JP2004509536A - 可変ピッチ式へリックス・アンテナとそれに対応する方法 - Google Patents
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- H01Q11/00—Electrically-long antennas having dimensions more than twice the shortest operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
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- H01Q11/08—Helical antennas
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Abstract
少なくとも二つの放射ストランドから成る少なくとも一つのへリックスから構成されるヘリックス・アンテナにおいて、少なくとも一つのストランドは少なくとも二つのセグメントから成り、その少なくとも二つのセグメントのワインディング角は異なりかつ大域的最適化手段によってランダムにまたは疑似ランダムに決定されるようにした。
Description
【0001】
本発明は、半球形状または半球に近い形状の放射パターンを有する広帯域アンテナの分野に関する。特に、本発明はこのタイプのヘリカル・アンテナ(helical antenna)に関する。
【0002】
本発明のアンテナは、特に例えば航空通信、海上通信、または陸上通信の固定したまたは移動する全てのユーザの間の衛星移動体通信(satellite mobile connnunications)に見出される。この分野では、いくつかの衛星通信システムが実現されている、あるいは開発中である(これらにはINMARSAT、INMARSAT−M、GLOBALSTAR、及びその他のシステムが含まれる)。これらのアンテナは、静止衛星を使用する個人通信システム(PCS(personal connnunications systems))の開発にも有用である。
【0003】
これらのシステムは、地上ユーザに衛星を介した新たな通信サービス(マルチメディア・サービス、電話その他のサービス)を提供するよう設計される。それらのシステムは静止衛星または軌道衛星を使い、地球規模の地上受信可能範囲(coverage)を実現する。それらはコスト、性能、サイズの点で地上セル方式システムと肩を並べるものでなければならない。従って、ユーザ端末に配置されるアンテナはサイズを小さくする上で鍵になる要素となる。
【0004】
この種のシステムは特に1999年6月にカナダのオタワで開催された第6回国際移動衛星会議(Sixth Intemational Mobile Satellite Conference)におけるハワード・ヘルディナン(Howard Feldinan)とD.V.ラマナ(D.V. Ramana)による講演録「インマルサットの新モバイル・マルチメディア・システム入門(An introduction to Inmarsat’s new mobile multimedia service)」と、1997年6月発行のIEEE(米国電気電子学会)APマガジン第39巻第3号に記載されたJ.V.エヴァンズ(J.V. Evans)による論文「個人通信用衛星システム(Satellite systems for personal communications)」に記述されている。
【0005】
静止衛星とのリンクを実現するこれらのシステムでは、送受信される信号の発生率(incidence)の値は非常に異なるので、アンテナは受信可能範囲が半球形状または半球に近い形状の放射パターンを持つべきことが要求される。更に、偏波(polarization)は実用帯域で5dB未満の比を有する円形(右巻きまたは左巻き)でなければならない。
【0006】
より一般的には、本発明は、サイズの小さいアンテナと非常に広い帯域及び円偏波の使用とを必要とする全てのシステムに適用することができる。
【0007】
これら異なる分野の用途において、アンテナは約10%の非常に大きな帯域幅または受信若しくは送信にそれぞれ対応する2つの隣接する副帯域(sub−band)のいずれかで上記特性を頻繁に持たなくてはならない。サイズと重さも最大限可能な限り小さくすべきであることも不可欠である。
【0008】
本発明は、具体的にはクワッドリファイラー・アンテナ(quadrifilar antenna)に適用することができる。
【0009】
クワッドリファイラー・アンテナは、4つの放射ストランド(radiating strands)によって形成される。具体的なクワッドリファイラー・アンテナはA.シャライハ(A. Sharaiha)とC.テレット(C. Terret)によって著された「移動体通信用クワッドリファイラー共振ヘリカル・アンテナの分析(Analysis of quadrifilar resonant helical antenna for mobile communications)」(1993年8月発行のIEEプロシーディングズH第140巻第4号)に記述されている。
【0010】
この態様のクワッドリファイラー・アンテナによれば、放射ストランドは薄い誘電体基板上にプリントされ、かつRF透過性円筒台の周囲に巻かれる。へリックスを形成する4つのストランドは、一端部でオープンにまたは短絡され、他端部で電気接続される。
【0011】
このアンテナは、異なるアンテナ・ストランドを直角位相にある同じ振幅の信号によって励起する電源回路を必要とする。この機能は3dB90°カプラ(3dB−90° couplers)とハイブリッド・リング(hybrid ring)を構成する構造を使って実現されることがある。この組立部品は、プリント回路の形で製作され、アンテナの土台に置くことができる。こうして、単純だがかさばる電源システムが得られる。
【0012】
更に上述したように、アンテナ(電源を含む)は可能な限りサイズが小さくかつ重さが軽いことが望ましい。
【0013】
いくつかの解決策がこの目的を達するために提案されてきた。
【0014】
この電源システムについて、半局在化した素子として設計され、かつアンテナの延長部にプリントされた3つのハイブリッド・カプラを製作することに基づく解決策が提案されている。この技法は、特に本願出願人名義で出願された仏国特許FR−96 03698に記載されている。
【0015】
このアンテナそれ自体には特に3つの改良が知られている。
【0016】
第1のアプローチは、B.デスプランチェス(B. Desplanches)、A.シャライハ(A. Sharaiha)、C.テレット(C. Terret)によって著された論文「中心に誘電体ロッドを持つプリント型クワッドリファイラー・ヘリカル・アンテナのパラメータ研究(Parametrical study of printed quadrifilar helical antennas with central dielecuic rods)」(1999年2月20日発行のMicrowave and Opt. Technol. Letters第20巻第4号)において記述されている。小型化に関するこの解決策には、その周囲に基板が巻かれた円筒台の誘電率が議論されている。
【0017】
この技法により高さが約30%減少する。また製作も容易である。しかしながら、それには帯域幅が小さくなる欠点がある。更に、それはよりコストがかかる。
【0018】
第2の解決策によれば、アンテナの高さは各ストランドを各ストランドの中央部に関して対称的になるように長さ約λ/4の2つの別個の部分に切断することによって下げられる場合がある。この技法は、特にD.F.フィリポヴィック(D.F. Filipovic)、M.アリ・タソウディ(M. Ali Tassolidji)、E.オザキ(E. Ozaki)により著された「セグメント連結型クワッドリファイラー・ヘリカル・アンテナ(coupled−segment quadrifilar helical antenna)」(1997年にカナダのバンクーバーで開催された無線用途のためのテクノロジーに関するMTT−Sシンポジウム)と題された論文に記述されている。
【0019】
再び、この解決策により放射パターンと軸比(ratio of ellipticity)の変更無く高さに関して(例えば28.4%の)満足いく削減が達せられる。更に、その構造は単純なものとなる。
【0020】
それとは対称的に、帯域幅はSWR(定在波比)値<2に対して3%まで減らされる。更に、この種のアンテナは能動的ストランドと受動的ストランドとの間の結合の難しい調整を必要とする。
【0021】
プリント型クワッドリファイラー・へリックス(PQH(printed quadrifilar helical)アンテナの高さを下げるための第3の提案は、E.エルムル(E. Ermutlu)による講演録「移動衛星通信のための修正されたクワッドリファイラー・へリックス・アンテナ(Modified quadrifilar helix antennas for mobile satelite communication)」(1998年に米国ニュージャージ州ピスカタウェイ(Piscataway, NJ)で開催された無線通信のためのアンテナと伝播に関するIEEE・APS会議)にある非線形方程式に従ってへリックスの各ストランドを巻くことである。このアプローチによればサイズを14%減らすことができる。
【0022】
しかしながら、この技法は受信可能範囲の全体に渡って軸比を劣化させてしまう。
【0023】
言い換えれば、アンテナの高さを下げるために使用される周知の技法は特性の点で大きな欠陥がある。この高さを下げる操作により帯域幅及び/または軸比が劣化してしまう。
【0024】
更に、上述したように、或る一つの大きな帯域幅と/または送信と受信にそれぞれ対応する帯域幅を持つことが望ましいことは頻繁にある。
【0025】
本願出願人名義で出願された仏国特許FR−89 14952には、こうした用途に適したタイプのアンテナが記述されている。
【0026】
このアンテナは、プリント型クワッドリファイラー・へリックス(PQH(printed quadrifilar helix))アンテナとして知られ、2未満のSWRに対して一般的に6%または8%に制限される周波数帯域で、前述の判定基準により定められたものと類似する特性を有する。二層PQHアンテナ使用することにより、より広い帯域での稼働が実現可能である。これらのアンテナは、2つの電磁結合した同軸共振クワッドリファイラー・へリックスの同心「入れ子構造(nesting)」によって形成される。この組立部品は、その結合(カップリング)が共振周波数を分離する2つの結合した共振回路のように機能する。かくして、仏国特許FR−89 14952に記述された技法に従って二層共振クワッドリファイラー・へリックス・アンテナが得られる。
【0027】
この技法は、たった一つの電源システムを必要とするだけで二重帯域(dual band)かつ広帯域の稼働を可能にするという利点を有する。
【0028】
しかしながら、その技法には2つのプリントされ、かつ入れ子にされた回路を製作する必要があり各副帯域に小さな帯域幅のみを与えるという欠点がある。
【0029】
クワッドリファイラー・アンテナは、4つの放射ストランドで形成される。例示的な態様はA.シャライハ(A. Sharaiha)とC.テレット(C. Terret)によって著された「移動体通信用クワッドリファイラー共振へリックス・アンテナの分析(Analysis of quadrifilar resonant helical antenna for mobile communications)」(1993年8月発行のIEEプロシーディングズH第140巻第4号)と題された論文に詳細に記述されている。
【0030】
この態様によれば、放射ストランドは薄い誘電体基板上にプリントされ、次にRF透過性円筒台の周囲に巻かれる。へリックスを形成するこの4つのストランドは一端部でオープンになっているかあるいは短絡され、他端部で電気接続される。
【0031】
このアンテナは、異なるアンテナ・ストランドを直角位相にある同じ振幅の信号によって励起する電源回路を必要とする。この機能は3dB90°カプラとハイブリッド・リングを構成する構造を使って実現される場合がある。この組立部品は、プリント回路の形で製作され、アンテナの土台に置くことができる。こうして、単純だがかさばる電源システムが得られる。
【0032】
上述したように、アンテナ(電源を含む)は可能な限りサイズが小さくかつ重さが軽いこと、そして、可能な限りコストが低いこと、が望ましい。
【0033】
アンテナの寸法と電源システムの寸法を小さくするために、いくつかの解決策が提案されてきた。例えば、本願出願人名義で出願されたFR−96 03698と、B.デスプランチェス(B. Desplanches)、A.シャライハ(A. Sharaiha)、C.テレット(C. Terret)によって著された論文「中心に誘電体ロッドを持つプリント型クワッドリファイラー・ヘリカル・アンテナのパラメータ研究(Parametrical study of printed quadrifilar helical antennas with central dielectric rods)」(1999年2月20日発行のMicrowave and Opt. Technol. Letters.第20巻第4号)に提案された解決策がとりわけ引き合いに出される。
【0034】
本発明は、特に従来技術の異なる欠点を克服することを目的とする。
【0035】
具体的には本発明の目的は、或る一つの非常に大きな帯域幅と/または通信システムの送信帯域と受信帯域をカバーする2つの帯域幅を有するサイズの小さな共振へリックス・アンテナ(resonant helix antenna)を提供することにある。
【0036】
特に、本発明の目的は、サイズ、性能と原価(cost price)が地上セルラシステムの携帯端末に適合した(つまり少なくとも似たような)この種のへリックス・アンテナを提供することにある。このアプローチでは、アンテナのサイズと重さは重要な特徴である。
【0037】
別の側面によれば、本発明の目的は、或る一つの非常に大きな帯域幅と/または通信システムの送信帯域と受信帯域をカバーする2つの帯域幅を有する共振へリックス・アンテナを提供することにある。
【0038】
特に、2つの副帯域が計画されるときに、各副帯域で(従来技術で得られる帯域幅よりも)大きな帯域幅を有するこの種のへリックス・アンテナを提供することにある。
【0039】
本発明の別の目的は、サイズ、性能と原価が地上セルラシステムの携帯端末に適合した(つまり少なくとも似たような)この種のへリックス・アンテナを提供することにある。
【0040】
本発明の別の目的は、単一へリックスを使って二重へリックス・アンテナ(製造がより複雑)の特性と同等またはそれよりも優れた特性を実現することにある。
【0041】
これらの目的の他に、ここに以下登場する他の目的も本発明によるへリックス・アンテナを使って達せられる。本発明によるこのへリックス・アンテナは、少なくとも二つの放射ストランドにより形成された少なくとも一つのへリックスを具備し、少なくとも一つの前記ストランドは少なくとも二つのセグメントにより形成されており、少なくとも二つの前記セグメントのピッチ角は異なりかつ大域的最適化手段によってランダムにまたは疑似ランダムに決定されるようにする。
【0042】
この新規かつ創意あるアプローチによれば、アンテナのサイズが(ピッチ角が一定のストランドを持つ古典的なアンテナと比べて)十分小さくなり、製造価格及び原価は変わらない。
【0043】
好ましくは、前記ストランドは基板上にプリントされる。この製造方法はそれ自体知られているもので単純かつ有効である。
【0044】
本発明の有利な態様によれば、少なくとも一つの前記へリックスは4つのストランドを含むクワッドリファイラー・へリックスである。
【0045】
好ましくは、へリックスを形成する前記ストランドは全て同一の幾何学的特徴を有する。しかしながら、或る決まった特定の態様では、互いに異なるストランドが考えられる場合がある。
【0046】
一般に、前記セグメントは何であれどんな長さでもよく、これらの長さは等しいかまたは異なっていてよい。同様に、ストランド毎に任意数のセグメントが存在してよく、各セグメントのピッチ角はどんな角度(ただし0°乃至90°)でもよい。
【0047】
本発明は、ここで既に述べたへリックス・アンテナのストランドのセグメントのピッチ角を決定するための方法も提供する。この種の方法は、ピッチ角の値が、
(i)可能なピッチ角の値をランダムにまたは疑似ランダムに決定するステップと、
(ii)所定のテンプレートに含まれる主偏波(main polarization)と交差偏波(crossed polarization)についての放射パターンを得るために前記可能なピッチ角が使用することができない間はステップ(i)を繰り返すステップと、によって選ばれる大域的最適化ステップを実行することを特徴とする。
【0048】
この方法は特に、例えばシミュレーテッドアニーリング(simulated annealing)と遺伝的アルゴリズム(genetic algorithm)を含むグループに属する大域的最適化プログラム(global optimization program)を実行するために使用することができる。
【0049】
本発明の別の側面によれば、少なくとも一つの前記ストランドの少なくとも一つの前記セグメントは可変的な幅(variable width)を有するように設計されることが有利である。
【0050】
こうして得られるアンテナは、製作の複雑さと原価を増すこと無く、基準アンテナ(reference antenna)と以下呼ばれるストランドの幅が一定の古典的なアンテナよりも(一つまたは二つの副帯域で)より広い帯域幅を有する。
【0051】
本発明のこの特徴は、ストランドがより月並みに単一セグメントを含むアンテナにも適用することができることは注意して置かなくてはならない。
【0052】
本発明の有利な態様によれば、前記セグメントあるいは可変幅セグメントの幅は最大幅と最小幅との間で単調に変化する。
【0053】
有利には、可変的な幅を持つ前記セグメントは、一ストランドに属するそれらのセグメントの幅が最大幅(D1)と最小幅(D2)との間で単調に変化するものとされる。
【0054】
好ましくは、前記最大幅を持つ一端部は電源回路の給電線に接続され、前記最小幅を持つ他端部はオープンにされる。
【0055】
本発明の第1の態様によれば、前記ストランドないし可変幅ストランドの幅は規則的に変化する。
【0056】
本発明の或る態様によれば、その幅は、
線形則と、
指数関数則と、
二重指数関数則と、
階段状則と、
から成るグループに属する規則に従う。
【0057】
別のアプローチによれば、前記ストランドないし可変幅ストランドの幅は不規則に変化するように設計することができる。
【0058】
好ましくは、前記ストランドの寸法は2未満のSWRに対する或る一つの大きな帯域幅が8%よりも大きくなるように(かつ一般的にはストランドの幅が一定の基準アンテナのそれよりも大きくなるように)決定される。
【0059】
本発明の有利な態様によれば、前記ストランドの寸法は二倍の帯域幅を与えるように決定される。
【0060】
既に述べたように、各副帯域の帯域幅は基準アンテナのものよりも大きい。
【0061】
本発明の他の特徴と利点は、例示的かつ非限定的な例として以下提供される本発明の好ましい実施態様を添付図面を参照しながら説明することにより、より明らかとなる。
【0062】
図1と図2に、すでに導入部で議論されたような古典的なクワッドリファイラー・へリックス・アンテナを示す。このアンテナは長さ12と幅dを持つ4つのストランド111乃至114から構成される。これらの放射ストランドは、後にRF透過性円筒台(RF−transparent cylindrical support)13の周囲に巻かれる薄い誘電体基板L2上にプリントされている。この円筒台13は、半径r、円周c、軸方向の長さL1を有し、ピッチ角はαである。
【0063】
従来的にアンテナは異なるストランドを直角位相にある同じ振幅の信号によって励起する電源回路を必要とする。この機能は、プリント回路の形で製作され、アンテナの土台に置くことができる3dB90°カプラとハイブリッド・リングから得られることがある。
【0064】
既に述べたように、本発明の目的は特に或る一つのより広い帯域幅と/または通信システムの送信帯域と受信帯域をカバーする2つの副帯域で働くPQHアンテナを得ることにある。
【0065】
図3に、本発明による例示的なへリックス・アンテナを巻かれていない形で示す。PQHアンテナは、均等に間隔を置いて基板32上にプリントされた4つの導電性ストランド311乃至314を具備する。これら4つのストランドは一端部ではオープンになり、他端部では電源回路33の給電線(feeder lines)に電気接続される。
【0066】
本発明によれば、PQHの各ストランド(または少なくとも或る決まったストランド)は、限定された数のセグメントに細分される。へリックス・アンテナの幾何学的パラメータに関係する数学的表現によれば、ピッチ角の変更はアンテナのピッチと、それ故にアンテナの軸方向の長さに影響を与えることを指摘しておきたい。
【0067】
つまり、各セグメントに異なるピッチ角を与えることは可能である。そうすることによりアンテナの高さは下げられる場合がある。異なるピッチ角をセットアップすれば、アンテナのピッチが変化することがあり得る。
【0068】
しかしながら、ピッチ角αはPQHアンテナの放射パターン(3dBアパーチュア角と軸比)に影響を与えるパラメータでもある。こういうわけで、異なる適切な角度αを選ぶには、例えばhttp://www.netlib.org/opt/simann.fに記述されたコロナ(Corona)により提示されたシミュレーテッドアニーリング(sinmlated annealing)、あるいはY.ラマート・サミイ(Y. Rahmat−Samii)とE.マイケルソン(E. Michielssen)により著された著書「遺伝的アルゴリズによる電磁最適化(Electromagnetic Optimization by genetic algorithrns)」(ワイリー・インタサイエンス(Wiley−Interscience)社から1999年刊行されたマイクロ波及び光工学におけるWileyシリーズ(Wiley series in nricrbwave and optical eilgineering))に提示された遺伝的アルゴリズムにあるような、大域的最適化プログラムを使用することが可能である。
【0069】
主偏波及び交差偏波についての放射パターン上で、振幅レベルと望ましい−3dBアパーチュア角(−3dB aperture angle)により定義されるテンプレートを導入して合成が行われる。
【0070】
このテンプレートをセットアップすることにより、−3dBアパーチュア角の他に逆の(裏側の)偏波(reverse polarization)、従って軸比の排除を完全にコントロールすることが可能である。最適化すべき変数は、PQHアンテナのストランドの異なるピッチ角である。前記アルゴリズムにより最適角αが与えられる。
【0071】
当然ながら、必要に応じて最適化の最中に異なった拘束条件が考慮される場合がある。
【0072】
こうして、ピッチ角を変更することによって、第1にPQHアンテナの軸方向の長さを減らし、第2に望みの軸比と受信可能範囲を得ることが可能となる。
【0073】
次に、用意したモデルに対応した本発明の例示的な実施態様の測定結果を提示する。最適化は8つの異なったピッチ角に関するもので、従来のPQHアンテナ(ピッチが一定のアンテナ)と同じ特性を有する、ピッチがランダムに変化するPQHアンテナを与えた。
【0074】
ランダムに見出されたピッチ角は以下のようになる。
α1=30°
α2=33°
α3=55°
α4=34°
α5=65°
α6=68°
α7=54°
α8=33°
【0075】
ピッチがランダムに変化するPQHアンテナは以下の寸法によって得られる。
軸方向の長さ:67mm
直径:24mm
【0076】
図3は、こうして得られた巻かれていない状態のアンテナであり、各ストランド(311乃至314)は例えば8つのセグメントにより形成されている。比較対象として、図4に同等なRF特性を持つ定ピッチPQHアンテナ(constant−pitch PQH antenna)を示す。この定ピッチPQHアンテナのピッチ角は54.5°に等しい。
【0077】
この従来タイプのアンテナの高さは78mmである。本発明の技法はそれ故に同等なRF特性に対して軸方向の長さを14%減らすことを可能とする。
【0078】
図5は、円筒台に一回ぐるりと巻かれた状態の図3のアンテナの側面図である。
【0079】
図6に、課されたテンプレート61と、シミュレーテッドアニーリング・アルゴリズムによってそのピッチ角がランダムに選ばれたPQHアンテナを使って得られた円偏波における放射パターン(主成分62と交差成分63)を示す。
【0080】
この放射パターンは課されたテンプレート61に完全に含まれていることがわかる。
【0081】
ストランドの入力側のインピーダンス(その他の3つは50Ωで荷電(charged)される)と対応するSWRは、それぞれ図7(a)と図7(b)から示される。2未満のSWRに対して約8.5%の帯域幅が得られる。古典的な定ピッチ・アンテナの帯域幅は同じオーダであることに注意しなければならない。
【0082】
図8に、電源システムを備えた本発明のアンテナの測定されたSRWを周波数の関数として示す。1.9GHzと2.5GHzの間でSWRは1.5未満のままであることがわかる。
【0083】
図9乃至図12は、1.9GHz(図9と図10)と2.2GHz(図11と図12)において回転偏波において測定された放射パターンと軸比を示す。
【0084】
軸比はθ=±90°に対しては5dB未満、θ=±70°に対しては2dB未満であり続けることがわかる。
【0085】
本発明は、PQHアンテナの寸法をアンテナのピッチをランダムに変更することによりRF性能特性を低下させることなく小さくするための方策を提案する。つまり、新規なランダム可変ピッチ(randomly−variable pitch)PQHアンテナが得られる。
【0086】
それ故に、本発明のこの技法により帯域幅がかなり増大する。こうして、或る一つの大きな帯域幅で、または或る一つの大きな帯域幅と2つの異なる副帯域とで正常に機能し、その高さが下げられた、プリント型クワッドリファイラー・へリックス・アンテナが得られる。それ故にストランドの幅が変化することによりアンテナの帯域幅はストランドの長さを減らすことなく増大する。
【0087】
この実施態様についての多くの変形を考えつくことは可能である。特に、セグメントの数、長さ、幅及びピット角はどんな値でもよい(といっても一部の組み合わせのみが有効である)。
【0088】
更に、本発明はクワッドリファイラー・アンテナだけでなく、どんなタイプのへリックス・アンテナにも適用することができる。
【0089】
ストランドは同一の寸法を常には持たないことも認識可能である。
【0090】
既に述べた実施態様によれば、アンテナはフラットにプリントされ、次にアンテナを形成するために円筒台に巻かれる。別の手っ取り早い実施態様によれば、プリント素子(printed elements)を受け入れるように設計される基板は直に最終的な円筒形に製作することができる。この場合、ストランドと給電構造は円筒上に直にプリントされる。
【0091】
更に、本発明のアンテナは単一体(unit)で使用可能であるが、アンテナ・アレイを製作するためにも使用することができることは注意されなければならない。
【0092】
このタイプのアンテナを同軸ないし同心で二つ(あるいは三つ以上)取り付けることも可能である。
【0093】
最後に、本発明の技法は、特に以下ここに説明されるような帯域幅を広げるべく設計された技法と両立可能である。この場合、幅の変化は全てのセグメントあるいは選択的に或る決まったセグメントに適用可能である。
【0094】
図13に、本発明の一側面として、ストランドの幅が可変的なへリックスの具体例を巻かれていない状態で示す。PQHアンテナはそれ故に基板132上にプリントされた4つの均等に間隔を置いた導電性ストランド1311乃至1314を有する。これら4つのストランドは幅D2を持つ一端部でオープンとなり、幅D1を持つ他端部で電源回路133の給電線に接続される。
【0095】
ストランドの幅の変化D1乃至D2は図示されたように規則的または不規則的な場合がある。次に、円筒台に巻かれたアンテナの正面図である図14のように、アンテナは円筒台の周囲にぐるりと巻かれる。
【0096】
本発明のこの側面に関して或る特定の実施態様について以下詳細に説明する。当然であるが、これは或る一つの単純な例にすぎず、必要性と用途に応じて多くの変形と脚色が可能である。
【0097】
製作されたアンテナは以下の特性を有する。
ストランドの長さ:120mm
直径:28mm
ピッチ角:54.5°
D1:16mm
D2:2mm
【0098】
図15によれば、ストランドの幅が一定のPQHアンテナ(151)とストランドの幅が可変的なPQHアンテナ(152)について、ストランドの入力の関数として測定されたSWRの比較が可能となる。アンテナは中心周波数F1=1.6GHzで測定され、二帯域動作(two−band operation)についてはF2=2.55GHzに第2の共振現象を有する。
【0099】
本発明によるストランドの幅が可変的なPQHアンテナについては帯域幅が大きく増大したことが見て取れる。実際、F1で8%乃至16%の通過帯域(SWR<2)、そしてF2で3%乃至16%の通過帯域(SWR<2)が存在する。
【0100】
次の図16Aと図16Bには、本発明のへリックス・アンテナについて、円偏波において2つの周波数1.6GHzと2.55GHzでそれぞれ測定された放射パターンが示されている。
【0101】
本発明のへリックス・アンテナによれば、図16Aと図16Bから、
・広い受信可能範囲に渡って逆の(裏側の)偏波(Ed)が効果的に拒絶される、
・F1の帯域で軸方向に最大となったほぼ半球形状の受信可能範囲が得られる、
・F2の帯域で−45°<0<45°の間で−6dBの一時低下があるが90°で最大となる、
ことが見て取れる。
【0102】
従って本発明の技法によれば帯域幅が著しく増大する。かくして、プリント型クワッドリファイラー・へリックス・アンテナが得られる。このアンテナは或る一つの大きな帯域幅でとその高さが制限された或る一つの大きな帯域幅が伴う2つの異なる帯域で正常に機能する。それ故にストランドの幅が変化することによりストランドの長さを減らすことなくアンテナの帯域幅が増大する。
【0103】
この実施態様の多くの変形が考えられる。特に、幅の変化は、線形則(linear law)、指数関数則(exponential law)、二重指数関数則(double exponetial law)、階段状則(stepped law)その他の規則に従って規則的であること、あるいは不規則的であること、が可能であることが思い起こされなければならない。
【0104】
ストランドは全ては同じ寸法を持たないことも考えることが可能である。
上記実施態様によれば、アンテナはフラットにプリントされ、次に台に巻かれてアンテナが形成される。もっと手っ取り早く実施できる別の実施態様によれば、プリント素子を受け入れるよう設計される基板は直に最終的な円筒形に製作されてよい。この場合、ストランドと給電構造は円筒に直にプリントされる。
【0105】
本発明のアンテナは単一体で使用可能であるが、アンテナ・アレイを製作するためにも使用することができることは注意されなければならない。
【0106】
このタイプのアンテナを同軸ないし同心で二つ(あるいは三つ以上)取り付けることも可能である。
【0107】
既に言及したように、このアプローチは図3の例に示されたようにいくつかのセグメントによって形成されたストランドに適用することができる。この場合、全てのセグメントあるいは選択的に一部のセグメントの幅が変化するようにしてよい。
【0108】
図17Aと図17Bには、このようなストランドの二つの例が示されている。これらの例では、ストランド17の幅は全体的にそれぞれ減少(図17A)、増大(図17B)し、各セグメント171それ自体の幅は減少(図17A)、増大(図17B)する。ここでストランドに与えられた同じ所見(幾何学的形状、幅の変化規則などについての)は、セグメントのそれぞれに対してもそして/またはいくつかのセグメントで形成されたストランド全体に対しても当てはまる場合がある。
【図面の簡単な説明】
【図1と図2】
へリックスが巻かれていない状態(図1)とそれが円筒台に巻かれた状態(図2)にそれぞれ対応する古典的な定幅ストランドを持つ既知のタイプのクワッドリファイラー・へリックス・アンテナを示した図である。
【図3】
巻かれていない状態にある本発明によるへリックスの一具体例を示した図である。
【図4】
巻かれていない状態にある図3のへリックスと同じ特性を持つ古典的なへリックスを示した図である。
【図5】
円筒台に巻かれた図3のへリックスの正面図である。
【図6】
円偏波における図5のアンテナの放射パターン(主成分と交差成分)を示した図である。
【図7aと図7b】
それぞれスミス・チャート(図7a)とSWR(図7b)に関する図5のアンテナの測定入力インピーダンスを示した図である。
【図8】
図5のアンテナの測定SWRを周波数の関数として示した図である。
【図9乃至図12】
回転偏波において1.9GHz(図9と図11)と2.2GHz(図10と図12)にて測定された放射パターン(図9と図11)と軸比(図10と図12)を示した図である。
【図13】
巻かれていない状態にある、可変幅ストランドを有するへリックスの一具体例を示した図である。
【図14】
円筒台に巻かれた図13のへリックスの正面図である。
【図15】
定幅ストランドを持つ古典的なアンテナ(切れている線)と本発明によるアンテナ(切れていない線)でストランドの入力側で測定されたSWRの一具体例を示した図である。
【図16Aと図16B】
図15に対応する実施態様について円偏波において1.6GHz(図16A)と2.55GHz(図16B)にて測定された放射パターンを示した図である。
【図17Aと図17B】
図3と図13の特徴を組み合わせた2つの例示的なヘリックス・ストランドを示した図である。
本発明は、半球形状または半球に近い形状の放射パターンを有する広帯域アンテナの分野に関する。特に、本発明はこのタイプのヘリカル・アンテナ(helical antenna)に関する。
【0002】
本発明のアンテナは、特に例えば航空通信、海上通信、または陸上通信の固定したまたは移動する全てのユーザの間の衛星移動体通信(satellite mobile connnunications)に見出される。この分野では、いくつかの衛星通信システムが実現されている、あるいは開発中である(これらにはINMARSAT、INMARSAT−M、GLOBALSTAR、及びその他のシステムが含まれる)。これらのアンテナは、静止衛星を使用する個人通信システム(PCS(personal connnunications systems))の開発にも有用である。
【0003】
これらのシステムは、地上ユーザに衛星を介した新たな通信サービス(マルチメディア・サービス、電話その他のサービス)を提供するよう設計される。それらのシステムは静止衛星または軌道衛星を使い、地球規模の地上受信可能範囲(coverage)を実現する。それらはコスト、性能、サイズの点で地上セル方式システムと肩を並べるものでなければならない。従って、ユーザ端末に配置されるアンテナはサイズを小さくする上で鍵になる要素となる。
【0004】
この種のシステムは特に1999年6月にカナダのオタワで開催された第6回国際移動衛星会議(Sixth Intemational Mobile Satellite Conference)におけるハワード・ヘルディナン(Howard Feldinan)とD.V.ラマナ(D.V. Ramana)による講演録「インマルサットの新モバイル・マルチメディア・システム入門(An introduction to Inmarsat’s new mobile multimedia service)」と、1997年6月発行のIEEE(米国電気電子学会)APマガジン第39巻第3号に記載されたJ.V.エヴァンズ(J.V. Evans)による論文「個人通信用衛星システム(Satellite systems for personal communications)」に記述されている。
【0005】
静止衛星とのリンクを実現するこれらのシステムでは、送受信される信号の発生率(incidence)の値は非常に異なるので、アンテナは受信可能範囲が半球形状または半球に近い形状の放射パターンを持つべきことが要求される。更に、偏波(polarization)は実用帯域で5dB未満の比を有する円形(右巻きまたは左巻き)でなければならない。
【0006】
より一般的には、本発明は、サイズの小さいアンテナと非常に広い帯域及び円偏波の使用とを必要とする全てのシステムに適用することができる。
【0007】
これら異なる分野の用途において、アンテナは約10%の非常に大きな帯域幅または受信若しくは送信にそれぞれ対応する2つの隣接する副帯域(sub−band)のいずれかで上記特性を頻繁に持たなくてはならない。サイズと重さも最大限可能な限り小さくすべきであることも不可欠である。
【0008】
本発明は、具体的にはクワッドリファイラー・アンテナ(quadrifilar antenna)に適用することができる。
【0009】
クワッドリファイラー・アンテナは、4つの放射ストランド(radiating strands)によって形成される。具体的なクワッドリファイラー・アンテナはA.シャライハ(A. Sharaiha)とC.テレット(C. Terret)によって著された「移動体通信用クワッドリファイラー共振ヘリカル・アンテナの分析(Analysis of quadrifilar resonant helical antenna for mobile communications)」(1993年8月発行のIEEプロシーディングズH第140巻第4号)に記述されている。
【0010】
この態様のクワッドリファイラー・アンテナによれば、放射ストランドは薄い誘電体基板上にプリントされ、かつRF透過性円筒台の周囲に巻かれる。へリックスを形成する4つのストランドは、一端部でオープンにまたは短絡され、他端部で電気接続される。
【0011】
このアンテナは、異なるアンテナ・ストランドを直角位相にある同じ振幅の信号によって励起する電源回路を必要とする。この機能は3dB90°カプラ(3dB−90° couplers)とハイブリッド・リング(hybrid ring)を構成する構造を使って実現されることがある。この組立部品は、プリント回路の形で製作され、アンテナの土台に置くことができる。こうして、単純だがかさばる電源システムが得られる。
【0012】
更に上述したように、アンテナ(電源を含む)は可能な限りサイズが小さくかつ重さが軽いことが望ましい。
【0013】
いくつかの解決策がこの目的を達するために提案されてきた。
【0014】
この電源システムについて、半局在化した素子として設計され、かつアンテナの延長部にプリントされた3つのハイブリッド・カプラを製作することに基づく解決策が提案されている。この技法は、特に本願出願人名義で出願された仏国特許FR−96 03698に記載されている。
【0015】
このアンテナそれ自体には特に3つの改良が知られている。
【0016】
第1のアプローチは、B.デスプランチェス(B. Desplanches)、A.シャライハ(A. Sharaiha)、C.テレット(C. Terret)によって著された論文「中心に誘電体ロッドを持つプリント型クワッドリファイラー・ヘリカル・アンテナのパラメータ研究(Parametrical study of printed quadrifilar helical antennas with central dielecuic rods)」(1999年2月20日発行のMicrowave and Opt. Technol. Letters第20巻第4号)において記述されている。小型化に関するこの解決策には、その周囲に基板が巻かれた円筒台の誘電率が議論されている。
【0017】
この技法により高さが約30%減少する。また製作も容易である。しかしながら、それには帯域幅が小さくなる欠点がある。更に、それはよりコストがかかる。
【0018】
第2の解決策によれば、アンテナの高さは各ストランドを各ストランドの中央部に関して対称的になるように長さ約λ/4の2つの別個の部分に切断することによって下げられる場合がある。この技法は、特にD.F.フィリポヴィック(D.F. Filipovic)、M.アリ・タソウディ(M. Ali Tassolidji)、E.オザキ(E. Ozaki)により著された「セグメント連結型クワッドリファイラー・ヘリカル・アンテナ(coupled−segment quadrifilar helical antenna)」(1997年にカナダのバンクーバーで開催された無線用途のためのテクノロジーに関するMTT−Sシンポジウム)と題された論文に記述されている。
【0019】
再び、この解決策により放射パターンと軸比(ratio of ellipticity)の変更無く高さに関して(例えば28.4%の)満足いく削減が達せられる。更に、その構造は単純なものとなる。
【0020】
それとは対称的に、帯域幅はSWR(定在波比)値<2に対して3%まで減らされる。更に、この種のアンテナは能動的ストランドと受動的ストランドとの間の結合の難しい調整を必要とする。
【0021】
プリント型クワッドリファイラー・へリックス(PQH(printed quadrifilar helical)アンテナの高さを下げるための第3の提案は、E.エルムル(E. Ermutlu)による講演録「移動衛星通信のための修正されたクワッドリファイラー・へリックス・アンテナ(Modified quadrifilar helix antennas for mobile satelite communication)」(1998年に米国ニュージャージ州ピスカタウェイ(Piscataway, NJ)で開催された無線通信のためのアンテナと伝播に関するIEEE・APS会議)にある非線形方程式に従ってへリックスの各ストランドを巻くことである。このアプローチによればサイズを14%減らすことができる。
【0022】
しかしながら、この技法は受信可能範囲の全体に渡って軸比を劣化させてしまう。
【0023】
言い換えれば、アンテナの高さを下げるために使用される周知の技法は特性の点で大きな欠陥がある。この高さを下げる操作により帯域幅及び/または軸比が劣化してしまう。
【0024】
更に、上述したように、或る一つの大きな帯域幅と/または送信と受信にそれぞれ対応する帯域幅を持つことが望ましいことは頻繁にある。
【0025】
本願出願人名義で出願された仏国特許FR−89 14952には、こうした用途に適したタイプのアンテナが記述されている。
【0026】
このアンテナは、プリント型クワッドリファイラー・へリックス(PQH(printed quadrifilar helix))アンテナとして知られ、2未満のSWRに対して一般的に6%または8%に制限される周波数帯域で、前述の判定基準により定められたものと類似する特性を有する。二層PQHアンテナ使用することにより、より広い帯域での稼働が実現可能である。これらのアンテナは、2つの電磁結合した同軸共振クワッドリファイラー・へリックスの同心「入れ子構造(nesting)」によって形成される。この組立部品は、その結合(カップリング)が共振周波数を分離する2つの結合した共振回路のように機能する。かくして、仏国特許FR−89 14952に記述された技法に従って二層共振クワッドリファイラー・へリックス・アンテナが得られる。
【0027】
この技法は、たった一つの電源システムを必要とするだけで二重帯域(dual band)かつ広帯域の稼働を可能にするという利点を有する。
【0028】
しかしながら、その技法には2つのプリントされ、かつ入れ子にされた回路を製作する必要があり各副帯域に小さな帯域幅のみを与えるという欠点がある。
【0029】
クワッドリファイラー・アンテナは、4つの放射ストランドで形成される。例示的な態様はA.シャライハ(A. Sharaiha)とC.テレット(C. Terret)によって著された「移動体通信用クワッドリファイラー共振へリックス・アンテナの分析(Analysis of quadrifilar resonant helical antenna for mobile communications)」(1993年8月発行のIEEプロシーディングズH第140巻第4号)と題された論文に詳細に記述されている。
【0030】
この態様によれば、放射ストランドは薄い誘電体基板上にプリントされ、次にRF透過性円筒台の周囲に巻かれる。へリックスを形成するこの4つのストランドは一端部でオープンになっているかあるいは短絡され、他端部で電気接続される。
【0031】
このアンテナは、異なるアンテナ・ストランドを直角位相にある同じ振幅の信号によって励起する電源回路を必要とする。この機能は3dB90°カプラとハイブリッド・リングを構成する構造を使って実現される場合がある。この組立部品は、プリント回路の形で製作され、アンテナの土台に置くことができる。こうして、単純だがかさばる電源システムが得られる。
【0032】
上述したように、アンテナ(電源を含む)は可能な限りサイズが小さくかつ重さが軽いこと、そして、可能な限りコストが低いこと、が望ましい。
【0033】
アンテナの寸法と電源システムの寸法を小さくするために、いくつかの解決策が提案されてきた。例えば、本願出願人名義で出願されたFR−96 03698と、B.デスプランチェス(B. Desplanches)、A.シャライハ(A. Sharaiha)、C.テレット(C. Terret)によって著された論文「中心に誘電体ロッドを持つプリント型クワッドリファイラー・ヘリカル・アンテナのパラメータ研究(Parametrical study of printed quadrifilar helical antennas with central dielectric rods)」(1999年2月20日発行のMicrowave and Opt. Technol. Letters.第20巻第4号)に提案された解決策がとりわけ引き合いに出される。
【0034】
本発明は、特に従来技術の異なる欠点を克服することを目的とする。
【0035】
具体的には本発明の目的は、或る一つの非常に大きな帯域幅と/または通信システムの送信帯域と受信帯域をカバーする2つの帯域幅を有するサイズの小さな共振へリックス・アンテナ(resonant helix antenna)を提供することにある。
【0036】
特に、本発明の目的は、サイズ、性能と原価(cost price)が地上セルラシステムの携帯端末に適合した(つまり少なくとも似たような)この種のへリックス・アンテナを提供することにある。このアプローチでは、アンテナのサイズと重さは重要な特徴である。
【0037】
別の側面によれば、本発明の目的は、或る一つの非常に大きな帯域幅と/または通信システムの送信帯域と受信帯域をカバーする2つの帯域幅を有する共振へリックス・アンテナを提供することにある。
【0038】
特に、2つの副帯域が計画されるときに、各副帯域で(従来技術で得られる帯域幅よりも)大きな帯域幅を有するこの種のへリックス・アンテナを提供することにある。
【0039】
本発明の別の目的は、サイズ、性能と原価が地上セルラシステムの携帯端末に適合した(つまり少なくとも似たような)この種のへリックス・アンテナを提供することにある。
【0040】
本発明の別の目的は、単一へリックスを使って二重へリックス・アンテナ(製造がより複雑)の特性と同等またはそれよりも優れた特性を実現することにある。
【0041】
これらの目的の他に、ここに以下登場する他の目的も本発明によるへリックス・アンテナを使って達せられる。本発明によるこのへリックス・アンテナは、少なくとも二つの放射ストランドにより形成された少なくとも一つのへリックスを具備し、少なくとも一つの前記ストランドは少なくとも二つのセグメントにより形成されており、少なくとも二つの前記セグメントのピッチ角は異なりかつ大域的最適化手段によってランダムにまたは疑似ランダムに決定されるようにする。
【0042】
この新規かつ創意あるアプローチによれば、アンテナのサイズが(ピッチ角が一定のストランドを持つ古典的なアンテナと比べて)十分小さくなり、製造価格及び原価は変わらない。
【0043】
好ましくは、前記ストランドは基板上にプリントされる。この製造方法はそれ自体知られているもので単純かつ有効である。
【0044】
本発明の有利な態様によれば、少なくとも一つの前記へリックスは4つのストランドを含むクワッドリファイラー・へリックスである。
【0045】
好ましくは、へリックスを形成する前記ストランドは全て同一の幾何学的特徴を有する。しかしながら、或る決まった特定の態様では、互いに異なるストランドが考えられる場合がある。
【0046】
一般に、前記セグメントは何であれどんな長さでもよく、これらの長さは等しいかまたは異なっていてよい。同様に、ストランド毎に任意数のセグメントが存在してよく、各セグメントのピッチ角はどんな角度(ただし0°乃至90°)でもよい。
【0047】
本発明は、ここで既に述べたへリックス・アンテナのストランドのセグメントのピッチ角を決定するための方法も提供する。この種の方法は、ピッチ角の値が、
(i)可能なピッチ角の値をランダムにまたは疑似ランダムに決定するステップと、
(ii)所定のテンプレートに含まれる主偏波(main polarization)と交差偏波(crossed polarization)についての放射パターンを得るために前記可能なピッチ角が使用することができない間はステップ(i)を繰り返すステップと、によって選ばれる大域的最適化ステップを実行することを特徴とする。
【0048】
この方法は特に、例えばシミュレーテッドアニーリング(simulated annealing)と遺伝的アルゴリズム(genetic algorithm)を含むグループに属する大域的最適化プログラム(global optimization program)を実行するために使用することができる。
【0049】
本発明の別の側面によれば、少なくとも一つの前記ストランドの少なくとも一つの前記セグメントは可変的な幅(variable width)を有するように設計されることが有利である。
【0050】
こうして得られるアンテナは、製作の複雑さと原価を増すこと無く、基準アンテナ(reference antenna)と以下呼ばれるストランドの幅が一定の古典的なアンテナよりも(一つまたは二つの副帯域で)より広い帯域幅を有する。
【0051】
本発明のこの特徴は、ストランドがより月並みに単一セグメントを含むアンテナにも適用することができることは注意して置かなくてはならない。
【0052】
本発明の有利な態様によれば、前記セグメントあるいは可変幅セグメントの幅は最大幅と最小幅との間で単調に変化する。
【0053】
有利には、可変的な幅を持つ前記セグメントは、一ストランドに属するそれらのセグメントの幅が最大幅(D1)と最小幅(D2)との間で単調に変化するものとされる。
【0054】
好ましくは、前記最大幅を持つ一端部は電源回路の給電線に接続され、前記最小幅を持つ他端部はオープンにされる。
【0055】
本発明の第1の態様によれば、前記ストランドないし可変幅ストランドの幅は規則的に変化する。
【0056】
本発明の或る態様によれば、その幅は、
線形則と、
指数関数則と、
二重指数関数則と、
階段状則と、
から成るグループに属する規則に従う。
【0057】
別のアプローチによれば、前記ストランドないし可変幅ストランドの幅は不規則に変化するように設計することができる。
【0058】
好ましくは、前記ストランドの寸法は2未満のSWRに対する或る一つの大きな帯域幅が8%よりも大きくなるように(かつ一般的にはストランドの幅が一定の基準アンテナのそれよりも大きくなるように)決定される。
【0059】
本発明の有利な態様によれば、前記ストランドの寸法は二倍の帯域幅を与えるように決定される。
【0060】
既に述べたように、各副帯域の帯域幅は基準アンテナのものよりも大きい。
【0061】
本発明の他の特徴と利点は、例示的かつ非限定的な例として以下提供される本発明の好ましい実施態様を添付図面を参照しながら説明することにより、より明らかとなる。
【0062】
図1と図2に、すでに導入部で議論されたような古典的なクワッドリファイラー・へリックス・アンテナを示す。このアンテナは長さ12と幅dを持つ4つのストランド111乃至114から構成される。これらの放射ストランドは、後にRF透過性円筒台(RF−transparent cylindrical support)13の周囲に巻かれる薄い誘電体基板L2上にプリントされている。この円筒台13は、半径r、円周c、軸方向の長さL1を有し、ピッチ角はαである。
【0063】
従来的にアンテナは異なるストランドを直角位相にある同じ振幅の信号によって励起する電源回路を必要とする。この機能は、プリント回路の形で製作され、アンテナの土台に置くことができる3dB90°カプラとハイブリッド・リングから得られることがある。
【0064】
既に述べたように、本発明の目的は特に或る一つのより広い帯域幅と/または通信システムの送信帯域と受信帯域をカバーする2つの副帯域で働くPQHアンテナを得ることにある。
【0065】
図3に、本発明による例示的なへリックス・アンテナを巻かれていない形で示す。PQHアンテナは、均等に間隔を置いて基板32上にプリントされた4つの導電性ストランド311乃至314を具備する。これら4つのストランドは一端部ではオープンになり、他端部では電源回路33の給電線(feeder lines)に電気接続される。
【0066】
本発明によれば、PQHの各ストランド(または少なくとも或る決まったストランド)は、限定された数のセグメントに細分される。へリックス・アンテナの幾何学的パラメータに関係する数学的表現によれば、ピッチ角の変更はアンテナのピッチと、それ故にアンテナの軸方向の長さに影響を与えることを指摘しておきたい。
【0067】
つまり、各セグメントに異なるピッチ角を与えることは可能である。そうすることによりアンテナの高さは下げられる場合がある。異なるピッチ角をセットアップすれば、アンテナのピッチが変化することがあり得る。
【0068】
しかしながら、ピッチ角αはPQHアンテナの放射パターン(3dBアパーチュア角と軸比)に影響を与えるパラメータでもある。こういうわけで、異なる適切な角度αを選ぶには、例えばhttp://www.netlib.org/opt/simann.fに記述されたコロナ(Corona)により提示されたシミュレーテッドアニーリング(sinmlated annealing)、あるいはY.ラマート・サミイ(Y. Rahmat−Samii)とE.マイケルソン(E. Michielssen)により著された著書「遺伝的アルゴリズによる電磁最適化(Electromagnetic Optimization by genetic algorithrns)」(ワイリー・インタサイエンス(Wiley−Interscience)社から1999年刊行されたマイクロ波及び光工学におけるWileyシリーズ(Wiley series in nricrbwave and optical eilgineering))に提示された遺伝的アルゴリズムにあるような、大域的最適化プログラムを使用することが可能である。
【0069】
主偏波及び交差偏波についての放射パターン上で、振幅レベルと望ましい−3dBアパーチュア角(−3dB aperture angle)により定義されるテンプレートを導入して合成が行われる。
【0070】
このテンプレートをセットアップすることにより、−3dBアパーチュア角の他に逆の(裏側の)偏波(reverse polarization)、従って軸比の排除を完全にコントロールすることが可能である。最適化すべき変数は、PQHアンテナのストランドの異なるピッチ角である。前記アルゴリズムにより最適角αが与えられる。
【0071】
当然ながら、必要に応じて最適化の最中に異なった拘束条件が考慮される場合がある。
【0072】
こうして、ピッチ角を変更することによって、第1にPQHアンテナの軸方向の長さを減らし、第2に望みの軸比と受信可能範囲を得ることが可能となる。
【0073】
次に、用意したモデルに対応した本発明の例示的な実施態様の測定結果を提示する。最適化は8つの異なったピッチ角に関するもので、従来のPQHアンテナ(ピッチが一定のアンテナ)と同じ特性を有する、ピッチがランダムに変化するPQHアンテナを与えた。
【0074】
ランダムに見出されたピッチ角は以下のようになる。
α1=30°
α2=33°
α3=55°
α4=34°
α5=65°
α6=68°
α7=54°
α8=33°
【0075】
ピッチがランダムに変化するPQHアンテナは以下の寸法によって得られる。
軸方向の長さ:67mm
直径:24mm
【0076】
図3は、こうして得られた巻かれていない状態のアンテナであり、各ストランド(311乃至314)は例えば8つのセグメントにより形成されている。比較対象として、図4に同等なRF特性を持つ定ピッチPQHアンテナ(constant−pitch PQH antenna)を示す。この定ピッチPQHアンテナのピッチ角は54.5°に等しい。
【0077】
この従来タイプのアンテナの高さは78mmである。本発明の技法はそれ故に同等なRF特性に対して軸方向の長さを14%減らすことを可能とする。
【0078】
図5は、円筒台に一回ぐるりと巻かれた状態の図3のアンテナの側面図である。
【0079】
図6に、課されたテンプレート61と、シミュレーテッドアニーリング・アルゴリズムによってそのピッチ角がランダムに選ばれたPQHアンテナを使って得られた円偏波における放射パターン(主成分62と交差成分63)を示す。
【0080】
この放射パターンは課されたテンプレート61に完全に含まれていることがわかる。
【0081】
ストランドの入力側のインピーダンス(その他の3つは50Ωで荷電(charged)される)と対応するSWRは、それぞれ図7(a)と図7(b)から示される。2未満のSWRに対して約8.5%の帯域幅が得られる。古典的な定ピッチ・アンテナの帯域幅は同じオーダであることに注意しなければならない。
【0082】
図8に、電源システムを備えた本発明のアンテナの測定されたSRWを周波数の関数として示す。1.9GHzと2.5GHzの間でSWRは1.5未満のままであることがわかる。
【0083】
図9乃至図12は、1.9GHz(図9と図10)と2.2GHz(図11と図12)において回転偏波において測定された放射パターンと軸比を示す。
【0084】
軸比はθ=±90°に対しては5dB未満、θ=±70°に対しては2dB未満であり続けることがわかる。
【0085】
本発明は、PQHアンテナの寸法をアンテナのピッチをランダムに変更することによりRF性能特性を低下させることなく小さくするための方策を提案する。つまり、新規なランダム可変ピッチ(randomly−variable pitch)PQHアンテナが得られる。
【0086】
それ故に、本発明のこの技法により帯域幅がかなり増大する。こうして、或る一つの大きな帯域幅で、または或る一つの大きな帯域幅と2つの異なる副帯域とで正常に機能し、その高さが下げられた、プリント型クワッドリファイラー・へリックス・アンテナが得られる。それ故にストランドの幅が変化することによりアンテナの帯域幅はストランドの長さを減らすことなく増大する。
【0087】
この実施態様についての多くの変形を考えつくことは可能である。特に、セグメントの数、長さ、幅及びピット角はどんな値でもよい(といっても一部の組み合わせのみが有効である)。
【0088】
更に、本発明はクワッドリファイラー・アンテナだけでなく、どんなタイプのへリックス・アンテナにも適用することができる。
【0089】
ストランドは同一の寸法を常には持たないことも認識可能である。
【0090】
既に述べた実施態様によれば、アンテナはフラットにプリントされ、次にアンテナを形成するために円筒台に巻かれる。別の手っ取り早い実施態様によれば、プリント素子(printed elements)を受け入れるように設計される基板は直に最終的な円筒形に製作することができる。この場合、ストランドと給電構造は円筒上に直にプリントされる。
【0091】
更に、本発明のアンテナは単一体(unit)で使用可能であるが、アンテナ・アレイを製作するためにも使用することができることは注意されなければならない。
【0092】
このタイプのアンテナを同軸ないし同心で二つ(あるいは三つ以上)取り付けることも可能である。
【0093】
最後に、本発明の技法は、特に以下ここに説明されるような帯域幅を広げるべく設計された技法と両立可能である。この場合、幅の変化は全てのセグメントあるいは選択的に或る決まったセグメントに適用可能である。
【0094】
図13に、本発明の一側面として、ストランドの幅が可変的なへリックスの具体例を巻かれていない状態で示す。PQHアンテナはそれ故に基板132上にプリントされた4つの均等に間隔を置いた導電性ストランド1311乃至1314を有する。これら4つのストランドは幅D2を持つ一端部でオープンとなり、幅D1を持つ他端部で電源回路133の給電線に接続される。
【0095】
ストランドの幅の変化D1乃至D2は図示されたように規則的または不規則的な場合がある。次に、円筒台に巻かれたアンテナの正面図である図14のように、アンテナは円筒台の周囲にぐるりと巻かれる。
【0096】
本発明のこの側面に関して或る特定の実施態様について以下詳細に説明する。当然であるが、これは或る一つの単純な例にすぎず、必要性と用途に応じて多くの変形と脚色が可能である。
【0097】
製作されたアンテナは以下の特性を有する。
ストランドの長さ:120mm
直径:28mm
ピッチ角:54.5°
D1:16mm
D2:2mm
【0098】
図15によれば、ストランドの幅が一定のPQHアンテナ(151)とストランドの幅が可変的なPQHアンテナ(152)について、ストランドの入力の関数として測定されたSWRの比較が可能となる。アンテナは中心周波数F1=1.6GHzで測定され、二帯域動作(two−band operation)についてはF2=2.55GHzに第2の共振現象を有する。
【0099】
本発明によるストランドの幅が可変的なPQHアンテナについては帯域幅が大きく増大したことが見て取れる。実際、F1で8%乃至16%の通過帯域(SWR<2)、そしてF2で3%乃至16%の通過帯域(SWR<2)が存在する。
【0100】
次の図16Aと図16Bには、本発明のへリックス・アンテナについて、円偏波において2つの周波数1.6GHzと2.55GHzでそれぞれ測定された放射パターンが示されている。
【0101】
本発明のへリックス・アンテナによれば、図16Aと図16Bから、
・広い受信可能範囲に渡って逆の(裏側の)偏波(Ed)が効果的に拒絶される、
・F1の帯域で軸方向に最大となったほぼ半球形状の受信可能範囲が得られる、
・F2の帯域で−45°<0<45°の間で−6dBの一時低下があるが90°で最大となる、
ことが見て取れる。
【0102】
従って本発明の技法によれば帯域幅が著しく増大する。かくして、プリント型クワッドリファイラー・へリックス・アンテナが得られる。このアンテナは或る一つの大きな帯域幅でとその高さが制限された或る一つの大きな帯域幅が伴う2つの異なる帯域で正常に機能する。それ故にストランドの幅が変化することによりストランドの長さを減らすことなくアンテナの帯域幅が増大する。
【0103】
この実施態様の多くの変形が考えられる。特に、幅の変化は、線形則(linear law)、指数関数則(exponential law)、二重指数関数則(double exponetial law)、階段状則(stepped law)その他の規則に従って規則的であること、あるいは不規則的であること、が可能であることが思い起こされなければならない。
【0104】
ストランドは全ては同じ寸法を持たないことも考えることが可能である。
上記実施態様によれば、アンテナはフラットにプリントされ、次に台に巻かれてアンテナが形成される。もっと手っ取り早く実施できる別の実施態様によれば、プリント素子を受け入れるよう設計される基板は直に最終的な円筒形に製作されてよい。この場合、ストランドと給電構造は円筒に直にプリントされる。
【0105】
本発明のアンテナは単一体で使用可能であるが、アンテナ・アレイを製作するためにも使用することができることは注意されなければならない。
【0106】
このタイプのアンテナを同軸ないし同心で二つ(あるいは三つ以上)取り付けることも可能である。
【0107】
既に言及したように、このアプローチは図3の例に示されたようにいくつかのセグメントによって形成されたストランドに適用することができる。この場合、全てのセグメントあるいは選択的に一部のセグメントの幅が変化するようにしてよい。
【0108】
図17Aと図17Bには、このようなストランドの二つの例が示されている。これらの例では、ストランド17の幅は全体的にそれぞれ減少(図17A)、増大(図17B)し、各セグメント171それ自体の幅は減少(図17A)、増大(図17B)する。ここでストランドに与えられた同じ所見(幾何学的形状、幅の変化規則などについての)は、セグメントのそれぞれに対してもそして/またはいくつかのセグメントで形成されたストランド全体に対しても当てはまる場合がある。
【図面の簡単な説明】
【図1と図2】
へリックスが巻かれていない状態(図1)とそれが円筒台に巻かれた状態(図2)にそれぞれ対応する古典的な定幅ストランドを持つ既知のタイプのクワッドリファイラー・へリックス・アンテナを示した図である。
【図3】
巻かれていない状態にある本発明によるへリックスの一具体例を示した図である。
【図4】
巻かれていない状態にある図3のへリックスと同じ特性を持つ古典的なへリックスを示した図である。
【図5】
円筒台に巻かれた図3のへリックスの正面図である。
【図6】
円偏波における図5のアンテナの放射パターン(主成分と交差成分)を示した図である。
【図7aと図7b】
それぞれスミス・チャート(図7a)とSWR(図7b)に関する図5のアンテナの測定入力インピーダンスを示した図である。
【図8】
図5のアンテナの測定SWRを周波数の関数として示した図である。
【図9乃至図12】
回転偏波において1.9GHz(図9と図11)と2.2GHz(図10と図12)にて測定された放射パターン(図9と図11)と軸比(図10と図12)を示した図である。
【図13】
巻かれていない状態にある、可変幅ストランドを有するへリックスの一具体例を示した図である。
【図14】
円筒台に巻かれた図13のへリックスの正面図である。
【図15】
定幅ストランドを持つ古典的なアンテナ(切れている線)と本発明によるアンテナ(切れていない線)でストランドの入力側で測定されたSWRの一具体例を示した図である。
【図16Aと図16B】
図15に対応する実施態様について円偏波において1.6GHz(図16A)と2.55GHz(図16B)にて測定された放射パターンを示した図である。
【図17Aと図17B】
図3と図13の特徴を組み合わせた2つの例示的なヘリックス・ストランドを示した図である。
Claims (16)
- 少なくとも二つの放射ストランドにより形成された少なくとも一つのへリックスから構成されるヘリックス・アンテナにおいて、
少なくとも一つの前記ストランドは少なくとも二つのセグメントにより形成されており、少なくとも二つの前記セグメントのピッチ角は異なりかつ大域的最適化手段によってランダムにまたは疑似ランダムに決定されるようにした、ことを特徴とするへリックス・アンテナ。 - 前記ストランドは基板上にプリントされた、ことを特徴とする請求項1に記載のへリックス・アンテナ。
- 少なくとも一つの前記へリックスはクワッドリファイラー・へリックスである、ことを特徴とする請求項1または2に記載のへリックス・アンテナ。
- 一へリックスを形成する前記ストランドは全て同一の幾何学的特徴を有する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のへリックス・アンテナ。
- 少なくとも一つの前記ストランドの少なくとも一つのセグメントは可変的な幅を持つ、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のへリックス・アンテナ。
- 可変的な幅を持つ前記セグメントの幅は最大幅と最小幅との間で単調に変化する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のへリックス・アンテナ。
- 可変的な幅を持つ前記セグメントは、一ストランドに属するそれらのセグメントの幅が最大幅(D1)と最小幅(D2)との間で単調に変化するものとされる、ことを特徴とする請求項4または5に記載のへリックス・アンテナ。
- 前記最大幅を持つ一端部は電源回路の給電線に接続されおり、前記最小幅を持つ他端部はオープンになっている、ことを特徴とする請求項7に記載のへリックス・アンテナ。
- 可変的な幅を持つ前記ストランドの幅は規則的に変化する、ことを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載のへリックス・アンテナ。
- 可変的な幅を持つ前記ストランドの幅は、
線形則と、
指数関数則と、
二重指数関数則と、
階段状則と、
から成るグループに属する規則に従う、ことを特徴とする請求項9に記載のへリックス・アンテナ。 - 可変的な幅を持つ前記ストランドの幅は不規則に変化する、ことを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載のへリックス・アンテナ。
- 前記ストランドの寸法は、2未満のSWRに対する或る一つの大きな帯域幅が8%よりも大きくなるように(かつストランドの幅が一定の基準アンテナのそれよりも一般的に大きくなるように)決定される、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のへリックス・アンテナ。
- 前記ストランドの寸法は二倍の帯域幅を与えるように決定される、ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のへリックス・アンテナ。
- 請求項1乃至13のいずれかに記載されたヘリックス・アンテナのストランドのセグメントのピッチ角を決定するための方法において、
ピッチ角の値が、
(i)可能なピッチ角の値をランダムにまたは疑似ランダムに決定するステップと、
(ii)所定のテンプレートに含まれる主偏波及び交差偏波についての放射パターンを得るのに前記可能なピッチ角が使用できない間はステップ(i)を繰り返すステップと、
によって選ばれる、大域的最適化ステップを実行する、ことを特徴とする方法。 - 大域的最適化プログラムを実行する、ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
- 前記大域的最適化プログラムはシミュレーテッドアニーリングと遺伝的アルゴリズムを含むグループに属する、ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
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