JP2004511129A - 通信システムにおけるデータ転送 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ネットワークに接続するための、および、ネットワークと通信システムの加入者端末の間のデータ・メッセージを経路付けるための、通信システムおよび方法を提供する。加入者端末は、伝送媒体を通して通信システムの中央端末に接続可能であり、通信システムは、中央端末と加入者端末との間のデータの伝送のための伝送媒体を使用するよう整備された多数の通信チャネルを備えている。通信システムは、少なくともひとつの通信チャネルを通して、特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを複数のデータ・ブロックとして伝送するための伝送器を中央端末内に有する。さらに、各データ・ブロックを表す複数のフレームを生成するためのフレーム生成器が中央端末内に備わっている。各フレームは、ヘッダ部分とデータ部分を有する。ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信できるように選択された固定形式で伝送されるように整備され、また、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むように整備されている。対照的に、データ部分は、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関連する既定の基準に基づき選択された可変形式において伝送されるように整備されている。本方法は、通信システム内におけるデータ伝送のための極めて柔軟で効率的な技術を提供する。
Description
【0001】
(発明の分野)
本発明は、通信システムにおけるデータ転送、特に、通信システムに接続可能なネットワークと通信システムの加入者端末との間のデータの経路付け(routing)に関する。
【0002】
(発明の背景)
通常の通信システムにおいては、加入者端末は、その加入者端末へのおよびその加入者端末からのデータの転送を処理するために、加入者の構内に位置づけられている。加入者の構内にあるひとつ以上の通信装置を支援するために、加入者端末からはひとつ以上の通信回線が出ている。また、加入者端末は、通信装置のある部分に一体化されていることもある。さらに、複数の加入者端末を制御するため、特に、加入者端末と通信ネットワークの他の構成要素との間のデータ転送を管理するために、中央端末が備えられている。
【0003】
各加入者端末は、送信媒体、例えば有線システムに対しては銅線、光ファイバ等、無線システムに対しては何らかの形の無線通信資源、を通して中央端末と通信する。従来の技術によると、加入者端末へおよびからの信号伝送のための伝送媒体を使用するために、複数の通信チャネルが整備されている。例えば、“符号分割多元接続”(CDMA)システムにおいては、信号は特定の周波数チャネルを通じて伝送媒体上を伝送され、この周波数チャネルは、その周波数チャネル上を伝送される信号に異なる直交符合を適用することによって分割される。直交符号を適用された信号は、特定の周波数チャネルを使用して、対応する直交通信チャネル上を伝送されているとみなされる。同様に、“時分割多元接続”(TDMA)システムにおいては、特定の周波数チャネルは、複数の異なる信号を異なる時間スロットにおいて伝送することができるように、時間領域において分割することができる。時間スロットは、特定の周波数チャネルを使用する複数の通信チャネルを形成する。他の例として、“周波数分割多元接続”(FDMA)においては、周波数帯域が、特定の周波数の複数の通信チャネルを形成するために分割され、それにより、伝送媒体上を複数の信号を伝送することが可能となる。
【0004】
従来、このような通信システムは、加入者端末へおよびからの音声呼出しを処理するために使用され、通信システムを通してこのような音声呼出しのための音声データを効率よく経路付けるために、移送機構が開発されている。
【0005】
しかし今日、音声データに加えあるいは音声データに代えて、他の型のデータを伝送することができる通信システムへの需要がますます増加してきている。音声データを処理するための移送機構と同様の機構を使用して、他の型のデータを経路付けることは可能である。しかし、遅れに敏感でそれゆえ連続する動作と比較的一定のビット速度を必要とする音声データとは異なり、他の型のデータは(例えば、インターネット・プロトコル(IP)データ)は、しばしばバーストで転送され、通常遅れに敏感ではなく、従って、音声データを処理するための移送機構は他の型のデータを転送するのに特に効率がよいわけではない。
【0006】
多様な型のデータをさらに高速で伝送する需要が増しつつあるので、通信システムを通してこのようなデータを効率よく伝送することが可能な移送機構を開発することが望ましい。
【0007】
(発明の概要)
第1の側面から見て、本発明は、ネットワークに接続するための通信システム、および、ネットワークと通信システムの加入者端末の間のデータ・メッセージを経路付けるための通信システムを提供する。加入者端末は、伝送媒体を通して通信システムの中央端末に接続可能であり、通信システムは、中央端末と加入者端末の間のデータ伝送のための伝送媒体を使用するために整備された複数の通信チャネルを備えている。通信システムはまた、少なくともひとつの通信チャネルを通して特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを複数のデータ・ブロックとして伝送するための中央端末内の伝送器と、各データ・ブロックを表す複数のフレームを生成するための中央端末内のフレーム生成器と、を含む。各フレームは、ヘッダ部分およびデータ部分を有し、ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信することができるように選択された固定形式で伝送されるように整備され、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備されている。データ部分は、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関連した既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるように整備されている。
【0008】
ここで使用される用語“データ・メッセージ”は、伝送されるべきデータの明確な実体を意味し、伝送されているデータの型により変化する。例えば、インターネット・プロトコル(IP)データに対しては、データ・メッセージは通常、(様々な長さの)IPデータ・パケットである。同様に、ISDNデータに対しては、パケット・モードで動作している場合、データ・メッセージは通常ISDNデータ・パケットである。例えば音声データ、専用回線データ、あるいはISDN呼出し(連続モードで動作している場合)のような連続するデータ・シーケンスを形成するデータ型に対しては、データ・メッセージは、データ・シーケンスをデータ・メッセージにパケットすることによって形成される。
【0009】
本発明によると、伝送器は、特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを複数のデータ・ブロックとして伝送するために、中央端末内に備えられている。フレーム生成器は、各データ・ブロックを表す複数のフレームを生成するために備えられ、各フレームはヘッダ部分とデータ部分を有している。本発明によると、ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信することができるように選択された固定形式で伝送され、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含んでいる。このように固定形式を選択することにより、各加入者端末はヘッダ部分を受信することができ、従って好ましい実施例において、ヘッダ部分は、各加入者端末が対応するデータ部分がその加入者端末を宛先とするかどうかを決定することができるような情報を含むことができる。このことは、加入者端末が、データ部分がそれらを宛先とするかどうかを知るためにデータ部分それ自体を処理する必要がなく、加入者端末にそのことを知らせるための特に効率的な方法である。データ部分が宛先としていない加入者端末は、そのフレームにおけるデータ部分を単に無視することができ、それにより、そのデータ部分は宛先とする加入者端末によって処理される。
【0010】
本発明によると、データ部分は、ヘッダ部分とは対照的に、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関連した既定の基準に基づき選択された可変形式において伝送されるように整備されている。従って、この既定の基準に基づき、加入者端末へのデータ伝送の効率を最適化するよう意図する可変形式を選択することができる。
【0011】
一般に、データ形式が効率的であればあるほど、つまりより速いビット速度を達成することができるほど、雑音耐性は低くなる。従って、加入者端末への高品質の通信リンクがあれば、通信リンクが低品質である場合よりも、データ部分に対するより効率的な形式を使用することができる。従って、好ましい実施例において、可変形式の選択に影響を与える既定の基準は、中央端末から宛先加入者端末によって受信された信号の信号対雑音比(SNR)の指示を含む。また、既定の基準は、宛先加入者端末によって受信された信号のビット誤り率あるいは信号強度の指示を含むこともできる。
【0012】
好ましい実施例において、信号対雑音比は、フレームのデータ部分に対してどのデータ形式が使用されるかを決定する。使用可能なデータ形式が決定されると、次にデータ・メッセージにおけるデータ量が考慮される。データ・メッセージの伝送中に生成される雑音が少なくなるように、通常、データ・メッセージを送信するのに必要なブロックの数を最少にすることが望ましい。従って、ある使用可能なデータ形式が、他の使用可能なデータ形式よりも少ないブロックでデータ・メッセージを伝送することを可能にするならば、そのデータ・ブロックにおけるひとつ以上のデータ・フレームに対してそのデータ形式が選択されることが望ましい。しかし、同じ数のブロック、例えば1ブロックでデータを伝送することができる複数の形式が使用可能な場合、形式は伝送電力を最小にするように選択される。伝送電力を最小にすることによって、伝送中の他のブロックにおける伝送の影響を最小にすることができる。
【0013】
言い換えれば、好ましい実施例において、信号対雑音比およびデータ・ブロックにおいて送信可能なデータ量に関して複数の可変形式が選択可能な場合、それらの複数の形式から伝送電力が最小な形式を選択するよう、フレーム生成器が整備される。
【0014】
好ましい実施例において、データ部分に対する可変形式は、複数のパラメータによって定義される。第1のパラメータは、対応するデータ部分におけるデータに適用されるチャネル符号化である。チャネル符号化は、例えば、データの順方向誤り訂正(FEC)符号化に使用される畳込み符号化である。畳込み符号化率は、通信リンクの質により変化する。従って、例えば、1/2率(つまり、符号化信号2ビットにつき1ビット復号される)は、より低い質のリンクに使用することができ、3/4率(つまり、符号化信号4ビットにつき3ビット復号される)は、より質の高いリンクに使用することができる。
【0015】
好ましい実施例において、可変形式を定義するのに使用される第2のパラメータは、対応するデータ部分におけるデータに適用される変調型である。異なる型の変調、例えば、QAM64、QAM16、あるいはQPSKを、加入者端末との通信リンクの質によって使用することができる。通常一定のデータ速度を必要とする音声とは異なり、バースト・データは、効率を高めるために可変の変調を利用することができる。
【0016】
最後に、好ましい実施例において、可変形式を定義するのに使用される第3のパラメータは、対応するデータ部分におけるデータに対するシンボル率である。シンボル率は、様々な方法で変えることができる。例えば、CDMAシステムにおいては、シンボル率は拡散利得を変化させることで変えることができる。一定のチップ率に対しては、拡散利得はシンボル率に対して逆比例する。従って、拡散利得が低いと通常シンボル率は高くなり、通常、より質の高い通信リンクに対してより低い拡散利得が使用される。
【0017】
この分野の技術者には、上記の3つのパラメータ全てを使用する必要はなく、代替実施例においては、これらのパラメータあるいは他の適当なパラメータ(例えば、最大値対平均値比を修正するための信号配列修正子)の任意の組み合わせを、可変形式を定義するために使用することができることが理解されるであろう。
【0018】
好ましい実施例において、データ部分に使用される可変形式を定義するパラメータは、対応するヘッダ部分のひとつ以上の制御フィールドにおいて識別される。これにより、加入者端末内の処理回路は、データ部分の処理に先立ち形式に関する必要な情報を獲得することができる。
【0019】
上記のように、ヘッダ部分に対して選択される固定形式は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信できるようにすることを目的としている。この分野の技術者には、この目的のために複数の形式を開発することができることが理解できるであろう。しかし、好ましい実施例においては、固定形式は、FEC復号を行わなくてもヘッダ・フィールドを正確に受信することができるように、比較的低いシンボル率を使用する。従って、好ましい実施例において、ヘッダ部分に使用される固定形式は、チャネル符号化を使用しない。チャネル符号化を使用するとより正確な受信が可能となるが、より複雑な受信回路が必要となるからである。さらに、ヘッダ部分は、一定の期間および速度で伝送されることが望ましい。
【0020】
好ましい実施例において、各加入者端末は、各通信チャネルを監視するための第1の数のチャネル・モニタを含む。これにより、各加入者端末は、フレームが伝送されている通信チャネルがどれであっても、各フレームのヘッダ部分を読むことができる。従って、例えば16の通信チャネルがある場合、伝送媒体を通して16のフレームを同時に伝送することができ、各加入者端末はそれらの16のフレームそれぞれのヘッダ部分を読むことができる。
【0021】
さらに、好ましい実施例において、ヘッダ部分は、フレームの対応するデータ部分が宛先とする加入者端末を識別する識別フィールドを含む。各加入者端末は、対応するヘッダ部分の制御フィールドにおいて識別された可変形式に関する情報に基づき、その加入者端末を宛先とするデータ部分を処理するための第2の数の処理装置を含む。チャネル・モニタは、その加入者端末を宛先とするデータ部分を含むそれらのフレームを処理装置に識別するよう整備されている。
【0022】
従って、上記の方法によって、どの加入者端末を宛先とするデータも、どの通信チャネル上のフレームにおいても伝送することができ、加入者端末は、その端末を宛先とするデータ部分を含むフレームを識別する。適当なフレームは、加入者端末内の処理装置に渡され、そこで対応するデータ部分が処理される。
【0023】
ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信できるように固定形式で伝送されるので、チャネル・モニタは、比較的安価で小さい単純な前処理素子によって形成することができる。従って、各通信チャネルに対してひとつのチャネル・モニタを備えることが可能である。しかし、データ部分は可変形式で伝送され、通常チャネル符号化されているので、データ部分を復号するのにかなり大きな処理回路が必要である。また、ほとんどの実施において、加入者登録毎のデータ速度は伝送媒体データ速度のほんの一部分であるので、各通信チャネルにこのような処理回路を装備することは費用有効性がよくない。
【0024】
従って、好ましい実施例においては、第2の数の処理装置はチャネル・モニタの第1の数より少なく、各通信チャネル上のフレームのヘッダ部分はどの時点においても読むことができるが、特定の加入者端末は第2の数のデータ部分しか処理することができない。この方法によれば、特定の加入者端末は第2の数までのデータ部分しか一時に復号することができないが、中央端末は、その加入者端末を宛先とするデータ部分がどの通信チャネル上を伝送されているかに関する完璧な柔軟性を有しているので、伝送媒体の使用可能な資源を効率的に使用することができる。いくつかの実施例において、いくつかの通信チャネルは他の通信チャネルよりも良い信号対雑音比を呈し、従って、この柔軟性を利用して、より効率的な形式を使用することを容易にする通信チャネルを使用することができる。
【0025】
本発明を、中央端末から加入者端末へのダウンリンク通信パスにおけるデータ伝送を容易にするために使用することに関して、以上述べてきた。しかし、好ましい実施例において、フレーム形式は、加入者端末から中央端末へのアップリンク通信パス上のデータ伝送のためにも使用することができる。従って、好ましい実施例において、加入者端末から中央端末へと伝送されるデータ・ブロックに対するフレームを生成するために、少なくともひとつの加入者端末にフレーム生成器が装備される。加入者端末は、中央端末へ送信するデータを有する場合、伝送媒体を通して中央端末に向けて要求信号を発行するよう整備され、中央端末は、要求信号に応答し、中央端末によって選択された通信チャネル上のアクセスを加入者端末に許可する。
【0026】
好ましい実施例におけるヘッダ部分内のいくつかのフィールドは、理論的にはアップリンク・フレームには必要ないことが理解されるであろう。例えば、好ましい実施例において使用される宛先加入者端末を識別するための識別フィールドは、アップリンク・フレームが送信される中央端末はひとつしかないので、冗長となる。この場合、好ましい実施例においては、これらのフィールドはアップリンク・フレームにおいて、アップリンクの特定のプロトコル情報を含むよう使用することができる。例えば、このような制御フィールドは、加入者端末に残っている送信すべきブロックあるいはフレームの数を示すよう使用することができる。
【0027】
好ましい実施例において、中央端末は、複数の加入者端末が同じ通信チャネルに競合アクセスしないように、加入者端末から中央端末へフレームを送信するための加入者端末への通信チャネルの割当を管理する。
【0028】
この分野の技術者には、このような競合アクセスを避けるために使用される複数の異なる方法があることが理解されるであろう。しかし、好ましい実施例において中央端末は、選択した通信チャネル上に発行したフレームの制御フィールドに、加入者端末を識別する許可信号を含むことによって、アクセスを許可するよう整備されている。この方法は、各加入者端末はどの通信チャネル上をフレームが送信されているかに関わらずフレームの各ヘッダ部分を受信するという事実により、可能である。従って、関連する加入者端末は、選択された通信チャネルにおける許可信号を識別し、その選択された通信チャネル上にアップリンク・データ・フレームを発行することができる。好ましい実施例のこの許可信号は、フレームがその加入者端末を宛先とするデータ部分を含むか否かに関わらず、どの選択された通信チャネル上のどのフレーム中においても、加入者端末へ発行することができることに注意されたい。
【0029】
好ましい実施例において、許可信号は、加入者端末がひとつのフレームを送信するために選択された通信チャネルにアクセスすることを許可する。加入者端末は、加入者端末が送信する最後のフレームに対する許可信号が受信されるまで、要求信号を発行し続けるよう整備されている。
【0030】
データ部分に関する情報を提供するため、および、アップリンク通信のための加入者端末への許可信号を提供するための制御フィールドを有するヘッダ部分の他に、ヘッダ部分において他の様々な制御フィールドを提供することができる。例えば、好ましい実施例において、ヘッダ部分は、受信者によって続いて発行された信号の電力を制御するためにフレームの受信者によって使用される電力制御信号を識別するための、電力制御フィールドを含む。好ましい実施例において、電力制御信号は、電力に増分調整がされるように指示する。さらに、好ましい実施例において、ヘッダ部分は、受信者によって続いて発行された信号の符号同期化を制御するためにフレームの受信者によって使用される、符号同期化信号を識別する符号同期化制御フィールドを含む。電力制御信号と同様に、符号同期化信号は符号同期化への増分調整が行われるよう指示することが望ましい。
【0031】
この分野の技術者には、フィールドが正確に読まれるようにするために、フレームの受信者は、時間と共に変化する搬送波信号の位相を決定する必要があることが理解されるであろう。従って、好ましい実施例において、ヘッダ部分は、フレームの受信者が搬送波信号の位相を決定するために使用する既定のトレーニングシーケンスを有するフィールドを含む。
【0032】
本発明の通信システムは、有線あるいは無線通信システムの何れでもよいことを理解されたい。しかし、好ましい実施例においては、通信システムは無線通信システムであり、伝送媒体は、中央端末と加入者端末との間の無線通信を容易にする無線通信資源である。さらに、好ましい実施例において、通信チャネルはCDMAを使用して定義された直交チャネルである。
【0033】
第2の側面から見ると、本発明は、ネットワークと通信システムの加入者端末との間のデータ・メッセージを経路付けるために通信システムを操作する方法を提供する。加入者端末は、伝送媒体を通して通信システムの中央端末に接続可能であり、通信システムは、中央端末と加入者端末との間のデータ伝送のために伝送媒体を使用するよう整備された複数のチャネルを有する。本方法は、特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを中央端末から少なくともひとつの通信チャネルを通して複数のデータ・ブロックとして伝送するステップと、伝送される各データ・ブロックを表す複数のフレーム生成するステップを含む。各フレームはヘッダ部分とデータ部分を有する。ヘッダ部分は各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信できるように選択された固定形式で伝送されるよう、また、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備され、データ部分は、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるよう整備されている。
【0034】
第3の側面から見ると、本発明は、本発明の第2の側面による方法を実行するための通信システムを構成するよう動作するコンピュータ・プログラムを提供する。本発明はまた、このようなコンピュータ・プログラムを含む搬送媒体に関する。
【0035】
さらなる側面から見ると、本発明は、本発明の第1の側面による通信システムのためのフレーム生成器を提供する。フレーム生成器は、伝送媒体を通して伝送されるデータ・ブロックを表す複数のフレームを生成するよう整備されている。各フレームはヘッダ部分とデータ部分を有する。ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信することができるよう選択された固定形式で伝送されるよう、また、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備されている。データ部分は、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関連する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるよう整備されている。
【0036】
さらなる側面から見ると、本発明は、少なくともひとつのフレームを有する伝送信号を提供する。フレームはヘッダ部分とデータ部分を有する。ヘッダ部分は、複数の受信者がヘッダ部分を容易に受信することができるよう選択された固定形式で伝送されるよう、また、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備されている。データ部分は、データ部分が宛先とする特定の受信者に関連する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるよう整備されている。本発明はまた、このような伝送信号を搬送するよう整備された伝送媒体に関する。
【0037】
本発明を、付随する図面に示された好ましい実施例を参照して、以下に詳細に記述する。
【0038】
(好ましい実施例の説明)
本発明の好ましい実施例を説明するために、無線通信システムの実現を考慮する。好ましい実施例を説明する前に、本発明を使用することができる無線通信システムの一例を図1および図3を参照して説明する。
【0039】
図1は、無線通信システムの一例を表す概要図である。通信システムは、ひとつ以上のサービス領域12、14および16を含み、各サービス領域は、該当する領域内の加入者端末(ST)20と無線通信リンクを確立するそれぞれの中央端末(CT)10によりサービスを提供されている。中央端末10によってカバーされる領域は変化することができる。例えば、加入者の密度が低い地方の地域では、サービス領域12は半径15から20Kmの領域をカバーすることができる。加入者端末20の密度が高い都市環境においては、サービス領域14は、100mのオーダの半径の領域しかカバーすることができないことがある。その中間の加入者端末密度の郊外地域においては、サービス領域16は1Kmのオーダの半径の領域をカバーすることができる。特定の中央端末10によってカバーされる領域は、予想あるいは実際の加入者密度、その地域の地形等の地域要求に適合するように選択することができ、図1に図示される例に限定されないことを理解されたい。さらに、カバー地域は、伝送信号の配信に影響するアンテナ設計、地形的要素、建物等を考慮して、円形に拡張する必要はなく、また通常円形ではない。
【0040】
図1の無線通信システムは、サービス領域(例えば12、14、16)内の固定された場所にある加入者端末20とそのサービス領域のための中央端末10の間の無線通信リンクを提供することに基づいている。これらの無線通信リンクは、既定の周波数チャネルを通して確立され、周波数チャネルは通常加入者端末から中央端末へのアップリンク信号のためのひとつの周波数と、中央端末から加入者端末へのダウンリンク信号のためのもうひとつの周波数とから構成されている。
【0041】
周波数帯域幅が制限されているために、個々の加入者端末が中央端末と通信するための専用の周波数チャネルを持つことは実際的ではない。従って、異なる無線リンク(例えば異なるST−CT通信)に関連するデータを互いに干渉することなく同じ周波数チャネル上を同時に伝送することができるようにする技術が開発されている。このような技術のひとつに、“符号分割多元接続”(CDMA)技術を使用することがある。この技術において、一組の直交符号が特定の周波数チャネル上を伝送されるデータに適用され、異なる無線リンクに関連するデータがその組みとは異なる直交符合と組み合わされる。直交符号が適用された信号は、特定の周波数チャネル内の対応する直交チャネル上を伝送されているとみなすことができる。
【0042】
このような無線通信システムを操作するひとつの方法は、固定割当モードにおけるものである。このモードにおいては、特定のSTは特定の周波数チャネルの特定の直交チャネルと直接関連する。そのSTに接続した通信装置へおよびからの呼出しは、常に、その特定の周波数チャネル上のその直交チャネルによって処理され、直交チャネルはその特定のSTに専用であり常に使用可能である。各CT10は音声/データ・ネットワーク18のスイッチ、例えば公衆交換電話網(PSTN)のスイッチに直接接続することができる。以下に、PSTNは音声/データ・ネットワークの一例として参照される。
【0043】
しかし、通信ネットワークの使用者の数が増加するにつれ、さらに多くの使用者を支援することができるネットワークへの需要が益々多くなってきている。単一の中央端末によって支援される使用者の数を増やすための、無線通信システムを操作する他の方法は、要求割当モードである。このモードにおいては、STとの無線リンクを処理するのに使用可能な通信量を担う直交チャネルの数よりの多い数のSTが中央端末と関連し、支援される正確な数は、例えばSTの予想通信量負荷やサービスの望まれる程度のような複数の要素に依存する。これらの直交チャネルは、必要に応じ要求に応じて特定のSTに割当てられる。この方法では、固定割当モードにおいて可能な数よりもかなり多くのSTを単一の中央端末によって支援することができる。本発明の好ましい実施例において、各加入者端末20は、その中央端末10への要求に基づくアクセスが認められ、それにより、サービスすることのできる加入者の数は使用可能な無線リンクの数より多くなる。
【0044】
しかし、要求割当モードを使用すると、中央端末とPSTNのスイッチとの間のインターフェースが複雑となる。スイッチ側のインターフェースにおいては、CTは、無線通信周波数チャネルへ実際に獲得されていないにも関わらず、全ての加入者が直接サービスと接続しているかのように、スイッチへのサービスを提供しなければならない。STがスイッチへ獲得されているかいないかに関わらず、全ての加入者はスイッチへのインターフェースに対して存在しなければならない。何らかの形の集配信がなければ、スイッチへの多数のインターフェースが必要となる。しかし、ほとんどのPSTNスイッチは、集配信ではないインターフェース、例えばV5.1あるいはCASを使用し、TR303あるいはV5.2のような集配信インターフェースを使用しているスイッチは少数である。
【0045】
各中央端末がスイッチへの多数のインターフェースを持たなくてもよいようにするため、アクセス集配信装置(AC:Access Concentrator)100を中央端末とPSTNのスイッチとの間に備えることが望ましい。アクセス集配信装置は、集配信インターフェースを使用して中央端末への信号を伝送し、中央端末からの信号を受信する。しかしスイッチへの非集配信インターフェース、および、信号を集配信形式から非集配信形式に変換するため、そしてその反対に変換するためにアクセス集配信装置内で使用されるプロトコル変換およびマッピング機能を保持している。従って、図1に示されるように、CT10は復路リンク13、15および17を通してAC100に接続し、AC100はPSTN18との接続を提供している。復路リンクは、銅線、光ファイバ、衛星、マイクロ波等を使用することができる。
【0046】
この分野の技術者には、図1においてアクセス集配信装置100は中央端末10とは別の装置として示され、実際それが好ましい実施ではあるが、適切とみなされる場合にはアクセス集配信装置の機能を中央端末10内に装備することも可能であることが理解されるであろう。
【0047】
音声データのような連続するデータ・シーケンスに適する移送機構を使用する要求割当モードにおいて、呼出しを処理するため相互に通信するように、AC、CTおよびSTがどのように整備されているかに関する一般的な背景情報を得るには、GB−A−2,326,310およびGB−A−2,326,311を参照されたい。
【0048】
図2は、図1の通信システムのための加入者端末20の構成の一例を示している。図2は、顧客構内22を図示している。顧客無線通信装置(CRU)24が顧客構内に取付けられている。顧客無線通信装置24は、平面アンテナのようなアンテナ23を有する。顧客無線通信装置は、顧客構内におけるある位置あるいはマスト上に、顧客無線通信装置内の平面アンテナ23が、顧客無線通信装置24が位置するサービス領域のための中央端末10の方向26に向くように取付けられている。
【0049】
顧客無線通信装置24は、顧客構内内の電源装置(PSU)30に引込み線28を通して接続している。電源装置30は、顧客無線通信装置24とネットワーク端末装置(NTU)32に電力を供給するために局所電源に接続している。顧客無線通信装置24はまた、電源装置30を通してネットワーク端末装置32に接続し、ネットワーク端末装置32は、例えばひとつ以上の電話34、ファックス36およびコンピュータ38のような顧客構内における通信装置に接続している。通信装置は単一の顧客構内内にあるものとして図示されているが、必ずしもそうである必要はない。単一の加入者端末20が複数の加入者回線を支援することができるように、加入者端末は複数の回線を支援することができるからである。加入者端末20はまた、例えば、16、32あるいは64Kビット/秒のアナログ通信、あるいは、インターネット・プロトコル(IP)、ISDN BRA標準、専用回線データ(n x 64K)等のデジタル通信のような、アナログおよびデジタル通信を支援するよう整備することができる。
【0050】
図3Aは、図1の通信システムの中央端末の一例を図示している。共通設備ラック40は、RF結合器および電力増幅器棚(RFC)42、電源棚(PS)44および複数(この例の場合4個)のモデム棚(MS)46を含む複数の設備棚42、44、46を有する。RF結合棚42は、モデム棚46が並行して動作できるようにする。‘n’個のモデム棚が装備されている場合、RF結合棚42は、各‘n’個のモデム棚からの‘n’個の伝送信号の電力を結合および増幅し、別々の信号がそれぞれのモデム棚に渡るように受信信号を増幅し‘n’個に分割する。電源棚44は、共通設備ラック40内の様々な構成要素のために、局所電源およびヒューズへの接続を提供する。RF結合器棚42と主中央端末アンテナ52の間には、多方向性アンテナのような双方向性接続が、中央端末マスト50上に取付けられている。
【0051】
この例において、中央端末10は二地点間マイクロ波リンクを通してアクセス集配信装置に接続している。上記のように、他の型の接続(例えば銅線あるいは光ファイバ)を、中央端末10をアクセス集配信装置へリンクするために使用することができる。この例において、モデム棚は、回線47を通してマイクロ波端末(MT)48に接続している。マイクロ波リンク49は、アクセス集配信装置への上位接続のために、マイクロ波端末48からマスト50上に取付けられた二地点間マイクロ波アンテナ54へ延びる。
【0052】
パーソナル・コンピュータ、ワークステーション等を、中央端末10を支援するためのサイト制御器(SC)56として装備することができる。サイト制御器56は、例えばRS232接続55を通して、中央端末10の各モデム棚に接続することができる。サイト制御器56は、誤りの位置決め、警告、状態、中央端末10の構成、のような支援機能を提供する。サイト制御器56は通常、単一の中央端末10を支援するが、複数の中央端末10を支援するために複数のサイト制御器56をネットワーク化することもできる。
【0053】
サイト制御器56へと延びるRS232接続55に代えて、X.25リンク57(図3Aにおいて破線で示されている)のようなデータ接続を、パッド228から構成要素管理プログラム(EM)58の交換ノード60への接続に使用することができる。構成要素管理プログラム58は、それぞれの接続によって交換ノード60に接続した複数の分散した中央端末10を支援することができる。構成要素管理プログラム58は、かなり多数(例えば1000以上)の中央端末10を管理ネットワークに一体化することができる。構成要素管理プログラム58は、大きなワークステーション62の周りに装備することができ、ネットワーク技術者および管理者のために複数のコンピュータ端末64を含むことができる。
【0054】
図3Bは、モデム棚46の様々な部分を図示している。伝送/受信RF装置(RFU 例えばモデム棚におけるカード上に実現されている)66は、変調伝送RF信号を中間の電力レベルにおいて生成し、加入者端末のためにベースバンドRF信号を回復し増幅する。RF装置66は、アナログ・カード(AN)68に接続し、アナログ・カード68は、モデム・カード(MC)70からの多様な伝送信号のA−D/D−A変換、ベースバンド・フィルタリングおよびベクトル合計を行う。アナログ装置68は複数(通常1から8)のモデム・カード70に接続している。モデム・カードは、加入者端末20へのおよびからの伝送および受信信号のベースバンド信号処理を行う。このことは、例えば、伝送信号上の率1/2畳込み符号化および“符号分割多元接続”(CDMA)符号によるx 16拡散、同期回復、受信信号上の非拡散および誤り訂正を含むことができる。モデム・カード70は、(例えば回線47のひとつを通しての)アクセス集配信装置への接続を終了し、モデムのひとつを通して加入者端末への電話情報の信号化を処理する従属装置(TU)74に接続している。さらに、各モデム棚46は、モデム棚全体およびその子ネットワーク副構成要素(NSE)の動作を管理するために使用される棚制御器72を含む。棚制御器(SC)は、サイト制御器56あるいはパッド228への接続のためのRS232直列ポートを備えている。棚制御器はバックプレーン非同期バスを通して、制御およびデータ情報をモデム棚の他の要素と直接通信する。他のネットワーク副要素はモデム・カードを通して接続している。
【0055】
中央端末10と加入者端末20の間の無線通信は、多様な周波数上で動作することができ、従って、PCS、ITU−RおよびETSI 2GHzおよび3GHz周波数範囲内の多様な周波数範囲におけるシステム実現を支援するように整備することができる。一例として、無線通信システムは、ITU−R(CCIR)推奨F.701(2025−2110MHz、2200−2290MHz)によって定義される周波数帯域において動作することができる。ここで、それぞれ3.5MHzの12のアップリンクおよび12のダウンリンクの無線通信チャネルを、約2155MHzを中心として提供することができる。この例において、対応するアップリンクおよびダウンリンク無線通信チャネル間の二重スペーシングは175MHzである。
【0056】
この例において、加入者端末への複数の無線リンク(あるいはここで呼ばれるように“通信チャネル”)を、各周波数チャネルにおける複数の直交チャネル上で同時に支援することができるようにするために使用される“符号分割多元接続”(CDMA)のような技術を使用して、各モデム棚は1つの周波数チャネル(例えばひとつのアップリンク周波数および対応するダウンリンク周波数)を支援するよう整備されている。
【0057】
通常、特定の中央端末10からの無線通信量は、隣接する中央端末10によってカバーされる領域に拡張する。隣接する領域によって起こされる干渉問題を避けるため、あるいは少なくとも減少させるために、任意の中央端末10によって使用される使用可能な周波数の数は制限される。このことはGB−A−2,301,751に詳細に記述されている。この文献はまた、CDMA符号化/復号化、加入者端末と中央端末間のCDMA音声通信を管理するためにこれらの端末において使用される信号処理ステージについて詳述している。
【0058】
以上、本発明が使用されるのに適当な無線通信システムの概要について説明した。本発明の好ましい実施例において使用される、無線通信システムにおけるデータ転送に使用される技術を以下に説明する。
【0059】
図4Aは、データを2つの異なる移送機構の何れかを通して伝送するために、好ましい実施例の中央端末内に備えられる構成要素を表すブロック図である。特に、連続するデータ・シーケンスを形成するデータ型を伝送するように設計された移送機構を使用する第1の伝送処理410が備えられている。このようなデータ型の良い例は音声データであり、以下にこの第1の伝送処理論理410を音声伝送処理論理と呼ぶ。
【0060】
さらに、好ましい実施例により、データ・メッセージつまり不連続なデータ実体を伝送するよう設計された移送機構を使用する第2の伝送処理論理420が備えられている。この移送機構は特に、データをバーストで送信するデータ型に適当であり、以下にこの第2の伝送処理論理420をブロック・データ・モード(BDM)伝送処理論理と呼ぶ。
【0061】
データがパス402を通して中央端末に受信されると、データは交換素子400によって受信され、そこで伝送処理論理410、420の何れに伝送データを渡すかを決定するために、任意の既定の基準が適用される。交換素子400によって使用される既定の基準は、中央端末内の記憶装置490に保存されることが望ましく、任意のデータ型に対する好ましい伝送処理論理を識別する情報、および、中央端末と通信する多様な加入者端末によって支援される移送機構に関する情報を含むことが望ましい。
【0062】
データ型とそのデータ型に使用するのに最適の移送機構との関係が予め決定されていることが望ましく、従って、他の既定の基準が異なる判断を示していたとしても、交換素子は、そのデータ型のデータが音声移送機構あるいはBDM移送機構を使用して最善に伝送されるかどうかに基づき、音声あるいはBDM伝送処理論理へとデータを経路付ける。
【0063】
上記のように、好ましい実施例の音声移送機構は、例えば音声データあるいは専用回線データのような連続するデータ・シーケンスを形成するデータ型により適しており、好ましい実施例のBDM移送機構は、インターネット・プロトコル(IP)データのようなバーストで伝送されるデータにより適している。さらに、ISDNデータのようないくつかのデータ形式は、ひとつ以上の基本データ型を有していることに注意されたい。例えば、ISDNデータは、パケット・モードあるいは連続モードにおいて送信することができ、従って、2つの異なるISDNモードを反映するためにISDNデータに対しては少なくとも2つのデータ型があることが望ましい。
【0064】
データ型を、例えばIP、音声、ISDNパケット・モード等の基本型に基づき比較的大雑把に特定することに加え、データ型をさら細かく特定するために更なるパラメータを考慮することができる。例えば、既定のパラメータを使用して複数のデータ型を特定することができ、対応するパラメータは交換素子によって経路付けられるどのデータに対しても考慮される。従って、一例として、IPデータに対する複数の異なるデータ型を、以下のように符号化された優先パラメータを使用して特定することができる。
【表1】
【0065】
異なるデータ型を定義するのに使用することのできる他のパラメータは、絶対的遅れに対する耐性、遅れの変化に対する耐性、および、パケット喪失に対する耐性(ビット誤り率)である。音声/ビデオ・サービスは通常上記全てのパラメータに対して耐性が低く、最善能力IPデータは通常上記全てのパラメータに対してより高い耐性を有する。上記パラメータは、データ型を定義するのに使用されるパラメータの単なる例であり、他の多様なパラメータを代わりに使用することができることを理解されたい。
【0066】
データが交換素子400によって受信されると、交換素子400は、データが宛先付けされた加入者端末を決定し、その加入者端末がどの移送機構を支援することができるかを確認するために記憶装置490内の情報を検査する。加入者端末がひとつの移送機構しか支援することができない場合、交換素子は他の基準とは無関係に、対応する伝送処理論理410、420にデータを経路付ける。従って、一例として、宛先加入者端末が音声伝送処理論理410によって使用される移送機構しか支援しないとき、データは交換素子400によって音声伝送処理論理410へ経路付けられる。
【0067】
しかし、宛先加入者端末がどちらの移送機構も支援することができる場合、交換素子400は、パス402を通して受信したデータのデータ型を決定し、記憶装置490に保存された情報から、そのデータ型に使用する好ましい移送機構を決定するよう整備される。例えば、音声データは音声伝送処理論理410に経路付けられることが望ましく、IPデータはBDM伝送処理論理420に経路付けられることが望ましい。同様に、パケット・モードにおいて形成されたISDNデ−タは、BDM伝送処理論理420に経路付けられることが望ましく、連続するモードにおいて形成されたISDNデータは音声伝送処理論理410に経路付けられることが望ましい。専用回線データは、どちらの伝送処理論理へも経路付けることができ、専用回線データの経路付けは通常、管理システムによって固定的に指定されている。例えば、専用回線データが遅れに敏感な応用において使用される場合、データは通常、音声伝送処理論理を通して経路付けられる。
【0068】
中央端末と加入者端末の間の通信は、無線通信資源を通して行われ、複数の通信チャネルが、加入者端末へのおよびからの信号の伝送のために無線通信資源を使用するよう整備される。好ましい実施例において、CDMA技術が複数の通信チャネルを形成するために使用される。資源割当論理480は、任意の既定の基準に基づいて、音声伝送処理論理410とBDM伝送処理論理420の何れかに通信チャネルを割当てるために使用される。資源割当論理480によって使用される既定の基準は、中央端末内の記憶装置495に保存されることが望ましい。
【0069】
この分野の技術者には、資源割当論理によって適用される既定の基準は、多様な形式をとることができることが理解されるであろう。しかし、好ましい実施例においては、既定の基準は、音声伝送論理410がより高い優先順位を有するよう特定するが、省略時には、通信チャネルをBDM伝送処理論理420に割当てる。従って、BDM伝送処理論理420は、音声伝送処理論理410による伝送活動がない場合、全ての通信チャネルに割当てられている。しかし、音声伝送処理論理が送信すべきデータを持つとすぐに、資源割当論理480は、BDM伝送処理論理上に要求があるかどうかに関わらず、1つ以上の通信チャネルを音声伝送処理論理に割当てる。音声伝送処理論理上の要求が減少すると、資源割当論理は通信チャネルをBDM伝送処理論理へと再割当する。
【0070】
好ましい実施例において、音声移送機構は、遅れが少なく(1方向において1ms未満)ビット速度が一定であるという利点がある。しかし、スペクトル効率は中間的であり、呼出し設定のためのかなりのオーバヘッド時間、クリア・ダウン(500msまで)がかかる。対照的に、BDM移送機構は、最高のスペクトル効率を有し、パケット多重送信が速いという利点がある。伝送には多様なビット速度が使用され、遅れは中くらいである(1方向において12から16ms)。
【0071】
音声伝送処理論理にチャネルを割当てると、スループットが低くなり、BDM伝送処理論理の使用者には遅れがひどくなる。この方法の主な利点は、その簡便性である。好ましい実施例の音声伝送処理論理は、接続に基づく媒体として動作し、要求は呼出し設定とクリア・ダウン事象を分析することによって容易に測定することができる。
【0072】
資源割当のための上記方法に代わるものとして、資源割当論理によって適用される既定の基準は、異なるデータ型に対するそれぞれの優先順位を指定する優先情報を含むことができる。この方法によると、資源割当論理480は、サービス品質(QoS)義務を最適化することを目的として通信チャネルを割当てるように整備することができる。資源割当論理480の記憶装置495は、データ型ごと使用者ごとのQoS目標のデータベースを、優先情報として保持するよう整備することができる。QoSは、データ型により様々な方法で定義することができる。例えば、音声呼出しに対しては、呼出し成功率のパーセンテージであり、IPに対しては秒単位ビットで測定されるビット速度の最低限度となる。さらに複雑な方法を使用することができることを理解されたい。どの時点においても、システムは通信量を搬送しており、常に新しい要求が発生している。各稼動通信リンクに対して、資源割当論理は、実際のQoS対目標QoSを測定し、全体的QoS目標がどれほど達成されているかを表す重み付き評価値を生成するためにこの情報を使用するよう整備することができる。そして、資源割当論理はこの評価値を最大にするためにチャネル使用を調整することができる。
【0073】
資源割当を処理する他の方法として、資源割当論理480によって適用される既定の基準は、音声およびBDM伝送処理論理上の要求に関する情報を含むことができる。この方法により、資源はスループットおよびスペクトル効率を最大化するよう割当てることができる。従って、例えば、負荷が少ない条件においては、通信チャネルは交換素子400からの要求に従って割当てることができる。全てのチャネルが使用される時点まで負荷が増加すると、資源割当論理480は、移送機構のひとつが他のパラメータ例えば遅れを犠牲にすればスペクトル的により効率的であると認識するよう整備することができる。従って、一例として、他の場合には音声伝送処理論理によって伝送される音声呼出しは、BDM伝送処理論理を通して伝送されるように、“IP上音声”(VOIP)データに変換することができる。
【0074】
好ましい実施例において、資源割当論理480は、どの通信チャネルがどの伝送処理論理に割当てられたかを記録し、この記録は例えば記憶装置495内に保存される。
【0075】
一旦音声伝送処理論理410およびBDM伝送処理論理420が、それらに提供されたデータを対応する移送機構に従って伝送するよう処理すると、伝送データは対応するCDMA拡散論理430、440に出力され、そこでCDMA拡散機能が実行される。CDMA信号の伝送に対する標準であるように、多様な個々のCDMA拡散信号は合計論理450において合計され、伝送器490から伝送される前に、フィルタ460およびデジタルからアナログ変換器(DAC)470を通される。
【0076】
音声伝送処理論理410は、連続するデータ・シーケンスを形成する音声データのようなデータ型を伝送するよう設計された移送機構を使用する、複数の既知の音声伝送回路の何れかによって実現することができる。従ってここでは、音声伝送処理論理410の構成を詳述しない。しかし、中央端末と加入者端末との間の無線通信インターフェースを通した呼出しの伝送を含む、無線通信システムにおける音声呼出しの処理に関する情報は、GB−A−2,326,310およびGB−A−2,326,311に記述されている。音声伝送処理論理410において使用することができる伝送技術に関する詳細は、GB−A−2,320,660、GB−A−2,320,661、GB−A−2,320,648、およびGB−A−2,320,991に記述されている。
【0077】
BDM伝送処理論理420は、中央端末と加入者端末との間の無線通信資源を通してのデータ・メッセージの伝送のための効率的な技術を提供することを目的とする新しい移送機構を使用する。BDM伝送処理論理420は、以下に図4Bを参照して記述する。しかし、図4Bについて説明するに先立ち、BDMにおける移送機構に関する一般的な説明をまずすることにする。
【0078】
BDM方法により、BDM伝送処理論理420により受信された個々のデータ・メッセージは、複数のデータ・ブロックに分割され、各データ・ブロックを表す複数のフレームがフレーム生成器により生成される。図6はフレーム生成器によって生成された各フレームの形式を図示する。各フレームはヘッダ部分を含み、好ましい実施例においてヘッダ部分はヘッダ610と制御部分620に細分される。フレーム600はまた、ヘッダ610および制御部分620に続くデータ部分630を含む。各フレームの持続時間は、5.12Mチップ/秒の2msから1.024Mチップ/秒の10msのチップ速度で変化することが望ましく、特定の実現に対してはフレームの持続時間は固定であり、好ましい実施例においてはフレームの持続時間は4msである。
【0079】
好ましい実施例において、各フレームのヘッダ610および制御部分620は、中央端末と通信するよう整備された各加入者端末が容易に受信することができるように選択された、固定形式で伝送される。特に、好ましい実施例において、ヘッダおよび制御部分の双方共、QPSKを使用して変調され、シンボルにつき128チップの固定シンボル長を有し、チャネル符号化は適用されない。シンボルにつき128チップという比較的低いシンボル速度のために、ヘッダおよび制御部分はチャネル符号化しなくとも正確に受信される。チャネル符号化を使用しなくてもよいので、ヘッダおよび制御部分を復号するための対応するFEC復号回路を受信器内に備える必要がない。
【0080】
ヘッダ610は3つのQPSKシンボルを含み、搬送波の位相を決定するためのトレーニングシーケンスとして受信器に使用される固定シーケンスを搬送する。固定シーケンスの詳細は以下のようになっている。
シンボル0=保護、ダウンリンクI=1、Q=1、アップリンク信号無し
シンボル1=ダウンリンクおよびアップリンクI=1、Q=1
シンボル2=ダウンリンクおよびアップリンクI=1、Q=0
【0081】
ヘッダ部分の制御部分620は、対応するデータ部分630に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備され、対応するデータ部分630がその加入者端末を宛先としていなくても、各加入者端末はどのフレームの制御部分620も受信することができるという条件の下、加入者端末に任意の情報を同報通信するのに使用することができる。好ましい実施例において、制御部分は13のQPSKシンボル、つまり26ビットの情報を含み、好ましい実施例においては、これらの26ビットは以下の表1に示されるように使用される。
【表2】
【0082】
プロトコル拡張ビットは、好ましい実施例においてはゼロに設定されることが望ましいが、適当な場合には、プロトコルのある程度の拡張の機会を提供する。ST識別フィールドは8ビットであり、対応するデータ部分が宛先とする加入者端末を識別するために使用される。通常、データ部分は特定の加入者端末に宛先付けされているが、ST識別子は加入者端末のグループを識別するために使用することができ、データ部分が単一のフレーム内でその加入者端末グループに伝送されるようにすることができる。加入者端末から中央端末へのアップリンク通信に対して、加入者端末がひとつ以上の中央端末と通信できる場合、このフィールドを使用して中央端末識別子を指示することができる。
【0083】
送信可(CTS)フィールドは、中央端末にデータ・フレームを送信するようアクセスを許可された加入者端末を識別するのに使用される8ビットのフィールドである。加入者端末内に備えられた伝送論理は、加入者端末内の伝送回路が資源割当論理480を含まないことを除いて、図4Aに示される中央端末内に備えられた伝送論理と基本的に同じものである。ダウンリンクおよびアップリンク通信の双方に対する通信チャネルの割当は、中央端末の制御の下に実行されるからである。従って、好ましい実施例において、アップリンク通信チャネルの活動的プールは、加入者端末が、中央端末にデータ・ブロックを送信するために使用するために装備される。しかし、多様な加入者端末間の競合アクセスを避けるため、加入者端末が伝送すべきデータを有する場合、無線通信資源の直交チャネルを通して中央端末へ送信要求(RTS)信号を発行することが望ましい。好ましい実施例において、この直交チャネルは、BDM伝送に使用される通信チャネルとは別のものである。
【0084】
中央端末は加入者端末からのRTS信号を受信すると、加入者端末がデータ・フレームを送信するために使用する特定のアップリンク通信チャネルを割当て、対応するダウンリンク通信チャネルの制御部分620に加入者端末を識別するCTS信号を含ませることによって、加入者端末に通信チャネルを指定する。従って、CTSフィールドは通常、STIDフィールドと類似する形式を有するが、STIDフィールドはデータ部分が宛先付けられている加入者端末を識別し、CTSフィールドはデータ・フレームを伝送するために対応するアップリンク通信チャネルを割当てられた加入者端末を識別する。
【0085】
アップリンク・データ・フレームについて述べてきたが、CTSフィールドはアップリンク・データ・フレームへの直接の適用性は無いことは明らかである。しかし、このフィールドを、特定のアップリンク・プロトコル情報、例えば加入者端末がまだ送信するために残しているブロックあるいはフレームの数を含むよう使用することは可能である。
【0086】
RTS/CTSプロトコルの使用の代替方法として、使用可能アップリンク通信チャネルのランダム・アクセス・プールを提供し、中央端末が定期的にプール内の使用可能なチャネルを識別するメッセージを伝送する方法がある。各STは、プールからの特定のアップリンク通信チャネルを獲得しようとすることによって、そのチャネルへのアクセスを要求する。中央端末は、競合するアクセスを調停する。
【0087】
表1においてSTIDおよびCTSフィールドは別々に示されているが、これらを16ビットのフィールドにひとつに実現することも可能である。そうすることにより、STIDおよびCTS信号に何ビット使用するかに関する柔軟性がより高くなる。
【0088】
PCCSフィールドは4ビットのフィールドであり、受信者側の装置の伝送器によって実行される電力および符号位相の増分調整を特定するために、ダンリンクおよびアップリンク双方のデータ・フレームにおいて提供される。増分調整のレベルは表1に示されている。しかし、この分野の技術者には、必要ならば、増分調整をより粗くあるいは細かく指定することができることが理解されるであろう。従って、このフィールドは、データ・フレームを伝送している装置が、無線リンクの他の端にある装置へ、受信装置が伝送装置へ他の信号を伝送する前に電力および符号位相に与えなければならない変更についてのフィードバックを提供することができるようにする。
【0089】
変調およびシンボル毎チップ・フィールドは、チャネル符号化フィールドと共に、ダウンリンクおよびアップリンク双方のデータ・フレームに使用されることが望ましく、対応するデータ部分630に使用される可変形式を定義する。従って、表1から解るように、好ましい実施例においては、可変形式を定義するために3つのパラメータが使用されることが望ましい。つまり、使用されるチャネル符号化(好ましい実施例においては順方向誤り訂正(FEC)畳込み符号化が使用されるが、“11”は予め定義された他の符号化を指定するために使用することもできる)、例えばQPSK高電力、QPSK低電力、QAM16あるいはQAM64等の使用される変調、およびシンボル率である。
【0090】
変調およびシンボル毎チップ・フィールドに関して述べると、このフィールドは変調およびシンボル率の双方を特定するために3ビットを使用している。これらの3ビットが全てゼロである場合、続くデータ部分にはデータが無いことを示し、従って、受信者はデータ部分630を復号しようとする必要がない。これらの3ビットが全て1である場合、ブロックが複数のフレームにまたがり、これは“連続”であるとみなされる。
【0091】
一般に、ビット速度をより速くすることができるデータ形式は、雑音に対してより低い耐性を有する。従って、加入者端末との間に高品質の通信リンクがある場合、通信リンクがより低品質である場合に可能であるよりもより効率的なデータ部分に対する形式を使用することができる。このことは図8に理想の形として図示されている。ここで、リンクの品質は、中央端末からの加入者端末の距離に逆比例している。従って、中央端末の範囲700内の加入者端末は、QAM64変調を使用するデータ形式を選択し、このことにより単一のフレームに最大192バイトを含むことができる。しかし、範囲700および710の間においては、通信リンクの品質はQAM64変調を支援するほど高くなく、従って、QAM16変調を使用するデータ形式が選択される。これにより単一のフレームに最大128バイトを含むことができる。中央端末からさらに遠く離れると、リンクの品質はさらに低くなり、QAM64あるいはQAM16変調のどちらも信頼性をもって使用できなくなる。代わりに、範囲720内で範囲710より外の加入者端末は、QPSK高電力モードを使用し、これにより単一フレームに最大64バイトを含むことができる。
【0092】
図8に図示されるように、単一の通信チャネル上を伝送されるフレームに適用される変調は、複数の基準によりかなり変化する。好ましい実施例においては変調は4msごとに変更可能である。
【0093】
好ましい実施例において、フレーム生成器が可変形式を選択するのに影響する既定の基準は、受信者が伝送器から受信した信号の信号対雑音比(SNR)の指定を含む。使用することのできる他の既定の基準には、受信者が受信した信号のビット誤り率および信号強度がある。
【0094】
従って、好ましい実施例において、信号対雑音比は、対応するフレームのデータ部分に対してどのデータ形式を使用するかを決定する。従って、図9を参照すると、測定された信号対雑音比が(率1/2畳込み符号化を使用するQPSK変調と比較すると)かなり良い場合、フレーム生成器はQAM64とQPSK低電力の間を選択することができる。測定された信号対雑音比がかなり悪い場合、フレーム生成器はQPSK高電力変調を選択することしかできない。しかし、測定されたSNRが、変調に選択の余地があると示している場合、さらに考慮に入れられる基準は、送信すべきバイト数、つまりデータ・メッセージ内のバイト数である。
【0095】
好ましい実施例において、データ・メッセージを送信するのに必要なブロック数を最小にすることが望ましい。従って、(SNRを考慮して)使用可能なデータ形式のひとつが、他の使用可能なデータ形式よりも少ないブロックでデータ・メッセージを伝送することができる場合、そのデータ・ブロックにおけるひとつ以上のデータ・フレームに対してそのデータ形式が選択されることが望ましい。例えば、データ・メッセージが100バイトの長さであった場合、QAM16変調を使用するとこのデータ・メッセージをひとつのデータ・ブロックに一体化することができるが、QPSK高電力変調を使用すると2つのデータ・ブロックに分けなければならない。
【0096】
データ・メッセージを送信するのに同じ数のブロックを必要とする使用可能なデータ形式が2以上ある場合、伝送電力を最小にするものが選択される。例えば、SNRが良く、データ・メッセージが60バイトの長さである場合、QAM64ではなくQPSK低電力が選択されることが望ましい。
【0097】
好ましい実施例において、データ・ブロックの大きさは512シンボルに固定され、QPSK変調および率1/2畳込み符号化に対して64バイトのデータをデータ・ブロックに含むことができる。図7は、図9を参照して上に説明したデータ形式のいくつかを図示している。図7はまた、単一のブロック内のフレームのデータ部分の形式が、測定されたSNR(測定SNRは率1/2畳込み符号化を使用するQPSK変調に対して通常の電力レベルで伝送されると仮定する)によってどのように変化するかを示している。従って、図7から解るように、SNRが良い場合、例えば+17dBの場合、データ部分は、1シンボルにつき16チップのシンボル率、率3/4畳込み符号化を使用するQAM64変調を使用することができる。このことにより、単一のブロックで288バイトを送信することができ、そのブロックに対して単一のフレームしか必要ない。SNRがいくらか、例えば約+7dBに減少すると、データ部分のための可変形式は、1シンボルにつき16チップのシンボル率、率1/2畳込み符号化を使用するQAM16変調を使用するように変えられる。これにより、単一のブロックで128バイトを送信することができ、ブロックを送信するのに必要なフレームはひとつだけである。
【0098】
SNRがさらに、例えば約+6dBに減少すると、データ部分のための可変形式は1シンボルにつき16チップのシンボル率、率1/2畳込み符号化を使用するQPSK低電力変調を使用するよう変えられる。これにより、単一のブロックで64バイト送信することができ、ブロックを送信するのに必要なフレームはひとつだけである。
【0099】
SNRが0dBに近づくと、QPSK変調および1シンボルにつき16チップのシンボル率が(上記同様率1/2畳込み符号化と共に)使用できるように、可変形式はまた変えられる。これにより、単一のブロックで64バイトを送信することができ、ブロックを送信するのに必要なフレームはひとつである。SNRがさらに悪化すると、データ部分のための可変形式はさらに変えられるが、この時点から変調は同じであり、代わりにシンボル率が変えられる。特に、約−3dBにおいて、シンボル率は1シンボルにつき32チップに減少する。このことは、CDMAシステムにおいて拡散利得を増加させることにより達成される。この方法を取ることにより、単一のフレームにおいて32バイトを送信することのみが可能であり、従って、512シンボルのブロックを送信するのに2つのフレームが必要となる。SNRがさらに悪化すると、シンボル率は1シンボルにつき64チップに減少し、512シンボルのブロックを送信するのに4つのフレームが必要となる。
【0100】
表2は、図9において説明した好ましいデータ形式をさらに詳しく示す。
【表3】
【0101】
表2に示されている変調とシンボル率の組合せは唯一の使用可能な選択でなく、代わりに他の適する組合せを選択することができる。しかし、これらの特定の組合せは、異なる品質の無線リンクの広い動作範囲に渡って使用することができる。
【0102】
以上、BDM伝送処理論理420によって使用される移送機構を説明してきた。BDM伝送処理論理420の構造を、図4Bを参照して以下に詳細に説明する。
【0103】
BDM伝送処理論理420は基本的に、伝送すべきデータ・メッセージを保存するための入力バッファRAM405と、フレーム生成器465を含む。図4Bを参照すると、交換素子400からBDM伝送処理論理420へと経路付けられたデータは、まず、入力バッファRAM405によって受信され、そこでブロック畳込み符号器およびインターリーバ(interleaver)415へ渡される前に一時的に保存される。制御ソフトウェア445は生成されるべき各フレームのヘッダ部分610および制御部分620の全フィールドの設定を決定するために備えられ、好ましい実施例においては、記憶装置455における上記表1に示されるような内容の表にアクセスし、特に、制御部分の多様なフィールドによって伝えられる情報により、制御部分620内の多様なビットの設定を識別する。制御ソフトウェア445が適当な変調、シンボル率およびチャネル符号化を決定することができるように、制御ソフトウェア445は、SNR、ビット誤り率および宛先加入者端末によって先に受信された信号の信号強度等の、適当な既定の基準にアクセスする。これらの既定の基準もまた、記憶装置455内に保存することができる。
【0104】
図9の説明に戻ると、データ部分のための形式を選択する際に考慮すべき他の事項は、データ・メッセージ内のデータ量である。上に説明したように、通常、データ・メッセージを送信するのに必要なブロック数は最少にすることが望ましい(例えばスループットを最大化する)。従って、データ・メッセージは、入力バッファRAM405に保存され、制御ソフトウェア445によって、SNR測定等を考慮してブロックに対して使用される形式に従って、ひとつ以上のデータ・ブロックに分割される。例えば、図9に関して説明すると、SNRが非常に良く、データ・メッセージが64バイト以下のデータを含んでいる場合、制御ソフトウェア445は、QAM64ではなくQPSK低電力モードを選択することが望ましい。QPSK低電力モードは雑音が少ないからである。しかし、対照的に、SNRが非常に良くデータ・メッセージが64バイトより多く192バイトより少ない場合、制御ソフトウェア445は、複数のQPSK低電力モード・ブロックではなく、単一のQAM64ブロックを送信するよう選択する。通常、データのスループットを増やす、つまりデータ・メッセージを送信するために必要なブロック数を減らす必要があるからである。
【0105】
ブロック畳込み符号器およびインターリーバ415は、各フレームに含ませるビット数を知るために、制御ソフトウェア445から特定のデータ・ブロックに対する変調、シンボル率およびチャネル符号情報を受信するよう整備される。それから、ブロック畳込み符号化およびインターリーバ415は、入力バッファRAM405から対応するデータ・ブロックを取出し、データの畳込み符号化およびインターリーブを実行し、データ・ブロックを伝送するのに必要なひとつ以上のフレームを生成する。
【0106】
BDMヘッダ形成器435は、制御ソフトウェア445から各データ・フレームのヘッダおよび制御部分の全フィールドに対するデータを受信し、その情報に基づきヘッダおよび制御部分を構成する。各フレームに対して、ブロック畳込み符号器およびインターリーバ415によって生成されたデータ部分、および、BDMヘッダ形成器435によって生成されたヘッダおよび制御部分は、シンボル・マッパ425へ渡される。シンボル・マッパは、制御ソフトウェア445からフレームのために選択された変調の詳細を受信し、その変調をフレームの多様な部分に適用するよう整備されている。上に記述したように、ヘッダおよび制御部分に対してはQPSK変調は常に使用され、データ部分に対しては変調は動的に変化する。一旦変調がシンボル・マッパ425によって適用されると、データのフレームはCDMA拡散器に出力され、そこで、そのフレームが伝送されるよう選択された通信チャネルとそのフレームを関連付けるために、CDMA拡散が適用される。制御ソフトウェア445は、データ・フレームに対して使用される通信チャネルを識別する。
【0107】
好ましい実施例における中央端末内の伝送回路について説明してきたが、本発明の好ましい実施例における加入者端末内に使用される受信回路を、図5を参照して以下に説明する。中央端末によって伝送された信号は、加入者端末の受信器500によって受信され、アナロクからデジタル変換器(ADC)510および受信フィルタ515を通して送信される。受信信号はそれから、基本的に受信相関アレイ525と関連する制御ソフトウェア530からなるチャネル交換論理520に渡される。
【0108】
受信相関アレイは、各可能性のある通信チャネルに対して別々の相関器を含むことが望ましく、従って、16RW直交チャネルが特定の周波数チャネルから成る無線通信資源に対して提供されていると仮定すると、受信相関アレイ525は16の相関器C0からC15から成る。制御ソフトウェア530は、伝送器における音声伝送処理論理410にどの通信チャネルが割当てられているか、および、BDM伝送処理論理420にどの通信チャネルが割当てられているかを識別する制御チャネルを通して、中央端末から情報を受信する。この情報に基づき、制御ソフトウェア530は各相関器に対して、BDMデータ・フレームかあるいは音声伝送処理論理によって発行されたデータを探すべきかを識別することができる。例えば、通信チャネル3が資源割当論理480によってBDM伝送処理論理420に割当てられている場合、対応する相関器C3が、制御ソフトウェア530によって、BDMデータ・フレームを識別するように設定される。
【0109】
好ましい実施例において、通信チャネルと特定の相関器との間に配線による関係を持つ代わりに、任意の相関器を任意の通信チャネルに割当てることができる。従って、制御ソフトウェア530はまた、相関器が探すべきRW直交チャネルを識別する信号を各相関器に提供する。さらに、好ましい実施例において、制御ソフトウェア530は、中央端末(望ましくは制御ソフトウェア445)によって、BDM伝送処理論理420に割当てられた対応する通信チャネルと関連するSTIDについての情報を、制御チャネルを通して与えられる。従って、このSTID情報は適当な相関器にも提供される。
【0110】
制御チャネルを通して制御ソフトウェア530によって受信された情報は、記憶装置535に保存することができ、アレイ525における個々の相関器に対するパラメータを設定するときに制御ソフトウェアによって参照される。
【0111】
上記のように、好ましい実施例において、音声伝送処理論理410による伝送活動がないときは、全ての16の直交チャネルはBDM伝送処理論理420に割当てることができ、従って、受信相関アレイ525は一時に最高16のBDMフレームを受信することができる。これらのフレームのヘッダおよび制御部分は符号化されていないので、各フレームのヘッダおよび制御部分の内容は、対応する相関器によって決定され、加入者端末内の適当な構成部分に配信される。特に、変調、シンボル率およびチャネル符号化情報は、入力BDMフレームを復号するのに使用するために、BDM受信処理論理560に提供される。さらに、PCCSフィールド・データは、アップリンク電力制御および符号位相を管理するために使用される加入者端末内の伝送器内の適当なソフトウェア機能に提供される。同様に、CTSフィールドは、CTS信号が応答して送信されたRTS信号を生成するための加入者端末の伝送器内のソフトウェア機能に経路付けられる。最後に、STIDフィールドは、受信相関アレイ515内の関連する相関器によって、制御ソフトウェア530によって提供されたSTIDと一致するかどうか比較するために使用される。一致するものがあった場合、受信相関アレイ525は、調停論理565にヒット信号を発行する。
【0112】
全ての通信チャネルは省略時にBDM伝送処理論理420に割当てられているが、音声呼出しを処理する必要があるときは、4つまでの通信チャネルを音声伝送処理論理410に割当てることができる。従って、相関器アレイ525内の16の相関器のうち4つは音声伝送処理論理410によって伝送されたデータを受信し、受信した信号を音声受信処理論理540に出力するよう整備することができる。
【0113】
音声受信処理論理540は、どの通信チャネルも音声伝送処理論理によって使用されていないとき回路をオフにするために使用されるスイッチ545を含む。好ましい実施例において、制御ソフトウェア530がスイッチ545を制御する。このことにより、音声受信処理論理540内でBDMデータ・フレームを不必要に処理することがなくなる。しかし、音声伝送処理論理410からの信号が受信相関アレイ525内において受信されると、スイッチ545はオンにされ、最高4つの通信チャネル分のデータが畳込み復号器およびデインターリーバ(deinterleaver)550に提供される。この畳込み復号器およびデインターリーバ550は4つまでの160Kb/s通信チャネルを復号しデインターリーブし、その結果の4つのデータ・ストリームを4つのチャネル・フレーム生成器555に伝送する。この分野の技術者には、チャネル・フレーム生成器はフレーム整列を実行し、データの各チャネルの終点、つまり対応するデータが宛先とする通信装置を識別する。
【0114】
BDM受信処理論理560をみてみると、最高16の全通信チャネル上で受信された信号は、受信相関アレイ525から選択器570に出力される。選択器570は、受信相関アレイ525から受信されたヒット信号により調停論理565によって制御される。好ましい実施例によると最高4つのデータ・フレームを同時に同じ加入者端末に送信することができ、従って、干渉等による信号の質の低下がない場合、調停論理565は0から4のヒット信号のみ同時に受信することができる。しかし、干渉等により調停論理565が4以上のヒット信号を受信することがあり、その場合、BDM受信処理論理560内で処理するために、選択器570がどの4つの通信チャネルを選択すべきかを調停しなければならない。
【0115】
好ましい実施例において、4以上のヒット信号が受信された場合にどの通信チャネルを除外するかに関する決定は通常、例えばラウンド・ロビン技術を使用する任意の決定である。しかし、先のフレームにおいて、特定の通信チャネル上を連続するフレームが受信されていた場合、好ましい実施例においては、明らかにその通信チャネル上のヒット信号が予想されるので、その通信チャネルは除外されない。
【0116】
従って、選択器570は、調停論理565から0から4の選択信号を受信し、ブロック・バッファRAM575に渡すための対応する通信チャネルを選択する。ブロック・バッファRAM575は、最高4までの直交チャネルに対するデータ・フレームを保存することができる。受信されたデータ・フレームはそれから、ブロック畳込み復号器およびデインターリーバ580に、一度に1フレームづつ渡される。上記のように、ブロック畳込み復号器およびデインターリーバ580は、受信相関アレイ525によって各データ・フレームの対応する制御部分から抽出された、変調、シンボル率およびチャネル符号化情報にアクセスする。そして、データ部分におけるデータを決定するのに適当な技術を適用する。その結果のデータは、出力バッファRAM585に出力され、そこから、STに接続する適当な装置、例えばパーソナル・コンピュータの中央処理装置(CPU)に出力される。
【0117】
本発明の好ましい実施例に関する上記の記述から、2つの異なる移送機構があり、既定の基準に基づき移送機構を選択することが可能な適当な構造があり、各移送機構に適当な通信チャネル資源を割当てることができれば、通信システム内で異なる型のデータをより効率よく転送するための非常に柔軟な伝送機構を得ることができることが理解できるであろう。
【0118】
好ましい実施例において、第1の伝送機構は、音声データのような連続するデータ・ストリームに対して使用されることが望ましい。従って、この第1の移送機構は、低速度、低遅れ接続に基づくサービスに対して最適化され、10Kb/s(制御のみ)、20Kb/s、40Kb/s、80Kb/sおよび160Kb/sの速度を支援することが望ましい。第2の移送機構は、バースト・データの伝送の効率を増すことを目的とした新しい移送機構である。好ましい実施例において、第2の移送機構は高速データに対して最適化され、オン・ザ・フライ・ヘッダ復号(on−the−fly header decoding)および拡散/変調制御を可能にする。特に好ましい実施例のブロック・データ・モードに関していままで述べてきたが、このモードはシステム・スループットを最適化するために動的変調を支援し、多様な速度のチャネル符号化を容易にし、干渉を減らすために送信されるデータ伝送がない静的ブロックを可能にする。
【0119】
ここで特定の実施例を記述してきたが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において多くの修正および追加を行うことができる。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、独立請求項の特徴を組合わせて多様な従属請求項を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明が使用される無線通信システムの一例を表す概要図である。
【図2】
図1における通信システムの加入者端末の一例を表す概要図である。
【図3A】
図1における通信システムの中央端末の一例を表す概要図である。
【図3B】
図1における通信システムの中央端末のモデム棚を表す概要図である。
【図4A】
本発明の好ましい実施例による、2つの別々の移送機構の何れかによりデータが伝送されるようにするため中央端末内に備えられた構成要素を表すブロック図である。
【図4B】
図4Aに図示されたBDM伝送処理論理内に備えられた構成要素をより詳細に表すブロック図である。
【図5】
本発明の好ましい実施例による、2つの移送機構の何れかによりデータが伝送され受信され適当に復号されるようにするため、加入者端末の受信器内に備えされた構成要素を表すブロック図である。
【図6】
本発明の好ましい実施例において使用される、ブロック・データ・モードでデータを伝送するためのフレーム形式を表す概要図である。
【図7】
本発明の好ましい実施例における、フレームのデータ部分のために使用することができる異なる形式を表す概要図である。
【図8】
本発明の好ましい実施例において、フレームのデータ部分のための変調型の選択がどのように行われるかを表す概要図である。
【図9】
本発明の好ましい実施例において、フレームのデータ部分のための変調の選択において、一定の既定の基準がどのように影響するかを表す図表である。
(発明の分野)
本発明は、通信システムにおけるデータ転送、特に、通信システムに接続可能なネットワークと通信システムの加入者端末との間のデータの経路付け(routing)に関する。
【0002】
(発明の背景)
通常の通信システムにおいては、加入者端末は、その加入者端末へのおよびその加入者端末からのデータの転送を処理するために、加入者の構内に位置づけられている。加入者の構内にあるひとつ以上の通信装置を支援するために、加入者端末からはひとつ以上の通信回線が出ている。また、加入者端末は、通信装置のある部分に一体化されていることもある。さらに、複数の加入者端末を制御するため、特に、加入者端末と通信ネットワークの他の構成要素との間のデータ転送を管理するために、中央端末が備えられている。
【0003】
各加入者端末は、送信媒体、例えば有線システムに対しては銅線、光ファイバ等、無線システムに対しては何らかの形の無線通信資源、を通して中央端末と通信する。従来の技術によると、加入者端末へおよびからの信号伝送のための伝送媒体を使用するために、複数の通信チャネルが整備されている。例えば、“符号分割多元接続”(CDMA)システムにおいては、信号は特定の周波数チャネルを通じて伝送媒体上を伝送され、この周波数チャネルは、その周波数チャネル上を伝送される信号に異なる直交符合を適用することによって分割される。直交符号を適用された信号は、特定の周波数チャネルを使用して、対応する直交通信チャネル上を伝送されているとみなされる。同様に、“時分割多元接続”(TDMA)システムにおいては、特定の周波数チャネルは、複数の異なる信号を異なる時間スロットにおいて伝送することができるように、時間領域において分割することができる。時間スロットは、特定の周波数チャネルを使用する複数の通信チャネルを形成する。他の例として、“周波数分割多元接続”(FDMA)においては、周波数帯域が、特定の周波数の複数の通信チャネルを形成するために分割され、それにより、伝送媒体上を複数の信号を伝送することが可能となる。
【0004】
従来、このような通信システムは、加入者端末へおよびからの音声呼出しを処理するために使用され、通信システムを通してこのような音声呼出しのための音声データを効率よく経路付けるために、移送機構が開発されている。
【0005】
しかし今日、音声データに加えあるいは音声データに代えて、他の型のデータを伝送することができる通信システムへの需要がますます増加してきている。音声データを処理するための移送機構と同様の機構を使用して、他の型のデータを経路付けることは可能である。しかし、遅れに敏感でそれゆえ連続する動作と比較的一定のビット速度を必要とする音声データとは異なり、他の型のデータは(例えば、インターネット・プロトコル(IP)データ)は、しばしばバーストで転送され、通常遅れに敏感ではなく、従って、音声データを処理するための移送機構は他の型のデータを転送するのに特に効率がよいわけではない。
【0006】
多様な型のデータをさらに高速で伝送する需要が増しつつあるので、通信システムを通してこのようなデータを効率よく伝送することが可能な移送機構を開発することが望ましい。
【0007】
(発明の概要)
第1の側面から見て、本発明は、ネットワークに接続するための通信システム、および、ネットワークと通信システムの加入者端末の間のデータ・メッセージを経路付けるための通信システムを提供する。加入者端末は、伝送媒体を通して通信システムの中央端末に接続可能であり、通信システムは、中央端末と加入者端末の間のデータ伝送のための伝送媒体を使用するために整備された複数の通信チャネルを備えている。通信システムはまた、少なくともひとつの通信チャネルを通して特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを複数のデータ・ブロックとして伝送するための中央端末内の伝送器と、各データ・ブロックを表す複数のフレームを生成するための中央端末内のフレーム生成器と、を含む。各フレームは、ヘッダ部分およびデータ部分を有し、ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信することができるように選択された固定形式で伝送されるように整備され、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備されている。データ部分は、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関連した既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるように整備されている。
【0008】
ここで使用される用語“データ・メッセージ”は、伝送されるべきデータの明確な実体を意味し、伝送されているデータの型により変化する。例えば、インターネット・プロトコル(IP)データに対しては、データ・メッセージは通常、(様々な長さの)IPデータ・パケットである。同様に、ISDNデータに対しては、パケット・モードで動作している場合、データ・メッセージは通常ISDNデータ・パケットである。例えば音声データ、専用回線データ、あるいはISDN呼出し(連続モードで動作している場合)のような連続するデータ・シーケンスを形成するデータ型に対しては、データ・メッセージは、データ・シーケンスをデータ・メッセージにパケットすることによって形成される。
【0009】
本発明によると、伝送器は、特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを複数のデータ・ブロックとして伝送するために、中央端末内に備えられている。フレーム生成器は、各データ・ブロックを表す複数のフレームを生成するために備えられ、各フレームはヘッダ部分とデータ部分を有している。本発明によると、ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信することができるように選択された固定形式で伝送され、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含んでいる。このように固定形式を選択することにより、各加入者端末はヘッダ部分を受信することができ、従って好ましい実施例において、ヘッダ部分は、各加入者端末が対応するデータ部分がその加入者端末を宛先とするかどうかを決定することができるような情報を含むことができる。このことは、加入者端末が、データ部分がそれらを宛先とするかどうかを知るためにデータ部分それ自体を処理する必要がなく、加入者端末にそのことを知らせるための特に効率的な方法である。データ部分が宛先としていない加入者端末は、そのフレームにおけるデータ部分を単に無視することができ、それにより、そのデータ部分は宛先とする加入者端末によって処理される。
【0010】
本発明によると、データ部分は、ヘッダ部分とは対照的に、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関連した既定の基準に基づき選択された可変形式において伝送されるように整備されている。従って、この既定の基準に基づき、加入者端末へのデータ伝送の効率を最適化するよう意図する可変形式を選択することができる。
【0011】
一般に、データ形式が効率的であればあるほど、つまりより速いビット速度を達成することができるほど、雑音耐性は低くなる。従って、加入者端末への高品質の通信リンクがあれば、通信リンクが低品質である場合よりも、データ部分に対するより効率的な形式を使用することができる。従って、好ましい実施例において、可変形式の選択に影響を与える既定の基準は、中央端末から宛先加入者端末によって受信された信号の信号対雑音比(SNR)の指示を含む。また、既定の基準は、宛先加入者端末によって受信された信号のビット誤り率あるいは信号強度の指示を含むこともできる。
【0012】
好ましい実施例において、信号対雑音比は、フレームのデータ部分に対してどのデータ形式が使用されるかを決定する。使用可能なデータ形式が決定されると、次にデータ・メッセージにおけるデータ量が考慮される。データ・メッセージの伝送中に生成される雑音が少なくなるように、通常、データ・メッセージを送信するのに必要なブロックの数を最少にすることが望ましい。従って、ある使用可能なデータ形式が、他の使用可能なデータ形式よりも少ないブロックでデータ・メッセージを伝送することを可能にするならば、そのデータ・ブロックにおけるひとつ以上のデータ・フレームに対してそのデータ形式が選択されることが望ましい。しかし、同じ数のブロック、例えば1ブロックでデータを伝送することができる複数の形式が使用可能な場合、形式は伝送電力を最小にするように選択される。伝送電力を最小にすることによって、伝送中の他のブロックにおける伝送の影響を最小にすることができる。
【0013】
言い換えれば、好ましい実施例において、信号対雑音比およびデータ・ブロックにおいて送信可能なデータ量に関して複数の可変形式が選択可能な場合、それらの複数の形式から伝送電力が最小な形式を選択するよう、フレーム生成器が整備される。
【0014】
好ましい実施例において、データ部分に対する可変形式は、複数のパラメータによって定義される。第1のパラメータは、対応するデータ部分におけるデータに適用されるチャネル符号化である。チャネル符号化は、例えば、データの順方向誤り訂正(FEC)符号化に使用される畳込み符号化である。畳込み符号化率は、通信リンクの質により変化する。従って、例えば、1/2率(つまり、符号化信号2ビットにつき1ビット復号される)は、より低い質のリンクに使用することができ、3/4率(つまり、符号化信号4ビットにつき3ビット復号される)は、より質の高いリンクに使用することができる。
【0015】
好ましい実施例において、可変形式を定義するのに使用される第2のパラメータは、対応するデータ部分におけるデータに適用される変調型である。異なる型の変調、例えば、QAM64、QAM16、あるいはQPSKを、加入者端末との通信リンクの質によって使用することができる。通常一定のデータ速度を必要とする音声とは異なり、バースト・データは、効率を高めるために可変の変調を利用することができる。
【0016】
最後に、好ましい実施例において、可変形式を定義するのに使用される第3のパラメータは、対応するデータ部分におけるデータに対するシンボル率である。シンボル率は、様々な方法で変えることができる。例えば、CDMAシステムにおいては、シンボル率は拡散利得を変化させることで変えることができる。一定のチップ率に対しては、拡散利得はシンボル率に対して逆比例する。従って、拡散利得が低いと通常シンボル率は高くなり、通常、より質の高い通信リンクに対してより低い拡散利得が使用される。
【0017】
この分野の技術者には、上記の3つのパラメータ全てを使用する必要はなく、代替実施例においては、これらのパラメータあるいは他の適当なパラメータ(例えば、最大値対平均値比を修正するための信号配列修正子)の任意の組み合わせを、可変形式を定義するために使用することができることが理解されるであろう。
【0018】
好ましい実施例において、データ部分に使用される可変形式を定義するパラメータは、対応するヘッダ部分のひとつ以上の制御フィールドにおいて識別される。これにより、加入者端末内の処理回路は、データ部分の処理に先立ち形式に関する必要な情報を獲得することができる。
【0019】
上記のように、ヘッダ部分に対して選択される固定形式は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信できるようにすることを目的としている。この分野の技術者には、この目的のために複数の形式を開発することができることが理解できるであろう。しかし、好ましい実施例においては、固定形式は、FEC復号を行わなくてもヘッダ・フィールドを正確に受信することができるように、比較的低いシンボル率を使用する。従って、好ましい実施例において、ヘッダ部分に使用される固定形式は、チャネル符号化を使用しない。チャネル符号化を使用するとより正確な受信が可能となるが、より複雑な受信回路が必要となるからである。さらに、ヘッダ部分は、一定の期間および速度で伝送されることが望ましい。
【0020】
好ましい実施例において、各加入者端末は、各通信チャネルを監視するための第1の数のチャネル・モニタを含む。これにより、各加入者端末は、フレームが伝送されている通信チャネルがどれであっても、各フレームのヘッダ部分を読むことができる。従って、例えば16の通信チャネルがある場合、伝送媒体を通して16のフレームを同時に伝送することができ、各加入者端末はそれらの16のフレームそれぞれのヘッダ部分を読むことができる。
【0021】
さらに、好ましい実施例において、ヘッダ部分は、フレームの対応するデータ部分が宛先とする加入者端末を識別する識別フィールドを含む。各加入者端末は、対応するヘッダ部分の制御フィールドにおいて識別された可変形式に関する情報に基づき、その加入者端末を宛先とするデータ部分を処理するための第2の数の処理装置を含む。チャネル・モニタは、その加入者端末を宛先とするデータ部分を含むそれらのフレームを処理装置に識別するよう整備されている。
【0022】
従って、上記の方法によって、どの加入者端末を宛先とするデータも、どの通信チャネル上のフレームにおいても伝送することができ、加入者端末は、その端末を宛先とするデータ部分を含むフレームを識別する。適当なフレームは、加入者端末内の処理装置に渡され、そこで対応するデータ部分が処理される。
【0023】
ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信できるように固定形式で伝送されるので、チャネル・モニタは、比較的安価で小さい単純な前処理素子によって形成することができる。従って、各通信チャネルに対してひとつのチャネル・モニタを備えることが可能である。しかし、データ部分は可変形式で伝送され、通常チャネル符号化されているので、データ部分を復号するのにかなり大きな処理回路が必要である。また、ほとんどの実施において、加入者登録毎のデータ速度は伝送媒体データ速度のほんの一部分であるので、各通信チャネルにこのような処理回路を装備することは費用有効性がよくない。
【0024】
従って、好ましい実施例においては、第2の数の処理装置はチャネル・モニタの第1の数より少なく、各通信チャネル上のフレームのヘッダ部分はどの時点においても読むことができるが、特定の加入者端末は第2の数のデータ部分しか処理することができない。この方法によれば、特定の加入者端末は第2の数までのデータ部分しか一時に復号することができないが、中央端末は、その加入者端末を宛先とするデータ部分がどの通信チャネル上を伝送されているかに関する完璧な柔軟性を有しているので、伝送媒体の使用可能な資源を効率的に使用することができる。いくつかの実施例において、いくつかの通信チャネルは他の通信チャネルよりも良い信号対雑音比を呈し、従って、この柔軟性を利用して、より効率的な形式を使用することを容易にする通信チャネルを使用することができる。
【0025】
本発明を、中央端末から加入者端末へのダウンリンク通信パスにおけるデータ伝送を容易にするために使用することに関して、以上述べてきた。しかし、好ましい実施例において、フレーム形式は、加入者端末から中央端末へのアップリンク通信パス上のデータ伝送のためにも使用することができる。従って、好ましい実施例において、加入者端末から中央端末へと伝送されるデータ・ブロックに対するフレームを生成するために、少なくともひとつの加入者端末にフレーム生成器が装備される。加入者端末は、中央端末へ送信するデータを有する場合、伝送媒体を通して中央端末に向けて要求信号を発行するよう整備され、中央端末は、要求信号に応答し、中央端末によって選択された通信チャネル上のアクセスを加入者端末に許可する。
【0026】
好ましい実施例におけるヘッダ部分内のいくつかのフィールドは、理論的にはアップリンク・フレームには必要ないことが理解されるであろう。例えば、好ましい実施例において使用される宛先加入者端末を識別するための識別フィールドは、アップリンク・フレームが送信される中央端末はひとつしかないので、冗長となる。この場合、好ましい実施例においては、これらのフィールドはアップリンク・フレームにおいて、アップリンクの特定のプロトコル情報を含むよう使用することができる。例えば、このような制御フィールドは、加入者端末に残っている送信すべきブロックあるいはフレームの数を示すよう使用することができる。
【0027】
好ましい実施例において、中央端末は、複数の加入者端末が同じ通信チャネルに競合アクセスしないように、加入者端末から中央端末へフレームを送信するための加入者端末への通信チャネルの割当を管理する。
【0028】
この分野の技術者には、このような競合アクセスを避けるために使用される複数の異なる方法があることが理解されるであろう。しかし、好ましい実施例において中央端末は、選択した通信チャネル上に発行したフレームの制御フィールドに、加入者端末を識別する許可信号を含むことによって、アクセスを許可するよう整備されている。この方法は、各加入者端末はどの通信チャネル上をフレームが送信されているかに関わらずフレームの各ヘッダ部分を受信するという事実により、可能である。従って、関連する加入者端末は、選択された通信チャネルにおける許可信号を識別し、その選択された通信チャネル上にアップリンク・データ・フレームを発行することができる。好ましい実施例のこの許可信号は、フレームがその加入者端末を宛先とするデータ部分を含むか否かに関わらず、どの選択された通信チャネル上のどのフレーム中においても、加入者端末へ発行することができることに注意されたい。
【0029】
好ましい実施例において、許可信号は、加入者端末がひとつのフレームを送信するために選択された通信チャネルにアクセスすることを許可する。加入者端末は、加入者端末が送信する最後のフレームに対する許可信号が受信されるまで、要求信号を発行し続けるよう整備されている。
【0030】
データ部分に関する情報を提供するため、および、アップリンク通信のための加入者端末への許可信号を提供するための制御フィールドを有するヘッダ部分の他に、ヘッダ部分において他の様々な制御フィールドを提供することができる。例えば、好ましい実施例において、ヘッダ部分は、受信者によって続いて発行された信号の電力を制御するためにフレームの受信者によって使用される電力制御信号を識別するための、電力制御フィールドを含む。好ましい実施例において、電力制御信号は、電力に増分調整がされるように指示する。さらに、好ましい実施例において、ヘッダ部分は、受信者によって続いて発行された信号の符号同期化を制御するためにフレームの受信者によって使用される、符号同期化信号を識別する符号同期化制御フィールドを含む。電力制御信号と同様に、符号同期化信号は符号同期化への増分調整が行われるよう指示することが望ましい。
【0031】
この分野の技術者には、フィールドが正確に読まれるようにするために、フレームの受信者は、時間と共に変化する搬送波信号の位相を決定する必要があることが理解されるであろう。従って、好ましい実施例において、ヘッダ部分は、フレームの受信者が搬送波信号の位相を決定するために使用する既定のトレーニングシーケンスを有するフィールドを含む。
【0032】
本発明の通信システムは、有線あるいは無線通信システムの何れでもよいことを理解されたい。しかし、好ましい実施例においては、通信システムは無線通信システムであり、伝送媒体は、中央端末と加入者端末との間の無線通信を容易にする無線通信資源である。さらに、好ましい実施例において、通信チャネルはCDMAを使用して定義された直交チャネルである。
【0033】
第2の側面から見ると、本発明は、ネットワークと通信システムの加入者端末との間のデータ・メッセージを経路付けるために通信システムを操作する方法を提供する。加入者端末は、伝送媒体を通して通信システムの中央端末に接続可能であり、通信システムは、中央端末と加入者端末との間のデータ伝送のために伝送媒体を使用するよう整備された複数のチャネルを有する。本方法は、特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを中央端末から少なくともひとつの通信チャネルを通して複数のデータ・ブロックとして伝送するステップと、伝送される各データ・ブロックを表す複数のフレーム生成するステップを含む。各フレームはヘッダ部分とデータ部分を有する。ヘッダ部分は各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信できるように選択された固定形式で伝送されるよう、また、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備され、データ部分は、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるよう整備されている。
【0034】
第3の側面から見ると、本発明は、本発明の第2の側面による方法を実行するための通信システムを構成するよう動作するコンピュータ・プログラムを提供する。本発明はまた、このようなコンピュータ・プログラムを含む搬送媒体に関する。
【0035】
さらなる側面から見ると、本発明は、本発明の第1の側面による通信システムのためのフレーム生成器を提供する。フレーム生成器は、伝送媒体を通して伝送されるデータ・ブロックを表す複数のフレームを生成するよう整備されている。各フレームはヘッダ部分とデータ部分を有する。ヘッダ部分は、各加入者端末がヘッダ部分を容易に受信することができるよう選択された固定形式で伝送されるよう、また、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備されている。データ部分は、データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関連する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるよう整備されている。
【0036】
さらなる側面から見ると、本発明は、少なくともひとつのフレームを有する伝送信号を提供する。フレームはヘッダ部分とデータ部分を有する。ヘッダ部分は、複数の受信者がヘッダ部分を容易に受信することができるよう選択された固定形式で伝送されるよう、また、データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備されている。データ部分は、データ部分が宛先とする特定の受信者に関連する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるよう整備されている。本発明はまた、このような伝送信号を搬送するよう整備された伝送媒体に関する。
【0037】
本発明を、付随する図面に示された好ましい実施例を参照して、以下に詳細に記述する。
【0038】
(好ましい実施例の説明)
本発明の好ましい実施例を説明するために、無線通信システムの実現を考慮する。好ましい実施例を説明する前に、本発明を使用することができる無線通信システムの一例を図1および図3を参照して説明する。
【0039】
図1は、無線通信システムの一例を表す概要図である。通信システムは、ひとつ以上のサービス領域12、14および16を含み、各サービス領域は、該当する領域内の加入者端末(ST)20と無線通信リンクを確立するそれぞれの中央端末(CT)10によりサービスを提供されている。中央端末10によってカバーされる領域は変化することができる。例えば、加入者の密度が低い地方の地域では、サービス領域12は半径15から20Kmの領域をカバーすることができる。加入者端末20の密度が高い都市環境においては、サービス領域14は、100mのオーダの半径の領域しかカバーすることができないことがある。その中間の加入者端末密度の郊外地域においては、サービス領域16は1Kmのオーダの半径の領域をカバーすることができる。特定の中央端末10によってカバーされる領域は、予想あるいは実際の加入者密度、その地域の地形等の地域要求に適合するように選択することができ、図1に図示される例に限定されないことを理解されたい。さらに、カバー地域は、伝送信号の配信に影響するアンテナ設計、地形的要素、建物等を考慮して、円形に拡張する必要はなく、また通常円形ではない。
【0040】
図1の無線通信システムは、サービス領域(例えば12、14、16)内の固定された場所にある加入者端末20とそのサービス領域のための中央端末10の間の無線通信リンクを提供することに基づいている。これらの無線通信リンクは、既定の周波数チャネルを通して確立され、周波数チャネルは通常加入者端末から中央端末へのアップリンク信号のためのひとつの周波数と、中央端末から加入者端末へのダウンリンク信号のためのもうひとつの周波数とから構成されている。
【0041】
周波数帯域幅が制限されているために、個々の加入者端末が中央端末と通信するための専用の周波数チャネルを持つことは実際的ではない。従って、異なる無線リンク(例えば異なるST−CT通信)に関連するデータを互いに干渉することなく同じ周波数チャネル上を同時に伝送することができるようにする技術が開発されている。このような技術のひとつに、“符号分割多元接続”(CDMA)技術を使用することがある。この技術において、一組の直交符号が特定の周波数チャネル上を伝送されるデータに適用され、異なる無線リンクに関連するデータがその組みとは異なる直交符合と組み合わされる。直交符号が適用された信号は、特定の周波数チャネル内の対応する直交チャネル上を伝送されているとみなすことができる。
【0042】
このような無線通信システムを操作するひとつの方法は、固定割当モードにおけるものである。このモードにおいては、特定のSTは特定の周波数チャネルの特定の直交チャネルと直接関連する。そのSTに接続した通信装置へおよびからの呼出しは、常に、その特定の周波数チャネル上のその直交チャネルによって処理され、直交チャネルはその特定のSTに専用であり常に使用可能である。各CT10は音声/データ・ネットワーク18のスイッチ、例えば公衆交換電話網(PSTN)のスイッチに直接接続することができる。以下に、PSTNは音声/データ・ネットワークの一例として参照される。
【0043】
しかし、通信ネットワークの使用者の数が増加するにつれ、さらに多くの使用者を支援することができるネットワークへの需要が益々多くなってきている。単一の中央端末によって支援される使用者の数を増やすための、無線通信システムを操作する他の方法は、要求割当モードである。このモードにおいては、STとの無線リンクを処理するのに使用可能な通信量を担う直交チャネルの数よりの多い数のSTが中央端末と関連し、支援される正確な数は、例えばSTの予想通信量負荷やサービスの望まれる程度のような複数の要素に依存する。これらの直交チャネルは、必要に応じ要求に応じて特定のSTに割当てられる。この方法では、固定割当モードにおいて可能な数よりもかなり多くのSTを単一の中央端末によって支援することができる。本発明の好ましい実施例において、各加入者端末20は、その中央端末10への要求に基づくアクセスが認められ、それにより、サービスすることのできる加入者の数は使用可能な無線リンクの数より多くなる。
【0044】
しかし、要求割当モードを使用すると、中央端末とPSTNのスイッチとの間のインターフェースが複雑となる。スイッチ側のインターフェースにおいては、CTは、無線通信周波数チャネルへ実際に獲得されていないにも関わらず、全ての加入者が直接サービスと接続しているかのように、スイッチへのサービスを提供しなければならない。STがスイッチへ獲得されているかいないかに関わらず、全ての加入者はスイッチへのインターフェースに対して存在しなければならない。何らかの形の集配信がなければ、スイッチへの多数のインターフェースが必要となる。しかし、ほとんどのPSTNスイッチは、集配信ではないインターフェース、例えばV5.1あるいはCASを使用し、TR303あるいはV5.2のような集配信インターフェースを使用しているスイッチは少数である。
【0045】
各中央端末がスイッチへの多数のインターフェースを持たなくてもよいようにするため、アクセス集配信装置(AC:Access Concentrator)100を中央端末とPSTNのスイッチとの間に備えることが望ましい。アクセス集配信装置は、集配信インターフェースを使用して中央端末への信号を伝送し、中央端末からの信号を受信する。しかしスイッチへの非集配信インターフェース、および、信号を集配信形式から非集配信形式に変換するため、そしてその反対に変換するためにアクセス集配信装置内で使用されるプロトコル変換およびマッピング機能を保持している。従って、図1に示されるように、CT10は復路リンク13、15および17を通してAC100に接続し、AC100はPSTN18との接続を提供している。復路リンクは、銅線、光ファイバ、衛星、マイクロ波等を使用することができる。
【0046】
この分野の技術者には、図1においてアクセス集配信装置100は中央端末10とは別の装置として示され、実際それが好ましい実施ではあるが、適切とみなされる場合にはアクセス集配信装置の機能を中央端末10内に装備することも可能であることが理解されるであろう。
【0047】
音声データのような連続するデータ・シーケンスに適する移送機構を使用する要求割当モードにおいて、呼出しを処理するため相互に通信するように、AC、CTおよびSTがどのように整備されているかに関する一般的な背景情報を得るには、GB−A−2,326,310およびGB−A−2,326,311を参照されたい。
【0048】
図2は、図1の通信システムのための加入者端末20の構成の一例を示している。図2は、顧客構内22を図示している。顧客無線通信装置(CRU)24が顧客構内に取付けられている。顧客無線通信装置24は、平面アンテナのようなアンテナ23を有する。顧客無線通信装置は、顧客構内におけるある位置あるいはマスト上に、顧客無線通信装置内の平面アンテナ23が、顧客無線通信装置24が位置するサービス領域のための中央端末10の方向26に向くように取付けられている。
【0049】
顧客無線通信装置24は、顧客構内内の電源装置(PSU)30に引込み線28を通して接続している。電源装置30は、顧客無線通信装置24とネットワーク端末装置(NTU)32に電力を供給するために局所電源に接続している。顧客無線通信装置24はまた、電源装置30を通してネットワーク端末装置32に接続し、ネットワーク端末装置32は、例えばひとつ以上の電話34、ファックス36およびコンピュータ38のような顧客構内における通信装置に接続している。通信装置は単一の顧客構内内にあるものとして図示されているが、必ずしもそうである必要はない。単一の加入者端末20が複数の加入者回線を支援することができるように、加入者端末は複数の回線を支援することができるからである。加入者端末20はまた、例えば、16、32あるいは64Kビット/秒のアナログ通信、あるいは、インターネット・プロトコル(IP)、ISDN BRA標準、専用回線データ(n x 64K)等のデジタル通信のような、アナログおよびデジタル通信を支援するよう整備することができる。
【0050】
図3Aは、図1の通信システムの中央端末の一例を図示している。共通設備ラック40は、RF結合器および電力増幅器棚(RFC)42、電源棚(PS)44および複数(この例の場合4個)のモデム棚(MS)46を含む複数の設備棚42、44、46を有する。RF結合棚42は、モデム棚46が並行して動作できるようにする。‘n’個のモデム棚が装備されている場合、RF結合棚42は、各‘n’個のモデム棚からの‘n’個の伝送信号の電力を結合および増幅し、別々の信号がそれぞれのモデム棚に渡るように受信信号を増幅し‘n’個に分割する。電源棚44は、共通設備ラック40内の様々な構成要素のために、局所電源およびヒューズへの接続を提供する。RF結合器棚42と主中央端末アンテナ52の間には、多方向性アンテナのような双方向性接続が、中央端末マスト50上に取付けられている。
【0051】
この例において、中央端末10は二地点間マイクロ波リンクを通してアクセス集配信装置に接続している。上記のように、他の型の接続(例えば銅線あるいは光ファイバ)を、中央端末10をアクセス集配信装置へリンクするために使用することができる。この例において、モデム棚は、回線47を通してマイクロ波端末(MT)48に接続している。マイクロ波リンク49は、アクセス集配信装置への上位接続のために、マイクロ波端末48からマスト50上に取付けられた二地点間マイクロ波アンテナ54へ延びる。
【0052】
パーソナル・コンピュータ、ワークステーション等を、中央端末10を支援するためのサイト制御器(SC)56として装備することができる。サイト制御器56は、例えばRS232接続55を通して、中央端末10の各モデム棚に接続することができる。サイト制御器56は、誤りの位置決め、警告、状態、中央端末10の構成、のような支援機能を提供する。サイト制御器56は通常、単一の中央端末10を支援するが、複数の中央端末10を支援するために複数のサイト制御器56をネットワーク化することもできる。
【0053】
サイト制御器56へと延びるRS232接続55に代えて、X.25リンク57(図3Aにおいて破線で示されている)のようなデータ接続を、パッド228から構成要素管理プログラム(EM)58の交換ノード60への接続に使用することができる。構成要素管理プログラム58は、それぞれの接続によって交換ノード60に接続した複数の分散した中央端末10を支援することができる。構成要素管理プログラム58は、かなり多数(例えば1000以上)の中央端末10を管理ネットワークに一体化することができる。構成要素管理プログラム58は、大きなワークステーション62の周りに装備することができ、ネットワーク技術者および管理者のために複数のコンピュータ端末64を含むことができる。
【0054】
図3Bは、モデム棚46の様々な部分を図示している。伝送/受信RF装置(RFU 例えばモデム棚におけるカード上に実現されている)66は、変調伝送RF信号を中間の電力レベルにおいて生成し、加入者端末のためにベースバンドRF信号を回復し増幅する。RF装置66は、アナログ・カード(AN)68に接続し、アナログ・カード68は、モデム・カード(MC)70からの多様な伝送信号のA−D/D−A変換、ベースバンド・フィルタリングおよびベクトル合計を行う。アナログ装置68は複数(通常1から8)のモデム・カード70に接続している。モデム・カードは、加入者端末20へのおよびからの伝送および受信信号のベースバンド信号処理を行う。このことは、例えば、伝送信号上の率1/2畳込み符号化および“符号分割多元接続”(CDMA)符号によるx 16拡散、同期回復、受信信号上の非拡散および誤り訂正を含むことができる。モデム・カード70は、(例えば回線47のひとつを通しての)アクセス集配信装置への接続を終了し、モデムのひとつを通して加入者端末への電話情報の信号化を処理する従属装置(TU)74に接続している。さらに、各モデム棚46は、モデム棚全体およびその子ネットワーク副構成要素(NSE)の動作を管理するために使用される棚制御器72を含む。棚制御器(SC)は、サイト制御器56あるいはパッド228への接続のためのRS232直列ポートを備えている。棚制御器はバックプレーン非同期バスを通して、制御およびデータ情報をモデム棚の他の要素と直接通信する。他のネットワーク副要素はモデム・カードを通して接続している。
【0055】
中央端末10と加入者端末20の間の無線通信は、多様な周波数上で動作することができ、従って、PCS、ITU−RおよびETSI 2GHzおよび3GHz周波数範囲内の多様な周波数範囲におけるシステム実現を支援するように整備することができる。一例として、無線通信システムは、ITU−R(CCIR)推奨F.701(2025−2110MHz、2200−2290MHz)によって定義される周波数帯域において動作することができる。ここで、それぞれ3.5MHzの12のアップリンクおよび12のダウンリンクの無線通信チャネルを、約2155MHzを中心として提供することができる。この例において、対応するアップリンクおよびダウンリンク無線通信チャネル間の二重スペーシングは175MHzである。
【0056】
この例において、加入者端末への複数の無線リンク(あるいはここで呼ばれるように“通信チャネル”)を、各周波数チャネルにおける複数の直交チャネル上で同時に支援することができるようにするために使用される“符号分割多元接続”(CDMA)のような技術を使用して、各モデム棚は1つの周波数チャネル(例えばひとつのアップリンク周波数および対応するダウンリンク周波数)を支援するよう整備されている。
【0057】
通常、特定の中央端末10からの無線通信量は、隣接する中央端末10によってカバーされる領域に拡張する。隣接する領域によって起こされる干渉問題を避けるため、あるいは少なくとも減少させるために、任意の中央端末10によって使用される使用可能な周波数の数は制限される。このことはGB−A−2,301,751に詳細に記述されている。この文献はまた、CDMA符号化/復号化、加入者端末と中央端末間のCDMA音声通信を管理するためにこれらの端末において使用される信号処理ステージについて詳述している。
【0058】
以上、本発明が使用されるのに適当な無線通信システムの概要について説明した。本発明の好ましい実施例において使用される、無線通信システムにおけるデータ転送に使用される技術を以下に説明する。
【0059】
図4Aは、データを2つの異なる移送機構の何れかを通して伝送するために、好ましい実施例の中央端末内に備えられる構成要素を表すブロック図である。特に、連続するデータ・シーケンスを形成するデータ型を伝送するように設計された移送機構を使用する第1の伝送処理410が備えられている。このようなデータ型の良い例は音声データであり、以下にこの第1の伝送処理論理410を音声伝送処理論理と呼ぶ。
【0060】
さらに、好ましい実施例により、データ・メッセージつまり不連続なデータ実体を伝送するよう設計された移送機構を使用する第2の伝送処理論理420が備えられている。この移送機構は特に、データをバーストで送信するデータ型に適当であり、以下にこの第2の伝送処理論理420をブロック・データ・モード(BDM)伝送処理論理と呼ぶ。
【0061】
データがパス402を通して中央端末に受信されると、データは交換素子400によって受信され、そこで伝送処理論理410、420の何れに伝送データを渡すかを決定するために、任意の既定の基準が適用される。交換素子400によって使用される既定の基準は、中央端末内の記憶装置490に保存されることが望ましく、任意のデータ型に対する好ましい伝送処理論理を識別する情報、および、中央端末と通信する多様な加入者端末によって支援される移送機構に関する情報を含むことが望ましい。
【0062】
データ型とそのデータ型に使用するのに最適の移送機構との関係が予め決定されていることが望ましく、従って、他の既定の基準が異なる判断を示していたとしても、交換素子は、そのデータ型のデータが音声移送機構あるいはBDM移送機構を使用して最善に伝送されるかどうかに基づき、音声あるいはBDM伝送処理論理へとデータを経路付ける。
【0063】
上記のように、好ましい実施例の音声移送機構は、例えば音声データあるいは専用回線データのような連続するデータ・シーケンスを形成するデータ型により適しており、好ましい実施例のBDM移送機構は、インターネット・プロトコル(IP)データのようなバーストで伝送されるデータにより適している。さらに、ISDNデータのようないくつかのデータ形式は、ひとつ以上の基本データ型を有していることに注意されたい。例えば、ISDNデータは、パケット・モードあるいは連続モードにおいて送信することができ、従って、2つの異なるISDNモードを反映するためにISDNデータに対しては少なくとも2つのデータ型があることが望ましい。
【0064】
データ型を、例えばIP、音声、ISDNパケット・モード等の基本型に基づき比較的大雑把に特定することに加え、データ型をさら細かく特定するために更なるパラメータを考慮することができる。例えば、既定のパラメータを使用して複数のデータ型を特定することができ、対応するパラメータは交換素子によって経路付けられるどのデータに対しても考慮される。従って、一例として、IPデータに対する複数の異なるデータ型を、以下のように符号化された優先パラメータを使用して特定することができる。
【表1】
【0065】
異なるデータ型を定義するのに使用することのできる他のパラメータは、絶対的遅れに対する耐性、遅れの変化に対する耐性、および、パケット喪失に対する耐性(ビット誤り率)である。音声/ビデオ・サービスは通常上記全てのパラメータに対して耐性が低く、最善能力IPデータは通常上記全てのパラメータに対してより高い耐性を有する。上記パラメータは、データ型を定義するのに使用されるパラメータの単なる例であり、他の多様なパラメータを代わりに使用することができることを理解されたい。
【0066】
データが交換素子400によって受信されると、交換素子400は、データが宛先付けされた加入者端末を決定し、その加入者端末がどの移送機構を支援することができるかを確認するために記憶装置490内の情報を検査する。加入者端末がひとつの移送機構しか支援することができない場合、交換素子は他の基準とは無関係に、対応する伝送処理論理410、420にデータを経路付ける。従って、一例として、宛先加入者端末が音声伝送処理論理410によって使用される移送機構しか支援しないとき、データは交換素子400によって音声伝送処理論理410へ経路付けられる。
【0067】
しかし、宛先加入者端末がどちらの移送機構も支援することができる場合、交換素子400は、パス402を通して受信したデータのデータ型を決定し、記憶装置490に保存された情報から、そのデータ型に使用する好ましい移送機構を決定するよう整備される。例えば、音声データは音声伝送処理論理410に経路付けられることが望ましく、IPデータはBDM伝送処理論理420に経路付けられることが望ましい。同様に、パケット・モードにおいて形成されたISDNデ−タは、BDM伝送処理論理420に経路付けられることが望ましく、連続するモードにおいて形成されたISDNデータは音声伝送処理論理410に経路付けられることが望ましい。専用回線データは、どちらの伝送処理論理へも経路付けることができ、専用回線データの経路付けは通常、管理システムによって固定的に指定されている。例えば、専用回線データが遅れに敏感な応用において使用される場合、データは通常、音声伝送処理論理を通して経路付けられる。
【0068】
中央端末と加入者端末の間の通信は、無線通信資源を通して行われ、複数の通信チャネルが、加入者端末へのおよびからの信号の伝送のために無線通信資源を使用するよう整備される。好ましい実施例において、CDMA技術が複数の通信チャネルを形成するために使用される。資源割当論理480は、任意の既定の基準に基づいて、音声伝送処理論理410とBDM伝送処理論理420の何れかに通信チャネルを割当てるために使用される。資源割当論理480によって使用される既定の基準は、中央端末内の記憶装置495に保存されることが望ましい。
【0069】
この分野の技術者には、資源割当論理によって適用される既定の基準は、多様な形式をとることができることが理解されるであろう。しかし、好ましい実施例においては、既定の基準は、音声伝送論理410がより高い優先順位を有するよう特定するが、省略時には、通信チャネルをBDM伝送処理論理420に割当てる。従って、BDM伝送処理論理420は、音声伝送処理論理410による伝送活動がない場合、全ての通信チャネルに割当てられている。しかし、音声伝送処理論理が送信すべきデータを持つとすぐに、資源割当論理480は、BDM伝送処理論理上に要求があるかどうかに関わらず、1つ以上の通信チャネルを音声伝送処理論理に割当てる。音声伝送処理論理上の要求が減少すると、資源割当論理は通信チャネルをBDM伝送処理論理へと再割当する。
【0070】
好ましい実施例において、音声移送機構は、遅れが少なく(1方向において1ms未満)ビット速度が一定であるという利点がある。しかし、スペクトル効率は中間的であり、呼出し設定のためのかなりのオーバヘッド時間、クリア・ダウン(500msまで)がかかる。対照的に、BDM移送機構は、最高のスペクトル効率を有し、パケット多重送信が速いという利点がある。伝送には多様なビット速度が使用され、遅れは中くらいである(1方向において12から16ms)。
【0071】
音声伝送処理論理にチャネルを割当てると、スループットが低くなり、BDM伝送処理論理の使用者には遅れがひどくなる。この方法の主な利点は、その簡便性である。好ましい実施例の音声伝送処理論理は、接続に基づく媒体として動作し、要求は呼出し設定とクリア・ダウン事象を分析することによって容易に測定することができる。
【0072】
資源割当のための上記方法に代わるものとして、資源割当論理によって適用される既定の基準は、異なるデータ型に対するそれぞれの優先順位を指定する優先情報を含むことができる。この方法によると、資源割当論理480は、サービス品質(QoS)義務を最適化することを目的として通信チャネルを割当てるように整備することができる。資源割当論理480の記憶装置495は、データ型ごと使用者ごとのQoS目標のデータベースを、優先情報として保持するよう整備することができる。QoSは、データ型により様々な方法で定義することができる。例えば、音声呼出しに対しては、呼出し成功率のパーセンテージであり、IPに対しては秒単位ビットで測定されるビット速度の最低限度となる。さらに複雑な方法を使用することができることを理解されたい。どの時点においても、システムは通信量を搬送しており、常に新しい要求が発生している。各稼動通信リンクに対して、資源割当論理は、実際のQoS対目標QoSを測定し、全体的QoS目標がどれほど達成されているかを表す重み付き評価値を生成するためにこの情報を使用するよう整備することができる。そして、資源割当論理はこの評価値を最大にするためにチャネル使用を調整することができる。
【0073】
資源割当を処理する他の方法として、資源割当論理480によって適用される既定の基準は、音声およびBDM伝送処理論理上の要求に関する情報を含むことができる。この方法により、資源はスループットおよびスペクトル効率を最大化するよう割当てることができる。従って、例えば、負荷が少ない条件においては、通信チャネルは交換素子400からの要求に従って割当てることができる。全てのチャネルが使用される時点まで負荷が増加すると、資源割当論理480は、移送機構のひとつが他のパラメータ例えば遅れを犠牲にすればスペクトル的により効率的であると認識するよう整備することができる。従って、一例として、他の場合には音声伝送処理論理によって伝送される音声呼出しは、BDM伝送処理論理を通して伝送されるように、“IP上音声”(VOIP)データに変換することができる。
【0074】
好ましい実施例において、資源割当論理480は、どの通信チャネルがどの伝送処理論理に割当てられたかを記録し、この記録は例えば記憶装置495内に保存される。
【0075】
一旦音声伝送処理論理410およびBDM伝送処理論理420が、それらに提供されたデータを対応する移送機構に従って伝送するよう処理すると、伝送データは対応するCDMA拡散論理430、440に出力され、そこでCDMA拡散機能が実行される。CDMA信号の伝送に対する標準であるように、多様な個々のCDMA拡散信号は合計論理450において合計され、伝送器490から伝送される前に、フィルタ460およびデジタルからアナログ変換器(DAC)470を通される。
【0076】
音声伝送処理論理410は、連続するデータ・シーケンスを形成する音声データのようなデータ型を伝送するよう設計された移送機構を使用する、複数の既知の音声伝送回路の何れかによって実現することができる。従ってここでは、音声伝送処理論理410の構成を詳述しない。しかし、中央端末と加入者端末との間の無線通信インターフェースを通した呼出しの伝送を含む、無線通信システムにおける音声呼出しの処理に関する情報は、GB−A−2,326,310およびGB−A−2,326,311に記述されている。音声伝送処理論理410において使用することができる伝送技術に関する詳細は、GB−A−2,320,660、GB−A−2,320,661、GB−A−2,320,648、およびGB−A−2,320,991に記述されている。
【0077】
BDM伝送処理論理420は、中央端末と加入者端末との間の無線通信資源を通してのデータ・メッセージの伝送のための効率的な技術を提供することを目的とする新しい移送機構を使用する。BDM伝送処理論理420は、以下に図4Bを参照して記述する。しかし、図4Bについて説明するに先立ち、BDMにおける移送機構に関する一般的な説明をまずすることにする。
【0078】
BDM方法により、BDM伝送処理論理420により受信された個々のデータ・メッセージは、複数のデータ・ブロックに分割され、各データ・ブロックを表す複数のフレームがフレーム生成器により生成される。図6はフレーム生成器によって生成された各フレームの形式を図示する。各フレームはヘッダ部分を含み、好ましい実施例においてヘッダ部分はヘッダ610と制御部分620に細分される。フレーム600はまた、ヘッダ610および制御部分620に続くデータ部分630を含む。各フレームの持続時間は、5.12Mチップ/秒の2msから1.024Mチップ/秒の10msのチップ速度で変化することが望ましく、特定の実現に対してはフレームの持続時間は固定であり、好ましい実施例においてはフレームの持続時間は4msである。
【0079】
好ましい実施例において、各フレームのヘッダ610および制御部分620は、中央端末と通信するよう整備された各加入者端末が容易に受信することができるように選択された、固定形式で伝送される。特に、好ましい実施例において、ヘッダおよび制御部分の双方共、QPSKを使用して変調され、シンボルにつき128チップの固定シンボル長を有し、チャネル符号化は適用されない。シンボルにつき128チップという比較的低いシンボル速度のために、ヘッダおよび制御部分はチャネル符号化しなくとも正確に受信される。チャネル符号化を使用しなくてもよいので、ヘッダおよび制御部分を復号するための対応するFEC復号回路を受信器内に備える必要がない。
【0080】
ヘッダ610は3つのQPSKシンボルを含み、搬送波の位相を決定するためのトレーニングシーケンスとして受信器に使用される固定シーケンスを搬送する。固定シーケンスの詳細は以下のようになっている。
シンボル0=保護、ダウンリンクI=1、Q=1、アップリンク信号無し
シンボル1=ダウンリンクおよびアップリンクI=1、Q=1
シンボル2=ダウンリンクおよびアップリンクI=1、Q=0
【0081】
ヘッダ部分の制御部分620は、対応するデータ部分630に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備され、対応するデータ部分630がその加入者端末を宛先としていなくても、各加入者端末はどのフレームの制御部分620も受信することができるという条件の下、加入者端末に任意の情報を同報通信するのに使用することができる。好ましい実施例において、制御部分は13のQPSKシンボル、つまり26ビットの情報を含み、好ましい実施例においては、これらの26ビットは以下の表1に示されるように使用される。
【表2】
【0082】
プロトコル拡張ビットは、好ましい実施例においてはゼロに設定されることが望ましいが、適当な場合には、プロトコルのある程度の拡張の機会を提供する。ST識別フィールドは8ビットであり、対応するデータ部分が宛先とする加入者端末を識別するために使用される。通常、データ部分は特定の加入者端末に宛先付けされているが、ST識別子は加入者端末のグループを識別するために使用することができ、データ部分が単一のフレーム内でその加入者端末グループに伝送されるようにすることができる。加入者端末から中央端末へのアップリンク通信に対して、加入者端末がひとつ以上の中央端末と通信できる場合、このフィールドを使用して中央端末識別子を指示することができる。
【0083】
送信可(CTS)フィールドは、中央端末にデータ・フレームを送信するようアクセスを許可された加入者端末を識別するのに使用される8ビットのフィールドである。加入者端末内に備えられた伝送論理は、加入者端末内の伝送回路が資源割当論理480を含まないことを除いて、図4Aに示される中央端末内に備えられた伝送論理と基本的に同じものである。ダウンリンクおよびアップリンク通信の双方に対する通信チャネルの割当は、中央端末の制御の下に実行されるからである。従って、好ましい実施例において、アップリンク通信チャネルの活動的プールは、加入者端末が、中央端末にデータ・ブロックを送信するために使用するために装備される。しかし、多様な加入者端末間の競合アクセスを避けるため、加入者端末が伝送すべきデータを有する場合、無線通信資源の直交チャネルを通して中央端末へ送信要求(RTS)信号を発行することが望ましい。好ましい実施例において、この直交チャネルは、BDM伝送に使用される通信チャネルとは別のものである。
【0084】
中央端末は加入者端末からのRTS信号を受信すると、加入者端末がデータ・フレームを送信するために使用する特定のアップリンク通信チャネルを割当て、対応するダウンリンク通信チャネルの制御部分620に加入者端末を識別するCTS信号を含ませることによって、加入者端末に通信チャネルを指定する。従って、CTSフィールドは通常、STIDフィールドと類似する形式を有するが、STIDフィールドはデータ部分が宛先付けられている加入者端末を識別し、CTSフィールドはデータ・フレームを伝送するために対応するアップリンク通信チャネルを割当てられた加入者端末を識別する。
【0085】
アップリンク・データ・フレームについて述べてきたが、CTSフィールドはアップリンク・データ・フレームへの直接の適用性は無いことは明らかである。しかし、このフィールドを、特定のアップリンク・プロトコル情報、例えば加入者端末がまだ送信するために残しているブロックあるいはフレームの数を含むよう使用することは可能である。
【0086】
RTS/CTSプロトコルの使用の代替方法として、使用可能アップリンク通信チャネルのランダム・アクセス・プールを提供し、中央端末が定期的にプール内の使用可能なチャネルを識別するメッセージを伝送する方法がある。各STは、プールからの特定のアップリンク通信チャネルを獲得しようとすることによって、そのチャネルへのアクセスを要求する。中央端末は、競合するアクセスを調停する。
【0087】
表1においてSTIDおよびCTSフィールドは別々に示されているが、これらを16ビットのフィールドにひとつに実現することも可能である。そうすることにより、STIDおよびCTS信号に何ビット使用するかに関する柔軟性がより高くなる。
【0088】
PCCSフィールドは4ビットのフィールドであり、受信者側の装置の伝送器によって実行される電力および符号位相の増分調整を特定するために、ダンリンクおよびアップリンク双方のデータ・フレームにおいて提供される。増分調整のレベルは表1に示されている。しかし、この分野の技術者には、必要ならば、増分調整をより粗くあるいは細かく指定することができることが理解されるであろう。従って、このフィールドは、データ・フレームを伝送している装置が、無線リンクの他の端にある装置へ、受信装置が伝送装置へ他の信号を伝送する前に電力および符号位相に与えなければならない変更についてのフィードバックを提供することができるようにする。
【0089】
変調およびシンボル毎チップ・フィールドは、チャネル符号化フィールドと共に、ダウンリンクおよびアップリンク双方のデータ・フレームに使用されることが望ましく、対応するデータ部分630に使用される可変形式を定義する。従って、表1から解るように、好ましい実施例においては、可変形式を定義するために3つのパラメータが使用されることが望ましい。つまり、使用されるチャネル符号化(好ましい実施例においては順方向誤り訂正(FEC)畳込み符号化が使用されるが、“11”は予め定義された他の符号化を指定するために使用することもできる)、例えばQPSK高電力、QPSK低電力、QAM16あるいはQAM64等の使用される変調、およびシンボル率である。
【0090】
変調およびシンボル毎チップ・フィールドに関して述べると、このフィールドは変調およびシンボル率の双方を特定するために3ビットを使用している。これらの3ビットが全てゼロである場合、続くデータ部分にはデータが無いことを示し、従って、受信者はデータ部分630を復号しようとする必要がない。これらの3ビットが全て1である場合、ブロックが複数のフレームにまたがり、これは“連続”であるとみなされる。
【0091】
一般に、ビット速度をより速くすることができるデータ形式は、雑音に対してより低い耐性を有する。従って、加入者端末との間に高品質の通信リンクがある場合、通信リンクがより低品質である場合に可能であるよりもより効率的なデータ部分に対する形式を使用することができる。このことは図8に理想の形として図示されている。ここで、リンクの品質は、中央端末からの加入者端末の距離に逆比例している。従って、中央端末の範囲700内の加入者端末は、QAM64変調を使用するデータ形式を選択し、このことにより単一のフレームに最大192バイトを含むことができる。しかし、範囲700および710の間においては、通信リンクの品質はQAM64変調を支援するほど高くなく、従って、QAM16変調を使用するデータ形式が選択される。これにより単一のフレームに最大128バイトを含むことができる。中央端末からさらに遠く離れると、リンクの品質はさらに低くなり、QAM64あるいはQAM16変調のどちらも信頼性をもって使用できなくなる。代わりに、範囲720内で範囲710より外の加入者端末は、QPSK高電力モードを使用し、これにより単一フレームに最大64バイトを含むことができる。
【0092】
図8に図示されるように、単一の通信チャネル上を伝送されるフレームに適用される変調は、複数の基準によりかなり変化する。好ましい実施例においては変調は4msごとに変更可能である。
【0093】
好ましい実施例において、フレーム生成器が可変形式を選択するのに影響する既定の基準は、受信者が伝送器から受信した信号の信号対雑音比(SNR)の指定を含む。使用することのできる他の既定の基準には、受信者が受信した信号のビット誤り率および信号強度がある。
【0094】
従って、好ましい実施例において、信号対雑音比は、対応するフレームのデータ部分に対してどのデータ形式を使用するかを決定する。従って、図9を参照すると、測定された信号対雑音比が(率1/2畳込み符号化を使用するQPSK変調と比較すると)かなり良い場合、フレーム生成器はQAM64とQPSK低電力の間を選択することができる。測定された信号対雑音比がかなり悪い場合、フレーム生成器はQPSK高電力変調を選択することしかできない。しかし、測定されたSNRが、変調に選択の余地があると示している場合、さらに考慮に入れられる基準は、送信すべきバイト数、つまりデータ・メッセージ内のバイト数である。
【0095】
好ましい実施例において、データ・メッセージを送信するのに必要なブロック数を最小にすることが望ましい。従って、(SNRを考慮して)使用可能なデータ形式のひとつが、他の使用可能なデータ形式よりも少ないブロックでデータ・メッセージを伝送することができる場合、そのデータ・ブロックにおけるひとつ以上のデータ・フレームに対してそのデータ形式が選択されることが望ましい。例えば、データ・メッセージが100バイトの長さであった場合、QAM16変調を使用するとこのデータ・メッセージをひとつのデータ・ブロックに一体化することができるが、QPSK高電力変調を使用すると2つのデータ・ブロックに分けなければならない。
【0096】
データ・メッセージを送信するのに同じ数のブロックを必要とする使用可能なデータ形式が2以上ある場合、伝送電力を最小にするものが選択される。例えば、SNRが良く、データ・メッセージが60バイトの長さである場合、QAM64ではなくQPSK低電力が選択されることが望ましい。
【0097】
好ましい実施例において、データ・ブロックの大きさは512シンボルに固定され、QPSK変調および率1/2畳込み符号化に対して64バイトのデータをデータ・ブロックに含むことができる。図7は、図9を参照して上に説明したデータ形式のいくつかを図示している。図7はまた、単一のブロック内のフレームのデータ部分の形式が、測定されたSNR(測定SNRは率1/2畳込み符号化を使用するQPSK変調に対して通常の電力レベルで伝送されると仮定する)によってどのように変化するかを示している。従って、図7から解るように、SNRが良い場合、例えば+17dBの場合、データ部分は、1シンボルにつき16チップのシンボル率、率3/4畳込み符号化を使用するQAM64変調を使用することができる。このことにより、単一のブロックで288バイトを送信することができ、そのブロックに対して単一のフレームしか必要ない。SNRがいくらか、例えば約+7dBに減少すると、データ部分のための可変形式は、1シンボルにつき16チップのシンボル率、率1/2畳込み符号化を使用するQAM16変調を使用するように変えられる。これにより、単一のブロックで128バイトを送信することができ、ブロックを送信するのに必要なフレームはひとつだけである。
【0098】
SNRがさらに、例えば約+6dBに減少すると、データ部分のための可変形式は1シンボルにつき16チップのシンボル率、率1/2畳込み符号化を使用するQPSK低電力変調を使用するよう変えられる。これにより、単一のブロックで64バイト送信することができ、ブロックを送信するのに必要なフレームはひとつだけである。
【0099】
SNRが0dBに近づくと、QPSK変調および1シンボルにつき16チップのシンボル率が(上記同様率1/2畳込み符号化と共に)使用できるように、可変形式はまた変えられる。これにより、単一のブロックで64バイトを送信することができ、ブロックを送信するのに必要なフレームはひとつである。SNRがさらに悪化すると、データ部分のための可変形式はさらに変えられるが、この時点から変調は同じであり、代わりにシンボル率が変えられる。特に、約−3dBにおいて、シンボル率は1シンボルにつき32チップに減少する。このことは、CDMAシステムにおいて拡散利得を増加させることにより達成される。この方法を取ることにより、単一のフレームにおいて32バイトを送信することのみが可能であり、従って、512シンボルのブロックを送信するのに2つのフレームが必要となる。SNRがさらに悪化すると、シンボル率は1シンボルにつき64チップに減少し、512シンボルのブロックを送信するのに4つのフレームが必要となる。
【0100】
表2は、図9において説明した好ましいデータ形式をさらに詳しく示す。
【表3】
【0101】
表2に示されている変調とシンボル率の組合せは唯一の使用可能な選択でなく、代わりに他の適する組合せを選択することができる。しかし、これらの特定の組合せは、異なる品質の無線リンクの広い動作範囲に渡って使用することができる。
【0102】
以上、BDM伝送処理論理420によって使用される移送機構を説明してきた。BDM伝送処理論理420の構造を、図4Bを参照して以下に詳細に説明する。
【0103】
BDM伝送処理論理420は基本的に、伝送すべきデータ・メッセージを保存するための入力バッファRAM405と、フレーム生成器465を含む。図4Bを参照すると、交換素子400からBDM伝送処理論理420へと経路付けられたデータは、まず、入力バッファRAM405によって受信され、そこでブロック畳込み符号器およびインターリーバ(interleaver)415へ渡される前に一時的に保存される。制御ソフトウェア445は生成されるべき各フレームのヘッダ部分610および制御部分620の全フィールドの設定を決定するために備えられ、好ましい実施例においては、記憶装置455における上記表1に示されるような内容の表にアクセスし、特に、制御部分の多様なフィールドによって伝えられる情報により、制御部分620内の多様なビットの設定を識別する。制御ソフトウェア445が適当な変調、シンボル率およびチャネル符号化を決定することができるように、制御ソフトウェア445は、SNR、ビット誤り率および宛先加入者端末によって先に受信された信号の信号強度等の、適当な既定の基準にアクセスする。これらの既定の基準もまた、記憶装置455内に保存することができる。
【0104】
図9の説明に戻ると、データ部分のための形式を選択する際に考慮すべき他の事項は、データ・メッセージ内のデータ量である。上に説明したように、通常、データ・メッセージを送信するのに必要なブロック数は最少にすることが望ましい(例えばスループットを最大化する)。従って、データ・メッセージは、入力バッファRAM405に保存され、制御ソフトウェア445によって、SNR測定等を考慮してブロックに対して使用される形式に従って、ひとつ以上のデータ・ブロックに分割される。例えば、図9に関して説明すると、SNRが非常に良く、データ・メッセージが64バイト以下のデータを含んでいる場合、制御ソフトウェア445は、QAM64ではなくQPSK低電力モードを選択することが望ましい。QPSK低電力モードは雑音が少ないからである。しかし、対照的に、SNRが非常に良くデータ・メッセージが64バイトより多く192バイトより少ない場合、制御ソフトウェア445は、複数のQPSK低電力モード・ブロックではなく、単一のQAM64ブロックを送信するよう選択する。通常、データのスループットを増やす、つまりデータ・メッセージを送信するために必要なブロック数を減らす必要があるからである。
【0105】
ブロック畳込み符号器およびインターリーバ415は、各フレームに含ませるビット数を知るために、制御ソフトウェア445から特定のデータ・ブロックに対する変調、シンボル率およびチャネル符号情報を受信するよう整備される。それから、ブロック畳込み符号化およびインターリーバ415は、入力バッファRAM405から対応するデータ・ブロックを取出し、データの畳込み符号化およびインターリーブを実行し、データ・ブロックを伝送するのに必要なひとつ以上のフレームを生成する。
【0106】
BDMヘッダ形成器435は、制御ソフトウェア445から各データ・フレームのヘッダおよび制御部分の全フィールドに対するデータを受信し、その情報に基づきヘッダおよび制御部分を構成する。各フレームに対して、ブロック畳込み符号器およびインターリーバ415によって生成されたデータ部分、および、BDMヘッダ形成器435によって生成されたヘッダおよび制御部分は、シンボル・マッパ425へ渡される。シンボル・マッパは、制御ソフトウェア445からフレームのために選択された変調の詳細を受信し、その変調をフレームの多様な部分に適用するよう整備されている。上に記述したように、ヘッダおよび制御部分に対してはQPSK変調は常に使用され、データ部分に対しては変調は動的に変化する。一旦変調がシンボル・マッパ425によって適用されると、データのフレームはCDMA拡散器に出力され、そこで、そのフレームが伝送されるよう選択された通信チャネルとそのフレームを関連付けるために、CDMA拡散が適用される。制御ソフトウェア445は、データ・フレームに対して使用される通信チャネルを識別する。
【0107】
好ましい実施例における中央端末内の伝送回路について説明してきたが、本発明の好ましい実施例における加入者端末内に使用される受信回路を、図5を参照して以下に説明する。中央端末によって伝送された信号は、加入者端末の受信器500によって受信され、アナロクからデジタル変換器(ADC)510および受信フィルタ515を通して送信される。受信信号はそれから、基本的に受信相関アレイ525と関連する制御ソフトウェア530からなるチャネル交換論理520に渡される。
【0108】
受信相関アレイは、各可能性のある通信チャネルに対して別々の相関器を含むことが望ましく、従って、16RW直交チャネルが特定の周波数チャネルから成る無線通信資源に対して提供されていると仮定すると、受信相関アレイ525は16の相関器C0からC15から成る。制御ソフトウェア530は、伝送器における音声伝送処理論理410にどの通信チャネルが割当てられているか、および、BDM伝送処理論理420にどの通信チャネルが割当てられているかを識別する制御チャネルを通して、中央端末から情報を受信する。この情報に基づき、制御ソフトウェア530は各相関器に対して、BDMデータ・フレームかあるいは音声伝送処理論理によって発行されたデータを探すべきかを識別することができる。例えば、通信チャネル3が資源割当論理480によってBDM伝送処理論理420に割当てられている場合、対応する相関器C3が、制御ソフトウェア530によって、BDMデータ・フレームを識別するように設定される。
【0109】
好ましい実施例において、通信チャネルと特定の相関器との間に配線による関係を持つ代わりに、任意の相関器を任意の通信チャネルに割当てることができる。従って、制御ソフトウェア530はまた、相関器が探すべきRW直交チャネルを識別する信号を各相関器に提供する。さらに、好ましい実施例において、制御ソフトウェア530は、中央端末(望ましくは制御ソフトウェア445)によって、BDM伝送処理論理420に割当てられた対応する通信チャネルと関連するSTIDについての情報を、制御チャネルを通して与えられる。従って、このSTID情報は適当な相関器にも提供される。
【0110】
制御チャネルを通して制御ソフトウェア530によって受信された情報は、記憶装置535に保存することができ、アレイ525における個々の相関器に対するパラメータを設定するときに制御ソフトウェアによって参照される。
【0111】
上記のように、好ましい実施例において、音声伝送処理論理410による伝送活動がないときは、全ての16の直交チャネルはBDM伝送処理論理420に割当てることができ、従って、受信相関アレイ525は一時に最高16のBDMフレームを受信することができる。これらのフレームのヘッダおよび制御部分は符号化されていないので、各フレームのヘッダおよび制御部分の内容は、対応する相関器によって決定され、加入者端末内の適当な構成部分に配信される。特に、変調、シンボル率およびチャネル符号化情報は、入力BDMフレームを復号するのに使用するために、BDM受信処理論理560に提供される。さらに、PCCSフィールド・データは、アップリンク電力制御および符号位相を管理するために使用される加入者端末内の伝送器内の適当なソフトウェア機能に提供される。同様に、CTSフィールドは、CTS信号が応答して送信されたRTS信号を生成するための加入者端末の伝送器内のソフトウェア機能に経路付けられる。最後に、STIDフィールドは、受信相関アレイ515内の関連する相関器によって、制御ソフトウェア530によって提供されたSTIDと一致するかどうか比較するために使用される。一致するものがあった場合、受信相関アレイ525は、調停論理565にヒット信号を発行する。
【0112】
全ての通信チャネルは省略時にBDM伝送処理論理420に割当てられているが、音声呼出しを処理する必要があるときは、4つまでの通信チャネルを音声伝送処理論理410に割当てることができる。従って、相関器アレイ525内の16の相関器のうち4つは音声伝送処理論理410によって伝送されたデータを受信し、受信した信号を音声受信処理論理540に出力するよう整備することができる。
【0113】
音声受信処理論理540は、どの通信チャネルも音声伝送処理論理によって使用されていないとき回路をオフにするために使用されるスイッチ545を含む。好ましい実施例において、制御ソフトウェア530がスイッチ545を制御する。このことにより、音声受信処理論理540内でBDMデータ・フレームを不必要に処理することがなくなる。しかし、音声伝送処理論理410からの信号が受信相関アレイ525内において受信されると、スイッチ545はオンにされ、最高4つの通信チャネル分のデータが畳込み復号器およびデインターリーバ(deinterleaver)550に提供される。この畳込み復号器およびデインターリーバ550は4つまでの160Kb/s通信チャネルを復号しデインターリーブし、その結果の4つのデータ・ストリームを4つのチャネル・フレーム生成器555に伝送する。この分野の技術者には、チャネル・フレーム生成器はフレーム整列を実行し、データの各チャネルの終点、つまり対応するデータが宛先とする通信装置を識別する。
【0114】
BDM受信処理論理560をみてみると、最高16の全通信チャネル上で受信された信号は、受信相関アレイ525から選択器570に出力される。選択器570は、受信相関アレイ525から受信されたヒット信号により調停論理565によって制御される。好ましい実施例によると最高4つのデータ・フレームを同時に同じ加入者端末に送信することができ、従って、干渉等による信号の質の低下がない場合、調停論理565は0から4のヒット信号のみ同時に受信することができる。しかし、干渉等により調停論理565が4以上のヒット信号を受信することがあり、その場合、BDM受信処理論理560内で処理するために、選択器570がどの4つの通信チャネルを選択すべきかを調停しなければならない。
【0115】
好ましい実施例において、4以上のヒット信号が受信された場合にどの通信チャネルを除外するかに関する決定は通常、例えばラウンド・ロビン技術を使用する任意の決定である。しかし、先のフレームにおいて、特定の通信チャネル上を連続するフレームが受信されていた場合、好ましい実施例においては、明らかにその通信チャネル上のヒット信号が予想されるので、その通信チャネルは除外されない。
【0116】
従って、選択器570は、調停論理565から0から4の選択信号を受信し、ブロック・バッファRAM575に渡すための対応する通信チャネルを選択する。ブロック・バッファRAM575は、最高4までの直交チャネルに対するデータ・フレームを保存することができる。受信されたデータ・フレームはそれから、ブロック畳込み復号器およびデインターリーバ580に、一度に1フレームづつ渡される。上記のように、ブロック畳込み復号器およびデインターリーバ580は、受信相関アレイ525によって各データ・フレームの対応する制御部分から抽出された、変調、シンボル率およびチャネル符号化情報にアクセスする。そして、データ部分におけるデータを決定するのに適当な技術を適用する。その結果のデータは、出力バッファRAM585に出力され、そこから、STに接続する適当な装置、例えばパーソナル・コンピュータの中央処理装置(CPU)に出力される。
【0117】
本発明の好ましい実施例に関する上記の記述から、2つの異なる移送機構があり、既定の基準に基づき移送機構を選択することが可能な適当な構造があり、各移送機構に適当な通信チャネル資源を割当てることができれば、通信システム内で異なる型のデータをより効率よく転送するための非常に柔軟な伝送機構を得ることができることが理解できるであろう。
【0118】
好ましい実施例において、第1の伝送機構は、音声データのような連続するデータ・ストリームに対して使用されることが望ましい。従って、この第1の移送機構は、低速度、低遅れ接続に基づくサービスに対して最適化され、10Kb/s(制御のみ)、20Kb/s、40Kb/s、80Kb/sおよび160Kb/sの速度を支援することが望ましい。第2の移送機構は、バースト・データの伝送の効率を増すことを目的とした新しい移送機構である。好ましい実施例において、第2の移送機構は高速データに対して最適化され、オン・ザ・フライ・ヘッダ復号(on−the−fly header decoding)および拡散/変調制御を可能にする。特に好ましい実施例のブロック・データ・モードに関していままで述べてきたが、このモードはシステム・スループットを最適化するために動的変調を支援し、多様な速度のチャネル符号化を容易にし、干渉を減らすために送信されるデータ伝送がない静的ブロックを可能にする。
【0119】
ここで特定の実施例を記述してきたが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において多くの修正および追加を行うことができる。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、独立請求項の特徴を組合わせて多様な従属請求項を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明が使用される無線通信システムの一例を表す概要図である。
【図2】
図1における通信システムの加入者端末の一例を表す概要図である。
【図3A】
図1における通信システムの中央端末の一例を表す概要図である。
【図3B】
図1における通信システムの中央端末のモデム棚を表す概要図である。
【図4A】
本発明の好ましい実施例による、2つの別々の移送機構の何れかによりデータが伝送されるようにするため中央端末内に備えられた構成要素を表すブロック図である。
【図4B】
図4Aに図示されたBDM伝送処理論理内に備えられた構成要素をより詳細に表すブロック図である。
【図5】
本発明の好ましい実施例による、2つの移送機構の何れかによりデータが伝送され受信され適当に復号されるようにするため、加入者端末の受信器内に備えされた構成要素を表すブロック図である。
【図6】
本発明の好ましい実施例において使用される、ブロック・データ・モードでデータを伝送するためのフレーム形式を表す概要図である。
【図7】
本発明の好ましい実施例における、フレームのデータ部分のために使用することができる異なる形式を表す概要図である。
【図8】
本発明の好ましい実施例において、フレームのデータ部分のための変調型の選択がどのように行われるかを表す概要図である。
【図9】
本発明の好ましい実施例において、フレームのデータ部分のための変調の選択において、一定の既定の基準がどのように影響するかを表す図表である。
Claims (26)
- ネットワークに接続し、ネットワークと通信システムの加入者端末の間のデータ・メッセージを経路付けるための通信システムであって、当該加入者端末は当該通信システムの中央端末に伝送媒体を通して接続可能であり、当該通信システムは、当該中央端末と当該加入者端末との間のデータ伝送のために当該伝送媒体を使用するよう整備された複数の通信チャネルを備え、当該通信システムが、
特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを、少なくともひとつの前記通信チャネルを通して、複数のデータ・ブロックとして送信するための、前記中央端末内の伝送器と、
各前記データ・ブロックを表す複数のフレームを生成するための前記中央端末内のフレーム生成器と、を含み、
各前記フレームがヘッダ部分とデータ部分を有し、当該ヘッダ部分が、各前記加入者端末が当該ヘッダを容易に受信できるように選択された固定形式で送信されるように、また、当該データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むように整備され、当該データ部分が、当該データ部分が宛先とする特定の前記加入者端末に関連する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるように整備された、前記通信システム。 - 請求項1に記載の通信システムにおいて、上記既定の基準が、上記宛先加入者端末が上記中央端末から受信した信号の信号対雑音比(SNR)の指定を含むことを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項2に記載の通信システムにおいて、上記指定された信号対雑音比および上記データ・ブロックにおいて送信すべきデータ量に対して可変形式として選択可能な複数の形式がある場合、上記フレーム生成器が前記複数の形式から最小の伝送電力を必要とする形式を選択するよう整備されていることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記可変形式が、複数のパラメータによって定義され、第1のパラメータが対応する上記データ部分におけるデータに適用されるチャネル符号化であることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項4に記載の通信システムにおいて、第2のパラメータが、対応する上記データ部分におけるデータに適用される変調の型であることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項5に記載の通信システムにおいて、第3のパラメータが、対応する上記データ部分におけるデータに対するシンボル率であることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項4から請求項6のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記データ部分のために使用される可変形式を定義する上記パラメータが、対応する上記ヘッダ部分のひとつ以上の制御フィールドにおいて識別されることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項7のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記ヘッダ部分のために使用される上記固定形式が比較的低いシンボル率を使用することを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項8のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記ヘッダ部分のために使用される上記固定形式がチャネル符号化を使用しないことを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項9のいずれかに記載の通信システムにおいて、各上記加入者端末が、各上記通信チャネルをモニタすることを可能にする第1の数のチャネル・モニタを含み、それにより、上記フレームがどの上記通信チャネル上を伝送されているかに関わらず、各上記加入者端末が各上記フレームの上記ヘッダ部分を読むことができることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項10に記載の通信システムにおいて、上記ヘッダ部分が、上記フレームの対応する上記データ部分が宛先とする上記加入者端末を識別する識別フィールドを含み、各上記加入者端末が、対応する上記ヘッダ部分の上記制御フィールドにおいて識別されている上記可変形式に関する情報に基づき、その加入者端末を宛先とする上記データ部分を処理するための第2の数の処理装置を含み、上記チャネル・モニタが、その加入者端末を宛先とする上記データ部分を含むこれらのフレームを前記処理装置に識別するよう整備されていることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項11に記載の通信システムにおいて、上記第2の数の処理装置が、上記第1の数のチャネル・モニタより少なく、それにより、どの時点においても各上記通信チャネル上の上記フレームの上記ヘッダ部分を読むことができるが、第2の数の上記データ部分のみを特定の加入者端末が処理することができることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項12のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記フレーム生成器が、上記加入者端末から上記中央端末へ伝送されるデータ・ブロックのためのフレームを生成するために、少なくともひとつの加入者端末内に備えられており、上記加入者端末が、上記中央端末へ送信するためのデータを有している場合上記中央端末へ上記伝送媒体を通して要求信号を発行するよう整備されており、上記中央端末が前記要求信号に応答して、上記中央端末により選択された通信チャネル上のアクセスを上記加入者端末に許可することを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項13に記載の通信システムにおいて、上記中央端末が、上記選択された通信チャネル上に上記中央端末によって発行されたフレームの制御フィールド内に上記加入者端末を識別する許可信号を含むことによって、アクセスを許可するよう整備されていることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項14に記載の通信システムにおいて、上記許可信号が、上記加入者端末がひとつのフレームを送信するために上記選択された通信チャネルにアクセスすることを許可し、上記加入者端末が、上記加入者端末が送信すべき最後のフレームに対する許可信号が受信されるまで、上記要求信号を発行し続けるように整備されていることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項15のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記ヘッダ部分が、上記フレームの受信者によって続いて発行される信号の電力を制御するために当該受信者によって使用される、電力制御信号を識別するための電力制御フィールドを含むことを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項16のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記ヘッダ部分が、上記フレームの受信者によって続いて発行される信号の符号同期化を制御するために当該受信者によって使用される、符号同期化信号を識別するための符号同期化制御フィールドを含むことを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項17のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記ヘッダ部分が、搬送波信号の位相を決定するために上記フレームの受信者によって使用される既定のトレーニングシーケンスを含むフィールドを含むことを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項18のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記伝送媒体が、上記中央端末と上記加入者端末との間の無線通信を容易にする無線通信資源であることを特徴とする、上記通信システム。
- 請求項1から請求項19のいずれかに記載の通信システムにおいて、上記通信チャネルが、CDMAを使用して定義された直交チャネルであることを特徴とする、上記通信システム。
- ネットワークと通信システムの加入者端末の間のデータ・メッセージを経路付けるための通信システムを操作する方法であって、当該加入者端末は当該通信システムの中央端末に伝送媒体を通して接続可能であり、当該通信システムは、当該中央端末と当該加入者端末との間のデータ伝送のために当該伝送媒体を使用するよう整備された複数の通信チャネルを備え、当該方法が、
特定の加入者端末を宛先とするデータ・メッセージを、前記中央端末から少なくともひとつの前記通信チャネルを通して、複数のデータ・ブロックとして送信するステップと、
伝送すべき各前記データ・ブロックを表す複数のフレームを生成するステップと、を含み、
各前記フレームがヘッダ部分とデータ部分を有し、当該ヘッダ部分が、前記各加入者端末が当該ヘッダを容易に受信できるように選択された固定形式で送信されるように、また、当該データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むように整備され、当該データ部分が、当該データ部分が宛先とする特定の前記加入者端末に関連する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるように整備された、前記方法。 - 請求項21に記載の方法を実行するための通信システムを構成するために動作するコンピュータ・プログラム。
- 請求項22に記載のコンピュータ・プログラムを含む搬送媒体。
- 請求項1から請求項20のいずれかに記載の通信システムのためのフレーム生成器であって、当該フレーム生成器が、伝送媒体上を伝送されるべきデータ・ブロックを表す複数のフレームを生成するよう整備され、各当該フレームがヘッダ部分とデータ部分を有し、当該ヘッダ部分が、各加入者端末が当該ヘッダ部分を容易に受信できるように選択された固定形式で伝送されるよう、また、当該データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備され、当該データ部分が、当該データ部分が宛先とする特定の加入者端末に関する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるように整備されている、前記フレーム生成器。
- 少なくともひとつのフレームを含む伝送信号であって、当該フレームがヘッダ部分とデータ部分を含み、当該ヘッダ部分が複数の受信者が当該ヘッダ部分を容易に受信できるように選択された固定形式で伝送されるよう、また、当該ヘッダ部分が当該データ部分に関する情報を提供するための複数の制御フィールドを含むよう整備され、当該データ部分が、当該データ部分が宛先とする特定の受信者に関する既定の基準に基づき選択された可変形式で伝送されるように整備されている、前記伝送信号。
- 請求項25に記載された伝送信号を搬送するよう整備された伝送媒体。
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