JP2004500972A - エタンの酢酸およびエチレンへの酸化のための触媒、その製造方法、およびその使用方法 - Google Patents

エタンの酢酸およびエチレンへの酸化のための触媒、その製造方法、およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

混合金属酸化物触媒系は、一般化学式MoAlを有する触媒であって、ここで、Xが、WおよびMnからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;Yが、Pd,Sb,Ca,P,Ga,Ge,Si,Mg,Nb,およびKからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;aが1であり;bが0.01から0.9までの範囲にあり;cが0より大きく0.2までの範囲にあり;dが0より大きく0.5までの範囲にあり;zが、Mo,V,Al,X,およびYの原子価を満たすのに必要とされる酸素原子の数を表す整数である触媒を含む。この触媒系を用いたオレフィンおよびカルボン酸を製造するプロセスは、オレフィンおよびカルボン酸のような価値ある生成物の高い選択性をもたらす。

Description

【0001】
発明の背景
発明の分野
本発明は、アルケンを、対応するアルカンの選択的な部分酸化により製造するための新規な触媒およびそのような触媒の製造方法並びにその使用方法に関する。本発明は、より詳しくは、前記方法に用いられる金属酸化物触媒の種類に依存して、アルカンの、エチレンおよび酢酸のような対応する価値のある生成物への選択的な部分酸化を高い選択性で行うためのタングステンまたはマンガンベースの触媒に関する。
【0002】
関連技術の説明
いくつかの出版物および公報がこの出願において参照されている。これらの文献は、本発明が関連する従来技術を記載しており、参照によりここに含まれる。
【0003】
酸化反応および酸化脱水素反応における低級アルカン炭化水素の活性化のために、多くの触媒が提案されてきた。これらの触媒系の内のいくつかは、価値のある生成物、例えば、エタンの酸化脱水素による酢酸の収率を最大にするために、一種類以上の触媒を使用している。イー・エム・ソルスタインソン(E.M.Thorsteinson)、ティー・ピー・ウィルソン(T.P.Wilson)およびエフ・ジー・ヤング(F.G.Young)のジャーナル・オブ・キャタリシス(Journal of Catalysis)、2:116−132(1970)が、エタンをエチレンに製造するためのモリブデンおよびバナジウムをベースとした混合金属酸化物触媒の使用を報告した最初のものであった。米国特許第5162578号、同第4524236号、同第4568790号、同第4250346号、同第5153162号、同第5907566号、同第4849003号、同第4596787号、同第4339355号、および同第4148759号の各明細書;欧州特許出願第0294845号、同第0480594号、同第0407091号、同第0518548号、および同第0627401号の各明細書;国際公開第99/13980号、同第98/05620号の各パンフレット;および米国特許出願第09/107115号、同第09/219702号、08/997913号、同第09/107046号、および同第09/085347号の各明細書を含む、いくつかの他の公報にも、そのような反応のための異なる触媒系の使用が記載されてきた。
【0004】
酸素化炭化水素および脱水素化生成物が産業的に非常に重要であるために、活性化および生成物の選択性のもととなる金属酸化物触媒の酸化還元反応における改善がたとえ少しでも、触媒の性能および強度に極めて大きい影響を与えることある。最終的に、そのような改善により、前記方法に商業上の経済的な著しい影響を与えることができる。したがって、高い生成物の選択性または活性の目的を達成できる、改善されたまたは改質された酸化還元特性を有する金属酸化物触媒を製造することが望ましいであろう。
【0005】
発明の概要
本発明は、低級アルカン、例えば、エタンを、分子の酸素により選択的に酸化して、比較的高い選択性および生産性で、対応するカルボン酸および/またはオレフィン、例えば、酢酸およびエチレンを生成する方法を提供する。この方法は、150℃から450℃までの温度および1−50バールの圧力で行われる。この方法は、混合金属酸化物を含有する触媒組成物を用いて行われる。
【0006】
本発明の触媒組成物は、一般化学式:
MoAl
の組成物であって、ここで、
Xが、WおよびMnからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;
Yが、Pd,Sb,Ca,P,Ga,Ge,Si,Mg,Nb,およびKからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;
aが1であり;
bが0.01から0.9までの範囲にあり;
cが0より大きく0.2までの範囲にあり;
dが0より大きく0.5までの範囲にあり;
zが、Mo,V,Al,X,およびYの原子価を満たすのに必要とされる酸素原子の数を表す整数である組成物を含む。これらの触媒は、好ましくは、ここに開示された方法を用いて製造される。
【0007】
好ましい実施の形態の詳細な説明
本発明のある態様は、選択的な部分酸化により、低級アルカンからオレフィンおよびカルボン酸を製造するための触媒に関する。好ましい実施の形態において、本発明の方法は、エタンを選択的に部分酸化して、酢酸およびエチレンを生成するための手段を提供する。
【0008】
本発明の触媒組成物は、一般化学式:
MoAl
の組成物であって、ここで、
Xが、WおよびMnからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;
Yが、Pd,Sb,Ca,P,Ga,Ge,Si,Mg,Nb,およびKからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;
aが1であり;
bが0.01から0.9までの範囲にあり;
cが0より大きく0.2までの範囲にあり;
dが0より大きく0.5までの範囲にあり;
zが、Mo,V,Al,X,およびYの原子価を満たすのに必要とされる酸素原子の数を表す整数である組成物を含む。本発明の触媒は、担体の有無にかかわらず使用できる。触媒組成物中に含まれる個々の元素の選択、並びに触媒の調製に付随する特定の工程が、触媒の性能に多大な影響を与えることがある。
【0009】
好ましくは、触媒を各々の金属の可溶性化合物(塩、錯体または他の化合物)の溶液から調製する。この溶液は、好ましくは、1から10までのpH、より好ましくは、1から7までのpHを有する水性系であり、約30℃から約100℃までの温度に維持される。複数の元素を溶液中で組み合わせた後、濾過により水を除去し、触媒を、例えば、100℃から130℃までの温度でオーブン内において、乾燥させる。乾燥した触媒を、約1時間から約16時間までの期間に亘り、空気または酸素中で、約250℃から約600℃までの温度、好ましくは、約250℃から約450℃までの温度に加熱することによりか焼して、所望の触媒組成物を生成する。
【0010】
触媒の適切な担体の例としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、ゼオライト、炭化ケイ素、炭化モリブデン、モレキュラーシーブ、および他の微細多孔質/非多孔質材料、並びにそれらの混合物が挙げられる。担体材料を、HCl、HNO、HSO、過酸またはヘテロポリ酸のような酸、およびアルカリ塩基により前処理しても差し支えない。前記組成物は、担体と共に使用する場合には、通常、約5重量%から約50重量%の触媒を含み、残りが担体材料である。
【0011】
好ましくは、モリブデンを、パラモリブデン酸アンモニウムのようなアンモニウム塩の形態で、または酢酸塩、シュウ酸塩、マンデル酸塩、またはグリコール酸塩のような、モリブデンの有機酸塩として、溶液中に導入する。本発明の触媒組成物を調製するのに使用してもよいある程度水溶性のある他のモリブデン化合物としては、酸化モリブデン、モリブデン酸、および酸化モリブデンが挙げられる。好ましくは、バナジウム、アルミニウム、ガリウム、ケイ素、ゲルマニウム、アンチモン、リン、ニオブ、カリウム、マグネシウム、パラジウム、タングステン、およびマンガンを、以下に限定するものではないが、酸化物、水和酸化物、酢酸塩、塩化物、硝酸塩、シュウ酸塩、および酒石酸塩を含む、塩または酸として、触媒スラリー中に導入する。
【0012】
低級アルカン、例えば、C−Cアルカン、好ましくは、エタン、プロパン、およびn−ブタン、並びにアルファ−ベータ不飽和脂肪族アルデヒドを酸化するために、本発明の方法を使用してもよい。好ましい実施の形態において、出発材料はエタンである。出発材料は、液相中にあっても、気相中にあってもよい。出発材料が液相中にある場合、触媒は、反応体を一種類以上の液体生成物に転化するであろう。出発材料をガス流として供給してもよく、この場合、ガス流は、少なくとも5体積パーセントのエタンまたはエタンとエチレンとの混合物を含有する。このガス流は、各々が5体積パーセント未満であれば、少量のC−Cアルカンおよびアルケンを含有していても差し支えない。前記ガス流は、多量の、すなわち、5体積パーセントより多い、窒素、二酸化炭素、および蒸気を含有していても差し支えない。
【0013】
前記方法を実施する上で用いられる反応混合物は、一般に、0.1から99モル%までのエタン、純粋な酸素または空気としての、0.1から99モル%までの分子の酸素、および0から50モル%までの蒸気の気体混合物である。好ましい実施の形態において、供給混合物である前記混合物は、0.1−50体積%の分子の酸素を含有する。さらに、反応希釈液として、また反応のための熱調節剤として、水を加えてもよい。このようにして補助供給材料として加えられる水は、蒸気相酸化反応における反応生成物の脱着促進剤として作用することも、または酢酸の収率が増えることとなる、全酸化のもととなる部位をマスクするように作用することもできる。存在する酸素の量は、供給材料中の炭化水素の量に対する酸素の化学量論的量と等しくてもそれより少なくてもよい。
【0014】
前記気体混合物は、一般に、約150℃から約450℃まで、好ましくは、200℃から300℃までの温度で反応区域に導入される。この反応区域は、一般に、1から50バールまで、好ましくは、1から30バールまでの圧力、約0.01秒から100秒まで、好ましくは、0.1秒から50秒まで、最も好ましくは、0.1−10秒間の反応混合物と触媒との間の接触時間、および約50から約50,000/時間まで、好ましくは、100から10,000/時間まで、最も好ましくは、200から3,000/時間までの毎時の空間速度を有する。前記方法は、一般に、酸素および反応体の全てを単一の供給材料として供給しながら、固定床または流動床の反応器中で一段階で行われる。反応しなかった出発材料を再利用しても差し支えない。しかしながら、合間で炭化水素を供給する、多段階での酸素の反応器への添加を使用しても差し支えない。このことにより、方法の生産性が改善され、また、炭化水素および酸化体の混合物の爆発が制限されるために、潜在的に有害な状況が避けられるであろう。
【0015】
本発明の触媒は、エタンの酢酸への酸化脱水素化における使用に制限されない。本発明の触媒は、(1)蒸気相中のアルファ−ベータ不飽和脂肪族アルデヒドを分子の酸素により酸化して、対応するアルファ−ベータ不飽和カルボン酸を製造すること;(2)Cアルカンまたはアルケンを対応する酸に酸化すること;および(3)アルカンおよび/またはアルケンをアンモ酸化することに使用してもよい。好ましい実施の形態において、前記方法は、副生成物として一酸化炭素をわずかしかまたは全く残さずに、エタンを選択的に酸化するのに使用される。ある実施の形態において、製造される一酸化炭素の最大量は、百分率の選択性に基づいて、約2%である。さらに、前記方法により、少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも82%、さらにより好ましくは、少なくとも90%の選択性、および好ましくは、少なくとも7%の転化率で生成物を生成する。
【0016】
以下の実施例は、本発明の説明を目的とするものである。それらの実施例は、もちろん、本発明の範囲をいかようにも制限するものとしてとらえるべきではない。本発明の精神および範囲から逸脱せずに、本発明に様々な変更および改変を行っても差し支えない。
【0017】
実施例
実施例1:Mo0.396Al2.04e−1Mn8.96e−2Sb2.51e−2Ca6.89e−3
5.7グラムのメタバナジウム酸アンモニウム(アルドリッチケミカルス(Aldrich Chemicals)、含有量=99.0%)を、撹拌しながら、蒸留水に加え、90℃まで加熱した。4から7までの間のpHを有する黄色の溶液が得られた(溶液A)。0.45グラムの三酸化アンチモンおよび11グラムのシュウ酸を水と共に、連続的に撹拌しながら溶液Aに加え、必要量のカルシウム、アルミニウム、およびマンガンの塩をこの混合物にゆっくりと加えた。その後、21.7グラムのパラモリブデン酸アンモニウム四水和物(アルドリッチケミカルス、A.C.S−12054−85−2)をその溶液に加えた。この混合物を乾燥させ、得られた固体を、100−120℃のオーブン中に入れた。乾燥した材料を室温まで冷まし、300から600℃でか焼した。
【0018】
このか焼した触媒を、40−60メッシュサイズの均一な粒子に処理し、ステンレス鋼製の固定床管状オートクレーブ反応器中に装填した。この触媒を、260℃、200psi(約1.4MPa)の圧力および24cc/分の全流量で、50:10:40の各々の出発材料の比で、エタン、酸素および窒素の混合物を含有するガスについて試験した。反応により、30%の酢酸、62%のエチレン、および8%のCO生成物の選択性で、21.46%のエタン転化率で生成物が生成された。
【0019】
実施例2:Mo0.396Al2.04e−1Mn8.96e−2Sb2.51e−2Ca6.89e−31.59e−1
5.7グラムのメタバナジウム酸アンモニウム(アルドリッチケミカルス、含有量=99.0%)を、撹拌しながら、蒸留水に加え、90℃まで加熱した。4から7までの間のpHを有する黄色の溶液が得られた(溶液A)。0.45グラムの三酸化アンチモンおよび11グラムのシュウ酸を水と共に、連続的に撹拌しながら溶液Aに加え、必要量のカルシウム、アルミニウム、マンガンおよびタングステンの溶液をこの混合物にゆっくりと加えた。その後、21.7グラムのパラモリブデン酸アンモニウム四水和物(アルドリッチケミカルス、A.C.S−12054−85−2)をその溶液に加えた。この混合物を乾燥させ、得られた固体を、120℃のオーブン中に入れた。乾燥した材料を室温まで冷まし、300から600℃でか焼した。
【0020】
このか焼した触媒を、40−60メッシュサイズの均一な粒子に処理し、ステンレス鋼製の固定床管状オートクレーブ反応器中に装填した。この触媒を、260℃、200psi(約1.4MPa)の圧力および24cc/分の全流量で、50:10:40の各々の出発材料の比で、エタン、酸素および窒素のガス供給組成物について試験した。反応は、19%の酢酸、70%のエチレン、および11%のCO生成物の選択性で、11%のエタン転化率を示した。
【0021】
実施例3:Mo0.396Al2.25e−1Mn8.96e−2Sb2.51e−2Ca6.89e−3Pd2. 88e−4
5.7グラムのメタバナジウム酸アンモニウム(アルドリッチケミカルス、含有量=99.0%)を、撹拌しながら、蒸留水に加え、90℃まで加熱した。4から7までの間のpHを有する黄色の溶液が得られた(溶液A)。0.45グラムの三酸化アンチモンおよび12グラムのシュウ酸を水と共に、連続的に撹拌しながら溶液Aに加え、必要量のカルシウム、アルミニウム、パラジウム、およびマンガンの溶液をこの混合物にゆっくりと加えた。その後、21.7グラムのパラモリブデン酸アンモニウム四水和物(アルドリッチケミカルス、A.C.S−12054−85−2)をその溶液に加えた。この混合物を乾燥させ、得られた固体を、120℃のオーブン中に入れた。乾燥した材料を室温まで冷まし、300から600℃でか焼した。
【0022】
このか焼した触媒を、40−60メッシュサイズの均一な粒子に処理し、ステンレス鋼製の固定床管状オートクレーブ反応器中に装填した。この触媒を、260℃、200psi(約1.4MPa)の圧力および24cc/分の全流量で、50:10:40の各々の出発材料の比で、エタン、酸素および窒素のガス供給組成物について試験した。反応は、71%の酢酸、22%のエチレン、および7%のCO生成物の選択性で、8%のエタン転化率を示した。
【0023】
実施例4:Mo0.396Al2.04e−11.59e−1Pd2.60e−4
5.7グラムのメタバナジウム酸アンモニウム(アルドリッチケミカルス、アッセイ=99.0%)を、撹拌しながら、蒸留水に加え、90℃まで加熱した。4から7までの間のpHを有する黄色の溶液が得られた(溶液A)。11グラムのシュウ酸を水と共に、連続的に撹拌しながら溶液Aに加え、必要量のアルミニウム、タングステンおよびパラジウムの塩をこの混合物にゆっくりと加えた。その後、21.7グラムのパラモリブデン酸アンモニウム四水和物(アルドリッチケミカルス、A.C.S−12054−85−2)をその溶液に加えた。この混合物を乾燥させ、得られた固体を、120℃のオーブン中に入れた。乾燥した材料を室温まで冷まし、300から600℃でか焼した。
【0024】
このか焼した触媒を、40−60メッシュサイズの均一な粒子に処理し、ステンレス鋼製の固定床管状オートクレーブ反応器中に装填した。この触媒を、260℃、200psi(約1.4MPa)の圧力および24cc/分の全流量で、50:10:40の各々の出発材料の比で、エタン、酸素および窒素のガス供給組成物について試験した。反応は、75%の酢酸、3%のエチレン、および23%のCO生成物の選択性で、9%のエタン転化率を示した。
【0025】
本発明に開示した触媒に関するエチレンまたは酢酸のような部分酸化生成物の高い選択性は、得られた混合金属酸化物触媒の酸化還元特性が変更されることを示した。これは、これらの金属酸化物の適切な組合せにより形成された異なる種類の活性相が生成されたことによるものであろう。さらに、本発明の触媒は、向上した安定性/寿命を示す。触媒は、4000時間以上に亘り気流を処理するまで失活されない。反応のより低いΔT(4℃未満)は、急激な崩壊のもととなるホットスポットが生成される見込みまたは触媒の焼結がまさに最小であることを示す。したがって、触媒は妥当な寿命を有する。

Claims (21)

  1. 低級アルカンを選択的に部分酸化して、オレフィンおよびカルボン酸を生成するための触媒組成物であって、一般化学式:
    MoAl
    を有し、ここで、
    Xが、WおよびMnからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;
    Yが、Pd,Sb,Ca,P,Ga,Ge,Si,Mg,Nb,およびKからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;
    aが1であり;
    bが0.01から0.9までの範囲にあり;
    cが0より大きく0.2までの範囲にあり;
    dが0より大きく0.5までの範囲にあり;
    zが、Mo,V,Al,X,およびYの原子価を満たすのに必要とされる酸素原子の数を表す整数である触媒組成物。
  2. さらに担体を含むことを特徴とする請求項1記載の触媒組成物。
  3. 前記担体が、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、ゼオライト、炭化ケイ素、炭化モリブデン、モレキュラーシーブ、微細多孔質または非多孔質材料、およびそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項2記載の触媒組成物。
  4. 前記担体が酸性またはアルカリ材料により前処理されていることを特徴とする請求項2記載の触媒組成物。
  5. 前記担体が、HCl、HSO、HNO、およびヘテロポリ酸からなる群より選択される酸により前処理されていることを特徴とする請求項4記載の触媒組成物。
  6. 前記担体が、KOHおよびNaOHからなる群より選択される塩基により前処理されていることを特徴とする請求項4記載の触媒組成物。
  7. 5−50重量%の触媒および50−95重量%の担体から構成されることを特徴とする請求項2記載の触媒組成物。
  8. 低級アルカンを含む供給材料からオレフィンおよびカルボン酸を生成する方法であって、該供給材料を、分子の酸素の存在下で触媒組成物と接触させ、それによって、前記低級アルカンが選択的かつ部分的に酸化される工程を含み、前記触媒組成物が、一般化学式:
    MoAl
    を有し、ここで、
    Xが、WおよびMnからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;
    Yが、Pd,Sb,Ca,P,Ga,Ge,Si,Mg,Nb,およびKからなる群より選択される少なくとも1つの元素であり;
    aが1であり;
    bが0.01から0.9までの範囲にあり;
    cが0より大きく0.2までの範囲にあり;
    dが0より大きく0.5までの範囲にあり;
    zが、Mo,V,Al,X,およびYの原子価を満たすのに必要とされる酸素原子の数を表す整数であることを特徴とする方法。
  9. 前記低級アルカンがC−Cアルカンであることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 前記低級アルカンがエタンであることを特徴とする請求項9記載の方法。
  11. 前記方法によりエタンが酸化されて、エチレンおよび酢酸が生成されることを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 前記触媒組成物がさらに担体を含むことを特徴とする請求項8記載の方法。
  13. 前記組成物が5−50重量%の触媒および50−95重量%の担体から構成されることを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 前記分子の酸素が、出発材料の0.1−50体積%の濃度で存在することを特徴とする請求項8記載の方法。
  15. 出発材料を0−50体積%の蒸気で希釈する工程をさらに含むことを特徴とする請求項8記載の方法。
  16. 前記接触が、約150℃から約450℃までの温度で、約1から約50バールまでの圧力下で、約0.1から約50秒までの反応混合物と触媒との間の接触時間に亘り、行われることを特徴とする請求項8記載の方法。
  17. 合間に供給材料を導入しながら、前記酸素を前記供給材料中に多段階で導入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項8記載の方法。
  18. 前記方法が気相で行われ、前記供給材料中の少なくとも1つの出発材料が気相にあり、少なくとも1つの生成物が気相にあることを特徴とする請求項8記載の方法。
  19. 前記気相の出発材料が、アルファ−ベータ不飽和脂肪族アルデヒドおよび酸素を含み、前記気相生成物がアルファ−ベータ不飽和カルボン酸を含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 前記方法が、少なくとも82%の選択性および少なくとも7%の低級アルカンの転化率を達成することを特徴とする請求項8記載の方法。
  21. 請求項1記載の触媒の製造方法であって、約1から約10までのpHで、水溶液中にMo,V,Al,XおよびYの可溶性化合物の混合物を調製し;該混合物を乾燥させて、乾燥固体材料を生成し;該乾燥固体材料を、約250℃から約450℃までの温度で、約1時間から約16時間までの時間に亘りか焼する各工程を有してなることを特徴とする方法。
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