JP2004505472A - 非線形光学系において使用するためのレーザー - Google Patents
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Abstract
モード同期とQスイッチとの組合せにより、高い繰り返し周波数で高い放出出力を示す増幅変調されたレーザーパルスを発生させる。この場合、モード同期のパルスの包絡線は、Qスイッチ−パルスの形でその強度において変更される。この組合せは有利に可飽和半導体吸収体(SESAM)の使用により達成され、このパラメータは他の使用された素子と一緒に、Qスイッチ−パルスの高い繰り返し周波数に対する条件を満たすために特別に調整しなければならない。
Description
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の非線形光学に使用するための高い放出出力及び高い繰り返し周波数を有するレーザー、請求項15の上位概念に記載されたレーザーパルスの生成方法、請求項18に記載されたUV発光を生成するためのレーザーの使用及び請求項19に記載された周波数変換光源に関する。
【0002】
高いピーク最大出力を有する固体レーザーは多くの適用分野において使用される。この場合、高い放出出力は特に非線形光学効果の利用のために提供される。例えば、Q値変調(これは以後、英語の用語のQスイッチと表す)でのNd:YAG−レーザー又はNd:バナデート−レーザーの放出を結晶内部で狭い焦点を有する2つの非線形光学結晶を通過するように案内することによりUV光の発生を引き起こすことができる。この場合に第3高調波が生じ、これは周波数3倍化及び波長355nmを有する強い放出が生じる。同様の方法で、266nm又はそれより短い波長を発生させることもできる。このようなQスイッチ−レーザーはフラッシュランプ又はレーザーダイオードを用いてポンピングすることができる。
【0003】
一般に、このレーザーは、ピーク出力において著しい減少を受け入れない限り、パルスの繰り返し周波数が数十キロヘルツまでの範囲に限定されてしまうという欠点を有する。高い放出出力で比較的高い繰り返し周波数を達成するために、Nd:YAGベースのレーザー又はNd:バナデートベースのレーザーはモード同期を用いて運転される。しかしながら、このレーザーは通常、1.5m又はそれより長いオーダーの明らかに長い共振器を有し、従って、特にコンパクト性を必要とする適用分野には適していない。他方では、連続波(CW)モード同期のための共振器をより短く設計すると、達成可能なピーク放出出力は低下してしまう。
【0004】
モード同期とQスイッチとの同時のかつ偶発的な出現は先行技術から公知であり、問題であると見なされている、それというのもモード同期又はQスイッチのそれぞれ望ましい特別の性質に不利な影響があるためである。従って、モード同期とQスイッチとからの混合モードの出現を抑制する努力がなされた(C. Hoenninger et al., ”Q−switching stability limits of continuous wave passive mode−locking”, J. Opt. Soc. Am. B/Vol. 16, No. 1/ January 1999参照)。
【0005】
US 6252892の特許明細書から、例えば共鳴ファブリ−ペロー型可飽和吸収体(R−FPSA)は公知であり、これはレーザーにおいてモード同期を生じさせる。2光子吸収体(TPA)は、Qスイッチのパラレルな出現を回避するために特別に使用される。
【0006】
一方で、先行技術の、特に非線形光学分野で使用するためのモード同期又はQスイッチ−レーザーは、高いパルス周波数と高いパルス出力と間で妥協を余儀なくされている。他方で、先行技術のレーザーにおいてモード同期とQスイッチとの組み合わせの出現を無条件に回避することを試みている。
【0007】
本発明の課題は、特に非線形光学効果の利用のために、例えばUV−発生又は2光子吸収もしくは多光子吸収を利用するために適した、100kHzよりも大きな高いパルス繰り返し周波数並びに高い放出出力もしくはピーク出力を同時に備えたレーザー源を提供することであった。
【0008】
本発明の別の課題は、今までのモード同期レーザーの出力に関して少なくとも比較可能であるが、よりコンパクトな構成が可能であるようなレーザー源を作成することであった。
【0009】
前記の課題は、本発明の場合に請求項1もしくは15の特徴部により解決される。この装置もしくは方法の有利な他の実施態様は引用形式請求項の特徴部に記載されている。
【0010】
本発明の基本思想は、Qスイッチとモード同期との組み合わせにより、100kHzよりも大きい高いパルス繰り返し周波数と、同時に高い放出出力と示すコンパクトなレーザー構成を達成することにある。この場合にレーザー放出は特に有利に非線形光学効果の利用のために使用される。
【0011】
実施態様は、特にコンパクトな共振器(長さ<0.75m)を備えた、ダイオードポンピングした固体レーザーにあり、この共振器は可飽和吸収体を内包しかつQスイッチとモード同期とを組み合わせる方法で運転され、この場合に、モード同期パルス間の時間はナノ秒領域にあり、この時間は共振器ターンアラウンド時間に相当し、Qスイッチ−パルスの繰り返し周波数は数百キロヘルツのオーダーにありかつモード同期パルスの変調を生じさせ、この場合に、Qスイッチ−パルスはモード同期パルスの包絡線である。Qスイッチとモード同期とのこの組み合わせは、結果として超短パルスを生じさせる。放出可能な出力は近似的にパルス時間に関する積分に相当するため、パルス高さとパルス時間との間に関係が生じる。従って、この構成を用いてピーク−最大出力は数kWの範囲内に達することができる。この出力及び可能なコンパクトな構成によって、このレーザーは特に非線形光学の利用分野又は特に使用するレーザーのサイズに関する特別な要求のある利用分野に適している。
【0012】
モード同期レーザーにおいて、パルス−繰り返し周波数は共振器ターンアラウンド時間によって規定され、この共振器ターンアラウンド時間は共振器長に依存する。それに対して、このQスイッチ−レーザーのパルスの繰り返し周波数はパルス発生に関して特に次の点によって決定される:
− パルス発生は、反転がポンピングと関連する増幅がターンアラウンド損失を補償する程度よりも十分に高くポンピングされている場合に初めて開始される。このターンアラウンド損失は有利な実施態様の場合には、出力取り出しによる損失、可飽和半導体吸収体の変調深度及び他の損失からなる合計である。このことから、わずかなターンアラウンド損失は、Qスイッチ−パルスの高い繰り返し周波数を生じさせると結論付けられる。
【0013】
− 他方で、レーザー媒質内へポンピングされる出力が存在する。この出力の増大と共に、つまりポンピング強度の増大と共に、パルスの繰り返し周波数も増加する。
【0014】
− モード同期とQスイッチとを備えたレーザーのノイズフリーの運転の発生は常に期待できるわけではなく、概算として先行するパルスから少なくともなお光子が共振器内に存在しかつパルス構築を引き起こすことにより達成することができる。
【0015】
それぞれの値の間の数学的関連から、次の条件が生じる。
【0016】
【数1】
【0017】
この場合、左側の分数は、光子の数を表し、「loss」はターンアラウンド損失を表し、Tqs及びTresはQスイッチ−パルスの周期もしくは共振器ターンアラウンド時間を意味する。モード同期のQスイッチ−包絡線の意図的なノイズフリーの高い繰り返し周波数を得るために、この条件は満たされなければならない。
【0018】
本発明によるレーザーは次に図面により図式的に示した実施例を用いて単なる例示として詳細に記載する。
【0019】
図1はモード同期Qスイッチ(MLQSW)−レーザーの図式的な構造及び本発明によるMLQSW−レーザーの使用下での非線形光学効果を利用する装置、たとえば本発明による周波数変換光源での周波数逓倍する装置の可能な構造を示す。
【0020】
このレーザーは、主にポンプ−レーザー源1、例えばレーザーダイオードからなり、前記のレーザー源は中継光学系2及び二色性ミラー3を通して、レーザー共振器の構成要素であるレーザー媒質5をポンピングし、この場合レーザー媒質5は共振器の終端に存在してもよい。この共振器はレーザーミラー4及び7、並びに場合により他の放射線形成するもしくはモード形成する光学素子6及び少なくとも1つの可飽和吸収体素子、たとえば可飽和半導体(SESAM)を有し、これがレーザーのモード同期Qスイッチ運転を生じさせる。この例の場合には、可飽和半導体はミラー7の構成要素であり、ミラー4は共振器からの出力結合のために用いられる。ポンプ−レーザー源1の光を中継光学系2を通過してレーザー媒質5内に結像する。レーザー媒質5内で励起された体積が主にレーザーモード内でポジショニングされ、このレーザーモードはレーザー共振器のミラー4及び7によって定義される。ミラー4はレーザー波長の範囲内では部分反射性であり、従って出力結合器として用いられる。モード同期Qスイッチ−レーザー放射Sはさらに経過してミラー8によって変向させた後に非線形光学系9を備えた構造を通過させてレーザー放射の周波数変換が行われ、その際に、再び他の放射線形成する光学素子6を使用することができる。これとは別に、2光子−効果又は多光子−効果が媒質の特性を局所的に変更する媒質内でフォーカスさせるためにレーザー放射を使用することもできる。
【0021】
コンパクトなMLQSW−レーザからのレーザー放射線の後続する放射線変換:
周波数変換の効果は、入射するレーザー放射線のピーク最大出力により決定される。従って、MLQSW−レーザは、比較可能なモード同期(つまり同じ共振器長さを有する)又はQスイッチ−レーザーよりも高い効率を達成するという利点を有する。
【0022】
第2高調波の発生:
この利点は、たとえば第2高調波の発生の場合に利用される。たとえば、750nm〜980nmの範囲内の波長で動作するモード同期Qスイッチ−レーザーは(たとえばダイオードポンピングされたMLQSW Cr:LiSAF−、Cr:LiCAF−、Cr:LiSGAF−、Nd:YAG−、Nd:バナデート−又はアレキサンドライト−レーザー、これは相応するラインで放射する)青色領域内への周波数変換が非線形光学媒質を1回通過することにより生じる。このような媒質は三ホウ酸リチウム、ニオブ酸カリウムなどである。
【0023】
第3高調波の発生:
第2高調波の発生と比較して、第3高調波の発生の変換効率はピーク最大出力へのさらに大きな依存性を示す。従って、有効なUV−レーザ−はモード同期Qスイッチ−Nd:バナデート−レーザーの使用により得ることができ、このレーザーは次に2つの三ホウ酸リチウム−結晶により周波数変換される。この第1の結晶は、入射する1064nm−レーザー光から532nm−レーザー光を生じさせ、第2の結晶は355nmの波長で有効な周波数変更を引き起こすために532nmの光と1064nmの光とを混合する。UV放射線(355nm)は、次いで例えば、スキャンする手段において355nm光を照射した場合に硬化するプラスチック樹脂を通してフォーカスされたレーザー放射線をガイドする実施態様において使用することができる。このように合成樹脂中で三次元構造体を作成することができる。従って、このレーザーは、液状の合成樹脂の内部に硬化した樹脂からなる三次元モデルを作成するステレオリソグラフィーの分野のために適している。100kHzを超える高い達成可能な繰り返し周波数に基づき、数十kHzの繰り返し周波数を有するQスイッチ−レーザーと比較して、合成樹脂を通して放射線をガイドする速度に関してわずかな制限が存在するだけである。媒体内で構造体の書き込み工程を制御するために、レーザー放射線光路内に光スイッチを使用することができる。
【0024】
別の具現化の態様において、コンパクト性及び高周波の周波数変換効率に関して高い程度で可変のUV−光を得るために、可変のダイオードポンピングしたMLQSW−レーザー、例えばCr:LiSAFを有するMLQSW−レーザーを使用することができる。
【0025】
非線形光学系による第4高調波及びより高次の高調波の発生:
第4、第5又はより高次の高調波を生じさせるために、同様にこのMLQSW−レーザーが使用でき、それにより高い強度及び紫外線領域又は深紫外線領域の波長を有する光を生じる。MLQSW−Nd:バナデート−レーザーの第4高調波は、266nmの波長の光を発生させ、適当な非線形光学材料、例えばホウ酸塩BaB2O4(BBO)、LiB3O5(LBO)又はCsLiB6O10(CLBO)を周波数変換のために使用する場合に、213nmの第5高調波が生じる。
【0026】
MLQSW光パラメトリック生成:
光パラメトリック生成(OPG)、光パラメトリック発振(OPO)又は光パラメトリック増幅(OPA)の非線形光学プロセスは、周波数偏移を達成するためにMLQSW−レーザーとの関連して使用できる。例えばこのプロセスは可視光を得るために、例えばレーザーディスプレーのために又は娯楽エレクトロニクス分野のために、赤、緑及び青の色彩を得るために使用することができる。同様に、赤外線において「色彩」を作成することができ、これは分子センサー又はガスセンサーの分野において利用可能である。MLQSW−レーザーの達成可能なコンパクト性は、それに対して全体の系の高いコンパクト性のための基礎である。後続の光パラメトリック発振は、MLQSW−レーザー長と同じ光路長を有し、従ってMLQSW−レーザー共振器の長さと同じ程度に短く、それによりコンパクトな系が実現される。
【0027】
2光子−又は多光子−吸収−効果:
MLQSW−レーザーは、同様に2光子−又は多光子−吸収−効果と組み合わせて多数の材料において使用することもできる。これは、例えば多光子−ステレオリソグラフィーであることができ、この場合に、合成樹脂の硬化は2光子−又は多光子−吸収によって行われる。同様に、光学的2光子−記憶媒体は、MLQSW−レーザーを用いて書き込むことができる。この場合、モード同期パルスのQスイッチ−包絡線の高い繰り返し周波数は、Qスイッチ−レーザーと比較して達成可能な高い書き込み速度を生じる。さらに、効率化されかつ高速化された書き込みにおいて及び/又はわずかな電流必要量において高いピーク最大出力が実現される。特に、このMLQSW−レーザーは各非線形光学プロセス又は各非線形光学分野と関連して良好に使用することができ、これは次の式
【0028】
【数2】
【0029】
に比例した出力価を有し、その際、Eqはパルスあたりのエネルギーを表し、tpはパルス時間を表し、frepはパルスの繰り返し周波数を表し、その際、n>2である。MLQSW−レーザーの高められたパルスエネルギー及び短いパルス時間に基づき、達成された出力価は比較可能な連続波モード同期レーザ−又はQスイッチ−レーザーよりも明らかに高い出力価が達成可能である。さらに、このMLQSW−レーザーは他のレーザーよりもコンパクトでありより簡単に維持できる。
【0030】
図2は、次の構成成分を使用した別の実施態様の図を表す。
【0031】
ポンピング装置:
ここに記載された実施態様は、レーザーダイオード−アレイ1aを使用し、このレーザーダイオード−アレイ1aは伝達光学系2及び二色性ミラー3を介してレーザー媒質内でフォーカスされ、約20kW/cm2ポンピング強度を達成する。これは、コンパクトな方法で、例えばPCT出願番号PCT/EP00/05336(2000年6月9日出願)、US出願番号60/146.472(1999年6月30日出願)及びUS出願番号09/489.964(2000年1月24日出願)に記載されたようなポンピング構造を使用することにより達成され、これらはそれにより本発明の範囲内で開示されたと見なされる。前記の出願明細書に記載された構造はコンパクトであり、かつレーザーダイオード−アレイ1aから発光されたポンピング光の結像のためにわずかな数の光学素子を使用する。他の実現化は、レーザーダイオードのポンピング光をレーザー媒質5内へ入射するためのファイバーオプティックス手段を使用する。図2に図示された構造は、約5〜10ps継続するレーザーパルス及び1MHz付近の繰り返し周波数を有するモード同期Qスイッチ−レーザー放出Sを生じる。この高い繰り返し周波数は、多くのレーザー−適用分野にとって必要でありかつ典型的なQスイッチ−レーザーの数十kHzの繰り返し周波数では十分ではないような、多様な適用分野のために十分に高くかつ高い繰り返し周波数の需要を満たしている。
【0032】
レーザー媒質:
レーザー媒質5として、Nd:バナデートを使用する。この媒質を比較的高い増幅横断面及び同様に比較的高い小信号増幅を有し、これは上方のレーザー水準の寿命と発光の作用横断面との積に対して比例する。小信号増幅は、どのくらい早くQスイッチにより生じた包絡線の中でパルスの構築が行われるかを決定する。Nd:バナデートを使用する場合、発光帯域幅に基づき数ピコ秒のオーダーのパルス時間を達成できる。しかしながら、それぞれのレーザー適用分野に依存して、他のレーザー媒質も適している。Nd:バナデートのネオジムドーピングは、十分に低く選択し(例えば>5Wの吸収されるポンプ出力に対してNd−ドーピング<1%)、その結果、完全なポンプ出力の場合の結晶の破壊を回避するために吸収長さは十分に長い。他方で、このドーピングを十分に高く選択し(例えばNd−ドーピング>0.1%)、その結果、ポンピング光の十分な割合がレーザー媒質内で吸収される。他のレーザー媒質は、Nd:YLF、Nd:YAG、Nd:ガラス、Cr:LiSAF、Cr:LiCAF、Cr:LiSGAF、Yb:YAG、Yb:ガラス、917nm−ラインに対して用いられるNd:バナデート、1340nm−ラインに対して用いられるNd:バナデート、946nm−ラインに対して用いられるNd:YAG又はレーザーダイオードに対して使用される領域内で十分な吸収を示すそれぞれの他のレーザー材料である。この材料のいくつかは、Nd:YAG又はNd:バナデートの1064nm−ラインよりも明らかに短い波長でレーザー発光を示すという利点を有し、このことは多くの適用分野に対して特に利用可能である。
【0033】
レーザー共振器:
レーザーキャビティはワンセットの高反射性レーザーミラー7a〜7cによって形成され、これらは、キャビティの全長が約20cmとなるようにレーザー媒質5の周囲にポジショニングされており、これは1.33nsの共振器ターンアラウンドタイム又は約750MHzのパルス繰り返し周波数に相当する。この共振器に関して外側にあるレーザー媒質5の側は、98%の共振器に関する反射率を示しかつポンピング光に対して>90%の透過率を示すミラー(1064nmに対して)として構成される。レーザー媒質5のこの面とミラー7aとの間の間隔は41mmであり、ミラー7aと7bとの間隔もしくは7bと7cとの間隔はそれぞれ61mmであり、ミラー7cとSESAM7dとの間隔は41mmである。ミラー7a〜7cは高反射性であり、次の曲率半径を有する。
【0034】
7a y−軸に対して65mm、x軸に対して∞
7b 2つの軸に対して∞
7c 2つの軸に対して100mm。
【0035】
これらのミラーに対して記載された値は、実施例で示した構造及び使用した構成要素、特に使用したレーザー媒質に対して特別なものと解釈される。他の具現化手段は他の設計が必要である。
【0036】
この具現化手段の方針は、最大増幅を達成するために、レーザー媒質及びポンピング放射線のビームスポットのジャスティフィケーションを可能な限り正確に行うことにある。これは例えば、D. Kopf, K. J. Weingarten, G. Zhang, M. Moser, A. Prasad, M. A. Emanuel, R. J. Beach, J. A. Skidmore, U. Keller, Invited Paper, ”High−average−power diode pumped femtosecond Cr:LiSAF lasers”, Applied Physics B, vol. 65, pp. 235 − 243, 1997に記載された装置によって達成でき、これに関しては本発明の範囲内に開示されていると見なされる。このレーザー共振器は、多くの典型的なモード同期レーザー共振器と比較して極端にコンパクトであり、これは例えば約80MHzの繰り返し周波数を有する。この図2に図示した装置の20cmの長さの共振器をMLQSW−モードで従来の連続波モード同期を用いる代わりに運転する場合、相応して大きなコンパクト性で常に、約10倍長い連続波モード同期レーザー共振器の場合と同様のオーダーにあるピーク出力を達成することができる。Qスイッチ−モード同期は別の手段として長いレーザー共振器において良好に使用でき、それにより連続波モード同期での相応する運転の場合よりもより高いピーク出力が達成される。
【0037】
可飽和吸収体:
キャビティ内に可飽和吸収体が内包されている。1064nmのレーザー波長に対して、この場合にはSESAM7dにより示されているようなものは、可飽和半導体吸収体であることができ、ヒ化ガリウム及びヒ化アルミニウムからなる構造体内に埋め込まれているヒ化ガリウムインジウムが可飽和材料として使用され、これは全体において可飽和吸収体ミラーとして機能する(”Semiconductor Saturable Absorber Mirrors (SESAMs) for Femtosecond to Nanosecond Pulse Generation in Solid−State Lasers”, Ursula keller et al., IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics, Vol. 2, No. 3, September 1996参照)。場合により、誘電性被覆をこの構造体の表面上に設けることもでき、これにより飽和パラメータ及び変調深度に影響を及ぼすことができる。変調深度の単位で表されるこの可飽和吸収効果は、入射するレーザー光の1%のわずかな部分〜数%に達することができる。この変調深度は、最終的なレーザーパラメータ、例えばQスイッチパルスの周波数、パルス時間などを設定するためのデザイン−パラメータとして利用することができる。図2の特に有利な実施態様において、約0.5%の変調深度及び約100マイクロジュール/cm2(+/−50%)の飽和流が使用され、これはNd:バナデートの実施態様の場合に、約1MHzのモード同期パルスのQスイッチ−包絡線の繰り返し周波数において達成される()。
【0038】
他の光スイッチ:
可飽和吸収体は、先行技術により特に短いスイッチング時間の利点を提供する。しかしながら、原則として、Qスイッチの製造のためには他の光スイッチ、例えばメカニカルスイッチ、電気光学スイッチ又は音響光学スイッチも使用できる。一般に、メカニカルシステムのスイッチング時間はマイクロ秒の範囲内にあるため、本発明によるレーザー用に使用することは現段階では不可能である。それに対して、電気光学スイッチ、例えばポッケルス効果又はカー効果の利用のもとで十分に可飽和吸収体を用いて達成可能なスイッチング時間に近づく。モード同期は可飽和吸収体を使用しない場合に能動的結合により又は同期ポンピングにより達成することができる。能動的結合の場合に共振器ミラー付近にある外部制御されたモジュレーターによって損失変調が生じる。適当な構成部材は電気光学的及び音響光学的変調の形で提供される。同期ポンピングは、損失変調とほぼ等価なものとして、増幅の周期的変調によって行われ、これは例えば他のレーザーのモード同期したパルス特性でレーザーの同期ポンピングによって行うことができる。
【0039】
レーザーのモード同期Qスイッチ−(MLQSW)−運転:
共振器ターンアラウンド時間と同じ又はより短いオーダーで短い緩和時間を有する可飽和吸収体(これはたいていはInGaAs/GaAs−ベースの可飽和半導体吸収体(SESAMを有する)は、、しばしばモード同期Qスイッチと呼ばれる運転モードになる。これは純粋なモード同期の組み合わせであり、この場合に共振器ターンアラウンド時間に相当するパルス繰り返し周波数を有する安定なパルス特性がレーザーから生じ、かつジャイアントパルスが生じる純粋なQスイッチが生じ、これは共振器ターンアラウンド時間よりも著しく長い。モード同期Qスイッチ−パルス特性は、この包絡線がQスイッチ−パルスの形で著しく変調されているモード同期パルス特性である。この通常は不所望な効果は、純粋なQスイッチ又は純粋なモード同期での比較可能なレーザー共振器により達成されるものよりも極めて高いピーク出力を達成するという利点を有する。モード同期パルス特性は「細分」されていてジャイアントパルス(「ジャイアントパルス」の概念はQスイッチ−レーザーのために「ジャイアントパルス−レーザ」に依存して使用される、例えばF. K. Kneubuehl, M. W. Sigrist, ”Laser”, p. 203, Teubner Studientuecher, Stuttgart, 1991参照)の形での放出が行われるため、MLQSW−運転におけるピーク出力は、連続波モード同期により達成可能な出力よりも著しく(つまり一桁程度まで)高い。従って、比較可能なレーザー(例えば同じ共振器長さ)用のモード同期又はQスイッチと比較して極めて高いピーク出力を得るために、MLQSWを利用することができる。この高いピーク出力は特に有効な周波数変換のため、例えばUV発生のための周波数変換に適している。特に第3又はより高次の高調波の発生は高い出力により支援される。
【0040】
モード同期パルスのQスイッチ−包絡線の高い繰り返し周波数を有するMLQSW−レーザー共振器:
MLQSWは、典型的なQスイッチ−パルス周波数を生じ、これは数十kHz〜100〜200kHzの範囲内のオーダーにある。多くの適用分野は比較的高い周波数を必要とする。MLQSW−レーザー共振器の高いパルス繰り返し周波数を得るために、レーザーキャビティは、共振器ターンアラウンドの際の損失が例えば数パーセント以下のオーダーに低くなるように設計することができる。さらに、短いキャビティはモード結合パルスのQスイッチ−包絡線の繰り返し周波数を明らかに向上できる。
【0041】
特にコンパクトなMLQSW−レーザー共振器:
多くの適用分野は特にコンパクトなレーザー構造が必要であるか又は有利であり、この構造においてコンパクトな、従って短いレーザー共振器が有利である。このような短いレーザー共振器をもっぱらモード同期させる場合には、達成可能なピーク出力はより長い共振器の場合よりも低くなる。従って、MLQSW−運転は、後続する非線形の適用のための短いレーザー共振器からの不十分なピーク出力の問題を解決する。
【0042】
図3は、図2に記載された構造での本発明によるNd:YLF−MLQSW−レーザーのパルス特性を示す。16Wのポンピング出力の場合に、4.02Wのレーザーの放出出力が達成され、この場合にQスイッチ−繰り返し周波数は350kHzであり、モード同期の繰り返し周波数は約700MHzである。使用した可飽和半導体吸収体(SESAM)は約0.15%の変調深度及び約1mJ/cm2の飽和フルエンスを示す。この曲線は、レーザー放射もしくはパルス特性を測定するフォトダイオード信号の測定により、Hewlett−Packard社のSpectrum Analyzer HP E4401 Bを測定器として用いて記録した。
【0043】
このグラフ中では、ノイズフリーのMLQSW−運転を具体的に示すために、周波数に対するフォトダイオード信号の周波数スペクトルが記録されている。約705MHzの平均周波数成分は、共振器ターンアラウンド周波数に相応したモード同期−繰り返し周波数を明らかにしている。純粋なモード同期時に側帯波は生じないが、この場合に、強い側帯波はQスイッチ並びにこれと関連するモード同期パルス特性の強い変調を示す。側帯波の周波数間隔から、350kHzのQスイッチ−繰り返し周波数が読みとれる。この周波数成分は明らかに十分に変調されているという事実は、ノイズフリーのMLQSW−運転に相当する。
【0044】
図4は本発明による周波数変換光源を用いた図1の基本原理に基づき生成された光の適用を示す。
【0045】
紫外線領域への後続する周波数変換部を備えたMLQSW−レーザー源からなる周波数変換光源10は、レーザー放出Sを生成し、このレーザー放出Sは偏向ミラー11及び例えば電気光学的又は電気音響学的に実現することができる光スイッチ12を介して、スキャン装置13中へ入射される。このスキャン装置13を用いて吸収性媒体、例えばUV−感受性プラスチック中で構造体が描画される。UV光との相互作用において、照射された区域は物理学的又は化学的な性質が、例えば効果により変わる。
【0046】
この示された図面は、多様な実施態様の一つであり、このレーザー構造の別の実現形態を、例えば他のレーザー媒質又は共振器成分を使用して当業者は導き出せる。特に、レーザーのポンピングは記載された例とは別に接続すること又は必要な成分を逸脱して配置することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
UV領域で放射された光の周波数逓倍のために後続して使用される、本発明によるレーザーの構造を図式的に示す図
【図2】
本発明によるレーザーの有利な実施態様の例を図式的に示す図
【図3】
本発明によるレーザーのMLQSW−パルス特性の測定値を示す図
【図4】
UV感受性のプラスチックの硬化のためのもしくは3次元での光学的データ記憶のための、本発明によるレーザーの可能な適用を図式的に示す図
本発明は、請求項1の上位概念に記載の非線形光学に使用するための高い放出出力及び高い繰り返し周波数を有するレーザー、請求項15の上位概念に記載されたレーザーパルスの生成方法、請求項18に記載されたUV発光を生成するためのレーザーの使用及び請求項19に記載された周波数変換光源に関する。
【0002】
高いピーク最大出力を有する固体レーザーは多くの適用分野において使用される。この場合、高い放出出力は特に非線形光学効果の利用のために提供される。例えば、Q値変調(これは以後、英語の用語のQスイッチと表す)でのNd:YAG−レーザー又はNd:バナデート−レーザーの放出を結晶内部で狭い焦点を有する2つの非線形光学結晶を通過するように案内することによりUV光の発生を引き起こすことができる。この場合に第3高調波が生じ、これは周波数3倍化及び波長355nmを有する強い放出が生じる。同様の方法で、266nm又はそれより短い波長を発生させることもできる。このようなQスイッチ−レーザーはフラッシュランプ又はレーザーダイオードを用いてポンピングすることができる。
【0003】
一般に、このレーザーは、ピーク出力において著しい減少を受け入れない限り、パルスの繰り返し周波数が数十キロヘルツまでの範囲に限定されてしまうという欠点を有する。高い放出出力で比較的高い繰り返し周波数を達成するために、Nd:YAGベースのレーザー又はNd:バナデートベースのレーザーはモード同期を用いて運転される。しかしながら、このレーザーは通常、1.5m又はそれより長いオーダーの明らかに長い共振器を有し、従って、特にコンパクト性を必要とする適用分野には適していない。他方では、連続波(CW)モード同期のための共振器をより短く設計すると、達成可能なピーク放出出力は低下してしまう。
【0004】
モード同期とQスイッチとの同時のかつ偶発的な出現は先行技術から公知であり、問題であると見なされている、それというのもモード同期又はQスイッチのそれぞれ望ましい特別の性質に不利な影響があるためである。従って、モード同期とQスイッチとからの混合モードの出現を抑制する努力がなされた(C. Hoenninger et al., ”Q−switching stability limits of continuous wave passive mode−locking”, J. Opt. Soc. Am. B/Vol. 16, No. 1/ January 1999参照)。
【0005】
US 6252892の特許明細書から、例えば共鳴ファブリ−ペロー型可飽和吸収体(R−FPSA)は公知であり、これはレーザーにおいてモード同期を生じさせる。2光子吸収体(TPA)は、Qスイッチのパラレルな出現を回避するために特別に使用される。
【0006】
一方で、先行技術の、特に非線形光学分野で使用するためのモード同期又はQスイッチ−レーザーは、高いパルス周波数と高いパルス出力と間で妥協を余儀なくされている。他方で、先行技術のレーザーにおいてモード同期とQスイッチとの組み合わせの出現を無条件に回避することを試みている。
【0007】
本発明の課題は、特に非線形光学効果の利用のために、例えばUV−発生又は2光子吸収もしくは多光子吸収を利用するために適した、100kHzよりも大きな高いパルス繰り返し周波数並びに高い放出出力もしくはピーク出力を同時に備えたレーザー源を提供することであった。
【0008】
本発明の別の課題は、今までのモード同期レーザーの出力に関して少なくとも比較可能であるが、よりコンパクトな構成が可能であるようなレーザー源を作成することであった。
【0009】
前記の課題は、本発明の場合に請求項1もしくは15の特徴部により解決される。この装置もしくは方法の有利な他の実施態様は引用形式請求項の特徴部に記載されている。
【0010】
本発明の基本思想は、Qスイッチとモード同期との組み合わせにより、100kHzよりも大きい高いパルス繰り返し周波数と、同時に高い放出出力と示すコンパクトなレーザー構成を達成することにある。この場合にレーザー放出は特に有利に非線形光学効果の利用のために使用される。
【0011】
実施態様は、特にコンパクトな共振器(長さ<0.75m)を備えた、ダイオードポンピングした固体レーザーにあり、この共振器は可飽和吸収体を内包しかつQスイッチとモード同期とを組み合わせる方法で運転され、この場合に、モード同期パルス間の時間はナノ秒領域にあり、この時間は共振器ターンアラウンド時間に相当し、Qスイッチ−パルスの繰り返し周波数は数百キロヘルツのオーダーにありかつモード同期パルスの変調を生じさせ、この場合に、Qスイッチ−パルスはモード同期パルスの包絡線である。Qスイッチとモード同期とのこの組み合わせは、結果として超短パルスを生じさせる。放出可能な出力は近似的にパルス時間に関する積分に相当するため、パルス高さとパルス時間との間に関係が生じる。従って、この構成を用いてピーク−最大出力は数kWの範囲内に達することができる。この出力及び可能なコンパクトな構成によって、このレーザーは特に非線形光学の利用分野又は特に使用するレーザーのサイズに関する特別な要求のある利用分野に適している。
【0012】
モード同期レーザーにおいて、パルス−繰り返し周波数は共振器ターンアラウンド時間によって規定され、この共振器ターンアラウンド時間は共振器長に依存する。それに対して、このQスイッチ−レーザーのパルスの繰り返し周波数はパルス発生に関して特に次の点によって決定される:
− パルス発生は、反転がポンピングと関連する増幅がターンアラウンド損失を補償する程度よりも十分に高くポンピングされている場合に初めて開始される。このターンアラウンド損失は有利な実施態様の場合には、出力取り出しによる損失、可飽和半導体吸収体の変調深度及び他の損失からなる合計である。このことから、わずかなターンアラウンド損失は、Qスイッチ−パルスの高い繰り返し周波数を生じさせると結論付けられる。
【0013】
− 他方で、レーザー媒質内へポンピングされる出力が存在する。この出力の増大と共に、つまりポンピング強度の増大と共に、パルスの繰り返し周波数も増加する。
【0014】
− モード同期とQスイッチとを備えたレーザーのノイズフリーの運転の発生は常に期待できるわけではなく、概算として先行するパルスから少なくともなお光子が共振器内に存在しかつパルス構築を引き起こすことにより達成することができる。
【0015】
それぞれの値の間の数学的関連から、次の条件が生じる。
【0016】
【数1】
【0017】
この場合、左側の分数は、光子の数を表し、「loss」はターンアラウンド損失を表し、Tqs及びTresはQスイッチ−パルスの周期もしくは共振器ターンアラウンド時間を意味する。モード同期のQスイッチ−包絡線の意図的なノイズフリーの高い繰り返し周波数を得るために、この条件は満たされなければならない。
【0018】
本発明によるレーザーは次に図面により図式的に示した実施例を用いて単なる例示として詳細に記載する。
【0019】
図1はモード同期Qスイッチ(MLQSW)−レーザーの図式的な構造及び本発明によるMLQSW−レーザーの使用下での非線形光学効果を利用する装置、たとえば本発明による周波数変換光源での周波数逓倍する装置の可能な構造を示す。
【0020】
このレーザーは、主にポンプ−レーザー源1、例えばレーザーダイオードからなり、前記のレーザー源は中継光学系2及び二色性ミラー3を通して、レーザー共振器の構成要素であるレーザー媒質5をポンピングし、この場合レーザー媒質5は共振器の終端に存在してもよい。この共振器はレーザーミラー4及び7、並びに場合により他の放射線形成するもしくはモード形成する光学素子6及び少なくとも1つの可飽和吸収体素子、たとえば可飽和半導体(SESAM)を有し、これがレーザーのモード同期Qスイッチ運転を生じさせる。この例の場合には、可飽和半導体はミラー7の構成要素であり、ミラー4は共振器からの出力結合のために用いられる。ポンプ−レーザー源1の光を中継光学系2を通過してレーザー媒質5内に結像する。レーザー媒質5内で励起された体積が主にレーザーモード内でポジショニングされ、このレーザーモードはレーザー共振器のミラー4及び7によって定義される。ミラー4はレーザー波長の範囲内では部分反射性であり、従って出力結合器として用いられる。モード同期Qスイッチ−レーザー放射Sはさらに経過してミラー8によって変向させた後に非線形光学系9を備えた構造を通過させてレーザー放射の周波数変換が行われ、その際に、再び他の放射線形成する光学素子6を使用することができる。これとは別に、2光子−効果又は多光子−効果が媒質の特性を局所的に変更する媒質内でフォーカスさせるためにレーザー放射を使用することもできる。
【0021】
コンパクトなMLQSW−レーザからのレーザー放射線の後続する放射線変換:
周波数変換の効果は、入射するレーザー放射線のピーク最大出力により決定される。従って、MLQSW−レーザは、比較可能なモード同期(つまり同じ共振器長さを有する)又はQスイッチ−レーザーよりも高い効率を達成するという利点を有する。
【0022】
第2高調波の発生:
この利点は、たとえば第2高調波の発生の場合に利用される。たとえば、750nm〜980nmの範囲内の波長で動作するモード同期Qスイッチ−レーザーは(たとえばダイオードポンピングされたMLQSW Cr:LiSAF−、Cr:LiCAF−、Cr:LiSGAF−、Nd:YAG−、Nd:バナデート−又はアレキサンドライト−レーザー、これは相応するラインで放射する)青色領域内への周波数変換が非線形光学媒質を1回通過することにより生じる。このような媒質は三ホウ酸リチウム、ニオブ酸カリウムなどである。
【0023】
第3高調波の発生:
第2高調波の発生と比較して、第3高調波の発生の変換効率はピーク最大出力へのさらに大きな依存性を示す。従って、有効なUV−レーザ−はモード同期Qスイッチ−Nd:バナデート−レーザーの使用により得ることができ、このレーザーは次に2つの三ホウ酸リチウム−結晶により周波数変換される。この第1の結晶は、入射する1064nm−レーザー光から532nm−レーザー光を生じさせ、第2の結晶は355nmの波長で有効な周波数変更を引き起こすために532nmの光と1064nmの光とを混合する。UV放射線(355nm)は、次いで例えば、スキャンする手段において355nm光を照射した場合に硬化するプラスチック樹脂を通してフォーカスされたレーザー放射線をガイドする実施態様において使用することができる。このように合成樹脂中で三次元構造体を作成することができる。従って、このレーザーは、液状の合成樹脂の内部に硬化した樹脂からなる三次元モデルを作成するステレオリソグラフィーの分野のために適している。100kHzを超える高い達成可能な繰り返し周波数に基づき、数十kHzの繰り返し周波数を有するQスイッチ−レーザーと比較して、合成樹脂を通して放射線をガイドする速度に関してわずかな制限が存在するだけである。媒体内で構造体の書き込み工程を制御するために、レーザー放射線光路内に光スイッチを使用することができる。
【0024】
別の具現化の態様において、コンパクト性及び高周波の周波数変換効率に関して高い程度で可変のUV−光を得るために、可変のダイオードポンピングしたMLQSW−レーザー、例えばCr:LiSAFを有するMLQSW−レーザーを使用することができる。
【0025】
非線形光学系による第4高調波及びより高次の高調波の発生:
第4、第5又はより高次の高調波を生じさせるために、同様にこのMLQSW−レーザーが使用でき、それにより高い強度及び紫外線領域又は深紫外線領域の波長を有する光を生じる。MLQSW−Nd:バナデート−レーザーの第4高調波は、266nmの波長の光を発生させ、適当な非線形光学材料、例えばホウ酸塩BaB2O4(BBO)、LiB3O5(LBO)又はCsLiB6O10(CLBO)を周波数変換のために使用する場合に、213nmの第5高調波が生じる。
【0026】
MLQSW光パラメトリック生成:
光パラメトリック生成(OPG)、光パラメトリック発振(OPO)又は光パラメトリック増幅(OPA)の非線形光学プロセスは、周波数偏移を達成するためにMLQSW−レーザーとの関連して使用できる。例えばこのプロセスは可視光を得るために、例えばレーザーディスプレーのために又は娯楽エレクトロニクス分野のために、赤、緑及び青の色彩を得るために使用することができる。同様に、赤外線において「色彩」を作成することができ、これは分子センサー又はガスセンサーの分野において利用可能である。MLQSW−レーザーの達成可能なコンパクト性は、それに対して全体の系の高いコンパクト性のための基礎である。後続の光パラメトリック発振は、MLQSW−レーザー長と同じ光路長を有し、従ってMLQSW−レーザー共振器の長さと同じ程度に短く、それによりコンパクトな系が実現される。
【0027】
2光子−又は多光子−吸収−効果:
MLQSW−レーザーは、同様に2光子−又は多光子−吸収−効果と組み合わせて多数の材料において使用することもできる。これは、例えば多光子−ステレオリソグラフィーであることができ、この場合に、合成樹脂の硬化は2光子−又は多光子−吸収によって行われる。同様に、光学的2光子−記憶媒体は、MLQSW−レーザーを用いて書き込むことができる。この場合、モード同期パルスのQスイッチ−包絡線の高い繰り返し周波数は、Qスイッチ−レーザーと比較して達成可能な高い書き込み速度を生じる。さらに、効率化されかつ高速化された書き込みにおいて及び/又はわずかな電流必要量において高いピーク最大出力が実現される。特に、このMLQSW−レーザーは各非線形光学プロセス又は各非線形光学分野と関連して良好に使用することができ、これは次の式
【0028】
【数2】
【0029】
に比例した出力価を有し、その際、Eqはパルスあたりのエネルギーを表し、tpはパルス時間を表し、frepはパルスの繰り返し周波数を表し、その際、n>2である。MLQSW−レーザーの高められたパルスエネルギー及び短いパルス時間に基づき、達成された出力価は比較可能な連続波モード同期レーザ−又はQスイッチ−レーザーよりも明らかに高い出力価が達成可能である。さらに、このMLQSW−レーザーは他のレーザーよりもコンパクトでありより簡単に維持できる。
【0030】
図2は、次の構成成分を使用した別の実施態様の図を表す。
【0031】
ポンピング装置:
ここに記載された実施態様は、レーザーダイオード−アレイ1aを使用し、このレーザーダイオード−アレイ1aは伝達光学系2及び二色性ミラー3を介してレーザー媒質内でフォーカスされ、約20kW/cm2ポンピング強度を達成する。これは、コンパクトな方法で、例えばPCT出願番号PCT/EP00/05336(2000年6月9日出願)、US出願番号60/146.472(1999年6月30日出願)及びUS出願番号09/489.964(2000年1月24日出願)に記載されたようなポンピング構造を使用することにより達成され、これらはそれにより本発明の範囲内で開示されたと見なされる。前記の出願明細書に記載された構造はコンパクトであり、かつレーザーダイオード−アレイ1aから発光されたポンピング光の結像のためにわずかな数の光学素子を使用する。他の実現化は、レーザーダイオードのポンピング光をレーザー媒質5内へ入射するためのファイバーオプティックス手段を使用する。図2に図示された構造は、約5〜10ps継続するレーザーパルス及び1MHz付近の繰り返し周波数を有するモード同期Qスイッチ−レーザー放出Sを生じる。この高い繰り返し周波数は、多くのレーザー−適用分野にとって必要でありかつ典型的なQスイッチ−レーザーの数十kHzの繰り返し周波数では十分ではないような、多様な適用分野のために十分に高くかつ高い繰り返し周波数の需要を満たしている。
【0032】
レーザー媒質:
レーザー媒質5として、Nd:バナデートを使用する。この媒質を比較的高い増幅横断面及び同様に比較的高い小信号増幅を有し、これは上方のレーザー水準の寿命と発光の作用横断面との積に対して比例する。小信号増幅は、どのくらい早くQスイッチにより生じた包絡線の中でパルスの構築が行われるかを決定する。Nd:バナデートを使用する場合、発光帯域幅に基づき数ピコ秒のオーダーのパルス時間を達成できる。しかしながら、それぞれのレーザー適用分野に依存して、他のレーザー媒質も適している。Nd:バナデートのネオジムドーピングは、十分に低く選択し(例えば>5Wの吸収されるポンプ出力に対してNd−ドーピング<1%)、その結果、完全なポンプ出力の場合の結晶の破壊を回避するために吸収長さは十分に長い。他方で、このドーピングを十分に高く選択し(例えばNd−ドーピング>0.1%)、その結果、ポンピング光の十分な割合がレーザー媒質内で吸収される。他のレーザー媒質は、Nd:YLF、Nd:YAG、Nd:ガラス、Cr:LiSAF、Cr:LiCAF、Cr:LiSGAF、Yb:YAG、Yb:ガラス、917nm−ラインに対して用いられるNd:バナデート、1340nm−ラインに対して用いられるNd:バナデート、946nm−ラインに対して用いられるNd:YAG又はレーザーダイオードに対して使用される領域内で十分な吸収を示すそれぞれの他のレーザー材料である。この材料のいくつかは、Nd:YAG又はNd:バナデートの1064nm−ラインよりも明らかに短い波長でレーザー発光を示すという利点を有し、このことは多くの適用分野に対して特に利用可能である。
【0033】
レーザー共振器:
レーザーキャビティはワンセットの高反射性レーザーミラー7a〜7cによって形成され、これらは、キャビティの全長が約20cmとなるようにレーザー媒質5の周囲にポジショニングされており、これは1.33nsの共振器ターンアラウンドタイム又は約750MHzのパルス繰り返し周波数に相当する。この共振器に関して外側にあるレーザー媒質5の側は、98%の共振器に関する反射率を示しかつポンピング光に対して>90%の透過率を示すミラー(1064nmに対して)として構成される。レーザー媒質5のこの面とミラー7aとの間の間隔は41mmであり、ミラー7aと7bとの間隔もしくは7bと7cとの間隔はそれぞれ61mmであり、ミラー7cとSESAM7dとの間隔は41mmである。ミラー7a〜7cは高反射性であり、次の曲率半径を有する。
【0034】
7a y−軸に対して65mm、x軸に対して∞
7b 2つの軸に対して∞
7c 2つの軸に対して100mm。
【0035】
これらのミラーに対して記載された値は、実施例で示した構造及び使用した構成要素、特に使用したレーザー媒質に対して特別なものと解釈される。他の具現化手段は他の設計が必要である。
【0036】
この具現化手段の方針は、最大増幅を達成するために、レーザー媒質及びポンピング放射線のビームスポットのジャスティフィケーションを可能な限り正確に行うことにある。これは例えば、D. Kopf, K. J. Weingarten, G. Zhang, M. Moser, A. Prasad, M. A. Emanuel, R. J. Beach, J. A. Skidmore, U. Keller, Invited Paper, ”High−average−power diode pumped femtosecond Cr:LiSAF lasers”, Applied Physics B, vol. 65, pp. 235 − 243, 1997に記載された装置によって達成でき、これに関しては本発明の範囲内に開示されていると見なされる。このレーザー共振器は、多くの典型的なモード同期レーザー共振器と比較して極端にコンパクトであり、これは例えば約80MHzの繰り返し周波数を有する。この図2に図示した装置の20cmの長さの共振器をMLQSW−モードで従来の連続波モード同期を用いる代わりに運転する場合、相応して大きなコンパクト性で常に、約10倍長い連続波モード同期レーザー共振器の場合と同様のオーダーにあるピーク出力を達成することができる。Qスイッチ−モード同期は別の手段として長いレーザー共振器において良好に使用でき、それにより連続波モード同期での相応する運転の場合よりもより高いピーク出力が達成される。
【0037】
可飽和吸収体:
キャビティ内に可飽和吸収体が内包されている。1064nmのレーザー波長に対して、この場合にはSESAM7dにより示されているようなものは、可飽和半導体吸収体であることができ、ヒ化ガリウム及びヒ化アルミニウムからなる構造体内に埋め込まれているヒ化ガリウムインジウムが可飽和材料として使用され、これは全体において可飽和吸収体ミラーとして機能する(”Semiconductor Saturable Absorber Mirrors (SESAMs) for Femtosecond to Nanosecond Pulse Generation in Solid−State Lasers”, Ursula keller et al., IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics, Vol. 2, No. 3, September 1996参照)。場合により、誘電性被覆をこの構造体の表面上に設けることもでき、これにより飽和パラメータ及び変調深度に影響を及ぼすことができる。変調深度の単位で表されるこの可飽和吸収効果は、入射するレーザー光の1%のわずかな部分〜数%に達することができる。この変調深度は、最終的なレーザーパラメータ、例えばQスイッチパルスの周波数、パルス時間などを設定するためのデザイン−パラメータとして利用することができる。図2の特に有利な実施態様において、約0.5%の変調深度及び約100マイクロジュール/cm2(+/−50%)の飽和流が使用され、これはNd:バナデートの実施態様の場合に、約1MHzのモード同期パルスのQスイッチ−包絡線の繰り返し周波数において達成される()。
【0038】
他の光スイッチ:
可飽和吸収体は、先行技術により特に短いスイッチング時間の利点を提供する。しかしながら、原則として、Qスイッチの製造のためには他の光スイッチ、例えばメカニカルスイッチ、電気光学スイッチ又は音響光学スイッチも使用できる。一般に、メカニカルシステムのスイッチング時間はマイクロ秒の範囲内にあるため、本発明によるレーザー用に使用することは現段階では不可能である。それに対して、電気光学スイッチ、例えばポッケルス効果又はカー効果の利用のもとで十分に可飽和吸収体を用いて達成可能なスイッチング時間に近づく。モード同期は可飽和吸収体を使用しない場合に能動的結合により又は同期ポンピングにより達成することができる。能動的結合の場合に共振器ミラー付近にある外部制御されたモジュレーターによって損失変調が生じる。適当な構成部材は電気光学的及び音響光学的変調の形で提供される。同期ポンピングは、損失変調とほぼ等価なものとして、増幅の周期的変調によって行われ、これは例えば他のレーザーのモード同期したパルス特性でレーザーの同期ポンピングによって行うことができる。
【0039】
レーザーのモード同期Qスイッチ−(MLQSW)−運転:
共振器ターンアラウンド時間と同じ又はより短いオーダーで短い緩和時間を有する可飽和吸収体(これはたいていはInGaAs/GaAs−ベースの可飽和半導体吸収体(SESAMを有する)は、、しばしばモード同期Qスイッチと呼ばれる運転モードになる。これは純粋なモード同期の組み合わせであり、この場合に共振器ターンアラウンド時間に相当するパルス繰り返し周波数を有する安定なパルス特性がレーザーから生じ、かつジャイアントパルスが生じる純粋なQスイッチが生じ、これは共振器ターンアラウンド時間よりも著しく長い。モード同期Qスイッチ−パルス特性は、この包絡線がQスイッチ−パルスの形で著しく変調されているモード同期パルス特性である。この通常は不所望な効果は、純粋なQスイッチ又は純粋なモード同期での比較可能なレーザー共振器により達成されるものよりも極めて高いピーク出力を達成するという利点を有する。モード同期パルス特性は「細分」されていてジャイアントパルス(「ジャイアントパルス」の概念はQスイッチ−レーザーのために「ジャイアントパルス−レーザ」に依存して使用される、例えばF. K. Kneubuehl, M. W. Sigrist, ”Laser”, p. 203, Teubner Studientuecher, Stuttgart, 1991参照)の形での放出が行われるため、MLQSW−運転におけるピーク出力は、連続波モード同期により達成可能な出力よりも著しく(つまり一桁程度まで)高い。従って、比較可能なレーザー(例えば同じ共振器長さ)用のモード同期又はQスイッチと比較して極めて高いピーク出力を得るために、MLQSWを利用することができる。この高いピーク出力は特に有効な周波数変換のため、例えばUV発生のための周波数変換に適している。特に第3又はより高次の高調波の発生は高い出力により支援される。
【0040】
モード同期パルスのQスイッチ−包絡線の高い繰り返し周波数を有するMLQSW−レーザー共振器:
MLQSWは、典型的なQスイッチ−パルス周波数を生じ、これは数十kHz〜100〜200kHzの範囲内のオーダーにある。多くの適用分野は比較的高い周波数を必要とする。MLQSW−レーザー共振器の高いパルス繰り返し周波数を得るために、レーザーキャビティは、共振器ターンアラウンドの際の損失が例えば数パーセント以下のオーダーに低くなるように設計することができる。さらに、短いキャビティはモード結合パルスのQスイッチ−包絡線の繰り返し周波数を明らかに向上できる。
【0041】
特にコンパクトなMLQSW−レーザー共振器:
多くの適用分野は特にコンパクトなレーザー構造が必要であるか又は有利であり、この構造においてコンパクトな、従って短いレーザー共振器が有利である。このような短いレーザー共振器をもっぱらモード同期させる場合には、達成可能なピーク出力はより長い共振器の場合よりも低くなる。従って、MLQSW−運転は、後続する非線形の適用のための短いレーザー共振器からの不十分なピーク出力の問題を解決する。
【0042】
図3は、図2に記載された構造での本発明によるNd:YLF−MLQSW−レーザーのパルス特性を示す。16Wのポンピング出力の場合に、4.02Wのレーザーの放出出力が達成され、この場合にQスイッチ−繰り返し周波数は350kHzであり、モード同期の繰り返し周波数は約700MHzである。使用した可飽和半導体吸収体(SESAM)は約0.15%の変調深度及び約1mJ/cm2の飽和フルエンスを示す。この曲線は、レーザー放射もしくはパルス特性を測定するフォトダイオード信号の測定により、Hewlett−Packard社のSpectrum Analyzer HP E4401 Bを測定器として用いて記録した。
【0043】
このグラフ中では、ノイズフリーのMLQSW−運転を具体的に示すために、周波数に対するフォトダイオード信号の周波数スペクトルが記録されている。約705MHzの平均周波数成分は、共振器ターンアラウンド周波数に相応したモード同期−繰り返し周波数を明らかにしている。純粋なモード同期時に側帯波は生じないが、この場合に、強い側帯波はQスイッチ並びにこれと関連するモード同期パルス特性の強い変調を示す。側帯波の周波数間隔から、350kHzのQスイッチ−繰り返し周波数が読みとれる。この周波数成分は明らかに十分に変調されているという事実は、ノイズフリーのMLQSW−運転に相当する。
【0044】
図4は本発明による周波数変換光源を用いた図1の基本原理に基づき生成された光の適用を示す。
【0045】
紫外線領域への後続する周波数変換部を備えたMLQSW−レーザー源からなる周波数変換光源10は、レーザー放出Sを生成し、このレーザー放出Sは偏向ミラー11及び例えば電気光学的又は電気音響学的に実現することができる光スイッチ12を介して、スキャン装置13中へ入射される。このスキャン装置13を用いて吸収性媒体、例えばUV−感受性プラスチック中で構造体が描画される。UV光との相互作用において、照射された区域は物理学的又は化学的な性質が、例えば効果により変わる。
【0046】
この示された図面は、多様な実施態様の一つであり、このレーザー構造の別の実現形態を、例えば他のレーザー媒質又は共振器成分を使用して当業者は導き出せる。特に、レーザーのポンピングは記載された例とは別に接続すること又は必要な成分を逸脱して配置することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
UV領域で放射された光の周波数逓倍のために後続して使用される、本発明によるレーザーの構造を図式的に示す図
【図2】
本発明によるレーザーの有利な実施態様の例を図式的に示す図
【図3】
本発明によるレーザーのMLQSW−パルス特性の測定値を示す図
【図4】
UV感受性のプラスチックの硬化のためのもしくは3次元での光学的データ記憶のための、本発明によるレーザーの可能な適用を図式的に示す図
Claims (34)
- 増幅性レーザー媒質、
少なくとも1つの共振器ミラーと少なくとも1つの出力結合器とを備えたレーザー共振器
レーザー媒質をポンピングするためのポンピング源及び
モード同期を作り出す手段とを備えた、
高いパルス出力及び高いパルス周波数を有するレーザーパルスを放出するためのレーザーにおいて、
Qスイッチ、特に100kHzを上回るパルス周波数を有するQスイッチを作り出す手段が存在し、かつ前記のポンピング源はレーザー媒質のポンピングのために少なくとも5Wの出力を有することを特徴とする、レーザー。 - モード同期を作り出す手段は、モード同期のパルス周波数が2.5MHz〜数GHzまでのオーダーにあるように設計されている、請求項1記載のレーザー。
- レーザー共振器長が0.75mよりも短い、請求項1又は2記載のレーザー。
- Qスイッチを作り出す手段が少なくとも1つの電気光学的又は音響光学的スイッチを有する、請求項1から3までのいずれか1項記載のレーザー。
- モード同期を作り出す手段が、少なくとも1つの能動的な、外部制御モジュレーターを有するか又は同期励起のためのポンピング源と組み合わせて設計されている、請求項1から4までのいずれか1項記載のレーザー。
- Qスイッチを作り出す手段及び/又はモード同期を作り出す手段が少なくとも1つの可飽和吸収体を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載のレーザー。
- 可飽和吸収体が半導体材料からなり、これは次の材料:
ヒ化インジウムガリウム
ヒ化ガリウム
ヒ化アルミニウム
リン化インジウムガリウムヒ素
の少なくとも1つを有する、請求項6記載のレーザー。 - 可飽和吸収体が、その表面の少なくとも1つに誘電性被覆を有する、請求項6又は7記載のレーザー。
- 可飽和吸収体が、共振器ターンアラウンド時間以下の緩和時間を有する、請求項6から8までのいずれか1項記載のレーザー。
- 可飽和吸収体が、0.1%〜10%の変調深度及び20〜2000マイクロジュール/cm2、有利に100マイクロジュール/cm2の飽和エネルギー流を有する、請求項6から9までのいずれか1項記載のレーザー。
- 少なくとも1つの共振器ミラーが可飽和吸収体として構成されている、請求項6から10までのいずれか1項記載のレーザー。
- Qスイッチを作り出す手段及びモード同期を作り出す手段が、1つのデバイスにまとめられている、請求項1から11までのいずれか1項記載のレーザー。
- レーザー媒質が次の材料:
Nd:バナデート
Nd:YLF
Nd:YAG
Nd:ガラス
Cr:LiSAF
Cr:LiCAF
Cr:LiSGAF
Yb:YAG
Yb:KGW
Yb:KYW又は
Yb:ガラス
の1つを有する、請求項1から12までのいずれか1項記載のレーザー。 - ポンピング源が、少なくとも1つのレーザーダイオード又はレーザーダイオードアレイからなる、請求項1から13までのいずれか1項記載のレーザー。
- 増幅性レーザー媒質、
少なくとも1つの共振器ミラーと少なくとも1つの出力結合器を備えたレーザー共振器、
レーザー媒質のポンピングのためのポンピング源及びモード同期を作り出す手段
からなる、レーザーパルスを生成するレーザーシステムを用いて、高いパルス出力及び100kHzを越えるパルス周波数を有するレーザーパルスを生成するにあたり、この場合に、モード同期を作り出す手段によってレーザーシステムによるレーザー放出がモード同期レーザーパルスを生じるように影響させる、レーザーパルスの生成方法において、Qスイッチを作り出す手段が存在し、かつQスイッチを作り出す手段によってモード同期レーザーパルスはQスイッチのパルス周波数に相応して増幅変調されることを特徴とする、レーザーパルスの生成方法。 - レーザーシステムにより、数2.5MHz〜数GHzまでのオーダーのパルス周波数を有するモード同期レーザーパルスが生成されるようにレーザー放出に影響を及ぼす、請求項15記載の方法。
- 10kHz〜1MHzのオーダーのQスイッチのパルス周波数を用いてモード同期レーザーパルスを増幅変調する、請求項15又は16記載の方法。
- 非線形光学効果を利用するためのレーザー源として、特に 周波数逓倍のためのレーザー源として、
2光子−又は多光子−吸収効果のためのレーザー源として又は
光パラメトリック生成、発振又は増幅のためのレーザー源として
の請求項1から14までのいずれか1項記載のレーザーの使用。 - 高いパルス出力及び高いパルス周波数を有するパルスレーザー光を放出するレーザーと
レーザー光を周波数変換する手段とを備え、
前記のレーザーは
増幅性レーザー媒質と、
少なくとも1つの共振器ミラーと少なくとも1つの入力結合器を有するレーザー共振器、
レーザー媒質のポンピングのためのポンピング源及びモード同期を作り出す手段とを有している
周波数変換光源において、Qスイッチ、特に100kHzを越えるパルス周波数を有するQスイッチを作り出す手段が存在することを特徴とする、周波数変換光源。 - ポンピング源が、レーザー媒質のポンピングのために少なくとも5Wの出力を有する、請求項19記載の周波数変換光源。
- モード同期を作り出す手段は、モード同期のパルス周波数が2.5MHz〜数GHzのオーダーにあるように設計する、請求項20記載の周波数変換光源。
- レーザー共振器長が0.75mよりも短い、請求項19又は21記載の周波数変換光源。
- Qスイッチを作り出す手段が、少なくとも1つの電気光学的又は音響光学的スイッチを有する、請求項1から22までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
- モード同期を作り出す手段が、少なくとも1つの能動的な、外部制御されたモジュレーターを有するか、同期励起のためのポンプ源と組み合わせて設計されている、請求項19から23までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
- Qスイッチを作り出す手段及び/又はモード同期を作り出す手段が、少なくとも1つの可飽和吸収体を有する、請求項19から24までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
- 可飽和吸収体は半導体材料からなり、この半導体材料は次の材料
ヒ化インジウムガリウム
ヒ化ガリウム
ヒ化アルミニウム
リン化インジウムガリウムヒ素
の1つを有する、請求項19から25までのいずれか1項記載の周波数変換光源。 - 可飽和吸収体は、その表面の少なくとも1つに誘電性被覆を有する、請求項19から26までのいずれかいずれか1項記載の周波数変換光源。
- 可飽和吸収体は、共振器ターンアラウンド時間以下の緩和時間を有する、請求項19から27までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
- 可飽和吸収体が0.1%〜2%の変調深度及び約100マイクロジュール/cm2の飽和エネルギー流を有する、請求項19から28までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
- 少なくとも1つの共振器ミラーが可飽和吸収体として構成されている、請求項19から29までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
- Qスイッチを作り出す手段とモード同期を作り出す手段とが1つのデバイスにまとめられている、請求項19から30までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
- レーザー媒質が次の材料:
Nd:バナデート
Nd:YLF
Nd:YAG
Nd:ガラス
Cr:LiSAF
Cr:LiCAF
Cr:LiSGAF
Yb:YAG
Yb:KGW
Yb:KYW又は
Yb:ガラス
の1つを有する請求項19から31までのいずれか1項記載の周波数変換光源。 - ポンピング源が少なくとも1つのレーザーダイオード又はレーザーダイオードアレイからなる、請求項19から32までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
- 周波数変換する手段が、非線形光学効果を有する素子、特にKnBO3、BaB2O4(BBO)、LiB3O5(LBO)又はCsLiB6O10(CLBO)からなる素子を有する、請求項19から33までのいずれか1項記載の周波数変換光源。
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