JP2004526354A - 建物内デジタル通信システム用のマルチバンド同軸エクステンダ - Google Patents
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Abstract
分散されたTV信号増幅器(650)を採用する「ツリーおよびブランチ」同軸ケーブル分配システムのデジタル伝送容量を拡大する方法とシステム。特に、多数の分離された帯域を主フィーダ・ケーブル(624)で使用し、それが周波数偏移され、多数のローカル同軸ケーブル分配ネットワークへ印加される。好ましい実施形態では、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク(762、766、および770)はそれぞれ、上流周波数および下流周波数(116および120)の同じペアを使用する。上流周波数と下流周波数の同じペアを使用することで、任意のローカル同軸ケーブル分配ネットワークに接続可能な単一の標準化された非同調エンドユーザ・データ・インターフェース(クライアント・モデム408)を使用できる。この要約は、特許を検索する人向けのものであって、請求項の範囲を制限するものではない。
Description
【技術分野】
【0001】
関連した出願に対する相互参照
本出願は、2001年2月7日に出願した米国仮特許出願第60/267046号の優先権を主張する。本出願は、システムの信号搬送容量を増やし、1999年1月13日に出願した仮出願第60/115646号に基づく同時係属の出願第09/482836号で説明されている「ローカル同軸ケーブルを通じての高速データ通信」を提供する手段を提供する。本発明の環境を説明している共通の譲受人coaXmedia,Inc(コアクシメディア社)に譲渡されている他の出願は、「MDUおよびホテル向けのインターネット通信用の自動化分散利得制御のためのアーキテクチャおよび方法」(仮出願第60/193855号に基づく出願第09/818378号)である。この’855出願の出願日は2000年3月30日である。
【0002】
読者の便宜のため、出願人は多数のトピック見出しを付け加え、本明細書の内部構成が明らかになるようにし、また特定の説明の位置をわかりやすくした。これらのトピック見出しは、単に便利な補助手段であり、その特定のトピック内にある文章を制限するものではない。
【0003】
説明をわかりやすくするため、構成要素には一般的な用語を用いている。開示されている発明の範囲内の何らかの目的を実施するのに適している構成要素の特定の用語の使用は、その構成要素および互換的な構成要素の内部動作において同じ原理が使用されているか否かにかかわらず、同じ目的を達成するために動作するすべての技術的均等物を含むものと解釈すべきである。明確にするためのこのような限定的な使用は、説明または請求項で制限を明示していない限り、開示の範囲をその構成要素に制限しているものと誤解すべきではない。
【0004】
発明の背景
技術分野
本発明は、データ通信の分野に付け加えるものである。より具体的には、本発明は、データ通信の分野における継続的改善の1つであり、ハブ・サーバと2つまたはそれ以上のクライアント・モデムのセットとの間のアップストリーム(上流)およびダウンストリーム(下流)のデータ通信のためのツリー(木)およびブランチ(枝)分配システムの使用に関する。クライアント・モデムは、プラグ・アンド・プレイ接続、またはラップトップとツリーおよびブランチ・ネットワークの間の他の容易な接続を可能にするように適合されているのが好ましい。ツリーおよびブランチ・ネットワークは、インターネットに接続するのが好ましい。そこで、本発明をホテルまたは集合住宅(MDU)または類似の建物で利用することにより、既存の同軸テレビジョン・ネットワークを通じてインターネットにプラグ・アンド・プレイのアクセスを行うことができる。ただし、本発明はホテルまたは集合住宅(MDU)または類似の建物への設置に制限されるものではなく、これらは本発明の利点を使用できる場所の例であることに留意されたい。
【背景技術】
【0005】
’836出願では、パーソナル・コンピュータなどのデバイスを、ホテル、集合住宅(MDU)、または類似の建物における従来のツリーおよびブランチ同軸ケーブル・ネットワークに接続する特別のモデムへ接続することができるシステムについて説明している。この’836出願で説明しているシステムでは、ケーブルTVに使用されている範囲外の2つの帯域を使用していた。従って、システムは、下流データ・チャンネルに1つの周波数範囲を持ち、上流データ・チャンネルに1つの周波数範囲を持った。これはツリーおよびブランチ・ネットワークであり、すべてのモデム・デバイスが通信を受け取るので、下流へ向かう全ての通信が、何れのモデム・デバイス(1または複数)がアドレス指定されているかを識別しなければならない。逆に、多数の個々のモデム・デバイスからネットワークの上流側への通信を制御して、一度に1つのモデム・デバイスのみが上流通信を送るようにして、複数のクライアント・モデムが同時に同じ周波数で送信することで生じる上流データの歪み(「バス競合」)を避けるようにしなければならない。参照されている出願で使用されている制御方法は、ポーリングおよび応答のモデルに基づく。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、クライアント・モデムから、およびクライアント・モデムへの通信を行うメイン・フィーダ・ケーブルの容量を増やす手段を提供することにより、譲受人coaXmedia,Inc.による従来技術を改善する。
【0007】
好ましい実施形態では、クライアント・モデムはすべて大量生産品であり、上流および下流の周波数帯域の同じペアで動作する。
参照されている出願と本発明との両方で取りあげている状況は、一般に、図1に示される。
【0008】
環境
すでに説明した解決法を図1にまとめることができる。図1では、50MHzから860MHzの間の帯域幅(108)がテレビジョン信号の下流送信のために割り当てられている。5MHzから42MHzの帯域(104)は、ペイ・パー・ビューなどのような上流トラフィックを使用する既存サービスに使用される。860MHzから900MHzまでの範囲(112)の周波数の大半は、セルラ電話などのような他のアプリケーションに使用される。ポータブル・セルラ電話機の電界強度放射は比較的大きいため、セルラ電話に使用される周波数に近い周波数を使用することは避けるのが賢明である。
【0009】
従来の同軸ケーブル分配ネットワークは、最大約1GHz(1000MHz)まで十分に動作可能なスプリッタとカプラとを備えている。そこで、’836出願と’378出願では、データ用の下流周波数とデータ用の上流周波数を用意し、両方とも900MHzから1000MHzの間の帯域とするよう提案している。図1では、上流周波数は915MHz(116)で示されており、下流周波数は980MHz(120)で示されている。上流周波数と下流周波数との単一のペアで、50から100のユーザまたはクライアント・モデムの統計的な双方向インターネット・アクセスのニーズに十分対応できると考えられていた。
【0010】
’378出願には、既存の構成要素を、1GHzから約1.6GHzの間の周波数帯域で適切に動作する構成要素に置き換えた場合に、その帯域にさらに下流スペクトルを割り当てることができることを教示している。この解決法をとる場合には、クライアント・モデムが、980MHzの通常の下流チャンネルから高い周波数チャンネルへの切り換え要求を認識する手段を必要とする。そのため、従来の同軸ケーブル・ネットワークの構成要素をアップグレードするコストに加えて、複数の下流周波数で動作可能なより高価なクライアント・モデムを用意せざるを得なくなる。
【0011】
対処する問題
図2に示されているように、大きい集合住宅(MDU)の建物内の同軸テレビジョン分配システムは、一般に、50を超える同軸レセプタクルが必要になる。それらの大きい分配システムは、通常、テレビジョン・チャンネルに加えて混合されたローカル・サービス604を備える。ホテルでは、ローカル・サービスが、デジタル・ビデオ・サーバ、チェックアウト情報、およびホテル・レストランに関する情報を含み得る。
【0012】
ローカル・サービス604とケーブル・テレビジョン・チャンネル608をエレメント612で組み合わせ、フィーダ・ケーブル624(同軸ライザ(coax riser)とも言われることがある)の前の中央位置増幅器620により増幅する。
【0013】
さらに大きなシステムは、増幅器634と別の長いフィーダ・ケーブル638との追加のペアに給電する1または複数の中央位置スプリッタ630を備えることもある。図面を乱雑にするのを避けるため、長いフィーダ・ケーブル638に接続されているローカル分配ネットワークは示していない。これらの分配システムには、同軸ケーブル、スプリッタ、および指向性タップでの損失により減衰した信号レベルを上げ、テレビジョンやその他の娯楽機器などに十分な信号レベルを供給するために、中間増幅器650が必要である。これらの中間増幅器650は、MDU内で、中央供給点から建物までのある距離に分配され、CATV、テレビジョン放送アンテナから、または光ファイバなどの手段を介してサービスが供給される。これらの中間増幅器650は、通常、50MHzから750MHzの範囲の周波数でテレビジョン・チャンネル信号を一方向のみに搬送する。場合によっては、これらの増幅器に、5MHzから42MHzの範囲の周波数で信号を搬送できる逆方向増幅器を備えることもある。逆チャンネルは、ペイ・パー・ビュー(PPV)・テレビジョン・サービスを要求するため、または周波数が高い場合は、インターネット・アクセスに使用されるケーブル・モデムの上流チャンネルのためのコマンド信号を搬送するために使用されることもある。
【0014】
テレビジョン同軸ケーブル分配システムを使用して、CATV周波数帯の外のデータを搬送する場合、周波数選択ダイプレクサを介して同軸ケーブルに接続されている、それぞれの信号方向に対するバイパス増幅器を用意する必要がある。そこで、既存のケーブル・テレビジョン・ネットワークでデータを搬送するシステムを実施する場合、図3に示されているような回路でデータ信号をブーストする必要がある。
【0015】
図3は、既存のCATV回線エクステンダ増幅器650の動作に干渉しないで動作するものである。増幅器650は、ダイプレクサ660内のローパス・フィルタ654のペアにより分離されている。既存の増幅器650の周辺の高周波バイパスを、ハイパス・フィルタ658のペアにより提供する。バイパスは、スプリッタ664により下流チャンネルと上流チャンネルに分割される。下流チャンネルと上流チャンネルは、シールド668により互いに分離される。
【0016】
980MHzを下流周波数とし、915MHzを上流周波数として使用するシステムでは、下流チャンネルは、980MHzバンドパス・フィルタ672、可変アッテネータ676、増幅器680、および915MHzバンド・ストップ・フィルタ684からなる。上流チャンネルは、915MHzバンドパス・フィルタ688、可変アッテネータ676、増幅器692、および980MHzバンド・ストップ・フィルタ696からなる。
【0017】
データ分配システムを共有するユーザが多すぎる場合、容量が不足することがある。容量が不足すると、データ・パケットが失われたり到着が遅れるなどの形で、サービスの低下が生じることがある。「多すぎる」というユーザの数は、個別ユーザのデータのニーズの種類によって異なる。「多すぎる」ユーザとは、どれくらいのユーザの数のことであろうか。これは、ユーザが同時に接続する可能性があるかどうか、大量のデータを受信または転送する必要があるかどうか、およびアプリケーション側でのデータ・パケットを受信する際の遅れをどの程度重視しているかによって決まる。接続した単一のユーザに対して通信されるデータの量が、マルチメディア、ビデオ会議、およびその他のデータ集約的アプリケーションの発展とともに増大するにつれ、データ・ネットワークでサポートできるユーザの数は低下する。ビデオ会議やIP(インターネット・プロトコル)による音声通話などの低レイテンシ・アプリケーションでは、このような問題を悪化させる。
【0018】
上流チャンネルおよび/または下流チャンネルで単に追加の周波数を使用する、というのは魅力的に思えるかもしれないが、これは魅力的な解決法ではない。
単一の下流周波数を受信し、単一の上流周波数で送信するようにチューニングされているクライアント・モデムのセットを用意することには、いくつかの利点がある。例えば、或る範囲の受信周波数または送信周波数で動作するようにチューニング可能なモデムを用意する必要がなければ、製造およびセットアップ・コストが低減される。
【0019】
設計者が1セットのクライアント・モデムの全体に送信周波数と受信周波数の同じペアを使用する利点を活かす意志があったとしても、900MHzを超えての利用可能な周波数帯の数に実用上の限界がある。問題の1つは、約1GHzが有効周波数の限度であるという点である。この制限は、スプリッタ、指向性タップ、コネクタ、および時には同軸ケーブル分配ツリーおよびブランチ・ネットワークの遠端部の同軸ケーブル自体が、1GHzを超えた周波数では性能が低下するとい現実から来るものである。
【0020】
900MHzを超え、1GHzより下のスペクトルで複数の周波数チャンネルを使用することには、独自の問題がある。問題の1つは、チャンネルを追加すると、合計の信号出力が増えるということである。このような追加の信号出力により、ネットワークの能動エレメントに信号過負荷が生じる危険性が高まる。過負荷は、テレビジョン・サービスの配信に悪影響を及ぼす恐れがある。さらに問題として、追加するチャンネルが増えると、個々のチャンネルを分離するために必要なフィルタの複雑さも増すという点があげられる。
【0021】
幸運なことに、供給点から建物への間でテレビジョン信号を接続するメイン(フィーダ)同軸分配ケーブル(624、638)と分散される「ブースタ」増幅器650は、通常、1GHzを十分に超える周波数を搬送することができるが、それは、これらのフィーダ・ケーブルが、通常、指向性タップまたはスプリッタを含まないからである。ブースタ増幅器の前にタップまたはスプリッタが少しあるとしても、コンポーネントを交換またはアップグレードするのは簡単である。これが容易であるのは、ブースタ増幅器の前にタップまたはスプリッタがあるとしても、ごくわずかであり、簡単にアクセスできるためである。これは、ブースタ増幅器の後に多数のタップがあり、ほとんどがアクセスしにくい状況とは非常に対照的である。
【課題を解決するための手段】
【0022】
開示の簡単な概要
本発明は、2段システムを利用することにより従来技術の制限を解決する。好ましい実施形態では、フィーダ・ケーブル段でフィーダ・ケーブルの容量を活かして、1GHzを超える周波数スペクトルで複数の帯域のデータを搬送する。ローカル段では、これらの帯域のデータを、テレビジョン「ブースタ」増幅器の位置で、周波数範囲900MHzから1GHzの対応する帯域に変換し、そして、テレビジョン同軸ケーブル分配システムの個別のローカル・ツリーおよびブランチ・ネットワークにグループで接続されているエンドユーザへの前方送信のために増幅する。同様に、上流通信のうちの少なくとも一部を、フィーダ・ケーブルでの上流送信のため1GHzを超える周波数へシフトする。本発明の解決法では、すべてのデータ・インターフェース「モデム」を同一にすることができ、しかも複雑なチューニング機能を持たせずに、システムにおける著しく高いデータ容量を実現できる。即ち、多くの上流帯域および下流帯域が分配のローカル段の標準の上流および下流周波数チャンネルへと変換されるため、ツリーおよびブランチ・ネットワークのエンド・ユーザ終端点で使用するモデムを、大量生産し、所与の上流および下流チャンネルに対してプリセットすることができる。モデムを、複数の異なるローカルのツリーおよびブランチ・ネットワークで互換性をもって使用することができる。
【0023】
オプションとして、一組の上流通信および下流通信をクライアント・モデムで使用する周波数でフィーダ・ケーブルに流し、通信のこの部分には周波数シフトが必要ないようにできる。すべてのクライアント・モデムに同じ周波数を使用することは管理上や経済上の理由から望ましいことではあるが、本発明は、すべてのクライアント・モデムが上流および下流周波数の1つのペアだけで動作するネットワークに限定されるものではない。1GHz超の周波数帯域以外の他の周波数帯域が、他の実施形態の説明の中で提案される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図4と図5の概要
図4および図5は、本発明の2つの主要な実施形態を示している。これらの実施形態は両方とも、フィーダ・ケーブル624の上流にある機器を示す図Aと、フィーダ・ケーブル624の下流にある機器を示す図Bとの組み合わせで示されている。
【0025】
両方の実施形態とも、1または複数のフィーダ・ケーブル(624または638)および最終的には多数のローカル・ネットワークへの供給のための1つの中央システムを備える。好ましい実施形態では、各ローカル・ネットワークは、標準クライアント・モデムと送信および受信用にプリセットされている周波数とを使用する。
【0026】
図4は、1つの上流周波数が1セットのクライアント・モデムの全体に適しているが、下流データ要件が単一の下流周波数の帯域幅を超える状況を予想しているという点で、図5と異なる。図4と図5の両方において、システムは、パラレル・ローカル・ネットワークでの送信のため標準下流周波数に変換する前に、フィーダ・ケーブルで下流送信を行うために複数の周波数を使用する。図4の実施形態は、クライアント・モデムから上流に送信されるよりも遙かに多い情報をクライアント・モデムの下流へ送信するという多くの状況に適している。Web(ウェブ)のブラウジングは、この下流/上流の不均衡を伴うアプリケーションの一実施例である。Webページを作成するのに必要なデータを伝達するのに必要な下流容量は、そのWebページの表示のための単純な要求を上流に伝達するのに必要な容量に比べて遙かに多い。下流容量に対する追加の負荷は、ブロードバンド容量を必要とするローカル・デジタル・ビデオ・サービスなどのような付加価値(Value Added)(VA)サービスである。インターネット・サービス・プロバイダからの下流データと帯域幅集約的な付加価値サービスとが組み合わさることで、上流の容量に比べて下流の容量を増やす必要が頻繁に生じる。さまざまな状況で、既存のフィーダ・ケーブルにより900MHzから1GHzのスペクトルの一つの下流周波数ですべてを搬送すると下流トラフィックは大きくなりすぎる。
【0027】
図5に示されているシステムは、図のシステムではフィーダ・ケーブルに対して複数の下流周波数があるという点で、図4に似ている。図5に示されている実施形態は、フィーダ・ケーブルを通る上流搬送に複数の上流周波数があるという点で、図4と異なる。図5は、上流と下流の両方のトラフィックがフィーダ・ケーブル上の一つの周波数の帯域幅を超える状況で動作するように適用されている。上流データと下流データとでより均等な分配となっているアプリケーションの例が、電子メールまたはIPによる音声通話である。
【0028】
図4の詳細
CATVサービス・ドロップ(引込み線)に接続されている同軸ケーブル608からのケーブル・テレビジョン信号は、ダイプレクサ316の低周波数レッグに達する前に増幅器312で増幅される。
【0029】
ダイプレクサ316の高周波数レッグにインターネット・アクセス、ローカル付加価値サービス(もしあれば)、およびデジタル・ビデオ・サーバ712(もしあれば)からデータを受信する。より具体的には、インターネット704への接続は、CATVサービス・ドロップ・ケーブル608から分割するか、または光ファイバ、ケーブル・モデム、または無線などの他の通信経路を通じて来る。
【0030】
図4Aでは、中央ハブの機能が、一組のコンポーネントにわたって割り当てられている。インターネット・プロトコルからローカル・ネットワーク・プロトコルへの変換は、中央サーバ708で実行される。通常、変換は下流方向ではEhternetからPPPoE(PPP over Ehternet)へとされるものであり、上流送信ではその逆である。オプションにより、他のローカル付加価値サービスを中央サーバ708で管理することができる。ローカル付加価値サービスの一部に、デジタル・ビデオ・サーバ712からの内容を配信する要求を含めることができる。
【0031】
デジタル・ビデオ・サーバ712からのデータを含む下流データは、ルータ716に渡され、このルータがデータを2つまたはそれ以上の中央モデム(720、722、および724)を含む1セットのモデムへデータを配信する。本実施形態は上流トラフィックが比較的少ないシステムに対して設定されるので、上流トラフィックを受け取るのに使用する中央モデム720は1つだけである。図4Aに示されている例では、下流トラフィックは980MHzのフィーダ・ケーブル周波数で、一組のクライアント・モデムへ搬送される。別のセットのクライアント・モデムへの下流トラフィックは、フィーダ・ケーブル周波数1.05GHzで搬送され、1GHzを超える周波数を搬送するフィーダ・ケーブルの容量を利用している。更に別のセットのクライアント・モデムへの下流トラフィックはフィーダ・ケーブル周波数1.10GHzで搬送される。
【0032】
好ましい実施形態では、下流トラフィックに使用される追加のフィーダ・ケーブル周波数毎にモデムが追加される。図4Bの説明から明らかなように、フィーダ・ケーブル周波数の1つとしてクライアント・モデムにより使用される下流周波数を利用することで、図4Bで使用するコンポーネントの量を減らすことができる。また、すべての中央モデムに対して1GHz超の下流フィーダ・ケーブル周波数を使用し、そして、すべて下流トラフィックをクライアント・モデムによって使用される下流周波数に変換するように、システムを設定できる。
【0033】
すべてのクライアント・モデムからの上流トラフィックは、915MHzの単一の上流フィーダ・ケーブル周波数で送信されるものであり、この周波数は、クライアント・モデムによって使用されるものと同じである。3つの中央モデムのそれぞれからの同軸ケーブルは、ダイプレクサ316の高周波数レッグへ接続されているコンバイナ734に接続される。
【0034】
図4Bは、図4Aで使用するマルチバンド同軸エクステンダを示している。概観として、マルチバンド同軸エクステンダは、3つの下流帯域のそれぞれを受信し、ローカル周波数シンセサイザ(合成器)とミキサ・エレメントとを使用して、受信した帯域のうちの2つを、メイン・フィーダ・ケーブルの下流に搬送される第3のスペクトルと同じ帯域を持つ2つの別々のストリームへと変換する。次に、スペクトル・ダイプレクサを使用して、これらの各ストリームを別々の同軸ケーブル・ブランチへと導き、このブランチが恐らくは50以上のクライアント・モデム(coaXmedia SandDollar(商標)クライアント・モデムなど)へ供給を行う。上流方向では、指向性タップを使用し、個別の同軸ケーブル・ブランチのそれぞれからの同じスペクトルの信号を組み合わせ、フィルタ処理して、帯域外の雑音を除去し、フィーダ・ケーブル624へ挿入前に上流信号として増幅し、さらに上流受信機を持つ中央モデム720に戻される。
【0035】
システムは、概要を上述したように、図4Bに示されている以下の詳細を持つ一実施形態で実施される。図4Bに示されているフィーダ・ケーブル624の遠位端から始めると、フィーダ・ケーブル624からダイプレクサ750が供給(給電)を受ける。好ましい一実施形態では、ダイプレクサ750は、DCから865MHzのローパスを持つように設定され、ハイパスは905MHz超に設定される。ダイプレクサ750の低周波数レッグは入力をテレビジョン増幅器650へ送り、この増幅器が次にダイプレクサ754、756、および758に対する送りを行う。ダイプレクサ(754、756、および758)のそれぞれからローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762、766、または770へ送りが行われる。
【0036】
予想される負荷に応じて、分配ネットワークは約50人のエンド・ユーザにサービスほ提供できる。分配ネットワークは、ブロック400に示されているような機器で終端する。多くのブロックのうちの1つの詳細を図4Bに示す。ブロック400内のコンポーネントの実際のレイアウトは、本発明の目的には重要ではなく、この与えられたサンプルを本発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。説明のため、ブロック400内のコンポーネントは以下のとおりとする。
【0037】
クラスタ400内で、クライアント・モデム408はダイプレクサ406のハイパス・ポートに接続する。ダイプレクサ406は、同軸ケーブルのレセプタクル404に接続される。ダイプレクサ406の下流レッグのサンプル値はLPが5MHzから860MHzまでと、HPが900 MHzから1GHzである。従来のテレビジョン同軸ケーブル412は、テレビジョン416をダイプレクサ406のローパス・ポートに接続する。クライアント・モデム408は、譲受人のクライアント・モデムの譲受人の商標名に敬意を表して「SandDollar」として示されている。
【0038】
ユーザは、下流デバイス420をクライアント・モデム408のデータ・コードに接続することができる。ユーザの下流デバイス420は、パーソナル・コンピュータ(「PC])とすることもできる。下流デバイス420はデスクトップまたはラップトップのパーソナル・コンピュータのいずれかである可能性が高いが、外部デジタル・データ・ソースとインターフェースすることができる他のデバイスであってもよい。このような実施例の1つは、PDA(「パーソナル・デジタル・アシスタント」)と呼ばれる各種デバイスである。即ち、本発明では、下流デバイス420とインターネットとの間で、ケーブル・テレビジョン信号をユーザのテレビジョン416へ配信するために使用される既存のインフラストラクチャを実質的に用いることにより、通信を行うことができる。
【0039】
3つのダイプレクサ(754、756、および758)のそれぞれが、980MHzで下流送信を、915MHzで上流送信を受け取る。3つすべてのローカル同軸ケーブル分配ネットワーク(762、766、および770)の下流トラフィック全体は重すぎてフィーダ・ケーブル624を使用して1つの周波数で搬送できないが、3つのパラレルのローカル・ネットワークに分割してしまえば、下流トラフィックすべてが同じ周波数上にあっても問題はない。
【0040】
ブロック800のコンポーネントは、3つのフィーダ・ケーブル周波数から3つのパラレルのローカル・ネットワークへの変換の処理を行う。下流経路は、増幅器650の上流にあるダイプレクサ750から始まる。ダイプレクサ750の高周波数レッグはスプリッタ804へ送信を行う。下流経路は、スプリッタ804から増幅器808へ続く。980MHzでの下流トラフィックの部分は、980MHzに設定されているバンドパス・フィルタ812を通る(±20MHzを通過させるものであり、バンドパス・フィルタ836および852も同じである)。980MHzは、クライアント・モデム408で使用する標準周波数であるので、変換は必要なく、下流トラフィックは指向性タップ816を通り、途中のダイプレクサ754の高周波数レッグを通り、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762へ入る。
【0041】
ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762への下流トラフィックの経路とパラレルに、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク766への下流トラフィックの経路がある。フィーダ・ケーブル周波数1.05GHzでのネットワーク766の下流トラフィックは、増幅器808を出て、1.02GHzを超える周波数を通すように設定されているハイパス・フィルタ820を通る。ハイパス・フィルタ820は、いずれかのミキサ(832または843)を直接通過する可能性のある残留する低い帯域のスペクトルが、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク756または758の下流トラフィックの高いスペクトル・バンドからのダウンコンバージョン(down-conversion)により生じる980MHz範囲の類似のスペクトルと干渉するのを防ぐために、使用される。
【0042】
オシレータ(発振器)824、合成器828、およびミキサ832を使用することにより、下流トラフィックは980MHzへシフトし、バンドパス・フィルタ836と指向性タップ840を通り、ダイプレクサ756の高周波数レッグに到達する。(典型的な合成器出力値は70MHzまたは2.03GHzとなる。)ダイプレクサ756は、ローカル分配ネットワーク766に接続される。
【0043】
同様にして、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク770の下流トラフィックは、同軸フィーダ・ケーブル624を1.10GHzで伝わる。下流トラフィックは、ハイパス・フィルタ820を通る。オシレータ824、合成器844、およびミキサ848を使用することにより、下流送信は980MHzへシフトし、バンドパス・フィルタ852と指向性タップ856を通り、ダイプレクサ758の高周波数レッグに到達する。(典型的な合成器出力値は120MHzまたは2.08GHzとなる。)ダイプレクサ758は、ローカル分配ネットワーク770に接続される。
【0044】
図4Aと関連して述べたように、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762への下流トラフィックは、クライアント・モデム408で使用される標準の下流周波数(980MHz)と異なる周波数でフィーダ・ケーブル624上で搬送されることができる。この選択をすると、フィルタ方式の調整とともに、合成器およびミキサを追加する必要が生じる。
【0045】
3つのローカル同軸ケーブル分配ネットワークからの上流トラフィックは、標準の周波数915MHzで送信される。上流経路は、ダイプレクサ754、756、および758から、指向性タップ816、840、および856を通り、コンバイナ860へ達する。
【0046】
組み合わされた上流トラフィックは、915MHz(±10MHz)に設定されているバンドパス・フィルタ864を通る。上流トラフィックは、868で増幅され、スプリッタ804を通り、ダイプレクサ750の高周波数レッグに入り、フィーダ・ケーブル624に達する。
【0047】
図4は、3つのローカル分配ネットワークに対処する3つのモデム・ペアを備えるシステムを示している。実際は、この件では、必要な下流容量を考慮して、任意の数のモデム・ペアを組み合わせることができる。2つの小さなローカル分配ネットワークは、モデムとフィーダ・ケーブル周波数の1つのペアを共有することができる。本発明は、2つまたはそれ以上のローカル同軸ケーブル分配ネットワークが有る状況で使用できる。
【0048】
図5の詳細
図5Aは、図4Aに示されているものと似た構成を示す図であるが、ただし、それぞれの中央モデム(720、726、および728)は上流受信機を含む。各受信機は、異なる同軸フィーダ・ケーブル上流周波数へとチューンさせる。この構成の利点は、上流容量の増大にある。この原理は、使用する周波数またはスペクトルと無関係に適用できるので、示されている特定の周波数帯域は単なる例に過ぎない。下流周波数の場合のように、クライアント・モデム408の標準の送信周波数を同軸フィーダ・ケーブル上流周波数のうちの1つとして使用することには、少し利点がある。しかし、同軸フィーダ・ケーブル上流周波数のうちの1つがクライアント・モデム408の標準の送信周波数と同じである必要はない。
【0049】
図5Bは、図4Bに示されているものと類似の構成を示しているが、ただし、
個別のローカル同軸ケーブル分配ネットワークのうちの2つのものからの同じスペクトルの上流帯域は、メイン同軸フィーダ・ケーブル624での上流方向への送信のために組み合わされる前に周波数偏移される。この例では、スプリッタ804での下流トラフィックは、周波数980MHz、1.11GHz、および1.24GHzで搬送される。スプリッタ804での上流トラフィックは、周波数915MHz、1.045GHz、および1.175GHzで搬送される。
【0050】
より具体的には、好ましい実施形態では、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762からの上流通信は、915MHzの上流周波数を変更せずに、ダイプレクサ754、指向性タップ816、およびバンドパス・フィルタ872を通り、コンバイナ860へ達する。(バンドパス・フィルタ872、876、および880の典型的な値は、915±20MHzである)。
【0051】
ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク766からの上流トラフィックもまた915MHzであるが、ダイプレクサ756、指向性タップ840、およびバンドパス・フィルタ876を通った後、上流トラフィックは、130MHzでの合成器838出力を用いてミキサ884により1045MHzへシフトされる。シフトされた上流トラフィックは、1045MHz±20MHzに設定されているバンドパス・フィルタ892を通る。
【0052】
同様に、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク770からの上流トラフィックも915MHzで始まる。ダイプレクサ758、指向性タップ856、およびバンドパス・フィルタ880を通った後、上流トラフィックは、260MHzの合成器844の出力を使用してミキサ888により1075MHzへシフトされる。シフトされた上流トラフィックは、1075MHz±20MHzに設定されているバンドパス・フィルタ896を通る。
【0053】
他の実施形態
図5に示されている実施例では、合成器によって提供される単一のヘテロダイン周波数ソースを使用して、下流信号および上流信号の両方を周波数シフトさせる。従って、送信の両方向に対する周波数シフトの量は同じになる。それとは別に、別々のヘテロダイン周波数を使用することもでき、その場合、より柔軟な周波数の方式が可能となる。
【0054】
図5Aおよび図5Bに示されているシステムでは、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク(762、766、および770)で上流通信に915MHzを、下流通信に980MHzを使用している。図5Bに示されているように、フィーダ・ケーブル624で送信される周波数のペアのうちの1つは915MHzと980MHzであり、これは、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762の1つにより周波数シフトなしに使用される。これにより、これらの信号の周波数シフトを行うために追加の1組のコンポーネントを追加する必要がなくなる。これは都合の良いことであるが、必要なわけではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、帯域のすべてを周波数シフトすることができる。
【0055】
図5Bに示されているバンドパス・フィルタは、プリント回路基板のストリップ・ライン・エレメントを使用して好都合かつ経済的に作成することができる。セラミックや表面弾性波のタイプなどの他の形態のフィルタを代わりに使用することもできる。
【0056】
採用している解決法では、フィーダ・ケーブル624にを通じて同じ上流または下流周波数を使用する複数のローカル同軸ケーブル分配ネットワークを備えることもできるが、それは、フィーダ・ケーブル上の総トラフィックが所与の周波数に対する搬送容量を超えないようにした場合である。即ち、幾つかのローカル同軸ケーブル分配ネットワークが、1つのローカル同軸ケーブル分配ネットワークで使用されているのと同じフィーダ・ケーブル周波数を使用することができる。他のローカル同軸ケーブル分配ネットワークの1つまたは複数のものが通信周波数のうちの一方または両方をシフトして、フィーダ・ケーブル624の搬送容量へ加えることになる。
【0057】
説明した方法は、任意の形式の変調を使用して、または同軸ケーブル分配システムの一部で異なる変調形式を使用して、デジタル送信システムで使用することができる。
本発明の表題および開示されている実施形態は、従来のケーブル・テレビジョン同軸ケーブル・ツリーおよびブランチ・ネットワークを使用したデータ通信に関しての形態である。上流および下流通信に選択した周波数は、この環境を反映している。当業者であれば、特に、ケーブル・テレビジョン信号の配信で使用する同軸ケーブル・ネットワークではないツリーおよびブランチ・ネットワークや、同軸ケーブルを使用しないツリーおよびブランチ・ネットワークで、本発明を実施する際に他の周波数または変調方式を選択することもできることに留意されたい。
【0058】
好ましい実施形態では、従来のケーブル・テレビジョン同軸ケーブル・ツリーおよびブランチ・ネットワークを使用するデータ通信と関連して使用する場合に、ローカル分配ネットワークの有用な周波数範囲を超えるフィーダ・ケーブル上の周波数(通常は、1.0GHzを超える)を使用する。当業者であれば、本発明の教示を用いて、フィーダ・ケーブル上で追加の搬送波周波数を使用して、1.0GHzより下の周波数を用いてフィーダ・ケーブルの帯域幅を増やすことができるであろう。一般に、これらの他の周波数を使用する際には克服可能な障害がある。5から42MHzの帯域は、特に、付加的なフィーダ・ケーブル下流周波数に使用できるが、この帯域は、時間とともに変化するさまざまな用途に左右される。
【0059】
テレビジョン・チャンネルに確保されている周波数は最大860MHzまでである。多くのシステムでは、約750MHzから860MHzの周波数帯域を使用しない。この帯域は、追加のフィーダ・ケーブル周波数に使用することも可能である。この帯域の周波数を使用することの欠点は、或る地域のケーブル・テレビジョン・プロバイダがすでに750MHzから860MHzの帯域を使用している可能性があり、この解決法を全体的に適用することができないという点である。追加のフィーダ・ケーブル周波数を入れられる他の場所としては、テレビジョン・チャンネルに使用されている周波数の帯域のうちの未使用のテレビジョン・チャンネルがある。フィーダ・ケーブル周波数を搬送するために使用する変調およびフィルタ機器に応じて、1つのフィーダ・ケーブル周波数を搬送するために幾つかの連続する未使用のテレビジョン・チャンネルを見つける必要がある。未使用チャンネルを使用するうえでの問題点は、ケーブル・テレビジョン・プロバイダがその時々にテレビジョン信号を搬送するために使用するチャンネルを変更することである。ケーブル・テレビジョン・プロバイダによる変更により、未使用テレビジョン・チャンネルが活動テレビジョン・チャンネルになったときに、追加のフィーダ・ケーブル周波数を用意する計画と衝突が生じる可能性があり、そのため、異なる周波数を使用するように機器を調整する必要が生じる。
【0060】
約900MHzから1.0GHzの周波数帯域は、追加のフィーダ・ケーブル周波数を搬送するためのもう1つの可能な帯域である。上述のように、好ましい実施形態ではすでに915MHzと980MHzを使用しているので、フィーダ・ケーブル周波数をこの帯域に追加するためには、より厳しいフィルタ方式が必要であるという問題と、総信号出力の問題とが発生する可能性がある。これらの要因は、1.0GHzを超える帯域を使用することを指し示すが、900MHzと1.0GHzの間の帯域は、2つのフィーダ・ケーブル周波数ではなく3つまたはそれ以上のフィーダ・ケーブル周波数を搬送できる。
【0061】
当業者であれば、本発明の方法および装置には多数の応用があり、本発明は本発明の理解を促すために取りあげられた特定の実施例に制限されないことを理解するであろう。さらに、当業者であればわかるであろうが、本発明の範囲には本明細書で説明したシステム構成要素のさまざまな変形、変更、および置換の形態も含まれる。
【0062】
請求されている発明の範囲の法律的な制限は、請求の範囲に明記されており、法的均等物も対象とするように拡大解釈される。均等性に関する法的試験に馴染みがない場合は、米国特許商標庁またはそれに対応する機関などの本特許を付与した特許機関に業務登録されている人に問い合わせるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、ケーブル・テレビジョン用の従来のツリーおよびブランチ分配ネットワークで上流(116)と下流(120)へデータを伝達するために関連する出願の中で使用されている周波数帯域を示す。
【図2】図2は、フィーダ・ケーブル(624および638)とローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762、766、768、および770との関係を示す。
【図3】図3は、従来のツリーおよびブランチ分配ネットワークで送信されるデータの増幅された信号を供給するために使用される回線エクステンダの構成要素を示す。
【図4A】図4は、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる下流周波数を使用するが、フィーダ・ケーブル624を通じて1つのみの上流周波数を使用する本発明の一実施形態を示す。
【図4B】図4は、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる下流周波数を使用するが、フィーダ・ケーブル624を通じて1つのみの上流周波数を使用する本発明の一実施形態を示す。
【図5A】図5は、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる下流周波数を使用し、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる上流周波数を使用する本発明の一実施形態を示す。
【図5B】図5は、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる下流周波数を使用し、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる上流周波数を使用する本発明の一実施形態を示す。
【0001】
関連した出願に対する相互参照
本出願は、2001年2月7日に出願した米国仮特許出願第60/267046号の優先権を主張する。本出願は、システムの信号搬送容量を増やし、1999年1月13日に出願した仮出願第60/115646号に基づく同時係属の出願第09/482836号で説明されている「ローカル同軸ケーブルを通じての高速データ通信」を提供する手段を提供する。本発明の環境を説明している共通の譲受人coaXmedia,Inc(コアクシメディア社)に譲渡されている他の出願は、「MDUおよびホテル向けのインターネット通信用の自動化分散利得制御のためのアーキテクチャおよび方法」(仮出願第60/193855号に基づく出願第09/818378号)である。この’855出願の出願日は2000年3月30日である。
【0002】
読者の便宜のため、出願人は多数のトピック見出しを付け加え、本明細書の内部構成が明らかになるようにし、また特定の説明の位置をわかりやすくした。これらのトピック見出しは、単に便利な補助手段であり、その特定のトピック内にある文章を制限するものではない。
【0003】
説明をわかりやすくするため、構成要素には一般的な用語を用いている。開示されている発明の範囲内の何らかの目的を実施するのに適している構成要素の特定の用語の使用は、その構成要素および互換的な構成要素の内部動作において同じ原理が使用されているか否かにかかわらず、同じ目的を達成するために動作するすべての技術的均等物を含むものと解釈すべきである。明確にするためのこのような限定的な使用は、説明または請求項で制限を明示していない限り、開示の範囲をその構成要素に制限しているものと誤解すべきではない。
【0004】
発明の背景
技術分野
本発明は、データ通信の分野に付け加えるものである。より具体的には、本発明は、データ通信の分野における継続的改善の1つであり、ハブ・サーバと2つまたはそれ以上のクライアント・モデムのセットとの間のアップストリーム(上流)およびダウンストリーム(下流)のデータ通信のためのツリー(木)およびブランチ(枝)分配システムの使用に関する。クライアント・モデムは、プラグ・アンド・プレイ接続、またはラップトップとツリーおよびブランチ・ネットワークの間の他の容易な接続を可能にするように適合されているのが好ましい。ツリーおよびブランチ・ネットワークは、インターネットに接続するのが好ましい。そこで、本発明をホテルまたは集合住宅(MDU)または類似の建物で利用することにより、既存の同軸テレビジョン・ネットワークを通じてインターネットにプラグ・アンド・プレイのアクセスを行うことができる。ただし、本発明はホテルまたは集合住宅(MDU)または類似の建物への設置に制限されるものではなく、これらは本発明の利点を使用できる場所の例であることに留意されたい。
【背景技術】
【0005】
’836出願では、パーソナル・コンピュータなどのデバイスを、ホテル、集合住宅(MDU)、または類似の建物における従来のツリーおよびブランチ同軸ケーブル・ネットワークに接続する特別のモデムへ接続することができるシステムについて説明している。この’836出願で説明しているシステムでは、ケーブルTVに使用されている範囲外の2つの帯域を使用していた。従って、システムは、下流データ・チャンネルに1つの周波数範囲を持ち、上流データ・チャンネルに1つの周波数範囲を持った。これはツリーおよびブランチ・ネットワークであり、すべてのモデム・デバイスが通信を受け取るので、下流へ向かう全ての通信が、何れのモデム・デバイス(1または複数)がアドレス指定されているかを識別しなければならない。逆に、多数の個々のモデム・デバイスからネットワークの上流側への通信を制御して、一度に1つのモデム・デバイスのみが上流通信を送るようにして、複数のクライアント・モデムが同時に同じ周波数で送信することで生じる上流データの歪み(「バス競合」)を避けるようにしなければならない。参照されている出願で使用されている制御方法は、ポーリングおよび応答のモデルに基づく。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、クライアント・モデムから、およびクライアント・モデムへの通信を行うメイン・フィーダ・ケーブルの容量を増やす手段を提供することにより、譲受人coaXmedia,Inc.による従来技術を改善する。
【0007】
好ましい実施形態では、クライアント・モデムはすべて大量生産品であり、上流および下流の周波数帯域の同じペアで動作する。
参照されている出願と本発明との両方で取りあげている状況は、一般に、図1に示される。
【0008】
環境
すでに説明した解決法を図1にまとめることができる。図1では、50MHzから860MHzの間の帯域幅(108)がテレビジョン信号の下流送信のために割り当てられている。5MHzから42MHzの帯域(104)は、ペイ・パー・ビューなどのような上流トラフィックを使用する既存サービスに使用される。860MHzから900MHzまでの範囲(112)の周波数の大半は、セルラ電話などのような他のアプリケーションに使用される。ポータブル・セルラ電話機の電界強度放射は比較的大きいため、セルラ電話に使用される周波数に近い周波数を使用することは避けるのが賢明である。
【0009】
従来の同軸ケーブル分配ネットワークは、最大約1GHz(1000MHz)まで十分に動作可能なスプリッタとカプラとを備えている。そこで、’836出願と’378出願では、データ用の下流周波数とデータ用の上流周波数を用意し、両方とも900MHzから1000MHzの間の帯域とするよう提案している。図1では、上流周波数は915MHz(116)で示されており、下流周波数は980MHz(120)で示されている。上流周波数と下流周波数との単一のペアで、50から100のユーザまたはクライアント・モデムの統計的な双方向インターネット・アクセスのニーズに十分対応できると考えられていた。
【0010】
’378出願には、既存の構成要素を、1GHzから約1.6GHzの間の周波数帯域で適切に動作する構成要素に置き換えた場合に、その帯域にさらに下流スペクトルを割り当てることができることを教示している。この解決法をとる場合には、クライアント・モデムが、980MHzの通常の下流チャンネルから高い周波数チャンネルへの切り換え要求を認識する手段を必要とする。そのため、従来の同軸ケーブル・ネットワークの構成要素をアップグレードするコストに加えて、複数の下流周波数で動作可能なより高価なクライアント・モデムを用意せざるを得なくなる。
【0011】
対処する問題
図2に示されているように、大きい集合住宅(MDU)の建物内の同軸テレビジョン分配システムは、一般に、50を超える同軸レセプタクルが必要になる。それらの大きい分配システムは、通常、テレビジョン・チャンネルに加えて混合されたローカル・サービス604を備える。ホテルでは、ローカル・サービスが、デジタル・ビデオ・サーバ、チェックアウト情報、およびホテル・レストランに関する情報を含み得る。
【0012】
ローカル・サービス604とケーブル・テレビジョン・チャンネル608をエレメント612で組み合わせ、フィーダ・ケーブル624(同軸ライザ(coax riser)とも言われることがある)の前の中央位置増幅器620により増幅する。
【0013】
さらに大きなシステムは、増幅器634と別の長いフィーダ・ケーブル638との追加のペアに給電する1または複数の中央位置スプリッタ630を備えることもある。図面を乱雑にするのを避けるため、長いフィーダ・ケーブル638に接続されているローカル分配ネットワークは示していない。これらの分配システムには、同軸ケーブル、スプリッタ、および指向性タップでの損失により減衰した信号レベルを上げ、テレビジョンやその他の娯楽機器などに十分な信号レベルを供給するために、中間増幅器650が必要である。これらの中間増幅器650は、MDU内で、中央供給点から建物までのある距離に分配され、CATV、テレビジョン放送アンテナから、または光ファイバなどの手段を介してサービスが供給される。これらの中間増幅器650は、通常、50MHzから750MHzの範囲の周波数でテレビジョン・チャンネル信号を一方向のみに搬送する。場合によっては、これらの増幅器に、5MHzから42MHzの範囲の周波数で信号を搬送できる逆方向増幅器を備えることもある。逆チャンネルは、ペイ・パー・ビュー(PPV)・テレビジョン・サービスを要求するため、または周波数が高い場合は、インターネット・アクセスに使用されるケーブル・モデムの上流チャンネルのためのコマンド信号を搬送するために使用されることもある。
【0014】
テレビジョン同軸ケーブル分配システムを使用して、CATV周波数帯の外のデータを搬送する場合、周波数選択ダイプレクサを介して同軸ケーブルに接続されている、それぞれの信号方向に対するバイパス増幅器を用意する必要がある。そこで、既存のケーブル・テレビジョン・ネットワークでデータを搬送するシステムを実施する場合、図3に示されているような回路でデータ信号をブーストする必要がある。
【0015】
図3は、既存のCATV回線エクステンダ増幅器650の動作に干渉しないで動作するものである。増幅器650は、ダイプレクサ660内のローパス・フィルタ654のペアにより分離されている。既存の増幅器650の周辺の高周波バイパスを、ハイパス・フィルタ658のペアにより提供する。バイパスは、スプリッタ664により下流チャンネルと上流チャンネルに分割される。下流チャンネルと上流チャンネルは、シールド668により互いに分離される。
【0016】
980MHzを下流周波数とし、915MHzを上流周波数として使用するシステムでは、下流チャンネルは、980MHzバンドパス・フィルタ672、可変アッテネータ676、増幅器680、および915MHzバンド・ストップ・フィルタ684からなる。上流チャンネルは、915MHzバンドパス・フィルタ688、可変アッテネータ676、増幅器692、および980MHzバンド・ストップ・フィルタ696からなる。
【0017】
データ分配システムを共有するユーザが多すぎる場合、容量が不足することがある。容量が不足すると、データ・パケットが失われたり到着が遅れるなどの形で、サービスの低下が生じることがある。「多すぎる」というユーザの数は、個別ユーザのデータのニーズの種類によって異なる。「多すぎる」ユーザとは、どれくらいのユーザの数のことであろうか。これは、ユーザが同時に接続する可能性があるかどうか、大量のデータを受信または転送する必要があるかどうか、およびアプリケーション側でのデータ・パケットを受信する際の遅れをどの程度重視しているかによって決まる。接続した単一のユーザに対して通信されるデータの量が、マルチメディア、ビデオ会議、およびその他のデータ集約的アプリケーションの発展とともに増大するにつれ、データ・ネットワークでサポートできるユーザの数は低下する。ビデオ会議やIP(インターネット・プロトコル)による音声通話などの低レイテンシ・アプリケーションでは、このような問題を悪化させる。
【0018】
上流チャンネルおよび/または下流チャンネルで単に追加の周波数を使用する、というのは魅力的に思えるかもしれないが、これは魅力的な解決法ではない。
単一の下流周波数を受信し、単一の上流周波数で送信するようにチューニングされているクライアント・モデムのセットを用意することには、いくつかの利点がある。例えば、或る範囲の受信周波数または送信周波数で動作するようにチューニング可能なモデムを用意する必要がなければ、製造およびセットアップ・コストが低減される。
【0019】
設計者が1セットのクライアント・モデムの全体に送信周波数と受信周波数の同じペアを使用する利点を活かす意志があったとしても、900MHzを超えての利用可能な周波数帯の数に実用上の限界がある。問題の1つは、約1GHzが有効周波数の限度であるという点である。この制限は、スプリッタ、指向性タップ、コネクタ、および時には同軸ケーブル分配ツリーおよびブランチ・ネットワークの遠端部の同軸ケーブル自体が、1GHzを超えた周波数では性能が低下するとい現実から来るものである。
【0020】
900MHzを超え、1GHzより下のスペクトルで複数の周波数チャンネルを使用することには、独自の問題がある。問題の1つは、チャンネルを追加すると、合計の信号出力が増えるということである。このような追加の信号出力により、ネットワークの能動エレメントに信号過負荷が生じる危険性が高まる。過負荷は、テレビジョン・サービスの配信に悪影響を及ぼす恐れがある。さらに問題として、追加するチャンネルが増えると、個々のチャンネルを分離するために必要なフィルタの複雑さも増すという点があげられる。
【0021】
幸運なことに、供給点から建物への間でテレビジョン信号を接続するメイン(フィーダ)同軸分配ケーブル(624、638)と分散される「ブースタ」増幅器650は、通常、1GHzを十分に超える周波数を搬送することができるが、それは、これらのフィーダ・ケーブルが、通常、指向性タップまたはスプリッタを含まないからである。ブースタ増幅器の前にタップまたはスプリッタが少しあるとしても、コンポーネントを交換またはアップグレードするのは簡単である。これが容易であるのは、ブースタ増幅器の前にタップまたはスプリッタがあるとしても、ごくわずかであり、簡単にアクセスできるためである。これは、ブースタ増幅器の後に多数のタップがあり、ほとんどがアクセスしにくい状況とは非常に対照的である。
【課題を解決するための手段】
【0022】
開示の簡単な概要
本発明は、2段システムを利用することにより従来技術の制限を解決する。好ましい実施形態では、フィーダ・ケーブル段でフィーダ・ケーブルの容量を活かして、1GHzを超える周波数スペクトルで複数の帯域のデータを搬送する。ローカル段では、これらの帯域のデータを、テレビジョン「ブースタ」増幅器の位置で、周波数範囲900MHzから1GHzの対応する帯域に変換し、そして、テレビジョン同軸ケーブル分配システムの個別のローカル・ツリーおよびブランチ・ネットワークにグループで接続されているエンドユーザへの前方送信のために増幅する。同様に、上流通信のうちの少なくとも一部を、フィーダ・ケーブルでの上流送信のため1GHzを超える周波数へシフトする。本発明の解決法では、すべてのデータ・インターフェース「モデム」を同一にすることができ、しかも複雑なチューニング機能を持たせずに、システムにおける著しく高いデータ容量を実現できる。即ち、多くの上流帯域および下流帯域が分配のローカル段の標準の上流および下流周波数チャンネルへと変換されるため、ツリーおよびブランチ・ネットワークのエンド・ユーザ終端点で使用するモデムを、大量生産し、所与の上流および下流チャンネルに対してプリセットすることができる。モデムを、複数の異なるローカルのツリーおよびブランチ・ネットワークで互換性をもって使用することができる。
【0023】
オプションとして、一組の上流通信および下流通信をクライアント・モデムで使用する周波数でフィーダ・ケーブルに流し、通信のこの部分には周波数シフトが必要ないようにできる。すべてのクライアント・モデムに同じ周波数を使用することは管理上や経済上の理由から望ましいことではあるが、本発明は、すべてのクライアント・モデムが上流および下流周波数の1つのペアだけで動作するネットワークに限定されるものではない。1GHz超の周波数帯域以外の他の周波数帯域が、他の実施形態の説明の中で提案される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図4と図5の概要
図4および図5は、本発明の2つの主要な実施形態を示している。これらの実施形態は両方とも、フィーダ・ケーブル624の上流にある機器を示す図Aと、フィーダ・ケーブル624の下流にある機器を示す図Bとの組み合わせで示されている。
【0025】
両方の実施形態とも、1または複数のフィーダ・ケーブル(624または638)および最終的には多数のローカル・ネットワークへの供給のための1つの中央システムを備える。好ましい実施形態では、各ローカル・ネットワークは、標準クライアント・モデムと送信および受信用にプリセットされている周波数とを使用する。
【0026】
図4は、1つの上流周波数が1セットのクライアント・モデムの全体に適しているが、下流データ要件が単一の下流周波数の帯域幅を超える状況を予想しているという点で、図5と異なる。図4と図5の両方において、システムは、パラレル・ローカル・ネットワークでの送信のため標準下流周波数に変換する前に、フィーダ・ケーブルで下流送信を行うために複数の周波数を使用する。図4の実施形態は、クライアント・モデムから上流に送信されるよりも遙かに多い情報をクライアント・モデムの下流へ送信するという多くの状況に適している。Web(ウェブ)のブラウジングは、この下流/上流の不均衡を伴うアプリケーションの一実施例である。Webページを作成するのに必要なデータを伝達するのに必要な下流容量は、そのWebページの表示のための単純な要求を上流に伝達するのに必要な容量に比べて遙かに多い。下流容量に対する追加の負荷は、ブロードバンド容量を必要とするローカル・デジタル・ビデオ・サービスなどのような付加価値(Value Added)(VA)サービスである。インターネット・サービス・プロバイダからの下流データと帯域幅集約的な付加価値サービスとが組み合わさることで、上流の容量に比べて下流の容量を増やす必要が頻繁に生じる。さまざまな状況で、既存のフィーダ・ケーブルにより900MHzから1GHzのスペクトルの一つの下流周波数ですべてを搬送すると下流トラフィックは大きくなりすぎる。
【0027】
図5に示されているシステムは、図のシステムではフィーダ・ケーブルに対して複数の下流周波数があるという点で、図4に似ている。図5に示されている実施形態は、フィーダ・ケーブルを通る上流搬送に複数の上流周波数があるという点で、図4と異なる。図5は、上流と下流の両方のトラフィックがフィーダ・ケーブル上の一つの周波数の帯域幅を超える状況で動作するように適用されている。上流データと下流データとでより均等な分配となっているアプリケーションの例が、電子メールまたはIPによる音声通話である。
【0028】
図4の詳細
CATVサービス・ドロップ(引込み線)に接続されている同軸ケーブル608からのケーブル・テレビジョン信号は、ダイプレクサ316の低周波数レッグに達する前に増幅器312で増幅される。
【0029】
ダイプレクサ316の高周波数レッグにインターネット・アクセス、ローカル付加価値サービス(もしあれば)、およびデジタル・ビデオ・サーバ712(もしあれば)からデータを受信する。より具体的には、インターネット704への接続は、CATVサービス・ドロップ・ケーブル608から分割するか、または光ファイバ、ケーブル・モデム、または無線などの他の通信経路を通じて来る。
【0030】
図4Aでは、中央ハブの機能が、一組のコンポーネントにわたって割り当てられている。インターネット・プロトコルからローカル・ネットワーク・プロトコルへの変換は、中央サーバ708で実行される。通常、変換は下流方向ではEhternetからPPPoE(PPP over Ehternet)へとされるものであり、上流送信ではその逆である。オプションにより、他のローカル付加価値サービスを中央サーバ708で管理することができる。ローカル付加価値サービスの一部に、デジタル・ビデオ・サーバ712からの内容を配信する要求を含めることができる。
【0031】
デジタル・ビデオ・サーバ712からのデータを含む下流データは、ルータ716に渡され、このルータがデータを2つまたはそれ以上の中央モデム(720、722、および724)を含む1セットのモデムへデータを配信する。本実施形態は上流トラフィックが比較的少ないシステムに対して設定されるので、上流トラフィックを受け取るのに使用する中央モデム720は1つだけである。図4Aに示されている例では、下流トラフィックは980MHzのフィーダ・ケーブル周波数で、一組のクライアント・モデムへ搬送される。別のセットのクライアント・モデムへの下流トラフィックは、フィーダ・ケーブル周波数1.05GHzで搬送され、1GHzを超える周波数を搬送するフィーダ・ケーブルの容量を利用している。更に別のセットのクライアント・モデムへの下流トラフィックはフィーダ・ケーブル周波数1.10GHzで搬送される。
【0032】
好ましい実施形態では、下流トラフィックに使用される追加のフィーダ・ケーブル周波数毎にモデムが追加される。図4Bの説明から明らかなように、フィーダ・ケーブル周波数の1つとしてクライアント・モデムにより使用される下流周波数を利用することで、図4Bで使用するコンポーネントの量を減らすことができる。また、すべての中央モデムに対して1GHz超の下流フィーダ・ケーブル周波数を使用し、そして、すべて下流トラフィックをクライアント・モデムによって使用される下流周波数に変換するように、システムを設定できる。
【0033】
すべてのクライアント・モデムからの上流トラフィックは、915MHzの単一の上流フィーダ・ケーブル周波数で送信されるものであり、この周波数は、クライアント・モデムによって使用されるものと同じである。3つの中央モデムのそれぞれからの同軸ケーブルは、ダイプレクサ316の高周波数レッグへ接続されているコンバイナ734に接続される。
【0034】
図4Bは、図4Aで使用するマルチバンド同軸エクステンダを示している。概観として、マルチバンド同軸エクステンダは、3つの下流帯域のそれぞれを受信し、ローカル周波数シンセサイザ(合成器)とミキサ・エレメントとを使用して、受信した帯域のうちの2つを、メイン・フィーダ・ケーブルの下流に搬送される第3のスペクトルと同じ帯域を持つ2つの別々のストリームへと変換する。次に、スペクトル・ダイプレクサを使用して、これらの各ストリームを別々の同軸ケーブル・ブランチへと導き、このブランチが恐らくは50以上のクライアント・モデム(coaXmedia SandDollar(商標)クライアント・モデムなど)へ供給を行う。上流方向では、指向性タップを使用し、個別の同軸ケーブル・ブランチのそれぞれからの同じスペクトルの信号を組み合わせ、フィルタ処理して、帯域外の雑音を除去し、フィーダ・ケーブル624へ挿入前に上流信号として増幅し、さらに上流受信機を持つ中央モデム720に戻される。
【0035】
システムは、概要を上述したように、図4Bに示されている以下の詳細を持つ一実施形態で実施される。図4Bに示されているフィーダ・ケーブル624の遠位端から始めると、フィーダ・ケーブル624からダイプレクサ750が供給(給電)を受ける。好ましい一実施形態では、ダイプレクサ750は、DCから865MHzのローパスを持つように設定され、ハイパスは905MHz超に設定される。ダイプレクサ750の低周波数レッグは入力をテレビジョン増幅器650へ送り、この増幅器が次にダイプレクサ754、756、および758に対する送りを行う。ダイプレクサ(754、756、および758)のそれぞれからローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762、766、または770へ送りが行われる。
【0036】
予想される負荷に応じて、分配ネットワークは約50人のエンド・ユーザにサービスほ提供できる。分配ネットワークは、ブロック400に示されているような機器で終端する。多くのブロックのうちの1つの詳細を図4Bに示す。ブロック400内のコンポーネントの実際のレイアウトは、本発明の目的には重要ではなく、この与えられたサンプルを本発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。説明のため、ブロック400内のコンポーネントは以下のとおりとする。
【0037】
クラスタ400内で、クライアント・モデム408はダイプレクサ406のハイパス・ポートに接続する。ダイプレクサ406は、同軸ケーブルのレセプタクル404に接続される。ダイプレクサ406の下流レッグのサンプル値はLPが5MHzから860MHzまでと、HPが900 MHzから1GHzである。従来のテレビジョン同軸ケーブル412は、テレビジョン416をダイプレクサ406のローパス・ポートに接続する。クライアント・モデム408は、譲受人のクライアント・モデムの譲受人の商標名に敬意を表して「SandDollar」として示されている。
【0038】
ユーザは、下流デバイス420をクライアント・モデム408のデータ・コードに接続することができる。ユーザの下流デバイス420は、パーソナル・コンピュータ(「PC])とすることもできる。下流デバイス420はデスクトップまたはラップトップのパーソナル・コンピュータのいずれかである可能性が高いが、外部デジタル・データ・ソースとインターフェースすることができる他のデバイスであってもよい。このような実施例の1つは、PDA(「パーソナル・デジタル・アシスタント」)と呼ばれる各種デバイスである。即ち、本発明では、下流デバイス420とインターネットとの間で、ケーブル・テレビジョン信号をユーザのテレビジョン416へ配信するために使用される既存のインフラストラクチャを実質的に用いることにより、通信を行うことができる。
【0039】
3つのダイプレクサ(754、756、および758)のそれぞれが、980MHzで下流送信を、915MHzで上流送信を受け取る。3つすべてのローカル同軸ケーブル分配ネットワーク(762、766、および770)の下流トラフィック全体は重すぎてフィーダ・ケーブル624を使用して1つの周波数で搬送できないが、3つのパラレルのローカル・ネットワークに分割してしまえば、下流トラフィックすべてが同じ周波数上にあっても問題はない。
【0040】
ブロック800のコンポーネントは、3つのフィーダ・ケーブル周波数から3つのパラレルのローカル・ネットワークへの変換の処理を行う。下流経路は、増幅器650の上流にあるダイプレクサ750から始まる。ダイプレクサ750の高周波数レッグはスプリッタ804へ送信を行う。下流経路は、スプリッタ804から増幅器808へ続く。980MHzでの下流トラフィックの部分は、980MHzに設定されているバンドパス・フィルタ812を通る(±20MHzを通過させるものであり、バンドパス・フィルタ836および852も同じである)。980MHzは、クライアント・モデム408で使用する標準周波数であるので、変換は必要なく、下流トラフィックは指向性タップ816を通り、途中のダイプレクサ754の高周波数レッグを通り、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762へ入る。
【0041】
ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762への下流トラフィックの経路とパラレルに、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク766への下流トラフィックの経路がある。フィーダ・ケーブル周波数1.05GHzでのネットワーク766の下流トラフィックは、増幅器808を出て、1.02GHzを超える周波数を通すように設定されているハイパス・フィルタ820を通る。ハイパス・フィルタ820は、いずれかのミキサ(832または843)を直接通過する可能性のある残留する低い帯域のスペクトルが、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク756または758の下流トラフィックの高いスペクトル・バンドからのダウンコンバージョン(down-conversion)により生じる980MHz範囲の類似のスペクトルと干渉するのを防ぐために、使用される。
【0042】
オシレータ(発振器)824、合成器828、およびミキサ832を使用することにより、下流トラフィックは980MHzへシフトし、バンドパス・フィルタ836と指向性タップ840を通り、ダイプレクサ756の高周波数レッグに到達する。(典型的な合成器出力値は70MHzまたは2.03GHzとなる。)ダイプレクサ756は、ローカル分配ネットワーク766に接続される。
【0043】
同様にして、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク770の下流トラフィックは、同軸フィーダ・ケーブル624を1.10GHzで伝わる。下流トラフィックは、ハイパス・フィルタ820を通る。オシレータ824、合成器844、およびミキサ848を使用することにより、下流送信は980MHzへシフトし、バンドパス・フィルタ852と指向性タップ856を通り、ダイプレクサ758の高周波数レッグに到達する。(典型的な合成器出力値は120MHzまたは2.08GHzとなる。)ダイプレクサ758は、ローカル分配ネットワーク770に接続される。
【0044】
図4Aと関連して述べたように、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762への下流トラフィックは、クライアント・モデム408で使用される標準の下流周波数(980MHz)と異なる周波数でフィーダ・ケーブル624上で搬送されることができる。この選択をすると、フィルタ方式の調整とともに、合成器およびミキサを追加する必要が生じる。
【0045】
3つのローカル同軸ケーブル分配ネットワークからの上流トラフィックは、標準の周波数915MHzで送信される。上流経路は、ダイプレクサ754、756、および758から、指向性タップ816、840、および856を通り、コンバイナ860へ達する。
【0046】
組み合わされた上流トラフィックは、915MHz(±10MHz)に設定されているバンドパス・フィルタ864を通る。上流トラフィックは、868で増幅され、スプリッタ804を通り、ダイプレクサ750の高周波数レッグに入り、フィーダ・ケーブル624に達する。
【0047】
図4は、3つのローカル分配ネットワークに対処する3つのモデム・ペアを備えるシステムを示している。実際は、この件では、必要な下流容量を考慮して、任意の数のモデム・ペアを組み合わせることができる。2つの小さなローカル分配ネットワークは、モデムとフィーダ・ケーブル周波数の1つのペアを共有することができる。本発明は、2つまたはそれ以上のローカル同軸ケーブル分配ネットワークが有る状況で使用できる。
【0048】
図5の詳細
図5Aは、図4Aに示されているものと似た構成を示す図であるが、ただし、それぞれの中央モデム(720、726、および728)は上流受信機を含む。各受信機は、異なる同軸フィーダ・ケーブル上流周波数へとチューンさせる。この構成の利点は、上流容量の増大にある。この原理は、使用する周波数またはスペクトルと無関係に適用できるので、示されている特定の周波数帯域は単なる例に過ぎない。下流周波数の場合のように、クライアント・モデム408の標準の送信周波数を同軸フィーダ・ケーブル上流周波数のうちの1つとして使用することには、少し利点がある。しかし、同軸フィーダ・ケーブル上流周波数のうちの1つがクライアント・モデム408の標準の送信周波数と同じである必要はない。
【0049】
図5Bは、図4Bに示されているものと類似の構成を示しているが、ただし、
個別のローカル同軸ケーブル分配ネットワークのうちの2つのものからの同じスペクトルの上流帯域は、メイン同軸フィーダ・ケーブル624での上流方向への送信のために組み合わされる前に周波数偏移される。この例では、スプリッタ804での下流トラフィックは、周波数980MHz、1.11GHz、および1.24GHzで搬送される。スプリッタ804での上流トラフィックは、周波数915MHz、1.045GHz、および1.175GHzで搬送される。
【0050】
より具体的には、好ましい実施形態では、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762からの上流通信は、915MHzの上流周波数を変更せずに、ダイプレクサ754、指向性タップ816、およびバンドパス・フィルタ872を通り、コンバイナ860へ達する。(バンドパス・フィルタ872、876、および880の典型的な値は、915±20MHzである)。
【0051】
ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク766からの上流トラフィックもまた915MHzであるが、ダイプレクサ756、指向性タップ840、およびバンドパス・フィルタ876を通った後、上流トラフィックは、130MHzでの合成器838出力を用いてミキサ884により1045MHzへシフトされる。シフトされた上流トラフィックは、1045MHz±20MHzに設定されているバンドパス・フィルタ892を通る。
【0052】
同様に、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク770からの上流トラフィックも915MHzで始まる。ダイプレクサ758、指向性タップ856、およびバンドパス・フィルタ880を通った後、上流トラフィックは、260MHzの合成器844の出力を使用してミキサ888により1075MHzへシフトされる。シフトされた上流トラフィックは、1075MHz±20MHzに設定されているバンドパス・フィルタ896を通る。
【0053】
他の実施形態
図5に示されている実施例では、合成器によって提供される単一のヘテロダイン周波数ソースを使用して、下流信号および上流信号の両方を周波数シフトさせる。従って、送信の両方向に対する周波数シフトの量は同じになる。それとは別に、別々のヘテロダイン周波数を使用することもでき、その場合、より柔軟な周波数の方式が可能となる。
【0054】
図5Aおよび図5Bに示されているシステムでは、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク(762、766、および770)で上流通信に915MHzを、下流通信に980MHzを使用している。図5Bに示されているように、フィーダ・ケーブル624で送信される周波数のペアのうちの1つは915MHzと980MHzであり、これは、ローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762の1つにより周波数シフトなしに使用される。これにより、これらの信号の周波数シフトを行うために追加の1組のコンポーネントを追加する必要がなくなる。これは都合の良いことであるが、必要なわけではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、帯域のすべてを周波数シフトすることができる。
【0055】
図5Bに示されているバンドパス・フィルタは、プリント回路基板のストリップ・ライン・エレメントを使用して好都合かつ経済的に作成することができる。セラミックや表面弾性波のタイプなどの他の形態のフィルタを代わりに使用することもできる。
【0056】
採用している解決法では、フィーダ・ケーブル624にを通じて同じ上流または下流周波数を使用する複数のローカル同軸ケーブル分配ネットワークを備えることもできるが、それは、フィーダ・ケーブル上の総トラフィックが所与の周波数に対する搬送容量を超えないようにした場合である。即ち、幾つかのローカル同軸ケーブル分配ネットワークが、1つのローカル同軸ケーブル分配ネットワークで使用されているのと同じフィーダ・ケーブル周波数を使用することができる。他のローカル同軸ケーブル分配ネットワークの1つまたは複数のものが通信周波数のうちの一方または両方をシフトして、フィーダ・ケーブル624の搬送容量へ加えることになる。
【0057】
説明した方法は、任意の形式の変調を使用して、または同軸ケーブル分配システムの一部で異なる変調形式を使用して、デジタル送信システムで使用することができる。
本発明の表題および開示されている実施形態は、従来のケーブル・テレビジョン同軸ケーブル・ツリーおよびブランチ・ネットワークを使用したデータ通信に関しての形態である。上流および下流通信に選択した周波数は、この環境を反映している。当業者であれば、特に、ケーブル・テレビジョン信号の配信で使用する同軸ケーブル・ネットワークではないツリーおよびブランチ・ネットワークや、同軸ケーブルを使用しないツリーおよびブランチ・ネットワークで、本発明を実施する際に他の周波数または変調方式を選択することもできることに留意されたい。
【0058】
好ましい実施形態では、従来のケーブル・テレビジョン同軸ケーブル・ツリーおよびブランチ・ネットワークを使用するデータ通信と関連して使用する場合に、ローカル分配ネットワークの有用な周波数範囲を超えるフィーダ・ケーブル上の周波数(通常は、1.0GHzを超える)を使用する。当業者であれば、本発明の教示を用いて、フィーダ・ケーブル上で追加の搬送波周波数を使用して、1.0GHzより下の周波数を用いてフィーダ・ケーブルの帯域幅を増やすことができるであろう。一般に、これらの他の周波数を使用する際には克服可能な障害がある。5から42MHzの帯域は、特に、付加的なフィーダ・ケーブル下流周波数に使用できるが、この帯域は、時間とともに変化するさまざまな用途に左右される。
【0059】
テレビジョン・チャンネルに確保されている周波数は最大860MHzまでである。多くのシステムでは、約750MHzから860MHzの周波数帯域を使用しない。この帯域は、追加のフィーダ・ケーブル周波数に使用することも可能である。この帯域の周波数を使用することの欠点は、或る地域のケーブル・テレビジョン・プロバイダがすでに750MHzから860MHzの帯域を使用している可能性があり、この解決法を全体的に適用することができないという点である。追加のフィーダ・ケーブル周波数を入れられる他の場所としては、テレビジョン・チャンネルに使用されている周波数の帯域のうちの未使用のテレビジョン・チャンネルがある。フィーダ・ケーブル周波数を搬送するために使用する変調およびフィルタ機器に応じて、1つのフィーダ・ケーブル周波数を搬送するために幾つかの連続する未使用のテレビジョン・チャンネルを見つける必要がある。未使用チャンネルを使用するうえでの問題点は、ケーブル・テレビジョン・プロバイダがその時々にテレビジョン信号を搬送するために使用するチャンネルを変更することである。ケーブル・テレビジョン・プロバイダによる変更により、未使用テレビジョン・チャンネルが活動テレビジョン・チャンネルになったときに、追加のフィーダ・ケーブル周波数を用意する計画と衝突が生じる可能性があり、そのため、異なる周波数を使用するように機器を調整する必要が生じる。
【0060】
約900MHzから1.0GHzの周波数帯域は、追加のフィーダ・ケーブル周波数を搬送するためのもう1つの可能な帯域である。上述のように、好ましい実施形態ではすでに915MHzと980MHzを使用しているので、フィーダ・ケーブル周波数をこの帯域に追加するためには、より厳しいフィルタ方式が必要であるという問題と、総信号出力の問題とが発生する可能性がある。これらの要因は、1.0GHzを超える帯域を使用することを指し示すが、900MHzと1.0GHzの間の帯域は、2つのフィーダ・ケーブル周波数ではなく3つまたはそれ以上のフィーダ・ケーブル周波数を搬送できる。
【0061】
当業者であれば、本発明の方法および装置には多数の応用があり、本発明は本発明の理解を促すために取りあげられた特定の実施例に制限されないことを理解するであろう。さらに、当業者であればわかるであろうが、本発明の範囲には本明細書で説明したシステム構成要素のさまざまな変形、変更、および置換の形態も含まれる。
【0062】
請求されている発明の範囲の法律的な制限は、請求の範囲に明記されており、法的均等物も対象とするように拡大解釈される。均等性に関する法的試験に馴染みがない場合は、米国特許商標庁またはそれに対応する機関などの本特許を付与した特許機関に業務登録されている人に問い合わせるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、ケーブル・テレビジョン用の従来のツリーおよびブランチ分配ネットワークで上流(116)と下流(120)へデータを伝達するために関連する出願の中で使用されている周波数帯域を示す。
【図2】図2は、フィーダ・ケーブル(624および638)とローカル同軸ケーブル分配ネットワーク762、766、768、および770との関係を示す。
【図3】図3は、従来のツリーおよびブランチ分配ネットワークで送信されるデータの増幅された信号を供給するために使用される回線エクステンダの構成要素を示す。
【図4A】図4は、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる下流周波数を使用するが、フィーダ・ケーブル624を通じて1つのみの上流周波数を使用する本発明の一実施形態を示す。
【図4B】図4は、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる下流周波数を使用するが、フィーダ・ケーブル624を通じて1つのみの上流周波数を使用する本発明の一実施形態を示す。
【図5A】図5は、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる下流周波数を使用し、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる上流周波数を使用する本発明の一実施形態を示す。
【図5B】図5は、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる下流周波数を使用し、フィーダ・ケーブル624を通じて3つの異なる上流周波数を使用する本発明の一実施形態を示す。
Claims (26)
- データ通信およびテレビジョン信号を搬送するためのツリーおよびブランチ分配ネットワークであって、
上流端から下流端へテレビジョン信号およびデータ通信を搬送するものであり、前記下流端は第1のローカル分配ネットワークと第2のローカル分配ネットワークに接続されるものであり、前記第1のローカル分配ネットワークおよび前記第2のローカル分配ネットワークで信頼性をもって使用できる周波数の帯域を超える周波数の帯域で通信を搬送する容量を有するフィーダ・ケーブルを備え、
前記第1のローカル分配ネットワークが、前記第2のローカル分配ネットワークから分離され、それにより、第1の下流周波数で前記第1のローカル分配ネットワークへ配信される下流通信が、前記第2のローカル分配ネットワークに接続されているクライアント・モデムにより前記第1の下流周波数で読み取られることのないようにするものであり、
前記第1のローカル分配ネットワークおよび前記第2のローカル分配ネットワークのそれぞれの中で、2つの前記ローカル分配ネットワークの遠位端でデータを受信するための一組のクライアント・モデムであり、該クライアント・モデムは、該クライアント・モデムの下流に接続されるデバイスに通信するように適合されるものである、一組のクライアント・モデムと、
前記フィーダ・ケーブルを通じて前記ローカル通信ネットワークの前記遠位端にある前記一組のクライアント・モデムに搬送されるデータ通信のソースへの接続と、
前記フィーダ・ケーブルを通じて下流へ搬送される第1のフィーダ・ケーブル周波数でのデータ通信であり、前記第1のローカル分配ネットワークの前記遠位端にある前記一組のクライアント・モデムの1つのものへの送信のために前記データ通信のソースから受信したデータ通信と、
前記フィーダ・ケーブルを通じて下流へ搬送される第2のフィーダ・ケーブル周波数でのデータ通信であり、該データ通信は、前記第2のローカル分配ネットワークの前記遠位端にある前記一組のクライアント・モデムの1つのものへの送信のために前記データ通信のソースから受信したものであり、前記第2のフィーダ・ケーブル周波数は、前記フィーダ・ケーブルに適しており、前記ローカル分配ネットワークで信頼性をもって使用できる前記周波数の帯域よりも上にあり、前記第2のフィーダ・ケーブル周波数は前記第1のフィーダ・ケーブル周波数と異なるものである、データ通信と、
前記フィーダ・ケーブルの前記下流端および前記第2のローカル分配ネットワークとのデータ通信において、前記第2のフィーダ・ケーブル周波数の前記データ通信を、前記第2のローカル分配ネットワークに対する下流データ周波数へシフトする下流周波数シフタであり、該下流周波数シフタの出力が、前記第2のローカル分配ネットワークへ送られ、前記第2のローカル通信ネットワークの前記遠位端にある前記一組のクライアント・モデムへ搬送されるものである、下流周波数シフタと
を備えるツリーおよびブランチ分配ネットワーク。 - 前記第1のフィーダ・ケーブル周波数が前記第1のローカル分配ネットワークに対する下流データ周波数に等しい、請求項1に記載のツリーおよびブランチ分配ネットワーク。
- 前記下流周波数シフタが発振器、シンセサイザ、およびミキサを備える、請求項1に記載のツリーおよびブランチ・ネットワーク。
- 前記第1のローカル分配ネットワークが、前記第1のローカル分配ネットワークと前記第2のローカル分配ネットワークと前記フィーダ・ケーブルとの間に配置されている指向性タップを使用して、前記第2のローカル分配ネットワークから分離される、請求項1に記載のツリーおよびブランチ・ネットワーク。
- 前記フィーダ・ケーブルの前記下流端および前記第2のローカル分配ネットワークとのデータ通信において、上流通信を、前記第2のローカル分配ネットワークに対する上流データ周波数から第3のフィーダ・ケーブル周波数へシフトする上流周波数シフタを更に備え、前記第3のフィーダ・ケーブル周波数は、前記フィーダ・ケーブルに適しており、前記ローカル分配ネットワークで信頼性をもって使用できる前記周波数の帯域よりも上であり、前記第3のフィーダ・ケーブル周波数は前記第1のフィーダ・ケーブル周波数および前記第2のフィーダ・ケーブル周波数と異なり、前記上流周波数シフタからの出力が前記フィーダ・ケーブルへ伝送されるものである、請求項1に記載のツリーおよびブランチ分配ネットワーク。
- ツリーおよびブランチ分配ネットワークの容量を増やす際に使用するマルチバンド・エクステンダであって、
フィーダ・ケーブルと通信するために接続されるものであり、テレビジョン信号を搬送するために前記フィーダ・ケーブルにより使用される第1の周波数帯域における周波数に対して区別を行う接続を通じて前記フィーダ・ケーブルに接続される第1のスプリッタ・デバイスと、
前記第1のスプリッタ・デバイスから出て、第2のスプリッタ・デバイスとデータ通信する下流経路と、
第1の周波数で通信を下流へ伝達させるために第1のフィルタとデータ通信する前記第2のスプリッタ・デバイスの出力と、
第3のポートから分離されている第2のポートと、前記第3のポートとに接続される第1のポートを持つ第1の指向性タップと、
前記第1のフィルタが前記第1の指向性タップの前記第3のポートに接続されることと、
前記第1の指向性タップの前記第1のポートが第1のダイプレクサの高周波数ポートに接続され、前記第1のダイプレクサが、前記第1の周波数よりも低い前記第1の周波数帯域のテレビジョン信号ソースとデータ通信する低周波数ポートを備えることと、
少なくとも1つのテレビジョンと少なくとも1つのクライアント・モデムに接続される第1のローカル分配ネットワークに接続される前記第1のダイプレクサの下流レッグと、
第2の周波数で通信を下流へ伝達させ、前記第1の周波数の通信に対して区別を行うために第2のフィルタとデータ通信する前記第2のスプリッタ・デバイスの出力と、
前記第2のフィルタが、下流周波数シフタに接続され、前記第2の周波数のデータ通信を第2のローカル分配ネットワークの下流周波数へシフトすることと、
第3のポートから分離されている第2のポートと、前記第3のポートとに接続される第1のポートを持つ第2の指向性タップと、
前記第2の指向性タップの前記第3のポートとデータ通信する前記下流周波数シフタの出力と、
前記第2の指向性タップの前記第1のポートが第2のダイプレクサの高周波数ポートに接続され、前記第2のダイプレクサが、前記第1の周波数よりも低い周波数帯域のテレビジョン信号ソースとデータ通信する低周波数ポートを有することと、
前記第2のダイプレクサの前記下流レッグが、少なくとも1つのテレビジョンと少なくとも1つのクライアント・モデムとに接続される第2のローカル分配ネットワークに接続されることと、
を備えるマルチバンド・エクステンダ。 - 前記第2のローカル分配ネットワークが、或る周波数帯域範囲で使用する定格の少なくとも1つの構成要素を含み、前記第2の周波数が前記周波数帯域範囲の外にある、請求項6に記載のマルチバンド・エクステンダ。
- 前記第2の周波数が1.0GHzを超える、請求項6に記載のマルチバンド・エクステンダ。
- 前記第1の指向性タップの前記第2のポートおよび前記第2の指向性タップの前記第2のポートが両方ともコンバイナ・デバイスとデータ通信するものであり、
前記コンバイナ・デバイスの上流出力が前記第1のスプリッタ・デバイスに接続されるものであり、これにより、
A)前記第1のローカル分配ネットワークからの上流通信が、前記第1のローカル分配ネットワークから、前記第2のポートから出ている前記第1の指向性タップを通り、その後前記コンバイナ・デバイスを通り、その後上流に前記第1のスプリッタ・デバイスを通り、その後前記フィーダ・ケーブルへ達するように、上流へ伝達することができ、
B)前記第2のローカル分配ネットワークからの上流通信が、前記第2のローカル分配ネットワークから、前記第2のポートから出ている前記第2の指向性タップを通り、その後前記コンバイナ・デバイスを通り、その後上流に前記第1のスプリッタ・デバイスを通り、その後前記フィーダ・ケーブルへ達するように、上流へ伝達することができ、
C)前記フィーダ・ケーブルは、
前記第1の周波数帯域のテレビジョン信号と、
前記第1のローカル分配ネットワークで使用する前記第1の周波数の下流通信と、
前記第2のローカル分配ネットワークで使用する前記第2の周波数(前記第1の周波数と異なる)の下流通信と、
前記第1のローカル分配ネットワークからの上流通信と、
前記第2のローカル分配ネットワークからの上流通信と
を搬送する
請求項6に記載のマルチバンド・エクステンダ。 - 前記第1のローカル分配ネットワークからの前記上流通信を搬送するために前記フィーダ・ケーブル上で使用される周波数が、
前記第1のローカル分配ネットワークでの上流通信に使用される周波数に等しく、この周波数は、
前記第2のローカル分配ネットワークからの前記上流通信を搬送するために前記フィーダ・ケーブルで使用される周波数に等しく、この周波数は、
前記第2のローカル分配ネットワークでの上流通信に使用される周波数に等しい、
請求項9に記載のマルチバンド・エクステンダ。 - 前記第1の指向性タップの前記第2のポートは、前記第1のローカル分配ネットワークの上流周波数が通過するように設定されている第3のフィルタとデータ通信し、
前記第3のフィルタの上流出力がコンバイナ・デバイスとデータ通信し、
前記コンバイナ・デバイスの上流出力が前記第1のスプリッタ・デバイスとデータ通信し、
前記第2の指向性タップの前記第2のポートは、前記第2のローカル分配ネットワークによって使用される上流周波数が通過するように設定されている第4のフィルタとデータ通信し、
前記第4のフィルタの上流出力が、前記第2のローカル分配ネットワークによって使用される前記上流周波数の前記データ通信を第2の上流フィーダ・ケーブル周波数にシフトする上流周波数シフタとデータ通信し、
前記上流周波数シフタの出力が、前記第2の上流フィーダ・ケーブル周波数が通過するように設定されている第5のフィルタとデータ通信し、
前記第5のフィルタの上流出力が前記コンバイナ・デバイスとデータ通信するものであり、
A)前記第1のローカル分配ネットワークからの上流通信が、前記第1のローカル分配ネットワークから、前記第2のポートから出ている前記第1の指向性タップを通り、その後前記第3のフィルタを通り、その後前記コンバイナ・デバイスを通り、その後上流に前記第1のスプリッタ・デバイスを通り、その後前記フィーダ・ケーブルに達するように、上流に伝達されることができ、
B)前記第2のローカル分配ネットワークからの上流通信が、前記第2のローカル分配ネットワークから、前記第2のポートから出ている前記第2の指向性タップを通り、その後前記第4のフィルタを通り、その後前記上流周波数シフタを通り、その後前記第5のフィルタを通り、その後前記コンバイナ・デバイスを通り、その後前記フィーダ・ケーブルに達するように、上流に伝達されることができ、
C)前記フィーダ・ケーブルは、
前記第1の周波数帯域のテレビジョン信号と、
前記第1のローカル分配ネットワークで使用する前記第1の周波数の下流通信と、
前記第2のローカル分配ネットワークで使用する前記第2の周波数(前記第1の周波数と異なる)の下流通信と、
前記第1のローカル分配ネットワークからの上流通信と、
前記第2の上流フィーダ・ケーブル周波数の前記第2のローカル分配ネットワークからの上流通信と
を搬送する、
請求項6に記載のマルチバンド・エクステンダ。 - 前記第2の上流フィーダ・ケーブル周波数が1.0GHzを超える、請求項11に記載のマルチバンド・エクステンダ。
- 前記第1のローカル分配ネットワークからの前記上流通信を搬送するために前記フィーダ・ケーブルで使用される周波数が、
前記第1のローカル分配ネットワークの上流通信に使用される周波数に等しいが、この周波数は、
前記第2の上流フィーダ・ケーブル周波数に等しくない、
請求項11に記載のマルチバンド・エクステンダ。 - 前記第1のローカル分配ネットワークからの前記上流通信は、前記第1のローカル分配ネットワークの前記上流周波数から第1の上流フィーダ・ケーブル周波数へシフトされ、前記第1の上流フィーダ・ケーブル周波数は前記第2の上流フィーダ・ケーブル周波数に等しくない、請求項11に記載のマルチバンド・エクステンダ。
- シンセサイザによって提供される単一のヘテロダイン周波数ソースが、前記下流周波数シフタおよび前記上流周波数シフタの両方によって使用される、請求項11に記載のマルチバンド・エクステンダ。
- ツリーおよびブランチ分配ネットワークにおいてフィーダ・ケーブルの容量を増やす際に使用するマルチバンド・エクステンダを備えるネットワークであって、
A)第1の周波数帯域でテレビジョン信号を分配するため、および少なくとも1つのクライアント・モデムとの間でデータ通信を行うための第1のローカル分配ネットワークであり、第1のローカル分配ネットワーク下流周波数で前記少なくとも1つのクライアント・モデムへ下流通信を行い、第1のローカル分配ネットワーク上流周波数で前記少なくとも1つのクライアント・モデムから上流通信を行う、第1のローカル分配ネットワークと、
B)第1のダイプレクサの共通ポートとデータ通信を行う前記第1のローカル分配ネットワークの上流端と、
C)前記第1の周波数帯域のテレビジョン信号を供給するテレビジョン増幅器の出力に接続される前記第1のダイプレクサの低周波数ポートと、
D)第1の指向性タップの第1のポートに接続される前記第1のダイプレクサの高周波数ポートであり、前記第1のポートを持つ前記第1の指向性タップが、信号を第2のポートおよび第3のポートに渡すものであり、前記第2のポートが前記第3のポートから分離されているものである、第1のダイプレクサの高周波数ポートと、
E)上流端が第1の増幅器の出力に接続される第2のスプリッタ・デバイスとデータ通信を行う前記第1の指向性タップの前記第3のポートと、
F)上流ポートを備える第1のスプリッタ・デバイスに接続される前記第1の増幅器の入力と、
G)第2のフィーダ・ケーブル・ダイプレクサの高周波数ポートに接続される前記第1のスプリッタ・デバイスの前記上流ポートと、
H)前記第1の周波数帯域のテレビジョン信号を前記テレビジョン増幅器へ渡すように設定される低周波数ポートと、共通ポートとを備える前記第2のフィーダ・ケーブルダイプレクサと、
I)前記フィーダ・ケーブルでデータ通信を行う前記第2のフィーダ・ケーブル・ダイプレクサの前記共通ポートと、
J)前記第1のローカル分配ネットワークの上流周波数を通過させるように設定される第1のフィルタとデータ通信する前記第1の指向性タップの前記第2のポートと、
K)コンバイナ・デバイスとデータ通信する前記第1のフィルタの上流出力と、
L)上流増幅器とデータ通信する前記コンバイナ・デバイスの上流出力と、
M)前記第1のスプリッタ・デバイスとデータ通信する前記上流増幅器と、
N)前記第1の周波数帯域でテレビジョン信号を分配するため、および少なくとも1つのクライアント・モデムとの間でデータ通信を行うための第2のローカル分配ネットワークであり、第2のローカル分配ネットワーク下流周波数で前記少なくとも1つのクライアント・モデムへ下流通信を行い、第2のローカル分配ネットワーク上流周波数で前記少なくとも1つのクライアント・モデムから上流通信を行う、第2のローカル分配ネットワークと、
O)第2のダイプレクサの共通ポートとデータ通信を行う前記第2のローカル分配ネットワークの上流端と、
P)前記第1の周波数帯域のテレビジョン信号を供給する前記テレビジョン増幅器の前記出力に接続される前記第2のダイプレクサの低周波数ポートと、
Q)第2の指向性タップの第1のポートに接続される前記第2のダイプレクサの高周波数ポートであり、前記第1のポートを持つ前記第2の指向性タップが信号を第2のポートと第3のポートとに渡し、前記第2のポートが前記第3のポートから分離されているものである、第2のダイプレクサの高周波数ポートと、
R)前記第2のスプリッタ・デバイスでデータ通信を行う前記第2の指向性タップの前記第3のポートと、
S)前記第2のローカル分配ネットワークの上流周波数を通過させるように設定される第2のフィルタに接続される前記第2の指向性タップの前記第2のポートと、
T)前記第2のフィルタの上流出力が、前記第2のローカル分配ネットワークの上流周波数の前記データ通信を第2の上流フィーダ・ケーブル周波数へシフトする上流周波数シフタと、データ通信することと、
U)前記上流周波数シフタの出力が、前記第2の上流フィーダ・ケーブル周波数を通過させるように設定される第3のフィルタとデータ通信することと、
V)前記第3のフィルタの上流出力が前記コンバイナ・デバイスとデータ通信することと、
これにより、
前記第1のローカル分配ネットワークからの上流通信が、前記第1のローカル分配ネットワークから、前記第2のポートから出る前記第1の指向性タップを通り、その後前記第1のフィルタを通り、その後前記コンバイナ・デバイスを通り、その後前記第2フィーダ・ケーブルダイプレクサを通り、その後前記フィーダ・ケーブルに達するように、上流へ伝達され、
前記第2のローカル分配ネットワークからの上流通信が、前記第2のローカル分配ネットワークから、前記第2のポートから出る前記第2の指向性タップを通り、その後前記第2のフィルタを通り、その後前記上流周波数シフタを通り、その後前記第3のフィルタを通り、その後前記コンバイナ・デバイスを通り、その後前記第2のフィーダ・ケーブル・ダイプレクサを通り、その後前記フィーダ・ケーブルに達するように、上流へ伝達され、
前記フィーダ・ケーブルが、
前記第1の周波数帯域のテレビジョン信号と、
前記第1のローカル分配ネットワークで使用する下流通信と、
前記第2のローカル分配ネットワークで使用する下流通信と、
前記第1のローカル分配ネットワークからの上流通信と、
前記第2の上流フィーダ・ケーブル周波数の前記第2のローカル分配ネットワークからの上流通信と
を搬送する、
ネットワーク。 - 前記第2のローカル分配ネットワークの上流周波数が1.0GHzより下であり、前記第2の上流フィーダ・ケーブル周波数が1.0GHzより上である、請求項16に記載のネットワーク。
- 第1のローカル分配ネットワークおよび第2のローカル分配ネットワークに対するデータ通信および第1の周波数帯域のテレビジョン・チャンネルを搬送するツリーおよびブランチ・ネットワーク・フィーダ・ケーブルの容量を増やす方法であって、前記第1のローカル分配ネットワークおよび前記第2のローカル分配ネットワークは、前記第1の周波数帯域よりも高く、前記第1のローカル分配ネットワークおよび第2のローカル分配ネットワークで信頼性をもってサービスを提供できる動作上限周波数よりも低い第2の周波数帯域でデータ通信を搬送するものであり、
前記第1のローカル分配ネットワークを前記第2のローカル分配ネットワークから分離して、前記第1のローカル分配ネットワークの第1の周波数による下流データ通信が、前記第2のローカル分配ネットワークのクライアント・モデムにより前記第1の周波数で受信できないようにするステップと、
第1の下流周波数で前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルにより前記第1のローカル分配ネットワークへ下流通信を送るステップと、
前記第2の周波数帯域よりも高く且つ前記第1の下流周波数と異なる第2の下流周波数で前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルにより前記第2のローカル分配ネットワークへ下流通信を送るステップと、
前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルの下流で、前記第2の下流周波数の前記下流通信を、第2のローカル分配ネットワーク下流周波数と整合する前記第2の周波数帯域の周波数にシフトするステップと、
を備え、
前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルが下流へ、
前記第1の周波数帯域のテレビジョン・チャンネルと、
前記第1の下流周波数の下流通信と、
前記第2の下流周波数の下流通信と
を搬送するものである、
方法。 - 前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルの下流で、前記第1の下流周波数の前記下流通信を、第1のローカル分配ネットワーク下流周波数と整合する前記第2の周波数帯域の周波数にシフトするステップを更に含む請求項18に記載の方法。
- 第1の上流周波数で前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルにより前記第1のローカル分配ネットワークから上流通信を送るステップと、
前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルの下流で、前記第2のローカル分配ネットワークからの上流通信を、前記第2の周波数帯域の第2のローカル分配ネットワーク上流周波数から、前記第2の周波数帯域よりも高く且つ前記第1の上流周波数と異なる前記第2の上流周波数へシフトするステップと、
を更に備え、
前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルが、
前記第1の周波数帯域のテレビジョン・チャンネルと、
前記第1の下流周波数の下流通信と、
前記第2の下流周波数の下流通信と、
前記第1の上流周波数の上流通信と、
前記第2の上流周波数の上流通信と
を搬送するものである、
請求項18に記載の方法。 - 第1のローカル分配ネットワークおよび第2のローカル分配ネットワークに対するデータ通信および第1の周波数帯域のテレビジョン・チャンネルを搬送するツリーおよびブランチ・ネットワーク・フィーダ・ケーブルの容量を増やす方法であって、前記第1のローカル分配ネットワークおよび前記第2のローカル分配ネットワークは、前記第1の周波数帯域よりも高く、前記第1のローカル分配ネットワークおよび第2のローカル分配ネットワークで信頼性をもってサービスを提供できる動作上限周波数よりも低い第2の周波数帯域でデータ通信を搬送するものであり、
前記第1のローカル分配ネットワークを前記第2のローカル分配ネットワークから分離して、前記第1のローカル分配ネットワークの第1の周波数による下流データ通信が、前記第2のローカル分配ネットワークのクライアント・モデムにより前記第1の周波数で受信できないようにするステップと、
第1の下流周波数で前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルにより前記第1のローカル分配ネットワークへ下流通信を送るステップと、
前記第1の下流周波数と異なる第2の下流周波数で前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルにより前記第2のローカル分配ネットワークへ下流通信を送るステップと、
前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルの下流で、前記第2の下流周波数の前記下流通信を第2のローカル分配ネットワーク下流周波数にシフトするステップと、
を備え、
前記ネットワーク・フィーダ・ケーブルが下流へ、
前記第1の周波数帯域のテレビジョン・チャンネルと、
前記第1の下流周波数の下流通信と、
前記第2の下流周波数の下流通信と
を搬送するものである、
方法。 - 前記第2の下流周波数が5MHzから42MHzの範囲である、請求項21に記載の方法。
- 前記第2の下流周波数が750MHzから860MHzの周波数範囲にある、請求項21に記載の方法。
- 前記第2の下流周波数が前記第1の周波数帯域内にある、請求項21に記載の方法。
- 前記第2の下流周波数が前記第2の周波数帯域内にある、請求項21に記載の方法。
- 明細書および参照する図で説明および図示されている発明。
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