JP2004509778A - コンテナおよびナノチューブの微細ネットワーク - Google Patents

コンテナおよびナノチューブの微細ネットワーク Download PDF

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Abstract

開示されるのは、サーファクタント膜から構成される、コンテナおよびナノチューブの微細ネットワークの生成のための方法であり、当該方法は、1つの母コンテナを、互いにナノチューブを介して連絡される2つの娘コンテナに分割する工程、続いて得られる娘コンテナのうちの1つまたは両方を分割して、新規な娘コンテナを得る工程を包含し、ここで娘コンテナを分割する工程は、所望される数のコンテナが得られるまで反復される。また開示されるのは、上記の方法によって得ることが可能なコンテナおよびナノチューブの微細ネットワーク、ならびにサーファクタント膜から構成される少なくとも2つのコンテナおよびサーファクタント膜から構成される少なくとも1つのナノチューブの微細ネットワークであり、当該ナノチューブは当該コンテナ間の連絡を形成する。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、コンテナおよびナノチューブの、当該コンテナおよび当該ナノチューブの両方はサーファクタント膜から構成される、一次元、二次元、または三次元の微細ネットワークの生成のための方法、このようなネットワーク、ならびにこのようなネットワークの使用に関する。
【0002】
発明の背景
生物学的なおよび合成的な脂質二重層ベシクルは、特性および特殊化の魅力的なレパートリーを示し、ならびに適切な物理化学的刺激の際に複雑な形状遷移を受け得る1〜5。例は、軸方向負荷の適用後の球状から、伸長された、つながれたベシクルへの移行、熱的に誘導される盤細胞−体細胞移行、および浸透圧的に駆動される発芽形成、および分裂である。脂質ナノチューブは、浸透圧ストレス下 で大量に広範な範囲の脂質から、チューブを形成する脂質の自己アセンブリを介して、クラスリン媒介性エンドサイトーシスにおける中間体としてリポソームから、ならびにピペット吸引技術4、10、11を使用する個々のリポソームの操作から形成され得る。
【0003】
脂質二重層材料から作製される微細構造は、真正の細胞および細胞小器官のナノ環境12〜16を見積もる、区画中の複雑な細胞化学を理解するための還元主義なアプローチにおける有望な道具である。研究のこの分野が正に開発され始めたばかりであっても、脂質二重層微細構造が、例えば、小さな閉じ込められた容量における単一酵素の振動性の挙動17および単一の粒子の膜張力で駆動される輸送17を試験するための、実験的モデルを提供する可能性を有することが示された。
【0004】
発明の要旨
本発明は、コンテナおよびナノチューブの一次元、二次元、または三次元の微細ネットワークの生成のための方法に関し、当該コンテナおよび当該ナノチューブの両方は脂質−結晶性サーファクタント膜から構成され、当該方法は、1つの母コンテナを、ナノチューブを介して互いに連絡される2つの娘コンテナに分割する工程、続いて得られる娘コンテナのうちの1つまたは両方を分割して新規な娘コンテナを得る工程を包含し、ここで娘コンテナを分割する工程は所望される数のコンテナが得られるまで反復される。
【0005】
本発明はまた、コンテナ、ナノチューブ、およびナノチューブ接続部の一次元、二次元、または三次元の微細ネットワークの生成のための方法に関し、また脂質−結晶性サーファクタント膜から構成され、1つの母コンテナを、ナノチューブおよびナノチューブ接続部を介して互いに連絡されるいくつかの娘コンテナに分割する工程を包含する。
【0006】
本発明はまた、上述の方法によって得られ得るコンテナおよびナノチューブの微細ネットワークに関する。
【0007】
さらに、本発明は、サーファクタント膜から構成される少なくとも2つのコンテナおよびサーファクタント膜から構成される少なくとも1つのナノチューブの微細ネットワークに関し、当該ナノチューブは当該コンテナ間の連絡を形成する。
【0008】
さらに本発明は、当該微細ネットワークの異なる適用に関する。
【0009】
コンテナおよびナノチューブは少なくとも1つの脂質結晶性サーファクタント膜によって構成されることが上述される。このようなサーファクタント膜の1つの例は脂質二重層膜であり、これは生体膜、例えば細胞膜の主要な構成要素である。しかし、コンテナおよびナノチューブはまた、一重または二重層へ自己組織化する他の両親媒性分子によって構成され得る。従って、ネットワークは例えば、生体細胞、生体細胞小器官、リポソーム、および乳濁液から構築され得る。
【0010】
ネットワークのコンテナの大きさは、微細な範囲であり、これらは10 21〜10 リットルまでの容量において変化し得る。
【0011】
ネットワークのナノチューブの大きさは、極細であるかまたは微細な範囲であり、およびこれらは0.05〜100,000μmの長さまで、および0.001〜1000μmの直径まで変化し得る。
【0012】
本発明に従うネットワーク、または本発明に従う方法によって生成されるネットワークは、好ましくは異型である。
【0013】
コンテナはいくつかの異なる形態であり得、これらを構成する材料および環境に依存する。これらは、例えば、球状、半球状、楕円形であり得るか、または凸状レンズとして形づくられ得る。
【0014】
上記の方法でネットワークを生成する場合、母コンテナおよび娘コンテナは好ましくは、ネットワーク内のコンテナが互いに自発的に融合することを防止するためにいくつかの手段によって固定化されるべきである。
【0015】
上述の方法を用いて生成されるネットワークが二次元ネットワークである場合、ネットワーク中のコンテナは好ましくは平面の物質上に置かれ、基質とコンテナとの間の物理化学的相互作用に起因し、コンテナに堅固に固定化される。適切な基質は、例えば、ホウケイ酸表面、シリコンジオキシド表面、酸化ポリスチレンコート化表面、ポリ−L−リジンコート化表面、タンパク質コート化表面、抗体コート化表面、金属表面、および自己アセンブリ化単層(SAM)で被覆される表面である。異なる形態学の微細にかたどられた表面を使用することがまた可能である。
【0016】
上述の方法で生成されるネットワークが三次元ネットワークである場合、コンテナは好ましくは、形態学的に設計された物質上に固定化される。あるいは、ネットワークはゲル、例えば非常に粘性のハイドロゲルのような支持性マトリクス中に構築される。三次元ネットワークはまた、個々の単位が極微操作装置によって制御される足場または極細繊維で予め決定された三次元座標にて保持される場合、ネットワークを凝固することによって作製され得る。ネットワークの凝固または固体鋳型は、金属化7、8、ケイ酸化19、重合化20、およびタンパク質結晶化によって作製され得る。
【0017】
母コンテナの分割、およびその後の娘コンテナの分割は好ましくは以下の実施態様の1つに従って達成される。
【0018】
第1の実施態様に従って、コンテナを分割する工程は全母コンテナを本質的に介する機械的分裂を介して行われる。ナノチューブは母コンテナの切断されない材料によって形成される。当該機械的分裂は好ましくは、繊維の使用を介して行われる。繊維は柔軟性であり、および小さな大きさおよび十分な長さであり、すなわち、コンテナの直径よりも長い。これはまた、コンテナとの最小の相互作用および/またはコンテナへの接着を有する。さらにこれは好ましくは、化学的に不活性であり、およびさらにより好ましくは薬物の使用の前またはその間に電位差に置かれる。このような繊維の好ましい例は、炭素繊維である。機械的分裂後、形成されるナノチューブの長さは繊維の移動によって増加され得、これは一方のコンテナを他方から離れて引っ張ることを生じる。繊維はまた、ナノチューブ間の角度を制御するために使用され得る。この角度は新規に形成される娘コンテナを、所望の角度が得られるまで繊維を用いて移動することによって達成される。最後に繊維は、機械的分裂の前に繊維を注意深く配置することによって、2つの娘コンテナの相対的な大きさを調節するために使用され得る。例えば、分割化は、母コンテナの均分円に沿って行われ得、同型分裂を生じるか、または母コンテナの均分円以外の緯度に沿って行われ得、異型分裂を生じる。ナノチューブの直径は、膜組成およびネットワークの表面張力によって調節され、従って上述のパラメーターを制御することによって調節され得る。
【0019】
第2の実施態様によれば、コンテナの分割化はマイクロピペット吸引技術の使用を介して行われ得、ここでは少なくとも1つの液体が充填されたマイクロピペットが、母コンテナを、互いにナノチューブを介して連絡される娘コンテナへ引っ張るために使用される。当該マイクロピペットのチップは、当該母コンテナの膜表面と密接して配置され、そして当該母コンテナの一部分は当該マイクロピペットへ吸引される。当該マイクロピペットは次いで、母コンテナからある方向に移動され、当該母コンテナの部分は当該基質への接着性に起因してその元来の位置に保持され、当該母コンテナの他の部分は娘コンテナ、ならびに当該母コンテナおよび当該娘コンテナを連結するナノチューブを形成し、その後新規に形成される娘細胞は当該マイクロピペットから放出される。あるいは、全母コンテナが、液体が充填されたマイクロピペットへ、吸引されるかまたは戻し充填され、そしてコンテナを分割する工程は当該マイクロピペットから当該母コンテナの部分を取り除くことによって行われ、従って当該マイクロピペットのチップにて球根状の構造を形成する。当該球根状の構造は当該マイクロピペットの軸方向移行を介して当該基質へ接着することを許容され、これは次いで当該母コンテナの当該球根状の構造からある方向に移動され、当該母コンテナは当該基質への接着に起因して保持され、従って、娘コンテナ、および当該娘コンテナと当該母コンテナとを連結するナノチューブを形成し、その後当該母コンテナは当該マイクロピペットから放出される。
【0020】
この第2の実施態様が使用される場合、同型分裂または異型分裂のいずれかであり得る。
【0021】
第3の実施態様に従って、コンテナを分割する工程は、電気注入または微小注入の使用を介して行われ、ここでは少なくとも1つの液体が充填されたマイクロピペットが、娘コンテナへ母コンテナを引っ張るために使用され、これは互いに当該ナノチューブを介して連結され、ここでは当該少なくとも1つのマイクロピペットのチップが、膜壁を侵入することによって、当該母コンテナに挿入され、次いで母コンテナからある方向に移動され、その間またはその後液体は好ましくは当該マイクロピペットを介して注入され、当該ナノチューブに流動する当該液体はこれを拡張させ、従ってマイクロピペットチップの出口でコンテナを形成し、当該母コンテナの部分は当該基質への接着に起因してその元来の位置に保持されるが、当該母細胞の他の部分は、娘コンテナ、および当該母コンテナと娘コンテナとを連結するナノチューブを形成し、その後当該マイクロピペットは新規に形成される娘コンテナから取り除かれる。
【0022】
電気注入は好ましくは、コンテナの脂質二重層の侵入のために少なくとも1つのマイクロピペットを介して適用される少なくとも1つの一過性のdcボルト数のパルスの使用を介して行われる。より好ましくは当該dcボルト数のパルスは0.1〜4000V/cmの場強度の短形波形状、および1〜10000μsの持続時間を有する。
【0023】
またこの第3の実施態様が使用される場合、分割化は同型分裂または異型分裂のいずれかであり得る。
【0024】
上記の任意の実施態様によって生成されるネットワークは、全ての経路がコンテナで終結するので開口ネットワークとして記載される。このようなネットワークは、ネットワークを終結するコンテナの2つまたはいくつかの対を共に融合することによって閉口または環状ネットワークに転換され得る。さらに、上記のように生成されるいくつかの(すなわち、2〜数百または数千の)ネットワークは、微小なおよび微細な成分から構成される大きなネットワークを形成するために共に融合され得る。これらの融合は、微小な電気融合のような多くの適切な方法を伴って行われ得る。
【0025】
ネットワーク内でナノチューブによって連結される2つまたはそれ以上のコンテナを併合することがまた可能である。2つの隣接するコンテナを併合することは単に、例えば、マイクロピペットまたは極細線維の使用を介してこれらを共に押すことによって行われ得る。
【0026】
一旦ネットワークが形成されると、またはこれらの形成の間に、ネットワーク内の個々のコンテナの膜組成および/または成分を変化することが可能である。これは、例えば、光化学技術、電気化学技術、微小な電気注入技術、および/または電気融合もしくは電気穿孔技術によって行われ得る。
【0027】
連結するナノチューブを介する一方のコンテナから他方のコンテナへの基質の輸送によってコンテナの成分を変化することがまた可能である。
【0028】
電位差がナノチューブが連結されるコンテナに適用される場合、輸送は、ナノチューブを介して荷電される粒子の電気泳動および/または電気浸透圧によって行われ得るか、または輸送は、ナノチューブが連結される異なるコンテナ間の膜表面張力における差異に基づいて行われ得、これは、例えば膜材料がより低い表面張力を伴なうコンテナからより高い表面張力を伴なうコンテナに移動することを引き起こし、続いてナノチューブの内側に含まれる液体の剪断で駆動される移動を引き起こす。
【0029】
例えば、連結するナノチューブにおける電場の影響によって一方のコンテナ中に含まれる荷電されたまたは未荷電の粒子を、他方のコンテナに輸送することが可能である。膜表面張力の調節によって一方のコンテナから別のコンテナに粒子を輸送することがまた可能である。
【0030】
リン脂質から構成されるサーファクタント膜は、数nm〜数mmの直径の球状の二重層体(リポソーム)に自己アセンブリし得、これは膜結合されるおよび可溶性のタンパク質と共に機能化され得、および従って多様なセンサー適用について調整され得る。例として、イオンチャネル、および光合成機構は、リポソーム中で再構成され、それによって化学薬物スクリーニング21、および光応答デバイス22として作用する。
【0031】
好策な局面は、サーファクタント膜構造が、微小振動的、微小電気的、または微小電気機械的な系、ならびに生物学的および化学的コンピューターにおいて、電位差の適用を備える非常に小さな規模の装置の設計のために使用され得ることである。これは可能であるが、但し、これらの系の構造および形態学は注意深く操作および制御され得る。平面脂質二重層膜、リポソーム、および脂質ナノチューブのような単純な系は、金属7、8、シリカ19、ポリマー20、および/またはタンパク質結晶固体状態構造の構築のための鋳型として使用された。従って、サーファクタント膜から作製される鋳型は、固体状態デバイスに適切な技術を使用して変換され得る。
【0032】
複雑な固体状態のデバイスの設計における、およびより高等な種の細胞構造、およびネットワークを模倣するにおける制限する問題は、μmおよびnm規模での所望される構造の液体膜構造を制御および生成することの困難さである。ネットワーク構築について、個々の単位間の結合性を制御することが必要不可欠であり、そして複雑な細胞設計については、形態学、結合性、および成分の配列特異的負荷(反応系および細胞小器官模倣構造)の両方が制御されなくてはならない。
【0033】
このようなネットワークの正確な制御を達成する能力はまた、細胞ネットワークベースの計算における適用を有する。非常に平行な細胞ネットワークベースの計算が、さらに伝統的な計算、または近来のDNAの平行モデル、および量子計算に対抗するか否かを予測することは困難であり、このような系は、あるタイプの適用に価値があるようにもっともなるようである。細胞ベースの計算上に建設されるような領域は、パターン認識、および多様式の刺激プロセシングである。従ってこれらはロボット制御系、および複雑なセンサー適用について興味深くなり得る。化学動力学によるパターン認識における実験すでに有望な結果を示した23、24
【0034】
細胞−固体−状態構造についての別の例示的に重要な特徴の領域は、誤って機能する生体系の機能を置き換えるまたは支持するための移植可能な装置である。アルツハイマー、ハンチントン、およびパーキンソンのような神経系における多くの慢性疾患は、神経細胞変性を生じる。神経細胞は再生についての能力を有さず、およびこのような異常は現在実際には治療できないが、重要なおよび有望な結果が移植組織および種々の薬物処置を使用して得られた。人工細胞ネットワークがこれらの歪められた機能を修復し得る、またはそのいくつかを少なくとも軽減し得ることが考えられる。また、細胞−固体−状態のデバイスは、網膜および嗅覚の機能を模倣するために作製され得、従って人工的な眼および人工的な鼻として作用し得る。
【0035】
本発明に従うネットワークまたは本発明の方法に従って作製されるネットワークは多くの異なる適用を有し、主にそれらの機能に依存して、非常に小さな規模の流動、反応、および機械デバイスとしての異なる適用を有する。これらは、例えば、微小電気系において、微小電気機械系において、微小流動系において、金属、シリカ、ポリマー、および/またはタンパク質結晶固体状態構造の構築のために、画分における細胞化学の研究のためのモデルとして、生体の多画分構造の生体模倣モデルとして、細胞回路として、人工鼻ネットワークとして、固体状態の極細構造についての鋳型として、生物学的または化学的コンピューターにおいて、微小分析系において、センサーにおいて、または人工細胞または移植可能な装置の作製において、使用され得る。
【0036】
以下の記載および実施例において、添付の図面に対して参照がなされる。
【0037】
発明の詳細
上述のように、本発明は、親水性または任意の他の適切な基質における、サーファクタント膜、例えば脂質二重層膜、ナノチューブ、およびコンテナの異型のおよび複雑な微細ネットワークに関する。生成されるネットワークは、制御される結合性、コンテナの大きさ、ナノチューブ長、ナノチューブ直径、およびナノチューブ伸長間の角度を制御した。本発明はまた、ナノチューブおよびコンテナの当該ネットワークを形成するための3つの方法に、形成され得る当該ネットワークのタイプに、当該ネットワークを介して物質を輸送するための2つの方法に、および当該ネットワークの適用に関する。
【0038】
微小な電気融合と組み合わせた、コンテナおよびナノチューブのネットワークを形成するための当該3つの方法は、巨大なネットワークの生成のための、および閉口されたまたは環状のネットワークの構築のための、道具を提供する。ネットワーク内のナノチューブによって連結される2つ以上のコンテナを併合することがまた可能である。
【0039】
ナノチューブおよびコンテナの複雑な系のネットワークは、単一の分子の挙動25、限定された空間における単一の酵素の協調された集団の挙動17、および生体分子の分散可能な挙動15、16のための興味深い新規なモデルを提案する。細胞小器官および細胞小器官模倣構造はネットワーク内のコンテナに電気注入され得、およびこのような特殊化されたコンテナは再結合され得、この系は複雑な生体多区画構造を模し得るのみでなく、反応の開始をまた制御し得る。このような系は、複雑なシグナル伝達経路の研究のために有用である。
【0040】
さらに、これらの系は細胞循環、コンピューター課題について設計される人工的な神経ネットワークの構築のために、ならびに非常に小さな規模の化学分離および濾過デバイスとして有用であり得る。これらのネットワークはナノ規模の微細構造についての鋳型として利用され得、および固体状態デバイスに移行され得るので、示される技術の将来の適用は、この研究の領域における興味深い機会を広げる。
【0041】
ナノチューブおよびコンテナのネットワークの形成のための第1の方法は、図1において示される。左側のパネルは、形成されるプロセスの軸方向面(上面図)、および右側のパネルは側方図(側面図)を示す。本発明の第1の方法に従って、1つの母コンテナは、炭素繊維(1)を用いて、全母コンテナ(2)を本質的に介する機械的分裂によって切断される。炭素繊維は好ましくは0.05と100μmとの間の直径であり、および極微操作装置、好ましくは全ての3つの次元において0.05〜5μmの増加に移行され得る高目盛の極微操作装置によって制御される。技術は、炭素繊維の使用に制限されず、適切な小さな大きさの、ならびに適切な機械的および表面特性を伴う他の材料が使用され得る。繊維とコンテナ表面との間の相互作用を、繊維の表面を改変することによって至適化することが時折有利である。図1Bは、線維が、ガラスカバー片の表面に届くまで下方向に下ろしコンテナを切断して、ナノチューブ(4)を介して互いに連絡される2つの娘コンテナ(3)を生じることを示し、当該ナノチューブは、母コンテナの切断されない材料によって形成される。通常、球状および半球状(表面相互作用は形状を指令する)に形づくられたコンテナは本質的にそれらの均分円に沿って切断されて同型分裂を生じ得るか、または任意の他の緯度に沿って異型分裂を生じ得るかのいずれかであり得る。異型分裂において、異なってサイズ分けされる娘コンテナが得られる。図1Cは、x方向における繊維の移動を介してナノチューブがどのように伸長されるのかを示す。分裂を介して生成されるナノチューブの長さを調節するために、炭素繊維はナノチューブの長軸に平行な方向に移動され得、ナノチューブに連結される2つのコンテナ間の距離、従ってまたナノチューブの長さを増加する。
【0042】
ナノチューブ半径11と系の膜張力との間に逆の関係がある。ナノチューブ半径(r)対膜張力(T)を関係する係数は、膜屈曲モジュール(B)であり;r =B/Tに従い、ここでは屈曲モジュールは膜組成に依存する。従って、膜張力および/または膜組成、脂質二重チューブの直径、dを制御することによって設定され得る11
【0043】
図1Dは、炭素繊維が除去された後のナノチューブ(4)によって連結される2つの娘細胞を示す。図1Eは、チューブの長さ、l、娘コンテナ直径、d、および2つのナノチューブ伸長間の角度θがベシクル融合/移行技術を使用して自由に変化可能であることを模式的に示す。チューブ直径、dは、例えば、ネットワーク内の形状変形を誘導するための極微操作系を利用することによって系の全体の膜張力を制御することによって制御され得る。このような形状変形は、表面対容量比、従ってネットワークの膜表面張力を変化し;膜張力が高いほど、ナノチューブは薄くなる。従って、ネットワークのチューブ直径は、正確に制御され得る。
【0044】
より大きなネットワークを作製するために、分裂および娘コンテナの移行は、新規な娘コンテナを作製するために娘コンテナのうちの1つまたは両方について反復され、ここでは娘コンテナの機械的分裂は所望される数のコンテナが得られるまで反復される。この第1の方法は、多層コンテナについて特に適合される。
【0045】
ナノチューブおよびコンテナのネットワークの形成のための第2の方法は、図2において模式的に示され、およびマイクロピペット吸引技術によるコンテナの機械的分割に基づく。この技術は、多層および単層のコンテナについて適切である。この第2の方法は、マイクロピペット(5)の使用を包含し、このチップはベシクル構造(2)の隣に配置される。ガラスマイクロピペットは極微操作装置、好ましくは全ての3次元において0.05〜5μmの増加に移行され得る高目盛の極微操作装置によって制御される。マイクロピペットは引き伸ばされたガラスキャピラリーから、または任意の他の適切に形づくられた物体から作製され得、およびマイクロピペットとコンテナとの間の相互作用を制御するために表面改変され得る。マイクロピペットは水性緩衝液または他の適切な媒体で充填される。マイクロピペットは、例えば、加圧されたマイクロインジェクター、またはイオン泳動、電気泳動、または電気浸透圧デバイスについての電位源、または材料のサンプリングのような、微小注入/吸引系(図2において示されない)に連結される。好ましくは、マイクロインジェクター(Eppendorf CellTram Oil、または他の製造業者からの装置の類似品)は、マイクロピペットの毛管力を平衡するのに十分高い補償圧を伴なって設定される。マイクロピペットチップが母コンテナの隣に配置された後(図2A)、注入/吸引系における負の圧力(吸引)の適用によってマイクロピペットのチップに吸引される。(図2B)。マイクロピペットは取り除かれ、それによって吸引された部分は母コンテナから部分的に切断されるマイクロピペット中に含まれ、マイクロピペットの内側に含まれる娘コンテナ、および母コンテナおよび新規に形成される娘コンテナを連結する膜ナノチューブ(4)の形成を生じる(図2C)。従って、娘コンテナの大きさは、マイクロピペットへ吸引される量によって決定される。この方法において形成される娘コンテナは次いで、基質に対する極微操作装置で制御されるネットワークの軸方向移行によって基質表面に付着され、そして注入/吸引系上に正の圧力を適用することによって母コンテナの吸引される部分を穏やかに放出する(図2D)。娘コンテナが、基質表面上に堅固に定着された後、マイクロピペットチップは、引っ張ることによって娘コンテナから取り除かれる(図2E)。上記のような、機械的分裂を使用するナノチューブおよびコンテナのネットワークを生成するための第1の方法のように、この方法はチューブの長さ、l、娘リポソーム直径、d、および2つのナノチューブ伸長間の角度θを制御し得、およびチューブ直径、dは、例えば、ネットワークの全体の膜表面張力を調節することによって制御され得る。従って、図1Eにおいて示される異なるパラメータはまた、このマイクロピペット吸引ベースの分割化技術を用いて自由に変化され得る。
【0046】
マイクロピペット吸引法を用いてより長いネットワークを作製するために、母コンテナの吸引および娘ベシクルのその後の形成は、単一の母ベシクルに対して反復して行われ、従って共通の母コンテナに連結されるいくつかの娘ベシクルからなるネットワークを作製した。図3において図示されるように、大きなネットワークがまた、マイクロピペットへの完全なベシクルの吸引によって形成され得る(図3A〜B)。あるいは、母コンテナ、または母コンテナの分散は、その後方末端からマイクロピペットに負荷、いわゆる戻し充填され得る。この手順は、2相系(乳濁液)について特に適切であり、ここでは一方の相はマイクロピペットに戻し充填され、および他方の相は外部媒体から構成される。ポジティブな注入圧の部分的な適用によって、マイクロピペット中に含まれるコンテナの部分は注意深く放出され、そして球根状の構造がマイクロピペットの出口で形成される(図3C)。標的位置にて、球根状の構造はマイクロピペットの軸方向移行によって基質と接触される(図3D)。球根状の構造は基質と接着され、マイクロピペット中に含まれる吸引された母コンテナに脂質ナノチューブにより連結される表面固定化された娘コンテナを形成する(図3E)。次いでマイクロピペットは、新規に形成される娘コンテナから離れて、軸方向および側面方向の移行によって新規な位置に移動される。従って、娘コンテナの大きさは、球根状の構造の大きさを制御することによって設定される。母コンテナのこの段階的な放出およびその後の表面固定化手順は、所望される数のコンテナが得られるまで、反復されて、新規な娘コンテナを生じる(図3F〜G)。
【0047】
ナノチューブおよびコンテナのネットワークの形成のための第3の方法が図4において模式的に示され、および水性媒体、または任意の他の適切な媒体を用いて母コンテナから、マイクロピペットから引っ張られるナノチューブの膨張に基づく。この技術は特に、単層コンテナに適切である。この方法はマイクロピペットの使用を包含し、そのチップはベシクル構造(2)に挿入される。ガラスマイクロピペットは、極細操作装置、好ましくは全ての3つの次元において0.05〜5μmの増加に移行され得る高目盛の極細操作装置によって制御される。マイクロピペットは引き伸ばされたガラス−キャピラリーから、または他の適切に形づくられた物体から作製され得、およびマイクロピペットチップと母コンテナとの間の相互作用を至適化するために表面改変され得る。マイクロピペットは水性緩衝液または他の適切な媒体で充填され、電気注入が使用される場合、これはまた電極を含む。マイクロピペットは、加圧されたマイクロインジェクター、または例えば、コンテナへの水溶液中に懸濁もしくは溶解される材料の、イオン泳動、電気泳動、もしくは電気浸透圧送達のための電位源のような、微小注入に連結される(図4において示されない)。好ましくは、マイクロインジェクター(Eppendorf Femtojet Oil、または他の製造業者からの装置の類似品)は、マイクロピペットの毛管力を平衡するのに十分高い補償圧を伴なって、連続的な流動態様において設定される。マイクロピペットチップが母コンテナに配置された後(図4B)、当該コンテナの膜は当該マイクロピペットチップの周りに再密封される。当該マイクロピペットは取り除かれ、それによって接着される膜は中断され、当該母コンテナと当該マイクロピペットチップとの間にナノチューブ(4)の形成を生じる。形成されるナノチューブの直径、dは、膜組成の調節を介して、および/またはネットワークの全体の膜表面張力を制御することによって制御され得;膜張力が高いほどナノチューブは薄くなる。次いで、注入が、圧力または電気的に駆動される注入のいずれかによって開始され、これによって水溶液が当該ナノチューブに流動し、そしてこれを拡張させ、従ってベシクル(3)をマイクロピペットチップの出口に形成する(図4D)。コンテナの成分を特異化するために異なる娘コンテナの形成のために異なる組成を伴なう溶液を使用することが可能である。この方法において形成される娘コンテナは次いで、表面に対する極微操作装置で制御されるマイクロピペットを穏やかに移行することによって、表面に付着される(図4E)。図4Eにおいて示されるように、極微操作装置で制御される極微線維(1)を使用して表面に対して娘コンテナを押し付けることがまた可能である。娘コンテナが表面上に堅固に定着された後、マイクロピペットチップは引っ張ることによって娘コンテナから除去される(図4E)。マイクロピペットに対して小さな電位差を、これを娘コンテナから除去しながら適用することがまた時折有利である。
【0048】
上記のような、ナノチューブおよびコンテナのネットワークを生成するための最初の2つの方法のように、この方法はチューブの長さ、l、娘リポソーム直径、d、および2つのナノチューブ伸長間の角度θを制御し得る。従って、図1Eにおいて示される異なるパラメータはまた、このマイクロピペットで補助されるナノチューブ膨張技術を用いて自由に変化され得る。
【0049】
ナノチューブ膨張法を用いてより大きなネットワークを作製するために、所望される数のコンテナが得られるまで、手順は反復して行われ。新規な娘コンテナを生じる。
【0050】
全ての3つの方法において、ネットワークの形成のための開始材料は、典型的に0.05〜1000μmの直径を伴なう母コンテナである。コンテナは任意のサーファクタント膜構造によって構成され得るが、コンテナは好ましくはリン脂質二重膜によって構成される。このようなリン脂質膜の例は、生体細胞、生体細胞小器官、またはリポソームである。多様な方法から、およびリン脂質を含むがこれに制限されない多様な脂質から調製されるリポソームが使用され得る。さらに、イオンチャンネルまたは光合成機構のような、膜結合性および可溶性のタンパク質で機能化されるリポソームが、ネットワークを作製するために使用され得る。同様に生体細胞および生体細胞小器官が開始材料として使用され得た。形成されるコンテナおよびナノチューブは従って、典型的に脂質二重層から構成されるが、自己組織化して膜構造を形成する他のサーファクタント分子、例えば水中油乳濁液がまた、開始材料として適切であり得る。リポソームおよび生体細胞は典型的に水溶液中に維持され、およびそれゆえネットワークおよびコンテナの生成のための調製方法は水溶液中で行われる。しかし、有機溶媒を維持する逆位の構造を使用することが可能であるべきであり、これについて本発明に従う方法は有機溶媒、例えば油中水乳濁液中で行われる。同様に、本発明に従う方法はまた、石鹸泡または気相における類似の構造に適用可能であるべきである。
【0051】
コンテナは好ましくは、基質上に固定化される場合、ほぼ球状から半球状に形状化され、および最も好ましくはリポソームである。ナノチューブは、名前が示すように、ナノチューブの両方の末端においてコンテナに対して開口され、従ってこれらの2つのコンテナ間の連絡を形成する非常に小さな管またはチャンネルである。ナノチューブの直径は、典型的に0.001〜1000μm、好ましくは0.005〜100μmの外側直径であり、このようなナノチューブのそれぞれの長さは好ましくは0.05μm〜100000μmである。
【0052】
コンテナは好ましくは基質上におかれ、基質とコンテナとの間の物理化学的相互作用に起因して、コンテナに堅固に固定化される。当該基質は好ましくは、酸化されたポリスチレン、ポリ−L−リジン、ポリ−L−オルニチン、ラミリン、フィブロネクチン、または類似の物質のような親水性の物質の薄いフィルムで覆われるか、または疎水性物質の薄いフィルムで覆われるか、または自己アセンブリされる単層(SAM)で表面を覆われる。ネットワークはまた、金属表面、例えば、金コートされた表面上で生成され得る。極微に形づくられた表面および組織分布的に複雑な表面を使用することがまた可能である。コンテナが、例えば炭素繊維を介して、押すまたは引く力のような外部の力の適用によって意図的に移行され得ることがまた所望され得る。それゆえ、リガンド−受容体、抗体−抗原、抗体−ハプテン、またはDNA−DNA相互作用のようなコンテナと基質との間の相互作用を使用することがまた可能であり、ここでは相互作用する対のいずれかが基質上に固定化され、およびその相補的な結合対はコンテナの表面上に固定化される。
【0053】
図5Aは、10個のナノチューブによって連結される11個のコンテナの複雑な構造が、大きな母リポソームから開始して、複数の分裂を介してどのように作製されるのかを示す模式図である;図5Bは、図5Aにおける中間体構造の蛍光画像である;図5Cは最終的な構造の明野照射の下で撮影された顕微鏡写真であり、ナノチューブが通常明野顕微鏡を使用して可視できないので、これらがどこに位置するのかを示すために連結されるコンテナ間に線が引かれた。
【0054】
図6は、いくつかの近接するコンテナの複数の分裂によってネットワークがどのように作製され得るのかの模式図である。
【0055】
上記の任意の実施態様によって生成されるネットワークは、全ての経路がコンテナで終結するので開口ネットワークとして記載される。このようなネットワークは、例えば、ネットワークを終結するコンテナの2つまたはいくつかの対を共に融合することによって閉口または環状ネットワークに転換され得る。さらに、上記のように生成されるいくつかの(すなわち、2〜数百または数千の)ネットワークは、微小なおよび微細な成分から構成される大きなネットワークを形成するために共に融合され得る。このようなコンテナの融合は、好ましくは、微小な電気融合15を介して行われ得る。図7は、コンテナの閉口された構造および相互連結されるナノチューブがネットワークを終結するコンテナの電気融合の方法によってどのように形成され得るのかの模式図である。低電位源(7)に連結される微小電極(6)はコンテナの対の両側に置かれる。適切な持続時間の電場、場強度、およびパルスプロフィールが当該微小電極の対を通じて適用される場合、2つのネットワークを終結するコンテナが1つのコンテナに融合される。このアプローチを使用して、ネットワークコンテナに単生のコンテナを融合することがまた可能である。単生の表面に固定化されるコンテナへの娘コンテナ(上記の任意の実施態様を使用することによって表面に固定化される母コンテナから作製される)の微小な電気融合はまた、ネットワークを作製するための代替のアプローチである。このようなアプローチを伴なって、制御された様式において、表面に固定化された多数のコンテナと、ナノチューブとを連結することが可能である。自発的に表面固定化されるコンテナの位置を制御するための微小に形成された表面の使用と組み合わせて、この方法は、数百から数千のコンテナからなる非常に大きなネットワークを構築するために使用され得る。
【0056】
さらに、ネットワーク内のナノチューブによって連結される2つ以上のコンテナを併合することが可能である。2つの近接するコンテナを併合することは単に、例えば、マイクロピペットまたは微小線維の使用を介して基質からコンテナを分離することによって行われる。ナノチューブ中に保存される弾性エネルギーに起因して、コンテナは自発的に互いに対して移行し、そして併合する。ナノチューブのこの弾性挙動は、マイクロ/ナノロボット設計において利用され得る。例えば、これらのネットワークはマイクロロボットデバイスにおいて移動可能な部分を連結するための微小規模のばねとして使用され得る。さらに、この「準融合」は、動力学的反応の開始、プロービング、および複雑な人工細胞設計について許容する。
【0057】
ナノチューブ接合部を形成することが可能である、これは互いに相互連結するナノチューブである。これは図8において示され、ここでは3つのリポソームが共通の3方向接合によって相互連結される。この例は、ネットワークが、相互作用するナノチューブを伴なうコンテナから排他的になる必要はないが、ナノチューブ接合部を含むように作製され得ることを説明する。図8において示される3方向ナノチューブ接合部は、ホスファチジルコリンおよび蛍光膜色素DiOで染色されたダイズレクチンの混合物から構成された母リポソームから作製された。母リポソームは、炭素繊維(1)を使用して、それぞれ約7μmの直径の3つの娘リポソームに分割された。3つの得られたリポソームは直列に配列された。極微操作装置によって制御される炭素繊維を使用する注意深い操作によって、より低いリポソームが上部リポソームの隣に配置された。この置換は、互いに接近するために中間のリポソームに連結されるナノチューブを生じた。他のリポソームから中間のリポソームを穏やかに引っ張り離すことによって、ナノチューブ連結は融合され、それによって3方向ナノチューブ接合部を作製する。
【0058】
ナノチューブおよびコンテナの一次元または二次元ネットワークを形成することに加えて、図9において示されるように、形態学的な特徴を有する基質(8)を使用することによって、第三の、軸方向の、次元のネットワークを拡張することがまた可能である。このような物質は、低いナノメートルのレジメにおいて最小の特徴の大きさを用いて、多様な微小および微細な組立て技術を使用して、多様な材料から作製され得る。3Dネットワークを形成するための別の方法は、3Dマトリクス中に、たとえば、ゲル中にまたは多孔性材料中に、ナノチューブネットワークを支持することである。
【0059】
ネットワークの形成後、ネットワーク中のコンテナの部分を切除するために上記の構築技術の1つを使用することが可能である。この特徴は、コンテナの大きさの構築後調節のために、またはコンテナ成分の微小分析のために使用され得る。ネットワークが形成された後に、膜組成、表面特性、および/または個々のコンテナの成分を変化することが可能である(図10)。これは、例えば、光化学技術、電気化学技術、微小な電気注入技術、および/または電気融合もしくは電気穿孔技術を利用することによってなされ得る。例えば、いくつかのコンテナ中にまたはいくつかのコンテナ上に物質または粒子を導入することが可能である。図10Aは、これについての原理を示し、ここでは個々のコンテナの成分および表面特性が、ネットワークが形成された後に変化される。実験的に、これはDiI(1,1’−ジオクタデシル−3,3,3’,3’−テトラメチルインドカリボシアニンパーコレート)、赤色蛍光色素をその膜において、およびフルオレセイン、緑色蛍光色素をその内部において用いて調製された母リポソームを使用することによって一部示された。この組成の母リポソームは、続いてそれぞれがナノチューブによって連結され、直列して配列される3つの娘リポソームに分割された(図10B)。3つのリポソームの一番下はそのDiI成分の光化学的退色を受け、1分間、HeNeレーザーの633nm線の回析制限スポットを使用して、黄色蛍光リポソーム(YELLOWと標識される)を生じた。上部のリポソームは、そのフルオレセイン成分(50μM)の光化学的退色を受け、3分間、Arレーザーの488nm線の特異的に制限されたスポットで、赤色蛍光リポソームを生じた(REDと標識される)。真ん中のリポソームの組成は変化されず、オレンジである重層される蛍光画像を生じた(ORANGEと標識される)。図10Bにおいて示されるように、これは内部成分および膜組成に関して個々に変化される3つのリポソーム系を作製した。分離されたリポソームは次いで融合され得、図10Cにおいて示される構造を生じ、これはオレンジ色である重層される蛍光画像である(ORANGEと標識される)。スケールバーは10μmを示す。
【0060】
このような極微操作技術を使用して、全ネットワークおよびネットワークの部分、すなわち個々のナノチューブまたは個々のコンテナが注意深く操作および制御され得、そしてある所望される機能性または材料特性が与えられ得る。平面脂質二重層膜、リポソーム、および脂質ナノチューブのような単純な系は、金属7、8、シリカ19、ポリマー20、およびタンパク質結晶固体状態構造の構築のための鋳型として使用された。従って、サーファクタント膜から作製されるネットワークの鋳型または部分的なネットワークの鋳型は、固体状態デバイスへの適切な技術を使用して変換され得る。例えば、多様な金属から作製される微小電気装置はネットワーク鋳型の金属化を介して生成され得る。また金属およびシリカ部分の両方から構成される異型構造は液体−結晶サーファクタント膜ネットワークから作製され得る。
【0061】
さらに、個々のコンテナおよびナノチューブ、ならびに全ネットワークは、膜結合性および可溶性のタンパク質で機能化され得、従って多様なセンサー適用、ならびに移植可能なデバイス、生物学的および化学的コンピューターを含むがこれらに制限されない他の関連する適用に調節され得る。例として、イオンチャンネル、および光合成機構が、リポソームにおいて再構成され、それによって化学薬物スクリーニング21および光反応性装置22として作用する。
【0062】
コンテナ中のまたはコンテナ上の材料は、電位差がナノチューブが連結されるコンテナ間に適用される場合、荷電される粒子の電気泳動および電気浸透によってナノチューブを介してコンテナ間に輸送され得る(図11)。図11Cにおいて示される例において、チューブ伸長の内側の材料の制御される送達を実証するために、30nm直径の蛍光ラテックスビーズ(8)が単層のリポソームに微小注入された。ビーズが母リポソームに注入された後、2つの娘ベシクルが2つのナノチューブによって連結される3つのリポソームの構造を作製するために引っ張られた。Pt備え付けパッチ−クランプタイプのピペットがリポソームの1つに挿入され、そして炭素繊維電極が、連結するリポソームの1つの表面に密接して置かれた。この系の模式図は図11Aおよび11Bにおいて示され、蛍光中で撮影される顕微鏡写真は図11Cにおいて示される。低い電位源(7)を使用して2つの電極(6)間に電位が適用されて、図11Bにおいて模式的に示されるような材料の電気泳動および電気浸透デバイスが達成される。電気パルス適用の際、ナノチューブの範囲内の荷電されたビーズの電気泳動的な移動は、図11Dにおいて示されるように記録され得た。複数のチューブおよびコンテナを含むより複雑なネットワークにおいて、材料は個々に取り組まれるリポソームに適用される電位差を単に制御することによってネットワーク内の異なる位置に配送され得る。
【0063】
コンテナ中のまたはコンテナ上の材料はまた、ネットワーク中の異なるコンテナ間の膜表面張力における差異を作製することによって、ナノチューブを介してコンテナ間で輸送され得る。このような膜張力における勾配は、膜材料をより低い表面張力を有するコンテナから、より高い表面張力を有するコンテナへ、ナノチューブを通じて移動させる。膜材料のこの「移動する壁」の輸送は、ナノチューブの内側に含まれる液体の剪断で起動される移動を引き起こす。
【0064】
このタイプの材料輸送は図12A〜Dにおいて示され、これは経時的である。これらの図面において、大きな単層リポソーム(左側)が、ナノチューブを介してより小さな単層のリポソーム(上部右側角)に連結される。マイクロピペットチップはより小さなリポソームに挿入される。マイクロピペットは、炭層リポソームの内側に含まれる組成と同じ組成の水溶液で充填され、そして微小注入系に連結される。水性溶液がピペットを介してより小さなリポソームに注入されるので、そのリポソーム中の膜張力は増加し、そしてナノチューブを介してそれが連結されるより大きな単層リポソームの張力よりも大きくなる。ナノチューブによって連結される2つのリポソーム間の膜表面張力におけるこの差異は、脂質を、より低い表面張力を有するリポソームからより高い表面張力を有するリポソームへと移動させ、これは次いで、含まれる液体の剪断で駆動される移動を引き起こす。図12Aにおいて、小さな多層リポソームは、適用される張力における差異に起因してナノチューブに引っ張られ、そして連結するリポソームの内部に完全に輸送される(図12A〜D)。
【0065】
本発明に従う微小ネットワークはいくつかの適用を有する。これらは、例えば、微小電気系、微小電気機械系、もしくは微小振動系において、または微小電気系、微小電気機械系、もしくは微小振動系として、使用され得る。これらはまた、金属、シリカ、ポリマー、および/またはタンパク質結晶固体状態構造の構築のための鋳型として、画分における細胞化学および物理の研究のためのモデルとして、センサー、生物学的コンピューター、化学的コンピューター、微小/微細ロボット、および移植可能なデバイスまたは薬物スクリーニングデバイスについて、使用され得る。本発明は以下の実施例においてさらに説明され、これは保護の範囲を制限することはいかようにも意図されない。
【0066】
実施例1:反復分裂によるリポソームナノチューブ−ベシクルネットワークの形成
ナノチューブおよびコンテナの複雑な微細ネットワークの生成のための開始材料として、回転式蒸留技術26によって作製される多層リポソーム(5〜25の薄層)、または脱水/再水和技術27によって形成される単層リポソームのいずれかが使用された。両方の調製物から、ホスファチジルコリン(PC)またはダイズレシチン(SBL)のいずれかから作製された1〜20μm直径のリポソームが使用された。
【0067】
生理学的生理食塩水緩衝液(pH7〜8)中のリポソームは次いで、UV/オゾンプラズマ処理によって親水性を作製されるポリスチレン28の薄層でコートされたホウケイ酸顕微鏡カバーガラスに移された。カバーガラスは逆相蛍光顕微鏡の台上にマウントされた。ナノチューブは、高い目盛の極微操作装置によって制御される柔軟な5μmの外部直径、30μm長の炭素繊維を使用して、表面が固定されたリポソーム(5〜20μmの直径)の機械的分裂によって形成された。これは図1において模式的に説明される。炭素繊維(5μmの直径)は、図1Bにおいて示されるように同型分裂についてリポソーム(約5〜30μmの直径)の均分円上に置かれ、2つの等しく大きさが分けられた娘リポソームを生じるか、または異型分裂についていくつかの所望される緯度にて、2つの異なって大きさが分けられる娘リポソームを生じ、そしてこれがカバーガラスの表面に接触されるまでZ方向(軸方向)に移行され、分離される娘リポソーム間の小さな管連結を残す。2つの娘リポソームをさらに分離するために、極微操作装置で制御された炭素繊維が、図1Cにおいて示されるように、種々のスピードにて娘リポソームの1つを押すために使用された。この方法は、数マイクロメートルから数百マイクロメートル長まで制御された長さのチューブを作製することが可能であった。リポソーム表面におけるチューブ付着は、自由に移動可能であり、および常に娘リポソーム間で付着され、最も短い距離を記載し、そして図1Dにおいて示されるように、基層にごく稀に接着した。図1Eにおいて説明されるように、ベシクル直径、チューブ直径、およびチューブ長に加えて、2つまたはいくつかのチューブ伸長間の角度θが設定され得る。リポソーム分裂からナノチューブを作製する成功率は100%に近く、およびこの形成は完了するのに数秒間を超えなかった。
【0068】
電極を、脂質と電極表面との間の相互作用を最小にするために1mg/ml溶液からのウシ血清アルブミン(BSA)でコートした。ナノチューブは場合によって電極表面に付着した。これらの問題は、単にリポソームから高速にて電極を動かすことによって、電極に付着されるナノチューブの機械的破壊によって克服された。電極から脱着されるナノチューブおよび膜材料はリポソームに再び組み込まれた。あるいは、炭素繊維に適用された電位差は、電極表面に付着されるナノチューブを除去するために使用され得る。
【0069】
リポソーム、および連結するナノチューブを基本的な構築ブロックとしてを使用して、1D、2D、および3D構造を構築することが可能であった。これは上記のように極微操作装置で制御される炭素チップで押すことによる、表面上またはマトリクス中の標的領域への、引っ張って離されるベシクルの移行によって行われた。娘リポソームは極めて迅速に、および移行が中断されるとすぐに表面に接着した。標的領域にリポソームを配置するにおける正確さは、使用された実験条件下で約5μmである。均質な表面ではなく微小に形作られた表面29を使用することは、ネットワークにおけるリポソームの位置的な正確さ、およびベシクル幾何学30、ベシクル接触領域、接触角度、および基層へのチューブ接着を制御する手段を提供することの両方を改善するようである。
【0070】
図5Aは、大きな母リポソームから開始して、反復性のまたは複数の分裂によって、11個の多層リポソーム、および10個の接触ナノチューブからどのようにネットワークが構築されるのかを記載する。図5Bは、この構築経路における第1の中間体の顕微鏡写真を示す。リポソーム間のナノチューブは、Arレーザーからの488nm線を使用して励起されたDiO(3,3’−ジオクタ−デシルオキサカルボシアニンパーコレート)、非常に蛍光な膜色素で染色することによって可視化された。細胞およびリポソームにおける軸方向負荷の適用によって形成される脂質二重層ナノチューブ、およびガラクトシルセラミドから作製される膨らんで生成される糖脂質ナノチューブは、それぞれ、20および27の直径ほどの小ささに見積もられた。染色された多層ナノチューブから蛍光31によって占有されたピクセル(8〜32の集積された画像)の数を計数することによって単に得られる、dの保存的な見積もりは、200〜500nmの範囲にあった。熱および対流運動、および光学的な回析効果が、この結果を偏向し、およびチューブの実際の直径がより小さいようである20。図5Cは、最終的な構造の明野光学で撮影された顕微鏡写真を示す。この例におけるナノチューブは明野顕微鏡を使用して可視できなかった。それゆえ、それらがどこに位置されるのかを示すために、図中、連結されるリポソーム間に線が引かれている。
【0071】
別のスキームにおいて、リポソームおよびチューブの分散した単位が反復して作製され、そして配置されて、特異的なパターンを形成した。異なる組成および成分のリポソームを開始することが利用され得、および制御される結合性を伴なうパターンに組み合わされ得る。これは図6において模式的に示され、そして例えば、人工的な神経ネットワーク様構造を構築する方法を示す。これらのネットワークは、全てのネットワークが連結されないリポソームで行き止まったので開口と呼ばれる。
【0072】
閉口または環状ネットワークを作製することがまた可能であり、ここでは図7に示されるように、微小な電気融合技術15を使用して、ネットワークを終結するリポソームの2つまたはいくつかの対が共に融合されて、ナノチューブおよびベシクルの閉口された回路を作製した。この技術によって、多数のナノチューブおよびリポソームを伴なう巨大なネットワークが構築され得る。
【0073】
ナノチューブネットワークは、ナノチューブ接合部を使用してさらにより複雑に作製され得、これはナノチューブを互いに相互連結する。これは図8において示され、ここでは3つのリポソームが共通の3方向接合によって相互連結される。この例は、ネットワークが相互接続するナノチューブを伴なうリポソームから排他的になる必要がないが、ナノチューブ接合部を含むようにまた作製され得ることを説明する。
【0074】
ナノチューブおよびコンテナの1次元または2次元ネットワークの形成に加えて、図9において記載されるように、組織分布的な特徴を備える基質を使用することによって第3の次元にネットワークを拡張することがまた可能である。3Dネットワークを形成するための別の方法は、ゲル中または多孔性材料中のような、3Dマトリクス中にナノチューブネットワークを支持することである。
【0075】
小さな内部直径およびリポソーム間の比較的長い距離のために、チューブ中の分子分散は無視できる。それゆえ、ネットワーク中の娘リポソームは別個の体として実際に考えられ得る。従って、別個のリポソームの膜の化学組成および内部成分の両方は、図10において示されるように、ネットワークが構築された後に独立して調節され得る。リポソーム成分および膜組成の特異化は、多様な高解像度の化学的および物理的操作技術によって行われ得る。特に人工的な細胞設計についての関連性は、コロイド粒子および細胞小器官または細胞小器官模倣物が、図10Aにおいて模式的に示されるように、個々のリポソームに電気注入27されることである。分化後、リポソームは微小な電気融合され、生成物リポソームにおける反応を開始する。脂質ナノチューブが、融合のために活性化エネルギーを効果的に低下する伸長された融合孔として機能し、および単生リポソームの融合についてよりも低い電位が必要であったことが観察された(データ示さず)。娘リポソームはまた、光化学的退色によって選択的に操作され得た。これを説明するために、リポソームが、DiI(1,1’−ジオクタデシル−3,3,3’,3’−テトラメチルインドカルボシアニンパーコレート)、赤色蛍光色素を、それらの膜中に、フルオレセイン、緑色蛍光色素をそれらの内部に用いて調製された。この組成の母リポソームは、続いて、それぞれがナノチューブによって連結される、整列して配置される3つの娘リポソームに分割された。3つのリポソームの一番下は、1分間のHeNeレーザーの633nm線の回析制限スポットを使用して、そのDiI成分の光化学的退色を受けた。上部リポソームは、3分間、Ar−レーザーの488線の回析制限スポットを伴なって、そのフルオレセイン成分(50μM)の光化学的退色を受けた。図10Bにおいて示されるように、これは、内部成分および膜組成に関して個々に変化される3つのリポソームの系を作製した。次いで別々のリポソームが融合され得、図10Cにおいて示される構造を得た。
【0076】
30nm直径蛍光ラテックスビーズを、多層リポソームに微小注入して、チューブ伸長の内側の材料の制御された送達を実証した。単層チューブは、表面により迅速に接着し、そして一般に多層チューブよりも大きな直径であった。ビーズが母リポソームに注入された後、2つの娘ベシクルが引っ張られ、2つのナノチューブによって連結される3つのナノチューブの構造を作製した。膜が電気穿孔27、32を介して不安定化された後に、Pt備え付けパッチ−クランプタイプのピペットがリポソームの1つに挿入され、そして炭素繊維電極が、連結するリポソームの1つの表面に密接して置かれた。この系の模式図は図11Aおよび11Bにおいて示され、ならびに蛍光中で撮影された顕微鏡写真は図11Cおよび11Dにおいて示される。電位が、図11Aおよび11Bにおいて模式的に示されるように、材料の電気泳動的なおよび電気浸透的な送達を作製するために2つの電極間に適用された。図11Cおよび11Dにおいて示されるように、パルス適用(約50V、dc、3000μs、約50V/cm)の際に、ナノチューブの範囲の内側の荷電されたビーズの電気泳動的な移動が記録され得た。複数のチューブおよびコンテナを含む、より複雑なネットワークにおいて、材料は、個々に指向されるリポソームに適用される電位差を単に制御することによってネットワーク内の異なる位置に配達された。指向されるチャネルにおける電気泳動的なおよび電気浸透的な流動の類似の制御が、シリコン技術33を使用して構築された微小振動デバイスにおいて実証された。
【0077】
実施例2:ベシクル構造の機械的分割を介するリポソームナノチューブ ベシクルネットワークの形成
リポソームネットワークの形成のための開始材料は、単一の細胞の大きさの単層または多層リポソームであり、典型的に20〜60μmの直径を伴ない、親水性表面上に固定化された。このようなリポソームの調製は上述の実施例1において考察された。また、多層突出物に連結される単層リポソームが使用された。これらのリポソームは多層部分から単層リポソームに脂質材料が供給され得るという利点を有する。引っ張られたガラスマイクロピペットは、3〜10μmの内部直径を備え、リン酸緩衝化生理食塩水と共に戻し充填され、そして自家製の重力流動微小注入/吸引デバイスにマウントされ、これはマイクロピペットの毛管力を平衡するのに十分高い補償圧を用いて設定された。
【0078】
図2は、ナノチューブベシクルネットワークを作製するための手順を記載する模式図である:マイクロピペットのチップは先ず、ベシクルと密接して接触して配置され(図2A)、マイクロピペットへの負の圧力の適用はリポソーム膜の吸引を導く(図2B)。リポソーム膜の1部分がマイクロピペットに入る場合、負の圧力の適用は終結される。マイクロピペットの取り除きの際、マイクロピペット中に含まれる吸引された膜部分は母コンテナから連結切断されて、マイクロピペットの内側に含まれる娘リポソームの形成を生じ、そして脂質ナノチューブ(4)は母リポソームおよび新規に形成された娘リポソームを連結する(図2C)。従って、娘コンテナの大きさは、マイクロピペットン吸引された膜材料の量によって決定される。作製される娘コンテナの大きさは典型的に3〜10μmの範囲である。マイクロピペットおよび含まれる娘リポソームの移行は、長い距離、典型的に母リポソームから数百μmにわたって行われ、ベシクル間のチューブ連結切断の徴候を伴なわなかった。この方法において形成される娘リポソームは次いで、表面に対する極微操作装置によって制御されるマイクロピペットの軸索移行によって、標的の位置で表面に付着される。注入/吸引系に正の圧力を適用することによって、母リポソームの吸引される部分は注意深く放出され、そして基質に接着されることが許容される(図2D)。娘リポソームが基質表面上に堅固に定着されると、マイクロピペットチップは娘リポソームから引っ張ることによって取り除かれる(図2E)。ナノチューブおよびコンテナのネットワークを生成するための第1の方法のように、この方法はチューブの長さ、l、2つのナノチューブ伸長間の角度θ、および娘リポソーム直径、dを制御し得る。従って、図1Eにおいて示される異なるパラメータはまた、このマイクロピペット吸引ベースの分割技術を用いて自由に変化され得る。さらに三次元ネットワークは、マイクロピペットの内側に含まれる娘リポソームが任意の方向において容易に移行され得るので、この技術を用いて作製することが非常に簡単である。
【0079】
リポソームおよび内部連結されるナノチューブのより大きなネットワークを形成するために、母リポソーム膜の吸引、およびその後の娘ベシクルの形成は、単一の母コンテナに対して反復して行われ、従って、共通の母ベシクルに連結されるいくつかの娘ベシクルからなるネットワークが作製される。あるいは、大きなネットワークが、マイクロピペットへの全ベシクルの吸引、または戻し充填によって(図3A〜B)、および正の圧力の徐々の吸引による吸引されたベシクルの段階的な排出によって形成され、球根状の構造がマイクロピペットの外側で形成される(図3C)。標的の位置で、球根状の構造はマイクロピペットの負の軸索移行によって基質と接触される(図3D)。球根状の構造は表面に接着されて、脂質ナノチューブによって吸引された母ベシクルに連結される、表面で固定化される娘コンテナを形成する。次いでマイクロピペットは、軸索および側方移行によって、新規に形成される娘コンテナから離れて、新規な標的位置に移動される(図3E)。母コンテナの段階的な排出、およびその後の表面固定化手順は、所望の数のコンテナが得られるまで反復されて、新規な娘コンテナを得る(図3F〜G)。このアプローチを用いて、大きな直鎖状リポソームネットワークが、2および3次元表面上に「印刷」され得る。
【0080】
実施例3:マイクロピペットで補助されるナノチューブベシクルネットワークの形成
リポソームネットワークの形成のための開始材料は、単一の細胞の大きさの単層リポソームであり、典型的に20〜40μmの直径を伴ない、親水性表面上に固定化される。このようなリポソームの調製は、上述の実施例1において考察された。また多層突出物に連結される単層リポソームが使用された。これらのリポソームは多層部分から単層リポソームに脂質材料が供給され得るという利点を有する。引っ張られたガラスマイクロピペットは、1〜2.5μmの外部直径を備え、リン酸緩衝化生理食塩水と共に戻し充填され、そして電気注入系上にマウントされ、これはマイクロピペットの毛管力を平衡するのに十分高い注入圧を伴って連続的な流動態様において設定されたマイクロインジェクター(Eppendorf Femtojet、または他の製造業者からの装置の類似品)を使用する。
【0081】
図4は、ナノチューブネットワークを作製するための手順を記載する模式図である:マイクロピペットのチップが先ずベシクルに密接して配置され(図4A)、続いて10〜40V/cmの場強度および1〜10000μsの持続時間の1つまたはいくつかの一過性の短形波dc−電圧パルスが適用され、これはリポソーム膜の侵入を導く(図4B)。マイクロピペットがリポソームに侵入した後、脂質膜はピペットチップの周りに最密封された。マイクロピペットの取り除きの際、接着された膜は連結中断されず、代わりに脂質ナノチューブが母リポソームとピペットチップとの間に形成された(図4C)。注入圧を増加することによって、緩衝溶液はナノチューブに流動し、そしてこれを拡張させ、従ってマイクロピペットチップの出口で小さなベシクルを形成する(図4D)。緩衝溶液は小さな娘ベシクルに連続的に押し出されるので、ベシクルの大きさは徐々に増加した(図4E)。
【0082】
一旦娘ベシクルが所望の直径、典型的に5〜10μに達すると、そのチップが付着される娘ベシクルを伴なうマイクロピペットは所望の位置に移行された。移行は、長い距離、典型的に母リポソームから数百μmにわたって行われ得、ベシクル間のチューブ連結切断の徴候を伴なわなかった。多くの方法がベシクルからいいを取り除くために使用され得る。本発明者らが通常従った手順は、炭素繊維を用いて、マイクロピペットおよび付着されるベシクルを基層に押し付ける、従ってベシクルを表面に接着させることである(図4Eおよび4F)。次いで、漏出およびベシクル変形の任意の可視できる徴候を伴なわないで、娘ベシクルからマイクロピペットを除去することが可能であった。
【0083】
リポソームおよび相互連結するナノチューブの大きなネットワークを形成するために、マイクロピペットの電気注入、およびその後の娘ベシクルの膨張は、単一の母ベシクルに対して反復して行われ、従って、共通の母リポソームに連結されるいくつかの娘ベシクルからなるネットワークを作製した。このようなネットワークは、全ての経路が連結されないリポソームで行き止ったので、開口構造であるといわれる。しかし、このタイプのネットワークは、上述で考察されるように微小な電気融合の使用を介して閉口または環状ネットワークに容易に移行される。行き止まるリポソームの2つまたはいくつかの対を共に融合することによって、ナノチューブおよびベシクルの閉口回路が作製され得る。この技術によって、ほとんど無限の数のナノチューブおよびベシクルを伴なう非常に複雑なネットワークが構築され得る。
【0084】
膨張の間の娘ベシクルの成長のために利用可能な膜材料の唯一の供給源は、母ベシクルの膜であるので、母からの過剰な膜材料が脂質ナノチューブを介して娘ベシクルに流動されなくてはならない。このプロレスは、リポソーム間で確立される膜−張力−勾配を介して調節される。娘ベシクルへの膜材料の供与に起因して、母ベシクルの膜張力は連続的に増加され、膜張力勾配を減少する。従って、膜の流動は低下し、そして最終的に膜張力における平衡が達成され、そして膜輸送が終結される。従って、母ベシクルが提供し得る膜材料の量に制限がある。膜材料のこの制限された供給は、技術に対する1つの制限であるようである。しかし、この問題に対するいくつかの解決法が利用可能である。例えば、電気融合技術が、より多くの膜材料を添加するためにネットワークに単一のリポソームを融合するために使用され得る。膜張力を減少するために電気穿孔技術を利用することがまた可能である。ベシクル膜における孔を広げることによって、過剰なベシクル内溶液が放出され、膜張力における減少を導く。別の解決法は、開始材料として多層突出物と共に単層ベシクルを使用することである。ベシクルの多層性は膜貯蔵として作用し、膜張力における増加を反作用するために、膜を単層ベシクルに供給し、そして最終的なネットワークから炭素繊維が切断して除かれ得る。
【0085】
膨張相の間の娘ベシクルの膜領域における増加は明らかにナノチューブを通る膜材料の流動によって平衡されるので、領域増加の速度とナノチューブの直径との間にある関係がなければならない。2つのベシクルにおいて同一の脂質密度を仮定して、A=πdによって、娘ベシクルの領域増加の速度(A)は相互連結するナノチューブの半径(d)に関連され、ここではvは線形の脂質の流動速度である。従って、娘ベシクルの面積増加の速度および脂質流動の線形速度(ナノチューブの内側およびナノチューブ上を流動する小さな粒子の速度を介して見積もられる)を同時に測定することによって、ナノチューブ直径を見積もることが可能である。(v)およびAについての値は典型的に、それぞれ、30μm/sおよび30μm/sである。
【0086】
【表1】
Figure 2004509778
【表2】
Figure 2004509778
【表3】
Figure 2004509778

【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、機械的分裂およびナノチューブ形成プロセスを示す模式図である;図1Aは、炭素繊維を用いて切断される母コンテナを示す;図1Bは、繊維がガラスカバー片の表面に届くまで下方向に下ろし母コンテナを切断するが、これにより分離した娘コンテナ間には小さな管状の連結が残る様子を示す;図1Cおよび図1Dは、x方向における繊維の移動を介してナノチューブがどのように伸長されるのかを示す;ならびに図1Eは、チューブの長さ、l、娘コンテナ直径、d、および2つのナノチューブ間の角度θが機械的分裂および移行技術を使用して自由に変化可能であること、ならびにチューブ直径、dが、例えば、膜組成および系の強度を制御することによって制御され得ることを模式的に示す。
【図2】
図2は、マイクロピペット吸引に基づく分割化技術によるナノチューブベシクルネットワークの形成を説明する。マイクロピペットチップは先ず、母コンテナに密接して配置される(2A)。マイクロピペット上への負の圧力(吸引)の適用によって、母コンテナの一部分がピペットへ吸引される(2B)。マイクロピペットが母コンテナから所望される位置にゆっくりと引っ張られるので、ピペットへ吸引される部分は、母コンテナから切断され、そしてナノチューブを介して母細胞に連結される娘細胞を形成する(2C)。従って、吸引される膜の量を制御することによって、娘コンテナの大きさが設定され得る。マイクロピペットの軸方向の移行および吸引圧の放出によって、マイクロピペットの内側に含まれた娘コンテナは基質と接触され、そして基質上に定着される(2D)。一旦所望される直径および位置の娘コンテナが基質に堅固に付着されると、マイクロピペットは取り除かれる(2E)。
【図3】
図3は、マイクロピペット吸引に基づく分割化技術を使用する、大きなネットワークを作製するための代替の方法を模式的に説明する。このアプローチを使用する場合、母コンテナは吸引されるか、またはマイクロピペットに戻し充填される(3A)。正の注入圧の部分的な適用によって、マイクロピペットに含まれるコンテナの1部分が注意深く放出され、そして球根状の構造がマイクロピペットの出口で形成される(3B)。標的の位置で、球根状の構造はマイクロピペットの負の軸方向移行によって基質と接触される(3C)。球根状の構造は、基質に接着され、マイクロピペットに含まれる吸引された母コンテナに脂質ナノチューブよって連結される表面が固定された娘コンテナを形成する(3D)。次いでマイクロピペットは軸方向および側方向の移行によって、新規に形成された娘細胞から離れて、新規な標的位置に移動される。従って、娘コンテナの大きさは球根状の構造の大きさを制御することによって設定される。母コンテナのこの段階的な放出、およびその後の表面固定化手順は、所望される数のコンテナが得られるまで反復され、新規な娘コンテナを生じる(3E〜F)。
【図4】
図4は、娘コンテナのマイクロピペット補助形成を伴なうナノチューブネットワークの形成を模式的に説明する。マイクロピペットチップは先ず、電気注入されるか、または別の手段によって母コンテナに挿入され(4A)、そして母コンテナから離れて、所望される位置にゆっくりと引っ張られる(4B、4C)。溶液は膨張するためにマイクロピペットチップに注入され、そして所望される大きさの娘コンテナを形成する(4D、4E)。一旦所望される直径および位置の娘コンテナが形成され、そして基質に堅固に付着されると、マイクロピペットチップは取り除かれる。このマイクロピペットの除去は、炭素繊維電極または別のマイクロピペットによって補助され得、コンテナ(4E、4F)を基質に押し付ける。
【図5】
図5Aは、10個のナノチューブによって連結される11個のリポソームコンテナの複雑な構造がそれぞれの分裂を介してどのように作製されるのかを示す模式図であり、大きな母コンテナから開始する;図5Bは、図5Aにおける中間構造の蛍光画像である;図5Cは、最終的な構造の明野照明の下で撮影された顕微鏡写真である:ナノチューブが明野顕微鏡を使用して可視できないので、どこにそれらが位置されるのかを示すために連結されるリポソーム間に線が引かれた。
【図6】
図6は、コンテナのネットワークが、いくつかの隣接するコンテナのそれぞれの分裂によってどのように作製されるのかの模式的な図である。
【図7】
図7は、コンテナおよび相互連結されるナノチューブの閉じられた構造が、ネットワークを終結するコンテナの電気融合によりどのように形成されるのかの模式的な図である。
【図8】
図8は、3つのリポソームを連結する3方向のナノチューブ接合部を示す、蛍光中で撮影された顕微鏡写真である。
【図9】
図9は、ナノチューブによって相互連結されるコンテナの3次元ネットワークを模式的に示す。三次元配置が、形態学的に並べられた基質上にネットワークを作製することによって達成される。
【図10】
図10Aは、ネットワーク中の個々のコンテナの化学組成の特異化を示す模式図であり、ここでは娘コンテナ−その膜組成または成分が光化学、電気化学、微小な電気注入、および電気融合を介して変化されている−は、試薬を混合しおよび反応を開始するために連続的に併合され得る;図10Bは、3つの娘リポソームに分割される単一のダイズレクチンリポソームを示し、この顕微鏡写真において連結するナノチューブが可視できないことに留意のこと;図10Cは、図10Bの3つのリポソームの融合の結果を示す(2つの色が、別個のチャンネルを使用して検出され、この黒および白の表示において、それらの蛍光色、すなわち、赤、オレンジ、および黄色で標識された;スケールバーは10μmを示す)。
【図11】
図11は、単一の壁で囲まれた脂質ナノチューブの内側の荷電されるナノビーズの電気泳動移動を示す;図11Aは単層リポソームが、蛍光ビーズを含有する溶液でどのように注入されるのかを示し、その際ナノチューブが機械的分裂を介して生成され、およびそれによって別のリポソームに連結され(図面外)、そして第2のナノチューブが同様に生成され、そしてそれによって図の右上部のリポソームが連結される;図11Bは負に荷電されるビーズが、微小電極を使用して2つのリポソームの間のナノチューブの長さの軸方向に平行な電場の適用によって、ナノチューブにどのように移動されるのかを示す;図11Cおよび図11Dは、それぞれ、蛍光中の対応するCCD画像を示す(白矢印は第2のナノチューブが位置される場所を示す)。
【図12】
図12は、ナノチューブが付着されるリポソームの膜張力を制御することによる、ナノチューブを介した物質輸送を示す。マイクロピペットを介した、図(図12A)の右上角のリポソームへの溶液の注入は、リポソームにおける膜表面張力の増加を引き起こす。膜張力におけるこの増加は、ナノチューブにおける小さな粒子(矢印)を引き起こし、これがリポソームに達し、およびリポソームに入るまで(図12D)、非常に高い膜張力(12B〜C)を伴なってリポソームに向かって移動する。

Claims (71)

  1. コンテナおよびナノチューブの一次元、二次元、または三次元の微細ネットワークの生成のための方法であって、該コンテナおよび該ナノチューブは少なくとも1つのサーファクタント膜から構成され、該方法は、基質上または基質中に置かれる1つの母コンテナを、ナノチューブを介して互いに連絡される2つの娘コンテナに分割する工程、続いて娘コンテナのうちの1つまたは両方を分割して互いに連絡される新規な娘コンテナを得る工程を包含し、ここで娘コンテナを分割する工程は所望される数のコンテナが得られるまで反復される方法。
  2. 前記コンテナが平面基質上に置かれる、一次元の微細ネットワークの生成のための請求項1に記載の方法。
  3. 前記コンテナが平面基質上に置かれる、二次元の微細ネットワークの生成のための請求項1に記載の方法。
  4. 前記コンテナが三次元的な形態の基質上に置かれる、三次元の微細ネットワークの生成のための請求項1に記載の方法。
  5. 前記コンテナが非常に粘性の基質中に置かれる、三次元の微細ネットワークの生成のための請求項1に記載の方法。
  6. 前記非常に粘性の基質がゲルである請求項5に記載の方法。
  7. 前記サーファクタント膜が液体−結晶性特性を有する請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記サーファクタント膜が脂質膜である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記脂質膜が脂質二重層膜である請求項8に記載の方法。
  10. 前記脂質二重層膜がリン脂質二重層膜である請求項9に記載の方法。
  11. 前記脂質膜がタンパク質を含む請求項8〜10に記載の方法。
  12. 前記母コンテナがリポソームである請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記母コンテナが生体細胞である請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  14. 前記母コンテナが生体細胞小器官である請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  15. 前記母コンテナが水中油乳濁液滴のような乳濁液滴である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  16. 前記ナノチューブの直径がネットワークの膜張力の調節を介して制御される請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記ナノチューブの直径が膜の組成を制御することによって膜の屈曲モジュールの変化を介して制御される請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  18. 前記分割する工程が全母コンテナを本質的に介する機械的分裂を介して達成され、および前記ナノチューブが母コンテナの切断されない材料によって形成される請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 前記機械的分裂が炭素繊維のような柔軟な極細繊維の使用を介して達成される請求項18に記載の方法。
  20. 機械的分裂後に形成されるナノチューブが前記炭素繊維の移動を介して伸長される請求項19に記載の方法。
  21. 機械的分裂を介して形成されるコンテナの大きさが、該機械的分裂の前に前記炭素繊維を分割することによって制御される請求項18〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 前記母コンテナを娘コンテナに分割する前記工程がマイクロピペット吸引技術の使用を介して達成され、ここで少なくとも1つの液体が充填されたピペットが、ナノチューブを介して互いに連絡される娘コンテナに母コンテナを引っ張るために使用され、ここで該マイクロピペットのチップが該母コンテナの表面に密接して配置され、そして該母コンテナの一部分が該マイクロピペットに吸引され、これは次いで母コンテナから離れた方向に移動され、該母コンテナの部分は、該基質への接着性に起因してその元来の位置に保持され、従って1つの娘コンテナが形成され、一方母コンテナの他の部分は第2の娘コンテナおよび連結するナノチューブを形成し、その後第2の娘コンテナが該マイクロピペットから放出される請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  23. 前記母コンテナを娘コンテナに分割する前記工程は、マイクロピペット吸引技術の使用を介して達成され、ここで全母コンテナが少なくとも1つの液体が充填されたマイクロピペットに吸引され、および母コンテナを分割する工程はマイクロピペットから母コンテナの一部分を取り除くことによって行われ、従って該マイクロピペットのチップにて球根状の基質を形成し、その後該球根状の基質は該マイクロピペットの軸方向の移行を介して該基質に接着され、これは次いで該球根状の基質から離れた方向に移動されて、球根状の基質を形成する1つの娘コンテナおよびナノチューブが得られ、その後マイクロピペット中に残存する母コンテナの部分から放出され、従って第2の娘コンテナを形成する請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  24. 母コンテナがマイクロピペットの後方末端を介してマイクロピペットに吸引される請求項23に記載の方法。
  25. 前記分割する工程が電気注入技術の使用を介して達成され、ここで少なくとも1つの液体が充填されたピペットが母コンテナを、ナノチューブを介して互いに連絡される2つの娘コンテナに引っ張るために使用され、ここで少なくとも1つのマイクロピペットのチップは該母コンテナ中に挿入され、次いで横方向に移動され、一方液体は該マイクロピペットを介して注入され、該ナノチューブに流動する該液体は、これを拡張させ、従ってマイクロピペットチップの出口にてコンテナを形成し、該母コンテナの部分は該基質への接着性に起因して元来の位置に保持されるが、該母コンテナの他の部分は娘コンテナ、ならびに該母コンテナおよび該娘コンテナを連結するナノチューブを形成し、その後該マイクロピペットは新規に形成される娘コンテナから除かれる請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  26. 前記母コンテナの膜の侵入のために少なくとも1つの一過性のdcボルト数のパルスが前記少なくとも1つのマイクロピペットを介して適用される請求項25に記載の方法。
  27. 前記一過性のdcボルト数のパルスが、0.1〜4000V/cmの場強度、および1〜10000μsの持続時間を有する請求項26に記載の方法。
  28. 前記ネットワークが異型性である請求項1〜27に記載の方法。
  29. 前記分割する工程が母コンテナの均分円に沿って行われて同型分裂を生じる請求項1〜28に記載の方法。
  30. 前記機械的分裂が、母コンテナの均分円以外の緯度に沿って行われて異型分裂を生じる請求項1〜28に記載の方法。
  31. コンテナおよびナノチューブの微細ネットワークの精製のための方法であって、該コンテナおよび該ナノチューブの両方は少なくとも1つのサーファクタント膜から構成され、ここで請求項1〜30のいずれかに従って生成される2つ以上のネットワークが互いに融合される方法。
  32. コンテナおよびナノチューブの微細ネットワークの生成のための方法であって、該コンテナおよび該ナノチューブの両方は少なくとも1つのサーファクタント膜から構成され、ここで1つ以上の単生の母コンテナは請求項1〜31のいずれかに従って生成されるネットワークに融合される方法。
  33. 形成されるネットワーク内のナノチューブによって連結される2つ以上のコンテナの融合をさらに含む請求項1〜32のいずれかに記載の方法。
  34. 前記融合が微小な電気融合によって行われる請求項31〜33に記載の方法。
  35. ネットワーク内の個々のコンテナの膜組成および/または成分の変化をさらに含む請求項1〜34のいずれかに記載の方法。
  36. 前記変化が光化学技術によって行われる請求項35に記載の方法。
  37. 前記変化が電気化学技術によって行われる請求項35に記載の方法。
  38. 前記変化が微小注入技術によって行われる請求項35に記載の方法。
  39. 前記変化が電気融合技術によって行われる請求項35に記載の方法。
  40. 1つのコンテナ中に含まれる粒子が、2つのコンテナを連結するナノチューブに対する電場の影響によって別のコンテナに輸送される請求項1〜39のいずれかに記載の方法。
  41. 1つのコンテナ中に含まれる粒子が、二重層表面張力の調整によって別のコンテナに輸送される請求項1〜39のいずれかに記載の方法。
  42. 請求項1〜41のいずれかに記載の方法によって得られ得るコンテナおよびナノチューブの微細ネットワーク。
  43. 少なくとも1つのサーファクタント膜および少なくとも1つのサーファクタント膜から構成される少なくとも1つのナノチューブから構成される少なくとも2つのコンテナの微細ネットワークであって、該ナノチューブは該コンテナ間の連絡を形成する微細ネットワーク。
  44. 該サーファクタント膜が液体−結晶性特性を有する請求項43に記載の微細ネットワーク。
  45. 前記サーファクタント膜が脂質膜である請求項43または44に記載の微細ネットワーク。
  46. 前記脂質膜が脂質二重層幕である請求項45に記載の微細ネットワーク。
  47. 前記脂質膜がリン酸二重層膜である請求項45に記載の微細ネットワーク。
  48. 前記脂質膜がタンパク質を含む請求項45〜47に記載の微細ネットワーク。
  49. 母コンテナがリポソームである請求項43〜48のいずれかに記載の微細ネットワーク。
  50. 前記母コンテナが生体細胞である請求項43〜48のいずれかに記載の微細ネットワーク。
  51. 前記母コンテナが生体細胞小器官である請求項43〜48のいずれかに記載の微細ネットワーク。
  52. 前記母コンテナが乳濁液滴である請求項43〜48のいずれかに記載の微細ネットワーク。
  53. 前記個々のコンテナが膜組成および成分に関して特異化される請求項42〜48のいずれかに記載の微細ネットワーク。
  54. 前記ネットワークが異型性である請求項42〜53のいずれかに記載の微細ネットワーク。
  55. 請求項42〜54のいずれかに記載の少なくとも2つの微細ネットワークの融合によって形成されるネットワーク。
  56. 超小型電子技術における請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  57. 超小型電気機械系における請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  58. 超小型流動系における請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  59. 金属、シリカ、ポリマー、および/またはタンパク質結晶固体状態構造についての構築のための鋳型としての、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って生成されるネットワークの使用。
  60. 区画中の膜生物物理学および細胞化学の研究のためのモデルとしての、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  61. 生物学的コンピューターにおける、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  62. 化学的コンピューターにおける、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  63. 微量分析系における、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  64. 人工細胞の作製における、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  65. 細胞ネットワークの作製における、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  66. 化学的および物理的センサーにおける、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  67. 前記センサーが薬物スクリーニングのためセンサーである請求項66に記載の使用。
  68. ロボットにおける請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  69. 前記ロボットがミクロロボットまたはナノロボットである請求項68に記載の使用。
  70. 単一分子デバイスとしての、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
  71. 移植可能なデバイスにおける、請求項42〜55のいずれかに記載のネットワーク、または請求項1〜41のいずれかに従って形成されるネットワークの使用。
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