JP2004502938A - 全血のアッセイ方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、生体外で全血中の白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用の測定方法に関する。本発明の好ましい実施態様において、白血球接着分子は、Very Late Antigen−4(VLA−4)またはCD49d/CD29としても知られるインテグリンαβであり、そして血管内皮リガンドはVascular Cell Adhesion Molecule−1(VCAM−1)である。本方法は、とりわけ、接着分子とそのリガンドとの間の結合性相互作用を調節する化合物の効果の測定に有用である。

Description

【0001】
本発明は、生体外にて全血中の白血球接着分子(leukocyte adhesion molecule)と血管内皮リガンド(vascular endothelial ligand)との間の結合性相互作用を測定する方法に関する。本発明の好ましい実施態様において、白血球接着分子は、Very Late Antigen−4(VLA−4)またはCD49d/CD29としても知られるインテグリンαβであり、そして血管内皮リガンドはVascular Cell Adhesion Molecule−1(VCAM−1)である。本発明方法の特定の利点は、白血球接着分子とその血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用が全血中で測定され得ることである。本方法は、とりわけ、接着分子とそのリガンドとの間の結合性相互作用を調節する化合物の効果の測定に有用である。このような化合物は炎症性疾患の処置において有用性を有し得る。
【0002】
αβは、他の細胞または細胞外マトリックスへの細胞の接着に関与するヘテロ二量体の細胞表面受容体のインテグリンファミリーに属する。インテグリンとそれらのタンパク質リガンドとの間の相互作用は、例えば特定の位置に細胞をつなぐか、細胞移動を促進するか、または細胞に対しそれらの環境から生存シグナルを提供することにより細胞機能を維持することの基本である。インテグリンにより認識されるリガンドには、細胞外マトリックスタンパク質、例えばコラーゲンおよびフィブロネクチン;血漿タンパク質、例えばフィブリノーゲン;ならびに細胞表面分子、例えば免疫グロブリンスーパーファミリーおよび細胞結合補体(cell−bound complement)の膜貫通タンパク質が含まれる。インテグリンは、非共有結合で会合した糖タンパク質のサブユニット(αおよびβ)から構成される。少なくとも16の異なるヒトインテグリンαサブユニットおよび少なくとも8の異なるβサブユニットが存在し、各βサブユニットは1以上のαサブユニットとヘテロダイマーを形成し得る。インテグリンとリガンドとの間の相互作用の特異性は、αおよびβサブユニット構成物により決定される。
【0003】
αβは造血前駆細胞、末梢性および細胞障害性Tリンパ球、Bリンパ球、単球、胸腺細胞および好酸球を含む多数の造血細胞、ならびに確立された細胞系上に発現する。αβは2つの主要なリガンドを有し、その1つはVascular Cell Adhesion Molecule−1(VCAM−1)はCD106としても知られ、免疫グロブリンスーパーファミリーに属し、活性化血管内皮細胞の表面、樹状細胞、マクロファージおよびフィブロブラストを含む他の広範な細胞の表面上に発現し、他は二者択一的にスプライシングされるIII型結合セグメント(CS−1フィブロネクチン)を含むフィブロネクチンのイソフォームである。αサブユニットは、また、βサブユニットとヘテロダイマーを形成する。αβは、また、リガンドとしてVCAM−1およびCS−1フィブロネクチンを認識するが、Mucosal Addressin Cell Adhesion Molecule−1(MAdCAM−1)、主に小腸の血管内皮細胞上に発現した別の免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーならびに比較的低い程度で結腸および脾臓に選択的に結合する。αβは、胃腸管粘膜および消化管関連リンパ様組織に選択的に戻るリンパ球上に発現し、そして粘膜の免疫の維持に関与し得る。
【0004】
血液白血球の活性化および血管外遊出は、炎症性疾患の発現および進行に主要な役割を果たす。血管内皮への細胞接着は細胞が血液から炎症組織中に移動する前に必要とされ、血管内皮細胞の表面上の細胞接着分子と循環している白血球との間の特異的な相互作用により仲介される。
【0005】
αβは炎症の間のリンパ球、単球および好酸球の補充に重要な役割を有する。αβのリガンドであるVCAM−1の発現は、インビトロにおいて、内皮細胞に対し炎症性サイトカインによりアップレギュレーションされる。VCAM−1の発現は、また、リウマチ様関節炎、多発性硬化症、アレルギー性喘息およびアテローム性動脈硬化症のようなヒトの炎症性疾患においてアップレギュレーションされるが、一方、CS−1フィブロネクチンの発現は、リウマチ様関節炎においてアップレギュレーションされる。αインテグリン・サブユニットに対するモノクローナル抗体および小分子性αβインヒビターは、多発性硬化症、リウマチ様関節炎、アレルギー性喘息、接触性皮膚炎、移植拒絶、インスリン依存性糖尿病、炎症性腸疾患、および糸球体腎炎を含むヒトの炎症性疾患の多数の動物モデルにおいて有効であることが示された。
【0006】
αβとVCAM−1との間の結合性相互作用を阻害する化合物は、喘息、リウマチ様関節炎、多発性硬化症、移植拒絶、アテローム性動脈硬化症、接触性皮膚炎、インスリン依存性糖尿病、炎症性腸疾患および糸球体腎炎を含むヒトの多数の炎症性疾患または状態の処置に有効であると期待される。αβとVCAM−1との間の結合性相互作用を阻害する化合物の例は、WO96/20216、WO97/02289、WO97/49731、WO99/24398、WO00/05223およびWO00/05224、AstraZenecaに開示されている。
【0007】
αβ/VCAM−1インヒビターの開発は、これによりそれらの治療効果、すなわち血管内皮細胞上に発現したリガンドとの相互作用後に血液からαβを発現している白血球の補充(recruitment)の阻害、の優れた指標を提供するので、ヒトまたは動物への投与後の全血サンプル中のそれらの活性を試験する能力により促進されるであろう。しかしながら、このような全血のアッセイ(whole blood assay)は今まで報告されていなかった。
【0008】
αβ/VCAM−1インヒビターの探索に使用されてきた現在利用可能な方法には、精製αβとリガンドタンパク質との間の相互作用の阻害またはαβを発現している細胞とリガンドとの相互作用の阻害をインビトロでスクリーニングすることが含まれる。例えば、Vandersliceら(J. Immunol. 1997, 158, 1710−1718)は、VCAM−IgG−結合ビーズへの蛍光標識HL−60およびRamos細胞系の結合の阻害を測定した。Jacksonら(J. Med. Chem. 1999, 40, 3359−3368)は、固相酵素免疫検定法(ELISA)のフォーマットを用いて96ウェル・プレートに結合したVCAM−1への精製αβの結合の阻害およびVCAM−1−IgGキメラで被覆された96ウェル・プレートへのRamos細胞系の接着の阻害を測定した。Linら(J. Med. Chem. 1999, 42, 920−934)は、アルカリホスファターゼと結合したVCAM−Igの結合の阻害を測定した。Haworthら(Brit. J. Pharmacol. 1999, 126, 1751−1760)は、αβインヒビターを同定するために96ウェル・プレート上に被覆されたヒト血漿フィブロネクチンへのMOLT−4細胞系の接着の阻害を使用した。
【0009】
同様の技術は、単離されαβを発現している血液白血球とαβリガンドとの相互作用に対するインビトロでの化合物の効果を測定するために使用され得る。しかしながら、これらの方法は実験動物またはヒトに投与された可逆的なαβインヒビターの生体外での効果を測定するのには不適当である。なぜなら、目的の白血球を他の血液−骨細胞から単離するために要するステップの間に化合物が洗い流されるからである。さらに、プラスチック・プレート中で固定されたαβリガンドへのαβ−介在性白血球の接着の全血測定は、静的な条件下では赤血球細胞が白血球よりも早く沈降し、白血球のαβと固定されたリガンドとの間の相互作用が妨げられるので不可能であった。
【0010】
したがって、現在利用可能な方法の不都合な点を克服する新たな方法の必要性が存在する。特に、αβとVCAM−1との間の結合性相互作用が全血中で測定できる新たな方法が必要とされる。このような方法は、本発明において開示される方法により提供される。
【0011】
本発明において、我々は、白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用の新規測定方法を開発した。本発明の方法の利点は、特に、全血中で白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用の測定を可能にすることである。したがって、本発明の方法は血液白血球の単離を必要としない。血液白血球の単離にかかわる分離および分取の手順は多くの白血球の特性を変えることは、当業者に周知である。したがって、このような分離および分取の手順を必要とする従来の方法では、血管内皮リガンドに結合する白血球接着分子の厳密な表示は提供されない。
【0012】
本発明の方法は、とりわけ、全血中の白血球接着分子とその血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節する化合物の効果の測定に有用である。化合物の効果は、インビトロで血液サンプルを化合物でスパイクする(spiking)ことにより測定され得る。化合物の効果は、また、任意の簡便な投与経路を用いてヒトまたは動物に該化合物を投与した後に生体外で測定され得る。
【0013】
本発明の方法は、化合物の活性に関連づけた血漿タンパク質の効果の表示を与えるために使用され得る。それらは、また、化合物の薬物動態学的情報を投与後の活性および作用の持続と関連づけることを可能にする。さらに、全血中の化合物の活性を測定する能力は、ヒトの疾患における化合物の有効性の代用マーカー(surrogate marker)として使用され得、その結果、臨床試験に着手する場合に化合物の有効投与量を自信をもって予測することができる。
【0014】
本発明の方法において、全血は、目的の血管内皮リガンドが結合している移動可能な固相(mobile solid phase)と、例えば適当なリンカーを介するかまたは直接吸着(direct absorption)により混合される。インキュベーション後、移動可能な固相および接着性の細胞を残りの血液成分から回収し、そして分離し、白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用が測定される。
【0015】
本発明の方法は、特に、白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節する化合物の同定に有用である。
【0016】
したがって、本発明の1つの観点にしたがって、
(i) 全血中の白血球接着分子を、所望により試験化合物の存在下で、血管内皮リガンドまたはそのホモログもしくはフラグメントで被覆した移動可能な固相と接触させること;
および
(ii) 移動可能な固相および接着した細胞を(i)から回収し、分離すること
および
(iii) 白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定すること
および
(iv) 所望により、試験化合物が白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節するかどうかを測定すること:
を含むアッセイ方法が提供される。
【0017】
本発明の方法は、例えば最適のアッセイ条件を見出すため、対象間の相互作用の変動性を測定するため、一塩基多型による相互作用の相違を調べるため、白血球の接着を活性化する刺激の効果を調査するために、試験化合物の不存在下にて生体外で全血中の白血球接着分子と血管内皮細胞リガンドとの間の相互作用の程度を測定するのに有用である。
【0018】
本発明の方法は、とりわけ、生体外で全血中の白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用に対する化合物の効果を測定するのに有用である。
【0019】
したがって、好ましい実施態様において、試験化合物の存在下で実施される場合のステップ(i)には、
(a) 試験化合物を対象(subject)に投与すること
および
(b) 該対象から全血を取得すること
が含まれる。
【0020】
本発明のさらなる観点にしたがって、白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定するための生体外全血アッセイ方法が提供され、該方法には、
(i) 全血中の白血球接着分子を、所望により試験化合物の存在下で、血管内皮リガンドまたはそのホモログもしくはフラグメントを提示している(presenting)移動可能な固相と接触させること;
(ii) 移動可能な固相および接着した細胞を(i)から回収し、分離すること;
(iii) 白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定すること;および、
(iv) 所望により、試験化合物が白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節するかどうかを測定すること:
が含まれる。
【0021】
本発明のさらなる観点にしたがって、全血中の白血球接着分子とその血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節する試験化合物の能力を測定する方法が提供され、該方法には
(a) 試験化合物を対象に投与すること;
(b) 全血を該対象から取得すること;
(c) 血管内皮リガンドまたはそのホモログもしくはフラグメントを提示している移動可能な固相と全血を接触させること;
(d) 他の血液成分から移動可能な固相と結合した接着細胞を回収し、分離すること;および
(e) 血液中の白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定すること:
が含まれる。
【0022】
本発明のさらなる観点にしたがって、全血中の白血球接着分子とその血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節する、対象に投与された、試験化合物の能力を測定する方法が提供され、該方法には、
(a) 対象から全血を取得すること;
(b) 血管内皮リガンドまたはそのホモログもしくはフラグメントを提示している移動可能な固相と全血を接触させること;
(c) 他の血液成分から移動可能な固相と結合した接着細胞を回収し、分離すること;および
(d) 血液中の白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定すること:
が含まれる。
【0023】
本発明のアッセイ方法には、好ましくは、白血球細胞(white blood cell)(leukocyte)の表面の白血球接着分子と固相に付着した血管内皮リガンドフォームとの間の相互作用を介して移動可能な固相に結合/接着した細胞の量または相対数を測定または検出することが含まれる。このような細胞は手で計数され得る。代わりに、タンパク質の結合量を測定すること、細胞内または細胞上に存在するバイオマーカーの存在を測定すること、または細胞表面上に吸着しているかもしくは細胞内に取り込まれた標識を検出することのような間接的な測定も実施され得る。当業者は、本発明において使用するための適当な細胞検出/測定方法を実施できるであろう。
【0024】
個体から単離された血液は、通常、凝固を避けるために抗凝血剤で処理される。したがって、単離された血液は、好ましくは、ヘパリンのような抗凝血剤中に回収される。
【0025】
「白血球(leukocyte)」なる用語は、本明細書においてリンパ球、好酸球、好中球、単球およびマクロファージを含む任意の種類の白血球細胞(white blood cell)を言及するために使用される。
【0026】
「白血球接着分子」なる用語は、本明細書において白血球の表面上に発現した接着分子を言及するために使用され、これは白血球と血管壁との間の結合性相互作用を仲介する。
【0027】
「血管内皮リガンド」なる用語は、本明細書において白血球接着分子との結合性相互作用を受ける血管壁中の接着分子を言及するために使用される。血管内皮リガンドは細胞表面、例えば血管内皮細胞上に発現し得る。代わりに、血管内皮リガンドは細胞外マトリックス内に位置し得る。
【0028】
本発明の方法における使用に適した白血球接着分子とそれらに対応する血管内皮リガンドの例は、表1に示される。(再考のため、Oppenheimer−Marks, N. & Lipsky, P.E., Clin. Immunol. & Immunopathol. 1996, 79, 203−210; Elangbaum, C.S. et al, Vet. Pathol. 1997, 34, 61−73参照)
【0029】
【表1】
Figure 2004502938
【0030】
本発明の特に好ましい実施態様において、白血球接着分子はαβであり、血管内皮リガンドはVCAM−1である。
【0031】
任意の簡便な移動可能な固相が使用され得る。固体支持体は、ガラス、プラスチック、ポリマー、ポリサッカライド、樹脂、シリカまたはシリカベースの物質等でできていてもよい。「移動可能な固相」なる用語は、本明細書において、血管内皮細胞リガンドが結合し得、かつ、血液サンプルが継続的に混合されている場合に血液サンプル中の細胞とともに自由に循環し得る、固体粒状物質を言及するために使用される。好ましい実施態様において、固相は他の血液成分から回収されるか分離される。固相を血液から回収または分離するために、さまざまな方法が利用可能であることは、当業者に明らかである。移動可能な固相は任意の形であり得るが、ビーズの形の固相を使用することが非常に簡便である。本発明の好ましい観点において、固相はマグネチック・ビーズを含み、これには超常磁性ビーズが含まれ、これは磁石を用いて回収され得る。しかしながら、他の適当な方法には、差異遠心法、フローサイトメトリー、アフィニティークロマトグラフィーなどが含まれる。
【0032】
本発明の方法は、任意の簡便な供給源からの全血中の白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定するために使用され得る。好ましくは、全血はヒトまたは動物の血液である。最も好ましくは、全血はヒトの血液である。
【0033】
いくつかの場合において、白血球接着分子は、不活性なコンホメーションであるかまたは細胞表面上に少量存在するかまたは血管内皮細胞リガンドとの相互作用のアフィニティーが低くなるように細胞表面上に分配されていてもよい。このような場合において、白血球は、接着分子におけるコンホメーションの変化の原因となるかまたはその発現を増加させるかまたは細胞膜の領域内での密集化を引き起こし、その結果、白血球接着分子とその血管内皮細胞リガンドとの間の相互作用のアフィニティーおよび/またはアビディティーを増加させる薬品による活性化を必要とし得る。このような変化は、白血球における一定の細胞内シグナル経路を活性化するかまたは白血球表面上の接着分子と直接相互作用する薬品により引き起こされ得る。例えば、白血球インテグリンVLA−4は、二価カチオンまたはVLA−4と相互作用してコンホメーションの変化を引き起こす活性化モノクローナル抗体で白血球を処理することにより活性化され得る。ケモカインまたは補体成分のアナフィラトキシンファミリーは、白血球表面上のレセプターと相互作用し、細胞内シグナル経路を活性化してインテグリンの活性化を引き起こすかまたは白血球表面上での増加した発現を引き起こす。ホルボールエステルでの白血球細胞内プロテインキナーゼの活性化は、また、インテグリンのコンホメーションの変化、密集化または発現を引き起こし得る。したがって、1つの実施態様において、全血は、所望により白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を活性化するための適当な刺激で処置され得る。適当な刺激の例には、マンガンのような二価カチオン;ホルボール 12−ミリステート 13−アセテート(PMA)のような細胞内シグナル経路のアクチベーター;バクテリア性リポポリサッカライド、ロイコトリエンB;補体成分C5a;ケモカインファミリーの走化性タンパク質のメンバー、例えば単球走化性タンパク質(MCP−1)または活性化状態における変化を引き起こすインテグリンに結合する抗体が含まれる(Masumoto & Hemler, J. Biol. Chem. 1993, 268, 228−234; Weber C. et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996, 93, 10939−10944; Jakubowski, A. et al, Cell Adhesion & Communication 1995, , 131−142; Weber K.S.C. et al, Mol. Biol. Cell 1999, 10, 861−873; Davis et al, J. Immunol. Methods. 2000, 240,125−132)。
【0034】
「ホモログ」なる用語は、血管内皮リガンドタンパク質の配列に対して実質的に類似のアミノ酸配列を有するタンパク質を意味する。ホモログは、同じ種からのタンパク質、すなわち同属のプロテインファミリーのメンバーであり得る。代わりに、ホモログは、ラットまたはマウスのような異なる種由来の類似のタンパク質であってもよい。好ましくは、ホモログはヒトのホモログである。簡便なホモログには、血管内皮リガンドの配列と70%以上の配列相同性を有するものが含まれる。好適な配列相同性には75%および80%の同一性が含まれ、他の好適な配列相同性には85%および90%の同一性が含まれ、さらに好ましい配列相同性には95%の同一性が含まれる。
【0035】
本明細書において使用されるように、「血管内皮リガンドフォーム(vascular endothelial ligand form)」なる用語により、本発明、すなわち完全長、フラグメントおよびホモログにおいて使用される各々の完全長または変異体の血管内皮リガンドを意味する。
【0036】
血管内皮リガンドがVCAM−1である場合において、簡便なホモログには、Hession, C. et al, J. Biol. Chem. 1991, 266, 6682−6685 および Osborn, L. et al, Cell 1989, 59, 1203−1211において詳説されたように、VCAM−1の配列と70%以上の配列相同性を有するものが含まれる。好適な配列相同性には75%および80%の同一性が含まれ、他の好適な配列相同性には85%および90%の同一性が含まれ、さらに好ましい配列相同性には95%の同一性が含まれる。
【0037】
インテグリンが、リガンドタンパク質の三次構造により適当なコンホメーション内に存在する短いペプチド配列を認識することによって、それらの血管内皮細胞リガンドに結合することはよく知られている。例えば、インテグリンVLA−4は、VCAM−1の細胞外第1および第4ドメインに発見された、フィブロネクチンのIIICSドメイン中のロイシン−アスパラギン酸−バリン(LDV)トリペプチド(N末端からC末端の順)モチーフおよび対応するイソロイシン−アスパラギン酸−セリン(IDS)モチーフを認識する(Komoriya et al, J. Biol. Chem. 1991, 266, 15075−15079; Clements et al, J. Cell Sci. 1994, 107, 2127−2135)。本明細書で使用される「フラグメント」には、例えばVLA−4、25アミノ酸のCS−1ペプチドまたはLDVを含む環上ペプチドの場合において、結合性アフィニティーが親タンパク質と同様になるように適当なコンホメーションで存在するこのような認識モチーフを含む6以上の連続的なアミノ酸の血管内皮リガンドを含むペプチドが含まれる(Haworth et al, Brit. J. Pharmacol. 1999, 126, 1751−1760)。血管内皮リガンドが炭水化物、例えばE−セレクチンである場合には、「フラグメント」なる用語には、6以上の連続的なモノサッカライド単位を含むオリゴサッカライドが含まれる。Hession, C. et al, J. Biol. Chem. 1991, 266, 6682−6685 および Osborn, L. et al, Cell 1989, 59, 1203−1211で詳説されたVCAM−1配列のVCAM−1のフラグメントには6以上の連続的なアミノ酸を含むペプチドが含まれ、IDSモチーフが含まれる。好ましくは、フラグメントは、それらの由来となる完全長の分子と白血球接着分子に関して同一または本質的に同一の結合性アフィニティーを有する。
【0038】
特に好適な実施態様において、血管内皮リガンドは、Makarem R. et al, J. Biol. Chem. 1994, 269, 4005−4011に記載されたように、7−ドメインフォーム(経膜部および細胞質ドメインを除く)を含むVCAM−1のフラグメントである。VCAM−1のさらに好適なフラグメントには、少なくとも最初の2つのN末端免疫グロブリン様ドメイン(Osborn L. et al, J. Exp. Med. 1992, 176, 99−107);7ドメインVCAM−1の4番目の免疫グロブリン様ドメインを欠くVCAM−1の別のスプライシングされた6ドメインフォーム(Osborn L. et al, Cell 1989, 59, 1203−1211);および免疫グロブリンGのFc領域に融合したVCAM−1の少なくとも最初の2つのN末端免疫グロブリン様ドメインを含む融合タンパク質(Jakubowski, A. et al, Cell Adhesion & Communication 1995, , 131−142; Vanderslice, P. et al., J. Immunol. 1997, 158, 1710−1718);
を含むVCAM−1のトランケートされた形態が含まれる。
【0039】
接着した白血球の数を定量できる任意の適当な方法が本発明において使用され得る。これらには、例えば顕微鏡を用いて細胞の数を直接計数すること、タンパク質またはDNAの濃度を測定すること、あるいは構成成分、すなわち白血球内もしくは白血球上に見出されるかまたは白血球により分泌された酵素または他のタンパク質の濃度を測定することが含まれる。好ましい実施態様において、接着した白血球の数は、適当な検出可能な標識、例えば放射活性標識、抗体または蛍光色素を用いて測定され得る。特に好ましい実施態様において、マーカーは細胞に取り込まれそして細胞内に保持されるBCECF(2’,7’−ビス−(2−カルボキシエチル)−5−(および−6)−カルボキシフルオレセイン、アセトキシメチルエステル、Molecular Probes B−1150)である。BCECFで標識された細胞から放出された蛍光シグナルは、細胞を洗浄しそして溶解させ、そして蛍光計を用いて測定することにより容易に測定され得る。
【0040】
白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用の調節には、刺激または阻害のどちらかが含まれる。しがたって、白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用の調節が可能な化合物は、白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を刺激するかまたは阻害する化合物である。「白血球接着分子/血管内皮リガンドの結合性相互作用のモジュレーター」および「白血球接着分子/血管内皮リガンド・モジュレーター」なる語は、また、本明細書において、白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を刺激するかまたは阻害する化合物を言及するために使用される。本発明の化合物は、炎症性疾患の処置における有用性を有する;一般的に、これは白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用の阻害により発生する。
【0041】
同様に、αβとVACM−1との間の結合性相互作用の調節には、刺激または阻害のどちらかが含まれる。したがって、αβとVACM−1との間の結合性相互作用の調節が可能な化合物は、αβとVACM−1との間の結合性相互作用を刺激するかまたは阻害する化合物である。「αβ/VACM−1結合性相互作用のモジュレーター」および「αβ/VACM−1モジュレーター」なる語は、また、本明細書において、αβ/VACM−1結合性相互作用を刺激するかまたは阻害する化合物を言及するために使用される。本発明の化合物は、炎症性疾患の処置における有用性を有する;一般的に、これはαβ/VACM−1結合性相互作用の阻害により発生する。
【0042】
本発明の方法において試験され得る化合物には、通常「小分子」として知られる単純な有機分子、例えば2000ダルトン未満の分子量を有するものが含まれる。該方法は、また、合成ペプチドライブラリーおよびペプチドファージライブラリー(peptide phage libraries)を含むペプチドライブラリーのような化合物ライブラリーをスクリーニングするために使用され得る。他の適当な分子には、抗体、ヌクレオチド配列および白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節する他の任意の分子が含まれる。
【0043】
白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用のモジュレーターを同定後、次いで、医薬化学の技術がさらにその特性を特異化(refine)するため、例えば効力を増大させるためおよび/または副作用を減少させるために適用され得る。
【0044】
本明細書で使用される「生体外で化合物の効果を測定すること」なる用語は、化合物を対象に投与し、血液サンプルを採取し、対象から採取された血液サンプル中の化合物の効果を測定することを意味する。
【0045】
対象は任意の種であり得、好ましくは、対象はヒトまたは動物の対象であり得る。
化合物は任意の適当な経路を用いて、例えば静脈内、腹膜内、皮下もしくは筋肉内注射により、または経口または局所投与により該対象に投与され得る。好適な実施態様において、化合物は経口投与により投与される。
【0046】
ここで、下記の実施例および図面を参照することにより本発明を例示するが、これにより本発明は制限されない。
【0047】
図面の説明
図1
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着は、細胞上のαインテグリンとビーズを被覆しているVCAM−1との間の相互作用に依存する。
図2
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着は、αβインテグリンに依存する。
図3
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着は、インビトロで小分子性αβインテグリン・インヒビターにより濃度依存的に阻害される。
図4
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、インビトロで小分子性αβインテグリン・インヒビターにより濃度依存的に阻害される。
【0048】
図5
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で小分子性αβインテグリン・インヒビターの静脈内連続注入により阻害される。
図6
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で小分子性αβインテグリン・インヒビターの静脈内ボラス注射により阻害される。
図7
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で小分子性αβインテグリン・インヒビターの経口投与により阻害される。
図8
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのイヌ全血の細胞接着は、細胞上のα4インテグリンとビーズを被覆するVCAM−1との間の相互作用に依存する。
図9
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのイヌ全血の細胞接着は、インビトロで小分子性αβインテグリン・インヒビターにより濃度依存的に阻害される。
図10
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのマウス全血の細胞接着は、αインテグリン依存性である。
【0049】
実施例
実施例1
ヒトVCAM−1の精製
ヒト組換えVCAM−1(経膜部および細胞質ドメインを除いた7ドメインフォーム、Makarem R. et al, J. Biol. Chem. 1994, 269, 4005−4011)をバキュロウイルス発現系(Sridhar P et al., 1994, J. Biosci., Vol 19, pp603−614)を用いて昆虫細胞中で発現させるか、またはR&D Systems Ltd, Abingdon, UK (カタログ番号 ADP5)から入手した。VCAM−1を昆虫細胞から下記のようにアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。1G11モノクローナル抗体(RPMS Technology, Hammersmith Hospital, London, UK)を製造者推奨のプロトコールを用いてCNBr活性化Sepharose 4B(Pharmacia 17−0430−01)に結合させた。次いで、1G11アフィニティーカラムをパッキングし、20mMトリス、150mM NaCl、pH7.4、4℃で平衡化させた。次いで、VCAM−1を含む昆虫細胞の上清を0.45μmでろ過し、1G11アフィニティーカラムに負荷した。フロースルーを280nmでモニターした。痕跡(trace)がベースラインに戻るまで、カラムを20mMトリス、150mM NaCl、pH7.4で洗浄した。次いで、VCAM−1を0.2M酢酸、150mM NaCl、pH2.5で溶出させた。フラクションはすぐに2MトリスHCl、pH8.0で中和した。VCAM−1を含むフラクションをSDS PAGEゲル解析により同定し、プールし、20mMトリス、pH7.4で透析した。
【0050】
実施例2
VCAM−1のビオチン化
VCAM−1を100mM NaHCO、100mM NaCl、pH8.2中に透析した。これにリンカー対タンパク質が1:5の比になるようにNHS−LCビオチン(Pierce 21335)を加え、得られた溶液を室温で1時間インキュベートした。次いでこれを、保存と未反応のリンカーの除去の両方の目的で、50mMトリスHCl、100mM NaCl、pH7.4中に透析した。
【0051】
実施例3
Dynabeads(登録商標)M−280 Streptavidinへのビオチン化VCAM−1の固定化
使用前に、Dynabeads(登録商標)M−280 Streptavidin(Dynal (UK) Ltd)を、0.02%NaN保存剤を除去するためにダルベッコ・リン酸緩衝性生理食塩水(PBS、Life Technologies 14040−091)中で2回洗浄した。これは、均質な懸濁液を得るためにDynabeads(登録商標)M−280 Streptavidinをボルテックスで混合し、新たな反応チューブに20mg(2ml)のDynabeads(登録商標)M−280 Streptavidinを加えることにより行われた。次いで、該チューブをDynalMPC(登録商標)(Magnetic Particle Concentrator)中に5分間置いてすべてのビーズを回収し、該チューブをDynal MPC(登録商標)においたまま上清を吸引により取り除いた。次いで、該チューブをDynal MPC(登録商標)から取り出し、1mlのダルベッコPBSを加え、そしてチューブをゆっくりと逆さにしてすべてのビーズを再懸濁させ、その後Dynal MPC(登録商標)に戻すという手順を繰り返した。最後に上清を吸引により除去すると、ビーズのペレットが残った。
【0052】
次いで、ビオチン化VCAM−1を、ビーズ1mgあたり14.4μgのビオチン化VCAM−1の濃度で洗浄されたビーズに加え(ビーズ20mgあたり360μg/mlのストックを800μl)、反応チューブをローラーミキサー(roller mixer)上に室温で2時間置いた。
【0053】
このインキュベーションの後、ビーズを、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)フラクションV(ICN 810033)を含むダルベッコPBS中で前記のように4回洗浄し、最終的に、もとの容積(original volume)(2ml)で0.1%BSAを含むダルベッコPBS中に再懸濁させ、4℃で保存した。
【0054】
実施例4
全血の回収および処理
ヒトまたは動物(例えばラット、マウス、イヌ)の全血を、ヘパリンナトリウム中に回収した(10単位/ml血液)。1mMのMn(最終濃度)をヒト、イヌおよびマウスの血液に加えてインテグリンの活性化状態を誘導し(しかし、ラットの血液はこのステップを必要としなかった。)、次いで、室温で1時間ローラーミキサー上に置き、その後、ビーズの食作用を防ぐために15分間氷上で冷やした。
【0055】
実施例5
生体外全血アッセイ
薬物またはビヒクルを投与されたヒトまたは動物からのヘパリン処理された全血の492.5μlのアリコートを、7.5μlのビオチン化VCAM−1ビーズまたは非被覆ビーズのいずれかを含む反応チューブ中に、2μlの抗αインテグリン・モノクローナル抗体を入れてまたは入れずに分配し、細胞接着の最大阻害を測定した(例えば、Haworth et al, Brit. J. Pharmacol. 1999, 126, 1751−1760に記載された方法により製造したかまたはSerotec MCA 1230より購入したマウス抗ヒトCD49d、クローンHP2/1、Serotec MCA 697;マウス抗ラット CD49d、クローンTA−2、Serotec MCA 1383Z;ラット抗マウス CD49d、クローンPS/2)。抗イヌCD49d抗体は市販されていないが、抗ヒトCD49dクローンHP2/1はイヌαと交差反応する。
【0056】
実施例6
インビトロでスパイクされた全血アッセイ
487.5μlのヘパリン処理されたナイーブ・ヒトまたは動物全血のアリコートを、7.5μlのビオチン化VCAMビーズ、および2μlの抗α抗体含有または不含有のいずれか、およびαβインテグリン・インヒビターであると考えられる5μlの化合物の溶液、またはコントロールとして、化合物を溶解させるために使用された5μlの溶媒を含む反応チューブ中に分散させた。
【0057】
実施例7
アッセイのプロトコール
上記のように処理された生体外またはインビトロの血液サンプルを含む反応チューブをウインドミル・ミキサー(windmill mixer)で4℃にて2時間回転させ、次いで、500μlの冷却PBSを各チューブに加え、反応チューブをDynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置いてビーズを回収した。ビーズを650μlの冷却PBS中に再懸濁させ、フレキシブルU字底96ウェル・プレート(Falcon(登録商標)353911, Becton Dickinson)中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μl冷却PBSで3回洗浄した。最後にビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上に回収し、100μlの100μM BCECF−AM(2’,7’−ビス−(2−カルボキシエチル)−5−(および −6)−カルボキシフルオレセイン、アセトキシメチルエステル、Molecular Probes B−1150)を各ウェルに加え、プレートを室温で暗所にて1時間インキュベートした。
【0058】
この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100(Sigma T−9284)を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、各ウェルからの100μlのアリコートの溶液をきれいな96ウェル平底プレートに移し、各ウェルの蛍光をFmax蛍光計(Molecular Devices, Crawley, West Sussex)、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。
【0059】
実施例8
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着は、細胞上のαインテグリンとビーズを被覆するVCAM−1との間の相互作用に依存する。
ヒト血液(20ml)をヘパリンナトリウム(10単位/ml)中に回収し、10mlのアリコートに分割した。塩化マンガン(1mMの最終濃度)を一方のアリコートに加え、血液をローラーミキサーで室温にて1時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、血液のアリコート(490.5μl)を7.5μlのVCAM−1被覆ビーズまたは非被覆ビーズおよび2μlのマウス抗ヒトα、クローンHP2/1(4μg/ml)またはイソタイプのコントロール、マウスIgG1(4μg/ml)またはPBSを含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0060】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの氷冷PBSを加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton
X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、各ウェルからの100μlのアリコートの溶液をきれいな96ウェル平底プレートに移し、各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。抗体を含まないコントロールのサンプルにおける蛍光の百分率として結果を表す。
【0061】
Mn2+とのインキュベーションは、コントロールのサンプルにおいて約2倍の全血の細胞接着を誘導する。Mn2+含有または不含有での細胞接着は、αサブユニットのモノクローナル抗体により阻害されるが、イソタイプのコントロールは効果がない。Mn2+含有または不含有でのVCAM−1で被覆されていないビーズへの細胞接着はほとんど起こらない。VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着は細胞表面上のαインテグリンとビーズを被覆するVCAM−1との間の相互作用に大きく依存していることが、これらの結果により示唆される(図1)。
【0062】
実施例9
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着はαβインテグリンに依存する。
ヒト血液(20ml)をヘパリンナトリウム中に回収し(10単位/ml)、1mM塩化マンガンを入れたローラーミキサーで室温で1時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、血液のアリコート(490.5μl)を7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズおよび2μlのマウス抗ヒトα、クローンHP2/1(4μg/ml)またはマウス抗ヒトβ1、クローン3S3(4μg/ml)またはイソタイプのコントロール、マウスIgG1(4μg/ml)またはPBSを含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0063】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの氷冷PBSを加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、100μlのアリコートの溶液を各ウェルからきれいな96ウェル平底プレートに移した。各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。抗体を含まないコントロールのサンプルにおける蛍光の百分率として結果を表す。
【0064】
αおよびβインテグリンサブユニットの抗体は、ヒト全血の細胞接着を阻害するが、コントロールのイソタイプは効果を示さない。これは、接着の大部分がαβインテグリンに依存していることを示す(図2)。
【0065】
実施例10
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへの全血の細胞接着は、小分子性αβインテグリン・インヒビターによりインビトロで濃度依存的に阻害される。
ヒト血液(20ml)をヘパリンナトリウム中に回収し(10単位/ml)、1mM塩化マンガンを入れたローラーミキサーで室温で1時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、血液のアリコート(487.5μl)を7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズおよび5μlの小分子性αβインテグリン・インヒビター(0.01〜10μMの最終濃度)の希釈液またはPBSまたは2μlのマウス抗ヒトα抗体、クローンHP2/1(4μg/ml)を含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0066】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの氷冷PBSを加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、100μlのアリコートの溶液を各ウェルからきれいな96ウェル平底プレートに移した。各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。抗体を含まないコントロールのサンプルにおける蛍光の百分率として結果を表す。
【0067】
小分子性αβインテグリン・インヒビターの抗体は、VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着を濃度依存的に阻害する。最大の阻害は、抗αモノクローナル抗体で得られるものに等しかった。ヒト全血の細胞接着を50%阻害するのに必要な小分子性インヒビターの濃度(IC50)は、0.06μMと評価された(図3)。
【0068】
実施例11
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、インビトロで小分子性αβインテグリン・インヒビターにより濃度依存的に阻害される。
AP系統ラット由来のプールされヘパリン処理された全血(20ml)を、ローラミキサーで室温にて1時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、血液のアリコート(487.5μl)を7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズおよび5μlの小分子性αβインテグリン・インヒビター(0.03〜10μMの最終濃度)の希釈液またはPBSまたは2μlのマウス抗ラットαモノクローナル抗体、クローンTA−2(4μg/ml)を含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0069】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの氷冷PBSを加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、100μlのアリコートの溶液を各ウェルからきれいな96ウェル平底プレートに移した。各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。抗体を含まないコントロールのサンプルにおける蛍光の百分率として結果を表す。
【0070】
小分子性αβインテグリン・インヒビターは、VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着を用量依存的に阻害する。最大の阻害は、抗αモノクローナル抗体で得られるものに等しかった。ラット全血の細胞接着を50%阻害するのに必要な小分子性インヒビターの濃度(IC50)は、0.3μMと評価された(図4)。
【0071】
実施例12
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で、小分子性αβインテグリン・インヒビターの静脈内連続注入により阻害される。
5匹のラットのグループに浸透性ミニポンプからの皮下連続注入により小分子性αβインテグリン・インヒビター(10mg/kg/日)または生理食塩水(240μl/日)を投与した。48時間後、αβインテグリン・インヒビターの血漿レベルが定常状態に達したときに、ラットを屠殺し、2mlの血液サンプルを各ラットからヘパリン中に回収した(10単位/ml)。各血液サンプルをローラーミキサーで室温にて0.5時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、各ラットからの血液の2つのアリコート(492.5μl)を2μlのマウス抗ラットαモノクローナル抗体、クローンTA−2(4μg/ml)の入ったまたは入っていない7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズを含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0072】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの0.1%BSA(PBS)含有氷冷ダルベッコリン酸緩衝性生理食塩水を加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、100μlのアリコートの溶液を各ウェルからきれいな96ウェル平底プレートに移した。各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。生理食塩水を注入されたラットからのサンプルにおける最大の蛍光の百分率として結果を表す。
【0073】
小分子性αβインテグリン・インヒビターの連続注入により、生体外での全血の細胞接着は71%(全蛍光と抗ラットα抗体の存在下での蛍光との差)阻害される(P<0.001、スチューデントt−検定)(図5)。
【0074】
実施例14
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で、小分子性αβインテグリン・インヒビターの静脈内ボラス注射により阻害される。
3匹のラットのグループに、静脈内ボラス注射により小分子性αβインテグリン・インヒビター(10mg/kg)またはビヒクル(5ml/kg)を投与した。注射10、30または120分後に、ラットのグループを屠殺し、2mlの血液サンプルを各ラットからヘパリン中に回収した(10単位/ml)。各血液サンプルをローラーミキサーで室温にて0.5時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、各ラットからの血液の2つのアリコート(492.5μl)を2μlのマウス抗ラットαモノクローナル抗体、クローンTA−2(4μg/ml)の入ったまたは入っていない7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズを含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0075】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの0.1%BSA(PBS)含有氷冷ダルベッコリン酸緩衝性生理食塩水を加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。最後に、ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、100μlのアリコートの溶液を各ウェルからきれいな96ウェル平底プレートに移した。各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。投与後の各時間で、ビヒクルを注射されたラットからのサンプルにおける最大の蛍光の百分率として結果を表す。各血漿サンプルのアリコートにおけるαβインテグリン・インヒビターの濃度を液体クロマトグラフィー−質量分析計により測定した。
【0076】
投与10分後、小分子性αβインテグリン・インヒビターは生体外でのα依存性全血の細胞接着を99%(全蛍光と抗ラットα抗体の存在下での蛍光との差)減少させた(P<0.001、スチューデントt−検定)。投与30分後、阻害は78%であったが(P<0.001)、投与120分後は全血の細胞接着の阻害はなかった。注射後の時間経過に伴う阻害の減少は、インヒビターの血漿レベルおよびインビトロでラット全血の細胞接着を50%阻害するのに必要とされるインヒビターの濃度(0.2μg/ml)の減少と矛盾しない(図6)。
【0077】
実施例14
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で、小分子性αβインテグリン・インヒビターの経口投与により阻害される。
4匹のラットのグループに、小分子性αβインテグリン・インヒビター(20mg/kg)またはビヒクル(5ml/kg)を経口投与した。投与2時間後に、ラットのグループを屠殺し、2mlの血液サンプルを各ラットからヘパリン中に回収した。各血液サンプルをローラーミキサーで室温にて0.5時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、各ラットからの血液の2つのアリコート(492.5μl)を2μlのマウス抗ラットαモノクローナル抗体、クローンTA−2(4μg/ml)の入ったまたは入っていない7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズを含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0078】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの0.1%BSA(PBS)含有氷冷ダルベッコリン酸緩衝性生理食塩水を加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、100μlのアリコートの溶液を各ウェルからきれいな96ウェル平底プレートに移した。各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。投与後の各時間で、ビヒクルを投与されたラットからのサンプルにおける最大の蛍光の百分率として結果を表す。各血漿サンプルのアリコートにおけるαβインテグリン・インヒビターの濃度を液体クロマトグラフィー−質量分析計により測定した。
【0079】
投与1時間後、小分子性αβインテグリン・インヒビターは生体外でのα依存性全血の細胞接着を97%(全蛍光と抗ラットα抗体の存在下での蛍光との差)減少させた(P<0.001、スチューデントt−検定)。投与2時間後、阻害は65%であった(P<0.001)。注射後(post−injection)の時間経過に伴う阻害の減少は、インヒビターの血漿レベルおよびインビトロでラット全血の細胞接着を50%阻害するのに必要とされるインヒビターの濃度(0.03μg/ml)の減少と矛盾しない(図7)。
【0080】
実施例15
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのイヌ全血の細胞接着は、細胞上のαインテグリンとビーズを被覆しているVCAM−1との間の相互作用に依存する。
イヌ血液(20ml)をヘパリンナトリウム中に回収した(10単位/ml)。塩化マンガン(1mMの最終濃度)を加え、血液をローラーミキサーで室温で1時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、血液のアリコート(490.5μl)を7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズおよび2μlのマウス抗ヒトα、クローンHP2/1(4μg/ml)またはコントロールのイソタイプ、マウスIgG1(4μg/ml)またはPBSを含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0081】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの氷冷PBSを加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、100μlのアリコートの溶液を各ウェルからきれいな96ウェル平底プレートに移した。各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。抗体を含まないコントロールのサンプルにおける蛍光の百分率として結果を表す。
【0082】
イヌ全血の細胞接着は、ヒトαインテグリンサブユニット(これはイヌαと交差反応する。)に対するモノクローナル抗体により阻害されるが、コントロールのイソタイプは効果がない。VCAM−1で被覆されていないビーズへの細胞接着はほとんど起こらない。VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのイヌ全血の細胞接着は、細胞表面上のα4インテグリンとビーズを被覆しているVCAM−1との間の相互作用に依存していることがこれらの結果により示唆される(図8)。
【0083】
実施例16
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのイヌ全血の細胞接着は、インビトロで、小分子性αβインテグリン・インヒビターにより濃度依存的に阻害される。
イヌ血液(20ml)を、ヘパリンナトリウム中に回収し(10単位/ml)、1mM塩化マンガンの入ったローラミキサーで室温にて1時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、血液のアリコート(487.5μl)を7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズおよび5μlの小分子性αβインテグリン・インヒビター(0.03〜30μMの最終濃度)の希釈液またはPBSまたは2μlのマウス抗ヒトαモノクローナル抗体、クローンHP2/1(4μg/ml)を含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。
【0084】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの氷冷PBSを加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。最後に、ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、100μlのアリコートの溶液を各ウェルからきれいな96ウェル平底プレートに移した。各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。インヒビターを含まないコントロールのサンプルにおける蛍光の百分率として結果を表す。
【0085】
小分子性αβインテグリン・インヒビターは、VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのイヌ全血の細胞接着を濃度依存的に阻害する。最大の阻害は、抗αモノクローナル抗体で得られるものに等しかった。イヌ全血の細胞接着を50%阻害するのに必要な小分子性インヒビターの濃度(IC50)は、0.1μMと評価された(図9)。
【0086】
実施例17
VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのマウス全血の細胞接着は、αインテグリン依存性である。
マウス血液をヘパリンナトリウム中に回収し(10単位/ml)、プールした。10mlのアリコートに分割した。塩化マンガン(1mMの最終濃度)を2mlののアリコートに加え、血液をローラーミキサーで室温にて1時間インキュベートした。氷上で15分間冷却後、血液のアリコート(492.5μl)を7.5μlのVCAM−1被覆ビーズおよび2μlのラット抗マウスα、クローンPS/2(4μg/ml)またはイソタイプのコントロール、ラットIgG2bκ(4μg/ml)またはPBSを含むポリプロピレン微小遠心管中に分配した。代わりに、487.5μlの血液を、7.5μlのVCAM−1被覆マグネチック・ビーズおよび5μlの小分子性αβインテグリン・インヒビター(3μMの最終濃度)を含むチューブ内に分配した。
【0087】
チューブをウインドミル・ミキサーで4℃にて2時間回転させ、その後、500μlの氷冷PBSを加え、Dynal MPC(登録商標)マグネット上に10分間置き、ビーズを回収した。ビーズを650μl冷却PBS中に再懸濁させ、96ウェル・フレキシブルU字底プレート中に3つに分けた(200μlのアリコート)。プレートをDynal MPC(登録商標)マグネット上に5分間置き、ビーズを回収し、200μlの冷却PBSで3回洗浄した。ビーズをDynal MPC(登録商標)マグネット上で回収し、各ウェルに100μlの100μM BCECF−AMを加え、プレートを暗所にて室温で1時間インキュベートした。この後に、冷却PBSでの洗浄の手順を3回繰り返し、その後、各ウェルに蒸留水中2%Triton X−100を130μl加えてビーズに接着している細胞を溶解させた。ビーズをもう一度Dynal MPC(登録商標)マグネットにより捕捉し、その後、各ウェルからの100μlのアリコートの溶液をきれいな96ウェル平底プレートに移し、各ウェルの蛍光を蛍光計、励起光485nm、放出光538nmを用いて測定した。抗体を含まないコントロールのサンプルにおける蛍光の百分率として結果を表す。
【0088】
マウス全血の細胞接着は、マウスαインテグリン・サブユニットに対するモノクローナル抗体により阻害されるが、コントロールのイソタイプは効果がない。小分子性のαβインテグリン・インヒビターは、また、インビトロでマウス全血の細胞接着を阻害する。VCAM−1被覆マグネチック・ビーズに対するマウス全血の細胞接着はαインテグリンに大きく依存することがこれらの結果により示唆される(図10)。
【図面の簡単な説明】
【図1】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着は、細胞上のαインテグリンとビーズを被覆しているVCAM−1との間の相互作用に依存する。
【図2】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着は、αβインテグリンに依存する。
【図3】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのヒト全血の細胞接着は、インビトロで小分子性αβインテグリン・インヒビターにより濃度依存的に阻害される。
【図4】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、インビトロで小分子性αβインテグリン・インヒビターにより濃度依存的に阻害される。
【図5】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で小分子性αβインテグリン・インヒビターの静脈内連続注入により阻害される。
【図6】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で小分子性αβインテグリン・インヒビターの静脈内ボラス注射により阻害される。
【図7】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのラット全血の細胞接着は、生体外で小分子性αβインテグリン・インヒビターの経口投与により阻害される。
【図8】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのイヌ全血の細胞接着は、細胞上のα4インテグリンとビーズを被覆するVCAM−1との間の相互作用に依存する。
【図9】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのイヌ全血の細胞接着は、インビトロで小分子性αβインテグリン・インヒビターにより濃度依存的に阻害される。
【図10】VCAM−1被覆マグネチック・ビーズへのマウス全血の細胞接着は、αインテグリン依存性である。

Claims (13)

  1. 白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定するための生体外全血アッセイ方法であって:
    (i) 全血中の白血球接着分子を、所望により試験化合物の存在下で、血管内皮リガンドまたはそのホモログもしくはフラグメントを提示している移動可能な固相と接触させること;
    (ii) 移動可能な固相および接着細胞を(i)から回収および分離すること;
    (iii) 白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定すること;
    (iv) 所望により、試験化合物が白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節するかどうかを測定すること;
    を含む方法。
  2. 試験化合物の存在下で行われる場合に、ステップ(i)が:
    (a) 試験化合物を対象に投与すること;および
    (b) 対象から全血を取得すること;
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 全血中の白血球接着分子とその血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節する試験化合物の能力を測定するための方法であって:
    (f) 試験化合物を対象に投与すること;
    (g) 対象から全血を取得すること;
    (h) 血管内皮リガンドまたはそのホモログもしくはフラグメントを提示している移動可能な固相と全血を接触させること;
    (i) 他の血液成分から移動可能な固相に結合した接着細胞を回収し分離すること;そして
    (j) 血液中の白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定すること;
    を含む方法。
  4. 全血中の白血球接着分子とその血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を調節する、対象に投与された、試験化合物の能力を測定するための方法であって:
    (e) 対象から全血を取得すること;
    (f) 血管内皮リガンドまたはそのホモログもしくはフラグメントを提示している移動可能な固相と全血を接触させること;
    (g) 他の血液成分から移動可能な固相に結合した接着細胞を回収し分離すること;そして
    (h) 血液中の白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を測定すること;
    を含む方法。
  5. 接着細胞の量または相対数が測定される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 接着細胞の量または相対数が、放射性マーカー、抗体または蛍光色素のようなマーカーで細胞を標識することにより測定される、請求項4に記載の方法。
  7. マーカーが蛍光色素:BCECF(2’,7’−ビス−(2−カルボキシエチル)−5−(および−6)−カルボキシフルオレセイン、アセトキシメチルエステルである、請求項6に記載の方法。
  8. 血管内皮リガンドまたはそのホモログもしくはフラグメントが、VCAM−1、フィブロネクチン、Intracellular Adhesion Molecule−1(ICAM−1;CD54)、ICAM−2(CD102)、ICAM−3(CD150)、Mucosal Addressin Cell Adhesion Molecule(MAdCAM)−1、E−セレクチン(CD62E)、P−セレクチン(CD62P)、グリコシル化依存性細胞接着分子(GlyCAM)−1および血小板内皮細胞接着分子(PECAM)−1(CD31)からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  9. 血管内皮リガンドが、VCAM−1、そのホモログもしくはフラグメントのいずれかである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 移動可能な固相がマグネチック・ビーズであるかまたはマグネチック・ビーズを含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 全血が、白血球接着分子と血管内皮リガンドとの間の結合性相互作用を活性化する刺激で処理される、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 刺激が、マンガン;ホルボール12−ミリステート 13−アセテート(PMA)またはバクテリア性リポポリサッカライドのような細胞内シグナル経路のアクチベーター;;ケモカインファミリーの走化性タンパク質、例えば単球走化性タンパク質(MCP)−1;C5aのようなアナフィラトキシン;ロイコトリエンBのような他の走化性因子;活性化状態において変化を引き起こす白血球接着分子に結合する抗体からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 刺激がマンガンである、請求項11または12に記載の方法。
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