JP2004502068A - 燃料供給装置において閉止、過回転防止、およびバイパス流れの方向制御を提供する方法および装置 - Google Patents
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Abstract
ガスタービンエンジンなどの燃焼エンジンの燃料供給装置(10)において、閉止、過回転防止、およびバイパス流れの方向制御を提供する方法および装置が開示されている。バルブパック(72)が、燃料調整装置(12)と一体に設けられているとともに、閉止および過回転防止を提供し、これには閉止部品および過回転防止部品の動作の完全性を確認することが含まれる。バイパス方向制御弁(150)が、燃料調整装置(12)の1つの実施例と一体に設けられており、流量調整弁(20)の流量調整弁スプール(44)の位置に基づいて、燃料流量調整弁(20)の上流側からのバイパス流れの方向制御を提供する。
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、主に、エンジン用の燃料制御装置および燃料供給装置に関し、特に、ガスタービンエンジンなどの燃焼エンジンの燃料供給装置において閉止、過回転防止、およびバイパス流の方向制御を提供する方法および装置に関する。
【0002】
【背景技術】
航空機用ガスタービンエンジンなどの燃焼エンジン用の燃料供給装置の技術では、燃料の流量調整をしてエンジンに供給する前に、燃料を加圧するために弁または歯車ポンプなどの定容量型ポンプを使用することは周知である。定容量型ポンプは、一般に、可能な全ての動作条件において余剰な流量が確実に得られる寸法となっている。ポンプの出力は、燃料流量調整弁に供給され、この燃料流量調整弁は、バイパス圧力調整弁(PRV)とともにエンジンへの燃料流量を調整する。
【0003】
ガスタービンエンジンなどの燃焼エンジンでは、エンジンが最も高い動作速度を超えた場合に起こりうる機械的な過負荷および/または過剰な動作温度などの故障のおそれを減少させるために、過回転限界を設けることが望ましいことが多い。過回転状態は、例えば、エンジン負荷の予期せぬ突然の減少、エンジンの燃料供給装置の流量調整弁の故障、または関連する電子式エンジン制御装置(EEC)から出力された、流量調整弁を過剰に高い流量設定に調整する誤った信号などのいくつかの原因によってエンジンで生じうる。ガスタービンエンジンの出力タービンの回転速度などのエンジン速度を監視するとともに、過回転状態を検出したときに燃料供給装置からエンジンへの燃料流れを減少もしくは停止させる過回転防止装置を設けることが知られている。このような装置で、弁を駆動するために機械的な過回転ガバナを使用するものが、1999年7月27日にドライヤ等に付与された米国特許第5,927,064号に開示されている。さらに、エンジンが航空機に動力を供給する主ガスタービンエンジンなどの重要な構成要素である場合には、過回転防止装置が適切に動作しているか否かを点検すなわち確認することが知られている。全自動化デジタル式エンジン制御(FADEC)装置と電子式過回転防止装置を有する典型的なガスタービンエンジンでは、エンジンの停止時に過回転装置の適切な動作が点検される。閉止時に過回転装置が制御装置に取って代わり、かつ主な閉止手段として使用される用途では、エンジンの停止時に過回転装置の適切な動作の確認を容易に行うことができる。しかし、過回転装置が主な閉止手段でない場合には、確認を行うために(例えばスイッチなどの)追加のフィードバック装置が一般に必要となる。
【0004】
さらに、航空機の場合には、連邦航空局の規則(FAA FAR)25.1141によって、動力式弁が開位置、閉位置、または開位置と閉位置との間で移動している状態であるかを示す手段を設けることが要求される。これは、多くの場合、燃料調整装置(FMU)の閉止弁と関連づけられた電気的なスイッチ、近接検出器、またはLVDTなどのセンサからの電子的なフィードバック信号によって達成されることが多い。しかし、このような装置は、意図された目的で良好に動作しうるが、センサや関連する電子的なフィードバック装置によって、燃料供給装置に追加のコスト、複雑さ、および重量が加わるおそれがある。
【0005】
また、燃料供給装置は、全ての電力が切られたときに閉止状態を維持することすなわち閉止保持を要求される。さらに、多くの用途では、燃料供給装置が閉止状態にあり、かつエンジンが空転しているときに、ガスタービンエンジンなどで一般的な遠隔アクチュエータを位置決めするために燃料供給装置を高圧に維持する必要がある。閉止保持および空転加圧は、閉止状態を保持するために(保持トルクモータやソレノイドなどの)比較的複雑な閉止装置および/または(シーケンス弁などの)追加のハードウェアを必要とする。
【0006】
また、航空機のガスタービンエンジンの燃料装置は、燃料をエンジン内で燃焼する前に、種々の航空機および/またはエンジンの構成部品から燃料に熱を伝達するエンジン滑油系統などの1つまたはそれ以上の熱交換器を含むことが知られている。いくつかの装置では、適切な熱管理を行うために、燃料調整装置からのバイパス流を、特定の航空機および/またはエンジンの状態において1つの熱交換器などを通る一方の流路に方向づけ、他の航空機および/またはエンジンの状態において他の熱交換器などの他方の流路に向かって方向づけることを要する。また、いくつかの装置では、ほぼエンジン速度の関数である燃料供給装置のブースタポンプの出口側の圧力上昇に応答して一方または他方の流路にバイパス流れを導く独立したバイパス方向制御弁を、燃料調整装置の下流に設けることでこの必要条件を満たしている。
【0007】
【発明の開示】
本発明の主な目的は、エンジンに所望の燃料流れを提供する燃料供給装置において、閉止、過回転保護、および/またはバイパス流れ方向制御を提供する新規でかつ改善された装置および方法を提供することである。
【0008】
本発明の1つの形態では、エンジンに所望の燃料流れを提供する燃料供給装置において、指令された閉止モード、過回転停止モード、および過回転/閉止試験モードを提供する方法が開示されている。この燃料供給装置は、流量調整弁と閉止弁とを含み、流量調整弁は、該流量調整弁の調整圧力チャンバ内の閉鎖圧力に応答して、流量調整弁がエンジンへの燃料流れを遮断する閉止状態と、調整圧力チャンバ内の調整圧力に応答して、流量調整弁がエンジンに調整された燃料流れを提供する調整状態と、を有する。閉止弁は、閉止弁が流量調整弁からエンジンへの燃料流れを妨げない開状態と、閉止弁が流量調整弁からエンジンへの流れを遮断する閉状態と、を有する。
【0009】
方法は、過回転閉止モードの開始を指示する装置からの過回転信号に応答して、閉止弁を閉状態に作動するとともに、調整圧力チャンバに調整圧力を提供しようと試みると同時に、調整圧力チャンバに閉鎖圧力を導き、閉鎖圧力は、調整圧力よりも大きく、
指令された閉止モードの開始を指示する装置からの閉止信号に応答して、調整圧力チャンバに調整圧力を提供すると同時に、閉止弁を閉状態に作動し、
指令された閉止モードが開始された後に、エンジン速度が選択された準アイドリング速度より低下したことに応答して、装置から過回転信号を送信するとともに、調整圧力チャンバに調整圧力を提供しようと試みると同時に、流量調整弁が調整状態または閉止状態にあるかを判断するために流量調整弁の状態を点検することを含む。
【0010】
本発明の他の形態では、エンジンに所望の燃料流れを提供する燃料供給装置で使用されるバルブパックが開示されている。燃料供給装置は、流量調整弁を含み、この流量調整弁は、該流量調整弁の基準圧力チャンバと調整圧力チャンバとの間の圧力差に応答してエンジンに調整された燃料流れを供給する調整状態と、基準圧力チャンバと調整圧力チャンバとの圧力差に応答してエンジンへの燃料流れを遮断する閉止状態と、を有する。バルブパックは、燃料流量調整弁から調整された燃料流れを受け入れる燃料入口ポートと、調整された燃料流れをエンジンに導くために、燃料入口ポートから調整された燃料流れを選択的に受け入れる燃料出口ポートと、作動燃料流れをドレンに送るように、このドレンに選択的に接続された作動圧力入口ポートと、基準圧力の燃料流れを受け入れる基準圧力入口ポートと、燃料流量調整弁の調整圧力チャンバに燃料流れを送るために、基準圧力入口ポートから基準圧力の燃料流れを選択的に受け入れる基準圧力出口ポートと、過回転作動ポートと、閉止作動ポートと、を有する。また、バルブパックは、過回転作動ポートがドレンと流体的に連通することに応答する過回転状態と、閉止作動ポートがドレンと流体的に連通し、かつ過回転作動ポートからドレンへの流れが遮断されることに応答する閉止状態と、過回転ドレンポートおよび閉止ドレンポートからドレンへの流れが両方とも遮断される運転状態と、を有する。バルブパックが過回転状態のときには、基準圧力の燃料流れを基準圧力入口ポートから燃料流量調整弁の調整圧力チャンバに導くように、基準圧力入口ポートが基準圧力出口ポートと接続されているとともに、燃料流れを受け入れるように作動圧力入口ポートが開口しており、かつエンジンへの調整された燃料流れを閉止するように燃料入口ポートから燃料出口ポートへの流れが遮断される。バルブパックが閉止状態のときには、燃料流れを受け入れるように作動圧力入口ポートが開口しているとともに、基準圧力入口ポートから基準圧力出口ポートへの燃料流れが遮断され、かつエンジンへの調整された燃料流れを閉止するように燃料入口ポートから燃料出口ポートへの燃料流れが遮断される。バルブパックが運転状態のときには、燃料入口ポートからエンジンに調整された燃料流れを導くように、燃料入口ポートが燃料出口ポートに接続されているとともに、基準圧力入口ポートから基準圧力出口ポートへの燃料流れが遮断され、かつ作動圧力入口ポートが閉じている。
【0011】
本発明のまた他の形態では、バルブパックは、バルブパックが過回転状態のとき、およびバルブパックが閉止状態のときに、燃料入口ポートから燃料出口ポートへの燃料流れを遮断するようにバルブパック内に配置された第1の弁スプールと、バルブパックが運転状態のときに、作動圧力入口ポートを通る燃料流れを遮断するようにバルブパック内に配置された第2の弁スプールと、をさらに含む。
【0012】
さらに他の形態では、バルブパックが過回転状態のときには、第1の弁スプールと第2の弁スプールとが、基準圧力入口ポートと基準圧力出口ポートとを接続するようにバルブパック内で位置しており、バルブパックが運転状態のときには、第1の弁スプールが、基準圧力入口ポートから基準圧力出口ポートへの燃料流れを遮断するようにバルブパック内で位置しており、バルブパックが閉止状態のとき、およびバルブパックが運転状態のときには、第2の弁スプールが、基準圧力入口ポートから基準圧力出口ポートへの燃料流れを遮断するようにバルブパック内で位置している。
【0013】
本発明の他の形態では、エンジンに所望の燃料流れを提供するために燃料供給装置で使用されるバイパス方向制御弁が開示されている。燃料供給装置は、流量調整弁チャンバと該流量調整弁チャンバ内で移動可能な流量調整弁スプールとを含む。バイパス方向制御弁は、流量調整弁チャンバへの制御圧力ポートを含む。この制御圧力ポートは、流量調整弁スプールが第1の位置にあるときには、流量調整弁チャンバから制御圧力の燃料を受け入れるように該流量調整弁チャンバに対して開いているとともに、流量調整弁スプールが第2の位置にあるときには、流量調整弁スプールによって流量調整弁チャンバに対して閉じている。バイパス方向制御弁は、さらに、流量調整弁の上流側からバイパス流れを受け入れるバイパス流れ入口ポートと、バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを選択的に受け入れる第1のバイパス流れ出口ポートと、バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを選択的に受け入れる第2のバイパス流れ出口ポートと、制御圧力チャンバ内の圧力を変化させるために、制御圧力ポートから選択的に燃料を受け入れるように該制御圧力ポートに接続された制御圧力チャンバと、制御圧力チャンバ内の圧力に応答して、第1の位置と第2の位置との間で移動可能な弁スプールと、を含む。弁スプールが第1の位置にあるときには、第1のバイパス流れ出口ポートが、バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを受け入れるように該バイパス流れ入口ポートと流体的に連通する。弁スプールが第2の位置にあるときには、第2のバイパス流れ出口ポートが、バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを受け入れるように該バイパス流れ入口ポートと流体的に連通する。
【0014】
本発明のまた他の形態では、エンジンに所望の燃料流れを提供するための燃料供給装置のバイパス流れ制御方法が開示されている。燃料供給装置は、流量調整弁チャンバと、エンジンへの所望の燃料流れを調整するように流量調整弁チャンバ内で移動可能な流量調整弁スプールと、を有する。制御方法は、流量調整弁チャンバ内の流量調整弁スプールの動作に応答して、流量調整弁チャンバに対して制御圧力ポートを開閉し、制御圧力ポートが開いていることに応答して、第1のバイパス流れ出口ポートにバイパス流れを導き、制御圧力ポートが閉じていることに応答して、第2のバイパス流れ出口ポートにバイパス流れを導くことを含む。
【0015】
本発明の他の目的、形態、および利点は、以下の実施形態および添付図面によって明らかになる。
【0016】
【発明を実施するための最良の形態】
全自動化デジタル式エンジン制御装置(FADEC)(図示省略)などの電子式エンジン制御装置(EEC)からの制御信号に基づいて、ガスタービンエンジン(図示省略)に所望の燃料流量を提供する燃料調整装置12を含む燃料供給装置10に関連して、閉止、過回転防止、およびバイパス流れの方向制御を提供する本発明に係る装置および方法の例示的実施例を以下に説明するとともに図面に示した。しかし、本発明の方法および装置は、他の用途でも利用可能であり、請求項に記載されている以外にガスタービンエンジンもしくは特定の形態の燃料供給装置での使用に限定することを意図したものではない。
【0017】
図1を参照すると、燃料調整装置(FMU)12は、14として概略的に示されたハウジングアセンブリ、主燃料入口ポート16、調整燃料出口ポート18、燃料入口ポート16から燃料出口ポート18へと燃料流れを調整する流量調整弁20、エンジンに燃料流れを供給する前に燃料調整装置12が最小限の動作圧力を確実に有するようにし、かつ特定の動作モードにおいてエンジンへの燃料流れを閉止する最小圧力/閉止弁(MPSOV)22、EECからの制御信号に応じて流量調整弁の位置を制御するために調整された圧力で燃料を流量調整弁20に供給する圧力調整弁24、流量調整弁20に亘る圧力降下を制御する圧力制御弁(PRV)26、流量調整弁20およびFMU12の他の構成要素に調整圧力(PR)を提供するサーボ式圧力調整器、流量調整弁20およびPRV26に流れを導く流路すなわち管路32の不純物をろ過して取り除く粗フィルタスクリーン30、および燃料流れを外部のエンジンアクチュエータ(図示省略)、サーボ式圧力調整器28、およびFMU12の他の構成要素に導く流路すなわち管路36への燃料流れの不純物をろ過して取り除く細フィルタスクリーン34を含む。
【0018】
主燃料入口16は、燃料供給源(図示省略)からインデューサ/ブースタポンプ42を介して加圧燃料の供給を受ける容量型ポンプ40などの高圧燃料供給源から高圧の燃料流れを受け入れる。容量型ポンプ40は、ポンプ40によって供給される燃料の量がエンジン速度の関数となるようにエンジンによって駆動される。ポンプからの燃料流れの大部分は、粗フィルタスクリーン30を通過した後に流路32を介して流量調整弁20およびPRV26に供給される。ポンプ40からの燃料流れの一部は、細フィルタスクリーン34を通過して流路36へと流れる。流路36内の燃料流れは、流路32の燃料圧力P1よりも僅かに低く、かつサーボ式圧力調整器28によって提供される制御圧力PRよりも高い、細フィルタ圧力PFを有する。
【0019】
流量調整弁20は、流量調整弁がエンジンへの燃料流れを調整する調整状態と、流量調整弁が燃料入口ポート16から燃料出口ポート18への燃料流れを遮断する閉止状態すなわち閉状態と、を有する。流量調整弁20は、図1に示す調整位置と図2,図4に示すように、弁スプールが燃料入口ポート16から燃料出口ポート18への燃料流れを遮断する閉止状態すなわち閉状態との間で移動する流量調整弁スプール44を含む。調整状態では、流量調整弁スプール44は、調整位置に移動するとともに流量調整弁の窓48の面積を変更するように流量調整弁ボア46内で移動し、運転モードにおけるエンジンへの燃料流量を制御する。より詳細には、流量調整弁20からの調整された燃料流量は、流量調整弁の窓48の面積と、流量調整弁の窓48にわたる圧力差(P1−P2)と燃料の比重の積の平方根と、を掛けた値に比例する。スプール44の位置は、弁20の制御圧力チャンバ50に供給される制御圧力PRと、EECからの制御信号に応じて圧力調整弁24によって弁スプールの反対側の調整圧力チャンバ52に供給される調整圧力PMと、の間の圧力差によって決定される。EECは、所望のエンジン速度に基づいてスプール44の適切な位置を判断し、スプールの位置は、EECによって監視されるLVDTとして図示されたセンサ54によって提供される。EECは、調整圧力PMを制御圧力PRに等しく設定するように圧力調整弁24に指令を出すことによって、スプール44を閉止位置すなわち閉位置に駆動することができる。
【0020】
PRV26は、流量調整弁20にわたる圧力差(P1P2)を感知して、流量調整弁20に亘る圧力差を所望の設定値に保つように、流路56,58を介して燃料流れの一部を流路32からバイパスさせる。流路56からのバイパス流れは、バイパス装置60を介してポンプ40の入口側に戻るように導かれる。好ましくは、バイパス流れは、ドレン圧力PDを有するポンプ40の中間入口59に戻るように導かれ、共通のドレン61がポンプ40の中間入口59などの低圧力位置に連結して設けられている。便宜上、本明細書では、共通のドレン61に連結されたドレン流路もしくはポートは、単に“ドレン61”と呼ぶとともに、ドレン圧力PDに等しい圧力レベルを有すると仮定する。
【0021】
図示の実施例では、圧力調整弁24は、EECからの制御信号に応じて制御圧力PRで燃料を受け入れるポート64と、ドレン61圧力PDのポート66と、の間でフラッパの相対位置を制御することによって、ポート62を介して流量調整弁20の調整圧力チャンバ52に調整圧力PMで燃料流れを提供する2重ノズルのフラッパ弁として設けられている。流量調整弁20は、ハーフエリアサーボ弁として設けられている。
【0022】
上述したFMU12の運転モードを充分に実行することができる構成要素や機構16〜54には多くの適切な形態のものがあり、これらの構成要素や機構は、FMU12が使用される特定の用途に左右されるので、以下に記載する以外には、これらの構成要素および機構の更なる詳細は提供されない。
【0023】
通常の動作条件すなわち運転条件でFMU12によって利用される構成要素および機構を説明したが、続いて、本発明に係る閉止、過回転防止、およびバイパス流れの方向制御を提供する機構および構成要素について説明する。
【0024】
FMU12は、MPSOV22と共同して点線72で示したバルブパックを構成する閉止作動弁70を含む。このバルブパックは、FMU12の閉止、過回転防止、および閉止/過回転防止の確認を提供するとともに、エンジンの空転時に外部のエンジンアクチュエータの加圧を維持するのに充分な作動圧力流れを維持する。
【0025】
図2に最もよく示されているように、MPSOV22は、流量調整弁20から調整された燃料流れを受け入れる燃料入口ポート74、調整された燃料流れをエンジンに送るために燃料入口ポート74から調整された燃料流れを選択的に受け入れる燃料出口ポート76、作動圧力の燃料を選択的に受け入れる作動圧力ポート78、基準圧力PRの燃料流れを受け入れる基準圧力入口ポート82、基準圧力入口ポート82から基準圧力PRの燃料流れを選択的に受け入れる基準圧力出口ポート84、および作動圧力ポート78と燃料入口ポート74との圧力差に応答して、図1に示す開位置と図2〜4に示す閉位置との間で移動可能な閉止弁スプール86を含む。弁スプール86を閉位置に向かって付勢し、かつ調整された燃料流れが確実に充分な最小圧力を有するようにするために、螺旋状の圧縮ばねなどの適切なばね88が設けられている。また、Oリング90などの適切なシールが、所望でない漏れを防止するためにMPSOV22内に設けられている。弁スプール86は、弁スプール86が閉位置にあるときに基準圧力の入口ポート82および出口ポート84を連結する環状のチャネル92を含む。ポート76,82,84、チャネル92,および弁スプール86の端部94の相対的な間隔は、基準圧力の入口ポート82および出口ポート84が連結されたときに、弁スプール86が燃料出口ポート76を遮断するように設けられている。
【0026】
閉止作動弁70は、作動圧力の燃料流れを受け入れる作動圧力入口ポート100、入口ポート100からの燃料流れをMPSOV22に導くようにMPSOV22の作動圧力ポート78と連結された作動圧力出口ポート102、基準圧力PRの燃料流れを基準圧力出口ポート84から受け入れるように基準圧力出口ポート84に連結された基準圧力入口ポート104、調整圧力チャンバ52に基準圧力PRの燃料流れを導くように調整圧力チャンバ52に連結された基準圧力出口ポート106、過回転作動ポート108、閉止作動ポート110、作動圧力入口ポート100と過回転作動ポート108との間の圧力差に応じて、弁ボア114内で図1に示す第1の位置と、図3に示す第2の位置と、図2に示す第3の位置と、の間で移動可能な閉止作動スプール112を含む。螺旋状の圧縮ばねなどの適切なばね116が、弁スプール112を第1の位置に向かって付勢するように設けられており、適切なOリング118が、弁スプール112が第1の位置にあるときに作動圧力入口ポート100からの所望でない漏れを防止するために提供されている。図1に示すように、閉止作動弁スプールが第1の位置にあるときには、作動圧力の入口ポート100と出口ポート102との間の燃料流れと、基準圧力の入口ポート104と出口ポート106との間の燃料流れが遮断され、過回転作動ポート108と閉止作動ポート110とが流体的に連通している。図3に示すように、閉止作動弁スプール112が第2の位置に位置している状態では、基準圧力の入口ポート104と出口ポート106との間の燃料流れが遮断されるとともに、過回転作動ポート108から閉止作動ポート110への燃料流れが調整され、かつ作動圧力の燃料流れを作動圧力出口ポート102に送るように作動圧力入口ポート100が作動圧力出口ポート102と流体的に連通している。図2に示すように、弁スプールが第3の位置にあるときには、基準圧力入口ポート104は、基準圧力出口ポート106に燃料流れを送るように基準圧力出口ポート106と流体的に連通しているとともに、作動圧力入口ポート100は、作動圧力出口ポート102に燃料流れを送るように作動圧力出口ポート102と流体的に連通しており、かつ過回転作動ポート110と閉止作動ポート108との間の流れが遮断される。
【0027】
FMU12は、さらに過回転電磁弁120を含み、この過回転電磁弁120は、過回転作動ポート108がドレン61に燃料流れを送るようにドレン61に連結される開状態と、過回転作動ポート108からドレン61を通る燃料流れが遮断される閉状態と、を有する。閉止電磁弁122も設けられており、この閉止電磁弁122は、閉止作動ポート110がドレン61に燃料流れを送るようにドレン61に連結される開状態と、閉止作動ポート110からドレン61を通る燃料流れが遮断される閉状態と、を有する。電磁弁120,122は、共にEECに接続されており、EECからの信号に応じて開状態から閉状態に移動する。電磁弁120,122は、電力が切られたときに閉位置すなわち閉状態に維持され、EECによって励磁されたときにその開位置すなわち開状態に移動するように、共に閉位置すなわち閉状態に向かってバイアスされていることが好ましい。適切な形態の電磁弁には多くのものがあり、また電磁弁120,122の詳細は特定の用途の必要条件に左右されるので、これらの構成要素の詳細は簡略化のために省略する。
【0028】
細スクリーンフィルタの下流の流路36からフィルタ圧力PFの燃料流れを受け入れるために、流路124によって閉止作動ポート108が流路36と連結されている。これにより、特定の条件において過回転作動ポート108を細フィルタ圧力に加圧することができる。流路124は、閉止/過回転デルタ圧力Pオリフィス126を含み、このオリフィスは、所定の条件において過回転作動ポート108の圧力を細フィルタ圧力DFよりも低いレベルまで減少させることができる圧力降下を生じさせる。
【0029】
MPSOVダンピングオリフィス128が、ドレン61と作動圧力ポート78および作動圧力出口ポート102との間に設けられている。以下でさらに詳細に説明するように、オリフィス128は、オリフィス128を通る流れがないときには、作動圧力ポート78における圧力がドレン圧力PDまで減少することを可能とし、オリフィス128を通る流れがあるときには、作動圧力ポート78における圧力がドレン圧力PDよりも高い圧力まで増加することを可能とする。
【0030】
バルブパック72は、図1に示す通常の動作状態すなわち運転状態と、図2に示す過回転状態と、図3に示す閉止状態とを有する。運転状態では、図1に示すように、過回転作動ポート108と閉止作動ポート110からのドレン61への流れが各々の電磁弁120,122によってそれぞれ遮断される。図2に示すように、バルブパック72は、電磁弁120が開状態に移動することで過回転作動ポート108とドレン61とが流体的に連通することに応答して、過回転状態となる。また、バルブパック72は、過回転作動ポート108からドレン61への流れが、閉状態の電磁弁120によって遮断されている状態で、弁122が開状態に移動することで閉止作動ポート110とドレンとが流体的に連通することに応答して、閉止状態となる。
【0031】
FMU12は、バルブパック72に関して、図1に示す通常動作モードすなわち運転モード、図2に示す過回転モード、図3に示す閉止モード、および図4に示す閉止/過回転確認試験モードを有する。通常動作モードすなわち運転モードでのFMUの一般的な動作については、上述した通りである。運転モードでは、バルブパック72は、運転状態にあり、過回転電磁弁120および閉止電磁弁122が過回転作動ポート108および閉止作動ポート110からのドレンへの流れをそれぞれ遮断している。ポート108,110からの流れがないので、ポート108,110における燃料圧力は、少なくとも名目上は細フィルタ圧力PFと等しく、この圧力は、ばね116とともにP2に実質的に等しい作動圧力入口ポート100に対して弁スプール112を閉位置に保持するのに充分である。従って、弁スプール112は、作動圧力入口ポート100から作動圧力出口ポート102およびMPSOV22の作動ポート78への流れを遮断する。これにより、作動ポート78において、ドレン圧力PDに等しい燃料圧力が提供され、この燃料圧力によって、ばね88の付勢力に対して弁スプール86が開位置へと右方向に移動することが可能となり、これにより、調整された流体流れが流量調整弁20からエンジンに流れるように燃料の入口ポート74と出口ポート76とが接続される。バルブパック72が運転状態であり、弁スプール86が開位置で、かつ弁スプール112が第1の位置にあるときには、基準圧力入口ポート82から作動出口ポート116への流れは弁スプール86,112によって遮断される。これにより、基準圧力出口ポート106および調整圧力チャンバ52が、調整された燃料圧力PMに等しい燃料圧力となり、エンジンへの燃料流れを調整するために、EECが圧力調整弁24を介して流量調整弁スプール44の位置を制御することが可能となる。
【0032】
EECは、過回転動作モードに入るために、過回転電磁弁120に過回転信号を送信し、これにより弁120を励磁して開位置に移動させ、過回転作動ポート108とドレン61とを接続する。結果的に生じる流路124を通る流れは、閉止/過回転Pオリフィス126に亘って圧力降下を生じさせ、この圧力降下によって過回転作動ポート108における圧力が細フィルタ圧力PFよりも低いレベルまで減少し、作動入口ポート100における圧力によって弁スプール112が図2に示す第3の位置まで移動可能となる。これにより、作動圧力出口ポート102を介して、作動圧力入口ポート100から作動ポート78およびドレン61への流れが可能となる。MPSOVダンピングオリフィス128を通る作動圧力入口ポート100からの燃料流れは、作動ポート78において、燃料入口ポート74における圧力P2に対して弁スプール86を閉位置に移動させる背圧を維持するのに充分であり、これにより燃料入口ポート74から燃料出口ポート76への調整された燃料流れが遮断されてエンジンへの調整された燃料流れが閉止される。弁スプール86が閉位置にあり、かつ弁スプール112が第3の位置にある状態では、基準圧力入口ポート82は、基準圧力出口ポート84および基準圧力入口ポート104を介して基準圧力出口ポート106に接続される。これにより、過回転状態において、バルブパック72が基準圧力PRの燃料流れを燃料流量調整弁20の調整圧力チャンバ52に導くことが可能となり、流量調整弁スプール44が閉位置に押される。基準圧力PRは、常に調整圧力PM以上なので、基準圧力PRの燃料流れは、調整圧力弁24からの燃料流れに打ち勝つ。よって、流量調整弁20は、引き続きエンジンの燃料計画に基づいて制御信号を送信している可能性があるEECから圧力調整弁24への制御信号に関係なく閉状態とされる。MPSOV22を閉状態に移動させることに加えて、作動圧力入口ポート100を通る作動圧力流れは、矢印Aで示すように、流路36から空転流れオリフィス130、PRV Pオリフィス132、およびMPSOVダンピングオリフィス128を通る流れを発生させる。この流れは、エンジンへの燃料流れの中断によるエンジンの空転時に、外部アクチュエータを位置決めするのに充分なレベルに細フィルタ圧力PFを保つために、MPSOVダンピングオリフィス128に亘って充分なデルタ圧力を生じさせる。
【0033】
閉止モードを開始するためには、EECは、過回転電磁弁120が非励磁状態で、過回転作動ポートからドレン61への流れを遮断するように閉位置にあるときに、閉止指令信号を閉止電磁弁122に送信して、開位置となるように電磁弁122を励磁して閉止作動ポート110とドレン61とを連結する。これにより、流路126から過回転作動ポート108を通って閉止作動ポート110へ、続いてドレン61への流れが発生する。閉止/過速Pオリフィス126に亘って結果的に生じる圧力降下によって、作動圧力入口ポート100における圧力が弁スプール112を図3に示す第2の位置に移動させることが可能となるレベルまで過回転作動ポート108における圧力が減少する。しかし、過回転電磁弁120が閉状態で弁スプール112が第3の位置に向かって移動すると閉止作動ポート110が閉じ、閉止/過回転Pオリフィス126に亘る燃料流れが減少して過回転作動ポート108における圧力が上昇し、この圧力によってスプール112が第3の位置に向ってそれ以上移動することを防止するので、弁スプール112の第3の位置への移動が防止される。従って、バルブパック72が閉止状態にあるときには、閉止作動ポート110を通る燃料流れは、弁スプール112の一方側に作用する作動圧力入口ポート100の圧力と、弁スプール112の他方の端部に作用するばね116と過回転作動ポート108における圧力と、の間で弁スプール112に加わる力の均衡を保つように調整される。これにより、弁スプールが第2の位置に保持され、作動圧力出口ポート102を介して作動圧力ポート78に流れを導くように、作動圧力入口ポート100は流れを受け入れるように開いている。過回転モードすなわち過回転状態と同様に、作動圧力入口ポート100を通るとともにMPSOVダンピングオリフィス128にわたる燃料流量は、弁スプール86を閉位置まで移動させて、エンジンへの調整された燃料流れを閉止するように燃料入口ポート74から燃料出口ポート76への調整された燃料流れを遮断するために、作動ポート78において充分な圧力レベルを生じさせるのに充分である。しかし、過回転モードすなわち過回転状態とは異なり、閉止モードすなわち閉止状態における弁スプール112は、基準圧力の入口ポート104と出口ポート106とを接続せずに、基準圧力の入口ポート104と出口ポート106との間の燃料流れを遮断する。これにより、圧力調整弁24が、作動圧力出口ポート102および調整圧力チャンバ52において調整された燃料圧力PMを維持することが可能となる。従って、閉止モードすなわち閉止状態では、EECは、圧力調整弁24を介して制御信号を送信することで、流量調整弁スプール44の位置を制御することができる。しかし、MPSOVの弁スプール86が閉位置にあるので、流量調整弁スプール44にエンジンの燃料計画に基づく位置への指令が与えられた場合でも、エンジンへ燃料が流れない。過回転モードすなわち過回転状態と同様に、流量調整弁スプール44が閉位置に移動すると、作動圧力入口ポート100を通る燃料流量は、PRV弁26が作動してエンジンへの調整された燃料流れの閉止によるエンジンの空転時に細フィルタ圧力PFが外部のアクチュエータを位置決めするのに充分なレベルに保たれるように、PRV Pオリフィス130、空転流れオリフィス132、およびMPSOVダンピングオリフィス128にわたる燃料流れを発生させる。
【0034】
FMUを閉止/過回転確認試験モードにするには、EECは、閉止モードを開始するために閉止指令信号を送信した後に、過回転設定点を選択された準アイドリングエンジン速度に再設定する。エンジンが速度低下に失敗すると、EECは、1つの選択肢として、FMU12の閉止モードに故障があることを認識し、圧力調整弁24を使用して流量調整弁スプール44に閉位置への指令を与えることで、エンジンの閉止を開始してエンジンへの調整された燃料流れを閉止するように構成されうる。これに関して、EECは、FMU12の閉止部品の故障を示す信号を機体に対して発することもできる。エンジン速度が選択された準アイドリング速度に到達すると、EECは、過回転信号を過回転電磁弁120に送信し、これにより、弁120を開状態に励磁して、図4に示すように過回転作動ポート108とドレン61とを連結する。過回転モードと同様に、これは、閉止/過回転Pオリフィス126を通る流れが過回転電磁弁120を通ってドレン61に流れることを可能とし、閉止/過回転Pオリフィス126を通る燃料流れを閉止せずに弁スプール112が第3の位置に移動することを可能とする。MPSOV22の弁スプール86は既に閉位置にあるので、弁スプール112が第3の位置に移動することにより、基準圧力出口ポート84および基準圧力入口ポート104を介して、基準圧力入口ポート82と基準圧力出口ポート106とが連結される。これにより、バルブパック72が過回転状態になり、バルブパック72が、基準圧力PRの燃料流れを調整圧力チャンバ52に導くことを可能とし、これにより圧力調整弁24による流量調整弁スプール44の制御をオーバライドし、流量調整弁スプール44を閉位置に移動させる。EECは、流量調整弁スプール44を調整状態に位置づけるための指令信号を圧力調整弁24に送信するとともに、流量調整弁スプール44が指令位置にあるかもしくは閉位置にあるかを判断するために、LVDT54からの信号に基づいて流量調整弁スプール44の位置を監視する。流量調整弁スプール44がEECによって圧力調整弁24を介して現在指令されている位置ではなく、閉位置にあることがEECによって検出された場合には、FMU12の過回転部品および閉止部品の動作が適切であることがEECによって確認される。一方、流量調整弁スプール44が閉位置に駆動されていないことがEECによって検出された場合には、EECは故障を検出し、圧力調整弁24がオーバライドされておらず、かつ次の故障のうち少なくとも1つが起こったおそれがあることが指示される。
【0035】
【表1】
1.過回転電磁弁がa)閉じた状態で故障したか、またはb)過回転信号を受信していないか
2.閉止作動弁スプール112が第3の位置に移動するのに失敗したか、または
3.MPSOV弁スプール86が閉位置に移動するのに失敗したか。
【0036】
EECは、流量調整弁スプール44が閉位置に駆動されていないという指示に応答して、FMU12の保守を開始する故障フラグを設定する。さらに、故障フラグが設定された場合には、EECは、完全な閉止が達成されたという信号をコックピットに送信しない。このことは、FMU12がまだエンジンに流れを送っている可能性があることをパイロットに示す。
【0037】
いくつかの用途では、エンジンが選択された準アイドリング速度に到達するのに要する時間は、閉止電磁弁122に電力が供給される時間を超えうる。このような状況では、EECは、閉止電磁弁122の電力を切る前に流量調整弁スプール44に閉位置への指令を与える。これにより、弁122の電力を切ったときに閉止状態が確実に達成される。続いて、エンジン速度が準アイドリング速度に達し、かつ過回転電磁弁122を励磁するために過回転信号が送信されると、EECは、圧力調整弁24への指令信号によって流量調整弁スプール44に調整状態への指令を与えようと試みるとともに、LVDT54によって流量調整弁スプール44の位置を連続的に監視する。上述したように、流量調整弁スプール44が閉位置から移動しなければ、試験に合格する。一方、流量調整弁スプール44が動いた場合には、FMU12の過回転部品および閉止部品の故障が指示される。
【0038】
図4に最もよく示されているように、FMU12は、流路138によって閉止作動ポート110に連結された閉止保持ポート136を含む。流量調整弁スプール44が閉位置に駆動されると、流量調整弁スプールは、閉止ポート136とドレン61とを連結し、これにより、閉止電磁弁122が非励磁状態で閉位置に移動している場合でも、閉止/過回転Pオリフィスにわたる流れ、閉止保持ポート136を介して過回転作動ポート108および閉止作動ポート110を通るドレン61への流れ、を可能とする。圧力調整弁24は、バイアスがゼロであり、圧力調整弁24への電流がないときに調整圧力PMを基準圧力PRに等しく設定するので、閉止ポート136を通る流れは、全ての電流が弁24,120,122から切られたときでも、弁スプール86と流量調整弁スプール44とが閉位置に保持された状態でFMU12を閉止モードに保持するように機能する。
【0039】
本明細書における説明の目的では、調整圧力PM、基準圧力PR、ドレン圧力PD、細フィルタ圧力PF、圧力P1、圧力P2、および作動圧力は、種々の流路および完全に開口して連結されたFMU12の弁ポートにわたる圧力損失を含み、このような圧力損失は一般に無視することができる。例えば、燃料流れが入口ポート82から出口ポート106へと流れるに従って、一般に無視できる量の圧力損失があるが、基準圧力の入口ポートおよび出口ポート82,84,104,106における圧力は、図2に示すように弁スプール86が閉位置にあり、かつ弁スプール112が第3の位置にある状態では、全て基準圧力PRであると見なされる。
【0040】
バイパス方向制御弁150を含むFMU12の改良例が図5に示されている。FMU12のこの実施例は、バイパス方向制御弁(BDCV)150、流量調整弁20の制御圧力チャンバ50への制御圧力ポート152、および制御圧力ポート152をBDCV150に連結する流路154を追加したことを除いて、図1〜4に示す実施例と同様である。BDCV150は、流量調整弁20の上流側からバイパス流れを受け入れるように流路58に連結されたバイパス流れ入口ポート156と、バイパス入口ポート156からバイパス流れを選択的に受け入れるための第1のバイパス出口ポート158と、バイパス流れ入口ポート156からバイパス流れを選択的に受け入れるための第2のバイパス流れ出口ポート160と、制御圧力チャンバ162内の圧力を変化させるために基準圧力PRの燃料を選択的に受け入れるように制御圧力ポート152に連結された制御圧力チャンバ162と、制御圧力チャンバ162の圧力に応答して第1の位置と第2の位置との間で移動可能な弁スプール164と、を含む。螺旋状の圧縮ばねなどの適切なばね167が、弁スプールを第1の位置に向かって付勢するように設けられている。第1の位置では、弁スプール164は、第1のバイパス流れ出口ポートとバイパス流れ入口ポート156とを連結して、バイパス流れを入口ポート156から受け入れて、このバイパス流れをエンジンと関連する統合型駆動発電機(IDG)の燃料/油熱交換器などの熱交換器(図示省略)に導く。第2の位置では、弁スプール164は、第2のバイパス流れ出口ポート160とバイパス流れ入口ポートとを連結して、バイパス流れ入口ポートから流れを受け入れるとともに、この流れをエンジン油用の燃料/油熱交換器などの他の熱交換器に導く。制御圧力チャンバ162とは反対側の弁スプール164の端部は、ドレンポート166によってドレン圧力に保持される。流量調整弁スプール44が、制御圧力ポート152を遮断するように位置すると、圧力制御チャンバ162内の燃料圧力は、オリフィス170を介して制御圧力ポート162に連結されたドレンポート168を通してドレン圧力PDに減少する。これにより、弁スプール164の両側の圧力が均衡し、ばね167によって弁スプール164が第1の位置に移動することが可能となる。流量調整弁スプール44が、制御圧力ポート152を基準圧力チャンバ50内に開口させる第2の位置に移動すると、基準圧力PRの燃料が、制御圧力ポート152および流路154を通って制御圧力チャンバ162へ流れる。オリフィス170は、弁スプール164が第2の位置に移動するのに充分なレベルに制御圧力チャンバ162内の圧力を維持する絞りを有する。制御圧力ポート152が、流量調整弁スプール44の位置に応じて開閉するので、BDCV150によるバイパス流れの方向制御は、エンジンへの調整された燃料流量に直接関連している。これにより、選択されたエンジン状態で選択された部品を冷却するためにバイパス流れを利用することができる。例えば、地上のアイドリングなどの低エンジン出力条件ではIDGを冷却し、離陸時および飛行時のアイドリングで生じる中出力条件から高出力条件などの他の出力条件ではエンジン油冷却器を冷却することができる。
【0041】
弁20,22,24,26,28,70,120,122,150は、単一のハウジングアセンブリ14内に一体に設けられることが好ましいが、用途によっては1つまたはそれ以上のこれらの弁を適切な燃料経路すなわち管路によってハウジングアセンブリ14に接続された別個のハウジング内に設けることが有利でありうる。
【0042】
1つの形態では、センサ54からの信号を使用することで、燃料供給装置10は、油圧機械式もしくは電気機械式の追加のハードウェアを必要とすることなく、エンジンの停止時における過回転部品の動作の完全性を確認することができる。また、他の形態では、センサ54からのフィードバック信号を利用して、燃料供給装置10は、油圧機械式もしくは電気機械式の追加のハードウェアを必要とすることなく、コックピットに閉止の指示を提供するために燃料の確実な閉止を確認することができる。さらに、また他の形態では、バルブパックと燃料流量調整弁20との間に閉止保持ポート136を設けることによって、燃料調整装置12は、油圧機械式もしくは電気機械式の追加のハードウェアを必要とすることなく、閉止状態の保持を達成することができる。他の利点としては、1つの形態によると、閉止および/または過回転モードのときに流量調整弁スプール44が閉位置にある場合に、空転オリフィス130、PRVオリフィス132、およびMPSOVダンピングオリフィスを通る流路を提供することによって、油圧機械式もしくは電気機械式の追加のハードウェアを必要とすることなく、外部のアクチュエータの空転加圧を達成することができる。最後に、また他の形態では、燃料流量調整弁20からバイパス方向制御弁150に油圧信号を提供することで、燃料調整装置12は、調整された燃料流量の関数として、バイパス方向制御の自動切換えを提供することができる。開示された方法および装置は、上述した利点を可能とするが、これらの利点は必ずしも必要なものではなく、上述した利点の一部もしくは全てを実現せずに本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を含む燃料供給装置で使用される燃料調整装置の運転モードの説明図である。
【図2】過回転運転モードを示す図1の燃料調整装置の部分的な拡大説明図である。
【図3】閉止運転モードを示す図2と同様の説明図である。
【図4】過回転試験運転モードを示す図2,図3と同様の説明図である。
【図5】バイパス流れ方向制御弁を含む図1の燃料調整装置の改良例を示した説明図である。
【技術分野】
本発明は、主に、エンジン用の燃料制御装置および燃料供給装置に関し、特に、ガスタービンエンジンなどの燃焼エンジンの燃料供給装置において閉止、過回転防止、およびバイパス流の方向制御を提供する方法および装置に関する。
【0002】
【背景技術】
航空機用ガスタービンエンジンなどの燃焼エンジン用の燃料供給装置の技術では、燃料の流量調整をしてエンジンに供給する前に、燃料を加圧するために弁または歯車ポンプなどの定容量型ポンプを使用することは周知である。定容量型ポンプは、一般に、可能な全ての動作条件において余剰な流量が確実に得られる寸法となっている。ポンプの出力は、燃料流量調整弁に供給され、この燃料流量調整弁は、バイパス圧力調整弁(PRV)とともにエンジンへの燃料流量を調整する。
【0003】
ガスタービンエンジンなどの燃焼エンジンでは、エンジンが最も高い動作速度を超えた場合に起こりうる機械的な過負荷および/または過剰な動作温度などの故障のおそれを減少させるために、過回転限界を設けることが望ましいことが多い。過回転状態は、例えば、エンジン負荷の予期せぬ突然の減少、エンジンの燃料供給装置の流量調整弁の故障、または関連する電子式エンジン制御装置(EEC)から出力された、流量調整弁を過剰に高い流量設定に調整する誤った信号などのいくつかの原因によってエンジンで生じうる。ガスタービンエンジンの出力タービンの回転速度などのエンジン速度を監視するとともに、過回転状態を検出したときに燃料供給装置からエンジンへの燃料流れを減少もしくは停止させる過回転防止装置を設けることが知られている。このような装置で、弁を駆動するために機械的な過回転ガバナを使用するものが、1999年7月27日にドライヤ等に付与された米国特許第5,927,064号に開示されている。さらに、エンジンが航空機に動力を供給する主ガスタービンエンジンなどの重要な構成要素である場合には、過回転防止装置が適切に動作しているか否かを点検すなわち確認することが知られている。全自動化デジタル式エンジン制御(FADEC)装置と電子式過回転防止装置を有する典型的なガスタービンエンジンでは、エンジンの停止時に過回転装置の適切な動作が点検される。閉止時に過回転装置が制御装置に取って代わり、かつ主な閉止手段として使用される用途では、エンジンの停止時に過回転装置の適切な動作の確認を容易に行うことができる。しかし、過回転装置が主な閉止手段でない場合には、確認を行うために(例えばスイッチなどの)追加のフィードバック装置が一般に必要となる。
【0004】
さらに、航空機の場合には、連邦航空局の規則(FAA FAR)25.1141によって、動力式弁が開位置、閉位置、または開位置と閉位置との間で移動している状態であるかを示す手段を設けることが要求される。これは、多くの場合、燃料調整装置(FMU)の閉止弁と関連づけられた電気的なスイッチ、近接検出器、またはLVDTなどのセンサからの電子的なフィードバック信号によって達成されることが多い。しかし、このような装置は、意図された目的で良好に動作しうるが、センサや関連する電子的なフィードバック装置によって、燃料供給装置に追加のコスト、複雑さ、および重量が加わるおそれがある。
【0005】
また、燃料供給装置は、全ての電力が切られたときに閉止状態を維持することすなわち閉止保持を要求される。さらに、多くの用途では、燃料供給装置が閉止状態にあり、かつエンジンが空転しているときに、ガスタービンエンジンなどで一般的な遠隔アクチュエータを位置決めするために燃料供給装置を高圧に維持する必要がある。閉止保持および空転加圧は、閉止状態を保持するために(保持トルクモータやソレノイドなどの)比較的複雑な閉止装置および/または(シーケンス弁などの)追加のハードウェアを必要とする。
【0006】
また、航空機のガスタービンエンジンの燃料装置は、燃料をエンジン内で燃焼する前に、種々の航空機および/またはエンジンの構成部品から燃料に熱を伝達するエンジン滑油系統などの1つまたはそれ以上の熱交換器を含むことが知られている。いくつかの装置では、適切な熱管理を行うために、燃料調整装置からのバイパス流を、特定の航空機および/またはエンジンの状態において1つの熱交換器などを通る一方の流路に方向づけ、他の航空機および/またはエンジンの状態において他の熱交換器などの他方の流路に向かって方向づけることを要する。また、いくつかの装置では、ほぼエンジン速度の関数である燃料供給装置のブースタポンプの出口側の圧力上昇に応答して一方または他方の流路にバイパス流れを導く独立したバイパス方向制御弁を、燃料調整装置の下流に設けることでこの必要条件を満たしている。
【0007】
【発明の開示】
本発明の主な目的は、エンジンに所望の燃料流れを提供する燃料供給装置において、閉止、過回転保護、および/またはバイパス流れ方向制御を提供する新規でかつ改善された装置および方法を提供することである。
【0008】
本発明の1つの形態では、エンジンに所望の燃料流れを提供する燃料供給装置において、指令された閉止モード、過回転停止モード、および過回転/閉止試験モードを提供する方法が開示されている。この燃料供給装置は、流量調整弁と閉止弁とを含み、流量調整弁は、該流量調整弁の調整圧力チャンバ内の閉鎖圧力に応答して、流量調整弁がエンジンへの燃料流れを遮断する閉止状態と、調整圧力チャンバ内の調整圧力に応答して、流量調整弁がエンジンに調整された燃料流れを提供する調整状態と、を有する。閉止弁は、閉止弁が流量調整弁からエンジンへの燃料流れを妨げない開状態と、閉止弁が流量調整弁からエンジンへの流れを遮断する閉状態と、を有する。
【0009】
方法は、過回転閉止モードの開始を指示する装置からの過回転信号に応答して、閉止弁を閉状態に作動するとともに、調整圧力チャンバに調整圧力を提供しようと試みると同時に、調整圧力チャンバに閉鎖圧力を導き、閉鎖圧力は、調整圧力よりも大きく、
指令された閉止モードの開始を指示する装置からの閉止信号に応答して、調整圧力チャンバに調整圧力を提供すると同時に、閉止弁を閉状態に作動し、
指令された閉止モードが開始された後に、エンジン速度が選択された準アイドリング速度より低下したことに応答して、装置から過回転信号を送信するとともに、調整圧力チャンバに調整圧力を提供しようと試みると同時に、流量調整弁が調整状態または閉止状態にあるかを判断するために流量調整弁の状態を点検することを含む。
【0010】
本発明の他の形態では、エンジンに所望の燃料流れを提供する燃料供給装置で使用されるバルブパックが開示されている。燃料供給装置は、流量調整弁を含み、この流量調整弁は、該流量調整弁の基準圧力チャンバと調整圧力チャンバとの間の圧力差に応答してエンジンに調整された燃料流れを供給する調整状態と、基準圧力チャンバと調整圧力チャンバとの圧力差に応答してエンジンへの燃料流れを遮断する閉止状態と、を有する。バルブパックは、燃料流量調整弁から調整された燃料流れを受け入れる燃料入口ポートと、調整された燃料流れをエンジンに導くために、燃料入口ポートから調整された燃料流れを選択的に受け入れる燃料出口ポートと、作動燃料流れをドレンに送るように、このドレンに選択的に接続された作動圧力入口ポートと、基準圧力の燃料流れを受け入れる基準圧力入口ポートと、燃料流量調整弁の調整圧力チャンバに燃料流れを送るために、基準圧力入口ポートから基準圧力の燃料流れを選択的に受け入れる基準圧力出口ポートと、過回転作動ポートと、閉止作動ポートと、を有する。また、バルブパックは、過回転作動ポートがドレンと流体的に連通することに応答する過回転状態と、閉止作動ポートがドレンと流体的に連通し、かつ過回転作動ポートからドレンへの流れが遮断されることに応答する閉止状態と、過回転ドレンポートおよび閉止ドレンポートからドレンへの流れが両方とも遮断される運転状態と、を有する。バルブパックが過回転状態のときには、基準圧力の燃料流れを基準圧力入口ポートから燃料流量調整弁の調整圧力チャンバに導くように、基準圧力入口ポートが基準圧力出口ポートと接続されているとともに、燃料流れを受け入れるように作動圧力入口ポートが開口しており、かつエンジンへの調整された燃料流れを閉止するように燃料入口ポートから燃料出口ポートへの流れが遮断される。バルブパックが閉止状態のときには、燃料流れを受け入れるように作動圧力入口ポートが開口しているとともに、基準圧力入口ポートから基準圧力出口ポートへの燃料流れが遮断され、かつエンジンへの調整された燃料流れを閉止するように燃料入口ポートから燃料出口ポートへの燃料流れが遮断される。バルブパックが運転状態のときには、燃料入口ポートからエンジンに調整された燃料流れを導くように、燃料入口ポートが燃料出口ポートに接続されているとともに、基準圧力入口ポートから基準圧力出口ポートへの燃料流れが遮断され、かつ作動圧力入口ポートが閉じている。
【0011】
本発明のまた他の形態では、バルブパックは、バルブパックが過回転状態のとき、およびバルブパックが閉止状態のときに、燃料入口ポートから燃料出口ポートへの燃料流れを遮断するようにバルブパック内に配置された第1の弁スプールと、バルブパックが運転状態のときに、作動圧力入口ポートを通る燃料流れを遮断するようにバルブパック内に配置された第2の弁スプールと、をさらに含む。
【0012】
さらに他の形態では、バルブパックが過回転状態のときには、第1の弁スプールと第2の弁スプールとが、基準圧力入口ポートと基準圧力出口ポートとを接続するようにバルブパック内で位置しており、バルブパックが運転状態のときには、第1の弁スプールが、基準圧力入口ポートから基準圧力出口ポートへの燃料流れを遮断するようにバルブパック内で位置しており、バルブパックが閉止状態のとき、およびバルブパックが運転状態のときには、第2の弁スプールが、基準圧力入口ポートから基準圧力出口ポートへの燃料流れを遮断するようにバルブパック内で位置している。
【0013】
本発明の他の形態では、エンジンに所望の燃料流れを提供するために燃料供給装置で使用されるバイパス方向制御弁が開示されている。燃料供給装置は、流量調整弁チャンバと該流量調整弁チャンバ内で移動可能な流量調整弁スプールとを含む。バイパス方向制御弁は、流量調整弁チャンバへの制御圧力ポートを含む。この制御圧力ポートは、流量調整弁スプールが第1の位置にあるときには、流量調整弁チャンバから制御圧力の燃料を受け入れるように該流量調整弁チャンバに対して開いているとともに、流量調整弁スプールが第2の位置にあるときには、流量調整弁スプールによって流量調整弁チャンバに対して閉じている。バイパス方向制御弁は、さらに、流量調整弁の上流側からバイパス流れを受け入れるバイパス流れ入口ポートと、バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを選択的に受け入れる第1のバイパス流れ出口ポートと、バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを選択的に受け入れる第2のバイパス流れ出口ポートと、制御圧力チャンバ内の圧力を変化させるために、制御圧力ポートから選択的に燃料を受け入れるように該制御圧力ポートに接続された制御圧力チャンバと、制御圧力チャンバ内の圧力に応答して、第1の位置と第2の位置との間で移動可能な弁スプールと、を含む。弁スプールが第1の位置にあるときには、第1のバイパス流れ出口ポートが、バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを受け入れるように該バイパス流れ入口ポートと流体的に連通する。弁スプールが第2の位置にあるときには、第2のバイパス流れ出口ポートが、バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを受け入れるように該バイパス流れ入口ポートと流体的に連通する。
【0014】
本発明のまた他の形態では、エンジンに所望の燃料流れを提供するための燃料供給装置のバイパス流れ制御方法が開示されている。燃料供給装置は、流量調整弁チャンバと、エンジンへの所望の燃料流れを調整するように流量調整弁チャンバ内で移動可能な流量調整弁スプールと、を有する。制御方法は、流量調整弁チャンバ内の流量調整弁スプールの動作に応答して、流量調整弁チャンバに対して制御圧力ポートを開閉し、制御圧力ポートが開いていることに応答して、第1のバイパス流れ出口ポートにバイパス流れを導き、制御圧力ポートが閉じていることに応答して、第2のバイパス流れ出口ポートにバイパス流れを導くことを含む。
【0015】
本発明の他の目的、形態、および利点は、以下の実施形態および添付図面によって明らかになる。
【0016】
【発明を実施するための最良の形態】
全自動化デジタル式エンジン制御装置(FADEC)(図示省略)などの電子式エンジン制御装置(EEC)からの制御信号に基づいて、ガスタービンエンジン(図示省略)に所望の燃料流量を提供する燃料調整装置12を含む燃料供給装置10に関連して、閉止、過回転防止、およびバイパス流れの方向制御を提供する本発明に係る装置および方法の例示的実施例を以下に説明するとともに図面に示した。しかし、本発明の方法および装置は、他の用途でも利用可能であり、請求項に記載されている以外にガスタービンエンジンもしくは特定の形態の燃料供給装置での使用に限定することを意図したものではない。
【0017】
図1を参照すると、燃料調整装置(FMU)12は、14として概略的に示されたハウジングアセンブリ、主燃料入口ポート16、調整燃料出口ポート18、燃料入口ポート16から燃料出口ポート18へと燃料流れを調整する流量調整弁20、エンジンに燃料流れを供給する前に燃料調整装置12が最小限の動作圧力を確実に有するようにし、かつ特定の動作モードにおいてエンジンへの燃料流れを閉止する最小圧力/閉止弁(MPSOV)22、EECからの制御信号に応じて流量調整弁の位置を制御するために調整された圧力で燃料を流量調整弁20に供給する圧力調整弁24、流量調整弁20に亘る圧力降下を制御する圧力制御弁(PRV)26、流量調整弁20およびFMU12の他の構成要素に調整圧力(PR)を提供するサーボ式圧力調整器、流量調整弁20およびPRV26に流れを導く流路すなわち管路32の不純物をろ過して取り除く粗フィルタスクリーン30、および燃料流れを外部のエンジンアクチュエータ(図示省略)、サーボ式圧力調整器28、およびFMU12の他の構成要素に導く流路すなわち管路36への燃料流れの不純物をろ過して取り除く細フィルタスクリーン34を含む。
【0018】
主燃料入口16は、燃料供給源(図示省略)からインデューサ/ブースタポンプ42を介して加圧燃料の供給を受ける容量型ポンプ40などの高圧燃料供給源から高圧の燃料流れを受け入れる。容量型ポンプ40は、ポンプ40によって供給される燃料の量がエンジン速度の関数となるようにエンジンによって駆動される。ポンプからの燃料流れの大部分は、粗フィルタスクリーン30を通過した後に流路32を介して流量調整弁20およびPRV26に供給される。ポンプ40からの燃料流れの一部は、細フィルタスクリーン34を通過して流路36へと流れる。流路36内の燃料流れは、流路32の燃料圧力P1よりも僅かに低く、かつサーボ式圧力調整器28によって提供される制御圧力PRよりも高い、細フィルタ圧力PFを有する。
【0019】
流量調整弁20は、流量調整弁がエンジンへの燃料流れを調整する調整状態と、流量調整弁が燃料入口ポート16から燃料出口ポート18への燃料流れを遮断する閉止状態すなわち閉状態と、を有する。流量調整弁20は、図1に示す調整位置と図2,図4に示すように、弁スプールが燃料入口ポート16から燃料出口ポート18への燃料流れを遮断する閉止状態すなわち閉状態との間で移動する流量調整弁スプール44を含む。調整状態では、流量調整弁スプール44は、調整位置に移動するとともに流量調整弁の窓48の面積を変更するように流量調整弁ボア46内で移動し、運転モードにおけるエンジンへの燃料流量を制御する。より詳細には、流量調整弁20からの調整された燃料流量は、流量調整弁の窓48の面積と、流量調整弁の窓48にわたる圧力差(P1−P2)と燃料の比重の積の平方根と、を掛けた値に比例する。スプール44の位置は、弁20の制御圧力チャンバ50に供給される制御圧力PRと、EECからの制御信号に応じて圧力調整弁24によって弁スプールの反対側の調整圧力チャンバ52に供給される調整圧力PMと、の間の圧力差によって決定される。EECは、所望のエンジン速度に基づいてスプール44の適切な位置を判断し、スプールの位置は、EECによって監視されるLVDTとして図示されたセンサ54によって提供される。EECは、調整圧力PMを制御圧力PRに等しく設定するように圧力調整弁24に指令を出すことによって、スプール44を閉止位置すなわち閉位置に駆動することができる。
【0020】
PRV26は、流量調整弁20にわたる圧力差(P1P2)を感知して、流量調整弁20に亘る圧力差を所望の設定値に保つように、流路56,58を介して燃料流れの一部を流路32からバイパスさせる。流路56からのバイパス流れは、バイパス装置60を介してポンプ40の入口側に戻るように導かれる。好ましくは、バイパス流れは、ドレン圧力PDを有するポンプ40の中間入口59に戻るように導かれ、共通のドレン61がポンプ40の中間入口59などの低圧力位置に連結して設けられている。便宜上、本明細書では、共通のドレン61に連結されたドレン流路もしくはポートは、単に“ドレン61”と呼ぶとともに、ドレン圧力PDに等しい圧力レベルを有すると仮定する。
【0021】
図示の実施例では、圧力調整弁24は、EECからの制御信号に応じて制御圧力PRで燃料を受け入れるポート64と、ドレン61圧力PDのポート66と、の間でフラッパの相対位置を制御することによって、ポート62を介して流量調整弁20の調整圧力チャンバ52に調整圧力PMで燃料流れを提供する2重ノズルのフラッパ弁として設けられている。流量調整弁20は、ハーフエリアサーボ弁として設けられている。
【0022】
上述したFMU12の運転モードを充分に実行することができる構成要素や機構16〜54には多くの適切な形態のものがあり、これらの構成要素や機構は、FMU12が使用される特定の用途に左右されるので、以下に記載する以外には、これらの構成要素および機構の更なる詳細は提供されない。
【0023】
通常の動作条件すなわち運転条件でFMU12によって利用される構成要素および機構を説明したが、続いて、本発明に係る閉止、過回転防止、およびバイパス流れの方向制御を提供する機構および構成要素について説明する。
【0024】
FMU12は、MPSOV22と共同して点線72で示したバルブパックを構成する閉止作動弁70を含む。このバルブパックは、FMU12の閉止、過回転防止、および閉止/過回転防止の確認を提供するとともに、エンジンの空転時に外部のエンジンアクチュエータの加圧を維持するのに充分な作動圧力流れを維持する。
【0025】
図2に最もよく示されているように、MPSOV22は、流量調整弁20から調整された燃料流れを受け入れる燃料入口ポート74、調整された燃料流れをエンジンに送るために燃料入口ポート74から調整された燃料流れを選択的に受け入れる燃料出口ポート76、作動圧力の燃料を選択的に受け入れる作動圧力ポート78、基準圧力PRの燃料流れを受け入れる基準圧力入口ポート82、基準圧力入口ポート82から基準圧力PRの燃料流れを選択的に受け入れる基準圧力出口ポート84、および作動圧力ポート78と燃料入口ポート74との圧力差に応答して、図1に示す開位置と図2〜4に示す閉位置との間で移動可能な閉止弁スプール86を含む。弁スプール86を閉位置に向かって付勢し、かつ調整された燃料流れが確実に充分な最小圧力を有するようにするために、螺旋状の圧縮ばねなどの適切なばね88が設けられている。また、Oリング90などの適切なシールが、所望でない漏れを防止するためにMPSOV22内に設けられている。弁スプール86は、弁スプール86が閉位置にあるときに基準圧力の入口ポート82および出口ポート84を連結する環状のチャネル92を含む。ポート76,82,84、チャネル92,および弁スプール86の端部94の相対的な間隔は、基準圧力の入口ポート82および出口ポート84が連結されたときに、弁スプール86が燃料出口ポート76を遮断するように設けられている。
【0026】
閉止作動弁70は、作動圧力の燃料流れを受け入れる作動圧力入口ポート100、入口ポート100からの燃料流れをMPSOV22に導くようにMPSOV22の作動圧力ポート78と連結された作動圧力出口ポート102、基準圧力PRの燃料流れを基準圧力出口ポート84から受け入れるように基準圧力出口ポート84に連結された基準圧力入口ポート104、調整圧力チャンバ52に基準圧力PRの燃料流れを導くように調整圧力チャンバ52に連結された基準圧力出口ポート106、過回転作動ポート108、閉止作動ポート110、作動圧力入口ポート100と過回転作動ポート108との間の圧力差に応じて、弁ボア114内で図1に示す第1の位置と、図3に示す第2の位置と、図2に示す第3の位置と、の間で移動可能な閉止作動スプール112を含む。螺旋状の圧縮ばねなどの適切なばね116が、弁スプール112を第1の位置に向かって付勢するように設けられており、適切なOリング118が、弁スプール112が第1の位置にあるときに作動圧力入口ポート100からの所望でない漏れを防止するために提供されている。図1に示すように、閉止作動弁スプールが第1の位置にあるときには、作動圧力の入口ポート100と出口ポート102との間の燃料流れと、基準圧力の入口ポート104と出口ポート106との間の燃料流れが遮断され、過回転作動ポート108と閉止作動ポート110とが流体的に連通している。図3に示すように、閉止作動弁スプール112が第2の位置に位置している状態では、基準圧力の入口ポート104と出口ポート106との間の燃料流れが遮断されるとともに、過回転作動ポート108から閉止作動ポート110への燃料流れが調整され、かつ作動圧力の燃料流れを作動圧力出口ポート102に送るように作動圧力入口ポート100が作動圧力出口ポート102と流体的に連通している。図2に示すように、弁スプールが第3の位置にあるときには、基準圧力入口ポート104は、基準圧力出口ポート106に燃料流れを送るように基準圧力出口ポート106と流体的に連通しているとともに、作動圧力入口ポート100は、作動圧力出口ポート102に燃料流れを送るように作動圧力出口ポート102と流体的に連通しており、かつ過回転作動ポート110と閉止作動ポート108との間の流れが遮断される。
【0027】
FMU12は、さらに過回転電磁弁120を含み、この過回転電磁弁120は、過回転作動ポート108がドレン61に燃料流れを送るようにドレン61に連結される開状態と、過回転作動ポート108からドレン61を通る燃料流れが遮断される閉状態と、を有する。閉止電磁弁122も設けられており、この閉止電磁弁122は、閉止作動ポート110がドレン61に燃料流れを送るようにドレン61に連結される開状態と、閉止作動ポート110からドレン61を通る燃料流れが遮断される閉状態と、を有する。電磁弁120,122は、共にEECに接続されており、EECからの信号に応じて開状態から閉状態に移動する。電磁弁120,122は、電力が切られたときに閉位置すなわち閉状態に維持され、EECによって励磁されたときにその開位置すなわち開状態に移動するように、共に閉位置すなわち閉状態に向かってバイアスされていることが好ましい。適切な形態の電磁弁には多くのものがあり、また電磁弁120,122の詳細は特定の用途の必要条件に左右されるので、これらの構成要素の詳細は簡略化のために省略する。
【0028】
細スクリーンフィルタの下流の流路36からフィルタ圧力PFの燃料流れを受け入れるために、流路124によって閉止作動ポート108が流路36と連結されている。これにより、特定の条件において過回転作動ポート108を細フィルタ圧力に加圧することができる。流路124は、閉止/過回転デルタ圧力Pオリフィス126を含み、このオリフィスは、所定の条件において過回転作動ポート108の圧力を細フィルタ圧力DFよりも低いレベルまで減少させることができる圧力降下を生じさせる。
【0029】
MPSOVダンピングオリフィス128が、ドレン61と作動圧力ポート78および作動圧力出口ポート102との間に設けられている。以下でさらに詳細に説明するように、オリフィス128は、オリフィス128を通る流れがないときには、作動圧力ポート78における圧力がドレン圧力PDまで減少することを可能とし、オリフィス128を通る流れがあるときには、作動圧力ポート78における圧力がドレン圧力PDよりも高い圧力まで増加することを可能とする。
【0030】
バルブパック72は、図1に示す通常の動作状態すなわち運転状態と、図2に示す過回転状態と、図3に示す閉止状態とを有する。運転状態では、図1に示すように、過回転作動ポート108と閉止作動ポート110からのドレン61への流れが各々の電磁弁120,122によってそれぞれ遮断される。図2に示すように、バルブパック72は、電磁弁120が開状態に移動することで過回転作動ポート108とドレン61とが流体的に連通することに応答して、過回転状態となる。また、バルブパック72は、過回転作動ポート108からドレン61への流れが、閉状態の電磁弁120によって遮断されている状態で、弁122が開状態に移動することで閉止作動ポート110とドレンとが流体的に連通することに応答して、閉止状態となる。
【0031】
FMU12は、バルブパック72に関して、図1に示す通常動作モードすなわち運転モード、図2に示す過回転モード、図3に示す閉止モード、および図4に示す閉止/過回転確認試験モードを有する。通常動作モードすなわち運転モードでのFMUの一般的な動作については、上述した通りである。運転モードでは、バルブパック72は、運転状態にあり、過回転電磁弁120および閉止電磁弁122が過回転作動ポート108および閉止作動ポート110からのドレンへの流れをそれぞれ遮断している。ポート108,110からの流れがないので、ポート108,110における燃料圧力は、少なくとも名目上は細フィルタ圧力PFと等しく、この圧力は、ばね116とともにP2に実質的に等しい作動圧力入口ポート100に対して弁スプール112を閉位置に保持するのに充分である。従って、弁スプール112は、作動圧力入口ポート100から作動圧力出口ポート102およびMPSOV22の作動ポート78への流れを遮断する。これにより、作動ポート78において、ドレン圧力PDに等しい燃料圧力が提供され、この燃料圧力によって、ばね88の付勢力に対して弁スプール86が開位置へと右方向に移動することが可能となり、これにより、調整された流体流れが流量調整弁20からエンジンに流れるように燃料の入口ポート74と出口ポート76とが接続される。バルブパック72が運転状態であり、弁スプール86が開位置で、かつ弁スプール112が第1の位置にあるときには、基準圧力入口ポート82から作動出口ポート116への流れは弁スプール86,112によって遮断される。これにより、基準圧力出口ポート106および調整圧力チャンバ52が、調整された燃料圧力PMに等しい燃料圧力となり、エンジンへの燃料流れを調整するために、EECが圧力調整弁24を介して流量調整弁スプール44の位置を制御することが可能となる。
【0032】
EECは、過回転動作モードに入るために、過回転電磁弁120に過回転信号を送信し、これにより弁120を励磁して開位置に移動させ、過回転作動ポート108とドレン61とを接続する。結果的に生じる流路124を通る流れは、閉止/過回転Pオリフィス126に亘って圧力降下を生じさせ、この圧力降下によって過回転作動ポート108における圧力が細フィルタ圧力PFよりも低いレベルまで減少し、作動入口ポート100における圧力によって弁スプール112が図2に示す第3の位置まで移動可能となる。これにより、作動圧力出口ポート102を介して、作動圧力入口ポート100から作動ポート78およびドレン61への流れが可能となる。MPSOVダンピングオリフィス128を通る作動圧力入口ポート100からの燃料流れは、作動ポート78において、燃料入口ポート74における圧力P2に対して弁スプール86を閉位置に移動させる背圧を維持するのに充分であり、これにより燃料入口ポート74から燃料出口ポート76への調整された燃料流れが遮断されてエンジンへの調整された燃料流れが閉止される。弁スプール86が閉位置にあり、かつ弁スプール112が第3の位置にある状態では、基準圧力入口ポート82は、基準圧力出口ポート84および基準圧力入口ポート104を介して基準圧力出口ポート106に接続される。これにより、過回転状態において、バルブパック72が基準圧力PRの燃料流れを燃料流量調整弁20の調整圧力チャンバ52に導くことが可能となり、流量調整弁スプール44が閉位置に押される。基準圧力PRは、常に調整圧力PM以上なので、基準圧力PRの燃料流れは、調整圧力弁24からの燃料流れに打ち勝つ。よって、流量調整弁20は、引き続きエンジンの燃料計画に基づいて制御信号を送信している可能性があるEECから圧力調整弁24への制御信号に関係なく閉状態とされる。MPSOV22を閉状態に移動させることに加えて、作動圧力入口ポート100を通る作動圧力流れは、矢印Aで示すように、流路36から空転流れオリフィス130、PRV Pオリフィス132、およびMPSOVダンピングオリフィス128を通る流れを発生させる。この流れは、エンジンへの燃料流れの中断によるエンジンの空転時に、外部アクチュエータを位置決めするのに充分なレベルに細フィルタ圧力PFを保つために、MPSOVダンピングオリフィス128に亘って充分なデルタ圧力を生じさせる。
【0033】
閉止モードを開始するためには、EECは、過回転電磁弁120が非励磁状態で、過回転作動ポートからドレン61への流れを遮断するように閉位置にあるときに、閉止指令信号を閉止電磁弁122に送信して、開位置となるように電磁弁122を励磁して閉止作動ポート110とドレン61とを連結する。これにより、流路126から過回転作動ポート108を通って閉止作動ポート110へ、続いてドレン61への流れが発生する。閉止/過速Pオリフィス126に亘って結果的に生じる圧力降下によって、作動圧力入口ポート100における圧力が弁スプール112を図3に示す第2の位置に移動させることが可能となるレベルまで過回転作動ポート108における圧力が減少する。しかし、過回転電磁弁120が閉状態で弁スプール112が第3の位置に向かって移動すると閉止作動ポート110が閉じ、閉止/過回転Pオリフィス126に亘る燃料流れが減少して過回転作動ポート108における圧力が上昇し、この圧力によってスプール112が第3の位置に向ってそれ以上移動することを防止するので、弁スプール112の第3の位置への移動が防止される。従って、バルブパック72が閉止状態にあるときには、閉止作動ポート110を通る燃料流れは、弁スプール112の一方側に作用する作動圧力入口ポート100の圧力と、弁スプール112の他方の端部に作用するばね116と過回転作動ポート108における圧力と、の間で弁スプール112に加わる力の均衡を保つように調整される。これにより、弁スプールが第2の位置に保持され、作動圧力出口ポート102を介して作動圧力ポート78に流れを導くように、作動圧力入口ポート100は流れを受け入れるように開いている。過回転モードすなわち過回転状態と同様に、作動圧力入口ポート100を通るとともにMPSOVダンピングオリフィス128にわたる燃料流量は、弁スプール86を閉位置まで移動させて、エンジンへの調整された燃料流れを閉止するように燃料入口ポート74から燃料出口ポート76への調整された燃料流れを遮断するために、作動ポート78において充分な圧力レベルを生じさせるのに充分である。しかし、過回転モードすなわち過回転状態とは異なり、閉止モードすなわち閉止状態における弁スプール112は、基準圧力の入口ポート104と出口ポート106とを接続せずに、基準圧力の入口ポート104と出口ポート106との間の燃料流れを遮断する。これにより、圧力調整弁24が、作動圧力出口ポート102および調整圧力チャンバ52において調整された燃料圧力PMを維持することが可能となる。従って、閉止モードすなわち閉止状態では、EECは、圧力調整弁24を介して制御信号を送信することで、流量調整弁スプール44の位置を制御することができる。しかし、MPSOVの弁スプール86が閉位置にあるので、流量調整弁スプール44にエンジンの燃料計画に基づく位置への指令が与えられた場合でも、エンジンへ燃料が流れない。過回転モードすなわち過回転状態と同様に、流量調整弁スプール44が閉位置に移動すると、作動圧力入口ポート100を通る燃料流量は、PRV弁26が作動してエンジンへの調整された燃料流れの閉止によるエンジンの空転時に細フィルタ圧力PFが外部のアクチュエータを位置決めするのに充分なレベルに保たれるように、PRV Pオリフィス130、空転流れオリフィス132、およびMPSOVダンピングオリフィス128にわたる燃料流れを発生させる。
【0034】
FMUを閉止/過回転確認試験モードにするには、EECは、閉止モードを開始するために閉止指令信号を送信した後に、過回転設定点を選択された準アイドリングエンジン速度に再設定する。エンジンが速度低下に失敗すると、EECは、1つの選択肢として、FMU12の閉止モードに故障があることを認識し、圧力調整弁24を使用して流量調整弁スプール44に閉位置への指令を与えることで、エンジンの閉止を開始してエンジンへの調整された燃料流れを閉止するように構成されうる。これに関して、EECは、FMU12の閉止部品の故障を示す信号を機体に対して発することもできる。エンジン速度が選択された準アイドリング速度に到達すると、EECは、過回転信号を過回転電磁弁120に送信し、これにより、弁120を開状態に励磁して、図4に示すように過回転作動ポート108とドレン61とを連結する。過回転モードと同様に、これは、閉止/過回転Pオリフィス126を通る流れが過回転電磁弁120を通ってドレン61に流れることを可能とし、閉止/過回転Pオリフィス126を通る燃料流れを閉止せずに弁スプール112が第3の位置に移動することを可能とする。MPSOV22の弁スプール86は既に閉位置にあるので、弁スプール112が第3の位置に移動することにより、基準圧力出口ポート84および基準圧力入口ポート104を介して、基準圧力入口ポート82と基準圧力出口ポート106とが連結される。これにより、バルブパック72が過回転状態になり、バルブパック72が、基準圧力PRの燃料流れを調整圧力チャンバ52に導くことを可能とし、これにより圧力調整弁24による流量調整弁スプール44の制御をオーバライドし、流量調整弁スプール44を閉位置に移動させる。EECは、流量調整弁スプール44を調整状態に位置づけるための指令信号を圧力調整弁24に送信するとともに、流量調整弁スプール44が指令位置にあるかもしくは閉位置にあるかを判断するために、LVDT54からの信号に基づいて流量調整弁スプール44の位置を監視する。流量調整弁スプール44がEECによって圧力調整弁24を介して現在指令されている位置ではなく、閉位置にあることがEECによって検出された場合には、FMU12の過回転部品および閉止部品の動作が適切であることがEECによって確認される。一方、流量調整弁スプール44が閉位置に駆動されていないことがEECによって検出された場合には、EECは故障を検出し、圧力調整弁24がオーバライドされておらず、かつ次の故障のうち少なくとも1つが起こったおそれがあることが指示される。
【0035】
【表1】
1.過回転電磁弁がa)閉じた状態で故障したか、またはb)過回転信号を受信していないか
2.閉止作動弁スプール112が第3の位置に移動するのに失敗したか、または
3.MPSOV弁スプール86が閉位置に移動するのに失敗したか。
【0036】
EECは、流量調整弁スプール44が閉位置に駆動されていないという指示に応答して、FMU12の保守を開始する故障フラグを設定する。さらに、故障フラグが設定された場合には、EECは、完全な閉止が達成されたという信号をコックピットに送信しない。このことは、FMU12がまだエンジンに流れを送っている可能性があることをパイロットに示す。
【0037】
いくつかの用途では、エンジンが選択された準アイドリング速度に到達するのに要する時間は、閉止電磁弁122に電力が供給される時間を超えうる。このような状況では、EECは、閉止電磁弁122の電力を切る前に流量調整弁スプール44に閉位置への指令を与える。これにより、弁122の電力を切ったときに閉止状態が確実に達成される。続いて、エンジン速度が準アイドリング速度に達し、かつ過回転電磁弁122を励磁するために過回転信号が送信されると、EECは、圧力調整弁24への指令信号によって流量調整弁スプール44に調整状態への指令を与えようと試みるとともに、LVDT54によって流量調整弁スプール44の位置を連続的に監視する。上述したように、流量調整弁スプール44が閉位置から移動しなければ、試験に合格する。一方、流量調整弁スプール44が動いた場合には、FMU12の過回転部品および閉止部品の故障が指示される。
【0038】
図4に最もよく示されているように、FMU12は、流路138によって閉止作動ポート110に連結された閉止保持ポート136を含む。流量調整弁スプール44が閉位置に駆動されると、流量調整弁スプールは、閉止ポート136とドレン61とを連結し、これにより、閉止電磁弁122が非励磁状態で閉位置に移動している場合でも、閉止/過回転Pオリフィスにわたる流れ、閉止保持ポート136を介して過回転作動ポート108および閉止作動ポート110を通るドレン61への流れ、を可能とする。圧力調整弁24は、バイアスがゼロであり、圧力調整弁24への電流がないときに調整圧力PMを基準圧力PRに等しく設定するので、閉止ポート136を通る流れは、全ての電流が弁24,120,122から切られたときでも、弁スプール86と流量調整弁スプール44とが閉位置に保持された状態でFMU12を閉止モードに保持するように機能する。
【0039】
本明細書における説明の目的では、調整圧力PM、基準圧力PR、ドレン圧力PD、細フィルタ圧力PF、圧力P1、圧力P2、および作動圧力は、種々の流路および完全に開口して連結されたFMU12の弁ポートにわたる圧力損失を含み、このような圧力損失は一般に無視することができる。例えば、燃料流れが入口ポート82から出口ポート106へと流れるに従って、一般に無視できる量の圧力損失があるが、基準圧力の入口ポートおよび出口ポート82,84,104,106における圧力は、図2に示すように弁スプール86が閉位置にあり、かつ弁スプール112が第3の位置にある状態では、全て基準圧力PRであると見なされる。
【0040】
バイパス方向制御弁150を含むFMU12の改良例が図5に示されている。FMU12のこの実施例は、バイパス方向制御弁(BDCV)150、流量調整弁20の制御圧力チャンバ50への制御圧力ポート152、および制御圧力ポート152をBDCV150に連結する流路154を追加したことを除いて、図1〜4に示す実施例と同様である。BDCV150は、流量調整弁20の上流側からバイパス流れを受け入れるように流路58に連結されたバイパス流れ入口ポート156と、バイパス入口ポート156からバイパス流れを選択的に受け入れるための第1のバイパス出口ポート158と、バイパス流れ入口ポート156からバイパス流れを選択的に受け入れるための第2のバイパス流れ出口ポート160と、制御圧力チャンバ162内の圧力を変化させるために基準圧力PRの燃料を選択的に受け入れるように制御圧力ポート152に連結された制御圧力チャンバ162と、制御圧力チャンバ162の圧力に応答して第1の位置と第2の位置との間で移動可能な弁スプール164と、を含む。螺旋状の圧縮ばねなどの適切なばね167が、弁スプールを第1の位置に向かって付勢するように設けられている。第1の位置では、弁スプール164は、第1のバイパス流れ出口ポートとバイパス流れ入口ポート156とを連結して、バイパス流れを入口ポート156から受け入れて、このバイパス流れをエンジンと関連する統合型駆動発電機(IDG)の燃料/油熱交換器などの熱交換器(図示省略)に導く。第2の位置では、弁スプール164は、第2のバイパス流れ出口ポート160とバイパス流れ入口ポートとを連結して、バイパス流れ入口ポートから流れを受け入れるとともに、この流れをエンジン油用の燃料/油熱交換器などの他の熱交換器に導く。制御圧力チャンバ162とは反対側の弁スプール164の端部は、ドレンポート166によってドレン圧力に保持される。流量調整弁スプール44が、制御圧力ポート152を遮断するように位置すると、圧力制御チャンバ162内の燃料圧力は、オリフィス170を介して制御圧力ポート162に連結されたドレンポート168を通してドレン圧力PDに減少する。これにより、弁スプール164の両側の圧力が均衡し、ばね167によって弁スプール164が第1の位置に移動することが可能となる。流量調整弁スプール44が、制御圧力ポート152を基準圧力チャンバ50内に開口させる第2の位置に移動すると、基準圧力PRの燃料が、制御圧力ポート152および流路154を通って制御圧力チャンバ162へ流れる。オリフィス170は、弁スプール164が第2の位置に移動するのに充分なレベルに制御圧力チャンバ162内の圧力を維持する絞りを有する。制御圧力ポート152が、流量調整弁スプール44の位置に応じて開閉するので、BDCV150によるバイパス流れの方向制御は、エンジンへの調整された燃料流量に直接関連している。これにより、選択されたエンジン状態で選択された部品を冷却するためにバイパス流れを利用することができる。例えば、地上のアイドリングなどの低エンジン出力条件ではIDGを冷却し、離陸時および飛行時のアイドリングで生じる中出力条件から高出力条件などの他の出力条件ではエンジン油冷却器を冷却することができる。
【0041】
弁20,22,24,26,28,70,120,122,150は、単一のハウジングアセンブリ14内に一体に設けられることが好ましいが、用途によっては1つまたはそれ以上のこれらの弁を適切な燃料経路すなわち管路によってハウジングアセンブリ14に接続された別個のハウジング内に設けることが有利でありうる。
【0042】
1つの形態では、センサ54からの信号を使用することで、燃料供給装置10は、油圧機械式もしくは電気機械式の追加のハードウェアを必要とすることなく、エンジンの停止時における過回転部品の動作の完全性を確認することができる。また、他の形態では、センサ54からのフィードバック信号を利用して、燃料供給装置10は、油圧機械式もしくは電気機械式の追加のハードウェアを必要とすることなく、コックピットに閉止の指示を提供するために燃料の確実な閉止を確認することができる。さらに、また他の形態では、バルブパックと燃料流量調整弁20との間に閉止保持ポート136を設けることによって、燃料調整装置12は、油圧機械式もしくは電気機械式の追加のハードウェアを必要とすることなく、閉止状態の保持を達成することができる。他の利点としては、1つの形態によると、閉止および/または過回転モードのときに流量調整弁スプール44が閉位置にある場合に、空転オリフィス130、PRVオリフィス132、およびMPSOVダンピングオリフィスを通る流路を提供することによって、油圧機械式もしくは電気機械式の追加のハードウェアを必要とすることなく、外部のアクチュエータの空転加圧を達成することができる。最後に、また他の形態では、燃料流量調整弁20からバイパス方向制御弁150に油圧信号を提供することで、燃料調整装置12は、調整された燃料流量の関数として、バイパス方向制御の自動切換えを提供することができる。開示された方法および装置は、上述した利点を可能とするが、これらの利点は必ずしも必要なものではなく、上述した利点の一部もしくは全てを実現せずに本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を含む燃料供給装置で使用される燃料調整装置の運転モードの説明図である。
【図2】過回転運転モードを示す図1の燃料調整装置の部分的な拡大説明図である。
【図3】閉止運転モードを示す図2と同様の説明図である。
【図4】過回転試験運転モードを示す図2,図3と同様の説明図である。
【図5】バイパス流れ方向制御弁を含む図1の燃料調整装置の改良例を示した説明図である。
Claims (10)
- エンジンに所望の燃料流れを供給する燃料供給装置で使用されるバルブパックであって、前記燃料供給装置は、流量調整弁を含み、この流量調整弁は、該流量調整弁の基準圧力チャンバと調整圧力チャンバとの間の圧力差に応答してエンジンに調整された燃料流れを供給する調整状態と、前記基準圧力チャンバと前記調整圧力チャンバとの圧力差に応答してエンジンへの燃料流れを遮断する閉止状態と、を有し、前記バルブパックは、
前記燃料流量調整弁から調整された燃料流れを受け入れる燃料入口ポートと、
調整された燃料流れをエンジンに導くために、前記燃料入口ポートから調整された燃料流れを選択的に受け入れる燃料出口ポートと、
作動燃料流れをドレンに送るように、このドレンに選択的に接続された作動圧力入口ポートと、
基準圧力の燃料流れを受け入れる基準圧力入口ポートと、
前記燃料流量調整弁の前記調整圧力チャンバに燃料流れを送るために、前記基準圧力入口ポートから基準圧力の燃料流れを選択的に受け入れる基準圧力出口ポートと、
過回転作動ポートと、
閉止作動ポートと、を有し、
前記バルブパックは、前記過回転作動ポートがドレンと流体的に連通することに応答する過回転状態と、前記閉止作動ポートがドレンと流体的に連通し、かつ前記過回転作動ポートからドレンへの流れが遮断されることに応答する閉止状態と、前記過回転作動ポートおよび前記閉止作動ポートからドレンへの流れが両方とも遮断される運転状態と、を有し、
前記バルブパックが過回転状態のときには、基準圧力の燃料流れを前記基準圧力入口ポートから前記燃料流量調整弁の調整圧力チャンバに導くように、前記基準圧力入口ポートが前記基準圧力出口ポートと接続されるとともに、燃料流れを受け入れるように前記作動圧力入口ポートが開口しており、かつエンジンへの調整された燃料流れを閉止するように前記燃料入口ポートから前記燃料出口ポートへの流れが遮断され、
前記バルブパックが閉止状態のときには、燃料流れを受け入れるように前記作動圧力入口ポートが開口しているとともに、前記基準圧力入口ポートから前記基準圧力出口ポートへの燃料流れが遮断され、かつエンジンへの調整された燃料流れを閉止するように前記燃料入口ポートから前記燃料出口ポートへの燃料流れが遮断され、
前記バルブパックが運転状態のときには、前記燃料入口ポートからエンジンに調整された燃料流れを導くように、前記燃料入口ポートが前記燃料出口ポートに接続されているとともに、前記基準圧力入口ポートから前記基準圧力出口ポートへの燃料流れが遮断され、かつ前記作動圧力入口ポートが閉じていることを特徴とするバルブパック。 - 前記バルブパックが過回転状態のとき、および前記バルブパックが閉止状態のときに、前記燃料入口ポートから前記燃料出口ポートへの燃料流れを遮断するように前記バルブパック内に配置された第1の弁スプールと、
前記バルブパックが運転状態のときに、前記作動圧力入口ポートを通る燃料流れを遮断するように前記バルブパック内に配置された第2の弁スプールと、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のバルブパック。 - 前記バルブパックが過回転状態のときには、前記第1の弁スプールと前記第2の弁スプールとが、前記基準圧力入口ポートと前記基準圧力出口ポートとを接続するように前記バルブパック内で位置しており、前記バルブパックが運転状態のときには、前記第1の弁スプールが、前記基準圧力入口ポートから前記基準圧力出口ポートへの燃料流れを遮断するように前記バルブパック内で位置しており、前記バルブパックが閉止状態のとき、および前記バルブパックが運転状態のときには、前記第2の弁スプールが、前記基準圧力入口ポートから前記基準圧力出口ポートへの燃料流れを遮断するように前記バルブパック内で位置していることを特徴とする請求項1記載のバルブパック。
- 前記流量調整弁が閉止状態にあるときに、前記閉止作動ポートからドレンへ燃料流れを選択的に送るように前記閉止作動ポートに接続された追加のポートを有することを特徴とする請求項1記載のバルブパック。
- エンジンに所望の燃料流れを供給する燃料供給装置において、指令された閉止モード、過回転停止モード、および過回転試験モードを提供する方法であって、前記燃料供給装置は、流量調整弁と閉止弁とを含み、前記流量調整弁は、該流量調整弁の調整圧力チャンバ内の閉鎖圧力に応答して前記流量調整弁がエンジンへの燃料流れを遮断する閉止状態と、前記流量調整弁が前記調整圧力チャンバ内の調整圧力に応答してエンジンに調整された燃料流れを提供する調整状態と、を有し、前記閉止弁は、該閉止弁が前記流量調整弁からエンジンへの燃料流れを妨げない開状態と、前記閉止弁が前記流量調整弁からエンジンへの流れを遮断する閉状態と、を有し、前記方法は、
過回転閉止モードの開始を指示する装置からの過回転信号に応答して、前記閉止弁を閉状態に作動するとともに、調整圧力チャンバに調整圧力を提供しようと試みると同時に、前記調整圧力チャンバに閉鎖圧力を導き、前記閉鎖圧力は、前記調整圧力よりも大きく、
指令された閉止モードの開始を指示する装置からの閉止信号に応答して、前記調整圧力チャンバに調整圧力を提供すると同時に、前記閉止弁を閉状態に作動し、
指令された閉止モードが開始された後に、エンジン速度が選択された準アイドリング速度より低下したことに応答して、装置から過回転信号を送信するとともに、前記調整圧力チャンバに調整圧力を提供しようと試みると同時に、前記流量調整弁が調整状態または閉止状態にあるかを判断するために前記流量調整弁の状態を点検することを含むことを特徴とする方法。 - ポンプからエンジンに所望の燃料流れを供給する燃料供給装置であって、この燃料供給装置は、
流量調整弁スプールと、前記弁スプールの一方の端部に位置する第1の圧力チャンバと、前記弁スプールの他方の端部に位置して調整圧力を受け入れる調整圧力チャンバと、を有し、前記弁スプールは、流量調整弁が前記基準圧力チャンバと前記調整圧力チャンバとの圧力差に応答してエンジンに調整された燃料流れを供給する調整位置と、流量調整弁が前記基準圧力チャンバと前記調整圧力チャンバとの圧力差に応答してエンジンへの燃料流れを遮断する閉位置とを有する、流量調整弁と、
前記調整圧力チャンバに調整圧力を供給するように、該調整圧力チャンバに接続された調整出口ポートを含む電磁弁と、
閉止弁と、を有し、この閉止弁は、
前記流量調整弁から調整された燃料流れを受け入れるように、該流量調整弁と接続された燃料入口ポートと、
エンジンに調整された燃料流れを導くように、前記燃料入口ポートと選択的に接続された燃料出口ポートと、
基準圧力の燃料流れを受け入れる第1の基準圧力入口ポートと、
第1の基準圧力出口ポートと、
作動圧力の燃料流れを受け入れる作動ポートと、
前記作動ポートと前記燃料入口ポートとの間の圧力差に応答して、開位置と閉位置との間で移動可能な閉止弁スプールと、を含み、
前記閉止弁スプールが開位置にあるときには、前記第1の基準圧力入口ポートおよび前記第1の基準圧力出口ポートが遮断されるとともに、前記燃料入口ポートは、前記燃料出口ポートに調整された燃料流れを送るように該燃料出口ポートと流体的に連通しており、
前記閉止弁が閉位置にあるときには、前記燃料入口ポートと前記燃料出口ポートとの間の燃料流れが遮断されるとともに、前記第1の基準圧力入口は、前記第1の基準圧力出口ポートに燃料流れを送るように該基準圧力出口ポートと連通しており、
さらに、閉止作動弁を有し、この閉止作動弁は、
作動圧力の燃料流れを受け入れる作動圧力入口ポートと、
前記閉止弁の作動圧力ポートに作動圧力の燃料流れを導くように、該作動圧力ポートに接続された作動圧力出口ポートと、
前記基準圧力出口ポートから基準圧力の燃料流れを受け入れるように、該基準圧力出口ポートに接続された第2の基準圧力入口ポートと、
前記流量調整弁の調整圧力チャンバに基準圧力の燃料流れを供給するように該調整圧力チャンバに接続された第2の基準圧力出口ポートと、
第3のポートと、
第4のポートと、
前記作動圧力入口ポートと前記第3のポートとの間の圧力差に応答して、第1、第2、および第3の位置の間で移動可能な閉止作動弁スプールと、を備え、
前記閉止作動弁スプールが第1の位置に位置しているときには、前記第3のポートと前記第4のポートとは、流体的に連通しているとともに、前記作動圧力入口ポートと前記作動圧力出口ポートとの間の流れ、および前記第2の基準圧力入口ポートと前記第2の基準圧力出口ポートとの間の流れが遮断され、
前記閉止作動弁スプールが第2の位置に位置するときには、前記第2の基準圧力入口ポートと前記第2の基準圧力出口ポートとの間の流れが遮断されるとともに、前記第3のポートから前記第4のポートへの燃料流れが調整され、かつ作動圧力入口ポートは、前記作動圧力出口ポートに作動圧力の燃料流れを送るように、該作動圧力出口ポートと流体的に連通し、
前記弁が第3の位置に位置するときには、前記第2の基準圧力入口ポートは、前記第2の基準圧力出口ポートに燃料流れを送るように該第2の基準圧力出口ポートと流体的に連通しているとともに、前記作動圧力入口ポートは、前記作動圧力出口ポートに燃料流れを送るように該作動圧力出口ポートと流体的に連通し、かつ前記第3のポートと前記第4のポートとの間の流れが遮断され、
さらに、前記第3のポートがドレンに燃料流れを送るように該ドレンに接続された開状態と、前記第3のポートと前記ドレンとの間の燃料流れが遮断される閉状態と、を有する過回転電磁弁と、
前記第4のポートが前記ドレンに燃料流れを送るように該ドレンと接続された開状態と、前記第4のポートと前記ドレンとの間の燃料流れが遮断される第2の状態と、を有する閉止電磁弁と、を有することを特徴とする燃料供給装置。 - 前記閉止作動弁の第4のポートから燃料流れを受け入れるように該第4のポートに接続された閉止保持ポートをさらに有し、該閉止保持ポートは、前記流量調整弁が閉状態のときには、前記ドレンと接続され、前記流量調整弁スプールが調整位置にあるときには、前記ドレンとは接続されないことを特徴とする請求項6記載の燃料供給装置。
- 前記作動圧力入口ポートを前記流量調整弁の上流側に接続する燃料流れ管路と、この燃料流れ管路内で、かつ前記流量調整弁の上流側と前記作動圧力入口ポートとの間に配置された少なくとも1つのオリフィスと、をさらに有することを特徴とする請求項6記載の燃料供給装置。
- エンジンに所望の燃料流れを供給するために燃料供給装置で使用されるバイパス方向制御弁であって、前記燃料供給装置は、流量調整弁チャンバと該流量調整弁チャンバ内で移動可能な流量調整弁スプールとを含み、前記バイパス方向制御弁は、
前記流量調整弁スプールが第1の位置にあるときに、前記流量調整弁チャンバから制御圧力の燃料を受け入れるように該流量調整弁チャンバに対して開いているとともに、前記流量調整弁スプールが第2の位置にあるときに、前記流量調整弁スプールによって前記流量調整弁チャンバに対して閉じている、前記流量調整弁チャンバへの制御圧力ポートと、
前記流量調整弁の上流側からバイパス流れを受け入れるバイパス流れ入口ポートと、
前記バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを選択的に受け入れる第1のバイパス流れ出口ポートと、
バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを選択的に受け入れる第2のバイパス流れ出口ポートと、
前記制御圧力チャンバ内の圧力を変化させるために、前記制御圧力ポートから選択的に燃料を受け入れるように該制御圧力ポートに接続された制御圧力チャンバと、
前記制御圧力チャンバ内の圧力に応答して、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、第1の位置にあるときには、前記第1のバイパス流れ出口ポートが、前記バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを受け入れるように該バイパス流れ入口ポートと流体的に連通し、第2の位置にあるときには、前記第2のバイパス流れ出口ポートが、前記バイパス流れ入口ポートからバイパス流れを受け入れるように該バイパス流れ入口ポートと流体的に連通する弁スプールと、を有することを特徴とするバイパス方向制御弁。 - エンジンに所望の燃料流れを提供するための燃料供給装置のバイパス流れ制御方法であって、前記燃料供給装置は、流量調整弁チャンバと、エンジンへの所望の燃料流れを調整するように前記流量調整弁チャンバ内で移動可能な流量調整弁スプールと、を有し、前記制御方法は、
前記流量調整弁チャンバ内の流量調整弁スプールの動作に応答して、前記流量調整弁チャンバに対して制御圧力ポートを開閉し、
前記制御圧力ポートが開いていることに応答して、前記第1のバイパス流れ出口ポートにバイパス流れを導き、
前記制御圧力ポートが閉じていることに応答して、前記第2のバイパス流れ出口ポートにバイパス流れを導くことを含むことを特徴とする燃料供給装置のバイパス流れ制御方法。
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