【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の走行中等に、ダンパシリンダに対して伸縮するピストンロッドの外周に飛来する飛石、泥等の衝突を軽減可能にした、車両用の油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1、2には、油圧緩衝器において、ピストンロッドの外周を飛石、泥等から保護するダストカバーを備えたものが開示されている。特許文献1のダストカバーは、懸架スプリングの内周に設けられている。特許文献2のダストカバーは、懸架スプリングの外周に設けられている。
【0003】
【特許文献1】
実公昭63−48334(第1図)
【0004】
【特許文献2】
特開平10−292841(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1、2のいずれにあっても、油圧緩衝器の常用ストローク域で、ダストカバーがダンパシリンダの外周を覆っているから、ダンパシリンダの放熱性が悪い。
【0006】
本発明の課題は、ピストンロッドの外周を飛石、泥等から保護するとともに、放熱性に優れた油圧緩衝器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ダンパシリンダと、ダンパシリンダに伸縮可能に挿入されるピストンロッドとの間に、懸架スプリングを介装した車両用の油圧緩衝器において、懸架スプリングの外周を覆う筒状の伸縮性ネットを、ダンパシリンダの側の取付部とピストンロッドの側の取付部との間に張架したものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ピストンロッドにバンプラバーカップを取付け、バンプラバーカップの外周に取付けたバネ受に懸架スプリングを支持し、該バネ受をネットの取付部とするようにしたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において更に、前記懸架スプリングを支持するとともに、軸方向にのみ進退するバネ受をネットの取付部とするようにしたものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記ネットの取付部の外周に環状溝を設け、ネットを締付バンドで該環状溝に固定したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は油圧緩衝器を示す模式図、図2はネットの上取付部を示す断面図、図3はネットの下取付部を示す断面図、図4はネットを一部破断して示す模式図である。
【0012】
車両用の油圧緩衝器10は、図1に示す如く、ダンパシリンダ11と、ダンパシリンダ11に伸縮可能に挿入されて該ダンパシリンダ11の内部を摺動するピストンロッド12を有する。ダンパシリンダ11は車体側取付部材13を備え、ピストンロッド12は車軸側取付部材14を備える。油圧緩衝器10は、例えば自動二輪車等の後部車体側フレームとスイングアームの間に、倒立状態で取付けられる。
【0013】
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11に上バネ支持部15を設けるとともに、ピストンロッド12に下バネ支持部16を設け、上バネ支持部15と下バネ支持部16の間に懸架スプリング17を介装している。
【0014】
油圧緩衝器10は、ダンパシリンダ11の内部に配置されるピストンロッド12の挿入端に設けたピストンに減衰力調整装置を設けるとともに、ダンパシリンダ11に進入/退出するピストンロッド12の容積を補償するためのサブタンク18を有し、このサブタンク18の内部にも減衰力調整装置を設けている。
【0015】
油圧緩衝器10は、車両走行時に路面から受ける衝撃力を懸架スプリング17の変位により吸収し、この懸架スプリング17の伸縮振動を前述の減衰力調整装置により吸収する。
【0016】
ダンパシリンダ11の側の上バネ支持部15は、アジャスタナット21、アジャスタカラー22、バネ受23を有し、以下の如くに構成される。ダンパシリンダ11の外周にはねじ部11Aが設けられるとともに、ねじ部11Aの周方向の一部において軸方向に設けた回り止めキー溝部11Bが設けられる。アジャスタナット21がねじ部11Aに螺着され、アジャスタナット21に背面支持されるアジャスタカラー22がキー溝部11Bを介して軸方向にのみ進退可能にダンパシリンダ11の外周に嵌着される。バネ受23はダンパシリンダ11の外周に挿着されてアジャスタカラー22の下端面に嵌合支持され、懸架スプリング17の上端部を支持する着座面23Aを備え、着座面23Aの内周側に懸架スプリング17の内径ガイド23Bを備える。
【0017】
また、ピストンロッド12の側の下バネ支持部16は、バネ受31を有し、以下の如くに構成される。ピストンロッド12における車軸側取付部材14の側にバンプラバーカップ32を設け、バンプラバーカップ32の外周に止め輪32Aを係着する。バネ受31はバンプラバーカップ32の外周に挿着されて止め輪32Aに背面支持され、懸架スプリング17の下端部を支持する着座面31Aを備える。
【0018】
アジャスタナット21の回動によりアジャスタカラー22、バネ受23を軸方向の上下に進退させ、バネ受23とバネ受31の間の懸架スプリング17のバネ荷重を調整し、結果として車高調整可能にする。
【0019】
尚、ピストンロッド12のバンプラバーカップ32に囲まれる部分にはバンプラバー33が固定され、バンプラバー33の上端面は、油圧緩衝器10の最圧縮時に、ダンパシリンダ11の下端面に固定してあるバンプストッパ34に衝合し、最圧縮ストロークを規制する。バンプラバー33は、バンプストッパ34との衝合に起因する軸方向の圧縮変形に伴なう拡径量をバンプラバーカップ32の内周との衝合により規制され一定の荷重特性を示す。
【0020】
しかるに、油圧緩衝器10にあっては、懸架スプリング17の外周を覆う筒状のネット40を、ダンパシリンダ11の側の上取付部50と、ピストンロッド12の側の下取付部60との間に張架する。
【0021】
ネット40は、上取付部50と下取付部60の間でダンパシリンダ11、ピストンロッド12を包囲し、ピストンロッド12の外周を飛石、泥等から保護する。
【0022】
ネット40の上取付部50は、上バネ支持部15を構成するバネ受23にて構成される。ネット40の上取付部50として、アジャスタナット21と別体のバネ受23を用いたから、懸架スプリング17の外周にネット40を張架しながら、アジャスタナット21を回動させて懸架スプリング17のバネ荷重を調整できる。バネ受23は、アジャスタカラー22の下端面に嵌合支持されており、アジャスタナット21の回動による懸架スプリング17のバネ荷重の調整時に、アジャスタカラー22とともに軸方向にのみ進退する。従って、上取付部50としてバネ受23を用いながらも、懸架スプリング17のバネ荷重の調整時に、ネット40を自軸に沿う上下方向にのみ伸縮させ、ネット40を自軸まわりでねじり変形させない。上取付部50をアジャスタカラー22により構成することもできる。
【0023】
バネ受23にて構成される上取付部50は、バネ受23の外周に環状溝51を設け、この環状溝51に嵌め込み可能にされる締付バンド52でネット40を該環状溝51に固定可能にする。締付バンド52は、ネット40の上端部の周方向に沿って設けた取付ループ41の周方向の両端切口から該取付ループ41に挿通され、先端部を基端部の固定環52Aに挿入した状態で、取付ループ41とともに環状溝51に緊結されて固定される。
【0024】
ネット40の下取付部60は、下バネ支持部16を構成するバネ受31にて構成される。バネ受31にて構成される下取付部60は、バネ受31の外周に環状溝61を設け、この環状溝61に嵌め込み可能にされる締付バンド62でネット40を該環状溝61に固定可能にする。締付バンド62は、ネット40の下端部の周方向に沿って設けた取付ループ42の周方向の両端切口から該取付ループ41に挿通され、先端部を基端部の固定環62Aに挿入した状態で、取付ループ42とともに環状溝61に緊結されて固定される。
【0025】
ネット40は、懸架スプリング17の外周に装着することにより、ネット40とピストンロッド12の間に一定の距離を保つ。これにより、ネット40が弛んでも飛石がピストンロッド12に当たることがない。また、ネット40は、懸架スプリング17の外径よりも小径のものを用いると、弛みが少なくなり、好ましい。また、ネット40の網目の大きさは、路面の状況により適宜調整することが好ましい。
【0026】
油圧緩衝器10が圧縮してその取付長が縮小した際に、筒状のネット40が弛んで飛石等を跳ね返す機能を失わないように、ネット40は油圧緩衝器10の外周に装着された状態で、十分な張力を保持する必要がある。従って、ネット40は油圧緩衝器10の圧縮の際における弛みを吸収できるような、伸縮性のある材質からなるものが好ましい。筒状のネット40としては、ナイロン等の繊維をネット状或いは網目状に編んだ伸縮性のあるもの、例えば、女性用のストッキングを使用することができる。
【0027】
また、筒状のネット40は、油圧緩衝器10の最伸張時に、最伸張状態になるようにして、ダンパシリンダ11の側とピストンロッド12の側との間に装着するのが好ましい。
【0028】
ネット40の締付バンド52、62としては、樹脂バンド、ゴムバンド、金属バンド、紐等を用いることができる。
【0029】
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
(1)ダンパシリンダ11の側とピストンロッド12の側との間で、懸架スプリング17の外周に、伸縮性を有する筒状のネット40を装着した。
【0030】
(a)ネット40が、メッシュの大きさに応じて飛石、泥等のネット40内への進入を軽減するから、ピストンロッド12の外周に疵が付くことを軽減できる。
【0031】
(b)ネット40は、ダンパシリンダ11の外周に当たる空気の流れを遮断しない。その結果、ダンパシリンダ11の放熱を損なうことがない。
【0032】
(c)ネット40が、雨天時のバンブラバーカップ32への泥の堆積を上記(a)により軽減し、バンブラバー33の荷重特性の変化を軽減する。
【0033】
(2)懸架スプリング17のためのアジャスタナット21、アジャスタカラー22、バネ受23が車高調整のために軸方向のある範囲を進退したとき、ネット40が伸縮性を有するから、ネット40はその範囲内で軸方向の車高調整量を吸収する。固定長のダストカバーを用いた場合には、例えば、車高アップ時にも、ダストカバーがピストンロッド12の外周を覆うことができるように、ダストカバーの長さを車高アップ分長くする必要がある。これに対し、伸縮性のあるネット40を使用する場合には、車高調整量を見込んだ張り具合をネット40に付与しておくことにより、一定長さのネット40で簡易に車高調整量を吸収できる。
【0034】
(3)ネット40の上下の取付部50、60を構成するバネ受23、31の外周に環状溝51、61を形成し、この環状構51、61内に、筒状のネット40の端部を締付バンド52、62で固定した。その結果、ネット40が切れても、締付バンド52、62は環状溝51、61に保持されるから、締付バンド52、62の脱落を防止できる。
【0035】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、ピストンロッドの外周を飛石、泥等から保護するとともに、放熱性に優れた油圧緩衝器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は油圧緩衝器を示す模式図である。
【図2】図2はネットの上取付部を示す断面図である。
【図3】図3はネットの下取付部を示す断面図である。
【図4】図4はネットを一部破断して示す模式図である。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器
11 ダンパシリンダ
12 ピストンロッド
17 懸架スプリング
23 バネ受
31 バネ受
32 バンプラバーキャップ
40 ネット
50、60 取付部
51、61 環状溝
52、62 締付バンド[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a hydraulic shock absorber for a vehicle that can reduce collision of flying stones, mud, and the like flying on the outer periphery of a piston rod that expands and contracts with respect to a damper cylinder during traveling of the vehicle.
[0002]
[Prior art]
Patent Literatures 1 and 2 disclose hydraulic shock absorbers having a dust cover that protects the outer periphery of a piston rod from flying stones, mud, and the like. The dust cover of Patent Document 1 is provided on the inner periphery of the suspension spring. The dust cover of Patent Document 2 is provided on the outer periphery of the suspension spring.
[0003]
[Patent Document 1]
Jiko 63-48334 (Fig. 1)
[0004]
[Patent Document 2]
JP-A-10-292841 (FIG. 1)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In any of Patent Literatures 1 and 2, the dust cover covers the outer periphery of the damper cylinder in the normal stroke range of the hydraulic shock absorber, so that the heat radiation of the damper cylinder is poor.
[0006]
An object of the present invention is to provide a hydraulic shock absorber that protects the outer periphery of a piston rod from flying stones, mud, and the like, and has excellent heat dissipation.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
An invention according to claim 1 is a hydraulic shock absorber for a vehicle in which a suspension spring is interposed between a damper cylinder and a piston rod that is inserted into and retractable from the damper cylinder. The elastic net is stretched between a mounting portion on the damper cylinder side and a mounting portion on the piston rod side.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, a bump rubber cup is attached to the piston rod, and a suspension spring is supported by a spring receiver attached to the outer periphery of the bump rubber cup. It is intended to be.
[0009]
According to a third aspect of the present invention, in addition to the first aspect of the present invention, a spring support that supports the suspension spring and moves only in the axial direction is used as a mounting portion of the net.
[0010]
According to a fourth aspect of the present invention, in the invention of any one of the first to third aspects, an annular groove is further provided on an outer periphery of the mounting portion of the net, and the net is fixed to the annular groove by a tightening band.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
1 is a schematic diagram showing a hydraulic shock absorber, FIG. 2 is a cross-sectional view showing an upper mounting portion of the net, FIG. 3 is a cross-sectional view showing a lower mounting portion of the net, and FIG. It is.
[0012]
As shown in FIG. 1, a hydraulic shock absorber 10 for a vehicle includes a damper cylinder 11 and a piston rod 12 that is inserted into the damper cylinder 11 so as to be extendable and contractable and slides inside the damper cylinder 11. The damper cylinder 11 includes a vehicle body-side mounting member 13, and the piston rod 12 includes an axle-side mounting member 14. The hydraulic shock absorber 10 is mounted in an inverted state between a swing frame and a rear vehicle body-side frame such as a motorcycle.
[0013]
The hydraulic shock absorber 10 is provided with an upper spring support 15 on the damper cylinder 11, a lower spring support 16 on the piston rod 12, and a suspension spring 17 interposed between the upper spring support 15 and the lower spring support 16. I am wearing it.
[0014]
The hydraulic shock absorber 10 is provided with a damping force adjusting device on a piston provided at the insertion end of the piston rod 12 disposed inside the damper cylinder 11 and compensates for the volume of the piston rod 12 that enters / exits the damper cylinder 11. And a damping force adjusting device is provided inside the sub tank 18.
[0015]
The hydraulic shock absorber 10 absorbs the impact force received from the road surface when the vehicle travels by the displacement of the suspension spring 17, and absorbs the expansion and contraction vibration of the suspension spring 17 by the damping force adjusting device described above.
[0016]
The upper spring support 15 on the side of the damper cylinder 11 has an adjuster nut 21, an adjuster collar 22, and a spring receiver 23, and is configured as follows. A screw portion 11A is provided on the outer periphery of the damper cylinder 11, and a detent key groove portion 11B provided in the axial direction at a part of the screw portion 11A in the circumferential direction is provided. An adjuster nut 21 is screwed to the screw portion 11A, and an adjuster collar 22 supported on the back surface of the adjuster nut 21 is fitted to the outer periphery of the damper cylinder 11 via the key groove portion 11B so as to be able to advance and retreat only in the axial direction. The spring receiver 23 is inserted into the outer periphery of the damper cylinder 11, is fitted and supported on the lower end surface of the adjuster collar 22, has a seating surface 23A that supports the upper end of the suspension spring 17, and is suspended on the inner peripheral side of the seating surface 23A. An inner diameter guide 23B for the spring 17 is provided.
[0017]
Further, the lower spring support 16 on the side of the piston rod 12 has a spring receiver 31 and is configured as follows. A bump rubber cup 32 is provided on the piston rod 12 on the side of the axle-side mounting member 14, and a retaining ring 32 </ b> A is engaged with the outer periphery of the bump rubber cup 32. The spring receiver 31 is inserted into the outer periphery of the bump rubber cup 32, is supported on the back side by the retaining ring 32 </ b> A, and has a seating surface 31 </ b> A that supports the lower end of the suspension spring 17.
[0018]
By rotating the adjuster nut 21, the adjuster collar 22 and the spring receiver 23 are moved up and down in the axial direction, and the spring load of the suspension spring 17 between the spring receiver 23 and the spring receiver 31 is adjusted, so that the vehicle height can be adjusted. I do.
[0019]
A bump rubber 33 is fixed to a portion of the piston rod 12 surrounded by the bump rubber cup 32, and an upper end surface of the bump rubber 33 is fixed to a lower end surface of the damper cylinder 11 when the hydraulic shock absorber 10 is most compressed. It abuts against a certain bump stopper 34 to regulate the maximum compression stroke. The bump rubber 33 has a constant load characteristic in which the amount of diameter expansion accompanying the axial compression deformation caused by the bump rubber 34 is regulated by the collision with the inner periphery of the bump rubber cup 32.
[0020]
However, in the hydraulic shock absorber 10, the cylindrical net 40 that covers the outer periphery of the suspension spring 17 is connected between the upper mounting portion 50 on the damper cylinder 11 and the lower mounting portion 60 on the piston rod 12. Stretched over.
[0021]
The net 40 surrounds the damper cylinder 11 and the piston rod 12 between the upper mounting part 50 and the lower mounting part 60, and protects the outer periphery of the piston rod 12 from flying stones, mud and the like.
[0022]
The upper mounting portion 50 of the net 40 is configured by the spring receiver 23 constituting the upper spring support portion 15. Since the spring receiver 23 separate from the adjuster nut 21 is used as the upper mounting portion 50 of the net 40, the adjuster nut 21 is rotated while the net 40 is stretched around the suspension spring 17, and the spring of the suspension spring 17 is The load can be adjusted. The spring support 23 is fitted and supported on the lower end surface of the adjuster collar 22, and moves only in the axial direction together with the adjuster collar 22 when adjusting the spring load of the suspension spring 17 by the rotation of the adjuster nut 21. Therefore, while adjusting the spring load of the suspension spring 17, the net 40 is expanded and contracted only in the vertical direction along the own axis, and the net 40 is not torsionally deformed around the own axis, even when the spring receiver 23 is used as the upper mounting part 50. The upper attachment part 50 can be also constituted by the adjuster collar 22.
[0023]
The upper mounting portion 50 constituted by the spring receiver 23 has an annular groove 51 provided on the outer periphery of the spring receiver 23, and the net 40 is fixed to the annular groove 51 by a fastening band 52 which can be fitted into the annular groove 51. enable. The tightening band 52 is inserted through the mounting loop 41 from both ends in the circumferential direction of the mounting loop 41 provided along the circumferential direction of the upper end of the net 40, and the distal end is inserted into the fixed ring 52A at the base end. In this state, it is tightly fixed to the annular groove 51 together with the mounting loop 41.
[0024]
The lower mounting portion 60 of the net 40 is configured by the spring receiver 31 constituting the lower spring support portion 16. The lower mounting portion 60 composed of the spring receiver 31 has an annular groove 61 provided on the outer periphery of the spring receiver 31, and the net 40 is fixed to the annular groove 61 by a tightening band 62 that can be fitted into the annular groove 61. enable. The tightening band 62 is inserted through the mounting loop 41 from both circumferential cuts of the mounting loop 42 provided along the circumferential direction of the lower end of the net 40, and the distal end is inserted into the fixed ring 62A at the base end. In this state, it is fixed to the annular groove 61 together with the mounting loop 42.
[0025]
The net 40 is attached to the outer periphery of the suspension spring 17 to maintain a certain distance between the net 40 and the piston rod 12. Thereby, even if the net 40 is loose, the flying stone does not hit the piston rod 12. Further, it is preferable that the net 40 be smaller in diameter than the outer diameter of the suspension spring 17 because the slack is reduced. Further, it is preferable that the size of the mesh of the net 40 is appropriately adjusted according to the condition of the road surface.
[0026]
When the hydraulic shock absorber 10 is compressed and its mounting length is reduced, the net 40 is mounted on the outer periphery of the hydraulic shock absorber 10 so that the tubular net 40 does not loosen and lose the function of bouncing off stones and the like. Therefore, it is necessary to maintain a sufficient tension. Therefore, the net 40 is preferably made of a stretchable material that can absorb slack when the hydraulic shock absorber 10 is compressed. As the tubular net 40, a stretchable material obtained by knitting fibers such as nylon into a net shape or a mesh shape, for example, a female stocking can be used.
[0027]
It is preferable that the tubular net 40 be mounted between the damper cylinder 11 and the piston rod 12 so as to be in the most extended state when the hydraulic shock absorber 10 is fully extended.
[0028]
As the fastening bands 52 and 62 of the net 40, a resin band, a rubber band, a metal band, a string, or the like can be used.
[0029]
According to the present embodiment, the following operational effects can be obtained.
(1) Between the side of the damper cylinder 11 and the side of the piston rod 12, a tubular net 40 having elasticity was attached to the outer periphery of the suspension spring 17.
[0030]
(A) Since the net 40 reduces the entry of stepping stones, mud and the like into the net 40 according to the size of the mesh, it is possible to reduce the occurrence of flaws on the outer periphery of the piston rod 12.
[0031]
(B) The net 40 does not block the flow of air that hits the outer periphery of the damper cylinder 11. As a result, the heat radiation of the damper cylinder 11 is not impaired.
[0032]
(C) The net 40 reduces the accumulation of mud on the bump rubber cup 32 in rainy weather by the above (a), and reduces the change in the load characteristics of the bump rubber 33.
[0033]
(2) When the adjuster nut 21, the adjuster collar 22, and the spring receiver 23 for the suspension spring 17 advance and retreat in a certain range in the axial direction for adjusting the vehicle height, the net 40 has elasticity. Absorb the vehicle height adjustment in the axial direction within the range. When a fixed length dust cover is used, for example, even when the vehicle height is increased, it is necessary to increase the length of the dust cover by the vehicle height so that the dust cover can cover the outer periphery of the piston rod 12. is there. On the other hand, when the stretchable net 40 is used, the net 40 having a fixed length can be easily adjusted by giving the net 40 a tension that allows for the vehicle height adjustment amount. Can be absorbed.
[0034]
(3) Annular grooves 51, 61 are formed on the outer periphery of the spring supports 23, 31 constituting the upper and lower mounting portions 50, 60 of the net 40, and the ends of the cylindrical net 40 are formed in the annular structures 51, 61. Was fixed with fastening bands 52 and 62. As a result, even if the net 40 is cut, the tightening bands 52, 62 are held in the annular grooves 51, 61, so that the tightening bands 52, 62 can be prevented from falling off.
[0035]
As described above, the embodiments of the present invention have been described in detail with reference to the drawings. However, the specific configuration of the present invention is not limited to the embodiments, and there may be a design change or the like without departing from the gist of the present invention. This is also included in the present invention.
[0036]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, while protecting the outer periphery of a piston rod from a flying stone, a mud, etc., the hydraulic shock absorber excellent in the heat dissipation can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing a hydraulic shock absorber.
FIG. 2 is a sectional view showing an upper attachment portion of a net.
FIG. 3 is a sectional view showing a lower attachment portion of a net.
FIG. 4 is a schematic diagram showing a net partially broken away.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Hydraulic shock absorber 11 Damper cylinder 12 Piston rod 17 Suspension spring 23 Spring support 31 Spring support 32 Bump rubber cap 40 Net 50, 60 Mounting part 51, 61 Annular groove 52, 62 Tightening band