JP2004357280A - 高周波モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】 低損失かつ低消費電力で小型の高周波モジュールを提供する。
【解決手段】 低ノイズ増幅器5,6の入力端はそれぞれ入力ポート2,3に接続され、出力端は信号伝送経路が結合されてから(束ねられてから)フィルタ7eの入力端に接続されている。フィルタ7eの出力端は、ミキサ8を介して出力ポート4に接続されている。低ノイズ増幅器5,6は、制御回路(図示せず)によって、ON/OFF制御される。低ノイズ増幅器5,6をON/OFF制御することにより、入力ポート2,3からそれぞれ入ってくる高周波信号RF1,RF2を切り替える。
【選択図】 図1
【解決手段】 低ノイズ増幅器5,6の入力端はそれぞれ入力ポート2,3に接続され、出力端は信号伝送経路が結合されてから(束ねられてから)フィルタ7eの入力端に接続されている。フィルタ7eの出力端は、ミキサ8を介して出力ポート4に接続されている。低ノイズ増幅器5,6は、制御回路(図示せず)によって、ON/OFF制御される。低ノイズ増幅器5,6をON/OFF制御することにより、入力ポート2,3からそれぞれ入ってくる高周波信号RF1,RF2を切り替える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高周波モジュール、特に、携帯電話などの移動体通信機器などに組み込まれて用いられる高周波モジュールに関する。
アンテナダイバシティに対応した高周波モジュールとして、図5に示す高周波モジュール101がある。これらの高周波モジュール101は、2つの異なる周波数帯域の通信に対応可能なものである。
図5に示す高周波モジュール101は、入力ポート102,103および出力ポート104と、増幅器105,106と、バンドパスフィルタ107,108と、高周波スイッチ109とで構成されている。そして、高周波スイッチ109を切り替えることにより、入力ポート102,103からそれぞれ入力される異なる周波数帯域の信号RF1,RF2の一方の信号を出力ポート104に伝え、他方を遮断する。
しかしながら、図5に示されている高周波モジュール101は、高周波スイッチ109が信号伝送経路に直列に挿入されているため、損失が大きく、高周波スイッチ109のスペースも必要であった。さらに、2個の増幅器105,106は常にON状態であり、消費電力が大きかった。
特開平8−330801号公報
そこで、本発明の目的は、低損失かつ低消費電力で小型の高周波モジュールを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る高周波モジュールは、少なくとも2つの異なる周波数帯域の通信に対応可能な高周波モジュールであって、
(a)異なる周波数帯域の信号がそれぞれ入力される複数の入力ポートと、
(b)複数の入力ポートのそれぞれに電気的に接続された複数の増幅器と、
(c)異なる周波数帯域のうち少なくとも二つの周波数帯域が入力される入力ポートに接続された増幅器の出力を結合した出力端に電気的に接続され、少なくとも2つの周波数帯域を含む通過帯域を有するフィルタと、
(d)フィルタの出力端に電気的に接続され、フィルタを通過した信号を中間周波信号に変換するミキサと、
(e)ミキサの出力端に電気的に接続された出力ポートとを備え、
(f)複数の増幅器をON/OFF制御することによって、複数の入力ポートにそれぞれ入力される異なる周波数帯域の信号を選択して前記フィルタに入力させること、
を特徴とする。フィルタとしては弾性表面波フィルタを用いることが好ましい。
(a)異なる周波数帯域の信号がそれぞれ入力される複数の入力ポートと、
(b)複数の入力ポートのそれぞれに電気的に接続された複数の増幅器と、
(c)異なる周波数帯域のうち少なくとも二つの周波数帯域が入力される入力ポートに接続された増幅器の出力を結合した出力端に電気的に接続され、少なくとも2つの周波数帯域を含む通過帯域を有するフィルタと、
(d)フィルタの出力端に電気的に接続され、フィルタを通過した信号を中間周波信号に変換するミキサと、
(e)ミキサの出力端に電気的に接続された出力ポートとを備え、
(f)複数の増幅器をON/OFF制御することによって、複数の入力ポートにそれぞれ入力される異なる周波数帯域の信号を選択して前記フィルタに入力させること、
を特徴とする。フィルタとしては弾性表面波フィルタを用いることが好ましい。
以上の構成により、高周波スイッチを使用しないで、少なくとも2つの異なる周波数帯域の通信に対応可能な高周波モジュールが得られるとともに、フィルタの出力端が1つとなるので、該フィルタの出力端と出力ポートとの間に電気的に接続されるミキサは少なくとも直列に1つ接続するだけでよくなる。
また、前記結合される少なくとも二つの周波数帯域の信号が、互いに共通する周波数領域を有している場合には、受信信号の挿入損失が少ない。
さらに、本発明に係る高周波モジュールは、少なくとも2つの異なる周波数帯域の通信に対応可能な高周波モジュールであって、
(g)少なくとも2つの異なる周波数帯域の信号を受信するアンテナと、
(h)アンテナから出力される信号を入力し、それぞれの周波数帯域ごとに信号の伝送経路を切換えて複数の出力ポートから異なる周波数帯域の信号をそれぞれ出力する通過帯域切換え回路と、
(i)通過帯域切換え回路から出力される異なる周波数帯域の信号を入力し、中間周波数帯の信号を出力する、前述の特徴を有する高周波モジュールとを備え、
(j)前述の特徴を有する高周波モジュールは受信回路として機能し、
(k)通過帯域切換え回路は、アンテナの出力ポートに電気的に接続された入力ポートと、前記入力ポートに電気的に接続するようにそれぞれの周波数帯域に応じて形成された、スイッチング素子およびそれぞれの周波数帯域を通過帯域とするフィルタを有する複数の伝送経路とを備えていること、
を特徴とする。
(g)少なくとも2つの異なる周波数帯域の信号を受信するアンテナと、
(h)アンテナから出力される信号を入力し、それぞれの周波数帯域ごとに信号の伝送経路を切換えて複数の出力ポートから異なる周波数帯域の信号をそれぞれ出力する通過帯域切換え回路と、
(i)通過帯域切換え回路から出力される異なる周波数帯域の信号を入力し、中間周波数帯の信号を出力する、前述の特徴を有する高周波モジュールとを備え、
(j)前述の特徴を有する高周波モジュールは受信回路として機能し、
(k)通過帯域切換え回路は、アンテナの出力ポートに電気的に接続された入力ポートと、前記入力ポートに電気的に接続するようにそれぞれの周波数帯域に応じて形成された、スイッチング素子およびそれぞれの周波数帯域を通過帯域とするフィルタを有する複数の伝送経路とを備えていること、
を特徴とする。
以上の構成により、増幅器や通過帯域切替え回路のスイッチング素子をON/OFF制御することにより、受信信号伝送経路を切り換えることができる。
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、高周波スイッチを使用しないで複数の増幅器をON/OFF制御することによって、異なる周波数帯域の高周波信号を選択してフィルタに入力させることができるので、損失が少なくなる。また、複数の増幅器は、1つの増幅器がON状態のとき、残りの増幅器がOFF状態となるので、消費電力が少なくてすむ。この結果、低損失かつ低消費電力で小型の高周波モジュールを得ることができる。
以下、本発明に係る高周波モジュールの実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
[第1実施例、図1]
第1実施例の高周波モジュールは、RF1(PDC800のA帯(870〜885MHz))とRF2(PDC800のC/D帯(810〜843MHz))の2つの異なる周波数帯域の通信に対応することができるRF受信モジュールである。図1(a)に示すように、この高周波モジュール1は、受信信号RF1が入力される入力ポート2と、受信信号RF2が入力される入力ポート3と、出力ポート4と、低ノイズ増幅器(LNA)5,6と、フィルタ7eと、ミキサ8を含むものである。
第1実施例の高周波モジュールは、RF1(PDC800のA帯(870〜885MHz))とRF2(PDC800のC/D帯(810〜843MHz))の2つの異なる周波数帯域の通信に対応することができるRF受信モジュールである。図1(a)に示すように、この高周波モジュール1は、受信信号RF1が入力される入力ポート2と、受信信号RF2が入力される入力ポート3と、出力ポート4と、低ノイズ増幅器(LNA)5,6と、フィルタ7eと、ミキサ8を含むものである。
低ノイズ増幅器5,6の入力端はそれぞれ入力ポート2,3に接続され、その出力端は信号伝送経路が結合されてから(束ねられてから)、フィルタ7eの入力端に接続されている。フィルタ7eの出力端にミキサ8が電気的に直列に接続され、ミキサ8の出力端は出力ポート4に電気的に接続されている。
低ノイズ増幅器5,6は、電源ポートVd1,Vd2に接続された制御回路(図示せず)によって、ON/OFF制御される。フィルタ7eはPDC800のC/D帯の通過帯域およびPDC800のA帯の通過帯域の両方を含む広帯域の通過帯域を有している。フィルタ7eは、1つのチップ部品である弾性表面波フィルタで構成されている。なお、フィルタ7eは、例えばLCフィルタなどで構成された広帯域のバンドパスフィルタでもよい。
そして、低ノイズ増幅器5,6をON/OFF制御することにより、入力ポート2,3からそれぞれ入力されるPDC800のA帯とC/D帯の受信信号RF1,RF2を切り替える。より具体的には、低ノイズ増幅器5をON状態にし、低ノイズ増幅器6をOFF状態にすると、A帯の受信信号RF1がフィルタ7eおよびミキサ8を通って出力ポート4に伝えられる。一方、C/D帯の受信信号RF2は増幅器6で遮断される。逆に、低ノイズ増幅器5をOFF状態にし、低ノイズ増幅器6をON状態にすると、C/D帯の受信信号RF2がフィルタ7eおよびミキサ8を通って出力ポート4に伝えられる。一方、A帯の受信信号RF1は増幅器5で遮断される。なお、ミキサ8では、入力された受信信号RFに局部発信信号LOを入力することにより、中間周波信号IFを取り出す。
以上の構成からなる高周波モジュール1は、信号伝送経路に直列に挿入される高周波スイッチを使用しないので、損失が少なくなる。また、低ノイズ増幅器5,6は、一方がON状態のとき、他方がOFF状態となるので、消費電力が少なくてすむ。さらに、ミキサ8は、フィルタ7eの出力端と出力ポートとの間に少なくとも直列に1つ接続されるだけでよいので、高周波スイッチを使用しなくてもよいことと併せて、部品点数が少なくなり、小型化が可能となる。
また、図4に比較例として示すように1つのチップ部品で弾性表面波フィルタ(フィルタ7a,7b)を構成した場合には、受信信号RF1,RF2が同じ周波数帯域、例えばD帯(810〜828MHz)を含むときには受信信号の挿入損失が大きく不向きであるが、図1(a)のように広帯域のフィルタを用いた場合には、挿入損失の低下もほとんどなく実現可能である。
なお、図1(b)に示すように、上記の広帯域の弾性表面波フィルタ7eに代えて、受信信号RF1,RF2のそれぞれの周波数帯域をカバーするような2つの弾性表面波フィルタ7f,7gを並列に接続してもよい。もちろんLCフィルタなどで構成されたバンドパスフィルタでもよい。
[第2実施例、図2]
第2実施例の高周波モジュールは、PDC800のC/D帯(810〜843MHz)とA帯(870〜885MHz)、並びに、PDC1500(1477〜1501MHz)の3つの異なる周波数帯域の通信に対応することができるものである。図2に示すように、この高周波モジュール20は、フロントエンド部である受信回路18とスイッチ部21を備えている。受信回路18は、入力ポート2,3,10および出力ポート4と、低ノイズ増幅器5,6,11と、フィルタ12a,12bと、ミキサ8,14で構成されている。なお、フロントエンド部としては上記のような受信回路に加えて、送信側に送信回路も備えているが本実施例では説明を省略する。ここで、第2実施例では、低ノイズ増幅器5,6とフィルタ12bが、第1実施例の図1(a)と同様の回路構成となっている。
第2実施例の高周波モジュールは、PDC800のC/D帯(810〜843MHz)とA帯(870〜885MHz)、並びに、PDC1500(1477〜1501MHz)の3つの異なる周波数帯域の通信に対応することができるものである。図2に示すように、この高周波モジュール20は、フロントエンド部である受信回路18とスイッチ部21を備えている。受信回路18は、入力ポート2,3,10および出力ポート4と、低ノイズ増幅器5,6,11と、フィルタ12a,12bと、ミキサ8,14で構成されている。なお、フロントエンド部としては上記のような受信回路に加えて、送信側に送信回路も備えているが本実施例では説明を省略する。ここで、第2実施例では、低ノイズ増幅器5,6とフィルタ12bが、第1実施例の図1(a)と同様の回路構成となっている。
低ノイズ増幅器5,6の入力端はそれぞれ入力ポート2,3に電気的に接続され、その出力端は信号伝送経路が結合されてから(束ねられてから)、フィルタ12bの入力端に電気的に接続されている。なお、低ノイズ増幅器11の入力端は入力ポート10に電気的に接続され、その出力端はフィルタ12aの入力端に電気的に接続されている。フィルタ12bの出力端にミキサ8が電気的に直列に接続され、ミキサ8の出力端は出力ポート4に電気的に接続されている。また、フィルタ12aの出力端にミキサ14が電気的に直列に接続され、ミキサ14の出力端は出力ポート4に電気的に接続されている。
低ノイズ増幅器5,6,11は、電源ポートVd1,Vd2,Vd3に接続された制御回路(図示せず)によって、ON/OFF制御される。フィルタ12bは、PDC800のC/D帯およびA帯の両方の通過帯域を含む広帯域の通過帯域を有している。フィルタ12bは、1つのチップ部品である弾性表面波フィルタで構成されている。なお、例えばLCフィルタなどで構成された広帯域のバンドパスフィルタでもよい。また、広帯域の弾性表面波フィルタ12bに代えて、C/D帯とA帯のそれぞれの周波数帯域をカバーするような2つの弾性表面波フィルタを並列に接続してもよい。
そして、低ノイズ増幅器5,6をON/OFF制御することにより、入力ポート2,3からそれぞれ入力されるPDC800のA帯とC/D帯の受信信号を切り替える(なお、PDC800の受信信号が入力されるときには、PDC1500は低ノイズ増幅器その他の手段によりOFF状態となっている)。より具体的には、低ノイズ増幅器5をON状態にし、低ノイズ増幅器6をOFF状態にすると、PDC800のA帯の受信信号がフィルタ12bおよびミキサ8を通って出力ポート4に伝えられる。一方、PDC800のC/D帯の受信信号は増幅器6で遮断される。
逆に、低ノイズ増幅器6をON状態にし、低ノイズ増幅器5をOFF状態にすると、PDC800のC/D帯の受信信号がフィルタ12bおよびミキサ8を通って出力ポート4に伝えられる。一方、PDC800のA帯の受信信号は増幅器5で遮断される。
なお、低ノイズ増幅器11をON状態にし、低ノイズ増幅器5,6をOFF状態にすると、PDC1500の受信信号がフィルタ12aおよびミキサ14を通って出力ポート4に伝えられる(PDC1500の受信信号が入力されるときには、PDC800は低ノイズ増幅器その他の手段によりOFF状態となっている)。
次に、スイッチ部21について説明する。スイッチ部21は、概略、10個の主スイッチング素子22〜31と、送信側パス回路40と、受信側通過帯域切替え回路54などで構成されている。
主スイッチング素子22〜31には、相互にON/OFF制御の同期が取り易いGaAsスイッチ(MOSFETトランジスタ)が使用される。主スイッチング素子22の一端はアンテナ用ポートANT2に接続され、主スイッチング素子23の一端は外部接続用ポートEXT2に接続され、主スイッチング素子24の一端はアンテナ用ポートANT1に接続され、主スイッチング素子25の一端は外部接続用ポートEXT1に接続されている。主スイッチング素子22〜25のそれぞれの他端は1つに束ねられ、受信側通過帯域切替え回路54を介して、PDC800のC/D帯受信用ポートRx1、A帯受信用ポートRx2およびPDC1500の受信用ポートRx3に接続されている。
受信側通過帯域切替え回路54は、3つの受信信号伝送経路を有している。受信信号伝送経路の1つは、スイッチング素子55および870〜885MHz(PDC800のA帯)が通過帯域であるフィルタ36bの直列回路にて構成されている。受信信号伝送経路のもう1つは、スイッチング素子56および受信側位相補正回路81(受信側マッチング回路)を介して、810〜843MHz(PDC800のC/D帯)が通過帯域であるフィルタ39の直列回路にて構成されている。受信信号伝送経路のさらにもう1つは、スイッチング素子57および1477〜1501MHz(PDC1500)が通過帯域であるフィルタ36aの直列回路にて構成されている。
主スイッチング素子26の一端はアンテナ用ポートANT1に接続され、主スイッチング素子27の一端は外部接続用ポートEXT1に接続されている。主スイッチング素子26,27のそれぞれの他端は1つに束ねられ、送信側位相補正回路82(送信側マッチング回路)を介し、送信側フィルタ35および送信側パス回路40を介してPDC800の送信用ポートTx1に接続されている。送信側フィルタ35の通過帯域は、PDC800の送信周波数帯であるD帯(810〜828MHz)を通過帯域とするものである。
主スイッチング素子28の一端はアンテナ用ポートANT1に接続され、主スイッチング素子29の一端は外部接続用ポートEXT1に接続されている。主スイッチング素子28,29のそれぞれの他端は1つに束ねられ、送信側パス回路40を介してPDC800の送信用ポートTx1に接続されている。
主スイッチング素子30の一端はアンテナ用ポートANT1に接続され、主スイッチング素子31の一端は外部接続用ポートEXT1に接続されている。主スイッチング素子30,31のそれぞれの他端は1つに束ねられ、PDC1500の送信用ポートTx2に接続されている。
送信側パス回路40は、2つのスイッチング素子41,42を分岐接続(並列接続)したものである。スイッチング素子41の一端は送信側フィルタ35に接続され、スイッチング素子42の一端は主スイッチング素子28,29に接続されている。スイッチング素子41,42のそれぞれの他端は束ねられて送信用ポートTx1に接続されている。この送信側パス回路40は、送信信号伝送経路を、シングルモード系統(TDMAモード)とデュプレクスモード系統(フルパケットモード)の2系統に分けて使用するために用いる。
すなわち、後で詳細に説明するように、スイッチング素子41をOFF、スイッチング素子42をONにすることにより、送信信号伝送経路はシングルモード系統になる。この場合、高周波モジュール20はシングルモード構成、言い換えると、送受信用ポートTx1,Tx2,Rx1〜Rx3はアンテナ用ポートANT1,ANT2や外部接続用ポートEXT1,EXT2と1つの信号伝送経路しか繋がらないようにして用いる。この場合、送信信号は送信フィルタ35を通過しないために送信時の損失を抑えることができる。
一方、スイッチング素子41をON、スイッチング素子42をOFFにすることにより、送信信号伝送経路はデュプレクスモード系統になる。この場合、高周波モジュール20はデュプレクスモード構成、言い換えると、送信用ポートTx1(もしくはTx2)および受信用ポートRx1(もしくはRx2,Rx3)の両方が、同時に、アンテナ用ポートANT1,ANT2や外部接続用ポートEXT1,EXT2のいずれかに接続する構成になる。
なお、ローパスフィルタが、主スイッチング素子22,23,27,28と外部接続用ポートEXT2やアンテナ用ポートANT1,ANT2との間の少なくともいずれかに接続されていてもよい。
受信側位相補正回路81は、受信側フィルタ39と主スイッチング素子22〜25との間に接続されている。送信側位相補正回路82は、送信側フィルタ35と主スイッチング素子26,27との間に接続されている。位相補正回路81,82は、伝送線路からなる分布定数型回路や、インダクタおよびコンデンサを組み合わせてなる集中定数型回路、あるいは、ディレイラインなどにて構成されている。
次に、この高周波モジュール20を用いた送受信について説明する。この高周波モジュール20は、図2に示すように、アンテナ用ポートANT1,ANT2にそれぞれメインアンテナ素子60およびサブアンテナ(内蔵アンテナ)素子61が接続され、外部接続用ポートEXT1,EXT2にそれぞれデータ伝送装置(図示せず)などが接続される。一方、高周波モジュール20の受信用ポートRx1〜Rx3には、それぞれPDC800のC/D帯とA帯、並びに、PDC1500の受信回路18が接続され、送信用ポートTx1,Tx2にはPDC800およびPDC1500の送信回路(図示せず)が接続される。
この高周波モジュール20は、スイッチング素子22〜31,41,42,55〜57、低ノイズ増幅器5,6,11、およびミキサ8,14のON/OFF制御により、PDC800のC/D帯とA帯、並びに、PDC1500はそれぞれ、シングルモードやデュプレクスモードの信号伝送経路を形成することができる。
例えば、PDC800のC/D帯の通信システムが稼働している場合の高周波モジュール20の動作について説明する。シングルモードの一例として、送信用ポートTx1とアンテナ用ポートANT1を繋げた場合は、主スイッチング素子28と送信側パス回路40のスイッチング素子42をON状態にし、残りのスイッチング素子と低ノイズ増幅器5,6,11をOFF状態にする。
なお、スイッチング素子22〜31,41,42,55〜57のOFF時の負荷変動を防止するとともに、ON状態の信号伝送経路からのアイソレーション特性の劣化を防止するために、補助スイッチング素子とコンデンサが直列に接続されたシャント接続直列回路をスイッチング素子22〜31,41,42,55〜57の少なくともいずれかに並列に接続してもよい。
このように、送信側パス回路40のスイッチング素子41,42をON/OFF制御して送信信号伝送経路をシングルモード系統にすることにより、送信信号が送信側フィルタ35を通らないようにすることができ、送信時の損失を抑えることができる。この結果、送信電力増幅器の消費電力を抑え、携帯電話の通話時間を長くすることができる。
また、デュプレクスモードの一例として、送受信用ポートRx1,Tx1を同時に、アンテナ用ポートANT1に繋げた場合は、主スイッチング素子24,26と受信側通過帯域切替え回路54のスイッチング素子56と送信側パス回路40のスイッチング素子41と低ノイズ増幅器6をON状態にするとともに、残りのスイッチング素子と低ノイズ増幅器5,11およびミキサ14をOFF状態にする。
あるいは、受信用ポートRx1をアンテナ用ポートANT2に繋げると同時に、送信用ポートTx1をアンテナ用ポートANT1に繋げた場合は、主スイッチング素子22,26と受信側通過帯域切替え回路54のスイッチング素子56と送信側パス回路40のスイッチング素子41と低ノイズ増幅器6をON状態にするとともに、残りのスイッチング素子と低ノイズ増幅器5,11およびミキサ14をOFF状態にする。この場合、受信用ポートRx1と送信用ポートTx1はそれぞれ別のアンテナ用ポートANT2,ANT1に繋がっているため、Tx−Rx間のアイソレーションとして、15〜20dB程度ある空中のアイソレーションを使用可能である。
また、送受信用ポートRx1,Tx1を同時に、外部接続用ポートEXT1に繋げた場合は、主スイッチング素子25,27と受信側通過帯域切替え回路54のスイッチング素子56と送信側パス回路40のスイッチング素子41と低ノイズ増幅器6をON状態にするとともに、残りのスイッチング素子と低ノイズ増幅器5,11およびミキサ14をOFF状態にする。
また、受信用ポートRx1を外部接続用ポートEXT2に繋げると同時に、送信用ポートTx1を外部接続用ポートEXT1に繋げた場合は、主スイッチング素子23,27と受信側通過帯域切替え回路54のスイッチング素子56と送信側パス回路40のスイッチング素子41と低ノイズ増幅器6をON状態にするとともに、残りのスイッチング素子と低ノイズ増幅器5,11およびミキサ14をOFF状態にする。
以上のように、受信回路18の低ノイズ増幅器5,6,11や受信側通過帯域切替え回路54のスイッチング素子55,56およびミキサ8,14をON/OFF制御することにより、受信信号伝送経路を切り換えることができる。
また、主スイッチング素子22〜31や受信側通過帯域切替え回路54のスイッチング素子55,56などをON/OFF制御することにより、送信用ポートTx1,Tx2および出力ポート4を、アンテナ用ポートANT1,ANT2や外部接続用ポートEXT1,EXT2(同一ポートであってもよい)に同時に接続することができる。この結果、デュプレクスモードに対応可能で、かつ、PDC800のC/D帯およびA帯と、PDC1500との3系統の通信モードに対応可能な小型の高周波モジュール20を得ることができる。
また、主スイッチング素子22〜31や受信側通過帯域切替え回路54のスイッチング素子55,56や低ノイズ増幅器5,6,11のON/OFF制御により、非導通受信信号伝送経路との間に優れたアイソレーションを確保できる。
また、高周波モジュール20の受信回路18は、信号伝送経路に直列に挿入される高周波スイッチを使用しないので、損失が少なくなる。低ノイズ増幅器5,6,11は、1つがON状態のとき、残りがOFF状態となるので、消費電力が少なくてすむ。さらに、ミキサは必要最低数でよいので、高周波スイッチを使用しなくてもよいことと併せて、部品点数が少なくなり、小型化が可能となる。
[第3実施例、図3]
第3実施例の高周波モジュール20Aは、前記第2実施例において、PDC800のA帯受信用ポートRx2とC/D帯受信用ポートRx1の代わりに、C/D/A帯受信用ポートRx1とするとともに、PDC800のD帯の受信用ポートRx3を設けたものである。ここで、第3実施例では、低ノイズ増幅器5,6とフィルタ12bが、第1実施例の図1(a)と同様の回路構成となっている。
第3実施例の高周波モジュール20Aは、前記第2実施例において、PDC800のA帯受信用ポートRx2とC/D帯受信用ポートRx1の代わりに、C/D/A帯受信用ポートRx1とするとともに、PDC800のD帯の受信用ポートRx3を設けたものである。ここで、第3実施例では、低ノイズ増幅器5,6とフィルタ12bが、第1実施例の図1(a)と同様の回路構成となっている。
C/D/A帯受信用ポートRx1は2入力1出力タイプのフィルタ91(例えば弾性表面波フィルタ)の出力端に接続されている。また、D帯受信用ポートRx3は1入力2出力タイプのデュプレクサ92の一方の出力端に接続されている。デュプレクサ92は、受信側フィルタ92aと送信側フィルタ92bを備え、受信側フィルタ92aが受信側ポートRx3に接続されるとともに、送信側フィルタ92bが送信側ポートTx1に接続されている。デュプレクサ92は弾性表面波フィルタ(SAWデュプレクサ)で構成されている。受信側フィルタ92aおよび送信側フィルタ92bはいずれもPDC800のD帯(データ通信などのパケット通信)を通過帯域とするものである。C/D/A帯受信用ポートRx1はシングルモード用に用いられ、D帯受信用ポートRx3はデュプレクスモード用に用いられる。なお、受信回路18については前記第2実施例と同様である。
この高周波モジュール20Aは、1.5GHz帯域、800C/D/A帯域、800D帯域の異なる3種類の信号の通信に対応可能である。このうち2種類の信号が800D帯(810〜828MHz)を含んでおり、この2種類の信号を結合させて広帯域フィルタ12bに入力している。すなわち、この2種類の信号は、前記図1(a)で説明した受信信号RF1,RF2に対応している。
[他の実施例]
なお、本発明に係る高周波モジュールは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
なお、本発明に係る高周波モジュールは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
本発明に係る高周波モジュールは、積層体(例えばセラミックと電極または絶縁樹脂と電極からなる積層体)からなる1つのチップ部品にすべての回路素子を内蔵又は搭載することにより構成してもよいし、配線基板(例えばセラミックと電極または絶縁樹脂と電極からなる配線基板)上にすべての回路素子を実装してもよい。
前記配線基板は積層構造を有し、回路素子の一部を内蔵してもよい。さらに配線基板を複数で構成し、回路素子をそれぞれに振り分け、フラットケーブル等で電気的に接続してもよい。
積層体からなる1つのチップ部品に受信回路や送信回路以外の回路素子を内蔵又は搭載し、受信回路と送信回路を配線基板上に内蔵又は実装してもよい。前記チップ部品の回路素子のうち、コンデンサやSAWデュプレクサといった単体でチップ部品が構成しやすい回路素子を配線基板上に実装してもよい。
実施例におけるPDC800のA帯、C帯、D帯、並びにPDC1500といった異なる周波数帯域については、今後の通信規格等により変更される可能性もあるが、本発明の高周波モジュールにおいては、変更された周波数帯域においても適宜対応可能である。
1,20,20A…高周波モジュール
2,3,10…入力ポート
4…出力ポート
5,6,11…低ノイズ増幅器
7e〜7g,12a,12b…フィルタ
8,14…ミキサ
18…受信回路(フロントエンド部)
21…スイッチ部
22〜25,55〜57スイッチング素子
36a,36b,39…フィルタ
54…通過帯域切換え回路
60,61…アンテナ
2,3,10…入力ポート
4…出力ポート
5,6,11…低ノイズ増幅器
7e〜7g,12a,12b…フィルタ
8,14…ミキサ
18…受信回路(フロントエンド部)
21…スイッチ部
22〜25,55〜57スイッチング素子
36a,36b,39…フィルタ
54…通過帯域切換え回路
60,61…アンテナ
Claims (4)
- 少なくとも2つの異なる周波数帯域の通信に対応可能な高周波モジュールであって、
異なる周波数帯域の信号がそれぞれ入力される複数の入力ポートと、
前記複数の入力ポートのそれぞれに電気的に接続された複数の増幅器と、
前記異なる周波数帯域のうち少なくとも二つの周波数帯域が入力される入力ポートに接続された増幅器の出力を結合した出力端に電気的に接続され、前記少なくとも2つの周波数帯域を含む通過帯域を有するフィルタと、
前記フィルタの出力端に電気的に接続され、前記フィルタを通過した信号を中間周波信号に変換するミキサと、
前記ミキサの出力端に電気的に接続された出力ポートとを備え、
前記複数の増幅器をON/OFF制御することによって、前記複数の入力ポートにそれぞれ入力される異なる周波数帯域の信号を選択して前記フィルタに入力させること、
を特徴とする高周波モジュール。 - 前記結合される少なくとも二つの周波数帯域の信号は、互いに共通する周波数領域を有していることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
- 前記フィルタは弾性表面波フィルタで構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高周波モジュール。
- 少なくとも2つの異なる周波数帯域の通信に対応可能な高周波モジュールであって、
少なくとも2つの異なる周波数帯域の信号を受信するアンテナと、
前記アンテナから出力される信号を入力し、それぞれの周波数帯域ごとに前記信号の伝送経路を切換えて複数の出力ポートから異なる周波数帯域の信号をそれぞれ出力する通過帯域切換え回路と、
前記通過帯域切換え回路から出力される前記異なる周波数帯域の信号を入力し、中間周波数帯の信号を出力する請求項1〜3のいずれかに記載の高周波モジュールとを備え、
前記請求項1〜3のいずれかに記載の高周波モジュールは受信回路として機能し、
前記通過帯域切換え回路は、前記アンテナの出力ポートに電気的に接続された入力ポートと、前記入力ポートに電気的に接続するようにそれぞれの周波数帯域に応じて形成された、スイッチング素子およびそれぞれの周波数帯域を通過帯域とするフィルタを有する複数の伝送経路とを備えていること、
を特徴とする高周波モジュール。
Priority Applications (1)
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JP2004117953A JP2004357280A (ja) | 2003-05-01 | 2004-04-13 | 高周波モジュール |
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JP2003126794 | 2003-05-01 | ||
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004357280A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110492883A (zh) * | 2019-08-30 | 2019-11-22 | 珠海市普斯赛特科技有限公司 | 一种c波段锁相环防干扰型降频的方法及电路 |
CN114342267A (zh) * | 2019-08-28 | 2022-04-12 | 株式会社村田制作所 | 高频模块以及通信装置 |
-
2004
- 2004-04-13 JP JP2004117953A patent/JP2004357280A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114342267A (zh) * | 2019-08-28 | 2022-04-12 | 株式会社村田制作所 | 高频模块以及通信装置 |
CN114342267B (zh) * | 2019-08-28 | 2023-12-26 | 株式会社村田制作所 | 高频模块以及通信装置 |
CN110492883A (zh) * | 2019-08-30 | 2019-11-22 | 珠海市普斯赛特科技有限公司 | 一种c波段锁相环防干扰型降频的方法及电路 |
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