JP2004535241A - 手術用器具 - Google Patents
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Abstract
カニューレ(10,150,250)を拡張するのに使用される手術用器具(112,410)は、カニューレの内面(70,212,322)と係合可能な第一の端部(18,418)を有する第一の脚部(114,414)を含む。第一の脚部(114,414)には第二の脚部(114,414)が連結されている。第二の脚部(114,414)は、カニューレ(10,150,250)の内面(70,212,322)と係合可能な第二の端部(118,418)を有している。第一および第二の端部(118,418)は、互いに離れるように移動可能であり、それによって、カニューレ(10,150,250)の内面(70,212,322)に半径方向外方を向いた力を加え、カニューレに拡張をもたらす。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体に外科手術を行うため外科手術用器具を受け入れるためのカニューレに関連した器具に関する。より詳細に言えば、本発明はカニューレを拡張する際に使用するための外科手術用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
腹腔鏡下外科的技術は、身体の、比較的小さい切開部を通じて、且つ、身体組織を傷付ける程度が少ない状態にて外科手術を患者の身体に行うことを可能にする。腹腔鏡下外科手術は、典型的には、身体の、小さい切開部内に挿入される、カニューレとして公知の管状構造体を利用する。このカニューレは、切開部を開いた状態に保ち、身体の外側と、外科手術が行われる身体内の局部的な領域との間を伸長する導体管として機能する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カニューレによって形成された身体内への通路の寸法が比較的小さいため、ステアリング(操作)可能な外科用器具を使用する後方切除法(posterior disectomy)及び手術のような、特定の外科手術は、腹腔鏡下技術を使用して行うことは難しかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、カニューレを拡張する際に使用される外科手術用器具に関する。カニューレは、外科出術用器具を受け入れるための、自身を貫通する通路を画成する内面を有する。外科手術用器具は、カニューレの内面と係合可能な第一の端部を有する第一の脚部を備えている。第一の脚部には第二の脚部が連結されている。第二の脚部は、カニューレの内面と係合可能な第二の端部を有している。第一および第二の端部は互いから離れるように移動可能であり、それによって、カニューレの内面に対して半径方向外方を向いた力を作用させ、カニューレを拡張させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明の上記及びその他の特徴は、添付図面に関する以下の説明を参照することにより、本発明の技術分野の当業者に明らかになるであろう。
本発明は、患者の身体に外科手術を行うため外科用器具を受け入れるカニューレに関する。本発明は、腹腔鏡下外科技術が使用される多岐に亙る外科手術に適用可能である。
【0006】
図1には、カニューレ10が図示されている。該カニューレ10は、軸線14上にその中心がある管状構造体12である。該管状構造体12は、カニューレ10を貫通する通路16を画成する。腹腔鏡下外科手術の間、通路16を通じて外科用器具が身体内に挿入される。
【0007】
管状構造体12は、第一の管状部分20と、該第一の管状部分に取り付けられた第二の管状部分40とを備えている。第一の管状部分20は、1本のステンレス鋼管にて出来ていることが好ましいが、例えば放射線透過性材料のような別の適当な材料で製造してもよい。第一の管状部分20は、基端22及び末端24を有している。互いに平行な円筒状の内面26及び外面28のそれぞれは、第一の管状部分20の端部22、24の間を伸長している。内面26は、カニューレ10を貫通する通路16の第一の通路部分30を画成する。この第一の通路部分30は、10mm乃至20mm(すなわち約0.4インチ乃至約1.0インチ)の範囲にあることが好ましい直径D1を有している。
【0008】
管状構造体12の第二の管状部分40は、第一の管状部分20の末端24に取り付けられる。第二の管状部分は、ステンレス鋼で出来ていることが好ましいが、例えば放射線透過性材料のような別の適当な材料で製造してもよい。
【0009】
図4の展開図に最も良く示すように、第二の管状部分40は、シート材料から成る扇形セグメント42を備えている。この扇形セグメント42は、それぞれ第一及び第二の円弧状端縁44、46と、第一及び第二の平坦状端縁48、50とを備えている。これら第一及び第二の平坦状端縁48、50は、第二の管状部分40の管状の形態を形成し得るように、重なり合う仕方にてロール状に巻かれている。
【0010】
第二の管状部分40がその管状の形態にロール状に巻かれると、第一及び第二の円弧状端縁44、46は、第二の管状部分において互いに反対側となる位置に配置された第一及び第二の端部60、62(図1及び図2)をそれぞれ画成する。第一の端部60及び第二の端部62は、中央部分64によって互いに接続されている。第二の管状部分40の第一の端部60は、リベット66のような、単一の適当な締結具によって第一の管状部分20の末端24に取り付けられる。リベット66は、第二の管状部分40の第一の端部60において互いに整合する2つの開口68(図4)を貫通して伸長している。第二の管状部分40の第一の端部60は、リベット66の周りを枢動可能である。
【0011】
第二の管状部分40は、第一の端部60と第二の端部62との間を伸長する、互いに平行な内面70及び外面72(図1、図2)を有している。内面70は、カニューレ10を貫通する通路16の第二の通路部分74を画成し、この第二の通路部分74は、第一の管状部分20の第一の通路部分30の連続体として伸長する。
【0012】
円弧状スロット80が、第二の管状部分40に形成され、第二の管状部分の内面70と外面72との間を貫通して延びている。円弧状スロット80は、第二の管状部分40の中央部分64内の曲線状経路に沿って、第二の管状部分40の第二の端部60に向けて伸長している。この円弧状スロット80は、第二の管状部分40の中央部分64内に配置された第一の終端82を有している。円弧状スロット80の第二の終端84は、扇形セグメント42の第二の円弧状端縁46と第一の平坦状端縁48との交点に隣接して配置されている。
【0013】
たとえば案内ピン90のような適当な案内部材が、第二の円弧状端縁46と第二の平坦状端縁50との交点に隣接して第二の管状部分40の内面70に取り付けられている。第二の管状部分40が管状の形態をしている状態において、案内ピン90は円弧状スロット80内に配置され且つ該円弧状スロットの曲線状経路に沿って可動である。案内ピン90を円弧状スロット80内に保持し得るように座金92が案内ピン90の内端に取り付けられている。
【0014】
管状構造体12の第二の管状部分40は、図2に示した収縮状態から図1に図示した拡張状態に拡張可能である。収縮した状態において、案内ピン90は、第二の管状部分40の円弧状スロット80の第一の終端82内に配置され、第二の管状部分40により画成された第二の通路部分74は円柱状の形状をしている。第二の通路74は、第一の管状部分20の直径D1に略等しい直径である、ほぼ一定の直径D2(図2、図3)を有している。したがって、直径D2の関数であるところの、第二の管状部分40の第二の端部62における第二の通路部分74の断面積は、第二の管状部分40の第一の端部60の断面積に略等しく、第一の管状部分20の第一の通路部分30の断面積に略等しい。
【0015】
拡張した状態において、案内ピン90は、第二の管状部分40の円弧状スロット80の第二の終端84内に配置され、第二の管状部分は円錐状の形態を有している。第二の管状部分40の第二の端部62にて、第二の通路部分74は、第一の端部60の第二の通路部分の直径D2よりも大きい直径D3(図3)を有している。第二の管状部分40の第二の端部62における第二の通路部分74の直径D3は、第一の端部60における第二の通路部分の直径D2よりも40%乃至90%大きいことが好ましい。このように、拡張した状態において、直径D3の関数であるところの、第二の管状部分40の第二の端部62における第二の通路部分74の断面積は、第二の管状部分の第一の端部60における第二の通路部分の断面積よりも大きい。第二の端部62における断面は、図3では円形として示されているが、第二の端部62における断面は、たとえば楕円形または長円形などの任意の形状とすることもできる。
【0016】
カニューレ10は、該カニューレの第二の管状部分40を収縮した状態に保つ外層100(図1)を備えている。第二の管状部分40を収縮した状態に保つ他の適当な手段も採用可能であると考えられる。1つの好適な実施態によれば、外層100は、第二の管状部分を収縮した状態に保持すべく第一の管状部分20及び第二の管状部分40の双方を覆うように熱シュリンク嵌めされる(heat shrunk)プラスチック管102の一部分を備えている。
【0017】
更に、熱シュリンク嵌めした管102を引き剥くためのナイロン紐104のループが、熱シュリンク嵌めした管の周りに巻かれており、該ループは、管102の下部及び頂部の双方にて伸長する。紐104の外端106は、管102を越えて伸長している。
【0018】
カニューレ10は、第二の管状部分40を収縮した状態から拡張した状態に拡張させる作動可能な装置110を更に備えている。1つの好適な実施の形態によれば、作動可能な装置110は、手で操作される拡張用器具112を備えている。該拡張用器具112は、一般的な鋏に似ており、互いに枢動可能に接続された一対の脚部114を有している。拡張用器具112は、一対の切頭円錐形の半体118により形成された切頭円錐形の端部分116を有している。これら切頭円錐形の半体118の各々は、拡張用器具112の脚部114のそれぞれ1つから伸長している。拡張可能なバルーン(図示せず)のような、第二の管状部分40を拡張した状態に向けて拡張させるための他の適当な手段も採用可能である。
【0019】
腹腔鏡下外科手術中、カニューレ10は、収縮した状態にて、切開口を通して患者の体内に挿入される。カニューレ10は、切開口を広げるという手順を行って該切開口から挿入される。第二の管状部分40が体内に挿入される。第一の管状部分20は、切開口内に挿入されることにより、人体の外部から内部にかけて伸張するようにする。
【0020】
それから、外科医が手で紐104の外端106を引っ張る。紐104を引っ張ると、熱シュリンク嵌めした管102が引き剥がれ、紐104を引っ張ることにより、熱シュリンク嵌めした管102が引き裂かれる。熱シュリンク嵌めした管102が引き裂かれることにより、カニューレ10の第二の管状部分40は解放され、拡張状態へ向けて拡張する。
【0021】
次に、切頭円錐形の端部分116が第二の管状部分40の第二の端部62に位置づけられるまで、拡張用器具112をカニューレ10の通路16内に挿入する。拡張用器具112の脚部114は、手動で分離させ(広げ)、それによって切頭円錐形の半体118も分離させるようにする。半体118が分離するにつれて、半体118によって第二の管状部分40の内面70に半径方向外方に向かう力が加わり、それによって、第二の管状部分が拡張した状態に向かって拡張する。
【0022】
拡張用器具112を拡張させる力が作用すると、案内ピン90は、円弧状スロット80の第一の終端82から円弧状スロットの第二の終端84まで摺動し、第二の管状部分40が拡張することを許容する。拡張用器具112を軸線14の周りで回転させることにより、カニューレ10の第二の管状部分40を完全に拡張した状態にすることを確実にすることができる。次に、拡張用器具112を畳んで(閉じて、あるいは、収縮させて)除去することにより、1つまたはそれ以上の外科用器具(図5に参照番号120で概略的に図示)がカニューレ10を通して受け入れられ且つ患者の体内130に挿入されるようにする。
【0023】
拡張可能なカニューレ10の第二の管状部分40は、カニューレの密閉空間内で外科医に対して患者の体130の内部に著しく大きい作業領域を提供する。その結果、操作可能な器具、すなわちシェーバ、分断器、鋏、鉗子、リトラクター、拡張器、腹腔鏡など(これらにのみ限定されない)多数の腹腔鏡下外科手術用器具を、拡張可能なカニューレ10によって同時に使用することが可能となる。
【0024】
第二の実施の形態により構成された手術用器具410が図10に示されている。手術用器具410は、普通一般の鋏に似ていて、ピボット結合416によって互いに枢動可能に結合された一対の脚部414を有している。脚部414のそれぞれは、テーパづけされた外面420を有する端部418を有している。端部418のそれぞれは、ほぼU字形をした断面を有しており、外面422および424を備えている。外面422および424は、互いに対してほぼ平行に延びており、且つ、テーパづけされた面420と交差している。
【0025】
脚部414は、端部418とは反対側にハンドル(持ち手)430を有している。ハンドル430は、外科医がつかんで端部418を互いに離すように動かすことができる。ハンドル430を互いに向かうように動かすと、端部418を互いに離すように動かすことができる。脚部414のそれぞれは停止部434を有している。停止部434は、自身が設けられているのとは別の脚部と係合することにより、端部418が互いに離れる方向へ移動するのを制限する。
【0026】
拡張用器具410は、第二の管状部分40の第二の端部62に端部418が位置づけられるまで、カニューレ10の通路16内へと挿入される。拡張用器具410の脚部418は、ハンドル430を互いに向かうように動かすことによって、手動で離す。ハンドル430が互いに向かって動くにつれて、端部418は互いに離れる。端部418が互いに離れるにつれて、半径方向外方に向いた力が端部418によって第二の管状部分40の内面70に加えられる。それによって、第二の管状部分40は拡張状態に向けて拡張される。拡張用器具410を拡張させる力が作用すると、その力を受けて、案内ピン90が円弧状スロットの第一の終端82から円弧状のスロットの第二の終端84に向かってスライドし、第二の管状部分40が拡張することを許容する。拡張用器具410を軸線14の周りに回転させることにより、カニューレ10の第二の管状部分40が完全に拡張して拡張状態になることを保証することができる。それから拡張用器具410を収縮させて(閉じて)除去する。それによって、一つまたはそれ以上の手術用器具がカニューレ10を通して受け入れられ、患者の体内に挿入されることができる。
【0027】
別の実施の形態により構成されたカニューレ10が図6ないし図7に示されている。カニューレ150は、軸線154を中心とする管状構造体152を含む。管状構造体152は、カニューレ150を通して通路156を画成している。手術用器具は、通路156を介して腹腔鏡下手術が行われている間に体内に挿入される。
【0028】
管状構造体152(図6)は、第一の管状部分160と、該第一の管状部分に取り付けられた第二の管状部分180とを含んでいる。第一の管状部分160は、ある長さのステンレス鋼管から作られることが望ましいが、たとえば放射線透過性材料のような他の適当な材料で作ってもよい。第一の管状部分160は、基端162および末端164を有している。第一の管状部分160の基端160および末端162間には、互いに平行な円柱面である内面166および外面168が延びている。第一の管状部分160は、内面166および外面168に垂直な方向で測って、約0.5mmないし約1.0mm(0.02インチないし0.04インチ)の範囲の厚さを有している。
【0029】
内面166は、カニューレ150を貫通する通路156の第一の通路部分170を画成している。第一の通路部分170は直径d1を有している。直径d1は、望ましくは10mmないし25mm(約0.4インチないし約1.0インチ)の範囲とする。内面166は非反射性コーティング174を施されている。非反射性コーティング174は、通路156を通して挿入される腹腔鏡によって作り出されるいかなる画像からも「ぎらつき」を減じることができる。しかしながら、内面166にコーティング174を施さないようにしてもよい。
【0030】
管状構造体152の第二の管状部分180(図6)は、第一の管状部分160の末端164に取り付けられている。第二の管状部分180は、ステンレス鋼により作られるのが望ましい。しかしながら、たとえば放射線透過性材料のような他の適当な材料で作るようにしてもよい。
【0031】
第二の管状部分180は、シート材料でできた扇形セグメント182を含んでいる。扇形セグメント182は、第一および第二の円弧状端縁184,186を備えている。扇形セグメント182はまた、円弧状端縁184および186間を延びている第一の平坦状端縁188および第二の平坦状端縁を備えている。第二の平坦状端縁の方は図6に示されていない。第一および第二の平坦状端縁を含む部分が重なり合うようにしてロール状に丸められることにより、第二の管状部分180の管状形態が形づくられる。
【0032】
第二の管状部分180がロール状に巻かれて管状形態をなしたとき、第一および第二の円弧状端縁184,186は、第二の管状部分において互いに反対側に配置される第一および第二の端部200,202を画成する。第一および第二の端部200,202は、中央部分204によって互いに連結されている。第二の管状部分180の第一の端部200は、適当な締結具によって第一の管状部分160の末端164に取り付けられる。締結具としては、たとえば、ねじ206と、このねじ206と螺合するナット208とを用いることができる。第二の管状部分180は、リベットによって第一の管状部分160に連結することができる。ねじ206は、第二の管状部分180の第一の端部200において互いに整合された二つの開口240を貫通して延びている。第二の管状部分180の第一の端部200は、ねじ206の周りを枢動可能である。
【0033】
第二の管状部分180は、第一および第二の端部200,202間を延びる、互いに平行な内面212および外面214を備えている。内面212は、カニューレ150を貫通する通路156の第二の通路部分216を画成している。第二の通路部分216は、第一の管状部分160の第一の通路部分170の連続部分として延びている。第二の管状部分180は、内面212および外面214に垂直な方向に沿って計った値で、約0.075mmないし約0.15mm(0.003インチないし0.006インチ)の厚さを有している。内面212は、非反射性のコーティング218を施されている。非反射性コーティング218は、通路156を通して挿入される腹腔鏡によって作り出されるいかなる画像からも「ぎらつき」を減じることができる。しかしながら、内面212にコーティング218を施さないようにしてもよい。
【0034】
円弧状スロット220(図6)が第二の管状部分180内に形成されている。第二の管状部分180は、第二の管状部分の内面212および外面214間に延びている。円弧状スロット220は、第二の管状部分180の中央部分204内の曲線状経路に沿って、第二の管状部分の端部184に向かって延びている。円弧状スロット220は、第二の管状部分180の中央部分204に位置づけられた第一の終端(図示せず)を有している。円弧状スロット220の第二の終端224は、扇形セグメント182の第二の円弧状端縁186と平坦状端縁188との交点に隣接して位置づけられている。
【0035】
案内部材であるねじ230が、第二の円弧状端縁186と平坦状端縁(図示せず)との交点に隣接するようにして、第二の管状部分180の内面212に取り付けられている。しかしながら、ねじ230の代わりに案内ピンを使用することもできる。第二の管状部分180が管状形態をとっている場合において、案内部材としてのねじ230は、円弧状スロット220内に位置づけられており、且つ、円弧状スロット220の曲線状経路に沿って移動可能である。
【0036】
管状構造体152の第二の管状部分180は、図7に示す収縮状態から図6に示す拡張状態まで拡張することができる。収縮状態(図7)において、案内部材としてのねじ230は、第二の管状部分180の円弧状スロット220の第一の終端(図示せず)内に位置づけられており、第二の管状部分によって画成第二の通路部分216は、円筒状の形態をしている。第二の通路部分216は、ほぼ一定の直径d2を有している。直径d2は、第一の管状部分160の直径d1とほぼ等しい。そして、第二の管状部分180の第二の端部202における第二の通路部分216の断面積は、直径d2の関数として示されるのであるが、第二の管状部分の第一の端部200における断面積とほぼ同じであり、第一の管状部分160における第一の通路部分170の断面積とほぼ同じである。
【0037】
拡張状態(図6)においては、案内部材としてのねじ230は、第二の管状部分180内の円弧状スロット220の第二の終端224内に位置づけられており、第二の管状部分は、円錐状の形態をしている。第二の管状部分180の第二の端部202において、第二の通路部分216は、第一の端部200における第二の通路部分の直径d2よりも大きな直径d3を有している。望ましくは、第二の管状部分の第二の端部202における第二の通路部分216の直径d3は、第一の端部200における第二の通路部分の直径d2より40パーセントないし90パーセント大きいものとする。したがって、拡張状態においては、第二の管状部分180の第二の端部202における第二の通路部分216の断面積は、直径d3の関数で示されるのであるが、第二の管状部分の第一の端部200における第二の通路部分の断面積よりも大きいことになる。第二の端部202における断面は図6において円形で示されているが、第二の端部202における断面は任意の形状、たとえば楕円形とすることもできる。
【0038】
カニューレ150は、カニューレの第二の管状部分180を収縮状態に維持するための外側部材(図示せず)を含むものとする。しかしながら、第二の管状部分180を収縮状態に維持するための他の適当な手段を用いることもできる。本発明によれば、外側部材は、図1に示す外層100に類似のものであってもよい。かかる外側部材は、第一および第二の管状部分160,180の双方の外側に熱シュリンク嵌めされて第二の管状部分を収縮状態に保持する。さらに、熱シュリンク嵌めされて管状になっている外側部材を引き裂くためのポリエステル紐のループ(図示せず)を該管状になった外側部材の周囲に巻き、管状になった外側部材の下側および上側(頂部)の双方にて伸張するようにする。紐の外端は管状の外側部材を越えて延びている。
【0039】
腹腔鏡下手術の施術中、カニューレ150は、収縮状態にされたまま、切開口を通して患者の体内に挿入される。カニューレ150は、切開口を広げる処置をしながら該切開口から挿入される。まず第二の管状部分180が体内に挿入される。それから第一の管状部分160が切開口に挿入され、該第一の管状部分160が体外から体内に延びている状態にする。
【0040】
紐の外端が外科医の手で引っ張られる。紐を引くことにより、熱シュリンク嵌めされた管状の外側部材が引き裂かれる。熱シュリンク嵌めされた管状の外側部材が引き裂かれると、カニューレ150の第二の管状部分180が解放され、拡張状態に向かって拡張する。
【0041】
次に、図1および図10に示した拡張用器具112,410のうちの一方がカニューレ150の通路156内に挿入される。この挿入は、切頭円錐形の半体118または端部418が第二の管状部分180の第二の端部202に位置づけられるまで続けられる。拡張用器具112または410の脚部114または414が手動で互いに分離されると、すなわち広げられると、切頭円錐形の半体118または端部418もまた互いに分離される。半体118または脚部418が互いに分離されるにつれ、該半体118または脚部418によって第二の管状部分180の内面212には半径方向外方を向いた力が作用する。すると、それによって、第二の管状部分が拡張状態に向けて拡張される。拡張用器具112または410を拡張させる力が作用すると、案内部材としてのねじ230が、円弧状スロット220の第一の終端から円弧状スロットの第二の終端へとスライド移動し、それによって、第二の管状部分180が拡張することを許容する。拡張用器具112または410は軸線154を中心として回転させることができるので、それによって、カニューレ150の第二の管状部分180が拡張状態へと完全に拡張することが保証される。それから拡張用器具112または410は収縮されて取り除かれる。それによって、一つまたはそれ以上の手術用器具がカニューレ150を通して受け入れられ且つ患者の体内へと挿入されることができる。
【0042】
カニューレ150の拡張可能な第二の管状部分180は、カニューレの制限された内部の中で体内における非常に大きな作業領域を外科医に対して提供する。結果として、拡張可能なカニューレ150のおかげで多くの腹腔鏡下手術用器具の同時使用が可能になる。これらの器具には、操作可能な器具、すなわちシェーバ、分断器、鋏、鉗子、リトラクター、拡張器、腹腔鏡などが含まれるが、これらにのみには限定されない。
【0043】
別の実施の形態によるカニューレ250が図8および図9に示されている。図6および図7に示したカニューレ150の実施形態では、管状部分160および180はねじ206およびナット208によって互いに連結されており、案内部材はねじ230であった。図8および図9に示したカニューレ250の実施形態では、管状部分どうしがリベットによって互いに連結されており、案内部材もリベットである。カニューレ250は、図6および図7に示したカニューレ150とほぼ同様である。したがって、リベットに関する点だけ詳細に説明する。
【0044】
カニューレ250(図8)は、中心軸線254を有する管状構造体252を含んでいる。管状構造体252は、カニューレ250を貫通する通路256を画成する。管状構造体252は、第一の管状部分260と、該第一の管状部分260に取り付けられた第二の管状部分280とを含んでいる。第一の管状部分260は、基端262および末端264を有している。互いに平行な円柱面である内面266および外面268が、第一の管状部分260の基端262および末端264間に延びている。内面266は、カニューレ250を貫通する通路256の第一の通路部分270を画成している。内面266は、非反射性のコーティング(図示せず)を有している。
【0045】
管状構造体252の第二の管状部分280(図8)は、第一の管状部分260の末端264に取り付けられている。第二の管状部分280は、シート材料からなる扇形セグメント282を含んでいる。扇形セグメント282は、第一および第二の円弧状端縁284,286を含んでいる。扇形セグメント282はまた、円弧状端縁284および286間に延びる第一の平坦状端縁288および第二の平坦状端縁を含んでいる。第二の平坦状端縁の方は図8には示されていない。第一および第二の平坦状端縁が互いに重なるようにしてロール状に巻かれると、第二管状部分280の管状形態が形成される。
【0046】
第二の管状部分280がロール状に巻かれて管状形態になると、第一および第二の円弧状端縁284,286は、両端に即ち互いに反対側に配置された第二の管状部分の第一および第二の端部300,302を画成する。第一および第二の端部300,302は、中央部分304によって互いに連結されている。第二の管状部分280の第一の端部300は、リベット306によって第一の管状部分260の末端264に取り付けられている。リベット306は、第二の管状部分280の第一の端部300において、二つの互いに整合する開口340を貫通して延びている。第二の管状部分280の第一の端部300は、リベット306の周りに該リベット306を中心として枢動可能である。
【0047】
リベット306(図8および図9)は第一の部分308および第二の部分310を有している。第一の部分308は、ヘッド314から延びるシャフト312を有している。シャフト312は第二の管状部分280における開口340を貫通して延び、ヘッド314は第一の管状部分260の内面266に係合している。円柱状の開口316がシャフト312およびヘッド314を貫通して延びている。
【0048】
リベット306の第二の部分310は、ヘッド320から延びるシャフト318を有している。シャフト318は、リベット306の第一の部分308における開口316内に延び、ヘッド320は第二の管状部分280に係合している。第二の部分310のシャフト318は、第一の部分308における開口316内に延びてリベット306の第一および第二の部分を互いに連結し、第二の管状部分280を第一の管状部分260に対して枢動可能に連結する。
【0049】
第二の管状部分280(図8)は、第一および第二の端部300,302間に延びる互いに平行な内面322および外面324を含んでいる。内面322は、カニューレ250を貫通する通路256の第二の通路部分326を画成する。第二の通路部分326は、第一の管状部分260における第一の通路部分270の連続部分として延びている。内面322は、非反射性コーティング(図示せず)を有することができる。
【0050】
円弧状スロット330が第二の管状部分280に形成されている。この円弧状スロット330は、第二の管状部分の内面322および外面324間に延びている。円弧状スロット330は、第二の管状部分280の中央部分304における曲線状経路に沿って、第二の管状部分の端部284に向かって延びている。円弧状スロット330は第二の管状部分280の中央部分304に位置づけられた第一の終端(図示せず)を有している。円弧状スロット330の第二の終端334は、扇形セグメント282の第二の円弧状端縁286と平坦状端縁との交点に隣接して位置づけられている。
【0051】
リベット336が、第二の円弧状端縁286と平坦状端縁(図示せず)との交点に隣接した位置で、第二の管状部分280の内面322に取り付けられている。リベット336の代わりに案内ピンを使用してもよい。第二の管状部分280が管状形態にある場合において、リベット336は円弧状スロット330内に位置づけられ、円弧状スロットの曲線状経路に沿って移動可能である。リベット336はワッシャ338を貫通して延び、リベットを円弧状スロット330内に保持する。
【0052】
リベット336はリベット306とほぼ同様であり、したがって、詳細には説明しない。リベット336は第一の部分342および第二の部分344を有している。第一の部分342はヘッド348から延びるシャフト346を有している。シャフト346はスロット330を貫通して延び、ヘッド348はワッシャ338と係合している。円柱状の開口350はシャフト346およびヘッド348を貫通して延びている。
【0053】
リベット336の第二の部分344は、ヘッド354から延びるシャフト352を有している。シャフト352は、リベット336の第一の部分342の開口350内に延び、ヘッド354は、第二の管状部分280の外面324に係合する。シャフト352は、開口350内に延び、リベット336の第一の部分342を第二の部分344に連結する。
【0054】
管状構造体252の第二の管状部分280は、図8に示すように、収縮状態から拡張状態へと拡張可能である。収縮状態において、リベット336は、第二の管状部分280内の円弧状スロット330の第一の終端(図示せず)内に位置づけられ、第二の管状部分によって画成される第二の通路部分326は、円柱状の形状をしている。第二の通路部分326はほぼ一定の直径を有しているが、この直径は、第一の管状部分260の直径とほぼ等しい。したがって、第二の管状部分280の第二の端部302における第二の通路部分326の断面積は、第二の管状部分の第一の端部300における断面積とほぼ等しく、それはまた、第一の管状部分260における第一の通路部分270の断面積とほぼ等しい。
【0055】
拡張状態(図8)において、リベット336は、第二の管状部分280における円弧状スロット330の第二の終端334内に位置づけられ、第二の管状部分は、円錐状の形状をしている。第二の管状部分280の第二の端部302において、第二の通路部分326は、第一の端部300における第二の通路部分の直径よりも大きな直径を有している。したがって、拡張状態では、第二の管状部分280の第二の端部302における第二の通路部分326の断面積は、第二の管状部分の第一の端部300における第二の通路部分の断面積よりも大きい。第二の端部302における断面は図8において円形で示されているが、第二の端部302における断面は任意の形状とすることができ、たとえば楕円形状とすることができる。
【0056】
腹腔鏡下手術中、カニューレ250は切開口を通して患者の体内へと収縮状態で挿入される。カニューレ250は、切開口の拡張処置をしながら該切開口を通して挿入される。第二の管状部分280は、体内に挿入される。第一の管状部分260が切開口内に挿入される場合において、該第一の管状部分が人体の外側から内側へと延びるようにして挿入される。
【0057】
熱シュリンクした管が外科医によってカニューレ250から引き剥がされる。熱シュリンクした管が引き剥がされると、カニューレ250の第二の管状部分280は解放され、拡張状態へと拡張する。次に、図1および図10に示した拡張用器具112,410のうちの一方がカニューレ250の通路256内に挿入される。この挿入は、切頭円錐形の端部118または418が第二の管状部分280の第二の端部302に位置づけられるまで行われる。拡張用器具112または410の脚部114または414が手動で広げられ、それによって、切頭円錐形の半体118または端部418も広げられる。半体118または端部418が互いに分離するにつれ、該半体118または端部418によって第二の管状部分280の内面312に半径方向外方を向いた力が作用する。その結果、第二の管状部分は拡張状態に向けて拡張する。拡張用器具112または410を拡張させる力が加わると、リベット336が円弧状スロット330の第一の終端からスライドして円弧状スロットの第二の終端へと移動し、第二の管状部分280が拡張するのを許容する。拡張用器具112または410は、次いで収縮されて除去される。それによって、一つまたはそれ以上の手術用器具がカニューレ250を通して受け入れられ、患者の体内に挿入されることができる。
【0058】
拡張可能なカニューレ250の第二の管状部分280は、カニューレの制限された内部の中で体内における非常に大きな作業領域を外科医に対して提供する。結果として、拡張可能なカニューレ250のおかげで多くの腹腔鏡下手術用器具の同時使用が可能になる。これらの器具には、操作可能な器具、すなわちシェーバ、分断器、鋏、鉗子、リトラクター、拡張器、腹腔鏡などが含まれるが、これらにのみには限定されない。
【0059】
ここに開示されたカニューレ10,150および/またはカニューレ250は、手術用器具である拡張用器具112および/または410とともに腹腔鏡下手術用キットの中の重要な器具となる。かかるキットには、カニューレとともに使用されるために設計および/または選択された手術用器具のセットを含む。
【0060】
本発明の上記の説明から、当業者は、改良、変形および変更例を容易に想起することができよう。当業界の技術に属する、かかる改良、変形および変更例もまた、特許請求の範囲に包含されることを意図されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第一の実施の態様による構造とされた手術用器具を、拡張状態にある手術用カニューレとともに示す分解斜視図である。
【図2】見やすくするためにいくつかの部品を除去して描いた、図1のカニューレの収縮した状態を示す斜視図である。
【図3】図1のカニューレの拡張した状態を示す、概略図的な端面図である。
【図4】図1のカニューレの一部分の展開図である。
【図5】外科手術中の図1のカニューレを示す概略図的な断面図である。
【図6】別の態様による手術用カニューレの拡張状態を示す斜視図である。
【図7】図6のカニューレの収縮した状態を示す斜視図である。
【図8】さらに別の態様による手術用カニューレの拡張状態を示す斜視図である。
【図9】図8のカニューレの一部を示す断面図であり、第一の管状部分を第二の管状部分に連結するリベットを示している。
【図10】本発明の第二の実施の態様による構造とされた手術用器具の斜視図である。
【0001】
本発明は、身体に外科手術を行うため外科手術用器具を受け入れるためのカニューレに関連した器具に関する。より詳細に言えば、本発明はカニューレを拡張する際に使用するための外科手術用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
腹腔鏡下外科的技術は、身体の、比較的小さい切開部を通じて、且つ、身体組織を傷付ける程度が少ない状態にて外科手術を患者の身体に行うことを可能にする。腹腔鏡下外科手術は、典型的には、身体の、小さい切開部内に挿入される、カニューレとして公知の管状構造体を利用する。このカニューレは、切開部を開いた状態に保ち、身体の外側と、外科手術が行われる身体内の局部的な領域との間を伸長する導体管として機能する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カニューレによって形成された身体内への通路の寸法が比較的小さいため、ステアリング(操作)可能な外科用器具を使用する後方切除法(posterior disectomy)及び手術のような、特定の外科手術は、腹腔鏡下技術を使用して行うことは難しかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、カニューレを拡張する際に使用される外科手術用器具に関する。カニューレは、外科出術用器具を受け入れるための、自身を貫通する通路を画成する内面を有する。外科手術用器具は、カニューレの内面と係合可能な第一の端部を有する第一の脚部を備えている。第一の脚部には第二の脚部が連結されている。第二の脚部は、カニューレの内面と係合可能な第二の端部を有している。第一および第二の端部は互いから離れるように移動可能であり、それによって、カニューレの内面に対して半径方向外方を向いた力を作用させ、カニューレを拡張させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明の上記及びその他の特徴は、添付図面に関する以下の説明を参照することにより、本発明の技術分野の当業者に明らかになるであろう。
本発明は、患者の身体に外科手術を行うため外科用器具を受け入れるカニューレに関する。本発明は、腹腔鏡下外科技術が使用される多岐に亙る外科手術に適用可能である。
【0006】
図1には、カニューレ10が図示されている。該カニューレ10は、軸線14上にその中心がある管状構造体12である。該管状構造体12は、カニューレ10を貫通する通路16を画成する。腹腔鏡下外科手術の間、通路16を通じて外科用器具が身体内に挿入される。
【0007】
管状構造体12は、第一の管状部分20と、該第一の管状部分に取り付けられた第二の管状部分40とを備えている。第一の管状部分20は、1本のステンレス鋼管にて出来ていることが好ましいが、例えば放射線透過性材料のような別の適当な材料で製造してもよい。第一の管状部分20は、基端22及び末端24を有している。互いに平行な円筒状の内面26及び外面28のそれぞれは、第一の管状部分20の端部22、24の間を伸長している。内面26は、カニューレ10を貫通する通路16の第一の通路部分30を画成する。この第一の通路部分30は、10mm乃至20mm(すなわち約0.4インチ乃至約1.0インチ)の範囲にあることが好ましい直径D1を有している。
【0008】
管状構造体12の第二の管状部分40は、第一の管状部分20の末端24に取り付けられる。第二の管状部分は、ステンレス鋼で出来ていることが好ましいが、例えば放射線透過性材料のような別の適当な材料で製造してもよい。
【0009】
図4の展開図に最も良く示すように、第二の管状部分40は、シート材料から成る扇形セグメント42を備えている。この扇形セグメント42は、それぞれ第一及び第二の円弧状端縁44、46と、第一及び第二の平坦状端縁48、50とを備えている。これら第一及び第二の平坦状端縁48、50は、第二の管状部分40の管状の形態を形成し得るように、重なり合う仕方にてロール状に巻かれている。
【0010】
第二の管状部分40がその管状の形態にロール状に巻かれると、第一及び第二の円弧状端縁44、46は、第二の管状部分において互いに反対側となる位置に配置された第一及び第二の端部60、62(図1及び図2)をそれぞれ画成する。第一の端部60及び第二の端部62は、中央部分64によって互いに接続されている。第二の管状部分40の第一の端部60は、リベット66のような、単一の適当な締結具によって第一の管状部分20の末端24に取り付けられる。リベット66は、第二の管状部分40の第一の端部60において互いに整合する2つの開口68(図4)を貫通して伸長している。第二の管状部分40の第一の端部60は、リベット66の周りを枢動可能である。
【0011】
第二の管状部分40は、第一の端部60と第二の端部62との間を伸長する、互いに平行な内面70及び外面72(図1、図2)を有している。内面70は、カニューレ10を貫通する通路16の第二の通路部分74を画成し、この第二の通路部分74は、第一の管状部分20の第一の通路部分30の連続体として伸長する。
【0012】
円弧状スロット80が、第二の管状部分40に形成され、第二の管状部分の内面70と外面72との間を貫通して延びている。円弧状スロット80は、第二の管状部分40の中央部分64内の曲線状経路に沿って、第二の管状部分40の第二の端部60に向けて伸長している。この円弧状スロット80は、第二の管状部分40の中央部分64内に配置された第一の終端82を有している。円弧状スロット80の第二の終端84は、扇形セグメント42の第二の円弧状端縁46と第一の平坦状端縁48との交点に隣接して配置されている。
【0013】
たとえば案内ピン90のような適当な案内部材が、第二の円弧状端縁46と第二の平坦状端縁50との交点に隣接して第二の管状部分40の内面70に取り付けられている。第二の管状部分40が管状の形態をしている状態において、案内ピン90は円弧状スロット80内に配置され且つ該円弧状スロットの曲線状経路に沿って可動である。案内ピン90を円弧状スロット80内に保持し得るように座金92が案内ピン90の内端に取り付けられている。
【0014】
管状構造体12の第二の管状部分40は、図2に示した収縮状態から図1に図示した拡張状態に拡張可能である。収縮した状態において、案内ピン90は、第二の管状部分40の円弧状スロット80の第一の終端82内に配置され、第二の管状部分40により画成された第二の通路部分74は円柱状の形状をしている。第二の通路74は、第一の管状部分20の直径D1に略等しい直径である、ほぼ一定の直径D2(図2、図3)を有している。したがって、直径D2の関数であるところの、第二の管状部分40の第二の端部62における第二の通路部分74の断面積は、第二の管状部分40の第一の端部60の断面積に略等しく、第一の管状部分20の第一の通路部分30の断面積に略等しい。
【0015】
拡張した状態において、案内ピン90は、第二の管状部分40の円弧状スロット80の第二の終端84内に配置され、第二の管状部分は円錐状の形態を有している。第二の管状部分40の第二の端部62にて、第二の通路部分74は、第一の端部60の第二の通路部分の直径D2よりも大きい直径D3(図3)を有している。第二の管状部分40の第二の端部62における第二の通路部分74の直径D3は、第一の端部60における第二の通路部分の直径D2よりも40%乃至90%大きいことが好ましい。このように、拡張した状態において、直径D3の関数であるところの、第二の管状部分40の第二の端部62における第二の通路部分74の断面積は、第二の管状部分の第一の端部60における第二の通路部分の断面積よりも大きい。第二の端部62における断面は、図3では円形として示されているが、第二の端部62における断面は、たとえば楕円形または長円形などの任意の形状とすることもできる。
【0016】
カニューレ10は、該カニューレの第二の管状部分40を収縮した状態に保つ外層100(図1)を備えている。第二の管状部分40を収縮した状態に保つ他の適当な手段も採用可能であると考えられる。1つの好適な実施態によれば、外層100は、第二の管状部分を収縮した状態に保持すべく第一の管状部分20及び第二の管状部分40の双方を覆うように熱シュリンク嵌めされる(heat shrunk)プラスチック管102の一部分を備えている。
【0017】
更に、熱シュリンク嵌めした管102を引き剥くためのナイロン紐104のループが、熱シュリンク嵌めした管の周りに巻かれており、該ループは、管102の下部及び頂部の双方にて伸長する。紐104の外端106は、管102を越えて伸長している。
【0018】
カニューレ10は、第二の管状部分40を収縮した状態から拡張した状態に拡張させる作動可能な装置110を更に備えている。1つの好適な実施の形態によれば、作動可能な装置110は、手で操作される拡張用器具112を備えている。該拡張用器具112は、一般的な鋏に似ており、互いに枢動可能に接続された一対の脚部114を有している。拡張用器具112は、一対の切頭円錐形の半体118により形成された切頭円錐形の端部分116を有している。これら切頭円錐形の半体118の各々は、拡張用器具112の脚部114のそれぞれ1つから伸長している。拡張可能なバルーン(図示せず)のような、第二の管状部分40を拡張した状態に向けて拡張させるための他の適当な手段も採用可能である。
【0019】
腹腔鏡下外科手術中、カニューレ10は、収縮した状態にて、切開口を通して患者の体内に挿入される。カニューレ10は、切開口を広げるという手順を行って該切開口から挿入される。第二の管状部分40が体内に挿入される。第一の管状部分20は、切開口内に挿入されることにより、人体の外部から内部にかけて伸張するようにする。
【0020】
それから、外科医が手で紐104の外端106を引っ張る。紐104を引っ張ると、熱シュリンク嵌めした管102が引き剥がれ、紐104を引っ張ることにより、熱シュリンク嵌めした管102が引き裂かれる。熱シュリンク嵌めした管102が引き裂かれることにより、カニューレ10の第二の管状部分40は解放され、拡張状態へ向けて拡張する。
【0021】
次に、切頭円錐形の端部分116が第二の管状部分40の第二の端部62に位置づけられるまで、拡張用器具112をカニューレ10の通路16内に挿入する。拡張用器具112の脚部114は、手動で分離させ(広げ)、それによって切頭円錐形の半体118も分離させるようにする。半体118が分離するにつれて、半体118によって第二の管状部分40の内面70に半径方向外方に向かう力が加わり、それによって、第二の管状部分が拡張した状態に向かって拡張する。
【0022】
拡張用器具112を拡張させる力が作用すると、案内ピン90は、円弧状スロット80の第一の終端82から円弧状スロットの第二の終端84まで摺動し、第二の管状部分40が拡張することを許容する。拡張用器具112を軸線14の周りで回転させることにより、カニューレ10の第二の管状部分40を完全に拡張した状態にすることを確実にすることができる。次に、拡張用器具112を畳んで(閉じて、あるいは、収縮させて)除去することにより、1つまたはそれ以上の外科用器具(図5に参照番号120で概略的に図示)がカニューレ10を通して受け入れられ且つ患者の体内130に挿入されるようにする。
【0023】
拡張可能なカニューレ10の第二の管状部分40は、カニューレの密閉空間内で外科医に対して患者の体130の内部に著しく大きい作業領域を提供する。その結果、操作可能な器具、すなわちシェーバ、分断器、鋏、鉗子、リトラクター、拡張器、腹腔鏡など(これらにのみ限定されない)多数の腹腔鏡下外科手術用器具を、拡張可能なカニューレ10によって同時に使用することが可能となる。
【0024】
第二の実施の形態により構成された手術用器具410が図10に示されている。手術用器具410は、普通一般の鋏に似ていて、ピボット結合416によって互いに枢動可能に結合された一対の脚部414を有している。脚部414のそれぞれは、テーパづけされた外面420を有する端部418を有している。端部418のそれぞれは、ほぼU字形をした断面を有しており、外面422および424を備えている。外面422および424は、互いに対してほぼ平行に延びており、且つ、テーパづけされた面420と交差している。
【0025】
脚部414は、端部418とは反対側にハンドル(持ち手)430を有している。ハンドル430は、外科医がつかんで端部418を互いに離すように動かすことができる。ハンドル430を互いに向かうように動かすと、端部418を互いに離すように動かすことができる。脚部414のそれぞれは停止部434を有している。停止部434は、自身が設けられているのとは別の脚部と係合することにより、端部418が互いに離れる方向へ移動するのを制限する。
【0026】
拡張用器具410は、第二の管状部分40の第二の端部62に端部418が位置づけられるまで、カニューレ10の通路16内へと挿入される。拡張用器具410の脚部418は、ハンドル430を互いに向かうように動かすことによって、手動で離す。ハンドル430が互いに向かって動くにつれて、端部418は互いに離れる。端部418が互いに離れるにつれて、半径方向外方に向いた力が端部418によって第二の管状部分40の内面70に加えられる。それによって、第二の管状部分40は拡張状態に向けて拡張される。拡張用器具410を拡張させる力が作用すると、その力を受けて、案内ピン90が円弧状スロットの第一の終端82から円弧状のスロットの第二の終端84に向かってスライドし、第二の管状部分40が拡張することを許容する。拡張用器具410を軸線14の周りに回転させることにより、カニューレ10の第二の管状部分40が完全に拡張して拡張状態になることを保証することができる。それから拡張用器具410を収縮させて(閉じて)除去する。それによって、一つまたはそれ以上の手術用器具がカニューレ10を通して受け入れられ、患者の体内に挿入されることができる。
【0027】
別の実施の形態により構成されたカニューレ10が図6ないし図7に示されている。カニューレ150は、軸線154を中心とする管状構造体152を含む。管状構造体152は、カニューレ150を通して通路156を画成している。手術用器具は、通路156を介して腹腔鏡下手術が行われている間に体内に挿入される。
【0028】
管状構造体152(図6)は、第一の管状部分160と、該第一の管状部分に取り付けられた第二の管状部分180とを含んでいる。第一の管状部分160は、ある長さのステンレス鋼管から作られることが望ましいが、たとえば放射線透過性材料のような他の適当な材料で作ってもよい。第一の管状部分160は、基端162および末端164を有している。第一の管状部分160の基端160および末端162間には、互いに平行な円柱面である内面166および外面168が延びている。第一の管状部分160は、内面166および外面168に垂直な方向で測って、約0.5mmないし約1.0mm(0.02インチないし0.04インチ)の範囲の厚さを有している。
【0029】
内面166は、カニューレ150を貫通する通路156の第一の通路部分170を画成している。第一の通路部分170は直径d1を有している。直径d1は、望ましくは10mmないし25mm(約0.4インチないし約1.0インチ)の範囲とする。内面166は非反射性コーティング174を施されている。非反射性コーティング174は、通路156を通して挿入される腹腔鏡によって作り出されるいかなる画像からも「ぎらつき」を減じることができる。しかしながら、内面166にコーティング174を施さないようにしてもよい。
【0030】
管状構造体152の第二の管状部分180(図6)は、第一の管状部分160の末端164に取り付けられている。第二の管状部分180は、ステンレス鋼により作られるのが望ましい。しかしながら、たとえば放射線透過性材料のような他の適当な材料で作るようにしてもよい。
【0031】
第二の管状部分180は、シート材料でできた扇形セグメント182を含んでいる。扇形セグメント182は、第一および第二の円弧状端縁184,186を備えている。扇形セグメント182はまた、円弧状端縁184および186間を延びている第一の平坦状端縁188および第二の平坦状端縁を備えている。第二の平坦状端縁の方は図6に示されていない。第一および第二の平坦状端縁を含む部分が重なり合うようにしてロール状に丸められることにより、第二の管状部分180の管状形態が形づくられる。
【0032】
第二の管状部分180がロール状に巻かれて管状形態をなしたとき、第一および第二の円弧状端縁184,186は、第二の管状部分において互いに反対側に配置される第一および第二の端部200,202を画成する。第一および第二の端部200,202は、中央部分204によって互いに連結されている。第二の管状部分180の第一の端部200は、適当な締結具によって第一の管状部分160の末端164に取り付けられる。締結具としては、たとえば、ねじ206と、このねじ206と螺合するナット208とを用いることができる。第二の管状部分180は、リベットによって第一の管状部分160に連結することができる。ねじ206は、第二の管状部分180の第一の端部200において互いに整合された二つの開口240を貫通して延びている。第二の管状部分180の第一の端部200は、ねじ206の周りを枢動可能である。
【0033】
第二の管状部分180は、第一および第二の端部200,202間を延びる、互いに平行な内面212および外面214を備えている。内面212は、カニューレ150を貫通する通路156の第二の通路部分216を画成している。第二の通路部分216は、第一の管状部分160の第一の通路部分170の連続部分として延びている。第二の管状部分180は、内面212および外面214に垂直な方向に沿って計った値で、約0.075mmないし約0.15mm(0.003インチないし0.006インチ)の厚さを有している。内面212は、非反射性のコーティング218を施されている。非反射性コーティング218は、通路156を通して挿入される腹腔鏡によって作り出されるいかなる画像からも「ぎらつき」を減じることができる。しかしながら、内面212にコーティング218を施さないようにしてもよい。
【0034】
円弧状スロット220(図6)が第二の管状部分180内に形成されている。第二の管状部分180は、第二の管状部分の内面212および外面214間に延びている。円弧状スロット220は、第二の管状部分180の中央部分204内の曲線状経路に沿って、第二の管状部分の端部184に向かって延びている。円弧状スロット220は、第二の管状部分180の中央部分204に位置づけられた第一の終端(図示せず)を有している。円弧状スロット220の第二の終端224は、扇形セグメント182の第二の円弧状端縁186と平坦状端縁188との交点に隣接して位置づけられている。
【0035】
案内部材であるねじ230が、第二の円弧状端縁186と平坦状端縁(図示せず)との交点に隣接するようにして、第二の管状部分180の内面212に取り付けられている。しかしながら、ねじ230の代わりに案内ピンを使用することもできる。第二の管状部分180が管状形態をとっている場合において、案内部材としてのねじ230は、円弧状スロット220内に位置づけられており、且つ、円弧状スロット220の曲線状経路に沿って移動可能である。
【0036】
管状構造体152の第二の管状部分180は、図7に示す収縮状態から図6に示す拡張状態まで拡張することができる。収縮状態(図7)において、案内部材としてのねじ230は、第二の管状部分180の円弧状スロット220の第一の終端(図示せず)内に位置づけられており、第二の管状部分によって画成第二の通路部分216は、円筒状の形態をしている。第二の通路部分216は、ほぼ一定の直径d2を有している。直径d2は、第一の管状部分160の直径d1とほぼ等しい。そして、第二の管状部分180の第二の端部202における第二の通路部分216の断面積は、直径d2の関数として示されるのであるが、第二の管状部分の第一の端部200における断面積とほぼ同じであり、第一の管状部分160における第一の通路部分170の断面積とほぼ同じである。
【0037】
拡張状態(図6)においては、案内部材としてのねじ230は、第二の管状部分180内の円弧状スロット220の第二の終端224内に位置づけられており、第二の管状部分は、円錐状の形態をしている。第二の管状部分180の第二の端部202において、第二の通路部分216は、第一の端部200における第二の通路部分の直径d2よりも大きな直径d3を有している。望ましくは、第二の管状部分の第二の端部202における第二の通路部分216の直径d3は、第一の端部200における第二の通路部分の直径d2より40パーセントないし90パーセント大きいものとする。したがって、拡張状態においては、第二の管状部分180の第二の端部202における第二の通路部分216の断面積は、直径d3の関数で示されるのであるが、第二の管状部分の第一の端部200における第二の通路部分の断面積よりも大きいことになる。第二の端部202における断面は図6において円形で示されているが、第二の端部202における断面は任意の形状、たとえば楕円形とすることもできる。
【0038】
カニューレ150は、カニューレの第二の管状部分180を収縮状態に維持するための外側部材(図示せず)を含むものとする。しかしながら、第二の管状部分180を収縮状態に維持するための他の適当な手段を用いることもできる。本発明によれば、外側部材は、図1に示す外層100に類似のものであってもよい。かかる外側部材は、第一および第二の管状部分160,180の双方の外側に熱シュリンク嵌めされて第二の管状部分を収縮状態に保持する。さらに、熱シュリンク嵌めされて管状になっている外側部材を引き裂くためのポリエステル紐のループ(図示せず)を該管状になった外側部材の周囲に巻き、管状になった外側部材の下側および上側(頂部)の双方にて伸張するようにする。紐の外端は管状の外側部材を越えて延びている。
【0039】
腹腔鏡下手術の施術中、カニューレ150は、収縮状態にされたまま、切開口を通して患者の体内に挿入される。カニューレ150は、切開口を広げる処置をしながら該切開口から挿入される。まず第二の管状部分180が体内に挿入される。それから第一の管状部分160が切開口に挿入され、該第一の管状部分160が体外から体内に延びている状態にする。
【0040】
紐の外端が外科医の手で引っ張られる。紐を引くことにより、熱シュリンク嵌めされた管状の外側部材が引き裂かれる。熱シュリンク嵌めされた管状の外側部材が引き裂かれると、カニューレ150の第二の管状部分180が解放され、拡張状態に向かって拡張する。
【0041】
次に、図1および図10に示した拡張用器具112,410のうちの一方がカニューレ150の通路156内に挿入される。この挿入は、切頭円錐形の半体118または端部418が第二の管状部分180の第二の端部202に位置づけられるまで続けられる。拡張用器具112または410の脚部114または414が手動で互いに分離されると、すなわち広げられると、切頭円錐形の半体118または端部418もまた互いに分離される。半体118または脚部418が互いに分離されるにつれ、該半体118または脚部418によって第二の管状部分180の内面212には半径方向外方を向いた力が作用する。すると、それによって、第二の管状部分が拡張状態に向けて拡張される。拡張用器具112または410を拡張させる力が作用すると、案内部材としてのねじ230が、円弧状スロット220の第一の終端から円弧状スロットの第二の終端へとスライド移動し、それによって、第二の管状部分180が拡張することを許容する。拡張用器具112または410は軸線154を中心として回転させることができるので、それによって、カニューレ150の第二の管状部分180が拡張状態へと完全に拡張することが保証される。それから拡張用器具112または410は収縮されて取り除かれる。それによって、一つまたはそれ以上の手術用器具がカニューレ150を通して受け入れられ且つ患者の体内へと挿入されることができる。
【0042】
カニューレ150の拡張可能な第二の管状部分180は、カニューレの制限された内部の中で体内における非常に大きな作業領域を外科医に対して提供する。結果として、拡張可能なカニューレ150のおかげで多くの腹腔鏡下手術用器具の同時使用が可能になる。これらの器具には、操作可能な器具、すなわちシェーバ、分断器、鋏、鉗子、リトラクター、拡張器、腹腔鏡などが含まれるが、これらにのみには限定されない。
【0043】
別の実施の形態によるカニューレ250が図8および図9に示されている。図6および図7に示したカニューレ150の実施形態では、管状部分160および180はねじ206およびナット208によって互いに連結されており、案内部材はねじ230であった。図8および図9に示したカニューレ250の実施形態では、管状部分どうしがリベットによって互いに連結されており、案内部材もリベットである。カニューレ250は、図6および図7に示したカニューレ150とほぼ同様である。したがって、リベットに関する点だけ詳細に説明する。
【0044】
カニューレ250(図8)は、中心軸線254を有する管状構造体252を含んでいる。管状構造体252は、カニューレ250を貫通する通路256を画成する。管状構造体252は、第一の管状部分260と、該第一の管状部分260に取り付けられた第二の管状部分280とを含んでいる。第一の管状部分260は、基端262および末端264を有している。互いに平行な円柱面である内面266および外面268が、第一の管状部分260の基端262および末端264間に延びている。内面266は、カニューレ250を貫通する通路256の第一の通路部分270を画成している。内面266は、非反射性のコーティング(図示せず)を有している。
【0045】
管状構造体252の第二の管状部分280(図8)は、第一の管状部分260の末端264に取り付けられている。第二の管状部分280は、シート材料からなる扇形セグメント282を含んでいる。扇形セグメント282は、第一および第二の円弧状端縁284,286を含んでいる。扇形セグメント282はまた、円弧状端縁284および286間に延びる第一の平坦状端縁288および第二の平坦状端縁を含んでいる。第二の平坦状端縁の方は図8には示されていない。第一および第二の平坦状端縁が互いに重なるようにしてロール状に巻かれると、第二管状部分280の管状形態が形成される。
【0046】
第二の管状部分280がロール状に巻かれて管状形態になると、第一および第二の円弧状端縁284,286は、両端に即ち互いに反対側に配置された第二の管状部分の第一および第二の端部300,302を画成する。第一および第二の端部300,302は、中央部分304によって互いに連結されている。第二の管状部分280の第一の端部300は、リベット306によって第一の管状部分260の末端264に取り付けられている。リベット306は、第二の管状部分280の第一の端部300において、二つの互いに整合する開口340を貫通して延びている。第二の管状部分280の第一の端部300は、リベット306の周りに該リベット306を中心として枢動可能である。
【0047】
リベット306(図8および図9)は第一の部分308および第二の部分310を有している。第一の部分308は、ヘッド314から延びるシャフト312を有している。シャフト312は第二の管状部分280における開口340を貫通して延び、ヘッド314は第一の管状部分260の内面266に係合している。円柱状の開口316がシャフト312およびヘッド314を貫通して延びている。
【0048】
リベット306の第二の部分310は、ヘッド320から延びるシャフト318を有している。シャフト318は、リベット306の第一の部分308における開口316内に延び、ヘッド320は第二の管状部分280に係合している。第二の部分310のシャフト318は、第一の部分308における開口316内に延びてリベット306の第一および第二の部分を互いに連結し、第二の管状部分280を第一の管状部分260に対して枢動可能に連結する。
【0049】
第二の管状部分280(図8)は、第一および第二の端部300,302間に延びる互いに平行な内面322および外面324を含んでいる。内面322は、カニューレ250を貫通する通路256の第二の通路部分326を画成する。第二の通路部分326は、第一の管状部分260における第一の通路部分270の連続部分として延びている。内面322は、非反射性コーティング(図示せず)を有することができる。
【0050】
円弧状スロット330が第二の管状部分280に形成されている。この円弧状スロット330は、第二の管状部分の内面322および外面324間に延びている。円弧状スロット330は、第二の管状部分280の中央部分304における曲線状経路に沿って、第二の管状部分の端部284に向かって延びている。円弧状スロット330は第二の管状部分280の中央部分304に位置づけられた第一の終端(図示せず)を有している。円弧状スロット330の第二の終端334は、扇形セグメント282の第二の円弧状端縁286と平坦状端縁との交点に隣接して位置づけられている。
【0051】
リベット336が、第二の円弧状端縁286と平坦状端縁(図示せず)との交点に隣接した位置で、第二の管状部分280の内面322に取り付けられている。リベット336の代わりに案内ピンを使用してもよい。第二の管状部分280が管状形態にある場合において、リベット336は円弧状スロット330内に位置づけられ、円弧状スロットの曲線状経路に沿って移動可能である。リベット336はワッシャ338を貫通して延び、リベットを円弧状スロット330内に保持する。
【0052】
リベット336はリベット306とほぼ同様であり、したがって、詳細には説明しない。リベット336は第一の部分342および第二の部分344を有している。第一の部分342はヘッド348から延びるシャフト346を有している。シャフト346はスロット330を貫通して延び、ヘッド348はワッシャ338と係合している。円柱状の開口350はシャフト346およびヘッド348を貫通して延びている。
【0053】
リベット336の第二の部分344は、ヘッド354から延びるシャフト352を有している。シャフト352は、リベット336の第一の部分342の開口350内に延び、ヘッド354は、第二の管状部分280の外面324に係合する。シャフト352は、開口350内に延び、リベット336の第一の部分342を第二の部分344に連結する。
【0054】
管状構造体252の第二の管状部分280は、図8に示すように、収縮状態から拡張状態へと拡張可能である。収縮状態において、リベット336は、第二の管状部分280内の円弧状スロット330の第一の終端(図示せず)内に位置づけられ、第二の管状部分によって画成される第二の通路部分326は、円柱状の形状をしている。第二の通路部分326はほぼ一定の直径を有しているが、この直径は、第一の管状部分260の直径とほぼ等しい。したがって、第二の管状部分280の第二の端部302における第二の通路部分326の断面積は、第二の管状部分の第一の端部300における断面積とほぼ等しく、それはまた、第一の管状部分260における第一の通路部分270の断面積とほぼ等しい。
【0055】
拡張状態(図8)において、リベット336は、第二の管状部分280における円弧状スロット330の第二の終端334内に位置づけられ、第二の管状部分は、円錐状の形状をしている。第二の管状部分280の第二の端部302において、第二の通路部分326は、第一の端部300における第二の通路部分の直径よりも大きな直径を有している。したがって、拡張状態では、第二の管状部分280の第二の端部302における第二の通路部分326の断面積は、第二の管状部分の第一の端部300における第二の通路部分の断面積よりも大きい。第二の端部302における断面は図8において円形で示されているが、第二の端部302における断面は任意の形状とすることができ、たとえば楕円形状とすることができる。
【0056】
腹腔鏡下手術中、カニューレ250は切開口を通して患者の体内へと収縮状態で挿入される。カニューレ250は、切開口の拡張処置をしながら該切開口を通して挿入される。第二の管状部分280は、体内に挿入される。第一の管状部分260が切開口内に挿入される場合において、該第一の管状部分が人体の外側から内側へと延びるようにして挿入される。
【0057】
熱シュリンクした管が外科医によってカニューレ250から引き剥がされる。熱シュリンクした管が引き剥がされると、カニューレ250の第二の管状部分280は解放され、拡張状態へと拡張する。次に、図1および図10に示した拡張用器具112,410のうちの一方がカニューレ250の通路256内に挿入される。この挿入は、切頭円錐形の端部118または418が第二の管状部分280の第二の端部302に位置づけられるまで行われる。拡張用器具112または410の脚部114または414が手動で広げられ、それによって、切頭円錐形の半体118または端部418も広げられる。半体118または端部418が互いに分離するにつれ、該半体118または端部418によって第二の管状部分280の内面312に半径方向外方を向いた力が作用する。その結果、第二の管状部分は拡張状態に向けて拡張する。拡張用器具112または410を拡張させる力が加わると、リベット336が円弧状スロット330の第一の終端からスライドして円弧状スロットの第二の終端へと移動し、第二の管状部分280が拡張するのを許容する。拡張用器具112または410は、次いで収縮されて除去される。それによって、一つまたはそれ以上の手術用器具がカニューレ250を通して受け入れられ、患者の体内に挿入されることができる。
【0058】
拡張可能なカニューレ250の第二の管状部分280は、カニューレの制限された内部の中で体内における非常に大きな作業領域を外科医に対して提供する。結果として、拡張可能なカニューレ250のおかげで多くの腹腔鏡下手術用器具の同時使用が可能になる。これらの器具には、操作可能な器具、すなわちシェーバ、分断器、鋏、鉗子、リトラクター、拡張器、腹腔鏡などが含まれるが、これらにのみには限定されない。
【0059】
ここに開示されたカニューレ10,150および/またはカニューレ250は、手術用器具である拡張用器具112および/または410とともに腹腔鏡下手術用キットの中の重要な器具となる。かかるキットには、カニューレとともに使用されるために設計および/または選択された手術用器具のセットを含む。
【0060】
本発明の上記の説明から、当業者は、改良、変形および変更例を容易に想起することができよう。当業界の技術に属する、かかる改良、変形および変更例もまた、特許請求の範囲に包含されることを意図されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第一の実施の態様による構造とされた手術用器具を、拡張状態にある手術用カニューレとともに示す分解斜視図である。
【図2】見やすくするためにいくつかの部品を除去して描いた、図1のカニューレの収縮した状態を示す斜視図である。
【図3】図1のカニューレの拡張した状態を示す、概略図的な端面図である。
【図4】図1のカニューレの一部分の展開図である。
【図5】外科手術中の図1のカニューレを示す概略図的な断面図である。
【図6】別の態様による手術用カニューレの拡張状態を示す斜視図である。
【図7】図6のカニューレの収縮した状態を示す斜視図である。
【図8】さらに別の態様による手術用カニューレの拡張状態を示す斜視図である。
【図9】図8のカニューレの一部を示す断面図であり、第一の管状部分を第二の管状部分に連結するリベットを示している。
【図10】本発明の第二の実施の態様による構造とされた手術用器具の斜視図である。
Claims (10)
- カニューレにして、手術用器具を受け入れるための自身を貫通する通路を画成する内面を有するカニューレを拡張するために使用する手術用器具において、
前記カニューレの前記内面と係合する第一の端部を有する第一の脚部と、
前記第一の脚部と連結する第二の脚部にして、前記カニューレの前記内面と係合する第二の端部を有する第二の脚部と、
を備え、
前記第一および第二の端部が、互いに離れるように移動可能であって、それによって前記カニューレの前記内面に半径方向外方を向いた力が加えられ前記カニューレを拡張せしめるようになされている、
手術用器具。 - 請求項1に記載の手術用器具において、前記第二の脚部が前記第一の脚部に枢動可能に連結されている、手術用器具。
- 請求項2に記載の手術用器具において、前記第一の脚部が、前記第一の端部とは反対側にある第一のハンドルを有しており、前記第二の脚部が、前記第二の端部とは反対側にある第二のハンドルを有しており、該第一および第二のハンドルが、互いに向けて移動可能であり、それによって前記第一および第二の脚部が互いに対して枢動して前記第一および第二の端部を互いに離れるように移動させるようになされている、手術用器具。
- 請求項1に記載の手術用器具において、前記第一および第二の端部のそれぞれが、前記カニューレの前記内面と係合可能な、テーパづけされた外面を有している、手術用器具。
- 請求項4に記載の手術用器具において、前記第一および第二の脚部の前記第一および第二の端部が、手術用器具の切頭円錐形の端部を画成している、手術用器具。
- 請求項5に記載の手術用器具において、前記第一および第二の脚部の前記第一および第二の端部のそれぞれが、切頭円錐形の半体を含んでおり、該切頭円錐形の半体が前記切頭円錐形の端部を画成している、手術用器具。
- 請求項1に記載の手術用器具において、前記第一の脚部が、前記第二の脚部に係合可能な停止部を有しており、該停止部は、前記第一および第二の端部が互いに離れようとする動きを制限するようになされている、手術用器具。
- 請求項7に記載の手術用器具において、前記第二の脚部が、前記第一の脚部に係合可能な停止部を有しており、該停止部は、前記第一および第二の端部が互いに離れようとする動きを制限するようになされている、手術用器具。
- 請求項1に記載の手術用器具において、前記第一および第二の端部のそれぞれが、ほぼU字形の断面を有している、手術用器具。
- 請求項9に記載の手術用器具において、前記第一および第二の端部のそれぞれが、互いにほぼ平行に延びる第一および第二の外面を有している、手術用器具。
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