JP2004500866A - C.elegansの成長期依存発現に基づくアッセイ技法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、線虫を用いてアッセイを行う新規な方法、より具体的には、C.elegans等の微視的線虫を用いてアッセイを行う新規な方法を指向している。特に、本発明は、成長期特異的遺伝子発現を駆動するための成長期特異的プロモータの使用に基づく方法を提供する。

Description

【0001】
本発明は、線虫に対してアッセイを行う新しい方法、より詳細には、C.elegans等の微視的線虫に対してアッセイを行う新しい方法を指向している。
【0002】
本明細書中に記載のアッセイ技法は、とりわけ、医薬品、動物用医薬品及び/又は農業化学用化合物の発見及び開発、突然変異線虫株の選択及び分離等、様々な目的に使用することができる。さらには、とりわけ線虫の様々な成長期における、ポリペプチド及び/又は蛋白質等所望のアミノ酸配列に特異的な発現にも用いることができる。
【0003】
本発明の他の態様、実施態様、用途、利点は、本明細書中の以降の記載により明らかにされる。
【0004】
線虫カエノラブラディスエレガンス(C.elegans)を、すなわち高次多細胞動物用のモデル生物として用いたin vivoアッセイ技法を行う際の一般的な技法及び方法論がこれまで公開されてきており、そのうち最も著名なものは、本出願人による以下の出願明細書中に記載されている。PCT/EP99/09710(WO 00/34438として2000年6月15日公開)、PCT/EP99/04718(WO/00/01846として2000年1月15日公開)、PCT/IB00/00575(WO 00/63427として2000年10月26日公開)、PCT/IB00/00557(WO 00/63425として2000年10月26日公開)、PCT/IB00/00558(WO 00/63426として2000年10月26日公開)、同様にPCT/US98/10080(WO 98/51351として1998年11月19日公開)、PCT/US99/13650、PCT/US99/01361(WO 99/37770として1999年7月29日公開)、及びPCT/EP00/05102等。
【0005】
上記出願明細書に記載のように、C.elegansを用いたアッセイ技法の主な利点の一つは、前記アッセイ技法はマルチウェルプレートフォーマット(通常、各ウェルが2〜100匹の線虫を含有している)で実施可能であり、このため、自動化方式で、すなわち(前記出願明細書に記載の及び/又は商業的に入手可能な)適当な自動ロボットを用いても実施可能なことである。このため、C.elegansを用いたアッセイ技法は、化合物ライブラリのスクリーニングに、特に処理能力が中等度から高度の場合、理想的である。前記自動スクリーニングは、医薬品用途、獣医品用途、又は農業化学/農薬(殺虫剤及び/又は抗線虫剤)用途の、新規の化合物等(例えば、小分子及び/又は小ペプチド)の発見及び/又は開発に使用されてもよい。
【0006】
C.elegansをモデル生物として使用すること(上記アッセイ技法において)に起因するその他いくつかの利点には以下が含まれるが、これに限定されない。
−C.elegansは生活環が3〜4日と短い。これは、上記線虫(及びその適当な変異種、遺伝子導入種及び/又はその安定菌株)を迅速かつ多数、培養/生成することが可能であるだけでなく、C.elegansを用いるアッセイが比較的短期間及び高い処理能力で、一つ又は複数、さらにはすべての生命/発生期、さらには二世代以上を試験可能であることを意味している。また、寿命が短いため、C.elegansに基づくアッセイでは、化合物は一つ又は複数、さらには実質的な発生の全期において、化合物の安定性及び/又は(バイオ)アベイラビリティに起因する問題が生じることなく試験を行うことができる。
−C.elegansは透明であるため、内臓及び内部プロセスの効果的な目視的及び非目視的検査が可能であり、線虫の生存中でも蛍光レポーター蛋白等のマーカーの使用も可能である。また後述のように、前記検査はプレートリーダー等適当な装置を用いる自動化方式でも実施可能である。
−C.elegansは良く確立し、かつ、良く特徴付けられたモデル生物である。例えば、C.elegansのゲノムは完全に配列決定されており、完全な細胞系統と細胞間相互作用(シナプス等)が既に知られている。さらに、C.elegansは完全な2倍体であり、有性生殖(交配等)と自己受精雌雄同体としての生殖の両方が可能である。上記すべてによって、C.elegansは、その遺伝的及び/又は生物学的研究への使用だけでなく、ヒト又は動物用途の(候補となる)薬剤の発見、開発及び/又は薬理への使用に対して多くの利点を有する。
−C.elegansを形質転換、取り扱い、培養、維持、及び(例えば実用的利点の大きい凍結サンプル等として)保管する技法は、例えば以下に言及する教本に記載のように、前記技術分野において確立している。例えば、C.elegansは実質的に完全な同質遺伝子型の一つ又は複数のサンプルとして使用してもよい。
【0007】
一般的に、上述するアッセイでは、線虫はコンパートメント又はマルチウェルプレートのウェル等適当な容器又は入れ物の中で、適当な培地(固体、半固体、粘性又は液体の培地でもよいが、液体培地及び粘性培地がマルチウェルプレート形式のアッセイには好適である)上で培養される。続いて、例えば線虫を含有する培地への化合物の添加等により、線虫を試験化合物と接触させる。適当な培養時間(すなわち、化合物が線虫に影響を与える場合はそれに十分な時間)の後、線虫を適当な検出法にかける。すなわち、試験化合物の線虫への影響を代表的に示す信号を測定/決定し、続いて信号はin vivoアッセイにおける化合物の活性の測定指標として用いてもよい。多くの場合、前記信号は、飲水、咽頭ポンピング、移動、産卵、交配、排便(例えばPCT/IB00/00575参照)等の線虫の少なくとも一つの生物学的、表現型的、行動学的及び/又は生物化学的特性に基づき、及び/又は前記特性から派生(変化)する。前記特性は、アッセイの、又はアッセイのための「(生物学的)読み取り」と一般的に呼ばれている。
【0008】
特に自動アッセイに対しては多くの場合、上記検出技法には非目視的検出法(詳細は本明細書に前述の通り)が関与しており、その例としては、蛍光活性又はその他の光学的方法による測定、緑色蛍光蛋白質(GFP)、エクオリン、アルカリフォスファターゼ、ルシフェラーゼ、βグルコロニダーゼ、βラクタマーゼ、βガラクトシダーゼ、アセトヒドロキシ酸、クロラムフェニコールアセチルトランスファーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、ノパリンシンターゼ、オクトピンシンターゼ等の自律的蛍光蛋白(AFP)(線虫又は培地のいずれかに起因する)特定のマーカーの測定があげられる。例えば、マルチウェルプレートで行われる自動アッセイとしてはいわゆる(マルチウェル)「プレートリーダー」をこのような信号の検出/測定のために用いてもよい。
【0009】
上記及びその他線虫をモデル生物として用いたアッセイの詳細は、出願人による上記出願明細書等の先行技術に言及されている。
【0010】
C.elegans及び前記線虫の取り扱い法に関する一般情報は、W.B.Wood等による「The nematde Caenorhabditis elegans」、Cold Spring Harbor Laboratory Press(1988)及びD.L.Riddle等による「C.ELEGANS II」、Cold Spring Harbor Laboratory Press(1997)及びH.Epstein及びD.Shakesによる「Caenorhabditis elegans、Modern Biological analysis of an organism、Methods in Cell Biology、Vol 48、1995年」等の標準的な教本に言及されている。
【0011】
上記先行技術に記載のアッセイ技法は、C.elegansを広汎な範囲のin vivoアッセイに様々な目的で使用することの有益性を示している。しかし、前記モデル生物を薬剤発見、開発、試験及び薬理における用途をさらに広げ拡張するためには、C.elegansに基づくアッセイのさらなる開発への必要性は依然として存在する。
【0012】
本発明は、本明細書で後述する利点のほか、すでに上述のC.elegansの使用に起因するすべての一般的利点もあわせて有するアッセイ技法を提供するものである。
【0013】
特に、本発明は生物学的リードアウトとしての線虫の成長及び/又は発生を基本とする(又は成長及び/又は発生が変化する)アッセイを提供する。
【0014】
本発明は、使用される線虫が多くの特徴の非常に強い発生期、例えば卵からそれに続く胚(早期、中期、後期)、L1、L2、L3、L4から成虫までと言及される発生期を示すという事実に、とりわけ基づいている。さらに、食物の欠如、温度、母数及び/又は所定フェロモン等環境因子に主として依存して、線虫は「休眠状態」(発生の任意の期であるが、本明細書の目的のため、この状態も線虫の生命/発生期と考える)と呼ばれる特異的かつ非常に特徴的な期に任意に入ることもある。
【0015】
したがって、本発明はより詳細には、C.elegansによる第一発生期から別の(すなわち、第二であり通常は後続の)発生期への移行を生物学的リードアウトとして利用するよう特異的に設計されたアッセイ技法を提供するものである。
【0016】
また本発明は、線虫のゲノム中の所定遺伝子が、線虫の発生期のうちいくつかの発生期においてのみ発現し、その他の期では発現しないという事実にも基づいている。これは、前記遺伝子と関連するプロモータが、発生期に依存するような態様で遺伝子発現を駆動することを実質的な理由としている。
【0017】
前記「発生依存型」プロモータの非限定的な例を、前記プロモータが関連遺伝子の発現を駆動する特異的発生期とともに、以下表1に示す。その他は上記教本にみられる。
【0018】
【表1】
Figure 2004500866
WBG:線虫飼育者公報。
【0019】
本発明の目的に照らして特に関心の高いプロモータは、vit−2プロモータであり、これは線虫の成虫期における発現を特異的に誘発するため、非常に厳重な態様で発現を行っている。C.elegans指定vit−2プロモータのビデロゲニンの調整及び遺伝子発現はよく知られており、そのプロモータ領域は詳細に分析されている(MacMorris等、Mol.Cell.Biol.、1992、12:1652−1662;MacMorris等、Mol.Cell.Biol.、1994、14:484−491;Greenspoon等、線虫飼育者公報、1998、10:25)。
【0020】
本発明においては、前記「発生依存」プロモータは、遺伝子導入線虫(株)を供給するために用いられ、前記株は本発明におけるアッセイ技法において使用することができる。
【0021】
したがって、C.elegansに発生依存発現をさせる可能性があるプロモータと、C.elegans中にある発生依存発現用前記プロモータを用いる遺伝子導入C.elegans株は、当該技術に記載されているものの、これまでのところ、当該技術では、前記プロモータ及び導入遺伝子は、アッセイ技法(の設計)、特に自動及び高い処理能力のアッセイ技法(の設計)に関する技術には用いられてこなかった。
【0022】
一般的に本発明を達成するために、発明人は、マーカー遺伝子に操作可能に連結した成長期依存プロモータを含有する遺伝子導入線虫を構築し、この遺伝子導入線虫を用いて、高処理能力設定用に構成可能なアッセイを開発した。成長速度、又は一つの成長期の通過を、特定の成長期にのみ発現されるマーカー遺伝子の発現によってモニターし、次にこれが選択基準となる。突然変異線虫及び化学処理を施した線虫は、成長の遅延又は成長期での成長停止を示すことが知られている。したがって本方法によって、基準線虫よりも速く又は遅く成長する線虫の選択が可能になった。この新方法を明確にする目的で、以下の特定の記載及び例が本明細書に含まれる。
【0023】
したがって、本発明の第一の態様は、少なくとも一つの外因性因子が線虫サンプルの発生及び/又は成長に及ぼす影響を決定する方法であって、
a)線虫サンプルを提供する工程であって、前記線虫は、プロモータに操作可能に連結されたマーカー遺伝子を含み、前記プロモータは、マーカー遺伝子が少なくとも線虫の第一発生期には発現されないが、第一生命期とは異なる、少なくとも線虫の第二発生期には発現されるように線虫内にマーカー遺伝子の発現を駆動することができる、前記工程と、
b)前記線虫サンプルを少なくとも一つの外因性因子に暴露させる工程と、
c)前記線虫サンプルを、適当な培地内で、任意に一つ以上の生命期及び/又は世代にわたって維持/培養する工程と、
d)線虫サンプルを、発現された場合のマーカー遺伝子から発生する信号を検出することが可能な少なくとも一つの検出手法に供する工程と、
を含む方法である。
【0024】
使用される線虫は、Caenorhabditis briggsae又はCaeno
rhabditis elegans等のCaenorhabditis属由来のものが好適である。
【0025】
線虫サンプルは、使用される入れ物/容器の大きさによるが、適当な匹数の線虫を含んでいてもよい。通常は、サンプルは2〜500匹の線虫、好適には3〜300匹の線虫、より好適には5〜200匹の線虫、さらにより好適には10〜100匹の線虫を含んでいる。アッセイがマルチウェルプレートフォーマットで行われる場合、各ウェルは通常は、15〜75匹、例えば20〜50匹の線虫を含んでいる。好適ではないが、サンプルが1匹の線虫を含む場合も除外しない。
【0026】
通常、個別の前記線虫サンプルは、少なくともアッセイの開始時には、同一の株由来であること、同一の突然変異体を有すること、実質的に同一の表現型を有すること、実質的に同調培養されていること(すなわち、発生の実質的に同一期にあること。ただし、この発生期はアッセイの過程で変化してもよく、通常は変化する)、実質的に同一の方法で成長/培養していること、及び/又は、実質的に同一条件、因子又は化合物の下で成長及び/又は暴露していることにおいて、実質的に同一である。前記因子又は化合物は、フェロモン、(RNAi等の)遺伝子抑圧、遺伝子又は経路誘発因子又は(小)分子、及び/又は遺伝子又は経路抑制因子又は(小)分子、及び/又は突然変異誘発を含むがこれに限ることはない。しかし、最も広い意味において、本発明はこれに限定されない。
【0027】
工程a)において、線虫サンプルが最初に供給された場合、実質的に全線虫が第1期にあるのが好適である。
【0028】
好適には、前記第一発生期は、第二発生期に先行するものであり、前記第一発生期及び前記第二発生期は(すなわち時間が経過すれば)一つ又はそれ以上の中間期に分かれていてもよいし、分かれていなくてもよい。例えば、第一発生期はL1、第二発生期は成虫であって、L2、L3及びL4が中間期であってもよい。
【0029】
好適には、第一発生期は、卵、胎芽期、L1、L2、L3、L4又は休眠期から、特に好適には卵、胎芽期、L1、L2、休眠期から、最も好適にはL1から選択される。
【0030】
第二発生期は、好適には第一発生期に続く発生期(第一期が休眠期の場合、休眠期後すべての期であってもよい)であり、第一発生期の選択にもよるが好適にはL4、成虫、休眠期から、さらにより好適には成虫又は休眠期から選択する。しかし、第一発生期、第二発生期、プロモータの好適な組み合わせを記した以下の表2からわかるように、本発明は上記に厳密に限定されることはない。
【0031】
【表2】
Figure 2004500866
本発明のアッセイにおいて、線虫は、固形培地、半固形培地を含むがこれに限ることのない、すべての適当な培地内又は培地上で保管することができるが、液体培地又は粘性培地(例:Ubbelohde粘度計、Ostwald粘度計、及び/又はBrookfield粘度計等適当な技法による測定により、アッセイ温度にて、M9培地の粘度を上回る粘度)で保管するのが好適である。
【0032】
一般に、線虫を成長/維持するために適当な培地は当業者には明らかであり、M9(10×M9緩衝液、KHPO 30g、NaHPO・2HO 75.212g、NaCl 50g、MgSO 10ml 1Mを加えて1Lとする)、S緩衝液(NaCl 5.9g、KHPO 50ml 1M、コレステロール 1ml 5g/Lを加えて1Lとしたもの)、及び上述の明細書及び教本に記載の培地等、当業において一般に用いられている培地が例としてあげられる。
【0033】
培地は、線虫の生存、維持及び/又は成長への必要に応じ、すべての因子、化合物及び/又は栄養物を含んでいてもよい。このため、再度、上記の明細書及び教本等の先行技術に言及する。培地は、例としては、適量、例えば0.001〜10%(w/v)、好適には0.01〜1%、より好適には例えば約0.125%の0.1〜0.2%(w/v)のE.coliの適当な株等の細菌等、線虫への適当な食料源を含んでいてもよい。以下に記載する一つの特定の実施例において、前記細菌は、線虫におけるダウンレギュレーションを意図して、例えばRNA干渉等によって(PCT/EP99/04718を参照)、特定の遺伝子の二重鎖RNA(構築物)を含有又は発現してもよい。
【0034】
アッセイは、例えば、使用される特定の株によるが、10〜30℃、好適には21、22、23、24、25、26℃等の20〜27℃の、適当な温度で行うことができる。温度はアッセイの過程において実質的に一定に維持していてもよく、及び/又は、上述の範囲内で変化してもよい。
【0035】
本発明の方法において、線虫サンプルは任意の適当な容器又は入れ物に維持、成長、培養等、保持しておくことができるが、好適には、標準6、24、48、96、384、1536又は3072ウェルプレート等のマルチウェルプレートのウェル内で保持される(この場合、マルチウェルプレートの各ウェルは、同一又は異なる別々の線虫サンプルを含んでいてもよい。)前記プレート、及び前記マルチウェルプレートフォーマット中で線虫の維持/取り扱いを行う一般的な技法及び装置は、例えば上述の用途のように当業においてよく知られている。
【0036】
本発明の方法/アッセイは好適には自動化方式で、例えば上述の用途における装置及び技法を用いて行われる。
【0037】
本発明において、プロモータに操作可能な状態で連結したマーカー遺伝子を含む線虫株が用いられる。前記プロモータは、マーカー遺伝子が少なくとも線虫の第一発生期には発現されないが、少なくとも線虫の(第一発生期とは異なる)第二発生期には発現されるよう、線虫内のマーカー遺伝子の発現を駆動することができる。
【0038】
すでに上述したように、前記プロモータは本明細書中においては「発生依存」プロモータと称されており、好適な実施例のいくつかはすでに上述した通りである。
【0039】
特に好適な発生依存プロモータはvit−2プロモータである。DNA配列(遺伝子、cDNA)のvit−2プロモータとの操作的な融合によって、C.elegansの成虫期におけるDNA配列の発現が可能になるが、L1、L2、L3、L4幼虫期及び休眠期等他の生命期では発現はできない。
【0040】
本開示において、プロモータ及びマーカー遺伝子等二つ又はそれ以上のヌクレオチドの配列は、互いに機能的な関係を持っていれば「操作可能に連結している」と考えられる。例えば、発生依存プロモータは、マーカー遺伝子の転写及び/又は発現を、特に発生依存的な態様で、開始させるか、それでなければ制御/調整することができる場合、前記マーカー遺伝子と「操作可能に連結している」と考えられる(さらにこの場合、マーカー遺伝子は前記プロモータの「制御下にある」と理解されるべきである)。一般に、二つのヌクレオチドの配列が操作可能に連結している場合、同一の方向を向いており、通常は同一のリーディングフレーム内にある。この二つのヌクレオチドは一般的には実質的に隣接しているが、それが要求されないこともある。
【0041】
マーカー遺伝子は、C.elegans中での発現時に、すなわち発生依存プロモータの制御下において、例えば目視的に、又は好適には上述のような自動化された非目視的検出手法によって検出可能な信号を供給する遺伝子であれば任意の遺伝子でよい。
【0042】
例えば、マーカー遺伝子は緑色蛍光蛋白質、βガラクトシダーゼ、βラクタマーゼ、ルシフェラーゼ、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、アルカリフォスファターゼ、βグルクロニダーゼ、クロラムフェニコル・アセチルトランスフェラーゼ、ホースラディシュペルオッキシダーゼ、ノパリンシンターゼ及び/又はオクトピンシンターゼから選択することができる。その他の適当なマーカー遺伝子も当業者には明らかであり、例えば上記の用途に記載されている。
【0043】
ある特定の実施例において、遺伝子は、例えば線虫に(致死性等の)毒性がある遺伝子産物をコードする毒性遺伝子であってもよい。したがって、本発明のもう一つの用途は、C.elegans等線虫の特定の成長期に発現する、推定される毒性遺伝子の条件的な発現及び条件的な発現遺伝子からなる。毒性遺伝子が線虫のいずれかの成長期において発現し、さらに線虫の早期発生期に確実に発現する場合、線虫のその後の発生及び生活力に顕著な影響を及ぼす。前記遺伝子を、線虫のL1、L2、L3、L4、成虫、休眠期等の特定の成長期に発現させることが適当である場合もある。前記遺伝子導入線虫は毒性遺伝子の発現にも生き延びるようより多くの変化を起こすため、HTSアッセイ及び、化合物、突然変異体のスクリーニング等のさらなる分析のために使用される可能性がある。前記毒性遺伝子の非限定的な好適な例として、アタキシン、αシヌクレイン、ユビキロン、タウ遺伝子、ハンチントン遺伝子があげられるが、最も良いものは筋ジストロフィ遺伝子産物unc−53である。その他も上記用途に記載されている。
【0044】
本発明に使用される線虫株は、一般的には発生依存プロモータの制御下にあるマーカー遺伝子を含むヌクレオチオド配列を持った適当な線虫株を形質転換することによって提供することができる。好適には、前記核酸の配列は遺伝子構築物の形態をとっており、DNA又はRNAであり(さらに二本鎖DNAが好適である)、使用される線虫株の形質転換に適した形態であることが好適である。例えば、形質転換時に線虫のゲノムDNAへと組み込まれる形態でもよく、及び/又は線虫における非依存性の複製、維持及び/又は遺伝に適した形態であってもよい。好適には、構築物はクローニングに用いられるE.coli等の(微)生物中の非依存性の複製、維持及び/又は遺伝が可能なものがよい。例えば、前記遺伝構築物は、プラスミド、ベクター、ヴァイロン、トランスポゾンの形態であってもよい。
【0045】
本発明に使用される遺伝構築物は、さらに、すなわち発生依存プロモータ及びマーカー遺伝子をコードするヌクレオチド配列の他に、一つ又はそれ以上のそれ自体既知である遺伝構築物の適当な要素を含有していてもよい。前記要素には、選択マーカー及び/又は形質転換又は組込み(の速度)を促進する又は増加させる可能性のある要素が含まれるが、これに限るものではない。これら要素、及び前記遺伝子構築物のその他の適当な要素は当業者にとっては、及び上記記載の用途から明らかである。
【0046】
本発明の構築物は、それ自体既知の態様で提供することができるが、一般的には、核酸/核酸配列を制限したり連結したりする当業者には明らかな技法を伴う。Sambrook等によるCold Spring Harbor Laboratory Press(1989)の「Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第二版)Vols.1−3、及びF.Ausubel等によるGreen Publishing and Wiley Interscience、New York(1987)の「Current protocols in molecular biology」等の標準教本に言及されている。本発明で用いられる発生依存プロモータ及びマーカー遺伝子をコードする核酸は、前記技術に記載されており、前記技術に記載の態様で提供することが可能である。
【0047】
線虫は、構築物によって、マイクロインジェクション法又は弾道的形質転換等、任意の適当な態様で形質転換することができる。これは上記教本だけでなくPCT/EP99/01903(WO 99/49066として公開)等にも言及されている。
【0048】
マーカー遺伝子/発生依存プロモータをコードするヌクレオチド配列によって形質転換される線虫株は、すなわち、本発明のアッセイに有用な線虫株を提供するためには、特に制限されないが、例えば、野生型、N2又はハワイ(CB4856、Hodgkin等、Genetics146:149−164、1997)等、それ自体既知の任意の線虫株であってもよい。また、形質転換及び/又は使用される特定の形質転換技法に特に適した/適用された、又はアッセイに好適な、特定の突然変異線虫株又は細胞、遺伝子導入株又は細胞を使用してもよい。
【0049】
一実施例において、本アッセイへの使用前に、線虫にランダム突然変異又は特異的突然変異を起こさせる。その際、突然変異によって生じた異なる株は、本発明のアッセイにて試験を行ってもよく、また任意で、原株及び/又は(別の)対照菌株と比較することもできる。これは、外因性因子への暴露があってもなくてもよく、例えば、線虫の発生及び/又は成長に影響を与える遺伝子及び/又は突然変異体を同定し、及び/又は線虫の外因性因子に対する反応を(すなわち、発生及び成長に関して)変更し及び/又は影響を与える遺伝子及び/又は突然変異体を同定するために使用してもよい。例えば、ある遺伝子における突然変異によって、その(本発明のアッセイによって決定される)発生及び/又は成長が顕著に変化した場合、又は外因化合物に顕著に異なる反応を示した場合、前記遺伝子は発生又は成長、及び/又は線虫の外因性因子への反応に関与していると結論づけることができる。このように、本発明のアッセイは例えば(既知又は未知の)遺伝子の機能を決定するために(例えば機能的ゲノミクスプログラムの一部として)、及び/又は外因性因子の作用機序を決定するために使用することができる。
【0050】
工程b)において、発生依存プロモータの制御下のマーカー遺伝子を含有する線虫サンプルは、試験外因性因子に暴露される。これは、サンプル中の線虫が(依然として)第一発生期にある間も、及び/又は任意の後続の発生期にある間も行うことができる。しかし、好適には、線虫サンプルは、第二発生期より前の少なくとも一つの発生期において少なくとも一つの外因性因子に暴露される。(しかし、注記すべきことは、本発明は、線虫サンプルが第二発生期に移行中、及び/又は第二発生期にある間、外因性因子と依然として接触していることを除外するものではない。)
【0051】
例えば、線虫は単一の発生期のみ(第一発生期のみ、又は後続し第二発生期に先行する期のみ)において、二つ又はそれ以上の期(第一発生期、後続する任意の期、及び/又は第二発生期を含んでいてもよい)、又はアッセイ期間全体にわたって実質的に継続する期間において、外因性因子に暴露されてもよい。
【0052】
このように、一般的に線虫は、1分間〜線虫の全生命(サイクル)の終わりまで、及び/又はアッセイ期間中までの間、外因性因子に暴露されてもよい。通常、接触時間は5分〜110時間であり、好適には10分〜80時間である。
【0053】
アッセイの全時間は、好適にはサンプル中の少なくとも一匹の線虫が第一発生期から後続する発生期へと移行するのに十分な時間、より好適にはサンプル中の少なくとも一匹の線虫が前記発生期から任意の(追加的な)発生の中間期を任意で経て、第二発生期へと移行するのに十分な時間である。
【0054】
例えば、工程c)において、サンプル中に存在する線虫の少なくとも1%、好適には5%が第一発生期からその他の/追加的な発生期に移行する時間、線虫サンプルは維持/培養される。
【0055】
また、工程c)において、サンプル中に存在する線虫の少なくとも1%、好適には5%が第一発生期から第二発生期に移行する時間、線虫サンプルは維持/培養される。
【0056】
多くの場合、アッセイの全時間は、参照サンプル、すなわち外因性因子を含有しないサンプル中に存在する、少なくとも一匹の線虫が、少なくとも第一発生期から任意の(追加的な)発生の中間期を任意で経て、第二発生期に移行できる時間である。
【0057】
例えば、第一発生期からそれに続く第二発生期までのアッセイについては、アッセイの全時間は以下のようであってもよい。卵から成虫まで:45〜110時間、L1から成虫まで:30〜80時間、卵からL1まで:13〜30時間、L1からL2まで:13〜25時間、L2からL3まで:8〜20時間、L3からL4まで:8〜15時間、L4から成虫まで:8〜25時間。第一又は第二発生期として休眠期が関与するアッセイについては8〜72時間の間となる(使用される株、温度、食料の質によるが、線虫は一般的には、卵から数え、L1成長期に13〜30時間、L2成長期に24〜55時間、L3成長期に30〜70時間、L4成長期に38〜85時間、及び成虫期には45〜110時間で移行する。)
【0058】
アッセイの期間中、サンプルはマーカー遺伝子の発現をアッセイの全期間中実質継続的に決定/測定する検出方法にかけられるが、好適には非目視的方法で、アッセイの一部の期間中(線虫が第二発生期に移行しやすいと考えられる場合は後半に、例えばアッセイ期間の最後の24、12、又は6時間)、実質継続的に一定の間隔をおいて、又はその組み合わせにおいてかけられる。
【0059】
本発明のアッセイにおいて、線虫の各サンプルは、一般的には単一の量又は濃度において単一の試験外因性因子に暴露される。(例えば、使用されるマルチウェルプレートの異なるウェルに存在する)異なるサンプルは、(例えば、因子の用量反応曲線を確立するため)同一因子の異なる濃度に暴露されるか、(例えば、化学ライブラリ及び/又は化学分類、又は密接に関連する構築類似物の配列等の化学配列の一部である化合物の場合、又はRNAi用のdsRNA構築物のライブラリ又は配列の場合等)一つ又はそれ以上の異なる因子に暴露されるか、又はその両方(例えば、異なる濃度の同一及び/又は異なる因子)に暴露される。
【0060】
また、線虫(サンプル)を、二つ又はそれ以上の因子に実質的に同時又は順次(例えば中間に洗浄工程を設けて)、例えば前記2因子が同一、又は(例えば相乗効果又は抑制又は競合的効果を与える等)両因子間で異なる効果を持つかどうかを決定するために、暴露させることも本発明の範囲内にある。
【0061】
さらに、一つ又はそれ以上の参照サンプルを用いることも本発明の範囲内にある。例えばサンプルに因子が存在していなくてもよく、及び/又は所定量の基準因子が存在していてもよい。また本発明は、例えば前記の異なる株(への試験因子の影響)を比較するため、(例えば、各サンプルが異なる発生依存プロモータの制御下にあるマーカー遺伝子を含有している)異なる株からなる二つ又はそれ以上の線虫サンプルをアッセイへ使用することも含んでいる。
【0062】
本明細書中で「FPTP型アッセイ」とよばれている特定の一実施例では、二つ又はそれ以上の実質的に類似した線虫サンプルからなるサンプル列の各サンプル(例えば同一の発生依存プロモータを含み、好適には同一のマーカー遺伝子を含み、厳密に要求されていないがさらに好適には発生の同一期にあるサンプル)は、(例えば時間及び条件が、ただし任意で濃度が異なることもある)概ね同一の態様で、異なる外因性因子及び任意で一つ又はそれ以上の基準因子に暴露される。その際、上記各サンプル中に存在する線虫が第二発生期に入る順序が決定される。すなわち、サンプル列がマーカー遺伝子を発現する順序(すなわち、どのサンプルがマーカー遺伝子の一番目、二番目、三番目の発現を示すか等)が決定される。これによってとりわけ、各サンプル中に存在する異なる因子を、線虫の発生/成長への影響に応じて比較及び/又は等級付けし、また基準因子と比較することも可能になる。このことによって、例えば基準因子の影響に匹敵する又は更に良好な線虫への影響を有する因子の同定が可能となる。一般的に、前記FPTPアッセイは、少なくともアッセイの最後の36、24、12又は6時間、実質連続したサンプル列におけるマーカー遺伝子の(起こりうる)発現を決定することを伴う。
【0063】
このように、ある特定の実施例において、本発明は少なくとも第一の外因性因子が線虫サンプルの発生及び/又は成長に及ぼす影響を決定する方法であって、
a)少なくとも第一及び第二の線虫サンプルを供給する工程であって、各サンプル中の前記線虫はプロモータに操作可能に連結されたマーカー遺伝子を含んでおり、前記プロモータは、マーカー遺伝子が少なくとも線虫の第一発生期に発現しないが、少なくとも線虫の(第一生命期とは異なる)第二発生期に発現するよう線虫内でマーカー遺伝子の発現を駆動することができる工程と、
b)少なくとも線虫の前記第一サンプルを前記第一の1つの外因性因子に暴露させる工程と、
c)前記線虫サンプルを、適当な培地内で、任意に一つ又はそれ以上の生命期及び/又は世代にわたって維持/培養する工程と、
d)線虫サンプルを、発現された場合にはマーカー遺伝子から発生する信号を検出することが可能な少なくとも一つの検出手法に供する工程と、
e)(工程dにおいて第一のサンプル用に検出された信号によって決定される)第一の線虫がマーカー遺伝子の発現を示すのに要する時間を決定し、また好適には、(工程dにおいて第二のサンプル用に検出された信号によって決定される)第二の線虫サンプルがマーカー遺伝子の発現を示すのに要する時間を決定し、及び/又は、第一の線虫サンプルがマーカー遺伝子の発現を示すのに要する時間と第二の線虫サンプルがマーカー遺伝子の発現を示すのに要する時間とを比較する工程とを含む。
【0064】
一つの態様において、線虫の第二のサンプルは参照サンプル、例えば、いかなる外因性因子にも又は既知の基準因子に暴露されていない線虫サンプルである。第二のサンプルは、例えば第一及び第二の因子と比較するために、第二の外因性因子に暴露されていてもよい。
【0065】
一般に、すでに上述のように、本発明の本態様によるとアッセイは、例えば5を上回る、好適には10を上回る例えば6、24、48、96、384、1536又は3072(すなわち、マルチウェルプレートの実質的なウェル数)のサンプル列を使用/試験することを伴う。各サンプルは異なる因子及び/又は異なる濃度の因子(あらゆる基準サンプルを含む)に暴露しており、上述のごとく等級付けされている。
【0066】
通常、サンプル/因子間でじゅうぶんな比較を行うため、全サンプルは(上述のごとく)実質的に類似しており、実質的に類似した態様で培養/維持されている。上記FPTPアッセイは本明細書中に記載の方法と実質的に同一の態様で実施してもよい。
【0067】
上述のすべてのアッセイにおいて、外因性因子はその線虫の成長/発生への影響が試験対象となっているものならば任意の因子でよい。外因性因子は例えば(以下に定義される)小さな化合物、(以下に定義される)小ペプチド、線虫の特定の経路を誘発又は抑制する因子、線虫内の(例えばRNA−interference用のdsRNAi)特定の遺伝子(の発現)を誘発又は抑制する因子、ポリペプチド及び/又は蛋白質、又は(植物、動物、菌類、細菌等)天然産物からの抽出物、アミノ酸及びその誘導体、ホルモン及びその誘導体、核酸及びその誘導体から選択することができる。
【0068】
本開示の目的のため、「小分子」は一般に分子量が1500未満、好適には1000未満の分子的実体を意味している。これは例えば有機、無機又は有機金属分子であってもよく、水溶性塩等の適当な塩の形態であってもよい。
【0069】
「小分子」という言葉は、その(全)分子量が上述の範囲内にある限りは、錯体、キレート及び同様の分子的実体も含んでいる。
【0070】
ある好適な実施例において、前記「小分子」は、いわゆるLipinskiの薬剤類似性予測(vide Lipinksi等、Advanced Drug Delivery Reviews 23(1997)、3−25ページ)の規則のうち少なくとも一つ、好適には少なくとも二つ、さらに好適には少なくとも三つ、さらにはそのすべての基準に従い、及び/又はそれを満たすよう設計されている。当業において既知であるように、前記基準に合致した小分子は(例えば)ヒトへの使用のための薬剤の設計及び/又は開発(の出発点として)に特に適している。例えば、ヒットツーリード(hits−to−leads)化学の出発点として、及び/又は、リード開発の出発点として、高い処理能力のスクリーニング用化学ライブラリの設計及び/又はコンパイルにおける使用である。
【0071】
ある好適な実施例において、前記「小分子」は、いわゆるLipinskiの合理的な薬剤設計(vide Lipinksi等、Advanced Drug Delivery Reviews 23(1997)、3−25ページ)の規則のうち少なくとも一つ、好適には少なくとも二つ、さらに好適には少なくとも三つ、さらにはそのすべての基準に従い、及び/又はそれを満たすよう設計されている。当業において既知であるように、前記基準に合致した小分子は(例えば)ヒトへの使用のための薬剤の設計及び/又は開発(の出発点として)に特に適している。
【0072】
また、この目的として、前記小分子の設計は(前記小分子からなるライブラリの設計とともに)薬効的観点で、例えばI.Muegge等によるJ.Med.Chem.44、12(2001)1−6ページ及び本明細書に引用する文書に記載の方法で、考慮するのが好適である。
【0073】
「小ペプチド」という用語は一般的には、合計2〜35の、例えば3〜25の(例えば一つ又はそれ以上の接続鎖の形態、好適には単鎖の形態で)アミノ酸を含有する(オリゴ)ペプチドを含んでいる。上記の小分子のうちいくつかが分子量に依存して、本明細書で使用される小分子の用語に含まれることは明らかである。
【0074】
このように、本発明による方法は、前記小分子及び/又はペプチド(のライブラリ)を試験し及び/又はスクリーニングするために特に使用してもよい。その方法は本明細書中で後に概述する。
【0075】
別の実施例において、外因性因子は使用される線虫における一つ又はそれ以上の遺伝子の発現を抑制又は増強する因子である。一つの好適な実施例において、因子は、既知のRNA−interference技法にしたがって遺伝子抑制に使用されることもあるdsRNAであってもよい。前記dsRNAは、PCT/EP99/04718(WO 00/01846として公開)又はPCT/US98/27233(WO 99/32619として公開)に記載の方法で、例えば線虫へのdsRNAの注入、dsRNAを含有/発現する細菌の供給等により、線虫に供給することができる。後者の実施例においては、例えば、一つ又はそれ以上の遺伝子の抑制による線虫の成長又は発生、及び/又はその他外因性因子の反応への効果を決定することができる。
【0076】
線虫は、外因性因子を線虫が成長する/維持される培地中に組み込むか、又は、(例えばdsRNAをRNAi目的で使用する場合)線虫を線虫の食物中に組み込む等、任意の適当な方法で外因性因子に暴露させることができる。
【0077】
線虫は外因性因子を例えば、飲水、摂食、浸漬、咽頭ポンピング、又は例えば胃腸管(の一部)、外皮及び/又は外皮中の開口部を経て、及び能動的又は受動的摂取機構を経て、又はそのすべての組み合わせ等の、その他任意の適当な方法で摂取することができる。
【0078】
外因性因子が化合物の場合、通常工程b)において、0.1ナノモル〜100ミリモルの間で、好適には1ナノモル〜50ミリモルの間で、より好適には10ナノモル〜10ミリモルの間で、さらにより好適には100ナノモル〜5ミリモルの間で、とりわけ1マイクロモル〜1ミリモルの間で、さらにとりわけ10マイクロモル〜600マイクロモルの間で、最もとりわけ20マイクロモル〜500マイクロモルの間で、例えば化合物選択用スクリーニングには30マイクロモル、及び化合物耐性スクリーニング用には300マイクロモル等の濃度で使用される。
【0079】
dsRNAに対して、適当な分量はPCT/EP99/04718(WO 00/01846として公開)又はPCT/US98/27233(WO 99/32619として公開)に記載の通りである。
【0080】
本発明のアッセイ技法はいくつかの異なる用途に用いることができ、うち非制限的な例をさらに後述する。
【0081】
第一の用途は、医薬品、動物用医薬品、及び殺虫剤の開発に使用可能な化学物質を同定し、選択することである。この点において、注記すべきことは、本発明は発生及び/又は成長に直接影響する(化合物等の)外因性因子だけでなく、例えば代謝過程、摂食、飲水行為、及び/又は(その他)中枢神経系又はその他神経細胞に制御される過程等の、成長及び/又は発生に影響する行動的、生物学的、表現型的及び/又は生化学的過程に影響を及ぼす化合物を同定するために用いてもよい。
【0082】
したがって本発明は、線虫だけでなく、線虫がモデル生物として用いるヒトやその他哺乳類等より高次の動物においても、代謝過程及び神経細胞によって管理された過程に影響を及ぼす化合物を同定するために使用することができる。このように、本発明のアッセイは医薬品及び/又は動物用医薬品の発見及び/又は開発に用いることができる。
【0083】
また、本発明のアッセイにおける成長及び/又は発生を遅らせる化合物等の外因性因子は、新規な殺虫剤又はその他農薬(線虫を含むがこれに限ることはない)の開発への使用が発見されている。
【0084】
もう一つの用途は、新規の突然変異体を同定及び選択することであり、さらには突然変異した遺伝子を分離することに関する。この遺伝子及び前記遺伝子がコードした蛋白質は推定標的遺伝子及び/又は生化学的経路の一部分と考えられている。本目的の特定の変異体において、ある化合物に耐性を示す突然変異体が選択され、再度、変異した遺伝子を分離することが最終目的となる。
【0085】
考えられる三つ目の用途は遺伝子の分離、及び前記遺伝子がdsRNA阻害(RNAi)によってコードする蛋白質に関する。分離された遺伝子及び遺伝子がコードする蛋白質は推定標的遺伝子、生化学的経路の一部、及び耐性と考えられている。
【0086】
線虫を用いたHTSアッセイを開発し、行うにあたっては、動物の同調性が最も重要となる。すなわち、本アッセイに用いられる線虫は同一の成長期になければならない。線虫の培地を同一速度で育てるため様々な方法が開発されてきたが、同一の成長期にあっても異常は通常発生する。本発明はこの問題の解決方法も提供している。本発明に記載の線虫は、所定の成長期においてマーカー遺伝子を発現するため、同一成長期にある培地内の線虫は、HTSアッセイの前に簡単に検出でき、分離することができる。さらに、(緑色蛍光蛋白質を発現する等)共通の特徴をもつ線虫を自動的に選択することができる機械がいくつか存在する。前記機械の例は、一般的に線虫ディスペンサ又はFANS(蛍光活性線虫ソータ)と名づけられ、UBI(Union、Biometrica、米国)によって供給されている。この方法によって、本発明は、特定の成長期にある線虫を選択することができ、前記成長期は例えば卵、L1、L2、L3、L4、成虫又は休眠期成長期であってよい。
【0087】
別の態様において、本発明は(少なくとも一つのサンプル)線虫の使用に関連しており、前記線虫はプロモータに操作可能に連結したマーカー遺伝子を含有している。前記プロモータは、マーカー遺伝子が少なくとも線虫の第一発生期においては発現せず、少なくとも線虫の(第一発生期とは異なる)第二発生期において発現するよう、少なくとも一つ以上の外因性因子が線虫の発生及び/又は成長へ与える影響を決定するための方法又はアッセイで、線虫内のマーカー遺伝子の発現を駆動することができる。
【0088】
ある特定の態様において、本発明は上述のFPTP法において(少なくとも一つのサンプル)線虫の使用に関する。
【0089】
本発明は、さらに以下の図及び実施例に図示されるが、これらに限定されない。
【0090】
株C.elegans UG1353(pGN156)は、1977年4月28日付の特許手続上の微生物寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に基づき、Belgian Coordinated Collection of Microoorganisms(BCCM)のLaboratorium voor molecular Biology−plasmidencollectie(LMBP) Uni versity of Ghent、K.L.Ledeganckstaat 35、9000 Ghent、ベルギーの受託番号「LMBP 5719CB」の下で寄託された。
【0091】
実施例
実施例1:特定の成長期におけるマーカーの発現が可能なプラスミドの構築
1)pGQ1の構築(ctl−1::GFPベクター)(図1、9)
標準条件下で以下のプライマーを用いて、C.elegans野生型株N2から分離されたゲノムDNA上でPCRを実施した。
oGQ1:
5’AAAACTGCAGCCAATGCATTGGAAGAGATATTTTGCGCGTCAAATATGTTTTGTGTCC3’
oGQ2:
5’CGCGGATCCGGCCGATTCTCCAGCGACCG3’
PCRフラグメントは分離し、pDW2020中のPstI/BamHIフラグメントとしてクローン化した。その結果、pGQ1が得られた。
【0092】
2)pGQ2の構築(ctl−2::ルシフェラーゼベクター)(図3、10)
標準条件下で以下のプライマーを用いて、C.elegans野生型株N2から分離されたゲノムDNA上でPCRを実施した。
oGQ3:
5’CCAGGCCTGAGATATTTTGCGCGTCAAATATGTTTTGTGTCC3’
oGQ4:
5’CGGAGCTCCGATTGGATGTGGTGAGCAGG3’
PCRフラグメントは分離し、pCluc6中のStuI/SacIフラグメントとしてクローン化した。その結果、pGQ2が得られた。
【0093】
3)pGQ3の構築(sod−3::GFPベクター)(図5、12)
標準条件下で以下のプライマーを用いて、C.elegans野生型株N2から分離されたゲノムDNA上でPCRを実施した。
oGQ7:5’GCAGAATTTGCAAAACGAGCAGGAAAGTC3’
oGQ6:5’TTGGCGCGCCAAGCCTTAATAGTGTCCATCAGC3’
PCRフラグメントは分離し、pDW2020中のPstI/AscIフラグメントとしてクローン化した。その結果、pGQ3が得られた。
【0094】
4)pGQ4の構築(sod−3::ルシフェラーゼベクター)(図6、13)
標準条件下で以下のプライマーを用いて、C.elegans野生型株N2から分離されたゲノムDNA上でPCRを実施した。
oGQ7:5’GCAGAATTTGCAAAACGAGCAGGAAAGTC3’
oGQ8:5’CTGAGCTCGGCTTAATAGTGTCCATCAGC3’
PCRフラグメントは分離し、pCluc6中のPstI/CacIIIフラグメントとしてクローン化した。その結果、pGQ4が得られた。
【0095】
5)pCluc6の構築(vit−2::ルシフェラーゼベクター)(図2、11)
標準条件下で以下のプライマーを用いて、C.elegans野生型株N2から分離されたゲノムDNA上でPCRを実施した。
vit−2F:5’CCCCCAAGCTTCCATGTGCTAGCTGAGTTTCATCATGTCC3’
vit−2R:5’CCCCCCAAGCTTGGCTGAACCGTGATTGG3’
PCRフラグメントは分離し、pCluc2中のHindIIIフラグメントとしてクローン化した。その結果、pCluc6が得られた。
【0096】
6)pGN156の構築(vit−2::lacZベクター)(図4、8)
pPD95.4(Fire等、Gene Gene、1990 Sep 14;93(2):189−98)のLacZフラグメントは、SfuI/SpeIフラグメントとして分離し、同一酵素で消化されたpPM143(MacMorris等、Gene Expression vol.3 no.p27、1993)中でクローン化した。その結果、ベクターpGN156が得られた。
【0097】
実施例2:上述のプラスミドを含有するC.elegans線虫の構築及び安定した組込み細胞株の構築
各ベクターを、上記参照のうち一つに記載の標準技法を用いて、C.elegans線虫に注入した。すべての構築された遺伝子導入株は、所望のマーカー遺伝子発現パターンを遺伝的方法で示した。安定した組込み細胞株が作られ、その例をpGN156(vit−2::lacZ)の組込みとして示す。
1)C.elegans野生型N2線虫に様々な濃度のpGN156、基準及び選択プラスミドpGR6(myo2::GFP)及びキャリアDNA(pUC18)を注入した。
2)良好な遺伝可能な株を25ng pGN156、5ng pGR6、80ng pUC18の注入から選択した。約60匹にガンマ線を照射し(3000rad;16×16cm、50cm、82.2分)その後各線虫を単一のプレートに載置し、子を成長させた。約560のGFPを発現しているF1線虫の子を単一のプレートに載置し、成長させた。F2世代以降、線虫を再度単一プレートに載置し、最終的にはF3世代についてGFP発現があるか確認した。その後、菌株は野生型株N2と異系交配を行い、所望しない突然変異を除去した上、LacZの発現を確認した。
3)pGN156を組み込んだ6つの選択した線虫を成長させた。各培地から、10匹の線虫を96ウェルプレートに載置し、25μl M9緩衝液(上記参照)、25μl 60%の氷冷のメタノール、及び50μl 20mM C12FDGプローブ(分子プローブ)を追加した。ウェルを37℃で2時間さらに培養し、以下の設定でプレートリーダーで蛍光活性を測定した:ex/em:485nm/535nm。
4)6つの株のうち一つは、高い生存力、強いGFP発現、及び比較的高いLacZ発現を示したため、その後の分析に用いた。
【0098】
この株は、C.elegans UG1353(pGN156)という名で、1977年4月28日付の特許手続上の微生物寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に基づき、Belgian Coordinated Collection of Microorganisms(BCCM)のLaboratorium voor molecular Biology−plasmidencollectie(LMBP) University of Ghent、K.L.Ledeganckstaat 35、9000 Ghent、ベルギーの受託番号「LMBP 5719CB」の下で寄託された。
【0099】
実施例3:増加する数のC.elegans UG1353(pGN156) のLacZ染色
ウェル毎に量の異なる遺伝子導入線虫を、線虫ディスペンサCopas 250NF(UBI)を用いて分配し、M9緩衝液によって体積を35μLまで増加させた。35μL C12FDG(分子プローブ)及び35μL45%メタノールを加えた。ウェルは37℃で少なくとも1時間さらに培養した。Wallac Victor2プレートリーダーでex/em:485nm/535nmで蛍光活性を測定した。
【0100】
図18及び図19に示すように、遺伝子導入線虫の発現パターンは安定している。これは、蛍光活性の線形増加対ウェル内線虫の線形的な増加から明らかである。
【0101】
実施例4:様々な成長期のpGN156を含有するC.elegansのLacZ染色
成長期を関数とする発現パターンを測定した。pGN156を含有するC.elegansは様々な成長期で成長させた。様々な成長期にある約35の線虫をマイクロタイタープレートに載置した。各ウェルは、L1、L2−L3、L4,若年成虫、成虫及び老年成虫の、所定の成長期の線虫のみを含有していた。M9培地を加え、最終的に35μLの分量とした。
【0102】
35μL45%メタノール及び35μL60μMのプローブを加えた。二つのプローブの試験を行った。
1)Fluorescein di−beta−D−galactopyranoside(FDG)(Molecular Probes)
2)ImaGene green TM C12FDG(FDG)(Molecular Probes)
【0103】
プローブは、37℃で異なる時間間隔(1〜5時間)で培養し、その後プレートを測定前に30℃までに冷やした。
上述のように蛍光活性を測定した。結果を図14、15、16に示した。これより、vit−2プロモータの制御下にあるマーカー遺伝子は成虫成長期にのみ発現していることが明らかにわかる。
【0104】
さらに、ウェルに追加した線虫の数と測定した蛍光活性との間の線形関係についても試験を行った。この試験は実質的に上述のものと同一の方法で行われた。図17に結果を示すが、線虫の数と蛍光活性との間に明らかな直線性を示している。
【0105】
実施例5:組込みpGN156を含有する突然変異株の構築
C.elegans UG1353中の組込みpGN156は入手可能な所望の任意の突然変異体と(上記参照又はミネソタ大CGC、セントポールによって供給される)、又は新たに作り出された突然変異体と交配可能である。一例として、組み込まれた細胞株はDaf−2突然変異細胞株に交配された。
【0106】
UG1353株は、野生型オス(N2)と交配し、ヘテロ接合体オス及び両性体となった。daf−2(m41)株は上記の分離されたヘテロ接合体と交配した。その子より、GFP発現線虫を分離し、自殖させ、再度L4期のGFP発現線虫を分離し、その線虫を25℃に載置し、休眠期を形成させた。休眠期のものを分離してさらに15℃で培養した。子を分析して、100%のGFP発現子を有している線虫はさらに分析するため分離した。これら分析した線虫はPGN156及びdaf−2(mp41)の組込みによるホモ接合体である。
【0107】
実施例6:上記実施例のdaf−2(PNZ156)線虫を用いた休眠期形成に影響する化合物のスクリーニング
C.elegans daf−2(pNZ156)線虫を同調させ、L1期の約50匹の線虫を96ウェルプレートの各ウェルに載置した。上記のようにE.coliとともにS培地を加え、最終的に50μLの体積とした。化合物を加え、最終的な濃度を30μLとして、線虫を22℃〜25℃で、選択した温度にもよるが約4日間成長させた。
続いて、メタノール及びプローブを上述実施例に記載のように追加し、LacZマーカーの発現を検出できるようにした。ウェルを上述のごとくさらに1時間から一夜培養し、その後上述の通り蛍光活性を測定した。
22℃を超える温度では、この株は休眠期に入る。休眠期ではvit−2発現はないため、LacZ発現はみとめられない。線虫が休眠期を迂回できる化合物では、線虫は成虫期まで成長できるため、lacZが発現する。したがって、線虫が少なくとも成虫期まで成長したウェルにおいて蛍光活性が検出され、これによって休眠期形成に影響を及ぼす化合物を選択する。
【0108】
実施例7:同調した線虫の選択
【0109】
実施例8:突然変異体の選択
化学的遺伝子変異については、「C.elegans、Modern biological analysis of an organism、Methods in Cell Biology、Vol.48」に広汎に記載されている。トランスポゾン遺伝子変異はWO 00/73510(PCT/US00/40091)に記載されている。一般的に、顕微鏡法で所望の表現型を有する所望の突然変異線虫が選択される。上記遺伝子変異手法が成長期特異的プロモータの制御下にあるGFP等のマーカー遺伝子を有する遺伝子導入株に対して実施された場合、より高速で自動化された選択が可能となる。
要するに:
成長期依存プロモータ(vit−2::GFP)の調整下にあるマーカー遺伝子を有する菌株の約100万の卵は、L4−若年成虫期まで成長し、その後突然変異誘発物質の処理を受ける。菌株をプレート上でさらに(プレート1枚あたり約25、000匹)成長させる。線虫はM9緩衝液でプレートから洗い流し、(突然変異体を有する)卵をさらに成長させる。次いで、L1子を洗い流し、20μMのナイロン膜(ミリポア)を用いて濾過する。
L1線虫(F1)は所望の優性突然変異体を含有する。所望の表現型によるが、2〜50匹の線虫を96ウェルプレートのウェル内に載置し、さらに成長させる。プレートは様々な時間間隔をおいて(約12時間毎に)プレートリーダーに載置し、成長速度を確認する。突然変異体の成長速度が遅いことがわかっているため、速度が遅い突然変異体を、自動的に選択する、又は今後の分析のために選択することができる。
劣性突然変異体の選択にあたっては、L1線虫(F1)をさらに成長させ、その結果若年成虫をプレート上に(プレート1枚あたり約500匹)載置する。
卵は上述の通り分離され、L1期(F2)まで成長させてから、上述の通り線虫を各ウェルに分配する。F1世代について記載したものと同じように選択が行われる。
【0110】
実施例9:耐性遺伝子の選択
選択されるべき特定の種類の突然変異体は、ある化合物に耐性を示す突然変異体である。線虫に活性化合物を添加することにより、主として成長遅延、成長停止、致死及び/又は麻痺が生じる。上述に記載したアッセイと同じように、化合物に耐性を有する突然変異線虫が分離可能である。このような突然変異体が選択可能な理由は、突然変異体が化合物によって誘発された表現型の誘発に打ち勝ち、したがって突然変異されていない線虫よりも成長が早いためである。アッセイ及び結果は異なるものの、上述のように遺伝子変異が行われる。L1線虫が成長するウェルプレートには、化合物が添加される。濃度は化合物に依存するが、10μM〜350μMの間であってもよく、好適には100μMである。このような化合物に耐性のある突然変異体は、突然変異されていない線虫よりも速く成長するため、所望の線虫の選択は、発現を早く示す線虫を選択することによって行われ、これは自動でも行われる。
【0111】
実施例10:RNAiスクリーンにおける成長のモニタリング
上記遺伝子変異方法と同様、dsRNA抑制を行うことができる。HTS RNAiの原理はWO 00/01846に記載されており、線虫は大量のdsRNAを発現する細菌を食べる。前記RNAは腸内バリアを超え、RNA抑制作用を行うC.elegansの細胞に入る。
要するに:
約3〜5匹の(期特異的プロモータの調整下にあるマーカー遺伝子を含有する)L1同調線虫が、マイクロタイタープレートのウェル内に載置される。このウェルにおいて、高レベルのdsRNAを発現するE.coli細菌も存在する。線虫を成長させ、致死性、成長遅延、成長停止等を示すものが選択される。これら線虫はマーカー遺伝子を発現可能な成長期には入らないため、自動的に測定可能である。(関心のある遺伝子のdsRNA発現を有する)所望のE.coliを選択するアッセイは、遺伝子変異に関し上述のアッセイと実質的に同じである。さらに、成長遅延、成長停止、麻痺又は致死性を誘発する化合物をウェルに上述の適当な濃度で添加することができる。線虫へのRNAi作用は、化合物耐性選択について上記記載したものと同じように、上記化合物への耐性を誘発できる。この場合も、化合物に誘発される表現型に打ち勝つ線虫が、RNAiによる耐性を獲得していない線虫よりも成長が速いため、選択される。線虫は、vit−2::GFP等の機能的プロモータマーカー融合を有しているため、(速く)成長する線虫のみがマーカーを発現し、このような線虫を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
pGQ1のヌクレオチド配列である。
【図2】
PCLUC6のヌクレオチド配列である。
【図3】
pGQ2のヌクレオチド配列である。
【図4】
pGN156のヌクレオチド配列である。
【図5】
pGQ3のヌクレオチド配列である。
【図6】
pGQ4のヌクレオチド配列である。
【図7】
本プラスミドpPM143としてのvit−2プロモータ/NLSのヌクレオチド配列である。
【図8】
pGN156の概略図である。
【図9】
pGQ1の概略図である。
【図10】
pGQ2の概略図である。
【図11】
pCLUC6の概略図である。
【図12】
pGQ3の概略図である。
【図13】
pGQ4の概略図である。
【図14】
プローブ追加から1時間後のLacZ(pGN156を含有するC.elegans)の成長期特異的発現を示す。
【図15】
プローブ追加から2時間後のLacZ(pGN156を含有するC.elegans)の成長期特異的発現を示す。
【図16】
プローブ追加から3時間後のLacZ(pGN156を含有するC.elegans)の成長期特異的発現を示す。
【図17】
線虫数の関数で表されるLacZ(pGN156を含有するC.elegans)の発現を示す。
【図18】
ウェル数の関数で表される平底ウェル中の成虫の線虫(C.elegans UG1513)の蛍光活性を示す。
【図19】
ウェル数の関数で表されるU型ウェル中の成虫の線虫(C.elegans UG1513)の蛍光活性を示す。

Claims (24)

  1. 少なくとも一つの外因性因子が線虫サンプルの発生及び/又は成長に及ぼす影響を決定する方法であって、
    a)線虫のサンプルを提供する工程であって、前記線虫は、プロモータに操作可能に連結されたマーカー遺伝子を含み、該プロモータは、マーカー遺伝子が少なくとも線虫の第一発生期には発現されないが、少なくとも線虫の(第一生命期とは異なる)第二発生期には発現されるように線虫内にマーカー遺伝子の発現を駆動することができる、前記工程と、
    b)前記線虫サンプルを少なくとも一つの外因性因子に暴露させる工程と、
    c)前記線虫サンプルを、適当な培地内で、任意に一つ以上の生命期及び/又は世代にわたって維持/培養する工程と、
    d)線虫サンプルを、発現された場合にはマーカー遺伝子から発生する信号を検出することが可能な少なくとも一つの検出手法に供する工程と、
    を含む、前記方法。
  2. 少なくとも第一の外因性因子が線虫サンプルの発生及び/又は成長に及ぼす影響を決定する方法であって、
    a)少なくとも第一及び第二の線虫サンプルを供給する工程であって、各サンプル中の前記線虫はプロモータに操作可能に連結されたマーカー遺伝子を含んでおり、該プロモータは、マーカー遺伝子が少なくとも線虫の第一発生期に発現しないが、少なくとも線虫の(第一生命期とは異なる)第二発生期に発現するよう線虫内でマーカー遺伝子の発現を駆動することができる、前記工程と、
    b)少なくとも前記第一の線虫のサンプルを、前記第一の1つの外因性因子に暴露させる工程と、
    c)前記線虫サンプルを、適当な培地内で、任意に一つ又はそれ以上の生命期及び/又は世代にわたって維持/培養する工程と、
    d)線虫サンプルを、発現された場合にはマーカー遺伝子から発生する信号を検出することが可能な少なくとも一つの検出手法に供する工程と、
    e)(工程dで第一のサンプル用に検出された信号によって決定されるように)第一の線虫がマーカー遺伝子の発現を示すのに要する時間を決定し、また好適には、(工程dで第二のサンプル用に検出された信号によって決定される)第二の線虫サンプルがマーカー遺伝子の発現を示すのに要する時間を決定し、及び/又は、第一の線虫サンプルがマーカー遺伝子の発現を示すのに要する時間と第二の線虫サンプルがマーカー遺伝子の発現を示すのに要する時間とを比較する工程と、
    を含む、前記方法。
  3. 第二の線虫サンプルが、いかなる外因性因子にも暴露されない、請求項2に記載の方法。
  4. 第二の線虫サンプルが、第二の外因性因子に暴露される、請求項2に記載の方法。
  5. 使用される線虫が、カエノラブラディスブリグサエ又はカエノラブラディスエレガンス等のカエノラブラディス属からのものであることが好ましい、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 第一の発生期が、卵、胎芽期、L1、L2及び休眠期から選択される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 第一の発生期がL1である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 第一の発生期が、L4、成虫又は休眠期から選択される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
  9. プロモータが、以下のプロモータ:gpl−1、unc−54、myo−2、lin−28、lin−4、lin−14、col−7、col−19、col−17、ctl−1、sod−3、vit−2のいずれか1つから選択される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. プロモータがvit−2プロモータである、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. マーカー遺伝子が、緑色蛍光蛋白質、βガラクトシダーゼ、βラクタマーゼ、ルシフェラーゼ、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、アルカリフォスファターゼ、βグルクロニダーゼ、クロラムフェニコル・アセチルトランスフェラーゼ、ホースラディシュペルオッキシダーゼ、ノパリンシンターゼ及び/又はオクトピンシンターゼから選択される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
  12. マーカー遺伝子が、線虫に対して致死性等の毒性を持つ遺伝子産物をコードする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 工程d)が非目視的検出技法を用いて実行される、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
  14. マルチウェルプレートフォーマットで実行される、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 自動化方式で実行される、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 少なくとも1つの外因性因子が、少なくとも1つの小分子又は少なくとも1つの小ペプチドである、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 少なくとも1つの外因性因子が、RNA干渉の手段によって、線虫における少なくとも1つのヌクレオチド配列の発現抑制に適した又はそれを意図する、二重鎖RNA配列である、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 線虫が、工程a)での使用前に突然変異にかけられる、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 少なくとも1つの線虫のサンプルの使用であって、少なくとも一つの外因性因子が線虫の発生及び/又は成長に及ぼす影響を決定する方法又はアッセイにおいて、線虫が、プロモータに操作可能に連結したマーカー遺伝子を含み、該プロモータは、マーカー遺伝子が少なくとも線虫の第一発生期には発現されないが、少なくとも線虫の(第一生命期とは異なる)第二発生期には発現されるように線虫内でマーカー遺伝子の発現を駆動することができるものである、前記使用。
  20. 使用される線虫が、カエノラブラディスブリグサエ又はカエノラブラディスエレガンス等のカエノラブラディス属からのものであることが好ましい、請求項19に記載の使用。
  21. プロモータが、以下のプロモータ:gpl−1、unc−54、myo−2、lin−28、lin−4、lin−14、col−7、col−19、col−17、ctl−1、sod−3、vit−2のいずれか1つから選択される、請求項19又は20に記載の使用。
  22. プロモータがvit−2プロモータである、請求項19乃至21のいずれか一項に記載の使用。
  23. マーカー遺伝子が、緑色蛍光蛋白質、βガラクトシダーゼ、βラクタマーゼ、ルシフェラーゼ、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、アルカリフォスファターゼ、βグルクロニダーゼ、クロラムフェニコル・アセチルトランスフェラーゼ、ホースラディシュペルオッキシダーゼ、ノパリンシンターゼ及び/又はオクトピンシンターゼから選択される、請求項19乃至22のいずれか一項に記載の使用。
  24. マーカー遺伝子が、線虫に対して致死性等の毒性を持つ遺伝子産物をコードする、請求項19乃至22のいずれか一項に記載の使用。
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