JP2004523871A - 電力変換器における故障状態による非常事態に対する保護装置 - Google Patents

電力変換器における故障状態による非常事態に対する保護装置 Download PDF

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    • H05B41/2851Arrangements for protecting lamps or circuits against abnormal operating conditions for protecting the circuit against abnormal operating conditions

Abstract

【課題】
照明制御回路用の、故障状態からの保護装置を提供する。
【解決手段】
保護の方法は、ソフトウエアとハードウエアの解決法を混成して成り、双方の有益な特質を有利に利用する。故障状態を検出した場合には、ソフトウエアが設定したランプの駆動信号をハードウエアが迅速に阻止する。故障状態が持続する場合には、ソフトウエアがランプの駆動信号を変更する。
【選択図】図1

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、回路及びその負荷に対する非常事態に対する保護を行う方法及び装置に関するものである。本発明は特に、ランプを制御するために使用する電力変換器の保護に応用することができる。
【背景技術】
【0002】
蛍光ランプ及び高輝度放電(HID:High Intensity Discharge)ランプは一般に、電子安定器によって制御する。安定器は、特定周波数の交流波でランプを駆動する。このことを行う理由は、こうしたランプの物理特性により、ランプの動作に悪影響を与えるか、あるいはランプを損傷させることなしに、これらのランプに電流を単一方向に連続して通すことができない、ということである。また、ランプを駆動する電子安定器の物理特性及び構成により、安定器とランプにかけられる電圧、及び安定器とランプに流せる電流に関して、固有の限界が存在する。ランプの最大定格電圧を超える電圧、並びにランプの最大定格電圧を超える電流は、ランプを損傷させ得る。これらの定格は、当該ランプの種類及びその強固さによって変動し得る。これに加えて、そしてより大きなリスクの要因は、安定器そのものにある。安定器は一般に、ランプと並列の共振キャパシタを含む。ランプの過電圧状態が発生すれば、即ち、ランプ電圧が、点弧電圧にマージン(余裕)を加えた値を超えれば、この共振キャパシタンスが破壊される。従って、過電圧あるいは過電流状態に対する保護は、照明システムの設計において非常に重要である。こうした状態は、故障状態として知られている。また、非常事態に対する保護(即ち、極めて突発的な過渡的サージに対する保護)、及びこれに関係して、ランプ駆動回路が自回路を自動遮断する能力、あるいはランプにかかる電圧及びランプを流れる電流を急激に低減する能力が必要である。例えば安定器システム内に保護手段が存在することにより、潜在的に、ランプ及び安定器、並びに周辺装置を救済することができる。
【0003】
他方では、一部の目に見える故障あるいは非常事態の状況は単なるノイズ(雑音)であり、これは非常に過渡的なものであり、これに対しては、ランプに供給するAC波形、あるいはこの波形の電力を変化させるべき理由が存在しない。即ち、回路、あるいはこの回路が駆動するランプ負荷、あるいはこれらに関連するあらゆる構成要素または素子のいずれについても、ランプを駆動する信号の変化を統制して、これにより、ランプの性能を明らかに低下させる、という本質的な問題を抱えることがない。
【0004】
故障状態を検出する種々の方法が存在する。電子安定器の過負荷に対する保護は時として、アナログ・コンパレータ(比較器)を用いて行うことがあり、この場合は、アナログ・コンパレータを具えた過負荷に対する保護回路をランプに結線して、この過負荷に対する保護回路を、ランプ電圧及びランプ電流を連続的に検出すべく設計する。この電圧または電流の値が、コンパレータ内に既設の基準値よりも大きければ、コンパレータが信号を出力して、安定器が発生するスイッチングパルスを遮断して、ランプが駆動されなくなる。多くの安定器はマイクロプロセッサをもとにしている。これらのマイクロプロセッサをもとにした安定器は、アナログ・コンパレータを用いて、ランプ電圧またはランプ電流を検出して、過電圧が生じるとスイッチング信号を遮断することもある。あるいはまた、アナログ・コンパレータの出力を、ランプをパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号で駆動するマイクロプロセッサの中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)に送信することができることができる。このコンパレータの出力は、PWMモジュールの設定を変更するソフトウエア・プログラムを作動させて、スイッチングパルスの遮断、周波数の変更、あるいはパルス幅の低減のいずれかを行って、これにより、ランプに送達される電力が、故障状態を解消するのに十分小さくなることを保証する。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5,696,431号 近年の提案は米国特許第5,696,431号に開示されており、この特許は本願と同様に譲渡され、参考文献として本明細書に含める。この特許は、過負荷状態の検出時に、即座にスイッチング周波数を最大設定値まで増加させて(従ってスイッチング周期を最小値にして)、故障状態の持続時間中この値を継続する。
【0006】
【特許文献2】
米国特許出願中、出願人Shenghong Wanf、発明の名称"Method and Apparatus for Providing Overload Protection for a Circuit" 他の同様の解決法は、出願中の米国特許出願、出願人Shenghong Wanf、発明の名称"Method and Apparatus for Providing Overload Protection for a Circuit"に開示され、この特許は本願と同様に譲渡され、参考文献として本明細書に含める。この特許出願の、好適な固定周波数のパルス幅制御システムの説明では、専用のディジタル・ハードウエアを使用して、過負荷状態が送信されるとパルス幅を最小値に設定することが記載されている。ソフトウエアは、何サイクルもの後に通常モードに復帰すべくプログラムされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在、電子安定器の過負荷に対する保護を行うために用いられている方法には、本質的な問題が存在する。まず、アナログ・コンパレータを用いた純然たるハードウエアによる解決法について説明する。アナログ・コンパレータは、安定器の故障に対する保護に使用するには不安定であり、かつ信頼性が低い。第1の例では、保護回路のパラメータは、温度変化及びプロセス技術に敏感であり、従って、最大電流及び最大電圧の公称値からの実質的な変動性の影響を受け、この変動に対する保護を行うことになる。これに加えて、コンパレータ内の基準電圧及び基準電流を、このコンパレータを使用する回路用に適切に、あるいは許容範囲内に較正できるものと仮定しても、結果的な保護回路はプログラム可能でないか、あるいは他のいずれの回路にも満足に使いこなせない。従って、純ハードウエアのアナログ保護回路は、1つの特定の電圧制限及び1つの特定の電流制限に対する保護に用いることしかできない。こうした保護回路は、あらゆる意味で、汎用的でもなければ調整可能でもなく、種々のランプ及びランプ駆動回路を制御すべく設計した安定器の標準構成要素として用いることができない。
【0008】
他方では、純然たるソフトウエアの解決法を用いることは、保護回路が保護の対象とする最大電流及び最大電圧がプログラム可能であるという点で、柔軟性があるという利点が得られる。従って、この保護回路は種々のランプ及びランプ駆動回路と共に使用することができ、並びに、過負荷の最大値をノイズとして変更して、他の条件を保証するという柔軟性を提供することができる。真に必要なことは、例えば、過小電圧でオーバーライド回路がトリップ(開放)する場合に発生する特定条件(例えば最大電圧)によりPWM信号を変更すべくCPUをプログラムすることであり、従って、ソフトウエアが利用するパラメータを単に変更するだけで済む。ハードウエアの解決法は、種々の構成要素を変更する必要がある。
【0009】
ソフトウエアの解決法において、過剰状態の判定プロセス(過程)を実行可能な速度は一般に、非常事態あるいはそれに近い状態から回路を保護するためには遅過ぎる。非常事態とは、非常な過電流がランプに流れるか、あるいは非常な過電圧がランプに加わっている状態のことであり、安定器の損傷に対する保護を行うべき場合には、保護回路が迅速に応答しなければならない。ここでいう「迅速」とは、ランプの1スイッチング・サイクル以内を意味する。CPU及びソフトウエアの応答は時間がかかり過ぎる。
【0010】
最後に、ディジタル・ハードウエアの解決法を用いるシステムでも、故障状態に対する応答の期間中には、ランプの性能が低下する。即ち、すべての場合において、検出した故障状態のすべてに逐一応答して、回路負荷に対する駆動信号の遮断あるいは変更を行い、点灯回路では回路負荷がランプである。このことは無駄なことであり、そして不必要な動作の中断である。従来技術の各解決法では、通常の動作モードに復帰するために、数個のスイッチングサイクルを要する。しかし、多くの故障状態は、回路または駆動負荷に継続的な問題が現われるという意味では「真」の故障ではない。これらの故障状態は、ノイズの結果、あるいは回路またはその構成要素及び関連装置とは無関係な他の何らかの原因の結果であり得る。こうした故障状態は持続時間が非常に短時間になりがちであり、往々にして自ずと解消される。実際に、システムのバッテリを満(フル)充電にして、検出したすべての故障状態に逐一応答する方策は、幾分感度の低い医療検査で擬陽性として登録したすべての患者に対して複雑な治療を施すことに似ている。
【0011】
一般に、アナログ・ハードウエアの配線によって過負荷に対する保護を行うことは、不精密であり、かつ柔軟性がない。CPUのソフトウエアで保護を行うことは、あらゆる過負荷状態をCPUによって処理しなければならない、ということを意味する、というのは、調整を行って新たなPWM信号を発生しなければならないからである。このことは過大な時間を要する。このことを専用のハードウエアによって行えば、追加的なコスト及び複雑性が生じる。いずれの場合にも、あらゆる原因またはあらゆる持続時間の故障状態が、故障に対する応答を起動させて、性能に悪影響する。こうした故障状態が過渡的あるいは一次的なものに過ぎず、そして継続的かつ潜在的危険性のある問題が現われなければ、ランプの動作を変化させて、これにより照明システムが提供する動作の性能を低下させる理由がない。
【0012】
以上の説明の結果として、ランプ及び安定器用の過負荷に対する保護回路の従来技術には、即応性のあるソフトウエアの解決法のプログラム可能であるという柔軟性と、ハードウエア配線の過負荷に対する保護回路の現在の送信のみを受信可能であることの両方を提供可能にする、という大きな必要性が存在する。さらに、過渡的な故障状態と、負荷に送る波形の変更が要求される継続的な故障状態とを区別する、という必要性が存在する。こうした区別によって、回路及びその構成要素が保護され、同時に、実際に真の故障状態であると判定可能である間は、負荷に対する駆動信号を不必要に変化させることがない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した従来技術の欠点は、本発明の教示によって克服され、本発明は、ソフトウエアとハードウエアを混成した解決法によって、回路の過負荷に対する保護を行う装置及び方法に関するものである。本発明の好適例では、ガス放電ランプの制御及び動作に一般的に用いるようなハーフ(半)ブリッジの電力変換器を使用することによって、この回路を、照明の安定器のディジタル制御に用いる。本発明は、広範な負荷を駆動する他の電力変換回路に容易に拡張することができる
【0014】
好適例では、故障状態の検出時に、回路が即座に応答して、すべての駆動信号が負荷に到達することを阻止(ブロック)する。同時に、信号そのものは元の状態に留まり、真の故障であることが確認可能である間は、変更も停止もされない。
【0015】
実際には、ユーザが規定した短期間の過負荷状態を最初に検出する間は、駆動パルス列が無効にされるか、あるいは阻止(ブロック)される。こうした状態が、ユーザが規定したブロッキング(阻止)の回数を超えれば、ユーザのソフトウエアによる規定及び設定に従って、これらのパルス列を変更、減衰、あるいは停止することができる。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
ここでは説明の目的で、高電圧、高周波数のスイッチを参照する。これらのスイッチは、ガス放電ランプを駆動する従来技術において周知である。これらのスイッチは、定常状態の動作中にランプを駆動するために用いる交流波形を発生すべく動作する。前述の安定器における実際の駆動パルスは、単一のパルス発生器、ハーフ(半)ブリッジの電力変換器、またはフル(全)ブリッジの電力変換器のいずれかによって発生し、この駆動パルスのデューティサイクル及び周波数は、ランプの輝度または照度に逆効果を与える。
【0017】
ハーフブリッジまたはフルブリッジの電力変換器場合には(そして理論的には、これらの電力変換器内に任意数のパルス発生器を有する回路が存在し得る)、多数のパルスが互いに同期しておらず、そしてこれらのパルスを組み合わせてランプ駆動パルスを発生する。こうした回路は概ね、従来技術において既知である。図1に、現状技術のディジタル安定器駆動回路を示す。この回路を参照して、本発明の好適な実施例の方法及び装置について説明する。しかし、本発明の方法及び装置は一般に、多種の回路、即ち既知の回路及び目下開発中の回路に共に適用可能であることは明らかである。
【0018】
図1には、ハーフブリッジの電力変換回路を示す。この回路は、直列接続した2つのスイッチから構成される。この場合には、これらのスイッチはMOSトランジスタによって実現するが、多種のトランジスタあるいは他のデバイスをスイッチング機能用に用いることができることは明らかである。MOSトランジスタS1 102とS2 106とを直列にして、VHVの高電圧100と接地150との間に接続する。これらのトランジスタには追加的に、抵抗器171を直列接続する。各トランジスタS1 102及びS2 106のドレインからソースまでの径路には、それぞれダイオードD1 101及びD2 105を接続する。これらのダイオードは、これらのトランジスタのドレインからソースまでの通常の電流径路とは逆方向に導通するように接続する。トランジスタS1 101とS2 106の直列接続の接続点は、図1の記号HBを付けた点であり、インバータの出力を表わす。この出力はキャパシタCDC 115を通して供給し、このキャパシタの機能はDC電圧を阻止(ブロック)することであり、これにより、あらゆるDCオフセットをフィルタ除去する。そして回路の径路はインダクタLr 110に至り、そしてこのインダクタからガス放電ランプ160に至り、ガス放電ランプ160自体は抵抗器170に直列接続されている。このランプ−抵抗器の直列接続にキャパシタC 165を並列接続して、これらをまとめて接地150に接続して回路を完結する。
【0019】
コントローラ120は、回路からの3つの入力及び回路への2つの出力を有する。出力G1 141及びG2 142は、2つのMOSトランジスタのそれぞれの駆動信号である。また、コントローラ120は、これらのスイッチを通る電流を、帰還(フィードバック)信号182によって検出する。コントローラ120は、ランプに供給される電圧も、帰還信号181によって検出する。このようにコントローラ120は、これらの帰還信号から検出した状態に応答して、その出力信号G1 102及びG2 106を維持するか、あるいは変更する役割をする。
【0020】
次に図2を参照して、コントローラ120がスイッチS1 102及びS2 106に供給する駆動信号、並びに回路からランプに至る出力電圧及び出力電流について説明する。図1にはハーフブリッジのDC−AC電力変換器を示しているが、コントローラ120がスイッチに供給する駆動信号はDCパルスG1 202及びG2 203である(図2参照)。図1では同じ信号を、G1 141及びG2 142として表わしている。これらのパルスは、図1に示すMOSトランジスタS1 102及びS2 106のゲートに供給する。図2に示すこれらのDC信号G1 202及びG2 203を2つのスイッチに交互に供給して、一方のスイッチが導通している際には他方のスイッチが決して導通しないようにする。実際には、逆導通(クロス・コンダクション)を防止するために、図2に示すように、第1スイッチG1に至る駆動信号202がオフ状態になってからは、G1 202がオフ状態になってからG2 203がオン状態になるまでの間に休止時間が存在する。図に示すように、時刻T1で駆動信号G1 202がオフ状態になって、ある程度の間隔の後にG2 203がハイ(高値)になる。時刻T2でG2がロー(低値)になると(即ち、スイッチS2が非導通になると)、信号G1 202が再びハイになりスイッチS1を導通させる前に、追加的な休止時間が存在する。このようにスイッチS1 102とS2 106とを交互に駆動することによって(図1参照)、そしてそれぞれのスイッチが作動している合間の休止期間によって、スイッチを永久に破壊する逆導通(クロス・コンダクション)を防止することができる。
【0021】
図2を参照して説明を続ける。信号201はインバータの出力電圧であり、図1の点HBで表わす。図に示すように、トランジスタがハイからロー、及びローからハイになるとともに、前記信号は概略的なパルス列になるが、これらのパルスの立上がり、立下りは厳密に急峻ではなく、滑らかに連続する比較的急な勾配である。信号HBの振幅は、VHBから接地電位までの間で変化する。これに加えて、インダクタLr 110(図1)を通る電流を図2の最下部に204で示す。信号G1 202の時刻T0から始まる立上がりによって、上方のスイッチS1 102を駆動して導通状態にする。G1 202がハイであればスイッチS1 102(図1)が導通し、ライン電圧VHBから出力点HBを通ってランプ160に電流が流れる。
【0022】
従って、インダクタLrを通る電流ILr 204(図2)は、信号G1 202がハイであり、スイッチS1が正の電流を導通させていることを示す。駆動信号G1 202がローになり、駆動信号G2 202がまだハイになっていない時には、インダクタLrに流れている電流をインダクタLrが瞬時に止めることができないので、インダクタLrに電流が流れ続ける。電流サイクル中のこの段階の電流は、スイッチS2の両端に接続したダイオードD2 105(図1)経由で供給される。この電流は、時刻T1における正のピークから0まで変化する。インダクタLrを通る電流がゼロ交差する前に、信号G2 203がハイになることによってスイッチS2が作動して、図2に示すように、電流がスイッチS2を通って逆方向に流れる(時計回りが正方向である)。この状態は、時刻T2で電流が負の最大値になるまで継続し、時刻T2で、トランジスタS2の駆動信号、即ち信号G2 203がローになって休止期間が始まる。この時点でも、インダクタLrの性質によって、インダクタLrを流れる電流を瞬時に停止させることができず、従っていずれのスイッチもオン状態でなければ、利用可能な導通径路はD1 101(図1)のみである。なお、電流はD1を通って電圧源VHBに戻るように流れる。電流は、D1を通って流れる間に減少して0になる。負の方向に流れるインダクタLrの電流ILr204が再び0に達すると、第1スイッチS1の駆動信号G1 202が再びハイになって、0から時刻T3におけるピーク値まで増加する電流を供給して、ここで導通径路はVHB100(図1参照)からS1 102を通ってインダクタLr110及びランプ160に至る。
【0023】
以上の説明から明らかなように、インダクタLrの電流のプロット204には4つの段階が存在し、それぞれS1、D2、S2、及びD1の符号で表わす。
【0024】
以上は、図1に示す回路の通常動作の説明である。本発明の方法及び装置は、以上状態の際、及び回路の通常動作が安定器を損傷させ得る際に、効果を発揮する。こうした故障状態では、上述したように、これに対処する種々の従来法が存在する。本発明は、故障がノイズ(雑音)によるものか、あるいは重大なことではない他の過渡状態によるものであり、非常事態に対する複雑な保護方策によって対処する必要のないものであるか否かをコントローラが判定する精度を向上させることによって、従来技術の解決法を改善するものである。
【0025】
次に説明するものは、本発明の好適な実施例の方法及び装置であり、図1及び図2を参照して上述した好適な回路を参照して説明する。
【0026】
本発明の過負荷に対する保護メカニズムの背後にある基本思想は、過負荷の検出時に即座に、駆動信号G1及びG2をブロッキング(阻止)信号によって停止することである。このブロッキング信号は一時的なものであり、ブロッキングの時間間隔はユーザが規定するものであるが、その持続時間は非常に短いものと想定され、負荷の駆動は気が付くほど中断されない。このブロッキング信号はハードウエアで起動し、従って反応時間はほどんど即時である。
【0027】
こうした方式の機能は、ノイズにもとづく故障状態、さもなければ過渡的な故障状態が知覚されることと、真に安定器の問題であることとの違いを見極めることにある。状態が「故障の警告」であり、安定器及びその構成要素にはに何ら重大な問題がない場合には、ブロッキング信号が出されると、回路が即座に通常動作に復帰する。スイッチの駆動信号がスイッチに到達するのを阻止(ブロック)するだけで、これらの駆動信号を全く変更しないので、ブロッキング信号を解除した後には、これらの駆動信号は何事もなかったかのように通る。他方では、安定器に重大な問題がある場合には、ブロッキング信号の起動を継続して、ユーザが複数のブロッキング信号の発生方法を設定した後には、コントローラ120のソフトウエアが駆動信号G1及びG2の変更、減衰、あるいは停止を行う。こうした変更は、既知であるか、あるいは将来知られ得る種々のパルス列の変更方式のうちの1つ、あるいはいくつかの組み合わせとすることができる。
【0028】
次に図3を参照して、上述したブロッキング信号について説明する。図3に、各駆動信号並びにブロッキング信号の2つのバージョン(形)を示す。G1HB301及びG2HB302は、コントローラ120の内部で発生するスイッチ駆動信号であり、G1 304及びG2 305は、実際にコントローラ120からスイッチに対して出力される信号である。これら2つの信号対の違い、即ち内部の"HB"信号それぞれ301及び302と外部の信号それぞれ304及び305との違いはブロッキング信号303によって生じ、ブロッキング信号303はコントローラ120内で発生する内部信号であり、内部信号301及び302をスイッチに通じさせるか、あるいはこれらの信号がスイッチに通じるのを阻止(ブロック)するために用いる。
【0029】
負荷あるいはスイッチに過電圧または過電流のような故障状態が生じた際に、ブロック信号303をハードウエアで起動させて、ユーザが規定した短期間だけ継続させて、駆動負荷の性能に、知覚されるような影響が出ないようにする。好適な実施例では、ブロッキング(阻止)を1つのスイッチングサイクルだけ継続する。図3では、時刻T1でブロッキング信号303を起動させて、コントローラ120が内部信号301及び302を変化させていないが、ブロッキング信号303がハイのままである限りは、論理回路がこれらの内部信号を通過させない。この機能を実現するためのハードウエア・メカニズムは多数存在し得る。1つの方法の例は、ブロッキング信号の反転と各内部信号G1HB301及びG2HB302との論理積(AND)を取ることである。この例のブロッキング信号はT3−T1に等しい時間間隔だけハイになり、これにより、時刻T2で非常事態の故障状態が解消されるので、時刻T3でブロッキング信号がローになり、内部信号G1HB301及びG2HB302が完全に、外部信号G1 304及びG2 305として再びスイッチに通じる。ブロッキング信号の時間間隔が短いことによって、負荷の性能に対する知覚されるような影響は、あってもわずかしか存在しない。ガス放電ランプの場合には、DC駆動信号を1サイクルだけ(あるいは、通常の50〜200KHz帯域の周波数で動作させる際には2、3サイクルでも)阻止(ブロック)しても知覚されない。
【0030】
故障状態が自己解決しない場合には、次のサイクルにブロッキング信号を再起動させる。ブロッキング信号は、即時応答能力のあるハードウエアで実現して起動させるので、ブロッキングを即座に再開することができ、故障状態が損傷を生じさせることがあり得ず、従って、システムが安定器の破壊に対する十分な保護を行うことができる。
【0031】
ブロッキング信号を繰り返し起動させて、ユーザが規定した回数だけ発生させる場合には、マイクロコントローラのソフトウエアが状況を非過渡的な故障と解釈して、ソフトウエアの解決法を実行する。こうしたソフトウエアの解決法は従来技術において周知であり、駆動信号G1HB301及びG2HBのある種の変更または停止から成る。こうした解決法は、スイッチング周波数の増加、パルス幅の低減、あるいは安定器の完全な遮断とすることができる。こうした最終的な解決法はユーザが規定することができ、そしてこれらの可能な方法のいずれか、あるいは全部の組み合わせとすることができる。
【0032】
また、各動作状態において負荷に供給する電力レベル、周波数、及びパルス幅が異なる多数の動作状態を規定することができ、各動作状態は、前の動作状態において規定回数だけブロッキング信号を発生させた際に起動すべく設定することができる。このようにして、ブロッキング信号のメカニズムが安定器を完全に保護し、そしてこのメカニズムは繰り返し起動することができるので、ユーザが応答を適切に調整して、ある自動安定的な電力レベルでランプを動作させることの柔軟性が大きくなる。本発明のシステムは、(ブロッキング信号によって安定器の破壊に対する十分な保護を行いつつ、)確実に非過渡的な故障状態に対応する時間的余裕が大きいので、こうした真の故障状態に対する応答を、ソフトウエアとしてプログラムし、そしてソフトウエアによって実行することができる。こうして、ハードウエアの高速の応答時間を、ソフトウエアによる実現の柔軟性と組み合わせて、非常事態を「真の」、あるいは非過渡的なものとして認識する精度を向上させて、この認識プロセス中にも、安定器及びその構成要素を完全に保護し続けることができる。
【0033】
以上、本発明の好適な実施例について説明してきたが、例えば、駆動出力として、あるいはその前段として、AC及びDC共にあらゆる種類の波形を有する回路に本発明を用いること、及び好適な実施例の回路を任意数の駆動信号及び駆動する装置に拡張することのように、種々の変更及び変形を利用することができることは、当業者にとって明らかである。こうした変更は特許請求の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】一般に使用されるDC/AC電力変換器の好例を示す図である。
【図2】図1の回路における駆動電圧、出力電圧、及びインダクタ電流を示す図である。
【図3】本発明による、好適なブロッキング信号、内部駆動電圧、及び外部駆動電圧を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
100 高電圧
101 ダイオード
102 MOSトランジスタ
105 ダイオード
106 MOSトランジスタ
110 インダクタ
115 キャパシタ
120 コントローラ
141 出力
142 出力
150 接地
160 ガス放電ランプ
165 キャパシタ
170 抵抗器
171 抵抗器
181 帰還信号
182 帰還信号
201 インバータ出力電圧
202 トランジスタ駆動信号
203 トランジスタ駆動信号
204 インダクタ電流
301 内部駆動信号
302 内部駆動信号
303 ブロッキング信号
304 外部駆動信号
305 外部駆動信号

Claims (7)

  1. 少なくとも1つのスイッチング素子を具えて、電源電圧からランプ電流を発生させる安定器回路と、
    前記スイッチング素子の制御電極に接続され、前記スイッチング素子の導通状態を制御するための駆動信号を発生する駆動回路部と、
    故障状態に応答して前記駆動信号を阻止して、前記故障状態が所定時間間隔以上持続する場合に、前記駆動信号を変更するコントローラと
    を具えていることを特徴とする照明装置。
  2. さらに、故障状態の検出時に前記阻止を行うべく構成したハードウエアを具えていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記ハードウエアが論理ゲートを具えていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  4. 前記安定器回路が、
    前記照明装置が動作すべき電力レベルを示すパラメータを有する少なくとも1つのパルス列を発生するパルス発生器と、
    指定の故障状態をハードウエアで検出した際に、前記パルス列を阻止する少なくとも1つの論理ゲートと、
    前記故障状態が所定時間間隔以上持続する場合に、前記パルス列のパラメータを設定するユーザの制御に従って、前記パルス発生器を動作させるソフトウエアを実行するマイクロプロセッサと
    を具えていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  5. 前記パルス列の阻止が、前記パルス発生器への駆動信号を阻止することから成ることを特徴とする請求項4に記載の回路。
  6. 前記パルス発生器への前記駆動信号がDC電圧から成り、前記パルス発生器がAC電圧を出力することを特徴とする請求項5に記載の回路。
  7. 前記所定時間間隔は、ユーザが規定した時間間隔であることを特徴とする請求項5に記載の回路。
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