JP2004531708A - 錯体要素マイクロアレイおよび使用方法 - Google Patents
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- C12Q1/6837—Enzymatic or biochemical coupling of nucleic acids to a solid phase using probe arrays or probe chips
Abstract
【課題】mRNA転写体をマッピングしかつアンチセンス媒介遺伝子ノックダウンに対する有効な標的である領域を判定する装置および方法。
【解決手段】多数のオリゴヌクレオチドが錯体要素の形状でアレイの同じ位置に固定される。各錯体要素を含むオリゴヌクレオチドの混合物は、標識RNAがアレイに適用される場合にデータが得られかつ解釈されるものである。
【解決手段】多数のオリゴヌクレオチドが錯体要素の形状でアレイの同じ位置に固定される。各錯体要素を含むオリゴヌクレオチドの混合物は、標識RNAがアレイに適用される場合にデータが得られかつ解釈されるものである。
Description
【技術分野】
【0001】
この発明はmRNA転写およびアンチセンス媒介遺伝子ノックダウンに用いる有効ターゲットである範囲を判定する装置および方法に関する。さらに詳細には、この方法は、アレイの錯体要素の総数が4,000〜250,000間となるように錯体要素形状でアレイの同じ位置に固定される多数のオリゴヌクレオチドに基づく。各錯体要素を含むオリゴヌクレオチドの混合物は標識RNAがアレイに加えられる場合データが得られ、かつ1x106および2x109の個別の6〜15のベースオリゴヌクレオチド間の等価物から解釈されるようなものである。
【背景技術】
【0002】
研究または治療を目的とした遺伝子発現制御手段としてのアンチセンスが最初に報告されたのは1970年代であった。以後、アンチセンスの機能の仕方の解明と、効果的なアンチセンス標的をマッピングする方法の開発に多大の努力が払われてきた。
【0003】
アンチセンスは、標的mRNAに対し相補的である短い合成核酸、アンチセンス作用物質を細胞内に導入することで機能する。このアンチセンス作用物質はその標的mRNAに結合して、内因性ヌクレアーゼによる分解のためのタギング(tagging)と、転座または翻訳を物理的に阻害する働きの両方を有すると考えられるメカニズムによって翻訳を抑制する。
【0004】
アンチセンス作用物質のデザインは、mRNAが極めて複雑な2次および3次構造を有するため複雑である。いかなるmRNAもそのヌクレオチド配列の少なくとも90%はその分子の2次および3次構造内の分子内相互作用に関係しており、そのためアンチセンス作用物質との分子間相互作用に利用することはできない。上手く機能するアンチセンス作用物質のデザインにとって最も重要なことは、分子間ハイブリダイゼーションに使用できる潜在的標的mRNAの存在する限られた領域を特定することである。これら利用可能な領域を特異的に標的とするアンチセンス作用物質はインビボで標的mRNAに高い確率で結合し、そこにコードされた産物の発現レベルを効果的にノックダウンする。
【0005】
先行技術にはアンチセンス作用物質を効率的に見つけ出すのに用いることができる様々なインビトロ実験法がある。一般にこれら実験法はオリゴヌクレオチドのライブラリを用いて、RNaseHによるインビトロRNA転写体の切断を媒介するか、またはRNAに結合してゲル電気泳動時の標識種の移動を遅延させるか、または別の要素のアレイ上にあるRNAに結合させる方法であり、この時、各要素からの信号が検出され、その位置へ結合できるように関連付けされる。
【0006】
方法が上手く機能するかは、標的mRNAの配列がわかっていること、そして一般に最長25ヌクレオチドまでの長さが重複するオリゴヌクレオチドのライブラリをデザインすることによっている。オリゴヌクレオチドライブラリにおける標的mRNAの配列は、第1オリゴヌクレオチドが標的mRNA上の位置1〜15に対し相補的であり、第2オリゴヌクレオチドが位置2〜16に対し相補的となり、第3オリゴヌクレオチドが位置3〜17に対し相補的になるといった様に表される。
【0007】
先行技術では、アンチセンス作用物質が標的の配列について事前の情報を必要としない装置を用いデザインできる方法が提案されている。このような装置は、可能性のある配列のあらゆる組合せが4〜8ヌクレオチド単位のオリゴヌクレオチドで提示されているように、ガラスまたはプラスチック製の支持体の上に固定化されたオリゴヌクレオチドのアレイを設けることが提案されている。このタイプの装置は国際特許出願第WO98/15651号および米国特許第US006054270号に開示されている。この特許および特許出願では各オリゴヌクレオチドはアレイ上で物理的に離れていること、および標的mRNAのハイブリダイゼーションと未結合物質の洗い流しの後に結合したオリゴヌクレオチドから信号を検出することが提案されている。その配列の存在とアレイ上の物理的に離れた位置を知ることにより、分子間ハイブリダイゼーションに利用可能である標的mRNAの配列を推測することができる。推測された配列はアンチセンスの媒介遺伝子のノックダウンにとって有効な標的である可能性が高い。
【0008】
第WO98/15651号および第US006054270号は共に考え得るあらゆる4〜8塩基の配列の組合せを含むアレイを記載する。この場合、4塩基配列の組合せでは全ての配列組合せを提示するにはアレイ上に256の要素が必要である、そして8塩基配列の組合せでは全ての配列組合せを提示するには65,536の要素が必要となり、技術的には可能であるが、このように短い4〜8塩基ヌクレオチドをアレイの基本として使用するには困難が伴う。短い4〜8塩基オリゴヌクレオチドをアレイの基本として使用してRNA構造をマップし、効果的なアンチセンス標的である領域を特定する場合、アレイ上のオリゴヌクレオチドとそれに対しハイブリダイゼーション条件下で加えられた標識転写体との間の相互作用が極めて弱いという困難が伴う。通常の洗浄条件下では転写体は洗い流され、信号は検出されない。この状態は化学的スペーサを用いて短いオリゴヌクレオチドのアレイ要素とアレイ基材との間に間隔をとることで改善される。塩濃度を上げるか、温度を下げると非特異的バックグランドが増す傾向にあるが、信号は改善されない。特許出願第WO98/15651号では、信号がRNAを4塩基オリゴヌクレオチドにハイブリダイゼーションして検出できることが示されている。しかし記載された方法の条件ではオリゴヌクレオチドではなくRNAを固体支持体に固定化すること、およびオリゴヌクレオチドを液体の状態で変性RNAに適用する必要がある。このような条件では、RNAが本来それが持つインビボ構造に折りたたまれることは考えにくく、この実施方法は標的アンチセンスに対し好適なRNA構造様式をマップしない。
【0009】
従って、アレイは10ヌクレオチド長より大きなオリゴヌクレオチドのすべての考え得る組合せを含むことが求められることがわかる。各オリゴヌクレオチドがアレイに別々に取付けるとすると、アレイの数は実行不可能なほど大きくなる。RNAがその天然構造を保持可能な方法でアレイに加えられれば好都合である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
この発明の第1の目的は天然DNA 転写をマッピングし、アンチセンス媒介遺伝子ノックダウンに対する有効な標的となる領域を判定する装置を提供することである。
この発明の第2の目的はアレイまたはマイクロアレイのオリゴヌクレオチドの特定の単一の長さまたは複数の長さのすべての考えられる組合せを提示する方法を提供することである。
この発明の第3の目的はアレイの特定要素にオリゴヌクレオチド配列を割当てる方法を提供することである。
この発明のさらに別の目的は錯体要素のアレイの解釈を行ってRNA構造のマッピングおよびアンチセンス剤のデザインを可能にする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明の第1の態様によれば、アレイの少なくとも1つの要素がアレイの全ての位置の要素の配列が知られている状態で支持体に固定される特定配列の多数のオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする、アレイの特定の単一の長さまたは複数の長さのすべての考えられるオリゴヌクレオチドを含む装置が提供される。
【0012】
オリゴヌクレオチドはいずれかの天然、合成または修飾ヌクレオチド、またはデオキシヌクレオチドから作成される。
【0013】
支持体には任意にガラスを選択してもよい。
あるいは、支持体はプラスチック製でもよい。
あるいは、支持体はいずれか適切な材料から作成されてもよい。
オリゴヌクレオチドは各錯体要素内で物理的に間隔をあけないことが好ましい。
すべての考えられる6〜9または10〜15の塩基オリゴヌクレオチドがアレイ上に提示されることが好ましい。
【0014】
アレイはマイクロアレイであることが好ましい。
錯体要素を構成するオリゴヌクレオチドの数が2と10,000間であることが好ましい。
アレイ1は96と100万の間の物理的に別個の錯体要素を含むことが好ましい。
錯体要素は標準結合法を使用して支持体に固定されることが好ましい。
錯体要素はアミノリンカーを使用して支持体に固定されることが好ましい。
別の任意選択では、錯体要素はビオチン/ストレプタビジン相互作用を使用して支持体に固定される。
オリゴヌクレオチドはそれらの5’末端で固定されることが好ましい。
あるいは、オリゴヌクレオチドはそれらの3’末端で固定されてもよい。
任意選択で、アレイへのオリゴヌクレオチドの固定化のいずれかの適切な方法が使用されてもよい。
オリゴヌクレオチドは固体支持体から間隔をおいて配置されることが好ましい。
オリゴヌクレオチドが6〜40の間の炭素原子当量の化学スペーサを使用して固体支持体から間隔をおいて配置されることが最も好ましい。
【0015】
化学スペーサはアレイ上のアンカ群とオリゴヌクレオチド配列の先頭の間に結合されることが最も好ましい。
任意に、オリゴヌクレオチドの特定配列が複数のスペーシングヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体を使用してオリゴヌクレオチドの5’または3’末端を延長することによりアレイとの間隔を取ってもよい。
【0016】
例えば、6つの塩基シーケンス5’CGGAAC3’を5’AAAAAAAAAAACGGAAC3’または5’CGGACAAAAAAAAAAA3’とすることによりアレイと間隔をおいて配置してもよい。
任意に、スペーシングヌクレオチドには、いかなる天然または合成ヌクレオチドを使用してもよいし、ヌクレオチド類似体やホモ重合体またはヘテロ重合体も使用可能である。
この文書におけるヌクレオチドとは、デオキシヌクレオチドまたはいかなる修飾ヌクレオチド、あるいはデオキシヌクレオチドをも意味する。
任意に、ひとつのスペーシング方法と別のスペーシング方法を組合せて使用してもよい。
【0017】
この発明の第2の態様に従って、所定の長さおよび所定配列の特定数のオリゴヌクレオチドを特定濃度で混合するステップを含む第1の態様の装置に取付けるのための錯体要素を生成する方法が提供される。
好適には、個別のオリゴヌクレオチドを等量混合する。
任意に、混合する個別のオリゴヌクレオチドは不等量でもよい。
ひとつの錯体要素を構成する個別のオリゴヌクレオチドは互いに容易にハイブリダイズしないものを選択することが好ましい。
【0018】
各錯体要素内のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、錯体要素における他のどのオリゴヌクレオチドに対しても60%未満の相補性を有するように選択されることが好ましい。
各錯体要素内のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、錯体要素における他のどのオリゴヌクレオチドとも5塩基未満の隣接相補性を有するように選択されることが好ましい。
コンピュータを基本とするアルゴリズムを使用して配列を錯体要素群に割当てることが好ましい。
【0019】
この発明の第3の態様に従って、前記態様で記載したように、錯体要素アレイを解釈し、適用される天然DNAの利用可能領域をアレイ上の錯体要素におけるオリゴヌクレオチドに加えた標識RNAの結合を特定することによりマッピングする方法が提供されるが、このアレイは;
a)アレイに付けられた標識RNAと錯体要素を構成するオリゴヌクレオチドのいずれかとの間に生ずるハイブリダイゼーションによる信号が走査され、
b)前記信号が原錯体要素における既知配列と比較され、かつ
c)要素間の重複が特定されることを特徴とする。
RNAの標識化は、いずれかの標準手段により実施されることが好ましい。
【0020】
任意に、RNAは蛍光により標識化される。
あるいは、RNAは放射性物質で標識化される。
あるいは、RNAが標識化されず、錯体要素との相互作用でRNA依存性酵素活性を使用して相互作用するオリゴヌクレオチドの延長により使用されるRNAとの塩基対合が可能であるそれらのオリゴヌクレオチドの遊離3’末端に標識を組込むこともできる。
【0021】
RNA依存性酵素活性は逆転写酵素活性であることが好ましく、適切な酵素は、例えばAMV逆転写酵素またはM−MuLV逆転写酵素である。RNaseH 活性が欠如している人工逆転写酵素も使用可能であり、例えばRoche社からExpand Reverse Transcriptase(エキスパンド逆転写酵素)が市販されている。
【0022】
信号は、蛍光発光、蛍光体イメージングまたはオートラジオグラフィにより検出されることが好ましい。
この発明は検出の手段により制限されるものではない。
信号を発する各錯体要素内の配列を比較することにより、連続する利用可能な配列を推測する重複パターンが得られる。
標的配列がただひとつ、または多数の不整合により発生する錯体要素を精査するための対策が取られることが好ましい。
1次錯体要素からの信号を不整合錯体要素からの信号と比較することにより結合の反応速度が示されることが好ましい。
【0023】
同一錯体要素内の多数の非重複配列への結合が発生する場合には、信号の振幅がより高くなるので、検査することが好ましい。
任意選択で、1個または少量のオリゴヌクレオチド4に結合される標識転写体(20%未満の錯体要素混合物を含む)からの信号6は増幅される。
最適には、増幅は転写体に2段階抗体結合による間接標識化により行なうことが好ましい。
【0024】
上記態様のすべてにおいて、転写されてアレイ上に付けられるRNAは、未変性のままで全長または部分的cDNAクローンから試験管内に転写されることが好ましい。
新生RNAは、常に未変性条件下で維持されることが最も好ましい。
【0025】
次に、この発明のより明確な理解のため、添付図面を参照して、例示のみの意味において本発明の実施例説明を行う。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明はアンチセンス研究ツールとそれに付随するmRNAまたはその他の生体内転写体に対する治療を対象に使用される試験管内転写体における天然DNA内の利用可能位置を特定する問題を対象とする。方法はいかなる天然DNAの利用可能な領域をもマッピングするツールの要件に対応する。解決の鍵は、それがガラス、プラスチックまたはその他の適切な材料5の支持体上に固定された長さ6〜16塩基、最適には10〜16塩基の間のオリゴヌクレオチド4の組合せライブラリを使用する非分子特定アンチセンス−デザインツールであることである。支持体5は一般的アレイまたはマイクロアレイでよい。各錯体要素2は物理的に間隔を置かないN個の個別オリゴヌクレオチド4を含む。この場合、Nは2〜10、000の間である。アレイ1自体は96と100万の間の個別の錯体要素2を含む。
【0027】
本発明の第1の態様によれば、図1に示すように、考え得るすべての6〜9塩基および10〜15塩基のオリゴヌクレオチド4を含む多重化アレイ1が設けられる。アレイ1の各錯体要素2は支持体5に対して固定されるが、各要素4内で物理的に間隔をあけない特定配列の多数のオリゴヌクレオチド4を含む。アレイ1全体は多数の錯体要素2を含み、それらが特定の長さのオリゴヌクレオチド配列4の考え得るすべての組合せを提示する。
【0028】
この発明の第2の態様によれば、図2に示すように、錯体要素2は第1の態様とともに使用するため作成される。各錯体要素2を作成するため、所定の長さおよび配列のN個の個別オリゴヌクレオチド4が等量で混合される(混合物で使用される不均等量のオリゴヌクレオチド4に対して異なる予測ハイブリダイゼーション反応速度を補うことは可能であるが)。次に、錯体要素2は支持体5に付けられるが、それらはアミノリンカーまたはビオチン/ストレプタビジン相互作用などの標準的な方法、あるいは他の適切な方法により固定される。オリゴヌクレオチド4の固定位置はそれらの5’または3’末端のいずれでもよい。
【0029】
提案されるような短いオリゴヌクレオチド4の場合、オリゴヌクレオチド4を固体支持体5から間隔をおいて配置すると、標識RNAが検出される場合に発する信号6の強度が増大する。これによって、個別オリゴヌクレオチド4は、支持体5のアンカ群とオリゴヌクレオチド4配列の先頭間に結合された6〜40炭素原子当量間の化学スペーサにより支持体5から間隔をおいて配置される。
【0030】
この発明の第3の態様によれば、それらが互いに容易にハイブリダイズされず、紛らわしい結果を生じるほど類似しない個別オリゴヌクレオチドが各錯体要素2内から選択される。
各錯体要素2内で、オリゴヌクレオチド4は、5塩基未満の隣接相補性を持ち互いに60%未満の相補性を有するように配置される。
【0031】
この発明の第4の態様によれば、錯体要素アレイ1を解明し適用した天然DNAの利用可能領域をマッピングすることが可能である。錯体要素2からの信号6は、アレイ1に適用された標識RNAと、その錯体要素2を構成するN個のオリゴヌクレオチド4のいずれか、間のハイブリダイゼーションにより生ずることがある。従って、mRNA−N個の利用可能領域を特定する解決の鍵は、錯体要素2のいずれのオリゴヌクレオチドが適用した標識RNAに結合しているかを判定することである。
【0032】
標的RNAのコピーは、新生RNAがその生体内構造の認証例に折りたためる状態で、全長または部分的cDNAクローンから試験管内に転写される。標的RNAには、転写の間に標識ヌクレオチドに組込まれ標識化される。一旦合成されると、標的RNAはその第2次および第3次構造が保たれる条件下で維持される。
【0033】
次に、標的RNAがアレイ1に適用されアニールしていずれかの相補オリゴヌクレオチド4にすることが可能になる。次に、未結合DNAが全て洗い流される。従って、錯体要素アレイ1を解釈するため、図3に示すように、アレイ1が信号に対して精査され、その後信号が原錯体要素2における公知の配列と比較され要素間の重複が特定される。例えば、シーケンスCGGAATGCTGCCAAGGCTTCTCGAGTATGに対して相補mRNA内の利用可能領域は次の10塩基オリゴヌクレオチド配列
1.CGGAATGCTG
2.GGAATGCTGC
3.GAATGCTGCC
4.AATGCTGCCA
5.ATGCTGCCAA
のすべてをハイブリダイズする。
【0034】
信号を発する各錯体要素2内の配列を比較することにより、重複パターンが浮かび上がり、かつ連続する利用可能配列が推測される。標的配列がただひとつ、または多数の不整合により発生する錯体要素を精査するための対策も取られる。1次錯体要素からの信号を不整合錯体要素からの信号と比較することにより結合の反応速度が示され、かつmRNAの特定の利用可能領域がアンチセンス媒介遺伝子ノックダウンに用いる良好な標的となる可能性を判定するのに役立つ。
【0035】
同一錯体要素内の広い利用可能領域内に、2つの非重複シーケンスが発生することもありうる。例えば、CGGAATGCTGおよびGCTTCTCGAGがいずれもシーケンスCGGAATGCTGCCAAGGCTTCTCGAGTATGに発生する。このような場合では、信号6の振幅は単一ヒット錯体要素からの信号振幅より大きい。上記に挙げた実施例の他に、同一mRNA内の複数の重複利用可能領域が同一錯体要素2内のオリゴヌクレオチドに対してハイブリダイズすることができる。
【0036】
錯体要素2から得られる信号6の強度は固体支持体5に固定される個別ハイブリダイズオリゴヌクレオチド4の総量にかなり依存する。高強度信号6を得るためには、固体支持体5はオリゴヌクレオチド4に対する高い結合親和力を有する必要があり、これは現行結合技術の限界でもある。この場合、信号6は錯体要素2混合物の20%を含むハイブリダイズオリゴヌクレオチド4から容易に検出される。ただし、20%未満の錯体要素混合物2を含む単一または少量のオリゴヌクレオチド4に結合される標識転写体からの信号6を増幅することは可能である。このような増幅は2段階抗体結合またはその類似結合により転写体の間接標識化により行われる。
【0037】
mRNAに関するアンチセンス標的をマッピングするため、標的RNAがその生体内構造の認証例に折りたためることがきわめて重要である。従って、この発明は転写されてアレイ1に適用されるRNAが未変性条件下で全長または部分的cDNAクローンから試験管内に転写されること、および新生RNAが常に未変性条件下で維持されることを含む。
【0038】
上記に開示した実施形態は本発明の単なる模範であり、本発明は他にさまざまな形態での実施も可能である。例えば、検出は要素のRT標化により行なわれるか、あるいは、検出はFRETを使用することもできる。従って、本明細書において開示される詳細は制限を受けるものとして解釈されるべきものでなく、特許請求の範囲に用いる根拠として、そして他の適切な方法による本発明の様々な用途に関して当業者に教示するためと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明によるアレイの斜視図である。
【図2】本発明による錯体要素の線図である。
【図3】本発明によるアレイを使用した場合に得られる結果の概略図である。
【0001】
この発明はmRNA転写およびアンチセンス媒介遺伝子ノックダウンに用いる有効ターゲットである範囲を判定する装置および方法に関する。さらに詳細には、この方法は、アレイの錯体要素の総数が4,000〜250,000間となるように錯体要素形状でアレイの同じ位置に固定される多数のオリゴヌクレオチドに基づく。各錯体要素を含むオリゴヌクレオチドの混合物は標識RNAがアレイに加えられる場合データが得られ、かつ1x106および2x109の個別の6〜15のベースオリゴヌクレオチド間の等価物から解釈されるようなものである。
【背景技術】
【0002】
研究または治療を目的とした遺伝子発現制御手段としてのアンチセンスが最初に報告されたのは1970年代であった。以後、アンチセンスの機能の仕方の解明と、効果的なアンチセンス標的をマッピングする方法の開発に多大の努力が払われてきた。
【0003】
アンチセンスは、標的mRNAに対し相補的である短い合成核酸、アンチセンス作用物質を細胞内に導入することで機能する。このアンチセンス作用物質はその標的mRNAに結合して、内因性ヌクレアーゼによる分解のためのタギング(tagging)と、転座または翻訳を物理的に阻害する働きの両方を有すると考えられるメカニズムによって翻訳を抑制する。
【0004】
アンチセンス作用物質のデザインは、mRNAが極めて複雑な2次および3次構造を有するため複雑である。いかなるmRNAもそのヌクレオチド配列の少なくとも90%はその分子の2次および3次構造内の分子内相互作用に関係しており、そのためアンチセンス作用物質との分子間相互作用に利用することはできない。上手く機能するアンチセンス作用物質のデザインにとって最も重要なことは、分子間ハイブリダイゼーションに使用できる潜在的標的mRNAの存在する限られた領域を特定することである。これら利用可能な領域を特異的に標的とするアンチセンス作用物質はインビボで標的mRNAに高い確率で結合し、そこにコードされた産物の発現レベルを効果的にノックダウンする。
【0005】
先行技術にはアンチセンス作用物質を効率的に見つけ出すのに用いることができる様々なインビトロ実験法がある。一般にこれら実験法はオリゴヌクレオチドのライブラリを用いて、RNaseHによるインビトロRNA転写体の切断を媒介するか、またはRNAに結合してゲル電気泳動時の標識種の移動を遅延させるか、または別の要素のアレイ上にあるRNAに結合させる方法であり、この時、各要素からの信号が検出され、その位置へ結合できるように関連付けされる。
【0006】
方法が上手く機能するかは、標的mRNAの配列がわかっていること、そして一般に最長25ヌクレオチドまでの長さが重複するオリゴヌクレオチドのライブラリをデザインすることによっている。オリゴヌクレオチドライブラリにおける標的mRNAの配列は、第1オリゴヌクレオチドが標的mRNA上の位置1〜15に対し相補的であり、第2オリゴヌクレオチドが位置2〜16に対し相補的となり、第3オリゴヌクレオチドが位置3〜17に対し相補的になるといった様に表される。
【0007】
先行技術では、アンチセンス作用物質が標的の配列について事前の情報を必要としない装置を用いデザインできる方法が提案されている。このような装置は、可能性のある配列のあらゆる組合せが4〜8ヌクレオチド単位のオリゴヌクレオチドで提示されているように、ガラスまたはプラスチック製の支持体の上に固定化されたオリゴヌクレオチドのアレイを設けることが提案されている。このタイプの装置は国際特許出願第WO98/15651号および米国特許第US006054270号に開示されている。この特許および特許出願では各オリゴヌクレオチドはアレイ上で物理的に離れていること、および標的mRNAのハイブリダイゼーションと未結合物質の洗い流しの後に結合したオリゴヌクレオチドから信号を検出することが提案されている。その配列の存在とアレイ上の物理的に離れた位置を知ることにより、分子間ハイブリダイゼーションに利用可能である標的mRNAの配列を推測することができる。推測された配列はアンチセンスの媒介遺伝子のノックダウンにとって有効な標的である可能性が高い。
【0008】
第WO98/15651号および第US006054270号は共に考え得るあらゆる4〜8塩基の配列の組合せを含むアレイを記載する。この場合、4塩基配列の組合せでは全ての配列組合せを提示するにはアレイ上に256の要素が必要である、そして8塩基配列の組合せでは全ての配列組合せを提示するには65,536の要素が必要となり、技術的には可能であるが、このように短い4〜8塩基ヌクレオチドをアレイの基本として使用するには困難が伴う。短い4〜8塩基オリゴヌクレオチドをアレイの基本として使用してRNA構造をマップし、効果的なアンチセンス標的である領域を特定する場合、アレイ上のオリゴヌクレオチドとそれに対しハイブリダイゼーション条件下で加えられた標識転写体との間の相互作用が極めて弱いという困難が伴う。通常の洗浄条件下では転写体は洗い流され、信号は検出されない。この状態は化学的スペーサを用いて短いオリゴヌクレオチドのアレイ要素とアレイ基材との間に間隔をとることで改善される。塩濃度を上げるか、温度を下げると非特異的バックグランドが増す傾向にあるが、信号は改善されない。特許出願第WO98/15651号では、信号がRNAを4塩基オリゴヌクレオチドにハイブリダイゼーションして検出できることが示されている。しかし記載された方法の条件ではオリゴヌクレオチドではなくRNAを固体支持体に固定化すること、およびオリゴヌクレオチドを液体の状態で変性RNAに適用する必要がある。このような条件では、RNAが本来それが持つインビボ構造に折りたたまれることは考えにくく、この実施方法は標的アンチセンスに対し好適なRNA構造様式をマップしない。
【0009】
従って、アレイは10ヌクレオチド長より大きなオリゴヌクレオチドのすべての考え得る組合せを含むことが求められることがわかる。各オリゴヌクレオチドがアレイに別々に取付けるとすると、アレイの数は実行不可能なほど大きくなる。RNAがその天然構造を保持可能な方法でアレイに加えられれば好都合である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
この発明の第1の目的は天然DNA 転写をマッピングし、アンチセンス媒介遺伝子ノックダウンに対する有効な標的となる領域を判定する装置を提供することである。
この発明の第2の目的はアレイまたはマイクロアレイのオリゴヌクレオチドの特定の単一の長さまたは複数の長さのすべての考えられる組合せを提示する方法を提供することである。
この発明の第3の目的はアレイの特定要素にオリゴヌクレオチド配列を割当てる方法を提供することである。
この発明のさらに別の目的は錯体要素のアレイの解釈を行ってRNA構造のマッピングおよびアンチセンス剤のデザインを可能にする方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明の第1の態様によれば、アレイの少なくとも1つの要素がアレイの全ての位置の要素の配列が知られている状態で支持体に固定される特定配列の多数のオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする、アレイの特定の単一の長さまたは複数の長さのすべての考えられるオリゴヌクレオチドを含む装置が提供される。
【0012】
オリゴヌクレオチドはいずれかの天然、合成または修飾ヌクレオチド、またはデオキシヌクレオチドから作成される。
【0013】
支持体には任意にガラスを選択してもよい。
あるいは、支持体はプラスチック製でもよい。
あるいは、支持体はいずれか適切な材料から作成されてもよい。
オリゴヌクレオチドは各錯体要素内で物理的に間隔をあけないことが好ましい。
すべての考えられる6〜9または10〜15の塩基オリゴヌクレオチドがアレイ上に提示されることが好ましい。
【0014】
アレイはマイクロアレイであることが好ましい。
錯体要素を構成するオリゴヌクレオチドの数が2と10,000間であることが好ましい。
アレイ1は96と100万の間の物理的に別個の錯体要素を含むことが好ましい。
錯体要素は標準結合法を使用して支持体に固定されることが好ましい。
錯体要素はアミノリンカーを使用して支持体に固定されることが好ましい。
別の任意選択では、錯体要素はビオチン/ストレプタビジン相互作用を使用して支持体に固定される。
オリゴヌクレオチドはそれらの5’末端で固定されることが好ましい。
あるいは、オリゴヌクレオチドはそれらの3’末端で固定されてもよい。
任意選択で、アレイへのオリゴヌクレオチドの固定化のいずれかの適切な方法が使用されてもよい。
オリゴヌクレオチドは固体支持体から間隔をおいて配置されることが好ましい。
オリゴヌクレオチドが6〜40の間の炭素原子当量の化学スペーサを使用して固体支持体から間隔をおいて配置されることが最も好ましい。
【0015】
化学スペーサはアレイ上のアンカ群とオリゴヌクレオチド配列の先頭の間に結合されることが最も好ましい。
任意に、オリゴヌクレオチドの特定配列が複数のスペーシングヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体を使用してオリゴヌクレオチドの5’または3’末端を延長することによりアレイとの間隔を取ってもよい。
【0016】
例えば、6つの塩基シーケンス5’CGGAAC3’を5’AAAAAAAAAAACGGAAC3’または5’CGGACAAAAAAAAAAA3’とすることによりアレイと間隔をおいて配置してもよい。
任意に、スペーシングヌクレオチドには、いかなる天然または合成ヌクレオチドを使用してもよいし、ヌクレオチド類似体やホモ重合体またはヘテロ重合体も使用可能である。
この文書におけるヌクレオチドとは、デオキシヌクレオチドまたはいかなる修飾ヌクレオチド、あるいはデオキシヌクレオチドをも意味する。
任意に、ひとつのスペーシング方法と別のスペーシング方法を組合せて使用してもよい。
【0017】
この発明の第2の態様に従って、所定の長さおよび所定配列の特定数のオリゴヌクレオチドを特定濃度で混合するステップを含む第1の態様の装置に取付けるのための錯体要素を生成する方法が提供される。
好適には、個別のオリゴヌクレオチドを等量混合する。
任意に、混合する個別のオリゴヌクレオチドは不等量でもよい。
ひとつの錯体要素を構成する個別のオリゴヌクレオチドは互いに容易にハイブリダイズしないものを選択することが好ましい。
【0018】
各錯体要素内のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、錯体要素における他のどのオリゴヌクレオチドに対しても60%未満の相補性を有するように選択されることが好ましい。
各錯体要素内のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、錯体要素における他のどのオリゴヌクレオチドとも5塩基未満の隣接相補性を有するように選択されることが好ましい。
コンピュータを基本とするアルゴリズムを使用して配列を錯体要素群に割当てることが好ましい。
【0019】
この発明の第3の態様に従って、前記態様で記載したように、錯体要素アレイを解釈し、適用される天然DNAの利用可能領域をアレイ上の錯体要素におけるオリゴヌクレオチドに加えた標識RNAの結合を特定することによりマッピングする方法が提供されるが、このアレイは;
a)アレイに付けられた標識RNAと錯体要素を構成するオリゴヌクレオチドのいずれかとの間に生ずるハイブリダイゼーションによる信号が走査され、
b)前記信号が原錯体要素における既知配列と比較され、かつ
c)要素間の重複が特定されることを特徴とする。
RNAの標識化は、いずれかの標準手段により実施されることが好ましい。
【0020】
任意に、RNAは蛍光により標識化される。
あるいは、RNAは放射性物質で標識化される。
あるいは、RNAが標識化されず、錯体要素との相互作用でRNA依存性酵素活性を使用して相互作用するオリゴヌクレオチドの延長により使用されるRNAとの塩基対合が可能であるそれらのオリゴヌクレオチドの遊離3’末端に標識を組込むこともできる。
【0021】
RNA依存性酵素活性は逆転写酵素活性であることが好ましく、適切な酵素は、例えばAMV逆転写酵素またはM−MuLV逆転写酵素である。RNaseH 活性が欠如している人工逆転写酵素も使用可能であり、例えばRoche社からExpand Reverse Transcriptase(エキスパンド逆転写酵素)が市販されている。
【0022】
信号は、蛍光発光、蛍光体イメージングまたはオートラジオグラフィにより検出されることが好ましい。
この発明は検出の手段により制限されるものではない。
信号を発する各錯体要素内の配列を比較することにより、連続する利用可能な配列を推測する重複パターンが得られる。
標的配列がただひとつ、または多数の不整合により発生する錯体要素を精査するための対策が取られることが好ましい。
1次錯体要素からの信号を不整合錯体要素からの信号と比較することにより結合の反応速度が示されることが好ましい。
【0023】
同一錯体要素内の多数の非重複配列への結合が発生する場合には、信号の振幅がより高くなるので、検査することが好ましい。
任意選択で、1個または少量のオリゴヌクレオチド4に結合される標識転写体(20%未満の錯体要素混合物を含む)からの信号6は増幅される。
最適には、増幅は転写体に2段階抗体結合による間接標識化により行なうことが好ましい。
【0024】
上記態様のすべてにおいて、転写されてアレイ上に付けられるRNAは、未変性のままで全長または部分的cDNAクローンから試験管内に転写されることが好ましい。
新生RNAは、常に未変性条件下で維持されることが最も好ましい。
【0025】
次に、この発明のより明確な理解のため、添付図面を参照して、例示のみの意味において本発明の実施例説明を行う。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明はアンチセンス研究ツールとそれに付随するmRNAまたはその他の生体内転写体に対する治療を対象に使用される試験管内転写体における天然DNA内の利用可能位置を特定する問題を対象とする。方法はいかなる天然DNAの利用可能な領域をもマッピングするツールの要件に対応する。解決の鍵は、それがガラス、プラスチックまたはその他の適切な材料5の支持体上に固定された長さ6〜16塩基、最適には10〜16塩基の間のオリゴヌクレオチド4の組合せライブラリを使用する非分子特定アンチセンス−デザインツールであることである。支持体5は一般的アレイまたはマイクロアレイでよい。各錯体要素2は物理的に間隔を置かないN個の個別オリゴヌクレオチド4を含む。この場合、Nは2〜10、000の間である。アレイ1自体は96と100万の間の個別の錯体要素2を含む。
【0027】
本発明の第1の態様によれば、図1に示すように、考え得るすべての6〜9塩基および10〜15塩基のオリゴヌクレオチド4を含む多重化アレイ1が設けられる。アレイ1の各錯体要素2は支持体5に対して固定されるが、各要素4内で物理的に間隔をあけない特定配列の多数のオリゴヌクレオチド4を含む。アレイ1全体は多数の錯体要素2を含み、それらが特定の長さのオリゴヌクレオチド配列4の考え得るすべての組合せを提示する。
【0028】
この発明の第2の態様によれば、図2に示すように、錯体要素2は第1の態様とともに使用するため作成される。各錯体要素2を作成するため、所定の長さおよび配列のN個の個別オリゴヌクレオチド4が等量で混合される(混合物で使用される不均等量のオリゴヌクレオチド4に対して異なる予測ハイブリダイゼーション反応速度を補うことは可能であるが)。次に、錯体要素2は支持体5に付けられるが、それらはアミノリンカーまたはビオチン/ストレプタビジン相互作用などの標準的な方法、あるいは他の適切な方法により固定される。オリゴヌクレオチド4の固定位置はそれらの5’または3’末端のいずれでもよい。
【0029】
提案されるような短いオリゴヌクレオチド4の場合、オリゴヌクレオチド4を固体支持体5から間隔をおいて配置すると、標識RNAが検出される場合に発する信号6の強度が増大する。これによって、個別オリゴヌクレオチド4は、支持体5のアンカ群とオリゴヌクレオチド4配列の先頭間に結合された6〜40炭素原子当量間の化学スペーサにより支持体5から間隔をおいて配置される。
【0030】
この発明の第3の態様によれば、それらが互いに容易にハイブリダイズされず、紛らわしい結果を生じるほど類似しない個別オリゴヌクレオチドが各錯体要素2内から選択される。
各錯体要素2内で、オリゴヌクレオチド4は、5塩基未満の隣接相補性を持ち互いに60%未満の相補性を有するように配置される。
【0031】
この発明の第4の態様によれば、錯体要素アレイ1を解明し適用した天然DNAの利用可能領域をマッピングすることが可能である。錯体要素2からの信号6は、アレイ1に適用された標識RNAと、その錯体要素2を構成するN個のオリゴヌクレオチド4のいずれか、間のハイブリダイゼーションにより生ずることがある。従って、mRNA−N個の利用可能領域を特定する解決の鍵は、錯体要素2のいずれのオリゴヌクレオチドが適用した標識RNAに結合しているかを判定することである。
【0032】
標的RNAのコピーは、新生RNAがその生体内構造の認証例に折りたためる状態で、全長または部分的cDNAクローンから試験管内に転写される。標的RNAには、転写の間に標識ヌクレオチドに組込まれ標識化される。一旦合成されると、標的RNAはその第2次および第3次構造が保たれる条件下で維持される。
【0033】
次に、標的RNAがアレイ1に適用されアニールしていずれかの相補オリゴヌクレオチド4にすることが可能になる。次に、未結合DNAが全て洗い流される。従って、錯体要素アレイ1を解釈するため、図3に示すように、アレイ1が信号に対して精査され、その後信号が原錯体要素2における公知の配列と比較され要素間の重複が特定される。例えば、シーケンスCGGAATGCTGCCAAGGCTTCTCGAGTATGに対して相補mRNA内の利用可能領域は次の10塩基オリゴヌクレオチド配列
1.CGGAATGCTG
2.GGAATGCTGC
3.GAATGCTGCC
4.AATGCTGCCA
5.ATGCTGCCAA
のすべてをハイブリダイズする。
【0034】
信号を発する各錯体要素2内の配列を比較することにより、重複パターンが浮かび上がり、かつ連続する利用可能配列が推測される。標的配列がただひとつ、または多数の不整合により発生する錯体要素を精査するための対策も取られる。1次錯体要素からの信号を不整合錯体要素からの信号と比較することにより結合の反応速度が示され、かつmRNAの特定の利用可能領域がアンチセンス媒介遺伝子ノックダウンに用いる良好な標的となる可能性を判定するのに役立つ。
【0035】
同一錯体要素内の広い利用可能領域内に、2つの非重複シーケンスが発生することもありうる。例えば、CGGAATGCTGおよびGCTTCTCGAGがいずれもシーケンスCGGAATGCTGCCAAGGCTTCTCGAGTATGに発生する。このような場合では、信号6の振幅は単一ヒット錯体要素からの信号振幅より大きい。上記に挙げた実施例の他に、同一mRNA内の複数の重複利用可能領域が同一錯体要素2内のオリゴヌクレオチドに対してハイブリダイズすることができる。
【0036】
錯体要素2から得られる信号6の強度は固体支持体5に固定される個別ハイブリダイズオリゴヌクレオチド4の総量にかなり依存する。高強度信号6を得るためには、固体支持体5はオリゴヌクレオチド4に対する高い結合親和力を有する必要があり、これは現行結合技術の限界でもある。この場合、信号6は錯体要素2混合物の20%を含むハイブリダイズオリゴヌクレオチド4から容易に検出される。ただし、20%未満の錯体要素混合物2を含む単一または少量のオリゴヌクレオチド4に結合される標識転写体からの信号6を増幅することは可能である。このような増幅は2段階抗体結合またはその類似結合により転写体の間接標識化により行われる。
【0037】
mRNAに関するアンチセンス標的をマッピングするため、標的RNAがその生体内構造の認証例に折りたためることがきわめて重要である。従って、この発明は転写されてアレイ1に適用されるRNAが未変性条件下で全長または部分的cDNAクローンから試験管内に転写されること、および新生RNAが常に未変性条件下で維持されることを含む。
【0038】
上記に開示した実施形態は本発明の単なる模範であり、本発明は他にさまざまな形態での実施も可能である。例えば、検出は要素のRT標化により行なわれるか、あるいは、検出はFRETを使用することもできる。従って、本明細書において開示される詳細は制限を受けるものとして解釈されるべきものでなく、特許請求の範囲に用いる根拠として、そして他の適切な方法による本発明の様々な用途に関して当業者に教示するためと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明によるアレイの斜視図である。
【図2】本発明による錯体要素の線図である。
【図3】本発明によるアレイを使用した場合に得られる結果の概略図である。
Claims (36)
- アレイ上の少なくともひとつの要素が、アレイ上の全ての位置の要素の配列が知られている状態で支持体に固定される特定配列の多数のオリゴヌクレオチドを含む錯体要素であることを特徴とする、アレイの特定の単一の長さまたは複数の長さのすべての考えられるオリゴヌクレオチドを含む装置。
- オリゴヌクレオチドはいずれかの天然、合成または改質ヌクレオチド、またはデオキシヌクレオチドから作成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- オリゴヌクレオチドは各錯体要素内で物理的に分離されないことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の装置。
- すべての考えられる6〜9または10〜15のベースオリゴヌクレオチドがアレイ上に提示されることを特徴とする先行請求項のいずれかに記載の装置。
- アレイがマイクロアレイであることを特徴とする先行請求項のいずれかに記載の装置。
- 錯体要素を構成するオリゴヌクレオチドの数が2〜10,000間であることを特徴とする先行請求項のいずれかに記載の装置。
- アレイ1は96〜100万の間の物理的に別個の錯体要素を含むことを特徴とする先行請求項のいずれかに記載の装置。
- 錯体要素はアミノリンカー技術を使用して支持体に固定されることを特徴とする先行請求項のいずれかに記載の装置。
- 錯体要素がビオチン/ストレプタビジン相互作用を使用して錯体要素が支持体に固定されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の装置。
- オリゴヌクレオチドは固体支持体から離れて間隔をおいて配置されることを特徴とする先行請求項のいずれかに記載の装置。
- オリゴヌクレオチドが6〜40炭素原子当量間の化学スペーサを使用して固体支持体から離れて間隔をおいて配置されることを特徴とする請求項10に記載の装置。
- 化学スペーサがアレイのアンカ群とオリゴヌクレオチド配列の先頭間に結合されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
- オリゴヌクレオチドが複数のスペーシングヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体を使用してオリゴヌクレオチドの5’または3’末端を伸張することによりアレイから間隔をおいて配置されることを特徴とする請求項10に記載の装置。
- スペーシングヌクレオチドはいずれかの天然または合成ヌクレオチド、またはヌクレオチド類似体であり得、かつホモ重合体またはヘテロ重合体のいずれかであることを特徴とする請求項13に記載の装置。
- スペーシングのひとつの方法がスペーシングの別の方法とともに使用されてもよいことを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の装置。
- 特定数の所定の長さおよび所定配列オリゴヌクレオチドを特定濃度にともに混合するステップを含むことを特徴とする先行請求項に記載の装置に取付けるための錯体要素を生成する方法。
- 等量の個別オリゴヌクレオチドがともに混合されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
- 不等量の個別オリゴヌクレオチドがともに混合されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
- ひとつの錯体要素を構成する個別オリゴヌクレオチドが選択され、その結果、それらが互いに容易に雑種形成することを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載の方法。
- 各錯体要素内の各オリゴヌクレオチドが、それが錯体要素におけるいずれかのオリゴヌクレオチドに対して60%未満の相補性を有するように選択されることを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の方法。
- 各錯体要素内の各オリゴヌクレオチドは、それが錯体要素におけるいずれかの他のオリゴヌクレオチドをもつ5未満の塩基の隣接相補性を有するように選択されることを特徴とする請求項16〜20のいずれかに記載の方法。
- コンピュータを基本とするアルゴリズムを使用して配列を錯体要素群に割当てることを特徴とする請求項16〜21のいずれかに記載の方法。
- 先行請求項のいずれかに記載の錯体要素アレイを解釈し、かつ付けられた標識RNAの結合をアレイに存在する錯体要素におけるオリゴヌクレオチドのものと特定することにより付けられた天然DNAのアクセス可能範囲をマッピングする方法であって、アレイが、
a)アレイに付けられた標識RNAと錯体要素を構成するオリゴヌクレオチドのいずれかとの間のオリゴヌクレオチドにより生ずる信号用に走査され、
b)前記信号が原錯体要素における既知配列に対して比較され、かつ
c)要素間の重複が特定されることを特徴とする方法。 - RNAが蛍光により標識化されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
- RNAが放射性物質を使って標識化されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
- RNAが標識化されず、かつ錯体要素との相互作用がRNA依存性酵素活性を使用してオリゴヌクレオチドと相互作用する延長により付けられたRNAとの塩基対が可能であるそれらのオリゴヌクレオチドの自由3’末端に標識を組込むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
- RNA依存性酵素活性が逆転写酵素活性であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
- 信号が蛍光発光、蛍光体画像化またはオートラジオグラフィにより検出されることを特徴とする請求項23〜27のいずれかに記載の方法。
- 信号が得られる各錯体要素内配列の比較により連続するアクセス可能配列を推測する重複パターンが与えられることを特徴とする請求項23〜28のいずれかに記載の方法。
- 標的配列がただひとつのまたは多数の不整合により発生する錯体要素を精査するための対策が取られることを特徴とする請求項23〜29のいずれかに記載の方法。
- 1次錯体要素からの信号を不整合錯体要素からの信号と比較することにより結合の反応速度の表示が与えられることを特徴とする請求項30に記載の方法。
- 信号の振幅を試験して同一錯体要素内の多数の非重複配列への結合が行われたかどうかを判定することを特徴とする請求項23〜31のいずれかに記載の方法。
- 標識転写体からの信号が増幅されることを特徴とする請求項23〜32のいずれかに記載の方法。
- 増幅が転写の間接標識付けによる2段階抗体結合により行われることを特徴とする請求項33に記載の方法。
- 転写されてアレイ1に付けられるRNAが未変性条件下で全長または部分的cDNAクローンから試験管内に転写されることを特徴とする先行請求項のいずれかに記載の方法または装置。
- 新生RNAが常に非変性条件下で維持されることを特徴とする先行請求項のいずれかに記載の方法または装置。
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