JP2004523964A - 加入者識別モジュールのための電力供給管理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ワイヤレス通信装置(WCD)の加入者識別モジュール(SIM)に対する電力供給管理技術を説明する。ある技術はSIMに関する固有の識別子を利用する。特に、WCD内のプロセッサは、電力が最初にWCDへ供給されるとき、SIMから第1の固有の識別子を読み出す。電力供給管理周期中、プロセッサは、再びSIMから固有の識別子を受信し、第2の固有の識別子を第1の固有の識別子と比較する。この技術は、取り付けられているSIMが交換されたかどうかを検出する上で有用である。いつSIMをパワーアップおよびパワーダウンすべきかを決定するための投票処理も説明する。特に、投票処理は、WCD上で動作するソフトウェアモジュールが現在または間近なSIMへのアクセスを要求しているかどうかを決定する。修正された安全認証処理も追加することができ、ここでWCDはユーザを認証するためのユーザアクセスコードをキャッシュする。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にワイヤレス通信装置に関し、特に、加入者識別モジュール(SIM)を含むワイヤレス通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
リムーバブル(Removable)ユーザ識別モジュール(R‐UIM)、汎用加入者識別モジュール(USIM)、またはGSM・SIMのような加入者識別モジュール(SIM)は、ワイヤレス通信装置(WCD)のユーザに関する情報を含む。一般的なWCDは、セルラ無線電話機、衛星無線電話機、コンピュータ内部に組み込まれたPCMCIAカード、ワイヤレス通信機能を備えたPDA等の形をとってもよい。
【0003】
SIMには一般的にカード状の構造に収納された制御装置およびメモリが含まれる。メモリは、加入者/ユーザ識別子、記憶された一群の電話番号を提供する電話帳、メッセージ、ビリングコード(billing code)、安全保証ワイヤレスデータ通信のための暗号化列等を含むユーザ情報、および使用中に検索可能な他の有用な情報を含むことができる。メモリは、無線によるサービス提供、暗号化技術、ウェブブラウジング、またはモバイルコマース等のための、WCDがアクセスするアプリケーションを記憶することもできる。
【0004】
一般的にSIMはリムーバブルであり、ユーザはWCDにSIMを取り付けまたはWCDからSIMを取り外すことができる。SIMは例えば、第1のWCDから取り外され、第2のWCDに取り付けられてもよい。このようにして、SIMによりユーザはあるWCDから別のWCDへユーザ情報を転送することができる。これは、異なるWCDの使用が必要なワイヤレスプロトコルによってサポートされる地域にユーザが旅行するときに特に有用である。
【0005】
SIMには、WCDのような別の装置とシリアルデータをやりとりする入力/出力(I/O)ポート、外部のクロック信号を受信するクロック入力、およびリセット信号を受信するためのリセット入力を含む、比較的簡単な電気インタフェースが含まれる。SIMは通常取り付けられた装置から電力を受ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
WCDは一般的にリチウムイオンバッテリのような再充電可能な電源により電力供給される。SIMによる電力消費はWCD電力消費全体の主要な原因となりうる。SIMは予備バッテリを消耗し、さらにWCDの待機時間を減少させるかもしれない。したがって、SIMによる電力消費を効率的に管理することが強く望まれる
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ワイヤレス通信装置(WCD)により使用される、リムーバブルユーザ識別モジュール(R‐UIM)、汎用加入者識別モジュール(USIM)、またはGSM・SIMのような、加入者識別モジュール(SIM)に対する電力供給管理技術に向けられている。特に本発明はエネルギーを節約するためにSIMがパワーダウンした電力供給管理周期中にユーザがSIMを交換したかどうかを検出する上で有用である。このようにして本発明は電力供給管理周期からパワーアップ時にSIMの完全性を確認する技術を提供する。
【0008】
さらに本発明は、継続した電力供給を要求する活動をサポートするために、いつSIMのパワーアップおよびパワーダウンするかを決定するための投票処理(voting process)を使用する。特に、投票処理は、SIMをパワーダウンする前にWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの現在または間近な接続を要求しているかどうかを決定する。投票処理は性能にほとんどまたは全く影響を与えることなく、SIMのより効率的な使用をなすために設計される。このようにして本発明はSIMによる電力消費を減らしてバッテリ持続時間およびSIMが取り付けられたWCDの待機時間を増加させることができる。
【0009】
本発明にはさらに、SIMユーザを一意的に識別するためのアクセスコードをWCDに関連付けられたメモリにキャッシュすることが含まれてもよい。例えば、R‐UIMについてアクセスコードはカード所持者確認(CHV)コードであってもよい。USIMについて、アクセスコードは個人識別番号(PIN)であってもよい。WCD、ひいてはSIMがパワーアップされる度にユーザが毎回アクセスコードをWCDにキー入力する従来のシステムとは異なり、電力供給管理処理によって開始されたパワーダウンの後にSIMがパワーアップされると、WCDはキャッシュされた(cached)アクセスコードをメモリから検索する。このようにして、SIMはユーザにアクセスコードを繰り返し入力させることなく投票処理にしたがってパワーアップおよびパワーダウンされ、これによりユーザの不便さを緩和し、WCDの性能を維持することができる。
【0010】
一つの実施形態において、本発明はWCD中のSIMへの電力供給を制御するシステムを提供する。このシステムは、SIMに接続された電源、および電源を制御するWCD内のプロセッサを具備していてよい。特に、プロセッサは、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしているとき、あるいはWCD上を動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求しているときには、電源からSIMへ電力を供給することができる。さらにプロセッサは、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしていないとき、およびWCD上を動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求していないときには、SIMへの電力供給の終了を制御してもよい。
【0011】
別の実施形態において、本発明はWCD内のSIMへの電力供給を制御する方法を提供する。この方法には、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしているときSIMに電力を供給することが含まれる。さらにこの方法には、WCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求するとき、SIMに電力を供給することも含まれる。この方法には、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしていないとき、およびWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求していないときにはSIMへの電力供給を終了させることも含まれる。このような方法を実行する命令を記憶するコンピュータ読み取り可能媒体ももまた意図されている。
【0012】
別の実施形態において、本発明はSIMに関連付けられたユーザアクセスコードをWCDに関連付けられたメモリに記憶し、電力がSIMへ再び供給されるときメモリからユーザアクセスコードを検索し、および安全認証処理(security authorization process)において、検索されたユーザアクセスコードを使用してWCDによるSIMの安全保護機能の使用を認証することを含む方法を提供する。このような方法を実行する命令を記憶するコンピュータ読み取り可能媒体も意図されている。
【0013】
別の実施形態において、本発明は、SIMに関連付けられたユーザアクセスコードをWCDに関連付けられたメモリに記憶するメモリ、および電力がSIMへ再び供給されるときにメモリからユーザアクセスコードを検索するプロセッサを具備するシステムを提供する。このプロセッサは、安全認証処理において、検索されたユーザアクセスコードを使用して、WCDによるSIMの安全保護機能の使用を認証する。
【0014】
別の実施形態において、本発明は電力供給管理周期後にSIMへのアクセスを制御する方法を提供する。特に、一般的にワイヤレス通信装置(WCD)の最初のパワーアップを受けると、SIMに対する第1の固有の識別子がWCDに記憶される。電力供給管理周期中にSIMに電力供給がなされると、WCDに接続されたSIMに対する第2の固有の識別子が受信される。SIMへのアクセスは、第1の固有の識別子と第2の固有の識別子とに基づいて制御される。SIMは、例えば第1の固有の識別子が第2の固有の識別子と等しくないとき、完全でない(integrity)と明らかにする。一つの実施形態において、第1および第2の固有の識別子は、ETSI・TS100 977標準規格によって規定されるような集積回路カード識別子(ICCID)を具備する。
【0015】
別の実施形態において、本発明は、電力がワイヤレス通信装置(WCD)に最初に印加されるときにメモリが第1の固有の識別子を記憶するWCDを提供する。WCD内のプロセッサは、電力供給管理周期中に加入者識別モジュール(SIM)へ電力が再び供給されると、WCDに接続されたSIMに対する第2の固有の識別子を受信し、第1の固有の識別子と第2の固有の識別子とに基づいてSIMへのアクセスを制御する。
【0016】
本発明は多くの利点を提供することが可能である。例えばSIMに対する固有の識別子をキャッシュし、および確認することにより、WCDはパワーダウン時に取り付けられたSIMがパワーダウン中に別のSIMに交換されていなかったことを確認できる。これは、SIMに接続、あるいはこれを利用する必要のあるWCD中の他のソフトウェアまたはハードウェアモジュールに対するSIMの完全性を確認するうえで有利である。
【0017】
さらに、いつSIMをパワーアップおよびパワーダウンをするかを決定する投票処理の使用により、SIMの性能を損なうことなく電力を節約できるようになる。特に、SIMのパワーダウン前に投票処理は、ペンディングしている要求がなく、およびWCDソフトウェアモジュールがSIMにより処理されるべき間近な要求の発生を予想していないことを確認する。さらに、WCD内にアクセスコードをキャッシュすることにより、電力供給管理中に使用するためにSIMがパワーアップされる度にユーザが情報を入力しなくてもよくなる。このように、通常の操作ではユーザがWCDをパワーアップおよびパワーダウンをするとき、ユーザはアクセスコードを入力する。しかしながら、電力供給管理によってSIMのパワーダウンがなされるとき、WCDはメモリからアクセスコードを検索し、ユーザ認証の際にSIMプロセッサが使用するためにアクセスコードをSIMへ送出する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
上記の本発明の概要は本発明の全ての実施形態を説明するよう意図されるものではない。本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の記述において説明される。本発明の他の機能、目的、および利点は、その記述および図面から、並びに特許請求の範囲から明白であろう。
【0019】
図1は、加入者識別モジュール(SIM)16を組み込んだ例示的なワイヤレス通信装置(WCD)10を示すブロック図である。図1に示されるように、WCD10には、SIM16に加えて、無線周波数送信機/受信機12、モデム14、SIMインタフェース18、および無線周波数アンテナ20が含まれてもよい。図1は、SIM16およびSIMインタフェース18に電力を提供することのできる電源17も示す。モデム14は電源17を制御して、SIM16、SIMインタフェース18、またはこれらの両方へ選択的に電力を供給するよう構成されてもよい。WCD10には、この例に限定されないが、セルラ無線電話機、衛星無線電話機、コンピュータ内に組み込まれたPCMCIAカード、ワイヤレス通信能力を備えたPDA等が含まれる。
【0020】
WCD10は、符号分割多元接続(CDMA)、WCDMAまたはGSMプロトコル等を含む多くの通信プロトコルに適合する信号をアンテナ20を介して送出することができる。モデム14には、復調器/復号器回路および符号器/変調器回路が含まれ、これらは両方とも、通信信号を送受信する送信機/受信機12に接続される。SIMインタフェース18には、モデム14とSIM16との間の通信を駆動する回路が含まれる。
【0021】
SIM16はISO/IEC7816に基づく従来的なSIMカードの形をとってもよい。このSIMカードは、WCD10に取り付け、およびWCD10から取り外し可能である。SIM16は、例えばリムーバブルユーザ識別モジュール(R‐UIM)、汎用加入者識別モジュール(USIM)、またはGSM・SIMであってもよい。SIM16は次の標準規格の任意のものに適合可能である:TIA/EIA・IS‐820、ETSI・TS100 977およびETSI・TS102 221。さらにSIM16は、SIMカードおよびユーザ情報を伝える他の同様な装置に対して将来提供される他の標準規格に適合可能である。SIM16に含まれるメモリはさまざまな情報を記憶することができ、これにはWCD10がアクセスするアプリケーションのみならず、加入者/ユーザ識別子、電話番号、メッセージ、ビリングコード、暗号化列等が含まれる。WCD10は、ワイヤレス通信中にSIMインタフェース18を介してSIM16にアクセスして、必要に応じて選択された情報を検索する。
【0022】
図示されるように、ユーザが最初にWCD10をパワーアップすると、SIM16に関係付けられ、ここで一般的にプロセッサとして参照されるCPUまたは他の制御論理は、加入者/ユーザ識別子を、キーパッドまたは他の入力装置を介してユーザによりWCD10に入力された一連の数字等のアクセスコードと比較する。
【0023】
ユーザによって入力されたアクセスコードがSIM16に対して有効な場合、SIMの安全保護機能がWCD10の使用のために活動化される。有効でない場合、SIM16の安全保護機能はロックされ、使用することができない。特に、SIM16の安全保護機能は、SIMがWCD10を介してユーザから有効なアクセスコードを受信するまで、ロックされたままであってもよい。任意の安全認証処理は、WCD10が認証されたユーザの所有物であり、およびWCDがSIM16をパワーアップする度に繰り返すことを確認するよう意図される。WCD10は、費用会計に使用するためのビリングコードのような他の情報をSIM16から検索してもよい。さらにWCD10は、SIM16により生じたかSIM16に記憶された暗号化列を検索して、より安全なデータまたは音声通信をサポートし、安全保証アプリケーションへアクセスする。
【0024】
本発明にしたがって、WCD10は電力供給管理ルーチンを行って、バッテリ資源を節約し、待機時間を延長する。特に、WCD10は投票処理を行って、いつSIM16のパワーアップおよびパワーダウンをするかを決定する。投票処理は、性能を犠牲にすることなくSIM16をより効率的に使用するために設計され、電源17を制御するためにモデム14内で実現されてもよい。例えば、SIM16をパワーダウンする前に、投票処理は、SIM16へのアクセスのためWCD10上で動作するソフトウェアモジュールの現在の要求を評価するよう設計されてもよい。ソフトウェアモジュールは、CPUまたは他の制御論理の制御の下、WCD10上の動作環境内で実行される、スレッド(thread)、割込サービスルーチン、デバイスドライバ、組み立てルーチン、状態遷移等の形をとってもよい。
【0025】
WCD10上で動作するソフトウェアモジュールが命令または要求を生じさせたか、またはSIM16によるサービスを要求するいくつかの動作を行う場合、SIMはパワーダウンされない。さらに、WCD10上で動作するソフトウェアモジュールがSIM16のパワーダウンに反対の投票をする場合、SIMはパワーダウンされない。この場合、WCD10上のソフトウェアモジュールは、SIM16によるサービスに対する間近な必要を予想することができる。こうして、SIM16をパワーダウンするために、電力供給管理ルーチンは、ペンディングしている命令がなく、ソフトウェアモジュールがSIM16のパワーダウンに反対する投票をしていないことを決定する。このようにして、WCD10はSIM16への電力供給を効率的に管理してバッテリ持続時間および待機時間を増加させる一方で、性能への悪影響を最小にすることができる。
【0026】
WCD10は、任意の安全認証処理において有用な特定の情報をキャッシュしてユーザの利便性を高めるように構成されてもよい。特に、WCD10は、電力供給管理ルーチンと共にSIMのパワーダウン/パワーアップ周期が呼び出されるとき、WCDに関連付けられたメモリにアクセスコードをキャッシュすることができる。この付加的な機能は、安全認証処理および電力供給管理ルーチンがいずれもアクティブのときに、アクセスコードを再入力する必要をなくすことによってユーザの利便性を促進する。その代わりに、キャッシュされたアクセスコードは、安全認証処理自体の実質的な変更を必要とすることなく、ユーザに存在を意識させないシームレスな方法で安全認証処理を完了するよう使用されることができる。
【0027】
SIM16が電力供給管理ルーチンにより呼び出されたパワーダウンに続いてパワーアップするとき、アクセスコードがキャッシュされた場合には、WCD10はWCDメモリからアクセスコードを検索し、ユーザの認証のためにSIMへアクセスコードを送出する。SIM16はキャッシュされたアクセスコードを認証することによって安全認証処理を完了し、これによりWCDをユーザに対してアクティブかつ操作可能な状態に維持する。このようにして、SIM16が電力供給管理ルーチンの目的でパワーダウンされる度に、例えばキーパッドを介してWCDにアクセスコードを入力するようユーザに要求することなく、WCD10およびSIM16は共に安全認証処理を実行する。しかしながら、ユーザが故意にWCD10をパワーダウンするときには、ユーザは安全認証処理がアクティブのときにアクセスコードを入力させられる。その場合WCD10はアクセスコードをキャッシュしない。こうして、電力供給管理ルーチンは、安全認証処理を実質的に修正することなく、改良された電力効率を達成することができる。
【0028】
図2は、SIM16を組み込んだWCDに対する例示的な電力供給管理システムを示すブロック図である。図2に示されるように、モデム14は、一般的にここでプロセッサまたはCPUとして参照される中央処理ユニット(CPU)22または他の制御論理、および汎用非同期受信機/送信機(UART)24を組み込んでもよい。CPU22はモデム制御装置として機能し、および32ビット縮小命令セット制御装置(RISC)のような32ビット制御装置であってもよい。したがって、UART回路24に関連付けられたデータI/Oバスは32ビットバスであってもよい。
【0029】
モデム14はさらに、CPU22により実行される命令を含むメモリ23を含み、および他のコンポーネントのCPUによって記憶される情報のための記憶空間を備えていてもよい。さらにモデム14はSIM16と通信するためのI/Oポートを含んでもよい。例えば、モデム14はUART回路24中の送信機および受信機がCPU22の制御の下でそれぞれSIM16にデータを送信し、SIM16からデータを受信するためのデータI/Oポートを含んでもよい。図2の例において、モデム14は、SIM16へクロックおよびリセット信号を送信するクロックおよびリセット出力ポート(CLKおよびRST)を含み、モデムとSIMとの間で同期通信を行う。
【0030】
モデム14は、クロック信号SIM_CLKによるSIM16の制御を選択的に可能または不可能にすることができる。リセット信号SIM_RSTは、SIM16をリセットするために使用されてもよく、さらにモデム14によって選択的にアサート(asserted)またはアサート解除(deasserted)されてもよい。WCD10および、特にUART回路24は、2001年2月2日に出願され、“ワイヤレス通信装置におけるモデムを加入者インタフェースモジュールへインタフェースするための回路および方法”と題された、共に係属中の米国特許出願第09/773768号に記載されたものに実質的に適合してもよい。
【0031】
CPU22は、データバスに接続されたUART回路24のような他のコンポーネントへデータおよび命令を書き込むようにプログラム可能であり、さらにコンポーネントにより生じたさまざまな割込信号に応答することができる。CPU22は、例えば、メモリマップ接続、I/Oポート接続、またはそのようなコンポーネントと対話する他の接続方法を使用してもよい。CPU22は、SIM16との対話およびSIM16の動作を制御するSIMインタフェース制御装置、およびSIMの動作と無関係でもよいモデム14内の動作を制御するモデム制御装置の両方の制御装置として使用されるのも有効である。CPU22は修正された安全認証処理のある観点だけでなく、本発明にしたがった電力供給管理ルーチンのさまざまな観点を実行するようプログラムされてもよい。
【0032】
SIM16には、CPU26または他の制御論理、および加入者/ユーザ識別子、電話番号、メッセージ、ビリングコード、暗号化列、安全保証アプリケーション等のさまざまなユーザ情報を記憶するメモリ28が含まれていてもよい。SIM16は、UART回路24によって送信されたデータ(SIM_IO)を受信するI/Oポート、クロック入力(SIM_CLK)、およびリセット入力(SIM_RST)を含む。SIM電源30は、電源30に接続されたバッテリに関連付けられたバッテリ電圧VBATから電力を生じさせ、SIM16に電力を供給する。図2のSIM電源30は、図1の電源17に対応していてもよい。SIMインタフェース回路32はドライバ回路を備えている。特に、SIMインタフェース回路32は、モデム14がUIM_IOによって表示された共通のデータ線を介してSIM16とデータを送受信できるようにする。さらに、図2に示されるように、SIM電源30はSIMインタフェース回路32に対して電力を生じさせることもできる。モデム14は他の電源(示されていない)からモデム供給電圧VMODを受ける。
【0033】
図2の例において、モデム14には、PWR_EN信号を送出する電力供給イネーブル出力が含まれる。PWR_EN信号はSIM電源30を制御して、SIM電源30からSIM16およびSIMインタフェース回路32へ電力を供給するか、または電力供給を終了させる。CPU22の制御の下、例えば、モデム14は、それぞれの電力供給線を切断する1つ以上のスイッチ等を介して、SIM電源30を非活動化するか、またはSIM電源30をSIM16およびSIMインタフェース回路32から切断してもよい。
【0034】
SIM電源30が非活動化されるか切断されると、SIM16およびSIMインタフェース回路32はパワーダウンし、バッテリリソースの消費を止める。代替的に、SIM16への電力供給は、まずモデム14によりSIMインタフェース回路32に印加されるクロック信号を終了させることによって、CPU22の制御の下で終了してもよい。しかしながらこの場合、SIM16およびSIMインタフェース回路32は、SIM電源30からの電力の供給が終了するまで少量の電力を消費し続けるかもしれない。
【0035】
PWR_EN信号をアサートしたりアサート解除して電力供給を終了させる前に、モデム14は、CPU22の制御の下で投票処理を実行して電力を管理する。図示されるように、モデム14はWCD10上で動作するソフトウェアモジュールからの要求がSIMによるサービスに対してペンディングしているとき、またはWCD10上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求するときには、SIM16に電力を供給し続けてもよい。第1の場合、要求は、SIM16によるサービスに対してアクティブにペンディングしている。モデム14は、SIM16に関連づけられた要求待ち行列を検査することによって、SIM16によるサービスに対する要求がペンディングしているかどうかを決定してもよい。要求待ち行列は、メモリ23等のWCD10により記憶され、およびCPU22によりアクセスされることが可能なメモリに設けられてもよい。
【0036】
第2の場合、SIM16によるサービスに対する要求はペンディングしていないが、WCD10上で動作するソフトウェアモジュールは、このような要求の発生を予想し、かつSIMのパワーダウンに反対の“投票”をする。モデム14は、SIM16をパワーダウンする前に、必要な投票を得るためにWCD10上で動作する1つ以上の処理をポーリング(poll)してもよい。代替的に、モデム14は、この処理によって記録された投票の表示を記憶するビットマスクのようなデータストラクチャの形で投票情報を参照してもよい。ビットマスクには、例えば、WCD10上で動作するソフトウェアモジュールまたは処理に対応するビットが含まれてもよい。ソフトウェアモジュールがSIM16への電力の供給を要求する場合、ソフトウェアモジュールは、ビットマスク内の対応ビットをアサートしてもよい。ビットマスク内の任意のビットがアサートされる場合、モデム14はSIM16への電力供給を維持する。
【0037】
SIM16によるサービスに対するWCD10からの要求がペンディングしておらず、かつWCD10上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給を要求してないとき、モデム14はSIM16への電力供給を終了する。こうして、モデム14は確実に、ペンディングしている要求がなく、さらにSIM16をパワーダウンする前にソフトウェアモジュールがこのような要求を一つも予想しないようにする。このようにして、モデム14は著しく性能を損なうことなく電力供給を効率的に管理することができる。特に、モデム14は要求がペンディングしているか予想されているときにパワーダウンおよびパワーアップ周期により生じる待ち時間を回避し、これにより結果として生じる性能の低下を回避する。
【0038】
SIM16のパワーダウンを受けて、モデム14は、WCD10上で動作する処理、要求待ち行列、またはビットマスクのようなデータストラクチャに照会して電力供給を再び開始するかどうかを決定してもよい。WCD10上で動作するさまざまなソフトウェアモジュールは、例えば、SIM上に記憶された番号割り当てモジュール(NAM)情報を要求するAMPS(拡張型移動電話システム)またはCDMAのような無線インタフェースの動作のための処理、手動ロックアウトに続くパワーアップ時の安全認証処理、SIMによって提供される鍵情報へのアクセスを要求する暗号化処理等を含む、SIM16へのアクセスまたはSIM16によるサービスを要求してもよい。
【0039】
図3は、SIM16を組み込んだWCDに対する別の電力供給管理システムを示すブロック図である。図3のシステムは実質的に図2のシステムと対応する。しかしながら、図3はより詳細にSIMインタフェース回路32を示し、UART回路24に接続された送信データ線DATA_TXおよび受信データ線DATA_RXを示す。その上、図3の例において、SIM16およびSIMインタフェース回路32は別個の電源を有する。特に、SIMインタフェース回路32がSIM電源36から電力を受けるのに対し、SIM16はSIM電源30から電力を受ける。この例にしたがって、モデム14は、第1および第2の電力供給イネーブル信号PWR_EN1およびPWR_EN2を生じさせてもよい。第1の電力供給イネーブル信号PWR_EN1は、SIM電源30に関連づけられたスイッチ34を制御してSIM16へ選択的に電力を供給、および供給を終了させる。
【0040】
第2の電力供給イネーブル信号PWR_EN2は、SIMインタフェース電力供給36に関連づけられたスイッチ38を制御してSIMインタフェース回路32へ電力を選択的に供給、および供給を終了させる。このようにして、モデム14は、SIM16およびSIMインタフェース回路32への電力供給を互いに独立に制御することができる。場合によっては、例えば、SIM16への電力供給終了時にSIMインタフェース回路32への電力供給を維持することが望ましいこともある。さらに、実際には、SIM16およびSIMインタフェース回路32が異なる電源を有する場合には、独立した制御が必要となるであろう。
【0041】
図4は、SIMを組み込んだWCDのための電力供給管理ルーチンを示す機能ブロック図である。特に、図4は、投票処理を指揮しSIMへの電力供給を管理するモデム14の動作を示す。図4に示されるように、モデム14が提供する動作環境で実行される電力供給管理ルーチン40は、SIM要求待ち行列42がSIM16によるサービスに対するペンディングしている要求を含んでいるかどうかを決定してもよい。後述のように、モデム14が提供する動作環境内で実行されるさまざまなソフトウェアモジュールが1組の投票情報44を修正してもよい。実施形態の中には投票情報44がビットマスクのようなデータストラクチャの形をとるものもあり、ここで特定のビットが異なるソフトウェアモジュールまたは処理への投票に対応している。モデム14は、SIM16への継続した電力供給を要求するユーザまたは無線インタフェースイベントに応答して、投票情報44内の対応する投票をアサートしてもよい。別の命令または要求がペンディングしていることをソフトウェアモジュールが決定しないかぎり、例えば、イベントに関連付けられた命令または要求がSIM16により提供されたときには、その後投票がアサート解除されてもよい。
【0042】
要求は、UART24におけるRX/TXセクション52を介してSIM16へ伝達されてもよい。さらに電力供給管理ルーチン40は、投票ビット情報44を検査してWCD10上で動作する任意の処理がSIM16への電力供給の維持に投票したかどうかを決定する。要求がSIM要求待ち行列42においてペンディングしているか、ビットが投票情報ビットマスク44においてアサートされる場合には、電力供給管理処理40は、PWR_EN1およびPWR_EN2信号46、48の継続したアサートにより、SIM16およびSIMインタフェース32への電力供給を維持する。
【0043】
図5は、SIM16を組み込んだWCDに対する電力供給管理ルーチンを示すフローチャートである。図5に示されるように、電力供給管理ルーチンは、処理への要求またはパワーアップ/ダウン投票表示のいずれかを待つ(54)。言いかえれば、モデム14は、SIM16に対する要求待ち行列を参照して任意のペンディングの要求があるかどうかを決定し、任意の処理が直接または間接的に、SIM16への電力供給を維持するよう要求していたかどうかを決定する投票処理を指揮する。
【0044】
SIM16が既にパワーダウンされていた場合(56)、ルーチンは要求が表示されたかどうか、すなわちソフトウェアモジュールが、例えば、SIM要求待ち行列を参照することにより、処理されるべき命令または他の動作を行ったかどうかを決定する(58)。要求が表示された場合、すなわちペンディングしている場合、電力供給管理処理はSIM16に電力投入する(60)。要求が表示されない場合、ルーチンはSIM16と対話する任意のWCDソフトウェアモジュールまたは処理に電力投入投票があるかどうかを決定する(62)。電力投入投票がある場合、処理はSIM16に電力投入する(60)。電力投入投票がない場合、電力供給管理処理はステップ54へ戻る。
【0045】
SIM16がパワーダウンされない場合(56)、電力供給管理処理は要求表示があるかどうかを決定する(64)。要求表示がある場合、モデム14は通常の過程で処理するためにSIM16へ要求を送る(66)。要求表示がない場合、電力供給管理処理は電力投入投票があるかどうかを決定する(68)。SIM16と対話するWCDソフトウェアモジュールの間に電力投入投票がない場合、電力供給管理処理はSIM16をパワーダウンさせる処理を行う(70)。再度説明すると、電力投入投票はWCD10上のメモリに記憶されたビットマスク内のそれぞれのビットにより表示されてもよい。投票情報および要求待ち行列を調べることにより、電力供給管理処理は要求がペンディングしているかまたは間近なときにSIMのパワーダウンを回避することによって、より良い性能を促進する。
【0046】
図6は、SIM16を組み入れ、ここで説明されるような電力供給管理ルーチンを提供するWCDに対する修正された安全認証処理を示すフローチャートである。通常、WCD10がパワーダウンされるときSIM16もパワーダウンされる。WCD10が引き続きパワーアップされるとき、SIM16は安全認証処理を実行しようとする。その安全認証処理において、カード所持者確認(CHV)コードのようなアクセスコードが、SIMのCPUにおいて、WCD10に関連づけられたキーパッドのようなユーザインタフェースを介してユーザが入力するコードと比較される。
【0047】
図5を参照して説明した電力供給管理ルーチンの結果としてSIM16がパワーダウンされるとき、SIMは同一の安全認証処理を実行しようとする。電力供給管理ルーチンの部分的な動作中にSIM16は何度もパワーアップおよびパワーダウンされるだろうから、ユーザがアクセスコードを入力するのは非常に不便だろう。したがって、ユーザの利便性を促進するため、WCD10はWCD10に関連づけられたメモリにアクセスコードを記憶すなわち“キャッシュ”するよう構成されてもよい。
【0048】
電力供給管理ルーチンにより実行されるパワーダウンに続くパワーアップを受けてアクセスコードが要求されると、WCD10はキャッシュされたアクセスコードをメモリから検索し、安全認証処理で使用するためにアクセスコードをSIM16へ送出してSIMの安全保護機能の使用を認証する。動作中、ユーザによる入力と安全認証処理の正常な完了を受けてWCD10はアクセスコードを記憶する。
【0049】
図6に示されるように、SIMのパワーアップ表示があると(72)、WCD10は電力供給管理ルーチンに関連づけられた投票処理によりパワーアップがなされたどうかを決定する(74)。パワーアップされた場合、WCD10はアクセスコードが前回のパワーダウン時にWCDによってキャッシュされていたかどうかを決定する(76)。キャッシュされたアクセスコードを見つけると、WCD10は安全認証処理で使用するためのアクセスコードをSIM16に送出する(80)。SIM16によるアクセスコードの正常な認証(82)に続いて、アクセスコードは今後の使用のためにWCD10により再びキャッシュされる(84)。
【0050】
投票処理の結果SIMのパワーアップがなされない場合(74)、WCD10は、例えばディスプレイを介してユーザを促し、キーパッドを介してコードを入力されることによりユーザからのアクセスコードを要求する(78)。SIMへのアクセスコードの送出を受けて認証が正常に完了しない場合(80)、WCD10はアクセスコードのキャッシュをクリアする(86)。キャッシュにアクセスコードがない場合(76)、安全認証処理は完了しない。各場合において、WCD10およびSIM16は要求を処理できるよう準備をしている(88)。しかしながら認証が正常に完了しない場合には、SIM16の安全動作は正常に行われない。
【0051】
WCD10またはSIM16に設けられたCPU22やCPU26等のプロセッサに対して、ここで説明するような電力供給管理や安全認証処理を実行させるための命令は、コンピュータ読み取り可能媒体上に記憶されてもよい。例として、これらに限定されるものではないが、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体および/または通信媒体を有していてもよい。コンピュータ記憶媒体には、プロセッサ読み取り可能命令、データストラクチャ、プログラムモジュール、または他のデータのような情報を記憶するための任意の方法または技術で実現される揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび固定の媒体が含まれる。
【0052】
コンピュータ記憶媒体には、これらに限定されないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、EEPROM、フラッシュメモリ、光学または磁気媒体を含む固定またはリムーバブルディスク媒体、あるいは所望の情報を記憶するために使用可能であり、かつWCD10すなわちSIM16内のプロセッサがアクセス可能な任意の他の媒体が含まれる。特に、SIM16は、情報およびアプリケーションの記憶のための基板実装フラッシュメモリを有していてもよい。
【0053】
通信媒体は、一般的に、プロセッサ読み取り可能命令、データストラクチャ、プログラムモジュール、または搬送波もしくは他の伝送媒体のような変調されたデータ信号における他のデータを具体化し、任意の情報伝達媒体を含む。用語“変調されたデータ信号”は、信号中の情報を符号化するなどして1つ以上の特性が設定または変更された信号を意味する。例として、これに限定されるものではないが、通信媒体には、有線ネットワークまたは直接電線接続のような有線媒体、並びに音響、RF、赤外線、および他のワイヤレス媒体のようなワイヤレス媒体が含まれる。コンピュータ読み取り可能媒体にも上述した任意の媒体の組み合わせが含まれてよい。
【0054】
図7は、パワーアップ後のSIM16の完全性を確認するための例示的な処理を示すフローチャートである。特に、図7に示された処理は、電力供給管理処理(周期)中のパワーダウン時に、SIM16が別のSIMに交換されていなかったことを確認する上で有用である。
【0055】
WCD10がパワーアップされたとき(90)、電力供給管理ルーチンは、現在取り付けられているSIM16から固有の識別子を受信する(92)。電力供給管理ルーチンは、例えばSIM16からESTI TS100977標準規格により規定されるような集積回路カード識別子(ICCID)を要求してもよい。
【0056】
次に、電力供給管理ルーチンは、パワーアップ表示がWCDに印加された最初の電力によりもたらされたのか、あるいは電力供給管理周期中にもたらされたのかを決定する。電力供給管理ルーチンは、例えば、パワーアップ表示が上述の投票処理によりもたらされたかどうかを決定してもよい(94)。パワーアップ表示が投票処理によりもたらされたものではなかった場合、電力供給管理ルーチンは、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)またはモデム14内の他のコンピュータ読み取り可能媒体またはWCD10の他のコンポーネントに固有の識別子を記憶する(100)。固有の識別子を記憶した後、電力供給管理ルーチンはパワーアップ処理を継続する(106)。
【0057】
しかしながら、投票処理の結果パワーアップがなされたと電力供給管理ルーチンが決定する場合、電力供給管理ルーチンはWCD10内のRAMにすでにキャッシュされている固有の識別子を、受信された固有の識別子と比較する(98)。この比較に基づいてWCD10はSIM16へのアクセスを制御する。パワーアップ時にSIM16から受信した固有の識別子がRAMに記憶されている固有の識別子と一致する場合には、電力供給管理ルーチンは、ここで説明されたパワーアップ処理を継続する(106)。しかしながら、パワーアップ時にSIM16から受信した固有の識別子がRAMに記憶されている固有の識別子と一致しない場合には、電力供給管理ルーチンはSIM16が交換されてしまっていると決定し、SIM16へのアクセスを制御する。WCD10は、例えばアクセスコードキャッシュを無効にし(102)、SIMが交換されたと示してもよい(104)。代替的に、電力供給管理ルーチンは修正された安全認証処理を再び開始してもよいし、あるいはSIM16への電力供給を終了させてもよい。
【0058】
一つの実施形態において、SIM16へ再び電力を供給するときにWCD10はSIMカードの状態を表示する。WCD10は、例えばSIM16から受信した直近の固有の識別子とRAMに記憶されている固有の識別子との不一致に基づいて、SIM16が交換されたかどうかを表示するメッセージを表示してもよい。
【0059】
このようにして、電力供給管理ルーチンは、現在取り付けられているSIM16がパワーダウン中に別のSIMに交換されたかどうかを検出することができる。これは、SIM16へのアクセスまたはSIM16の利用を必要とするWCD10内の他のソフトウェアまたはハードウェアに対してSIM16の完全性を確認する上で有効である。
【0060】
本発明のさまざまな実施形態が説明された。これらおよび他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、SIMを組み込んだWCDを示すブロック図である。
【図2】図2は、SIMを組み込んだWCDに対する電力供給管理システムを示すブロック図である。
【図3】図3は、SIMを組み込んだWCDに対する別の電力供給管理システムを示すブロック図である。
【図4】図4は、SIMを組み込んだWCDに対する電力供給管理ルーチンを示すブロック図である。
【図5】図5は、SIMを組み込んだWCDに対する電力供給管理ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図6は、SIMを組み込んだWCDに対する安全認証ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】図7は、SIMを組み込んだWCDに対する別の例示的な電力供給管理ルーチンを示すフローチャートである。
【0001】
本発明は、一般的にワイヤレス通信装置に関し、特に、加入者識別モジュール(SIM)を含むワイヤレス通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
リムーバブル(Removable)ユーザ識別モジュール(R‐UIM)、汎用加入者識別モジュール(USIM)、またはGSM・SIMのような加入者識別モジュール(SIM)は、ワイヤレス通信装置(WCD)のユーザに関する情報を含む。一般的なWCDは、セルラ無線電話機、衛星無線電話機、コンピュータ内部に組み込まれたPCMCIAカード、ワイヤレス通信機能を備えたPDA等の形をとってもよい。
【0003】
SIMには一般的にカード状の構造に収納された制御装置およびメモリが含まれる。メモリは、加入者/ユーザ識別子、記憶された一群の電話番号を提供する電話帳、メッセージ、ビリングコード(billing code)、安全保証ワイヤレスデータ通信のための暗号化列等を含むユーザ情報、および使用中に検索可能な他の有用な情報を含むことができる。メモリは、無線によるサービス提供、暗号化技術、ウェブブラウジング、またはモバイルコマース等のための、WCDがアクセスするアプリケーションを記憶することもできる。
【0004】
一般的にSIMはリムーバブルであり、ユーザはWCDにSIMを取り付けまたはWCDからSIMを取り外すことができる。SIMは例えば、第1のWCDから取り外され、第2のWCDに取り付けられてもよい。このようにして、SIMによりユーザはあるWCDから別のWCDへユーザ情報を転送することができる。これは、異なるWCDの使用が必要なワイヤレスプロトコルによってサポートされる地域にユーザが旅行するときに特に有用である。
【0005】
SIMには、WCDのような別の装置とシリアルデータをやりとりする入力/出力(I/O)ポート、外部のクロック信号を受信するクロック入力、およびリセット信号を受信するためのリセット入力を含む、比較的簡単な電気インタフェースが含まれる。SIMは通常取り付けられた装置から電力を受ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
WCDは一般的にリチウムイオンバッテリのような再充電可能な電源により電力供給される。SIMによる電力消費はWCD電力消費全体の主要な原因となりうる。SIMは予備バッテリを消耗し、さらにWCDの待機時間を減少させるかもしれない。したがって、SIMによる電力消費を効率的に管理することが強く望まれる
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ワイヤレス通信装置(WCD)により使用される、リムーバブルユーザ識別モジュール(R‐UIM)、汎用加入者識別モジュール(USIM)、またはGSM・SIMのような、加入者識別モジュール(SIM)に対する電力供給管理技術に向けられている。特に本発明はエネルギーを節約するためにSIMがパワーダウンした電力供給管理周期中にユーザがSIMを交換したかどうかを検出する上で有用である。このようにして本発明は電力供給管理周期からパワーアップ時にSIMの完全性を確認する技術を提供する。
【0008】
さらに本発明は、継続した電力供給を要求する活動をサポートするために、いつSIMのパワーアップおよびパワーダウンするかを決定するための投票処理(voting process)を使用する。特に、投票処理は、SIMをパワーダウンする前にWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの現在または間近な接続を要求しているかどうかを決定する。投票処理は性能にほとんどまたは全く影響を与えることなく、SIMのより効率的な使用をなすために設計される。このようにして本発明はSIMによる電力消費を減らしてバッテリ持続時間およびSIMが取り付けられたWCDの待機時間を増加させることができる。
【0009】
本発明にはさらに、SIMユーザを一意的に識別するためのアクセスコードをWCDに関連付けられたメモリにキャッシュすることが含まれてもよい。例えば、R‐UIMについてアクセスコードはカード所持者確認(CHV)コードであってもよい。USIMについて、アクセスコードは個人識別番号(PIN)であってもよい。WCD、ひいてはSIMがパワーアップされる度にユーザが毎回アクセスコードをWCDにキー入力する従来のシステムとは異なり、電力供給管理処理によって開始されたパワーダウンの後にSIMがパワーアップされると、WCDはキャッシュされた(cached)アクセスコードをメモリから検索する。このようにして、SIMはユーザにアクセスコードを繰り返し入力させることなく投票処理にしたがってパワーアップおよびパワーダウンされ、これによりユーザの不便さを緩和し、WCDの性能を維持することができる。
【0010】
一つの実施形態において、本発明はWCD中のSIMへの電力供給を制御するシステムを提供する。このシステムは、SIMに接続された電源、および電源を制御するWCD内のプロセッサを具備していてよい。特に、プロセッサは、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしているとき、あるいはWCD上を動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求しているときには、電源からSIMへ電力を供給することができる。さらにプロセッサは、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしていないとき、およびWCD上を動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求していないときには、SIMへの電力供給の終了を制御してもよい。
【0011】
別の実施形態において、本発明はWCD内のSIMへの電力供給を制御する方法を提供する。この方法には、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしているときSIMに電力を供給することが含まれる。さらにこの方法には、WCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求するとき、SIMに電力を供給することも含まれる。この方法には、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしていないとき、およびWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求していないときにはSIMへの電力供給を終了させることも含まれる。このような方法を実行する命令を記憶するコンピュータ読み取り可能媒体ももまた意図されている。
【0012】
別の実施形態において、本発明はSIMに関連付けられたユーザアクセスコードをWCDに関連付けられたメモリに記憶し、電力がSIMへ再び供給されるときメモリからユーザアクセスコードを検索し、および安全認証処理(security authorization process)において、検索されたユーザアクセスコードを使用してWCDによるSIMの安全保護機能の使用を認証することを含む方法を提供する。このような方法を実行する命令を記憶するコンピュータ読み取り可能媒体も意図されている。
【0013】
別の実施形態において、本発明は、SIMに関連付けられたユーザアクセスコードをWCDに関連付けられたメモリに記憶するメモリ、および電力がSIMへ再び供給されるときにメモリからユーザアクセスコードを検索するプロセッサを具備するシステムを提供する。このプロセッサは、安全認証処理において、検索されたユーザアクセスコードを使用して、WCDによるSIMの安全保護機能の使用を認証する。
【0014】
別の実施形態において、本発明は電力供給管理周期後にSIMへのアクセスを制御する方法を提供する。特に、一般的にワイヤレス通信装置(WCD)の最初のパワーアップを受けると、SIMに対する第1の固有の識別子がWCDに記憶される。電力供給管理周期中にSIMに電力供給がなされると、WCDに接続されたSIMに対する第2の固有の識別子が受信される。SIMへのアクセスは、第1の固有の識別子と第2の固有の識別子とに基づいて制御される。SIMは、例えば第1の固有の識別子が第2の固有の識別子と等しくないとき、完全でない(integrity)と明らかにする。一つの実施形態において、第1および第2の固有の識別子は、ETSI・TS100 977標準規格によって規定されるような集積回路カード識別子(ICCID)を具備する。
【0015】
別の実施形態において、本発明は、電力がワイヤレス通信装置(WCD)に最初に印加されるときにメモリが第1の固有の識別子を記憶するWCDを提供する。WCD内のプロセッサは、電力供給管理周期中に加入者識別モジュール(SIM)へ電力が再び供給されると、WCDに接続されたSIMに対する第2の固有の識別子を受信し、第1の固有の識別子と第2の固有の識別子とに基づいてSIMへのアクセスを制御する。
【0016】
本発明は多くの利点を提供することが可能である。例えばSIMに対する固有の識別子をキャッシュし、および確認することにより、WCDはパワーダウン時に取り付けられたSIMがパワーダウン中に別のSIMに交換されていなかったことを確認できる。これは、SIMに接続、あるいはこれを利用する必要のあるWCD中の他のソフトウェアまたはハードウェアモジュールに対するSIMの完全性を確認するうえで有利である。
【0017】
さらに、いつSIMをパワーアップおよびパワーダウンをするかを決定する投票処理の使用により、SIMの性能を損なうことなく電力を節約できるようになる。特に、SIMのパワーダウン前に投票処理は、ペンディングしている要求がなく、およびWCDソフトウェアモジュールがSIMにより処理されるべき間近な要求の発生を予想していないことを確認する。さらに、WCD内にアクセスコードをキャッシュすることにより、電力供給管理中に使用するためにSIMがパワーアップされる度にユーザが情報を入力しなくてもよくなる。このように、通常の操作ではユーザがWCDをパワーアップおよびパワーダウンをするとき、ユーザはアクセスコードを入力する。しかしながら、電力供給管理によってSIMのパワーダウンがなされるとき、WCDはメモリからアクセスコードを検索し、ユーザ認証の際にSIMプロセッサが使用するためにアクセスコードをSIMへ送出する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
上記の本発明の概要は本発明の全ての実施形態を説明するよう意図されるものではない。本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の記述において説明される。本発明の他の機能、目的、および利点は、その記述および図面から、並びに特許請求の範囲から明白であろう。
【0019】
図1は、加入者識別モジュール(SIM)16を組み込んだ例示的なワイヤレス通信装置(WCD)10を示すブロック図である。図1に示されるように、WCD10には、SIM16に加えて、無線周波数送信機/受信機12、モデム14、SIMインタフェース18、および無線周波数アンテナ20が含まれてもよい。図1は、SIM16およびSIMインタフェース18に電力を提供することのできる電源17も示す。モデム14は電源17を制御して、SIM16、SIMインタフェース18、またはこれらの両方へ選択的に電力を供給するよう構成されてもよい。WCD10には、この例に限定されないが、セルラ無線電話機、衛星無線電話機、コンピュータ内に組み込まれたPCMCIAカード、ワイヤレス通信能力を備えたPDA等が含まれる。
【0020】
WCD10は、符号分割多元接続(CDMA)、WCDMAまたはGSMプロトコル等を含む多くの通信プロトコルに適合する信号をアンテナ20を介して送出することができる。モデム14には、復調器/復号器回路および符号器/変調器回路が含まれ、これらは両方とも、通信信号を送受信する送信機/受信機12に接続される。SIMインタフェース18には、モデム14とSIM16との間の通信を駆動する回路が含まれる。
【0021】
SIM16はISO/IEC7816に基づく従来的なSIMカードの形をとってもよい。このSIMカードは、WCD10に取り付け、およびWCD10から取り外し可能である。SIM16は、例えばリムーバブルユーザ識別モジュール(R‐UIM)、汎用加入者識別モジュール(USIM)、またはGSM・SIMであってもよい。SIM16は次の標準規格の任意のものに適合可能である:TIA/EIA・IS‐820、ETSI・TS100 977およびETSI・TS102 221。さらにSIM16は、SIMカードおよびユーザ情報を伝える他の同様な装置に対して将来提供される他の標準規格に適合可能である。SIM16に含まれるメモリはさまざまな情報を記憶することができ、これにはWCD10がアクセスするアプリケーションのみならず、加入者/ユーザ識別子、電話番号、メッセージ、ビリングコード、暗号化列等が含まれる。WCD10は、ワイヤレス通信中にSIMインタフェース18を介してSIM16にアクセスして、必要に応じて選択された情報を検索する。
【0022】
図示されるように、ユーザが最初にWCD10をパワーアップすると、SIM16に関係付けられ、ここで一般的にプロセッサとして参照されるCPUまたは他の制御論理は、加入者/ユーザ識別子を、キーパッドまたは他の入力装置を介してユーザによりWCD10に入力された一連の数字等のアクセスコードと比較する。
【0023】
ユーザによって入力されたアクセスコードがSIM16に対して有効な場合、SIMの安全保護機能がWCD10の使用のために活動化される。有効でない場合、SIM16の安全保護機能はロックされ、使用することができない。特に、SIM16の安全保護機能は、SIMがWCD10を介してユーザから有効なアクセスコードを受信するまで、ロックされたままであってもよい。任意の安全認証処理は、WCD10が認証されたユーザの所有物であり、およびWCDがSIM16をパワーアップする度に繰り返すことを確認するよう意図される。WCD10は、費用会計に使用するためのビリングコードのような他の情報をSIM16から検索してもよい。さらにWCD10は、SIM16により生じたかSIM16に記憶された暗号化列を検索して、より安全なデータまたは音声通信をサポートし、安全保証アプリケーションへアクセスする。
【0024】
本発明にしたがって、WCD10は電力供給管理ルーチンを行って、バッテリ資源を節約し、待機時間を延長する。特に、WCD10は投票処理を行って、いつSIM16のパワーアップおよびパワーダウンをするかを決定する。投票処理は、性能を犠牲にすることなくSIM16をより効率的に使用するために設計され、電源17を制御するためにモデム14内で実現されてもよい。例えば、SIM16をパワーダウンする前に、投票処理は、SIM16へのアクセスのためWCD10上で動作するソフトウェアモジュールの現在の要求を評価するよう設計されてもよい。ソフトウェアモジュールは、CPUまたは他の制御論理の制御の下、WCD10上の動作環境内で実行される、スレッド(thread)、割込サービスルーチン、デバイスドライバ、組み立てルーチン、状態遷移等の形をとってもよい。
【0025】
WCD10上で動作するソフトウェアモジュールが命令または要求を生じさせたか、またはSIM16によるサービスを要求するいくつかの動作を行う場合、SIMはパワーダウンされない。さらに、WCD10上で動作するソフトウェアモジュールがSIM16のパワーダウンに反対の投票をする場合、SIMはパワーダウンされない。この場合、WCD10上のソフトウェアモジュールは、SIM16によるサービスに対する間近な必要を予想することができる。こうして、SIM16をパワーダウンするために、電力供給管理ルーチンは、ペンディングしている命令がなく、ソフトウェアモジュールがSIM16のパワーダウンに反対する投票をしていないことを決定する。このようにして、WCD10はSIM16への電力供給を効率的に管理してバッテリ持続時間および待機時間を増加させる一方で、性能への悪影響を最小にすることができる。
【0026】
WCD10は、任意の安全認証処理において有用な特定の情報をキャッシュしてユーザの利便性を高めるように構成されてもよい。特に、WCD10は、電力供給管理ルーチンと共にSIMのパワーダウン/パワーアップ周期が呼び出されるとき、WCDに関連付けられたメモリにアクセスコードをキャッシュすることができる。この付加的な機能は、安全認証処理および電力供給管理ルーチンがいずれもアクティブのときに、アクセスコードを再入力する必要をなくすことによってユーザの利便性を促進する。その代わりに、キャッシュされたアクセスコードは、安全認証処理自体の実質的な変更を必要とすることなく、ユーザに存在を意識させないシームレスな方法で安全認証処理を完了するよう使用されることができる。
【0027】
SIM16が電力供給管理ルーチンにより呼び出されたパワーダウンに続いてパワーアップするとき、アクセスコードがキャッシュされた場合には、WCD10はWCDメモリからアクセスコードを検索し、ユーザの認証のためにSIMへアクセスコードを送出する。SIM16はキャッシュされたアクセスコードを認証することによって安全認証処理を完了し、これによりWCDをユーザに対してアクティブかつ操作可能な状態に維持する。このようにして、SIM16が電力供給管理ルーチンの目的でパワーダウンされる度に、例えばキーパッドを介してWCDにアクセスコードを入力するようユーザに要求することなく、WCD10およびSIM16は共に安全認証処理を実行する。しかしながら、ユーザが故意にWCD10をパワーダウンするときには、ユーザは安全認証処理がアクティブのときにアクセスコードを入力させられる。その場合WCD10はアクセスコードをキャッシュしない。こうして、電力供給管理ルーチンは、安全認証処理を実質的に修正することなく、改良された電力効率を達成することができる。
【0028】
図2は、SIM16を組み込んだWCDに対する例示的な電力供給管理システムを示すブロック図である。図2に示されるように、モデム14は、一般的にここでプロセッサまたはCPUとして参照される中央処理ユニット(CPU)22または他の制御論理、および汎用非同期受信機/送信機(UART)24を組み込んでもよい。CPU22はモデム制御装置として機能し、および32ビット縮小命令セット制御装置(RISC)のような32ビット制御装置であってもよい。したがって、UART回路24に関連付けられたデータI/Oバスは32ビットバスであってもよい。
【0029】
モデム14はさらに、CPU22により実行される命令を含むメモリ23を含み、および他のコンポーネントのCPUによって記憶される情報のための記憶空間を備えていてもよい。さらにモデム14はSIM16と通信するためのI/Oポートを含んでもよい。例えば、モデム14はUART回路24中の送信機および受信機がCPU22の制御の下でそれぞれSIM16にデータを送信し、SIM16からデータを受信するためのデータI/Oポートを含んでもよい。図2の例において、モデム14は、SIM16へクロックおよびリセット信号を送信するクロックおよびリセット出力ポート(CLKおよびRST)を含み、モデムとSIMとの間で同期通信を行う。
【0030】
モデム14は、クロック信号SIM_CLKによるSIM16の制御を選択的に可能または不可能にすることができる。リセット信号SIM_RSTは、SIM16をリセットするために使用されてもよく、さらにモデム14によって選択的にアサート(asserted)またはアサート解除(deasserted)されてもよい。WCD10および、特にUART回路24は、2001年2月2日に出願され、“ワイヤレス通信装置におけるモデムを加入者インタフェースモジュールへインタフェースするための回路および方法”と題された、共に係属中の米国特許出願第09/773768号に記載されたものに実質的に適合してもよい。
【0031】
CPU22は、データバスに接続されたUART回路24のような他のコンポーネントへデータおよび命令を書き込むようにプログラム可能であり、さらにコンポーネントにより生じたさまざまな割込信号に応答することができる。CPU22は、例えば、メモリマップ接続、I/Oポート接続、またはそのようなコンポーネントと対話する他の接続方法を使用してもよい。CPU22は、SIM16との対話およびSIM16の動作を制御するSIMインタフェース制御装置、およびSIMの動作と無関係でもよいモデム14内の動作を制御するモデム制御装置の両方の制御装置として使用されるのも有効である。CPU22は修正された安全認証処理のある観点だけでなく、本発明にしたがった電力供給管理ルーチンのさまざまな観点を実行するようプログラムされてもよい。
【0032】
SIM16には、CPU26または他の制御論理、および加入者/ユーザ識別子、電話番号、メッセージ、ビリングコード、暗号化列、安全保証アプリケーション等のさまざまなユーザ情報を記憶するメモリ28が含まれていてもよい。SIM16は、UART回路24によって送信されたデータ(SIM_IO)を受信するI/Oポート、クロック入力(SIM_CLK)、およびリセット入力(SIM_RST)を含む。SIM電源30は、電源30に接続されたバッテリに関連付けられたバッテリ電圧VBATから電力を生じさせ、SIM16に電力を供給する。図2のSIM電源30は、図1の電源17に対応していてもよい。SIMインタフェース回路32はドライバ回路を備えている。特に、SIMインタフェース回路32は、モデム14がUIM_IOによって表示された共通のデータ線を介してSIM16とデータを送受信できるようにする。さらに、図2に示されるように、SIM電源30はSIMインタフェース回路32に対して電力を生じさせることもできる。モデム14は他の電源(示されていない)からモデム供給電圧VMODを受ける。
【0033】
図2の例において、モデム14には、PWR_EN信号を送出する電力供給イネーブル出力が含まれる。PWR_EN信号はSIM電源30を制御して、SIM電源30からSIM16およびSIMインタフェース回路32へ電力を供給するか、または電力供給を終了させる。CPU22の制御の下、例えば、モデム14は、それぞれの電力供給線を切断する1つ以上のスイッチ等を介して、SIM電源30を非活動化するか、またはSIM電源30をSIM16およびSIMインタフェース回路32から切断してもよい。
【0034】
SIM電源30が非活動化されるか切断されると、SIM16およびSIMインタフェース回路32はパワーダウンし、バッテリリソースの消費を止める。代替的に、SIM16への電力供給は、まずモデム14によりSIMインタフェース回路32に印加されるクロック信号を終了させることによって、CPU22の制御の下で終了してもよい。しかしながらこの場合、SIM16およびSIMインタフェース回路32は、SIM電源30からの電力の供給が終了するまで少量の電力を消費し続けるかもしれない。
【0035】
PWR_EN信号をアサートしたりアサート解除して電力供給を終了させる前に、モデム14は、CPU22の制御の下で投票処理を実行して電力を管理する。図示されるように、モデム14はWCD10上で動作するソフトウェアモジュールからの要求がSIMによるサービスに対してペンディングしているとき、またはWCD10上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求するときには、SIM16に電力を供給し続けてもよい。第1の場合、要求は、SIM16によるサービスに対してアクティブにペンディングしている。モデム14は、SIM16に関連づけられた要求待ち行列を検査することによって、SIM16によるサービスに対する要求がペンディングしているかどうかを決定してもよい。要求待ち行列は、メモリ23等のWCD10により記憶され、およびCPU22によりアクセスされることが可能なメモリに設けられてもよい。
【0036】
第2の場合、SIM16によるサービスに対する要求はペンディングしていないが、WCD10上で動作するソフトウェアモジュールは、このような要求の発生を予想し、かつSIMのパワーダウンに反対の“投票”をする。モデム14は、SIM16をパワーダウンする前に、必要な投票を得るためにWCD10上で動作する1つ以上の処理をポーリング(poll)してもよい。代替的に、モデム14は、この処理によって記録された投票の表示を記憶するビットマスクのようなデータストラクチャの形で投票情報を参照してもよい。ビットマスクには、例えば、WCD10上で動作するソフトウェアモジュールまたは処理に対応するビットが含まれてもよい。ソフトウェアモジュールがSIM16への電力の供給を要求する場合、ソフトウェアモジュールは、ビットマスク内の対応ビットをアサートしてもよい。ビットマスク内の任意のビットがアサートされる場合、モデム14はSIM16への電力供給を維持する。
【0037】
SIM16によるサービスに対するWCD10からの要求がペンディングしておらず、かつWCD10上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給を要求してないとき、モデム14はSIM16への電力供給を終了する。こうして、モデム14は確実に、ペンディングしている要求がなく、さらにSIM16をパワーダウンする前にソフトウェアモジュールがこのような要求を一つも予想しないようにする。このようにして、モデム14は著しく性能を損なうことなく電力供給を効率的に管理することができる。特に、モデム14は要求がペンディングしているか予想されているときにパワーダウンおよびパワーアップ周期により生じる待ち時間を回避し、これにより結果として生じる性能の低下を回避する。
【0038】
SIM16のパワーダウンを受けて、モデム14は、WCD10上で動作する処理、要求待ち行列、またはビットマスクのようなデータストラクチャに照会して電力供給を再び開始するかどうかを決定してもよい。WCD10上で動作するさまざまなソフトウェアモジュールは、例えば、SIM上に記憶された番号割り当てモジュール(NAM)情報を要求するAMPS(拡張型移動電話システム)またはCDMAのような無線インタフェースの動作のための処理、手動ロックアウトに続くパワーアップ時の安全認証処理、SIMによって提供される鍵情報へのアクセスを要求する暗号化処理等を含む、SIM16へのアクセスまたはSIM16によるサービスを要求してもよい。
【0039】
図3は、SIM16を組み込んだWCDに対する別の電力供給管理システムを示すブロック図である。図3のシステムは実質的に図2のシステムと対応する。しかしながら、図3はより詳細にSIMインタフェース回路32を示し、UART回路24に接続された送信データ線DATA_TXおよび受信データ線DATA_RXを示す。その上、図3の例において、SIM16およびSIMインタフェース回路32は別個の電源を有する。特に、SIMインタフェース回路32がSIM電源36から電力を受けるのに対し、SIM16はSIM電源30から電力を受ける。この例にしたがって、モデム14は、第1および第2の電力供給イネーブル信号PWR_EN1およびPWR_EN2を生じさせてもよい。第1の電力供給イネーブル信号PWR_EN1は、SIM電源30に関連づけられたスイッチ34を制御してSIM16へ選択的に電力を供給、および供給を終了させる。
【0040】
第2の電力供給イネーブル信号PWR_EN2は、SIMインタフェース電力供給36に関連づけられたスイッチ38を制御してSIMインタフェース回路32へ電力を選択的に供給、および供給を終了させる。このようにして、モデム14は、SIM16およびSIMインタフェース回路32への電力供給を互いに独立に制御することができる。場合によっては、例えば、SIM16への電力供給終了時にSIMインタフェース回路32への電力供給を維持することが望ましいこともある。さらに、実際には、SIM16およびSIMインタフェース回路32が異なる電源を有する場合には、独立した制御が必要となるであろう。
【0041】
図4は、SIMを組み込んだWCDのための電力供給管理ルーチンを示す機能ブロック図である。特に、図4は、投票処理を指揮しSIMへの電力供給を管理するモデム14の動作を示す。図4に示されるように、モデム14が提供する動作環境で実行される電力供給管理ルーチン40は、SIM要求待ち行列42がSIM16によるサービスに対するペンディングしている要求を含んでいるかどうかを決定してもよい。後述のように、モデム14が提供する動作環境内で実行されるさまざまなソフトウェアモジュールが1組の投票情報44を修正してもよい。実施形態の中には投票情報44がビットマスクのようなデータストラクチャの形をとるものもあり、ここで特定のビットが異なるソフトウェアモジュールまたは処理への投票に対応している。モデム14は、SIM16への継続した電力供給を要求するユーザまたは無線インタフェースイベントに応答して、投票情報44内の対応する投票をアサートしてもよい。別の命令または要求がペンディングしていることをソフトウェアモジュールが決定しないかぎり、例えば、イベントに関連付けられた命令または要求がSIM16により提供されたときには、その後投票がアサート解除されてもよい。
【0042】
要求は、UART24におけるRX/TXセクション52を介してSIM16へ伝達されてもよい。さらに電力供給管理ルーチン40は、投票ビット情報44を検査してWCD10上で動作する任意の処理がSIM16への電力供給の維持に投票したかどうかを決定する。要求がSIM要求待ち行列42においてペンディングしているか、ビットが投票情報ビットマスク44においてアサートされる場合には、電力供給管理処理40は、PWR_EN1およびPWR_EN2信号46、48の継続したアサートにより、SIM16およびSIMインタフェース32への電力供給を維持する。
【0043】
図5は、SIM16を組み込んだWCDに対する電力供給管理ルーチンを示すフローチャートである。図5に示されるように、電力供給管理ルーチンは、処理への要求またはパワーアップ/ダウン投票表示のいずれかを待つ(54)。言いかえれば、モデム14は、SIM16に対する要求待ち行列を参照して任意のペンディングの要求があるかどうかを決定し、任意の処理が直接または間接的に、SIM16への電力供給を維持するよう要求していたかどうかを決定する投票処理を指揮する。
【0044】
SIM16が既にパワーダウンされていた場合(56)、ルーチンは要求が表示されたかどうか、すなわちソフトウェアモジュールが、例えば、SIM要求待ち行列を参照することにより、処理されるべき命令または他の動作を行ったかどうかを決定する(58)。要求が表示された場合、すなわちペンディングしている場合、電力供給管理処理はSIM16に電力投入する(60)。要求が表示されない場合、ルーチンはSIM16と対話する任意のWCDソフトウェアモジュールまたは処理に電力投入投票があるかどうかを決定する(62)。電力投入投票がある場合、処理はSIM16に電力投入する(60)。電力投入投票がない場合、電力供給管理処理はステップ54へ戻る。
【0045】
SIM16がパワーダウンされない場合(56)、電力供給管理処理は要求表示があるかどうかを決定する(64)。要求表示がある場合、モデム14は通常の過程で処理するためにSIM16へ要求を送る(66)。要求表示がない場合、電力供給管理処理は電力投入投票があるかどうかを決定する(68)。SIM16と対話するWCDソフトウェアモジュールの間に電力投入投票がない場合、電力供給管理処理はSIM16をパワーダウンさせる処理を行う(70)。再度説明すると、電力投入投票はWCD10上のメモリに記憶されたビットマスク内のそれぞれのビットにより表示されてもよい。投票情報および要求待ち行列を調べることにより、電力供給管理処理は要求がペンディングしているかまたは間近なときにSIMのパワーダウンを回避することによって、より良い性能を促進する。
【0046】
図6は、SIM16を組み入れ、ここで説明されるような電力供給管理ルーチンを提供するWCDに対する修正された安全認証処理を示すフローチャートである。通常、WCD10がパワーダウンされるときSIM16もパワーダウンされる。WCD10が引き続きパワーアップされるとき、SIM16は安全認証処理を実行しようとする。その安全認証処理において、カード所持者確認(CHV)コードのようなアクセスコードが、SIMのCPUにおいて、WCD10に関連づけられたキーパッドのようなユーザインタフェースを介してユーザが入力するコードと比較される。
【0047】
図5を参照して説明した電力供給管理ルーチンの結果としてSIM16がパワーダウンされるとき、SIMは同一の安全認証処理を実行しようとする。電力供給管理ルーチンの部分的な動作中にSIM16は何度もパワーアップおよびパワーダウンされるだろうから、ユーザがアクセスコードを入力するのは非常に不便だろう。したがって、ユーザの利便性を促進するため、WCD10はWCD10に関連づけられたメモリにアクセスコードを記憶すなわち“キャッシュ”するよう構成されてもよい。
【0048】
電力供給管理ルーチンにより実行されるパワーダウンに続くパワーアップを受けてアクセスコードが要求されると、WCD10はキャッシュされたアクセスコードをメモリから検索し、安全認証処理で使用するためにアクセスコードをSIM16へ送出してSIMの安全保護機能の使用を認証する。動作中、ユーザによる入力と安全認証処理の正常な完了を受けてWCD10はアクセスコードを記憶する。
【0049】
図6に示されるように、SIMのパワーアップ表示があると(72)、WCD10は電力供給管理ルーチンに関連づけられた投票処理によりパワーアップがなされたどうかを決定する(74)。パワーアップされた場合、WCD10はアクセスコードが前回のパワーダウン時にWCDによってキャッシュされていたかどうかを決定する(76)。キャッシュされたアクセスコードを見つけると、WCD10は安全認証処理で使用するためのアクセスコードをSIM16に送出する(80)。SIM16によるアクセスコードの正常な認証(82)に続いて、アクセスコードは今後の使用のためにWCD10により再びキャッシュされる(84)。
【0050】
投票処理の結果SIMのパワーアップがなされない場合(74)、WCD10は、例えばディスプレイを介してユーザを促し、キーパッドを介してコードを入力されることによりユーザからのアクセスコードを要求する(78)。SIMへのアクセスコードの送出を受けて認証が正常に完了しない場合(80)、WCD10はアクセスコードのキャッシュをクリアする(86)。キャッシュにアクセスコードがない場合(76)、安全認証処理は完了しない。各場合において、WCD10およびSIM16は要求を処理できるよう準備をしている(88)。しかしながら認証が正常に完了しない場合には、SIM16の安全動作は正常に行われない。
【0051】
WCD10またはSIM16に設けられたCPU22やCPU26等のプロセッサに対して、ここで説明するような電力供給管理や安全認証処理を実行させるための命令は、コンピュータ読み取り可能媒体上に記憶されてもよい。例として、これらに限定されるものではないが、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体および/または通信媒体を有していてもよい。コンピュータ記憶媒体には、プロセッサ読み取り可能命令、データストラクチャ、プログラムモジュール、または他のデータのような情報を記憶するための任意の方法または技術で実現される揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび固定の媒体が含まれる。
【0052】
コンピュータ記憶媒体には、これらに限定されないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、EEPROM、フラッシュメモリ、光学または磁気媒体を含む固定またはリムーバブルディスク媒体、あるいは所望の情報を記憶するために使用可能であり、かつWCD10すなわちSIM16内のプロセッサがアクセス可能な任意の他の媒体が含まれる。特に、SIM16は、情報およびアプリケーションの記憶のための基板実装フラッシュメモリを有していてもよい。
【0053】
通信媒体は、一般的に、プロセッサ読み取り可能命令、データストラクチャ、プログラムモジュール、または搬送波もしくは他の伝送媒体のような変調されたデータ信号における他のデータを具体化し、任意の情報伝達媒体を含む。用語“変調されたデータ信号”は、信号中の情報を符号化するなどして1つ以上の特性が設定または変更された信号を意味する。例として、これに限定されるものではないが、通信媒体には、有線ネットワークまたは直接電線接続のような有線媒体、並びに音響、RF、赤外線、および他のワイヤレス媒体のようなワイヤレス媒体が含まれる。コンピュータ読み取り可能媒体にも上述した任意の媒体の組み合わせが含まれてよい。
【0054】
図7は、パワーアップ後のSIM16の完全性を確認するための例示的な処理を示すフローチャートである。特に、図7に示された処理は、電力供給管理処理(周期)中のパワーダウン時に、SIM16が別のSIMに交換されていなかったことを確認する上で有用である。
【0055】
WCD10がパワーアップされたとき(90)、電力供給管理ルーチンは、現在取り付けられているSIM16から固有の識別子を受信する(92)。電力供給管理ルーチンは、例えばSIM16からESTI TS100977標準規格により規定されるような集積回路カード識別子(ICCID)を要求してもよい。
【0056】
次に、電力供給管理ルーチンは、パワーアップ表示がWCDに印加された最初の電力によりもたらされたのか、あるいは電力供給管理周期中にもたらされたのかを決定する。電力供給管理ルーチンは、例えば、パワーアップ表示が上述の投票処理によりもたらされたかどうかを決定してもよい(94)。パワーアップ表示が投票処理によりもたらされたものではなかった場合、電力供給管理ルーチンは、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)またはモデム14内の他のコンピュータ読み取り可能媒体またはWCD10の他のコンポーネントに固有の識別子を記憶する(100)。固有の識別子を記憶した後、電力供給管理ルーチンはパワーアップ処理を継続する(106)。
【0057】
しかしながら、投票処理の結果パワーアップがなされたと電力供給管理ルーチンが決定する場合、電力供給管理ルーチンはWCD10内のRAMにすでにキャッシュされている固有の識別子を、受信された固有の識別子と比較する(98)。この比較に基づいてWCD10はSIM16へのアクセスを制御する。パワーアップ時にSIM16から受信した固有の識別子がRAMに記憶されている固有の識別子と一致する場合には、電力供給管理ルーチンは、ここで説明されたパワーアップ処理を継続する(106)。しかしながら、パワーアップ時にSIM16から受信した固有の識別子がRAMに記憶されている固有の識別子と一致しない場合には、電力供給管理ルーチンはSIM16が交換されてしまっていると決定し、SIM16へのアクセスを制御する。WCD10は、例えばアクセスコードキャッシュを無効にし(102)、SIMが交換されたと示してもよい(104)。代替的に、電力供給管理ルーチンは修正された安全認証処理を再び開始してもよいし、あるいはSIM16への電力供給を終了させてもよい。
【0058】
一つの実施形態において、SIM16へ再び電力を供給するときにWCD10はSIMカードの状態を表示する。WCD10は、例えばSIM16から受信した直近の固有の識別子とRAMに記憶されている固有の識別子との不一致に基づいて、SIM16が交換されたかどうかを表示するメッセージを表示してもよい。
【0059】
このようにして、電力供給管理ルーチンは、現在取り付けられているSIM16がパワーダウン中に別のSIMに交換されたかどうかを検出することができる。これは、SIM16へのアクセスまたはSIM16の利用を必要とするWCD10内の他のソフトウェアまたはハードウェアに対してSIM16の完全性を確認する上で有効である。
【0060】
本発明のさまざまな実施形態が説明された。これらおよび他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、SIMを組み込んだWCDを示すブロック図である。
【図2】図2は、SIMを組み込んだWCDに対する電力供給管理システムを示すブロック図である。
【図3】図3は、SIMを組み込んだWCDに対する別の電力供給管理システムを示すブロック図である。
【図4】図4は、SIMを組み込んだWCDに対する電力供給管理ルーチンを示すブロック図である。
【図5】図5は、SIMを組み込んだWCDに対する電力供給管理ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図6は、SIMを組み込んだWCDに対する安全認証ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】図7は、SIMを組み込んだWCDに対する別の例示的な電力供給管理ルーチンを示すフローチャートである。
Claims (41)
- 下記を具備する方法:
ワイヤレス通信装置(WCD)内に第1の固有の識別子を記憶する;
加入者識別モジュール(SIM)への電力供給を受けてWCDに接続されたSIMに関する第2の固有の識別子を受信する;および
第1の固有の識別子および第2の固有の識別子に基づいてSIMへのアクセスを制御する。 - SIMへのアクセスを制御することは、安全認証処理を再開始することとアクセスコードキャッシュを無効にすることとを含む請求項1記載の方法。
- 第1の固有の識別子を記憶することは、電力がWCDへ最初に供給されるときに第1の固有の識別子を記憶することを含む請求項1記載の方法。
- アクセスを制御することは、第1の固有の識別子が第2の固有の識別子と等しくないときにSIMカードが変更されたことを明らかにする(declare)ことをさらに含む請求項1記載の方法。
- アクセスを制御することは、電力供給管理周期中にSIMへの電力供給を終了させることをさらに含む請求項1記載の方法。
- SIMへの電力供給を終了させることは、パワーダウン命令に応答し、かつ投票処理の結果に基づいてSIMへの電力供給を終了させることを含む請求項5記載の方法。
- SIMへの電力供給を終了させることは、SIMによるサービスに対する要求がペンディングしておらず、かつWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求しないとき、SIMへの電力供給を終了させることを含む請求項5記載の方法。
- SIMへのアクセスを制御する請求項1記載の方法、
該方法は下記を含む:
第1の固有の識別子が第2の固有の識別子に等しいとき、SIMへの電力供給を維持することによって電力供給管理周期を持続する;および
第1の固有の識別子が第2の固有の識別子に等しくないとき、電力供給管理周期を中止させる。 - プロセッサに請求項1記載の方法を行わせる命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能媒体。
- プロセッサに請求項2から請求項8記載の方法を行わせる命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能媒体。
- 下記を具備するワイヤレス通信装置(WCD):
電力がWCDに最初に印加されるとき、第1の固有の識別子を記憶するメモリ;および
電力供給管理周期中に加入者識別モジュール(SIM)への電力の再供給を受けてWCDに接続されたSIMに関する第2の固有の識別子を受信し、第1の固有の識別子および第2の固有の識別子に基づいてSIMへのアクセスを制御するプロセッサ。 - ワイヤレス通信装置(WCD)において加入者識別モジュール(SIM)への電力供給を制御する方法、該方法は下記を含む:
SIMによるサービスに対する要求がペンディングしているとき、SIMへ電力を供給する;
WCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求するとき、SIMへ電力を供給する;および
SIMによるサービスに対する要求がペンディングしておらず、かつWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求しないとき、SIMへの電力供給を終了させる。 - 下記をさらに具備する請求項12記載の方法:
SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしているとき、SIMへの電力供給の終了に続いてSIMへの電力の供給を再開始する。 - 下記をさらに含む請求項13記載の方法:
SIMに関連付けられた要求待ち行列を検査することによって、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしているかどうかを決定する。 - 下記をさらに含む請求項13記載の方法:
WCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求するとき、SIMへの電力の供給を再開始する。 - 下記をさらに含む請求項13記載の方法:
WCD上で動作する複数のソフトウェアモジュールの任意のものをポーリングすることによって、WCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求するかどうかを決定する。 - 下記をさらに含む請求項13記載の方法:
WCD上で動作する対応ソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求するとき、データストラクチャ中のそれぞれのビットをアサートする;
データストラクチャを解析することによって、WCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求するかどうかを決定する;および
データストラクチャ中の任意のビットがアサートされるとき、SIMへ電力を供給する。 - 下記をさらに含む請求項13記載の方法:
SIMに関連付けられたユーザアクセスコードをWCDに関連付けられたメモリに記憶する;
SIMへの電力供給の終了に続いて電力がSIMへ供給されるとき、ユーザアクセスコードをメモリから検索する;および
安全認証処理において検索されたユーザアクセスコードを使用して、SIMの安全保護機能の使用を認証する。 - WCDは、セルラ無線電話機、衛星無線電話機、PCMCIAカード、およびPDAの一つであり、CDMA標準規格、GSM標準規格、およびWCDMA標準規格の一つにしたがって通信する請求項13記載の方法。
- ワイヤレス通信装置(WCD)においてリムーバブルな加入者識別モジュール(SIM)への電力供給を制御するシステム、該システムは下記を具備する:
SIMに接続された電源;および
電源を制御するプロセッサであって:
(a) SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしているとき、電源からSIMへ電力を供給する;
(b) WCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力供給の維持を要求するとき、電源からSIMへ電力を供給する;および
(c) SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしておらず、かつWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求しないとき、SIMへの電力供給を終了させる。 - 下記をさらに具備する請求項20記載のシステム:
WCD上で動作するソフトウェアモジュールに対応するビットを有するデータストラクチャを記憶するメモリ、ここでWCD上で動作する対応ソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求するとき、プロセッサはデータストラクチャ内のそれぞれのビットをアサートし、データストラクチャを解析することによって、WCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求するかどうかを決定し、データストラクチャ内の任意のビットがアサートされるとき、SIMへ電力を供給するように電源を制御する。 - 下記をさらに具備する請求項20記載のシステム:
SIMに関連付けられたユーザアクセスコードを記憶するWCDに関連付けられたメモリ、ここでSIMへの電力供給の終了に続いてSIMへ電力が供給されるとき、プロセッサはメモリからユーザアクセスコードを検索し、かつ安全認証処理において検索されたユーザアクセスコードを使用してSIMの安全保護機能の使用を認証する。 - プロセッサはSIMへの電力供給の終了を受けてユーザアクセスコードを記憶する請求項20記載のシステム。
- SIMはリムーバブルユーザ識別モジュール(R‐UIM)およびGSM・SIMのいずれかであり、ユーザアクセスコードはカード所持者確認(CHV)コードである請求項20記載のシステム。
- SIMは汎用加入者識別モジュール(USIM)であり、ユーザアクセスコードは個人識別番号(PIN)である請求項20記載のシステム。
- プログラマブルプロセッサに請求項20記載の方法を行わせる命令を有するコンピュータ読み取り可能媒体。
- プログラマブルプロセッサに請求項21から請求項25記載の方法を行わせる命令を有するコンピュータ読み取り可能媒体。
- 下記を具備する方法:
ワイヤレス通信装置(WCD)に関連付けられたメモリに加入者識別モジュール(SIM)に関連するユーザアクセスコードを記憶する;
電力がSIMへ再び供給されるとき、メモリからユーザアクセスコードを検索する;および
安全認証処理において検索されたユーザアクセスコードを使用して、SIMの安全保護機能の使用を認証する。 - 下記をさらに具備する請求項28記載の方法:
SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしておらず、かつWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求しないとき、SIMへの電力供給を終了させる;および
WCDへの電力供給が終了するとき、SIMへの電力供給を終了させる。 - 下記をさらに具備する請求項28記載の方法:
SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしておらず、かつWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求しないときで、SIMへの電力の再供給が終了に続いて実施されるとき、ユーザアクセスコードを検索および使用し;および
WCDへの電力供給が終了するときで、その終了に続いて電力がSIMへ再び供給されるとき、ユーザ入力をユーザアクセスコードとして受け取って使用する。 - ユーザアクセスコードを記憶することは、SIMへの電力供給が終了するときにユーザアクセスコードを記憶することを含む請求項28記載の方法。
- SIMはリムーバブルユーザ識別モジュール(R‐UIM)およびGSM・SIMのいずれかであり、ユーザアクセスコードはカード所持者確認(CHV)コードである請求項28記載の方法。
- SIMは汎用加入者識別モジュール(USIM)であり、ユーザアクセスコードは個人識別番号(PIN)である請求項28記載の方法。
- 下記を具備するシステム:
リムーバブル加入者識別モジュール(SIM)に関連付けられたユーザアクセスコードを記憶する、ワイヤレス通信装置(WCD)に関連付けられたメモリ;および
電力がSIMへ再び供給されるとき、メモリからユーザアクセスコードを検索し、安全認証処理において検索されたユーザアクセスコードを使用してWCDの使用を認証するプロセッサ。 - SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしておらず、かつWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求しないとき、プロセッサはSIMへの電力の供給を終了させ、WCDへの電力供給が終了するとき、SIMへの電力の供給を終了させる請求項34記載のシステム。
- プロセッサが、SIMによるサービスに対するWCDからの要求がペンディングしておらず、かつWCD上で動作するソフトウェアモジュールがSIMへの電力の供給を要求しないときで、終了に続いてSIMへ再び電力が供給されるとき、ユーザアクセスコードを検索かつ使用し、WCDへの電力供給が終了するときで、SIMへの電力供給の終了に続いてSIMへ再び電力が供給されるとき、ユーザ入力をユーザアクセスコードとして受けとって使用する請求項34記載のシステム。
- SIMへの電力供給が終了するとき、プロセッサはメモリにユーザアクセスコードを記憶する請求項34記載のシステム。
- SIMはリムーバブルユーザ識別モジュール(R‐UIM)およびGSM・SIMのいずれかであり、ユーザアクセスコードはカード所持者確認(CHV)コードである請求項34記載のシステム。
- SIMは汎用加入者識別モジュール(USIM)であり、ユーザアクセスコードは個人識別番号(PIN)である請求項34記載のシステム。
- プロセッサに請求項34記載の方法を行わせる命令を有するコンピュータ読み取り可能媒体。
- プロセッサに請求項35から請求項39記載の方法を行わせる命令を有するコンピュータ読み取り可能媒体。
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