JP2004528545A - 受胎能評価の改善またはその関連技術 - Google Patents
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Abstract
Description
発明の技術分野
本発明は、被験者がヒトの女性である受胎能を評価をする方法に関し、該方法に使用するための検査デバイス及びキット、及びモニターデバイスに関するものである。
【0002】
発明の背景
女性の受胎能(fertility)は閉経(すなわち月経の停止)に達する前に正常レベルから下降することは公知である。特に、受胎能は、月経停止への移行が始まる頃、約35歳を過ぎると目に見えて下降し始める傾向にある。
【0003】
厳密に言えば、受胎能は人口統計的概念であり、存続して子孫に発育していく卵が生成される種または個人ごとの比率をいい、妊孕力(fecundity)とは個人の妊娠能力に関する語である(Woods 1989 Oxford Reviews in Reproductive Biology 11、61−109;Leridon 1977 Levels of natural fertility.Human Fertility:the basic components.H Leridon編 Chicago University Press 104−20)。しかしながら、受胎能の語は妊孕力に関しても広く用いられており、従って本明細書中においてもそのように用いる。
【0004】
閉経移行(閉経前期ともいう)は規則的な周期の乱れから閉経後期まで続く期間であると考えられる。受胎能のある若い女性と区別がつかないホルモンパターンの正常な周期に混じって、不定期化したホルモンパターンの周期の特徴的な時期が受胎能が低下する時期である。一過性熱感の発症増加、認知力の低下及び健康上のリスク、特に骨粗しょう症や心疾患(CDV)の増加は閉経周辺期及び閉経の最終段階に関係する。科学文献は閉経をそれが起こった時点で特定することは不可能であることを示唆している。
【0005】
“卵巣予備能(ovarian reserve)”の語は女性の受胎能力の残存タイムスパンを指すために当業界で用いられている。これは、下垂体ホルモン(特に卵胞刺激ホルモン、以下FHSと略す)に刺激されたときに受精可能な生存に適した卵母細胞を成熟及び放出させる能力を持つ、主として卵巣中の構造体の数(卵胞)によって決定する。
【0006】
出生時において、ヒトの卵巣は0.5〜1.0×106の原始卵胞を有する。生まれた後は新しい卵胞は形成されない。しかしながら、原始卵胞のうちのほんの少し(400前後)しか女性の生殖期間の間、成熟、排卵し続けない。卵胞の大部分が卵胞閉鎖される(すなわち、発達し始めるが、完全に成熟しない)。
【0007】
排卵周期の初期のFSH濃度は次の優性卵胞の適切な成熟を確実にするために重要であると考えられている。優性な卵胞は利用可能な卵胞の一群から高いFSH反応性の効果により選択される。しかしながら、このFSH反応性はもしFSH値が増加して高くなりすぎると問題となる。すなわち、FSH濃度が非常に高いと卵胞顆粒膜細胞の増殖及び分化工程が不安定になり、従ってそれに取り囲まれた卵母細胞の成熟に不利に影響して卵胞発育の工程に異常をもたらす可能性があるので、故にその周期の受胎に不利に影響する
周期の初期のFSH濃度を低く調節することは、新しく選ばれた卵胞によって生産、分泌されるインヒビンBを通じて達成される。しかしながら、新しく選ばれた卵胞は小さく、これによりインヒビンBを生成する能力は制限される。サイズによる制限を克服するために、たとえ最後は残余分が閉鎖退行して1つの卵胞しか出産のために発育しなくても、十分なインヒビンB値を生成するために複数の卵胞選択が必要である。
【0008】
言い換えれば、FSHは卵胞発育に‘はずみをつける’ために月経周期初期において必要だが、それが開始するとすぐに発育卵胞の一群は下垂体レベルのフィードバックを通じてFSH分泌を低く調節するインヒビンBの生成を始める。このことは多数の先行技術文献に記載されている。例えば、Illingworthら、1991 Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism 73:667−73;MacNaughtonら、1992 Clinical Endocrinology 36:339−45;及びKleinら、1996 Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism 81:2742−5。
【0009】
しかしながら、卵巣中の卵胞の数(‘卵巣予備能’)は女性が年をとるにつれて確実に減少していく。このことは周期毎における卵胞選択の数(すなわち、その一群)は一生の全体にわたって十分高い数を維持できないということを意味しており、実際に一群中の卵胞の数は卵巣予備能の低下と平行して減少する。選択される卵胞数の減少は、従って過剰刺激によって優性卵胞の発育の促進をもたらすFSHの増加を結果として生じる。この期間は月経周期に影響せず(卵胞期の長さの減少を除いて)、ステロイド濃度は正常範囲内に留まり、排卵は定期的に起こる。それにもかかわらず、まさに卵胞の無効な成熟が原因だと考えられる著しい受胎能の低下が存在する。FSH濃度は閉経移行の間に増加する傾向にあるので、卵胞成熟の工程は最終的に排卵が減退するまでさらに厄介な問題となっていく。
【0010】
女性が閉経移行に入っていく結果としての卵胞FSH値の増加はインヒビンB値が減少した結果であり、卵巣予備能が低下し、すなわち受胎能が減退する。
【0011】
多数の検査方法が女性の卵巣予備能を測定しようとして開発されてきた。これらはクエン酸クロミフェン誘発(CCC)試験、GnRH誘発試験、及び外因性FSH試験などがある。
【0012】
CCC試験では、2日目の血清FSHを測定し(周期の1日目は出血した初日とする)、次に100mgのクエン酸クロミフェンを被験者に被験者の月経周期(を含めて)の各5〜9日間に投与する。10日目に血清FSH値を再測定する。該試験結果は、FSH値が上昇及び/または10日目にFSH値が上昇していれば、正常でないと判断される(すなわち、受胎能が低下している)。
【0013】
GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)誘発試験では、FSH及びエストラジオール値を測定後、被験者をGnRHを用いて周期2日目に刺激する。24時間後、エストラジオール値を再測定する。
【0014】
外因性FSH試験では、月経周期の3日目に1回の投与量が300IUの精製FSHを投与し、投与前及び24時間後にFSH及びエストラジオール値を測定する。FSH値が10U/Lより大きく、エストラジオール値の増加が100pmol/Lより少ない場合、正常でないと判断される。
【0015】
通常使用されるその他の試験は、in vitro受精(IVF)治療後の結果の成功見込みを予測する、1日の血清FSHの測定である。一般に血清FSH値は周期3日目に測定する。FSH値の上昇(正常周期の同年齢の女性と比較して)は成功見込みの減少の指標とみなされる。
【0016】
上記の方法全ては多くの不都合を有する。特に血液サンプルの採取が必要であり、侵襲的である。また、実施するのが非常に高価であり、分析上信頼性に欠けることも多く、熟練の医者の存在が必要であり、分析結果を得るために研究所分析を必要とする。従って、これらの方法は日常的なスクリーニング分析としての使用には適していない。
【0017】
女性、特に不定期周期の可能性のある女性(35歳以上に高い頻度)の受胎能を評価する改善された方法は、多くの国のより多くの女性が受胎能が低下することの多い30代半ばまたは半ばを過ぎるまで家族を作り始めることが遅れるので、重要な利点となる。
【0018】
発明の概要
第1の側面において、本発明は被験者がヒトの女性の受胎能の程度を評価する方法を提供し、該方法は以下の工程を含む:(a)被験者から得た複数の尿サンプルの各FSH濃度を検査する工程、各サンプルは被験者の最初の月経のそれぞれ異なる日から得る;(b)複数の尿サンプルの各FSH濃度を検査する工程、各サンプルは被験者の次の1以上の月経周期の異なる日から得る;(c)被験者から得たFSH検査結果と対照集団から計算した基準値とを比較する工程;及び(d)少なくとも該比較に部分的に基づいて被験者の受胎能の程度の評価を作成する工程。
【0019】
いくつかの実施形態において、被験者の受胎能の程度の評価はFSH検査結果の比較に全体的にまたは実質的に全体的に基づくものであるが、他の実施形態において、追加データ(特に1以上の検体の尿濃度に関するデータ、例えばLH)を用いてもよい。
【0020】
一般に、比較工程(c)は被験者の尿サンプルに行う複数の検査から得た尿のFSH濃度平均を計算する工程を含む。被験者の尿のFSH濃度と比較する基準値は、閉経した女性集団に行った調査から得た値であってもよく、またはより好ましくは正常の受胎能を有し、正常な月経周期である女性における尿のFSH濃度と比較する。
【0021】
特に、被験者の尿のFSH濃度は基準閾値と比較し、閾値より高いFSH濃度は受胎能の少なくともある程度の低下を示し(すなわち、卵巣予備能の低下)、低い場合は正常な受胎能を示す。基準閾値として選択される正確な値は、下記の実施例に詳細に記載する理由により、尿の濃度を測定するために使用される様式や方法に左右される。
【0022】
ここで使用される“受胎能の程度の評価”とは、閉経移行が開始していない妊娠能力のある女性と比較して、被験者の女性が閉経移行の開始の結果として減少した妊孕力(すなわち、妊娠能力)の度合いを有するか否かを特に測定する方法に言及する意図である。
【0023】
特に、本発明では尿の平均FSH濃度と特定の基準値を比較することにより、女性を2つのグループに分類して区別できることがわかった。第1のグループは概して定期的な周期と正常受胎能を有する女性群からなり、第2のグループは様々な範囲の受胎能の低下、閉経への進行が開始した全ての女性群からなる。本発明の目的において、定期的な性交を行っている正常な受胎能のある女性は、医学的介入なしで12ヶ月以内の妊娠可能性が約85%であると考えられ(Hatcherら、“Contraceptive Technology”第17版、第216頁、Invington Publishers Inc.、N.W.、米国を参照)、一方妊娠の可能性の低いその他の全ての女性は受胎能の低下または消失が考えられる。特定の女性をこれら2つのグループのいずれかへ分類することを決定する能力は、例えば以下に関しての判断情報を被験者に与えることを可能とする。a)家族を作り始める時期、b)最も適切な避妊方法、c)食生活及び健康に関係した生活様式の変更。また、不妊の問題に直面している夫婦の場合における最も適切な治療を判断する有用な情報を医者に提供する。
【0024】
従って、例えば、もし卵巣予備能の低下を妊娠の障害として取り除くことができれば、不妊の問題に直面している夫婦を安心させることができる。
【0025】
尿のFSH濃度を、月経周期の卵胞期の間(すなわち、1日目(月経の初日)から排卵の日にわたる間)に被験者から得た複数の尿サンプルから測定することは好ましい。特に、尿サンプルを周期の1日目〜10日目にわたる間に採取することは好ましく、より好ましくは1日目〜7日目、最も好ましくは1日目〜5日目の間である。周期の1日目〜5日目は周期の“卵胞期前期”とみなしてもよい。好ましい実施形態において、本発明の方法は周期の卵胞期前期における2日以上(好ましくは3日以上、最も好ましくは4日以上)で行われたFSH濃度測定から決定した平均である“基準FSH濃度”の測定を含む。所望により、被験者基準FSH濃度を1回の周期で決定してもよく、または(より好ましくは)複数の周期の間に得たデータから算定してもよい。好ましくは、サンプル採取は複数の各周期内の連続した日に行う。
【0026】
さらに、本発明者は、1周期当たり少なくとも3日間の尿サンプルを得ることが好ましく、より好ましくは1周期当たり4または5日間のサンプルを得るのがよいことを見出した。本発明者は、より頻度の高いサンプル採取(例えば、1周期につき6または7日)は、可能であり、本発明の範囲を逸脱しないが、試験の負荷が増大するにもかかわらず、本発明の方法の信頼性及び正確さはどちらかといえばほとんど変わらないことを見出した。
【0027】
例えば、従来のクエン酸クロミフェン誘発(CCC)試験とは対照的に、CCC試験が1回の月経周期内で行われる一方、本発明の方法は少なくとも被験者の2回の月経周期における複数回の時点におけるFSH測定を必要とする。さらに、CCC試験では外因性薬物(クエン酸クロミフェン)の被験者への投与が必要不可欠であるが、本発明の方法は被験者への外因性薬物の投与を全く行わなくてもよい。
【0028】
従って、本発明の好ましい実施形態としては、複数回の周期の各1〜4日または1〜5日(該周期も含む)の尿サンプルを分析のために得る。好ましくは、複数の周期の各サンプル採取は周期中の同じ日数を選択する。
【0029】
本発明者はさらに、実質的に閉経が高度に進行している女性(従って、受胎能及び卵巣予備能がかなり減退している)であっても散発的に正常で、理論的には妊娠が可能な排卵月経周期を生じることを見出した。従って、本発明の極めて重要な特徴は尿のFSH測定を複数回の周期において行うということである。好ましくは、FSH測定は少なくとも3周期から得たサンプルに関して行う。好ましくは、必須ではないが、複数の連続した周期から得たサンプルである。
【0030】
本発明の方法にFSHに加えて1以上の尿成分の濃度を検査する工程を含めることは望ましい。例えば、尿量の変動によるFSH濃度の変動を考慮に入れるためである。例えば、尿クレアチニン濃度は主に被験者が生じる尿量に伴って変動する傾向があるので、“内部基準”として尿サンプルのクレアチニン濃度を測定することは公知である。
【0031】
代わりに、または追加として、その他の尿成分は被験者の受胎能の程度の評価を作成する際に使用する代わりのまたは追加の情報を提供するために検査してもよい。特に、本発明の方法は尿の1以上のホルモン濃度を検査することを含んでもよい。尿濃度検査のための追加のホルモンの好ましい例は黄体形成ホルモン(LH)である。
【0032】
1つの手順において、本発明は以下の工程を含む:(a)被験者から得た複数の尿サンプルの各々についてFSH及びLHの両方の濃度を別々または混合して検査する工程、各サンプルは被験者の第1回目の月経周期の異なる日に得る;(b)複数の尿サンプルの各FSH及びLH濃度を別々にまたは混合して検査する工程、各サンプルは被験者の次の1回以上の月経周期の異なる日に得る;(c)被験者のFSH及びLHまたはFSH+LH混合の検査結果を必要に応じて被験者集団から算定した基準FSH及びLH値または基準FSH+LHの混合値と比較する工程;及び(d)少なくとも該比較に部分的に基づいて被験者の受胎能の程度の評価を作成する工程。
【0033】
このような議論において、FSH及びLHの尿濃度は別々に測定してもよく、例えば、2つの検体を測定するために別個の分析デバイスを使用または両検体を同時だが別個に測定できる単一の分析デバイスを使用してもよい。
【0034】
しかしながら、他の実施形態において、単一の分析デバイスは、FSHとLHによる混合濃度に対するそれぞれの寄与度を識別することなく、FSHとLH(FSH+LH)の混合濃度の値を得るためにFSH+LH両方(例えば、FSHとLHを交差反応させる試薬を含む)の混合濃度を測定するために用いることも予想できる。
【0035】
このような実施形態の例としては、両FSHとLHの濃度は個々または混合して複数の尿サンプルの各々について測定し、基準閾値と比較する。混合FSH+LH濃度が閾値より上であると受胎能の少なくともある程度の減少を示し(すなわち、卵巣予備能の低下)、下であると正常な受胎能を示している。別のところで説明したように、正しい値として選択される基準閾値は尿濃度を測定するために使用される様式及び方法に左右する。下記の実施例において、混合FSH+LH濃度の基準閾値は9mIU/mlであり、女性を正常な受胎能の第1のグループと上述で明らかにしたような受胎能の低下を有する全ての女性からなる第2のグループに分類することを可能とする。
【0036】
一般に、正常な受胎能の女性は、本発明者は混合尿FSH+LH濃度が受胎能の減退した女性よりもほとんど変動しないことを見出した。さらに、正常な受胎能の女性は、混合尿FSH+LH濃度に対するFSH+LHの相対寄与度は概ねかなり類似している。対照的に、受胎能の低下した女性は、混合尿FSH+LH濃度に対するFSHの寄与度は当該集団の統計的に有効な割合においてLHの寄与度よりも大きい傾向にある。
【0037】
本発明の方法は被験者から得た尿サンプルを用いて行う。従って、非負荷、非侵襲的でありかつ実施しやすい。実際に、好ましい実施形態において、被験者が自分で検査を行ってもよく、従って検査を行うために熟練した医者を必要としない。
【0038】
原則として、本発明の方法においていかなる尿濃度を測定する適切な手段を用いてもよい。しかしながら、一般に好ましいのは免疫学的分析技術であり、特に当業者に公知の“免疫クロマトグラフィー”法の分析である。
【0039】
尿成分を測定できる様々な免疫学的分析技術が有効である。ディップスティック(dipsticks)及びクロマトグラフ用ストリップ(細片)のような多種多様の固相検査道具が文献に記載されており、尿FSHを測定するための使用に簡単に適用できる。該道具は好ましくは少なくとも閾値バンドのFSH相対値を示すことができるべきである。本発明に従った使用に容易に適用できる単純な分析技術の例は、例えば欧州特許第0225054号、欧州特許第0183442号、欧州特許第0186799号及びイギリス特許第2204398号に記載されており、これらの明細書の開示内容を本明細書に引用したものとする。単に尿との接触が必要な半定性的形式の分析結果を与える、イギリス特許第2204398号に記載されているような使い捨て分析ストリップが使用でき、例えば、高い尿FSH値において徐々に陽性となるストリップ上の一連の検査区域を用いることができる。1つのストリップよりもむしろ異なるFSH濃度に反応する複数のストリップが使用できる。好ましくは、少なくとも1つのストリップは基準FSH閾値に対応する。あるいは、視覚的に読み取りやすい定量分析は例えば酵素標識分析を用いた、例えば着色領域または表面の“最前部”(例えば、放射拡散)のような可視的な経過に基づくことができる。
【0040】
本発明のより洗練された実施形態は、例えば、吸光度を測定することにより、または分析ストリップから得た蛍光発光により、尿分析の結果を読み取るための手段を組み込んだ記録デバイスを提供する。このためより正確なFSH濃度の指数を得ることが可能となり、さらに該方法の精度を高めることができる。本発明の使用に適用できる記録デバイスの種類の例は国際公開WO99/51989号に開示されている。
【0041】
ここで論じる該デバイスの好ましい電子工学的機能の提供や該データに基づく将来の周期の予測だけでなく、一旦、該デバイスが考慮に入れなければならない要素及びデバイスがユーザーに提供しなければならない情報を知れば、検体濃度データを同化、記憶及び処理できる記録デバイスの詳細な電子技術も同様に電子工学技術の当業者によって簡単に提供できる。そのような詳細な電子工学は本発明の一部を形成しない。
【0042】
FSH及び1以上のその他の尿成分が同時に測定される本発明の実施形態において、所望によりそのような測定は単一の検査デバイスを用いて行ってもよく、例えば複数の分析ストリップまたは検査で異なる成分の値を個々に検出できる単一ストリップを組み込んだデバイスである。もしくは、FSH及び1以上のその他の尿成分は異なる検査デバイスを用いて別個に検査してもよい。
【0043】
本発明の方法は被験者の複数の周期の長さを記録する工程を含む。適宜に、及び望ましくは、これらはFSH分析のために尿サンプルを得る周期と同じ周期とする。このことは各周期の出血初日(すなわち第1日目)に注目することで検査下の被験者によって容易に達成できる。所望により、この情報は例えば電子モニタ装置またはパソコンのメモリ保存により電子フォームで医療関係者に提供できる。
【0044】
第2の側面において、本発明は第1の側面の方法の使用のための検査キットを提供し、キットは被験者の尿サンプル中のFSH濃度を測定するための複数の検査デバイスを含み、上述した方法に従う使用説明書を一緒に含む。
【0045】
適宜に、該検査デバイスは使い捨ての、イギリス特許第2204398号のような先行技術に開示されている免疫クロマトグラフ法であってもよい。適宜に、該検査デバイスはFSHに加えて1以上の尿成分(例えばLH、クレアチニン)の濃度を測定できるように設計、適合されてもよい。あるいは、該キットは2以上の異なる種類の検査デバイスを含んでもよく、検査デバイスの各種類は異なる尿成分の濃度を検査するために用いられる。
【0046】
望ましくは、該検査キットはキットのユーザーが被験者の複数回の周期にわたって複数のサンプルの検査を行うことができるように(特に、3回周期のそれぞれについて3つのサンプルの検査をできるように)、少なくとも9つの検査デバイスを含む。適宜に、該キットは少なくとも12の検査デバイスを含み、好ましくは15〜20の検査デバイスを含む。
【0047】
該検査キットは適宜に、さらに該検査デバイスを用いて行った検査の結果を記録する手段を含む。該記録手段は電子メモリを含有すると有利であり、いくつかの実施形態において、検査データの解釈ができるように臨床医学者またはその他の医学上の資格者によって直接または遠隔的にアクセスできる。好ましい実施形態において、下記に示す通り、記録手段はモニターデバイスに組み込まれる。
【0048】
本発明はさらに、第3の側面において、患者の尿サンプル中のFSH濃度を検査するための1以上の検査デバイスと連結して使用するためのモニターデバイスを提供し、モニターデバイスは本発明の方法の実施に適したものである。モニターデバイスは一般に以下の1以上(好ましくは2以上、より好ましくは3以上及び最も好ましくは以下の全て)を含む:検査デバイスを受け取るための受け取り手段;検査デバイスを用いて行われる検査の結果を読み取るための読み取り手段(読み取り手段は一般に検査デバイスが受け取り手段に受け取られた時に実施可能である);検査結果を記録する記録手段;及び検査結果を処理する処理手段(例えば、検査データから尿FSH濃度の平均を計算する)。該デバイスはさらに検査により得られた情報を表示するための表示手段を含んでもよい。
【0049】
適宜に、モニターデバイスは上述の検査キットの構成要素として供給されてもよいが、別個に供給されてもよい。一般に、モニターデバイスは検査結果を解釈し、解釈した結果の処理を行うコンピューター手段を含む。任意で、モニターデバイスはLHまたはクレアチニンのような追加の尿成分を検査した濃度から得たデータを解釈及び処理するために設計、適合される。
【0050】
適切な検査デバイス、検査キット及びモニターデバイスの詳細な記述は国際公開WO99/51989に記載されており、その内容は本明細書に引用したものとする。
【0051】
本発明を具体的な実施例を用いて説明する。
【0052】
実施例1
本発明者は年齢30〜58歳の多数の女性に関して守秘調査によりデータを収集した。6〜12ヶ月の期間にわたって尿サンプルを毎日収集し、検査前は4〜8℃(保存料としてアジ化ナトリウムを0.1%含む)で保管した。
【0053】
サンプルはFSH及びLHなど多数の尿成分の濃度を測定して分析した。尿FSH濃度は、操作者の最小限の介入で1日24時間まで作動するように設計された高処理能力オートメーションシステムであるAutoDELFIAシステム上で免疫学的分析技術を用いて測定した。これにより非常に大量の関連サンプルの処理が簡単になるが、原則として同じ基本分析方法は非オートメーション様式でも行うことができる。
【0054】
使用した特定の分析法は、分析シグナルを生じさせるためにストレプトアビジンコートプレート、ビオチン標識抗FSHモノクローナル捕捉抗体(MAb 4882)、及びユウロピウム(Eu3+)標識抗FSHモノクローナル(MAb 5948)を含む。これらの抗体は本発明の実施のために必須のものではない:FSH特異クローン6602及び6601(OY Medix Biochemica AB、フィンランドから入手可能)のような同様の特異性を有するその他の抗FSHモノクローナルが市販されている。
【0055】
分析手順は以下の通りである(Wallac Assay Buffer(分析用緩衝液)、Wash Buffer Concentrate(洗浄濃縮液)及びEnhancement Solution(強化液)はDELFIA検定のために特に開発された試薬であり、Perkin Elmer Life Sciences(以前はEG&G Wallac)から各製品コード1244−111;1244−114及び1244−105で市販されている)。
【0056】
1.まず、Wallac分析用緩衝液においてビオチン標識MAb4882(1/160希釈)及びEu3+MAb5948(1/200希釈)を含む溶液を調製し、AutoDELFIA試薬カセット中にプレートした。
【0057】
2.乾燥したストレプトアビジンコートプレート(EG&G Wallac)をAutoDELFIA装置に取り込み、2×200μlの洗浄液で洗浄した(洗浄濃縮液はEG&G Wallacから得た)。
【0058】
3.検査(25μl)用のまたは標準または対照の尿サンプルをウェルプレート中に分注した。
【0059】
4.MAb4882/MAb5948混合物をさらにAutoDELFIAで自動的に分析用緩衝液(EG&G Wallac製)中で1/100に希釈し、最終的にMAb4882が1/16,000及び/MAb5948が1/20,000の希釈物を得た。200μlの希釈混合物はそれからウェルプレートに加えた。
【0060】
5.プレートを120分間振とうしながら培養し、それから6×200μlの洗浄液で洗浄した。
【0061】
6.200μlの強化液(EG&G Wallac)を各ウェルに加え、5分間該プレートを振とうさせ、数を読み取った。濃度値はAutoDELFIA Multicalc(変数)プログラムを用いて標準曲線から算定した。
【0062】
本調査のボランティアの月経周期も記録した(例えば周期の長さ等)。尿FSH濃度データを振り返って分析し、ボランティアの月経周期を比較してみると、本発明者は該女性達を2つの別個のグループに分けることができた。正常な受胎能を有する第1のグループ(“受胎能正常”グループ)は、正常な継続期間の定期的周期を有し(本調査の目的のために平均周期を27.6日間とし、最短周期を22日間、最長周期を35日間と規定した)、周期の1〜5日目にそれぞれ採取して測定された尿のFSH基礎値は5mIU/ml以下であった。第2のグループ(“受胎能低下”グループ)は閉経移行が始まっており、閉経へ様々な程度で進行している調査におけるその他の全ての女性を含む。該進行の前期段階では、受胎能低下グループの女性は定期的な周期を有するが、わずかに短い卵胞期と受胎能正常グループよりも高い尿FSH基礎値を有した。
【0063】
特に、統計分析により閾値FSH濃度5mIU/mlを同定できた。周期中(すなわち、1〜7日目)の卵胞期前期における尿FSH平均濃度が5mIU/mlを下回る女性は上述のAutoDELFIA検定手順に従うと、受胎能正常グループに分類され、ホルモン産出量が正常受胎能の場合と一致し、それに対し、尿FSH平均濃度が5mIU/mlを上回る女性は受胎能低下グループに分類され、様々な程度に減退した受胎能レベルと一致するホルモン産出量の変動を示した。
【0064】
異なる分析方法及び/または異なる分析試薬を用いると若干異なる絶対FSH濃度の値が生じることは当業者に十分理解される。例えば、免疫学的分析は存在するFSHの総量を測定するものではないが、むしろ反応系における対応するパラトープに束縛されるエピトープの全体的な数を測定する。さらに、較正した分析に対する基準調製物は異なる。従って、例えば、異なる分析または試薬を使用する際の適切なFSH閾値は容易に3〜8mIU/mlの範囲のいずれかとなり、特に4〜6mIU/mlとなり、本発明はいかなる特定の検定システムの使用にも限定されず、いかなる特定のFSH閾値にも限定されない。
【0065】
下記の表1は、既に述べたAutoDELFIA検定により判断した5mIU/mlの閾値に基づいた、正常な受胎能の女性と受胎能の低下を様々な程度で有する女性とを正確に分類するための尿FSH測定能力の比較を示す。
【0066】
第1列目はFSH測定を行った間の周期の数を表す。第2列目は測定を行った1周期当たりの日数を表す。第3列目は各FSH検査段階において受胎能正常グループ(“NFG”)に正確に割り当てられた女性の比率(%)を表し、第4列目は受胎能低下グループ(“RFG”)に正確に割り当てられた女性の比率(%)である。大雑把に言って、特定の行において%NFG及び%RFGに入れた合計が高くなればなるほど、それに関連するFSH検査段階の予測信頼度は大きくなる。
【0067】
表の下から3行に示すように、1日だけ(出血の初日を第1日目とした、周期の第3日目)検査した尿FSHは、1、2または3周期のいずれに関しても、予測信頼度が非常に悪いので、多くの女性が正しく2グループ中の1つに分類されず、ほとんど診断情報とならない。予測信頼度は単一周期の複数日においてFSHを検査することによりわずかに上昇させることができるが、依然としてかなり悪いものである。
【0068】
【表1】
【0069】
2周期にわたって複数日検査した予測信頼度は大幅によくなり、確実で有益な値を提供する水準にある。3周期にわたって複数日FSH検査した予測信頼度はさらに改善される。最大予測信頼度は3周期にわたって4または5日間(卵胞期の間)検査することにより得られる。表は2または3周期にわたって6または7日間検査をしても予測信頼度は著しくは向上しないということも示しており、従って不必要に検査負荷を増加させるであろう。
【0070】
実施例2
LHの尿濃度に関するデータを上記実施例1の調査の一貫として収集した。尿FSH濃度はAutoDELFIAシステムを用いて測定し、抗LHモノクローナル捕捉抗体(MAb2119)でコートされたプレート及び分析シグナルを生じさせるためにユウロピウム(Eu3+)標識抗LHモノクローナル(MAb2301)を使用した。これらのモノクローナルは本発明の実施に必須のものではない:同様の特異性を有するその他の抗LHモノクローナルが市販されており、例えばα−LH特異モノクローナル5501及びβ−LH特異モノクローナル5503(Medix Biochemica Oy、フィンランドでいずれも市販されている)である。
【0071】
分析手順は以下の通りである(分析用緩衝液、洗浄液及び強化液は実施例1に記載したもの)。
【0072】
LH検定方法
分析手順は以下の通り(Assay Buffer(分析用緩衝液)、Wash Buffer Concentrate(洗浄濃縮液)及びEnhancement Solution(強化液)はDELFIA検定のために特に開発された試薬であり、Perkin Life Sciences(以前はEG&G Wallac)から各製品コード1244−111;1244−114及び1244−105で市販されている)。
【0073】
1.まず、Eu3+標識MAb2301(1/100希釈)を含む溶液を調製し、AutoDELFIA試薬カセット中にプレートした。
【0074】
2.MAb2119コートプレート(乾燥したもの)をAutoDELFIA装置に取り込んだ。
【0075】
3.検査(25μl)用のまたは標準または対照の尿サンプルをウェルプレート中に分注した。
【0076】
4.Eu3+標識MAb2301結合物をさらにAutoDELFIAで自動的に分析用緩衝液(EG&G Wallac製)中で1/100に希釈し、最終的に1/10,000の希釈物を得た。200μlの希釈結合物はそれからウェルプレートに加えた。
【0077】
5.プレートを120分間振とうしながら培養し、それから6×200μlの洗浄液で洗浄した。
【0078】
6.200μlの強化液(EG&G Wallac)を各ウェルに加え、5分間該プレートを振とうさせ、数値を読み取った。濃度値はAutoDELFIA Multicalc(変数)プログラムを用いて標準曲線から算定した。
【0079】
実施例1のように、LH濃度データと組合わせたFSH濃度データ(実施例1)を振り返って分析してみると、本発明者は該女性達を正常な受胎能と受胎能が低下したグループに分けることができた。特に、統計分析により混合FSH+LHの総濃度の閾値を9mIU/mlに同定できた。周期の卵胞期前期の間におけるFSH+LHの混合平均尿濃度が9mIU/mlを下回る女性は上述のAutoDELFIA検定手順に従うと、受胎能正常グループに分類され、ホルモン産出は正常受胎能に一致するが、それに対して卵胞期前期の間におけるFSH+LHの混合平均尿濃度が閾値9mIU/mlを上回る女性は受胎能低下グループに分類され、様々な度合いで受胎能が低下しているレベルに一致するホルモン産出の変動を示した。
【0080】
下記の表2は、閾値9mIU/mlを用いた受胎能の正常及び低下グループを分類するための混合FSH+LH濃度の測定能力を示す。表2の形式は上記表1の形式に従う。表から明らかなように、単一周期間に複数日検査すると比較的予測可能性が悪く、それに対して2以上の周期にわたって複数の日を検査すると有益な予測可能性を得られる。
【0081】
【表2】
【0082】
下記の表3は、FSH濃度測定のみの(閾値5mIU/mlを用いた)予測可能性と混合FSH+LH濃度測定の(閾値9mIU/mlを用いた)予測可能性を比較するものである。FSH測定のみでは実情に合う特定の試薬を用いるのが好ましいことは明らかであり、しかし異なる試薬を用いると混合FSH+LH濃度測定の性能は著しく向上し、FSH測定さえ凌ぐ可能性があることを念頭に置いておくべきである。
【0083】
【表3】
【0084】
上記実施例において、尿サンプルのFSH及びLHの濃度を異なる検定で測定したことは明らかであり、これらの結果に混合FSH+LH尿濃度を加えた。しかしながら、同時に混合FSH/LH濃度バルブを与える単一の検定を実施することも可能である。
【0085】
4種のホルモンFSH、LH、hCGおよびTSHは特定の構造上の特徴を共有する:βサブユニットは特定のホルモンに特異的であるが、共通のαサブユニットを各々含有する。従って、αサブユニットに対する抗体は4つ全てのホルモンと交差反応する傾向にある。αサブユニット上の異なるエピトープに対する一対の抗αサブユニット抗体は、従って、4つ全てのホルモンを検知するためにサンドウィッチELISA法を用いることができる。しかしながら、もし被験者が妊娠していなければhCGは尿サンプル中に存在しないと考えられる。さらに、閉経周辺期の女性はTSHの尿濃度が分析結果上無視できる程度の影響しか及ぼさないほど通常低い。従って、実際には、このような分析はかなり正確な混合FSH+LH尿濃度の測定を現に与える。これに関して欧州特許第0 173 341号は有用な案内を提供している。
【0086】
この種類の分析における使用に適した抗体を同定する方法は以下の通りである:FSH、LH、HCG及びTSHをマイクロタイタープレートのポリスチレンウェル上におおよそ等濃度でコーティングすることにより4つの異なる固相を調製する。該ウェルを一定の時間異なる抗体に接触させて、その後緩衝液で洗浄する。様々な固相によって捕捉された抗体の量は抗マウスアルカリホスファターゼ酵素結合を分析ウェルに加えることにより測定する。適当な培養を行った後、ウェルを洗浄し、酵素基質溶液を加えてウェル中に着色を生じさせる。着色溶液の光学濃度(OD)は405nmで測定され、固相に捕捉された抗体の量と比例する。適切に交差反応する可能性のある対の抗体はαサブユニット上の異なるエピトープに結合するかどうかを測定するために競争的に分析することができる。
Claims (22)
- 被験者がヒトの女性である受胎能の程度を評価する方法であって、該方法が以下の工程を含む:(a)被験者から得た複数の尿サンプルの各FSH濃度を検査する工程。各サンプルは被験者の第1回目の月経周期の異なる日に得たものである;(b)複数の尿サンプルの各FSH濃度を検査する工程。各サンプルは被験者のすぐ次の1以上の月経周期の異なる日に得たものである;(c)被験者から得たFSH検査結果と対照集団から算定した基準値を比較する工程;及び(d)少なくとも部分的に該比較に基づいて、被験者の受胎能の程度の評価を作成する工程。
- 工程(c)が平均尿FSH濃度を導き出す工程を含む、請求項1に記載の方法。
- さらに被験者から得た複数の尿サンプルから各LH濃度を測定する工程を含む、請求項1または2に記載の方法。
- 被験者がヒトの女性である受胎能の程度を評価する方法であって、該方法が以下の工程を含む:(a)被験者から得た複数の尿サンプルの各FSH及びLH濃度両方を別々にまたは混合して検査する工程。各サンプルは被験者の第1回目の月経周期の異なる日に得たものである;(b)複数の尿サンプルの各FSH及びLH濃度両方を別々にまたは混合して検査する工程。各サンプルは被験者のすぐ次の1以上の月経周期の異なる日に得たものである;(c)被験者から得たFSH及びLHまたはFSH+LHの検査結果と対照集団から算定したそれぞれに見合った基準FSH及びLH値または基準FSH+LH混合値を比較する工程;及び(d)少なくとも部分的に該比較に基づいて、被験者の受胎能の程度の評価を作成する工程。
- 工程(a)のサンプル及び/または(b)が月経周期の1〜10日目の期間の間に得たものである、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 工程(a)のサンプル及び/または(b)が月経周期の1〜7日目の期間の間に得たものである、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 工程(a)のサンプル及び/または(b)が月経周期の1〜5日目の期間の間に得たものである、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 工程(a)及び/または(b)の少なくとも2つのサンプルが周期中の連続した日に得たものである、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 工程(a)及び/または(b)のサンプルは周期当たり少なくとも3日分得る、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 工程(a)及び/または(b)のサンプルは周期当たり4または5日分得る、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 工程(b)が少なくとも2周期にわたって複数の日の尿サンプルを得る工程を含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- さらに、被験者の複数周期の周期の長さを記録する工程を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
- さらに1以上の尿成分の濃度を測定する工程を、さらに含む、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
- 1以上の前記のさらなる尿成分の濃度がFSH濃度検査のために使用されるサンプルと同じ日に採取されたサンプルから測定される、請求項13に記載の方法。
- FSH及びLH(FSH+LH)の混合濃度を測定する工程を含む、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の方法の実施に使用するための検査キットであって、該キットは被験者から得た尿サンプルのFSH濃度を測定するための複数の検査デバイス及び該キットの使用説明書を含む。
- 検査デバイスを用いて行った検査結果を記録するための記録手段をさらに含む、請求項16に記載のキット。
- 被験者から得た尿サンプル中のLH濃度を測定するための複数の検査デバイスを含む、請求項16または17に記載のキット。
- 検査デバイスがFSH及びLH濃度を別々にまたは混合して測定するために適している、請求項16、17または18に記載のキット。
- 被験者がヒトの女性である、受胎能の程度を評価するためのモニターデバイスであって、被験者から得た尿サンプル中のFSH濃度を検査するための検査デバイスの使用に適合したデバイスであって、該モニターデバイスは以下の1以上を含む:検査デバイスを受け取るための受け取り手段;検査デバイスを用いて行った検査結果を読み取るための読み取り手段;検査結果を記録するための記録手段;検査結果を処理するための処理手段;及び検査から得た情報を表示するための表示手段。
- 請求項16〜19のいずれかに記載のキットの使用に適合したモニターデバイス。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の方法に使用するための、請求項20または21に記載のモニターデバイス。
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