JP2004535229A - 酸化ジルコニウム接触面を用いた人工装具 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
この発明は、一般的に人工装具(prosthetic devices)の分野に属し、特に、酸化ジルコニウムから形成される共働表面を有する人工装具の分野に属する。
【0002】
発明の背景
この発明は、2001年1月1日出願の米国仮出願番号60/295,272と、2001年7月24日出願の米国特許出願番号09/912,626に対して優先権を主張する。
【0003】
この発明は、酸化ジルコニウムの薄く、高密度で、低摩擦で、高耐摩耗性の被膜で被覆された負荷支持面を有する金属整形インプラントに関する。この発明の装具は、2つ以上の酸化ジルコニウム表面を有し、その酸化ジルコニウム表面は、間接でつながる(つまり、負荷を支持する)か、又は間接でつながらない(負荷を支持しない)方法で互いに接触する。これらの高硬度被膜は、擦傷や腐食に耐性を有するので、これらの人工装具(prostheses)の関節部分に特に有効である。通常、関節面を有するそのような人工装具は、硬度の異なる材料で構成された。1つの「降伏」面を有することによって、そのような従来技術の装具は、結局、最適嵌合、つまり、きびしい公差の嵌合を形成し、それによって擦傷や腐食や他の浸食現象が最小化され、結果として長寿命の人工装具となる。これらの初期世代の装具の実例は、超高分子量ポリエチレンのような柔らかい材料で作られることの多い寛骨臼カップの対向支持面に係合する股関節ステム人工装具の大腿部ヘッドである。しかしながら、多様な硬度の接触面を用いることは、この発明の新しい特性によって回避される欠点を有する。柔らかい表面は、本来犠牲的であり、それは結局うまくいかなくなる。その矛盾は、人工装具の有効寿命の総合的な増加において理解されるだろう。さらに、柔らかい表面をすりへらすことは、患者の健康に有害な影響を与える切りくずを生じる。ここに述べる本発明は、特別なタイプのセラミック・オン・セラミック(ceramic-on-ceramic)の人工装具であり、その新しい構成物の特性は、セラミック・オン・セラミックのシステムの従来の利点を与え、かつ、それらの多くの欠点を回避する。
【0004】
同じ材料の接触面を有する人工装具を製作するための努力がなされてきたが、その努力によって従来技術の欠点の克服に充分な成功が得られていない。青黒色又は黒色酸化ジルコニウムの新しい性質を利用することによって、この発明は、同じ材料の(関節又は非関節のいずれかの)接触面を有し、降伏又は犠牲面が不要で、摩耗を最小限にする人工装具を開示する。ここに述べる改良の基礎となる基本的な技術は、ダビッドソンの米国特許第5,037,438と、1999年11月24日出願のハンターの係属出願番号09/381,217に開示され、いずれも引用により、ここに完全に組込まれる。
【0005】
この発明はまた、酸化ジルコニウムの接触面を有する医療用インプラント、および整形インプラントの非関節面上に酸化ジルコニウム被膜を有する医療用インプラントに関し、後者の酸化ジルコニウム面は金属人工装具と人体組織との間に防壁を与え、それによって金属イオンの放出とインプラントの腐食を防止する。さらに、この酸化処理と、それに関連する表面酸素含有量および硬度の増大とによって、金属基板の強度が向上し、インプラントの疲労特性が改良される。
【0006】
医療用インプラント装置が長寿命であることは、インプラントが患者の全寿命にわたって機能することが望まれるので、最も重要なことである。患者が若く、外科的な修正が最小限に留められるか好ましくは零である場合には、これは特にあてはまる。この目的に対して、整形インプラントの材料は、高強度と、耐腐食性と組織適合性とを合わせ持つことが好ましい。股関節インプラントのような負荷支持インプラントの長寿命を左右する変数の1つは、関節面の摩耗速度と、金属イオン放出の長期作用である。一般の股関節人工装具は、ステムと、大腿部ヘッドと、大腿部ヘッドおよび関節を形成する寛骨臼カップとからなる。関節面の一方又は両方の摩耗によって、摩耗粒子レベルが増大し、大腿部ヘッドと、それに関節でつながるカップとの間に「遊び」が生じる。摩耗くずは組織反応が骨の再吸収につながらないように作用するので、結局、その関節は交換しなければならない。
【0007】
人工股関節の寛骨臼カップ表面と大腿部ヘッド表面の摩耗速度は、多くの要因に依存し、その要因は、大腿部ヘッドと寛骨臼カップを構成する材料の相対硬度と表面仕上げ、カップとヘッドの材料間の摩擦係数、印加される負荷と関節表面に生じる応力を含む。股関節インプラントの製造に現在用いられている最も一般的な材料の組合せは、有機ポリマー又は、例えば超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を含む有機ポリマーの複合材料で裏打ちされた寛骨臼カップに対して関節でつながる、コバルト,チタニウム又はジルコニウム合金の大腿部ヘッドと、有機ポリマー又は複合材料で裏打ちされるか、研磨アルミナで作られた寛骨臼カップに結合する研磨アルミナの大腿部ヘッドを含む。
【0008】
従来の股関節インプラントの摩耗速度に影響を与える要因の内で、最も重要なものは、患者の体重と活動レベルである。さらに、インプラントの正規の使用における摩擦熱によって、ポリエチレンカップのクリープと摩耗が増加することが示された。さらにまた、トルク負荷をカップに伝達する摩擦モーメントと、大腿部ヘッドとそのヘッドと関節でつながる寛骨臼カップ表面との摩擦係数との間に相関がある。カップのトルクはカップのゆるみと関連してきた。従って、一般的に、与えられた負荷に対する摩擦係数が高い程、発生するトルクのレベルは高くなる。また、注目すべきことは、上述したように通常使用される3つの股関節システムの2つは、寛骨臼カップ内のUHMWPEの裏打ちに対して関節でつながる金属大腿部ヘッドを備える。UHMWPEは重合体材料であり、加熱されるとその比較的低い溶融点により通常使用される金属合金セラミックスよりもクリープを受けやすく、従って、合金やセラミックスよりも摩耗し易い。
【0009】
金属人工装具は人体において必ずしも不活性ではないということも見出された。体液は金属に作用し、それをイオン化作用によりゆっくりと腐食させ、それによって金属イオンを体内に放出する。人工装具から放出された金属イオンも関節と負荷支持面の摩耗速度に関連する。それは、予想されるように、金属大腿部ヘッドが、例えば、UHMWPEと関節でつながるとき、大腿部ヘッド上に形成される不動体酸化物フィルムが常に除去されるからである。その再不動態化作用がその作用中に常に金属イオンを放出する。さらに、摩耗物(セメントや骨のくず)の存在がこの作用を加速し、微細な腐食金属粒子が摩耗を増加する。結果的に、寛骨臼カップ内のUHMWPEの裏打ちは、大腿部ヘッドに対して関節でつながれて、高レベルのクリープ,摩耗およびトルクにさらされる。
【0010】
これらの問題を解決するための多くの試みが、この分野における初期のほとんどの製品の主題であった。スズキの米国特許第4,145,764号は、孔に骨の針状体を成長させる多孔性のセラミック被膜で覆われる接着剤でプラズマスプレーされた金属人工装具を開示している。しかしながら、スズキの特許は、整形インプラント支持面の摩擦や摩耗の点については触れずに金属人工装具の生物学的適応性についての論点に限定し、被膜を施したときに生ずる寸法変化の点についても説明していない。ボクロスの米国特許第3,677,695号は、金属人工装具上に炭化物被膜を適用することを示している。その方法は、「人体組織に対するすぐれた適合性を有し、非血液凝固因子(non-thrombogenic)である」人工装具を作製するために説明されている。しかしながら、ボクロスは整形インプラントの支持表面の摩擦,発熱,クリープおよび摩耗や、この高温処理により下層金属の機械的性質に生じる変化について述べていない。
【0011】
従来技術の上記欠点は、米国特許第5,037,438号にダビッドソンによって部分的に述べられている。‘438号特許において、ダビッドソンは、自然酸化によって被覆され青黒色又は黒色酸化ジルコニウムの表面を有するジルコニウム又はジルコニウム含有金属合金の人工装具を開示している。酸化ジルコニウムの被膜は、関節表面が対向表面に対して関節でつながり、移動又は回転する関節人工装具の関節面に使用するのに理想的に適した、薄く、高密度で、低摩擦で、耐摩耗性を有して、生物学的適合性を有する表面を備えた‘438発明の人工装具を提供する。従って‘438特許の酸化ジルコニウム被膜は、大腿部ヘッド又は股関節インプラントの寛骨臼カップの内面又は膝関節のような他のタイプの人工装具の関節面上に有効に使用される。特に、‘438特許の酸化ジルコニウム被膜は、特殊なタイプの酸化ジルコニウムである。酸化ジルコニウムはそれ自体を多くの形態で示し、その中には白色,ベージュ色および青黒色がある。白色変化は、基板を容易に分離および分裂させる傾向があるので、この発明では特に好まれない。例えば、単純な空気酸化によって形成された従来の酸化ジルコニウム表面は、青黒色又は黒色変化のものではなく、‘438特許に開示されたものと同等の優れた特性を備えないであろう。これらの特性の最重要なものは、表面酸化物の存在から生じる高硬度,低摩擦である。
【0012】
これらの特殊な青黒色又は黒色酸化ジルコニウム被膜は、機械的軸受けの分野で知られ米国特許第2,987,352でワトソンにより初めて開示された。ワトソンは、特殊な青黒色又は青色酸化ジルコニウム被膜を作るための700〜1100°F酸化法を開示している。ワトソンの‘352の開示は、引用によって完全に陳述されたものとしてここに組込まれる。さらに後でヘイガースに与えられた特許(米国特許第4,671,824号)は、所望の被膜を作るための交番塩水浴法を開示している。ヘイガースの‘824もまた、引用によって完全に陳述されたものとしてここに組込まれる。必要な特性を有するこの発明の青黒色又は黒色酸化ジルコニウムは、基本的に、単斜晶系の結晶構造である。これは、ハンター等により特徴づけられた。
【0013】
‘438特許は、酸化ジルコニウムの他の表面に直接接触する酸化ジルコニウム表面を用いることを予期したものではないので、どこにもそれを開示していない。我々の知る限りでは、そのような人工装具や医療用インプラントは製造されたことがない。最初は、2つの接触面の硬度は異なる値のものが必要であると一般的に信じられた。この場合、表面間の公差の不完全さが最初の接触時に消滅し、擦傷,腐食又は他の浸食現象を比較的免れた長寿命の装置となる。同じか又はきわめてよく似た材料の接触表面を有する人工装具を開発する努力がなされてきたが、他の欠点をこうむることなく従来技術の装置の短所の克服に成功することには限界があった。
【0014】
この発明は、装具の全寿命を延ばすために接触面の一方の硬度を低くするべきであるという一般的な必要性をなくすることを発明した。青黒色又は黒色酸化ジルコニウムの優れた硬度,低摩擦,耐摩耗性および生物学的適合性の特性は、従来技術の人工装具がこうむってきた浸食的な摩耗作用を著しく低速にし、かつ、可能な限り防止するのに十分である。
【0015】
低硬度の表面を除去することによって、他の有益な効果を備えることが期待される。これは、最も一般的に用いられる関節要素,ポリエチレンの場合に、特に当てはまることであり、最も一般的なタイプは超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)である。そのような表面を備えるための最初の動機は、装具の有効寿命を全体的に引き延ばすことを考慮すると、その表面は犠牲的に働き、その表面はゆっくりと働かなくなり硬い表面より前に作用しなくなるだろうということであった。さらに、ポリエチレンは、硬い表面よりもよく衝撃を吸収し、それによって、実際の軟骨を模倣すると考えられた。当該技術の発展は、UHMWPE表面に関節でつながる酸化ジルコニウム表面を用いることによって実現され、金属要素の表面とUHMWPEとの間に生じる熱によるクリープおよびカップのゆるみを少なくしてきたが、問題が完全に解決した訳ではない。この発明は、この技術における他の向上、つまり、ポリエチレン関節面を有する従来技術の人工装具にまつわるクリープの問題の排除について説明する。
【0016】
結局、UHMWPEは、結果的に生じる人工装具の失敗以外に付加的な問題を有することが分かった。人工装具の移植患者の中には骨溶解が観察され、それは当初、金属の破片によるものであると考えられた。結果として、金属・オン・ポリエチレンの人工装具は、アルミナ・オン・ポリエチレンおよびジルコニア・オン・ポリエチレンのようなセラミック・オン・ポリエチレンのシステムに置換された。ポリエチレンの破片も、観察された骨溶解の一因になっているものと推測される場合には、同一材料の接触面を用いる第1のシステムが導入された。そのような装置の最初のものは、セラミック・オン・セラミックであった。例えば、セラテック(Ceratec)はアルミナ・オン・アルミナの装置を生産し、ノートン・デスマークエスト(Norton-Desmarqust)はジルコニア・オン・ジルコニアのシステムを製造した。しかしながら、セラミックは低摩耗速度で低摩擦であるという利点を有するが、それはそれ自体の欠点を有し、破砕に対する感受性が最も重要である。最近では、金属・オン・金属のシステムが導入された。例えば、サルザ(Sulzer)はコバルト/クロミウム・オン・コバルト/クロミウムの装置を導入した。金属・オン・金属のシステムは、低摩耗速度を有すると期待されるが、そのようなシステムの金属イオン放出特性およびそれに関連する患者への健康上の危険性に関する問題が残る。
【0017】
酸化ジルコニウム・オン・酸化ジルコニウムの人工装具のこの発明は、両表面が青黒色又は黒色変化したものであり、セラミック・オン・セラミックの装置の特別な種類を表し、低摩耗速度で低摩擦というセラミックシステムの利点を有するが、高い破砕の付随する危険がない。ポリエチレンを除去することによって、骨溶解の危険やポリエチレンの摩耗破片に伴う他の問題が排除される。最後に、金属・オン・金属のデザインの金属イオンの放出に伴う欠点も同様に回避される。酸化ジルコニウムの新しい特性は、従来技術の欠点を排除又は最小限にすることができ、かつ、その利点を犠牲にすることがない。
【0018】
移植される金属合金ベースの整形インプラントは、受容者の寿命、破砕の危険の低下および金属イオン放出の危険の低下をはかるために、低摩擦,高耐摩耗負荷支持面を備えることが要求される。体液の作用によって浸食されず、生物学的適合性を有し、受容者の寿命をこえて安定なことが、金属合金ベースの整形インプラントに要求される。これらの要求は、長い使用寿命を維持し、移植患者に対する外科的な修正の頻度を最小限にするかその修正をなくすために、満たさなければならない。
【0019】
発明の要旨
以下の明細書に用いられる“a”又は“an”は1つ以上を意味する。特許請求の範囲において“comprising”に関連して用いられる場合は、“a”又は“an”は1つ以上を意味する。以下に用いられる“another”は、少なくとも第2又はそれ以上を意味する。
【0020】
以下に用いられる用語「接触面」は、負荷支持(関節の)又は非負荷支持(非関節の)様式のいずれかで互いに接触する人工装具又は医療用インプラントのいずれか2つの表面に該当する。
【0021】
次の説明は、この発明を実施するための好ましい実施態様の例を含む。しかし、この発明の実施においては、これに限定されず、他の例や方法も可能である。
【0022】
ここに用いる「ジルコニウム合金」は、零より多い量のジルコニウムを含むあらゆる金属合金として定義される。従って、ここでは、ジルコニウムが少ない成分である合金は「ジルコニウム合金」とみなされる。
【0023】
この発明は、青黒色又は黒色酸化ジルコニウムで自然酸化によって被覆されたジルコニウム又はジルコニウム含有金属合金の人工装具を提供するものである。酸化ジルコニウムの被膜は、間節人工装具の間接面への使用に理想的に適し、薄く、高密度で、低摩擦で、耐摩耗性で、生物学的適合性を有する表面を備え、関節の表面が酸化ジルコニウムで被覆された相手の関節表面に対して関節でつながり、移動又は回転する、この発明の人工装具を提供する。酸化ジルコニウム被膜は、従って、股関節インプラントの大腿部ヘッド又は寛骨臼カップの内面又は膝関節のような他のタイプの人工装具の関節表面に有効に使用される。
【0024】
この発明の一実施態様において、人工装具は、ジルコニウム又はジルコニウム合金で形成され患者の体の組織に挿入する移植部分と、支持面と、ジルコニウム又はジルコニウム合金で形成され前記支持面と共働するようにした対向支持面とを有する人工装具本体を備え、前記支持面と対向支持面とが、青黒色又は黒色の酸化ジルコニウムの薄い皮膜を有する。ある特定の実施態様において、前記支持面又は対向支持面又は両方が、約1ミクロンから約20ミクロンの厚さを有することを特徴とする。他の実施態様において、前記支持面又は対向支持面又は両方が、約1ミクロンから約5ミクロンの厚さを有することを特徴とする。
【0025】
他の実施態様において、人工装具は、人工装具本体の移植部分が、内部成長する組織を人工装具本体の一部に収容するようにした不規則表面構造からなることを特徴とする。ある特定の実施態様において、不規則表面構造が人工装具本体の外面に取り付けられたジルコニウム又はジルコニウム合金ビーズから形成され、ビーズ表面の少なくとも一部が青黒色又は黒色酸化ジルコニウムに酸化されてなることを特徴とする。他の実施態様において、人工装具は、不規則表面構造が人工装具本体の外面に接続されたジルコニウム又はジルコニウム合金ワイヤの網から形成され、網の表面の少なくとも一部が酸化された青黒色又は黒色酸化ジルコニウムであることを特徴とする。
【0026】
上述した特徴のいずれかを備える他の実施態様において、人工装具は、支持面が、少なくとも1つの関節丘を有する大腿部要素であることを特徴とし、対向支持面が脛骨要素の一部であり、対向支持面が支持面と共働するようになっていることを特徴とする。
【0027】
上述の特徴のいずれかを備えるさらに他の実施態様において、人工装具は、対向支持面が寛骨臼カップの内面の一部であり、前記内面が前記ヘッド部の支持面と共働するようになっていることを特徴とする。
【0028】
他の実施態様において、非関節医療用プラントは、酸化ジルコニウムからなる1つより多い表面を備え、酸化ジルコニウムからなる少なくとも1つの前記表面が、酸化ジルコニウムからなる他の表面に直接接触する。
【0029】
ある特定の実施態様において、非関節医療用プラントは、骨板,骨ねじ,頭骨板,下顎インプラント,歯科インプラント,内部固定具,外部固定具,空間フレーム,ピン,くぎ,ワイヤおよびステイプルを含むグループから選択される。
【0030】
発明の詳細な説明
この発明は、人工装具の関節表面の、低摩擦で耐摩耗性の皮膜(coatings)を提供するものである。特に、この発明は、接触面が青黒色又は黒色酸化ジルコニウムからなる人工装具を提供するものである。酸化ジルコニウムはそれ自体が多様であり、白,ベージュ,および黒色を含む。白色変化は、基体を容易に分離および分裂させる傾向があるので、この発明では特に好まれない。従来の酸化ジルコニウム表面は、例えば単純な空気酸化によって形成され、青黒色又は黒色変化したものではない。この発明の青黒色又は黒色酸化ジルコニウムは、必要な特性を有し、基本的に単斜晶系構造であり、正方晶系ジルコニウムを含むことができる。その微細構造は、ハンター等によって特徴付けられた。ここに使用される特定の青黒色又は黒色酸化ジルコニウム被膜は、機械的軸受けの分野で公知であって、米国特許第2,987,352号でワトソンによって初めて開示された。ダビッドソンは、米国特許第5,037,428号において、この形の酸化ジルコニウムを人工装具に適用することを、最初に開示したが、他の酸化ジルコニウム面に直接被覆してそれらを使用することは開示も示唆もしていない。人工装具に青黒色又は黒色酸化ジルコニウムを使用する実施例が図1〜4の概略図に示されている。次の説明は、この発明の限定されない実施例を提供する。説明の多くは、股関節および膝関節人工装具に焦点を当てているが、この発明はそれに限定されることなく、共働する表面の改良された摩耗特性が有効なすべての人工装具に適用可能である。
【0031】
一般的な股関節アセンブリイが、自然位で図1と2に示されている。股関節ステム(stem)2は大腿骨に嵌入され、人工装具の大腿部ヘッド6は、図1に示すように骨盤に順に固定される寛骨臼の内層8に嵌入されて関節でつながる。多孔性金属ビード又は金網被膜12が組込まれ、多孔性被覆に周囲の組織が入り込んで生成することにより、インプラントの安定化をはかることができる。同様に、そのような被膜が、また、寛骨臼要素にも適用できる。大腿部ヘッド6は、股関節ステム2の一体部分であってもよいし、股関節人工装具の首部4の端の円錐形テーパの上に搭載された分離要素であってもよい。これによって、異なる材料の大腿部ヘッドをのぞいて金属製のステムおよび首部を有する人工装具を構成することができる。この構成方法が望ましいことが多いが、それは、複合材料を用いることによって、重量,強度および耐摩耗性のような種々のパラメータを局部的に最適化することができるからである。しかし、材料を無視すると、大腿部ヘッドは、寛骨臼の内面に関節でつながるので、摩耗を引き起こし、長い期間のうちには人工装具の交換が必要となる。これは特に、大腿部ヘッドが金属で、寛骨臼カップが有機ポリマーやその複合材料で裏打ちされている場合である。これらの重合体表面は、良好で、比較的低摩擦面を提供し、生物学的適合性を有するが、これらは、上述したように、通常の使用時にうける摩擦熱やトルクによる摩耗と加速するクリープとにさらされる。この発明においては、内層8と大腿部ヘッド6は、青黒色又は黒色酸化ジルコニウムの面で被覆される。好ましくは、その表面被膜は1〜20μmの厚さを有するが、この範囲外であってもよい。それらは、また、約1〜5μmの厚さであってもよい。金網又は金属ビーズ表面12は、少なくとも一部が青黒色又は黒色酸化ジルコニウムで被覆され、装具の中への組織又は骨の内部成長を促し、それによってその位置を安定化する。
【0032】
典型的な膝関節人工装具が図3と図4に自然位で示されている。その膝関節は、大腿部要素20と脛骨要素30とを備える。大腿部要素は、大腿部要素の関節面を提供する関節丘22と、大腿部要素を大腿骨に固定するくぎ24とを備える。脛骨要素30は脛骨ベース32と、脛骨ベースを脛骨に搭載するためのくぎ34とを備える。脛骨プラットフォーム36は脛骨ベース32の上に搭載され、関節丘22の形状に相似の溝38を備える。関節丘の底面26は脛骨プラットフォームの溝38に接触し、関節丘は脛骨プラットフォームに対向し、これらの溝の中で関節を形成する。関節丘22と、脛骨プラットフォーム36上の溝38との両方が、青黒色又は黒色酸化ジルコニウムの表面で被覆されている。大腿部要素20と脛骨要素30の残りの一部又は全部は、青黒色又は黒色酸化ジルコニウムの表面被膜を備えている。好ましくは、表面被膜は1〜20μmの厚さであるが、この範囲外であってもよい。また、それらは約1〜5μmの厚さであってもよい。股関節の場合のように、多孔性ビーズ又は金網被膜もまた、膝の脛骨又は大腿部要素のいずれか又は両方に適用できる。膝人工装具のこれらの多孔性ビーズ又は金網被膜もまた、青黒色又は黒色酸化ジルコニウムによって少なくとも一部が被覆されて、人工装具内へ組織や骨が内部成長することを促し、それによってその位置を安定化する。
【0033】
この発明は、ジルコニウム又はジルコニウム含有金属合金、あるいは従来の整形インプラント材料の上のジルコニウム又はジルコニウム薄被膜で製作された酸化ジルコニウム被覆整形インプラント又は人工装具を提供する。所望の金属合金人工装具基板の全体に連続した有効な酸化ジルコニウム被膜を形成するために、金属合金は約80〜約100重量%のジルコニウムを含むことが好ましく、約95〜約100重量%であればさらに好ましい。しかしながら、さらに少ない量のジルコニウムでも満足な製品を製造できる。例えば、13%のジルコニウムと13%のニオビウムを有するチタニウム合金(Ti−13−13)は、満足できる酸化ジルコニウム表面を生じることが示された。さらに少ない量のジルコニウムであっても、満足できる表面被膜を生じることが期待される。Ti−13−13合金について表1と2に示されるX線光電子分光法による結果が、個々のエレメントと種々の酸化物の原子濃度(100%に正規化された)を示している。従って、ジルコニウムおよびその酸化物が微少組成物として存在する場合に良好な製品が得られるので、ジルコニウムが微少要素であるこれらを含む広範囲の合金が、この発明において有効である。
【0034】
表1.X線光電子分光法によって決定された、酸化表面の表面近傍におけるエレメントの原子濃度
【表1】
【0035】
表2.酸化チタン合金(Ti−13−13)の混合酸化層表面に含まれるTi,NbおよびZr酸化物の濃度
【表2】
【0036】
酸素,ニオビウムおよびチタニウムは、ハフニウムを含むことが多い合金中の共通の合金エレメントである。そのようなジルコニウム含有合金は、治金の分野で公知の従来方法により処理されてもよいが、多くの適当な合金は市販されている。これらの市販の合金の実例としては、特にZircadyne705,Zircadyne702,およびZircalloyを挙げることができる。
【0037】
ベースにジルコニウムを含む金属合金は、従来法によって所望の形とサイズに鋳造又は機械加工されて人工装具の基板となる。次に、その基板は、その表面に酸化ジルコニウムの強固に接着して拡散接合する被膜を自然に(自然位で)形成させる処理条件にさらされる。その処理条件は、例えば、空気,蒸気又は水による酸化、あるいは塩水槽による酸化を含む。これらの処理は、理想的には、人工装具の基板の表面に、通常数ミクロン(10-6m)の範囲の厚さを有し、薄くて堅く、高密度で、青黒色又は黒色で、低摩擦耐摩耗性の酸化ジルコニウムのフィルム又は被膜を与える。この被膜の下で、酸化処理からの放射酸素によって、下地基板金属の硬度と強度が増大する。
【0038】
青黒色又は黒色酸化ジルコニウムの表面被膜を形成する代表的な方法は、以前に、ダビッドソンの米国特許第5,037,428号に開示されており、それは引用することによってその全文がここに組込まれる。1〜5ミクロンの被膜厚さが好ましい。種々の厚さの表面を作製するために有効な条件は、米国特許第5,037,428号に開示されている。酸化ジルコニウム被膜の均一性を制御する方法は、共有の同時係属出願番号09/381,217に開示されており、それは引用することによりその全文がここに組込まれる。
【0039】
これらの分散接合され、低摩擦で、高耐摩耗性の酸化ジルコニウム被膜は、摩耗状態にさらされる整形インプラントの接触面に適用される。そのような表面は、膝関節,ひじや股関節の関節面を含む。前述のように、股関節の場合、大腿部ヘッドとステムは、通常、金属合金で製作され、寛骨臼カップはセラミックスから製作される。唯一必要なことは、装具の被覆表面がジルコニウム又はジルコニウムの合金からなり、適当な条件下の表面酸化時に、酸化ジルコニウムの適度の表面濃度が形成されなければならないということである。
【0040】
この発明の人工装具は、様々な用途において効果を発揮する。股関節人工装具は比較的単純な機械的システムであり、球形ヘッド,球形空洞、およびステムの単純なテーパからなる。この形態における機械的負荷状態の範囲は、比較的小さい。従って、セラミックのような脆弱な材料を用いても、脆性破壊の危険性を比較的低下させるように、そのヘッドを設計することができる。これに対して、膝関節は、広い範囲の機械的負荷状態を有した順応性に欠ける関節である。膝関節は「点負荷」つまりきわめて局部的な応力レベルにさらされる危険性が高い。従って、膝関節への適用において、従来のセラミック・オン・セラミックのような脆弱材料・オン・脆弱材料は、破砕する可能性が高い。この理由により、ハード・オン・ソフト,セラミック・オン・ポリエチレンのような人工装具を設計することが特に重要であることが見出された。セラミック・オン・セラミックの人工装具は、低摩擦で低摩耗速度という利点を有するが、脆性破壊の危険性が高いという不利益を被る。従って、そのようなセラミック・オン・セラミック(および実際には、ある程度までのすべての「ハード・オン・ハード」のシステム)は、膝および股関節人工装具の両方において問題があり、特に膝関節人工装具に対して不適当である。セラミック・オン・セラミックのシステムであるものの、この発明の酸化ジルコニウムは、同じ一般的な利点、つまり、低摩擦,高耐摩耗性を備え、脆性破壊の高い危険性を有するシステムのように大きな不利益を被ることはない。従って、この発明は、異なる人工装具にわたって汎用的に適用され、使用者にセラミック・オン・セラミックの利点を認識させると共に、その欠点を除去する。
この発明の酸化ジルコニウム対酸化ジルコニウムの人工装具は、「ハード・オン・ハード」の用途および従来の「ハード・オン・ソフト」の用途の両方に用いられる人工装具に、汎用的に適用される。それは、広範囲の機械的負荷状態にさらされる種々の人工装具に好適に用いられる。
【0041】
酸化ジルコニウム被覆人工装具の実用性は、高速摩耗に遭遇する負荷支持人工装具、特に関節に限定されない。
酸化ジルコニウム被膜は、ジルコニウム合金人工装具の基板に強固に接合するので、体液とジルコニウム合金金属との間に防壁を与え、イオン化とそれに伴う金属イオンの放出プロセスによる合金の腐食を防止する。さらに、酸化時に金属基板に酸素が拡散することによっても、金属が強化される。結局、酸化ジルコニウム被覆人工装具は、長い有効な耐用寿命をもつことが期待できる。
【0042】
ジルコニウム又はジルコニウム合金はまた、周囲の骨や他の組織と一体化して酸化ジルコニウム・オン・酸化ジルコニウムの人工装具を安定化させる多孔性ビーズ又は金網表面を提供するために使用することができる。これらの多孔性被膜は、金属イオンの放出を排除又は低減させるベース人工装具の酸化と同様の酸化処理によって同時に処理できる。さらに、ジルコニウム又はジルコニウム合金もまた、酸化ジルコニウムの被膜が自然酸化で形成される前に、従来のインプラント材料に適用される表面層として使用できる。
【0043】
この発明の酸化ジルコニウム・オン・酸化ジルコニウムは、非関節インプラントの用途において同様に有効である。腐食がまず懸念される肩や背骨等に人工装具を適用することは、酸化ジルコニウムの新しい特性から利益をうるであろう。例えば、酸化ジルコニウム骨板上の酸化ジルコニウム骨ねじは、上述したすべての利点を享受するであろう。
【0044】
この発明をその好ましい実施態様を引用して説明したが、当業者であれば、この開示を読めば、上述又は以下に請求する発明の範囲と精神から離れることなくなすことができる変更や変形を認識することができる。
【0045】
明細書中で述べたすべての特許および文献は、この発明が関連する技術における当業者のレベルを示す。すべての特許および文献は、各文献が特に、個々に引用によって組込まれるように指示されているかのように、同じ内容を引用することによりここに組込まれる。
米国特許第5,037,438号 1991年8月 ダビッドソン
米国特許第4,145,746号 1979年3月 スズキ他
米国特許第3,677,795号 1972年7月 ボクロス他
米国特許第2,987,352号 1958年2月 ワトソン
米国特許第4,671,824号 1987年6月 ヘイガース
米国特許出願番号09/381,217 1999年11月出願 ハンター他
ハンター,ジー他,Mat. Res. Soc. Symp. Proc., 1999年,550,337.
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】正しい位置にある股関節人工装具を示す概略図である。
【図2】一般的な股関節人工装具を示す概略図である。
【図3】正しい位置にある膝関節人工装具を示す概略図である。
【図4】一般的な膝関節部品を示す概略図である。
Claims (10)
- ジルコニウム又はジルコニウム合金で形成され患者の体の組織に挿入する移植部分と、支持面と、ジルコニウム又はジルコニウム合金で形成され前記支持面と共働するようにした対向支持面とを有する人工装具本体を備え、前記支持面と対向支持面とが、青黒色又は黒色の酸化ジルコニウムの薄い皮膜を有してなる人工装具。
- 前記支持面又は対向支持面又は両方が、約1ミクロンから約20ミクロンの厚さを有することを特徴とする請求項1記載の人工装具。
- 前記支持面又は対向支持面又は両方が、約1ミクロンから約5ミクロンの厚さを有することを特徴とする請求項1記載の人工装具。
- 人工装具本体の移植部分が、内部成長する組織を人工装具本体の一部に収容するようにした不規則表面構造からなることを特徴とする請求項1記載の人工装具。
- 不規則表面構造が人工装具本体の外面に取り付けられたジルコニウム又はジルコニウム合金ビーズから形成され、ビーズ表面の少なくとも一部が青黒色又は黒色酸化ジルコニウムに酸化されてなることを特徴とする請求項4記載の人工装具。
- 不規則表面構造が人工装具本体の外面に接続されたジルコニウム又はジルコニウム合金ワイヤの網から形成され、網の表面に少なくとも一部が酸化された青黒色又は黒色酸化ジルコニウムであることを特徴とする請求項4記載の人工装具。
- 支持面が、少なくとも1つの関節丘を有する大腿部要素の一部であることを特徴とし、さらに、対向支持面が脛骨要素の一部であり、対向支持面が支持面と共働するようになっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の人工装具。
- 支持面が、ヘッド部を有する大腿部要素の一部であることを特徴とし、さらに、対向支持面が寛骨臼カップの内面の一部であり、前記内面が前記ヘッド部上の支持面と共働するようになっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の人工装具。
- 酸化ジルコニウムの1つより多い表面を備え、酸化ジルコニウムの少なくとも1つの表面が酸化ジルコニウムの他の表面に直接接触する非関節医療用インプラント。
- 骨板,骨ねじ,頭骨板,下顎インプラント,歯科インプラント,内部固定具,外部固定具,空間フレーム,ピン,くぎ,ワイヤおよびステイプルを含むグループから選択された請求項9記載の非関節医療用インプラント。
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