JP2004502508A - ジルコニウム又はチタニウム微孔性組成物を用いた体液からの毒素の除去方法 - Google Patents
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Abstract
血液又は血液透析溶液などの流体から毒素を除去するためのプロセスが開示されている。このプロセスは上記流体を微孔性イオン交換体と接触させて、上記流体から毒素を除去するステップを含んでいる。この微孔性イオン交換体は次の実験式(I)及び(II):ApMxZr1−xSinGeyOm (I)及びApMxTi1−xSinGeyOm (II)で示される。
Description
【0001】
(発明の背景)
哺乳動物、例えばヒトにおいて、腎臓または肝臓あるいはその両臓器が代謝による老廃物を体内から除去できない場合、他の殆どの臓器も程なく機能不全に陥る。そこで、血液を体外で治療処理することにより、患者の血液から毒物を除去するための安全で効果的な手段を発見するため広範な努力がなされてきた。肝不全による昏睡及び疾患の原因と考えられる小分子毒素、タンパク質結合毒素、またはより大きな分子を除去するため、多くの方法が提案されてきた。これら毒素化合物の一部は、尿素、クレアチン、アンモニア、フェノール、メルカプタン、短鎖脂肪酸、芳香族アミノ酸、擬似神経伝達物質(オクトパミン)、神経阻害剤(グルタミン酸塩)、胆汁酸塩であることが明らかにされている。これらのうち、フェノール及びメルカプタンは、ビリルビン及び細菌性エンドトキシンと共に、強力なタンパク質結合毒素でもあり、そのため血液から効果的に除去することはさらに困難である。また、中程度の分子重量、即ち約300〜10,000の分子重量を有する毒素も存在し、効果的な除去は困難である。
【0002】
先行技術はそのような毒素を含む血液を治療処理するため数多くの方法を示している。周知の通り、その古典的な手段が透析である。透析は1つの液体から半透膜を通しての拡散による別の液への移動によって物質を除去するものと定義されている。体外での血液の透析は(血液透析)は“人工腎臓”の基礎である。今日一般に用いられる人工腎臓による治療手順は、1940年代初頭にKolffが開発したものと同様である。
【0003】
1940年代以来、人工腎臓あるいは人工肝臓の改良に関する数多くの開示が行われている。例えば、米国特許出願第4261828は、血液から毒素を除去するための装置を開示している。この装置は、木炭または樹脂などの吸着材とオプションとして酵素担体を充填したハウジングを含んでいる。血液と吸着材の直接接触を避けるため、上記吸着材を、物質が吸収される際には透過性であるが、微粒子状の血液成分と吸着材の直接接触することを防ぐ層で被覆してもよい。米国特許出願第4581141は、表面吸着性物質、水、懸濁剤、ウレアーゼ、カルシウム付加陽イオン交換体、脂肪族カルボン酸樹脂及び代謝可能な有機酸緩衝剤から成る透析用組成物を開示している。前記カルシウム付加陽イオン交換体はカルシウム交換ゼオライトであってもよい。欧州特許0 046 971 A1は、ゼオライトWをアンモニア除去のための血液透析に用いることができることを開示している。最後に、米国特許出願第5536412は、血液が中空繊維膜の内部を流れ、その血液流動中に、吸着剤懸濁液が上記中空繊維膜の外面方向に循環される血液透析装置及び血漿透析装置を開示している。別のステップでは、血液中の血漿断片に前記膜の内部を繰り返し出入りさせ、それによって毒素の除去を行っている。前記吸着材は活性化された木炭とゼオライトや陽イオン交換樹脂のようなイオン交換体との組み合わせであってよい。
【0004】
上記特許に開示された前記吸着材にはいくつかの問題点がある。例えば、木炭は水、燐酸塩、ナトリウムあるいはその他のイオンを全く除去しない。ゼオライトは透析溶液中で一部溶解し、アルミニウムまたはシリコンあるいはその両方が血液中に入り込んでしまうという欠点がある。さらに、ゼオライトは血液からナトリウム・イオン、カルシウム・イオン及びカリウム・イオンを吸着するため、これらのイオンを血液中に戻してやる必要がある。
【0005】
出願人は、体液(特に血液)や透析溶液のようにpHが中性またはアルカリ性溶液には本質的に不溶性の微孔性イオン交換体を用いるプロセスを開発した。これらの微孔性イオン交換体は、無水ベースで以下の実験式:
ApMxZr1−xSinGeyOm (I)
及び
ApMxTi1−xSinGeyOm (II)
を有しており、この式でAはカリウム・イオン、ナトリウム・イオン、ルビジウム・イオン、セシウム・イオン、カルシウム・イオン、マグネシウム・イオン、ヒドロニウム・イオン、及びそれらの混合物で構成される群から選択される交換可能な陽イオンであり、Mは実験式(II)でチタニウムではないことを例外として、ハフニウム(4+)、錫(4+)、ニオブ(5+)、チタニウム(4+)、セリウム(4+)、ゲルマニウム(4+)、プラセオジミウム(4+)、及びテルビウム(4+)で構成される群から選択される少なくとも1つのフレームワーク金属であり、pが1−20の範囲の値を有しており、xはゼロから1未満の値を有しており、nは0−12の範囲の値を有しており、yは0−12の範囲の値を有しており、mは3−36の範囲の値を有しており、そして1<n+y<12である。上記ゲルマニウムを、シリコン、ジルコニウム/チタニウム、及びそれらの混合物の代替とすることが可能である。
【0006】
(発明の要約)
本発明は血液あるいは血液透析溶液で構成される流体から毒素を除去するためのプロセスに関している。このプロセスは上記毒素を含む流体を体外あるいはin vitroで微孔性イオン交換体とイオン交換条件で接触させてそれによって上記流体から上記毒素を除去するステップを含んでおり、上記微孔性イオン交換体はジルコニウム金属塩、チタニウム金属塩、及びそれらの混合物で構成される群から選択され、上記金属塩はそれぞれ無水ベースで以下の実験式:
ApMxZr1−xSinGeyOm (I)
及び
ApMxTi1−xSinGeyOm (II)
を有しており、上記式でAはカリウム・イオン、ナトリウム・イオン、カルシウム・イオン、マグネシウム・イオン、及びそれらの混合物で構成される群から選択される交換可能陽イオンであり;Mは実験式(II)でチタニウムではないことを例外としてハフニウム(4+)、錫(4+)、ニオブ(5+)、チタニウム(4+)、セリウム(4+)、ゲルマニウム(4+)、プラセオジミウム(4+)、及びテルビウム(4+)で構成される群から選択される少なくとも1つのフレームワーク金属であり;pは1−20の範囲の値を有しており;xはゼロから1未満の値を有しており;nは0−12の範囲の値を有しており;yは0−12の範囲の値を有しており;mは3−36の範囲の値を有しており、そして1<n+y<12である。
【0007】
これら、及びその他の目的及び実施の形態は、本発明の詳細な説明を通じてより明らかになるであろう。
【0008】
(発明の詳細な説明)
上に述べたように、本出願人は血液及び血液透析溶液から選択される流体から種々の毒素を除去する新しいプロセスを開発した。本プロセスの1つの基本的な要素は大きな容量と強い親和性、つまり少なくともアンモニアに対する選択性を有する微孔性イオン交換体である。これら微孔性組成物はジルコニウム金属塩、及びチタニウム金属塩組成物である。それらは、さらに(無水ベースで)以下の実験式でそれぞれ示される。
ApMxZr1−xSinGeyOm (I)
及び
ApMxTi1−xSinGeyOm (II)
式(I)の場合、この組成物はZrO38面体単位と少なくとも1つのSiO24面体単位、そしてGeO24面体単位からなる微孔性フレームワーク構造を有している。式(II)の場合、上記微孔性フレームワーク構造はTiO38面体単位と少なくとも1つのSiO24面体単位、そしてGeO24面体単位を有している。
【0009】
式(I)及び(II)の両方で、Aはカリウム・イオン、ナトリウム・イオン、ルビジウム・イオン、セシウム・イオン、カルシウム・イオン、マグネシウム・イオン、ヒドロニウム・イオン及びそれらの混合物で構成される群から選択される交換可能陽イオンであり;Mはハフニウム(4+)、錫(4+)、ニオブ(5+)、チタニウム(4+)、セリウム(4+)、ゲルマニウム(4+)、プラセオジミウム(4+)、及びテルビウム(4+)で構成される群から選択される少なくとも1つのフレームワーク金属であり;pは1−20の範囲の値を有しており;xはゼロから1未満の値を有しており;nは0−12の範囲の値を有しており;yは0−12の範囲の値を有しており;mは3−36の範囲の値を有しており、そしてn+yの和は1−12の範囲である。つまり、1<n+y<12である。式(II)で、Mはもちろんチタニウムではない。ジルコニウムの代わりに上記フレームワークに挿入することができるM金属はMO38面体単位として存在し、従って、それらは8面体的に配位されていることが必要条件である。シリコンの代わりにゲルマニウムを上記フレームワークに入れることができ、その場合MO24面体単位として存在することになる。さらに、ゲルマニウムを、式(I)のジルコニウムの一部、あるいは式(II)のチタニウムの一部に代えて上記フレームワーク内にMO38面体単位として入れることも可能である。つまり、ゲルマニウムは式(I)のシリコンの一部あるいはすべて、ジルコニウムの一部、そして式(II)のチタニウムの一部、あるいはシリコンとジルコニウムの両方、又はシリコンとチタニウムの両方を置換することができる。
【0010】
ジルコニウム金属塩は、ジルコニウムの反応性供給源、シリコン及び/又はゲルマニウム、オプションとして1つ以上のM金属、少なくとも1つのアルカリ金属及び水を組み合わせることによって調製される反応混合物の水熱結晶化によって調製される。上記アルカリ金属は塑形剤として機能する。加水分解して酸化ジルコニウムあるいは水酸化ジルコニウムに添加することができるすべてのジルコニウム化合物を用いることができる。これらの化合物の具体例としては、ジルコニウム・アルコキシド、例えばジルコニウム−n−プロポキシド、水酸化ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、酸塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、燐酸ジルコニウム、そして酸窒化ジルコニウムなどがある。シリカの供給源はコロイド状シリカ、燻蒸シリカ、及びケイ酸ナトリウムなどである。ゲルマニウムの供給源としては酸化ゲルマニウム、ゲルマニウム・アルコキシド、及び四塩化ゲルマニウムなどである。アルカリ供給源には水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カリウム、ハロゲン化ルビジウム、ハロゲン化セシウム、ナトリウム・エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、カリウムEDTA、ルビジウムEDTA、そしてセシウムEDTAである。さらにM金属供給源はM金属酸化物、アルコキシド、ハロゲン化塩、酢酸塩、硝酸塩及び硫酸塩である。M金属供給源の具体例はチタニウム・アルコキシド、四塩化チタニウム、三塩化チタニウム、二酸化チタニウム、四塩化錫、錫イソプロポキシド、ニオブ・イソプロポキシド、含水酸化ニオブ、ハフニウム・イソプロポキシド、塩化ハフニウム、酸塩化ハフニウム、塩化セリウム、酸化セリウム、及び硫酸セリウムなどである。
【0011】
チタニウム金属塩はジルコニウム金属塩とほぼ同様の方法で調製される。従って、シリコン、ゲルマニウム、M金属及びアルカリ金属の供給源は上に示した通りである。チタニウム供給源も上に示した通りであり、つまり、チタニウム・アルコキシド、チタニウム四塩化物、チタニウム三塩化物、及び二酸化チタニウムである。好ましいチタニウム供給源はチタニウム・アルコキシドであり、具体例としてはチタニウム・イソプロポキシド、チタニウム・エトキシド、それにチタニウム・ブトキシドである。
【0012】
通常、本発明で用いられるジルコニウム金属塩又はチタニウム金属塩イオン交換組成物を調製するために用いられる水熱プロセスは酸化物のモル比が以下の式:
aA2O:bMOq/2:1−bZrO2:cSiO2:dGeO2:eH2O (III)
及び
aA2O:bMOq/2:1−bTiO2:cSiO2:dGeO2:eH2O (IV)
で示される反応混合物を形成するステップを含んでおり、上の式で、aは0.25−40の範囲の値を有しており、bは0−1の範囲の値を有しており、qはMの原子価であり、cは0.5−30の範囲の値を有しており、dは0−30の範囲を有しており、eは10−3000の範囲の値を有している。上記反応混合物は望ましい混合物を与えるいずれかの順番でジルコニウム、シリコン、及びオプションとしてゲルマニウム、アルカリ金属及びオプションとしてM金属の望ましい供給源を混合することで調製される。また、上記混合物が塩基性pH、好ましくは少なくとも8のpHを有していることも必要である。この混合物の塩基性は過剰な量の水酸化アルカリ及び/又はその混合物の他の成分の塩基性化合物を添加することで制御される。反応混合物をつくったら、次にそれを密封された反応容器内で内発圧力下で100℃−250℃の温度で1−30日間反応させる。所定の時間が経過したら、その混合物をろ過して固形生成物を単離し、それを純水で洗浄して、空気中で乾燥する。
【0013】
上に述べたように、本発明の微孔性組成物は8面体ZrO3単位、少なくとも1つの4面体単位SiO2単位、4面体単位GeO2単位、そしてオプションとして8面体MO3単位のフレームワーク構造を有している。このフレームワークは均一の孔直径の結晶内孔システムを有する微孔性構造をもたらし、その孔サイズは結晶学的に規則的である。それらの孔のサイズは約3Å以上の範囲でかなり変動する。種々のチタニウム及びジルコニウム金属塩のX線回折パターンは米国特許出願第5,891,417に示されている。
【0014】
本発明で用いる微孔性組成物は、合成された時点で、その孔内部に一定のアルカリ金属塑型剤を含んでいる。これらの金属は交換可能陽イオンとして述べられているが、このことはそれらを他の(二次的な)A’陽イオンと交換できることを意味している。通常、A交換可能陽イオンは他のアルカリ金属陽イオン(K+、Na+、Rb+、Cs+)、アルカリ土類陽イオン(Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+)、ヒドロニウム・イオンあるいはそれらの混合物から選択されるA’陽イオンと交換することができる。なお、A’陽イオンはA陽イオンとは違ったものである。1つの陽イオンを別のものと交換するために用いられる方法は先行技術に置いて周知であり、微孔性組成物をイオン交換条件で望ましい陽イオンを(モル過剰状態で)含んでいる溶液と接触させるステップを含んでいる。イオン交換条件は25℃−100℃の温度、そして20分から2時間の範囲の時間を含んでいる。最終生成物内に存在している特定の陽イオン(あるいはその混合物)は特定の使用状態及び用いられている具体的な組成物による。1つの具体的な組成物はA’陽イオンがNa+、Ca2+、及びH+イオンの混合物であるイオン交換体である。
【0015】
これらの微孔性イオン交換組成物が粉体として使用できること、あるいは先行技術で周知の手段によって結合剤を用いて、あるいはそれを用いずに種々の形状に形成できることも本発明の範囲内である。これら種々の形状の例としては錠剤、押し出し成型物、球、ペレット、及び不規則形状粒子などがある。
【0016】
上に述べたように、これらの組成物は血液あるいは血液透析溶液から選択される流体から種々の毒素を吸着する上で特殊な有用性を有している。このプロセスはヒトの血液から毒素を除去するのに特に適している。もちろん、ウシ、ブタ、ヒツジ、犬など他の哺乳動物から採取した血液も純化することができる。
【0017】
この流体を望ましいイオン交換体と直接的あるいは間接的に接触させ、毒素を除去する手段は多数存在する。1つの技術は血液潅流で、これは上に述べた微孔性イオン交換体組成物をカラムにつめて、そのカラムを通じて血液を流動させるステップを含んでいる。1つのそうしたシステムは米国特許出願第4261828に述べられており、これは引例として本明細書に含まれる。この’828特許に述べられているように、この微孔性イオン交換体組成物は好ましくは球などの好ましい形状に形成される。さらに、この微孔性イオン交換体粒子は血液とは共存できるが微粒子状血液成分は透過できないセルロース誘導体などの化合物で被覆することができる。そうした1つの具体例においては、上に述べられた望ましいイオン交換体組成物の球体を中空繊維内につめて、それによって半透過性膜を提供することができる。なお、このプロセスの効率を増強するために、複数の分子ふるいを混合してこのプロセスで用いることができる。
【0018】
このプロセスを実行するための別の方法は引例として本明細書に含まれる米国特許出願第5536412に述べられているような先行技術で周知の手段によって分子ふるい吸着材の懸濁液あるいはスラリーを調製する方法である。この’412特許に述べられている装置もこのプロセスを実行するために用いることもできる。このプロセスは、血液など毒素を含む流体を中空繊維の内部を通過させて、その通過中に吸着材懸濁液をその中空繊維膜の外部表面に循環させるステップを基本的に含んでいる。同時に、断続的な正圧パルスをその吸着材溶液にかけてその流体が上記中空繊維膜から交互に外に出たり、再び内部に入ったりするようにして、それによってその流体から毒素を除去する。
【0019】
この微孔性イオン交換組成物は、その血液から尿毒性の物質を除去するために血液を透析液(血液透析液)と最初に接触させる通常の透析プロセスでも用いることができる。この血液透析液は再生、再利用される。この再生は尿素含有血液透析液をウレアーゼと接触させて、尿素を以下の式に従ってアンモニア・イオンと炭酸イオンに転化させることによって行われる。
2H2O+H4N2CO → 2NH4 ++CO3 −
この反応が最後まで行われるようにするために、アンモニウム・イオンと炭酸イオンを除去する必要がある。このプロセスにおいては、上記微孔性イオン交換体は血液透析液からアンモニア・イオンを除去する上で大きな容量と選択性を有している。もちろんウレアーゼは本発明の微孔性イオン交換体組成物上に固定することができる。ウレアーゼの微孔性組成物への結合に関する詳細は、引例として本明細書に含まれる米国特許出願第4581141内に見出すことができる。
【0020】
もうひとつの体外プロセスはREDYカートリッジと呼ばれる血液透析液再生システムを用いる。このカートリッジは活性炭素、燐酸ジルコニウム、及び含水酸化ジルコニウムを含む吸着材システムを含んでいる。ウレアーゼを用いて行われる上に述べたプロセス毎に形成されるアンモニウム・イオンは燐酸ジルコニウムによって水素及びナトリウム・イオンとの交換で吸着される。REDYカートリッジの説明は、Sorbents and Their Clinical Applications, C. Giordano editor, Academic Press, pp. 249−273 (1980)及び特にp. 263−4のA.GordonとM.Robertsの論文に見ることができる。これらの論文すべては引例として本明細書に含まれる。
【0021】
別のタイプの透析は腹膜透析である。腹膜透析においては、腹膜凹部あるいは腹部凹部(腹部)にその腹膜凹部に挿入されたカテーテルを介して腹膜と接触する血液透析流体あるいは溶液が満たされる。毒素と過剰な水は、腹部の器官を取り囲んでいる膜である腹膜を通じて血液から血液透析液流体内に流れ込む。血液透析液はそれらの毒素を除去するのに十分な時間(滞留時間)体内に留まる。必要な滞留時間が経過した後、この血液透析液をカテーテルを介して腹膜凹部から取り出す。腹膜透析には2つのタイプがある。継続移動性腹膜透析(CAPD)においては、透析は一日中行われる。このプロセスは血液透析溶液を腹膜凹部に維持して、定期的に使用済みの(毒素を含んだ)血液透析液を除去し、その凹部に新鮮な血液透析溶液を再充填するステップを含んでいる。これは1日あたり数回行われる。二番目のタイプは自動腹膜透析あるいはAPDである。APDにおいては、血液透析溶液は患者が寝ている夜間に1つの装置によって交換される。両方のタイプの透析で、交換する度に新鮮な血液透析溶液を用いる必要がある。
【0022】
本発明のジルコニウム及びチタニウム金属塩は腹膜透析で用いられた血液透析溶液を再生して、血液浄化に必要な血液透析液の量及び/又は交換を行うために必要な時間をさらに減らすために用いることができる。この再生は上に述べた透析のための従来の手段のいずれかを用いて実行される。例えば、間接接触プロセスにおいては、腹膜凹部からの血液透析液、つまり最初に用いられた血液透析液はウレアーゼと接触させられて、アンモニウム・イオンが膜を通じて送られ、それによって最初の血液透析溶液を浄化する、つまり浄化された血液透析溶液である。二番目の血液透析溶液を少なくとも1つの上に述べた微孔性イオン交換体を含む少なくとも1つの吸着床を通じて流し、それによってアンモニアを除去し、浄化された二番目の血液透析溶液をつくり出す。通常は、すべてのアンモニウム・イオンが除去されるまで、上記二番目の血液透析溶液をその吸着材床を通じて連続的に循環させるのが好ましい。また、上記最初の血液透析溶液は腹膜凹部を通じて巡回させて、それによってアンモニア除去効率を増大させると共に、総滞留時間の短縮を図るようにすべきである。
【0023】
直接接触プロセスは、最初の血液透析溶液を腹膜凹部に導入して、次に少なくとも1つの微孔性イオン交換体を含む少なくとも1つの床を通じて流動させる方法でも実施することができる。上に述べたように、これはCAPDあるいはAPDの場合と同様に実行することができる。
【0024】
この血液透析溶液の組成は体内での適切な電解質バランスが保証されるように変えることができる。これは透析を行うための種々の装置と共に、先行技術で周知である。
【0025】
これも上に述べたように、本組成物は種々の交換可能な陽イオン(A)を用いて合成されるが、その陽イオンを血液と共存できるか、あるいは血液に悪影響を及ぼさない第2の陽イオン(A’)と交換するのが好ましい。こうした理由から、好ましい陽イオンはナトリウム、カルシウム、ヒドロニウム、及びマグネシウムである。好ましい組成物はナトリウムとカルシウム、あるいはナトリウム、カルシウム、そしてヒドロニウム・イオンを含むものである。ナトリウム及びカルシウムの相対的量はかなり変動する場合があり、微孔性組成物及び血液内でのこれらのイオンの濃度に依存する。
【0026】
【実施例】
本発明をさらに十分に説明するために、以下に実施例について述べる。なお、これらの実施例は説明のためだけのものであって、添付請求項に述べられているような本発明の広い範囲を不当に限定することは意図していない。
【0027】
実施例1
2058gのコロイド状シリカ(DuPont Corp. Ludox(登録商標) AS−40)、2210gのKOHを7655gの水に混合することによって溶液を調製した。数分間、活発に攪拌した後、1471gの酢酸ジルコニウム溶液(ZrO2、22.1重量%)を加えた。この混合物をさらに3分間攪拌して、得られたゲルをステンレス・スチール反応器に移して、200℃の温度下で36時間水熱反応させた。この反応器を室温まで冷却して、その混合物を真空ろ過して固体を分離し、それら固体を純水で洗浄して、空気中で乾燥させた。
【0028】
この固体反応生成物を分析したところ、21.2重量%のSi、21.5重量%のZr、20.9重量%のK、そして12.8重量%のLOIを含んでおり、以下の式:
K2.3ZrSi3.2O9.5・3.7H2O
で示される。この生成物をサンプルAとした。
【0029】
実施例2
121.5gのコロイド状シリカ(DuPont Corp. Ludox(登録商標) AS−40)、83.7gのNaOHを1051gの水に混合することによって溶液を調製した。数分間、活発に攪拌した後、66.9gの酢酸ジルコニウム溶液(ZrO2、22.1重量%)を加えた。この混合物をさらに3分間攪拌して、得られたゲルをステンレス・スチール反応器に移して、200℃の温度下で72時間水熱反応させた。この反応器を室温まで冷却して、その混合物を真空ろ過して固体を分離し、それら固体を純水で洗浄して、空気中で乾燥させた。
【0030】
この固体反応生成物を分析したところ、22.7重量%のSi、24.8重量%のZr、12.8重量%のNa、そして13.7重量%のLOIを含んでおり、以下の式:
Na2.0ZrSi3.0O9.0・3.5H2O
で示される。この生成物をサンプルBとした。
【0031】
実施例3
コロイド状シリカ(DuPont Corp. Ludox(登録商標) AS−40)の溶液(60.08g)を15分間かけて64.52gのKOHを224gの純水に溶かした溶液を攪拌しながらそれにゆっくり加えた。次いで、45.61gの酢酸ジルコニウム(Aldrich、希釈酢酸に15−16重量%のジルコニウムを溶かしたもの)を加えた。添加が終了した時点で、4.75gの含水Nb2O5(30重量%LOI)を加え、さらに5分間攪拌した。得られたゲルを攪拌オートクレーブ反応器に移して、200℃の温度下で1日間水熱処理した。その時間が経過した後、反応器を室温に冷却して、その混合物を真空ろ過し、純水で洗浄して空気中で乾燥した。
【0032】
この固体反応生成物を分析したところ、20.3重量%のSi、15.6重量%のZr、20.2重量%のK、6.60重量%のNb、そして9.32重量%のLOIを含んでおり、以下の式:
K2.14Zr0.71Nb0.29Si3O9.2・2.32H2O
で示される。結晶のEDAXを含む上記サンプルの走査電子顕微鏡(SEM)検査結果はニオブ、ジルコニウム、及びケイ素フレームワーク元素の存在を示唆した。この生成物をサンプルCとした。
【0033】
実施例4
GeO2(44.62g)を30.50gのKOHを140gの純水に溶かした溶液を攪拌しながらその中にゆっくり添加した。添加が完了したら、45.85gのZrOCl2・8H2Oを140gの純水に溶かした溶液を滴下添加した。得られたゲルを攪拌オートクレーブ反応器に移して、200℃の温度で1日水熱処理した。その時間の経過後に、反応器を室温に冷却して、その混合物を真空ろ過し、固形分を純水で洗浄して、空気乾燥した。
【0034】
この固体反応生成物を分析したところ、41.0重量%のGe、18.4重量%のZr、12.0%のK、そして6.39%のLOIを含んでおり、以下の式:
K1.52ZrGe2.80O8.36・1.84H2O
で示される。この生成物をサンプルDとした。
【0035】
実施例5
2リットル・ビーカー内に350.0gのテトラエチルオルソシリケート(98%)と160.83gのチタニウム・テトライソプロポキシド(97%)を入れて、高速機械的ミキサーで攪拌した。それとは別に、106.30gのKOH(87%)を768.5gの純水に溶解した。この溶液を攪拌されている、上記アルコキシドに加えて、さらに2時間攪拌した。この反応混合物を2リットル攪拌オートクレーブに移し、そこで100rpmで攪拌しながら200℃の温度下で132時間消化させた。生成物をろ過分離して、純水でよく洗浄して、100℃の温度で乾燥させた。
【0036】
生成物を元素分析したところ、K1.95Si2.94TiO8.85の実験式が得られた。X線回折分析で、この生成物が鉱物アンバイトと同じトポロジーを有していることが示された。この生成物をサンプルEとした。
【0037】
実施例6
380.0gのテトラエチルオルソシリケート(98%)と104.8gのチタニウム・テトライソプロポキシド(97%)を2リットル・ビーカーに入れて混合させた。それとは別に、58.90gのNaOH(97%)と854.73gの純水に溶解して水酸化ナトリウム溶液を作成した。この溶液を機械的ミキサーで激しく攪拌しながら上記アルコキシド混合物に加えた。この反応混合物を2時間攪拌してから、2リットル・オートクレーブに入れた。この反応混合物を内発圧力下で200℃の温度で132時間反応させた。生成物をろ過で分離して、純水で洗浄し、100℃の温度で乾燥させた。
【0038】
生成物を元素分析したところ、Na2.05Si3.72TiO10.47の実験式が得られた。X線回折分析で、この生成物が鉱物ゾライトと同じトポロジーを有していることが示された。この生成物をサンプルFとした。
【0039】
実施例7
サンプルA−FとゼオライトW(UOP LLCから入手したもの)を以下の手順でのアンモニウム・イオンの除去に関してテストした。組成物がナトリウム形状合成されていなかった場合(ゼオライトWはカリウム形状で入手した)、それらの組成物をモル過剰状態(少なくとも10倍)の塩化ナトリウムを含む溶液と接触させて、それによってナトリウムをカリウムと交換させて、ナトリウム形状が優勢になるようにした。交換条件は先行技術での標準に従った。テスト溶液は6mLの透析溶液濃縮物を194mLの純水及び0.7gの塩化アンモニウム(NH4Cl)と混合して調製した。上記透析テスト溶液の最終的な組成を表1に示す。
【0040】
【表1】
血液透析テスト溶液の組成
【0041】
25mL容積のガラス瓶に100mgのテスト・サンプルを入れ、それに10mlの上記テスト透析溶液を加えた。このガラス瓶を直立型シェーカーに入れて、37℃の温度で10−18時間攪拌した。この混合物をろ過して、そのろ過物のNH4 +濃度をイオン・クロマトグラフィで分析した。この分析結果に基づいて、アンモニウム・イオンのイオン交換に関する個々のサンプルの性能を、以下の式:
Kd(mL/g)= [(V) (Ac)] /[(W) (Sc)]
を用いてアンモニウム(NH4 +)分配係数(Kd)を計算することで判定した。この式で、
V=テスト血液透析液の体積(mL)
Ac=イオン交換体上に吸着された陽イオンの濃度(g/mL)
W=評価されたイオン交換体の質量(g)
Sc=反応後の上澄み液内の陽イオン濃度(g/mL)
である。テストの結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
いくつかの分子ふるいに対するアンモニウムKd
【0043】
表2の結果は、本発明の組成物がアンモニウム・イオンに対して幅広いKdを有しており、血液から毒素を除去するのに適していることを示している。
【0044】
実施例8
141.9gのNaOHペレットを774.5gの水に混合して調製した溶液に303.8gのケイ酸ナトリウムを攪拌しながら加えた。この混合物に179.9gの酢酸ジルコニウム(10%酢酸溶液中に15%Zr)を滴下添加した。よくかき混ぜた後、その混合物をHastalloyTM反応器に移して、内発圧力下で攪拌しながら200℃の温度下で72時間加熱させた。反応時間経過後、この混合物を室温に冷却して、ろ過し、そして固体生成物を0.001M NaOH溶液で洗浄し、そして100℃の温度下で16時間乾燥させた。X線粉末回折を行ったところ、この生成物は純粋なUZSi−11(米国特許出願第5891417)であることが判明した。
【0045】
実施例9
容器に37.6gのNaOHペレットを848.5gの水に溶解した溶液を入れ、この溶液に322.8gのケイ酸ナトリウムをかき混ぜながら加えた。この混合物にさらに191.2gの酢酸ジルコニウム(10%酢酸内に15%Zr)を滴下添加した。よくかき混ぜた後、この混合物をHastalloyTM反応器に移して、その反応器を攪拌しながら72時間内発圧力下で200℃の温度に加熱した。冷却後、この生成物をろ過し、0.001M NaOH溶液で洗浄して、その後、100℃の温度下で16時間乾燥させた。X線粉末回折を行ったところ、この生成物はUZSi−9(米国特許出願第5891417参照)であることが示された。
【0046】
実施例10
REDYカートリッジから取り出したUZSi−11、UZSi−9及燐酸ジルコニウムのサンプルについて、実施例7で述べたのと同様のテストを行ってアンモニア吸着に関するテストを行った。以下のイオンを含んでいる透析溶液をこのテストに用いた:0.096重量%のNH4 +、0.29重量%のNa+、0.003重量%のK+、0.0017重量%のMg、そして0.0048重量%のCa。ガラス瓶に0.02gのサンプルと10mlの透析溶液を入れた。このガラス瓶を直立型シェーカーに入れて、1440分間攪拌した。そしてその混合物をろ過して、ろ過物のNH4 +濃度についてイオン・クロマトグラフィで分析した。Kd値は実施例7の場合と同様に計算した。これらのサンプルのテスト結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
種々の吸着材に対するアンモニウムKd
(発明の背景)
哺乳動物、例えばヒトにおいて、腎臓または肝臓あるいはその両臓器が代謝による老廃物を体内から除去できない場合、他の殆どの臓器も程なく機能不全に陥る。そこで、血液を体外で治療処理することにより、患者の血液から毒物を除去するための安全で効果的な手段を発見するため広範な努力がなされてきた。肝不全による昏睡及び疾患の原因と考えられる小分子毒素、タンパク質結合毒素、またはより大きな分子を除去するため、多くの方法が提案されてきた。これら毒素化合物の一部は、尿素、クレアチン、アンモニア、フェノール、メルカプタン、短鎖脂肪酸、芳香族アミノ酸、擬似神経伝達物質(オクトパミン)、神経阻害剤(グルタミン酸塩)、胆汁酸塩であることが明らかにされている。これらのうち、フェノール及びメルカプタンは、ビリルビン及び細菌性エンドトキシンと共に、強力なタンパク質結合毒素でもあり、そのため血液から効果的に除去することはさらに困難である。また、中程度の分子重量、即ち約300〜10,000の分子重量を有する毒素も存在し、効果的な除去は困難である。
【0002】
先行技術はそのような毒素を含む血液を治療処理するため数多くの方法を示している。周知の通り、その古典的な手段が透析である。透析は1つの液体から半透膜を通しての拡散による別の液への移動によって物質を除去するものと定義されている。体外での血液の透析は(血液透析)は“人工腎臓”の基礎である。今日一般に用いられる人工腎臓による治療手順は、1940年代初頭にKolffが開発したものと同様である。
【0003】
1940年代以来、人工腎臓あるいは人工肝臓の改良に関する数多くの開示が行われている。例えば、米国特許出願第4261828は、血液から毒素を除去するための装置を開示している。この装置は、木炭または樹脂などの吸着材とオプションとして酵素担体を充填したハウジングを含んでいる。血液と吸着材の直接接触を避けるため、上記吸着材を、物質が吸収される際には透過性であるが、微粒子状の血液成分と吸着材の直接接触することを防ぐ層で被覆してもよい。米国特許出願第4581141は、表面吸着性物質、水、懸濁剤、ウレアーゼ、カルシウム付加陽イオン交換体、脂肪族カルボン酸樹脂及び代謝可能な有機酸緩衝剤から成る透析用組成物を開示している。前記カルシウム付加陽イオン交換体はカルシウム交換ゼオライトであってもよい。欧州特許0 046 971 A1は、ゼオライトWをアンモニア除去のための血液透析に用いることができることを開示している。最後に、米国特許出願第5536412は、血液が中空繊維膜の内部を流れ、その血液流動中に、吸着剤懸濁液が上記中空繊維膜の外面方向に循環される血液透析装置及び血漿透析装置を開示している。別のステップでは、血液中の血漿断片に前記膜の内部を繰り返し出入りさせ、それによって毒素の除去を行っている。前記吸着材は活性化された木炭とゼオライトや陽イオン交換樹脂のようなイオン交換体との組み合わせであってよい。
【0004】
上記特許に開示された前記吸着材にはいくつかの問題点がある。例えば、木炭は水、燐酸塩、ナトリウムあるいはその他のイオンを全く除去しない。ゼオライトは透析溶液中で一部溶解し、アルミニウムまたはシリコンあるいはその両方が血液中に入り込んでしまうという欠点がある。さらに、ゼオライトは血液からナトリウム・イオン、カルシウム・イオン及びカリウム・イオンを吸着するため、これらのイオンを血液中に戻してやる必要がある。
【0005】
出願人は、体液(特に血液)や透析溶液のようにpHが中性またはアルカリ性溶液には本質的に不溶性の微孔性イオン交換体を用いるプロセスを開発した。これらの微孔性イオン交換体は、無水ベースで以下の実験式:
ApMxZr1−xSinGeyOm (I)
及び
ApMxTi1−xSinGeyOm (II)
を有しており、この式でAはカリウム・イオン、ナトリウム・イオン、ルビジウム・イオン、セシウム・イオン、カルシウム・イオン、マグネシウム・イオン、ヒドロニウム・イオン、及びそれらの混合物で構成される群から選択される交換可能な陽イオンであり、Mは実験式(II)でチタニウムではないことを例外として、ハフニウム(4+)、錫(4+)、ニオブ(5+)、チタニウム(4+)、セリウム(4+)、ゲルマニウム(4+)、プラセオジミウム(4+)、及びテルビウム(4+)で構成される群から選択される少なくとも1つのフレームワーク金属であり、pが1−20の範囲の値を有しており、xはゼロから1未満の値を有しており、nは0−12の範囲の値を有しており、yは0−12の範囲の値を有しており、mは3−36の範囲の値を有しており、そして1<n+y<12である。上記ゲルマニウムを、シリコン、ジルコニウム/チタニウム、及びそれらの混合物の代替とすることが可能である。
【0006】
(発明の要約)
本発明は血液あるいは血液透析溶液で構成される流体から毒素を除去するためのプロセスに関している。このプロセスは上記毒素を含む流体を体外あるいはin vitroで微孔性イオン交換体とイオン交換条件で接触させてそれによって上記流体から上記毒素を除去するステップを含んでおり、上記微孔性イオン交換体はジルコニウム金属塩、チタニウム金属塩、及びそれらの混合物で構成される群から選択され、上記金属塩はそれぞれ無水ベースで以下の実験式:
ApMxZr1−xSinGeyOm (I)
及び
ApMxTi1−xSinGeyOm (II)
を有しており、上記式でAはカリウム・イオン、ナトリウム・イオン、カルシウム・イオン、マグネシウム・イオン、及びそれらの混合物で構成される群から選択される交換可能陽イオンであり;Mは実験式(II)でチタニウムではないことを例外としてハフニウム(4+)、錫(4+)、ニオブ(5+)、チタニウム(4+)、セリウム(4+)、ゲルマニウム(4+)、プラセオジミウム(4+)、及びテルビウム(4+)で構成される群から選択される少なくとも1つのフレームワーク金属であり;pは1−20の範囲の値を有しており;xはゼロから1未満の値を有しており;nは0−12の範囲の値を有しており;yは0−12の範囲の値を有しており;mは3−36の範囲の値を有しており、そして1<n+y<12である。
【0007】
これら、及びその他の目的及び実施の形態は、本発明の詳細な説明を通じてより明らかになるであろう。
【0008】
(発明の詳細な説明)
上に述べたように、本出願人は血液及び血液透析溶液から選択される流体から種々の毒素を除去する新しいプロセスを開発した。本プロセスの1つの基本的な要素は大きな容量と強い親和性、つまり少なくともアンモニアに対する選択性を有する微孔性イオン交換体である。これら微孔性組成物はジルコニウム金属塩、及びチタニウム金属塩組成物である。それらは、さらに(無水ベースで)以下の実験式でそれぞれ示される。
ApMxZr1−xSinGeyOm (I)
及び
ApMxTi1−xSinGeyOm (II)
式(I)の場合、この組成物はZrO38面体単位と少なくとも1つのSiO24面体単位、そしてGeO24面体単位からなる微孔性フレームワーク構造を有している。式(II)の場合、上記微孔性フレームワーク構造はTiO38面体単位と少なくとも1つのSiO24面体単位、そしてGeO24面体単位を有している。
【0009】
式(I)及び(II)の両方で、Aはカリウム・イオン、ナトリウム・イオン、ルビジウム・イオン、セシウム・イオン、カルシウム・イオン、マグネシウム・イオン、ヒドロニウム・イオン及びそれらの混合物で構成される群から選択される交換可能陽イオンであり;Mはハフニウム(4+)、錫(4+)、ニオブ(5+)、チタニウム(4+)、セリウム(4+)、ゲルマニウム(4+)、プラセオジミウム(4+)、及びテルビウム(4+)で構成される群から選択される少なくとも1つのフレームワーク金属であり;pは1−20の範囲の値を有しており;xはゼロから1未満の値を有しており;nは0−12の範囲の値を有しており;yは0−12の範囲の値を有しており;mは3−36の範囲の値を有しており、そしてn+yの和は1−12の範囲である。つまり、1<n+y<12である。式(II)で、Mはもちろんチタニウムではない。ジルコニウムの代わりに上記フレームワークに挿入することができるM金属はMO38面体単位として存在し、従って、それらは8面体的に配位されていることが必要条件である。シリコンの代わりにゲルマニウムを上記フレームワークに入れることができ、その場合MO24面体単位として存在することになる。さらに、ゲルマニウムを、式(I)のジルコニウムの一部、あるいは式(II)のチタニウムの一部に代えて上記フレームワーク内にMO38面体単位として入れることも可能である。つまり、ゲルマニウムは式(I)のシリコンの一部あるいはすべて、ジルコニウムの一部、そして式(II)のチタニウムの一部、あるいはシリコンとジルコニウムの両方、又はシリコンとチタニウムの両方を置換することができる。
【0010】
ジルコニウム金属塩は、ジルコニウムの反応性供給源、シリコン及び/又はゲルマニウム、オプションとして1つ以上のM金属、少なくとも1つのアルカリ金属及び水を組み合わせることによって調製される反応混合物の水熱結晶化によって調製される。上記アルカリ金属は塑形剤として機能する。加水分解して酸化ジルコニウムあるいは水酸化ジルコニウムに添加することができるすべてのジルコニウム化合物を用いることができる。これらの化合物の具体例としては、ジルコニウム・アルコキシド、例えばジルコニウム−n−プロポキシド、水酸化ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、酸塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、燐酸ジルコニウム、そして酸窒化ジルコニウムなどがある。シリカの供給源はコロイド状シリカ、燻蒸シリカ、及びケイ酸ナトリウムなどである。ゲルマニウムの供給源としては酸化ゲルマニウム、ゲルマニウム・アルコキシド、及び四塩化ゲルマニウムなどである。アルカリ供給源には水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カリウム、ハロゲン化ルビジウム、ハロゲン化セシウム、ナトリウム・エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、カリウムEDTA、ルビジウムEDTA、そしてセシウムEDTAである。さらにM金属供給源はM金属酸化物、アルコキシド、ハロゲン化塩、酢酸塩、硝酸塩及び硫酸塩である。M金属供給源の具体例はチタニウム・アルコキシド、四塩化チタニウム、三塩化チタニウム、二酸化チタニウム、四塩化錫、錫イソプロポキシド、ニオブ・イソプロポキシド、含水酸化ニオブ、ハフニウム・イソプロポキシド、塩化ハフニウム、酸塩化ハフニウム、塩化セリウム、酸化セリウム、及び硫酸セリウムなどである。
【0011】
チタニウム金属塩はジルコニウム金属塩とほぼ同様の方法で調製される。従って、シリコン、ゲルマニウム、M金属及びアルカリ金属の供給源は上に示した通りである。チタニウム供給源も上に示した通りであり、つまり、チタニウム・アルコキシド、チタニウム四塩化物、チタニウム三塩化物、及び二酸化チタニウムである。好ましいチタニウム供給源はチタニウム・アルコキシドであり、具体例としてはチタニウム・イソプロポキシド、チタニウム・エトキシド、それにチタニウム・ブトキシドである。
【0012】
通常、本発明で用いられるジルコニウム金属塩又はチタニウム金属塩イオン交換組成物を調製するために用いられる水熱プロセスは酸化物のモル比が以下の式:
aA2O:bMOq/2:1−bZrO2:cSiO2:dGeO2:eH2O (III)
及び
aA2O:bMOq/2:1−bTiO2:cSiO2:dGeO2:eH2O (IV)
で示される反応混合物を形成するステップを含んでおり、上の式で、aは0.25−40の範囲の値を有しており、bは0−1の範囲の値を有しており、qはMの原子価であり、cは0.5−30の範囲の値を有しており、dは0−30の範囲を有しており、eは10−3000の範囲の値を有している。上記反応混合物は望ましい混合物を与えるいずれかの順番でジルコニウム、シリコン、及びオプションとしてゲルマニウム、アルカリ金属及びオプションとしてM金属の望ましい供給源を混合することで調製される。また、上記混合物が塩基性pH、好ましくは少なくとも8のpHを有していることも必要である。この混合物の塩基性は過剰な量の水酸化アルカリ及び/又はその混合物の他の成分の塩基性化合物を添加することで制御される。反応混合物をつくったら、次にそれを密封された反応容器内で内発圧力下で100℃−250℃の温度で1−30日間反応させる。所定の時間が経過したら、その混合物をろ過して固形生成物を単離し、それを純水で洗浄して、空気中で乾燥する。
【0013】
上に述べたように、本発明の微孔性組成物は8面体ZrO3単位、少なくとも1つの4面体単位SiO2単位、4面体単位GeO2単位、そしてオプションとして8面体MO3単位のフレームワーク構造を有している。このフレームワークは均一の孔直径の結晶内孔システムを有する微孔性構造をもたらし、その孔サイズは結晶学的に規則的である。それらの孔のサイズは約3Å以上の範囲でかなり変動する。種々のチタニウム及びジルコニウム金属塩のX線回折パターンは米国特許出願第5,891,417に示されている。
【0014】
本発明で用いる微孔性組成物は、合成された時点で、その孔内部に一定のアルカリ金属塑型剤を含んでいる。これらの金属は交換可能陽イオンとして述べられているが、このことはそれらを他の(二次的な)A’陽イオンと交換できることを意味している。通常、A交換可能陽イオンは他のアルカリ金属陽イオン(K+、Na+、Rb+、Cs+)、アルカリ土類陽イオン(Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+)、ヒドロニウム・イオンあるいはそれらの混合物から選択されるA’陽イオンと交換することができる。なお、A’陽イオンはA陽イオンとは違ったものである。1つの陽イオンを別のものと交換するために用いられる方法は先行技術に置いて周知であり、微孔性組成物をイオン交換条件で望ましい陽イオンを(モル過剰状態で)含んでいる溶液と接触させるステップを含んでいる。イオン交換条件は25℃−100℃の温度、そして20分から2時間の範囲の時間を含んでいる。最終生成物内に存在している特定の陽イオン(あるいはその混合物)は特定の使用状態及び用いられている具体的な組成物による。1つの具体的な組成物はA’陽イオンがNa+、Ca2+、及びH+イオンの混合物であるイオン交換体である。
【0015】
これらの微孔性イオン交換組成物が粉体として使用できること、あるいは先行技術で周知の手段によって結合剤を用いて、あるいはそれを用いずに種々の形状に形成できることも本発明の範囲内である。これら種々の形状の例としては錠剤、押し出し成型物、球、ペレット、及び不規則形状粒子などがある。
【0016】
上に述べたように、これらの組成物は血液あるいは血液透析溶液から選択される流体から種々の毒素を吸着する上で特殊な有用性を有している。このプロセスはヒトの血液から毒素を除去するのに特に適している。もちろん、ウシ、ブタ、ヒツジ、犬など他の哺乳動物から採取した血液も純化することができる。
【0017】
この流体を望ましいイオン交換体と直接的あるいは間接的に接触させ、毒素を除去する手段は多数存在する。1つの技術は血液潅流で、これは上に述べた微孔性イオン交換体組成物をカラムにつめて、そのカラムを通じて血液を流動させるステップを含んでいる。1つのそうしたシステムは米国特許出願第4261828に述べられており、これは引例として本明細書に含まれる。この’828特許に述べられているように、この微孔性イオン交換体組成物は好ましくは球などの好ましい形状に形成される。さらに、この微孔性イオン交換体粒子は血液とは共存できるが微粒子状血液成分は透過できないセルロース誘導体などの化合物で被覆することができる。そうした1つの具体例においては、上に述べられた望ましいイオン交換体組成物の球体を中空繊維内につめて、それによって半透過性膜を提供することができる。なお、このプロセスの効率を増強するために、複数の分子ふるいを混合してこのプロセスで用いることができる。
【0018】
このプロセスを実行するための別の方法は引例として本明細書に含まれる米国特許出願第5536412に述べられているような先行技術で周知の手段によって分子ふるい吸着材の懸濁液あるいはスラリーを調製する方法である。この’412特許に述べられている装置もこのプロセスを実行するために用いることもできる。このプロセスは、血液など毒素を含む流体を中空繊維の内部を通過させて、その通過中に吸着材懸濁液をその中空繊維膜の外部表面に循環させるステップを基本的に含んでいる。同時に、断続的な正圧パルスをその吸着材溶液にかけてその流体が上記中空繊維膜から交互に外に出たり、再び内部に入ったりするようにして、それによってその流体から毒素を除去する。
【0019】
この微孔性イオン交換組成物は、その血液から尿毒性の物質を除去するために血液を透析液(血液透析液)と最初に接触させる通常の透析プロセスでも用いることができる。この血液透析液は再生、再利用される。この再生は尿素含有血液透析液をウレアーゼと接触させて、尿素を以下の式に従ってアンモニア・イオンと炭酸イオンに転化させることによって行われる。
2H2O+H4N2CO → 2NH4 ++CO3 −
この反応が最後まで行われるようにするために、アンモニウム・イオンと炭酸イオンを除去する必要がある。このプロセスにおいては、上記微孔性イオン交換体は血液透析液からアンモニア・イオンを除去する上で大きな容量と選択性を有している。もちろんウレアーゼは本発明の微孔性イオン交換体組成物上に固定することができる。ウレアーゼの微孔性組成物への結合に関する詳細は、引例として本明細書に含まれる米国特許出願第4581141内に見出すことができる。
【0020】
もうひとつの体外プロセスはREDYカートリッジと呼ばれる血液透析液再生システムを用いる。このカートリッジは活性炭素、燐酸ジルコニウム、及び含水酸化ジルコニウムを含む吸着材システムを含んでいる。ウレアーゼを用いて行われる上に述べたプロセス毎に形成されるアンモニウム・イオンは燐酸ジルコニウムによって水素及びナトリウム・イオンとの交換で吸着される。REDYカートリッジの説明は、Sorbents and Their Clinical Applications, C. Giordano editor, Academic Press, pp. 249−273 (1980)及び特にp. 263−4のA.GordonとM.Robertsの論文に見ることができる。これらの論文すべては引例として本明細書に含まれる。
【0021】
別のタイプの透析は腹膜透析である。腹膜透析においては、腹膜凹部あるいは腹部凹部(腹部)にその腹膜凹部に挿入されたカテーテルを介して腹膜と接触する血液透析流体あるいは溶液が満たされる。毒素と過剰な水は、腹部の器官を取り囲んでいる膜である腹膜を通じて血液から血液透析液流体内に流れ込む。血液透析液はそれらの毒素を除去するのに十分な時間(滞留時間)体内に留まる。必要な滞留時間が経過した後、この血液透析液をカテーテルを介して腹膜凹部から取り出す。腹膜透析には2つのタイプがある。継続移動性腹膜透析(CAPD)においては、透析は一日中行われる。このプロセスは血液透析溶液を腹膜凹部に維持して、定期的に使用済みの(毒素を含んだ)血液透析液を除去し、その凹部に新鮮な血液透析溶液を再充填するステップを含んでいる。これは1日あたり数回行われる。二番目のタイプは自動腹膜透析あるいはAPDである。APDにおいては、血液透析溶液は患者が寝ている夜間に1つの装置によって交換される。両方のタイプの透析で、交換する度に新鮮な血液透析溶液を用いる必要がある。
【0022】
本発明のジルコニウム及びチタニウム金属塩は腹膜透析で用いられた血液透析溶液を再生して、血液浄化に必要な血液透析液の量及び/又は交換を行うために必要な時間をさらに減らすために用いることができる。この再生は上に述べた透析のための従来の手段のいずれかを用いて実行される。例えば、間接接触プロセスにおいては、腹膜凹部からの血液透析液、つまり最初に用いられた血液透析液はウレアーゼと接触させられて、アンモニウム・イオンが膜を通じて送られ、それによって最初の血液透析溶液を浄化する、つまり浄化された血液透析溶液である。二番目の血液透析溶液を少なくとも1つの上に述べた微孔性イオン交換体を含む少なくとも1つの吸着床を通じて流し、それによってアンモニアを除去し、浄化された二番目の血液透析溶液をつくり出す。通常は、すべてのアンモニウム・イオンが除去されるまで、上記二番目の血液透析溶液をその吸着材床を通じて連続的に循環させるのが好ましい。また、上記最初の血液透析溶液は腹膜凹部を通じて巡回させて、それによってアンモニア除去効率を増大させると共に、総滞留時間の短縮を図るようにすべきである。
【0023】
直接接触プロセスは、最初の血液透析溶液を腹膜凹部に導入して、次に少なくとも1つの微孔性イオン交換体を含む少なくとも1つの床を通じて流動させる方法でも実施することができる。上に述べたように、これはCAPDあるいはAPDの場合と同様に実行することができる。
【0024】
この血液透析溶液の組成は体内での適切な電解質バランスが保証されるように変えることができる。これは透析を行うための種々の装置と共に、先行技術で周知である。
【0025】
これも上に述べたように、本組成物は種々の交換可能な陽イオン(A)を用いて合成されるが、その陽イオンを血液と共存できるか、あるいは血液に悪影響を及ぼさない第2の陽イオン(A’)と交換するのが好ましい。こうした理由から、好ましい陽イオンはナトリウム、カルシウム、ヒドロニウム、及びマグネシウムである。好ましい組成物はナトリウムとカルシウム、あるいはナトリウム、カルシウム、そしてヒドロニウム・イオンを含むものである。ナトリウム及びカルシウムの相対的量はかなり変動する場合があり、微孔性組成物及び血液内でのこれらのイオンの濃度に依存する。
【0026】
【実施例】
本発明をさらに十分に説明するために、以下に実施例について述べる。なお、これらの実施例は説明のためだけのものであって、添付請求項に述べられているような本発明の広い範囲を不当に限定することは意図していない。
【0027】
実施例1
2058gのコロイド状シリカ(DuPont Corp. Ludox(登録商標) AS−40)、2210gのKOHを7655gの水に混合することによって溶液を調製した。数分間、活発に攪拌した後、1471gの酢酸ジルコニウム溶液(ZrO2、22.1重量%)を加えた。この混合物をさらに3分間攪拌して、得られたゲルをステンレス・スチール反応器に移して、200℃の温度下で36時間水熱反応させた。この反応器を室温まで冷却して、その混合物を真空ろ過して固体を分離し、それら固体を純水で洗浄して、空気中で乾燥させた。
【0028】
この固体反応生成物を分析したところ、21.2重量%のSi、21.5重量%のZr、20.9重量%のK、そして12.8重量%のLOIを含んでおり、以下の式:
K2.3ZrSi3.2O9.5・3.7H2O
で示される。この生成物をサンプルAとした。
【0029】
実施例2
121.5gのコロイド状シリカ(DuPont Corp. Ludox(登録商標) AS−40)、83.7gのNaOHを1051gの水に混合することによって溶液を調製した。数分間、活発に攪拌した後、66.9gの酢酸ジルコニウム溶液(ZrO2、22.1重量%)を加えた。この混合物をさらに3分間攪拌して、得られたゲルをステンレス・スチール反応器に移して、200℃の温度下で72時間水熱反応させた。この反応器を室温まで冷却して、その混合物を真空ろ過して固体を分離し、それら固体を純水で洗浄して、空気中で乾燥させた。
【0030】
この固体反応生成物を分析したところ、22.7重量%のSi、24.8重量%のZr、12.8重量%のNa、そして13.7重量%のLOIを含んでおり、以下の式:
Na2.0ZrSi3.0O9.0・3.5H2O
で示される。この生成物をサンプルBとした。
【0031】
実施例3
コロイド状シリカ(DuPont Corp. Ludox(登録商標) AS−40)の溶液(60.08g)を15分間かけて64.52gのKOHを224gの純水に溶かした溶液を攪拌しながらそれにゆっくり加えた。次いで、45.61gの酢酸ジルコニウム(Aldrich、希釈酢酸に15−16重量%のジルコニウムを溶かしたもの)を加えた。添加が終了した時点で、4.75gの含水Nb2O5(30重量%LOI)を加え、さらに5分間攪拌した。得られたゲルを攪拌オートクレーブ反応器に移して、200℃の温度下で1日間水熱処理した。その時間が経過した後、反応器を室温に冷却して、その混合物を真空ろ過し、純水で洗浄して空気中で乾燥した。
【0032】
この固体反応生成物を分析したところ、20.3重量%のSi、15.6重量%のZr、20.2重量%のK、6.60重量%のNb、そして9.32重量%のLOIを含んでおり、以下の式:
K2.14Zr0.71Nb0.29Si3O9.2・2.32H2O
で示される。結晶のEDAXを含む上記サンプルの走査電子顕微鏡(SEM)検査結果はニオブ、ジルコニウム、及びケイ素フレームワーク元素の存在を示唆した。この生成物をサンプルCとした。
【0033】
実施例4
GeO2(44.62g)を30.50gのKOHを140gの純水に溶かした溶液を攪拌しながらその中にゆっくり添加した。添加が完了したら、45.85gのZrOCl2・8H2Oを140gの純水に溶かした溶液を滴下添加した。得られたゲルを攪拌オートクレーブ反応器に移して、200℃の温度で1日水熱処理した。その時間の経過後に、反応器を室温に冷却して、その混合物を真空ろ過し、固形分を純水で洗浄して、空気乾燥した。
【0034】
この固体反応生成物を分析したところ、41.0重量%のGe、18.4重量%のZr、12.0%のK、そして6.39%のLOIを含んでおり、以下の式:
K1.52ZrGe2.80O8.36・1.84H2O
で示される。この生成物をサンプルDとした。
【0035】
実施例5
2リットル・ビーカー内に350.0gのテトラエチルオルソシリケート(98%)と160.83gのチタニウム・テトライソプロポキシド(97%)を入れて、高速機械的ミキサーで攪拌した。それとは別に、106.30gのKOH(87%)を768.5gの純水に溶解した。この溶液を攪拌されている、上記アルコキシドに加えて、さらに2時間攪拌した。この反応混合物を2リットル攪拌オートクレーブに移し、そこで100rpmで攪拌しながら200℃の温度下で132時間消化させた。生成物をろ過分離して、純水でよく洗浄して、100℃の温度で乾燥させた。
【0036】
生成物を元素分析したところ、K1.95Si2.94TiO8.85の実験式が得られた。X線回折分析で、この生成物が鉱物アンバイトと同じトポロジーを有していることが示された。この生成物をサンプルEとした。
【0037】
実施例6
380.0gのテトラエチルオルソシリケート(98%)と104.8gのチタニウム・テトライソプロポキシド(97%)を2リットル・ビーカーに入れて混合させた。それとは別に、58.90gのNaOH(97%)と854.73gの純水に溶解して水酸化ナトリウム溶液を作成した。この溶液を機械的ミキサーで激しく攪拌しながら上記アルコキシド混合物に加えた。この反応混合物を2時間攪拌してから、2リットル・オートクレーブに入れた。この反応混合物を内発圧力下で200℃の温度で132時間反応させた。生成物をろ過で分離して、純水で洗浄し、100℃の温度で乾燥させた。
【0038】
生成物を元素分析したところ、Na2.05Si3.72TiO10.47の実験式が得られた。X線回折分析で、この生成物が鉱物ゾライトと同じトポロジーを有していることが示された。この生成物をサンプルFとした。
【0039】
実施例7
サンプルA−FとゼオライトW(UOP LLCから入手したもの)を以下の手順でのアンモニウム・イオンの除去に関してテストした。組成物がナトリウム形状合成されていなかった場合(ゼオライトWはカリウム形状で入手した)、それらの組成物をモル過剰状態(少なくとも10倍)の塩化ナトリウムを含む溶液と接触させて、それによってナトリウムをカリウムと交換させて、ナトリウム形状が優勢になるようにした。交換条件は先行技術での標準に従った。テスト溶液は6mLの透析溶液濃縮物を194mLの純水及び0.7gの塩化アンモニウム(NH4Cl)と混合して調製した。上記透析テスト溶液の最終的な組成を表1に示す。
【0040】
【表1】
血液透析テスト溶液の組成
【0041】
25mL容積のガラス瓶に100mgのテスト・サンプルを入れ、それに10mlの上記テスト透析溶液を加えた。このガラス瓶を直立型シェーカーに入れて、37℃の温度で10−18時間攪拌した。この混合物をろ過して、そのろ過物のNH4 +濃度をイオン・クロマトグラフィで分析した。この分析結果に基づいて、アンモニウム・イオンのイオン交換に関する個々のサンプルの性能を、以下の式:
Kd(mL/g)= [(V) (Ac)] /[(W) (Sc)]
を用いてアンモニウム(NH4 +)分配係数(Kd)を計算することで判定した。この式で、
V=テスト血液透析液の体積(mL)
Ac=イオン交換体上に吸着された陽イオンの濃度(g/mL)
W=評価されたイオン交換体の質量(g)
Sc=反応後の上澄み液内の陽イオン濃度(g/mL)
である。テストの結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
いくつかの分子ふるいに対するアンモニウムKd
【0043】
表2の結果は、本発明の組成物がアンモニウム・イオンに対して幅広いKdを有しており、血液から毒素を除去するのに適していることを示している。
【0044】
実施例8
141.9gのNaOHペレットを774.5gの水に混合して調製した溶液に303.8gのケイ酸ナトリウムを攪拌しながら加えた。この混合物に179.9gの酢酸ジルコニウム(10%酢酸溶液中に15%Zr)を滴下添加した。よくかき混ぜた後、その混合物をHastalloyTM反応器に移して、内発圧力下で攪拌しながら200℃の温度下で72時間加熱させた。反応時間経過後、この混合物を室温に冷却して、ろ過し、そして固体生成物を0.001M NaOH溶液で洗浄し、そして100℃の温度下で16時間乾燥させた。X線粉末回折を行ったところ、この生成物は純粋なUZSi−11(米国特許出願第5891417)であることが判明した。
【0045】
実施例9
容器に37.6gのNaOHペレットを848.5gの水に溶解した溶液を入れ、この溶液に322.8gのケイ酸ナトリウムをかき混ぜながら加えた。この混合物にさらに191.2gの酢酸ジルコニウム(10%酢酸内に15%Zr)を滴下添加した。よくかき混ぜた後、この混合物をHastalloyTM反応器に移して、その反応器を攪拌しながら72時間内発圧力下で200℃の温度に加熱した。冷却後、この生成物をろ過し、0.001M NaOH溶液で洗浄して、その後、100℃の温度下で16時間乾燥させた。X線粉末回折を行ったところ、この生成物はUZSi−9(米国特許出願第5891417参照)であることが示された。
【0046】
実施例10
REDYカートリッジから取り出したUZSi−11、UZSi−9及燐酸ジルコニウムのサンプルについて、実施例7で述べたのと同様のテストを行ってアンモニア吸着に関するテストを行った。以下のイオンを含んでいる透析溶液をこのテストに用いた:0.096重量%のNH4 +、0.29重量%のNa+、0.003重量%のK+、0.0017重量%のMg、そして0.0048重量%のCa。ガラス瓶に0.02gのサンプルと10mlの透析溶液を入れた。このガラス瓶を直立型シェーカーに入れて、1440分間攪拌した。そしてその混合物をろ過して、ろ過物のNH4 +濃度についてイオン・クロマトグラフィで分析した。Kd値は実施例7の場合と同様に計算した。これらのサンプルのテスト結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
種々の吸着材に対するアンモニウムKd
Claims (9)
- 血液あるいは血液透析溶液から選択される流体から毒素を除去するin vitroでのプロセスにおいて、上記毒素を含む流体を直接あるいは間接的にイオン交換条件で微孔性イオン交換体と接触させて、それによって上記流体から上記毒素を除去するステップを含み、上記イオン交換体がジルコニウム金属塩、チタニウム金属塩、及びそれらの混合物から選択され、上記金属塩がそれぞれ無水ベースで以下の実験式:
ApMxZr1−xSinGeyOm (I)
及び
ApMxTi1−xSinGeyOm (II)
を有しており、Aはカリウム・イオン、ナトリウム・イオン、カルシウム・イオン、マグネシウム・イオン、及びそれらの混合物から構成される群から選択される交換可能な陽イオンであり、Mは実験式(II)でチタニウムではないことを例外としてハフニウム(4+)、錫(4+)、ニオブ(5+)、チタニウム(4+)、セリウム(4+)、ゲルマニウム(4+)、プラセオジミウム(4+)、及びテルビウム(4+)で構成される群から選択される少なくとも1つのフレームワーク金属であり、pは1−20の範囲の値を有しており、xはゼロから1未満の値を有しており、nは0−12の範囲の値を有しており、yは0−12の範囲の値を有しており、mは3−36の範囲の値を有しており、そして1<n+y<12であることを特徴とするプロセス。 - 上記流体が血液である請求項1記載のプロセス。
- 上記流体が血液透析溶液であることを特徴とする請求項1記載のプロセス。
- 上記毒素がアンモニウム・イオンであることを特徴とする請求項1、2あるいは3に記載のプロセス。
- 上記微孔性イオン交換体がUZSi−9の構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
- n=0である請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロセス。
- 上記陽イオンAが、第2の異なる陽イオンA’に交換され、A’はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ヒドロニウム・イオン、及びそれらの混合物で構成される群から選択される請求項1〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
- 上記陽イオンA’がナトリウム・イオン及びカルシウム・イオンの混合物からなる請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロセス。
- 上記陽イオンA’がナトリウム・イオン、カルシウム・イオン及びヒドロニウム・イオンの混合物からなる請求項1〜8のいずれか1項に記載のプロセス。
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