JP2004505676A - 滅菌インジケータ - Google Patents

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Abstract

滅菌状態を通過した後に視覚的に明確かつ均一な色遷移を示す滅菌インジケータ。この滅菌インジケータは、その上の少なくとも指示領域にインジケータ化合物が塗布された基層を有する。また、それは、指示領域を実質的に包囲するように、基層に隆起した薄層が取付けられている。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、概して、液体滅菌プロセスの適性を監視するために使用される化学的インジケータに関し、特に、滅菌状態に暴露された時に均一の読み易い色変化を示す化学的インジケータに関する。化学的滅菌インジケータの色均一性を測定する客観的な試験もまた説明する。
【0002】
発明の背景
滅菌した器具および備品を確実に供給することは、現代医療行為にとって極めて重要である。病院環境内で再使用可能な物品を滅菌するためのあらゆるタイプの装置が周知である。恐らくは最も周知なのは蒸気オートクレーブであり、それは高温および高圧蒸気を使用して医療品を滅菌する。滅菌ガスとしての蒸気は高速で効果的であるが、高温を必要とする。オートクレーブ処理温度に耐えることができない物品は、酸化エチレンまたは過酸化水素等の殺生性ガスを使用する滅菌器を用いて滅菌することができる。
【0003】
代替的に、医療品のタイプによっては、液体槽によって滅菌されることが適しているものもある。液体滅菌プロセスの市販の例は、オハイオ州、MentorのSteris Corporationから入手可能なSterisTM System 1 ProcessorおよびSterisTM 20滅菌剤(過酢酸)を利用する。
【0004】
選択する方法および滅菌剤に関らず、滅菌した物品を提供するプロセスの重要な部分は、滅菌が有効であったことの確認である。この確認を行うために使用されるインジケータには、2つの主な種類がある。第1の種類は、生物学的インジケータを含み、これら装置は、特に耐久力を有する細菌の生存胞子を含む。滅菌サイクル後、ユーザは、細菌の増殖につながる環境に生物学的インジケータを配置する。増殖が発生しない場合、サイクルが有効であったと考えられる。第2の種類は、化学的インジケータを含み、これら装置は、滅菌器が滅菌チャンバ内にもたらすように設計されている所定の致死環境に暴露されると可視的に変化するインジケータインク等、化学製品で被覆された部分を含む。可視的変化が発生すると、サイクルが有効であったと考えられる。
【0005】
好ましくは、化学的インジケータは、物品上のすべての病原体が破壊される時まで、それらの指示領域に亙って第1色を非常に均一に示す。破壊された時点で、指示領域は、劇的に異なるがまだ非常に均一な色に一挙に変化する。実際には、これは、特に液体滅菌剤を使用する場合、達成することが非常に困難な目標である。任意に、製品は、滅菌器の故障を早期に警告するために組込まれたフェイルセイフ機構を有する場合がある。
【0006】
本技術では、依然として、特に液体滅菌処置のための非常に明確で均一な遷移を提供する方法に関心が持たれている。液体槽滅菌サイクルで使用するための化学的インジケータには、水蒸気または酸化エチレン等の蒸気滅菌剤処置用の化学的インジケータとは異なる設計制約がある。
【0007】
オハイオ州、MentorのSteris Corporationから、Steris液体過酢酸滅菌プロセスのための化学的インジケータが市販されている。しかしながら、製品に関連するインジケータインクは、非常に小さく見て読取ることが困難である。
【0008】
滅菌サイクルが成功した後の明確に可視の均一な最終的な色が特に望ましい。医師は、視覚的基準に対して色変化の程度を主観的に判断することを好まない。これは、一つは、色覚異常の程度等、生来の人間の可変性および主観性と、人材育成に関するコストを低減したいという要求と、による。
【0009】
国際照明委員会(Commission Internationale de l’Elcairage(CIE))は、一律で客観的な色測定方法を定義している。この方法には、以下のパラメータの定義が含まれる。
・標準光源
・標準観測者
・均等色空間
【0010】
標準光源は、単に光(「光源」と呼んでもよい)を言うのではなく、周囲環境と測定システムの構造とに対する定義も含む。光源の4つの主なタイプが定義され、A、B、C、Dと命名され、疑似的な白熱または日光の様々な状況を表す。一般的な目的のために、事実上の光源は、標準光源「A」である。
【0011】
また、CIEは、標準光源下のサンプルの、平均的な人間の観察者の色知覚を表すように意図された、標準観測者も定義する。CIEは、標準観測者に対しいわゆる「三刺激」値を定義する。また、人間の色の解釈を説明する場合に、眼のいずれの領域に色が突当っているかに関する定義も必要である。CIEは、内眼の中心の最も色を感じる部分(中心窩(fovea)と呼ばれる)を表す「2°標準観測者」を定義する。量の異なる三刺激を組合せることにより、すべての色を、それらが人間の眼の中心窩に突当るように数で記載することができる。
【0012】
また、CIEは、CIE1976L(CIELAB)と呼ばれる色度図で表される均等色空間も定義する。CIELAB図は、3つの軸に沿って色を記載する。
:0〜100の段階で黒から白を記載
:緑から赤を記載
:青から黄を記載
【0013】
この色度図は、色の間の方向差を示すことができる。1〜2のCIELAB単位の変化は、概して、工業的許容差として定義される。定義上、これは、L、aまたはb測定値のうちの任意の1つの1単位の変化が視覚的に認識可能であると考えられることを意味する。
【0014】
CIEシステムは、共有色空間に基づく測定システムを提供する。均等色空間に対する最も利用可能な近似値に基づくCIELAB式は、多くの色差測定に使用される。
【0015】
長年の間、種々の分野における多くの会社および研究所が、色の許容差を指定しそれらを再現可能に評価することが可能になる方法を開発してきた。これらの方法のうち、より正確であり極めて広く採用されているものがある。その方法は、分光光度計を使用する。分光光度計は、厳密に較正された標準光源を使用し、「可視」光(およそ400〜700nm)の広いスペクトルに亙るサンプルの反射率/透過率を測定する。CIEによって開発された数学的変換を使用して、コンピュータは、標準観測者に対しL値を生成する。これは、単純であるが、色サンプルの評価には非常に強力なツールである。
【0016】
発明の概要
本発明は、液体滅菌処置に晒された後に視覚的に明確で均一な色遷移を示す滅菌インジケータを提供する。滅菌インジケータは、少なくともそれ自体の指示領域に関連するインジケータ化合物を有する基層を有する。また、インジケータは、指示領域を実質的に包囲するように基層に取付けられた隆起部(好ましくは薄層)も有する。本発明が液体槽滅菌サイクルに役立つ厳密な理由に関し、いかなる理論も完全には理解されておらずまた提案されていない。驚くべきことに、好都合には指示領域の周囲の環の形態である隆起部が、液体過酢酸滅菌サイクルを監視する化学的インジケータにおける使用に役立つ。
【0017】
他の態様では、本発明は、化学的滅菌インジケータにおいて色の均一性を評価する客観的な試験を提供する。
【0018】
好ましい実施形態の詳細な説明
図1を参照すると、本発明による滅菌インジケータ10の平面図が示されている。描かれている実施形態は、特に、液体槽滅菌プロセスの効力を評価するように構成されている。基層12が、好都合には円形ディスクの形状で提供される。基層12には、好都合には円形環、円環面またはドーナツの形状の隆起部(好ましくは薄層)14が関連付けられることにより、基層の中心部分に指示領域16が画定される。基層12の少なくとも指示領域16内には、インジケータ化合物または組成物18が関連付けられ(たとえば、吸収されまたは被覆され)ている。
【0019】
インジケータ化合物または組成物は、滅菌の発生を示す状態に暴露された時に明確かつ概して永続する色変化がもたらされるように選択される。過酸(たとえば、過酢酸)を採用する液体滅菌プロセスの場合、インジケータ組成物は、一般に、着色料(または染料)とハロゲン源とを含む。適当な染料には、フルオレセインおよびフェノールレッドのナトリウム塩が含まれる。フルオレセインを含むインジケータ組成物は、たとえば、臭素源および過酸が存在すると黄からオレンジになり、ヨー素源が存在すると黄から赤になる。インジケータ組成物は、概して、質量で0.5%〜10%の染料を含む。ハロゲン源は、アルカリ土類金属ハロゲン塩(たとえば、臭化マグネシウムまたは塩化マグネシウム)またはアルカリ金属ハロゲン塩(たとえば、臭化カリウム)等のハロゲン塩とすることができる。所望の速度で色変化をもたらすために十分な量の染料と反応するために、インジケータ組成物に十分な量のハロゲン源が含まれていなければならない。一般に、インジケータ組成物は、質量で1%〜60%のハロゲン源を含む。
【0020】
インジケータ組成物は、セルロースまたは酢酸ナトリウム等の結合剤材料または樹脂を含んでよい。それらはまた、任意に、滅菌プロセス中に色が変化しない着色料、結合以外の作用を行う樹脂(たとえば、耐水性または溶剤分散性)および不透明剤等の他の成分を含んでもよい。
【0021】
指示化合物または組成物が関連する基層または基材は、インジケータ化合物または組成物に対して必要な支持を提供するが実質的にその指示機能を妨げない、いかなる材料から作製されてもよい。適当な材料には、限定されないが、天然および人造の吸取り紙、クレープペーパおよびポリエステルフィルムが含まれる。インジケータ化合物または組成物は、被覆、印刷または吸収を含むいかなる適当な方法によって基層に付着されてもよい。
【0022】
液体槽滅菌プロセス(たとえば、Steris System 1 Processorで行われるような液体過酢酸の溶液への浸漬)の効力を評価する場合、基層12を容器20内に封入することが都合がよい。容器20は、好都合には、蒸気浸透性裏材22と裏材22に取付けられたカバー24とを有する。好ましくは、蒸気浸透性裏材22は、液体滅菌剤の蒸気が容器20内で形成され化合物18に対して作用することができるように浸透性である、材料、積層体または材料の組合せから構成される。
【0023】
概して、裏材構造に適した材料は、著しい漏れ無しに適当な蒸気透過を可能にする全多孔性および孔密度を提供するために十分な寸法および均一性である孔を有する。過酢酸蒸気の場合、TYVEKブランドのスパンボンデッドポリオレフィンフィルムが好ましいと考えられる。蒸気浸透性裏材22を浸透する必要のある物質により、たとえばポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンまたはポリプロピレンからなる不織布、微孔性または微穿孔フィルム等の他の高分子フィルムが使用されてよい。夫々引用をもって開示内容がすべて本明細書内に包含されたものとする、米国特許第4,539,256号(Shipman)、米国特許第4,613,544号(Burleigh)、米国特許第4,726,989号(Mrozinski)、米国特許第4,867,881号(Kinzer)、米国特許第5,260,360号(Mrozinski等)、米国特許第5,352,513号(Mrozinski等)および米国特許第6,010,776号(Exsted)の教示にしたがって、蒸気浸透性裏材が構成されてよい、と考えられる。また、裏材は、複数の層から構成されてもよい。たとえば、不織布材料に微孔性フィルムを積層することにより、積層体裏材構造を形成することができる。
【0024】
カバー24は、一般に、指示領域16を封入する。カバーの少なくとも一部は、容器20を分解することなく指示領域を視覚的に評価することができるように、透明であることが好ましい。カバーは、所与の用途に対して所望のレベルの明瞭さおよび剛性を提供する入手可能ないかなる材料から作製されてもよい。有用な材料には、ポリエステルテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレンおよびポリプロピレン等のポリオレフィン材料が含まれる。かかる材料の混合物および/または共重合体もまた使用されてよい。カバーは、好都合には、ポリエステルテレフタレート等の適当な重合体のシートから真空成形または熱成形することによって製作されてよい。また、カバーは、成形されても押出しされてもよく、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)化合物等の1つまたは複数の添加剤を含むことができる。
【0025】
また、必要に応じて、カバー24上に直接印刷を施してもよい。概して、裏材の多孔性に対するインクおよび/または印刷プロセスの妨げを回避するために、カバーの縁部分に直接、印刷を施すことが好ましいと考えられてよい。カバー材料のいくつかを、カバーを表面処理することと接着性インク材料を使用することとのいずれかまたは両方による印刷を受入れるようにしてよい。最も有用な表面処理は、概して大気における約0.25と3.0J/cmとの間のレベルのコロナ処理である。有用な接着性インク処方は、一般に、インク(黒または色付き)、エキステンダ樹脂(ミネソタ州、Saint Paulの3M Companyから入手可能な3M Extender 7952樹脂等)、接着性樹脂(アクリレート、酢酸セルロース、セラック、ウレタンおよび塩素化ポリオレフィン樹脂等)、および必要な場合は1つまたは複数の粘性調整剤(カルビトールアセテート等)が含まれる。
【0026】
裏材22とカバー24とは、適当な手段によって互いに取付けられる。たとえば、接合領域26として示す熱接合により互いに接合されることにより、容器20を形成してよい。代替的に、互いに接着剤により接着されてよい。接合剤26は、好ましくは実質的に液体浸透性である。
【0027】
好ましくは、カバー24は、容器の滅菌剤蒸気への露出をよりよく制御する(たとえば、それらを、層22を浸透するもののみに制限する)ために、実質的に液体浸透性である。しかしながら、滅菌インジケータ10は、わずかに液体または蒸気浸透性であるカバー24で構成されてよい。
【0028】
図2を参照すると、滅菌インジケータ10の断面図が示されている。図示するように、隆起部(たとえば、薄層)14は、基層12上の指示化合物18の水平面より高い。本発明のあらゆる実施形態では、隆起部は、基層12上に印刷されたインクか、あるいは基層12に接着された別の要素(後により詳細に説明する)であってよい。
【0029】
実施例
実施例1−比較例としての過酢酸用化学的インジケータ
本発明によって達成される均一性の向上を論証するために、隆起部(たとえば、14)無しの実施例を用意した。この実施例は、引用をもって開示内容がすべて本明細書内に包含されたものとする、同時係属であり本願と同一の譲受人に譲渡された米国特許出願第09/019,341号にしたがって用意されたインジケータインクを含む。
【0030】
高分子フィルムにフィルタ紙の層を積層することにより、基層12を用意した。この積層で使用したフィルタ紙は、ニューハンプシャー州のSchleicher&SchuellからSS−410として市販されている。この積層で使用した高分子フィルムは、デラウェア州、WilmingtonのE.I.Dupont de Nemoursから商品名「Surlyn」で市販されているエチレン/メタクリル酸アイオノマ樹脂である。完成した積層の厚さは、0.040インチ(1.0mm)であった。
【0031】
過酢酸蒸気の存在を検出するために適した指示化合物を、500gの水に、10gの臭化カリウムと、40gの酢酸ナトリウムと、0.43gのフェノールレッド(ナトリウム塩の形態)と、を混合することによって用意した。これら成分は、ミズーリ州、St.LouisのAldrichから市販されている。溶液を、すべての固体が視覚的に溶解するまで磁気攪拌棒を用いて室温で混合した。溶液は完成時深紅色を有し、使用するまで暗いキャビネット内のガラスジャーに保管した。
【0032】
指示化合物の溶液のおよそ150mLを、アルミニウムトレーに注いだ。そして、紙/フィルム積層体を、紙側を下にして30秒間溶液に浸漬した。その後、各被覆片をPETのシートの間に配置し、適度な圧力でハンドローラによりスキージした。そして、被覆片を52℃の暗いオーブンに20分間配置して乾燥させた。次いで、これらの乾燥した被覆片のフィルム側に、ミネソタ州、St.Paulの3M CompanyからVHBTM接着剤として市販されているアクリル酸塩タイプ接着剤のコーティングを、手で塗布した。ハンドツールにより、直径19mmの円形ディスクを片から切出した。
【0033】
これらディスクを、蒸気浸透性裏材に手で積層した。裏材は、ペンシルベニア州、PhiladelphiaのPerfecsealから市販されており、それらのSBP200ヒートシール接着剤の層に、DupontからTyvekTM 1073Bとして入手可能なスパンボンデッドポリオレフィンフィルムの層に被覆することによって作製する。また、15ミル(0.38mm)厚さのPETGのフィルムを真空成形することによって用意した透明カバーもPerfecsealから購入した。
【0034】
そして、ディスクを封入するように蒸気浸透性裏材上のヒートシール接着剤にカバーを接合することにより、容器を形成した。ニューヨーク州、BrooklynのVetrod Corporationから市販されているVertrod Thermal Impulse Sealer Model 14Pを使用して、器具の設定をドエル=9.5および熱=9.5に設定してヒートシールを形成した。容器を防水にするように、カバーの4つの縁に沿って4つのヒートシールを行った。
【0035】
これらディスクは、後により詳細に示す本発明の利点を示す隆起部を含んでいなかった。
【0036】
実施例2−代替比較例
第2比較例を用意した。積層体を浸漬し乾燥した後であるがVHB接着剤を塗布する前に、積層体片をカリフォルニア州、Palo AltoのHewlett−Packardから共に市販されているモデルC4127X黒インクカートリッジを備えた4000TN LaserJetプリンタに挿入した以外は、実施例1の手順にしたがった。コンピュータの制御下、黒インクの環状リンクを、指示化合物を支持する積層体の表面に塗布した。インクの環は、19mmの外径と13mmの内径とを有していた。その後積層体から切出されたディスクは、インク領域の外径に対応する。
【0037】
実施例3−実験例
積層体を浸漬し乾燥した後、紙/フィルム積層体の追加の層を、浸漬された層の上部に亙ってVHB接着剤を使用して接着した以外は、実施例1の手順にしたがった。この上層には、塗布する前に13mmの穴を空け、それによって指示化合物の窓が穴を通して見えるようにした。この二重積層体から外径19mmのディスクを切出すことにより、13mm窓がディスクの外側と同心円であるようにした。したがって、この追加の層が、指示領域を包囲する円環面(たとえば、ドーナツ)形状の隆起した薄層を形成する。そして、このアセンブリを、アクリル酸転写接着剤によって、実施例1において上述した方法で形成した蒸気浸透性裏材と容器とに接着した。
【0038】
この実施例における隆起部は、積層物である。それは、追加の材料の単一層とすることができ、あるいは、実際にディスクを、指示化合物の水平面より上に延在する隆起リップを備えた、すべて1つの材料とすることができ、それもまた本発明の範囲内とすることができる。この実施例の隆起薄層の厚さは、約1.5mmであるが、約0.25mmと2.5mmとの間の厚さが適当であると考えられる。
【0039】
実施例4−滅菌状態への暴露および評価
実施例1〜3による化学的インジケータの各々の3つのロットを用意した。そして、これらサンプルのうちのいくつかを、STERIS SYSTEM 1 Processorにおいて完全滅菌サイクル状態下に置き(すなわち、致死サイクルに暴露したと考えられる)、滅菌器の内部にクリップで取付けた。すべて視覚的に検分し、各ロットから3つのサンプルを計器評価のためにランダムに選択した。目標の1つが滅菌後の非常に均一な色であるため、サンプルを分光光度法で測定することにより、任意の2点における暴露された指示化合物の色の最大差を確定した。概して、他のサンプルでは、ディスクの中心が、その色を完全に変化させるのが最後であったことが観測されたため、サンプルの中心点と中心から周縁に向かって3mmの点との間の色の差(CIELABに関し)を評価した。
【0040】
評価を行うために、ミシガン州、GrandvilleのXrite,Inc.から市販されているXrite SP68S分光光度計を使用して、目標スポットの△Eを測定した。△Eは、(△L*2+△a*2+△b*21/2(CIELABに関して)と定義する。
【0041】
評価は、概して、夫々引用をもって開示内容がすべて本明細書内に包含されたものとする、Commission Internationale de l’Elcairage(CIE)Publication No.15(E−1.3.1) 1971、Colorimetery:Uniform Colour Spaces、Colour Differences、Colour Difference Equations and Metric Colour Terms、Bureaus Central de al CIE,Paris(1971)と、Supplement 2 to Publication CIE No.15(E−1.1.3.1)Uniform Color Spaces、Color Difference Equations、Psychometric Color Terms、Bureau Central de al CIE、Paris 10−12(1971)と、Chamberlin,GJおよびDG ChamberlinによるColor:Its Measurement, Computation and Application,Heyden and Son,(1980)と、およびASTM試験方法El164にしたがって行った。
【0042】
使用した分光光度計のタイプ、その設定およびコンポーネントの仕様を、下の表Aに示す。識別した仕様は、この実施例に含まれるすべての分光光度法試験に対して使用した設定である。
【0043】
【表1】
Figure 2004505676
【0044】
機器には6mm口径を装備し、機器を正反射込みに対して設定し、2°観測者に対しD65照明で目標を照明することによりLを測定した。3つの実施例の各々の3つのロットの各々からの3つの評価したサンプルの平均として報告された△Eに関する結果を、下の表1に要約する。
【0045】
【表2】
Figure 2004505676
【0046】
完全には理解されていない理由により、第1および第2実施例の色均一性は最も不十分であった。驚くべきことに、実施例3の色均一性はずっと優れていた。
【0047】
実施例1および2の色変化の均一性は、上述した試験によって客観的に測定されたように顧客の観点から最も不十分であった。本発明による完全に暴露された化学的インジケータの最終色の均一性が優れていることは、容易に認められよう。色変化の均一性を評価するための好ましい△E値は、10未満であり、より好ましくは8未満であり、最も好ましくは4未満である。
【0048】
実施例5−不適当な滅菌状態への暴露と評価
適当に露出された化学的インジケータの最終色の均一性の向上は、非常に望ましいが、適当な滅菌サイクルを通過したインジケータと不適当な滅菌サイクルを通過したインジケータとの間の強力で容易に識別された差を犠牲にすることによって達成されるべきではない。隆起部の使用がこの考慮すべき点からそれほどには逸れていなかったことを検査するために、ここでまた実施例材料の各々の3つのロットの各々からのサンプルを、STERIS SYSTEM 1プロセッサに通したが、この場合はSTERIS 20 Sterilant Concentrateの活性成分の推奨された量を25%低減した。
【0049】
ここでまたサンプルを分光光度法で評価したが、この場合、比較を、同じインジケータ上の2つのスポット間ではなく同じロットで完全に滅菌された装置と完全に滅菌されなかった装置とにおける中心スポット間で行った。実施例4では、許容可能なサイクルに露出された単一装置に亙る均一性を示すために、数が小さいことがユーザには望ましかったが、この実施例5では、許容または拒否滅菌サイクルを通過した装置間の大きく容易に見ることができる差を示すために、数が大きいことが望ましい。結果を、下の表3に要約する。
【0050】
【表3】
Figure 2004505676
【0051】
これらの値はすべて、通常の人間の視覚によって容易に知覚される差を表す。
【0052】
実施例6−代替実験例
蒸気浸透性裏材が3M Companyから市販されているXMP−6052 3M PropreTM Fabricであり、真空成形することによって用意した透明カバーがおよそ0.30mm厚さのポリプロピレンのフィルムであった以外は、実施例3の手順にしたがった。このインジケータは、非常に均一な色変化を示し、すなわち△Eが4未満であった。
【0053】
実施例7−第2の代替実験例
基層を、実施例1の手順によって用意した。
【0054】
過酢酸蒸気の存在を検出するために適した指示化合物を、2000gの水において1.53gのフェノールレッド(ナトリウム塩の形態)と、164gの酢酸ナトリウムと、40gの臭化カリウムと、を混合することによって用意した。溶液を、すべての固体が視覚的に溶解するまで、室温で磁気攪拌棒を用いて混合した。溶液は、実施例1で説明したように完成時は深紅色を有していた。
【0055】
紙/フィルム積層体(基層)のロールを、紙を下にしておよそ10秒間溶液に浸漬被覆した。そして、その被覆ロールを49℃で10分間乾燥機にかけた。
【0056】
次に、乾燥した被覆紙/フィルム積層体の紙側に、黒インク(ペンシルベニア州、West PointのColorcon Corp.からFGN3561として市販されている)の一続きの環状リングでフレキソ印刷した。インクの環は、19mmの外径と13mmの内径とを有していた。
【0057】
そして、印刷された紙/フィルム積層体を、3M CompanyからVHB接着剤として市販されているアクリル酸塩タイプのヒートシール接着剤で、それをSurlyn側に塗布して被覆した。
【0058】
インク領域の外径に対応して、積層体から直径19mmの円形ディスクを切出した。そのディスクを、実施例1で説明した蒸気浸透性裏材に積層した。
【0059】
そして、ディスクを封入するために、カバーを蒸気浸透性裏材上のヒートシール接着剤に接合することにより、容器を形成した。容器を防水にするために、トレーシーラを使用して、カバーの4つの縁に沿ってヒートシールを形成した。
【0060】
この化学的インジケータもまた、均一な色変化を示し、すなわち、△Eが10未満であった。
【0061】
実施例8−印刷されたカバー部材を備えた実験例
実施例6の手順を使用して、印刷されたカバーを備えた化学的インジケータを作製した。材料の極性機能が不足するためインクをカバーに接着させることは困難であった。このため、透明カバーを積層された基層に取付けることによって容器を形成する前に、それらを表3に列挙するインク処方でカバーの開放側のフランジにスクリーン印刷した。透明カバーを、イリノイ州、シカゴのBP AmocoからAmoco PP8249樹脂として市販されているポリプロピレン/ポリエチレン樹脂のランダム共重合体から押出し成形された0.254mm〜0.381mm厚さフィルムから熱成形した。印刷される側を、2.25J/cmでコロナ処理した。そして、表3のインク処方の各々を、230メッシュフラットベッドスクリーンを使用してカバーの開放側に印刷した。インクを66℃で5分間硬化させ、カバーを、実施例1で説明したような基層にシールした。カバーの開放側に印刷することにより、インクが、監視されている滅菌溶液に接触しなかった。
【0062】
【表4】
Figure 2004505676
【0063】
コロナ処理と粘着力を向上させるために使用した樹脂との組合せにより、インクがカバーのフィルムに実質的に接合された。
【図面の簡単な説明】
【図1】
特に液体槽滅菌プロセスの効力を評価するように構成された、本発明による滅菌インジケータの平面図である。
【図2】
図1の区切り線2−2に沿った側断面図である。

Claims (8)

  1. 液体滅菌処置用の滅菌インジケータであって、
    それ自体の指示領域に関連するインジケータ組成物を有し、該インジケータ組成物が、当該滅菌インジケータに液体滅菌処置が施された時に色が変化するように設計された、基層と、
    該指示領域を実質的に包囲するように該基層に取付けられた隆起部と、
    を具備する滅菌インジケータ。
  2. 前記基層と前記隆起部とを封入する容器をさらに具備し、
    該容器が、
    蒸気浸透性裏材と、
    該裏材に取付けられ、該容器から該基層を取除くことなく前記支持領域の視覚的検分を可能にする透明部分を有するカバーと、
    を備える請求項1記載の滅菌インジケータ。
  3. 前記液体滅菌処置が、液体過酢酸滅菌処置である請求項1記載の滅菌インジケータ。
  4. 前記インジケータ組成物が、1つまたは複数の染料と1つまたは複数のハロゲン源とを含む請求項3記載の滅菌インジケータ。
  5. 前記隆起部が、前記指示領域を完全に包囲する薄層であり、さらに、該隆起した薄層の厚さが少なくとも0.25mmである。請求項1記載の滅菌インジケータ。
  6. 前記隆起部が、前記基層上に印刷されたインクであり、該隆起部が、当該滅菌インジケータが前記滅菌処置に暴露された時に色が変化しない請求項1記載の滅菌インジケータ。
  7. 化学的滅菌インジケータの変化の均一性を評価する方法であって、
    第1化学的インジケータを致死的滅菌サイクルに晒すステップと、
    第2化学的インジケータを非致死的滅菌サイクルに晒すステップと、
    該第1化学的インジケータの色を客観的に読取るステップと、
    該第2化学的インジケータの色を客観的に読取るステップと、
    該第1および第2読取を比較することにより色変化を確定するステップと、
    を含む方法。
  8. 化学的滅菌インジケータ変化の均一性を評価する方法であって、
    化学的インジケータを致死的滅菌サイクルに晒すステップと、
    該第1化学的インジケータの第1位置の色を客観的に読取るステップと、
    該第1化学的インジケータの該第1位置から間隔が空けられた第2位置の色を客観的に読取るステップと、
    該第1および第2位置の色を比較することにより該色の該均一性を評価するステップと、
    を含む方法。
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