JP2004364497A - 回転電気機械の平均電磁トルクを調整する方法及びシステム、及びこの方法を実行するための記憶媒体及びデータ構造 - Google Patents

回転電気機械の平均電磁トルクを調整する方法及びシステム、及びこの方法を実行するための記憶媒体及びデータ構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 広い動的調整範囲を有する平均電磁トルクを調整する方法を提供する。
【解決手段】 瞬時トルク設定点の関数としてスイッチをスイッチングする制御を行う(94)ため正確な応答制御プロセスを用い、それにより瞬時トルク設定点に次の調整時点になると直ぐに到達する。次いで、電気機械の瞬時電磁トルクの平均が平均トルク設定点に収束するように、各調整時点で、平均トルク設定点から、印加されるべき瞬時トルク設定点を計算し(92)、インバータにより発生される多相電圧及び/又は多相電流の高調波の値を決定する(110)。瞬時トルク設定点がまた、上記の計算ステップの間に高調波の値の関数として確立される(122,124)ことにより2つの連続した調整時点間の瞬時電磁トルク設定点の平均と平均トルク設定点との差を制限するのに適している瞬時トルク設定点を生成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ステータ及び/又はロータ巻線を装備した多相回転電気機械の平均電磁トルクを調整する方法及びシステム及びこの方法に関する。本発明はまた、この方法を実行する記憶媒体及びデータ構造に関する。
より正確には、本発明は、機械を調整する方法であって、ステータ及び/又はロータ巻線がインバータにより発生された多相電圧及び多相電流を供給され、上記インバータがスイッチングが制御可能であるスイッチにより形成される、上記方法において、
−瞬時トルク設定点の関数として上記スイッチをスイッチングする制御ステップであって、これを行うため正確な応答制御プロセスを用い、それにより瞬時トルク設定点に次の調整時点になると直ぐに到達する、上記制御ステップと、
−上記機械の瞬時電磁トルクの平均が平均トルク設定点に収束するように、各調整時点で、上記平均トルク設定点から、印加されるべき瞬時トルク設定点を計算するステップとを含む、上記方法に関する。
記載の残りの部分において、用語「モータ」は多相回転電気機械を意味するため用いられ、そして用語「トルク」は、この種の機械の電磁トルクを意味するよう用いられる。
上記方法は、瞬時トルク設定点を各調整時点で変更することができるので、非常に広い動的調整範囲を有し、そして瞬時トルク設定点に次の調整時点になると直ぐに到達する。
従って、そのような制御方法は特に、トルク設定点が急に変わる応用に有用である。例えば、これらの方法は、圧延機の駆動モータを制御するため用いられる。
しかしながら、瞬時トルク設定点が単純な等化により、例えば、平均トルク設定点を瞬時トルク設定点に適合させることにより得られるとき、平均トルク設定点の値と2つの連続した調整時点間の瞬時トルクの平均との差が存在する。従って、平均トルク設定点は、決して完全には到達されないか、又はそれは、多数の調整時点にわたる瞬時トルクの平均を形成することにより到達され、それによりこの発明は、もはや広い動的調整範囲を持たない。
従って、本発明の課題は、広い動的調整範囲を有する平均電磁トルクを調整するための方法を提供することにより上記の欠点を克服することにある。
従って、本発明は、前述のような平均電磁トルクを調整する方法であって、インバータにより発生される多相電圧及び/又は多相電流の高調波の値を決定するステップを備え、上記瞬時トルク設定点がまた、上記の計算ステップの間に上記高調波のこの値の関数として確立され、それにより2つの連続した調整時点間の瞬時電磁トルクの平均と上記平均トルク設定点との差を制限するのに適している瞬時トルク設定点を生成することを特徴とする方法に関する。
平均トルク設定点と2つの連続した調整時点間の瞬時トルクの平均との差は、インバータが直流電圧から完全に正弦波の電圧又は電流を発生することができないことに起因していることが分かった。実際は、発生される電圧及び電流が、基本周波数の正弦波成分と、2次以上の高次の高調波に対応する、より高い周波数の正弦波成分とに分解される。基本周波数の正弦波成分を本明細書では単純に基本波と呼ぶのに対し、より高い周波数の正弦波成分を高調波と呼ぶ。
基本波は、基本周期にわたり一定トルクΓを生成する。高調波は、より高い周波数を有する振動2次トルクを発生する。モータの瞬時トルクΓは、上記一定トルクΓと瞬時トルクとの重畳の結果である。振動トルクと一定トルクΓとは互いに独立である。従って、瞬時トルク設定点を平均トルク設定点の関数としてのみ計算する既知の方法は、振動トルクを考慮してない。従って、例えば、たとえ各調整時点での瞬時トルクが厳密に平均トルク設定点と同一であるとしても、2つの連続した調整時点間瞬時トルクΓの平均は、この平均トルク設定点と等しくない。それは、瞬時トルクがこれらの2つの調整時点間で振動トルクのせいで変わるからである。従って、振動トルクは、平均トルク設定点と瞬時トルクの平均との差の原因である。この差は、振動トルクの振幅が大きいとき対応して増大する。振動トルクが電圧及び/又は電流高調波により生成されるので、従って、この差の値は、その高調波の値の関数である。
上記の方法は、平均トルク設定点ばかりでなく電流及び/又は電圧高調波の値を考慮して、瞬時トルク設定点を計算することにより既知の方法の欠点を直す。
本発明による方法の他の特徴に従って、次のことが特徴付けられる。即ち、
−正確な応答制御プロセスは、スイッチをパルス幅変調により制御するための設定点を確立し、そして当該制御ステップはまた、正確な応答制御プロセスにより確立された上記制御設定点の関数として形成されたパルス幅変調プロセスを採用して、スイッチを各調整時点間にスイッチングする制御動作を含む。
−パルス幅変調プロセスは、インバータにより発生された電圧の基本波の周波数と同期したパルス幅変調プロセスであり、そして調整時点同士は、T′/2pに等しい時間間隔だけ離間しており、ここでpは電気機械の相数であり、T′はインバータにより発生された電圧の基本波の周期である。
−正確な応答制御プロセスは、インバータにより発生された電圧の基本波の調整時点における位相がkπ/p(但し、kは整数)に等しいように適合される。
−上記高調波の値は、上記の決定ステップの間に、前の調整時点に正確な応答制御プロセスにより確立された制御設定点の値から確立される。
−パルス幅変調プロセスは、複数の異なるパルス幅変調を時間にわたり連続的に用いる。上記高調波の値が少なくとも1つの計算パラメータから確立される。上記又は各パラメータの様々な値は、予め計算され、そして用いられることになる異なるパルス幅変調のそれぞれのため事前に記録される。上記の決定ステップの間に用いられることになる上記又は各パラメータの値は、前の調整時点に正確な応答制御プロセスにより確立された制御設定点の値の関数として選択される。
−計算パラメータは、次の関係式により定義される。
Figure 2004364497
ここで、
−Vは、次数nの電圧高調波の振幅であり、
−nは、上記電圧高調波の次数に対応する整数である。
−制御設定点は、ステータ巻線に対して固定されている直交参照フレームα,βにおいて、そのモジュラス(modulus)及び角度により定義される電圧ベクトルであり、そして電流高調波の値は、次の関係式から確立される。
Figure 2004364497
ここで、
−Lは、回転電気機械のステータ・インダクタンスであり、
−ωは、回転電気機械のロータの角速度であり、
−βは、前の調整時点に正確な応答制御プロセスにより確立された(96において)電圧ベクトルの角度であり、
−ΔIは、ロータ磁束と関連した回転参照フレームd,qにおける軸qに沿った電流高調波の値であり、そのロータ磁束は軸dと整列されており、
−ρは、ステータ巻線と関連した固定参照フレームα,βに対する回転参照フレームd,qの角度である。
−計算パラメータは、次の関係式により定義される。
Figure 2004364497
ここで、Vは、次数nの電圧高調波の振幅である。
−インバータは、振幅制限された少なくとも1つの直流供給電圧から供給され、そして瞬時トルク設定点はまた、上記の計算ステップの間に、調整時点で使用可能な直流電圧の瞬時値の関数として確立され、それにより瞬時トルク設定点は、使用可能な直流電圧に対応する。
−瞬時トルク設定点は、次の関係式を利用して瞬時電流設定点の形式で確立される。
Figure 2004364497
ここで、
−V^(本明細書においては、「X^」は記号Xの上に^を付した記号を表す。)は、インバータに供給するため使用可能な最大直流電圧の瞬時値であり、
−I^は、インバータ8により発生されることができる最大電流の瞬時値であり、
−I^及びI^は、参照フレームd,qの軸q及びdにそれぞれ沿った瞬時電流ベクトルの設定点の成分であり、
−zは、次の関係式
Figure 2004364497
により定義され、ここで、Rは回転電気機械のステータ抵抗であり、Lは回転電気機械のステータ・インダクタンスであり、ωは回転電気機械のロータの角速度であり、
−I^dc及びI^qcは、次の関係式により定義される。
Figure 2004364497
ここで、
−ΔI及びΔIは、インバータにより発生された高調波電流ベクトルの、参照フレームd,qの軸d及びqのそれぞれに沿った成分であり、そしてΔJ及びΔJは、インバータにより発生された高調波電圧ベクトルに比例し且つ参照フレームd,qの軸d及びqのそれぞれに沿った成分であり、そして成分ΔI,ΔI及びΔJは、次の関係式により定義される。
Figure 2004364497
本発明はまた、命令が電子コンピュータにより実行されるとき本発明に従った調整方法を実行するための上記命令を含むことを特徴とする情報記憶媒体に関する。
本発明はまた、データ構造が複数の角度及び少なくとも1つの調整パラメータの値を、正確な応答制御プロセスにより確立された制御設定点の各特定の値と関連付け、そして上記制御設定点の所与の値と関連した1組の角度がインバータにより発生された電圧の基本波の周波数と同期した特定のパルス幅変調を定義し、そして上記少なくとも1つの調整パラメータの値はそれが制御設定点の同じ値と関連した角度により定義されたパルス幅変調を利用して制御されるときインバータにより発生される電流及び/又は電圧高調波の値の関数であることを特徴とするデータ構造に関する。
本発明はまた、スイッチングが制御可能であるスイッチにより形成されたインバータにより発生される多相電圧及び多相電流を供給されるステータ及び/又はロータ巻線を装備した多相回転電気機械の平均電磁トルクを調整するシステムであって、
−瞬時トルク設定点の関数としての上記スイッチのスイッチングのための制御ユニットであって、上記スイッチングを行うため正確な応答制御プロセスを用いることが可能であり、それにより前記瞬時トルク設定点に次の調整時点になると直ぐに到達する、前記制御ユニットと、
−上記電気機械の瞬時電磁トルク設定点の平均が平均トルク設定点に収束するように、上記平均トルク設定点から、印加されるべき瞬時トルク設定点を計算するユニットとを含む上記システムにおいて、
上記インバータにより発生される電圧及び/又は電流の高調波の値を決定するためのユニットを備え、
前記計算ユニットがまた、瞬時トルク設定点を上記高調波のこの値の関数として計算し、それにより、2つの連続した調整時点間の瞬時電磁トルクの平均と上記平均トルク設定点との差を制限するに適した瞬時トルク設定点を生成する
ことを特徴とするシステムに関する。
本発明は、例示としてのみ与えられ、且つ図面を参照して与えられる以下の説明を読むことにより一層明瞭に理解されるであろう。
図1は、ステータ及びロータを装備したモータ4の平均電磁トルクを調整するためのシステム2を表す。
以下の説明では、このモータ4がロータの表面に取り付けられた永久磁石を有する平滑な磁極3相同期モータ(smooth pole three−phase synchrouns motor)である特定のケースについて言及する。ステータは、ステータ巻線を装備している。
特に、この説明の以下で与えられる数学的関係式は、この種のモータの状態の式から確立された数学的関係式である。
システム2は、平均トルク設定点Γcmをその入力で受け取り、そして従来の3相インバータ8のための制御信号をその出力で供給することができる。このインバータ8は、直流電圧源10により供給される。
このインバータ8は従来どおり「脚部」として知られる3つの分岐を備え、各脚部は、中心点により直列に接続された2つのスイッチにより形成されている。各脚部の中心点は、このモータ4の各相に電圧及び電流を供給するようにモータ4のステータ巻線に接続されている。
システム2は、インバータ8を瞬時トルク設定点の関数として制御するユニット20と、この瞬時トルク設定点を設定点Γcmの関数として計算するユニット22とを含む。
制御ユニット20は、正確な応答制御モジュール24と、インバータ8のスイッチのスイッチングをパルス幅変調により制御するモジュール26とを含む。
応答制御モジュール24は、瞬時トルク設定点を瞬時電流ベクトル(I^,I^)の形式でその入力で受け取り、そして電圧ベクトルV(本明細書において、「X」は記号Xの上に→を付した記号を表す。)をその出力で供給する。
瞬時電流ベクトル(I^,I^)は、モータ4のロータの磁束と関連した回転する直交参照フレームd,qにおいて定義され、その軸dは、モータ4のロータ磁束と整列されており、その軸qは、軸dから、右回りの三角法方向(right−handed trigonometric sense)におけるπ/2回転により導出される。電圧ベクトルVは、モータ4のステータと関連した固定の直交参照フレームα,βにおいて、そのモジュラス
Figure 2004364497
及び軸αに対する角度βにより定義される。参照フレームd,q及びα,βはこの技術分野においては通常のものであり、1つの参照フレームにおいて表された座標から他の参照フレームにおいて表された座標への変換は、基準軸を回転することにより実行される。
より正確には、応答制御モジュール24は、2つの調整時点の間の電圧ベクトルVの角度β及びそのモジュラスの平均をその出力で供給する。
角度βは、制御モジュール26の入力に直接送られるのに対し、モジュラス
Figure 2004364497
は、パルス幅変調のタイプを選択するモジュール28に送られる。
応答制御モジュール24は、設定点(I^,I^)に対応する瞬時トルク設定点に次の調整時点に到達するように、電圧ベクトルVの値を計算することができる。このため、応答制御モジュール24は、「速示制御(deadbeat control)」としても知られている正確な応答制御プロセスを用いる。例えば、本明細書で用いられるプロセスは、特許出願EP−A−1233506に記載されている。従って、次のことは単に思い出させるものとして言及するだけである。即ち、電圧ベクトルVの値を入力設定点(I^,I^)の関数として計算するため用いられる関係は、次のとおりである。
Figure 2004364497
ここで、
Figure 2004364497
であり、そして
Figure 2004364497
は、電流に関する前の測定及び調整時点におけるステータ電流の元の状態から開始する、調整間隔T後における短絡状態でのモータのステータの瞬時電流の自然な進展である。
Tは電流調整時点と次の電流調整時点との間の時間間隔であり、Rはモータのステータ抵抗であり、Lはモータのステータ・インダクタンスであり、τはステータ時定数(τ=L/R)である。
制御モジュール26は、インバータ8のスイッチのスイッチングを、応答制御モジュール24により計算された角度βの値の関数として且つモジュール28により選択された角度αの値の関数として制御することができる。このため、制御モジュール26は、インバータ8により発生された電圧の基本波の周波数と同期した従来のパルス幅変調プロセスを用いる。この制御モジュール26により発生された制御信号の一例が、図2に表されている。
図2は、インバータ8の1つの脚部の上側スイッチを時間の関数として制御するための信号の進展を表す。ここで、例えば、当該信号の値0は、スイッチが開けられるべきであることを指示し、そして値1は、スイッチが閉じられるべきであることを指示する。図2は、調整時点を、インバータ8により発生された電圧基本波の位相の関数として表す。間隔[0,2π]は、4つの等しい副間隔Π,Π,Π及びΠに分割される。副間隔Πにおいて、スイッチのスイッチング時点は、角度αにより定義される。ここで、7つの角度αが、副間隔Πの間のスイッチのスイッチングを定義するため必要とされ、従ってここで表されたパルス幅変調は、「7角度型(seven−angled)」と呼ばれる。副間隔ΠからΠにおけるスイッチング時点は、副間隔Πに関して定義されたスイッチング時間から従来の変換により導出される。他のスイッチの制御信号は、図2における制御信号から、2π/p(ここで、pはモータ4の相数である。)だけ図2の制御信号をシフトすることにより導出される。
偶数次の高調波、及びその次数が3の倍数である高調波を排除するように、このケースにおける制御信号は、2つの対称軸を横座標π/2及び3π/2に、且つ対称点Pを横座標Πに有する。
こうして、変調のタイプは、一度角度αの値が知られると定義される。角度αの値は、インバータにより発生された電圧の基本波のモジュラスを固定する。
モジュール28は、複数の電圧モジュラス
Figure 2004364497
に対応する角度αの値を選択することができる。このため、モジュール28は、次の形式の表TPを含むメモリ32と関連付けられる。
Figure 2004364497
電圧モジュラス
Figure 2004364497
の各正規化された値
Figure 2004364497
に対して、この表は、基本波のモジュラスがモジュラス
Figure 2004364497
に等しい電圧をインバータ8が発生するのを可能にする角度αikの値を与える。モジュラス
Figure 2004364497
の正規化された値から応答制御モジュール24により生成された値に変換する関係式は、次のとおりである。
Figure 2004364497
ここで、
−V^は、直流電圧源10の両端子間の電圧の瞬時値である。
モジュラス
Figure 2004364497
の各正規化された値に対して、この表はまた、2つのパラメータε(0)及びδ(0)の値を与える。これらのパラメータの値が計算される方法、及びそれらを用いる利点は、以下の記載を読めば明らかになるであろう。従って、モジュール28は、モジュラス
Figure 2004364497
の値に対応するパラメータε(0)及びδ(0)の値を選択し、そしてそれらをその出力で供給することができる。
正規化された値
Figure 2004364497
が表TPに事前に記録された2つの値の間にある場合、選択モジュール28は、パラメータε(0)及びδ(0)の対応する値及び直線補間により角度αの対応する値を計算することができる。
制御ユニット20はまた、調整時点を決定するモジュール30を含む。このモジュール30は、2つの連続した調整時点間の時間間隔TがT/2pに等しいように当該時間間隔Tを決定することができる。ここで、Tは、インバータ8により発生された電圧の基本波の周期であり、そしてpは、モータ4の相数である。その理由は、時間間隔Tの値のこの選定がインバータ8により発生された電圧高調波の或る一定の次数のものを排除することが分かったことである。更に、以下で説明する関係式の幾らかを単純化するため、これらの調整時点は、ここで、電圧ベクトルVの位相がπ/pの整数倍である時点に対応するよう決定される。このため、例えば、モジュール30は、次の関係式を連続的繰り返しにより解き、それにより時間間隔Tの値を決定することができる。
Figure 2004364497
ここで、
−角度φ及びφは、次の関係式により定義される。
Figure 2004364497
−I (T),I (T),I (0)及びI (0)は、次の関係式により定義される。
Figure 2004364497
ここで、
−Φは、磁石のロータ磁束であり、
−Lは、モータのステータ・インダクタンスであり、
−xは、関係式x=L・ωにより定義され、ここで、ωはロータの角速度であり、
−zは、次の関係式Z=R+L・ωにより定義され、
−I^(0)及びI^(0)は、現在の調整時点に測定される瞬時電流ベクトルの参照フレームd,qにおける成分であり、
−I^及びI^は、応答制御モジュール24の入力で受け取られた電流設定点である。
関係式(2)は、制約によれば電圧ベクトルの位相がkπ/pに等しくなければならないその制約を表すため余分な式により補足された式(1)の系を解くことにより得られる。ここで、kは[1,…,6]の間にある整数であり、pはモータ4の相数である。3相の場合、この余分な式は、例えば次のとおりである。
Figure 2004364497
ここで、Vα及びVβは、参照フレームα,βにおける電圧ベクトルの成分である。
時間間隔Tを決定する仕方の更に詳細については、発明の名称が「多相回転電気機械」の瞬時電磁トルクを調整する方法」で本出願人により本出願と同日にフランス国に出願されたフランス特許出願に見いだし得る。
計算ユニット22は、平均トルク設定点Γcmを、瞬時電流ベクトル設定点(I^,I^)の形式で表された瞬時トルク設定点に変換する。このため、計算ユニット22は、基本電流設定点I (本明細書において、「X」は記号Xの上にを付した記号を表す。)を計算するモジュール40と、この基本電流設定点を補正するモジュール42と、インバータ8の動作制限を考慮しながら瞬時電流ベクトル設定点(I^,I^)を確立するモジュール44とを含む。
モジュール40は、次の関係式
Figure 2004364497
を利用して、基本電流設定点I を設定点Γcmから確立する。
ここで、
−Nは、モータの磁極対の数であり、
−Φは、磁石のロータ磁束である。
これらの2つのパラメータN及びΦは、モータ4の特性に依存する既知のパラメータである。
モジュール42は、次の関係式を利用して、インバータ8により発生される電流の高調波の値の関数として設定点I を補正することができる。
Figure 2004364497
ここで、
I^は、参照フレームd,qの軸qに沿った瞬時電流ベクトル設定点(I^,I^)の成分であり、
ΔIは、参照フレームd,qの軸qに沿った高調波電流ベクトルの成分である。
高調波電流ベクトルは、基本波を考慮すること無しに、インバータ8により発生される電流の高調波にのみ対応する高調波電流ベクトルである。
モジュール44は、応答制御モジュール24のため意図された瞬時電流ベクトル設定点(I^,I^)を確立し、それは、インバータ8の電圧及び電流制限に適合する。このため、モジュール44は、次の系の不等式を解くことができる。
Figure 2004364497
ここで、
−V^は、直流電圧源10の両端子間の使用可能な最大直流電圧の瞬時値であり、
−I^は、インバータ8により発生されることができる最大電流の瞬時値であり、
−I^は、参照フレームd,qの軸dに沿った瞬時電流ベクトルの成分であり、
−Zは、つぎの関係式
Figure 2004364497
により定義され、ここで、Rはステータ抵抗であり、Lはステータ・インダクタンスであり、そしてωは角速度である。
I^dc及びI^qcは、次の関係式により定義される。
Figure 2004364497
ここで、
−ΔIは、参照フレームd,qの軸dに沿った高調波電流ベクトルの成分であり、
−ΔJ及びΔJは、高調波電圧ベクトルに比例し且つ参照フレームd,qの軸d及びqのそれぞれに沿った成分である。
ここで、瞬時最大電圧V^及び角速度ωが測定される。瞬時最大電流I^は、一定であり、そしてインバータ8の電気特性から分かる。成分ΔI,ΔJ及びΔJの値の計算は、以下で定義される。
システム2はまた、参照フレームd,qの軸d及びqに沿った高調波電圧及び電流ベクトルを決定するユニット50を含む。このため、ユニット50は、高調波電流ベクトルを決定する第1のモジュール52、及び高調波電圧ベクトルを決定する第2のモジュール54を含む。より正確には、第1のモジュール52は、成分ΔI及びΔIの値をモジュール42及び44に供給し、そして第2のモジュール54は、成分ΔJ及びΔJの値をモジュール44に供給する。
このため、第1のモジュール52は、次の関係式を利用して、成分ΔI及びΔIの値を確立する。
Figure 2004364497
ここで、
−ρは、ステータに対して固定された参照フレームα,βに対する参照フレームd,qの角度であり、
−βは、ベクトルVの角度である。
第2のモジュール54は、次の関係式を利用して、成分ΔJ及びΔJを確立する。
Figure 2004364497
モジュール52及び54はまた、角度βの値及びパラメータε(0)及びδ(0)の値を得るように、応答制御モジュール24の出力及びモジュール28の出力に接続される。
ΔJ及びΔJは、電圧高調波の値と次の関係式により関連付けられる。
Figure 2004364497
ここで、
−ΔV及びΔVは、参照フレームd,qの軸q及びdのそれぞれに沿った高調波電圧ベクトルの成分である。
しかしながら、成分ΔJ及びΔJのみをここでは用いる。
最後に、システム2は、モータ4のロータの角度位置ρのためのセンサ56と、モータ4のロータの角速度ωのためのセンサ58と、直流電圧源10によりインバータ8に供給される瞬時直流電圧V^のためのセンサ60と、ステータ巻線の瞬時電流のためのセンサ62とを含む。
センサ62は複数の基本電流センサにより形成され、その基本電流センサのそれぞれは、瞬時電流ベクトルを測定するように、モータ4の1つの相のステータ巻線の電流を測定するのに適している。このセンサ62はまた、測定された瞬時電流ベクトルを、多相システムのための一般化されたコンコルディア変換(Concordia transformation)を用いて変換し、それにより瞬時電流ベクトルの2つの成分I^(0)及びI^(0)を直接その出力で供給することができる。
これらのセンサは、これらの値の測定を要求する様々なモジュールに接続される。特に、センサ56は、角度ρの値をモジュール52及び54に供給する。センサ56から62とシステム2の様々なモジュールとの間の接続は、説明を単純化するためその全てが表されているわけではない。
システム2は、典型的には、従来のプログラム可能な電子コンピュータを利用して生成される。このため、システム2は、命令がシステム2により実行されるとき図3の方法を実行するための当該命令を含むメモリ61と関連付けられている。
システム2が動作する方法が、ここで図3の方法を参照して説明される。
図3の方法は、2つの主要段階、即ち、システム2のモジュールにより用いられる様々な一定パラメータを初期化する段階80と、モータ4のトルクを調整する段階82とに分けられている。
段階80の間に、パラメータN,Φ,I^,R,L及びZの値が、モータ4及びインバータ8の電気的及び機械的特性から決定される。一度決定されると、例えば、これらのパラメータは、メモリ61に格納される。
段階80の間に、パラメータε(0)及びδ(0)の値は、モジュラス
Figure 2004364497
のそれぞれの値に関して次の関係式を利用して決定される。
Figure 2004364497
ここで、
−Vは、次数nの高調波の振幅であり、
−nは、その高調波の次数に対応する整数である。
高調波の振幅は、変調のタイプの関数として、即ち、角度αの値及び直流電圧の瞬時値の関数として変わる。
上記関係式は、調整時点がインバータ8により発生された電圧の基本波の位相がkπ/p(但し、kは整数)に等しい時点に正確に一致するよう選択されるケースに対して確率される。これは、関係式(14)及び(15)がより単純に表され、従ってこれらの正確な調整時点でより単純に計算されることが観測されたからである。特に、パラメータε(0)及びδ(0)の値は、これらの時点が生じる時と無関係である。
ここで、例えば、これらのパラメータε(0)及びδ(0)の値は、モータ4の数値モデル及びインバータ8の数値モデルをシミュレートすることにより計算される。より正確には、動作84は、メモリ32に格納された角度αi1により定義されたパルス幅変調を利用して、モータ4の電源をシミュレートする。次いで、当該モデルにより発生された3相電圧が解析され、そして例えば、2より高い次数を有する第1の2000ボルト電圧高調波の振幅の値が測定される。これらの2000の値及び上記関係式(14)及び(15)を利用して、パラメータε(0)及びδ(0)の値が、角度αi1により定義されたパルス幅変調に関して計算される。動作84の終わりに、このように計算されたパラメータε(0)及びδ(0)の正規化された値は、メモリ32の表TPにおいて、角度αi1に対応する行に記録される。ε(0)及びδ(0)の正規化された値は、それらを値V^で除算したとき得られる。
次いで、動作84は、メモリ32の表TPにおいて定義された各タイプの変調に対して繰り返される。こうして、段階80の終わりに、各タイプの変調に対して定義されたパラメータε(0)及びδ(0)の値は、メモリ32に記録される。
一度システム2を実行するために必要とされる全てのパラメータの値が記録されてしまうと、調整段階82を始めることができる。
調整段階82の間に、システム2は、設定点Γcmの値を動作90中に受け取る。この設定点Γcmは、例えば、オペレータにより、又はフィードバック制御装置(図示せず)により供給される。この設定点Γcmの値は、一般的に、ある周波数で新しい瞬時電流設定点(I^,I^)が応答制御モジュール24に供給される当該ある周波数に関してゆっくり変わる。
各調整時点において、計算ユニット22は、新しい瞬時電流設定点(I^,I^)をステップ92の間に計算する。この新しい設定点(I^,I^)は、制御ユニット20の入力に印加される。
現在の調整時点から次の調整時点まで、制御ユニット20は、インバータ8をこの瞬時電流設定点の関数としてステップ94の間に制御する。瞬時電流設定点は、2つの調整時点間で一定のままである。
より正確には、現在の調整時点における動作96の間に、応答制御モジュール24は、角度β及びモジュラス
Figure 2004364497
の値を確立し、それは、次の調整時点になると直ぐに瞬時電流設定点(I^,I^)に対応する瞬時トルクを得るのを可能にする。
応答制御モジュール24により確立された電圧ベクトルVの角度βは制御モジュール26に直接送られるのに対し、この同じ電圧ベクトルのモジュラス
Figure 2004364497
は、選択モジュール28に送られる。
動作98の間に、選択モジュール28は、角度αの値、及びモジュラス
Figure 2004364497
の値に対応するパラメータε(0)及びδ(0)の値を選択する。パラメータε(0)及びδ(0)の記録された値は、この時点で測定された値V^を乗算される。
角度αの選択された値は、制御モジュール26に送信されるのに対し、パラメータε(0)及びδ(0)の非正規化された値は、それぞれモジュール52及び54に送信される。
角度β、及び角度αの値を利用して、動作100の間に、制御モジュール26は、同期パルス幅変調プロセスを用いることによりインバータ8のスイッチのスイッチングを制御する。
制御モジュール26の制御下で、インバータ8は、モジュラス
Figure 2004364497
及び角度βに対応する電圧及び電流を発生する。このモジュラス
Figure 2004364497
及び角度βを構成することにより、モータの瞬時トルクは、正確に次の調整時点に入力設定点(I^,I^)に対応する瞬時トルク設定点に到達する。これは、図4におけるグラフ上に表されるものである。最初の6つの調整時点TからTが、このグラフ上表されている。水平細線は、設定点(I^,I^)に対応する瞬時トルク設定点を表す。太線は、瞬時トルクΓの進展を時間の関数として表す。動作96によって、瞬時トルクは、瞬時トルク設定点に各調整時点で等しいことが注目され得る。2つの調整時点間における、破線の水平線により表された瞬時トルクの平均は、例えば、このグラフ上で、設定点(I^,I^)に対応する瞬時トルク設定点値より低いことも注目され得る。これは、既知の方法におけるように、応答制御モジュール24の入力設定点が平均トルク設定点Γcmからのみ確立される場合、2つの調整時点間の瞬時設定点の平均と平均トルク設定点との差がこの差から平均トルク設定点の関数のみでない理由を説明する。
この問題を解決するため、図2の方法は、電流及び電圧高調波の値を決定するステップ110、及びここで説明されるであろう特別の計算動作を含むステップ92を含む。
ステップ110の間に、モジュール52は、成分ΔI及びΔIの値を各調整時点に、動作112の間に、
−応答制御モジュール24により供給される角度βの値、
−選択モジュール28により供給されるパラメータε(0)の値、
−センサ56により測定された角度βの値、及び
−センサ58により測定された角速度ωの値
から決定する。
次いで、この動作112の間に決定された値は、計算ユニット22のモジュール42及び44に送信される。
動作122と同時に、モジュール54は、動作114の間に成分ΔJ及びΔJの値を決定する。ΔJ及びΔJの値は、モジュール44に送信される。
平均トルク設定点Γcmから、平均トルク設定点Γcmに数個の調整時点内に到達するのを可能にする瞬時トルク設定点を得るのを可能にするため、ステップ92は、次の動作、
−モジュール40により設定点I を計算する動作120、及び
−この設定点I を補正して、2つの調整時点間の瞬時トルクの平均を設定点Γcmに収束させるのを可能にする瞬時電流設定点の成分I^を得る動作122
を含む。
インバータ8の瞬時電圧V^及び瞬時電流I^の制限を考慮するように、動作124の間に、モジュール44は、これらの制限に適合するのを可能にする成分I^の値を確立する。
例えば、設定点Γcmが増大する場合、基本波電流設定点I 及び瞬時電流設定点(I^,I^)が増大するであろうし、そして動作122、124及び96の後で、これは、モジュラス
Figure 2004364497
における増大につながる。例えば、モジュラス
Figure 2004364497
におけるこの増大は、選択モジュール28に、角度αに対する新しい値に対応する新しいタイプのパルス幅変調を選択させる。新しいタイプのパルス幅変調の選択はまた、パラメータε(0)及びδ(0)のための異なる値の発生につながる。これらのパラメータε(0)及びδ(0)の新しい値から、モジュール52及び54は、次に動作120を実行するとき、成分ΔI,ΔI,ΔJ及びΔJの新しい値を決定し、瞬時電流設定点(I^,I^)を例えばそれを増大することにより補正するのを可能にし、それにより2つの調整時点間の瞬時トルクの平均は、設定点Γcmに等しい。
こうして、図3の方法は、正確な応答制御プロセスを用いることによりモータの平均トルクを調整するのを可能にする。従って、それは広い動的範囲を有する。更に、正確な応答制御プロセスは、このケースにおいては、同期パルス幅変調プロセスと組み合わされ、それにより或る一定の特有の高調波次数のものが排除される。
1つの変形として、計算能力が十分である場合、動作122,124,96及び98は、動作100が実行される前に、各調整時点において何倍も繰り返される。動作122,124,96及び98の複数回の繰り返しは、電流設定点(I^,I^)に対してより正確な値を得るのを可能にする。従って、繰り返しの回数が十分大きい場合、設定点(I^,I^)は、まさに1つの調整時点後に、平均トルク設定点Γcm(それ自体迅速な変動状態にある。)の新しい値に到達するのを可能にする程十分に正確である。
システム2は、本明細書において、正確な応答制御操作が特許出願EP−A−1233506の教示に従って実行される特定なケースを参照して説明された。しかしながら、1つの変形として、別の正確な応答制御方法、例えば、いわゆる滑りモードに基づく方法を用い得る。
図1は、本発明に従った調整システムの概略的図である。 図2は、図1の調整システムにより発生された制御信号の時間の関数としての進展を表すグラフである。 図3は、本発明に従った調整方法のフロー・チャートである。 図4は、図3での調整方法の場合における、瞬時トルクの変動を時間の関数として表すグラフである。
符号の説明
2 システム
4 モータ
8 3相インバータ
10 直流電圧源
20 制御ユニット
22 計算ユニット
24 応答制御モジュール
26,28,30 モジュール
32 メモリ
40,42,44 モジュール
50 ユニット
52,54 モジュール
56,58,60,62 センサ
61 メモリ

Claims (14)

  1. スイッチングが制御可能であるスイッチにより形成されたインバータにより発生された多相電圧及び多相電流が供給されるステータ巻線及び/又はロータ巻線を装備した多相回転電気機械の平均電磁トルクを調整する方法であって、
    −瞬時トルク設定点の関数として前記スイッチをスイッチングする制御ステップ(94)であって、これを行うため正確な応答制御プロセスを用い、それにより瞬時トルク設定点に次の調整時点になると直ぐに到達する、前記制御ステップ(94)と、
    −前記電気機械の瞬時電磁トルクの平均が平均トルク設定点に収束するように、各調整時点で、前記平均トルク設定点から、印加されるべき瞬時トルク設定点を計算するステップ(92)とを含む前記方法において、
    前記インバータにより発生される多相電圧及び/又は多相電流の高調波の値を決定するステップ(110)を備え、
    前記瞬時トルク設定点がまた、前記の計算ステップの間に前記高調波の値の関数として確立され(122,124)、それにより2つの連続した調整時点間の瞬時電磁トルク設定点の平均と前記平均トルク設定点との差を制限するのに適している瞬時トルク設定点を生成する
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記正確な応答制御プロセスが、前記スイッチをパルス幅変調により制御するための設定点を確立し(96)、
    前記制御ステップ(94)がまた、各調整時点の間で前記スイッチをスイッチングし、且つ前記正確な応答制御プロセスにより確立された前記制御設定点の関数として構成されたパルス幅変調プロセスを採用する制御動作(100)を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記パルス幅変調プロセスが、前記インバータにより発生された電圧の基本波の周波数と同期したパルス幅変調プロセスであり、
    前記調整時点がT′/2pに等しい時間間隔だけ離間しており、ここで、pは前記電気機械の相数であり、T′は前記インバータにより発生された電圧の基本波の周期である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記正確な応答制御プロセスは、前記インバータにより調整時点に発生された電圧の基本波の位相がkπ/p(ここで、kは整数である。)に等しいよう適合されていることを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 前記高調波の値が、前記決定するステップ(110)の間に、前の調整時点に前記正確な応答制御プロセスにより確立された制御設定点の値から確立されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. −前記パルス幅変調プロセスが、複数の異なるパルス幅変調を時間に対して連続的に用い、
    −前記高調波の値が、少なくとも1つの計算パラメータ(ε(0),δ(0))から確立され、且つ前記パラメータの様々な値が、予め計算され、且つ用いられることができる各異なるパルス幅変調に関して事前記録され(80)、
    −前記決定するステップ(110)中に用いられることになる前記パラメータのそれぞれの値が、前記正確な応答制御プロセス(96)により、前の調整時点に確立された制御設定点の値の関数として選択される(98)
    ことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 計算パラメータが、次の関係式により定義され、
    Figure 2004364497
    ここで、
    −Vがn次の電圧高調波の振幅であり、
    −nが前記高調波の次数に対応する整数である
    ことを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 前記制御設定点が、ステータ巻線に対して固定されている直交参照フレームα,βにおいて、そのモジュラス
    Figure 2004364497
    及び角度(β)により定義された電圧ベクトルであり、
    電流高調波の値が、次の関係式
    Figure 2004364497
    から確立され、
    ここで、
    −Lは前記回転電気機械のステータ・インダクタンスであり、
    −ωは前記回転電気機械のロータの角速度であり、
    −βが、前記正確な応答制御プロセスにより、前の調整時点に確立された(96)電圧ベクトルの角度であり、
    −ΔIが、ロータ磁束と関連した回転参照フレームd,qにおける軸qに沿った電流高調波の値であり、且つ前記ロータ磁束が軸dと整列されており、
    −ρが、前記ステータ巻線と関連した固定の参照フレームα,βに対する前記参照フレームd,qの角度である
    ことを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 計算パラメータが、次の関係式により定義され、
    Figure 2004364497
    ここで、Vが次数nの電圧高調波の振幅である
    ことを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記インバータが、振幅制限された少なくとも1つの直流供給電圧から供給され、
    前記瞬時トルク設定点がまた、前記の計算ステップ(92)の間に、調整時点に使用可能な直流電圧の瞬時値(V^)の関数として確立され、それにより前記瞬時トルク設定点が使用可能な直流電圧に対応する
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 瞬時トルク設定点が、次の関係式を利用した瞬時電流設定点(I^,I^)の形式で確立され、
    Figure 2004364497
    ここで、
    −V^が、前記インバータ(8)に供給するため使用可能な最大直流電圧の瞬時値であり、
    −I^が、前記インバータ(8)により発生されることができる最大電流の瞬時値であり、
    −I^及びI^がそれぞれ、前記参照フレームd,qの軸q及びdに沿った瞬時電流ベクトルの設定点の成分であり、
    −zが次の関係式により定義され、
    Figure 2004364497
    ここで、Rが前記電気機械のステータ抵抗であり、Lが前記電気機械のステータ・インダクタンスであり、ωが前記電気機械のロータの角速度であり、
    −I^dc及びI^qcが、次の関係式により定義され、
    Figure 2004364497
    ここで、ΔI及びΔIがそれぞれ、前記参照フレームd,qの軸d及びqに沿った、前記インバータ(8)により発生された高調波電流ベクトルの成分であり、
    ΔJ及びΔJがそれぞれ、前記参照フレームd,qの軸q及びdに沿った、前記インバータにより発生された高調波電圧ベクトルに比例した成分であり、
    ΔI,ΔJ及びΔJは、次の関係式
    Figure 2004364497
    により定義される
    ことを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 命令が電子的コンピュータにより実行されるとき請求項1から11のいずれか一項に記載の調整方法を実行するための前記命令を備えることを特徴とする情報格納媒体(60)。
  13. データ構造が請求項1から11のいずれか一項に記載の方法で用いられるとき多相回転電気機械(4)の平均電磁トルクを調整するのを可能にすることができる、記憶装置(32)に格納された前記データ構造であって、
    このデータ構造が、複数の角度(α)及び少なくとも1つの調整パラメータ(ε(0),δ(0))の値を、前記正確な応答制御プロセスにより確立された制御設定点
    Figure 2004364497
    の各特定値と関連付け、
    前記制御設定点の所与の値と関連付けられた角度(α)の組が、前記インバータ(8)により発生された電圧の基本波の周波数と同期した特定のパルス幅変調を定義し、
    前記少なくとも1つの調整パラメータ(ε(0),δ(0))の値は、前記インバータが前記制御設定点
    Figure 2004364497
    の同じ値と関連した角度(α)により定義されたパルス幅変調を利用して制御されるとき、前記インバータにより発生される電流及び/又は電圧高調波の値の関数である、データ構造。
  14. スイッチングが制御可能であるスイッチにより形成されたインバータ(8)により発生される多相電圧及び多相電流が供給されるステータ及び/又はロータ巻線を装備した多相回転電気機械の平均電磁トルクを調整するシステムであって、
    −瞬時トルク設定点の関数として前記スイッチをスイッチングするための制御ユニット(20)であって、前記スイッチングを行うため正確な応答制御プロセスを用いることが可能であり、それにより前記瞬時トルク設定点に次の調整時点になると直ぐに到達する前記制御ユニット(20)と、
    −前記電気機械(4)の瞬時電磁トルクの平均が平均トルク設定点に収束するように、前記平均トルク設定点から、印加されるべき瞬時トルク設定点を計算するユニット(22)とを含む、前記システムにおいて、
    前記インバータ(8)により発生される電圧及び/又は電流の高調波の値を決定するためのユニット(50)を備え、
    前記計算ユニットがまた、瞬時トルク設定点を前記高調波のこの値の関数として計算し、それにより、2つの連続した調整時点間の瞬時電磁トルクの平均と前記平均トルク設定点との差を制限するに適した瞬時トルク設定点を生成する
    ことを特徴とするシステム。
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