JP2004526222A - 外因性の微分幾何学により設計された照明レンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラインの形成で使用するための、光源からの光を通過させる領域を持つ照明セルを画成する格子は、光源により画成された一つの軸の回りに延在する第1のラインと、該第1のラインと交差するように軸線から発する第2のラインと、により画成される。各セルは、連続する第1のラインと、連続する第2のラインとにより画成される4つのエッジを有し、これらのセルは、(i) 等しい面積及び(ii)光源から離れる方向に増加する面積うち一つを有する。
【選択図】 図23
【選択図】 図23
Description
【背景技術】
【0001】
レンズ設計の従来技術のほとんど全ては、像形成カテゴリーの下に包摂され、その目的は、物体の外観の正確な描写である。レンズは、反射器が優勢となる照明分野では、ほとんど使用されているのを見たことがない。それは従来の光源を用いて使用されたときの反射器のより低いコスト及び優れた効率の故にである。かくして、その目的が光分布の規定されたパターンの実現であり、光源の像形成が望ましくない照明用レンズの設計にはほとんど強調がなされてこなかった。これらの規定の多くは、矩形及び他の非円形光パターンに対してである。
【0002】
光学レンズは、圧倒的に研磨により形成されてきたので、それらの表面は、例えば、球、トーラス、及び、円柱等の回転体の形状をなしている。一般には、回転体形状は、円対称ではない照明パターンの形成には適していない。
【0003】
本発明は、光学像形成レンズの設計とは異なるレンズ設計法を具現化する。それは、回転体形状ではないがプラスチック又はガラスの成形により製造することのできる形状を利用する。それらは、発光ダイオードを使用するのに特に適しており、その小型サイズは、そのようなレンズを小さくし射出成形を容易にすることを可能にする。
【0004】
本発明により取り組まれる最も重要な発光規定は、自動車技術者の社会による、車両照明に対してであり、米国沿岸警備隊による、船に対してである。本発明の特別の実施例は、これらの規定に取り組んでいる。これらは、光の角度分布のための遠場規定(far-fileld prescriptions)であり、照明規定は、例えば室の壁又は天井等の近傍表面に対してである。
【0005】
照明設備設計の現在の技術は、幾つかの設計バリエーションを通してコンピュータ化されたサーチ方法を利用する。このとき光線追跡が、所望の光分布に対する、候補照明器具の出力の接近度を評価するため使用される。設計の出発点が推測のみである場合、設計スペースの広さが照明器具の出力が規定の出力に厳密に合致することを不可能にするので、この技術は完全に満足のいくものではない。
【0006】
伝統的な設計の一例は、自動信号ランプで利用される小型レンズアレイである。多数の小型レンズエレメントは、通常、球状、円柱状、又は、トーラス状であり、反射器からのコリメート化されたビームを、政府の標準規格を満たすように形成された幅広い角度のビームへと変換する。しかし、反射器及び小型レンズアレイのそのような組み合わせは、典型的には、例えば1/3等の低い効率しか持っていない。反射器は、ほとんどこの非効率のために責められ得るが、欠点は、球、円柱及び(回転する切削エレメントにより形成される)トーラスへの制限であり、出力ビームを規定パターンの形状に合致させようとする、設計者の能力を非常に制限する。そのような合致は、効率を最大にする。詳細形状のあらゆるポイントは、最小量の光に合致させることができるからである。
【0007】
回転対称の照明器具の一般的な設計は、光源強度の累積分布を所望の出力のものと合致させる方法を使用する。累積強度は、光軸から出発し、所望の出力パターンのエッジにまで外側に至って0%から100%まで亘っている。別の累積分布は、照明器具により再指向される角度範囲に亘って、光源の強度に対して計算される。次に、光源からの光線の任意の角度は、累積光源強度の特定のパーセンテージを有し、累積出力強度の同じパーセンテージを有する出力角度へと再指向される。計算された角度であるこれら2つの角度から、照明器具の表面は、再指向を実行しなければならない。次に、実際の証明器具の表面は、最初の出発ポイントから径方向外側の積分により導出される。その結果としての形状は、回転対称源から、規定の回転対称出力パターンへと光を再指向する必要のあるスロープを有する。
【0008】
しかし、累積分布と合致させるこの方法は、光源強度分布又は所望の出力パターンのいずれかが、回転形状ではない、即ち、方位角方向に一定ではない場合に対しては適切ではない(そのような光源の例が2つの結合パッドを備えた発光ダイオードである)。これは、累積分布が、本質的に一次元であり、その一方で角度空間の2つの寸法は、一意に定まる線積分が当該分布の形状の意味あるインデックスを計算するため使用されるのを妨害するからである。
【0009】
光学レンズ設計では、概念的に最も近い設計法は、アナモルフィックレンズのそれである。しかし、これらは、規定される歪みパターンに対して設計されており。照明器具の強度において規定されたばらつきを満たすものとは全く異なるものである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、レンズのうちいずれか一方又は両方が回転体の形状ではないとき、光源を特定の所望の出力に正確にマッチングさせることができる一般クラスの照明レンズに関する。試行錯誤プロセスは、それらの設計のためには必要とされない。微分幾何学の数学的規則が、特定レンズ形状の形成のための基礎となる。回転対称の上述した方法に関し、設計プロセスに次の2つの基礎段階が存在している。
(1) 光源と出力強度パターンとをマッチングすることにより表面スロープの分布を導出する。
(2) 表面スロープを積分することにより照明形状を発生させる。
【0011】
しかし、各段階では、表面理論は、回転対称の1次元の場合のものとは完全に異なった設計方法を必要とする。表面が湾曲した2次元空間として研究されるとき、折り畳みによっては影響を受けないが、伸長により変えられる特性に関して、外因性の微分幾何学が導入される。
【0012】
しかし、本発明の場合には、レンズ表面は、我々の毎日の3次元空間で作用し、それにより外因性の微分幾何学がレンズ表面を設計するため使用される。例えば立方体等の多面体が、外因性の微分幾何学により研究される3次元形状を有する。しかし、それは、コーナーを囲む、その上の三角形等において、図面により明らかになるような本質的な特性も持っている。これらの三角形は、平面の三角法を破っており(即ち、それらの内角は、180°にまで加算されない)、この表面の立方的特徴は、3次元空間内にあるそれとは独立した、本質的態様である。
【0013】
本発明に係る外因性の微分幾何学の特別の使用法は、表面の統合にあり、これによりレンズ表面は、多数のポイントにおけるその傾斜の細部に基づいて積分される。表面の傾斜は、光源からの光が特定の規定を満たすため、如何に再指向されなければならないかといった知識から光学法則に従って計算される。光源の光又は規定のいずれかが、回転対称ではない強度分布を持つとき、従来技術の設計法は、上述の通り、不十分である。本発明は、光源及び所望の出力の強度分布により与えられるレンズ表面を数値的に特定化するためコンピュータ計算を利用する。
【0014】
回転対称ではない強度分布を処理するとき、この分布を表す作用場は、数学的にガウス球として知られている、単位半径の球表面である。ステラジアンで測定するとき、全ガウス球の立体角度は4πとなる。1ステラジアンは、横断線が65.5°張る円、又は、一辺に関して59.3°張る正方形である。いずれの場合でもトータルにして(180°/π)2=3282.8平方度である。照明強度は、立体角度に放射されたルーメンの量であり、1カンデラ=ステラジアン当たり1ルーメンである(これは、強度又は強度の測定単位のいずれかを意味し得る、キャンドルパワーという古い用語に置き換えられた)。強度パターンは、一定強度の輪郭の2次元マップ又は強度を表す高さを備えた3次元マップのいずれかでグラフ的に表すことができる。
【0015】
本発明の設計法の中心にあるもの及び本発明の目的は、様々なサイズのセルを備えたガウス球上の格子又はメッシュである、強度関数を表示する第3の方法である。セルサイズは、各セルが照明フラックスの同じ量を有するように、強度に逆比例する。選択された特定の格子パターンは、モザイク加工、タイル張り、又は、球と称される。一例は、地理学の緯度及び経度格子であり、別の例は、二十面体に基づく三角測量法である。しかし、本発明の場合には、球全体がタイル張りされる必要はない。通常、光源も照明規定も全ての方向を網羅していないからである。このため、特定の設計に対して、タイル張りを適合させるより多くの自由度が存在し、不完全図解として数学的に知られているものを形成する。
【0016】
本発明の主要な目的は、規定出力パターンを備えた照明システムを提供することである。該照明システムは、光源と、光源の光を出力ビームに再指向する光学レンズと、を備え、該レンズは、回転表面ではない形状を有する。
【0017】
本発明の別の目的は、回転表面ではない表面のレンズを提供することであり、該レンズ表面は、レンズが光源の光を規定出力パターンを満たす対象ビームへと変換することを可能にする表面法線ベクトルを有する。
【0018】
更なる目的は、所謂、光源のサイズに対する全体サイズを持ち、且つ、光源から発生されたレンズ表面の初期開始ポイントからの距離の選択により得られるレンズを提供することである。これは、対象パターンの規定の角度分解能により画定されるレベル以下に出力ビームのぼけを維持する。
【0019】
更に別の目的は、次の工程を備えるレンズ形状発生法に関する。
(a) レンズ表面から出た出力ビーム方向からなるガウス球上において、規定出力パターンに従って、等立体角度の等フラックス領域の第1の格子を確立する。
(b)光源からレンズ内部に放出された光の方向からなるガウス球上の一部分において、第1の格子と同じ数の等フラックス立体角度の領域を備えた、且つ、該第1の格子のものと一致するトポロジーの座標系を備えた格子を確立する。このとき、第2の格子の領域が第1の格子の領域と1対1のトポロジー的対応関係にあり、レンズの局所的透過率に従って、第2の格子の各領域のフラックスが第1の格子のそれに対応する領域のフラックスに比例すると共に、格子のいずれか一方又は両方が回転非対称である。
(c) 対応関係の使用により、第1のガウス球から第2のガウス球へのフラックス再分配方向マッピングを定義し、これにより、光源からの任意の光線は、光線が入る第2の格子の領域に従って出力ビームの方向が割り当てられる。再指向された光線は、第1の格子の対応する領域に入る。
(d) スネルの屈折法則のベクトル形態により、第2の格子上で表面法線ベクトルの重ね合わさった分布を確立することにより対応関係を表現する。
(e) 初期開始ポイントから、表面の主要湾曲に従う初期ストリップに沿って、表面法線ベクトルの分布を接触積分することによりレンズの表面座標を数学的に形成し、次に、連続的接触積分により、格子表面法線の初期地理的ストリップから外側に直交して連続的接触積分することにより、レンズ表面の他の主要曲率に従う隣接する特徴的ストリップを第2の格子の境界から外側に形成する。
【0020】
本方法は、レンズ表面の交換された2階微分係数の恒等性を表す積分可能性条件を満たすような仕方で隣接する特徴的ストリップの連続積分を実行し、これにより、光源からの光を、規定をほぼ満たす出力ビームへと変換するのに必要となる表面法線を有することを確保する。
【0021】
本発明のなお更なる目的は、レンズ形成に有用となる格子を提供し、該格子の中央に配置された光源からの光を通過させる領域を有する照明セルを画成することである。本態様は、次の要素を備える。
(a) 光源により画成された1つの軸の回りに延在する第1のラインと、該第1のラインと交差するように該軸から発する第2のラインとにより画成された格子と、
(b) 各セルは、連続する第1のラインと、連続する第2のラインとにより画成された4つのエッジを有する。
(c) これらのセルは、次のうち一つを有する。
(i) 等しい面積
(ii) 光源から離れる方向に増加する面積
本発明の一態様では、第1のラインは、前記光源の回りを延在して次第に大きくなる一連の矩形を画成し、前記第2のラインの幾つかはこれらの矩形のコーナーと交差する。本発明の別の態様では、第1のラインは、円形緯度ラインを画成し、前記第2のラインは、経度ラインを画成する。
【0022】
なお更なる目的は、略球状であり、軸線を画成する格子を提供することであり、該緯度ラインが前記軸線の回りを延在し、連続する緯度ラインの間の間隔が前記経度ラインに沿って延在する方向に増大することである。
【0023】
追加の目的は、略球状であり、軸線を画成する格子を提供することであり、該緯度ラインが前記軸線の回りを延在し、連続する緯度ラインの間の間隔が前記経度ラインに沿って延在する方向に等しいことである。
【0024】
別の目的は、バタフライの形態の光投影表面を提供することである。該表面は、凹み領域から発散していく湾曲縦溝を画成し得る。そのようなバタフライ形状のレンズは、光源を受け入れ又は光源に連結するため円錐ベースを持っていてもよい。
【0025】
更に追加の目的は、ベースを有し、且つ、ベースから光投影表面に向かって発散する円錐レンズと、該ベースに連結された光パイプと、を提供することである。光投影表面は、典型的には、中央領域と、該中央領域から離れる方向に発散していく隆起部と、を有し、該表面は、該隆起部の間に配置された、凹状凹み領域を有する。
【0026】
上記のようなレンズは、例えば、均一の光、又は、例えば矩形表面等の均一に照明されるべき選択された非均一領域に亘って選択された領域強度の光を投影又は伝達するように良く構成されている。
【0027】
本発明の上記及び他の目的並びに利点と、図示の実施例の詳細とは、次の明細書及び図面からより完全に理解されよう。
【実施例】
【0028】
例えば、特定の仕様のために、所謂、格子を構成するための幾つかの方法が存在している。全てのセルが同じサイズである規則的なモザイク細工を規定に適合するように歪曲させることができる。多数のセルを用いた場合、そのような歪曲は、その規定に正確に合致することができる。
【0029】
この歪曲は、規則的な格子の座標収縮により達成される。典型的な規定は、最大強度IMAXの中心又は近傍方向を有する。矩形格子(即ち、経緯格子の赤道セクター)を中心上に整列させ、それが、方向(x0、y0)においてセルのコーナーに配置されるようにせよ。格子のセル幅wxより遙かに小さい反復インターバルdx、例えばdx=wx/1000を使用せよ。次に、歪曲セルの他のコーナーに距離x1を見出すように次の総和を繰り返せよ。
【0030】
【数1】
【0031】
これは、セルをx方向に収縮させ、それがxと共に変化するときその強度を補償する。直交方向yでは、xiで格子ラインに沿って同じ方法が使用される。即ち、
【0032】
【数2】
【0033】
となる。
ここで、強度が、y0ライン上のその値に対して減少するとき、そのセルの膨張が存在する。この方法により、格子は、直交のまま維持される。このとき、2つの方向で異なる歪曲パターンとなるが、総合的な歪曲量は、x方向及びy方向の歪曲量の積となる。
【0034】
規定が、xにおいて、格子中心から格子頂部ytまで、非常に大きい比率I(xi、y0)/I(xi、yt)を持ち、格子エッジxeで遙かに小さい比率を持つときのように、そのような分離可能性の利便性は、可能でなくなるときがある。これは、遙かに大きい数のセルを、x0ではなくxeで発生させる。それどころか、格子が直交ではなくなり、格子ラインが湾曲されるように、x歪曲が各yiで再度実行される。
【0035】
その代わりに、極格子、即ち、極が光源最大のところにある経緯格子の極区分を使用することができる。次に、緯度円を楕円に作ることにより、又は、経度ラインを不均等インターバルで作ることにより、又は、それらの両方を作ることにより、直交格子が生じるように、歪曲をなすことができる。その代わりに、緯度ラインを曲げることにより、非直交格子を構成することができる。
【0036】
その代わりに、非常に多数のセルを備えた規則的モザイク細工を、これらの小さいセルを様々なサイズのより大きいセルへとグループ分けすることにより縮約し、それにより、セルの各グループを、同じ合計照射量を持つようにしてもよい。いずれの場合においても、地理学の経度及び緯度に類似して、格子セルは、格子内の位置を表すように指標化される。この指標は、単一数又は一対の数のいずれかを備えている。
【0037】
本発明の設計方法にとってキーとなるものは、2つのそのような格子の構築である。第1のもの(図1を参照せよ)は、出力強度のガウス球上にあり、第2のもの(図2を参照せよZ)は、光源強度のガウス球上にある。これらの球は、物理的位置を持っていないが、抽象的に存在しており、2つの格子を確立するという目的を持っている。光源格子は、その中心において光源の小型化バージョンを持っていると考えることができる。規定格子は、その中心において本発明の小型化バージョンを持っていると考えることができる。両方は、光の遠場の振る舞いを表している。
【0038】
両方の格子は、同じ数のセルと、同じ指標パターンを持っており、それにより、1対1対応が、それらの間に確立される。この対応は、両方の格子が同じトポロジーを持ち、それにより、例えば、一方が三角形である場合には、他方が矩形や極形状であることはできないようになっている。別の格子トポロジーは、楕円−放物形である。かくして、格子形成の歪曲方法が好ましいであろう。それは、光源及び強度の出力分布の間の差をより良く適合させることができるからである。出力格子が最初に構築される。規定の遂行がレンズの目的であり、典型的には、規定は、光源出力よりもより不規則であり、又は、より特異性を持っているからである。
【0039】
図1は、112.5°のスパンに亘って水平方向に延び、且つ、水平平面の上下に垂直方向に25°に亘って延びるガウス球上の一つの典型的な格子100を表している。水平平面の上下5°の垂直スパンでは、セル110は、残りのセル120の半分のサイズである。この格子は、ナビゲーションライト用の米国沿岸警備隊の詳細事項を表しており、その全強度が水平の5°以内で維持され、水平の25°以内で半分の強度が維持されるべきである。かくして、各セルは、同じ光照射フラックスを備えている。図解の明瞭さのために、このパターンでは22水平列の46セルのみが存在しているが、実際には、この何倍も存在しているであろう。格子は、軸130上に中心が設定されている。
【0040】
図2は、対応光源格子200の側面図を表し、図3は、その頂面図を表している。ここでも22列の46セルである。この格子は、軸線220に対する角度210のコサインで強度が落ちるランバート光源から入ってきた光の方向のガウス球上にある。軸線220に最も近いセル230は、最も小さく、その一方で、より離れたセルはより大きくなり、コーナーのセル240が最も大きくなる。水平角度250は、経度に類似しており、垂直角度210は緯度に類似している。
【0041】
図4は、図1の格子と図2の格子との間の対応関係から発生される、本発明の特定の実施例に係るレンズ400の頂面図を表している。光学活性頂部表面410は、対応する格子100及び200から導出される表面法線から数学的に生成される。頂部表面の下方にあるものは、円錐支持ベース420である。当該レンズの底部には、回路基板440を受け入れるための段入部即ち凹部430があり、該凹部には、保護透明エポキシ体460内に埋め込まれた、2列の発光ダイオード450が取り付けられている。レンズ400は、空気ギャップが存在しないように、透明体460と光学的に接触している。このレンズは、吸収回路基板のLED450の格子200により表されるランバート出力を、格子100により表されるコースとガード標準規格に従う放射へと効率的に変換する。この図は、如何に、最大水平光源角度470が77°であり、この角度内にランバート出力の95%が放射されるかを示している。これは、如何に、光源出力の弱いフリンジ部分に収集する価値がないことを示している。
【0042】
図4では、発生した湾曲表面ライン421が、図3において、発生した湾曲格子ライン230に対応している。図4では、発生した湾曲格子ライン422(ライン421に直交する)が、図2において、発生した湾曲格子ライン231に対応している。
【0043】
図4の垂直ライン423は、420の傾斜側の側面図を表している。図4及び図5のレンズは、略ドーム形状であり、図4の矢印424により指し示された方向に全長L1を有する。この全長は、424に対して垂直で、図4の紙面に対して垂直である、図5の矢印427により指し示された方向におけるその全体幅W1よりも大きい。当該レンズは、426で指し示されたその異なる長さ方向表面に沿って上方に凸状であり、その最上幅表面428に沿って上方に凹状である。
【0044】
図5は、発光ダイオード450を備えたレンズ400の側面図を表している。最大垂直角度480は、60°であり、その最大垂直角度では、格子100の25°制限内に屈折させることができる。レンズ400のワーキングモデルの全体高さは、2・54cm(1インチ)の約半分でしかなく、これは、従来技術の白熱灯の等価光出力より遙かに小さい。レンズクレストにおける初期ポイント500は、レンズ表面410に線を付けるための開始ポイントである。初期ストライプ510は、500から水平に延在する。特徴的なストライプ520は、510から直交して延在する。その境界は、530に位置している。
【0045】
通常、光源格子の幾何学は、出力格子の幾何学と充分に異なっており、該光源格子の外側には残りの光源光が存在するであろう。この場合には、光源格子は、出力格子の中に規定されたものよりも多くの光を持つものがあるように、過負荷をかけることができる。かくして、光全体の利用を最大にすることができ、過剰光により、規定された強度が超えられる結果となる。多くの場合には、規定は最小の強度に対してのみであり、それで、このことが可能となる。
【0046】
光源格子と出力格子との間のこの対応は、レンズが光源から所望の出力パターンへと光を変換するため実行しなければならない再指向関数を特定化する。格子セルは、強度がセル内でほぼ一定であるように充分に小さくなければならない。それらは、再指向関数が、セルから隣接するセルへとゆっくりと変化するのに充分に多数でなければならない。これは、レンズ表面の滑らかな構成を可能にする。
【0047】
図6は、断面図でレンズ80を示しており、該レンズは、説明された態様で構成されている。レンズ表面は81で示されている。第1の格子82は、レンズの表面81から出た光出力ビームの方向の拡大されたガウス球を通った断面として示されている。例えば、レンズ表面から出て、且つ、格子82の表面から出た所望のビームベクトルV1 1に対応するビームベクトルV1と、レンズ表面から出て、且つ、格子の表面から出た所望のビームベクトルV2 1に対応するビームベクトルV2とを見よ。
【0048】
第2の格子83が、84でLED光源から出力された光の方向の減少したガウス球を通る断面として示されている。光出力ベクトルV3を見よ。
2つの格子上の対応するセルの各対に対して、レンズにより実行されなければならない、光源光線から出力光線への偏向が存在する。この偏向は、屈折、薄いフィルム金属コーティングによる反射、全体としての内側反射、又は、該偏向が多数の段階で実行される場合には、これらの組み合わせにより形成することができる。大きな偏向角度は、幅広い角度の光源及び狭い出力ビームの場合におけるように、そのような段階化を要求し得る。
【0049】
再指向が単一の屈折によりなされるために、分析が次の通りになされる。スネルの屈折法則は、屈折率が夫々n及びn’である2つの等方性媒体の間の境界において、次式により表される。
【0050】
【数3】
【0051】
ここで、入射平面において入射角度i及びi’である。光線は、伝播の方向を向いている3次元単位長ベクトルにより表される。2つの媒体の間の境界表面は、それに垂直な単位長ベクトル即ち表面法線ベクトルにより表される。入射光線I及び表面法線ベクトルNに対して、屈折光線Rは、正弦ベクトルS及び余弦ベクトルCを介してスネルの法則のベクトル形態から次のように計算することができる。
【0052】
【数4】
【0053】
これらの式は、ベクトルI及びNが知られているときの屈折ベクトルRの導出のためにある。本発明のレンズを設計するとき、ベクトルIは、光源格子上の位置により与えられ、一方、ベクトルRは、出力格子上の対応する位置により与えられる。表面法線ベクトルNは、光源格子における各セルに対して導出されなければならない。これは、n>n’(材料から出て行く光線)又はn<n’(材料に入っていく光線)のいずれかにより異なる仕方でなされる。両方の場合で、ベクトルMが最初に計算され、次に、それは表面法線ベクトルを与えるため次式のように利用される。
【0054】
【数5】
【0055】
第1の場合、即ちn>n’(材料から出て行く場合)では、ベクトルMは、次式で与えられる。
【0056】
【数6】
【0057】
n<n’(材料に入って行く場合)では、ベクトルMは、次式で与えられる。
【0058】
【数7】
【0059】
反射に関して、金属フィルム又は全体としての内側反射のいずれかにより、入射光線Iを反射光線Qへと反射させる表面法線は、次式を利用することにより与えられる。
M=Q−I
図4及び図5に示された本発明の一実施例では、光源は、レンズと光学的に接触し、表面法線値N(i,j)は、n>n’の場合により決定される。
【0060】
図7は、レンズ700が入射表面710並びに射出表面720を持つ別の実施例を示している。該図では、ベクトルIを備えた入射光線740と、ベクトルRを備えた射出光線750と、それらの間にある光線とにより画成された平面において、ベクトルT(i,j)を備えた、レンズ内部の中間光線730が存在するようにしている。有限の光源サイズの効果を歪める収差を最小にするために、Tは、2つの表面法線、即ち入射法線N1(755)と、射出光線N2(756)と、が光線I及びRと同じ角度を持つ。I及びRの間の偏向角度が35°より大きいとき、射出成形されたプラスチックで典型的な1.5の範囲にある屈折率は、2つの表面を要求し、光線Tの最小収差の選択が要求される。第1及び第2の格子の間の最大角度が35°より小さいとき、入射表面は、正味の光の偏向が無い半球である。これは、白熱灯の場合に対してであり、その外皮は高温度を持ち、電球とレンズの間に介入されるため空気ギャップを必要とする。
【0061】
アンカー固定された船のためのマストヘッドのランプのための沿岸警備隊標準規格は、360°のパターンを有し、これは、垂直フィラメントを備えた白熱灯を要求する。一般には、そのようなフィラメントは、影を投影する垂直支持ポストに備え付けられる。本発明は、この影の回りに効果的に光を回すため、涙滴形状を取り得る。
【0062】
図8は、透明外皮810と、垂直配置の円柱フィラメント820と、垂直支持ポスト830と、を有する、ランプ800に関するオーバーヘッド図である。レンズ840は、内側表面850と、涙滴外側部860と、を有する。ポスト830を丁度クリアした光線865は、その影へと屈折され、その結果、360°規定が充足される。
【0063】
より一般的には、白熱灯は、通常、半球より遙かに大きいパターン、典型的には、全休からフィラメント支持手段又は外皮密封手段により遮蔽された小部分を引いたものへと光を変換する。規定された照明パターンが比較的狭い場合(例えば、40°パターン幅を備えた自動車技術テイルライト標準協会)、2つの表面による屈折でさえ、300°幅ランプ出力を狭いパターンへと再指向するには不十分となる。この場合には、レンズの一部分は、全体としての内側への反射(TIR)、並びに、入射及び射出表面による屈折を利用するであろう。レンズのTIR部分が光を出力格子の外側部分へと再指向するか、又は、レンズの全屈折部分の出力格子に付加される中心部分を備えたそれ自身の出力格子を持っているかのいずれかに従って、2つの設計戦略が存在する。有効には、第2の戦略が、照明規定を追加的に満たすため並列に作用する2つの独立のサブレンズを持つことになる。
【0064】
反射表面は、それ自身の出口表面を要求し、これは、光源からの有意な両の光を遮蔽してはならない。このため、出口表面は、光源でその先端部を備えた2次曲面の形態を取るべきである。2次曲面は、歪曲された円錐であり、展開可能な表面は、その先端から放射されたラインからなる。第1の出力格子の外側部分は、反射表面のための規定となる変換された格子となるため、この2次曲面を通って屈折されなければならない。図9では、レンズ900は、光源920を備えた、図4及び図5のレンズと類似した中央ボディ910を持っている。その回りを取り囲み、その周辺から延在しているものは、光源920にその先端部を備えた2次曲面930である。反射表面940は、2次曲面930から下方に延在する。
【0065】
これに対して、発光ダイオード(LED)は、例えば回路基板等のより大きい物体に取り付けられるため、典型的には、半球内にのみ光を放射する。また、その低い動作温度は、例えば、沿岸警備隊ナビゲーションライト等の比較的幅広い照明規定の場合に、それがプラスチックレンズと光学的に接触することを可能にしている。より幅の狭い角度の自動車光のため、入射表面は、第2の格子のエッジから第1の格子のエッジへと光を再指向するのに必要となり得る。
【0066】
本発明の目的は、1つ以上のレンズ表面を構成することである。光源からの光が出会う第1の表面は、次式により与えられる。
r(i,j)=r(i,j)I(i,j)
ここで、rは、光線ベクトルIの方向での光源からレンズ表面までの距離である。第2の表面は、次式により特定される。
【0067】
r2(i,j)=r1(i,j)+r12(i,j)T(i,j)
ここで、r12は屈折されたベクトルTに沿った、第1の表面からの距離である。第2の表面が反射している場合、次式により特定される第3の表面が存在するであろう。
【0068】
r3(i,j)=r2(i,j)+r23(i,j)Q(i,j)
ここで、r23は屈折されたベクトルQに沿った、第2の表面からの距離である。
各レンズ表面は、該表面と出会う各光線ベクトルが適切に再指向されるように形成されなければならない。即ちIをRに(単一表面)、又は、IをTに且つTをRに、又は、TをQに且つQをRに再指向する。各々の再指向は、光線が適切な表面法線ベクトルNに出くわすとき起こる。表面は、光源にその原点を有する座標系で表すことができる。このとき、z軸は出力ビームと整列されており、それにより表面上のポイント(x、y、z)は、導関数
【0069】
【数8】
【0070】
を有する、関数z(x,y)により特定される。次に、表面法線は、
N=√(−pi−qj+k)/√(1+p2+q2)
により与えられる。ここで、i,j及びkは、x、y、z座標軸を各々確定するデカルト座標単位ベクトルである。
【0071】
アレイN(i,j)として表された、その表面の法線の知識からレンズ表面を計算しようとするとき、初期ポイントから始まり、外側に向かって移動しながら数字の繰り返しが要求される。この繰り返しは、正確な解から離れて移動もしなければ、不正確な解へと収束することもないようにするべきである。こ表面形成の多くの問題とは異なり、本発明のそれは、各表面ポイントz(i,j)が、単一表面レンズの場合には、例えば、I(i,j)等の光線ベクトル上になければならないという知識により、非常に援助される。かくして、トライアルポイントは、最良のポイントが、隣接する表面ポイント及びそれらの表面法線に対する所望表面の適合のために見出されるまで、この光線に沿って移動することができる。空間内の表面の基本的特性は、次式の交換された2階微分係数の恒等性により表される、滑らかさである。
【0072】
【数9】
【0073】
積分可能性の拘束条件として次式のように表すことができる。
【0074】
【数10】
【0075】
この拘束条件は、表面法線のアレイに対する形成表面の適合性をチェックするため利用することができる。
表面の曲率は、表面の接線方向の運動に起因して如何に速く法線ベクトルが回転するかにより測定される。例えば一定の曲率を有する球等のごく少数の表面を除いて、ある点における表面曲率は、形状オペレータとして知られる関数に従って、接線方向と共に変動する。表面曲率の最大値及び最小値は、主要な曲率、即ち1次曲率及び2次曲率を夫々定義している。それらは、互いに垂直方向にある。表面法線ベクトルと共に主要な曲率に整列される2つの直交接線ベクトルは、主要フレーム場を定義する。これは、あらゆる表面の点に対して定義されるベクトルの三つ組である。ダルボウクス(Darboux)フレームとして知られているものは、表面形成に対して非常に利便性が高い。
【0076】
従って、レンズ表面の形成は、典型的には、何らかの初期ポイントr(0,0)で始まり、外側へと進んでいき、表面の初期ストライプを形成する(偏微分方程式という用語を使用する)。法線ベクトルの変化が初期ストライプと整列するように、外側方向が1次主要曲率(例えば、図4に示されるように)と一致するように選択されるとき、最も正確な積分が得られる。この主要曲率に沿って、積分は一次元的であり、よって実行するのがより容易である。別の初期ストライプは、2次主要曲線に沿って形成される(例えば、図5に示されるように)。次に、その表面は、1次初期ストライプに対して平行に、2次初期ストライプ上の次のサイト上で始まる特徴的なストライプを順次発生させることにより完了される。
【0077】
数値的な精度は、好結果のレンズ設計にとって重要であり、それにより導出された表面は、適切な表面法線ベクトルを至る所で持つようになる。所期及び特徴的なストライプの方法は、3重ベクトル外積というよりも、主要フレーム場の使用を可能にする。後者の方法は、従来のストライプに平行に特徴的ストライプを維持するのに適している。しかし、実際の計算に対して、連続的な格子ポイントの間の小さい角度は、三重ベクトル積を、これらの小さい角度のその平方で、機械精度(即ち、特定のコンピュータにより利用される十進ポイント数)に対して非常な感度を持たせている。この感度は、典型的には、大きな表面形成誤差及び形成プロセスの失敗をもたらす。
【0078】
初期ストライプを整列させるための主要曲率の使用は、出力格子及び光源格子を選択する際の重要な因子を目立たせる。即ち、それらは、それらの軸線が、光源光から出力光への再指向の最大量及び最小量に対応するように整列されるべきである。次に、表面法線のアレイN(i,j)は、レンズ表面の主要曲率と予め整列される。光源及び出力の光分布における格子の配置位置は、典型的には、夫々光線ベクトルI(0,0)及びR(0,0)となる該分布の最大値又は重心のいずれかであるべきである。1次初期ストライプ及び2次初期ストライプは、初期ポイントr(0,0)からr(1,0)、r(2,0)等を通した積分、及び、r(0,0)からr(0,1)、r(0,2)等を通した積分により形成される。第1の特徴的なストライプは、r(1,1)、r(1,2)等を通ってr(0,1)で、及び、各ポイントr(i,j)I(i,j)で始まり、r(i,j)の値は、特徴的なストライプ上でそれに先立っている、以前の値r(i,j−1)と、隣接する以前のストライプ上のr(i−1,j)との関数となる。
【0079】
一旦、各ストライプが形成されたならば、以前のストライプを、それが初期ストライプでない場合、両側で適合するためポイント毎にチェックすることができ、積分可能性という拘束に従って調整することができる。次に、特徴的ストライプは、この新しい以前のストライプから再形成することができる。これは、リラクゼーション法として知られている。
【0080】
多重表面を備えた本発明の実装手段に対して、これらの表面は、最初に最内側表面から形成され、順次外側へと形成される。連続的表面にための初期ポイントは、繰り返しが以前の表面と一致しないように選択される。これは、幾つかの試行を要求し得る。図8の場合では、反射表面840の初期ストライプは、上側リム850又は下側リム860のいずれかであり得る。
【0081】
最終的には、レンズ設計が完了され、性能に対してチェックされるとき、それは、任意の箇所でその透過率が、大きい屈折角度によりかなり減少される場合には、調整される必要があり得る。例えば、屈折率1.5では、空気から材料中への最大使用可能な入射角度は、75°であり、この場合、透過率は法線入射の96%ではなく75%となる。これは、光源強度の減少と等価である。光源格子は、この効果と適合するためにそのセルを大きくさせ、レンズは、修正された格子を用いて再計算される。同様の調整が、表面粗度から、又は、1より小さい金属フィルム反射率からの散乱に対してなすことができる。
【0082】
従って、本発明は、光源と、光源の光を出力ビームへと再指向する光学レンズと、を含み、該レンズは多重表面を有し、その少なくとも1つが、回転体の形状ではなく、次の方法により形成された形状を有する、規定出力パターンの照明システムを想定している。当該方法は、次の通りである。
(a) 規定された出力パターンに従ってレンズ表面から出た出力ビームの方向のガウス球上において、立体角度の等フラックス領域の第1の格子を確立する。
(b) 光源からレンズの内部へと放射された光の方向のガウス球の一部分において、第1の格子と同じ数の等フラックス領域を備えた第2の格子を確立する。該第2の格子は、第1の格子のものと一致した座標系トポロジーを備え、第2の格子の領域が、第1の格子の領域と1対1対応にあり、各領域のフラックスが、レンズの局所的透過率に従って第1の格子のその対応する領域に比例し、両方の格子のいずれかが回転非対称であるようにしている。
(c) 第1のガウス球から第2のガウス球へとフラックス再分布方向性マッピング関数を対応定義することにより、光源からの任意の光線が、第2の格子の領域に従って、出力ビームにおける方向を割り当てられることができる。該第2の格子の領域には、再指向された光線が第1の格子の対応する領域に落ちるように、光線が落ちる。
(d) 各表面に対して法線ベクトルの分布を導出するため、屈折又は反射のベクトル則を使用して、光源光線を出力光線へと再指向するように1つ以上のレンズ表面を確立する。
(e) 法線ベクトルの分布から、各レンズ表面を連続的に形成する。これらの表面は、最近接の光源から出発し、外側へと前進する。
【0083】
更に、レンズ表面は、次の方法により法線ベクトルの分布から形成される。
(f) 初期出発ポイントから、表面の1つの主要曲率に従う初期ストライプに沿って表面法線ベクトルの分布を接触積分することによりレンズの各表面の表面座標を計算し、次に、表面法線の格子の初期ストライプから直交方向に外側に連続的に接触積分することにより、第2の格子の境界から外側に隣接する特徴的な測地ストライプを形成する。
(g) レンズ表面の交換された2階微分係数の恒等性を表す積分可能性条件を満たすような仕方で隣接する特徴的ストリップの連続積分を実行し、これにより、レンズの表面が、光源からの光を、規定をほぼ満たす出力ビームへと変換するのに必要となる表面法線を有することを確保する。
(h) 光源からの初期ポイントの距離を選択することにより光源のサイズに対するレンズの全体サイズを決定し、規定の角度分解能により画成されたレベル以下に出力ビームのぼけを維持する。
【0084】
加えて、光源は、典型的には、レンズと光学的に接触するように設けられ、屈折により、レンズ材料内部から外側に環境へと再指向され、スネルの屈折法則のベクトル形態により表面法線の分布が決定される。
【0085】
この点に関し、レンズは、光源からその内部へと光を入れる入射表面と、内部から出る光のための出口表面と、を持つように設けられる。入射表面は、無視できる再指向を実行し、実質的には全体的な再指向は外側表面により実行される。入射表面は、内部光線の新しいシステムが両表面の表面法線分布を形成するため使用されるように光源を再指向し、該再指向は、入射表面法線と出口表面法線との間で割り当てられる。
【0086】
典型的には、反射表面が設けられ、大きな再指向角度が、該反射表面で実行される。また、反射表面は、典型的には全体としての内側反射を利用しており、これは薄いフィルム金属コーティングにとって好ましい。該コーティングは、入射角度が、屈折率nの臨界角度arcsin(1/n)より小さいとき必要となる。
【0087】
本発明の重要な用途は、赤、緑、青及び可能ならば黄の個々に制御される発光ダイオードのグループを利用する大型ビデオディスプレイにある。各グループは、図4及び図5のものに類似したそれ自身のレンズを持つが、幾分小さくなる可能性がある。スポーツスタジアム用等のフルビデオディスプレイは、各々がLEDのグループを備えた、800個のレンズの525列を持つことになる。図10に示されたように、隣接するレンズ1101及び1102は、それらが、互いに水平に向けられた出力を妨害しないように、垂直方向に互い違いにずらされた状態にある。レンズ1101は、6つのLED、即ち2つの赤、2つの緑、1つの青及び1つの黄色のアレイ1110に亘って配置されている。このレンズは、120°の水平範囲及び30°の垂直範囲を有する。大型テレビジョンの従来技術を越える利点は、レンズの湾曲表面が、例えば太陽等のまぶしい光源からの反射を散乱させるということである。加えて、後方表面1120は、例えばブラック艶消しコーティング等の低いリラクタンスの手段を持つ。
【0088】
図12は、850〜855で多重LEDを示しており、それらは、マスター制御部856により、それらの発光強度を制御される。それらは、例えば、2つの赤色発光LED850及び851、2つの緑色発光LED852及び853、1つの青色発光LED854、並びに、1つの黄色発光LED855のように異なる波長を持っている。図10のレンズの各々は、典型的には、図12のLEDクラスターからなる光源を持っている。これらのLEDは、時間と共に変化する、可視色画像を提供するように制御される。バス857は、アレイ中の他のLEDへの制御信号経路を表している。
【0089】
図10では、1120で表された多重レンズ又はユニットが図示のようにアレイに配列されている。これらは、レンズの各々が複数のディスプレイを備えるように、テレビジョン又はコンピュータの画像表示用のビデオスクリーンを備えていてもよい。図10のレンズアレイ又はラスターから構成された可視スクリーン860を有する平面TVセット859と同じビデオユニットを示す図11を参照せよ。
【0090】
図13は、図10のものと類似したレンズアレイ860を示している。これは、例えば、861で示された特定の可聴位置で効果的になることを目的とするため浅く湾曲されている。スクリーンの両端部におけるレンズは、可聴領域に対する光出力を提供するため異なる角度をなしている。図10におけるアレイのレンズは、有効な「スクリーン」を提供するため、低リラクタンスの表面1150上に取り付けられている。
【0091】
図14は、平面図でベッセル870を示しており、これは上述されたレンズユニットを組み込んでいる。図示の光源は、上述されたLED位置に、レンズ用の白色規定を備えた白熱電球を設けていてもよい。レンズ871は、図8に示されるように、沿岸警備隊の360°のマスト先端ナビゲーションライトであり、レンズは、フィラメントの支持ポストによるランプのフィラメントの影形成を無くした涙滴形状を備えた水平断面を有する。ランプ872は、垂直配位で略円柱フィラメントを持っていてもよい。この規定は、沿岸警備隊の135°の後部ナビゲーションライトである。レンズは、ランプの出力の一部分を規定出力へと再指向するため反射表面を利用する。
【0092】
船首のレンズは、赤い右舷に対する873、及び、874で示され、各々は、112°の側部標識規定を備えている。
図9aは、本発明に係る照明器具を示しており、これは次の点で特徴付けられる。
(a) 前方ドーム形状の内側部分880aと、該内側部分の回りに延在しそこから間隔を隔てられている外側部分880aと、を有し、これらの部分は光透過性で一体成形されている、レンズボディ880。
(b) 前方延在軸線882の回りに非円形に延在する内側部分。
(c) 外側部分に反射器883が設けられ、これにより内側部分と後方整列する884での光源は、一定光線885と他の光線886とを提供し、該光線885は前方に移動し、ドーム形状の内側部分により屈折され、内側部分から前方に移動すると共に、他の光線886は、外側部分に移動し、反射器により反射され、外側部分で前方に移動し、該外側部分から前方に移動する。
【0093】
図9aの照明器具は、図9のレンズユニットの形態を持っていてもよい。
反射器883の反射表面は、典型的には、次の工程を含む方法により形成される。
(a) 第1の格子を、レンズ材料の屈折率の実用上最大の再指向角度に従って、内側屈折のみの部分と、外側反射援助領域とに仕切り、レンズ内側への光の第3の格子の対応する区分を形成する。
(b) レンズの中央屈折のみの部分の外側表面を取り囲んで、レンズの外側表面の外側2次曲面部分を確立し、該2次曲面は、光源から直接来た光がそれに当たる領域を最小にするように傾斜される。
(c) 傾斜された表面を通った屈折光の後方光線追跡を介して、第1の格子の外側部分を、レンズ内側の光の方向からなるガウス球上の格子に変換する。
(d) レンズ内側への後方光線追跡された光の部分格子と、第3の格子の外側部分との間で1対1対応を確立する。
(e) 反射法則のベクトル形態により、第3の外側部分上に、表面法線ベクトルの重ねられた分布を確立することにより上記対応を表現する。
(f) 傾斜外側表面の外側周辺部を初期ストリップとして利用し、直交特徴ストリップの接触積分の方法により反射表面の表面座標を数学的に形成する。
(g) 上記特徴ストリップが光源及び内側レンズ表面のいずれにも当たらないほど充分遠くに円錐表面を延長する。
【0094】
当該レンズは、次の要素を持つものとして更に特徴付けられる。
(a) TIR表面
(b) ミラー表面
図15は、図4のレンズの外側ライン形状の略楕円(長く伸ばされた)頂部平面図を示している。
【0095】
しばしば、光源からの光分布は、ほとんど完全に径方向に対称であり、それにより、便宜的に極格子で表すことができる。それは、極格子としての照明規定を表すのに望ましいものとなる。図16は、w=50.8cm(20インチ)及び長さl=121.9cm(48インチ)の矩形に対して平坦な極格子710を示し、映画館に座っているステジアム用の均一に照明された階段状の段部を表している。任意対の連続矩形の間の領域が中央矩形711のものに等しい面積を持つように、平方根サイズが依存したNθ=32同心矩形区分710aが存在する。格子の極713から発するNθ=64の径方向ライン712が存在し、3つの長辺に沿って等しい間隔Δ1=41/Nθのところでポイント712aで終わり、その幅に沿って等しい間隔Δw=4w/Nθのポイント712bで終わっている。717で定義されたセルの合計数はNθNφであり、それらの幅広く変化する形状にも係わらず、全て同じ面積lw/NθNφを有する。一般に、不規則形状の極格子は、形状重心のところでその極を有し、形状周辺部の任意点における径方向格子ラインの瞬間的方位角間隔は、角運動量の保存に類似して、極に接している周辺の最近接アプローチに逆比例する。
【0096】
極格子の連続矩形の辺714及び端部715の不均一径方向間隔は、格子セルの等しい面積に対して要求される平方根因子に起因している。しかし、光源格子のセルがサイズで合致するように変化するとき、この恒等性を緩和することができる。これは、レンズ表面上で等しく間隔を隔てたポイントを得るために必要となり、これは、高精度で製造する上で重要となる。格子はレンズを形成するため照明される。
【0097】
図17は、単位半径の球721上の対応する光源格子720’を示しており、このとき、極と第1の余緯度ライン722との間の第1のギャップ723aは、引き続く同心ギャップ723より大きいものとして示される。セルサイズを通過する光源光フラックスの変化は、変動する光源交点に対応している。セル724は、円形ライン722と引き続く経度ライン725とにより画成される。
【0098】
図18は、図17と同様であるが、連続する余緯度ライン731の間の均一間隔Δを備えた光源格子730’を示している。連続するセルは、異なる光フラックスを伝達する。即ち、赤道に向かって増大する。
【0099】
図19は、同じではあるが、単位球741に投影された、追加の対応するターゲット格子740’を示しており、球上に投影された矩形742は、それらの各々の余緯度ラインの囲みフラックスに従ったサイズで分布されている。ターゲットの格子は、50.8cm×121.9cm(20インチ×48インチ)の矩形段部の上方でほんの16.5cm(6.5インチ)の位置から投影される。図20は、重ね合わせられたカーペット751を有するセメント製階段750に対する、この段部の照明状況を表している。レンズ位置752では、L字形状の鋳造物753が介設され、段部ライトが位置するところで凹部754を形成するように構成されている。図20aの区分も参照せよ。これは、段部均一発光のために段部757上に均一に投影された光756を示している。段部ライトは、図16乃至図19のうち任意のものに示されたように、光源格子により画成され即ち決定(形成)されたレンズを備えている。図19及び図20は、好ましいものと考えられている。
【0100】
光源格子を出力格子へと変換するのに要求される表面法線ベクトルのアレイは、球座標、方位角φ及び余緯度θで表されるように、それがレンズ表面r(φ、θ)上に配置されるときベクトル場N(r)となる。表面の積分可能性のための上記方程式は、このベクトル関数が非回転であることを意味し、次式により表される条件となる。
【0101】
∇×N=0
図19における格子に対応する表面法線Nのアレイは、図21に表され、図20で表される発光状況の極端な傾斜のために実際には非回転となる。かくして、形成されたレンズは、典型的には、表面法線ベクトルを表すために不連続性を有する。
【0102】
図22及び図23は、バタフライ表面スカラップトレンズ760の図を示している。このとき径方向段階形成即ち縦溝セグメント761は、図示のように隣接中央押下即ち皿領域765から延在し、発散しており、ベースの764におけるLED光源の位置のための円錐ベース763は、バタフライ湾曲表面レンズにより形成された中央押下領域765と整列しており、該領域から、湾曲縦溝即ち段階形成セグメント761が発散している。761における段部は、光源からの光に平行である。縦溝のエッジは隆起線を形成している。図22のレンズは、径方向に連係されたセグメントを持つものとして記載することができる。各セグメントは、特徴的な光曲がりプロフィールを持っている。これらのセグメントは湾曲された縦溝形態を持つように示されている。段部761は、連続する弧形態で延びている湾曲縦溝の間の境界で画成される。更には、これらの段部は、光源764を含む平面又は中央極にある。図23aは、ドーム形の上側表面769を有するLED光源ユニット764を収容するための円錐ベース763内の凹部768を示している。
【0103】
本発明の別の重要な用途は、光ファイバーのライティングであり、そのため、特に斜めの状況から、その円形出力を四角又は矩形等のより有用な形状へと成形するため、照明ファイバーの端部にレンズが連結されている。そのような円錐レンズが図24に示されており、ファイバー770、円錐レンズベース771、及び、四角周辺照明出力を形成する、隆起外側表面772を備えている。レンズの外側表面772は、770と整列している中心774から発散する4つの隆起線773を有する。表面772は、図示のように、4つのパイ形状のセグメント表面772a〜772dの各々に亘って凹まされる。このレンズ形態は、770内の円形周辺光ビームを、表面772から、矩形周辺ビームに変換する。多数の位置における表面の凹み形成は、変形されたバタフライ表面形状を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】図1は、規定強度出力のガウス球上の格子を表している。
【図2】図2は、光源強度のガウス球上の対応する格子の側面図を表している。
【図3】図3は、図2の格子の頂面図である。
【図4】図4は、これらの格子から導出されたレンズの頂面図である。
【図5】図5は、レンズの側面図である。
【図6】図6は、格子及び形成されたレンズと、光出力と、の概略図である。
【図7】図7は、本発明により形成されたレンズの断面図である。
【図8】図8は、本発明により形成されたレンズの頂平面図である。
【図9】図9は、本発明により形成されたレンズユニットと、反射器との斜視図である。図9aは、図9のレンズ及び反射器を通って取られた断面図である。
【図10】図10は、レンズユニットアレイの斜視図である。
【図11】図11は、図10のレンズユニットアレイを組み込んだスクリーンを有するビデオ又はテレビジョンユニットである。
【図12】図12は、図10のアレイにおけるレンズユニットの各々のLEDを制御するための回路図である。
【図13】図13は、図10のアレイを組み込んだ大型ビデオスクリーンに関連した、視聴ゾーン又は領域の線図であり、レンズユニット又はセルの相対的角度配置を示している。
【図14】図14は、次に続く図で参照されるように、光源を載置する容器の平面図である。
【図15】図15は、図4のレンズの頂平面図である。
【図16】図16は、矩形格子の表現図である。
【図17】図17は、略球表面上での極格子の表現図である。
【図18】図18は、極格子の変形を示す図である。
【図19】図19は、極格子に亘るターゲットとなる格子の表現図である。
【図20】図20は、本発明によるラインにより照明されるべき階段状の段部の表現図である。図20aは、レンズ位置を示すため、図20の階段状の段部を通った断面図である。
【図21】図21は、極格子上のベクトル表現図である。
【図22】図22は、変形されたレンズの斜視図である。
【図23】図23は、変形されたレンズの斜視図である。図23aは、レンズベースに適合された光源を示す拡大図である。
【図24】図24は、変形されたレンズの斜視図である。
【0001】
レンズ設計の従来技術のほとんど全ては、像形成カテゴリーの下に包摂され、その目的は、物体の外観の正確な描写である。レンズは、反射器が優勢となる照明分野では、ほとんど使用されているのを見たことがない。それは従来の光源を用いて使用されたときの反射器のより低いコスト及び優れた効率の故にである。かくして、その目的が光分布の規定されたパターンの実現であり、光源の像形成が望ましくない照明用レンズの設計にはほとんど強調がなされてこなかった。これらの規定の多くは、矩形及び他の非円形光パターンに対してである。
【0002】
光学レンズは、圧倒的に研磨により形成されてきたので、それらの表面は、例えば、球、トーラス、及び、円柱等の回転体の形状をなしている。一般には、回転体形状は、円対称ではない照明パターンの形成には適していない。
【0003】
本発明は、光学像形成レンズの設計とは異なるレンズ設計法を具現化する。それは、回転体形状ではないがプラスチック又はガラスの成形により製造することのできる形状を利用する。それらは、発光ダイオードを使用するのに特に適しており、その小型サイズは、そのようなレンズを小さくし射出成形を容易にすることを可能にする。
【0004】
本発明により取り組まれる最も重要な発光規定は、自動車技術者の社会による、車両照明に対してであり、米国沿岸警備隊による、船に対してである。本発明の特別の実施例は、これらの規定に取り組んでいる。これらは、光の角度分布のための遠場規定(far-fileld prescriptions)であり、照明規定は、例えば室の壁又は天井等の近傍表面に対してである。
【0005】
照明設備設計の現在の技術は、幾つかの設計バリエーションを通してコンピュータ化されたサーチ方法を利用する。このとき光線追跡が、所望の光分布に対する、候補照明器具の出力の接近度を評価するため使用される。設計の出発点が推測のみである場合、設計スペースの広さが照明器具の出力が規定の出力に厳密に合致することを不可能にするので、この技術は完全に満足のいくものではない。
【0006】
伝統的な設計の一例は、自動信号ランプで利用される小型レンズアレイである。多数の小型レンズエレメントは、通常、球状、円柱状、又は、トーラス状であり、反射器からのコリメート化されたビームを、政府の標準規格を満たすように形成された幅広い角度のビームへと変換する。しかし、反射器及び小型レンズアレイのそのような組み合わせは、典型的には、例えば1/3等の低い効率しか持っていない。反射器は、ほとんどこの非効率のために責められ得るが、欠点は、球、円柱及び(回転する切削エレメントにより形成される)トーラスへの制限であり、出力ビームを規定パターンの形状に合致させようとする、設計者の能力を非常に制限する。そのような合致は、効率を最大にする。詳細形状のあらゆるポイントは、最小量の光に合致させることができるからである。
【0007】
回転対称の照明器具の一般的な設計は、光源強度の累積分布を所望の出力のものと合致させる方法を使用する。累積強度は、光軸から出発し、所望の出力パターンのエッジにまで外側に至って0%から100%まで亘っている。別の累積分布は、照明器具により再指向される角度範囲に亘って、光源の強度に対して計算される。次に、光源からの光線の任意の角度は、累積光源強度の特定のパーセンテージを有し、累積出力強度の同じパーセンテージを有する出力角度へと再指向される。計算された角度であるこれら2つの角度から、照明器具の表面は、再指向を実行しなければならない。次に、実際の証明器具の表面は、最初の出発ポイントから径方向外側の積分により導出される。その結果としての形状は、回転対称源から、規定の回転対称出力パターンへと光を再指向する必要のあるスロープを有する。
【0008】
しかし、累積分布と合致させるこの方法は、光源強度分布又は所望の出力パターンのいずれかが、回転形状ではない、即ち、方位角方向に一定ではない場合に対しては適切ではない(そのような光源の例が2つの結合パッドを備えた発光ダイオードである)。これは、累積分布が、本質的に一次元であり、その一方で角度空間の2つの寸法は、一意に定まる線積分が当該分布の形状の意味あるインデックスを計算するため使用されるのを妨害するからである。
【0009】
光学レンズ設計では、概念的に最も近い設計法は、アナモルフィックレンズのそれである。しかし、これらは、規定される歪みパターンに対して設計されており。照明器具の強度において規定されたばらつきを満たすものとは全く異なるものである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、レンズのうちいずれか一方又は両方が回転体の形状ではないとき、光源を特定の所望の出力に正確にマッチングさせることができる一般クラスの照明レンズに関する。試行錯誤プロセスは、それらの設計のためには必要とされない。微分幾何学の数学的規則が、特定レンズ形状の形成のための基礎となる。回転対称の上述した方法に関し、設計プロセスに次の2つの基礎段階が存在している。
(1) 光源と出力強度パターンとをマッチングすることにより表面スロープの分布を導出する。
(2) 表面スロープを積分することにより照明形状を発生させる。
【0011】
しかし、各段階では、表面理論は、回転対称の1次元の場合のものとは完全に異なった設計方法を必要とする。表面が湾曲した2次元空間として研究されるとき、折り畳みによっては影響を受けないが、伸長により変えられる特性に関して、外因性の微分幾何学が導入される。
【0012】
しかし、本発明の場合には、レンズ表面は、我々の毎日の3次元空間で作用し、それにより外因性の微分幾何学がレンズ表面を設計するため使用される。例えば立方体等の多面体が、外因性の微分幾何学により研究される3次元形状を有する。しかし、それは、コーナーを囲む、その上の三角形等において、図面により明らかになるような本質的な特性も持っている。これらの三角形は、平面の三角法を破っており(即ち、それらの内角は、180°にまで加算されない)、この表面の立方的特徴は、3次元空間内にあるそれとは独立した、本質的態様である。
【0013】
本発明に係る外因性の微分幾何学の特別の使用法は、表面の統合にあり、これによりレンズ表面は、多数のポイントにおけるその傾斜の細部に基づいて積分される。表面の傾斜は、光源からの光が特定の規定を満たすため、如何に再指向されなければならないかといった知識から光学法則に従って計算される。光源の光又は規定のいずれかが、回転対称ではない強度分布を持つとき、従来技術の設計法は、上述の通り、不十分である。本発明は、光源及び所望の出力の強度分布により与えられるレンズ表面を数値的に特定化するためコンピュータ計算を利用する。
【0014】
回転対称ではない強度分布を処理するとき、この分布を表す作用場は、数学的にガウス球として知られている、単位半径の球表面である。ステラジアンで測定するとき、全ガウス球の立体角度は4πとなる。1ステラジアンは、横断線が65.5°張る円、又は、一辺に関して59.3°張る正方形である。いずれの場合でもトータルにして(180°/π)2=3282.8平方度である。照明強度は、立体角度に放射されたルーメンの量であり、1カンデラ=ステラジアン当たり1ルーメンである(これは、強度又は強度の測定単位のいずれかを意味し得る、キャンドルパワーという古い用語に置き換えられた)。強度パターンは、一定強度の輪郭の2次元マップ又は強度を表す高さを備えた3次元マップのいずれかでグラフ的に表すことができる。
【0015】
本発明の設計法の中心にあるもの及び本発明の目的は、様々なサイズのセルを備えたガウス球上の格子又はメッシュである、強度関数を表示する第3の方法である。セルサイズは、各セルが照明フラックスの同じ量を有するように、強度に逆比例する。選択された特定の格子パターンは、モザイク加工、タイル張り、又は、球と称される。一例は、地理学の緯度及び経度格子であり、別の例は、二十面体に基づく三角測量法である。しかし、本発明の場合には、球全体がタイル張りされる必要はない。通常、光源も照明規定も全ての方向を網羅していないからである。このため、特定の設計に対して、タイル張りを適合させるより多くの自由度が存在し、不完全図解として数学的に知られているものを形成する。
【0016】
本発明の主要な目的は、規定出力パターンを備えた照明システムを提供することである。該照明システムは、光源と、光源の光を出力ビームに再指向する光学レンズと、を備え、該レンズは、回転表面ではない形状を有する。
【0017】
本発明の別の目的は、回転表面ではない表面のレンズを提供することであり、該レンズ表面は、レンズが光源の光を規定出力パターンを満たす対象ビームへと変換することを可能にする表面法線ベクトルを有する。
【0018】
更なる目的は、所謂、光源のサイズに対する全体サイズを持ち、且つ、光源から発生されたレンズ表面の初期開始ポイントからの距離の選択により得られるレンズを提供することである。これは、対象パターンの規定の角度分解能により画定されるレベル以下に出力ビームのぼけを維持する。
【0019】
更に別の目的は、次の工程を備えるレンズ形状発生法に関する。
(a) レンズ表面から出た出力ビーム方向からなるガウス球上において、規定出力パターンに従って、等立体角度の等フラックス領域の第1の格子を確立する。
(b)光源からレンズ内部に放出された光の方向からなるガウス球上の一部分において、第1の格子と同じ数の等フラックス立体角度の領域を備えた、且つ、該第1の格子のものと一致するトポロジーの座標系を備えた格子を確立する。このとき、第2の格子の領域が第1の格子の領域と1対1のトポロジー的対応関係にあり、レンズの局所的透過率に従って、第2の格子の各領域のフラックスが第1の格子のそれに対応する領域のフラックスに比例すると共に、格子のいずれか一方又は両方が回転非対称である。
(c) 対応関係の使用により、第1のガウス球から第2のガウス球へのフラックス再分配方向マッピングを定義し、これにより、光源からの任意の光線は、光線が入る第2の格子の領域に従って出力ビームの方向が割り当てられる。再指向された光線は、第1の格子の対応する領域に入る。
(d) スネルの屈折法則のベクトル形態により、第2の格子上で表面法線ベクトルの重ね合わさった分布を確立することにより対応関係を表現する。
(e) 初期開始ポイントから、表面の主要湾曲に従う初期ストリップに沿って、表面法線ベクトルの分布を接触積分することによりレンズの表面座標を数学的に形成し、次に、連続的接触積分により、格子表面法線の初期地理的ストリップから外側に直交して連続的接触積分することにより、レンズ表面の他の主要曲率に従う隣接する特徴的ストリップを第2の格子の境界から外側に形成する。
【0020】
本方法は、レンズ表面の交換された2階微分係数の恒等性を表す積分可能性条件を満たすような仕方で隣接する特徴的ストリップの連続積分を実行し、これにより、光源からの光を、規定をほぼ満たす出力ビームへと変換するのに必要となる表面法線を有することを確保する。
【0021】
本発明のなお更なる目的は、レンズ形成に有用となる格子を提供し、該格子の中央に配置された光源からの光を通過させる領域を有する照明セルを画成することである。本態様は、次の要素を備える。
(a) 光源により画成された1つの軸の回りに延在する第1のラインと、該第1のラインと交差するように該軸から発する第2のラインとにより画成された格子と、
(b) 各セルは、連続する第1のラインと、連続する第2のラインとにより画成された4つのエッジを有する。
(c) これらのセルは、次のうち一つを有する。
(i) 等しい面積
(ii) 光源から離れる方向に増加する面積
本発明の一態様では、第1のラインは、前記光源の回りを延在して次第に大きくなる一連の矩形を画成し、前記第2のラインの幾つかはこれらの矩形のコーナーと交差する。本発明の別の態様では、第1のラインは、円形緯度ラインを画成し、前記第2のラインは、経度ラインを画成する。
【0022】
なお更なる目的は、略球状であり、軸線を画成する格子を提供することであり、該緯度ラインが前記軸線の回りを延在し、連続する緯度ラインの間の間隔が前記経度ラインに沿って延在する方向に増大することである。
【0023】
追加の目的は、略球状であり、軸線を画成する格子を提供することであり、該緯度ラインが前記軸線の回りを延在し、連続する緯度ラインの間の間隔が前記経度ラインに沿って延在する方向に等しいことである。
【0024】
別の目的は、バタフライの形態の光投影表面を提供することである。該表面は、凹み領域から発散していく湾曲縦溝を画成し得る。そのようなバタフライ形状のレンズは、光源を受け入れ又は光源に連結するため円錐ベースを持っていてもよい。
【0025】
更に追加の目的は、ベースを有し、且つ、ベースから光投影表面に向かって発散する円錐レンズと、該ベースに連結された光パイプと、を提供することである。光投影表面は、典型的には、中央領域と、該中央領域から離れる方向に発散していく隆起部と、を有し、該表面は、該隆起部の間に配置された、凹状凹み領域を有する。
【0026】
上記のようなレンズは、例えば、均一の光、又は、例えば矩形表面等の均一に照明されるべき選択された非均一領域に亘って選択された領域強度の光を投影又は伝達するように良く構成されている。
【0027】
本発明の上記及び他の目的並びに利点と、図示の実施例の詳細とは、次の明細書及び図面からより完全に理解されよう。
【実施例】
【0028】
例えば、特定の仕様のために、所謂、格子を構成するための幾つかの方法が存在している。全てのセルが同じサイズである規則的なモザイク細工を規定に適合するように歪曲させることができる。多数のセルを用いた場合、そのような歪曲は、その規定に正確に合致することができる。
【0029】
この歪曲は、規則的な格子の座標収縮により達成される。典型的な規定は、最大強度IMAXの中心又は近傍方向を有する。矩形格子(即ち、経緯格子の赤道セクター)を中心上に整列させ、それが、方向(x0、y0)においてセルのコーナーに配置されるようにせよ。格子のセル幅wxより遙かに小さい反復インターバルdx、例えばdx=wx/1000を使用せよ。次に、歪曲セルの他のコーナーに距離x1を見出すように次の総和を繰り返せよ。
【0030】
【数1】
【0031】
これは、セルをx方向に収縮させ、それがxと共に変化するときその強度を補償する。直交方向yでは、xiで格子ラインに沿って同じ方法が使用される。即ち、
【0032】
【数2】
【0033】
となる。
ここで、強度が、y0ライン上のその値に対して減少するとき、そのセルの膨張が存在する。この方法により、格子は、直交のまま維持される。このとき、2つの方向で異なる歪曲パターンとなるが、総合的な歪曲量は、x方向及びy方向の歪曲量の積となる。
【0034】
規定が、xにおいて、格子中心から格子頂部ytまで、非常に大きい比率I(xi、y0)/I(xi、yt)を持ち、格子エッジxeで遙かに小さい比率を持つときのように、そのような分離可能性の利便性は、可能でなくなるときがある。これは、遙かに大きい数のセルを、x0ではなくxeで発生させる。それどころか、格子が直交ではなくなり、格子ラインが湾曲されるように、x歪曲が各yiで再度実行される。
【0035】
その代わりに、極格子、即ち、極が光源最大のところにある経緯格子の極区分を使用することができる。次に、緯度円を楕円に作ることにより、又は、経度ラインを不均等インターバルで作ることにより、又は、それらの両方を作ることにより、直交格子が生じるように、歪曲をなすことができる。その代わりに、緯度ラインを曲げることにより、非直交格子を構成することができる。
【0036】
その代わりに、非常に多数のセルを備えた規則的モザイク細工を、これらの小さいセルを様々なサイズのより大きいセルへとグループ分けすることにより縮約し、それにより、セルの各グループを、同じ合計照射量を持つようにしてもよい。いずれの場合においても、地理学の経度及び緯度に類似して、格子セルは、格子内の位置を表すように指標化される。この指標は、単一数又は一対の数のいずれかを備えている。
【0037】
本発明の設計方法にとってキーとなるものは、2つのそのような格子の構築である。第1のもの(図1を参照せよ)は、出力強度のガウス球上にあり、第2のもの(図2を参照せよZ)は、光源強度のガウス球上にある。これらの球は、物理的位置を持っていないが、抽象的に存在しており、2つの格子を確立するという目的を持っている。光源格子は、その中心において光源の小型化バージョンを持っていると考えることができる。規定格子は、その中心において本発明の小型化バージョンを持っていると考えることができる。両方は、光の遠場の振る舞いを表している。
【0038】
両方の格子は、同じ数のセルと、同じ指標パターンを持っており、それにより、1対1対応が、それらの間に確立される。この対応は、両方の格子が同じトポロジーを持ち、それにより、例えば、一方が三角形である場合には、他方が矩形や極形状であることはできないようになっている。別の格子トポロジーは、楕円−放物形である。かくして、格子形成の歪曲方法が好ましいであろう。それは、光源及び強度の出力分布の間の差をより良く適合させることができるからである。出力格子が最初に構築される。規定の遂行がレンズの目的であり、典型的には、規定は、光源出力よりもより不規則であり、又は、より特異性を持っているからである。
【0039】
図1は、112.5°のスパンに亘って水平方向に延び、且つ、水平平面の上下に垂直方向に25°に亘って延びるガウス球上の一つの典型的な格子100を表している。水平平面の上下5°の垂直スパンでは、セル110は、残りのセル120の半分のサイズである。この格子は、ナビゲーションライト用の米国沿岸警備隊の詳細事項を表しており、その全強度が水平の5°以内で維持され、水平の25°以内で半分の強度が維持されるべきである。かくして、各セルは、同じ光照射フラックスを備えている。図解の明瞭さのために、このパターンでは22水平列の46セルのみが存在しているが、実際には、この何倍も存在しているであろう。格子は、軸130上に中心が設定されている。
【0040】
図2は、対応光源格子200の側面図を表し、図3は、その頂面図を表している。ここでも22列の46セルである。この格子は、軸線220に対する角度210のコサインで強度が落ちるランバート光源から入ってきた光の方向のガウス球上にある。軸線220に最も近いセル230は、最も小さく、その一方で、より離れたセルはより大きくなり、コーナーのセル240が最も大きくなる。水平角度250は、経度に類似しており、垂直角度210は緯度に類似している。
【0041】
図4は、図1の格子と図2の格子との間の対応関係から発生される、本発明の特定の実施例に係るレンズ400の頂面図を表している。光学活性頂部表面410は、対応する格子100及び200から導出される表面法線から数学的に生成される。頂部表面の下方にあるものは、円錐支持ベース420である。当該レンズの底部には、回路基板440を受け入れるための段入部即ち凹部430があり、該凹部には、保護透明エポキシ体460内に埋め込まれた、2列の発光ダイオード450が取り付けられている。レンズ400は、空気ギャップが存在しないように、透明体460と光学的に接触している。このレンズは、吸収回路基板のLED450の格子200により表されるランバート出力を、格子100により表されるコースとガード標準規格に従う放射へと効率的に変換する。この図は、如何に、最大水平光源角度470が77°であり、この角度内にランバート出力の95%が放射されるかを示している。これは、如何に、光源出力の弱いフリンジ部分に収集する価値がないことを示している。
【0042】
図4では、発生した湾曲表面ライン421が、図3において、発生した湾曲格子ライン230に対応している。図4では、発生した湾曲格子ライン422(ライン421に直交する)が、図2において、発生した湾曲格子ライン231に対応している。
【0043】
図4の垂直ライン423は、420の傾斜側の側面図を表している。図4及び図5のレンズは、略ドーム形状であり、図4の矢印424により指し示された方向に全長L1を有する。この全長は、424に対して垂直で、図4の紙面に対して垂直である、図5の矢印427により指し示された方向におけるその全体幅W1よりも大きい。当該レンズは、426で指し示されたその異なる長さ方向表面に沿って上方に凸状であり、その最上幅表面428に沿って上方に凹状である。
【0044】
図5は、発光ダイオード450を備えたレンズ400の側面図を表している。最大垂直角度480は、60°であり、その最大垂直角度では、格子100の25°制限内に屈折させることができる。レンズ400のワーキングモデルの全体高さは、2・54cm(1インチ)の約半分でしかなく、これは、従来技術の白熱灯の等価光出力より遙かに小さい。レンズクレストにおける初期ポイント500は、レンズ表面410に線を付けるための開始ポイントである。初期ストライプ510は、500から水平に延在する。特徴的なストライプ520は、510から直交して延在する。その境界は、530に位置している。
【0045】
通常、光源格子の幾何学は、出力格子の幾何学と充分に異なっており、該光源格子の外側には残りの光源光が存在するであろう。この場合には、光源格子は、出力格子の中に規定されたものよりも多くの光を持つものがあるように、過負荷をかけることができる。かくして、光全体の利用を最大にすることができ、過剰光により、規定された強度が超えられる結果となる。多くの場合には、規定は最小の強度に対してのみであり、それで、このことが可能となる。
【0046】
光源格子と出力格子との間のこの対応は、レンズが光源から所望の出力パターンへと光を変換するため実行しなければならない再指向関数を特定化する。格子セルは、強度がセル内でほぼ一定であるように充分に小さくなければならない。それらは、再指向関数が、セルから隣接するセルへとゆっくりと変化するのに充分に多数でなければならない。これは、レンズ表面の滑らかな構成を可能にする。
【0047】
図6は、断面図でレンズ80を示しており、該レンズは、説明された態様で構成されている。レンズ表面は81で示されている。第1の格子82は、レンズの表面81から出た光出力ビームの方向の拡大されたガウス球を通った断面として示されている。例えば、レンズ表面から出て、且つ、格子82の表面から出た所望のビームベクトルV1 1に対応するビームベクトルV1と、レンズ表面から出て、且つ、格子の表面から出た所望のビームベクトルV2 1に対応するビームベクトルV2とを見よ。
【0048】
第2の格子83が、84でLED光源から出力された光の方向の減少したガウス球を通る断面として示されている。光出力ベクトルV3を見よ。
2つの格子上の対応するセルの各対に対して、レンズにより実行されなければならない、光源光線から出力光線への偏向が存在する。この偏向は、屈折、薄いフィルム金属コーティングによる反射、全体としての内側反射、又は、該偏向が多数の段階で実行される場合には、これらの組み合わせにより形成することができる。大きな偏向角度は、幅広い角度の光源及び狭い出力ビームの場合におけるように、そのような段階化を要求し得る。
【0049】
再指向が単一の屈折によりなされるために、分析が次の通りになされる。スネルの屈折法則は、屈折率が夫々n及びn’である2つの等方性媒体の間の境界において、次式により表される。
【0050】
【数3】
【0051】
ここで、入射平面において入射角度i及びi’である。光線は、伝播の方向を向いている3次元単位長ベクトルにより表される。2つの媒体の間の境界表面は、それに垂直な単位長ベクトル即ち表面法線ベクトルにより表される。入射光線I及び表面法線ベクトルNに対して、屈折光線Rは、正弦ベクトルS及び余弦ベクトルCを介してスネルの法則のベクトル形態から次のように計算することができる。
【0052】
【数4】
【0053】
これらの式は、ベクトルI及びNが知られているときの屈折ベクトルRの導出のためにある。本発明のレンズを設計するとき、ベクトルIは、光源格子上の位置により与えられ、一方、ベクトルRは、出力格子上の対応する位置により与えられる。表面法線ベクトルNは、光源格子における各セルに対して導出されなければならない。これは、n>n’(材料から出て行く光線)又はn<n’(材料に入っていく光線)のいずれかにより異なる仕方でなされる。両方の場合で、ベクトルMが最初に計算され、次に、それは表面法線ベクトルを与えるため次式のように利用される。
【0054】
【数5】
【0055】
第1の場合、即ちn>n’(材料から出て行く場合)では、ベクトルMは、次式で与えられる。
【0056】
【数6】
【0057】
n<n’(材料に入って行く場合)では、ベクトルMは、次式で与えられる。
【0058】
【数7】
【0059】
反射に関して、金属フィルム又は全体としての内側反射のいずれかにより、入射光線Iを反射光線Qへと反射させる表面法線は、次式を利用することにより与えられる。
M=Q−I
図4及び図5に示された本発明の一実施例では、光源は、レンズと光学的に接触し、表面法線値N(i,j)は、n>n’の場合により決定される。
【0060】
図7は、レンズ700が入射表面710並びに射出表面720を持つ別の実施例を示している。該図では、ベクトルIを備えた入射光線740と、ベクトルRを備えた射出光線750と、それらの間にある光線とにより画成された平面において、ベクトルT(i,j)を備えた、レンズ内部の中間光線730が存在するようにしている。有限の光源サイズの効果を歪める収差を最小にするために、Tは、2つの表面法線、即ち入射法線N1(755)と、射出光線N2(756)と、が光線I及びRと同じ角度を持つ。I及びRの間の偏向角度が35°より大きいとき、射出成形されたプラスチックで典型的な1.5の範囲にある屈折率は、2つの表面を要求し、光線Tの最小収差の選択が要求される。第1及び第2の格子の間の最大角度が35°より小さいとき、入射表面は、正味の光の偏向が無い半球である。これは、白熱灯の場合に対してであり、その外皮は高温度を持ち、電球とレンズの間に介入されるため空気ギャップを必要とする。
【0061】
アンカー固定された船のためのマストヘッドのランプのための沿岸警備隊標準規格は、360°のパターンを有し、これは、垂直フィラメントを備えた白熱灯を要求する。一般には、そのようなフィラメントは、影を投影する垂直支持ポストに備え付けられる。本発明は、この影の回りに効果的に光を回すため、涙滴形状を取り得る。
【0062】
図8は、透明外皮810と、垂直配置の円柱フィラメント820と、垂直支持ポスト830と、を有する、ランプ800に関するオーバーヘッド図である。レンズ840は、内側表面850と、涙滴外側部860と、を有する。ポスト830を丁度クリアした光線865は、その影へと屈折され、その結果、360°規定が充足される。
【0063】
より一般的には、白熱灯は、通常、半球より遙かに大きいパターン、典型的には、全休からフィラメント支持手段又は外皮密封手段により遮蔽された小部分を引いたものへと光を変換する。規定された照明パターンが比較的狭い場合(例えば、40°パターン幅を備えた自動車技術テイルライト標準協会)、2つの表面による屈折でさえ、300°幅ランプ出力を狭いパターンへと再指向するには不十分となる。この場合には、レンズの一部分は、全体としての内側への反射(TIR)、並びに、入射及び射出表面による屈折を利用するであろう。レンズのTIR部分が光を出力格子の外側部分へと再指向するか、又は、レンズの全屈折部分の出力格子に付加される中心部分を備えたそれ自身の出力格子を持っているかのいずれかに従って、2つの設計戦略が存在する。有効には、第2の戦略が、照明規定を追加的に満たすため並列に作用する2つの独立のサブレンズを持つことになる。
【0064】
反射表面は、それ自身の出口表面を要求し、これは、光源からの有意な両の光を遮蔽してはならない。このため、出口表面は、光源でその先端部を備えた2次曲面の形態を取るべきである。2次曲面は、歪曲された円錐であり、展開可能な表面は、その先端から放射されたラインからなる。第1の出力格子の外側部分は、反射表面のための規定となる変換された格子となるため、この2次曲面を通って屈折されなければならない。図9では、レンズ900は、光源920を備えた、図4及び図5のレンズと類似した中央ボディ910を持っている。その回りを取り囲み、その周辺から延在しているものは、光源920にその先端部を備えた2次曲面930である。反射表面940は、2次曲面930から下方に延在する。
【0065】
これに対して、発光ダイオード(LED)は、例えば回路基板等のより大きい物体に取り付けられるため、典型的には、半球内にのみ光を放射する。また、その低い動作温度は、例えば、沿岸警備隊ナビゲーションライト等の比較的幅広い照明規定の場合に、それがプラスチックレンズと光学的に接触することを可能にしている。より幅の狭い角度の自動車光のため、入射表面は、第2の格子のエッジから第1の格子のエッジへと光を再指向するのに必要となり得る。
【0066】
本発明の目的は、1つ以上のレンズ表面を構成することである。光源からの光が出会う第1の表面は、次式により与えられる。
r(i,j)=r(i,j)I(i,j)
ここで、rは、光線ベクトルIの方向での光源からレンズ表面までの距離である。第2の表面は、次式により特定される。
【0067】
r2(i,j)=r1(i,j)+r12(i,j)T(i,j)
ここで、r12は屈折されたベクトルTに沿った、第1の表面からの距離である。第2の表面が反射している場合、次式により特定される第3の表面が存在するであろう。
【0068】
r3(i,j)=r2(i,j)+r23(i,j)Q(i,j)
ここで、r23は屈折されたベクトルQに沿った、第2の表面からの距離である。
各レンズ表面は、該表面と出会う各光線ベクトルが適切に再指向されるように形成されなければならない。即ちIをRに(単一表面)、又は、IをTに且つTをRに、又は、TをQに且つQをRに再指向する。各々の再指向は、光線が適切な表面法線ベクトルNに出くわすとき起こる。表面は、光源にその原点を有する座標系で表すことができる。このとき、z軸は出力ビームと整列されており、それにより表面上のポイント(x、y、z)は、導関数
【0069】
【数8】
【0070】
を有する、関数z(x,y)により特定される。次に、表面法線は、
N=√(−pi−qj+k)/√(1+p2+q2)
により与えられる。ここで、i,j及びkは、x、y、z座標軸を各々確定するデカルト座標単位ベクトルである。
【0071】
アレイN(i,j)として表された、その表面の法線の知識からレンズ表面を計算しようとするとき、初期ポイントから始まり、外側に向かって移動しながら数字の繰り返しが要求される。この繰り返しは、正確な解から離れて移動もしなければ、不正確な解へと収束することもないようにするべきである。こ表面形成の多くの問題とは異なり、本発明のそれは、各表面ポイントz(i,j)が、単一表面レンズの場合には、例えば、I(i,j)等の光線ベクトル上になければならないという知識により、非常に援助される。かくして、トライアルポイントは、最良のポイントが、隣接する表面ポイント及びそれらの表面法線に対する所望表面の適合のために見出されるまで、この光線に沿って移動することができる。空間内の表面の基本的特性は、次式の交換された2階微分係数の恒等性により表される、滑らかさである。
【0072】
【数9】
【0073】
積分可能性の拘束条件として次式のように表すことができる。
【0074】
【数10】
【0075】
この拘束条件は、表面法線のアレイに対する形成表面の適合性をチェックするため利用することができる。
表面の曲率は、表面の接線方向の運動に起因して如何に速く法線ベクトルが回転するかにより測定される。例えば一定の曲率を有する球等のごく少数の表面を除いて、ある点における表面曲率は、形状オペレータとして知られる関数に従って、接線方向と共に変動する。表面曲率の最大値及び最小値は、主要な曲率、即ち1次曲率及び2次曲率を夫々定義している。それらは、互いに垂直方向にある。表面法線ベクトルと共に主要な曲率に整列される2つの直交接線ベクトルは、主要フレーム場を定義する。これは、あらゆる表面の点に対して定義されるベクトルの三つ組である。ダルボウクス(Darboux)フレームとして知られているものは、表面形成に対して非常に利便性が高い。
【0076】
従って、レンズ表面の形成は、典型的には、何らかの初期ポイントr(0,0)で始まり、外側へと進んでいき、表面の初期ストライプを形成する(偏微分方程式という用語を使用する)。法線ベクトルの変化が初期ストライプと整列するように、外側方向が1次主要曲率(例えば、図4に示されるように)と一致するように選択されるとき、最も正確な積分が得られる。この主要曲率に沿って、積分は一次元的であり、よって実行するのがより容易である。別の初期ストライプは、2次主要曲線に沿って形成される(例えば、図5に示されるように)。次に、その表面は、1次初期ストライプに対して平行に、2次初期ストライプ上の次のサイト上で始まる特徴的なストライプを順次発生させることにより完了される。
【0077】
数値的な精度は、好結果のレンズ設計にとって重要であり、それにより導出された表面は、適切な表面法線ベクトルを至る所で持つようになる。所期及び特徴的なストライプの方法は、3重ベクトル外積というよりも、主要フレーム場の使用を可能にする。後者の方法は、従来のストライプに平行に特徴的ストライプを維持するのに適している。しかし、実際の計算に対して、連続的な格子ポイントの間の小さい角度は、三重ベクトル積を、これらの小さい角度のその平方で、機械精度(即ち、特定のコンピュータにより利用される十進ポイント数)に対して非常な感度を持たせている。この感度は、典型的には、大きな表面形成誤差及び形成プロセスの失敗をもたらす。
【0078】
初期ストライプを整列させるための主要曲率の使用は、出力格子及び光源格子を選択する際の重要な因子を目立たせる。即ち、それらは、それらの軸線が、光源光から出力光への再指向の最大量及び最小量に対応するように整列されるべきである。次に、表面法線のアレイN(i,j)は、レンズ表面の主要曲率と予め整列される。光源及び出力の光分布における格子の配置位置は、典型的には、夫々光線ベクトルI(0,0)及びR(0,0)となる該分布の最大値又は重心のいずれかであるべきである。1次初期ストライプ及び2次初期ストライプは、初期ポイントr(0,0)からr(1,0)、r(2,0)等を通した積分、及び、r(0,0)からr(0,1)、r(0,2)等を通した積分により形成される。第1の特徴的なストライプは、r(1,1)、r(1,2)等を通ってr(0,1)で、及び、各ポイントr(i,j)I(i,j)で始まり、r(i,j)の値は、特徴的なストライプ上でそれに先立っている、以前の値r(i,j−1)と、隣接する以前のストライプ上のr(i−1,j)との関数となる。
【0079】
一旦、各ストライプが形成されたならば、以前のストライプを、それが初期ストライプでない場合、両側で適合するためポイント毎にチェックすることができ、積分可能性という拘束に従って調整することができる。次に、特徴的ストライプは、この新しい以前のストライプから再形成することができる。これは、リラクゼーション法として知られている。
【0080】
多重表面を備えた本発明の実装手段に対して、これらの表面は、最初に最内側表面から形成され、順次外側へと形成される。連続的表面にための初期ポイントは、繰り返しが以前の表面と一致しないように選択される。これは、幾つかの試行を要求し得る。図8の場合では、反射表面840の初期ストライプは、上側リム850又は下側リム860のいずれかであり得る。
【0081】
最終的には、レンズ設計が完了され、性能に対してチェックされるとき、それは、任意の箇所でその透過率が、大きい屈折角度によりかなり減少される場合には、調整される必要があり得る。例えば、屈折率1.5では、空気から材料中への最大使用可能な入射角度は、75°であり、この場合、透過率は法線入射の96%ではなく75%となる。これは、光源強度の減少と等価である。光源格子は、この効果と適合するためにそのセルを大きくさせ、レンズは、修正された格子を用いて再計算される。同様の調整が、表面粗度から、又は、1より小さい金属フィルム反射率からの散乱に対してなすことができる。
【0082】
従って、本発明は、光源と、光源の光を出力ビームへと再指向する光学レンズと、を含み、該レンズは多重表面を有し、その少なくとも1つが、回転体の形状ではなく、次の方法により形成された形状を有する、規定出力パターンの照明システムを想定している。当該方法は、次の通りである。
(a) 規定された出力パターンに従ってレンズ表面から出た出力ビームの方向のガウス球上において、立体角度の等フラックス領域の第1の格子を確立する。
(b) 光源からレンズの内部へと放射された光の方向のガウス球の一部分において、第1の格子と同じ数の等フラックス領域を備えた第2の格子を確立する。該第2の格子は、第1の格子のものと一致した座標系トポロジーを備え、第2の格子の領域が、第1の格子の領域と1対1対応にあり、各領域のフラックスが、レンズの局所的透過率に従って第1の格子のその対応する領域に比例し、両方の格子のいずれかが回転非対称であるようにしている。
(c) 第1のガウス球から第2のガウス球へとフラックス再分布方向性マッピング関数を対応定義することにより、光源からの任意の光線が、第2の格子の領域に従って、出力ビームにおける方向を割り当てられることができる。該第2の格子の領域には、再指向された光線が第1の格子の対応する領域に落ちるように、光線が落ちる。
(d) 各表面に対して法線ベクトルの分布を導出するため、屈折又は反射のベクトル則を使用して、光源光線を出力光線へと再指向するように1つ以上のレンズ表面を確立する。
(e) 法線ベクトルの分布から、各レンズ表面を連続的に形成する。これらの表面は、最近接の光源から出発し、外側へと前進する。
【0083】
更に、レンズ表面は、次の方法により法線ベクトルの分布から形成される。
(f) 初期出発ポイントから、表面の1つの主要曲率に従う初期ストライプに沿って表面法線ベクトルの分布を接触積分することによりレンズの各表面の表面座標を計算し、次に、表面法線の格子の初期ストライプから直交方向に外側に連続的に接触積分することにより、第2の格子の境界から外側に隣接する特徴的な測地ストライプを形成する。
(g) レンズ表面の交換された2階微分係数の恒等性を表す積分可能性条件を満たすような仕方で隣接する特徴的ストリップの連続積分を実行し、これにより、レンズの表面が、光源からの光を、規定をほぼ満たす出力ビームへと変換するのに必要となる表面法線を有することを確保する。
(h) 光源からの初期ポイントの距離を選択することにより光源のサイズに対するレンズの全体サイズを決定し、規定の角度分解能により画成されたレベル以下に出力ビームのぼけを維持する。
【0084】
加えて、光源は、典型的には、レンズと光学的に接触するように設けられ、屈折により、レンズ材料内部から外側に環境へと再指向され、スネルの屈折法則のベクトル形態により表面法線の分布が決定される。
【0085】
この点に関し、レンズは、光源からその内部へと光を入れる入射表面と、内部から出る光のための出口表面と、を持つように設けられる。入射表面は、無視できる再指向を実行し、実質的には全体的な再指向は外側表面により実行される。入射表面は、内部光線の新しいシステムが両表面の表面法線分布を形成するため使用されるように光源を再指向し、該再指向は、入射表面法線と出口表面法線との間で割り当てられる。
【0086】
典型的には、反射表面が設けられ、大きな再指向角度が、該反射表面で実行される。また、反射表面は、典型的には全体としての内側反射を利用しており、これは薄いフィルム金属コーティングにとって好ましい。該コーティングは、入射角度が、屈折率nの臨界角度arcsin(1/n)より小さいとき必要となる。
【0087】
本発明の重要な用途は、赤、緑、青及び可能ならば黄の個々に制御される発光ダイオードのグループを利用する大型ビデオディスプレイにある。各グループは、図4及び図5のものに類似したそれ自身のレンズを持つが、幾分小さくなる可能性がある。スポーツスタジアム用等のフルビデオディスプレイは、各々がLEDのグループを備えた、800個のレンズの525列を持つことになる。図10に示されたように、隣接するレンズ1101及び1102は、それらが、互いに水平に向けられた出力を妨害しないように、垂直方向に互い違いにずらされた状態にある。レンズ1101は、6つのLED、即ち2つの赤、2つの緑、1つの青及び1つの黄色のアレイ1110に亘って配置されている。このレンズは、120°の水平範囲及び30°の垂直範囲を有する。大型テレビジョンの従来技術を越える利点は、レンズの湾曲表面が、例えば太陽等のまぶしい光源からの反射を散乱させるということである。加えて、後方表面1120は、例えばブラック艶消しコーティング等の低いリラクタンスの手段を持つ。
【0088】
図12は、850〜855で多重LEDを示しており、それらは、マスター制御部856により、それらの発光強度を制御される。それらは、例えば、2つの赤色発光LED850及び851、2つの緑色発光LED852及び853、1つの青色発光LED854、並びに、1つの黄色発光LED855のように異なる波長を持っている。図10のレンズの各々は、典型的には、図12のLEDクラスターからなる光源を持っている。これらのLEDは、時間と共に変化する、可視色画像を提供するように制御される。バス857は、アレイ中の他のLEDへの制御信号経路を表している。
【0089】
図10では、1120で表された多重レンズ又はユニットが図示のようにアレイに配列されている。これらは、レンズの各々が複数のディスプレイを備えるように、テレビジョン又はコンピュータの画像表示用のビデオスクリーンを備えていてもよい。図10のレンズアレイ又はラスターから構成された可視スクリーン860を有する平面TVセット859と同じビデオユニットを示す図11を参照せよ。
【0090】
図13は、図10のものと類似したレンズアレイ860を示している。これは、例えば、861で示された特定の可聴位置で効果的になることを目的とするため浅く湾曲されている。スクリーンの両端部におけるレンズは、可聴領域に対する光出力を提供するため異なる角度をなしている。図10におけるアレイのレンズは、有効な「スクリーン」を提供するため、低リラクタンスの表面1150上に取り付けられている。
【0091】
図14は、平面図でベッセル870を示しており、これは上述されたレンズユニットを組み込んでいる。図示の光源は、上述されたLED位置に、レンズ用の白色規定を備えた白熱電球を設けていてもよい。レンズ871は、図8に示されるように、沿岸警備隊の360°のマスト先端ナビゲーションライトであり、レンズは、フィラメントの支持ポストによるランプのフィラメントの影形成を無くした涙滴形状を備えた水平断面を有する。ランプ872は、垂直配位で略円柱フィラメントを持っていてもよい。この規定は、沿岸警備隊の135°の後部ナビゲーションライトである。レンズは、ランプの出力の一部分を規定出力へと再指向するため反射表面を利用する。
【0092】
船首のレンズは、赤い右舷に対する873、及び、874で示され、各々は、112°の側部標識規定を備えている。
図9aは、本発明に係る照明器具を示しており、これは次の点で特徴付けられる。
(a) 前方ドーム形状の内側部分880aと、該内側部分の回りに延在しそこから間隔を隔てられている外側部分880aと、を有し、これらの部分は光透過性で一体成形されている、レンズボディ880。
(b) 前方延在軸線882の回りに非円形に延在する内側部分。
(c) 外側部分に反射器883が設けられ、これにより内側部分と後方整列する884での光源は、一定光線885と他の光線886とを提供し、該光線885は前方に移動し、ドーム形状の内側部分により屈折され、内側部分から前方に移動すると共に、他の光線886は、外側部分に移動し、反射器により反射され、外側部分で前方に移動し、該外側部分から前方に移動する。
【0093】
図9aの照明器具は、図9のレンズユニットの形態を持っていてもよい。
反射器883の反射表面は、典型的には、次の工程を含む方法により形成される。
(a) 第1の格子を、レンズ材料の屈折率の実用上最大の再指向角度に従って、内側屈折のみの部分と、外側反射援助領域とに仕切り、レンズ内側への光の第3の格子の対応する区分を形成する。
(b) レンズの中央屈折のみの部分の外側表面を取り囲んで、レンズの外側表面の外側2次曲面部分を確立し、該2次曲面は、光源から直接来た光がそれに当たる領域を最小にするように傾斜される。
(c) 傾斜された表面を通った屈折光の後方光線追跡を介して、第1の格子の外側部分を、レンズ内側の光の方向からなるガウス球上の格子に変換する。
(d) レンズ内側への後方光線追跡された光の部分格子と、第3の格子の外側部分との間で1対1対応を確立する。
(e) 反射法則のベクトル形態により、第3の外側部分上に、表面法線ベクトルの重ねられた分布を確立することにより上記対応を表現する。
(f) 傾斜外側表面の外側周辺部を初期ストリップとして利用し、直交特徴ストリップの接触積分の方法により反射表面の表面座標を数学的に形成する。
(g) 上記特徴ストリップが光源及び内側レンズ表面のいずれにも当たらないほど充分遠くに円錐表面を延長する。
【0094】
当該レンズは、次の要素を持つものとして更に特徴付けられる。
(a) TIR表面
(b) ミラー表面
図15は、図4のレンズの外側ライン形状の略楕円(長く伸ばされた)頂部平面図を示している。
【0095】
しばしば、光源からの光分布は、ほとんど完全に径方向に対称であり、それにより、便宜的に極格子で表すことができる。それは、極格子としての照明規定を表すのに望ましいものとなる。図16は、w=50.8cm(20インチ)及び長さl=121.9cm(48インチ)の矩形に対して平坦な極格子710を示し、映画館に座っているステジアム用の均一に照明された階段状の段部を表している。任意対の連続矩形の間の領域が中央矩形711のものに等しい面積を持つように、平方根サイズが依存したNθ=32同心矩形区分710aが存在する。格子の極713から発するNθ=64の径方向ライン712が存在し、3つの長辺に沿って等しい間隔Δ1=41/Nθのところでポイント712aで終わり、その幅に沿って等しい間隔Δw=4w/Nθのポイント712bで終わっている。717で定義されたセルの合計数はNθNφであり、それらの幅広く変化する形状にも係わらず、全て同じ面積lw/NθNφを有する。一般に、不規則形状の極格子は、形状重心のところでその極を有し、形状周辺部の任意点における径方向格子ラインの瞬間的方位角間隔は、角運動量の保存に類似して、極に接している周辺の最近接アプローチに逆比例する。
【0096】
極格子の連続矩形の辺714及び端部715の不均一径方向間隔は、格子セルの等しい面積に対して要求される平方根因子に起因している。しかし、光源格子のセルがサイズで合致するように変化するとき、この恒等性を緩和することができる。これは、レンズ表面上で等しく間隔を隔てたポイントを得るために必要となり、これは、高精度で製造する上で重要となる。格子はレンズを形成するため照明される。
【0097】
図17は、単位半径の球721上の対応する光源格子720’を示しており、このとき、極と第1の余緯度ライン722との間の第1のギャップ723aは、引き続く同心ギャップ723より大きいものとして示される。セルサイズを通過する光源光フラックスの変化は、変動する光源交点に対応している。セル724は、円形ライン722と引き続く経度ライン725とにより画成される。
【0098】
図18は、図17と同様であるが、連続する余緯度ライン731の間の均一間隔Δを備えた光源格子730’を示している。連続するセルは、異なる光フラックスを伝達する。即ち、赤道に向かって増大する。
【0099】
図19は、同じではあるが、単位球741に投影された、追加の対応するターゲット格子740’を示しており、球上に投影された矩形742は、それらの各々の余緯度ラインの囲みフラックスに従ったサイズで分布されている。ターゲットの格子は、50.8cm×121.9cm(20インチ×48インチ)の矩形段部の上方でほんの16.5cm(6.5インチ)の位置から投影される。図20は、重ね合わせられたカーペット751を有するセメント製階段750に対する、この段部の照明状況を表している。レンズ位置752では、L字形状の鋳造物753が介設され、段部ライトが位置するところで凹部754を形成するように構成されている。図20aの区分も参照せよ。これは、段部均一発光のために段部757上に均一に投影された光756を示している。段部ライトは、図16乃至図19のうち任意のものに示されたように、光源格子により画成され即ち決定(形成)されたレンズを備えている。図19及び図20は、好ましいものと考えられている。
【0100】
光源格子を出力格子へと変換するのに要求される表面法線ベクトルのアレイは、球座標、方位角φ及び余緯度θで表されるように、それがレンズ表面r(φ、θ)上に配置されるときベクトル場N(r)となる。表面の積分可能性のための上記方程式は、このベクトル関数が非回転であることを意味し、次式により表される条件となる。
【0101】
∇×N=0
図19における格子に対応する表面法線Nのアレイは、図21に表され、図20で表される発光状況の極端な傾斜のために実際には非回転となる。かくして、形成されたレンズは、典型的には、表面法線ベクトルを表すために不連続性を有する。
【0102】
図22及び図23は、バタフライ表面スカラップトレンズ760の図を示している。このとき径方向段階形成即ち縦溝セグメント761は、図示のように隣接中央押下即ち皿領域765から延在し、発散しており、ベースの764におけるLED光源の位置のための円錐ベース763は、バタフライ湾曲表面レンズにより形成された中央押下領域765と整列しており、該領域から、湾曲縦溝即ち段階形成セグメント761が発散している。761における段部は、光源からの光に平行である。縦溝のエッジは隆起線を形成している。図22のレンズは、径方向に連係されたセグメントを持つものとして記載することができる。各セグメントは、特徴的な光曲がりプロフィールを持っている。これらのセグメントは湾曲された縦溝形態を持つように示されている。段部761は、連続する弧形態で延びている湾曲縦溝の間の境界で画成される。更には、これらの段部は、光源764を含む平面又は中央極にある。図23aは、ドーム形の上側表面769を有するLED光源ユニット764を収容するための円錐ベース763内の凹部768を示している。
【0103】
本発明の別の重要な用途は、光ファイバーのライティングであり、そのため、特に斜めの状況から、その円形出力を四角又は矩形等のより有用な形状へと成形するため、照明ファイバーの端部にレンズが連結されている。そのような円錐レンズが図24に示されており、ファイバー770、円錐レンズベース771、及び、四角周辺照明出力を形成する、隆起外側表面772を備えている。レンズの外側表面772は、770と整列している中心774から発散する4つの隆起線773を有する。表面772は、図示のように、4つのパイ形状のセグメント表面772a〜772dの各々に亘って凹まされる。このレンズ形態は、770内の円形周辺光ビームを、表面772から、矩形周辺ビームに変換する。多数の位置における表面の凹み形成は、変形されたバタフライ表面形状を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】図1は、規定強度出力のガウス球上の格子を表している。
【図2】図2は、光源強度のガウス球上の対応する格子の側面図を表している。
【図3】図3は、図2の格子の頂面図である。
【図4】図4は、これらの格子から導出されたレンズの頂面図である。
【図5】図5は、レンズの側面図である。
【図6】図6は、格子及び形成されたレンズと、光出力と、の概略図である。
【図7】図7は、本発明により形成されたレンズの断面図である。
【図8】図8は、本発明により形成されたレンズの頂平面図である。
【図9】図9は、本発明により形成されたレンズユニットと、反射器との斜視図である。図9aは、図9のレンズ及び反射器を通って取られた断面図である。
【図10】図10は、レンズユニットアレイの斜視図である。
【図11】図11は、図10のレンズユニットアレイを組み込んだスクリーンを有するビデオ又はテレビジョンユニットである。
【図12】図12は、図10のアレイにおけるレンズユニットの各々のLEDを制御するための回路図である。
【図13】図13は、図10のアレイを組み込んだ大型ビデオスクリーンに関連した、視聴ゾーン又は領域の線図であり、レンズユニット又はセルの相対的角度配置を示している。
【図14】図14は、次に続く図で参照されるように、光源を載置する容器の平面図である。
【図15】図15は、図4のレンズの頂平面図である。
【図16】図16は、矩形格子の表現図である。
【図17】図17は、略球表面上での極格子の表現図である。
【図18】図18は、極格子の変形を示す図である。
【図19】図19は、極格子に亘るターゲットとなる格子の表現図である。
【図20】図20は、本発明によるラインにより照明されるべき階段状の段部の表現図である。図20aは、レンズ位置を示すため、図20の階段状の段部を通った断面図である。
【図21】図21は、極格子上のベクトル表現図である。
【図22】図22は、変形されたレンズの斜視図である。
【図23】図23は、変形されたレンズの斜視図である。図23aは、レンズベースに適合された光源を示す拡大図である。
【図24】図24は、変形されたレンズの斜視図である。
Claims (20)
- レンズの形成に使用するため、光源からの光を通過させる表面を有する照明セルを画成する、格子であって、
(a) 前記格子は、前記光源により画成される1つの軸線の回りに延在する第1のラインと、該第1のラインと交差するように該軸線から発する第2のラインと、により画成され、
(b) 連続する前記第1のラインと、連続する前記第2のラインとにより画成される4つのエッジを有する、各々のセルを備え、
(c) 前記セルは、
(i)等しい面積、及び、
(ii) 前記光源から離れる方向に増加する面積のうち一つを有する、前記格子。 - 前記第1のラインは、前記光源の回りに延在する一連の次第に大きくなる矩形を画成し、前記第2のラインのうち幾つかは、前記矩形のコーナーと交差する、請求項1に記載の格子。
- 前記第1のラインは、円形緯度ラインを画成し、前記第2のラインは、経度ラインを画成する、請求項1に記載の格子。
- 前記格子は、略球状であり、且つ、軸線を画成し、前記緯度ラインは、該軸線の回りに延在し、連続する緯度ラインの間の間隔は、前記経度ラインに沿って延在する方向に増大する、請求項3に記載の格子。
- 前記格子は、略球状であり、且つ、軸線を画成し、前記緯度ラインは、該軸線の回りに延在し、連続する緯度ラインの間の間隔は、前記経度ラインに沿って延在する方向に等しい、請求項3に記載の格子。
- 概略バタフライの形態の光投影表面を有する、レンズ。
- 径方向に連係されたセグメントを有するレンズであって、
各々のセグメントは、特徴的な光曲げプロフィールを有する、レンズ。 - 前記セグメントは、湾曲した縦溝形態を有する、請求項7に記載のレンズ。
- 前記レンズは、前記セグメントの間の境界で段部を画成する、請求項7に記載のレンズ。
- 光源は、前記レンズと連係し、前記段部は、該光源を含む平面内にある、請求項9に記載のレンズ。
- 前記表面は、中央極から発散する湾曲縦溝を画成する、請求項6に記載のレンズ。
- 前記レンズは、円錐ベースを有する、請求項7に記載のレンズ。
- 前記ベースと連結された光源を備える、請求項12に記載のレンズ。
- 円錐ベース及び該ベースから光投影表面に向かって発散するレンズと、前記ベースに連結された光パイプと、を有する、結合体。
- 前記光投影表面は、中央領域と、該中央領域から離れる方向に発散する隆起部と、を有する、請求項14に記載の結合体。
- 前記表面は、前記隆起部の間に配置された、凹状に凹まされた領域を有する、請求項15に記載の結合体。
- 前記表面は、隆起部の間に段部を有する、請求項15に記載の結合体。
- レンズの形成に使用するため、光源からの光を分配するように照明セルを画成する、格子であって、
前記格子は、順次サイズが大きくなる矩形の連係パターンを有し、順次より大きくなる矩形は、前記光源の回りに延在し、全ての矩形は、前記光源で合致した中心を有し、前記格子は、前記矩形とそのコーナーで交差するように前記光源から発する径方向ラインの連係パターンを有し、ラインに沿って前記コーナーの間を延在し、これにより前記セルを画成する、格子。 - 全てのセルは、同じ面積を有する、請求項18に記載の格子。
- セルは、順次面積を増加させる、請求項18に記載の格子。
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