JP2004507148A - 非同期入力への改良されたフィルタリング - Google Patents
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Abstract
【課題】通信システムにおいて非同期信号の処理へのアプローチを改善する。
【解決手段】ディジタル信号処理システムにおいて利用するために、フィルタリングが同一信号の連続検索の間における時間差内で要素分解し、連続検索結果の到着時間差に基づいてフィルタを改良する。本発明が特に良好に適用される応用例は、セルラー方式無線電話通信システム用の移動受信器においてである。本発明によれば、データの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を決定した後に、移動局は、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングするように構成されてデータサンプルの流れにおけるデータサンプルセットに相対的到着時間を与え、かつ、この相対的到着時間の決定に応答して、データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いてデータサンプルセットをフィルタリングする受信器装置を含む。データサンプルセットは、より早く到着したデータサンプルセットよりも重視される。より具体的な実施態様において、受信器装置は、信号強度信号用の上記データサンプルセットを検索し、連続検索の結果の到着時間差に基づいて上記データサンプルセットをフィルタリングする。
【解決手段】ディジタル信号処理システムにおいて利用するために、フィルタリングが同一信号の連続検索の間における時間差内で要素分解し、連続検索結果の到着時間差に基づいてフィルタを改良する。本発明が特に良好に適用される応用例は、セルラー方式無線電話通信システム用の移動受信器においてである。本発明によれば、データの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を決定した後に、移動局は、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングするように構成されてデータサンプルの流れにおけるデータサンプルセットに相対的到着時間を与え、かつ、この相対的到着時間の決定に応答して、データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いてデータサンプルセットをフィルタリングする受信器装置を含む。データサンプルセットは、より早く到着したデータサンプルセットよりも重視される。より具体的な実施態様において、受信器装置は、信号強度信号用の上記データサンプルセットを検索し、連続検索の結果の到着時間差に基づいて上記データサンプルセットをフィルタリングする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にデータ信号の処理に関する。本発明の具体的応用は、非同期で受信されたデータサンプルのフィルタリングを含むデータ信号処理に関する。本発明は、例えば、非同期に受信されたデータサンプルに対応する不規則な時間推定を有する信号強度の推定に合致するデータサンプルをフィルタリングするディジタル信号処理回路を用いる無線受信器の一部としての応用を有する。
【0002】
【従来の技術】
大規模ユーザ無線通信システムは、受信地域を国際的に提供するように展開された複雑なインターネット稼働のウェブのシステムに発展してきた。このようなシステムの例には、セルラー方式無線通信システムや、ワイヤレスLANなどの他のワイヤレスシステムが含まれる。セルラー方式無線通信システムは、相互に近接して配置されより広い地域をカバーする多数の通信セルを含む。各セルは、同時に通信可能な数を、そのセル内で提供されるチャネルの数に制限する。セルのサイズは、移動無線が通信する通信チャネルを提供する基地局内に配設される受信器および送信機(別名トランシーバ)を介して規定される。移動無線は、無線通信リンクを確立する最良の、または最寄りの基地局を選択する前に、多数の近傍の基地局とまず交信することによりセルラーシステム内で通信する。
【0003】
選択された基地局と移動無線との間で明瞭なチャネルを提供するために、他の無線通信リンクから、または他の無線通信リンクへの干渉を防止することが重要な関心事である。通常、この関心事は、最寄りの基地局を用いて、通信を維持することに用いられる送信電力レベルを制御することにより正確な決定方法を用いることを介して取り組まれている。最寄りの基地局が正確に選択されず、または時宜に適った更新なく変更される場合は、システム内において通信が他の通信とオーバラップし干渉することがある。同様に、所与のセル内で無線リンクを維持することに際して送信電力が比較的低いレベルで適切に制御されない場合は、過度の送信により干渉のレベルが耐え難いものになりかねない。無線設計者は、このようなシステムで通信されるデータ、即ち、各移動無線とその周囲の基地局との間で通信されるデータの精密な選択的フィルタリングを提供するように設計された受信器を有する移動無線を設計することにより、これらの問題を回避しようとした。
【0004】
多くの通信システムは、セルラーシステムおよびGPSの双方を含め、同一システム内の他の無線通信リンクからの信号を含む干渉信号から非同期に受信されたデータを正確に解読するためにフィルタに強く依存している受信器を含む。この問題は、具体的なシステムの文脈において非常にうまく説明される。例えば、セルラー通信システムでは、移動局は、各基地局から送信された制御チャネルをその信号強度について監視し、これらのチャネルの受信レベルを最良の信号品質と比較することに応答して最寄りの基地局を選択することにより、最寄りの基地局を選択する。送信電力は、基地局および/または移動無線における、並びに何らかのシステム内のアルゴリズムを用いることにより、また、基地局と移動無線との間の制御情報を通信の間通過させることにより最小レベルで制御される。これらのシステムの多くは、直接拡散、スペクトラム拡散(DSSS)符号分割多元接続(CDMA)通信を用いる。このタイプのシステムにおいては、通信を分離し異なる符号を用いて送信することにより同一の周波数が複数のユーザによって共通に使用される。どのような所与の周波数においても、他のユーザの信号は、送信する基地局の信号品質への測定を妨害する。このような妨害を説明する試みにおいて、測定方法は、信号受信レベルと干渉レベルとの比率を計算することにより信号品質を決定する。この比率は、例えば、全世界的な個人通信に関する1995年の第4回IEEE国際会議の1995年11月の資料334ページ〜338ページ(1995 Fourth IEEE International Conference on Universal Personal Communication Record, pp.334−338,November 1995)のティー・ドーイら(T. Dohi, et al)による「非画一的トラフィック分配の存在におけるSIRベースの電力制御のパフォーマンス」(Performance of SIR Based Power Control in the Presence of Non−uniform Traffic Distribution)に記載されているように、「SIR」、即ち、干渉に対する信号の比率(Signal to Interference Ratio)として知られている。SIRに加えて、信号品質決定も信号受信レベルの推定に依存する。この推定もやはり、これらの推定が通信される正確さに依存し、これは、「マルチパス・レーリー・フェージング(multi−path Rayleigh Fading)」として知られた問題である。
【0005】
マルチパス・レーリー・フェージング(「減衰」)は、ワイヤレスの通信媒体を介して基地局から受信される信号の反射によって引き起こされる。測定された無線周波数(RF)信号強度の通信もまた、このような減衰にかかりやすい。セルラー方式のCDMA通信システムについては、移動局による最寄りの基地局の選択は、しばしば最適のCDMAパイロット強度の探索からなる。このCDMAパイロット強度探索は、減衰と無線信号干渉の双方を受けやすく、かつ従って、特にエラーに陥りやすい。
【0006】
このような減衰の問題は、高速減衰のときにさらに悪化する。信号探索結果における高速減衰の影響は、探索プロセスによってコヒーレントおよび非コヒーレントの集積化の努力がなされた後においても長引くことがあり、より低速の無線スピードがこの影響をより高速の無線スピードよりも悪化させる。このことは、それが信号探索プロセスに適用するときに、その低速減衰信号に及ぼすスピードの影響に反する。
【0007】
以下の3つのアプローチの一つ以上を用いることにより高速減衰の逆効果を克服できるものと決定されてきた。即ち、(1)ドウェル時間を増やして高速減衰用の相関間隔に近づける。(2)IIRを用いて減衰により発生する残差分散の影響を平均化する。(3)より頻繁に探索してパイロット強度信号を発見する可能性を増大させる。
【0008】
これらのアプローチの最初に注目を向けると、このようなアプローチにおけるフィルタ応答歪みの程度は、ドウェル時間の影響に直接関連する。高速減衰の相関時間は、通常、波長の半分である。100Hzの二重ドウェル探索では、通常、コヒーレントおよび非コヒーレントの集積化時間は、最初のドウェルについてN=128およびL=16である。異なる具体例条件についてドウェル時間と相関時間との比較を以下に与える。
【0009】
【表1】
これらの比較から、最初のアプローチ、即ち、ドウェル時間を増やして高速減衰用の相関間隔に近づけることだけが、高速減衰の影響を排除するには不十分であると認識することができる。
【0010】
第2および第3のアプローチの成功は、手元での特定の応用向けのフィルタリングの有効性に依存する。狙いの応用としてセルラー通信システムを用いると、一つのセルから他のセルへのアイドルハンドオフの目的は、シャドーイング(shadowing)のような大規模の影響に基づいてより強いパイロット信号の復調を提供し、この一方で高速減衰のような小規模の影響を除去することである。これを達成するため、シャドーイング相関時間内での多数の探索結果であれば平均化する必要があるであろう。この一方で、シャドーイング相関時間よりも長い時間により分離された結果で有れば、比較的無相関のままにする必要があるであろう。本発明に関連して、連続時間で連続探索結果を処理する2つのアプローチがこのような好ましい結果を得るものと考えられてきた。第1の可能性は、従来のフィルタリング機能を遂行しないことである。もしも探索ドウェル時間が高速減衰の相関時間よりも著しく長ければ、高速減衰の所望の平均化を実現するためには、さらなるフィルタリングは不要であろう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記表で分かるように、ドウェル時間は、8kmphの場合における高速減衰の相関時間よりも通常短く、30kmphの場合で通常ほぼ同一であり、100kmphの場合で通常、より長い。このように、全ての減衰条件の下でこのような値のドウェル時間であれば、減衰による変動が解消されない。
【0012】
第2の可能性は、従来のIIRフィルタリングを実行することである。この方法は、セルラーシステムにおいてトラフィックチャネル探索結果用に共通に使用される。通常、この操作は、探索結果の移動平均をある忘却要因(forgetting factor)とともに用い、これは、低速減衰相関時間と高速減衰相関時間との間のいずれかに存在する適切な時定数を有する単極のIIRフィルタに等しい。このフィルタを導入することによる一つの潜在的な問題は、アイドルモードにおいて、サンプルが正規の間隔において通常利用できないであろうということである。即ち、サンプリング周波数が、実行すべき探索の総数、探索の優先順位および探索ウインドウのサイズを含むいくつかの要因に基づいて流動的に変動するであろうということである。さらに、従来のIIRフィルタは、たとえより早く到着するサンプルがより最新の情報を有しているとしても、相対的に迅速に到着するサンプルをより遅く到着するサンプルと同様に扱う。これら時間的にオフセットのサンプルを平等に扱うことにより、フィルタに用いられる有効な時定数が歪められ、これにより、フィルタのレスポンスが歪む。
【0013】
従って、このような通信システムにおいて非同期信号の処理へのアプローチを改善する必要がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の様々な側面によれば、その実施態様が同一信号に対する連続探索の間の時間差内で要因分解するフィルタリング実行を含む方法と装置の形態で例示される。このような実行は、連続探索結果の到着時間の差異に依存してフィルタの係数を修正する。
【0015】
本発明によれば、このような実行の一例の応用が単極フィルタに導かれる。理想的な単極フィルタのインパルス応答は幾何学級数的に減衰するので、上記実行は、連続探索結果の時間差から見て幾何学級数的な態様で忘却要因を変える。
【0016】
本発明の他の一例の応用は、非同期に、即ち、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする方法に導かれる。本発明によれば、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を決定した後に、上記方法が、上記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けされた数値割り当てを用いて上記データサンプルセットをフィルタリングする。上記データサンプルセットは、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される。
【0017】
本発明のより格別な側面は、特定のCDMAセルラー応用に導かれる。この応用において、通信システムは、複数の基地局と通信する移動局を含む。この移動局の受信器でパイロット探索結果が処理されて探索結果の非同期サンプルが各PNコード毎に提供される。これらの非同期サンプルは、各フィルタ内で、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を提供しかつ幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて上記データサンプルセットをフィルタリングするフィルタリングにより処理される。上記データサンプルセットは、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される。フィルタリングされた探索結果は、次に、基地局の間のハンドセットに関連して従来の方法で処理される。より具体的な実行において、受信器装置は、上記サンプルデータセットをフィルタリングするようにプログラムされ配設されたディジタル信号処理装置を含む。
【0018】
上記概要は、本発明の全側面の概観を提供することを意図したものではない。本発明の他の側面は、発明の詳細な説明に関連して例示され記述される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は様々な改良や代替的な形態に順応するが、その具体例を図面に例示し、以下に詳述する。しかしながら、その意図は記載した何らかの特定の実施形態に本発明を制限するものではないことを理解されたい。これとは逆に、意図した発明は、最初の特許請求の範囲に規定された本発明の精神および範囲内に属する改良、均等物および代替物の全てをカバーするものである。
【0020】
本発明は、非同期のデータ受信への様々な応用を有し、かつ、不規則にデータをサンプリングすることによる誤ったデータ解釈に陥りやすい無線通信受信器に関連して用いると特に有利であることが判明した。本発明の実施から利益を得る具体的応用は、セルラー通信システム内におけるパイロット信号強度の探索を含む。本発明は必ずしもこのような応用に限られるものではないが、この文脈内の実施の形態を論じることにより、本発明の様々な側面を理解することができる。
【0021】
実施の一形態によれば、本発明は、非同期で到着するデータサンプルの流れを処理するようにプログラムされたデータ処理装置を含む無線受信器に導かれる。本発明によれば、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を決定した後に、上記データ処理装置は、上記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて上記データサンプルセットをフィルタリングする。上記データサンプルセットは、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される。この数値割り当ては、例えば、幾何学級数的に減衰するインパルス応答を有する単極フィルタに適用されるものと考慮すると、充分に理解される。本発明によれば、上記実行は、データサンプルセット内で選択された信号に対する連続的な探索間の時間差から見て幾何学級数的な態様で忘却要因を変える。
【0022】
本発明はまた、CDMAセルラー通信システムにおいて移動受信器のパイロット信号強度探索に関連した利用に特に好適に適用される。移動局の受信器は、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を決定した後に、不規則な間隔で到着するパイロット信号データサンプルの流れをフィルタリングし、探索間のデータサンプルの流れにおけるデータサンプルの相対的到着時間を提供し、上記相対的到着時間の決定に応答して、上記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて上記データサンプルセットをフィルタリングする。上記データサンプルセットは、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される。多くの実施形態において、必ずしも必須ではないが、上記移動局の受信器のこのような論理ブロックが、フィルタリング用に特に設計された少なくとも一つのディジタル信号処理装置を含むプログラミングされたディジタル信号処理装置の形態で組み込まれる。
【0023】
これらの様々な実施形態は、例えば図1に示すCDMA通信システムのような具体例の応用との関連で最も良く理解される。このシステムは、CDMA通信装置101と通信する複数の基地局100を含む。その受信器の部分を図示する。CDMA受信装置101は、DSSSのCDMAセルラーシステム用の上述したデータ処理演算を実行するように適合化されている。この例の応用において、CDMA通信装置101に送信すべきシンボル(symbol)が、擬似雑音(PN)のレフェレンスシーケンスによって信号のシンボルレートよりも実質的に大きいチップレートで拡散され、これによりスペクトル拡散信号を形成する。このようなスペクトル拡散信号は、例えばTIA/EIAの暫定標準TIA/EIA/IS−95−Aにおいて記述されるように、搬送波へ変調される。
【0024】
CDMA通信装置101は、変調されたスペクトル拡散信号s(t)を受信する。通信装置101において、変調され送信されたスペクトル拡散信号s(t)の受信された多系統の構成要素は、サブチップ分解で分解される。通信装置101は、変調され送信されたスペクトル拡散信号s(t)を受け取るアンテナ103に接続された、受信器の前部102を含む。前部102は、受信された信号s(t)をフィルタリングして増幅し、受信された信号s(t)を従来と同様に搬送波復調する。通信装置101は、信号s(t)の受信のみを行なう単向性装置である場合があり、たいていの応用などで、通信装置101は、送信器ブランチ107内の数あるブロック中でとりわけ、電力増幅器108を含む双方向性の通信装置である。送信器ブランチ107は、上述したTIA/EIAの暫定標準の文書で記述されるスペクトル拡散信号を生成するように適合化されている。
受信器の前部102は、復調されたスペクトル拡散信号を、内部で生成したクアドラチャ・ベース・バンド・サンプルsI(t)およびsQ(t)からのクアドラチャ・ベース・バンド・サンプルsI(nTs)およびsQ(nTs)の形態で提供する。ここで、tは時間であり、nは整数であり、また、「1/Ts」は、受信された信号s(t)のチップレートを上回るサンプリングレートである。装置101は、上記シンボルがともに送信されたPNレフェレンスと同一である、局所的に生成された擬似雑音(PN)シーケンスに上記サンプルを関連づけることにより上記シンボルまたはそのために意図されたビットを取り出す。このようにして、各PNシーケンス毎に、通信装置101は、ブロック110a,110b〜ブロック110nで一般的に指示されるように、より具体的には、サブブロック(例えばブロック110aについてブロック112aおよび114a)に相当する各ブロック内で、PN逆拡散とコヒーレントおよび非コヒーレント信号とを含むデコーディング機能を実行する。
【0025】
パイロット信号探索を行なうために、通信装置101は、各PNシーケンス用のパイロット信号のサンプル探索の選択的なスケジューリングに適合されたサーチスケジューラ120をさらに含む。このスケジューリングは、デコーディングブロック110a〜110nのそれぞれへの「オン/オフ」入力を用いて論理的に描写され、受信され探索されたパイロットの探索要求の流動的な性質を非画一的な方式で調整するように実行される。具体的な一応用において、パイロットは、異なる探索間隔で同一のパイロットの連続探索をスケジューリングするシーケンスで探索される。これは、様々な理由により発生し得る。
【0026】
探索セットのパイロットのうちいくつかは、充分な強度を有するために、その探索例の一つにおいて二重ドウェル探索(即ち、2回探索される同一のパイロット)の候補になる。このような場合、他のパイロットへの探索時間間隔も同様に変化する。例えば、パイロットA,B,Cについて、探索シーケンスをABCABB’CABCとする。ここで、Bは、第2の探索例において二重ドウェル探索(BB’)を探索した。各探索間の時間間隔がτであれば、AおよびBの第1および第2の探索間の時間は、それぞれ3τおよび4τであり、この一方、同一のパイロットAおよびCの第2および第3の探索間の時間は、それぞれ4τおよび3τである。従って、AおよびCの探索出力は、非同期で効果的にサンプリングされる。
【0027】
異なるパイロットに対する本来の探索スケジュールは、画一的である必要がない。これは、各探索に割り当てられた異なる優先順位により探索レートの要求が異なるためであることがある。例えば、Aの優先順位がBよりも高く、CおよびDよりも高い優先順位を持っていれば、典型的な探索スケジュールは、ABADACBABADACBであろう(このシーケンスの導出は本発明の範囲を超える)。その場合、A,B,CおよびDの連続探索間の時間間隔は、それぞれ{2τ,2τ,3τ,2τ,2τ}、{5τ,2τ}、{7τ}および{7τ}となる。従って、明らかに、AおよびBの検索出力は、非同期でサンプリングされる。
【0028】
デコーディングブロック110a〜110nから、各パイロット信号の探索結果は、上述した実施形態のフィルタに一致する態様でフィルタ125a,125b〜125nによりそれぞれ処理される。ブロック122に関連して述べたように、サーチスケジューラ120は、パイロット強度信号への連続探索間の時間差内で要因分解する各フィルタによって使用されるようなサンプリング間隔を生成する。特殊な一例において、改良されたIIRフィルタは、各PNシーケンスについての連続探索結果の到着時間の相違に依存してIIRフィルタの係数が変更されて用いられ、相対的到着時間は、フィルタリング用の単位サンプル間隔のほぼ整数倍として決定される。
【0029】
多くのセルラー応用において、図示されたフィルタ125a〜125nの出力によって提供される探索結果のセットは、通信可能に連結された基地局へ提供されてハンドオフ候補のセットを表わす。これに応答して、基地局は、通信を引き渡す時間および場所を決定する。
【0030】
本発明の他の実施形態によれば、上述したフィルタ125は、以下に述べるように従来のIIRフィルタを改良したものであり、そこではフィルタリングすべき時系列がx(t)であり、この時系列は、異なる時間間隔tkでサンプリングされて個別の時系列x(k)になり、x(k)のフィルタリングされた変形がy(k)である。忘却要因「α」を有する単極フィルタの等価物を実行する改良されたフィルタリング機能は、時系列y(k)の連続サンプルを生成する以下のフィルタリングアプローチに合致する。
【数1】
【0031】
さらに、ここでシンボルΔtは、第kおよび第(k−1)のサンプル間またはx(t)の探索間の時間差に等しい。
【0032】
シンボルτは、IIRフィルタの時定数(または単位サンプル間隔)である。いくつかの応用については、この時定数にとって有用な値は10秒よりも短く、実際の値は、例えばシミュレーションによって経験上最適化される。この時定数よりも短い時間でサンプルが到着すれば、その場合は、本来の重み(1−α)で重み付けられる。また、重みの値は、τの各整数倍を有する幾何学級数的ルールに従って変化させられる。
【0033】
シンボルαは、フィルタの極の位置の近似値であり、フィルタの「忘却要因」としても知られている。このパラメータの最適値は、経験上決定できる。一つの応用において、効率的な処理計算は、「べき乗」と乗算器の機能を含み、αを最も近い2のべき乗の逆数(即ち、0.5,0.25など)へ近似することにより、かつ、ビットシフトの適切な数をαMで掛けることにより達成できる。
【0034】
上記表現は、単極IIRに合致するが、同一の分析および応用が多極IIRフィルタにも同様に適用できる。例えば、ここでpが極数であり、時間間隔のp番目のベクトルΔtは、連続サンプル間で次のように規定される。
【数2】
【0035】
次に、フィルタリングルールが以下のように定義される。
【数3】
【0036】
このフィルタ表現に従って構築されたフィルタは、IIR係数のそれぞれが異なる単位サンプル間隔、τを有する場合があり、従って、同一のΔtについて異なるようにサンプリングされることがあるという点で以前の単極フィルタ構成と異なる。このアプローチにより、IIRフィルタの係数について2のべき乗の逆数で近似することの利用が円滑になる。
【0037】
上述した実施形態のいくつかはIIRフィルタについて論じたが、本発明は、FIRフィルタとともに実施しても同様に有用である。この例では、系列X(k)がx(k)をFIRでフィルタリングした変形にでき、これにより、無極および有極が組み合わされたIIRフィルタを与え、これにより本発明に従ってこれらのフィルタ実施を一般化する。
【0038】
本発明の特別な一実施形態において、データサンプルの到着がIIRフィルタリング用の単位サンプル間隔の後ではないことの決定に応答して数値割り当てが第1の重み付け要因によって重み付けられるIIRフィルタリングを上記フィルタリングが含む方法が使用され、またはこれに代えて、データサンプルがIIRフィルタリング用の単位サンプル間隔の後に到着したことの決定に応答して数値割り当てが第2の重み付け要因によって重み付けられるIIRフィルタリングを上記フィルタリングが含む方法が使用される。
【0039】
複数の基地局と移動局とを有する移動サービス無線システムに使用される本発明のさらに好適な実施形態において、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする方法であって、少なくとも一つの移動受信器と、CDMAのフォーマットで搬送されたデータを含むアナログデータを受信することと、このアナログ信号をディジタル信号に変換することと、選択された信号を探索する間に上記ディジタルコードを評価してフィルタ係数を与えることとを備える方法が用いられる。このフィルタ係数は、遅く到着するデータサンプルセットを早く到着するデータサンプルセットよりも重視することを含む幾何学級数的な重み付け基準を用いる、選択された信号の連続探索結果の到着時間の差異の関数として定義され、ここで上記選択された信号は、信号強度を指示するものである。または上記フィルタリング方法は、表にアクセスすることにより上記フィルタ係数を提供することをさらに含み、または上記フィルタ係数を算出することをさらに含む。
【0040】
通信システムに使用される、本発明の他の好適な実施形態において、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする装置であって、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的な到着時間を提供し、この相対的到着時間の決定に応答して、早く到着するデータサンプルセットよりも重視されるデータサンプルセットを幾何学級数的に重み付けする数値割り当てを使用して上記データサンプルセットをフィルタリングするように構成され配設されたディジタル信号処理装置を含む受信器を備える装置が提案される。
【0041】
さらに、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする装置であって、上記データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を与える手段と、この相対的到着時間の決定に応答して、早く到着するデータサンプルセットよりも重視されるデータサンプルセットを幾何学級数的に重み付けする数値割り当てを使用して上記データサンプルセットをフィルタリングする手段と、を備える装置を通信システム内に設けることが提案される。この装置において、上記データサンプルセットのそれぞれは、単一のデータサンプルで構成されるか、または上記装置において上記フィルタリングがIIRフィルタリングの改良を含み、上記数値割り当てが一または2以上のフィルタ係数の関数として重み付けされるか、または上記装置において上記フィルタリングがIIRフィルタリングを含み、上記データサンプルの到着が上記IIRフィルタリング用の単位サンプル間隔の後ではないことの決定に応答して第1の重み付け要因により上記数値割り当てが重み付けされ、かつ、上記フィルタリングがIIRフィルタリングを含み、上記データサンプルの到着が上記IIRフィルタリング用の単位サンプル間隔の後であることの決定に応答して第2の重み付け要因により上記数値割り当てが重み付けされる。
【0042】
さらに、不規則に到着するデータサンプルの流れをフィルタリングし、上記データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を与え、この相対的到着時間の決定に応答して、早く到着するデータサンプルセットよりも重視されるデータサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けされる数値割り当てを使用して上記データサンプルセットをフィルタリングするように構成された受信器装置を含む移動局と、CDMAを用いて移動局と通信するように構成され配設された複数の基地局と、を有する通信システムを有することが提案される。この通信システムにおいて、上記受信器装置は、パイロット信号のために上記データサンプルセットを探索し、上記探索からの結果として生ずる連続探索結果の到着時間の相違に基づいて上記データサンプルセットをフィルタリングするようにさらに構成され、または上記通信システムにおいて、上記受信器装置が、異なる複数のPNシーケンス用のデータサンプルに基づいて、逆拡散と集積化とフィルタリングとを実行するようにプログラムされ配設された少なくとも一つのディジタル信号処理装置をさらに含む。
【0043】
上述した様々な実施形態は、説明のためにのみ提供したものであり、本発明を限定する意図ではない。当業者は、ここで図示され説明された実施形態と応用に厳密に従うことなく本発明に対して可能な改良や変更が直ぐにわかるであろう。本発明の範囲は、最初に示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1−1】
本発明の一実施形態および具体例の応用によるスペクトラム拡散通信装置の論理ブロック図である。
【図1−2】
本発明の一実施形態および具体例の応用によるスペクトラム拡散通信装置の論理ブロック図である。
【図1−3】
本発明の一実施形態および具体例の応用によるスペクトラム拡散通信装置の論理ブロック図である。
【図1−4】
本発明の一実施形態および具体例の応用によるスペクトラム拡散通信装置の論理ブロック図である。
【符号の説明】
100 基地局
101 CDMA通信装置
102 受信器の前部
103 アンテナ
107 送信器ブランチ
108 電力増幅器
110a〜110n,122 ブロック
120 サーチスケジューラ
122 サンプリング間隔
125a〜125n フィルタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にデータ信号の処理に関する。本発明の具体的応用は、非同期で受信されたデータサンプルのフィルタリングを含むデータ信号処理に関する。本発明は、例えば、非同期に受信されたデータサンプルに対応する不規則な時間推定を有する信号強度の推定に合致するデータサンプルをフィルタリングするディジタル信号処理回路を用いる無線受信器の一部としての応用を有する。
【0002】
【従来の技術】
大規模ユーザ無線通信システムは、受信地域を国際的に提供するように展開された複雑なインターネット稼働のウェブのシステムに発展してきた。このようなシステムの例には、セルラー方式無線通信システムや、ワイヤレスLANなどの他のワイヤレスシステムが含まれる。セルラー方式無線通信システムは、相互に近接して配置されより広い地域をカバーする多数の通信セルを含む。各セルは、同時に通信可能な数を、そのセル内で提供されるチャネルの数に制限する。セルのサイズは、移動無線が通信する通信チャネルを提供する基地局内に配設される受信器および送信機(別名トランシーバ)を介して規定される。移動無線は、無線通信リンクを確立する最良の、または最寄りの基地局を選択する前に、多数の近傍の基地局とまず交信することによりセルラーシステム内で通信する。
【0003】
選択された基地局と移動無線との間で明瞭なチャネルを提供するために、他の無線通信リンクから、または他の無線通信リンクへの干渉を防止することが重要な関心事である。通常、この関心事は、最寄りの基地局を用いて、通信を維持することに用いられる送信電力レベルを制御することにより正確な決定方法を用いることを介して取り組まれている。最寄りの基地局が正確に選択されず、または時宜に適った更新なく変更される場合は、システム内において通信が他の通信とオーバラップし干渉することがある。同様に、所与のセル内で無線リンクを維持することに際して送信電力が比較的低いレベルで適切に制御されない場合は、過度の送信により干渉のレベルが耐え難いものになりかねない。無線設計者は、このようなシステムで通信されるデータ、即ち、各移動無線とその周囲の基地局との間で通信されるデータの精密な選択的フィルタリングを提供するように設計された受信器を有する移動無線を設計することにより、これらの問題を回避しようとした。
【0004】
多くの通信システムは、セルラーシステムおよびGPSの双方を含め、同一システム内の他の無線通信リンクからの信号を含む干渉信号から非同期に受信されたデータを正確に解読するためにフィルタに強く依存している受信器を含む。この問題は、具体的なシステムの文脈において非常にうまく説明される。例えば、セルラー通信システムでは、移動局は、各基地局から送信された制御チャネルをその信号強度について監視し、これらのチャネルの受信レベルを最良の信号品質と比較することに応答して最寄りの基地局を選択することにより、最寄りの基地局を選択する。送信電力は、基地局および/または移動無線における、並びに何らかのシステム内のアルゴリズムを用いることにより、また、基地局と移動無線との間の制御情報を通信の間通過させることにより最小レベルで制御される。これらのシステムの多くは、直接拡散、スペクトラム拡散(DSSS)符号分割多元接続(CDMA)通信を用いる。このタイプのシステムにおいては、通信を分離し異なる符号を用いて送信することにより同一の周波数が複数のユーザによって共通に使用される。どのような所与の周波数においても、他のユーザの信号は、送信する基地局の信号品質への測定を妨害する。このような妨害を説明する試みにおいて、測定方法は、信号受信レベルと干渉レベルとの比率を計算することにより信号品質を決定する。この比率は、例えば、全世界的な個人通信に関する1995年の第4回IEEE国際会議の1995年11月の資料334ページ〜338ページ(1995 Fourth IEEE International Conference on Universal Personal Communication Record, pp.334−338,November 1995)のティー・ドーイら(T. Dohi, et al)による「非画一的トラフィック分配の存在におけるSIRベースの電力制御のパフォーマンス」(Performance of SIR Based Power Control in the Presence of Non−uniform Traffic Distribution)に記載されているように、「SIR」、即ち、干渉に対する信号の比率(Signal to Interference Ratio)として知られている。SIRに加えて、信号品質決定も信号受信レベルの推定に依存する。この推定もやはり、これらの推定が通信される正確さに依存し、これは、「マルチパス・レーリー・フェージング(multi−path Rayleigh Fading)」として知られた問題である。
【0005】
マルチパス・レーリー・フェージング(「減衰」)は、ワイヤレスの通信媒体を介して基地局から受信される信号の反射によって引き起こされる。測定された無線周波数(RF)信号強度の通信もまた、このような減衰にかかりやすい。セルラー方式のCDMA通信システムについては、移動局による最寄りの基地局の選択は、しばしば最適のCDMAパイロット強度の探索からなる。このCDMAパイロット強度探索は、減衰と無線信号干渉の双方を受けやすく、かつ従って、特にエラーに陥りやすい。
【0006】
このような減衰の問題は、高速減衰のときにさらに悪化する。信号探索結果における高速減衰の影響は、探索プロセスによってコヒーレントおよび非コヒーレントの集積化の努力がなされた後においても長引くことがあり、より低速の無線スピードがこの影響をより高速の無線スピードよりも悪化させる。このことは、それが信号探索プロセスに適用するときに、その低速減衰信号に及ぼすスピードの影響に反する。
【0007】
以下の3つのアプローチの一つ以上を用いることにより高速減衰の逆効果を克服できるものと決定されてきた。即ち、(1)ドウェル時間を増やして高速減衰用の相関間隔に近づける。(2)IIRを用いて減衰により発生する残差分散の影響を平均化する。(3)より頻繁に探索してパイロット強度信号を発見する可能性を増大させる。
【0008】
これらのアプローチの最初に注目を向けると、このようなアプローチにおけるフィルタ応答歪みの程度は、ドウェル時間の影響に直接関連する。高速減衰の相関時間は、通常、波長の半分である。100Hzの二重ドウェル探索では、通常、コヒーレントおよび非コヒーレントの集積化時間は、最初のドウェルについてN=128およびL=16である。異なる具体例条件についてドウェル時間と相関時間との比較を以下に与える。
【0009】
【表1】
これらの比較から、最初のアプローチ、即ち、ドウェル時間を増やして高速減衰用の相関間隔に近づけることだけが、高速減衰の影響を排除するには不十分であると認識することができる。
【0010】
第2および第3のアプローチの成功は、手元での特定の応用向けのフィルタリングの有効性に依存する。狙いの応用としてセルラー通信システムを用いると、一つのセルから他のセルへのアイドルハンドオフの目的は、シャドーイング(shadowing)のような大規模の影響に基づいてより強いパイロット信号の復調を提供し、この一方で高速減衰のような小規模の影響を除去することである。これを達成するため、シャドーイング相関時間内での多数の探索結果であれば平均化する必要があるであろう。この一方で、シャドーイング相関時間よりも長い時間により分離された結果で有れば、比較的無相関のままにする必要があるであろう。本発明に関連して、連続時間で連続探索結果を処理する2つのアプローチがこのような好ましい結果を得るものと考えられてきた。第1の可能性は、従来のフィルタリング機能を遂行しないことである。もしも探索ドウェル時間が高速減衰の相関時間よりも著しく長ければ、高速減衰の所望の平均化を実現するためには、さらなるフィルタリングは不要であろう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記表で分かるように、ドウェル時間は、8kmphの場合における高速減衰の相関時間よりも通常短く、30kmphの場合で通常ほぼ同一であり、100kmphの場合で通常、より長い。このように、全ての減衰条件の下でこのような値のドウェル時間であれば、減衰による変動が解消されない。
【0012】
第2の可能性は、従来のIIRフィルタリングを実行することである。この方法は、セルラーシステムにおいてトラフィックチャネル探索結果用に共通に使用される。通常、この操作は、探索結果の移動平均をある忘却要因(forgetting factor)とともに用い、これは、低速減衰相関時間と高速減衰相関時間との間のいずれかに存在する適切な時定数を有する単極のIIRフィルタに等しい。このフィルタを導入することによる一つの潜在的な問題は、アイドルモードにおいて、サンプルが正規の間隔において通常利用できないであろうということである。即ち、サンプリング周波数が、実行すべき探索の総数、探索の優先順位および探索ウインドウのサイズを含むいくつかの要因に基づいて流動的に変動するであろうということである。さらに、従来のIIRフィルタは、たとえより早く到着するサンプルがより最新の情報を有しているとしても、相対的に迅速に到着するサンプルをより遅く到着するサンプルと同様に扱う。これら時間的にオフセットのサンプルを平等に扱うことにより、フィルタに用いられる有効な時定数が歪められ、これにより、フィルタのレスポンスが歪む。
【0013】
従って、このような通信システムにおいて非同期信号の処理へのアプローチを改善する必要がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の様々な側面によれば、その実施態様が同一信号に対する連続探索の間の時間差内で要因分解するフィルタリング実行を含む方法と装置の形態で例示される。このような実行は、連続探索結果の到着時間の差異に依存してフィルタの係数を修正する。
【0015】
本発明によれば、このような実行の一例の応用が単極フィルタに導かれる。理想的な単極フィルタのインパルス応答は幾何学級数的に減衰するので、上記実行は、連続探索結果の時間差から見て幾何学級数的な態様で忘却要因を変える。
【0016】
本発明の他の一例の応用は、非同期に、即ち、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする方法に導かれる。本発明によれば、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を決定した後に、上記方法が、上記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けされた数値割り当てを用いて上記データサンプルセットをフィルタリングする。上記データサンプルセットは、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される。
【0017】
本発明のより格別な側面は、特定のCDMAセルラー応用に導かれる。この応用において、通信システムは、複数の基地局と通信する移動局を含む。この移動局の受信器でパイロット探索結果が処理されて探索結果の非同期サンプルが各PNコード毎に提供される。これらの非同期サンプルは、各フィルタ内で、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を提供しかつ幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて上記データサンプルセットをフィルタリングするフィルタリングにより処理される。上記データサンプルセットは、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される。フィルタリングされた探索結果は、次に、基地局の間のハンドセットに関連して従来の方法で処理される。より具体的な実行において、受信器装置は、上記サンプルデータセットをフィルタリングするようにプログラムされ配設されたディジタル信号処理装置を含む。
【0018】
上記概要は、本発明の全側面の概観を提供することを意図したものではない。本発明の他の側面は、発明の詳細な説明に関連して例示され記述される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は様々な改良や代替的な形態に順応するが、その具体例を図面に例示し、以下に詳述する。しかしながら、その意図は記載した何らかの特定の実施形態に本発明を制限するものではないことを理解されたい。これとは逆に、意図した発明は、最初の特許請求の範囲に規定された本発明の精神および範囲内に属する改良、均等物および代替物の全てをカバーするものである。
【0020】
本発明は、非同期のデータ受信への様々な応用を有し、かつ、不規則にデータをサンプリングすることによる誤ったデータ解釈に陥りやすい無線通信受信器に関連して用いると特に有利であることが判明した。本発明の実施から利益を得る具体的応用は、セルラー通信システム内におけるパイロット信号強度の探索を含む。本発明は必ずしもこのような応用に限られるものではないが、この文脈内の実施の形態を論じることにより、本発明の様々な側面を理解することができる。
【0021】
実施の一形態によれば、本発明は、非同期で到着するデータサンプルの流れを処理するようにプログラムされたデータ処理装置を含む無線受信器に導かれる。本発明によれば、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を決定した後に、上記データ処理装置は、上記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて上記データサンプルセットをフィルタリングする。上記データサンプルセットは、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される。この数値割り当ては、例えば、幾何学級数的に減衰するインパルス応答を有する単極フィルタに適用されるものと考慮すると、充分に理解される。本発明によれば、上記実行は、データサンプルセット内で選択された信号に対する連続的な探索間の時間差から見て幾何学級数的な態様で忘却要因を変える。
【0022】
本発明はまた、CDMAセルラー通信システムにおいて移動受信器のパイロット信号強度探索に関連した利用に特に好適に適用される。移動局の受信器は、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を決定した後に、不規則な間隔で到着するパイロット信号データサンプルの流れをフィルタリングし、探索間のデータサンプルの流れにおけるデータサンプルの相対的到着時間を提供し、上記相対的到着時間の決定に応答して、上記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて上記データサンプルセットをフィルタリングする。上記データサンプルセットは、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される。多くの実施形態において、必ずしも必須ではないが、上記移動局の受信器のこのような論理ブロックが、フィルタリング用に特に設計された少なくとも一つのディジタル信号処理装置を含むプログラミングされたディジタル信号処理装置の形態で組み込まれる。
【0023】
これらの様々な実施形態は、例えば図1に示すCDMA通信システムのような具体例の応用との関連で最も良く理解される。このシステムは、CDMA通信装置101と通信する複数の基地局100を含む。その受信器の部分を図示する。CDMA受信装置101は、DSSSのCDMAセルラーシステム用の上述したデータ処理演算を実行するように適合化されている。この例の応用において、CDMA通信装置101に送信すべきシンボル(symbol)が、擬似雑音(PN)のレフェレンスシーケンスによって信号のシンボルレートよりも実質的に大きいチップレートで拡散され、これによりスペクトル拡散信号を形成する。このようなスペクトル拡散信号は、例えばTIA/EIAの暫定標準TIA/EIA/IS−95−Aにおいて記述されるように、搬送波へ変調される。
【0024】
CDMA通信装置101は、変調されたスペクトル拡散信号s(t)を受信する。通信装置101において、変調され送信されたスペクトル拡散信号s(t)の受信された多系統の構成要素は、サブチップ分解で分解される。通信装置101は、変調され送信されたスペクトル拡散信号s(t)を受け取るアンテナ103に接続された、受信器の前部102を含む。前部102は、受信された信号s(t)をフィルタリングして増幅し、受信された信号s(t)を従来と同様に搬送波復調する。通信装置101は、信号s(t)の受信のみを行なう単向性装置である場合があり、たいていの応用などで、通信装置101は、送信器ブランチ107内の数あるブロック中でとりわけ、電力増幅器108を含む双方向性の通信装置である。送信器ブランチ107は、上述したTIA/EIAの暫定標準の文書で記述されるスペクトル拡散信号を生成するように適合化されている。
受信器の前部102は、復調されたスペクトル拡散信号を、内部で生成したクアドラチャ・ベース・バンド・サンプルsI(t)およびsQ(t)からのクアドラチャ・ベース・バンド・サンプルsI(nTs)およびsQ(nTs)の形態で提供する。ここで、tは時間であり、nは整数であり、また、「1/Ts」は、受信された信号s(t)のチップレートを上回るサンプリングレートである。装置101は、上記シンボルがともに送信されたPNレフェレンスと同一である、局所的に生成された擬似雑音(PN)シーケンスに上記サンプルを関連づけることにより上記シンボルまたはそのために意図されたビットを取り出す。このようにして、各PNシーケンス毎に、通信装置101は、ブロック110a,110b〜ブロック110nで一般的に指示されるように、より具体的には、サブブロック(例えばブロック110aについてブロック112aおよび114a)に相当する各ブロック内で、PN逆拡散とコヒーレントおよび非コヒーレント信号とを含むデコーディング機能を実行する。
【0025】
パイロット信号探索を行なうために、通信装置101は、各PNシーケンス用のパイロット信号のサンプル探索の選択的なスケジューリングに適合されたサーチスケジューラ120をさらに含む。このスケジューリングは、デコーディングブロック110a〜110nのそれぞれへの「オン/オフ」入力を用いて論理的に描写され、受信され探索されたパイロットの探索要求の流動的な性質を非画一的な方式で調整するように実行される。具体的な一応用において、パイロットは、異なる探索間隔で同一のパイロットの連続探索をスケジューリングするシーケンスで探索される。これは、様々な理由により発生し得る。
【0026】
探索セットのパイロットのうちいくつかは、充分な強度を有するために、その探索例の一つにおいて二重ドウェル探索(即ち、2回探索される同一のパイロット)の候補になる。このような場合、他のパイロットへの探索時間間隔も同様に変化する。例えば、パイロットA,B,Cについて、探索シーケンスをABCABB’CABCとする。ここで、Bは、第2の探索例において二重ドウェル探索(BB’)を探索した。各探索間の時間間隔がτであれば、AおよびBの第1および第2の探索間の時間は、それぞれ3τおよび4τであり、この一方、同一のパイロットAおよびCの第2および第3の探索間の時間は、それぞれ4τおよび3τである。従って、AおよびCの探索出力は、非同期で効果的にサンプリングされる。
【0027】
異なるパイロットに対する本来の探索スケジュールは、画一的である必要がない。これは、各探索に割り当てられた異なる優先順位により探索レートの要求が異なるためであることがある。例えば、Aの優先順位がBよりも高く、CおよびDよりも高い優先順位を持っていれば、典型的な探索スケジュールは、ABADACBABADACBであろう(このシーケンスの導出は本発明の範囲を超える)。その場合、A,B,CおよびDの連続探索間の時間間隔は、それぞれ{2τ,2τ,3τ,2τ,2τ}、{5τ,2τ}、{7τ}および{7τ}となる。従って、明らかに、AおよびBの検索出力は、非同期でサンプリングされる。
【0028】
デコーディングブロック110a〜110nから、各パイロット信号の探索結果は、上述した実施形態のフィルタに一致する態様でフィルタ125a,125b〜125nによりそれぞれ処理される。ブロック122に関連して述べたように、サーチスケジューラ120は、パイロット強度信号への連続探索間の時間差内で要因分解する各フィルタによって使用されるようなサンプリング間隔を生成する。特殊な一例において、改良されたIIRフィルタは、各PNシーケンスについての連続探索結果の到着時間の相違に依存してIIRフィルタの係数が変更されて用いられ、相対的到着時間は、フィルタリング用の単位サンプル間隔のほぼ整数倍として決定される。
【0029】
多くのセルラー応用において、図示されたフィルタ125a〜125nの出力によって提供される探索結果のセットは、通信可能に連結された基地局へ提供されてハンドオフ候補のセットを表わす。これに応答して、基地局は、通信を引き渡す時間および場所を決定する。
【0030】
本発明の他の実施形態によれば、上述したフィルタ125は、以下に述べるように従来のIIRフィルタを改良したものであり、そこではフィルタリングすべき時系列がx(t)であり、この時系列は、異なる時間間隔tkでサンプリングされて個別の時系列x(k)になり、x(k)のフィルタリングされた変形がy(k)である。忘却要因「α」を有する単極フィルタの等価物を実行する改良されたフィルタリング機能は、時系列y(k)の連続サンプルを生成する以下のフィルタリングアプローチに合致する。
【数1】
【0031】
さらに、ここでシンボルΔtは、第kおよび第(k−1)のサンプル間またはx(t)の探索間の時間差に等しい。
【0032】
シンボルτは、IIRフィルタの時定数(または単位サンプル間隔)である。いくつかの応用については、この時定数にとって有用な値は10秒よりも短く、実際の値は、例えばシミュレーションによって経験上最適化される。この時定数よりも短い時間でサンプルが到着すれば、その場合は、本来の重み(1−α)で重み付けられる。また、重みの値は、τの各整数倍を有する幾何学級数的ルールに従って変化させられる。
【0033】
シンボルαは、フィルタの極の位置の近似値であり、フィルタの「忘却要因」としても知られている。このパラメータの最適値は、経験上決定できる。一つの応用において、効率的な処理計算は、「べき乗」と乗算器の機能を含み、αを最も近い2のべき乗の逆数(即ち、0.5,0.25など)へ近似することにより、かつ、ビットシフトの適切な数をαMで掛けることにより達成できる。
【0034】
上記表現は、単極IIRに合致するが、同一の分析および応用が多極IIRフィルタにも同様に適用できる。例えば、ここでpが極数であり、時間間隔のp番目のベクトルΔtは、連続サンプル間で次のように規定される。
【数2】
【0035】
次に、フィルタリングルールが以下のように定義される。
【数3】
【0036】
このフィルタ表現に従って構築されたフィルタは、IIR係数のそれぞれが異なる単位サンプル間隔、τを有する場合があり、従って、同一のΔtについて異なるようにサンプリングされることがあるという点で以前の単極フィルタ構成と異なる。このアプローチにより、IIRフィルタの係数について2のべき乗の逆数で近似することの利用が円滑になる。
【0037】
上述した実施形態のいくつかはIIRフィルタについて論じたが、本発明は、FIRフィルタとともに実施しても同様に有用である。この例では、系列X(k)がx(k)をFIRでフィルタリングした変形にでき、これにより、無極および有極が組み合わされたIIRフィルタを与え、これにより本発明に従ってこれらのフィルタ実施を一般化する。
【0038】
本発明の特別な一実施形態において、データサンプルの到着がIIRフィルタリング用の単位サンプル間隔の後ではないことの決定に応答して数値割り当てが第1の重み付け要因によって重み付けられるIIRフィルタリングを上記フィルタリングが含む方法が使用され、またはこれに代えて、データサンプルがIIRフィルタリング用の単位サンプル間隔の後に到着したことの決定に応答して数値割り当てが第2の重み付け要因によって重み付けられるIIRフィルタリングを上記フィルタリングが含む方法が使用される。
【0039】
複数の基地局と移動局とを有する移動サービス無線システムに使用される本発明のさらに好適な実施形態において、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする方法であって、少なくとも一つの移動受信器と、CDMAのフォーマットで搬送されたデータを含むアナログデータを受信することと、このアナログ信号をディジタル信号に変換することと、選択された信号を探索する間に上記ディジタルコードを評価してフィルタ係数を与えることとを備える方法が用いられる。このフィルタ係数は、遅く到着するデータサンプルセットを早く到着するデータサンプルセットよりも重視することを含む幾何学級数的な重み付け基準を用いる、選択された信号の連続探索結果の到着時間の差異の関数として定義され、ここで上記選択された信号は、信号強度を指示するものである。または上記フィルタリング方法は、表にアクセスすることにより上記フィルタ係数を提供することをさらに含み、または上記フィルタ係数を算出することをさらに含む。
【0040】
通信システムに使用される、本発明の他の好適な実施形態において、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする装置であって、データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的な到着時間を提供し、この相対的到着時間の決定に応答して、早く到着するデータサンプルセットよりも重視されるデータサンプルセットを幾何学級数的に重み付けする数値割り当てを使用して上記データサンプルセットをフィルタリングするように構成され配設されたディジタル信号処理装置を含む受信器を備える装置が提案される。
【0041】
さらに、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする装置であって、上記データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を与える手段と、この相対的到着時間の決定に応答して、早く到着するデータサンプルセットよりも重視されるデータサンプルセットを幾何学級数的に重み付けする数値割り当てを使用して上記データサンプルセットをフィルタリングする手段と、を備える装置を通信システム内に設けることが提案される。この装置において、上記データサンプルセットのそれぞれは、単一のデータサンプルで構成されるか、または上記装置において上記フィルタリングがIIRフィルタリングの改良を含み、上記数値割り当てが一または2以上のフィルタ係数の関数として重み付けされるか、または上記装置において上記フィルタリングがIIRフィルタリングを含み、上記データサンプルの到着が上記IIRフィルタリング用の単位サンプル間隔の後ではないことの決定に応答して第1の重み付け要因により上記数値割り当てが重み付けされ、かつ、上記フィルタリングがIIRフィルタリングを含み、上記データサンプルの到着が上記IIRフィルタリング用の単位サンプル間隔の後であることの決定に応答して第2の重み付け要因により上記数値割り当てが重み付けされる。
【0042】
さらに、不規則に到着するデータサンプルの流れをフィルタリングし、上記データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を与え、この相対的到着時間の決定に応答して、早く到着するデータサンプルセットよりも重視されるデータサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けされる数値割り当てを使用して上記データサンプルセットをフィルタリングするように構成された受信器装置を含む移動局と、CDMAを用いて移動局と通信するように構成され配設された複数の基地局と、を有する通信システムを有することが提案される。この通信システムにおいて、上記受信器装置は、パイロット信号のために上記データサンプルセットを探索し、上記探索からの結果として生ずる連続探索結果の到着時間の相違に基づいて上記データサンプルセットをフィルタリングするようにさらに構成され、または上記通信システムにおいて、上記受信器装置が、異なる複数のPNシーケンス用のデータサンプルに基づいて、逆拡散と集積化とフィルタリングとを実行するようにプログラムされ配設された少なくとも一つのディジタル信号処理装置をさらに含む。
【0043】
上述した様々な実施形態は、説明のためにのみ提供したものであり、本発明を限定する意図ではない。当業者は、ここで図示され説明された実施形態と応用に厳密に従うことなく本発明に対して可能な改良や変更が直ぐにわかるであろう。本発明の範囲は、最初に示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1−1】
本発明の一実施形態および具体例の応用によるスペクトラム拡散通信装置の論理ブロック図である。
【図1−2】
本発明の一実施形態および具体例の応用によるスペクトラム拡散通信装置の論理ブロック図である。
【図1−3】
本発明の一実施形態および具体例の応用によるスペクトラム拡散通信装置の論理ブロック図である。
【図1−4】
本発明の一実施形態および具体例の応用によるスペクトラム拡散通信装置の論理ブロック図である。
【符号の説明】
100 基地局
101 CDMA通信装置
102 受信器の前部
103 アンテナ
107 送信器ブランチ
108 電力増幅器
110a〜110n,122 ブロック
120 サーチスケジューラ
122 サンプリング間隔
125a〜125n フィルタ
Claims (11)
- 通信システムで用いられ、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする方法であって、
前記データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的な到着時間を与えることと、
前記相対的到着時間の決定に応答して、前記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて前記データサンプルセットをフィルタリングすることと、を備え、
前記データサンプルセットが、遅く到着するデータサンプルセットよりも重視される、
方法。 - 前記データサンプルセットのそれぞれは、単一のデータサンプルセットからなる、請求項1に記載の方法。
- 前記フィルタリングは、IIRフィルタリングの改良を含み、前記数値割り当ては、一または2以上のフィルタ係数の関数として重み付けられる、請求項2に記載の方法。
- データサンプルセットの相対的到着時間を与えることは、前記相対的到着時間をフィルタリング用の単位サンプル間隔のほぼ整数倍として決定することを含み、
前記データサンプルセットは、パイロット信号に対応する、請求項1に記載の方法。 - データサンプルセットの前記数値割り当ては、対応するデータサンプルセットの前記相対的到着時間に対応する単位サンプル間隔のほぼ整数倍の関数である要因によって幾何学級数的に重み付けられる、請求項4に記載の方法。
- 前記データサンプルセットのフィルタリングは、不規則な時間推定を有する信号強度推定に対応するデータサンプルをフィルタリングすることを含み、
前記不規則な時間推定は、複数の固定位置無線局のそれぞれから受信された信号に対応する局によって実行される、
請求項1に記載の方法。 - データサンプルセットの相対的到着時間を与えることは、前記データサンプルセットの前記相対的到着時間を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
- 複数の基地局と移動局とを有する移動サービス無線システムで用いられ、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする方法であって、
移動受信器の一つにおいて、CDMAフォーマットで搬送されたデータを含むアナログ信号を受信することと、
前記アナログ信号をディジタルコードに変換することと、
選択された信号を探索する間に前記ディジタルコードを評価してフィルタ係数を提供することと、を備え、
前記フィルタ係数が、早く到着するデータサンプルセットよりも遅く到着するデータサンプルセットを重視することを含む幾何学級数的な重み付け基準を用いて前記選択された信号に対する連続探索結果の到着時間差の関数として定義される、
方法。 - 通信システムにおいて用いられ、不規則な間隔で到着するデータサンプルの流れをフィルタリングする装置であって、
前記データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を与える手段と、
前記相対的到着時間の決定に応答して、前記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて前記データサンプルセットをフィルタリングする手段と、を備え、
前記データサンプルセットが、早く到着するデータサンプルセットよりも重視される、
装置。 - 不規則に到着するデータサンプルの流れをフィルタリングし、前記データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を与え、この相対的到着時間の決定に応答して、前記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて前記データサンプルセットをフィルタリングするように構成された受信器装置を含む移動局と、
CDMAを用いて前記移動局と通信するように構成され配設された複数の基地局と、を備え、
前記データサンプルセットが、早く到着するデータサンプルセットよりも重視される、
通信システム。 - CDMAを用いて移動局と通信するように構成され配設された複数の基地局を有する通信システムにおける移動局であって、
受信器の前部と、この受信器の前部に応答する受信器装置であって、不規則に到着するデータサンプルの流れをフィルタリングし、前記データサンプルの流れにおけるデータサンプルセットの相対的到着時間を与え、この相対的到着時間の決定に応答して、前記データサンプルセット用に幾何学級数的に重み付けられた数値割り当てを用いて前記データサンプルセットをフィルタリングするように構成された受信器装置と、を備え、
前記データサンプルセットが、早く到着するデータサンプルセットよりも重視される、
移動局。
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