JP2004510236A - シーンの時間的変動ゾーンを特徴付けまたは制御する方法および装置 - Google Patents
シーンの時間的変動ゾーンを特徴付けまたは制御する方法および装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】本発明は炉中の少なくとも炎のまたはシーンのイメージを処理する方法に関し、この方法はムービング時間間隔中に感知された炎のイメージから速い変動を除去するために、イメージのムービング統計処理を少なくとも含む。
【選択図】図12
【選択図】図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシーンの時間的変動ゾーンを特徴付けおよび/または制御する分野に関する。
さらに正確には、本発明は、シーンの時間的変動ゾーンを特徴付けるおよび/または制御する方法および装置に関し、イメージ処理システムを実現する。
本発明は例えば炉中、特に工業炉、あるいは任意の他のタイプの環境中の炎の特徴付けおよび/または制御に適用する。
本発明は工業炉の他の特性に適用することもできる。
【0002】
一般に、本発明は、位置的に固定されたカメラから生じるビデオ信号に基づいて、炎のまたは炉中のシーンの時間的変動ゾーンを特徴付けることができるようにする。本発明は特に静的ゾーンから時間的変動ゾーンを識別および/または分離することができるようにする。
【0003】
【従来の技術】
工業炉の熱状態の制御は少数のセンサを使用することにより通常実行される。一般的に使用されるセンサはガスブリードシステムであり、このシステムは煙の構成、および/または炉中の壁のまたはチャージの局所温度の測定を行う熱電対、および/または炎制御または監視目的(安全)のために光軸(“見通し線”)に沿った燃焼の分光測定を実行するセンサを特徴付けることを可能にする。
【0004】
しかしながら、炉中に存在する温度センサは、数が少ないことから、時間の経過に対して炎特性のドリフトについての情報を常に提供することはできない。その配置、長さまたは位置にしがっていない炎を検出しないと、炉の耐火性壁が早く弱り、作られる製品の品質を低下させ、環境標準の限界を超える汚染物質を放出することになる。
【0005】
工業炉でビデオカメラを使用して炉内部の光景をオペレータに提供することがある。視覚的情報の質は、それにもかかわらず、乱流によって炎が大きく変動する性質により、そして解釈の主観的特性により制限される。
【0006】
商業的にコンピュータ化されたシステムがつい最近出現した。このシステムはビデオイメージの解析を通して炎の連続的な追跡を提供する。しかしながら、これらの炎特徴付与システムは先に言及した問題を解消することはできない。
【0007】
米国特許第5249954号は、さまざまな電気化学発光フィールドと酸化剤/燃料流量率の比と相関するために、ニューラルネットワークとともに、炎の電気化学発光の解析をCCDセンサにより行うことを説明している。ここで再度説明すると、このタイプの装置は時間の経過に対して炎の特性のドリフトについての情報を提供することができない。
【0008】
米国特許第5971747号は燃焼を制御する自動化システムを説明しており、これはビデオカメラ、ニューラルネットワークによるイメージ処理、ファジー論理制御システムを実現する。光検出器、温度センサまたは圧力センサのような他のタイプのセンサと組み合わされる。このようなシステムは非常に複雑であり、壁を弱らせる問題、生産させる製品の品質を低下させる問題、時間の経過に対して炎の特性をドリフトさせることに関係する汚染物質の放射問題を解決することができない。
【0009】
最後に、これらの既知の技術のいずれも炉の外での、例えばオープンエアでの炎の特徴付けおよび/または調整と適合しない。
【0010】
例えば炉のチャージのような工業炉のシーンの時間的変動の特徴付けにおよび/または制御に適用することができる技術は何ら知られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、例えばバーナーのあるいは燃料および/または酸化剤供給の不適合操作、あるいは、炉のケースでは炉の耐火性壁の早期脆弱化を生じさせるかもしれず、すべてのケースでは作られる製品の品質を低下させ、および/または環境標準の限界を上回る汚染物質の放出につながるかもしれない操作を検出するように、炎のまたは工業炉中のシーンの幾何学的特性を追跡できるようにする方法および装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明にしたがうと、例えばカメラの助けにより得られる炎のイメージまたは炉中のシーンのイメージの“スライディング”統計処理が実行され、この処理はイメージの内容の早い変動を除去する。
【0013】
イメージはスライディング時間間隔の途中で獲得され、この間隔の期間は特に統計処理が実行されるより速いまたは遅い速度のために可変である。
【0014】
他の観点にしたがうと、本発明は炎のまたは炉中のシーンのイメージを処理する方法にも関係し、炎のまたはシーンのn個のイメージを獲得した後に、
(a)最後のn個のイメージの少なくとも1つの統計処理を実行し、
(b)処理(a)が終了したときに、新しいイメージを獲得し、
(c)ステップ(a)を反復することを特徴とする。
【0015】
獲得されたイメージは統計処理のために記憶され、統計処理は獲得された、または記録された、またはスタック記憶された最後のn個のイメージのみを考慮する。新しいイメージの獲得は、最も早く獲得されたイメージの、イメージが記憶されているメモリからのまたはスタックからの削除を伴う。
【0016】
好ましくは、統計処理は一連のイメージで実行され、
1.最後のイメージ処理(現在の瞬間)と最も早いイメージ処理との間のギャップは5秒と1000秒の間であり、好ましくは20秒と200秒との間であり、2.および/または、一連のイメージに含まれ、統計結果の計算に関係しているイメージの数は5よりも大きく、好ましくは25と1000との間である。
【0017】
本発明の他の観点にしたがうと、統計処理は一連のイメージ上で実行され、連続する2つのイメージ間のギャップは5秒と1000秒の間、好ましくは20秒と200秒との間である。
【0018】
実行される統計処理は時間の経過に対するイメージの分散の計算とすることができる。
【0019】
この統計処理はスライディング時間間隔中に獲得される炎のまたはシーンのイメージのスライディング平均の計算ともすることができる。
【0020】
この統計処理は、各イメージから、その瞬間的な変動のイメージを獲得できるようにする処理、あるいは炎のまたはシーンの変動の空間的なエンベロープを獲得できるようにする処理ともすることができる。
【0021】
さらに、その強度があるしきい値よりも大きい獲得イメージの点を選択することもできる。
【0022】
この方法はさらに、炎のまたはシーンの変動の空間的なエンベロープの輪郭を抽出するステップを含むことができる。
【0023】
同様に、この方法はさらに、炎のまたはシーンの時間的変動のゾーンの輪郭を含むまたは含有する矩形および/またはこの輪郭の重心および/またはこの輪郭の領域および/またはこの輪郭の境界線の計算を決定するステップを含むことができる。
【0024】
本発明にしたがったイメージを処理する方法は、炎の、あるいは燃焼の、あるいは燃焼またはシーンが生じている炉の、あるいは1つ以上のバーナーの物理的パラメータを調整するステップと組み合わせることができる。
【0025】
特に、調整されるべきパラメータ(炎の幾何学的特性)と、実行されているパラメータとの間を識別することができる。
【0026】
本発明は本発明にしたがった、特に先に説明したような方法を実現する装置にも関係する。
【0027】
したがって、本発明は炎のまたは炉中のシーンのイメージを特徴付ける装置にも関係し、この装置はイメージのスライディング統計処理を実行する手段を備える。先に説明したように、このような処理は炎のまたはシーンの速い変動を除去できるようにする。
【0028】
本発明は炎のまたは炉中のシーンのイメージを処理する装置にも関係し、この装置は、
時間の経過順に獲得された、炎のまたはシーンのn個のイメージを記憶する手段と、
最後のn個のイメージの少なくとも1つの統計処理を実行する手段と、
統計処理が終了したときに、付加的なイメージを記憶する手段とを備える。
【0029】
本発明の特徴および効果は以下の説明の観点からさらに明らかになるであろう。この説明は制限のない説明により与えられる例示的な実施形態に適している一方で、添付図面を参照している。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明にしたがうと、“スライディング”統計処理がイメージに適用される。
【0031】
この処理は図1(A)に図示されているようなn個の連続イメージに適用される。期間Tgのスライディング間隔が規定され、この中ではn個のイメージ、Img(i)、i=1,……,nが瞬間1,2,……,nでメモリに記録され、記憶される。
【0032】
これらのn個のイメージは以下で説明する統計処理の1つのような統計処理にしたがって処理される。
【0033】
瞬間n+1では、新しいイメージImg(n+1)が記憶され、統計処理がイメージImg(2),……,Img(n+1)に適用される。イメージImg(1)はメモリから、あるいは処理すべきイメージのスタックから削除される。
【0034】
n個のイメージは期間Tgの間隔中に位置している。期間Tgは予め定められた期間δtのストライドで動く。
【0035】
しかしながら、図1(B)に示されているように、瞬間n+1において、n個のイメージの統計処理が終了していない場合には、イメージ獲得Img(n+1)は生じない。
【0036】
イメージImg(1),……,Img(n)の統計処理が瞬間n+2で終了している場合には、イメージImg(n+2)は記録され、統計処理がn個のイメージImg(2),……,Img(n−1),Img(n),Img(n+2)に適用される。
【0037】
スライディング時間間隔は可変である(Tg1≠T’g2)。
【0038】
これは図3のフローチャートにより示されている。
【0039】
最後のn個のイメージが統計的に処理される(ステップ10)。統計処理が終了したか否かのチェックがなされる(ステップ12)。
【0040】
新しいイメージの獲得(ステップ14)は、以前に獲得されたまたは記憶された最後のn個のイメージが処理されている場合に限りなされる。
【0041】
さらに他の観点にしたがうと、2つの連続イメージの獲得間に最小時間間隔を課すことが望ましい場合がある。これはコンピュータが所要の時間ウィンドウに関して迅速に計算を実行する場合のケースである。
【0042】
計算は回帰的に行われることが好ましい。すなわち、新しいイメージが獲得されるときに、アルゴリズムはスタック中のすべてのイメージを再計算する必要がない。新しいイメージからの寄与を考慮(付加)し、オーバーライトされる最も古いイメージからの寄与を除去するだけで十分である。
【0043】
あるケースでは、例えば、振動燃焼のケースでは、燃焼サイクルと同期してイメージを選択すると利点がある。これは図2のケースであり、イメージは瞬間t1,t2,t3,t4で記録され、これらは例えば燃焼プロセスの特定の位相に対応し、例えば、燃料または酸化剤供給バルブの開放などの特定の状態に対応する。
【0044】
図2のケースでは、上側部分は、バーナーに噴射される燃料の流量率Qの時間プロファイルを表している。このプロファイルは周期的(ここでは:シヌソイド的)であり、イメージ獲得は流量率Qがそのサイクルの予め定められた位相においてのみ生じる。他の例は振動燃焼の変動または周期的現象の他の任意のタイプに関係する。イメージ獲得はこの変動またはこの周期的現象と同期しており、この変動または周期的現象の予め定められた位相に対してのみ実行される。
【0045】
ここで再度説明すると、図1(B)および図3に関して既に上記で説明しているように、新しいイメージを獲得する前に、最後のn個のイメージで実行される統計計算の終了を待つことが好ましい。
【0046】
本発明にしたがって実現される統計処理はスライディングしており、これはn個のスライディングイメージのスタックにおいて実行されることを意味している。したがって、これは時間に対して止まらない。新しいイメージが獲得されたとき(例えば、図1(A)中のイメージn+1、あるいは図1(B)中のイメージn+2)、これはスタックの最も古いイメージ(イメージ1)をオーバーライトする。したがって、アルゴリズムに対するメモリの割り当ては常にスタックされているイメージの数に対応しており、このスタックされているイメージに対して統計処理が適用される。
【0047】
イメージの数nは計算を初期化するときにユーザにより選択される。
【0048】
5より大きい数、例えば5または10と1000との間、例えば20または25に等しい、あるいは25と1000との間、あるいは20または25と200との間、あるいはまた50よりも大きい数は、n個のイメージセットに対してビデオ雑音の十分な円滑効果を得ることができる。イメージ中のすべての変動は目に対する雑音として考えられる。結果として、炎の変動または炉中で見られるシーンの変動とともに、イメージの背景も円滑化される。
【0049】
イメージを選択するのに採用される時間間隔Tgは10秒と1000秒との間が好ましい。10秒近辺の期間が乱流の性質によく適合する。乱流は炎中にまたは炉中に現れ、乱流は10秒よりも短い期間を有する。間隔の上限(1000秒近辺、あるいは10分以上)は、この期間に獲得されたイメージの統計処理から得られる情報が、進行中の燃焼プロセスに関して、観察者に依然として意味があるように、あるいはこのプロセスに関して余りにも遅延して観察者に到達しないように選択される。
【0050】
図1Bおよび図3に関して上記に説明したことから、この時間間隔Tgは可変にすることができる。したがって、図1Bでは、T’g2はTg1とは異なる。一般的に、この間隔の長さは統計処理に関して獲得されるべきイメージ数nとともに、統計処理を実行するコンピュータの計算速度に依存する。ユーザは何らかの統計計算が実行される前にTgに対する(概算)期間を規定することができる。しかしながら、実際の獲得は現実にはtgにちょうど等しい期間に対して生じない。獲得の期間は、新しい獲得が実行されるべき瞬間に統計計算が終了されていないときより長いあるいはわずかに長いかもしれない。
【0051】
図4は例示的な瞬間イメージImgを表している。
【0052】
炉の壁20とバーナー22が、燃料と酸化剤の噴射用のそのさまざまなオリフィスとともにそこに見られる。
【0053】
n個のイメージにおける第1の例示的な統計処理はこれらのn個のイメージにおける分散計算である。イメージが獲得され、その各ピクセルまたはゾーンはすべてのイメージにおけるピクセルまたは対応するゾーンに対する分散計算の結果である。このイメージ上の大きな強度値は強度変動が大きいゾーンに対応する。小さい値は変動が小さいゾーンに対応する。
【0054】
分散はイメージのシーケンスの平均イメージと瞬間的なイメージとの差として規定される。n個のイメージのスタックに対して、(Vで表される)分散は例えば次式で表され、x ̄はスタックの平均イメージであり、xは瞬間的なイメージである。
【数1】
【0055】
イメージがすべて同一である場合、言い換えれば1つのイメージから他のイメージへの動きがない場合には分散はゼロになる傾向がある。実際、そうすると平均化イメージと瞬間的なイメージとの差はまったくない。本発明では、分散は炎の変動についての情報を提供する。
【0056】
標準偏差イメージは、L.Audouin、G.Kolb氏ら(1995年)の文献“ビデオ記録のイメージ処理により得られる浮遊プール火の平均中心温度”(Laboratoire de comustion st de detonique [燃焼および爆発理論のための研究所] Universite de Poitiers)において次式のように規定されており、ここで、Iはそれぞれの瞬間的なイメージに対する各ピクセルのグレーレベルである。分散は標準偏差の2乗である。
【数2】
【0057】
n個のイメージにおける第2の例示的な統計処理はスライディング平均処理(あるいは“ランニング平均”)であり、本発明のフレームワークで適用することができる。
【0058】
スライディング平均計算は炎のあるいは炉中のシーンの変動のエンベロープ用のアルゴリズムに対して使用され、カラー比の計算のためにも使用することができる。これは例えば1/2スケールのイメージ(384*288ピクセル)に実行されるマトリックスの逐次加算の演算である。
【0059】
アルゴリズムに対する数学的な表現は次のようであり、ここで、t+1はイメージi+1の獲得の瞬間であり、tはイメージiの獲得の瞬間であり、xi+1は新しく獲得されたイメージi+1を表し、x1はいわゆるスタックの最も古いイメージ1を表し、このイメージはスタックに入る新しいイメージによりオーバーライトされる。
【数3】
【0060】
すべての初期イメージから平均を再計算しなければならないことはなく、それぞれ新しい獲得後に量(xi+1−x1)/Nの付加が必要なだけであるという意味でこのアルゴリズムは回帰的である。
【0061】
図5は60イメージ対して平均化された平均を表している。この図はイメージの静的なゾーン20を示しており、これらのゾーンは耐火性壁である。参照22はバーナーのアウトレットを示しており、参照24は炎の平滑化イメージを示している。一般的に、工業炉で獲得されるイメージ(例えば、炎のイメージまたは炉中のバスのイメージ)では、静的ゾーンは耐火性壁であり、変動ゾーンは乱流炎および/またはおそらくチャージ(ガラスのバス、融解金属のバスなど)である。スライディング平均による処理は情報平滑化効果をもたらし、したがって炎のまたは見られているシーンの変動のゾーンを抑制する傾向がある。
【0062】
ビデオ獲得電子装置による雑音の処理時間に関係なく、結果として得られるイメージは良質なものである。
【0063】
この結果として得られるイメージは後続計算に対して選択されるべきしきい値の決定をさらに容易にするために使用される。特に、強度の値すなわち壁(図5のゾーン20)における最大強度値を決定することができる。
【0064】
第3の処理例または処理アルゴリズムはイメージ毎の炎の変動を追跡することができる。この例は実際に後の計算のために中間的な結果を得ることができる。
【0065】
この処理にしたがうと、スライディング平均Avgのイメージが計算され、スタックの瞬間的なイメージのそれぞれから減算される。次に結果的なイメージのそれぞれの絶対値イメージはユーザにより選択されたしきい値にしたがって2値化される。
【0066】
最後に、統計処理が終了したか否かのチェックが行われる。終了していない場合には、前にステップに戻ることにより完了し、終了している場合には、新しいイメージが獲得される。
【0067】
ランク1のイメージはその後にオーバーライトまたはスタックから削除され、ランク2のイメージにより置換される。同様に、1とnとの間のすべてのiに対して、ランクi+1のイメージはランクiのイメージを置換する。新しい平均がこのようにして得られた新しい最後のn個のイメージに対して計算される。
【0068】
それぞれの瞬間的なイメージから平均を減算することは炎の静的なエンベロープを除去する。これはその瞬間的な変動のみを残す。このアルゴリズムに対する簡単な数学的表現は次の通りであり:
Bin(Abs(Im(i)−Avg)、しきい値)
ここで、Im(i)は瞬間iにおいて獲得された瞬間的なイメージであり、Avgは最後のn個のイメージに対する平均であり、Absは絶対値計算の演算であり、Binはユーザにより選択された強度しきい値に関して実行される2値化演算である(その強度がこのしきい値を超えるか、このしきい値に等しいAbs(Im(i)−Avg)のピクセルは1にセットされ、これより下のものは0にセットされる)。
【0069】
(瞬間的な炎エンベロープとしても呼ばれる)得られた例示的イメージは図6で表されている。
【0070】
このイメージは炎の点別異常状態(その形状のドリフトまたは変化)を検出するのを助ける。
【0071】
この第3のアルゴリズムは炎の強度が時間に対して変動しているゾーンを強調することができる。このアルゴリズムは炎の強度が一定であるゾーンを除去し、炎の端を目立たせることも可能である。
【0072】
第4および第5のアルゴリズムは炎の変動のエンベロープを検出できる。
【0073】
第4のアルゴリズムは上記の第3の例示的な処理を実現する。このアルゴリズムは結果として得られるイメージから背景雑音を減算するために基準イメージとしてスライディング平均を使用する。シーケンスの各イメージに対して、イメージと一連の平均イメージとの差の絶対値が計算される。この結果的なイメージは任意のしきい値に関して2値化され、そして一連の他のイメージと平均化される。
【0074】
統計処理が終了したか否かのチェックが行われる。終了していない場合には、前のステップに戻ることにより完了する。終了している場合には、新しいイメージが獲得される。ランク1のイメージはオーバーライトされるかあるいはスタックから削除され、ランク2のイメージで置換される。同様に、1とnとの間の各ランク毎について、イメージi+1はイメージiを置換する。新しい平均が計算される。
【0075】
炎エンベロープを計算するアルゴリズムについての式は以下の式:
炎エンベロープ1=
Avg(Bin(Abs(Img(i)−Avg)、しきい値))
により要約することができる。
【0076】
ここで、Avgは上記(第2の例示的な処理)で既に説明したようにスライディング平均(“ランニング平均”)である。
Binはユーザにより規定されるしきい値(この値を超えるあるいはこの値に等しい強度を持つAbs(Img(i)−Avg)のピクセルは1にセットされ、この値より下の強度を持つピクセルは0にセットされる)にしたがった2値化演算である。
Im(i)はイメージのスタックのそれぞれの瞬間的なイメージを表している。
【0077】
しきい値の選択は開始イメージ(最後のn個のイメージの平均イメージ)のグレーレベルの値に依存する。これらの値は背景雑音を前景炎から分離することができる。したがって、しきい値はこの値を超える振幅を持つ変動のゾーンを識別することができる。ユーザにより規定されるこのしきい値は、静的ゾーン中のビデオ雑音により生じる低強度の変動をすべて除去することができる。したがって、しきい値より大きな強度の変動ゾーンのみが結果的として得られるイメージで見ることができる。
【0078】
この第4のアルゴリズムを通して得られる例示的なイメージが図7に提供されている。
【0079】
第5のアルゴリズムは瞬間的なイメージとスタック中でそれに先行するイメージとの差の絶対値を計算することにある。2つの連続するイメージの減算は2つの瞬間の間に変化したものを強調することができる。結果として得られるイメージは任意のしきい値にしたがって2値イメージに変換される。その後に(スライディング平均により)スタックの他のイメージと平均化される。
【0080】
統計処理が終了したか否かのチェックが行われる。終了していない場合には、前のステップに戻って完了する。終了している場合には、新しいイメージが獲得される。ランク1のイメージはオーバーライトされるか、あるいはスタックから削除され、ランク2のイメージにより置換される。同様に、iのすべての値について、イメージi+1はイメージiを置換する。新しい平均が計算される。
【0081】
第5のアルゴリズムは以下のように:
炎エンベロープ2=
Avg(Bin(Abs(Img(i)−Img(i−1))、しきい値))
として数学的に表現される。
【0082】
ここで、Avgはスライディング平均である。
Binは任意のしきい値(この値を超えるあるいはこの値に等しい強度を持つAbs(Img(i)−Img(i−1))のピクセルは1にセットされ、この値より下の強度を持つピクセルは0にセットされる)にしたがった2値化演算である。
Im(i)は獲得スタックのそれぞれの瞬間的なイメージを表している。
Img(i)とImg(i−1)は獲得スタックの2つの連続するイメージである。
【0083】
図8は“炎エンベロープ2”アルゴリズムの結果を示している。
【0084】
図7および図8のイメージは、60イメージのスタックにアルゴリズムを実行することにより得られる例である。両ケースでは、炉の静的な壁はイメージから消失されている。炉の静的な壁は黒に色付けされ、炎の輪郭は平滑化されている。
【0085】
第4のアルゴリズムに対して、結果として得られるイメージは炎の最速変化にもはや感応的ではない。
【0086】
第4のアルゴリズムと第5のアルゴリズムとの差は、第4のアルゴリズムはスタックの最後のn個のイメージの寄与により影響を受ける一方で、第5のアルゴリズムはさらに瞬間的な結果であることである。
【0087】
平均を減算することにより、第4のアルゴリズムは炎の一定部分(図7における炎の中心で黒に色つけされている)を強調する。したがって、炎の変動端もこの結果として得られるイメージでさらによく目立つ。第5のアルゴリズムの情報はさらに瞬間的である。
【0088】
第6の例示的な計算またはアルゴリズムは第7のアルゴリズムより前の“瞬間的な間欠”の計算である。最初のイメージに適用されるこのような計算は、ソフトウェアのユーザにより選択される他のしきい値に基づく。選択された値を超える各ピクセルは1にセットされ(イメージ中の白)、予め定められたしきい値より下のピクセルは0にセットされる(イメージ中の黒)。
【0089】
このアルゴリズムは以下のように:
瞬間的な間欠=Bin(Im(i)、しきい値)
として数学的に書かれる。
【0090】
瞬間的な間欠イメージは2値イメージであり、これはユーザによる固定しきい値を超える確率についての情報を提供する(p=0%=黒、またはp=100%=白)。結果的に、選択されるしきい値はイメージ中の炎の存在を決定する。2値イメージは炎の位置において白であり、ピクセルがしきい値を超えない場合には黒であり、2値イメージのピクセル値は0または1である。
【0091】
炎イメージのグレーレベル値のヒストグラムはユーザがしきい値を選択するのを助けることができる。しきい値は一般的に壁の最大強度より上にある。図9は炉中で獲得されるイメージの一般的なヒストグラムを表している。
【0092】
“平均間欠”の計算を実行することができ(第7の例示的な計算またはアルゴリズム)、これは瞬間的な間欠の時間に対するスライディング平均である。したがって、イメージのピクセルは0から255まで変化し、それらのグレーレベル(あるいは強度)はスライディングウィンドウの時間間隔中に選択されたしきい値を超える確率を表す。
【0093】
壁の輝度より大きい輝度のしきい値を超える確率のイメージは図10に示されているようにイメージ中の炎の存在および実際の位置を強調することができる。
【0094】
このアルゴリズムに対する数学的な式は次のようであり:
Avg(Bin(Im(i))、しきい値)
ここで、Avgはスライディング平均である。
Binは任意のしきい値にしたがった瞬間的なイメージIm(i)の2値化演算であり:Im(i)のピクセルはその強度がしきい値よりも小さい(または大きい)とき0に(または1に)セットされる。
【0095】
第3ないし第7のアルゴリズムの1つにしたがったしきい値の使用は壁のイメージおよび輝度から雑音を除去し、炎の輪郭を抽出するのに有用である。このタイプのアルゴリズムにはいくつかの制限がある。特に、背景よりも明るい場合にのみこのように炎を特徴付けることができる。しかしながら、工業サイトではいつもこのようなケースではなく、特に、その理由は耐火性壁の放射に対していくつかの炎が低い輝度を持つことによる。結果として得られるイメージはしきい値の選択に依存するが、これはこの依存性の体系的観点により補償され、この依存性は時間に対して結果的に得られるイメージの比較を可能にする。
【0096】
第4、第5および第7のアルゴリズムは関数Avg(Bin(_、しきい値))を実現し、引数はそれぞれAbs(Img(i)−Avg)(第4のアルゴリズム)、Abs(Img(i)−Img(i−1))(第5のアルゴリズム)およびAbs(Img(i))(第7のアルゴリズム)である。
【0097】
結果として、本発明の他の規定にしたがうと、実現される統計処理は、
引数イメージからの、しきい値に対する、2値イメージの計算を含み、その強度がしきい値より小さい(あるいは大きいまたは等しい)場合に、この引数イメージのピクセルは2値化演算により0(または1)にセットされ、
このようにして得られる2値イメージの平均の計算を含む。
【0098】
引数イメージは例えば上記に示された3つのイメージタイプ、Abs(Img(i)−Avg)、Abs(Img(i)−Img(i−1))、またはAbs(Img(i))の1つとすることができる。
【0099】
オペレータによる解釈がより簡単なイメージの表示としての簡単な使用を超えて、第4または第5のアルゴリズムの1つにより得られた炎の変動のエンベロープ、あるいは瞬間的なまたは平均的な間欠のイメージ(第6および第7のアルゴリズム)を使用して、炎の境界線、領域、長さのような量的な幾何学パラメータを抽出してもよい。イメージ処理により、例えば、輪郭抽出により、さもなければ“輪郭セグメント化”により、対象(ここでは炎)を検出する方法に適用することができる。
【0100】
例示的な輪郭抽出にしたがうと、イメージはユーザにより選択されたグレーレベルに対して最初に2値化される。例えば、値1または0は、このピクセルが炎の一部を形成すると考えられるか、あるいは炎の一部を形成しないと考えられるかに基づいて、イメージの各ピクセルに割り当てられる。次に、イメージはより広いピクセルにより広げられる。元のイメージが1つのピクセルにより広げられたイメージから減算される。この減算の結果は1つ以上の連続的な輪郭、1つのピクセル密集部である。最後に、これまたはこれらの輪郭は、2つのイメージを加算することにより結果的なイメージ(例えば、“炎エンベロープ1”または“炎エンベロープ2”)上にオーバーレイされる。
【0101】
図11は炎を含む矩形による例示的な輪郭抽出を示している。矩形を含む座標(xmin、xmax、ymin、ymax)および/または、重心もしくは輪郭の領域もしくはその境界線のような他の1つ以上のパラメータが計算され、表示される。結果がファイルまたはメモリ領域に送られ、時間に対する炎の特性を保存および追跡できるようになる。
【0102】
この解析は非常に多くの量的な幾何学パラメータを提供する。これらはニューラルネットワークのような最新制御システムとダイナミックにリンクされてもよい。これらは炎のオンライン制御に対する補足的な入力として使用されてもよい。
【0103】
これらの炎輪郭パラメータの追跡は炉のおよび/または燃焼のおよび/または1つ以上のバーナーのパラメータの1つまたはいくつかのタイプの最適設定を維持するために使用されてもよい。例えば以下の1つ以上のパラメータである。
【0104】
1.噴霧流体の圧力
液体燃料に関して動作するバーナーのケースでは、炎エンベロープパラメータ、特に炎の根の位置を使用して噴霧条件、特に流量率および/または圧力を調整することができる。低すぎる圧力は通常、長すぎる炎となり、炎の根はインジェクタからかなり遠くである。
【0105】
2.炎のステージング度
燃料または酸化剤のいくらかが2次インジェクタに流用できるバーナーについて、炎の輪郭を使用してステージング度を調整し(2次インジェクタに向けられるべき燃料または酸化剤の割合)、炎の長さおよび量を最適化することができる。特に、炎が熱チャージ(ガラスのバス、金属製品)にまたは耐火性壁に近づき過ぎている状況を避けようと努めることができる。ステージング度の調整を使用して汚染物質の放出を最小化してもよい。
【0106】
3.燃料および酸化剤の流量率
燃料および酸化剤の流量率とともに、酸化剤/燃料流量率の比を使用して、正しい炎エンベロープを維持してもよい。特に、理論比よりも小さい酸化剤/燃料流量率の比は一般的に過度に長い炎になり、バーナーの公称出力に対して小さすぎる総流量率(酸化剤+燃料)は炉の天井に向けて炎を上昇させる。
【0107】
4.隣接バーナーの出力および運動量
いくつかのバーナーを使用するケースでは、イメージ処理システムを使用していくつかの炎のエンベロープを同時に追跡してもよく、このシステムは隣接バーナーの炎間の望まない相互作用を診断または識別することができる。炎エンベロープに関する情報を使用して、これらの望ましくない相互作用(流体の運動量が質量流量率とこの流体の速度との積に等しい)を避けるような方法で、各バーナーの噴射の位置、噴射のモード、および流体の運動量(質量流量率および流体の速度)を最適化することができる。これらの条件は特にガラス炉に関係し、そしていくつかの金属炉(再熱炉)にも関係する。
【0108】
5.バーナーに導入される廃棄物の割合
廃棄物が従来の燃料とともに焼却される燃焼のケースでは、イメージ処理システムを使用して、炎の根の形状および/または位置に、ともに焼却される廃棄物の割合を従わせてもよい。これは例えばセメント工場の炉(キルン)におけるケースであり、廃棄物により与えられるエネルギの割合を最大にすることが望ましい一方で、満足な燃料特性(安定な炎、バーナーの直下流の炎の根)に適合しなければならない。
【0109】
6.バーナーにより導入される総酸化剤の割合
酸化剤を異なる酸素濃度に関連付けるバーナーのケース(例えば、空気と酸素、リサイクルされた煙と酸素など)では、許容可能な領域内に炎の長さを維持するような方法で、炎の輪郭を使用して2つの酸化剤の比を調整してもよい。特に、酸化剤中の酸素の全体含有量を増加させると、一般的に炎の長さが短くなる。
【0110】
7.炉の圧力
バーナー近くの空気入口の存在は炎の方向および形状に関して重要な結果を有する。炎のエンベロープに関する情報は、おそらく、他のセンサから生じる情報と組み合わされて、炉の空気入口を制御するパラメータを従わせる。このパラメータは、炉内部の圧力に作用するように、煙排気ダクト中のゲートの位置であってもよい。バーナー周りの漏れ止めを向上させる目的のメインテナンス作業を通して空気の流入に作用することもできる。炎のエンベロープの位置における変動は実際、炉への望まない空気の流入が存在するサインである。
【0111】
8.バーナーの酸化剤供給と燃料供給の振動の周波数
振動燃焼を可能にするバルブを使用するケースでは、イメージ獲得はバルブの位相と同期させることができ、イメージ解析は燃料/酸化剤混合の振動のさまざまな位相に対して炎におけるあるいは炎のエンベロープにおける統計処理を可能にすることができる。本発明にしたがったイメージ処理は振動サイクルの各位相に対して、炎のエンベロープが許容可能な特性を維持することをチェックすることができる。例えば温度および煙組成の他のセンサと組み合わせた、ビデオ解析を通した制御は、汚染物質の放出を最小にする一方で、プロセスと互換性のある炎エンベロープを維持するように、振動の周波数および/または振幅の最適化を可能にする。
【0112】
図12は工業炉40において本発明を実現した装置の例を表している。
【0113】
この例は炎を見ることに関して提供されている。これは炉中のチャージを観察することにも等しく適用する。
【0114】
バーナー42は炎44とともに概略的に表されている。
【0115】
1つ以上のカメラ46のようなイメージ獲得手段は、炎44のイメージを獲得できるようにする。これらのイメージはイメージをデジタル化する装置またはカード48により処理される。
【0116】
工業炉で使用されるビデオカメラは、可視、紫外線または赤外線で動作することができる。炎と耐火性壁との間のコントラストを増加させるために、これらのカメラには干渉フィルタが備えられてもよい(紫外線では、OHラジカルの放出を強調するために310nm辺りを中心とするフィルタ、可視では、CHラジカルのために431nm辺り、C2ラジカルのために516nm辺り、ナトリウムの放出のために589nm辺りを中心とするフィルタ、フィルタの通過帯域は10および20nmの間である)。
【0117】
デジタル化イメージは計算手段50に送信され、この計算手段50は本質的に中央処理ユニット60、ディスプレイおよびビューイング手段69、キーボード72およびマウス61のような制御周辺装置を備えている。スクリーン69上に表示されるページのゾーンまたはフィールドを選択する他の手段も使用され、例えばスクリーンを触ることにより選択を可能とする任意の手段が使用される。
【0118】
振動燃料のケースでは、付加的なデータ項目が計算システム50に導入され、これは振動周期信号を表すデジタル信号である。
【0119】
図13に図示されているように、中央処理ユニット60自体はマイクロプロセッサ62、RAMおよびROMメモリアセンブリ64、ハードディスク66を備え、ハードディスク66は情報記憶機能も有し、これらすべての構成要素はバス68に結合されている。
【0120】
スクリーン69は1つ以上の(統計処理前の)生イメージまたは統計処理後に得られるイメージを見ることができるようにする。図12では、スクリーン69は瞬間的なイメージ69−1、平均間欠イメージ69−2、炎エンベロープイメージ69−3および輪郭イメージ69−4で表されている。
【0121】
本発明にしたがって統計処理を実現する命令は計算システムのメモリ手段64、66に記憶される。
【0122】
手段、例えばマウスの助けで動くメニューまたはカーソルはユーザが実行されるべき統計処理(例えば、上記で説明した第1ないし第7の処理またはアルゴリズムの1つ)を選択できるようにする。ユーザはこれらの処理のいくつかを並列に実行することを選択することもできる。
【0123】
同一の手段または同じタイプの手段はまた、ユーザがスライディング統計処理を実行するために獲得すべきイメージ数nを、および/またはスライディング時間間隔の正確なまたは近似の期間を選択する可能性を提供する。
【0124】
同一の手段または同じタイプの手段はまた、先に説明したアルゴリズムの1つまたは他のものを実現するために、1つ以上のしきい値を選択する可能性を提供する。
【0125】
同一の手段または同じタイプの手段はまた、先に言及したAvg(Bin(_、しきい値))関数を実現する統計処理のために1つ以上の引数イメージを選択する可能性を提供する。
【0126】
カメラ46およびデジタル化カード48の助けで獲得された生イメージは中央処理ユニット60のメモリ領域に記憶される。獲得された最後のn個のイメージのセットまたはスタック、あるいは選択されたスライディング間隔の期間に対して獲得されたイメージのセットまたはスタックは、実際、このメモリ領域に記憶される。
【0127】
同様にメモリ領域に記憶されるものは、スライディング平均Avgにより得られる最後のn個のイメージ、またはこれら最後のn個の平均イメージのスタック、または獲得の途中に変化したイメージの他のスタックである(例えば、Abs(Img(i)−Img(i−1))の結果のスタック)。
【0128】
表示の方法はまた、スクリーン69上に表示されているイメージの部分またはゾーンに対応する炎の強度をオペレータに示す。
【0129】
この機能は、例えばカーソルの助けによりイメージの部分またはゾーンを選択する手段により、そして、例えばイメージの特定フィールドにおけるイメージ上に、選択されたゾーンの強度を表示する手段により構成される。
【0130】
ユーザは、例えばスクリーンの特定フィールドを選択することにより、このような情報に関するしきい値をセットすることができる。
【0131】
輪郭表示モード(図11および図12中のイメージ69−4)では、輪郭フレームの座標の量的値、そしておそらくは重心、および/または輪郭の領域、および/またはこの輪郭の境界線のような計算された値も表示される。
【0132】
本発明にしたがった方法を構成するプログラムの命令は計算システム50のメモリ領域に記憶される。これらの命令は例えば媒体からインストールされる。媒体はこのシステムにより読み取ることができ、媒体上に命令が記録される。このような媒体は例えばハードディスク、ROMリードオンリーメモリ、光コンパクトディスク、DRAMダイナミックランダムアクセスメモリまたは他の任意タイプのRAMメモリ、磁気または光記憶素子、レジスタ、あるいは他の揮発性および/または不揮発性メモリとすることができる。
【0133】
この装置を使用して瞬間的なイメージまたは統計処理から得られるイメージを見ることができる。この情報は燃焼を監視および理解する際に既に大きな有用性がある。
【0134】
この情報から、炎のまたは(いくつかのバーナーの場合には)複数の炎の位置または配置を特徴付ける1つ以上のパラメータを制御するために、オペレータはおそらく炉またはバーナーを制御するパラメータ(例えば出力および/または理論比など)に基づいて行動するであろう。
【0135】
これは上記で既に言及したパラメータ1ないし8の1つであってもよい。
【0136】
図12に図示されているように、装置はさらにパラメータ、例えば先に言及したパラメータ1ないし8の1つ以上を調整する手段52をさらに備えることができる。この調整は例えば統計処理により得られるイメージの解析、例えばニューラル処理および/またはファジー論理制御を実現する解析に基づいて実行されてもよい。コマンド52は例えば燃料または酸化剤供給バルブの開放を調整できるようにする。
【0137】
本発明にしたがった装置の他の例示的な使用にしたがうと、デジタル化により得られるイメージをビデオカセット74に記憶させてもよく(図14参照)、これはビデオレコーダ76により読み取られる。デジタル化後に、既に上述したような計算システム50上で見てもよい。燃料のまたは炎の解析が後に研究室で実行されてもよい。
【0138】
それぞれの生ビデオイメージは3色または3チャネル、R(赤)、G(緑)およびB(青)の組み合わせから生じる。いくつかのケースでは、1つのチャネルのみを採用することが有効かもしれない。例えば、いくつかのケースでは、Rチャネルが十分に飽和され、Bチャネルは少しだけ寄与し、Gチャネルが最も“バランス”される。したがって、Gチャネルのみが選択される。
【0139】
(瞬間的なまたは統計処理により得られる)イメージの各タイプに対して、したがって装置は、色R、G、Bの1つのみで、または3色のうちの2つでイメージを表示することを選択する手段を備えることができる。これらの手段(例えばユーザがカーソルで1つ以上のフィールドを選択するメニュー)は、各所定タイプのイメージについて、イメージ中のこれらの色のうちの2つの比の表現を選択できるようにする。
【0140】
イメージは8ビット(したがって256強度レベル)にコード化される。
【0141】
関数Avgが2値化イメージに適用されるアルゴリズムのケースでは、各ピクセルは他のイメージの対応するピクセルで平均化される。これは、各ピクセルについて、0と1との間の強度値となる。これは次に255だけ乗算することによりフルスケールに(256強度レベルに)再変換される。
【0142】
この説明で示され、しきい値の選択に関係するすべてのイメージ処理は、このしきい値のために、任意でありまたはバイアスされる。しかしながら、この任意の特性は時間の経過に対して一定であり、スライディング間隔Tgのn個のすべてのイメージに対して、あるいは最後のn個のすべてのイメージに対して同じである。
【0143】
本発明にしたがったイメージの処理は扱いにくいものではなく、ニューラル処理が各イメージに適用されるUS5971747で説明されているシステムよりもコンピュータ能力に依存する。本発明にしたがうと、スライディング統計処理がイメージに適用され、US5971747で説明されているようなニューラル処理は必要ない。このようなニューラル処理は調整ループに代わるだけであり、あるとすれば上述したループ52のようなものである(図12)。
【0144】
本発明は炎のまたは炉中の燃焼の観察および制御に適用されるが、野外を含む他の任意のタイプの工業環境にも適用される。
【0145】
説明した発明および統計処理は炉中のシーンの、例えば炉中に存在するチャージ(ガラスのバスの表面上に浮いている塊、溶解炉中で溶解されていない物質の存在の境界を示すライン、金属炉中のビレットの軌跡の空間的なエンベロープなど)の変動を特徴付けることができるようにもする。上述したアルゴリズムの任意の1つを適用してもよく、炎のケースについて説明したものと同じ効果がある。特に、輪郭抽出機能を炉中のチャージの変動ゾーンに適用して、既に上述したような配置パラメータ(輪郭の境界線、および/または重心、および/または輪郭の領域)をそれから導き出すことが可能であり、おそらくバスの調整(その温度またはチャージによるその供給)またはビレットの軌跡の調整をすることができる。
【0146】
本発明は炉中で、時間変動性質を持つ任意の構成要素または環境の輝度とは異なる輝度の任意の構成要素を見ることができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明にしたがったイメージ獲得のための時間チャートを表している。
【図2】
図2は、本発明にしたがったイメージ獲得のための時間チャートを表している。
【図3】
図3は、本発明にしたがった統計処理の観点を表すフローチャートである。
【図4】
図4は、炎の瞬間的なイメージを表している。
【図5】
図5は、いくつかの瞬間的なイメージのスライディング平均を表している。
【図6】
図6は、瞬間的な炎エンベロープを表している。
【図7】
図7は、本発明にしたがったイメージ処理を通して得られるイメージを表している。
【図8】
図8は、本発明にしたがったイメージ処理を通して得られるイメージを表している。
【図9】
図9は、イメージの強度レベルのヒストグラムである。
【図10】
図10は、本発明にしたがったイメージ処理を通して得られるイメージを表している。
【図11】
図11は、本発明にしたがったイメージ処理を通して得られるイメージを表している。
【図12】
図12は、本発明にしたがった装置の概略図である。
【図13】
図13は、計算システムのさまざまな構成部品を表している。
【図14】
図14は、本発明にしたがった装置の概略図である。
【発明の属する技術分野】
本発明はシーンの時間的変動ゾーンを特徴付けおよび/または制御する分野に関する。
さらに正確には、本発明は、シーンの時間的変動ゾーンを特徴付けるおよび/または制御する方法および装置に関し、イメージ処理システムを実現する。
本発明は例えば炉中、特に工業炉、あるいは任意の他のタイプの環境中の炎の特徴付けおよび/または制御に適用する。
本発明は工業炉の他の特性に適用することもできる。
【0002】
一般に、本発明は、位置的に固定されたカメラから生じるビデオ信号に基づいて、炎のまたは炉中のシーンの時間的変動ゾーンを特徴付けることができるようにする。本発明は特に静的ゾーンから時間的変動ゾーンを識別および/または分離することができるようにする。
【0003】
【従来の技術】
工業炉の熱状態の制御は少数のセンサを使用することにより通常実行される。一般的に使用されるセンサはガスブリードシステムであり、このシステムは煙の構成、および/または炉中の壁のまたはチャージの局所温度の測定を行う熱電対、および/または炎制御または監視目的(安全)のために光軸(“見通し線”)に沿った燃焼の分光測定を実行するセンサを特徴付けることを可能にする。
【0004】
しかしながら、炉中に存在する温度センサは、数が少ないことから、時間の経過に対して炎特性のドリフトについての情報を常に提供することはできない。その配置、長さまたは位置にしがっていない炎を検出しないと、炉の耐火性壁が早く弱り、作られる製品の品質を低下させ、環境標準の限界を超える汚染物質を放出することになる。
【0005】
工業炉でビデオカメラを使用して炉内部の光景をオペレータに提供することがある。視覚的情報の質は、それにもかかわらず、乱流によって炎が大きく変動する性質により、そして解釈の主観的特性により制限される。
【0006】
商業的にコンピュータ化されたシステムがつい最近出現した。このシステムはビデオイメージの解析を通して炎の連続的な追跡を提供する。しかしながら、これらの炎特徴付与システムは先に言及した問題を解消することはできない。
【0007】
米国特許第5249954号は、さまざまな電気化学発光フィールドと酸化剤/燃料流量率の比と相関するために、ニューラルネットワークとともに、炎の電気化学発光の解析をCCDセンサにより行うことを説明している。ここで再度説明すると、このタイプの装置は時間の経過に対して炎の特性のドリフトについての情報を提供することができない。
【0008】
米国特許第5971747号は燃焼を制御する自動化システムを説明しており、これはビデオカメラ、ニューラルネットワークによるイメージ処理、ファジー論理制御システムを実現する。光検出器、温度センサまたは圧力センサのような他のタイプのセンサと組み合わされる。このようなシステムは非常に複雑であり、壁を弱らせる問題、生産させる製品の品質を低下させる問題、時間の経過に対して炎の特性をドリフトさせることに関係する汚染物質の放射問題を解決することができない。
【0009】
最後に、これらの既知の技術のいずれも炉の外での、例えばオープンエアでの炎の特徴付けおよび/または調整と適合しない。
【0010】
例えば炉のチャージのような工業炉のシーンの時間的変動の特徴付けにおよび/または制御に適用することができる技術は何ら知られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、例えばバーナーのあるいは燃料および/または酸化剤供給の不適合操作、あるいは、炉のケースでは炉の耐火性壁の早期脆弱化を生じさせるかもしれず、すべてのケースでは作られる製品の品質を低下させ、および/または環境標準の限界を上回る汚染物質の放出につながるかもしれない操作を検出するように、炎のまたは工業炉中のシーンの幾何学的特性を追跡できるようにする方法および装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明にしたがうと、例えばカメラの助けにより得られる炎のイメージまたは炉中のシーンのイメージの“スライディング”統計処理が実行され、この処理はイメージの内容の早い変動を除去する。
【0013】
イメージはスライディング時間間隔の途中で獲得され、この間隔の期間は特に統計処理が実行されるより速いまたは遅い速度のために可変である。
【0014】
他の観点にしたがうと、本発明は炎のまたは炉中のシーンのイメージを処理する方法にも関係し、炎のまたはシーンのn個のイメージを獲得した後に、
(a)最後のn個のイメージの少なくとも1つの統計処理を実行し、
(b)処理(a)が終了したときに、新しいイメージを獲得し、
(c)ステップ(a)を反復することを特徴とする。
【0015】
獲得されたイメージは統計処理のために記憶され、統計処理は獲得された、または記録された、またはスタック記憶された最後のn個のイメージのみを考慮する。新しいイメージの獲得は、最も早く獲得されたイメージの、イメージが記憶されているメモリからのまたはスタックからの削除を伴う。
【0016】
好ましくは、統計処理は一連のイメージで実行され、
1.最後のイメージ処理(現在の瞬間)と最も早いイメージ処理との間のギャップは5秒と1000秒の間であり、好ましくは20秒と200秒との間であり、2.および/または、一連のイメージに含まれ、統計結果の計算に関係しているイメージの数は5よりも大きく、好ましくは25と1000との間である。
【0017】
本発明の他の観点にしたがうと、統計処理は一連のイメージ上で実行され、連続する2つのイメージ間のギャップは5秒と1000秒の間、好ましくは20秒と200秒との間である。
【0018】
実行される統計処理は時間の経過に対するイメージの分散の計算とすることができる。
【0019】
この統計処理はスライディング時間間隔中に獲得される炎のまたはシーンのイメージのスライディング平均の計算ともすることができる。
【0020】
この統計処理は、各イメージから、その瞬間的な変動のイメージを獲得できるようにする処理、あるいは炎のまたはシーンの変動の空間的なエンベロープを獲得できるようにする処理ともすることができる。
【0021】
さらに、その強度があるしきい値よりも大きい獲得イメージの点を選択することもできる。
【0022】
この方法はさらに、炎のまたはシーンの変動の空間的なエンベロープの輪郭を抽出するステップを含むことができる。
【0023】
同様に、この方法はさらに、炎のまたはシーンの時間的変動のゾーンの輪郭を含むまたは含有する矩形および/またはこの輪郭の重心および/またはこの輪郭の領域および/またはこの輪郭の境界線の計算を決定するステップを含むことができる。
【0024】
本発明にしたがったイメージを処理する方法は、炎の、あるいは燃焼の、あるいは燃焼またはシーンが生じている炉の、あるいは1つ以上のバーナーの物理的パラメータを調整するステップと組み合わせることができる。
【0025】
特に、調整されるべきパラメータ(炎の幾何学的特性)と、実行されているパラメータとの間を識別することができる。
【0026】
本発明は本発明にしたがった、特に先に説明したような方法を実現する装置にも関係する。
【0027】
したがって、本発明は炎のまたは炉中のシーンのイメージを特徴付ける装置にも関係し、この装置はイメージのスライディング統計処理を実行する手段を備える。先に説明したように、このような処理は炎のまたはシーンの速い変動を除去できるようにする。
【0028】
本発明は炎のまたは炉中のシーンのイメージを処理する装置にも関係し、この装置は、
時間の経過順に獲得された、炎のまたはシーンのn個のイメージを記憶する手段と、
最後のn個のイメージの少なくとも1つの統計処理を実行する手段と、
統計処理が終了したときに、付加的なイメージを記憶する手段とを備える。
【0029】
本発明の特徴および効果は以下の説明の観点からさらに明らかになるであろう。この説明は制限のない説明により与えられる例示的な実施形態に適している一方で、添付図面を参照している。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明にしたがうと、“スライディング”統計処理がイメージに適用される。
【0031】
この処理は図1(A)に図示されているようなn個の連続イメージに適用される。期間Tgのスライディング間隔が規定され、この中ではn個のイメージ、Img(i)、i=1,……,nが瞬間1,2,……,nでメモリに記録され、記憶される。
【0032】
これらのn個のイメージは以下で説明する統計処理の1つのような統計処理にしたがって処理される。
【0033】
瞬間n+1では、新しいイメージImg(n+1)が記憶され、統計処理がイメージImg(2),……,Img(n+1)に適用される。イメージImg(1)はメモリから、あるいは処理すべきイメージのスタックから削除される。
【0034】
n個のイメージは期間Tgの間隔中に位置している。期間Tgは予め定められた期間δtのストライドで動く。
【0035】
しかしながら、図1(B)に示されているように、瞬間n+1において、n個のイメージの統計処理が終了していない場合には、イメージ獲得Img(n+1)は生じない。
【0036】
イメージImg(1),……,Img(n)の統計処理が瞬間n+2で終了している場合には、イメージImg(n+2)は記録され、統計処理がn個のイメージImg(2),……,Img(n−1),Img(n),Img(n+2)に適用される。
【0037】
スライディング時間間隔は可変である(Tg1≠T’g2)。
【0038】
これは図3のフローチャートにより示されている。
【0039】
最後のn個のイメージが統計的に処理される(ステップ10)。統計処理が終了したか否かのチェックがなされる(ステップ12)。
【0040】
新しいイメージの獲得(ステップ14)は、以前に獲得されたまたは記憶された最後のn個のイメージが処理されている場合に限りなされる。
【0041】
さらに他の観点にしたがうと、2つの連続イメージの獲得間に最小時間間隔を課すことが望ましい場合がある。これはコンピュータが所要の時間ウィンドウに関して迅速に計算を実行する場合のケースである。
【0042】
計算は回帰的に行われることが好ましい。すなわち、新しいイメージが獲得されるときに、アルゴリズムはスタック中のすべてのイメージを再計算する必要がない。新しいイメージからの寄与を考慮(付加)し、オーバーライトされる最も古いイメージからの寄与を除去するだけで十分である。
【0043】
あるケースでは、例えば、振動燃焼のケースでは、燃焼サイクルと同期してイメージを選択すると利点がある。これは図2のケースであり、イメージは瞬間t1,t2,t3,t4で記録され、これらは例えば燃焼プロセスの特定の位相に対応し、例えば、燃料または酸化剤供給バルブの開放などの特定の状態に対応する。
【0044】
図2のケースでは、上側部分は、バーナーに噴射される燃料の流量率Qの時間プロファイルを表している。このプロファイルは周期的(ここでは:シヌソイド的)であり、イメージ獲得は流量率Qがそのサイクルの予め定められた位相においてのみ生じる。他の例は振動燃焼の変動または周期的現象の他の任意のタイプに関係する。イメージ獲得はこの変動またはこの周期的現象と同期しており、この変動または周期的現象の予め定められた位相に対してのみ実行される。
【0045】
ここで再度説明すると、図1(B)および図3に関して既に上記で説明しているように、新しいイメージを獲得する前に、最後のn個のイメージで実行される統計計算の終了を待つことが好ましい。
【0046】
本発明にしたがって実現される統計処理はスライディングしており、これはn個のスライディングイメージのスタックにおいて実行されることを意味している。したがって、これは時間に対して止まらない。新しいイメージが獲得されたとき(例えば、図1(A)中のイメージn+1、あるいは図1(B)中のイメージn+2)、これはスタックの最も古いイメージ(イメージ1)をオーバーライトする。したがって、アルゴリズムに対するメモリの割り当ては常にスタックされているイメージの数に対応しており、このスタックされているイメージに対して統計処理が適用される。
【0047】
イメージの数nは計算を初期化するときにユーザにより選択される。
【0048】
5より大きい数、例えば5または10と1000との間、例えば20または25に等しい、あるいは25と1000との間、あるいは20または25と200との間、あるいはまた50よりも大きい数は、n個のイメージセットに対してビデオ雑音の十分な円滑効果を得ることができる。イメージ中のすべての変動は目に対する雑音として考えられる。結果として、炎の変動または炉中で見られるシーンの変動とともに、イメージの背景も円滑化される。
【0049】
イメージを選択するのに採用される時間間隔Tgは10秒と1000秒との間が好ましい。10秒近辺の期間が乱流の性質によく適合する。乱流は炎中にまたは炉中に現れ、乱流は10秒よりも短い期間を有する。間隔の上限(1000秒近辺、あるいは10分以上)は、この期間に獲得されたイメージの統計処理から得られる情報が、進行中の燃焼プロセスに関して、観察者に依然として意味があるように、あるいはこのプロセスに関して余りにも遅延して観察者に到達しないように選択される。
【0050】
図1Bおよび図3に関して上記に説明したことから、この時間間隔Tgは可変にすることができる。したがって、図1Bでは、T’g2はTg1とは異なる。一般的に、この間隔の長さは統計処理に関して獲得されるべきイメージ数nとともに、統計処理を実行するコンピュータの計算速度に依存する。ユーザは何らかの統計計算が実行される前にTgに対する(概算)期間を規定することができる。しかしながら、実際の獲得は現実にはtgにちょうど等しい期間に対して生じない。獲得の期間は、新しい獲得が実行されるべき瞬間に統計計算が終了されていないときより長いあるいはわずかに長いかもしれない。
【0051】
図4は例示的な瞬間イメージImgを表している。
【0052】
炉の壁20とバーナー22が、燃料と酸化剤の噴射用のそのさまざまなオリフィスとともにそこに見られる。
【0053】
n個のイメージにおける第1の例示的な統計処理はこれらのn個のイメージにおける分散計算である。イメージが獲得され、その各ピクセルまたはゾーンはすべてのイメージにおけるピクセルまたは対応するゾーンに対する分散計算の結果である。このイメージ上の大きな強度値は強度変動が大きいゾーンに対応する。小さい値は変動が小さいゾーンに対応する。
【0054】
分散はイメージのシーケンスの平均イメージと瞬間的なイメージとの差として規定される。n個のイメージのスタックに対して、(Vで表される)分散は例えば次式で表され、x ̄はスタックの平均イメージであり、xは瞬間的なイメージである。
【数1】
【0055】
イメージがすべて同一である場合、言い換えれば1つのイメージから他のイメージへの動きがない場合には分散はゼロになる傾向がある。実際、そうすると平均化イメージと瞬間的なイメージとの差はまったくない。本発明では、分散は炎の変動についての情報を提供する。
【0056】
標準偏差イメージは、L.Audouin、G.Kolb氏ら(1995年)の文献“ビデオ記録のイメージ処理により得られる浮遊プール火の平均中心温度”(Laboratoire de comustion st de detonique [燃焼および爆発理論のための研究所] Universite de Poitiers)において次式のように規定されており、ここで、Iはそれぞれの瞬間的なイメージに対する各ピクセルのグレーレベルである。分散は標準偏差の2乗である。
【数2】
【0057】
n個のイメージにおける第2の例示的な統計処理はスライディング平均処理(あるいは“ランニング平均”)であり、本発明のフレームワークで適用することができる。
【0058】
スライディング平均計算は炎のあるいは炉中のシーンの変動のエンベロープ用のアルゴリズムに対して使用され、カラー比の計算のためにも使用することができる。これは例えば1/2スケールのイメージ(384*288ピクセル)に実行されるマトリックスの逐次加算の演算である。
【0059】
アルゴリズムに対する数学的な表現は次のようであり、ここで、t+1はイメージi+1の獲得の瞬間であり、tはイメージiの獲得の瞬間であり、xi+1は新しく獲得されたイメージi+1を表し、x1はいわゆるスタックの最も古いイメージ1を表し、このイメージはスタックに入る新しいイメージによりオーバーライトされる。
【数3】
【0060】
すべての初期イメージから平均を再計算しなければならないことはなく、それぞれ新しい獲得後に量(xi+1−x1)/Nの付加が必要なだけであるという意味でこのアルゴリズムは回帰的である。
【0061】
図5は60イメージ対して平均化された平均を表している。この図はイメージの静的なゾーン20を示しており、これらのゾーンは耐火性壁である。参照22はバーナーのアウトレットを示しており、参照24は炎の平滑化イメージを示している。一般的に、工業炉で獲得されるイメージ(例えば、炎のイメージまたは炉中のバスのイメージ)では、静的ゾーンは耐火性壁であり、変動ゾーンは乱流炎および/またはおそらくチャージ(ガラスのバス、融解金属のバスなど)である。スライディング平均による処理は情報平滑化効果をもたらし、したがって炎のまたは見られているシーンの変動のゾーンを抑制する傾向がある。
【0062】
ビデオ獲得電子装置による雑音の処理時間に関係なく、結果として得られるイメージは良質なものである。
【0063】
この結果として得られるイメージは後続計算に対して選択されるべきしきい値の決定をさらに容易にするために使用される。特に、強度の値すなわち壁(図5のゾーン20)における最大強度値を決定することができる。
【0064】
第3の処理例または処理アルゴリズムはイメージ毎の炎の変動を追跡することができる。この例は実際に後の計算のために中間的な結果を得ることができる。
【0065】
この処理にしたがうと、スライディング平均Avgのイメージが計算され、スタックの瞬間的なイメージのそれぞれから減算される。次に結果的なイメージのそれぞれの絶対値イメージはユーザにより選択されたしきい値にしたがって2値化される。
【0066】
最後に、統計処理が終了したか否かのチェックが行われる。終了していない場合には、前にステップに戻ることにより完了し、終了している場合には、新しいイメージが獲得される。
【0067】
ランク1のイメージはその後にオーバーライトまたはスタックから削除され、ランク2のイメージにより置換される。同様に、1とnとの間のすべてのiに対して、ランクi+1のイメージはランクiのイメージを置換する。新しい平均がこのようにして得られた新しい最後のn個のイメージに対して計算される。
【0068】
それぞれの瞬間的なイメージから平均を減算することは炎の静的なエンベロープを除去する。これはその瞬間的な変動のみを残す。このアルゴリズムに対する簡単な数学的表現は次の通りであり:
Bin(Abs(Im(i)−Avg)、しきい値)
ここで、Im(i)は瞬間iにおいて獲得された瞬間的なイメージであり、Avgは最後のn個のイメージに対する平均であり、Absは絶対値計算の演算であり、Binはユーザにより選択された強度しきい値に関して実行される2値化演算である(その強度がこのしきい値を超えるか、このしきい値に等しいAbs(Im(i)−Avg)のピクセルは1にセットされ、これより下のものは0にセットされる)。
【0069】
(瞬間的な炎エンベロープとしても呼ばれる)得られた例示的イメージは図6で表されている。
【0070】
このイメージは炎の点別異常状態(その形状のドリフトまたは変化)を検出するのを助ける。
【0071】
この第3のアルゴリズムは炎の強度が時間に対して変動しているゾーンを強調することができる。このアルゴリズムは炎の強度が一定であるゾーンを除去し、炎の端を目立たせることも可能である。
【0072】
第4および第5のアルゴリズムは炎の変動のエンベロープを検出できる。
【0073】
第4のアルゴリズムは上記の第3の例示的な処理を実現する。このアルゴリズムは結果として得られるイメージから背景雑音を減算するために基準イメージとしてスライディング平均を使用する。シーケンスの各イメージに対して、イメージと一連の平均イメージとの差の絶対値が計算される。この結果的なイメージは任意のしきい値に関して2値化され、そして一連の他のイメージと平均化される。
【0074】
統計処理が終了したか否かのチェックが行われる。終了していない場合には、前のステップに戻ることにより完了する。終了している場合には、新しいイメージが獲得される。ランク1のイメージはオーバーライトされるかあるいはスタックから削除され、ランク2のイメージで置換される。同様に、1とnとの間の各ランク毎について、イメージi+1はイメージiを置換する。新しい平均が計算される。
【0075】
炎エンベロープを計算するアルゴリズムについての式は以下の式:
炎エンベロープ1=
Avg(Bin(Abs(Img(i)−Avg)、しきい値))
により要約することができる。
【0076】
ここで、Avgは上記(第2の例示的な処理)で既に説明したようにスライディング平均(“ランニング平均”)である。
Binはユーザにより規定されるしきい値(この値を超えるあるいはこの値に等しい強度を持つAbs(Img(i)−Avg)のピクセルは1にセットされ、この値より下の強度を持つピクセルは0にセットされる)にしたがった2値化演算である。
Im(i)はイメージのスタックのそれぞれの瞬間的なイメージを表している。
【0077】
しきい値の選択は開始イメージ(最後のn個のイメージの平均イメージ)のグレーレベルの値に依存する。これらの値は背景雑音を前景炎から分離することができる。したがって、しきい値はこの値を超える振幅を持つ変動のゾーンを識別することができる。ユーザにより規定されるこのしきい値は、静的ゾーン中のビデオ雑音により生じる低強度の変動をすべて除去することができる。したがって、しきい値より大きな強度の変動ゾーンのみが結果的として得られるイメージで見ることができる。
【0078】
この第4のアルゴリズムを通して得られる例示的なイメージが図7に提供されている。
【0079】
第5のアルゴリズムは瞬間的なイメージとスタック中でそれに先行するイメージとの差の絶対値を計算することにある。2つの連続するイメージの減算は2つの瞬間の間に変化したものを強調することができる。結果として得られるイメージは任意のしきい値にしたがって2値イメージに変換される。その後に(スライディング平均により)スタックの他のイメージと平均化される。
【0080】
統計処理が終了したか否かのチェックが行われる。終了していない場合には、前のステップに戻って完了する。終了している場合には、新しいイメージが獲得される。ランク1のイメージはオーバーライトされるか、あるいはスタックから削除され、ランク2のイメージにより置換される。同様に、iのすべての値について、イメージi+1はイメージiを置換する。新しい平均が計算される。
【0081】
第5のアルゴリズムは以下のように:
炎エンベロープ2=
Avg(Bin(Abs(Img(i)−Img(i−1))、しきい値))
として数学的に表現される。
【0082】
ここで、Avgはスライディング平均である。
Binは任意のしきい値(この値を超えるあるいはこの値に等しい強度を持つAbs(Img(i)−Img(i−1))のピクセルは1にセットされ、この値より下の強度を持つピクセルは0にセットされる)にしたがった2値化演算である。
Im(i)は獲得スタックのそれぞれの瞬間的なイメージを表している。
Img(i)とImg(i−1)は獲得スタックの2つの連続するイメージである。
【0083】
図8は“炎エンベロープ2”アルゴリズムの結果を示している。
【0084】
図7および図8のイメージは、60イメージのスタックにアルゴリズムを実行することにより得られる例である。両ケースでは、炉の静的な壁はイメージから消失されている。炉の静的な壁は黒に色付けされ、炎の輪郭は平滑化されている。
【0085】
第4のアルゴリズムに対して、結果として得られるイメージは炎の最速変化にもはや感応的ではない。
【0086】
第4のアルゴリズムと第5のアルゴリズムとの差は、第4のアルゴリズムはスタックの最後のn個のイメージの寄与により影響を受ける一方で、第5のアルゴリズムはさらに瞬間的な結果であることである。
【0087】
平均を減算することにより、第4のアルゴリズムは炎の一定部分(図7における炎の中心で黒に色つけされている)を強調する。したがって、炎の変動端もこの結果として得られるイメージでさらによく目立つ。第5のアルゴリズムの情報はさらに瞬間的である。
【0088】
第6の例示的な計算またはアルゴリズムは第7のアルゴリズムより前の“瞬間的な間欠”の計算である。最初のイメージに適用されるこのような計算は、ソフトウェアのユーザにより選択される他のしきい値に基づく。選択された値を超える各ピクセルは1にセットされ(イメージ中の白)、予め定められたしきい値より下のピクセルは0にセットされる(イメージ中の黒)。
【0089】
このアルゴリズムは以下のように:
瞬間的な間欠=Bin(Im(i)、しきい値)
として数学的に書かれる。
【0090】
瞬間的な間欠イメージは2値イメージであり、これはユーザによる固定しきい値を超える確率についての情報を提供する(p=0%=黒、またはp=100%=白)。結果的に、選択されるしきい値はイメージ中の炎の存在を決定する。2値イメージは炎の位置において白であり、ピクセルがしきい値を超えない場合には黒であり、2値イメージのピクセル値は0または1である。
【0091】
炎イメージのグレーレベル値のヒストグラムはユーザがしきい値を選択するのを助けることができる。しきい値は一般的に壁の最大強度より上にある。図9は炉中で獲得されるイメージの一般的なヒストグラムを表している。
【0092】
“平均間欠”の計算を実行することができ(第7の例示的な計算またはアルゴリズム)、これは瞬間的な間欠の時間に対するスライディング平均である。したがって、イメージのピクセルは0から255まで変化し、それらのグレーレベル(あるいは強度)はスライディングウィンドウの時間間隔中に選択されたしきい値を超える確率を表す。
【0093】
壁の輝度より大きい輝度のしきい値を超える確率のイメージは図10に示されているようにイメージ中の炎の存在および実際の位置を強調することができる。
【0094】
このアルゴリズムに対する数学的な式は次のようであり:
Avg(Bin(Im(i))、しきい値)
ここで、Avgはスライディング平均である。
Binは任意のしきい値にしたがった瞬間的なイメージIm(i)の2値化演算であり:Im(i)のピクセルはその強度がしきい値よりも小さい(または大きい)とき0に(または1に)セットされる。
【0095】
第3ないし第7のアルゴリズムの1つにしたがったしきい値の使用は壁のイメージおよび輝度から雑音を除去し、炎の輪郭を抽出するのに有用である。このタイプのアルゴリズムにはいくつかの制限がある。特に、背景よりも明るい場合にのみこのように炎を特徴付けることができる。しかしながら、工業サイトではいつもこのようなケースではなく、特に、その理由は耐火性壁の放射に対していくつかの炎が低い輝度を持つことによる。結果として得られるイメージはしきい値の選択に依存するが、これはこの依存性の体系的観点により補償され、この依存性は時間に対して結果的に得られるイメージの比較を可能にする。
【0096】
第4、第5および第7のアルゴリズムは関数Avg(Bin(_、しきい値))を実現し、引数はそれぞれAbs(Img(i)−Avg)(第4のアルゴリズム)、Abs(Img(i)−Img(i−1))(第5のアルゴリズム)およびAbs(Img(i))(第7のアルゴリズム)である。
【0097】
結果として、本発明の他の規定にしたがうと、実現される統計処理は、
引数イメージからの、しきい値に対する、2値イメージの計算を含み、その強度がしきい値より小さい(あるいは大きいまたは等しい)場合に、この引数イメージのピクセルは2値化演算により0(または1)にセットされ、
このようにして得られる2値イメージの平均の計算を含む。
【0098】
引数イメージは例えば上記に示された3つのイメージタイプ、Abs(Img(i)−Avg)、Abs(Img(i)−Img(i−1))、またはAbs(Img(i))の1つとすることができる。
【0099】
オペレータによる解釈がより簡単なイメージの表示としての簡単な使用を超えて、第4または第5のアルゴリズムの1つにより得られた炎の変動のエンベロープ、あるいは瞬間的なまたは平均的な間欠のイメージ(第6および第7のアルゴリズム)を使用して、炎の境界線、領域、長さのような量的な幾何学パラメータを抽出してもよい。イメージ処理により、例えば、輪郭抽出により、さもなければ“輪郭セグメント化”により、対象(ここでは炎)を検出する方法に適用することができる。
【0100】
例示的な輪郭抽出にしたがうと、イメージはユーザにより選択されたグレーレベルに対して最初に2値化される。例えば、値1または0は、このピクセルが炎の一部を形成すると考えられるか、あるいは炎の一部を形成しないと考えられるかに基づいて、イメージの各ピクセルに割り当てられる。次に、イメージはより広いピクセルにより広げられる。元のイメージが1つのピクセルにより広げられたイメージから減算される。この減算の結果は1つ以上の連続的な輪郭、1つのピクセル密集部である。最後に、これまたはこれらの輪郭は、2つのイメージを加算することにより結果的なイメージ(例えば、“炎エンベロープ1”または“炎エンベロープ2”)上にオーバーレイされる。
【0101】
図11は炎を含む矩形による例示的な輪郭抽出を示している。矩形を含む座標(xmin、xmax、ymin、ymax)および/または、重心もしくは輪郭の領域もしくはその境界線のような他の1つ以上のパラメータが計算され、表示される。結果がファイルまたはメモリ領域に送られ、時間に対する炎の特性を保存および追跡できるようになる。
【0102】
この解析は非常に多くの量的な幾何学パラメータを提供する。これらはニューラルネットワークのような最新制御システムとダイナミックにリンクされてもよい。これらは炎のオンライン制御に対する補足的な入力として使用されてもよい。
【0103】
これらの炎輪郭パラメータの追跡は炉のおよび/または燃焼のおよび/または1つ以上のバーナーのパラメータの1つまたはいくつかのタイプの最適設定を維持するために使用されてもよい。例えば以下の1つ以上のパラメータである。
【0104】
1.噴霧流体の圧力
液体燃料に関して動作するバーナーのケースでは、炎エンベロープパラメータ、特に炎の根の位置を使用して噴霧条件、特に流量率および/または圧力を調整することができる。低すぎる圧力は通常、長すぎる炎となり、炎の根はインジェクタからかなり遠くである。
【0105】
2.炎のステージング度
燃料または酸化剤のいくらかが2次インジェクタに流用できるバーナーについて、炎の輪郭を使用してステージング度を調整し(2次インジェクタに向けられるべき燃料または酸化剤の割合)、炎の長さおよび量を最適化することができる。特に、炎が熱チャージ(ガラスのバス、金属製品)にまたは耐火性壁に近づき過ぎている状況を避けようと努めることができる。ステージング度の調整を使用して汚染物質の放出を最小化してもよい。
【0106】
3.燃料および酸化剤の流量率
燃料および酸化剤の流量率とともに、酸化剤/燃料流量率の比を使用して、正しい炎エンベロープを維持してもよい。特に、理論比よりも小さい酸化剤/燃料流量率の比は一般的に過度に長い炎になり、バーナーの公称出力に対して小さすぎる総流量率(酸化剤+燃料)は炉の天井に向けて炎を上昇させる。
【0107】
4.隣接バーナーの出力および運動量
いくつかのバーナーを使用するケースでは、イメージ処理システムを使用していくつかの炎のエンベロープを同時に追跡してもよく、このシステムは隣接バーナーの炎間の望まない相互作用を診断または識別することができる。炎エンベロープに関する情報を使用して、これらの望ましくない相互作用(流体の運動量が質量流量率とこの流体の速度との積に等しい)を避けるような方法で、各バーナーの噴射の位置、噴射のモード、および流体の運動量(質量流量率および流体の速度)を最適化することができる。これらの条件は特にガラス炉に関係し、そしていくつかの金属炉(再熱炉)にも関係する。
【0108】
5.バーナーに導入される廃棄物の割合
廃棄物が従来の燃料とともに焼却される燃焼のケースでは、イメージ処理システムを使用して、炎の根の形状および/または位置に、ともに焼却される廃棄物の割合を従わせてもよい。これは例えばセメント工場の炉(キルン)におけるケースであり、廃棄物により与えられるエネルギの割合を最大にすることが望ましい一方で、満足な燃料特性(安定な炎、バーナーの直下流の炎の根)に適合しなければならない。
【0109】
6.バーナーにより導入される総酸化剤の割合
酸化剤を異なる酸素濃度に関連付けるバーナーのケース(例えば、空気と酸素、リサイクルされた煙と酸素など)では、許容可能な領域内に炎の長さを維持するような方法で、炎の輪郭を使用して2つの酸化剤の比を調整してもよい。特に、酸化剤中の酸素の全体含有量を増加させると、一般的に炎の長さが短くなる。
【0110】
7.炉の圧力
バーナー近くの空気入口の存在は炎の方向および形状に関して重要な結果を有する。炎のエンベロープに関する情報は、おそらく、他のセンサから生じる情報と組み合わされて、炉の空気入口を制御するパラメータを従わせる。このパラメータは、炉内部の圧力に作用するように、煙排気ダクト中のゲートの位置であってもよい。バーナー周りの漏れ止めを向上させる目的のメインテナンス作業を通して空気の流入に作用することもできる。炎のエンベロープの位置における変動は実際、炉への望まない空気の流入が存在するサインである。
【0111】
8.バーナーの酸化剤供給と燃料供給の振動の周波数
振動燃焼を可能にするバルブを使用するケースでは、イメージ獲得はバルブの位相と同期させることができ、イメージ解析は燃料/酸化剤混合の振動のさまざまな位相に対して炎におけるあるいは炎のエンベロープにおける統計処理を可能にすることができる。本発明にしたがったイメージ処理は振動サイクルの各位相に対して、炎のエンベロープが許容可能な特性を維持することをチェックすることができる。例えば温度および煙組成の他のセンサと組み合わせた、ビデオ解析を通した制御は、汚染物質の放出を最小にする一方で、プロセスと互換性のある炎エンベロープを維持するように、振動の周波数および/または振幅の最適化を可能にする。
【0112】
図12は工業炉40において本発明を実現した装置の例を表している。
【0113】
この例は炎を見ることに関して提供されている。これは炉中のチャージを観察することにも等しく適用する。
【0114】
バーナー42は炎44とともに概略的に表されている。
【0115】
1つ以上のカメラ46のようなイメージ獲得手段は、炎44のイメージを獲得できるようにする。これらのイメージはイメージをデジタル化する装置またはカード48により処理される。
【0116】
工業炉で使用されるビデオカメラは、可視、紫外線または赤外線で動作することができる。炎と耐火性壁との間のコントラストを増加させるために、これらのカメラには干渉フィルタが備えられてもよい(紫外線では、OHラジカルの放出を強調するために310nm辺りを中心とするフィルタ、可視では、CHラジカルのために431nm辺り、C2ラジカルのために516nm辺り、ナトリウムの放出のために589nm辺りを中心とするフィルタ、フィルタの通過帯域は10および20nmの間である)。
【0117】
デジタル化イメージは計算手段50に送信され、この計算手段50は本質的に中央処理ユニット60、ディスプレイおよびビューイング手段69、キーボード72およびマウス61のような制御周辺装置を備えている。スクリーン69上に表示されるページのゾーンまたはフィールドを選択する他の手段も使用され、例えばスクリーンを触ることにより選択を可能とする任意の手段が使用される。
【0118】
振動燃料のケースでは、付加的なデータ項目が計算システム50に導入され、これは振動周期信号を表すデジタル信号である。
【0119】
図13に図示されているように、中央処理ユニット60自体はマイクロプロセッサ62、RAMおよびROMメモリアセンブリ64、ハードディスク66を備え、ハードディスク66は情報記憶機能も有し、これらすべての構成要素はバス68に結合されている。
【0120】
スクリーン69は1つ以上の(統計処理前の)生イメージまたは統計処理後に得られるイメージを見ることができるようにする。図12では、スクリーン69は瞬間的なイメージ69−1、平均間欠イメージ69−2、炎エンベロープイメージ69−3および輪郭イメージ69−4で表されている。
【0121】
本発明にしたがって統計処理を実現する命令は計算システムのメモリ手段64、66に記憶される。
【0122】
手段、例えばマウスの助けで動くメニューまたはカーソルはユーザが実行されるべき統計処理(例えば、上記で説明した第1ないし第7の処理またはアルゴリズムの1つ)を選択できるようにする。ユーザはこれらの処理のいくつかを並列に実行することを選択することもできる。
【0123】
同一の手段または同じタイプの手段はまた、ユーザがスライディング統計処理を実行するために獲得すべきイメージ数nを、および/またはスライディング時間間隔の正確なまたは近似の期間を選択する可能性を提供する。
【0124】
同一の手段または同じタイプの手段はまた、先に説明したアルゴリズムの1つまたは他のものを実現するために、1つ以上のしきい値を選択する可能性を提供する。
【0125】
同一の手段または同じタイプの手段はまた、先に言及したAvg(Bin(_、しきい値))関数を実現する統計処理のために1つ以上の引数イメージを選択する可能性を提供する。
【0126】
カメラ46およびデジタル化カード48の助けで獲得された生イメージは中央処理ユニット60のメモリ領域に記憶される。獲得された最後のn個のイメージのセットまたはスタック、あるいは選択されたスライディング間隔の期間に対して獲得されたイメージのセットまたはスタックは、実際、このメモリ領域に記憶される。
【0127】
同様にメモリ領域に記憶されるものは、スライディング平均Avgにより得られる最後のn個のイメージ、またはこれら最後のn個の平均イメージのスタック、または獲得の途中に変化したイメージの他のスタックである(例えば、Abs(Img(i)−Img(i−1))の結果のスタック)。
【0128】
表示の方法はまた、スクリーン69上に表示されているイメージの部分またはゾーンに対応する炎の強度をオペレータに示す。
【0129】
この機能は、例えばカーソルの助けによりイメージの部分またはゾーンを選択する手段により、そして、例えばイメージの特定フィールドにおけるイメージ上に、選択されたゾーンの強度を表示する手段により構成される。
【0130】
ユーザは、例えばスクリーンの特定フィールドを選択することにより、このような情報に関するしきい値をセットすることができる。
【0131】
輪郭表示モード(図11および図12中のイメージ69−4)では、輪郭フレームの座標の量的値、そしておそらくは重心、および/または輪郭の領域、および/またはこの輪郭の境界線のような計算された値も表示される。
【0132】
本発明にしたがった方法を構成するプログラムの命令は計算システム50のメモリ領域に記憶される。これらの命令は例えば媒体からインストールされる。媒体はこのシステムにより読み取ることができ、媒体上に命令が記録される。このような媒体は例えばハードディスク、ROMリードオンリーメモリ、光コンパクトディスク、DRAMダイナミックランダムアクセスメモリまたは他の任意タイプのRAMメモリ、磁気または光記憶素子、レジスタ、あるいは他の揮発性および/または不揮発性メモリとすることができる。
【0133】
この装置を使用して瞬間的なイメージまたは統計処理から得られるイメージを見ることができる。この情報は燃焼を監視および理解する際に既に大きな有用性がある。
【0134】
この情報から、炎のまたは(いくつかのバーナーの場合には)複数の炎の位置または配置を特徴付ける1つ以上のパラメータを制御するために、オペレータはおそらく炉またはバーナーを制御するパラメータ(例えば出力および/または理論比など)に基づいて行動するであろう。
【0135】
これは上記で既に言及したパラメータ1ないし8の1つであってもよい。
【0136】
図12に図示されているように、装置はさらにパラメータ、例えば先に言及したパラメータ1ないし8の1つ以上を調整する手段52をさらに備えることができる。この調整は例えば統計処理により得られるイメージの解析、例えばニューラル処理および/またはファジー論理制御を実現する解析に基づいて実行されてもよい。コマンド52は例えば燃料または酸化剤供給バルブの開放を調整できるようにする。
【0137】
本発明にしたがった装置の他の例示的な使用にしたがうと、デジタル化により得られるイメージをビデオカセット74に記憶させてもよく(図14参照)、これはビデオレコーダ76により読み取られる。デジタル化後に、既に上述したような計算システム50上で見てもよい。燃料のまたは炎の解析が後に研究室で実行されてもよい。
【0138】
それぞれの生ビデオイメージは3色または3チャネル、R(赤)、G(緑)およびB(青)の組み合わせから生じる。いくつかのケースでは、1つのチャネルのみを採用することが有効かもしれない。例えば、いくつかのケースでは、Rチャネルが十分に飽和され、Bチャネルは少しだけ寄与し、Gチャネルが最も“バランス”される。したがって、Gチャネルのみが選択される。
【0139】
(瞬間的なまたは統計処理により得られる)イメージの各タイプに対して、したがって装置は、色R、G、Bの1つのみで、または3色のうちの2つでイメージを表示することを選択する手段を備えることができる。これらの手段(例えばユーザがカーソルで1つ以上のフィールドを選択するメニュー)は、各所定タイプのイメージについて、イメージ中のこれらの色のうちの2つの比の表現を選択できるようにする。
【0140】
イメージは8ビット(したがって256強度レベル)にコード化される。
【0141】
関数Avgが2値化イメージに適用されるアルゴリズムのケースでは、各ピクセルは他のイメージの対応するピクセルで平均化される。これは、各ピクセルについて、0と1との間の強度値となる。これは次に255だけ乗算することによりフルスケールに(256強度レベルに)再変換される。
【0142】
この説明で示され、しきい値の選択に関係するすべてのイメージ処理は、このしきい値のために、任意でありまたはバイアスされる。しかしながら、この任意の特性は時間の経過に対して一定であり、スライディング間隔Tgのn個のすべてのイメージに対して、あるいは最後のn個のすべてのイメージに対して同じである。
【0143】
本発明にしたがったイメージの処理は扱いにくいものではなく、ニューラル処理が各イメージに適用されるUS5971747で説明されているシステムよりもコンピュータ能力に依存する。本発明にしたがうと、スライディング統計処理がイメージに適用され、US5971747で説明されているようなニューラル処理は必要ない。このようなニューラル処理は調整ループに代わるだけであり、あるとすれば上述したループ52のようなものである(図12)。
【0144】
本発明は炎のまたは炉中の燃焼の観察および制御に適用されるが、野外を含む他の任意のタイプの工業環境にも適用される。
【0145】
説明した発明および統計処理は炉中のシーンの、例えば炉中に存在するチャージ(ガラスのバスの表面上に浮いている塊、溶解炉中で溶解されていない物質の存在の境界を示すライン、金属炉中のビレットの軌跡の空間的なエンベロープなど)の変動を特徴付けることができるようにもする。上述したアルゴリズムの任意の1つを適用してもよく、炎のケースについて説明したものと同じ効果がある。特に、輪郭抽出機能を炉中のチャージの変動ゾーンに適用して、既に上述したような配置パラメータ(輪郭の境界線、および/または重心、および/または輪郭の領域)をそれから導き出すことが可能であり、おそらくバスの調整(その温度またはチャージによるその供給)またはビレットの軌跡の調整をすることができる。
【0146】
本発明は炉中で、時間変動性質を持つ任意の構成要素または環境の輝度とは異なる輝度の任意の構成要素を見ることができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明にしたがったイメージ獲得のための時間チャートを表している。
【図2】
図2は、本発明にしたがったイメージ獲得のための時間チャートを表している。
【図3】
図3は、本発明にしたがった統計処理の観点を表すフローチャートである。
【図4】
図4は、炎の瞬間的なイメージを表している。
【図5】
図5は、いくつかの瞬間的なイメージのスライディング平均を表している。
【図6】
図6は、瞬間的な炎エンベロープを表している。
【図7】
図7は、本発明にしたがったイメージ処理を通して得られるイメージを表している。
【図8】
図8は、本発明にしたがったイメージ処理を通して得られるイメージを表している。
【図9】
図9は、イメージの強度レベルのヒストグラムである。
【図10】
図10は、本発明にしたがったイメージ処理を通して得られるイメージを表している。
【図11】
図11は、本発明にしたがったイメージ処理を通して得られるイメージを表している。
【図12】
図12は、本発明にしたがった装置の概略図である。
【図13】
図13は、計算システムのさまざまな構成部品を表している。
【図14】
図14は、本発明にしたがった装置の概略図である。
Claims (41)
- 少なくとも1つの炎のまたは炉中のシーンのイメージを処理する方法において、
高速変動を除去するように、スライディング時間間隔のうちに獲得された炎のイメージの少なくとも1つのスライディング統計処理を含む方法。 - 時間間隔は変化する期間である請求項1記載の方法。
- 少なくとも1つの炎のまたは炉中のシーンのイメージを処理する方法において、炎のまたはシーンのn個のイメージを獲得した後に、
(a)最後のn個のイメージの少なくとも1つの統計処理を実行し、
(b)処理(a)が終了したときに、新しいイメージを獲得し、
(c)ステップ(a)を反復する方法。 - 2つの連続する処理イメージ間のギャップは5秒と1000秒との間であるように、一連のイメージにおいて統計処理が実行される請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の方法。
- 2つの連続する処理イメージ間のギャップは20秒と200秒との間である請求項4記載の方法。
- スライディング統計処理により処理される一連のイメージに含まれるイメージ数は10よりも大きい請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の方法。
- スライディング統計処理により処理される一連のイメージに含まれるイメージの数は25と1000との間である請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の方法。
- 統計処理は時間の経過に対するイメージの分散を計算することである請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の方法。
- 統計処理は、スライディング時間間隔のまたは最後のn個の間に獲得された炎のまたはシーンのイメージのスライディング平均を計算することである請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の方法。
- 統計処理は各イメージからその瞬間的な変動のイメージを生成できるようにする請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の方法。
- イメージの処理は、
まったく同一のスライディング時間間隔のそれぞれ一連のn個のイメージに対する、またはそれぞれ一連の最後のn個のイメージに対する、平均イメージの計算と、
一連のn個のイメージのまたは最後のn個のイメージのそれぞれのイメージに対する、イメージと一連のn個のイメージの平均イメージとの差の計算と、
2値化イメージとして呼ばれるイメージを得るように、このようにして得られた各差イメージと予め定められたしきい値とを比較するステップを含む請求項10記載の方法。 - 統計処理は、炎のまたはシーンの変動の空間的エンベロープを得ることができるようにする処理である請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の方法。
- イメージの処理は、
まったく同一のスライディング時間間隔のそれぞれ一連のn個のイメージに対する、またはそれぞれ一連の最後のn個のイメージに対する、平均イメージの計算と、
一連のn個のイメージのまたは最後のn個のイメージのそれぞれのイメージに対する、イメージと一連のn個のイメージの平均イメージとの差の計算と、
2値化イメージとして呼ばれるイメージを得るように、このようにして得られたn個の差イメージのそれぞれと予め定められたしきい値とを比較することと、
このようにして得られたn個の2値化イメージの平均イメージを計算するステップを含む請求項12記載の方法。 - イメージの処理は、
まったく同一のスライディング時間間隔の一連のn個のイメージの各イメージに対する、または一連の最後のn個のイメージの各イメージに対する、イメージと一連の中でそのイメージに先行するイメージとの差の計算と、
2値化イメージとして呼ばれるイメージを得るように、このようにして得られた差イメージのそれぞれと予め定められたしきい値とを比較することと、
このようにして得られたn個の2値化イメージの平均イメージを計算するステップを含む請求項12記載の方法。 - 統計処理は、
2値イメージを得るように、まったく同一のスライディング時間間隔の一連のn個のイメージの各イメージと、または一連の最後のn個のイメージの各イメージと、予め定められたしきい値との比較と、
このようにして得られたn個の2値イメージの平均イメージを計算するステップを含む請求項1ないし請求項7のいずれか1項の方法。 - 輪郭を抽出するまたは輪郭をセグメント化するステップをさらに含む請求項12ないし請求項15のいずれか1項記載の方法。
- 炎のまたはシーンの変動ゾーンの輪郭を含む矩形、および/またはこの輪郭の重心、および/またはこの輪郭の領域、および/またはこの輪郭の境界線を計算するステップをさらに含む請求項16記載の方法。
- イメージは作業中に工業炉中で生じる燃焼の炎のイメージである請求項1ないし請求項17のいずれか1項記載の方法。
- イメージは振動燃焼の炎のイメージである請求項1ないし請求項18のいずれか1項記載の方法。
- 処理されたイメージは、同期化されたイメージ、あるいは振動燃焼とまたは振動燃焼の位相と同期化されたイメージまたは同位相のイメージである請求項1ないし請求項19のいずれか1項記載の方法。
- 請求項1ないし請求項20のいずれか1項にしたがった炎のイメージを処理する方法を実現し、炎のまたは燃焼の物理的パラメータを調整する方法において、
炎のまたは燃焼のまたは燃焼が生じている炉の物理的パラメータを調整するステップを含む方法。 - 物理的パラメータは、少なくとも炎の長さまたは量または位置、あるいは複数のバーナーのケースでは炎の相対位置を含む請求項1ないし請求項21のいずれか1項記載の方法。
- 物理的なパラメータは、液体燃料の噴霧の流量率または圧力、あるいは燃料または酸化剤のステージング度、あるいは燃料または酸化剤の流量率、あるいは複数のバーナーのケースでは、少なくとも1つのバーナーの位置および/または噴射のモードおよび/または運動量、あるいはバーナーに再導入される廃棄物の割合、あるいは少なくとも2つの酸化剤を使用するケースでは、これらの酸化剤の濃度比、あるいは燃焼が生じている炉の圧力を少なくとも含む請求項21または請求項22記載の方法。
- 燃焼は振動タイプであり、物理的なパラメータは、バーナーの振動する酸化剤および/または燃料供給の振動周波数または振幅のうち少なくとも1つを含む請求項21ないし請求項23のいずれか1項記載の方法。
- イメージは炉中のチャージのイメージである請求項1ないし請求項17のいずれか1項記載の方法。
- イメージはガラスのバスのイメージ、または溶解炉中のバスのイメージ、またはビレットの軌跡のイメージである請求項1ないし請求項25のいずれか1項記載の方法。
- 少なくとも1つの炎のまたは炉中のシーンのイメージを処理する装置において、
炉中に位置する炎のまたはシーンのイメージを受信する手段と、これらのイメージの少なくとも1つのスライディング統計処理を実行する手段とを具備する処理装置。 - 少なくとも1つの炎のイメージを処理する装置において、
時間の経過に沿って獲得された炎のまたはシーンのn個のイメージを記憶する手段と、
最後のn個のイメージの少なくとも1つの統計処理を実行する手段と、
統計処理が終了したときに、付加的なイメージを記憶する手段とを具備する処理装置。 - 少なくとも1つの統計処理を実行する手段は、時間の経過に対するイメージの分散の計算、および/またはイメージのスライディング平均の計算、および/またはその瞬間的な変動のイメージを各イメージから生成するような処理、および/または炎のもしくはシーンのもしくはそれらの変動の空間的エンベロープを得ることができるようにする処理、を実行する手段である請求項27または請求項28記載の処理装置。
- 炎のまたはシーンのイメージの1つ以上の統計処理を選択する手段をさらに具備する請求項27ないし請求項29のいずれか1項記載の処理装置。
- 1つ以上の統計処理が実行されるべきイメージの数を選択する手段をさらに具備する請求項27ないし請求項30のいずれか1項記載の処理装置。
- スライディング時間間隔の期間を選択する手段をさらに具備する請求項27ないし請求項31のいずれか1項記載の処理装置。
- 炎のまたはシーンのイメージのゾーンまたは部分を選択し、このゾーンまたは部分の強度の値を表示する手段をさらに具備する請求項27ないし請求項32のいずれか1項記載の処理装置。
- 炎のまたはシーンのイメージの1つ以上の統計処理の実行のために1つ以上のしきい値を選択する手段をさらに具備する請求項27ないし請求項33のいずれか1項記載の処理装置。
- 統計処理後にイメージを見る手段をさらに具備する請求項27ないし請求項34のいずれか1項記載の処理装置。
- イメージは1つ以上のアナログまたはデジタルビデオカメラにより記憶されたものである請求項27ないし請求項35のいずれか1項記載の処理装置。
- バーナー(42)と、
少なくとも1つの酸化剤と少なくとも1つの燃料をバーナーに噴射する手段と、
請求項27ないし請求項36のいずれか1項記載の処理装置とを具備する燃焼システム。 - 炎のまたは燃焼のまたは燃焼が生じている炉の物理的パラメータを調整する手段(52)をさらに具備する請求項37記載のシステム。
- チャージと、
請求項27ないし請求項36のいずれか1項記載のチャージのイメージを処理する装置とを具備する工業炉。 - プログラムがコンピュータ上で実行されるときに請求項1ないし請求項26のいずれか1項記載の方法のステップを実行するプログラムコード命令を含むコンピュータプログラム。
- コンピュータで使用可能な媒体上に記録されたプログラムのためのプログラムコード手段と、請求項1ないし請求項26のいずれか1項記載の方法の少なくとも1つのステップを実行するコンピュータ読み取り可能なプログラミング手段を具備するコンピュータプログラム製品。
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