JP2004502380A - 動的な非対称性を利用する時分割多重システムにおける効率を向上させるシステム及び方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[関連する出願]
本願は、1999年11月5日に出願され、“System and Method for Broadband Millimeter Wave Data Communication”と題され、供に譲受された、米国特許出願番号09/434,832の一部継続出願に関連し、それ自体は、現在米国特許6,016,313の、1996年11月7日に出願された、“System and Method for Broadband Millimeter Wave Data Communication”と題され、供に譲受された、米国特許出願番号08/740,332の分割出願であり、これらの開示内容は本願の参考に供せられる。
【0002】
また、本願は、1999年6月7日に出願された、“Multi−LevelInformation Mapping System and Method”と題され、供に譲受された、米国特許出願番号09/327,787にも関連し、その内容も参考に供せられる。
【0003】
[発明の技術分野]
本発明は、通信システム及び方法に関連し、特に、適応時分割多重を行う中央通信処理形態を通じて、プロセッサを利用するシステム間でブロードバンド情報通信を行うシステム及び方法に関連する。
【0004】
[発明の背景]
従来、ローカルエリアネットワーク(LAN)及び他の汎用コンピュータのような、物理的に大きく隔たった、プロセッサを利用したシステム間の情報通信は、そのようなシステムの統合化を図る上で障害となっていた。そのようなシステム間の物理的な隔たりを橋渡しするのに利用可能な選択肢は、限定的であるだけでなく、コスト、実効性及び信頼性に関する望まれない代償を必要としていた。
【0005】
従来利用可能な一群の通信選択肢は、その隔たりに橋渡しをするために標準的な公衆交換電話網(PSTN)又は既存の物理リンクを介する多重信号を利用するような解決手段を含み、システム間での情報通信を可能にする。そのような解決手段は、典型的には実現するのに高価格ではないが、それらは多くの望まれない事項を包含する。具体的には、これら既存のリンクは典型的には高速データ通信用に設計されていないので、大量のデータを高速で通信するための帯域がそれらには不足している。屋内LANの速度は100Mbpsに増加しているので、ローカルPSTN音声グレード(grade)回路は、ブロードバンドの大都市地域のアクセスに対して、特に顕著な渋滞を示し、それ故にこの手法は益々価値の低い選択肢になりつつある。更に、そのような接続は、重要なプロセッサに基づくシステム情報の信頼性のある送信用に設計されたシステムに見受けられる、誤りトレランス又は信頼性に欠けている。
【0006】
従来利用可能な他の通信選択肢のグループは、上述したものではなく、代償のスペクトルとは反対側に位置付けられる。このグループは、光ファイバリング又は1対1マイクロ波通信を利用するような解決手段を含む。これらの解決手段は典型的にはコストが高く、多数のユーザには不向きである。1対1のシステムは、通信リンクの各端部に専用のシステムを要し、これは、複数のユーザにわたってそのようなシステムに関する代償を分散させる能力に欠ける。これらのシステムは、たとえ1対多に改良され、いくつかのシステム要素の経済的な複数システム利用を実現したとしても、現在の1対1マイクロ波システムは、ブロードバンドデータ通信を提供せず、従来のT1及びDS3のような従来のベアラ(bearer)サービスを提供するであろう。更に、これらのシステムは典型的には専用インターフェースを与え、多様な汎用のプロセッサシステムとのインターフェースにそれらを提供しない。
【0007】
複数のシステムで利用されるならば光ファイバリングは経済的であるが、そのようなシステムに物理的に接続される必要がある。そのようなリングを購入、設置及び維持するコストは大きいので、複数システム利用の経済性をもってしても、実現化の多大なコストを克服しない。
【0008】
従って、プロセッサシステム間の大きな物理的距離をコスト効果的に橋渡しする通信システムが、情報通信の技術分野で必要とされている。
【0009】
更に、プロセッサシステム間で高速のブロードバンド情報通信を行う通信システムが、当該技術分野で必要とされている。
【0010】
更に、最適化された情報のスループットを与えるために、利用可能なスペクトルを効率的に利用する動作を行う通信システム及び方法が、当該技術分野で必要とされている。
【0011】
また、プロセッサシステム間の物理的隔たりを信頼性高く橋渡しする障害許容通信システムも、当該技術分野で必要とされている。
【0012】
更に、汎用コンピュータシステム及びそれらの標準的な通信プロトコルを包含する、多様なプロセッサシステム及び通信プロトコルへの簡易な接続を行うブロードバンド通信システムが、当該技術分野で必要とされている。
【0013】
[発明の概要]
これら及び他の課題、必要性及び目的は、通信システム及び方法により達成され、そこにおける(ハブとして言及される)通信形態は中枢に位置し、物理的に隔たった複数の加入者プロセッサシステムに、又は本発明の通信装置(ノードとして言及され、加入者プロセッサシステムと供に、遠隔システム又は加入者システムとして言及される)を利用する音声通信のような他の通信ソースに対して、エアー(air)リンクを与える。好ましくは、この中枢形態(central array)は、エアーリンク接続されたシステム及び物理的にリンクされたシステムの間で通信を提供する、情報通信バックボーン(backbone)に物理的に接続され得る。更に、そのようなシステムの多くは、複数の中枢形態の内部通信によって、システムの大きな物理的隔たりを橋渡しするために使用され得る。更に、セルラのようなパターンを得るために、そのような複数の通信形態を整えることで、更なる表面被覆率が得られる。
【0014】
好適実施例では、通信システムで使用される通信スペクトルは、周波数分割多重化(FDM)され、複数の加入者に対する同時情報通信のための複数のチャネル又はキャリアを提供する。更に、好適実施例の加入者システムは、通信システムで使用されるFDMキャリアの間で選択するように、動的に制御されるよう形成される。
【0015】
好ましくは、10ないし60GHzのような、ミリ波(MM波)スペクトルにおけるキャリア周波数が、本発明で使用される。そのようなキャリア周波数が望ましいのは、各々規定される約10MHzのFDMチャネルを通じて、少なくとも30Mbpsの伝送に充分な通信帯域を与えるためである。しかしながら、本発明の思想は、ミリ波以外のスペクトルの部分にも適用可能であることは、理解されるであろう。例えば、本発明は、300MHzないし3GHzのような、より低い周波数での使用に非常に適しており、その場合の信号の放射は、ミリ波スペクトルのものと同様な見通し(line−of−sight)に収まらないものである。
【0016】
時分割多重(TDM)は、好ましくは、単独のキャリアチャネル上で、複数の見かけ上同時の通信を提供するために使用される。ここでは、FDMチャネルは、フレームを形成する、所定数の離散的な時間スライス(バースト期間又はタイムスロット)に分割される。各バースト期間は異なる加入者に使用され、単独のFDMチャネルを介して複数の加入者に向けられた/そこからの、複数のTDMバーストを有する単独のフレームに包含された情報通信を行うことになる。
【0017】
更に、全二重は、TDMで利用されるようなバースト期間を利用して、時分割多重(TDD)によって単独のキャリアチャネル上で合成される。TDDでは、Tx及びRxフレームは、各フレームが1つ又はそれ以上のバースト期間を有し、所定の時間に特定の方向における通信を提供するよう規定される。最適実施例によれば、本発明のTDDは適応的(ATDD)であり、Tx及びRxフレームのサイズを動的に動かす。例えば、Txフレーム又はRxフレームの何れかに対するバースト期間の割り当ては、加入者システムの瞬時的なトラフィック要請に基づいて行われる。
【0018】
好適実施例では、中枢通信形態又はハブは、所定の領域に信号を放射する又はアンテナビームを与えるために、そこに使用される加入者システムを有する、複数の個別のアンテナ素子又は他の構造を有する。好ましくは、ハブは、加入者システムの複数のものと同時通信を行うよう形成される。そのような同時通信は、複数のFDMチャネルを利用して達成され、それらチャネル自身は、ハブで同時通信が可能である程度に充分に分離されている。付加的に又は代替的に、ハブは、FDMチャネルのアイソレーションを与えるよう形成され、通信におけるそれらの同時使用を許容するようにする。従って、特定の加入者システムに関連する信号は、あるキャリアチャネルで通信される一方、他の加入者システムに関連する信号は、他のキャリアチャネルで通信される。そのようなFDMチャネルの同時使用時に充分なアイソレーションがあれば、本発明の好適実施例は、同一のサービス領域におけるこれらFDMチャネルの重複する放射を通じて、増加した容量を提供する。
【0019】
好適実施例では、ATDDが使用される場合に、本発明は、トラフィック要請に依存してフォワード(Tx)及びリバース(Rx)リンクとして、スペクトルを動的に割り当てることで、帯域の利用を最適化するよう動作する。しかしながら、同時使用の複数のFDMチャネル間でアイソレーションが不十分である場合には、1つのチャネルにおけるフォワード及びリバースリンクの割り当ての調整が、他のチャネルにおける通信に干渉し得る。例えば、第1キャリアチャネルTxフレーム及びRxフレームは、ハブによる第1キャリアの送信と、ハブによる第2キャリアチャネルによる信号の受信との間に、重複が存在するように調整され得る。
【0020】
従って、本発明の好適実施例は、ATDDフォワード及びリバースリンクの動的調整のために、上述したキャリアのような、(共通チャネル干渉、キャリア間干渉等の)干渉の可能性のある、資源グループ(干渉グループとして言及する)を操作する。好ましくは、干渉グループのキャリアは、「ロックステップ(lockstep)」形式で調整され、各キャリアが同一のフォワード及びリバースリンク時間及び遅延と供に操作される。従って、キャリアの非対称性(asymmetry)は、トラフィックの要請に応じるために動的(dynamic)であり、干渉グループの化キャリア間の干渉を回避する。
【0021】
当然ながら、測定される特定の干渉状況及び特定のシステムで許容可能な通信品質に依存して、干渉グループのキャリアは、必要に応じて、ロックステップ以外の形式で調整され得る。例えば、本発明の動作は、ある方向のリバースリンク通信が他のもの、又はグループ化されたキャリアの残りに対して、他の方向における重複を許容せずに(すなわち、キャリアAのリバースリンクはキャリアBのフォワードリンクと重複しない。)、干渉グループのキャリア分だけ重複することを許容する(すなわち、キャリアAのフォワードリンクは、キャリアBのリバースリンクと重複し得る)。
【0022】
本発明の好適実施例は、フォワード及びリバース・トラフィック要請情報(トラフィック・スケジューラとして言及される)を利用するプロセッサシステムを通じて行うような、干渉グループの共通制御を与え、それは、総ての加入者システムに関連して、又は干渉グループ内の総てのキャリアに対して割り当てられた他のトラフィックソース(traffic source)に関連して、瞬時的に、履歴により又は周期的に決定され得るようなものである。従って、瞬時的なフォワード/リバース比率又は割合(fraction)は、キャリアのグループ全体に対して計算及び実現される。干渉グループ内の総てのキャリアは、共通の送信及び/又は受信タイミングを共有するので、この好適実施例の動作は、上記の干渉を排除する。
【0023】
本発明の他の実施例では、各キャリアに対するもののような、複数のトラフィック・スケジュールが、適切な瞬時的なフォワード/リバース・リンク比率を決定する。例えば、各キャリアについてのトラフィック・スケジュールは、特定のキャリアについてのフォワード/リバース・トラフィック要請情報を分析し、そのキャリアと供に使用するための所望のフォワード/リバース・リンク比率を決定する。そのようなトラフィック・スケジュールの各々には、他のトラフィック・スケジュール又は中枢コントローラとの通信、関連するキャリアチャネルにて測定された干渉の分析、履歴データの分析等により、干渉グループ他のキャリアに関する情報も提供されている。従って、干渉グループのキャリアに関連するトラフィック・スケジュールは、使用されるのに適切なフォワード/リバース比率をそれぞれ決定し得る。
【0024】
干渉グループのキャリアが、同一のサービスエリアにおける通信を提供するために使用される場合に、すなわち干渉グループの複数のキャリアの輻射が重複する場合に、本発明の好適実施例は、周波数機敏(frequency−agile)加入者システムを利用して、動作の最適化を行う。例えば、トラフィック・スケジュールの方向の下に、加入者システムは、その受信機、送信機又は両者の動作周波数(キャリアチャネル)を変化させ、トラフィック・スケジュールが、複数のキャリアにわたって瞬時的なフォワード/リバース・トラフィック要請のバランスをとることを可能にする。従って、動的なロックステップ非対称性にて動作する複数のTDDキャリアを制御して、RFスペクトル利用における、自立(independent)の動的な非対称性にて動作する同数のキャリアと同一又はそれ以上の利得を達成することができる。
【0025】
上記の態様では、通信システムは初期化アルゴリズムを有し、おそらくは共有されるデータユーザについてのトークン・パッシング(token passing)形態を含み、加入者システムをポーリングし、中枢形態のアンテナビーム、キャリアチャネル等のような、様々な資源で測定されるような各システムの通信属性を決定する。この情報は、上述したようなトラフィック・スケジューラにより、各システムについてのアンテナ素子、TDMバースト期間、FDD周波数割当及びTDD Tx及びRx時間割当を含む、資源の最適割り当てを、初期に(すなわち、設置及び/又はシステム再構築)及び動作中の両方にて、決定するために使用される。この情報を付加的に使用して、資源の二次的な割当てを提供し、異常事態におけるシステムの動作を維持し、システム障害トレランスを与えることも可能である。
【0026】
本発明の技術的な利点は、ATDD通信の動的な非対称性が、キャリア間に干渉を導入することなしに、複数のTDDキャリアにわたって達成されることで提供される。
【0027】
本発明の他の技術的な利点は、ATDDに関連する動的非対称性の恩恵の充分な活用がなされることである。
【0028】
以上は本発明の特徴及び技術的な利点の全体的な概略であり、以下に詳細に説明される本発明の詳細な説明が、よく理解されるようにするためのものである。本発明の主題をなす本発明の更なる特徴及び利点が以下に説明される。当業者であれば、説明される概念及び具体的な実施例が、本発明と同一目的を達成するために修正する又は他の構成を設計することについての基礎として容易に利用され得ることを理解するであろう。また、そのような等価な構成が、特許請求の範囲における上述した本発明の精神及び範囲から逸脱しないことは、当業者に理解されるであろう。本発明の特徴であると考えられる新規な特徴は、更なる目的及び/又は利点と供に、その機構及び動作方法の両者に関連して、添付図面と供に考察されることで、以下の説明により更に理解されるであろう。しかしながら、各図は例示及び説明のためにのみ与えられ、本発明の限定を規定することを意図するものでないことは、明確に理解されるべきである。
【0029】
本発明及びその利点のより一層の理解のために、添付図面に関連して説明が行われる。
【0030】
[好適実施例の説明]
本発明は、エアインターフェースを介する高速データ通信を可能にし、遠隔した場所の加入者システムに対して及びそこからのデータアクセスを可能にする。図1を参照するに、システム100によって図示されているように、無線通信が利用され、例えば、複数のプロセッサを利用するシステムの間の物理的な隔たりを高速に橋渡しする。プロセッサシステムは、例えば、LAN110,120のようなローカルエリアネットワーク、又はPC130のような各自のコンピュータシステムを包含する。本発明に使用されるプロセッサシステムは、スタンドアローン及びLANにより相互接続されるようなものの両者の汎用コンピュータであり得ることが、理解されるであろう。更に、そのシステムは、上述したプロセッサシステムにより供給される通信と組み合わせて又はその代りに、音声又は映像のような他の通信システムを接続することが可能である。
【0031】
本発明により橋渡しされるシステムは、「ハブ」と呼ばれる本発明の中央通信装置と通信する、「ノード」と呼ばれる通信装置を利用することが可能である。更に図1を参照するに、ハブは要素101として描かれており、いくつかのノードは、PC130に加えてLAN110,120に接続される要素150,151,152として描かれており、これらの組み合わせは遠隔の又は加入者のシステムを提供する。
【0032】
また、図1に示されているように、無線通信を利用して、それらに接続されたノードを有するプロセッサシステムと、バックボーン160のような通信バックボーンとの間で、ハブ101を通じて、高速通信が行われる。バックボーン160は、ハブ101に接続される、ブロードバンド光ファイバゲートウエイ又は他のブロードバンド・データグレード接続、T1通信回線、ケーブル通信システム、インターネット等のような任意の形式の通信手段であり得ることが、理解されるべきである。更に、バックボーン160として図示されるようなバックボーンは、複数のハブを通信ネットワークに接続するために使用され得る。
【0033】
2つの通信プロセッサシステム間の大きな地理的な距離は、複数のハブを利用することで橋渡しされ得る。複数のハブより成る通信ネットワークは、図2に示されている。図2に示されているように、ハブ101,230は、アンテナ素子を介したエアリンクによって、通信を行う。これら2つのハブは、いずれかのハブと通信するプロセッサシステムの任意の組み合わせの間で、情報通信を行う。
【0034】
そのようなネットワークを通じて、ハブ101のような、あるハブと直接的に通信するノード150のようなノードは、ハブ220のような他のハブと直接的に通信するノード221のようなノードと通信することが可能である。そのような通信は、バックボーン160のようなバックボーンを通じた2つのハブの相互接続により行われる。当然ながら、ハブ間の相互接続は、ハブ101,230に図示されているような2つのハブの間のエアギャップ通信を介する、情報「バックホーリング(back−hauling)」により達成されることが、理解されるべきである。通信ネットワークは、エアギャップ又は直接的なバックボーン相互接続等により、他のハブと通信する任意の数のハブを包含し得ることが、理解されるべきである。あるハブと直接通信するノードからの通信情報は、そのような様々な相互接続を経由して、通信ネットワークのハブと直接通信するノードに、又はそれらに接続されるバックボーンとの接続を利用するような他の手段を通じて通信ネットワークと通信するノードに、配信される。
【0035】
図3及び4を参照するに、本発明によるハブの好適実施例の要素が示されている。具体的には、図3は、好適実施例のハブの「内側装置」(IDU:indorr unit)コントローラであるIDUコントローラ325の要素を示し、図4は、好適実施例のハブの「外側装置」(ODU:outdorr unit)コントローラであるODUコントローラ423の要素を示す。
【0036】
図4を参照するに、アンテナ421及びモジュール422より成る、好適実施例の各アンテナ要素420a−420bが、ODUコントローラ423と通信することが理解される。好適実施例では、EHFが使用される場合に、アンテナ421は、約32dBのゲインを与える、ハイブリッドモードレンズ補正ホーン(hybride mode lens corrected horn)である。好適実施例のモジュール422は、同期式ミリ波フロントエンドモジュールであり、ホーン421からの38GHz無線周波数エネルギを受信及び送信し、それは、図3に示されるモデム324のようなモデムと通信するために、400−500MHzの範囲内のような中間周波数(IF)に/中間周波数から変換される。当然ながら、使用されるキャリア周波数に依存して、アンテナ素子の要素は上述したものと異なり得る。同様に、アンテナ素子のアンテナ及びモジュールの性質は、例えば、異なるキャリア周波数又はビームパターンが望まれる場合に、上述したものと異なり得る。
【0037】
ODUコントローラ423の好ましい動作は、アンテナ素子の各自が、通信シーケンスタイミング、すなわちバースト期間のフレームの所定の管理に従って、コントローラ325と通信することになる。これは、アンテナ素子の各自が、コントローラ325内のモデム300,324と通信することになる。そのようなスイッチングは、モデム300,324に対する各アンテナ素子の時分割多重(TDM)になることが、理解されるべきである。
【0038】
ODUコントローラ423のスイッチングと供に、送信及び受信回路の選択を通じて、アンテナ素子は、モデム300,324に適切な時点で接続され、時分割多重(TDD)となるモデム300,324を通じた双方向通信を与える。
【0039】
更に、付加的に又は代替的に、アンテナ素子のTDDスイッチングを制御するために、アンテナ素子及びODU423の間の接続が、他の制御機能のために利用され得る。例えば、そのような接続の制御信号を利用して、フレームの特定のバースト期間の間に、通信装置との通信に適切であるように決定された特定の周波数に対して、アンテナ素子を動的に調整することが可能である。好適実施例では、制御信号は、図4に示されるように、CPU410により、アンテナモジュール422内のアップ/ダウンコンバータ492,493のようなチューナに与えられる。そのような制御信号は、様々なアンテナモジュールにおける、位相ロックループ回路又はシンセサイザハードウエアをプログラムするために制御プロセッサにより提供され、通信される情報を送信及び/又は受信するための特定の周波数を選択する。同様に、制御信号は、送信又は受信される信号の振幅を調整するために与えられる。例えば、チューナ492及び/又は493は、そのような制御信号の制御の下に調整可能な増幅/減衰回路を包含する。上述した両制御機能は、それにより、様々なアンテナ素子がシステムのノードと通信するために動的に構成される手法を与えることが、理解されるべきである。
【0040】
図3の好適実施例のIDUコントローラ325は、CPU326として示されるプロセッサ、RAM327として示されるメモリ、及びインターフェース/ルータ328として示されるインターフェース及び/又はルータを包含する。RAM327に格納されるものは、スイッチング命令アルゴリズムであり、ODUコントローラ323に、スイッチング命令又は同期を与える。モデム300及び/又は324又はインターフェース/ルータ328を介して通信される情報のバッファリングは、RAM327によって行われる。同様に、RAM327は、例えば、アンテナ素子補正テーブル、リンク管理情報、初期化命令、モデム構築命令、パワーコントロール命令、誤り訂正アルゴリズムその他の動作命令のような付加的に格納される命令を包含する。
【0041】
図3のモデム324,300は、好ましくは同様に構成され、バーストモードコントローラ320,321、QAMモジュレータ330,331、QAMでモジュレータ310,331に加えて、TDDスイッチ340,341として示されるようなチャネル方向制御回路を含む。しかしながら、バーストモードコントローラ321は、好ましくは、同期チャネルモジュレータ360に加えて、マスタバーストモードコントローラ320に同期する。マスタバーストモードコントローラ320により提供される制御信号として示されるように、バーストモードコントローラのこの同期は、アンテナ素子各自のTDMAスイッチングに加えて、モデムのバースト期間、及びモデムの通信フレームを充分に同期させる手段を提供する。好適実施例では、同期クロックはインターフェース/ルータ328から供給され、マスタバーストモードコントローラ320によりビットストリームから導出される。当然ながら、同期は、望まれるならば、内部又は外部クロック供給源を利用するような、マスタバーストモードコントローラにより提供される制御信号を利用するもの以外の手段によって行われ得る。ハブの様々な要素の同期化の利点は、アンテナ素子各自による送信及び受信を、チャネルの良好な再利用を可能にする所定の時間間隔に限定することである。
【0042】
同期チャネルモジュレータ360は、バーストモードコントローラのタイミング情報がODUコントローラ423に供給するために変調される手段を提供することが、理解されるべきである。好適実施例において、CPU326が上述した制御機能のために制御信号をODUに与える場合に、同期チャネルモジュレータ360は、MUX361をも包含し、多重化した信号をモジュレータ362に提供することが、理解されるべきである。
【0043】
好ましくは、ハブの様々なモデムの信号は、モデム324のIF1及びモデム300のIF2により図示されるような、異なるキャリア周波数に与えられる。同様に、同期チャネルモジュレータ360は、好ましくは、バーストモードタイミング情報及び制御機能を包含する制御信号を、適切なIFにする。これら別々の信号は、その後に、分割/結合器350により容易に結合され、ユニタリ結合(unitary coupling)を通じて、ODUコントローラ423に送信される。当然ながら、例えば、多重接続又はマルチプレクサ接続が、IDUコントローラ325及び/又はODUコントローラ423の間で維持されるならば、ハブのモデムによるキャリアと同一のIFが利用され得る。
【0044】
IDUコントローラ325に複数のモデムを付加することで容量を増加させると、上述した1つのモデムの単独のデータストリームに対するTDMAアクセスを可能にするスイッチに加えて、ODUコントローラ423内に回路を必要とすることが、理解されるであろう。図4を参照するに、IDUコントローラ325内に複数のモデムを包含することに対応するODUコントローラ回路が示されている。
【0045】
同期化装置430と供に、スイッチ470,471及び信号分割/結合器480,418,482は、単独のモデムを利用することに関して上述したような、各自のモデムに対するアンテナ素子のTDMAスイッチングを行うことが、理解されるであろう。また、CPU410と供に、同期チャネルモジュレータ460も図示されており、図示されるユニタリ結合器によってODUに与えられるバーストモード制御信号及び/又は様々な他の制御信号を復調するために使用される。好適実施例では、制御信号がIDUコントローラからODUコントローラへ送信される場合に、同期チャネルモジュレータは、同期化装置430にタイミング情報を与えることに加えて、CPU410に制御情報を与えるための復調器462と組み合わせられるMUX461を包含する。当然ながら、ODU及びIDUの間に多重接続が利用される場合には、同期チャネルモジュレータ460は省略される。
【0046】
スイッチ470,471は、チューナ440,441により、アンテナ素子に対する共通の中間周波数に調整されるように、各モデムにより与えられる様々なデータストリームの選択を行うよう形成される。好適実施例では、上述したように、アンテナ素子のモジュール422は、中間周波数を受信し、及びホーン421を通じて所望の周波数で送信するためにそれらを変換するよう形成される。好適実施例では、モジュール422は単独のIFを受け入れるよう形成される。従って、ODUコントローラ423は、チューナ440,441を包含し、ここではIF1及びIF2である、異なるモデムの様々な中間周波数を、共通の中間周波数IFaに調整する。各IFについて単独の双方向チューナが図示されているが、望まれるのであれば、TDDスイッチによって双方向信号経路に接続される送信及び受信信号経路に対する別々のチューナを利用し得ることが、理解されるであろう。そのような形態は、アンテナモジュール422に関して以下に詳細に説明される。
【0047】
共通の周波数に調整されるが、同期化装置430の制御の下に、スイッチ470,471によって、信号結合器480,481,482を通じて、適切なアンテナ素子への切替可能な接続のために、モデムからの信号は物理的には分離される。スイッチ470,471を制御することによって、任意のモデムからのバースト期間のシーケンスは、アンテナ素子によって送信されることが、理解されるであろう。
【0048】
特定のモデムにより変調された信号の選択について、同期化回路の制御の下に動作するスイッチに関連して説明されたが、その機能は様々な手段により達成され得ることが、理解されるであろう。例えば、モジュール422は、様々な中間周波数を受け入れるよう形成され得る。プログラム可能な位相ロックループ回路を介するような、モジュール422における調整可能なチューナを利用して、CPU410及び同期化回路430の制御の下に、チューニングによる復号信号を特定の中間周波数に変調された信号を選択することが可能である。当然ながら、チューナを利用して、モデムにより変調された様々な信号を区別する場合に、チューナ440,441に加えてスイッチ470,471及び信号結合器480,481,482が、望まれるのであれば、省略され得る。
【0049】
マイクロ秒程度の長さの短期間のバーストを利用すると、そのような可変チューナは、顕著な信号劣化を回避するために、所望の周波数に調整し、速やかに安定状態に達する必要のあることが、理解されるであろう。この点に関し、上述したスイッチングマトリックスを利用すると、想定されるバースト期間内で様々な信号の選択を行う上で有利であることが、実験により明らかになった。
【0050】
好適実施例では、各アンテナ素子は双方向通信用に形成される。従って、アンテナ素子420a−420cに関して描かれているように、各アンテナモジュール422は、同期化装置430に接続されるTDDスイッチ490,491を包含し、送信及び受信フレームの間に、アンテナ素子を同期してスイッチングすることが可能である。
【0051】
更に、システムの通信されるRF周波数は、通信システムの様々な要素内で使用されるIFのものと異なり得ることが予想されるので、各アンテナモジュール422も、無線通信用の所望のRFに対して、IFをアップコンバート/ダウンコンバートするチューナを包含し得る。信号をアップコンバート及び/又はダウンコンバートするチューナを利用することについては、アップコンバータ492及びダウンコンバータ493として、図4に示されている。コンバータは、アンテナモジュール422内の送信及び受信信号経路両者に描かれているが、望まれるのであれば、単独の双方向コンバータを利用することも可能であることが、理解されるであろう。当然ながら、双方向コンバータが利用される場合には、TDDスイッチ490,491は削除され、IFチューナ440,441に関して上述したような形態になる。
【0052】
各チャネルは好ましくは所定のTDMAタイムスロットに分割される。これらのTDMAタイムスロットを利用して、ユーザ情報及び/又は制御情報を通信し、遅延を調整することも可能である。例えば、TDMAタイムスロットは、特定の所定のプロトコルについてフォーマットされたユーザ情報データパケットであり得るような、制御チャネル情報及びユーザ情報に分解される。上述した通信用の周波数スペクトルを利用するための多数の手法が存在する。そのような手法は、本発明に従って利用され得ることが、理解されるであろう。
【0053】
ハブ101を通じたプロセッサシステムの間の情報通信に加えて、制御機能は、ハブ101及びノード150の間でも通信される。そのような制御通信は、特定のTDMAタイムスロット及び/又はTDMAタイムスロットの特定の部分に提供され得る。あるいは、制御機能は、所定のチャネル又はFDMスペクトルのサブ・チャネルを利用して通信され得る。これらの制御機能は、データパケットの再送信の要求、送信信号の振幅を調整するための要求、TDMタイミング情報、変調密度を調整するための命令、又はハブの資源の動的な割当を包含し得る。
【0054】
本発明の詳細なハブ101を説明するため、図5を参照すると、ノード150が、より詳しく描かれている。好適実施例では、図5に示されるように、ノード150は、外部装置510及び内部装置550の2つの主要な要素より成る。
【0055】
外部装置510は、アンテナ520、モジュール530、及びモデム540を包含する。EHFが使用される場合に、アンテナ520は好ましくは約2度の通信ローブを有し約42dBの利得を与えるパラボラアンテナである。モジュール530は、上述したモジュール422のように、アンテナ520を通じて38GHzのRFを受信及び送信する同期したミリ波フロントエンドであり、それは、RFモデム540と通信するために400−500MHzの範疇のIFに変換される。好ましくは、モジュール530は、モジュール422に関して図4に示される、様々なチューナ及びTDDスイッチング要素を包含する。しかしながら、モジュール422における場合のように、モジュール530での利用に関し、多くの要素配置が許容され得ることが、理解されるであろう。CPU560及びモジュール530の間に描かれるリンクは、関連するハブのTDDフレームに従う、TDDスイッチの同期したスイッチングを制御する信号を提供することが、理解されるであろう。モデム540は、ビット・パー・シンボル及び/又は可変ボー・レートの可変密度のボーレートを有し、関連するハブに使用される可変レートモデムに対応する、可変レートモデムであり得る。当然ながら、ノード150のアンテナ及びモジュールの性質は、例えば、異なるキャリア周波数又はビームパターンが望まれる場合には、上述したものと異なり得る。
【0056】
内部装置550は、好ましくは、CPU560、RAM570及びインターフェース580を包含する。内部装置550及び外部装置510は、RFエネルギとしてアンテナ520にて受信される情報が、内部装置550に通信されるように、接続されることが、理解されるであろう。
【0057】
インターフェース580は、内部装置550、及びノード150、及び図5に示されるLAN590のようなプロセッサシステムの間でのデータ通信を行わせる。更に、インターフェース580は、接続されるプロセッサシステムに適合するようにデータ通信をフォーマット化する。例として、LAN590がノード150に接続される場合に、インターフェース580は、LAN590がイーサーネット(登録商標)対応通信プロトコルを利用する場合に、イーサーネット(登録商標)データパケットを送信及び受信の両者を行う。しかしながら、ノード150が単独のコンピュータである場合には、インターフェース580は、非同期の受信/送信プロトコルを提供することが有利である。インターフェース580は、単独の実施例中で、ユーザが選択可能な複数の通信プロトコルを包含し得る、又は必要とされるコントローラ550内に包含される個別モジュールであり得ることが、当業者に理解されるであろう。
【0058】
RAM570は、好ましくは、インターフェース580及びCPU560の両者に接続される。TDMがハブ101にて使用される場合に、RAM570は、ハブ101に対する送信を待機しつつ、インターフェース580を通じてノード150にて受信された情報を格納する。RAM570は、例えば、以下に説明される、初期化命令及びモデム構築命令のようなリンク管理情報、パワーコントロール命令、及び誤り訂正命令のような、付加的な格納情報をも包含し得る。
【0059】
例えば、制御信号は、CPU560によって、アンテナモジュール530内のチューナに与えられる。そのような制御信号は、制御プロセッサにより与えられ、それは、アンテナモジュール内の位相ロックループ又は同期化ハードウエアをプログラムし、通信情報の送信用及び/又は受信用の特定の周波数を選択する。同様に、制御信号は、送信及び受信信号の振幅を調整するために与えられる。例えば、図4のモジュール422に示されるようなモジュール530内のチューナは、そのような制御信号の制御の下に調整可能な増幅/減衰回路を包含する。通信されるデータの情報密度の調整に加えて、ハブにてなされる及び制御チャネルを通じて通信される判定に応答してこれらの属性がノードにより作成され、又はそのノードにおけるアルゴリズムにより作成される。ノードによるいくつかの属性の調整は、QAMレート又はチャネルに関するような、ハブにおける対応する調整を必要とすることが、理解されるであろう。従って、ノードはそのような状況ではハブに制御機能を通信することが可能である。
【0060】
通信情報及び関連するリンク保守アルゴリズムを格納することに加えて、好適実施例では、RAM570を利用して、ノード150を動作させるCPU560により使用される命令を格納する。そのような命令は、TDM及び/又はTDD通信を可能にするための、ノード150で使用されないスペクトル内のチャネル、TDMに起因してノード150及びハブ101の間の通信に利用可能な通信のウインドウ、フレームタイミング及び伝播遅延オフセットのような同期情報を包含する。更に、RAM570もCPU560に使用される、通信に利用可能な上述したチャネル及び通信のウインドウ、又は後述するバースト期間のような、ハブの資源の動的な割当てのための命令を格納する。
【0061】
本発明の好適実施例によるハブ及びノードを説明するため、好適実施例による動作を説明する。それが使用される場合に、本発明の複数のハブに対するセルラ周波数再利用パターンが想定される。そのようなセルラパターンは、各ハブにおけるチャネルの利用は、隣接するハブにおけるチャネルの利用をも考慮する必要があるので、各自のチャネルの再利用が複雑化する。
【0062】
時分割多重(TDD)は、ハブ及びノード又は加入者の間の完全二重リンクを可能にする好適な手段である。TDDキャリアチャネルの各Tx及びRxフレームは、離散的なバースト期間に分割され、各チャネルのTDMA利用形態を与える。一実施例によれば、各々350μsであるTx及びRxフレームは、図6に示されるような8つのバースト期間に分割され、そのような16のバースト期間にて完全二重化の合成が行われる。TDMAバースト期間は、更に、プロトコルタイムスロットに分割され;1つのプロトコルタイムスロットは、所定のプロトコルにフォーマットされた情報パケットを通信するために充分な時間である。例えば、各チャネルを利用して、QAMを利用するTDMAバースト期間に2つの53バイトATMセルを通信する。
【0063】
TDMAバースト期間内に情報フォーマットする好適実施例は、図6に示される。この情報フォーマットの例は、TDMAバースト期間を利用する通信の一例であることが、理解されるであろう。通信用のTx及びRxフレームの上述したバースト期間を利用する多数の手法が存在する。
【0064】
各Tx及びRxフレームのバースト期間は、単独のアンテナ素子により利用され、アンテナ素子の放射パターン内に位置する1つ又はそれ以上のノードにキャリアチャネルTDMAを与え得ることが、理解されるであろう。例えば、バースト期間1及び2は、アンテナ素子により使用され、第1ノードへの通信が行われ、バースト期間3ないし7は同一のアンテナ素子により使用され、第2ノードへの通信が行われる。同様に、単独のTx及びRxフレームが、異なるアンテナ素子により使用されることも可能である。たとえば、バースト期間1ないし4は第1アンテナにより使用され第1ノードへの通信が行われ、バースト期間5ないし8は第2アンテナにより使用され第2ノードへの通信が行われ得る。
【0065】
上述した、単独のアンテナ素子によるバースト期間のTDMA利用と、異なるアンテナ素子の間でTx及びRxフレームを分けることとを、本発明に使用可能なことが、理解されるであろう。例えば、バースト期間1及び2が、アンテナ素子により使用され、第1及び第2ノードへのTDMA通信を行い、バースト期間3及び4が第2アンテナ素子により使用され、第3ノードへの通信を行うことが可能である。
【0066】
RFスペクトルはしばしば高価であり、通常は利用が制限されるので、本発明は、好ましくは、それらを利用するために割り当てられるスペクトルを効率的に利用するよう形成される。従って、本発明の好適実施例は、適応時分割多重(ATDD)を利用して、フォワード及びリバースリンクにおける動的な非対称性(dynamic asymmetry)を許容し、それは、フォワード及びリバースリンクのバースト期間の動的な割り当て、及び/又はバースト期間自体の動的な割り当ての両者を包含する。従って、本発明の好適実施例は、トラフィック要請に依存して、フォワード(Tx)及びリバース(Rx)リンクチャネルのようなスペクトルを動的に割り当てることで、帯域の利用を最適化するよう動作する。
【0067】
具体的には、好適実施例の時分割多重アーキテクチャは、動的な非対称性又はATDDの恩恵を受け、トラフィック要請に比例してフォワード及びリバースリンクのサイズを変更することが可能である。所与のハブサイトにて、1キャリアと他のものに関する瞬時的なトラフィック要請が、1キャリアチャネルが送信し他が受信するようなATDD調整(非対称ATDDとして言及される)を示唆するような状況を得ることが可能である。
【0068】
好ましくは、本発明の適応多重化は、トラフィック・スケジュールに基づく。例えば、本発明のトラフィック・スケジューラは、フォワード及びリバース・リンク両者の瞬時的なトラフィック要請を監視し、それによりキャリアチャネルを操作するためのATDD及び/又は非対称性の適切な量を決定する。本発明の好適実施例のトラフィック・スケジューラは、プロセッサ(CPU)及び本発明のハブの関連するメモリ(RAM)にて動作し得る。当然ながら、汎用プロセッサを使用する、それらの動作を制御する適切なアルゴリズムを有するコンピュータシステムのような、付加的な及び/又は他の装置を利用して、本発明のトラフィック・スケジューラを操作することが可能である。
【0069】
図7を参照するに、ATDDを行うための本発明によるトラフィック・スケジューラの動作の好適なフローチャート例が示されている。図7の例は、本発明の概念を理解させるために、単独のキャリアにATDDを行うよう簡略化されている。ATDDを行う際に複数のキャリアを利用することについては、図8A及び8Bに関連して詳細に説明される。
【0070】
図7の好適な例は、ステップ701にて始まり、本発明のトラフィック・スケジューラが初期化される。例えば、トラフィック・スケジューラに与えられる情報は、遠隔装置の動作に関する特定のアンテナビーム及び/又はハブのような、キャリア周波数にて動作可能な遠隔装置(remote)の数、遠隔装置の位置、特定の遠隔装置に使用される変調レベル、アンテナビーム及び/又は通信条件、遠隔基地局における加入者分布のようなシステムを利用する加入者数、データ通信のための問い合わせ数、優先的に送信する特定の遠隔装置及び/又はデータ形式のようなトラフィック優先度の数、特定の遠隔装置が利用可能な保証された最小帯域幅及び/又は保証された帯域幅の時間について契約するような最低保障帯域、及び/又は複雑な帯域割り当てを決定するのに有益な他の情報である。
【0071】
ステップ702では、ATDDリソースの割り当て判定のためのフレーム境界が識別される。好ましくは、例えば遠隔システムのような様々なトラフィックソースにより発行されるリンク又は要求についての帯域要請に応答して、フレーム毎に新たなスケジュールが作成される。しかしながら、他の実施例では、所定の複数の個々のフレームより成るスーパーフレームのような、複数のフレームに使用するためのスケジュール判定を行うことも可能である。付加的に又は代替的に、スケジュール判定は、特定の問い合わせが遅延データパケットの所定の閾値に達したことの判定のような、特定の事象に応答してなされ得る。
【0072】
ステップ703では、トラフィック・スケジューラは、トラフィック緊急性(exigency)を判定するために、様々なトラフィックソースにより発行されたリンクに関する帯域要請及び/又は帯域要求を蓄積及び分析する。従って、図7の好適実施例は、総てのトラフィックソースにわたって、フォワード及びリバーストラフィック要請/要求を加算する。
【0073】
ステップ704では、瞬時的なトラフィック緊急性がリンク容量を超えているか否かの判定が行われる。瞬時的なトラフィック緊急性がリンク容量内になければ、プロセスはステップ705に進む。
【0074】
ステップ705では、輻輳(congestion)割り当てアルゴリズムが起動されるのが好ましく、その後に、好適実施例のトラフィック・スケジューラが、選択されたフレームに関する動作を完了する。ステップ705の輻輳割り当てアルゴリズムは、それらの間で帯域を公平に割り当てるために、トラフィックソースの中で利用可能な帯域を割り当てる。
【0075】
例えば、本発明の一実施例は、あるパーセンテージのような、リンク容量が超過(欠乏)している量を判定するよう動作する。その後に、輻輳割り当てアルゴリズムは、各トラフィックソースに割り当てる帯域を、リンク欠乏に対応する要請/要求量についての欠乏量に関連して付与するよう動作し、すなわち20%のリンク欠乏があった場合に、各要請/要求の80%のみが満たされる。そのような例は、トラフィックソースの間で欠乏性を均等に分散させるよう動作する。
【0076】
しかしながら、トラフィックソースの間での容量欠乏の均等な分散は、常に望まれるものではないことが、理解されるであろう。例えば、特定のデータに優先度が与えられる場合に、及び/又は特定のデータ又はトラフィックソースに特定の帯域が保証されている場合に、容量欠如の完全な均等分散は望まれない。従って、本発明の好適実施例は、上述した優先度及び保証容量のような基準に従って、要請/要求を重み付けするよう動作し、それにより特定のトラフィックソースに、利用可能な帯域を一層好ましく割り当てる。
【0077】
輻輳割り当てアルゴリズムの上述の好適な動作は、更に、上述した重み付けが、保証された帯域以下の、特定のトラフィックソースに対する帯域の割り当てになるか否かを判定するよう動作する。もしそうであれば、保証された帯域がそのトラフィックソースに割り当てられ、帯域の重み付けされた分布が、残りの帯域に関する残りのトラフィックソースに再度適用される。
【0078】
本発明に従って、トラフィックソースの間で利用可能な帯域が均等に割り当てられるところの多数の手法の存在することが、理解されるであろう。従って、本発明の動作は、上述した具体的な帯域割り当てに限定されない。例えば、輻輳割り当てアルゴリズムは、上述した又はそれ以外の重み付け手法に従って、保証された量の帯域を特定のトラフィックソースに常に割り当てるよう動作し、残りの帯域を他のトラフィックソースに割り当てるよう動作し得る。
【0079】
ステップ704にて、瞬時的なトラフィック緊急性がリンク容量内にあれば、プロセスはステップ706に進む。ステップ706において、総ての要請/要求は、バースト期間を割り当てる及び/又はバースト期間遅延を調整することで認められ、各トラフィックソースのフォワードリンク要請/要求及び各トラフィックソースのリバースリンク要請/要求を収容する。
【0080】
例えば、3つの遠隔システムが、スケジュールされたキャリアで動作可能であり、2つの遠隔システムはフォワードリンク通信を要請するが何らのリバースリンクも要請せず、残りのシステムはリバースリンク通信を要請するが何らのフォワードリンク通信を要請しない場合には、ステップ706にてフレームを調整し、2つのフォワードリンクバーストと1つのリバースリンクバーストを構築する。従って、ステップ706は、2つのフォワードリンクバーストを適切な遠隔装置に付与し、1つのリバースリンクバーストを適切な遠隔装置に付与する。更に、2つのフォワードリンク遠隔装置が同一のフォワードリンク容量を望んでいないならば、ステップ706はバースト期間遅延を調整し、各遠隔装置に望まれる容量に対応させる。同様に、リバースリンクバースト期間遅延は、望まれる要領に従って調整される。こうして、ステップ706は、フレームで利用可能な固定量の帯域を、均等にフレームを通じてトラフィックソース通信に割り当てる。
【0081】
ステップ707では、総ての瞬時的なトラフィック緊急性がリンク容量より少ないか否かが判定される。総ての瞬時的なトラフィック緊急性がリンク容量より少なくないならば、そのリンクの完全な利用を示し、好適実施例はスケジュールされたフレームに関する動作を終了し、プロセスは、次のフレームが選択されるところのステップ702に復帰することが望ましい。
【0082】
しかしながら、総ての瞬時的なトラフィック緊急性がリンク容量より少ないと判定されたならば、リンクにおける確保(reserve)容量を示し、好適実施例はステップ708に進む。ステップ708にて、過剰帯域割り当てアルゴリズムが好ましくは起動され、その後に、本実施例のトラフィック・スケジューラが、その選択されたフレームに関する動作を完了する。
【0083】
ステップ708の過剰帯域割り当てアルゴリズムは、トラフィックソースの間で過剰帯域をそれらの間で帯域を均等に分ける。例えば、過剰帯域は均等に分割され、様々なトラフィックソースに割り当てられ得る。あるいは、トラフィックソースは、過剰帯域の配分に関し重み付けされる。当然ながら、本発明に従って、過剰帯域を配分する他の手法を利用することが可能である。例えば、過剰帯域はオーバーヘッドチャネル通信に使用され、通信システム要素の動作を調整する、様々な要素によりコンパイル及び格納される動作統計値を収集する、動作、捕捉、保守及び供給(OAM&P)メッセージ等を行うようにする。付加的に又は代替的に、過剰帯域を利用して、非常に低い優先度の通信リンクとして使用するような、断続的なユーザペイロードチャネルを提供する。
【0084】
多くの環境において、図示及び説明されたように、本発明により使用される通信システムは、複数のキャリアの間で非対称なATDDを許容する。サービスエリアの様々な領域又はセクタを担うアンテナ構造の間で、しばしば充分なアイソレーションがあり、それらのフォワード/リバース比率又は非対称性に関し、全体的に独立したキャリアの動作を可能にする。例えば、2つのアンテナが同一の地理的カバレッジ領域を照射する場合でさえも、例えばミリ波用途に対して1メートル離すように、アンテナが充分に距離を隔てて設けられるならば、キャリアチャネルが受信され、他のものが同時に送信されることを可能にする。
【0085】
しかしながら、同時に使用する複数のFDMキャリアチャネルの間のアイソレーションが不十分である場合には、例えばミリ波より低い周波数帯域が使用される、又はマルチキャリア・トランシーバが使用されるような場合には、あるキャリアチャネルのフォワード及びリバースリンクの割り当ての調整は、他のキャリアチャネルにおける通信に干渉し得る。例えば、第1キャリアチャネルTxフレーム及びRxフレームは、ハブによる第1キャリアチャネルの送信と、第1キャリアチャネルのものと近接する周波数で通信するような、ハブによる第2キャリアチャネルによる信号の受信との間に重複が存在するように、調整されることが可能である。同様に、瞬時的な特定のキャリアチャネルの再利用の間でアイソレーションが不十分な場合には、共通チャネル(co−channel)干渉の許容可能なレベルが、他の瞬時的なキャリアチャネル利用の調整に関連することなしに、ある瞬時的なキャリアチャネル利用におけるフォワード及びリバースリンクの割り当て調整の結果とすることが可能である。
【0086】
従って、本発明の好適実施例は、ATDDフォワード及びリバースリンクの動的割り当てを行うために、干渉の虞のあるキャリアのグループ(干渉グループ)を操作する。特定の干渉グループに関連する資源は、特定のハブ及び/又は特定のアンテナ素子又はアンテナビームで使用されるキャリアチャネルであり、それは、そのグループの他のキャリアチャネルが受信する場合に信号の送信を許可したならば及びその逆にて、許容できないレベルの干渉を互いに引き起こし得るものである(ATDD)。従って、干渉グループは、潜在的に干渉を起こすキャリアチャネルを区別するだけでなく、干渉グループは、キャリアチャネルの非対称ATDD利用が望まれない干渉になってしまうところの特定のアンテナビーム、キャリアチャネルの非対称ATDD利用が望まれない干渉となってしまうところの通信ネットワークの特定のハブ及び/又はノード、並びにキャリアチャネルの非対称ATDD利用が望まれない干渉その他の動作障害となってしまうところの特定の時間バーストをも区別する。
【0087】
本発明によるATDDの利用についての干渉グループを区別することは、同一のサービスエリア内で、即ち特定のセクタ又は無指向性(omni)セル内で、複数のキャリアチャネルが所与の通信に使用される状況で特に有利である。例えば、加入者の密度及び/又は容量の要請に起因して、所与のセクタで1キャリア以上操作することが望ましい場合がある。そのような状況では、望まれないキャリア間干渉が様々な態様で生じ得る。
【0088】
サービスエリアにて複数のキャリア供給が、非対称ATDDの利用を妨げる場合に、あるハブの実現例では、2つ又はそれ以上のATDDキャリアが同一のハブ・トランシーバ及び/又はアンテナハードウエアにより動作する。そのような共有されたトランシーバ例では、トランシーバ・アセンブリの送信機及び受信機の部分は、1極2投スイッチ(single pole double throw switch)手段によりアンテナに接続され得る。従って、トランシーバは、受信又は送信モードの何れかにおける瞬時的な動作に合わせられる。従って、各キャリアにおける独立した動的な非対称性についての、1キャリア以上の動作は不可能となる。
【0089】
共用アンテナ例では、キャリアチャネルは、ネットワークを結合することで共通アンテナに接続された、独立したトランシーバにより動作させられる。ネットワークを結合するポート間の限定されたアイソレーションは、多くの場合に、結合されるキャリアチャネルに関する非同期ATDDを妨げ、これは、例えば、送信キャリアから発するサイドバンド・ノイズが受信機キャリアの感度を下げてしまうからである。
【0090】
異なるハブ・トランシーバ及びアンテナハードウエア構造からの2つ又はそれ以上のTDDキャリアを操作し、同一のサービスエリアに通信サービスを提供することが可能である。しかしながら、それらの物理的な位置が隣接して接近している場合のように、それら別々の構造の間のRFアイソレーションが不十分であると、それらのキャリアチャネルを、独立した動的な非対称性で(非同期ATDD)動作させることが困難になり、それは、例えば、単一又は複数の受信機感度を劣化させる1つ又はそれ以上の送信キャリアから発するサイドバンド・ノイズに起因する。
【0091】
同一のサービスエリアで使用されるキャリアチャネルに関連する非同期ATDDへの制限に加えて、隣接するアンテナビーム内及び/又は隣接するセル内のような、特定のキャリアチャネルの隣接する又は近傍の利用は、望まれない結果を与える可能性がある。例えば、隣接するサービスエリアでの通信サービスを提供するために異なるハブ・トランシーバ及びアンテナハードウエア構造を利用したとしても、許容可能な非同期ATDDを達成するのに不十分なアイソレーションになる場合があり、これは、例えば、送信キャリアから発するサイドバンド・ノイズが受信キャリアの感度を劣化させるためである。
【0092】
利用可能なスペクトルを最大限利用するために、本発明の好適実施例は、ネットワークのハブにおいてだけでなく、特定のハブ内でも周波数を再利用する。従って、特定のハブに関連する2つ又はそれ以上の領域が、同一のキャリアチャネルを利用し得る。独立した動的な非対称性(非同期ATDD)は、アンテナが照射するそれらのサービス領域の間で充分なアイソレーションが利用可能であるならば、そのような実施形態にて可能である。しかしながら、そのようなアイソレーションが不十分であったならば、非対称ATDDは使用可能ではないであろう。例えば、キャリアチャネルがセクタにて180度離れて再利用されるような場合には、ハブにおけるキャリアチャネルの再利用、及びアンテナ素子は、限定されたフロントからバックへのアイソレーションを提供し、それらは充分な距離を隔てておらず、それらのアンテナ素子により使用されるキャリアチャネルに関する非同期ATDDの利用は望まれないであろう。
【0093】
上述したように、送信機サイドバンド・ノイズ及び/又は物理的な実現手法のようなその他のものは、様々な又は動的なフォワード/リバース比率を利用するTDDキャリアの動作を制限する。上述したようなATDDを利用するキャリア間の干渉に関連する問題への1つの解決手法は、そのような干渉の虞のある総てのキャリアが、静的な(static)フォワード/リバース比率で動作するよう強制することである。しかしながら、そのような手法では、動的非対称性により得られる効率的なRFスペクトル利用の恩恵は失われてしまうことが、理解されるであろう。
【0094】
従って、本発明の好適実施例では、干渉グループのキャリアは、「ロックステップ」形式に調整され、干渉グループの各キャリアが、同一のフォーワード及び/又はリバースリンク時間及び遅延で、動作するようにする。従って、キャリアの非対称性は、トラフィック要請をまかなうために動的にすることが可能である一方、干渉グループのキャリア間の干渉を回避する。
【0095】
当然ながら、実際に受ける特定の干渉条件、及び特定のシステムに許容可能な通信品質レベルに依存して、干渉グループのキャリアは、望まれるのであれば、ロックステップとは異なる調整を受けることが可能である。例えば、本発明の動作は、あるキャリアの特定の通信リンク又はグループ化されたキャリアの残りを、干渉グループのキャリアの1つと重複させることを許容し(すなわち、キャリアAのフォワードリンクが、キャリアBのリバースリンクに重複する。)、他の方向では許容しない用にすることが可能である(すなわち、キャリアAのリバースリンクは、キャリアBのフォワードリンクと重複しない。)。
【0096】
本発明の好適実施例によれば、単数又は複数のトラフィック・スケジューラを利用して、干渉グループのキャリアチャネルの瞬時的なトラフィック要請を監視し、これにより、干渉グループのキャリアチャネルを使用するために非対称性の適切な量を決定する。従って、干渉グループのキャリアチャネルに関し、単独のキャリアチャネルに対して又は単独のハブサイトに対して非対称性を制御する代りに、非対称性は、潜在的に互いに干渉するキャリアチャネルのグループに対して制御されることが好ましい。
【0097】
総てのキャリアが独立に動作しない場合に、動的な非対称性を利用して達成され得るデータスループット利得の完全な恩恵は実現されないことが、理解されるであろうが、それでも多くの場合に、データスループット利得は固定されたTDDシステムを通じて実現される。実際、干渉グループキャリアチャネルのロックステップ調整のコンピュータシミュレーションは、充分な多重化利得が達成されることを示す。
【0098】
ロックステップ非同期(LSA)ATDDを与える好適実施例のトラフィック・スケジューラの動作は、図8A及び8Bのフローチャートに示される。以下に詳細に説明されるように、好適実施例のトラフィック・スケジューラは、好ましくは干渉グループのノード又はトラフィックソースを区別し、好ましくは干渉が予想される様々なシステム資源又はシステム資源配置についての情報を包含し、資源利用の対応する調整が必要に応じてなされることを保証する。好適実施例のトラフィック・スケジューラには、トラフィック要請/要求のような区別されたノード又はトラフィックソースに関連する通信情報が与えられる。通信情報及び/又は干渉グループ情報を保有することで、トラフィック・スケジューラは、対応するロックステップ調整、特定のノードの(瞬時的な及び/又は経験的な)トラフィック要請/要求、特定のノードに望まれる/必要とされるサービス品質等を要求するところの非対称性の形態に関する情報を有する。したがって、トラフィック・スケジューラは、トラフィック要請/要求を収容するために、フォワード及びリバースリンクの調整に関する決定及び妥協を適切に行うことが可能になる。
【0099】
複数キャリアの好適実施例のトラフィック・スケジュールの動作説明に関し、図8A及び8Bが参照される。図8A及び8Bの好適実施例は、ステップ801から始まり、本発明のトラフィック・スケジューラが初期化される。好ましくは、トラフィック・スケジューラは、上記のステップ701に関連して説明したものに適合して初期化される。しかしながら、図8A及び8Bの実施例は、複数キャリアに関する動作に適用されるので、干渉グループに関する上述した情報のような、付加的なトラフィック・スケジューラ初期化情報が使用されることが想定される。従って、周波数(F)でそれに関連する情報を指定するようにして、上述した情報が与えられる。更に、図8A及び8Bのトラフィック・スケジューラには、各キャリアに関するフォワード及びリバーストラフィックの不足分のランニング合計のような、付加的な情報が与えられる。例えば、変数FWD_DEFICIT及びREV_DEFICITは、好ましくは初期化されゼロにされ、フォワード方向及びリバース方向のランニング合計をそれぞれ表現する非負の値、本発明による帯域割り当てにより生じる各遠隔装置(R)についての不足を提供する。
【0100】
ステップ802において、ATDD資源割当の判定に関するフレーム境界が識別される。図7の好適実施例のように、好ましくは、様々なトラフィックソースにより発行されたリンク又は要求に関する帯域要請に応答して、新たなスケジュールがフレーム毎に作成される。当然ながら、上述したような他の実施例を利用することも可能である。
【0101】
ステップ803において、複数キャリアに関する分析ループの初期部分が行われる。従って、好適実施例ではキャリアインデックスを初期化する(F=0)。キャリアインデックスは、好ましくは、本発明により分析される及び/又は調整されるキャリアのグループを識別する及びインクリメントするために使用さえる。キャリアのグループは、特定のハブにおける総てのキャリアを又は通信システム若しくはその任意の部分内で使用される総てのキャリアでさえも包含し得る。あるいは、キャリアのグループは、干渉グループのキャリアのみ、又は一部のキャリアが固定されたTDDフレームを利用する場合にATDDが許可されるところのキャリアのような、利用可能なキャリアの部分集合であり得る。
【0102】
ステップ804において、トラフィック・スケジューラは、特定のキャリア(F)の様々なトラフィックソースにより発行されたリンクについての帯域要請及び/又は帯域要求を蓄積及び分析し、そのキャリアに関するトラフィック緊急性を判定する。従って、図8A及び8Bの好適実施例は、特定のキャリアについて総てのトラフィックソースにわたって、フォワード及びリバーストラフィック要請/要求を合計する。
【0103】
ステップ805では、瞬時的なトラフィック緊急性が、特定の周波数(F)に関するリンク容量を超過するか否かについての判定がなされる。瞬時的なトラフィック緊急性が、そのキャリアのリンク容量内でないならば、プロセスはステップ806に進む。
【0104】
ステップ806において、好ましくは、輻輳割り当てアルゴリズム起動される。ステップ806の輻輳割り当てアルゴリズムは、トラフィックソースの間で、利用可能な帯域を公平に割り当てる。ステップ806の輻輳割り当てアルゴリズムによる利用可能な帯域の割り当ては、図7のステップ705に関連して実質的には説明されている。
【0105】
ステップ805にて、瞬時的なトラフィック緊急性が特定の周波数(F)のリンク容量内であったならば、プロセスはステップ807に進む。ステップ807において、総ての要請/要求は当初に認められ、すなわち割り当てられるよう記録されるが、この割り当てによる実際の動作は何ら引き起こされず、バースト期間を論理的に割り当てる及び/又はバースト期間遅延を調整することで、各トラフィックソースのフォワードリンク要請/要求、及び各トラフィックソースのリバースリンク要請/要求を収容する。好ましくは、要請/要求の当初の許可は、上述した図7のステップ706に関して説明されるように影響するが、割り当ての実際的な実行をもたらすものではない。
【0106】
複数キャリアトラフィック・スケジューラの上述のステップは、要請/要求に基づいて付与される初期帯域、及び各キャリア(F)についての他のアルゴリズムルールを独立に計算する。従って、ステップ804−808に関して説明されるような特定のキャリアにおける帯域の初期割り当ては、過剰帯域を割り当てる何らの試みもなされない点を除いて、図7の単独キャリアのトラフィック・スケジューラに関して説明されたものと実質的に同様であることが、理解されるであろう。各キャリアに関する所望のフォワード及びリバースフレーム形式の、この初期の認可は、以下の好適実施例のLSAアルゴリズムに関して説明されるステップにて更に最適化されることが好ましい。上述のステップにて達成される帯域の初期割り当てから区別されるように、各キャリアに関する過剰帯域は、もし存在すれば、以下のLSAアルゴリズムで行われる割り当てに影響させることが好ましい。
【0107】
ステップ808では、ステップ806又はステップ807の何れかにより起動されるように、好適実施例は、各キャリア(F)に関する帯域の初期認可を蓄積及び分析するよう動作する。好ましくは、フォワード及びリバース初期認可が加算され、TDDフレームの所望のフォワード及びリバースフレーム割合を決定する。ステップ808は各キャリア(F)について1ループを実行するので、この情報は、好ましくは、資源割当の結論を与える際に使用されるそのような各キャリアについて格納し、LSAアルゴリズムに従ってスペクトルの利用を最適化するようにする。
【0108】
例えば、干渉グループ内のあるキャリアは、所望のフォワード割合90%及び所望のリバース割合10%を有するように、そのフレーム内で完全に詰め込まれるが(load)、干渉グループの他のキャリアは、所望のフォワード割合40%及び/又は所望のリバース割合15%を有するように、部分的にのみ詰め込まれる。従って、以下に説明する好適実施例のLSAアルゴリズムの動作は、先に判定された初期割り当てを調整し、ロックステップ形式で調整された場合に、これらのキャリアの1つ又はそれ以上の所望の容量の「不足(deficit)」となるそれらのキャリアへの割り当てを決定する。対照的に、干渉グループにおけるキャリアの1つは、所望のフォワード割合90%及び/又は所望のリバース割合10%を有するように、このフレーム内に完全に詰め込まれるが、干渉グループ内の他のキャリアは、所望のフォワード割合40%及び/又は所望のリバース割合5%を有するように、部分的にのみ詰め込まれる。以下に説明する好適実施例のLSAアルゴリズムの動作は、これらキャリアの割り当てに関する何らの代案も望まれないので、初期割り当てを不変に残すが、これは、90%/10%のフォワード/リバース比率に対する各チャネルのロックステップ割り当てが、両キャリアの要請/要求を完全に充足するためである。
【0109】
ステップ809において、キャリアインデックスは、好ましくはインクリメントされ、システム内で使用する複数のキャリアに対する上述したステップの動作を促進する。ステップ810において、評価されるべき総てのキャリアが評価されたか否かについての判定が行われる。評価されるべき総てのキャリアがまだ評価されてないならば、プロセスは好ましくはステップ804に戻り、次のキャリアのトラフィック要請/要求の分析が蓄積/分析される。しかしながら、評価されるべき総てのキャリアが評価されたならば、そのループは終了し、プロセスはステップ811に進む。
【0110】
ステップ811では、好適実施例は、ロックステップ非対称条件に必要な割り当て案を利用して、キャリアのフォワード及びリバース割合の最適な割り当てを決定する。例えば、本発明のLSAアルゴリズムは、上述した資源の初期割り当てを分析し、例えば高い干渉レベルであるような、初期割り当ての実行が望まれない動作となるであろうところの初期割り当てのキャリア及び/又は資源を識別し、キャリア及び/又は資源の特定のものについての最適なロックステップ割り当てを判定し、キャリア全体にわたって搬送される全トラフィック量を最大化するようにする。
【0111】
ロックステップ非対称調整は、非対称性を「最適化(optimize)」するための多数の手法を利用して達成される。一実施例では、重み付けされる選択手法が使用される。例えば、あるキャリアにつき7つの遠隔装置と、他のキャリアにつき1つの遠隔装置が存在する場合に、実行される特定のロックステップ調整の選択は、各キャリアについての瞬時的なトラフィック要請で重み付けされる。付加的に又は代替的に、瞬時的な要請以外の要因は、非対象性を調整することに使用される。たとえば、履歴情報が、現実の瞬時的要請/要求に先立って、トラフィック要請を予測するような判定に使用される。
【0112】
好ましくは、最適な割合区分(portion)を判定する際に、欠乏定数(starvation constant)を利用して、特定のキャリア又は資源が、その判定に支配的になることを防止する。例えば、各キャリアについてのフォワード及び/又はリバース帯域不足のランニング合計は、すなわち所望の/要求される帯域の量が、LSA割り当てに起因して先行するフレームにて更新される帯域の実際の量より少ない場合に、割り当てに関して妥協案を作る際に使用されるLSAアルゴリズムによって使用される。好適実施例では、不足情報を利用して、最大の不足に関するキャリアを特別扱いする(favoring)最適なLAS比率区分割り当てを選択する。当然ながら、不足情報は、次に大きな不足を有するキャリアに関する同様な形式で使用され得る。付加的に又は代替的に、所定の閾最大不足量又はキャリア情報に対するキャリア不足の割合のような、閾値を利用して、本発明による資源を割り当てるのに好ましいものを決定する。
【0113】
本発明により最適な資源割当を判定した後に、好ましくは、プロセスは最適化された割り当てに従って、資源の初期割り当てを改定するためのステップに進む(その開始はステップ812のように示される)。従って、ステップ813において、好ましくは、第2の複数キャリアループが起動される。好適実施例は再びキャリアインデックスを初期化する(F=0)。
【0114】
ステップ814では、特定のキャリアについて、所望のフォワード帯域が本発明により割り当てられたフォワード帯域より大きいか否かについての判定が、行われる。各キャリアについて、そのフレームの所望のフォワード割合が、LAS割り当てフォワード区分を越えているならば、初期のフォワード帯域付与が改定され、削減される。従って、所望の帯域が割り当てられた帯域より大きいならば、プロセスはステップ815に進み、輻輳割り当てアルゴリズムがフォワード帯域付与を削減する。
【0115】
フレームの所望のフォワード割合がLSA割り当てフォワード区分より少ないならば、分配されるべき過剰なフォワード容量が存在する。何れの場合も真でないならば、総ての初期フォワード帯域付与が成立する。従って、所望の帯域が割り当てられた帯域より大きくないならば、プロセスはステップ816に進む。特定の帯域について、ステップ816では、所望のフォワード帯域が、本発明により割り当てられたフォワード帯域より少ないか否かについての判定がなされる。
【0116】
所望の帯域が、割り当てられた帯域より少ないならば、プロセスはステップ817に進む。ステップ817では、ステップ708に関して上述したような、過剰帯域割り当てアルゴリズムが好ましくは実行され、フォワード帯域付与を増加させる。好ましくは、過剰帯域付与は、所定のデータに、キュー・バックログ(queue backlog)のような優先度を与える。当然ながら、付加的な帯域を利用して、付加的に又は代替的に、帯域付与を増加するために、上述したような、他の通信を行うことも可能である。
【0117】
ステップ818では、ステップ815又はステップ817の何れかで起動されたように、好適実施例は、各キャリアについて、上述の好適実施例のLSAアルゴリズムにより使用するために、フォワード不足のランニング合計を維持するよう動作する。好適実施例では、割り当てを越える要請の出現である、正の不足のみが記録される。当然ながら、他の実施例では、要請を越える割り当てである、負の要請が記録され、本発明の最適化のより完全な形態を与える。
【0118】
フォワード不足のランニング合計を保持した後に、図8A及び8Bに示される本発明の好適実施例は、ステップ819に進む。同様に、所望の帯域が、ステップ816にて割り当てられた帯域より少ないと判定されたならば、初期帯域割り当てが有効であり、プロセスはステップ819に進む。
【0119】
ステップ819では、特定のキャリアについて、所望のリバース帯域が、本発明により割り当てられたリバース帯域より大きいか否かについての判定がなされる。各キャリアについて、フレームの所望のリバース割合が、LSA割り当てリバース区分を越えていたならば、初期のリバース帯域付与が改定され、削減される。従って、所望の帯域が割り当てられたたいいきより大きいならば、プロセスはステップ820に進み、輻輳割り当てアルゴリズムがリバース帯域付与を削減する。
【0120】
フレームの所与のリバース割合が、LSA割り当てリバース区分より少ないならば、分配すべき過剰リバース容量が存在する。何れも真でないならば、総ての初期リバース帯域付与が有効である。従って、所望の帯域が割り当てられた帯域より大きくないならば、プロセスはステップ821に進むことが好ましい。ステップ821では、特定のキャリアについて、所望のリバース帯域が本発明によって割り当てられたリバース帯域よりも少ないか否かについての判定が、なされる。
【0121】
所望の帯域が割り当てられた帯域より少ないならば、プロセスはステップ822に進む。ステップ822では、ステップ708に関する上述のもののような、過剰帯域割り当てアルゴリズムが、好ましくは実行され、リバース帯域付与を増加させる。好ましくは、過剰帯域の付与は、所定のデータに、キューバックログのような優先度を与える。
【0122】
ステップ823では、ステップ820又はステップ822の何れかで起動したように、好適実施例は、上述の好適実施例のLSAアルゴリズムにより使用するために、各キャリアについて、リバース不足のランニング合計を維持するよう動作する。好適実施例では、割り当てを超過する要請の出現である、正の不足が記録される。当然ながら他の実施例では、要請を越える割り当てである、負の不足が記録され、本発明による最適化をより完全な形態にする。
【0123】
リバース不足のランニング合計の保持の後に、図8A及び8Bに示される本発明の好適実施例は、ステップ824に進む。同様に、所望の帯域が、ステップ821にて、割り当てられた帯域より少ないと判定されたならば、初期帯域割り当てが有効であり、プロセスはステップ824に進む。
【0124】
ステップ824では、キャリアインデックスが好ましくはインクリメントされ、システムで使用可能な複数のキャリアに地位手の上述したステップの動作を促進する。ステップ825において、評価されるべき総てのキャリアが評価されたか否かについての判定がなされる。評価されるべき総てのキャリアが評価されたならば、プロセスはステップ814に戻り、本発明により判定される最適なLSA区分を利用して、次のキャリアに関する初期の付与の改定が行われる。しかしながら、評価されるべき総てのキャリアが評価されたならば、好適実施例はその選択されたフレーム関する動作を完了し、プロセスは好ましくは次のフレームが選択されるところのステップ802に戻る。
【0125】
図8A及び8Bを参酌する上述の好適実施例は、図7の単独のキャリア動作に関する上述の適応時分割多重に加えて、資源のロックステップ非対称割り当てを提供するよう形成される。しかしながら、本発明の最適実施例は、複数キャリアに関するATDDを利用するよう形成されるだけでなく、所望のキャリアチャネルに変更するための特定のノードの適合化のように、周波数機敏システムを利用するようにも形成される。好適実施例による周波数機敏性(frequency agility)は、周波数機敏システムが、送信及び/又は受信周波数を調整することを可能にするだけでなく、周波数機敏システムが、所与の任意のフレームにおいて、ある周波数で送信し、他の周波数で受信することを可能にするようにも形成される。当然ながら、望まれるのであれば、送信及び受信周波数がロックステップで調整されるような、本発明の他の実施例が利用されることも可能である。
【0126】
図9Aないし9Cを参照するに、周波数機敏遠隔装置を収容するよう形成されたトラフィック・スケジューラの好適実施例のフローチャートが示される。ステップ901にて、好適実施例によれば、トラフィック・スケジューラが、図7のステップ701及び/又は図8Aのステップ801に関して実質的には上述したように初期化される。しかしながら、初期化は更に周波数機敏であるところの遠隔装置及び/又はハブ・アンテナ・アセンブリのような、特定の機器についての情報を包含する。この情報は、付加的に又は代替的に、機敏性が影響する特定の周波数を包含する。
【0127】
ステップ902にて、ATDD資源の割り当て判定に関するフレーム境界が識別される。図7の好適実施例のように、様々なトラフィックソースから発行されるリンクについての帯域要請又は要求に応答して、新たなスケジュールがフレーム毎に作成されるのが好ましい。当然ながら、上述したような他の実施例も使用され得る。
【0128】
ステップ903にて、トラフィック・スケジューラは、干渉グループの様々なトラフィックソースにより発行されるリンクの帯域要請及び/又は帯域要請を、蓄積及び分析し、干渉グループのものに関するトラフィックの緊急性を判定する。従って、図9Aないし9Cの好適実施例は、干渉グループ内の総てのトラフィックソースにわたって、フォワード及びリバーストラフィック要請/要求を合計する。
【0129】
図9Aないし9Cのこう的実施例により使用されるシステムは、周波数機敏であるので、及びそれ故に好ましくは干渉グループの任意のキャリアに接近することが可能であるので、全トラフィックソースの全帯域要請/要求が、干渉グループにおける総てのキャリアの全容量と直接的に比較され得る。従って、ステップ904にて、瞬時的なトラフィック緊急性が、干渉グループにより利用可能な及び/又は使用されるキャリア(Fmax)について、リンク容量を超えるか否かについての判定が行われる。
【0130】
瞬時的な緊急性が干渉グループキャリアの全リンク容量内にないならば、プロセスはステップ906に進む。ステップ906において、輻輳割り当てアルゴリズムが好ましくは起動される。ステップ906の輻輳割り当てアルゴリズムは、好ましくは、利用可能な複数のキャリア帯域を利用して、総てのトラフィックソースに関するフォワード及びリバース帯域付与を計算する。従って、ステップ906は、好ましくは、トラフィックソース内で利用可能な帯域を、それらの間で公平に帯域を与えるように割り当てる。好ましくは、ステップ906の輻輳割り当てアルゴリズムで利用可能な帯域の割り当ては、図7のステップ705に関して先に実質的に述べられている。
【0131】
ステップ904では、瞬時的なトラフィック緊急性が、干渉グループキャリア(Fmax)用のリンク容量内にあるならば、プロセスはステップ905に進む。ステップ905にて、総ての要請/要求が初期に付与され、すなわちこの割り当てに従っては何らの実際的な動作も起動されないが、バースト期間を論理的に割り当てる及び/又はバースト期間遅延を調整することで、各トラフィックソースのフォワードリンク要請/要求、及び各トラフィックソースのリバースリンク要請/要求を収容する。好ましくは、要請/要求の初期の割り当ては、図7のステップ706及び/又は図8Aのステップ807に関連して説明されるよう影響するが、その割り当ての実際的な動作は何ら影響されない。
【0132】
複数キャリアのトラフィック・スケジューラの上述のステップは、これらの要請/要求がキャリアの間でどのように分配されるかを考慮することなしに、干渉グループキャリア(Fmax)についての要請/要求に基づく初期帯域付与が計算される。従って、好適実施例は、要請/要求を実現するキャリアの割り当てをさらに判定するよう動作する。
【0133】
ステップ907では、ステップ904又はステップ905の何れかで起動されるように、好適実施例は、各トラフィックソースに関する帯域の初期付与を分析し、トラフィックソースのトラフィックを搬送するのに必要なフォワードタイムスロットの長さ及び/又はタイムスロット数を計算するよう動作する。また、この分析は、好ましくは、リバースタイムスロットの長さ及び/又はタイムスロット数についても繰り返し行われる。
【0134】
ステップ908では、図9Aないし9Cの好適実施例は、総てのトラフィックソースに関して総てのフォワードタイムスロットを合計する。同様に、総てのトラフィックソースについてのリバースタイムスロットも、好ましくは加算される。これらの合計は、割り当てられたトラフィック総てを搬送するのに必要なフォワード及びリバースキャリアフレームの合計数となる。ステップ909は、最小のフォワード及びリバースフレーム割合区分を計算し、割り当てられたトラフィックを収容するよう動作し、ステップ910はその割り当てを実現するように区分を設定するよう動作する。
【0135】
例えば、12の遠隔局があり、干渉グループに3つのキャリアがある例を利用し、各遠隔装置が0.125フォワードタイムスロット及び0.10リバースタイムスロットを要請することを想定する。所望のフォワードフレームの全体は、1.5であり、所望のリバースフレームの全体は1.2である。上述の情報により、最小の所望のフォワード及びリバースLSA区分が計算される。例えば、3つのキャリアにわたる全体のフォワード及びリバース要請の平均化は、0.5の各キャリアに対する最小リバース区分(LSA_FWD_MIN=1.5/3=0.5)及び0.4の各キャリアに対する最小のリバース区分(LSA_REV_MIN=1.2/3=0.4)を与える。この例では3つのキャリアについて1つのフレーム境界が割り当てられ、上記に割り当てられたフォワード及びリバースフレームの合計は3フレームを越えないことが、理解されるであろう。先行するフレームに何らの重大なフォワード又はリバース不足もないならば、さらに、最終的なLSA区分は好ましくは1.0まで付加するので、等しい量のパッド(pad)が上述した各最小区分に付加される。従って、各キャリアについてのフォワード区分は0.55に設定され、各キャリアについてのリバース区分は0.45に設定され得る(1−(0.5+0.4)=0.1及び0.1/2=0.05が各区分に付加される。)。当然ながら、本発明による動作は、以前のフレーム不足が示す場合のように、異なるように資源を割り当てることが可能である。例えば、1つ又はそれ以上のトラフィックソースが先行フレームにて重大なリバース不足を有していたならば、上述したような不足定数を利用して、LSAアルゴリズムが、資源を分配する際にリバース方向を特別扱いさせるようにすることが可能である。
【0136】
従って、上記例の場合に、ステップ910において、最終的なLSA区分は、全要求フォワード又はリバース容量にいくつかのパッドを加えたものが、3つのキャリアによって供給されるように、設定される。その後に、好適実施例によれば、トラフィックソースが干渉グループのキャリアに割り当てられる。
【0137】
ステップ911において、フォワードキャリア容量は、好ましくは、上記のように判定されたLSA容量に対応するように初期化される。ステップ912において、トラフィックソースは、好ましくはインデックスされ、実際の資源の割り当てに特定のトラフィックソースを特別扱いするようにする。例えば、図9Aないし9Cの好適実施例は、最大のフォワード不足を有するトラフィックソースが最初のインデックス(RP=0)を与えるように、トラフィックソースをインデックスする。
【0138】
ステップ913において、複数のキャリアを利用したループ分析が始まる。従って、好適実施例はキャリアインデックスを初期化する(F=0)。キャリアインデックスの初期化は、好ましくは実質的に図8Aのステップ803に関連して説明されている。
【0139】
ステップ914において、特定のキャリアのフォワード区分が0より大きいか否かが判定される。このキャリアに対するフォワード区分が0より大きくないならば、そこのタイムスロットにトラフィックソースを割り当てる必要はなく、従って、プロセスはステップ918に進む。
【0140】
しかしながら、このキャリアのフォワード区分が0より大きいならば、ステップ915にて最高の未処理トラフィックソース(RP)のフォワード形式が0より大きくないか否かが判定される。このトラフィックソースのフォワード形式が0より大きくないならば、総ての割り当てられた容量が挿入されているので、キャリアソースを挿入する必要はなく、従ってプロセスはステップ918に進む。
【0141】
最高の未処理トラフィックソースのフォワード形式が0より大きいならば、ステップ916において、特定のキャリアのフォワード区分が、このトラフィックソースについてのフォワード形式よりも大きいか否かについての判定がなされる。特定のキャリアのフォワード部分が、ステップ916における最高の未処理トラフィックソースのフォワード割合より大きいと判定されたならば、本発明の好適実施例はステップ917に進み、その後にステップ922に続く。ステップ917では、最高の未処理トラフィックソースが、特定のキャリアのフォワードタイムスロットに挿入される。
【0142】
しかしながら、特定のキャリアのフォワード部分が、最高の未処理トラフィックソースのフォワード割合より大きくないならば、キャリアの利用可能な容量はトラフィックソースのトラフィックを収容することができないので、好適実施例はステップ918に進む。好適実施例によれば、所与のフレームにおける所与の遠隔装置に必要な全フォワードタイムスロットは、複数のキャリアの中で分割されず、トラフィックソースのいくつかを、それらの所望のタイムスロット長で送信することをしばしば妨げるタイムスロット塊(granularity)の存在することが、理解されるであろう。従って、他の実施例は、本発明により使用されるLSA区分を判定するための上述した単独の平均とは異なる手法を利用することが可能である。更に、本発明の他の実施例が、望まれるのであれば、複数のキャリアに対する1つのトラフィックについて、割り当てられた容量の一部を挿入するよう動作することが、理解されるであろう。
【0143】
ステップ914、ステップ915又はステップ916のいずれかにより起動されるように、ステップ918において、キャリアインデックスが好ましくはインクリメントされ、本システムで動作する複数のキャリアに対する上述したステップの動作を促進する。ステップ919において、評価されるべき総てのキャリアが評価されたか否かについての判定がなされる。評価されるべき総てのキャリアが評価されていないならば、プロセスは好ましくはステップ914に戻り、トラフィックソースに対する資源の割り当てのために次のキャリアが分析される。しかしながら、評価されるべき総てのキャリアが評価されたならば、そのループは終了し、プロセスは好ましくはステップ921に進む。
【0144】
ステップ921では、プロセスは好ましくは進行し、輻輳帯域割り当てアルゴリズムを起動させ、フォワードタイムスロットを遠隔装置に割り当てる。好ましくは、好適実施例のステップ921におけるプロセスは、帯域割り当ての後続の判定で使用する遠隔装置のための任意のフォワード不足をも記録する。
【0145】
ステップ922では、ステップ917又は921のいずれかで起動されるように、トラフィックソースインデックスが好ましくはインクリメントされ、システムで使用可能な複数のトラフィックソースに対する上述のステップの動作を促進する。ステップ923では、評価されるべき総てのトラフィックソースが評価されたか否かについての判定がなされる。評価されるべき総てのトラフィックソースが評価されていないならば、プロセスはステップ913に戻り、キャリアインデックスが再び初期化される。しかしながら、評価されるべき総てのトラフィックソースが評価されたならば、そのループは終了し、プロセスは好ましくはステップ924に進む。
【0146】
ステップ924では、好ましくは、リバースキャリア容量が、上記の判定されたLSAに対応するよう初期化される。ステップ925では、トラフィックソースが好ましくはインデックスされ、実際の資源割り当てに特定のトラフィックソースを特別扱いするようインデックスする。例えば、図9Aないし9Cの好適十知れは、最大のリバース不足を有するトラフィックソースが最初のインデックス(RP=0)を与えるように、トラフィックソースをインデックスする。
【0147】
ステップ926では、複数キャリアを利用する分析ループが始まる。従って、好適実施例は、キャリアインデックスを初期化する(F=0)。キャリアインデックスの初期化は、好ましくは図8Aのステップ803に関して実質的に説明されている。
【0148】
ステップ917では、特定のキャリアのリバース部分が0より大きいか否かが判定される。このキャリアについてのリバース区分が0より大きいならば、そこのタイムスロットにトラフィックを割り当てる必要はなく、従って、プロセスはステップ931に進む。
【0149】
しかしながら、このキャリアについてのリバース区分が0より大きいならば、ステップ928にて、最高の未処理トラフィックソース(RP)のリバース割合が0より大きくないか否かが判定される。このトラフィックソースについてのリバース割合が0より大きくないならば、総ての割り当てられた容量は挿入されているので、キャリア資源を挿入する必要はなく、従って、プロセスはステップ931に進む。
【0150】
最高の未処理トラフィックソースのリバース割合が0より大きいならば、ステップ929にて、このトラフィックソースについて、特定のキャリアのリバース区分がリバース割合より大きいか否かについての判定がなされる。ステップ929において、特定のキャリアのリバース部分が、最高の未処理トラフィックソースのリバース割合より大きいと判定されたならば、本発明の好適実施例はステップ930に進み、その後にステップ935に進む。ステップ930では、最高のみ処理トラフィックソースが、特定のキャリアのリバースタイムスロットに割り当てられる。
【0151】
しかしながら、特定のキャリアのリバース部分が、最高トラフィックソースのリバース比率より大きくないならば、キャリアの利用可能な容量はトラフィックソースのトラフィックを収容することができないので、好適実施例はステップ931に進む。好適実施例によれば、所与のフレームにおける所与の遠隔装置についての必要なリバースタイムスロット全体は、複数のキャリアの間で分割されず、トラフィックソースのいくつかを、それらの所望のタイムスロット長で送信することをしばしば妨げるタイムスロット塊の存在することが、理解されるであろう。従って、他の実施例は、本発明により使用されるLSA区分を判定するための上述した単独の平均とは異なる手法を利用することが可能である。更に、本発明の他の実施例が、望まれるのであれば、複数のキャリアに対する1つのトラフィックについて、割り当てられた容量の一部を挿入するよう動作することが、理解されるであろう。
【0152】
ステップ927、ステップ928又はステップ929のいずれかにより起動されるように、ステップ931において、キャリアインデックスが好ましくはインクリメントされ、本システムで動作する複数のキャリアに対する上述したステップの動作を促進する。ステップ932において、評価されるべき総てのキャリアが評価されたか否かについての判定がなされる。評価されるべき総てのキャリアが評価されていないならば、プロセスは好ましくはステップ927に戻り、トラフィックソースに対する資源の割り当てのために次のキャリアが分析される。しかしながら、評価されるべき総てのキャリアが評価されたならば、そのループは終了し、プロセスは好ましくはステップ934に進む。
【0153】
ステップ934では、プロセスは好ましくは進行し、リバースタイムスロットを割り当てるための輻輳帯域割り当てアルゴリズムを起動させる。好ましくは、好適実施例のステップ934におけるプロセスも、帯域割り当ての以後の判定で使用する遠隔装置のためのリバース不足を記録する。
【0154】
ステップ935では、ステップ932又は934のいずれかで起動されるように、トラフィックソースインデックスが好ましくはインクリメントされ、システムで使用可能な複数のトラフィックソースに対する上述のステップの動作を促進する。ステップ936では、評価されるべき総てのトラフィックソースが評価されたか否かについての判定がなされる。評価されるべき総てのトラフィックソースが評価されていないならば、プロセスはステップ926に戻り、キャリアインデックスが再び初期化される。しかしながら、評価されるべき総てのトラフィックソースが評価されたならば、そのループは終了し、プロセスは好ましくはステップ937に進む。
【0155】
ステップ927では、好適実施例は、本発明による資源割り当ての後に、過剰容量が干渉グループのキャリアに残存しているか否かを判定するよう動作する。何らの過剰容量も残っていなかったならば、プロセスは好ましくはステップ902に戻り、次のフレームが選択される。
【0156】
しかしながら、過剰容量が残っていたならば、フォワード及びリバース過剰容量の割り当てのために、プロセスは好ましくはステップ938,939に進む。好ましくは、過剰帯域の割り当ては、フォワード及び/又はリバース帯域付与を増加させるために、ステップ708に関して先に実質的に説明されている。好ましくは、過剰帯域付与は、キューバックログのように、所定のデータに優先度を与える。当然ながら、付加的な帯域は、上述したように、付加的に又は代替的に帯域付与を増加させるために、他の通信に使用されることが可能である。
【0157】
ステップ940では、好適実施例は、上述した好適実施例のLSAアルゴリズムにより使用する、各遠隔装置についてのフォワード及び/又はリバース不足のランニング合計を調整する。ステップ934における好ましいフォワード及び/又はリバース不足の保守は、上述の図8Bのステップ818及び/又は823に関連して実質的に説明されている。リバース不足のランニング合計の保守の後に、図9Aないし9Cに示される本発明の好適実施例は、好ましくは、次のフレームが選択されるステップ902に戻る。
【0158】
図8A、8B及び9Aないし9Cの好適実施例は、適応時分割多重のロックステップ調整に関して上記に説明されてきたが、本発明による適応時分割多重の独立した調整も可能であることが、理解されるであろう。例えば、上述したようなトラフィックスケジュールは、複数のキャリアグループについて独立に動作し、干渉グループのいずれかについて非対称な時分割フレームを提供することが可能である。好適実施例の無線通信システムに関連して説明してきたが、本発明を利用して、複数のメディアにおける適応時分割多重を行い得ることが、理解されるであろう。例えば、本発明は、光ファイバ媒体にて動作することの可能な、波長分割多重や過密(dense)波長分割多重に使用することが可能である。
【0159】
本発明及びその利点が詳細に説明されてきたが、特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなしに、様々な変更、置換及び変形を行い得ることが、理解されるであろう。更に、本発明の範囲は、明細書に記載された、プロセス、装置、製法、並びに材料、手段、方法及びステップの組み合わせの具体的な実施例に限定されることを意図しない。本発明を利用する関連する実施例と同様な機能及び実質的に同様の結果をもたらす、プロセス、装置、製法、並びに材料、手段、方法及びステップの組み合わせ、現在又は将来開発されるものを、当業者は本発明の開示内容から容易に理解するであろう。従って、特許請求の範囲は、そのようなプロセス、装置、製法及び材料、手段又はステップの組み合わせをその範疇に包含し得ることを意図する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好適実施例のプロセッサシステムの相互接続を示す。
【図2】図2は、本発明のハブのネットワークを利用するプロセッサシステムの相互接続を示す。
【図3】図3及び図4は、本発明のハブの各種要素の好適実施例を示す。
【図4】図3及び図4は、本発明のハブの各種要素の好適実施例を示す。
【図5】図5は、本発明のノードの実施例を示す。
【図6】図6は、時分割多重バースト期間における本発明にて通信を行う信号成分の実施例を示す。
【図7】図7は、適応時分割多重を行うための本発明の好適実施例のフローチャートを示す。
【図8A】図8A及び8Bは、マルチキャリア・ロックステップ非対称適応時分割多重を大なうための本発明の好適実施例のフローチャートを示す。
【図8B】図8A及び8Bは、マルチキャリア・ロックステップ非対称適応時分割多重を行うための本発明の好適実施例のフローチャートを示す。
【図9A】図9Aないし9Cは、周波数機敏トラフィックソースを利用して、マルチキャリア・ロックステップ非対称適応時分割多重を行うための本発明の好適実施例のフローチャートを示す。
【図9B】図9Aないし9Cは、周波数機敏トラフィックソースを利用して、マルチキャリア・ロックステップ非対称適応時分割多重を行うための本発明の好適実施例のフローチャートを示す。
【図9C】図9Aないし9Cは、周波数機敏トラフィックソースを利用して、マルチキャリア・ロックステップ非対称適応時分割多重を行うための本発明の好適実施例のフローチャートを示す。
Claims (74)
- 少なくとも1つのフォワードリンク割合及びリバースリンク割合を動的に設定するよう動作するトラフィック・スケジューラであって、当該トラフィック・スケジューラが:
トラフィック判定システム;
前記トラフィック判定システムからの情報に基づいて、フォワードリンク割合及びリバースリンク割合を動的に設定し、所定の一組の動作手順に従って、前記フォワードリンク割合及び前記リバースリンク割合をトラフィックソースに割り当てるよう動作する割り当てシステム;
を有することを特徴とするトラフィック・スケジューラ。 - 前記割り当てシステムが:
前記トラフィック判定システムにより提供される情報が、前記少なくとも1つのキャリアの少なくとも一部で与えられる利用可能な容量を越えるトラフィックを示す場合に、前記所定の一組の動作手順に従って、前記トラフィックソースの間で容量不足を分散させるよう動作するトラフィック輻輳部
を有することを特徴とする請求項1記載のトラフィック・スケジューラ。 - 前記所定の一組の動作手順が、前記トラフィックソースの間で前記容量不足の実質的に均等な配分を行わせることを特徴とする請求項2記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記所定の一組の動作手順が、前記トラフィックソースの間で前記容量不足の重み付けされた配分を行わせることを特徴とする請求項2記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記重み付けされた配分が、特定のトラフィックソースに関連する送信優先度に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項4記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記重み付けされた配分が、特定のトラフィックソースに関連する最小保証帯域に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項4記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記重み付けされた配分が、特定のトラフィックソースに関連する不足履歴情報に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項4記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記割り当てシステムが:
前記トラフィック判定システムにより与えられる情報が、前記少なくとも1つのキャリアの少なくとも一部で与えられる利用可能な容量の余剰を示す場合に、前記所定の一組の動作手順に従って、前記トラフィックソースの間で過剰容量を分配するよう動作する過剰帯域部
を有することを特徴とする請求項1記載のトラフィック・スケジューラ。 - 前記所定の一組の動作手順が、前記トラフィックソースの間で前記過剰容量の実質的に均等な配分を行わせることを特徴とする請求項8記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記所定の一組の動作手順が、前記トラフィックソースの間で前記過剰容量の重み付けされた配分を行わせることを特徴とする請求項8記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記重み付けされた配分が、特定のトラフィックソースに関連する送信優先度に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項10記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記重み付けされた配分が、特定のトラフィックソースに関連する最小保証帯域に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項10記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記割り当てシステムが:
前記トラフィックソースにキャリアを動的に割り当てるよう動作するキャリア割り当てシステム
を有することを特徴とする請求項1記載のトラフィック・スケジューラ。 - 通信容量の利用を最適化するために、前記キャリアの割り当てが、前記トラフィックソースに対する前記フォワードリンク割合及び前記リバースリンク割合の割り当てと共同して行われることを特徴とする請求項13記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記重み付けされた配分が、前記トラフィックソースに対する不足履歴情報に少なくとも部分的に基づいて行われることを特徴とする請求項10記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記トラフィック判定システムが、判定するトラフィックの現在のトラフィック要請/要求についての情報を利用することを特徴とする請求項1記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記トラフィック判定システムが、トラフィック履歴情報を利用することを特徴とする請求項1記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記トラフィック判定システムが、瞬時的なトラフィック利用度を判定するよう動作することを特徴とする請求項1記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記少なくとも1つのキャリアが、複数のキャリアより成ることを特徴とする請求項1記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記割り当てシステムの動作が、前記複数のキャリアの第2キャリアのフォワードリンク割合及びリバースリンク割合とは異なる、前記複数のキャリアの第1キャリアのフォワードリンク割合及びリバースリンク割合を設定することを特徴とする請求項19記載のトラフィック・スケジューラ。
- 前記第1キャリアが干渉グループのキャリアであり、前記干渉グループが、同一のフォワードリンク割合及び同一のリバースリンク割合で動作する複数のキャリアを包含することを特徴とする請求項20記載のトラフィック・スケジューラ。
- 適応時分割多重化を行う通信システムであって、当該通信システムは:
複数のキャリア;及び
前記複数のキャリア中のキャリアについて通信容量の方向性リンクチャネル割合を動的に設定するよう動作するトラフィック・スケジューラ;
より成り、前記トラフィック・スケジューラが:
所定の一組の動作手順に従って、前記方向性リンクチャネル割合をトラフィックソースに割り当てるよう動作する割り当てシステムであって、前記複数のキャリアの第1キャリアの方向性リンクチャネル割合が、前記複数のキャリアの第2キャリアの対応する方向性リンクチャネル割合と異なるところの割り当てシステムを有することを特徴とする請求項22記載の通信システム。 - 前記トラフィック・スケジューラが、更に:
前記所定の一組の動作手順に従って、前記複数のキャリア中のキャリアにトラフィックソースを動的に割り当てるよう動作するキャリア割り当てシステム
を有することを特徴とする請求項22記載の通信システム。 - 前記所定の一組の動作手順に従って動作する前記キャリア割り当てシステム及び前記割り当てシステムが、前記通信システムで測定されるよう容量不足量を最小化することを特徴とする請求項23記載の通信システム。
- 前記複数のキャリアが、少なくとも1つの形態で動作した場合に、望まれない干渉を引き起こすものと判定されるキャリアの第1グループを包含することを特徴とする請求項22記載の通信システム。
- 前記少なくとも1つの形態が、同一の通信インターフェースを利用して同時に動作する前記第1グループのキャリアを包含することを特徴とする請求項25記載の通信システム。
- 前記同一の通信インターフェースが、アンテナ素子であることを特徴とする請求項26記載の通信システム。
- 前記少なくとも1つの形態が、リバースリンクにて動作する前記第1グループの他のキャリアと同時に、フォワードリンクにて動作する前記第1グループのキャリアを包含することを特徴とする請求項25記載の通信システム。
- 前記第1グループが、前記第1キャリアを有するが、前記第2キャリアを有しないことを特徴とする請求項25記載の通信システム。
- 前記割り当てシステムが:
容量不足を判定することの可能な輻輳システムであって、前記割り当てが、前記容量不足に応答する前記方向性リンクチャネル割合を割り当てるよう動作することを特徴とする請求項22記載の通信システム。 - 前記容量不足に応答する前記方向性リンクチャネル割合の割り当てが、前記トラフィックソースの間で前記の不足分を実質的に等しく分配することを特徴とする請求項30記載の通信システム。
- 前記容量不足に応答する前記方向性リンクチャネル割合の割り当てが、前記キャリアの間で前記の不足分を実質的に等しく分配することを特徴とする請求項30記載の通信システム。
- 前記容量不足に応答する前記方向性リンクチャネル割合の割り当てが、前記トラフィックソースの間で前記の不足を不均一に分配することを特徴とする請求項30記載の通信システム。
- 前記の不足分の分配が、前記トラフィックソースに関連する不足履歴に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項33記載の通信システム。
- 前記の不足分の分配が、前記トラフィックソースに関連するサービスの優先度に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項33記載の通信システム。
- 前記の不足分の分配が、前記トラフィックソースに関連する保証帯域に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項33記載の通信システム。
- 前記の不足分の分配が、前記キャリアに関連する不足履歴に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項33記載の通信システム。
- 前記割り当てシステムが:
過剰容量を判定するよう動作する過剰帯域システムであって、前記割り当てが、前記の過剰容量に応じて前記方向性リンクチャネル割合を割り当てる過剰帯域システム
を有することを特徴とする請求項22記載の通信システム。 - 前記過剰容量に応答する前記方向性リンクチャネル割合の割り当てが、前記トラフィックソースの間で前記の過剰分を実質的に等しく分配することを特徴とする請求項38記載の通信システム。
- 前記容量過剰に応答する前記方向性リンクチャネル割合の割り当てが、前記キャリアの間で前記の過剰分を実質的に等しく分配することを特徴とする請求項38記載の通信システム。
- 前記容量過剰に応答する前記方向性リンクチャネル割合の割り当てが、前記キャリアの間で前記の過剰分を不均一に分配することを特徴とする請求項38記載の通信システム。
- 前記の過剰分の分配が、前記トラフィックソースに関連する不足履歴に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項41記載の通信システム。
- 前記の過剰分の分配が、前記トラフィックソースに関連するサービスの優先度に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項41記載の通信システム。
- 前記の過剰分の分配が、前記トラフィックソースに関連する保証帯域に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項41記載の通信システム。
- 前記の過剰分の分配が、前記キャリアに関連する不足履歴に少なくとも部分的に基づいていることを特徴とする請求項41記載の通信システム。
- 前記方向性リンクチャネル割合が、フォワードリンクチャネル割合であることを特徴とする請求項22記載の通信システム。
- 前記方向性リンクチャネル割合が、リバースリンクチャネル割合であることを特徴とする請求項22記載の通信システム。
- 前記複数のキャリアが、マイクロ波キャリアであることを特徴とする請求項22記載の通信システム。
- 前記マイクロ波キャリアが、10−60GHzの範囲内にあることを特徴とする請求項48記載の通信システム。
- 通信容量の最適化を行う方法であって、当該方法は:
複数のキャリアを用意するステップ;
前記複数のキャリアを介して通信するトラフィックソースに求められる通信レベルを判定するステップ;及び
前記トラフィックソースに求められる判定された通信レベルに応答して、フォワード及びリバースチャネルの少なくとも1つに使用されるキャリア容量の部分を判定するステップ;
より成ることを特徴とする方法。 - 更に、キャリアのロックステップ・グループとして前記キャリアを区別するステップであって、前記ロックステップ・グループの各キャリアの少なくとも1つのフォワード及びリバースチャネルに使用されるキャリア容量の部分の判定が、同一であるところのステップより成ることを特徴とする請求項50記載の方法。
- 更に、キャリアのロックステップ・グループを区別する前記ステップが:
前記複数のキャリア中のもののフォワードリンク及び前記複数のキャリア中の他のもののリバースリンクの同時使用に提供されるための、前記キャリア中の他のものの間で不十分なアイソレーションを与えるところの複数のキャリア中のものを判定するステップ
より成ることを特徴とする請求項51記載の方法。 - 前記キャリアのロックステップを区別する方法が:
前記複数のキャリアのロックステップでない利用が、望まれない結果を招くところの通信システム資源を判定するステップ
より成ることを特徴とする請求項51記載の方法。 - 前記通信システム資源が、前記トラフィックソースのものより成ることを特徴とする請求項53記載の方法。
- 前記通信システム資源が、アンテナシステムより成ることを特徴とする請求項53記載の方法。
- フォワード及びリバースチャネルの少なくとも1つに使用されるキャリア容量の部分を判定する前記ステップが、第2キャリアのリバースチャネルと重複する第1キャリアのフォワードチャネルを提供することを特徴とする請求項50記載の方法。
- 更に:
フォワード及びリバースチャネルの少なくとも1つに使用されるキャリア容量の前記の判定された部分からの、所望の不足容量を判定するステップ
より成ることを特徴とする請求項50記載の方法。 - 更に:
前記トラフィックソースの間で実質的に等しく前記不足容量を割り当てるステップ
より成ることを特徴とする請求項57記載の方法。 - 更に:
不足履歴判定に従って、前記不足容量を割り当てるステップ
より成ることを特徴とする請求項57記載の方法。 - 更に:
サービスの優先度に従って、前記不足容量を割り当てるステップ
より成ることを特徴とする請求項57記載の方法。 - 更に:
サービスの所望の品質に従って、前記不足容量を割り当てるステップ
より成ることを特徴とする請求項57記載の方法。 - 更に:
フォワード及びリバースチャネルの少なくとも1つに使用されるキャリア容量の前記の判定された部分からの過剰容量を判定するステップ
より成ることを特徴とする請求項50記載の方法。 - 更に:
前記トラフィックソースの間で前記過剰容量を実質的に等しく割り当てるステップ
より成ることを特徴とする請求項62記載の方法。 - 更に:
サービスの優先度に従って、前記過剰容量を割り当てるステップ
より成ることを特徴とする請求項62記載の方法。 - 更に:
サービスの所望の品質に従って、前記過剰容量を割り当てるステップ
より成ることを特徴とする請求項62記載の方法。 - 通信容量の最適化を行うシステムであって、当該システムは:
前記複数のキャリアを介して通信するトラフィックソースに求められる通信レベルを判定する手段;
前記トラフィックソースに求められる判定された通信レベルに応答して、フォワード及びリバースチャネルの少なくとも1つに使用されるキャリア容量の部分を判定する手段;
キャリアの第1ロックステップ・グループとして前記キャリアを区別する手段であって、前記第1ロックステップ・グループの各キャリアの少なくとも1つのフォワード及びリバースチャネルに使用されるキャリア容量の部分の判定が、同一であるところの手段
を有することを特徴とするシステム。 - 更に:
キャリアの第2ロックステップ・グループとして前記キャリアを区別する手段であって、前記第2ロックステップ・グループの各キャリアの少なくとも1つのフォワード及びリバースチャネルに使用される前記キャリア容量の部分の判定が同一であり、前記第1グループ及び第2グループの前記キャリア容量の前記部分が異なるところの手段
を有することを特徴とする請求項66記載のシステム。 - キャリア容量の部分を判定する前記手段が、キャリアの全通信フレームに動作可能であることを特徴とする請求項66記載のシステム。
- キャリア容量の部分を判定する前記手段が、キャリアのスーパーフレーム全体に動作可能であり、前記スーパーフレームがキャリアの所定の複数の通信フレームより成ることを特徴とする請求項66記載のシステム。
- キャリア容量の部分を判定する前記手段が、あるイベントの出現に基づいて動作することが可能であることを特徴とする請求項66記載のシステム。
- 前記イベントは、通信データキューが所定の閾値に達したことの判定結果であることを特徴とする請求項70記載のシステム。
- 前記閾値が、データの待機量であることを特徴とする請求項71記載のシステム。
- 前記閾値が、キューデータの待機時間であることを特徴とする請求項71記載のシステム。
- 前記イベントが、所定の時間であることを特徴とする請求項70記載のシステム。
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