JP2004516636A - 修正したインライン型電子銃を有する陰極線管 - Google Patents
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- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/46—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
- H01J29/52—Arrangements for controlling intensity of ray or beam, e.g. for modulation
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- H01J29/48—Electron guns
- H01J29/50—Electron guns two or more guns in a single vacuum space, e.g. for plural-ray tube
- H01J29/503—Three or more guns, the axes of which lay in a common plane
Abstract
陰極線管が、“インライン型”に横たわっている3つの等距離をおいた陰極をもっている電子銃に関して修正されている電子銃を有する。グリーン(中心)ビームを発生する陰極はインライン型電子銃内のその所定位置に関して片寄っており、電子銃の焦点部品及び/又は三極管部品内のグリッドは収束を修復するためにグリーンビームの飛翔経路内に少なくとも1つのキンクを提供するよう修正されている。
Description
【0001】
発明の背景
本発明は、長手方向軸線と、けい光体スクリーンと、長手方向軸線の回りに配置した電子銃とをもち、電子銃が、レッド、グリーンおよびブルーの電子ビームを夫々発生する3つの陰極をもつ三極管部品と、長手方向軸線を横切る方向に配置された2つの共通のグリッドと、長手方向軸線を横切る方向に配置された少なくとも2つの共通のグリッドをもつ焦点レンズ部品とを含んで成る陰極線管に関するものである。
【0002】
通常、テレビジョン用のまたは他の目的用の陰極線管は、大きなブルブ(bulb)部分と、それに固定した管状ネック部分とを有するエンベロープをもつ。ブルブ部分内に延びる経路に沿って電子ビームを形成しかつ焦点合わせするための複数の電極が、管状ネック部分内に据え付けられている。磁界または静電界生成手段は、エンベロープのバルブ部分の壁部分またはフェースプレート上で任意所望の手法で電子ビームを動かすために使用される。前記壁またはフェースプレートの内面はけい光体材料で覆われており、前記けい光体材料は電子ビームを衝突されたとき、可視光をルミネセンス発光(luminesces)する。電子ビームの電流を変調することによって、けい光体スクリーンの走査区域は、陰極線管の電子銃に与えられた変調信号に従って光路を造る手法で変えることができる。
【0003】
例えばテレビジョンセットまたはモニタの製造中にCRTを使用するとき、セットメーカーはホワイトポイント(white point)をセットしなければならない。しかし、仕上げられた装置のホワイトポイントは時々位置変えして、表示された画像が変色するということがある。
【0004】
発明の要約
本発明の目的は、ディスプレイがその寿命中実質上安定したホワイトポイントをもつことができる陰極線管を提供することにある。
【0005】
本発明の陰極線管は、グリーンの電子ビームを発生する陰極が前記長手方向軸線から片寄っていて、電子銃がけい光体スクリーンの中心にグリーンの電子ビームをもつことができることを特徴とする。
【0006】
本発明は、最初に、陰極線管装置の調節中に、残留ガスが陰極線管内にあること、およびガス原子がイオン化して陰極表面を陽イオンで衝撃することに起因して、“グリーン”陰極が一時的な放出ロスをもつという認識に基づいている。その放出は、実質上陰極線管作動(走査エージング、ラスタエージング、これはソークテスト“soak test”とも呼ばれる)の1または2時間後に好転する。その結果、ホワイトポイントは位置変えされ、表示された画像は一層グリーンになる。
【0007】
“グリーン”陰極が“レッド”および“ブルー”の陰極よりひどく放出ロスをこうむる理由は、3つのビームの収束に必要なグリッドG3aの付近で“レッド”と“ブルー”の電子ビーム中にキンクが存在することによって説明することができる。(インライン型陰極をもつ電子銃に関する)対称性の理由から、かかるキンクは“グリーン”の電子ビーム中には存在しない。
【0008】
一方の“レッド”と“ブルー”の陰極と、他方の“グリーン”陰極の不等の放出ロス量は表示された画像の変色をもたらすことになる。従って、本発明の目的は、3つの陰極がイオン衝撃に平等に曝され、かくして平等の厳格さ(severity)をもつ放出ロスをこうむるような新しいな電子銃のデザインを得ることにある。このことは“グリーン”の電子ビームにもキンクを導入することによって達成することができる。
【0009】
このキンクは、水平方向または垂直方向の何れかの方向において“レッド”と“ブルー”の電子ビーム中のキンクにアナログ的に(analogously)構成されることができる。このアイディアは、陰極位置とグリッドアパーチァ位置について、下記の如くうまく成就される。その場合、長手方向軸線(z−軸線)からのまたは元のインライン平面(x−軸線)からの僅かな片寄りが考えられる。3つの陰極のデルタ配向もまた考えることができる。
【0010】
グリーンビーム中のキンクは、アパーチァがG2及び/又はG3aグリッド中にグリーンビームのための造られ、これらのアパーチァがG1グリッド中のアパーチァに関して偏心している如き、電子銃デザインを必要とする。
本発明のこれらのおよび他の態様は図に基づいてなされた後述の実施例についての説明から明らかになるだろう。
図は純粋に概略図であり、比例尺で表したものではない。簡明にするため、或る寸法は誇張して示されている。これらの図においては対応する部品には同じ参照数字が付されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に示す陰極線管はカラー陰極線管1であり、これはディスプレイウインドウ3、コーン4、およびネック5を含む真空にしたエンベロープ2をもつ。ネック5は3つの電子ビーム7、8および9を発生するための電子銃6を収容し、これらのビームはこの実施例では1平面内で延びている。ディスプレイスクリーン10はディスプレイウインドウ3の内側に位置している。ディスプレイスクリーン10はレッド、グリーンおよびブルー発光のけい光体素子を含む。(レッド、グリーンまたはブルーの)けい光体素子の各グループは或るパターンを形成する。ディスプレイスクリーンは代案として、ブラックマトリックス(ブラックパターン)またはカラーフィルタパターンの如き他のパターンを含むことができる。ディスプレイスクリーン10に行く途中に、電子ビーム7、8および9は偏向ユニット11によってディスプレイスクリーン10を横切る方向に偏向させられる。矢印Zは陰極線管1の長手方向軸線の方向を表し、矢印Xはディスプレイスクリーン10の長手方向軸線の方向を表す。慣例のインライン型の電子銃は3つの陰極をもち、これらの陰極は1平面内に横たわりかつその平面(一般にX−Z平面)内に横たわっている3つの電子ビームを発生する。陰極はこの場合、図2aに示す配列形態をもち、グリーン陰極がZ軸線と整列している。
【0012】
陰極線管の作動中、陰極線管内にあるガス原子は高速電子によってイオン化されることができる。陽イオンは、アルゴンイオンのように、電界作用の下で陰極によって生じた電子と逆方向に進行する。
【0013】
陰極面への陽イオンの衝突は、もし衝突面積と放出面積が一致すれば、(一時的または永久的な)放出ロスをもたらすことがある。もし放出ロスが3つの陰極で等しくなければ、ホワイトポイントシフト(white point shift)の問題が生じる。
【0014】
(収束に必要とされる)レッドとブルーの電子ビームの飛翔経路内にある“キンク(kinks)”は、グリーン電子の飛翔経路がキンクをもたない慣例のインライン配列形態をもつ陰極線管内では、レッドとブルー陰極の放出面積はグリーン陰極の放出面積より少なくイオン衝突に曝され、その結果放出ロスが減少するという追加の効果をもつ。
【0015】
グリーン電子ビーム内へのキンクの導入は、上記問題を解決するだろう。このキンクは、水平または垂直方向の何れかの方向に三極管グリッド内のグリーンアパーチァを置き換えること(translation)によって“レッド”と“ブルー”の電子ビーム内のキンクにアナログ的に構成されることができる。このことは陰極とグリッドアパーチァの位置について図2に示されている。3つの陰極のデルタオリエンテイション(delta orientation)を考えることもできる。また、図3に示す如く、垂直方向に3つの陰極を置き換えることも考えることができる。図2と3では、破線は元のインライン平面(X−Z平面)を表し、図2aと3aは、中心(グリーン)ビームがその飛翔経路内にキンクをもたずにけい光体スクリーンに真っ直ぐに進んでいる慣例の“3−インライン”型陰極の配列形態を表す。他の配列形態には、キンクが含まれる。これらのキンクの適応性(applicability)と有効性プラス(plus)グリーンビームの置き換え(translation)の大きさは、固有の陰極線管と電子銃に依存する。
【0016】
配列形態2bによれば、中心(グリーン)陰極は元のインライン平面から垂直方向に僅かに片寄っている。比較的小さいネック直径をもつ陰極線管では、配列形態1(b)は所望の効果を完全には与えることはできない。というのは、“グリーン”陰極を位置変えさせるためのスペースが不十分であるからであり、また電子ビームの収束が乱されるからである。
これに関して、デルタ配列形態(図示せず)はあまり魅力的ではない。中心(グリーン)陰極が長手方向軸線から垂直方向に僅かに片寄っている配列形態2cは、適応性が比較的良い。
【0017】
図3b、3cに示す配列形態は一層興味があるもののようである。
図3bでは、3つの陰極の平面は、元のインライン平面から片寄っている。図3cでは、3つの陰極平面は最初のインライン平面から片寄っており、中心(グリーン)陰極は垂直方向に追加の片寄りを持っている。
図2b、2c、3bおよび3cに示す配列形態はグリーンビームの飛翔経路内にキンクを含む。
【0018】
図4は、グリーン陰極Gによって発生した電子ビーム41の飛翔経路がスクリーンの中心にレッドとブルーのビームと共に収束するためにグリッドG3a内にキンクを得ている電子銃を概略示す。
【0019】
しかし、“レッド”と“ブルー”の場合と同様に、キンクが電子銃のG3aのセクション内に造られるときには、グリーンの電子ビームは主レンズを非対称的に通過するだろう。このことは収束の問題を生じる。というのは、偏向ユニットはインライン型電子銃用にデザインされていて、通常は自己収束性であるからである。
従ってインライン型電子銃の現在の概念/偏向ユニットの概念の更なる修正が必要になるかも知れない。
【0020】
図5には代替例が示されている。この場合、グリーンビームの飛翔経路42が2つのキンク、即ち、前焦点合わせセクション内でグリッド3Aの近くにあるものと、主レンズ20、21の区域に入る前にあるもの、例えば DAF または DAF−DBF セクション内にあるものとをもっており、グリーンビームが主レンズ20、21の中心を真っ直ぐに通過するようになっている。これは収束問題を克服する。
【0021】
前焦点合わせセクション内のグリッドG3a近くのキンクはダイナッミク焦点合わせポテンシャルの変動にあまり敏感でない。というのは、グリッドG2とG3a間のポテンシャルの差は数 kV 程度であるからである。 DAF または DBF セクション内にキンクを造ることは一層困難である。というのは、これらの間隙にわたってのポテンシャルの差は −300 と 1000 V の間で変動するからである。勿論、このことは、DAF と DAF−DBF 電子銃にのみ当てはまり、非DAF 電子銃には当てはまらない。
【0022】
図6に示されるもう1つの代替例は、グリッドG1とG2間の三極管セクション内の第1のキンクと、グリッドG3a近くの第2のキンクを造っている。この場合にはまた、グリーンビームは主レンズ20、21の中心を真っ直ぐに通過する。
用語 DAF はダイナミック収差焦点レンズを表し、用語 DBF はダイナミックビーム焦点レンズを表すのに使用される。
【0023】
例えば、3インライン型の慣例の電子銃では、三極管部品中の外側のグリッドアパーチァ(レッドとブルービーム用のアパーチァ)のピッチは6.020mm であり、グリッドG3a中の外側のアパーチァのピッチは 5.080 mm である。レッドとブルービームの飛翔経路中の所望の“キンク”はこの“偏心率”によって達成される。アナログ的手法で、キンクは中心(グリーン)ビームの飛翔経路内で得られることができる。
【0024】
要約すれば、本発明は“インライン型”に横たっている3つの等距離をおいた陰極をもつ電子銃に関して修正されている電子銃をもつ陰極線管に関するものである。グリーン(中心)ビームを発生する陰極がインライン型電子銃中のその所定位置から片寄っており、電子銃の焦点及び/又は三極管部品中のグリッドが収束を修復させるためにグリーンビームの飛翔経路内に少なくとも1つのキンクを提供するよう修正されている。
【0025】
含浸型式の陰極、いわゆるI−陰極は、特にイオン衝突に敏感であるので、本発明は特にI−陰極を備えているCTRに使用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像ディスプレイ装置用の陰極線管の1実施例の概略断面図である。
【図2】陰極(およびグリッドアパーチァ)の位置を示す図で、(a)現在のインライン型配列形態、(b)水平方向に位置変えされた“グリーン”陰極、および(c)垂直方向に位置変えされた“グリーン”陰極の位置を示す図である。
【図3】陰極(およびグリッドアパーチァ)の位置を示す図で、(a)現在のインライン型配列形態、(b)等しい量だけ垂直方向に位置変えされた3つの陰極、および(c)レッドおよびブルー陰極より大きく垂直方向に位置変えされたグリーン陰極の位置を示す図である。
【図4】グリーンビームが1つの手法でキンクされている3つの電子ビームをもつ電子銃の概略図である。
【図5】グリーンビームが異なった手法でキンクされている3つの電子ビームをもつ電子銃の概略図である。
【図6】グリーンビームがもう1つの異なった手法でキンクされている3つの電子ビームをもつ電子銃の概略図である。
発明の背景
本発明は、長手方向軸線と、けい光体スクリーンと、長手方向軸線の回りに配置した電子銃とをもち、電子銃が、レッド、グリーンおよびブルーの電子ビームを夫々発生する3つの陰極をもつ三極管部品と、長手方向軸線を横切る方向に配置された2つの共通のグリッドと、長手方向軸線を横切る方向に配置された少なくとも2つの共通のグリッドをもつ焦点レンズ部品とを含んで成る陰極線管に関するものである。
【0002】
通常、テレビジョン用のまたは他の目的用の陰極線管は、大きなブルブ(bulb)部分と、それに固定した管状ネック部分とを有するエンベロープをもつ。ブルブ部分内に延びる経路に沿って電子ビームを形成しかつ焦点合わせするための複数の電極が、管状ネック部分内に据え付けられている。磁界または静電界生成手段は、エンベロープのバルブ部分の壁部分またはフェースプレート上で任意所望の手法で電子ビームを動かすために使用される。前記壁またはフェースプレートの内面はけい光体材料で覆われており、前記けい光体材料は電子ビームを衝突されたとき、可視光をルミネセンス発光(luminesces)する。電子ビームの電流を変調することによって、けい光体スクリーンの走査区域は、陰極線管の電子銃に与えられた変調信号に従って光路を造る手法で変えることができる。
【0003】
例えばテレビジョンセットまたはモニタの製造中にCRTを使用するとき、セットメーカーはホワイトポイント(white point)をセットしなければならない。しかし、仕上げられた装置のホワイトポイントは時々位置変えして、表示された画像が変色するということがある。
【0004】
発明の要約
本発明の目的は、ディスプレイがその寿命中実質上安定したホワイトポイントをもつことができる陰極線管を提供することにある。
【0005】
本発明の陰極線管は、グリーンの電子ビームを発生する陰極が前記長手方向軸線から片寄っていて、電子銃がけい光体スクリーンの中心にグリーンの電子ビームをもつことができることを特徴とする。
【0006】
本発明は、最初に、陰極線管装置の調節中に、残留ガスが陰極線管内にあること、およびガス原子がイオン化して陰極表面を陽イオンで衝撃することに起因して、“グリーン”陰極が一時的な放出ロスをもつという認識に基づいている。その放出は、実質上陰極線管作動(走査エージング、ラスタエージング、これはソークテスト“soak test”とも呼ばれる)の1または2時間後に好転する。その結果、ホワイトポイントは位置変えされ、表示された画像は一層グリーンになる。
【0007】
“グリーン”陰極が“レッド”および“ブルー”の陰極よりひどく放出ロスをこうむる理由は、3つのビームの収束に必要なグリッドG3aの付近で“レッド”と“ブルー”の電子ビーム中にキンクが存在することによって説明することができる。(インライン型陰極をもつ電子銃に関する)対称性の理由から、かかるキンクは“グリーン”の電子ビーム中には存在しない。
【0008】
一方の“レッド”と“ブルー”の陰極と、他方の“グリーン”陰極の不等の放出ロス量は表示された画像の変色をもたらすことになる。従って、本発明の目的は、3つの陰極がイオン衝撃に平等に曝され、かくして平等の厳格さ(severity)をもつ放出ロスをこうむるような新しいな電子銃のデザインを得ることにある。このことは“グリーン”の電子ビームにもキンクを導入することによって達成することができる。
【0009】
このキンクは、水平方向または垂直方向の何れかの方向において“レッド”と“ブルー”の電子ビーム中のキンクにアナログ的に(analogously)構成されることができる。このアイディアは、陰極位置とグリッドアパーチァ位置について、下記の如くうまく成就される。その場合、長手方向軸線(z−軸線)からのまたは元のインライン平面(x−軸線)からの僅かな片寄りが考えられる。3つの陰極のデルタ配向もまた考えることができる。
【0010】
グリーンビーム中のキンクは、アパーチァがG2及び/又はG3aグリッド中にグリーンビームのための造られ、これらのアパーチァがG1グリッド中のアパーチァに関して偏心している如き、電子銃デザインを必要とする。
本発明のこれらのおよび他の態様は図に基づいてなされた後述の実施例についての説明から明らかになるだろう。
図は純粋に概略図であり、比例尺で表したものではない。簡明にするため、或る寸法は誇張して示されている。これらの図においては対応する部品には同じ参照数字が付されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に示す陰極線管はカラー陰極線管1であり、これはディスプレイウインドウ3、コーン4、およびネック5を含む真空にしたエンベロープ2をもつ。ネック5は3つの電子ビーム7、8および9を発生するための電子銃6を収容し、これらのビームはこの実施例では1平面内で延びている。ディスプレイスクリーン10はディスプレイウインドウ3の内側に位置している。ディスプレイスクリーン10はレッド、グリーンおよびブルー発光のけい光体素子を含む。(レッド、グリーンまたはブルーの)けい光体素子の各グループは或るパターンを形成する。ディスプレイスクリーンは代案として、ブラックマトリックス(ブラックパターン)またはカラーフィルタパターンの如き他のパターンを含むことができる。ディスプレイスクリーン10に行く途中に、電子ビーム7、8および9は偏向ユニット11によってディスプレイスクリーン10を横切る方向に偏向させられる。矢印Zは陰極線管1の長手方向軸線の方向を表し、矢印Xはディスプレイスクリーン10の長手方向軸線の方向を表す。慣例のインライン型の電子銃は3つの陰極をもち、これらの陰極は1平面内に横たわりかつその平面(一般にX−Z平面)内に横たわっている3つの電子ビームを発生する。陰極はこの場合、図2aに示す配列形態をもち、グリーン陰極がZ軸線と整列している。
【0012】
陰極線管の作動中、陰極線管内にあるガス原子は高速電子によってイオン化されることができる。陽イオンは、アルゴンイオンのように、電界作用の下で陰極によって生じた電子と逆方向に進行する。
【0013】
陰極面への陽イオンの衝突は、もし衝突面積と放出面積が一致すれば、(一時的または永久的な)放出ロスをもたらすことがある。もし放出ロスが3つの陰極で等しくなければ、ホワイトポイントシフト(white point shift)の問題が生じる。
【0014】
(収束に必要とされる)レッドとブルーの電子ビームの飛翔経路内にある“キンク(kinks)”は、グリーン電子の飛翔経路がキンクをもたない慣例のインライン配列形態をもつ陰極線管内では、レッドとブルー陰極の放出面積はグリーン陰極の放出面積より少なくイオン衝突に曝され、その結果放出ロスが減少するという追加の効果をもつ。
【0015】
グリーン電子ビーム内へのキンクの導入は、上記問題を解決するだろう。このキンクは、水平または垂直方向の何れかの方向に三極管グリッド内のグリーンアパーチァを置き換えること(translation)によって“レッド”と“ブルー”の電子ビーム内のキンクにアナログ的に構成されることができる。このことは陰極とグリッドアパーチァの位置について図2に示されている。3つの陰極のデルタオリエンテイション(delta orientation)を考えることもできる。また、図3に示す如く、垂直方向に3つの陰極を置き換えることも考えることができる。図2と3では、破線は元のインライン平面(X−Z平面)を表し、図2aと3aは、中心(グリーン)ビームがその飛翔経路内にキンクをもたずにけい光体スクリーンに真っ直ぐに進んでいる慣例の“3−インライン”型陰極の配列形態を表す。他の配列形態には、キンクが含まれる。これらのキンクの適応性(applicability)と有効性プラス(plus)グリーンビームの置き換え(translation)の大きさは、固有の陰極線管と電子銃に依存する。
【0016】
配列形態2bによれば、中心(グリーン)陰極は元のインライン平面から垂直方向に僅かに片寄っている。比較的小さいネック直径をもつ陰極線管では、配列形態1(b)は所望の効果を完全には与えることはできない。というのは、“グリーン”陰極を位置変えさせるためのスペースが不十分であるからであり、また電子ビームの収束が乱されるからである。
これに関して、デルタ配列形態(図示せず)はあまり魅力的ではない。中心(グリーン)陰極が長手方向軸線から垂直方向に僅かに片寄っている配列形態2cは、適応性が比較的良い。
【0017】
図3b、3cに示す配列形態は一層興味があるもののようである。
図3bでは、3つの陰極の平面は、元のインライン平面から片寄っている。図3cでは、3つの陰極平面は最初のインライン平面から片寄っており、中心(グリーン)陰極は垂直方向に追加の片寄りを持っている。
図2b、2c、3bおよび3cに示す配列形態はグリーンビームの飛翔経路内にキンクを含む。
【0018】
図4は、グリーン陰極Gによって発生した電子ビーム41の飛翔経路がスクリーンの中心にレッドとブルーのビームと共に収束するためにグリッドG3a内にキンクを得ている電子銃を概略示す。
【0019】
しかし、“レッド”と“ブルー”の場合と同様に、キンクが電子銃のG3aのセクション内に造られるときには、グリーンの電子ビームは主レンズを非対称的に通過するだろう。このことは収束の問題を生じる。というのは、偏向ユニットはインライン型電子銃用にデザインされていて、通常は自己収束性であるからである。
従ってインライン型電子銃の現在の概念/偏向ユニットの概念の更なる修正が必要になるかも知れない。
【0020】
図5には代替例が示されている。この場合、グリーンビームの飛翔経路42が2つのキンク、即ち、前焦点合わせセクション内でグリッド3Aの近くにあるものと、主レンズ20、21の区域に入る前にあるもの、例えば DAF または DAF−DBF セクション内にあるものとをもっており、グリーンビームが主レンズ20、21の中心を真っ直ぐに通過するようになっている。これは収束問題を克服する。
【0021】
前焦点合わせセクション内のグリッドG3a近くのキンクはダイナッミク焦点合わせポテンシャルの変動にあまり敏感でない。というのは、グリッドG2とG3a間のポテンシャルの差は数 kV 程度であるからである。 DAF または DBF セクション内にキンクを造ることは一層困難である。というのは、これらの間隙にわたってのポテンシャルの差は −300 と 1000 V の間で変動するからである。勿論、このことは、DAF と DAF−DBF 電子銃にのみ当てはまり、非DAF 電子銃には当てはまらない。
【0022】
図6に示されるもう1つの代替例は、グリッドG1とG2間の三極管セクション内の第1のキンクと、グリッドG3a近くの第2のキンクを造っている。この場合にはまた、グリーンビームは主レンズ20、21の中心を真っ直ぐに通過する。
用語 DAF はダイナミック収差焦点レンズを表し、用語 DBF はダイナミックビーム焦点レンズを表すのに使用される。
【0023】
例えば、3インライン型の慣例の電子銃では、三極管部品中の外側のグリッドアパーチァ(レッドとブルービーム用のアパーチァ)のピッチは6.020mm であり、グリッドG3a中の外側のアパーチァのピッチは 5.080 mm である。レッドとブルービームの飛翔経路中の所望の“キンク”はこの“偏心率”によって達成される。アナログ的手法で、キンクは中心(グリーン)ビームの飛翔経路内で得られることができる。
【0024】
要約すれば、本発明は“インライン型”に横たっている3つの等距離をおいた陰極をもつ電子銃に関して修正されている電子銃をもつ陰極線管に関するものである。グリーン(中心)ビームを発生する陰極がインライン型電子銃中のその所定位置から片寄っており、電子銃の焦点及び/又は三極管部品中のグリッドが収束を修復させるためにグリーンビームの飛翔経路内に少なくとも1つのキンクを提供するよう修正されている。
【0025】
含浸型式の陰極、いわゆるI−陰極は、特にイオン衝突に敏感であるので、本発明は特にI−陰極を備えているCTRに使用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像ディスプレイ装置用の陰極線管の1実施例の概略断面図である。
【図2】陰極(およびグリッドアパーチァ)の位置を示す図で、(a)現在のインライン型配列形態、(b)水平方向に位置変えされた“グリーン”陰極、および(c)垂直方向に位置変えされた“グリーン”陰極の位置を示す図である。
【図3】陰極(およびグリッドアパーチァ)の位置を示す図で、(a)現在のインライン型配列形態、(b)等しい量だけ垂直方向に位置変えされた3つの陰極、および(c)レッドおよびブルー陰極より大きく垂直方向に位置変えされたグリーン陰極の位置を示す図である。
【図4】グリーンビームが1つの手法でキンクされている3つの電子ビームをもつ電子銃の概略図である。
【図5】グリーンビームが異なった手法でキンクされている3つの電子ビームをもつ電子銃の概略図である。
【図6】グリーンビームがもう1つの異なった手法でキンクされている3つの電子ビームをもつ電子銃の概略図である。
Claims (9)
- 長手方向軸線と、けい光体スクリーンと、長手方向軸線の回りに配置した電子銃とをもち、電子銃が、レッド、グリーンおよびブルーの電子ビームを夫々発生する3つの陰極をもつ三極管部品と、長手方向軸線を横切る方向に配置された2つの共通のグリッドと、長手方向軸線を横切る方向に配置された少なくとも2つの共通のグリッドをもつ焦点レンズ部品とを含んで成る陰極線管において、
グリーンの電子ビームを発生する陰極が前記長手方向軸線から片寄っていて、電子銃がけい光体スクリーンの中心にグリーンの電子ビームをもつことができることを特徴とする陰極線管。 - グリーン陰極がレッドとブルーの陰極と共に1つの平面内に横たわっており、前記平面は前記長手方向軸線を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管。
- グリーン陰極はレッドとブルーの陰極と共に1つの平面内に横たわっており、前記平面は前記長手方向軸線と平行で、かつその軸線から離間していることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管。
- レッドとブルーの陰極は1つの平面内に横たわっており、グリーン陰極は前記平面から離間していることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管。
- 前記平面は前記長手方向軸線と平行で、かつその軸線から離間していることを特徴とする請求項4に記載の陰極線管。
- 電子銃の三極管部品と焦点レンズ部品のうちの少なくとも一方の少なくとも1つのグリッドはグリーンビームの飛翔経路内にキンクを提供することができることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管。
- 第1のキンクはグリッドG3aの区域内に造られることを特徴とする請求項6に記載の陰極線管。
- 第2のキンクは DAF−DBFの区域内に造られることを特徴とする請求項6に記載の陰極線管。
- 第1のキンクはグリッドG2の近くに造られ、第2のキンクはグリッドG3aの近くに造られることを特徴とする請求項6に記載の陰極線管。
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