インジェクタ型復水器の第1の入口(20a)は、蒸気発生器(1)の二次側部分(3)の上方部分に連結されている少なくとも1つの蒸気管(5)に連結され、前記インジェクタ型復水器の第2の入口は、給水貯蔵タンク(10)に連結され、前記インジェクタ型復水器の出口(20)は、蒸気発生器(1)の二次側部分(3)のノズル(18)内の注入ラインに連結されている、
ことを特徴とする装置。 - 少なくとも1つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)は、直列に配置されている少なくとも第1のステージ(20a)と第2のステージ(20b)を有し、各ステージは、少なくとも2つの蒸気入口(24a,24′a,24b,24′b)、1つの水入口(25a,25b)及び1つの水出口(26)を有し、第2のステージの水入口(25b)は、第1のステージの水出口と連通している、
ことを特徴とする請求項8記載の装置。 - 少なくとも1つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)は、各々が2つの蒸気入口(24a,24′a,24b,24′b)を有する2つのステージ(20a,20b)を有している、
ことを特徴とする請求項9記載の装置。 - 少なくとも1つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)は、その第1の入口(24a,24′a,24b,24′b)が少なくとも1つの停止弁(21,21′,21″,29a)の設けられている少なくとも1つの管により少なくとも1つの蒸気発生器(1)の上方部分に連結されると共に第2の入口が少なくとも1つの停止弁(30a)の設けられている少なくとも1つの管によって二次給水貯蔵タンク(10)に連結されている、
ことを特徴とする請求項8〜10のうちいずれか一に記載の装置。 - インジェクタ型復水器(20)の第2の入口(25a,25b)は、循環ポンプ(16a)を含む給水の再循環のためのシステム(16)を介して給水貯蔵タンク(10)に連結されており、少なくとも1つのインジェクタ型復水器の第2の入口(25a,25b)は、循環ポンプ(16a)の吐出側でシステム(16)に連結されている、
ことを特徴とする請求項11記載の装置。 - インジェクタ型復水器(20)の出口(26)は、逆止弁(23a)が設けられている連結管(23)を介して蒸気発生器の二次側部分(3)のノズル(18)に連結されている、
ことを特徴とする請求項8〜12のうちいずれか一に記載の装置。 - インジェクタ型復水器(20,20′,20″)の出口(20c)は、停止制御弁(22a)が設けられている給水を貯蔵タンク(10)に戻す管を経て管(22)により連結管(23)と給水貯蔵タンク(10)の両方に連結されている、
ことを特徴とする請求項13記載の装置。 - 並列に配置された3つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)を有し、前記インジェクタ型復水器の第1の入口及び第2の入口は、停止弁(21,21′,21″,30a,30′a,30″a)が挿入された状態でそれぞれ蒸気供給管(29)及び水供給管(30)に並列に連結されていて、少なくとも1つ以上のインジェクタ型復水器を稼動させることができるようになっている、
ことを特徴とする請求項8〜14のうちいずれか一に記載の装置。 - 各々に蒸気発生器(1)が設けられた少なくとも2つのループから成る原子炉冷却系を有する原子炉の場合、少なくとも1つのインジェクタ型復水器(20,20′,20″)の給水出口(26)は、少なくとも2つの蒸気発生器の二次側部分に連結されている、
ことを特徴とする請求項8〜15のうちいずれか一に記載の装置。
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