JP2004514483A - ナビゲートされる磁気共鳴イメージングのための信号分析 - Google Patents

ナビゲートされる磁気共鳴イメージングのための信号分析 Download PDF

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Abstract

MRIスキャナ(10)を用いて患者をイメージングする方法は、MRIスキャナ(10)を用いて患者における関心領域をイメージングする工程、及びこのイメージングの結果からイメージデータを獲得する工程を含む。これによって関心領域のイメージがイメージデータから再構成される。この方法はさらにイメージング中にナビゲーターエコーを生成する工程、このナビゲーターエコーを収集する工程、及び各ナビゲーターエコーからイメージング中の患者の運動計測を得る工程を含む。ここにおいてはこの計測履歴の記録が維持される。そしてこの履歴記録に基づいてイメージデータを獲得するためのパラメータが運動を補正するために選択されるか、あるいは特定のイメージデータが再構成のために選択される。

Description

【0001】
〔発明の背景〕
本発明は医用イメージングの技術に関する。本発明は特に磁気共鳴イメージング(MRI/Magnetic Resonance Imaging)に関連して応用され、特にそれを参照しながら説明する。しかし本発明はこれ以外の類似する技術においても応用されることが可能であることが理解されるべきである。
【0002】
MRIは医療分野において患者の生体組織を非侵襲的に研究あるいは検査するための重要な診断ツールとなっている。従来技術においてもさまざまなMRIスキャナ及び装置が詳細に説明されてきた。これらの技術で知られているように、関心領域において設定されたスピン系に特定の無線周波数(RF)パルスと磁気勾配との組み合わせを印加することによって、そこから信号(多くの場合は複数のエコーから構成される)が誘発され、受信され、この関心領域のイメージに処理されることが可能である。
【0003】
一般にMRIにおいては大体均一で時間的に安定した主要磁場Bがイメージングあるいは検査の対象が置かれる検査領域において設定される。この対象における核(原子核)は、主要磁場が存在する中で正味の磁化を生成するスピンを有する。このスピン系の核は磁場においてラモーア周波数、すなわち共鳴周波数にて歳差運動する。共鳴周波数及び/又はその近傍の無線周波数(RF)による磁場は、スピン系の正味の磁化を操作するのに利用される。とりわけ共鳴周波数のRF磁場は、少なくとも部分的には正味の磁化を主要磁場に並列するところからここを横断する平面に傾けるために利用される。これは励起として知られ、励起されたスピンは共鳴周波数の磁場を生成し、これが受信システムによって観察される。勾配磁場と共に印加される整形されたRFパルスは、検査対象の選択された領域での磁化を操作するために用いられ、磁気共鳴(MR)信号を発生させる。この結果から得られるMR信号は、さらに付加的なRF及び/又は勾配磁場によって操作されることができ、また信号が減衰するにつれて一連のエコー(すなわちエコー系列)を生成することができる。MRI信号を構成するさまざまなエコーは典型的には主要磁場において設定された磁気勾配を介して符号化される。MRIスキャナからの生データは、一般的にはK空間として知られるマトリックスに収集される。そして典型的には各エコーは複数回にわたってサンプルされ、これによってK空間においてデータ線あるいはデータ点の列が生成される。K空間におけるエコーあるいはデータ線の位置(すなわち対応するK空間の列)は典型的には勾配符号によって確定される。最終的にはイメージング検査におけるイメージング対象のイメージは、フーリエ逆変換あるいはその他の変換法によって、K空間(あるいは逆格子空間)に再構成される。
【0004】
多くの場合において患者の運動はMRIの1つのファクターになりうる。例えば患者の運動の結果モーション・アーチファクトが生じイメージ品質が低下する可能性がある。典型的に問題となる運動は、自然の生体機能から生じる循環運動、すなわち心臓及び呼吸の運動などを含む。しかし従来技術でも知られるように身体部位の運動は、イメージングに用いられるエコーとは別のナビゲーターエコーを生成、収集及び処理することによってMRIでモニターされることが可能である。ナビゲーターエコーあるいはナビゲーター信号は、典型的には例えば胸壁、隔膜、あるいは心臓の血液循環など何らかの循環的な運動をする身体の領域の1次元(1D)投影として得られる。従来の技術において知られるように、運動計測あるいは運動データは、一般的には例えばフーリエ変換、総和、積分、エッジ検出、相互相関、最小2乗誤差判定、線形位相偏移、などを含む一連の処理ステップによって上記のナビゲーターデータから得られる。
【0005】
本発明において課題となるのは、イメージデータを運動にゲーティング(gating)するため、すなわちイメージデータの受諾、拒否及び/又はビニング(binning)を決定するか、あるいはイメージデータの生成を起動するもしくはその獲得を規制するため、そして好ましくは再構成されたイメージ表示におけるモーション・アーチファクトを削減あるいは排除するための、運動計測あるいは運動データの利用法あるいは処理法である。
【0006】
一般的にゲーティングは、運動周期において所望の箇所に繰り返し対応するようにイメージデータの生成を起動する及び/又はこの獲得を規制するために前望的に使用されるのと交互に、継続して獲得されるイメージデータのセットの中から運動周期における所望の箇所に対応するイメージデータの特定の一部分を選択あるいは識別するために遡及的に使用される。いずれにせよ特定のイメージ再構成のための完全なイメージデータのセットはいくつかの運動周期にわたって生成及び/又は獲得され、それでも一貫して運動周期における同一の箇所に対応するようにすることができる。このような方法によると、再構成されるイメージが運動周期における同一の箇所にすべて対応するイメージデータから再構成されている限りにおいては、モーション・アーチファクトは大幅に削減されるかあるいは排除されることが可能である。
【0007】
従来において開発されてきた典型的な技術では、運動データはスキャン前のパルスシーケンスによって生成されるナビゲーターエコーから獲得され、このパルスシーケンスはイメージングスキャンの前に運動パターンを観察するために用いられる。そしてイメージングスキャン中ナビゲーターエコーは例えばイメージデータの線あるいはこれ以外の断片の前又は後などに周期的に挿入される。続いてこの挿入されたナビゲーターエコーは処理され、その結果得られた運動データは、獲得されたイメージデータと以前に観察された運動パターンとの対応性について判定するために用いられる。これに従ってこのイメージデータは任意にゲーティングされる(すなわち拒否、受諾、ビニング、起動、あるいは獲得される)。
【0008】
ところで上述の従来技術にはいくつかの制限がある。例えばナビゲーターエコーが挿入された結果から得られるナビゲーターデータ、すなわちイメージデータに対応するデータは、イメージングスキャン以前に観察された固定した運動パターンを参照にする及び/又はこれに対応する。したがってこの技術ではイメージングスキャン中に経験された例えば不規則的な呼吸あるいは呼気容積の変化などの結果から生じる大きな運動の変化について補正を行うことができない。また運動が大体安定しているときでもイメージングスキャン中の運動パターンとスキャン前に観察された運動パターンとが異なる場合もある。ここでもまた固定したスキャン前の運動パターンが参照にされる場合はイメージング中の運動パターンの相対的な変化に対応して補正を行うことができない。さらに固定されたフレームを参照する上述の技術では例えば患者の自発的な(しかし無意識的でありうる)1回きりの動作、あるいはその他これに類似する偶発的な動作など任意の非循環性運動に対する補正を行うことができない。
【0009】
本発明はMRIにおいて上述の問題及びその他の問題を克服するためにナビゲーターエコー分析及び運動のゲーティングの新らたな改善された方法を検討する。
【0010】
〔課題を解決するための手段〕
本発明の実施における一様相においては、MRIスキャナを用いて患者をイメージングする方法が提供される。この方法は、MRIを用いて患者における関心領域をイメージング(診断)する工程、及びこのイメージングの結果からイメージデータを獲得する工程を含む。これによって関心領域のイメージがイメージデータから再構成される。この方法はさらにイメージングの間にナビゲーターエコーを生成する工程、このナビゲーターエコーを収集する工程、及び各ナビゲーターエコーからイメージング中の患者の運動計測を得る工程を含む。さらにこの運動計測の履歴記録が維持され、これに基づいて運動を補正するためにイメージデータを獲得するためのパラメータが選択されるか、あるいは特定のイメージデータがイメージの再構成のために選択される。
【0011】
本発明の実施におけるまた別の様相においては、医用イメージング装置であって、そこに位置される患者のイメージを獲得するMRIスキャナを含むような装置が提供される。このMRIスキャナはさらに患者をイメージングする間にナビゲーターエコーを生成することができる。ここで運動検出手段が各ナビゲーターエコーを処理し、よってイメージング中の患者の運動状態を表す運動計測を算出する。また、記憶装置がこの運動計測の履歴記録を維持する。さらにゲーティングプロセッサがこの履歴記録にアクセスし、MRIスキャナから獲得されたイメージをゲーティングする。
【0012】
本発明の1つの利点は、規則的な循環性運動だけではなく不規則で不安定な運動にも機能するという点である。本発明の実施形態に従った方法は比較的形式等には束縛されない(例えばこの方法は周期性や周波数などについての前提を設定していない)。
【0013】
本発明の別の利点としては、この方法はイメージング検査中の運動の大きな変化について補正をすることができる。
【0014】
本発明のまた別の利点は、複数のナビゲーターからの運動計測に適用されることができ、多次元における累積分布が演算されかつ相関関係に置かれることができる点である。
【0015】
本発明のさらに別の利点は、対応する運動計測値が最大限度あるいは最小限度の外にあるような偽りのイメージデータは拒絶されうるという点である。
【0016】
また当業者は以下に記載される本発明の好ましい実施形態の詳細な説明を熟読することによって本発明の更なる効果及び利点を理解することができるであろう。
【0017】
〔発明の実施形態〕
以下においては添付の図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本発明はさまざまな要素及びその配置によって形成されることが可能であり、以下の図面は単に本発明の好ましい実施形態を例示的に示すものであり、本発明の範囲を限定するものとして捉えられるべきではない。
【0018】
図1を参照すると、本発明の実施の一形態に従ったMRI装置Aは、従来技術において知られるMRIスキャナ10を含む。図1に示されるMRIスキャナ10は中央口径型のスキャナであるが、別の類型のスキャナ(例えばいわゆるオープンMRIスキャナなど)も同様に本発明に適用されることが可能である。いずれにせよ従来技術において知られるようにMRIスキャナ10は、装置に位置付けられた患者の関心領域の医用イメージあるいはイメージ表示を非侵襲的に取得するために用いられる。これらのイメージは、3次元(3D)のイメージ、2次元(2D)の断層像、あるいは表層レンダリング、などであってよい。
【0019】
ある好ましい実施形態においては、制御プロセッサ20が一般的な方法によってMRIスキャナ10にイメージング検査を実行するように指示する。すなわち選択されたMR操作を実施するために所望のMRパルスシーケンスがMRIスキャナ10を介して印加される。ここにおいてパルスシーケンスは好ましくはRF及び磁気勾配パルスの系列を伴い、これらは磁気スピンを反転させもしくは励起させ、磁気共鳴を誘発し、磁気共鳴を再フォーカスし、空間的もしくはその他の方法によって磁気共鳴を符号化し、あるいはスピンを飽和するなどのために印加される。RFパルスは典型的には連続的な短期のパルスセグメントのパケットから構成され、これらが相互に併せられ、さらに印加されたあらゆる磁気勾配と一緒にされることによって選択されたMR操作が実現される。この選択されたパルスシーケンスは、スピンエコー(SE)シーケンス、高速スピンエコー(FSE)シーケンス、単一弾命中(single shot)FSEシーケンス、3DボリュームFSEシーケンス、勾配エコーもしくは磁場エコー(FE)シーケンス、エコー2次元イメージ(EPI)シーケンス、エコーボリュームイメージシーケンス、勾配及びスピンエコー(GSE)シーケンス、あるいはこれ以外に知られるあらゆるイメージシーケンスであり、受信システムによって観察可能であり、かつ患者からの共鳴信号を誘発するイメージシーケンスであってよい。
【0020】
典型的には受信システムによって観察されるこの誘発された信号は、複数のイメージングエコーを含む。好ましい実施例においてはこの受信システムは、受信器30(デジタル方式であってよい)から構成され、これはこの信号を受信し復調する。従来技術において知られるように選択されたパルスシーケンスについては、信号の各イメージングエコーが好ましくは受信器30によって複数回にわたってサンプルされ、これによって生のイメージデータの線あるいは断片が生成される。このような方法によってイメージデータは取得される。
【0021】
図面において示される実施例では、制御プロセッサ20の指示のもとでソーター40(受信器30からのダウンストリームであってよい)が受信器30から受信されたデータを配信する。あるいは別の実施例においては、データの配信は単に制御プロセッサ20の指示のもとで受信器30によって任意に実行される。いずれにせよサンプルされたイメージングエコーに対応する生データは、バッファーあるいはメモリ50に配信され、ここで一般的にK空間として知られるマトリックスにロードもしくはビニングされるかあるいはこれに配置される。好ましくはこの対応する生データは、各エコーに分け与えられた特定の勾配符号に基づいてK空間における位置にマッピングされるかあるいは指定される。また、メモリ50の代替として他の記憶装置が利用されることも可能である(例えば生データあるいはK空間データは磁気的あるいは光学的にディスクあるいはテープに記憶されることができる)。
【0022】
図示はされていないものの、用いられたパルスシーケンスによっては、通常のK空間データの修正及び/又は処理がデータ処理ストリームに沿った適切な点において実行されることが可能である。例えばFSEシーケンスが用いられる場合においては、データをK空間にて適正に整合させるために位相修正が適用されることがある。
【0023】
好ましくはK空間が補充された後に、多次元(例えば2D)逆フーリエ変換及び/又はその他の適切な再構成アルゴリズムが再構成プロセッサ60によってK空間に適用される。すなわち再構成プロセッサ60は、従来技術においても知られるように患者における関心領域のイメージを再構成するためにバッファーあるいはメモリ50にアクセスし、K空間にあるK空間データに逆フーリエ変換及び/又はその他の適切な再構成アルゴリズムを実行する。このイメージは患者の平面断層像、並行する平面断層のアレイ、3次元立体像、あるいは表層レンダリングなどであってよい。次にこの再構成されたイメージは、イメージメモリ70に記憶され、ここから描出されたイメージを提供するビデオモニター80あるいはその他のヒューマン・マシン・インタフェース可視ディスプレイ/出力装置などの出力装置に表示されるために選択的にアクセスされフォーマットされる。
【0024】
好ましい実施形態においては、制御プロセッサ20がイメージングエコーの中に周期的に点在するナビゲーターエコーを誘発するためにMRIスキャナ10の操作を指示する。イメージングエコーと同様に、ナビゲーターエコーは受信器30によって受信され復調される。ナビゲーターエコーは、好ましくは生のナビゲーターデータを生成するために受信器30によって複数回にわたってサンプルされる。
【0025】
生のイメージデータの処置と同様に、サンプルされたナビゲーターエコーに対応するこのナビゲーターデータはバッファーあるいはメモリ100に配信され、ここでもってロードあるいは保持される。またメモリ100の代替として他の記憶装置が利用されることも可能である(例えばナビゲーターデータは磁気的あるいは光学的にディスクあるいはテープに記憶されることができる)。ナビゲーターデータは、好ましくは例えば呼吸もしくは心臓機能などの生体機能による自然な循環運動、あるいは自発的(しかし無意識的でありうる)な患者の移動や偶発的で無作為な動作など、のいずれかによって動いている患者の生体組織あるいは身体の部位の1次元投影として取得される。従来の技術において知られるように、例えばフーリエ変換、総和、積分、エッジ検出、相互相関、最小2乗誤差判定、線形位相偏移、などを含む一連の処理ステップを用いることによって運動検出プロセッサ110は、取得されたナビゲーターデータから運動計測あるいは運動データを導き出す。このようにナビゲーターデータはイメージング検査中における運動をモニターするために確保され処理される。
【0026】
イメージデータが確保されると、これはそれぞれのイメージデータとナビゲーターエコーとの時間的近接性に基づく運動計測に連携される。ここにおいて各運動計測はこのナビゲーターエコーから派生する。すなわちこのイメージデータは一定期間中に確保及び収集され、そして患者あるいはその生体組織はこの期間中に運動していることとされうる。したがって、各イメージングエコー、そしてこれに対応するイメージデータの線あるいは断片は、患者あるいはその生体組織が一定の運動状態にいるときに生成あるいは確保される。ここでは複数のイメージングエコーの各々からイメージデータが繰り返し確保され、かつイメージングエコーの中に点在する複数のナビゲーターエコーの各々からナビゲーターデータが確保されるため、確保されるイメージデータはその時々に対応するナビゲーターデータから派生する運動計測に連携される。すなわちイメージング検査においてイメージデータの線あるいは断片が収集あるいは確保されるときに経験される運動は、それぞれのイメージングエコーに対応するイメージデータの線あるいは断片が生成される頃に誘発されるナビゲーターエコーから派生する運動計測によって確定される。
【0027】
また好ましくは運動履歴モジュール120がイメージング検査中に得られた運動計測の履歴記録を維持する。イメージング検査において運動履歴モジュール120は運動検出器110にて新たな運動計測が得られるたびに更新される。さらに図2を参照すると、運動履歴モジュール120は好ましくはメモリ122を含み、ここで運動検出器110からの運動計測がロードあるいは保持される。またメモリ122の代替として他の記憶装置が利用されることも可能である(例えば運動計測は磁気的あるいは光学的にディスクあるいはテープに記憶されることができる)。あるいはまた別の実施例においてメモリ122はイメージング検査中に得られた運動計測のすべてあるいは最近に得られた運動計測を表すウィンドウ化された一部分を記憶する。
【0028】
ソーター124は、メモリ122に維持される運動計測をそれぞれの値によってソートする。分配プロセッサ126は、運動計測のうちのどの部分が特定の運動状態にあるのかを確定するためにソートされた運動計測から累積分布を算出する。より好ましい実施例においては統計分析器128が、選択された統計的性質あるいは累積分布の平均値、中位数、パーセンタイル値などといった計測を確定する。
【0029】
運動検出プロセッサ110からの運動計測及び運動履歴モジュール120からのデータに基づいて、ゲーティングプロセッサ130は確保されたイメージをイメージング検査中に経験された運動にゲーティングする。好ましくは運動履歴モジュール120からの累積分布は、特定のイメージデータがこれに対応する運動計測(運動検出プロセッサ110から得られたもの)に基づいて確保される(された)時点に対応する運動状態を確定するための参照になる。またゲーティングはゲーティングプロセッサ130によって前望的あるいは遡及的に実施される。前望的な実施においてゲーティングプロセッサ130は、好ましくは制御プロセッサ20と受信器30との両方あるいはこのいずれかを制御する。これによって所望のあるいは選択された運動状態に従ってイメージングエコーが生成され及び/又はイメージデータが受信される。例えば制御プロセッサ20は、MRIスキャナ10がイメージングエコーを所望のあるいは選択された運動状態に対応する特定の時間に生成するようにこれを起動し、及び/又は受信器30が所望のあるいは選択された運動状態に対応する特定の時間にエコーを確保するように指示されることが可能である。遡及的な実施においては継続的に確保されるイメージデータの集合のうちの特定の一部分のイメージデータが選択あるいは識別される。そしてこの特定の一部分のイメージデータは所望のあるいは選択された運動状態に対応する。次にこのイメージデータは拒絶、受諾及び/又はロード、あるいはメモリ50にビニング(格納)される。ゲーティングはイメージング中の運動計測の履歴記録が反復的に更新される限りにおいてイメージング中に経験された運動の変化を参照してこのような方法によって実行される。したがってイメージング中に経験される無作為の移動や浮動、あるいはその他の運動の変化はイメージング検査中にイメージデータと比較される参照フレームを継続的に更新することによって適切に補正される。
【0030】
また運動計測の累積分布及び統計的性質によって最大運動限度及び/又は最小限度が確定されることが可能である。例えばこの最大運動限度はソートされた運動計測の中央値”center”すなわち累積分布の平均値あるいは中位数を求めることによって確定される。次に第1分散計測”disp1”(例えば平均偏差、標準偏差、2乗平均平方根、4乗平均4乗根など)がこの中央値を基準にしてそれ以上の値について算出される。続いて第2分散計測”disp2”がcenter+disp1よりも大きいデータについて算出される。また、分散度”dispN”はcenter+disp1+disp2+ … +dispNよりも大きいデータについて再帰的に算出される。そして最終的にはこのcenter+disp1+disp2+ … +dispNが最大運動限度として出される。好適な実施例においては運動最大限度は2度の反復によってcenter+disp1+disp2として算出される。最小運動限度についてもこれと同様にdisp1 …dispNが中央値よりも小さいデータについて算出される。したがって最小運動限度はcenter−disp1−disp2− … −dispNとして算出され、ここにおいて2度の反復による算出がもっとも適切であるとされる。なお、上記の説明でdispNは最大運動限度と最小運動限度とを求めるところにおいて同等である必要はない。むしろ一般的にはこれらは同等でなく、好適にはこの2つの限度は別々に確定される。
【0031】
いずれにせよ確定された最大及び最小運動限度の範囲外にある運動計測に対応するイメージデータが確保された場合このイメージデータは拒絶されることが好ましい。このような方法によって偽りあるいは変則的なイメージデータは再構成の対象からはずされる。この実施形態は身体の部分あるいは特定の生体組織の運動が典型的には一定範囲内に限定されることを考慮することによってその効果を発揮する。
【0032】
また、ゲーティングプロセッサ130はさまざまな方法によって画像のゲーティングを実行できるようにプログラムあるいは設定されることが可能である。例えばゲーティングプロセッサ130は以下の場合においてイメージデータ線あるいは断片を受諾、起動あるいはビニングするように設定されることが可能である。(i)イメージデータ線あるいは断片に対応する運動計測がユーザーによって定義された閾値以上あるいはそれ以下である場合;(ii)イメージデータ線あるいは断片に対応する運動計測がユーザーによって定義されたパーセンタイル閾値と最大運動限度あるいは最小運動限度との間にある場合;(iii)イメージデータ線あるいは断片に対応する運動計測がユーザーによって定義された2つのパーセンタイル閾値の間にある場合;(iv)印加された符号状態あるいは符号状態の配列によって変化するパーセンタイル閾値を用いる場合;(v)イメージデータ線あるいは断片に対応する運動計測が印加された符号状態あるいは符号状態の配列によって変化するパーセンタイル閾値と最大運動限度あるいは最小運動限度との間にある場合;(vi)イメージデータ線あるいは断片に対応する運動計測が印加された符号状態あるいは符号状態の配列によって変化する2つのパーセンタイル閾値の間にある場合、など。また、ゲーティングプロセッサ130は、以下の工程において使用されあるいはこれらに連携することができる。累積分布の平均値あるいは中位数のゼロ交差を検出することによって運動の平均周期を測定する工程;患者の運動周期のレートあるいは振幅の変化を検出するために統計計測を使用し、かつ状態の変化に対応するために今までに確保されたデータを再スキャンする工程;患者の運動周期のレートあるいは振幅の変化を検出するために統計計測を使用し、かつスキャンを停止する工程;(iv)患者の運動周期のレートあるいは振幅の変化を検出するために統計計測を使用し、かつ位置の変化に対する補正を行うためにイメージ断層面を移動させる工程;あるいは複数のナビゲータ励起からの統計計測を算出し、かつデータを起動、受諾あるいは拒否するために適切な断片を適用する工程。
【0033】
当業者にとっては自明であるように、上記に記載されるプロセッサ及びモジュールはソフトウェア構造、ハードウェア構造、あるいはこれら両方の組み合わせによって実施されることが好適である。さらにこれらのそれぞれの機能は効率性などのために任意に複合あるいは分離されることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施形態に従ったMRI装置の概略図である。
【図2】
本発明の実施形態に従った運動履歴モジュールの概略図である。

Claims (13)

  1. MRIスキャナを用いて患者をイメージングする方法であって:
    (a) 前記MRIスキャナを用いて患者における関心領域をイメージングする工程;
    (b) 前記イメージングの結果からイメージデータを獲得する工程;
    (c) 前記の関心領域のイメージを前記イメージデータから再構成する工程;
    (d) 前記イメージング中にナビゲーターエコーを生成する工程;
    (e) 前記ナビゲーターエコーを収集する工程;
    (f) 各ナビゲーターエコーから前記イメージング中における患者の運動計測を得る工程;
    (g) 前記の運動計測の履歴記録を維持する工程;及び、
    (h) 前記の履歴記録に基づいて、運動に対する補正を行うためにイメージデータを獲得するためのパラメータ、あるいはイメージの再構成のための特定のイメージデータを選択する工程;
    から構成されることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において:
    前記の履歴記録は、前記イメージング中に次々と計測が得られるにつれて反復的に更新されることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法において:
    前記の履歴記録は、前記イメージング中に得られたすべての計測から構成されることを特徴とする方法。
  4. 請求項2に記載の方法において:
    前記の履歴記録は、前記イメージング中に得られたすべての計測のうちの一部分から構成され、かつ前記の一部分は、最近に得られた計測に対応することを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって:さらに、
    前記の履歴記録における計測をそれぞれの値によってソートする工程;及び、
    前記ソートされた計測から累積分布を確定する工程であり、前記の累積分布が前記イメージをゲーティングするための参照となるような工程;
    から構成されることを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって:さらに、
    前記イメージデータに、それぞれのイメージデータとナビゲーターエコーとの時間的近接性に基づく計測を連携させる工程であって、前記の各計測は前記ナビゲーターエコーから得られるような工程;及び、
    前記の履歴記録から最大計測限度及び最小計測限度のうちの少なくとも1つを確定する工程であり、前記の限度を超えた計測に対応するイメージデータはイメージを再構成するのに用いられないような工程;
    から構成されることを特徴とする方法。
  7. 医用イメージング装置であって:
    前記の装置に位置付けられる患者のイメージを獲得するMRIスキャナであり、患者のイメージング中にナビゲーターエコーを生成することが可能なMRIスキャナ;
    前記のイメージング中における患者の運動状態を表す運動計測を得るために各ナビゲーターエコーを処理する運動検出手段;
    前記の運動計測の履歴記録を維持する記憶装置;及び、
    前記の履歴記録にアクセスするゲーティングプロセッサであり、前記MRIスキャナから得られたイメージをゲーティングするようなゲーティングプロセッサ;
    から構成されることを特徴とする装置。
  8. 請求項7に記載の医用イメージング装置であって:さらに、
    前記の履歴記録における運動計測をそれぞれの値によってソートするソーター;及び、
    前記のソートされた運動計測から累積分布を確定する手段であり、前記の累積分布が前記ゲーティングプロセッサによって実施されるゲーティングのための参照フレームとなるような手段;
    から構成されることを特徴とする装置。
  9. 請求項8に記載の医用イメージング装置であって:さらに、
    前記MRIスキャナから得られたイメージデータをイメージに再構成する再構成プロセッサ;及び、
    前記の累積分布の統計的性質を確定する統計分析器であって、前記の統計的性質は、最大運動計測限度及び最小運動計測限度のうちの少なくとも1つを算出するために用いられ、関連する運動計測が前記の限度を超えている場合に前記MRIスキャナから取得したイメージデータは、イメージを再構成するのに用いられないところの統計分析器;
    から構成されることを特徴とする装置。
  10. 請求項7に記載の医用イメージング装置において:
    前記の履歴記録は、前記イメージング中に次々と運動観測が得られるにつれて反復的に更新されることを特徴とする装置。
  11. 請求項10に記載の医用イメージング装置において:
    前記の履歴記録は、前記イメージング中に得られたすべての運動計測から構成されることを特徴とする装置。
  12. 請求項10に記載の医用イメージング装置において:
    前記の履歴記録は、前記イメージング中に得られたすべての運動計測のうちの一部分から構成され、かつ前記の一部分は、最近に得られた計測に対応することを特徴とする装置。
  13. 請求項7に記載の医用イメージング装置であって:さらに、
    MRIスキャナから得られたイメージをレンダリングするための人間可視出力装置から構成される装置。
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JP2002545258A Pending JP2004514483A (ja) 2001-11-07 2001-11-07 ナビゲートされる磁気共鳴イメージングのための信号分析

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014503290A (ja) * 2010-12-22 2014-02-13 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 校正スキャン、コイル感度マップ及びナビゲータを使用する、剛体動き補償のためのパラレルmri方法

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JP2014503290A (ja) * 2010-12-22 2014-02-13 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 校正スキャン、コイル感度マップ及びナビゲータを使用する、剛体動き補償のためのパラレルmri方法

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