JP2004534237A - 沸騰水型原子炉の安全解析を実行する方法及びシステム - Google Patents

沸騰水型原子炉の安全解析を実行する方法及びシステム Download PDF

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Abstract

ユーザが沸騰水型原子炉(10)をより高い炉心熱出力で動作させるために原子力規制機関から認可改正を獲得するのを容易にするために、沸騰水型原子炉の計算機化安全解析を実行する方法(60)が提供される。方法は最小限の数のコンピュータ計算を有し、コンピュータシミュレーションによって、原子炉の安全動作が損なわれないことを実証する。方法は、原子炉の動作を以前の安全解析により判定された安全動作領域(40)に制約すること(62)と、以前の安全解析により判定された安全動作領域が炉心熱出力を増加させた場合の原子炉の動作に適用されることを実証すること(64)とを含む。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は一般に原子炉に関し、特に、沸騰水型原子炉の熱出力を増加させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な沸騰水型原子炉(BWR)は、核燃料から熱を除去する循環する冷却水の中に浸漬された核燃料炉心を収容する圧力容器を含む。水は沸騰して、電力を発生する蒸気タービン−発電機を駆動するための蒸気を発生する。その後、蒸気は凝縮され、水は閉ループシステムによって圧力容器に戻される。配管回路は蒸気をタービンへ搬送すると共に、再循環水又は補給水を核燃料を収容している圧力容器に戻す。
【0003】
BWRは、要求に応答してBWRの様々な個別の動作を制御するいくつかの従来の閉ループ制御システムを含む。例えば、制御棒駆動制御システム(CRDCS)は炉心内部における制御棒の位置を制御することにより、炉心内部における反応度を決定し、その結果として炉心の出力を決定する炉心内部の棒密度を制御する。再循環流量制御システム(RFCS)は、炉心における蒸気/水の関係を変化させ、炉心の出力を変化させるために使用できる炉心流量を制御する。これら2つの制御システムは、ある任意の時点で、炉心の出力を制御するために互いに連係して動作する。タービン制御システム(TCS)は、圧力調整又は負荷要求に基づいてBWRからタービンへの蒸気流量を制御する。
【0004】
これらのシステム、並びにその他のBWR制御システムの動作は、BWRの様々な監視パラメータを利用して制御される。いくつかの監視パラメータはRFCSにより影響を受ける炉心流れ及び流量、圧力容器からタービンへ吐出される蒸気の圧力であり、原子炉ドーム又はタービンの入口で測定できる原子炉システム圧力、中性子束又は炉心出力、補給水の温度及び流量、タービンに供給される蒸気の流量、並びにBWRシステムの様々な状態標識である。多くの監視パラメータは直接に測定されるが、炉心熱出力などの他の監視パラメータは測定されたパラメータを使用して計算される。必要に応じて原子炉を外部環境から隔離し、且つ炉心が緊急事態の間に過熱するのを防止して、プラントの安全遮断を確保するために、センサからの出力及び計算されたパラメータは緊急保護システムに入力される。
【0005】
従来より、原子炉は認可された定格熱出力レベルより高い熱出力で動作するように設計されていた。規制機関の認可指針に適合するために、原子炉はそれが実現可能である最大熱出力より低い最大熱出力で動作される。それらの元来の設計基準は設計に織り込まれた大きく、控えめな余裕を含んでいる。何年かにわたる動作の後、当初に認可された熱出力レベルより高い熱出力レベルでも原子炉を安全に動作できることが判明した。また、動作パラメータの変更及び/又は機器の変形により、著しく高い最大熱出力(元来の認可出力の120%以上)でも原子炉の安全動作が可能であることも判定されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
原子力規制機関により認可された定格熱出力を超える熱出力で動作するためには、原子力規制機関により認可の改正を承認されることが必要である。通常、原子力規制機関からの承認を獲得することが可能になる前に、提案された新たな動作パラメータにおける原子炉の安全解析が要求される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施例では、沸騰水型原子炉を炉心熱出力を増加して動作させるためにユーザが原子力規制機関から認可改正を獲得するのを容易にするために沸騰水型原子炉の計算機化安全解析を実行する方法が提供される。方法は最小限の数のコンピュータ計算を有し、コンピュータシミュレーションによって、原子炉の安全動作が損なわれないことを実証する。方法は、原子炉の動作を以前の安全解析により判定された安全動作領域に制約することと、以前の安全解析により判定された安全動作領域が炉心熱出力を増加させた場合の原子炉の動作に適用されることを実証することとを含む。
【0008】
別の実施例においては、沸騰水型原子炉を炉心熱出力を増加して動作させるためにユーザが原子力規制機関から認可改正を獲得するのを容易にするために沸騰水型原子炉の安全解析を実行するシステムが提供される。システムは、原子炉の動作をシミュレートし、原子炉の動作を以前の安全解析により判定された安全動作領域に制約し、且つ以前の安全解析により判定された安全動作領域が炉心熱出力を増加させた場合の原子炉の動作に適用されることを実証するように構成されたコンピュータを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、発電システム8の基本構成要素の概略図である。システムは、炉心12を含む沸騰水型原子炉10を含む。水14は炉心12の熱出力によって沸騰し、水/蒸気相16を通過して、蒸気18になる。蒸気18は蒸気流路20の配管を通って、蒸気タービン24に入る蒸気18の量を制御するタービン流量制御弁22まで流れる。蒸気18はタービン24を駆動するために使用され、タービン24は電力を発生する発電機26を駆動する。蒸気18は凝縮器28へ流れて、そこで水14に戻される。水14は給水ポンプ30により送り出され、給水路32の配管を介して原子炉10に戻る。
【0010】
原子炉10の動作領域40は、図2に示すような原子炉熱出力と炉心流量のマップにより特徴づけられている。通常、原子炉は、元来の定格熱出力の100%及び定格炉心流量の100%により定義される動作ポイント44により特徴づけられる流量制御/棒ライン42以下で動作するように認可されている。状況によっては、原子炉はより広い領域で動作するような認可を受けることもあるが、元来の定格熱出力の100%及び定格炉心流量の75%により定義される動作ポイント48により特徴づけられる流量制御/棒ライン46以下で動作するように制限される。
【0011】
元来の定格認可熱出力の100%を超える熱出力で動作することが望ましく、それは場合によっては出力アップレートと呼ばれる。線50は動作領域40の考えうる上限を表す。動作領域40のアップレート領域で動作するためには、動作条件及び/又は機器の変更が必要である。最適出力アップレートレベルはプラントの物理的能力と、プラントの所有者/操作担当者の財政上の目標とに基づいて定義される。
【0012】
図3は、本発明の一実施例に従って、沸騰水型原子炉10の出力を増加させるのを容易にするための計算機化安全解析方法60のフローチャートである。方法60は最小限の数の計算を含み、コンピュータシミュレーションによって、原子炉10の出力を増加させても原子炉の安全動作は損なわれないことを実証する。方法60は、原子炉の動作を以前の安全解析により判定された安全動作領域に制約すること62と、以前の安全解析により判定された安全動作領域が炉心熱出力を増加させた場合の原子炉の動作に適用されることを実証すること64とを含む。
【0013】
出力アップレートを求めているプラントは、現在の認可を決定している考慮事項と矛盾しない認可改正を要求しなければならない。特に、プラントの認可の基本には変更はなく、施設から放出される流出物又は放射線の量の著しい増加が出力アップレートによって予測されることはない。重大な危険となりうる事項は、提案される改正に従った施設の稼動によって、以前に見積もられた事故の確率又は重大度が著しく増加すること、以前に見積もられた事故ではない新たな種類の事故又は異なる種類の事故の可能性が生じること、あるいは安全余裕が著しく縮小されることはないであろうということを規定する。
【0014】
アップレート検討プロセスの一部として、適用可能なプラント安全解析が評価される。必要に応じて、適用可能な取り締まり要件を継続して遵守することを示すために、アップレート条件の下で全ての限界事故及び過渡の解析が実行される。
【0015】
既存のプラント安全解析報告書及び再負荷過渡の検討がアップレート条件で実行される。必要に応じて、燃料熱余裕要件及びその他の適用可能な過渡基準を遵守することを実証するために、解析が実行される。第1に重要なのは、燃料熱余裕の視点から見て最も制限的である過渡事象の解析である。
【0016】
動作出力/流量マップ(図2を参照)における最も制限的な条件でのアップレート出力に関するそれらの最も制限的な事象の解析は、燃料動作限界に適合することを保証する。
【0017】
安全解析は、
(1)炉心冷却剤温度の低下
(2)原子炉圧力の上昇
(3)炉心冷却剤流量の減少
(4)炉心流量の増加
(5)原子炉冷却剤インベントリの増加
(6)原子炉冷却剤インベントリの減少
(7)反応度の増加
(8)炉心冷却剤温度の上昇
を含む広い範囲にわたる一連の過渡事象を含む。
【0018】
スクラムなし予測過渡性能(ATWS)について原子力規制機関に継続して従うことを示すために、評価が実行される。ATWS規則の遵守は、主に、以前に各ユニットに設置されている交互運転停止機器を含む。機器は存続し、(アップレートにより)変化した条件、例えば、より高い動作圧力におけるその性能が評価される。適用可能である場合、各BWR生産ラインにおける限界ケースに対して適切な過圧保護及びサプレッションプール冷却が維持されることを確認するために、アップレート出力で境界ケースが再度解析される。この解析は、安全/リリーフバルブ及び/又は高圧再循環ポンプトリップの圧力設定点の変更の評価を更に含む。場合によっては、ATWS応答を改善するために、それらの設定点、並びにサービス外リリーフバルブの許容数を再度最適化しても良い。出力アップレート動作は独自に高い棒線を含まず、従って、ATWS再循環ポンプトリップに続いて出力レベルの増加はないため、出力アップレート動作は長期間ATWS応答に著しく大きな影響を与えない。
【0019】
アップレートされた出力条件に対して放射線結果が評価又は解析される。この評価/解析は、以前の安全評価(SE)に記載されている方法論、過程及び解析技法に基づいている。放射線結果の評価はより高い出力レベルの影響を含む。一般に、燃料棒内部の放射線源、燃料棒の外側における放射化生成物の形成、及び冷却剤放射化放射の集中は熱出力に正比例する。従って、熱出力1メガワット当たりのキュリーを単位として表現される元来の放射線インベントリは、炉心設計、燃料装荷及び平均露光が著しく大きく変更されないと仮定すれば、アップレート状態を規制する。アップレート状態に対して最適化するために燃料装荷又は設計パラメータの著しく大きな変更が行われた場合、アップレート認可の適用は燃料における同位体濃度の変化を考慮に入れるために放射線評価を再度実行する。アップレート後の燃焼度及び濃縮が調整済み条件を超えるべきである場合には、燃焼度及び濃縮に関連する事項にも対応する必要がある。
【0020】
正規の動作中、プラントにおける放射線レベルは、原子炉容器から、あるいは原子炉水、蒸気又は放射性廃棄物プロセスにおいて搬送される放射性同位元素から流出する放射線の結果である。あらゆる場合において、それらの量は炉心熱出力にほぼ比例する。日常動作から放出される正規の放射線の増加は出力アップレート改正要求において考慮される。
【0021】
設計基準事故(DBA)の潜在的放射線結果の大きさは、環境へ放出される核分裂生成物の量に比例する。この量は炉心から放出される放射能の強さと、炉心と流出液放出ポイントとの間の搬送機構から放出される放射能の強さとの積である。蒸気配管の破損又は計器配管の破損の事故の場合、(1)1次冷却剤及び気体廃棄物における放射能の量は出力アップレートにより影響を受けず(これは技術仕様書により制限される)、(2)環境へ排出される冷却剤質量の増加は出力の増加ほどには増加しない原子炉圧力に依存するので、放射線結果は多くとも出力の増加に比例する。残るDBAの場合、重要な唯一のパラメータは燃料棒における放射性同位元素の実際のインベントリであり、燃料障害のメカニズムは出力アップレートにより影響を受けるとは思われないため、放射線放出は多くとも出力アップレートの量だけ増加すると期待される。場合によっては、放射線結果を規制指針以下に維持するために、アップレートの大きさを制限しても良い。
【0022】
以上説明した解析を容易にするために、方法60は、安定度及びスクラムなし予測過渡性能を計算する過程66を含む。安定度及びスクラムなし予測過渡性能は、強制再循環の損失の後に、出力が以前に解析された出力/流量条件まで低減されるように、以前に認可された炉心流量制御線に沿って動作をシミュレートすることにより、以前の安全解析によって規制される。
【0023】
方法60は、以前に認可された出力を超える炉心出力における出力及び流量臨界出力比調整係数を計算すること68を更に含む。特に、定格はずれ出力及び流量臨界出力比調整係数(Kp及びKf)は、現在認可されている出力を超える炉心出力に対する定格はずれ係数のみが計算されるように、以前の安全解析により規制される。
【0024】
更に、方法60は、以前の安全解析で使用された原子炉格納容器加圧速度パラメータ以内の原子炉格納容器加圧速度を結果としてもたらす最大原子炉ドーム圧力/炉心入口過冷却組み合わせを計算すること70を含む。特に、環境認定条件及び冷却剤事故動荷重の損失は以前の認可条件により規制される。
【0025】
燃料バンドル設計限界を再度評価することを回避するために、方法60は、増加された炉心熱出力に基づいて減少される炉心ラジアルピーキング係数を伴う炉心設計を計算すること72を含む。減少されるラジアルピーキング係数は、より高い出力における動作のために装荷される新たな燃料バンドルの割合を増加させることにより実現できる。コンピュータは、ユーザが増加された炉心熱出力における動作のために装荷される新たな燃料バンドルの割合を変更するのを容易にするためのデータを出力する。
【0026】
燃料棒設計限界を再度評価することを回避するために、方法60は、増加された炉心熱出力に基づいて棒ごとの出力分布を均すために新たなバンドル濃縮ガドリーナ濃度を計算すること74を含む。均された分布は、燃料棒におけるガドリーナ濃度を高くすることにより実現できる。
【0027】
方法60は、原子炉燃料棒の特定の所定の同位体混合物に基づいて崩壊熱特性を使用して最大サプレッションプール温度を計算すること76を更に含む。最大サプレッションプール温度の増加は、一般崩壊熱特性をより高い出力を実現するために使用される特定の同位体混合物に基づく特性と置き換えることにより、より高い熱出力において最小限に抑えられる。これは最大サプレッションプール温度が高すぎる状態になるのを防止する。
【0028】
方法60は、増加された炉心熱出力における安全リリーフバルブ応力の境界条件として以前の安全リリーフバルブ応力解析を使用すること78を更に含む。安全リリーフバルブ応力解析は、安全リリーフバルブ開放設定点の増加を安全リリーフバルブの吐出しに関して以前に解析された最大圧力に制限することにより境界条件のままであり続ける。設定点を原子炉容器圧力と安全リリーフバルブの不慮の開放を防止するために必要な安全モード開放圧力との間の最小余裕の分だけ増加させることにより、安全リリーフバルブ開放設定点を最適化することができる。
【0029】
方法60は、増加された炉心熱出力におけるタービン蒸気流量の増加を計算すること80を更に含む。例えば、タービンの第1段のダイアフラムを機械加工することにより、タービン24の流れ容量を増加させることによって、原子炉圧力を上昇させずに出力の増加を実現できる。原子炉圧力を上昇させずにタービンを通過する蒸気の流量を増加させるために、タービンの変形を容易にするためのデータが出力される。
【0030】
方法60は、全ての動作発生を規制する限界予測動作発生のサブセットを計算すること82と、増加された炉心熱出力における限界予測動作発生のサブセットの解析を計算すること84とを更に含む。以前に認可された出力で限界とは程遠いことが実証されており、基準プラントでも同様に限界ではないと判定されている事象は、より高い出力条件の下でプラント特定ベースで解析される必要がない。
【0031】
更に、方法は、増加された炉心熱出力において沸騰水型原子炉性能を特徴づけるパラメトリック曲線族を計算すること86と、無次元パラメータを使用してパラメトリック曲線族を正規化すること88とを含む。無次元パラメータのいくつかの例を挙げると、認可された炉心出力における安全バルブ容量と蒸気流量との比、認可炉心出力の割合としての残留熱除去熱交換器容量、及び認可炉心熱出力における蒸気流量の分単位のサプレッションプール容量などがあるが、これらに限定されない。パラメトリック曲線族により、安全解析受入れ基準に違反せずに可能である出力増加の量を正確に推定することができ、これはユーザが増加された出力における原子炉の安全動作を実証するのを助ける。
【0032】
言うまでもなく、方法60により、現在認可されている最大炉心出力と、所定の新たな最大炉心熱出力との間にある複数の炉心出力で安全解析を実行することができる。中間出力レベルで安全解析を実行することにより、例えば、全てのプラント変更に際して運転停止を延長するのではなく、正規の燃料補給運転停止中又はわずかに延長させた燃料補給運転停止の間に必要なプラント変形を実現できるようになる。
【0033】
以上説明した計算機化方法60は一実施例においてはウェブでイネーブルされ、企業体のイントラネットで実行される。別の実施例においては、計算機化方法60は企業体のファイアウォールの外にいるアクセス権限を有する個人によりインターネットを介して完全にアクセスされる。別の実施例では、計算機化方法60はWindows(登録商標) NT環境で実行されるか、又は単純にCPU、メモリ及びユーザインタフェースを有する独立型コンピュータシステムで実行される。更に別の実施例においては、計算機化方法60は単純にスプレッドシートソフトウェアを利用することにより実施される。
【0034】
本発明を様々な特定の実施例によって説明したが、特許請求の範囲の趣旨の範囲内で変形を伴って本発明を実施できることは当業者には認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】タービン発電機及び沸騰水型原子炉を含む発電システムの基本構成要素の概略図。
【図2】図1に示す沸騰水型原子炉の拡張動作領域及び出力アップレートを示す定格炉心熱出力と炉心流量の百分率関係のグラフ。
【図3】本発明の一実施例に従って、図1に示す沸騰水型原子炉の出力を増加させることを容易にするための計算機化安全解析方法のフローチャート。
【符号の説明】
【0036】
8…発電システム、10…沸騰水型原子炉、12…炉心、20…蒸気流路、22…タービン流量制御弁、24…蒸気タービン、26…発電機、28…凝縮器、30…給水ポンプ、32…給水路

Claims (24)

  1. コンピュータシミュレーションによって、原子炉の安全動作が損なわれないことを実証することにより最小限の数のコンピュータ計算を有し、ユーザが沸騰水型原子炉(10)を炉心熱出力を増加して動作させるために原子力規制機関から認可改正を獲得するのを容易にするために沸騰水型原子炉の計算機化安全解析を実行する方法(60)において、
    前記原子炉の動作を以前の安全解析により判定された安全動作領域(40)に制約すること(62)と、
    以前の安全解析により判定された安全動作領域が炉心熱出力を増加させた場合の前記原子炉の動作に適用されることを実証すること(64)とから成る方法。
  2. 安定度及びスクラム実行を伴わない予測過渡を計算すること(66)を更に含み、安定度及びスクラム実行を伴わない予測過渡は、以前に認可された流量制御線に沿って動作をシミュレートすることにより以前の安全解析により規制される請求項1記載の方法(60)。
  3. 以前に認可された出力を超える炉心出力における出力及び流量臨界出力比調整係数を計算すること(68)を更に含む請求項1記載の方法(60)。
  4. 以前の安全解析で使用された原子炉格納容器加圧速度パラメータ以内の原子炉格納容器加圧速度を結果としてもたらす最大原子炉ドーム圧力/炉心入口過冷却組み合わせを計算すること(70)により、環境認定を判定することを更に含む請求項1記載の方法(60)。
  5. 増加された炉心熱出力に基づいて減少された炉心ラジアルピーキング係数を伴う炉心設計を計算すること(72)と、
    増加された炉心熱出力における燃料バンドル設計限界を再度解析する必要をなくすために、ユーザが増加された炉心熱出力における動作に合わせて装荷される新たな燃料バンドルの割合を変更するのを容易にするためのデータを出力することを更に含む請求項1記載の方法(60)。
  6. 増加された炉心熱出力に基づいて棒ごとの出力分布を均すために、新たなバンドル濃縮ガドリーナ濃度を計算すること(74)と、
    増加された炉心熱出力における燃料棒設計限界を再度解析する必要をなくすために、計算された新たな棒ごとの出力分布を実現するように燃料棒における新たな、増加されたガドリーナ濃度を計算することとを更に含む請求項1記載の方法(60)。
  7. 原子炉燃料棒の特定の所定の同位体混合物に基づいて崩壊熱特性を使用して最大サプレッションプール温度を計算すること(76)を更に含む請求項1記載の方法(60)。
  8. 増加された炉心熱出力における安全リリーフバルブ応力の境界条件として以前の安全リリーフバルブ応力解析を使用すること(78)を更に含む請求項1記載の方法(60)。
  9. 増加された炉心熱出力におけるタービン蒸気流量の増加を計算すること(80)と、
    原子炉圧力を上昇させずにタービンを通過する蒸気の流量を増加させるためにタービン(24)の変形を容易にするためのデータを出力することとを更に含む請求項1記載の方法(60)。
  10. 全ての動作発生を規制する限界予測動作発生のサブセットを計算すること(82)と、
    増加された炉心熱出力における限界予測動作発生のサブセットの解析を計算すること(84)とを更に含む請求項1記載の方法(60)。
  11. 増加された炉心熱出力における前記沸騰水型原子炉(10)の性能を特徴づけるパラメトリック曲線族を計算すること(86)と、
    無次元パラメータを使用してパラメトリック曲線族を正規化すること(88)と、
    ユーザが増加された出力における原子炉の安全動作を実証するのを容易にするために、正規化されたパラメトリック曲線族を出力することとを更に含む請求項1記載の方法(60)。
  12. 現在認可最大炉心出力と所定の新たな最大炉心熱出力との間にある複数の炉心出力において安全解析を実行することを更に含む請求項1記載の方法(60)。
  13. 沸騰水型原子炉(10)を炉心熱出力を増加して動作させるためにユーザが原子力規制機関から認可改正を獲得するのを容易にするための沸騰水型原子炉の安全解析を実行するシステムにおいて、前記システムは、
    前記原子炉の動作をシミュレートし、
    前記原子炉のシミュレートされる動作を以前の安全解析により判定された安全動作領域(40)に制約し、
    以前の安全解析により判定された安全動作領域が炉心熱出力を増加させた場合の前記原子炉の動作に適用されることを実証するように構成されたコンピュータを具備するシステム。
  14. 前記コンピュータは、安定度及びスクラム実行を伴わない予測過渡を計算するように更に構成されており、安定度及びスクラム実行を伴わない予測過渡は、以前に認可された流量制御線に沿って動作をシミュレートすることにより以前の安全解析により規制される請求項13記載のシステム。
  15. 前記コンピュータは、以前に認可された出力を超える炉心出力における出力及び流量臨界出力比調整係数を計算するように更に構成されている請求項14記載のシステム。
  16. 前記コンピュータは、以前の安全解析で使用された原子炉格納容器加圧速度パラメータ以内の原子炉格納容器加圧速度を結果としてもたらす最大原子炉ドーム圧力/炉心入口過冷却組み合わせを計算することにより、環境認定を判定するように更に構成されている請求項14記載のシステム。
  17. 前記コンピュータは、
    増加された炉心熱出力に基づいて減少された炉心ラジアルピーキング係数を伴う炉心(12)設計を計算し、
    増加された炉心熱出力における燃料バンドル設計限界を再度解析する必要をなくすために、ユーザが増加された炉心熱出力における動作に合わせて装荷される新たな燃料バンドルの割合を変更するのを容易にするためのデータを出力するように更に構成されている請求項13記載の方法システム。
  18. 前記コンピュータは、
    増加された炉心熱出力に基づいて棒ごとの出力分布を均すために、新たなバンドル濃縮ガドリーナ濃度を計算し、
    増加された炉心熱出力における燃料棒設計限界を再度解析する必要をなくすために、計算された新たな棒ごとの出力分布を実現するように燃料棒における新たな、増加されたガドリーナ濃度を計算するように更に構成されている請求項17記載のシステム。
  19. 前記コンピュータは、原子炉燃料棒の特定の所定の同位体混合物に基づいて崩壊熱特性を使用して最大サプレッションプール温度を計算するように更に構成されている請求項13記載のシステム。
  20. 前記コンピュータは、増加された炉心熱出力における安全リリーフバルブ応力の境界条件として以前の安全リリーフバルブ応力解析を使用するように更に構成されている請求項13記載のシステム。
  21. 前記コンピュータは、
    増加された炉心熱出力におけるタービン蒸気流量の増加を計算し、
    原子炉圧力を上昇させずにタービンを通過する蒸気の流量を増加させるためにタービン(24)の変形を容易にするためのデータを出力するように更に構成されている請求項13記載のシステム。
  22. 前記コンピュータは、
    全ての動作発生を規制する限界予測動作発生のサブセットを計算し、
    増加された炉心熱出力における限界予測動作発生のサブセットの解析を計算するように更に構成されている請求項13記載のシステム。
  23. 前記コンピュータは、
    増加された炉心熱出力における前記沸騰水型原子炉(10)の性能を特徴づけるパラメトリック曲線族を計算し、
    無次元パラメータを使用してパラメトリック曲線族を正規化するように更に構成されている請求項13記載のシステム。
  24. 前記コンピュータは、現在認可最大炉心出力と所定の新たな最大炉心熱出力との間にある複数の炉心出力において安全解析を実行するように更に構成されている請求項13記載のシステム。
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