【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枚葉塗布方法に関し、更に詳細には精密塗布用のダイコータを用いて枚葉塗布を行うための方法に関する。本発明は、ディスプレイ用の基板上に塗布膜を形成する場合の他、例えばレジスト塗布等の半導体製造分野、紫外線吸収層塗布等の光学フィルタ製造分野等の液体状の塗布液を枚葉方式で供給される被塗布材の表面に均一に塗布する場合に好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、光学フィルタ用のプラスティック基板や液晶ディスプレイ用のガラス基板、カラーフィルタ用のガラス基板等に様々な塗布液を薄く、しかも、均一に塗布することが強く要請されている。工業的にこのような基板に塗布膜を形成するためには、被塗布材を1枚ずつコータに供給し、塗布液を塗布し、乾燥等の次行程に搬送する枚葉塗布方式を採用することになる。
【0003】
又、被塗布材に塗布膜を形成するに当たってスピンコータ、バーコータ、ロールコータが広く用いられている。
【0004】
このうち、スピンコータを用いる方法は、半導体ウエハのフォトレジスト塗布に広く用いられている方法であり、回転する被塗布材の表面中央に塗布液を滴下することによって塗布膜を形成することができる。そして、この方法により得られる塗布膜は、塗布液の種類をこの方法に適したものに設定することにより全範囲に亘って膜厚を可成り精度良く均一化できる。
【0005】
しかし、所定の膜厚の塗布膜を得るための塗布液の使用量が著しく多く、不経済である。又、被塗布材のエッジ部、裏面に塗布液が付着したり、装置内に飛散した塗布液がゲル化或は固形化することがあり、工程の安定性、清浄性に欠けるため、塗布製品の品質低下の原因になってしまう。
【0006】
ロールコータを用いる方法は、ローラを介して塗布液を被塗布材に転写する方法であり、長尺の被塗布材、ロール状の巻き取られた被塗布材への塗布を行うことができる。しかし、塗布液がパンからアプリケーションロール、被塗布材へ順次送られている関係上、塗布液が空気に曝される時間が長く、延ては、塗布液の吸湿、酸化による変質が起こり易いのみならず、異物の混入も発生し易い。この結果、塗布製品の品質低下を招いてしまう。
【0007】
バーコータを用いる方法は、ロッドに細いワイヤを巻いたバーを用いて被塗布材に塗布液を塗布する方法である。この方法では、ロッドに巻かれたワイヤが被塗布材に接するため塗布膜にスジが入り易いという不都合がある。
【0008】
このような不都合を考慮して、近年に至ってダイコータを用いることが提案されている。ダイコータは、従来から厚膜塗布や高粘度塗布液を連続塗布する用途に広く採用されており、ダイコータを用いて被塗布材塗布膜を形成する場合には特許文献1〜3に見られるように、カーテンフロー法、押し出し法、ビード法等の塗布方法が知られている。
【0009】
中でも上記ビード法は、ダイコータのダイヘッド先端に設けられたスリットから塗布液を吐出して、ダイヘッド先端と一定の間隔を保って相対的に走行する被塗布材との間に塗布液ビードと呼ばれる塗布液溜まりを形成し、この状態で被塗布材の走行に伴って塗布液を引き出して塗布膜を形成する。そして、塗布膜形成により消費されると量と同量の塗布液をスリットから供給されることにより塗布膜を連続的に形成するビード法を採用すれば、形成された塗布膜は膜厚の均一性を可成り高精度に達成できる。又、塗布液の無駄が殆どなく、又、スリットから吐出されるまで塗布液送液経路が密閉されているのであるため、塗布液の変質、異物の混入を防止でき、得られる塗布膜の品質を高く維持できる。
【0010】
【特許文献1】
米国特許4,230,793号
【0011】
【特許文献2】
米国特許4,696,885号
【0012】
【特許文献3】
米国特許2,761,791号
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ダイコート法において、均一な塗布膜を形成するためには、塗布液吐出手段から塗布液吐出用ノズル先端までの塗布液流路内が塗布液で完全に満たされていることが重要である。塗布液流路内に気泡が存在すると、塗布液吐出用ノズル先端における吐出の反応性が低下し、又、吐出均一性も悪化するため、塗布不良の原因になってしまう。
【0014】
しかし、塗布液流路内の気泡を直接確認する手段はなく、塗布不良が発生した場合、若しくは吐出圧力をモニタリングし、吐出の反応性が低下した場合に、塗布液流路内の気泡の存在を疑うことしかできない。又、この方法では不良な塗布や無駄な吐出を行ってしまうため、ダイコート法の利点である省塗布液性が損なわれてしまう。
【0015】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、マニホールド内の気泡を常時観察することによって塗布不良の発生を予防することができる塗布方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、塗布液吐出用ノズルから塗布液を吐出するとともに、被塗布材を保持するステージ又は塗布液吐出用ノズルの少なくとも一方を相対的に移動させることにより、被塗布材表面に塗布膜を形成する塗布方法において、ノズル先端に連通するマニホールドと、前記マニホールド内の気泡を検出する手段を備え、塗布開始前に前記マニホールド内の気泡の存在を前記気泡検出手段により確認し、気泡が存在しないことを確認した後に塗布を開始することを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、気泡検出手段にレーザを利用したセンサを用いることを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、気泡検出手段に音波を利用したセンサを用いることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は本発明に係る塗布方法が実施される塗布装置の一例を示す概略図、図2は口金周りの概略構成図、図3はフロントリップの概略構成図である。
【0021】
フロントリップ71及びリアリップ72から成る口金には、塗布液供給口及び塗布液が塗布液供給口からスリット12へと流れる間に塗布液の圧力分布を均一とさせるためのマニホールド73を備えている。塗布液は、塗布液タンク1から定量ポンプ6によって口金に供給される。この定量ポンプ6とはギヤポンプ、ダイヤフラムポンプ、シリンジポンプ等の容積式ポンプを示している。又、ポンプの他の塗布液供給機構として塗布液タンクを圧力容器に入れ、この圧力容器に対して加圧ポンプにより加圧空気を供給することによって塗布液を押し出す形式も可能である。塗布液タンク1 から定量ポンプ6までの配管2の経路に必要に応じてフィルタ5、開閉弁3が設けられる。
【0022】
口金7はフロントリップ71又はリアリップ72或はその両方に穴をあけてマニホールド73とし、マニホールド73に対して塗布液供給口(図示せず)を設ける。フロントリップ71とリアリップ72を向かい合わせて一定の間隔(スリットギャップ104)を介して接合しスリット12を形成する。このスリットギャップ104は好ましくは200μm〜10μm程度である。このスリットギャップ104がこれ以上広いと塗布幅方向に均一な塗布液の液圧が得られず、これ以上狭いと吐出圧損が大きくなり過ぎ、滑らかな塗布が困難となる。
【0023】
フロントリップ71及びリアリップ72の材料としては、加工性や耐薬品性、長期安定性に優れ、親水性を持つSUS316やSUS303、SUS304等のステンレス鋼が好ましい。
【0024】
口金7に一定の間隙(クリアランス101)を介して被塗布材に相対して設置する。このクリアランス101は500μm〜25μmの範囲が好ましい。これより広いと塗布液ビード11が形成しづらくなり、又、形成できても欠壊し易くなって安定した塗布が望めない。又、これより狭いと被塗布材の部分的な凹凸によりフロントリップ面74又はリアリップ面75が被塗布材9に接触し、未塗布部が発生したり、著しく膜厚の塗膜8が形成されてしまい、塗布品の品質を低下させてしまう。
【0025】
被塗布材9は、平坦な搬送ステージ10上に設置されており、塗布中にずれることのないよう真空吸着されている。
【0026】
マニホールド73の塗布幅方向両端部若しくは一方の端部には、気泡を検出する気泡検出手段110が設置されている。
【0027】
塗布開始前に気泡検出手段110によって、マニホールド内の気泡の有無を検知し、気泡が無い場合は、口金7に定量ポンプ6から塗布液の供給を開始し、直ちに又は一定時間経過後口金7又は搬送ステージ10を平行移動する。被塗布材端部に達しようとするときに定量ポンプ6からの塗布液の供給を停止し、口金7又は搬送ステージ10の移動も停止する。気泡が検出された場合は、塗布を開始せず、マニホールド内の気泡追い出し作業を行う。
【0028】
以上のようにして均一な膜厚分布の薄膜が塗布される。
【0029】
[実施例]
以下、本発明の効果をより明確なものとするために実施例を挙げる。
【0030】
(実施例)
粘度1000cPのシリコーンオイル(東芝シリコーン製)を塗布液として採用し、360mm×465mm×0.7mmの無アルカリガラス基板1737(コーニング製)を被塗布材として使用し、スリットギャップを50μm、クリアランスを75μmに設定して塗布を行った。定量ポンプとしてはダイヤフラムポンプを用いた。基板搬送ステージの駆動には高精度サーボモータを採用した。
【0031】
前記塗布液を塗布液タンクに仕込み、予め口金に至るまでの送液路内を塗布液で満たした。口金のフロントリップ面、リアリップ面の幅は共に0.01mmのものを用いた。又、塗膜をガラス基板の両端2.5mmの部分に形成させないためにスリット先端の吐出口の渡り方向の幅を355mmとした。
【0032】
フロントリップ及びリアリップはSUS303にて製作した。
【0033】
基板搬送速度12mm/sec、32.8μl/secの吐出レートとし、塗布開始点と終了点が基板端部より1.0mm内側となるようにした。
【0034】
先ず、塗布開始前に気泡検出手段によってマニホールド内の気泡の有無を検知し、気泡が無い場合は塗布を行った。気泡が検出された場合は、塗布を開始せず、マニホールド内の気泡追い出し作業を行い、気泡が検出されなくなってから塗布を行った。
【0035】
上記動作を繰り返すことにより、塗布を100回繰り返した。その結果、マニホールド内の気泡に起因すると思われる塗布不良の発生はなかった。
【0036】
<比較例>
粘度1000cPのシリコーンオイル(東芝シリコーン製)を塗布液として採用し、360mm×465mm×0.7の無アルカリガラス基板1737(コーニング製)を被塗布材として使用し、スリットギャップを50μm、クリアランスを75μmに設定して塗布を行った。定量ポンプとしてはダイヤフラムポンプを用いた。基板搬送ステージの駆動には高精度サーボモータを採用した。
【0037】
前記塗布液を塗布液タンクに仕込み、予め口金に至るまでの送液路内を塗布液で満たした。口金のフロントリップ面、リアリップ面の幅は共に0.01mmのものを用いた。又、塗膜をガラス基板の両端2.5mmの部分に形成させないためにスリット先端の吐出口の渡り方向の幅を355mmとした。
【0038】
フロントリップ及びリアリップはSUS303にて製作した。
【0039】
基板搬送速度12mm/sec、32.8μl/secの吐出レートとし、塗布開始点と終了点が基板端部より1.0mm内側となるようにした。
【0040】
塗布開始前に気泡検出手段によってマニホールド内の気泡の有無を検知しないで塗布を行った。
【0041】
上記動作を繰り返すことにより、塗布を100回繰り返した。その結果、83回目〜100回目までの塗布に塗布不良が発生した。塗布不良の内容は、塗布開始部と塗布終了部の膜厚不良等で、マニホールド内の気泡に起因すると思われるものであった。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、塗布液吐出用ノズルから塗布液を吐出するとともに、被塗布材を保持するステージ又は塗布液吐出用ノズルの少なくとも一方を相対的に移動させることにより、被塗布材表面に塗布膜を形成する塗布方法において、ノズル先端に連通するマニホールドと、前記マニホールド内の気泡を検出する手段を備え、塗布開始前に前記マニホールド内の気泡の存在を前記気泡検出手段により確認し、気泡が存在しないことを確認した後に塗布を開始するようにしたため、塗布不良の発生を予防することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布装置の概略構成図である。
【図2】口金周りの概略構成図である。
【図3】フロントリップの概略構成図である。
【符号の説明】
1 塗布液タンク
2 配管
3 開平弁
4 未使用
5 フィルタ
6 定量ポンプ
7 口金
8 塗膜
9 被塗布材
10 搬送ステージ
11 ビード
12 スリット
71 フロントリップ
72 リアリップ
73 マニホールド
74 フロントリップ面
75 リアリップ面
76 塗料ガイド面
101 クリアランス
102 リアリップ幅
103 フロントリップ幅
104 スリットギャップ
110 検出手段[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a single-wafer coating method, and more particularly, to a method for performing single-wafer coating using a die coater for precision coating. The present invention is applied to a case where a coating film is formed on a substrate for a display, for example, in a semiconductor manufacturing field such as a resist coating, a liquid coating liquid in an optical filter manufacturing field such as an ultraviolet absorbing layer coating, etc. It is suitable for uniformly coating the surface of the material to be supplied.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART Conventionally, it has been strongly demanded to apply various coating solutions thinly and uniformly on a plastic substrate for an optical filter, a glass substrate for a liquid crystal display, a glass substrate for a color filter, and the like. Industrially, in order to form a coating film on such a substrate, a single-wafer coating method is used in which a material to be coated is supplied one by one to a coater, a coating liquid is applied, and the coating liquid is conveyed to the next step such as drying. It will be.
[0003]
Further, a spin coater when forming a coating film on the coated material, a bar coater, roll coater is widely used.
[0004]
Of these methods, a method using a spin coater is a method widely used for coating a photoresist on a semiconductor wafer, and a coating film can be formed by dropping a coating liquid on the center of the surface of a rotating material to be coated. The thickness of the coating film obtained by this method can be fairly accurately uniformed over the entire range by setting the kind of the coating liquid to one suitable for this method.
[0005]
However, the amount of the coating solution used to obtain a coating film having a predetermined thickness is extremely large, which is uneconomical. In addition, the coating liquid may adhere to the edges and the back surface of the material to be coated, or the coating liquid scattered in the apparatus may be gelled or solidified. Quality of the product.
[0006]
The method using a roll coater is a method of transferring a coating liquid to a material to be coated via a roller, and can apply a long material to be coated or a rolled material to be wound. However, since the coating liquid is sequentially sent from the pan to the application roll and then to the material to be coated, the coating liquid is exposed to air for a long time, so that the coating liquid is apt to deteriorate due to moisture absorption and oxidation. Narazu, contamination of foreign matter also likely to occur. As a result, the quality of the coated product is reduced.
[0007]
The method using a bar coater is a method of applying a coating liquid to a material to be coated using a bar in which a thin wire is wound around a rod. In this method, since the wire wound on the rod comes into contact with the material to be coated, there is an inconvenience that streaks easily enter the coating film.
[0008]
In consideration of such inconvenience, the use of a die coater reached recently been proposed. Die coaters have hitherto been widely used for continuous application of thick film coating or high-viscosity coating liquids, and as described in Patent Documents 1 to 3, when a coating material to be coated is formed using a die coater. Coating methods such as a curtain flow method, an extrusion method, and a bead method are known.
[0009]
Above all, the above-mentioned bead method discharges a coating liquid from a slit provided at a tip end of a die coater of a die coater, and applies a coating liquid called a coating liquid bead between the tip end of the die head and a material to be relatively moved while maintaining a constant interval. A liquid pool is formed, and in this state, the application liquid is drawn out as the material to be applied travels to form a coating film. If the bead method is used, in which the same amount of the coating liquid is supplied from the slit when consumed by the formation of the coating film to continuously form the coating film, the formed coating film has a uniform thickness. Performance can be achieved with considerably high accuracy. In addition, there is almost no waste of the coating liquid, and since the coating liquid feeding path is sealed until it is discharged from the slit, it is possible to prevent the deterioration of the coating liquid and the mixing of foreign substances, and to obtain the quality of the obtained coating film. Can be kept high.
[0010]
[Patent Document 1]
US Patent No. 4,230,793
[Patent Document 2]
US Pat. No. 4,696,885 [0012]
[Patent Document 3]
US Patent No. 2,761,791
[Problems to be solved by the invention]
In the die coating method, in order to form a uniform coating film, it is important that the coating liquid flow path from the coating liquid discharging means to the tip of the coating liquid discharging nozzle is completely filled with the coating liquid. If air bubbles are present in the coating liquid flow path, the reactivity of the discharge at the tip of the coating liquid discharge nozzle is reduced, and the uniformity of the discharge is also deteriorated, resulting in poor coating.
[0014]
However, there is no means for directly checking the air bubbles in the coating liquid flow path, and the presence of air bubbles in the coating liquid flow path occurs when coating failure occurs or when the discharge pressure is monitored and the discharge reactivity decreases. I can only doubt. In addition, this method results in poor application and wasteful ejection, and thus impairs the advantage of the die coating method, that is, the saving of the application liquid.
[0015]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a coating method capable of preventing occurrence of coating failure by constantly observing bubbles in a manifold.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 discharges a coating liquid from a coating liquid discharging nozzle and relatively moves at least one of a stage holding a material to be coated and a coating liquid discharging nozzle. By this means, in a coating method for forming a coating film on the surface of the material to be coated, a manifold communicating with the nozzle tip, and means for detecting bubbles in the manifold, the presence of bubbles in the manifold before the start of coating It is characterized in that the application is started after confirming by the bubble detecting means that there is no bubble.
[0017]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, it is characterized by using a sensor using a laser to the bubble detection means.
[0018]
According to a third aspect of the present invention, in the first aspect, it is characterized by using a sensor using sound waves to the bubble detection means.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0020]
FIG. 1 is a schematic diagram illustrating an example of a coating apparatus in which a coating method according to the present invention is performed, FIG. 2 is a schematic configuration diagram around a base, and FIG. 3 is a schematic configuration diagram of a front lip.
[0021]
The base including the front lip 71 and the rear lip 72 is provided with a coating liquid supply port and a manifold 73 for making the pressure distribution of the coating liquid uniform while the coating liquid flows from the coating liquid supply port to the slit 12. The coating liquid is supplied from the coating liquid tank 1 to the base by the metering pump 6. The metering pump 6 is a positive displacement pump such as a gear pump, a diaphragm pump, and a syringe pump. Further, as another application liquid supply mechanism of the pump, a type in which an application liquid tank is put in a pressure vessel, and the application liquid is pushed out by supplying pressurized air to this pressure vessel by a pressure pump. Filter 5 from the coating liquid tank 1 as required in the path of the pipe 2 to the metering pump 6, the opening and closing valve 3 is provided.
[0022]
The base 7 is formed into a manifold 73 by making a hole in the front lip 71 and / or the rear lip 72, and a coating liquid supply port (not shown) is provided for the manifold 73. The front lip 71 and rear lip 72 face each other and joined through a certain distance (slit gap 104) to form a slit 12. This slit gap 104 is preferably about 200 μm to 10 μm. If the slit gap 104 is wider than this, a uniform coating liquid pressure cannot be obtained in the coating width direction. If the slit gap 104 is smaller than this, the discharge pressure loss becomes too large, and it becomes difficult to perform smooth coating.
[0023]
As a material of the front lip 71 and the rear lip 72, stainless steel such as SUS316, SUS303, and SUS304 having excellent workability, chemical resistance, and long-term stability and having hydrophilicity is preferable.
[0024]
It is installed in the base 7 with a certain gap (clearance 101) facing the material to be coated. The clearance 101 in the range of 500μm~25μm is preferred. If it is wider than this, it becomes difficult to form the coating liquid bead 11, and even if it can be formed, the coating liquid bead 11 is easily broken and stable application cannot be expected. If the width is smaller than this, the front lip surface 74 or the rear lip surface 75 comes into contact with the coating material 9 due to partial unevenness of the coating material, and an uncoated portion is generated or the coating film 8 having a remarkably thick film is formed. and will, thus lowering the quality of the coated products.
[0025]
The coating material 9 is installed on the flat transfer stage 10 is vacuum suction so as not to deviate during application.
[0026]
The coating widthwise ends or one end of the manifold 73, the bubble detector 110 for detecting the air bubbles is provided.
[0027]
Before the start of coating, the presence or absence of bubbles in the manifold is detected by the bubble detecting means 110. If there is no bubble, supply of the coating liquid from the metering pump 6 to the base 7 is started, and immediately or after a certain period of time, the base 7 or The transfer stage 10 is moved in parallel. The supply of the coating liquid from the metering pump 6 is stopped when trying to reach the end of the material to be coated, and the movement of the base 7 or the transfer stage 10 is also stopped. When air bubbles are detected, the application is not started and the air bubbles in the manifold are removed.
[0028]
As described above, a thin film having a uniform thickness distribution is applied.
[0029]
[Example]
Hereinafter, an example will be described in order to further clarify the effects of the present invention.
[0030]
(Example)
A silicone oil having a viscosity of 1000 cP (manufactured by Toshiba Silicone Co., Ltd.) is used as a coating solution, a non-alkali glass substrate 1737 (manufactured by Corning) measuring 360 mm × 465 mm × 0.7 mm is used as a material to be coated, a slit gap of 50 μm, and a clearance of 75 μm. And the application was performed. A diaphragm pump was used as a metering pump. A high-precision servomotor was used to drive the substrate transfer stage.
[0031]
It charged the coating liquid to the coating liquid tank, filled with pre-feeding of up to the mouthpiece liquid path in the coating solution. Both the front lip surface and the rear lip surface of the base had a width of 0.01 mm. Further, in order to prevent the coating film from being formed on both ends of the glass substrate at 2.5 mm, the width of the leading end of the slit in the cross direction of the discharge port was set to 355 mm.
[0032]
The front lip and the rear lip were manufactured by SUS303.
[0033]
The substrate transfer speed was set to 12 mm / sec and the discharge rate was set to 32.8 μl / sec, and the application start point and the application end point were set 1.0 mm inside the substrate end.
[0034]
First, before the start of the application, the presence or absence of air bubbles in the manifold was detected by the air bubble detecting means, and when there were no air bubbles, the application was performed. When air bubbles were detected, the application was not started, but the air bubbles in the manifold were removed, and the application was performed after the air bubbles were no longer detected.
[0035]
By repeating the above operation was repeated 100 times coating. As a result, there was no occurrence of coating failure which is considered to be caused by bubbles in the manifold.
[0036]
<Comparative example>
A silicone oil having a viscosity of 1000 cP (manufactured by Toshiba Silicone Co., Ltd.) is used as a coating solution, a non-alkali glass substrate 1737 (manufactured by Corning) of 360 mm × 465 mm × 0.7 is used as a material to be coated, a slit gap is 50 μm, and a clearance is 75 μm. And the application was performed. The metering pump was used diaphragm pump. A high-precision servomotor was used to drive the substrate transfer stage.
[0037]
It charged the coating liquid to the coating liquid tank, filled with pre-feeding of up to the mouthpiece liquid path in the coating solution. Both the front lip surface and the rear lip surface of the base had a width of 0.01 mm. Further, in order to prevent the coating film from being formed on both ends of the glass substrate at 2.5 mm, the width of the leading end of the slit in the cross direction of the discharge port was set to 355 mm.
[0038]
The front lip and the rear lip were manufactured by SUS303.
[0039]
The substrate transfer speed was set to 12 mm / sec and the discharge rate was set to 32.8 μl / sec, and the application start point and the application end point were set 1.0 mm inside the substrate end.
[0040]
Before the start of the coating, the coating was performed without detecting the presence or absence of bubbles in the manifold by the bubble detecting means.
[0041]
By repeating the above operation was repeated 100 times coating. As a result, coating failure occurred during the 83rd to 100th coatings. The contents of the coating failure were considered to be caused by bubbles in the manifold, such as a film thickness failure at the coating start portion and the coating end portion.
[0042]
【The invention's effect】
As apparent from the above description, according to the present invention, the coating liquid is discharged from the coating liquid discharging nozzle, and at least one of the stage holding the material to be coated and the coating liquid discharging nozzle is relatively moved. By this means, in a coating method for forming a coating film on the surface of the material to be coated, a manifold communicating with the nozzle tip, and means for detecting bubbles in the manifold, the presence of bubbles in the manifold before the start of coating Since the application is started after confirming with the bubble detecting means and confirming that there is no bubble, it is possible to obtain the effect of preventing the occurrence of poor coating.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a coating apparatus.
2 is a schematic configuration diagram around the mouthpiece.
FIG. 3 is a schematic diagram of a front lip.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Coating liquid tank 2 Piping 3 Opening valve 4 Unused 5 Filter 6 Metering pump 7 Cap 8 Coating 9 Coating material 10 Transfer stage 11 Bead 12 Slit 71 Front lip 72 Rear lip 73 Manifold 74 Front lip surface 75 Rear lip surface 76 Paint guide Surface 101 Clearance 102 Rear lip width 103 Front lip width 104 Slit gap 110 Detecting means